JPH0663539B2 - すべり軸受およびその製造方法 - Google Patents
すべり軸受およびその製造方法Info
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- JPH0663539B2 JPH0663539B2 JP19035785A JP19035785A JPH0663539B2 JP H0663539 B2 JPH0663539 B2 JP H0663539B2 JP 19035785 A JP19035785 A JP 19035785A JP 19035785 A JP19035785 A JP 19035785A JP H0663539 B2 JPH0663539 B2 JP H0663539B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、すべり軸受およびその製造方法に関し、と
くに織布を摺動部材として裏金部材に接着したすべり軸
受において、軸受面端部ないしは端面の織布繊維のほつ
れによる軸受性能の低下を防止するようにしたものであ
る。
くに織布を摺動部材として裏金部材に接着したすべり軸
受において、軸受面端部ないしは端面の織布繊維のほつ
れによる軸受性能の低下を防止するようにしたものであ
る。
従来、織布を摺動部材とするすべり軸受としては、あら
かじめ合成樹脂を織布に含浸させたものを、所定の接着
剤を使用して裏金部材に接着した軸受と、合成樹脂を含
浸させない織布を所定の接着剤によって裏金部材に接着
した軸受とが知られている。
かじめ合成樹脂を織布に含浸させたものを、所定の接着
剤を使用して裏金部材に接着した軸受と、合成樹脂を含
浸させない織布を所定の接着剤によって裏金部材に接着
した軸受とが知られている。
従来のこの種のすべり軸受のうち、樹脂含浸織布を摺動
部材とするすべり軸受は、耐摩耗性にすぐれたフェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂などを織布に含浸させているた
め、軸受面の摩擦係数が大きくなり、回転トルクが増大
するので、消費動力の使用量が多くなるほか、低トルク
の用途には使用できないという問題がある。
部材とするすべり軸受は、耐摩耗性にすぐれたフェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂などを織布に含浸させているた
め、軸受面の摩擦係数が大きくなり、回転トルクが増大
するので、消費動力の使用量が多くなるほか、低トルク
の用途には使用できないという問題がある。
これに対して、樹脂をあらかじめ含浸させない織布を摺
動部材とするすべり軸受は、裏金部材に対する接着剤と
して使用される合成樹脂が、接着時に溶融して摺動部材
の反軸受面から含浸されることになるが、軸受面側には
ほとんど浸出しないので、軸受面の摩擦係数が小さくな
る。したがって、この軸受は、軸受面の耐摩耗性は低下
するが、低トルクの用途には適した軸受となる。しか
し、その反面、たとえばラジアルすべり軸受の摺動部材
では、その軸方向両側端面の織布繊維にほつれができ易
い状態となり、ほつれた繊維が切断して生じた繊維くず
が軸受すき間に入り込んで軸体の回転に支障を来すな
ど、軸受性能を低下させるだけでなく、製品の外観が悪
くなるという問題がある。
動部材とするすべり軸受は、裏金部材に対する接着剤と
して使用される合成樹脂が、接着時に溶融して摺動部材
の反軸受面から含浸されることになるが、軸受面側には
ほとんど浸出しないので、軸受面の摩擦係数が小さくな
る。したがって、この軸受は、軸受面の耐摩耗性は低下
するが、低トルクの用途には適した軸受となる。しか
し、その反面、たとえばラジアルすべり軸受の摺動部材
では、その軸方向両側端面の織布繊維にほつれができ易
い状態となり、ほつれた繊維が切断して生じた繊維くず
が軸受すき間に入り込んで軸体の回転に支障を来すな
ど、軸受性能を低下させるだけでなく、製品の外観が悪
くなるという問題がある。
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもの
であり、軸受面の摩擦係数が小さく、しかも軸受面の端
部ないしは端面における織布繊維にほつれが生じないす
べり軸受とその製造方法とを提供することを目的とす
る。
であり、軸受面の摩擦係数が小さく、しかも軸受面の端
部ないしは端面における織布繊維にほつれが生じないす
べり軸受とその製造方法とを提供することを目的とす
る。
この発明のすべり軸受は、摺動部材の反軸受面側の表層
に、あらかじめ接着剤として所定の合成樹脂が含浸させ
てあり、この樹脂含浸表層の両端部から摺動部材の端面
に沿って軸受面側に合成樹脂が浸出し、浸出した合成樹
脂を、軸受面の両側端縁もしくはその近傍に表出させて
いる。
に、あらかじめ接着剤として所定の合成樹脂が含浸させ
てあり、この樹脂含浸表層の両端部から摺動部材の端面
に沿って軸受面側に合成樹脂が浸出し、浸出した合成樹
脂を、軸受面の両側端縁もしくはその近傍に表出させて
いる。
この発明のすべり軸受の製造方法は、四辺形状または円
環形状のフィルム状接着剤を、片面側から加熱下に加圧
して中央部の厚さを幅方向両側端部の厚さよりも薄い皿
型状断面に成形し、この成形フィルムの皿型面側に、成
形フィルムとほぼ同一外形寸法の織布を重ね合わせて加
熱下に加圧し、溶融した成形フィルムの接着剤を織布の
重ね合わせ面側の表層に含浸させるとともに、重ね合わ
せ面とは反対側の表層の幅方向両端部に浸出させて、こ
の表層の両側端縁もしくはその近傍まで含浸させ、この
含浸織布を摺動部材としての所定寸法に裁断した後、含
浸表層側の表面を、裏金部材の接着面に密着させ、加熱
して接着させる。
環形状のフィルム状接着剤を、片面側から加熱下に加圧
して中央部の厚さを幅方向両側端部の厚さよりも薄い皿
型状断面に成形し、この成形フィルムの皿型面側に、成
形フィルムとほぼ同一外形寸法の織布を重ね合わせて加
熱下に加圧し、溶融した成形フィルムの接着剤を織布の
重ね合わせ面側の表層に含浸させるとともに、重ね合わ
せ面とは反対側の表層の幅方向両端部に浸出させて、こ
の表層の両側端縁もしくはその近傍まで含浸させ、この
含浸織布を摺動部材としての所定寸法に裁断した後、含
浸表層側の表面を、裏金部材の接着面に密着させ、加熱
して接着させる。
第1図は、この発明をラジアルすべり軸受に適用した実
施例を示す上半部断面図である。
施例を示す上半部断面図である。
同図において、符号10は裏金部材、11は摺動部材をそれ
ぞれ示す。裏金部材10はアルミニウム等の金属材料を素
材として円筒体状に成形されており、この裏金部材10の
内周面に摺動部材11が接着されている。
ぞれ示す。裏金部材10はアルミニウム等の金属材料を素
材として円筒体状に成形されており、この裏金部材10の
内周面に摺動部材11が接着されている。
摺動部材11は、四ふっ化エチレン樹脂等の潤滑性にすぐ
れた繊維からなる織布を素材として成形されており、そ
の反軸受面側と軸方向両端面側には、フェノール樹脂ま
たはエポキシ樹脂等の耐摩耗性にすぐれた合成樹脂によ
る含浸層14が形成されている。
れた繊維からなる織布を素材として成形されており、そ
の反軸受面側と軸方向両端面側には、フェノール樹脂ま
たはエポキシ樹脂等の耐摩耗性にすぐれた合成樹脂によ
る含浸層14が形成されている。
この含浸層14の合成樹脂は、摺動部材11の反軸受面側の
表層の軸方向両端部から端面に沿って漸次その厚さを増
大しながら軸受面側に向って浸出しており、軸受面側の
表層の軸方向両側端縁12に表出している。
表層の軸方向両端部から端面に沿って漸次その厚さを増
大しながら軸受面側に向って浸出しており、軸受面側の
表層の軸方向両側端縁12に表出している。
上記のような構成にすることより、摺動部材11の軸受面
は、軸方向両側端縁12を除き、ほとんどその全面が合成
樹脂の含浸されていない軸受面となるため、摩擦係数の
小さいすべり軸受となる。
は、軸方向両側端縁12を除き、ほとんどその全面が合成
樹脂の含浸されていない軸受面となるため、摩擦係数の
小さいすべり軸受となる。
また、摺動部材11の軸方向両側端面13は、反軸受面側か
ら軸受面側の軸方向両側端縁12に至る間の全面に、含浸
層14の合成樹脂が含浸されているため、この部分の織布
繊維の耐摩耗性が向上し、ほつれや剪断が生じるのを防
止することが可能となる。
ら軸受面側の軸方向両側端縁12に至る間の全面に、含浸
層14の合成樹脂が含浸されているため、この部分の織布
繊維の耐摩耗性が向上し、ほつれや剪断が生じるのを防
止することが可能となる。
軸受面側に浸出させる含浸層14の合成樹脂は、軸受面側
の軸方向両側端縁12よりもやや軸方向内側まで表出させ
てもよく、また軸方向両側端面13の全面に表出させず
に、軸方向両側端縁12よりもやや離れた反軸受面側の位
置までとしてもよい。
の軸方向両側端縁12よりもやや軸方向内側まで表出させ
てもよく、また軸方向両側端面13の全面に表出させず
に、軸方向両側端縁12よりもやや離れた反軸受面側の位
置までとしてもよい。
第2図は、この発明をスラストすべり軸受に適用した実
施例を示す上半部断面図である。
施例を示す上半部断面図である。
裏金部材10aと摺動部材11aとは、円環状体に成形されて
おり、摺動部材11aは裏金部材10aの片方の側面に接着さ
れている。
おり、摺動部材11aは裏金部材10aの片方の側面に接着さ
れている。
合成樹脂の含浸層14aは、摺動部材11aの反軸受面側と半
径方向両端面側とに形成されている。
径方向両端面側とに形成されている。
この含浸層14aの合成樹脂は、摺動部材11aの反軸受面側
の表層の半径方向両端部から端面に沿って漸次その厚さ
を増大しながら軸受面側に向って浸出しており、軸受面
側の表層の半径方向両側端縁12aに表出している。
の表層の半径方向両端部から端面に沿って漸次その厚さ
を増大しながら軸受面側に向って浸出しており、軸受面
側の表層の半径方向両側端縁12aに表出している。
上記のように構成することにより、摺動部材11aの軸受
面は、半径方向両側端縁12aを除くほぼ全面に合成樹脂
が含浸されていないため、摩擦係数の小さい軸受面とな
る。
面は、半径方向両側端縁12aを除くほぼ全面に合成樹脂
が含浸されていないため、摩擦係数の小さい軸受面とな
る。
また、摺動部材11aの半径方向両側端面13aは、反軸受面
側から軸受面の半径方向両側端縁12aに至る間の全面に
合成樹脂が含浸され、この部分の織布繊維の耐摩耗性が
向上することになる。
側から軸受面の半径方向両側端縁12aに至る間の全面に
合成樹脂が含浸され、この部分の織布繊維の耐摩耗性が
向上することになる。
この実施例においても、軸受面側に浸出させる含浸層14
aの合成樹脂は、軸受面側では、それぞれ半径方向両側
端縁12aよりもやや半径方向内側および外側まで表出さ
せてもよく、また半径方向両側端面13aの全面ではな
く、半径方向両側端縁12aよりもやや反軸受面側に離れ
た位置までとしてもよい。
aの合成樹脂は、軸受面側では、それぞれ半径方向両側
端縁12aよりもやや半径方向内側および外側まで表出さ
せてもよく、また半径方向両側端面13aの全面ではな
く、半径方向両側端縁12aよりもやや反軸受面側に離れ
た位置までとしてもよい。
この発明は、上記実施例のラジアルすべり軸受およびス
ラストすべり軸受に限らず、球面ブッシュ軸受の球面体
状の裏金部材に接着される摺動部材についても、同様に
適用することができる。
ラストすべり軸受に限らず、球面ブッシュ軸受の球面体
状の裏金部材に接着される摺動部材についても、同様に
適用することができる。
次に、この発明のすべり軸受の製造方法を、ラジアルす
べり軸受について説明する。
べり軸受について説明する。
第3図は、摺動部材に含浸させる合成樹脂の成形用型で
ある。
ある。
この成形用型は、上型15と下型17とからなり、上型15に
は山形状の凸型面16が設けてあり、この凸型面16は、水
平面の両側に同一勾配の傾斜面が形成されている。下型
17には矩形溝状の凹型面18が設けてある。
は山形状の凸型面16が設けてあり、この凸型面16は、水
平面の両側に同一勾配の傾斜面が形成されている。下型
17には矩形溝状の凹型面18が設けてある。
上記の成形用型を用いて成形する合成樹脂としては、第
4図(a)に示すような長方形または正方形のフィルム
状接着剤20を使用する。
4図(a)に示すような長方形または正方形のフィルム
状接着剤20を使用する。
このフィルム状接着剤20の両面に離型フィルムを被着し
て成形用型の下型17に装入し、次いで加熱した上型15を
下型17に下降させ、下型17の凹型面18と上型15の凸型面
16との間の型孔内で加圧すると、第4図(b)に示すよ
うに、中央部の厚さが軸方向両側端部よりも薄くなつた
皿型状断面の成形フィルム21が得られる。
て成形用型の下型17に装入し、次いで加熱した上型15を
下型17に下降させ、下型17の凹型面18と上型15の凸型面
16との間の型孔内で加圧すると、第4図(b)に示すよ
うに、中央部の厚さが軸方向両側端部よりも薄くなつた
皿型状断面の成形フィルム21が得られる。
次に、第5図に示すように、上記の成形フィルム21の皿
型面側を織布22に重ね合わせて、上型24と下型25との間
にそれぞれ離型フィルム26,27を介して装入する。
型面側を織布22に重ね合わせて、上型24と下型25との間
にそれぞれ離型フィルム26,27を介して装入する。
下型25の上面には、第6図に示すように左右両側にスペ
ーサ28を載置して、上型24を下降させ、織布22と成形フ
ィルム21との重ね合わせ体を上下両面側から加熱しなが
ら加圧すると、溶融した成形フィルム21の接着剤が織布
22の重ね合わせ面から含浸し、重ね合わせ面の表層部か
らこれと反対側の表層部の幅方向両端部側に向って浸出
した接着剤によって、成形フィルム21とほぼ同一断面形
状の含浸層14が形成され、重ね合わせ面とは反対側の表
層部には、その幅方向両側端縁だけに接着剤が表出し、
その他の中央部分には接着剤が含浸していない状態とな
る。
ーサ28を載置して、上型24を下降させ、織布22と成形フ
ィルム21との重ね合わせ体を上下両面側から加熱しなが
ら加圧すると、溶融した成形フィルム21の接着剤が織布
22の重ね合わせ面から含浸し、重ね合わせ面の表層部か
らこれと反対側の表層部の幅方向両端部側に向って浸出
した接着剤によって、成形フィルム21とほぼ同一断面形
状の含浸層14が形成され、重ね合わせ面とは反対側の表
層部には、その幅方向両側端縁だけに接着剤が表出し、
その他の中央部分には接着剤が含浸していない状態とな
る。
また、織布22の成形フィルム21との重ね合わせ面側の表
面と幅方向両側端面とには、それぞれ余剰の接着剤が被
着ないし浸出して被膜層29,30が形成される。
面と幅方向両側端面とには、それぞれ余剰の接着剤が被
着ないし浸出して被膜層29,30が形成される。
上記の接着剤含浸織布22は、第7図に示すように、幅方
向両側の被膜層30を切除して幅寸法を所定の長さに裁断
するとともに、長さ寸法も同様に所定の長さに裁断する
ことにより、所要の摺動部材11が得られる。
向両側の被膜層30を切除して幅寸法を所定の長さに裁断
するとともに、長さ寸法も同様に所定の長さに裁断する
ことにより、所要の摺動部材11が得られる。
続いて、第8図に示すように、上記の摺動部材11の接着
剤が含浸された表層側の表面を、円筒状体に成形された
裏金部材10の内周面に密着させ、摺動部材11の内周面に
はコアピン32を嵌合した状体で加熱する。コアピン32の
素材としては、裏金部材10よりも線膨張係数の大きいも
のを使用する。この加熱により、摺動部材11の被膜層29
の接着剤が溶融し、同時にコアピン32の膨張によって裏
金部材10側へ摺動部材11を圧着することになり、摺動部
材11は、裏金部材10と一体に接着される。
剤が含浸された表層側の表面を、円筒状体に成形された
裏金部材10の内周面に密着させ、摺動部材11の内周面に
はコアピン32を嵌合した状体で加熱する。コアピン32の
素材としては、裏金部材10よりも線膨張係数の大きいも
のを使用する。この加熱により、摺動部材11の被膜層29
の接着剤が溶融し、同時にコアピン32の膨張によって裏
金部材10側へ摺動部材11を圧着することになり、摺動部
材11は、裏金部材10と一体に接着される。
所定時間放置して冷却した後、コアピン32を軸方向に引
き抜くと、この発明のすべり軸受が得られる。
き抜くと、この発明のすべり軸受が得られる。
なお、フィルム状接着剤の成形、および織布と成形フィ
ルムとの含浸の際に使用する離型フィルムとしては、ふ
っ素樹脂製のものが好適である。
ルムとの含浸の際に使用する離型フィルムとしては、ふ
っ素樹脂製のものが好適である。
上記の製造方法において、フィルム状接着剤としてフェ
ノール樹脂を用いる場合は、加熱温度を60℃で10分間と
し、加圧荷重を100kg f/cm2とするのが最適である。
ノール樹脂を用いる場合は、加熱温度を60℃で10分間と
し、加圧荷重を100kg f/cm2とするのが最適である。
また、織布に四ふっ化エチレン樹脂繊維と綿糸との交織
布を使用して、これに上記の成形フィルムの接着剤を含
浸させる場合は、加熱温度を80℃で30分間とし、加圧荷
重を100kg f/cm2とするのが最適である。
布を使用して、これに上記の成形フィルムの接着剤を含
浸させる場合は、加熱温度を80℃で30分間とし、加圧荷
重を100kg f/cm2とするのが最適である。
さらに、裏金部材をアルミニウム製のものを用いて上記
の摺動部材を接着させる場合は、加熱温度を150℃で120
分間とするのが最適である。
の摺動部材を接着させる場合は、加熱温度を150℃で120
分間とするのが最適である。
なお、上記のラジアルすべり軸受以外の球面ブッシュす
べり軸受については、上記と同様の工程によって製造す
ることができるが、スラストすべり軸受については、フ
ィルム状接着剤と織布とを、あらかじめ所定寸法の円環
形状にしたものを使用すればよい。
べり軸受については、上記と同様の工程によって製造す
ることができるが、スラストすべり軸受については、フ
ィルム状接着剤と織布とを、あらかじめ所定寸法の円環
形状にしたものを使用すればよい。
以上、説明したように、この発明のすべり軸受の裏金部
材に接着された織布からなる摺動部材は、反軸受面側の
表層の両端部から端面に沿って軸受面側に向って含浸さ
せた合成樹脂が、軸受面の両側端縁もしくはその近傍に
表出し、軸受面はそのほぼ全面に合成樹脂を含浸させて
いないから、軸受面の摩擦係数が小さくなり、低トルク
の用途に適した軸受となるだけでなく、軸受面の端部、
あるいは端面における織布繊維はほつれが生じないた
め、長期間使用しても軸受性能が低下することがなく、
またほつれた織布繊維によって外観が悪くなる欠点も併
せて除去されるという効果が得られる。
材に接着された織布からなる摺動部材は、反軸受面側の
表層の両端部から端面に沿って軸受面側に向って含浸さ
せた合成樹脂が、軸受面の両側端縁もしくはその近傍に
表出し、軸受面はそのほぼ全面に合成樹脂を含浸させて
いないから、軸受面の摩擦係数が小さくなり、低トルク
の用途に適した軸受となるだけでなく、軸受面の端部、
あるいは端面における織布繊維はほつれが生じないた
め、長期間使用しても軸受性能が低下することがなく、
またほつれた織布繊維によって外観が悪くなる欠点も併
せて除去されるという効果が得られる。
また、この発明の製造方法によれば、摺動部材の反軸受
面に被着された成形フィルムの接着剤によって、裏金部
材に接着することができるから、接着剤の塗布工程を省
略した簡略な工程で製造することができるだけでなく、
格別な施設や技能を必要としないことと相まって、耐久
性にすぐれたすべり軸受を経済的に量産できる効果が得
られる。
面に被着された成形フィルムの接着剤によって、裏金部
材に接着することができるから、接着剤の塗布工程を省
略した簡略な工程で製造することができるだけでなく、
格別な施設や技能を必要としないことと相まって、耐久
性にすぐれたすべり軸受を経済的に量産できる効果が得
られる。
第1図および第2図は、それぞれこの発明の実施例を示
す上半部断面図、第3図は、フィルム状接着剤の成形用
型を示す断面図、第4図(a)は成形前のフィルム状接
着剤の斜視図、第4図(b)は成形後のフィルム状接着
剤の斜視図、第5図ないし第8図は、それぞれこの発明
の製造方法を工程順に示す断面図である。 図中、10は裏金部材、11は摺動部材、12は摺動部材の軸
受面の端縁、13は摺動部材の端面、14は含浸層、20はフ
ィルム状接着剤、21は成形フィルム、22は織布である。
す上半部断面図、第3図は、フィルム状接着剤の成形用
型を示す断面図、第4図(a)は成形前のフィルム状接
着剤の斜視図、第4図(b)は成形後のフィルム状接着
剤の斜視図、第5図ないし第8図は、それぞれこの発明
の製造方法を工程順に示す断面図である。 図中、10は裏金部材、11は摺動部材、12は摺動部材の軸
受面の端縁、13は摺動部材の端面、14は含浸層、20はフ
ィルム状接着剤、21は成形フィルム、22は織布である。
Claims (5)
- 【請求項1】裏金部材と、裏金部材に接着された樹脂含
浸織布の摺動部材とからなるすべり軸受において、前記
摺動部材の反軸受面側の表層に合成樹脂を含浸させると
ともに、この樹脂含浸表層の両端部から摺動部材の端面
に沿って軸受面側に浸出させた合成樹脂を、軸受面の両
側端縁もしくはその近傍に表出させたことを特徴とする
すべり軸受。 - 【請求項2】裏金部材がラジアル軸受用の円筒状体であ
って、この円筒状体の内周面に摺動部材が接着されてい
る特許請求の範囲第1項記載のすべり軸受。 - 【請求項3】裏金部材がスラスト軸受用の円環状体であ
って、この円環状体の片面に摺動部材が接着されている
特許請求の範囲第1項記載のすべり軸受。 - 【請求項4】裏金部材が球面ブッシュ軸受用の球面状体
であって、この球面状体の外面に摺動部材が接着されて
いる特許請求の範囲第1項記載のすべり軸受。 - 【請求項5】四辺形状または円環形状のフィルム状接着
剤を片面側から加熱下に加圧して中央部の厚さを幅方向
両側端部の厚さよりも薄い皿型状断面に成形する工程
と、成形されたフィルムの皿型面側に、成形フィルムと
ほぼ同一外形寸法の織布を重ね合わせて加熱下に加圧
し、溶融した成形フィルムの接着剤を織布の重ね合わせ
面側の表層に含浸させるとともに、重ね合わせ面とは反
対側の表層の幅方向両端部に浸出させて、この表層の両
側端縁もしくはその近傍に表出させる工程と、接着剤を
含浸させた織布を摺動部材としての所定寸法に裁断する
工程と、裁断された含浸織布の含浸表層側の表面を、裏
金部材の接着面に密着させ、加熱して接着させる工程と
の各工程を包含してなるすべり軸受の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19035785A JPH0663539B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | すべり軸受およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19035785A JPH0663539B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | すべり軸受およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6249018A JPS6249018A (ja) | 1987-03-03 |
JPH0663539B2 true JPH0663539B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=16256843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19035785A Expired - Lifetime JPH0663539B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | すべり軸受およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0663539B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0292246A (ja) * | 1988-09-29 | 1990-04-03 | Ishigaki Shokuhin Kk | 即席押し出し麺類の製造方法 |
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1985
- 1985-08-29 JP JP19035785A patent/JPH0663539B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS6249018A (ja) | 1987-03-03 |
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