JPH109580A

JPH109580A - 冷凍食品解凍装置

Info

Publication number: JPH109580A
Application number: JP16409496A
Authority: JP
Inventors: Ichiro Watanabe; 一郎渡辺; Tatsushi Arai; 達志荒井; Hiroshi Yajima; 洋矢嶋; Tetsuo Kubota; 哲男窪田; Yasushi Iwabuchi; 康司岩渕; Akio Mitomo; 明夫三友; Makoto Oda; 誠織田; Yasutaka Noguchi; 泰孝野口
Original assignee: Hitachi Home Tech Ltd
Current assignee: Hitachi Appliances Inc
Priority date: 1996-06-25
Filing date: 1996-06-25
Publication date: 1998-01-16

Abstract

(57)【要約】【目的】冷凍食品の重量と温度を簡単かつ正確に取り
込める解凍装置を実現する。【構成】冷凍食品の重量を測定する上皿式重量秤７
と、この上皿式重量秤の物品載置皿表面に突き出して設
けられた温度センサー８、９、１０と、そしてこの温度
センサー、圧力センサーおよび上皿式重量秤の情報を取
り込んで減圧ポンプとマグネトロンを制御する制御装置
１６とで構成し、風袋抜きの冷凍食品の重量を格別の訓
練の必要もなく通常の解凍作業の中で正確に測定するこ
とができるようにした。またその際、同時に表面温度を
正確に測定することができるので、手間をかけずに最終
仕上がり温度の高精度の制御ができるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、大気圧より低い圧力下
で冷凍食品を高周波加熱して解凍する、冷凍食品解凍装
置に関するものであり、さらに詳しくは、解凍開始時の
冷凍食品の重量と温度を測定しかつ制御装置にてそれら
の情報を取り込んで所望の解凍加熱を実行するようにし
たものである。

【０００２】

【従来の技術】大気圧より低い圧力環境下に冷凍食品を
設置するとともに高周波エネルギーを用いて解凍加熱を
行なう装置が、沸騰点が下がることにより加熱むらのリ
スクが低減して所望の解凍加熱が実現するという理由
で、近年にわかに注目を浴びるようになった。

【０００３】そしてその種冷凍食品解凍装置において
は、冷凍食品の種類、重量、温度、仕上がり温度等の制
御情報をもとに解凍室内圧力、高周波出力、加熱時間等
を求めて、それを制御装置に設定し、解凍加熱動作を開
始させるようにしていた。

【０００４】

【本発明が解決しようとする課題】冷凍食品に限らず食
品一般の温度（表面温度）を赤外線センサーを用いて測
定し、加熱を制御する技術はよく知られているが、赤外
線センサーシステムが比較的高価である上に、対汚染性
が十分でないことから、実用化されている例は決して多
くはない。

【０００５】にもかかわらず、本発明が対象とする冷凍
食品の、特に魚肉刺身材料の解凍加熱においては、さく
取り作業のし易さ（材料の硬さ）、さく取り以後配膳ま
での時間（食味時温度）等々を考慮すると、経験的に、
材料の温度が−５±２℃のあたりで加熱を終了させてお
くと好ましいことが多い、と言うことができるようであ
る。

【０００６】しかし、その−５±２℃という仕上がり温
度を精密に制御しようとすると、解凍室内の圧力管理を
精密に行なわなければならないことは勿論であるが、加
熱開始前の材料の重量と温度を精密に測定し、それらに
応じた高周波加熱出力の精密な制御と加熱時間の精密な
制御がどうしても不可欠である。

【０００７】しかし、精密な温度測定が可能な赤外線セ
ンサーは、上述した理由により実用的でないという問題
がある。加えて、重量の測定に関しては、風袋を上手に
取り扱うことがどうしても避けて通れないという問題が
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決するためになされたもので、冷凍食品を出し入れす
るための開口を有する解凍室と、この解凍室の開口を開
閉自在にかつ閉鎖時に解凍室の内外を気密に保持するよ
う設けられたドアと、解凍室内に高周波エネルギーを供
給するマグネトロンと、解凍室内の空気圧力を減圧する
減圧装置と、この減圧装置により減圧される解凍室内の
空気圧を計測する圧力センサーと、冷凍食品の重量を測
定する上皿式重量秤と、この上皿式重量秤の物品載置皿
表面に突き出して設けられた温度センサーと、そしてこ
の温度センサー、圧力センサーおよび上皿式重量秤の情
報を取り込んで減圧ポンプとマグネトロンを制御する制
御装置とで冷凍食品解凍装置を構成した。

【０００９】

【作用】冷凍食品が上皿式重量秤の物品載置面に置かれ
ると、制御装置は、重量情報を取り込むとともにその表
面に突き出して取り付けられている温度センサーを通じ
て冷凍食品の温度を取り込み、演算して所定の仕上がり
温度に仕上げるための解凍メニューつまり解凍室内圧
力、加熱出力および加熱時間を求め、加熱動作開始に必
要な条件を整える。

【００１０】加熱の開始が指示されると、制御装置はマ
グネトロンと減圧ポンプを制御し、所定出力、所定時間
の加熱を実行する。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例を説明する。

【００１２】図１において、１は冷凍食品解凍装置の本
体ケースであり、２はこの本体ケース１の内部に設けら
れた解凍室である。３はこの解凍室２の開口であり、４
はこの開口３を開閉自在に閉鎖するドアである。詳しく
図示はしないが、ドア４は従来よく知られている電子レ
ンジのそれと同様、外部から解凍室２内部を観察するこ
とができるように作られている上に、閉鎖時に解凍室２
内外を気密に保てるように考慮されているものである。
５はドア４の開閉を検知するドアスイッチで、電気信号
を発生するものである。６は解凍加熱の開始、停止、仕
上がり温度、加熱時間等の情報を設定する設定指示装置
であり、７は上皿式の重量秤である。８、９、１０はこ
の上皿式重量秤７の物品載置面に突き出して取り付けら
れた３個の温度センサーであり、１１は解凍室内の圧力
を計測する圧力センサーである。

【００１３】１２は高周波エネルギーの発生源であるマ
グネトロンで、１３は解凍室２内の空気を吸引して解凍
室２内を真空にするための減圧ポンプであり、１４は測
定された冷凍食品の重量、温度を表示し、解凍動作中に
加熱経過時間等を表示する表示器、１５は解凍加熱の終
了したことを音声によって報知するための、また必要じ
警告等を発するスピーカーで、そして１６は設定指示装
置６、重量秤７、温度センサー８、９、１０、圧力セン
サー１１の情報を取り込んでマグネトロン１２、減圧ポ
ンプ１３、表示器１４、スピーカー１５を制御する制御
装置である。

【００１４】本発明の一実施例の構成は以上の通りであ
り、次にその動作を説明する。

【００１５】冷凍食品を上皿式重量秤７の物品載置面上
に載せると、重量が測定されるとともに、冷凍食品の表
面に接した温度センサー８、９、１０が冷凍食品の温度
を測定する。制御回路１６は重量情報を取り込んで表示
器１４に表示するほか、温度センサー８、９、１０が測
定する温度情報のうちの最も低い温度情報を取り込ん
で、その温度情報を表示器１４に表示し、所定の仕上が
り温度で仕上げるための解凍室内圧力、加熱出力、加熱
時間を演算して決定する。

【００１６】なおその際、冷凍食品の重量が、この装置
を使って解凍するには軽過ぎたり、あるいはまた温度が
高過ぎる場合には、スピーカー１５を鳴動させて解凍作
業の中止を促す。

【００１７】そして、重量および温度がともに問題を含
まない場合には、設定指示装置６を通じて加熱開始の指
示が出されれば、その決定された解凍室内圧力、高周波
出力および加熱時間にしたがって減圧ポンプ１３とマグ
ネトロン１２の動作の制御を開始し、所定の減圧動作と
加熱動作を実行する。

【００１８】このように冷凍食品の重量と温度を正確に
取り込んで減圧および加熱の動作を制御するので、被加
熱食品の最終仕上がり温度を高精度に制御することがで
きるようになった。また、冷凍食品を上皿式重量秤７上
に直接載置して重量測定と温度測定をするので、風袋の
取り扱いの煩わしさから完全に解放されるとともに、極
めて正確な温度測定をすることができるようになった。

【００１９】

【発明の効果】以上本発明によれば、風袋の取り扱いが
不要になった上に、赤外線センサーなどの高価なセンサ
ーを使うことなく正確な温度測定をすることができるよ
うになり、格別の訓練の必要もないことから、解凍作業
現場でやすやすと使いこなせる解凍加熱装置を実現する
ことができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のシステム模式図である。

【図２】本発明の一実施例のブロックダイアグラムであ
る。

【符号の説明】

１本体ケース２解凍室３開口４ドア５ドアスイッチ６設定指示装置７上皿式重量秤８、９、１０温度センサー１１圧力センサー１２マグネトロン１３減圧ポンプ１４表示器１５スピーカー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者窪田哲男千葉県柏市新十余二３番地１株式会社日立ホームテック内 (72)発明者岩渕康司千葉県柏市新十余二３番地１株式会社日立ホームテック内 (72)発明者三友明夫千葉県柏市新十余二３番地１株式会社日立ホームテック内 (72)発明者織田誠茨城県土浦市神立502番株式会社日立製作所機械研究所内 (72)発明者野口泰孝茨城県土浦市神立502番株式会社日立製作所機械研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】冷凍食品を出し入れするための開口
（３）を有する解凍室（２）と、この解凍室の開口を開
閉自在にかつ閉鎖時に前記解凍室の内外を気密に保持す
るよう設けられたドア（４）と、前記解凍室内に高周波
エネルギーを供給するマグネトロン（１２）と、前記解
凍室内の空気圧力を減圧する減圧装置（１３）と、この
減圧装置により減圧される前記解凍室内の空気圧を計測
する圧力センサー（１１）と、前記冷凍食品の重量を測
定する上皿式重量秤（７）と、この上皿式重量秤の物品
載置皿表面に突き出して設けられた温度センサー（８、
９、１０）と、そしてこの温度センサー、前記圧力セン
サーおよび前記上皿式重量秤の情報を取り込んで前記減
圧ポンプと前記マグネトロンを制御する制御装置（１
６）とで構成されていることを特徴とする冷凍食品解凍
装置。