JPH1095138A - 粉体画像形成方法及び装置 - Google Patents
粉体画像形成方法及び装置Info
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- JPH1095138A JPH1095138A JP8274064A JP27406496A JPH1095138A JP H1095138 A JPH1095138 A JP H1095138A JP 8274064 A JP8274064 A JP 8274064A JP 27406496 A JP27406496 A JP 27406496A JP H1095138 A JPH1095138 A JP H1095138A
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- image forming
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 直接記録方式を用いる粉体画像形成方法及び
装置において、画像形成を行う画像形成領域に常に安定
にトナーを供給すると共に弱い電界で画像形成を可能と
し、さらに、画像形成領域へのトナーの供給や画像形成
領域での画像形成を行う際に該トナーのクラウド化を不
要とする。 【解決手段】 画像形成を行うトナーとして、摩擦帯電
可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナ
ーを用いる。これにより、該トナーを摩擦帯電させてト
ナー担持体6aに担持し、かつ、電荷注入により容易に
飛翔させて画像形成を行うことが可能となり、さらに、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もなく
なる。
装置において、画像形成を行う画像形成領域に常に安定
にトナーを供給すると共に弱い電界で画像形成を可能と
し、さらに、画像形成領域へのトナーの供給や画像形成
領域での画像形成を行う際に該トナーのクラウド化を不
要とする。 【解決手段】 画像形成を行うトナーとして、摩擦帯電
可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナ
ーを用いる。これにより、該トナーを摩擦帯電させてト
ナー担持体6aに担持し、かつ、電荷注入により容易に
飛翔させて画像形成を行うことが可能となり、さらに、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もなく
なる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーを収容する
トナー収容器に収容された前記トナーをトナー担持体上
に担持させ、該トナーを選択的に飛翔させ、上記トナー
担持体に対向する記録部材上に付着させることで画像を
形成する粉体画像形成方法及び装置に関するものであ
る。
トナー収容器に収容された前記トナーをトナー担持体上
に担持させ、該トナーを選択的に飛翔させ、上記トナー
担持体に対向する記録部材上に付着させることで画像を
形成する粉体画像形成方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、粉体画像形成方法としてダイレク
トトーニングまたはトナープロジェクションと称される
画像記録方式が知られている。この画像記録方式は、孔
やスリットの周りに設けた画像電極に電圧を印加し、帯
電させたトナーをその孔やスリットを通して移動(飛
翔)させ、紙等の記録部材に直接画像を形成するもので
ある。
トトーニングまたはトナープロジェクションと称される
画像記録方式が知られている。この画像記録方式は、孔
やスリットの周りに設けた画像電極に電圧を印加し、帯
電させたトナーをその孔やスリットを通して移動(飛
翔)させ、紙等の記録部材に直接画像を形成するもので
ある。
【0003】上記画像記録方式については多くの提案が
なされている。例えば、特公昭44−26333号公報
には、背面電極、記録体、制御格子、メッシュ電極、こ
のメッシュ電極にトナーを供給する毛皮ブラシを順に配
置した装置が開示されている。この装置では、絶縁性ト
ナーをブラシの回転により摩擦帯電させ、メッシュ電極
と背面電極の間の空間に形成される電界で加速して背面
電極に向かわせ、制御格子を通して紙上に像を形成す
る。この制御格子に加える電気信号の値を変えるとメッ
シュ電極と制御格子間の電界が逆転し、トナーが飛翔せ
ず地肌部(白)が形成され、また電気信号を加減するこ
とで画像濃度を変えることもできるようになっている。
なされている。例えば、特公昭44−26333号公報
には、背面電極、記録体、制御格子、メッシュ電極、こ
のメッシュ電極にトナーを供給する毛皮ブラシを順に配
置した装置が開示されている。この装置では、絶縁性ト
ナーをブラシの回転により摩擦帯電させ、メッシュ電極
と背面電極の間の空間に形成される電界で加速して背面
電極に向かわせ、制御格子を通して紙上に像を形成す
る。この制御格子に加える電気信号の値を変えるとメッ
シュ電極と制御格子間の電界が逆転し、トナーが飛翔せ
ず地肌部(白)が形成され、また電気信号を加減するこ
とで画像濃度を変えることもできるようになっている。
【0004】上記装置において、絶縁性トナーを摩擦帯
電させる際には該絶縁性トナーを摩擦帯電させるブラシ
に上記摩擦帯電電荷と逆極性の電荷が生じる。このと
き、上記摩擦帯電電荷と、上記逆極性の電荷との間に大
きなクーロン力が生じる。上記装置においては、上記ブ
ラシにより摩擦帯電したトナーに機械的な衝撃を与えて
上記クーロン力を切り、該トナーを空中に浮遊させてク
ラウド状態にしている。これにより、トナーを弱い電界
で飛翔制御することが可能になる。
電させる際には該絶縁性トナーを摩擦帯電させるブラシ
に上記摩擦帯電電荷と逆極性の電荷が生じる。このと
き、上記摩擦帯電電荷と、上記逆極性の電荷との間に大
きなクーロン力が生じる。上記装置においては、上記ブ
ラシにより摩擦帯電したトナーに機械的な衝撃を与えて
上記クーロン力を切り、該トナーを空中に浮遊させてク
ラウド状態にしている。これにより、トナーを弱い電界
で飛翔制御することが可能になる。
【0005】また、例えば、特開昭58−44456号
公報に開示されている技術では、導電性磁性トナーを用
いて画像形成を行っている。導電性トナーを用いればあ
らかじめ電荷を付与しておかなくても、外部電界で電荷
注入させて容易に帯電させることができ、この電荷と電
界とによりトナーに静電力を作用させて該トナーを飛翔
させることができる。さらに、この時に必要な静電力は
上記クーロン力によって拘束された絶縁性トナーを飛翔
させようとした場合の1/100程度と小さい。
公報に開示されている技術では、導電性磁性トナーを用
いて画像形成を行っている。導電性トナーを用いればあ
らかじめ電荷を付与しておかなくても、外部電界で電荷
注入させて容易に帯電させることができ、この電荷と電
界とによりトナーに静電力を作用させて該トナーを飛翔
させることができる。さらに、この時に必要な静電力は
上記クーロン力によって拘束された絶縁性トナーを飛翔
させようとした場合の1/100程度と小さい。
【0006】また、特公平6−47298号公報に開示
されている技術では、導電性非磁性トナーを用い、図6
に示すように、対向電極11、記録部材12、微小開口
部13と該微小開口部のトナーの飛翔を制御する制御電
極14とを有するトナー飛翔制御部材15、底部に被覆
線16が配設された導電性ケース17内に回転自在に設
けられたトナー担持体としての導電性ローラ18を順に
配設した装置が開示されている。この装置においては、
交流電源19によって被覆線16に交流電圧を印加して
導電性ローラ18に電荷を誘導し、密閉空間20内で飛
翔させてクラウド状態にする。そして、クラウド化させ
たトナーを導電性ローラ18の表面に付着させる。導電
性ローラ18へのトナーの付着は、クラウド化したトナ
ー自身の有する電荷のクーロン力で導電性ローラ18に
静電吸着することによって行われる。この技術によれ
ば、非磁性トナーを用いてフルカラープリントを行うこ
とが可能になる。
されている技術では、導電性非磁性トナーを用い、図6
に示すように、対向電極11、記録部材12、微小開口
部13と該微小開口部のトナーの飛翔を制御する制御電
極14とを有するトナー飛翔制御部材15、底部に被覆
線16が配設された導電性ケース17内に回転自在に設
けられたトナー担持体としての導電性ローラ18を順に
配設した装置が開示されている。この装置においては、
交流電源19によって被覆線16に交流電圧を印加して
導電性ローラ18に電荷を誘導し、密閉空間20内で飛
翔させてクラウド状態にする。そして、クラウド化させ
たトナーを導電性ローラ18の表面に付着させる。導電
性ローラ18へのトナーの付着は、クラウド化したトナ
ー自身の有する電荷のクーロン力で導電性ローラ18に
静電吸着することによって行われる。この技術によれ
ば、非磁性トナーを用いてフルカラープリントを行うこ
とが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭58
−44456号公報の技術では、トナーを担持するトナ
ー担持体が該トナーを担持するのに磁力を用いている
が、透明な磁性体は完成していないので透明なカラート
ナーを積層してフルカラープリントを行うことができな
いという問題点があった。
−44456号公報の技術では、トナーを担持するトナ
ー担持体が該トナーを担持するのに磁力を用いている
が、透明な磁性体は完成していないので透明なカラート
ナーを積層してフルカラープリントを行うことができな
いという問題点があった。
【0008】また、特公昭44−26333号公報、又
は、特公平6−47298号公報の技術では、トナーを
クラウド化するため、その分装置が大きく、コスト高に
なるという問題点があった。
は、特公平6−47298号公報の技術では、トナーを
クラウド化するため、その分装置が大きく、コスト高に
なるという問題点があった。
【0009】特に、特公平6−47298号公報の技術
では、クラウド化したトナー自身の有する電荷のクーロ
ン力で導電性ローラに静電吸着する方式のため、クラウ
ド化したトナーがたまたま導電性ローラ近傍に来たとき
にのみ吸着するだけで、単位時間当たりの導電性ローラ
への吸着量、すなわち補給量ははなはだ少なく、高速化
が困難であるという問題点もあった。また、トナーホッ
パーから導電性トナーを飛翔させるために与える電界と
して交流電界を用いるため、この電界を生じさせるため
の電圧を与える交流電源が必要であり、コスト高である
という問題点もあった。
では、クラウド化したトナー自身の有する電荷のクーロ
ン力で導電性ローラに静電吸着する方式のため、クラウ
ド化したトナーがたまたま導電性ローラ近傍に来たとき
にのみ吸着するだけで、単位時間当たりの導電性ローラ
への吸着量、すなわち補給量ははなはだ少なく、高速化
が困難であるという問題点もあった。また、トナーホッ
パーから導電性トナーを飛翔させるために与える電界と
して交流電界を用いるため、この電界を生じさせるため
の電圧を与える交流電源が必要であり、コスト高である
という問題点もあった。
【0010】一方、特公昭44−26333号の装置の
ように摩擦帯電させる部材に上記クーロン力によって拘
束されたトナーを上記部材から剥離しようとする場合、
あるいは、摩擦帯電により電荷を得たトナーを鏡像力に
より支持する支持体から前記トナーを剥離しようとする
場合、上記クーロン力、あるいは、鏡像力によって拘束
されていないトナーを上記部材から剥離する場合に比し
て約100〜1000倍もの強い力が必要となる。特公
昭44−26333号の装置においては、上記絶縁性ト
ナーをクラウド状態にしているので弱い電界でトナーを
飛翔させることが可能である。しかしながら、クラウド
化することなく上記摩擦帯電した絶縁性トナーに電界を
与え、上記摩擦帯電によりトナーが得た電荷と上記電界
とにより静電力を発生させてトナーを飛翔させようとす
ると、上述のように導電性トナーを電荷注入により飛翔
させる場合に比して約100倍もの非常に強い電界が必
要となるという問題点が生じる。
ように摩擦帯電させる部材に上記クーロン力によって拘
束されたトナーを上記部材から剥離しようとする場合、
あるいは、摩擦帯電により電荷を得たトナーを鏡像力に
より支持する支持体から前記トナーを剥離しようとする
場合、上記クーロン力、あるいは、鏡像力によって拘束
されていないトナーを上記部材から剥離する場合に比し
て約100〜1000倍もの強い力が必要となる。特公
昭44−26333号の装置においては、上記絶縁性ト
ナーをクラウド状態にしているので弱い電界でトナーを
飛翔させることが可能である。しかしながら、クラウド
化することなく上記摩擦帯電した絶縁性トナーに電界を
与え、上記摩擦帯電によりトナーが得た電荷と上記電界
とにより静電力を発生させてトナーを飛翔させようとす
ると、上述のように導電性トナーを電荷注入により飛翔
させる場合に比して約100倍もの非常に強い電界が必
要となるという問題点が生じる。
【0011】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、磁力を用いることな
く、画像形成を行う画像形成領域に安定にトナーを供給
すると共に弱い電界で画像形成が可能であり、さらに、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もない
粉体画像形成方法及び装置を提供することである。
であり、その目的とするところは、磁力を用いることな
く、画像形成を行う画像形成領域に安定にトナーを供給
すると共に弱い電界で画像形成が可能であり、さらに、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もない
粉体画像形成方法及び装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、トナーを収容するトナー収容器
に収容された前記トナーをトナー担持体上に担持させ、
該トナーを選択的に飛翔させ、上記トナー担持体に対向
する記録部材上に上記トナーを付着させることで画像を
形成する粉体画像形成方法において、上記トナーとし
て、摩擦による帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯
電も可能なトナーを用いたことを特徴とするものであ
る。
に、請求項1の発明は、トナーを収容するトナー収容器
に収容された前記トナーをトナー担持体上に担持させ、
該トナーを選択的に飛翔させ、上記トナー担持体に対向
する記録部材上に上記トナーを付着させることで画像を
形成する粉体画像形成方法において、上記トナーとし
て、摩擦による帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯
電も可能なトナーを用いたことを特徴とするものであ
る。
【0013】請求項2の発明は、摩擦による帯電が可能
で、かつ、電荷注入による帯電も可能なトナーを収容す
るトナー収容器に収容された前記トナーに、摩擦帯電に
より所望の極性の電荷を付与して該電荷により静電的に
トナー担持体上に層状に付着させることで該トナー担持
体に上記トナーを担持させ、対向電極に対向し、かつ、
画像形成を行う画像形成領域に上記トナー担持体により
上記トナーを搬送し、上記対向電極に印加する電圧と、
上記トナー担持体と対向電極との間に配設された、互い
に独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微小開口部
のトナー通過を制御する複数の画像電極とを備えたトナ
ー飛翔制御部材の該画像電極に、画像信号に応じて印加
する電圧と、により上記トナー担持体上のトナー層上に
電界を形成し、該電界によって上記トナー担持体上のト
ナーに所望の極性の電荷を注入させ、該電荷と上記電界
による静電力により該トナーを飛翔させ、上記微小開口
部に通して上記対向電極側に移行させ、該対向電極と上
記トナー飛翔制御部材との間に位置する記録部材上に付
着させることで画像を形成することを特徴とするもので
ある。
で、かつ、電荷注入による帯電も可能なトナーを収容す
るトナー収容器に収容された前記トナーに、摩擦帯電に
より所望の極性の電荷を付与して該電荷により静電的に
トナー担持体上に層状に付着させることで該トナー担持
体に上記トナーを担持させ、対向電極に対向し、かつ、
画像形成を行う画像形成領域に上記トナー担持体により
上記トナーを搬送し、上記対向電極に印加する電圧と、
上記トナー担持体と対向電極との間に配設された、互い
に独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微小開口部
のトナー通過を制御する複数の画像電極とを備えたトナ
ー飛翔制御部材の該画像電極に、画像信号に応じて印加
する電圧と、により上記トナー担持体上のトナー層上に
電界を形成し、該電界によって上記トナー担持体上のト
ナーに所望の極性の電荷を注入させ、該電荷と上記電界
による静電力により該トナーを飛翔させ、上記微小開口
部に通して上記対向電極側に移行させ、該対向電極と上
記トナー飛翔制御部材との間に位置する記録部材上に付
着させることで画像を形成することを特徴とするもので
ある。
【0014】請求項3の発明は、請求項2の粉体画像形
成方法において、上記トナー担持体上のトナーを上記画
像形成領域に搬送する前に、該トナーに上記摩擦帯電に
より得た電荷とは逆極性の電荷を、該電荷と前記摩擦帯
電により得た電荷との和と、上記画像形成領域の電界と
による静電力により該トナーが飛翔しない程度に注入す
ることを特徴とするものである。
成方法において、上記トナー担持体上のトナーを上記画
像形成領域に搬送する前に、該トナーに上記摩擦帯電に
より得た電荷とは逆極性の電荷を、該電荷と前記摩擦帯
電により得た電荷との和と、上記画像形成領域の電界と
による静電力により該トナーが飛翔しない程度に注入す
ることを特徴とするものである。
【0015】請求項4の発明は、トナーを収容するトナ
ー収容器に収容された前記トナーをトナー担持体上に担
持させ、該トナー担持体と対向電極との間に配設され
た、互いに独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微
小開口部のトナー通過を制御する複数の画像電極部とを
備えたトナー飛翔制御部材の該画像電極部に、画像信号
に応じて電圧を印加し、上記トナー担持体上からのトナ
ーを上記微小開口部に通して上記対向電極側に移行さ
せ、上記トナー飛翔制御部材と上記対向電極との間に位
置する記録部材上に付着させることで画像を形成する粉
体画像形成装置において、上記トナーとして、摩擦によ
る帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能なト
ナーを用いたことを特徴とするものである。
ー収容器に収容された前記トナーをトナー担持体上に担
持させ、該トナー担持体と対向電極との間に配設され
た、互いに独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微
小開口部のトナー通過を制御する複数の画像電極部とを
備えたトナー飛翔制御部材の該画像電極部に、画像信号
に応じて電圧を印加し、上記トナー担持体上からのトナ
ーを上記微小開口部に通して上記対向電極側に移行さ
せ、上記トナー飛翔制御部材と上記対向電極との間に位
置する記録部材上に付着させることで画像を形成する粉
体画像形成装置において、上記トナーとして、摩擦によ
る帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能なト
ナーを用いたことを特徴とするものである。
【0016】請求項5の発明は、摩擦による帯電が可能
で、かつ、電荷注入による帯電も可能なトナーを収容す
るトナー収容器に収容された前記トナーに、摩擦帯電に
より所望の極性の電荷を付与する摩擦帯電手段と、該摩
擦帯電手段により摩擦帯電電荷を得たトナーを、該電荷
により静電的に層状に担持して、対向電極に対向し、か
つ、画像形成を行う画像形成領域に搬送するトナー担持
体と、該トナー担持体と対向電極との間に配設された、
互いに独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微小開
口部のトナー通過を制御する複数の画像電極とを備えた
トナー飛翔制御部材と、上記対向電極に所定の電圧を印
加する第1の電圧印加手段と、上記画像電極に、画像信
号に応じて所定の電圧を印加する第2の電圧印加手段
と、を備え、上記第1の電圧印加手段により上記対向電
極に印加した電圧と、上記第2の電圧印加手段により上
記画像電極に印加した電圧とにより、上記トナー担持体
上のトナー層上に電界を形成し、該電界によって上記ト
ナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入させ、
該電荷と上記電界による静電力により該トナーを飛翔さ
せ、上記微小開口部に通して上記対向電極側に移行さ
せ、該対向電極と上記トナー飛翔制御部材との間に位置
する記録部材上に付着させることで画像を形成するよう
に構成したことを特徴とするものである。
で、かつ、電荷注入による帯電も可能なトナーを収容す
るトナー収容器に収容された前記トナーに、摩擦帯電に
より所望の極性の電荷を付与する摩擦帯電手段と、該摩
擦帯電手段により摩擦帯電電荷を得たトナーを、該電荷
により静電的に層状に担持して、対向電極に対向し、か
つ、画像形成を行う画像形成領域に搬送するトナー担持
体と、該トナー担持体と対向電極との間に配設された、
互いに独立あるいは一連の複数の微小開口部と各微小開
口部のトナー通過を制御する複数の画像電極とを備えた
トナー飛翔制御部材と、上記対向電極に所定の電圧を印
加する第1の電圧印加手段と、上記画像電極に、画像信
号に応じて所定の電圧を印加する第2の電圧印加手段
と、を備え、上記第1の電圧印加手段により上記対向電
極に印加した電圧と、上記第2の電圧印加手段により上
記画像電極に印加した電圧とにより、上記トナー担持体
上のトナー層上に電界を形成し、該電界によって上記ト
ナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入させ、
該電荷と上記電界による静電力により該トナーを飛翔さ
せ、上記微小開口部に通して上記対向電極側に移行さ
せ、該対向電極と上記トナー飛翔制御部材との間に位置
する記録部材上に付着させることで画像を形成するよう
に構成したことを特徴とするものである。
【0017】請求項6の発明は、請求項5の粉体画像形
成装置において、上記トナー担持体上のトナーを上記画
像形成領域に搬送する搬送経路上で上記画像形成領域よ
りも上流側に、該トナーに上記摩擦帯電により得た電荷
とは逆極性の電荷を、該電荷と前記摩擦帯電により得た
電荷との和と、上記画像形成領域の電界とによる静電力
により該トナーが飛翔しない程度に注入するような電界
を形成したことを特徴とするものである。
成装置において、上記トナー担持体上のトナーを上記画
像形成領域に搬送する搬送経路上で上記画像形成領域よ
りも上流側に、該トナーに上記摩擦帯電により得た電荷
とは逆極性の電荷を、該電荷と前記摩擦帯電により得た
電荷との和と、上記画像形成領域の電界とによる静電力
により該トナーが飛翔しない程度に注入するような電界
を形成したことを特徴とするものである。
【0018】請求項1乃至6の発明においては、摩擦に
よる帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な
トナーを用いるので、該トナーを摩擦帯電させて該摩擦
帯電電荷により静電的に該トナーを上記トナー担持体上
に担持させて画像形成を行う画像形成領域に供給し、か
つ、画像を形成するときには、該トナーに電荷注入によ
り帯電させて飛翔させ、画像形成を行うことができる。
よる帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な
トナーを用いるので、該トナーを摩擦帯電させて該摩擦
帯電電荷により静電的に該トナーを上記トナー担持体上
に担持させて画像形成を行う画像形成領域に供給し、か
つ、画像を形成するときには、該トナーに電荷注入によ
り帯電させて飛翔させ、画像形成を行うことができる。
【0019】また、請求項2、3、5、及び6の発明に
おいては、上記トナー収容器に収容された上記トナー
に、摩擦帯電により所望の極性の電荷を付与する。そし
て該電荷を静電的にトナー担持体上に付着させることで
該トナー担持体に上記トナーを層状に担持させる。例え
ば、上記トナー担持体の少なくとも表面を導体で構成
し、トナー担持体表面に該電荷と逆極性の電荷(以下、
対向電荷という)を鏡像電荷として発生させる。あるい
は、上記トナー担持体の少なくとも表面を所定の誘電体
で構成し、該トナー担持体と上記トナーとの間で摩擦帯
電を行い、該摩擦帯電時に上記トナー担持体表面に対向
電荷を生じさせる。そして、上記摩擦帯電電荷と上記対
向電荷との間の引力としてクーロン力が作用し、上記ト
ナーがトナー担持体上に担持される。そしてその状態
で、該トナー担持体により、画像形成を行う画像形成領
域に上記トナーを搬送し、該対向電極に印加する電圧
と、上記トナー飛翔制御部材が有する上記画像電極に画
像信号に応じて印加する電圧と、により上記トナー担持
体上のトナー層上に電界を形成し、該電界によって、上
記トナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入さ
せる。例えば、上記摩擦帯電電荷と逆極性の電荷を注入
させるような電界を上記トナー層上に形成した場合に
は、トナーへの、摩擦帯電電荷と逆極性の電荷の注入に
より、上記トナーの極性を逆転させる。このとき、トナ
ーの有する電荷、すなわち上記摩擦帯電電荷と電荷注入
により注入された電荷との和と上記トナー担持体表面の
対向電荷との間の引力として作用するクーロン力が弱ま
る、あるいは、なくなる。そして、上記注入電荷と上記
電界とによる静電力により、該トナーを飛翔させる。ま
た、例えば、上記摩擦帯電電荷と同極性の電荷を注入さ
せるような電界を上記トナー層上に形成した場合には、
上記トナー担持体表面の対向電荷が打ち消され、トナー
が有する電荷、すなわち、摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電
電荷と電荷注入により注入された電荷との和と上記対向
電荷との間の引力として作用するクーロン力が弱められ
る、あるいは、なくなる。そして、上記トナーが有する
電荷、すなわち、摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電電荷と電
荷注入により注入された電荷との和と上記電界とによる
静電力により、該トナーを飛翔させる。そして、飛翔し
たトナーを上記微小開口部に通して上記対向電極側に移
行させ、該対向電極と上記トナー飛翔制御部材との間に
位置する記録部材上に付着させることで画像を形成す
る。
おいては、上記トナー収容器に収容された上記トナー
に、摩擦帯電により所望の極性の電荷を付与する。そし
て該電荷を静電的にトナー担持体上に付着させることで
該トナー担持体に上記トナーを層状に担持させる。例え
ば、上記トナー担持体の少なくとも表面を導体で構成
し、トナー担持体表面に該電荷と逆極性の電荷(以下、
対向電荷という)を鏡像電荷として発生させる。あるい
は、上記トナー担持体の少なくとも表面を所定の誘電体
で構成し、該トナー担持体と上記トナーとの間で摩擦帯
電を行い、該摩擦帯電時に上記トナー担持体表面に対向
電荷を生じさせる。そして、上記摩擦帯電電荷と上記対
向電荷との間の引力としてクーロン力が作用し、上記ト
ナーがトナー担持体上に担持される。そしてその状態
で、該トナー担持体により、画像形成を行う画像形成領
域に上記トナーを搬送し、該対向電極に印加する電圧
と、上記トナー飛翔制御部材が有する上記画像電極に画
像信号に応じて印加する電圧と、により上記トナー担持
体上のトナー層上に電界を形成し、該電界によって、上
記トナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入さ
せる。例えば、上記摩擦帯電電荷と逆極性の電荷を注入
させるような電界を上記トナー層上に形成した場合に
は、トナーへの、摩擦帯電電荷と逆極性の電荷の注入に
より、上記トナーの極性を逆転させる。このとき、トナ
ーの有する電荷、すなわち上記摩擦帯電電荷と電荷注入
により注入された電荷との和と上記トナー担持体表面の
対向電荷との間の引力として作用するクーロン力が弱ま
る、あるいは、なくなる。そして、上記注入電荷と上記
電界とによる静電力により、該トナーを飛翔させる。ま
た、例えば、上記摩擦帯電電荷と同極性の電荷を注入さ
せるような電界を上記トナー層上に形成した場合には、
上記トナー担持体表面の対向電荷が打ち消され、トナー
が有する電荷、すなわち、摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電
電荷と電荷注入により注入された電荷との和と上記対向
電荷との間の引力として作用するクーロン力が弱められ
る、あるいは、なくなる。そして、上記トナーが有する
電荷、すなわち、摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電電荷と電
荷注入により注入された電荷との和と上記電界とによる
静電力により、該トナーを飛翔させる。そして、飛翔し
たトナーを上記微小開口部に通して上記対向電極側に移
行させ、該対向電極と上記トナー飛翔制御部材との間に
位置する記録部材上に付着させることで画像を形成す
る。
【0020】さらに、請求項3及び6の発明において
は、上記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に
搬送する前に、該トナー層に上記摩擦帯電により得た電
荷とは逆極性の電荷を注入し、該電荷注入により、該ト
ナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ該摩擦帯電時よりも
弱く、又は、摩擦帯電時と逆極性でかつ該電荷と上記画
像形成領域の電界とにより該トナーが飛翔しない程度に
該トナーを帯電させた状態で、若しくは、該トナーをほ
ぼ電気的に中性にした状態で、上記画像形成領域に該ト
ナーを搬送する。
は、上記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に
搬送する前に、該トナー層に上記摩擦帯電により得た電
荷とは逆極性の電荷を注入し、該電荷注入により、該ト
ナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ該摩擦帯電時よりも
弱く、又は、摩擦帯電時と逆極性でかつ該電荷と上記画
像形成領域の電界とにより該トナーが飛翔しない程度に
該トナーを帯電させた状態で、若しくは、該トナーをほ
ぼ電気的に中性にした状態で、上記画像形成領域に該ト
ナーを搬送する。
【0021】
[実施形態1]以下、本発明を粉体画像形成装置であるカ
ラープリンタに適用した実施形態について説明する。図
1は本実施形態に係るカラープリンタの要部の概略構成
図である。本カラープリンタでは、記録部材としての記
録紙10は給紙カセット1から呼び出しローラ2により
給紙され、記録紙搬送機能を備え、支持ローラ31、3
2に支持されたベルト状の対向電極4の矢印方向の回動
により、トナー飛翔制御部材5上に送られる。このベル
ト状対向電極4に記録紙搬送機能を持たせるには、例え
ば対向電極4に多数の孔を形成し、図示しないバキュー
ム装置により、紙を対向電極表面に吸着すればよい。そ
して、このトナー飛翔制御部材5の上を水平に送られる
間にトナー飛翔制御部材5の下方に配置された、上部に
開孔を有する4つの現像器6から、上記トナー飛翔制御
部材5が有する後述する制御電極による制御で飛翔した
カラートナー(以下、トナーという。)が付着して、記
録紙10への記録が行われる。
ラープリンタに適用した実施形態について説明する。図
1は本実施形態に係るカラープリンタの要部の概略構成
図である。本カラープリンタでは、記録部材としての記
録紙10は給紙カセット1から呼び出しローラ2により
給紙され、記録紙搬送機能を備え、支持ローラ31、3
2に支持されたベルト状の対向電極4の矢印方向の回動
により、トナー飛翔制御部材5上に送られる。このベル
ト状対向電極4に記録紙搬送機能を持たせるには、例え
ば対向電極4に多数の孔を形成し、図示しないバキュー
ム装置により、紙を対向電極表面に吸着すればよい。そ
して、このトナー飛翔制御部材5の上を水平に送られる
間にトナー飛翔制御部材5の下方に配置された、上部に
開孔を有する4つの現像器6から、上記トナー飛翔制御
部材5が有する後述する制御電極による制御で飛翔した
カラートナー(以下、トナーという。)が付着して、記
録紙10への記録が行われる。
【0022】上記対向電極4は導電性ゴムベルトで形成
されており、導電性の支持ローラ31を介して図示しな
い電圧印加手段により電圧が印加されている。上記4つ
の現像器6はY、M、C、BKの各色のトナーを画像形
成を行う画像形成領域に補給搬送するためのものであ
り、後に詳述する。
されており、導電性の支持ローラ31を介して図示しな
い電圧印加手段により電圧が印加されている。上記4つ
の現像器6はY、M、C、BKの各色のトナーを画像形
成を行う画像形成領域に補給搬送するためのものであ
り、後に詳述する。
【0023】記録紙10に付着したトナーは、定着器と
しての熱ローラ7及び加圧ローラ8の間に送られて画像
を定着される
しての熱ローラ7及び加圧ローラ8の間に送られて画像
を定着される
【0024】図2は、同カラープリンタの1色の、上記
対向電極4と上記トナー飛翔制御部材5と現像器6内に
設けられているトナー担持体6aを備えた画像形成領域
としての記録部の説明図である。上記トナー飛翔制御部
材5は、トナー担持体6a上のトナー91に電界を与え
ることにより、該トナー91の飛翔を制御するためのも
のである。なお、本実施形態で用いるトナーについては
後述する。上記トナー飛翔制御部材5は、絶縁体である
厚さ75μmのポリイミドフィルム52の両面に厚さ2
5μmの銅箔を接着し、それぞれの銅箔表面に電極パタ
ーンを露光後にエッチングし、最後に所定の位置に、ヤ
グレーザ等を用いて例えば直径120μmの孔54を設
けて形成することができる。そして、対向電極4側の上
記銅箔を画像信号に応じて電圧が印加される画像電極5
1とし、トナー担持体6a側の上記銅箔を、孔54の直
下以外の部分でトナーが飛翔しないようにするためのシ
ールド電極53とする。以下、これら画像電極51及び
シールド電極53をまとめて制御電極と呼ぶ。上記シー
ルド電極53は、対向電極と画像電極に画像形成時の電
圧を与えても孔54の直下以外の部分のトナーに加わる
電界が飛翔開始電界を下回って飛翔が起こらないよう
に、例えばトナー担持体6aと同様に接地しておく。ま
た、図2の例では、対向電極4と画像電極51との間隔
は200μm、シールド電極53とトナー層表面との間
隔は100μmである。
対向電極4と上記トナー飛翔制御部材5と現像器6内に
設けられているトナー担持体6aを備えた画像形成領域
としての記録部の説明図である。上記トナー飛翔制御部
材5は、トナー担持体6a上のトナー91に電界を与え
ることにより、該トナー91の飛翔を制御するためのも
のである。なお、本実施形態で用いるトナーについては
後述する。上記トナー飛翔制御部材5は、絶縁体である
厚さ75μmのポリイミドフィルム52の両面に厚さ2
5μmの銅箔を接着し、それぞれの銅箔表面に電極パタ
ーンを露光後にエッチングし、最後に所定の位置に、ヤ
グレーザ等を用いて例えば直径120μmの孔54を設
けて形成することができる。そして、対向電極4側の上
記銅箔を画像信号に応じて電圧が印加される画像電極5
1とし、トナー担持体6a側の上記銅箔を、孔54の直
下以外の部分でトナーが飛翔しないようにするためのシ
ールド電極53とする。以下、これら画像電極51及び
シールド電極53をまとめて制御電極と呼ぶ。上記シー
ルド電極53は、対向電極と画像電極に画像形成時の電
圧を与えても孔54の直下以外の部分のトナーに加わる
電界が飛翔開始電界を下回って飛翔が起こらないよう
に、例えばトナー担持体6aと同様に接地しておく。ま
た、図2の例では、対向電極4と画像電極51との間隔
は200μm、シールド電極53とトナー層表面との間
隔は100μmである。
【0025】次に、本実施形態における画像電極51の
詳細について説明する。図3に1色分の画像電極51の
一例を示す。図3において、白抜きの矢印Aで示すよう
に左右方向が記録紙の搬送方向(以下、紙搬送方向とい
う)である。この例は、600dpiの一例である。6
00dpiでは、ドット間ピッチは42.3μmである
が、それを画像電極51直径180μm、孔54直径1
20μmで実現するために、紙搬送方向に直交する方向
(以下、紙幅方向という)の孔54が8つずつ紙搬送方
向に対して所定角度傾斜するように配置し、かつ、孔中
心が紙搬送方向上で重なり合わないように隣合う8つず
つの画像電極がそれぞれ間隔をおいて配列されている。
すなわち、紙幅方向における孔54中心のピッチd1が
600dpi相当の42.3μmになるように、上記傾
斜角度及び間隔が設定されている。また、紙搬送方向に
おける孔54中心のピッチは600dpi相当の42.
3μmの整数倍になるように設定されている。この画像
電極51の群の寸法は、紙搬送方向の最上流側の孔中心
と最下流側の孔中心との間隔w1が1.1844mm
で、紙幅方向幅がA4横幅と同じ210mmである。そ
して、上記画像電極51のそれぞれが図示しないICド
ライバに接続されている。そして、同カラープリンタに
おいては、上記構成の画像電極51が各色毎に配置され
ている。
詳細について説明する。図3に1色分の画像電極51の
一例を示す。図3において、白抜きの矢印Aで示すよう
に左右方向が記録紙の搬送方向(以下、紙搬送方向とい
う)である。この例は、600dpiの一例である。6
00dpiでは、ドット間ピッチは42.3μmである
が、それを画像電極51直径180μm、孔54直径1
20μmで実現するために、紙搬送方向に直交する方向
(以下、紙幅方向という)の孔54が8つずつ紙搬送方
向に対して所定角度傾斜するように配置し、かつ、孔中
心が紙搬送方向上で重なり合わないように隣合う8つず
つの画像電極がそれぞれ間隔をおいて配列されている。
すなわち、紙幅方向における孔54中心のピッチd1が
600dpi相当の42.3μmになるように、上記傾
斜角度及び間隔が設定されている。また、紙搬送方向に
おける孔54中心のピッチは600dpi相当の42.
3μmの整数倍になるように設定されている。この画像
電極51の群の寸法は、紙搬送方向の最上流側の孔中心
と最下流側の孔中心との間隔w1が1.1844mm
で、紙幅方向幅がA4横幅と同じ210mmである。そ
して、上記画像電極51のそれぞれが図示しないICド
ライバに接続されている。そして、同カラープリンタに
おいては、上記構成の画像電極51が各色毎に配置され
ている。
【0026】本実施形態においては、記録紙への記録を
行うためのトナーとして、摩擦帯電が可能であり、電荷
注入による帯電も可能であるような導電性トナー(以
下、トナーという)91を用いる。該トナー91は、例
えばポリオール樹脂を母体樹脂とし、マイナス帯電用の
極性制御材と、導電性を付与するために重量比で10%
のカーボンブラックを混入したトナーを粉砕して作製す
ることができる。このようにして作成したトナーは通常
の絶縁性トナーと基本的に同じであるが、カーボンブラ
ックの量が通常よりも多いため、電気抵抗が低く電荷注
入も起きる。また、流動性を改善するためにシリカが添
加されている。なお、このようにして作製したトナーの
粒径は10μmであった。
行うためのトナーとして、摩擦帯電が可能であり、電荷
注入による帯電も可能であるような導電性トナー(以
下、トナーという)91を用いる。該トナー91は、例
えばポリオール樹脂を母体樹脂とし、マイナス帯電用の
極性制御材と、導電性を付与するために重量比で10%
のカーボンブラックを混入したトナーを粉砕して作製す
ることができる。このようにして作成したトナーは通常
の絶縁性トナーと基本的に同じであるが、カーボンブラ
ックの量が通常よりも多いため、電気抵抗が低く電荷注
入も起きる。また、流動性を改善するためにシリカが添
加されている。なお、このようにして作製したトナーの
粒径は10μmであった。
【0027】図4は、本実施形態に係るカラープリンタ
の現像器6の概略構成図である。この現像器6のケーシ
ング上部には、上記対向電極4に向けた開口部61が形
成されている。この開口部61から一部が露出するよう
に、前述のトナー担持体6aとしてのトナー搬送ローラ
62が配設されている。該トナー搬送ローラ62として
は例えば、直径16mm、表面粗さ3μmのアルミ製丸棒
を用いることができる。該トナー搬送ローラ62は図示
しないギヤで図示しない本体のモータと連結されてお
り、図中矢印方向に回転駆動されている。また、上記ト
ナー搬送ローラ62下方には、発泡ウレタン等の弾性体
からなるトナーの供給部材としてのトナー供給ローラ6
3が、トナー搬送ローラ62と摺擦し、かつ、トナー搬
送ローラ62に対し所定の周速比をもって、図中矢印方
向にトナー搬送ローラ62との摺擦位置において同方向
に回転するように設けられている。
の現像器6の概略構成図である。この現像器6のケーシ
ング上部には、上記対向電極4に向けた開口部61が形
成されている。この開口部61から一部が露出するよう
に、前述のトナー担持体6aとしてのトナー搬送ローラ
62が配設されている。該トナー搬送ローラ62として
は例えば、直径16mm、表面粗さ3μmのアルミ製丸棒
を用いることができる。該トナー搬送ローラ62は図示
しないギヤで図示しない本体のモータと連結されてお
り、図中矢印方向に回転駆動されている。また、上記ト
ナー搬送ローラ62下方には、発泡ウレタン等の弾性体
からなるトナーの供給部材としてのトナー供給ローラ6
3が、トナー搬送ローラ62と摺擦し、かつ、トナー搬
送ローラ62に対し所定の周速比をもって、図中矢印方
向にトナー搬送ローラ62との摺擦位置において同方向
に回転するように設けられている。
【0028】また、トナー供給ローラ63の配設位置よ
りもトナー搬送ローラ62の回転方向下流側で、かつ上
記開口部61近傍に、ウレタンゴム等の弾性体からなる
ブレード64が、その自由端部近傍がトナー搬送ローラ
62に接するように設けられている。
りもトナー搬送ローラ62の回転方向下流側で、かつ上
記開口部61近傍に、ウレタンゴム等の弾性体からなる
ブレード64が、その自由端部近傍がトナー搬送ローラ
62に接するように設けられている。
【0029】また、上記トナー供給ローラ63と上記ト
ナー搬送ローラとの摺擦位置の左側には紙面奥側から手
前側に向けてトナーを搬送するスクリュウ状の第1の搬
送部材(以下、第1トナー搬送スクリュウという)65
が、また、トナー供給ローラ63の下方には紙面奥側か
ら手前側に向けてトナーを搬送するスクリュウ状の第2
の搬送部材(以下、第2トナー搬送スクリュウという)
66が設けられている。
ナー搬送ローラとの摺擦位置の左側には紙面奥側から手
前側に向けてトナーを搬送するスクリュウ状の第1の搬
送部材(以下、第1トナー搬送スクリュウという)65
が、また、トナー供給ローラ63の下方には紙面奥側か
ら手前側に向けてトナーを搬送するスクリュウ状の第2
の搬送部材(以下、第2トナー搬送スクリュウという)
66が設けられている。
【0030】また、現像器6の長手方向の一端部である
図中奥側には、トナー収容器としてのトナーホッパ67
が設けられている。ここで、上記第1トナー搬送スクリ
ュウ65は、該トナーホッパ67から現像器6の長手方
向他端部である図中手前側まで上述のトナー搬送ローラ
62及びトナー供給ローラ63と並行に配設され、トナ
ー収容部67から現像器6の長手方向の手前側に向けて
トナーを搬送するように、トナー搬送ローラ62及びト
ナー供給ローラ63と連動し、かつ、所定の周速比をも
って回転される。
図中奥側には、トナー収容器としてのトナーホッパ67
が設けられている。ここで、上記第1トナー搬送スクリ
ュウ65は、該トナーホッパ67から現像器6の長手方
向他端部である図中手前側まで上述のトナー搬送ローラ
62及びトナー供給ローラ63と並行に配設され、トナ
ー収容部67から現像器6の長手方向の手前側に向けて
トナーを搬送するように、トナー搬送ローラ62及びト
ナー供給ローラ63と連動し、かつ、所定の周速比をも
って回転される。
【0031】また、内部ケーシング60は、図4に示す
ようにその一部がトナー供給ローラ63に接するように
形成されており、上記トナー搬送ローラ62、トナー供
給ローラ63及び、内部ケーシング60により、第1ト
ナー搬送部材65を取り巻く補給領域であるトナー搬送
スペース68が形成される。
ようにその一部がトナー供給ローラ63に接するように
形成されており、上記トナー搬送ローラ62、トナー供
給ローラ63及び、内部ケーシング60により、第1ト
ナー搬送部材65を取り巻く補給領域であるトナー搬送
スペース68が形成される。
【0032】現像器6の下部には、上記第2トナー搬送
スクリュウ66が上記トナー搬送ローラ62、トナー供
給ローラ63及び第1トナー搬送スクリュウ65と並行
に配設され、第1トナー搬送スクリュウ65とは逆方向
にトナーを搬送するように回動され、画像形成に使用さ
れなかったトナーをトナーホッパ67に搬送する。
スクリュウ66が上記トナー搬送ローラ62、トナー供
給ローラ63及び第1トナー搬送スクリュウ65と並行
に配設され、第1トナー搬送スクリュウ65とは逆方向
にトナーを搬送するように回動され、画像形成に使用さ
れなかったトナーをトナーホッパ67に搬送する。
【0033】以上の構成のカラープリンタにおいて画像
形成を行う場合には、トナーホッパ67内に収容された
トナー91を上記現像器6内の上記第1トナー搬送スク
リュウ65の所定方向への回転によりトナー搬送スペー
ス68内に搬送し、順次トナー供給ローラ63上にトナ
ーを供給する。そして、トナー供給ローラ63上に供給
されたトナーは、該トナー供給ローラ63と上記トナー
搬送ローラ62との摺擦位置において摺擦されて摩擦帯
電される。そして、該摩擦によりトナーに所定の極性、
例えばマイナスの摩擦帯電電荷が生じる。また、本実施
形態のトナー搬送ローラは上述のように導体であるアル
ミ製であるので、上記摩擦帯電電荷によりトナー搬送ロ
ーラ62に前記摩擦帯電電荷と逆極性、例えばプラスの
電荷(以下、対向電荷という)が鏡像電荷として生じ
る。そして、上記摩擦帯電電荷と上記対向電荷とにより
引力として作用する鏡像力が生じ、上記トナー搬送ロー
ラ62表面に上記トナーが担持される。該トナー搬送ロ
ーラ62表面に担持されたトナーは、ブレード64によ
り均一、かつ、所定厚みのトナー薄層にされ、図2に示
した記録部に搬送される。なお、トナー搬送ローラ62
のトナー搬送方向を図2中白抜きの矢印Bで示す。
形成を行う場合には、トナーホッパ67内に収容された
トナー91を上記現像器6内の上記第1トナー搬送スク
リュウ65の所定方向への回転によりトナー搬送スペー
ス68内に搬送し、順次トナー供給ローラ63上にトナ
ーを供給する。そして、トナー供給ローラ63上に供給
されたトナーは、該トナー供給ローラ63と上記トナー
搬送ローラ62との摺擦位置において摺擦されて摩擦帯
電される。そして、該摩擦によりトナーに所定の極性、
例えばマイナスの摩擦帯電電荷が生じる。また、本実施
形態のトナー搬送ローラは上述のように導体であるアル
ミ製であるので、上記摩擦帯電電荷によりトナー搬送ロ
ーラ62に前記摩擦帯電電荷と逆極性、例えばプラスの
電荷(以下、対向電荷という)が鏡像電荷として生じ
る。そして、上記摩擦帯電電荷と上記対向電荷とにより
引力として作用する鏡像力が生じ、上記トナー搬送ロー
ラ62表面に上記トナーが担持される。該トナー搬送ロ
ーラ62表面に担持されたトナーは、ブレード64によ
り均一、かつ、所定厚みのトナー薄層にされ、図2に示
した記録部に搬送される。なお、トナー搬送ローラ62
のトナー搬送方向を図2中白抜きの矢印Bで示す。
【0034】図2に示した上述の記録部においては、ト
ナー担持体6aとシールド電極とが接地され、対向電極
4には一定の電圧、例えば−400Vが印加される。ま
た、画像電極51にも一定の電圧、例えば−120Vが
印加されていて、記録紙10への記録を行う場合には、
図示しないICドライバより、例えば−60Vの画像信
号パルス電圧が印加される。このとき、画像電極51に
は前記−120Vの電圧に重畳されて−180Vの電圧
が印加されることとなる。そして、上記トナー層表面に
形成される電界によりトナー91に摩擦帯電時に得た電
荷と逆極性であるプラスの電荷が誘導される。そして、
注入電荷量が摩擦帯電で得たマイナス電荷量を上回る
と、トナーがプラスに帯電する。このとき、該トナーの
有する電荷、すなわち、上記摩擦帯電で得たマイナス電
荷と注入電荷であるプラス電荷との和と、上記トナー担
持体上の対向電荷であるプラス電荷との間の引力として
作用するクーロン力は弱められる、あるいは、なくな
る。そして、トナーに注入されたプラス電荷に上記電界
が作用して形成される対向電極4方向の静電力が、上記
トナー91に作用する。この静電力がトナー間あるいは
トナー担持体6aとの付着力(ファンデルワールス力)
と重力の和を上回ると、該トナー91がトナー層から離
脱して図中に点線で示す電気力線に沿って飛翔し、記録
紙10に付着する。このようにトナー91が付着するこ
とによって、記録紙10に記録することができる。
ナー担持体6aとシールド電極とが接地され、対向電極
4には一定の電圧、例えば−400Vが印加される。ま
た、画像電極51にも一定の電圧、例えば−120Vが
印加されていて、記録紙10への記録を行う場合には、
図示しないICドライバより、例えば−60Vの画像信
号パルス電圧が印加される。このとき、画像電極51に
は前記−120Vの電圧に重畳されて−180Vの電圧
が印加されることとなる。そして、上記トナー層表面に
形成される電界によりトナー91に摩擦帯電時に得た電
荷と逆極性であるプラスの電荷が誘導される。そして、
注入電荷量が摩擦帯電で得たマイナス電荷量を上回る
と、トナーがプラスに帯電する。このとき、該トナーの
有する電荷、すなわち、上記摩擦帯電で得たマイナス電
荷と注入電荷であるプラス電荷との和と、上記トナー担
持体上の対向電荷であるプラス電荷との間の引力として
作用するクーロン力は弱められる、あるいは、なくな
る。そして、トナーに注入されたプラス電荷に上記電界
が作用して形成される対向電極4方向の静電力が、上記
トナー91に作用する。この静電力がトナー間あるいは
トナー担持体6aとの付着力(ファンデルワールス力)
と重力の和を上回ると、該トナー91がトナー層から離
脱して図中に点線で示す電気力線に沿って飛翔し、記録
紙10に付着する。このようにトナー91が付着するこ
とによって、記録紙10に記録することができる。
【0035】ところで、上記画像形成に使用されなかっ
たトナーは、図4における第1トナー搬送スクリュウ6
5によりトナーホッパ67と逆側の現像ユニット端部に
搬送される。このトナーホッパ67と逆側の現像ユニッ
ト端部におけるトナー搬送ローラ62及びトナー供給ロ
ーラ63の軸方向有効径部外側には、図示しないトナー
循環部が設けられており、第1トナー搬送スクリュウ6
5でトナー循環部まで搬送されたトナーは、重力により
現像器6の下部に落下する。そして、該トナーは上述の
第2トナー搬送スクリュウ66により、トナーホッパ6
7に搬送される。
たトナーは、図4における第1トナー搬送スクリュウ6
5によりトナーホッパ67と逆側の現像ユニット端部に
搬送される。このトナーホッパ67と逆側の現像ユニッ
ト端部におけるトナー搬送ローラ62及びトナー供給ロ
ーラ63の軸方向有効径部外側には、図示しないトナー
循環部が設けられており、第1トナー搬送スクリュウ6
5でトナー循環部まで搬送されたトナーは、重力により
現像器6の下部に落下する。そして、該トナーは上述の
第2トナー搬送スクリュウ66により、トナーホッパ6
7に搬送される。
【0036】以上、本実施形態によれば、摩擦帯電可能
で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナーを
用いることで、該トナーを摩擦帯電させてトナー担持体
6aに担持し、かつ、電荷注入により容易に飛翔させて
画像形成を行うことが可能であり、さらに、画像形成領
域へのトナーの供給や画像形成領域での画像形成を行う
際に該トナーをクラウド化させる必要もない。
で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナーを
用いることで、該トナーを摩擦帯電させてトナー担持体
6aに担持し、かつ、電荷注入により容易に飛翔させて
画像形成を行うことが可能であり、さらに、画像形成領
域へのトナーの供給や画像形成領域での画像形成を行う
際に該トナーをクラウド化させる必要もない。
【0037】また、本実施形態によれば、非磁性トナー
を摩擦帯電させてトナー担持体6aとしてのトナー搬送
ローラ62に担持させて上記記録部に搬送させること
で、磁力を用いることなく、安定したトナー層の供給を
行うことができる。また、摩擦帯電時と逆極性の電荷を
トナーに注入して上記摩擦電荷と上記トナー担持体上の
対向電荷との間の引力として作用するクーロン力を弱め
て、あるいは、なくしてから、上記電荷注入によってト
ナーが得た電荷と上記電界とによる静電力を発生させ、
該トナーを飛翔させるので弱い電界で容易にトナーを飛
翔させることができる。また、画像形成領域へのトナー
の供給や画像形成領域での画像形成を行う際に該トナー
をクラウド化させる必要もない。
を摩擦帯電させてトナー担持体6aとしてのトナー搬送
ローラ62に担持させて上記記録部に搬送させること
で、磁力を用いることなく、安定したトナー層の供給を
行うことができる。また、摩擦帯電時と逆極性の電荷を
トナーに注入して上記摩擦電荷と上記トナー担持体上の
対向電荷との間の引力として作用するクーロン力を弱め
て、あるいは、なくしてから、上記電荷注入によってト
ナーが得た電荷と上記電界とによる静電力を発生させ、
該トナーを飛翔させるので弱い電界で容易にトナーを飛
翔させることができる。また、画像形成領域へのトナー
の供給や画像形成領域での画像形成を行う際に該トナー
をクラウド化させる必要もない。
【0038】例えば、上述の方法で作製したトナーを用
い、図1に示したカラープリンタにおいて図4に示した
現像器6により該現像器6のトナー搬送ローラ62表面
に厚さ30μmのマイナスに帯電させたトナー層を形成
し、上記画像電極51に画像信号パルス電圧を印加して
画像形成を行ったところ、普通紙上に黒トナー画像を良
好に形成することができた。なお、この時トナー補給ロ
ーラ62表面に形成されたトナーの平均帯電量Q/m
は、−5μC/gであった。
い、図1に示したカラープリンタにおいて図4に示した
現像器6により該現像器6のトナー搬送ローラ62表面
に厚さ30μmのマイナスに帯電させたトナー層を形成
し、上記画像電極51に画像信号パルス電圧を印加して
画像形成を行ったところ、普通紙上に黒トナー画像を良
好に形成することができた。なお、この時トナー補給ロ
ーラ62表面に形成されたトナーの平均帯電量Q/m
は、−5μC/gであった。
【0039】なお、上記トナー91として、摩擦帯電可
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な整流性トナー
90を用いてもよい。該トナー90は、例えば、スチレ
ンとアクリル系モノマーと下記の陽イオン性ポリマーの
共重合体を母体樹脂とし、その中に色材と摩擦帯電用の
極性制御剤を分散し、通常の粉砕法で粉砕後その表面に
0.5wt%のシリカを外添して作製することができ
る。
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な整流性トナー
90を用いてもよい。該トナー90は、例えば、スチレ
ンとアクリル系モノマーと下記の陽イオン性ポリマーの
共重合体を母体樹脂とし、その中に色材と摩擦帯電用の
極性制御剤を分散し、通常の粉砕法で粉砕後その表面に
0.5wt%のシリカを外添して作製することができ
る。
【0040】
【化1】
【0041】上記方法で形成した整流性トナーは上記プ
リンタで用いる電圧の範囲内では正のみに帯電し、負に
は帯電しないので、該トナーを用いる場合には、各電極
に上記実施形態で述べた電圧と逆極性の電圧を印加す
る。整流性トナーを用いれば、記録紙10の抵抗が低い
場合でも、記録紙10に付着した整流性トナーに所望の
極性と逆極性の電荷が注入されず、所望の極性と逆極性
に帯電して逆飛翔することがない。このため、例えば高
温高湿環境下でも充分な画像濃度が得られる。また、ト
ナーを積層した場合にも、静電誘導により2層目以降の
トナーが所望の極性と逆極性に帯電して逆飛翔すること
もないので、異色トナーを積層して良好なフルカラープ
リントを得ることもできる。また、トナーが一方向にし
か飛翔しないような電界を与えれば、トナーが所望の極
性と逆極性に帯電して逆飛翔することがないので、記録
部材に向かって飛翔するトナーと逆飛翔するトナーが弾
性衝突を起こして記録部材上の目的の画像の周りに散ら
ばってトナーが付着することがない。よって、画像と非
画像の境界が明確なシャープな画像を得ることができ
る。
リンタで用いる電圧の範囲内では正のみに帯電し、負に
は帯電しないので、該トナーを用いる場合には、各電極
に上記実施形態で述べた電圧と逆極性の電圧を印加す
る。整流性トナーを用いれば、記録紙10の抵抗が低い
場合でも、記録紙10に付着した整流性トナーに所望の
極性と逆極性の電荷が注入されず、所望の極性と逆極性
に帯電して逆飛翔することがない。このため、例えば高
温高湿環境下でも充分な画像濃度が得られる。また、ト
ナーを積層した場合にも、静電誘導により2層目以降の
トナーが所望の極性と逆極性に帯電して逆飛翔すること
もないので、異色トナーを積層して良好なフルカラープ
リントを得ることもできる。また、トナーが一方向にし
か飛翔しないような電界を与えれば、トナーが所望の極
性と逆極性に帯電して逆飛翔することがないので、記録
部材に向かって飛翔するトナーと逆飛翔するトナーが弾
性衝突を起こして記録部材上の目的の画像の周りに散ら
ばってトナーが付着することがない。よって、画像と非
画像の境界が明確なシャープな画像を得ることができ
る。
【0042】例えば、上記方法で形成した整流性カラー
トナーを用いて図1に示したカラープリンタによりカラ
ープリントを行ったところ、良好なカラー画像を得るこ
とができた。
トナーを用いて図1に示したカラープリンタによりカラ
ープリントを行ったところ、良好なカラー画像を得るこ
とができた。
【0043】また、上記トナー91として、摩擦帯電可
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な中抵抗トナー
92を用いてもよい。該中抵抗トナー92は例えば、分
子量1万のポリエチレンオキサイド(住友精化製、PE
O−1)を母体樹脂として、その中に顔料と極性制御剤
を分散し、粉砕法で微粉化後、シリカを外添させて作製
することができる。この方法でトナーを試作したとこ
ろ、体積平均粒径は13μmで、導電率は常温常湿で約
10-10S/cm、高温高湿で約10-9S/cm、低温
低湿で約10-11S/cmであった。この方法で試作し
た中抵抗トナーを用いて図1に示したカラープリンタに
よりカラープリントを行ったところ、良好なカラー画像
を得ることができた。
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な中抵抗トナー
92を用いてもよい。該中抵抗トナー92は例えば、分
子量1万のポリエチレンオキサイド(住友精化製、PE
O−1)を母体樹脂として、その中に顔料と極性制御剤
を分散し、粉砕法で微粉化後、シリカを外添させて作製
することができる。この方法でトナーを試作したとこ
ろ、体積平均粒径は13μmで、導電率は常温常湿で約
10-10S/cm、高温高湿で約10-9S/cm、低温
低湿で約10-11S/cmであった。この方法で試作し
た中抵抗トナーを用いて図1に示したカラープリンタに
よりカラープリントを行ったところ、良好なカラー画像
を得ることができた。
【0044】また、上記トナー91として、摩擦帯電可
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な島状電極トナ
ー93を用いてもよい。ここで、島状電極トナーとは、
絶縁性物質の表面に、微小な導電性物質をそれぞれ島状
に多数備えた形状のトナーのことである。該島状電極ト
ナー93は例えば、スチレンとアクリル樹脂を母体樹脂
とし、その中に色材と極性制御剤を分散し、通常の粉砕
法で平均粒径7μmに粉砕した後、その表面に疎水性シ
リカを1wt%まぶして作製することができる。この方
法で試作した島状電極トナーを用いて図1に示したカラ
ープリンタによりカラープリントを行ったところ、良好
なカラー画像を得ることができた。
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な島状電極トナ
ー93を用いてもよい。ここで、島状電極トナーとは、
絶縁性物質の表面に、微小な導電性物質をそれぞれ島状
に多数備えた形状のトナーのことである。該島状電極ト
ナー93は例えば、スチレンとアクリル樹脂を母体樹脂
とし、その中に色材と極性制御剤を分散し、通常の粉砕
法で平均粒径7μmに粉砕した後、その表面に疎水性シ
リカを1wt%まぶして作製することができる。この方
法で試作した島状電極トナーを用いて図1に示したカラ
ープリンタによりカラープリントを行ったところ、良好
なカラー画像を得ることができた。
【0045】また、上記実施形態においては、摩擦帯電
電荷と逆極性の電荷を注入させるような電界をトナー担
持体上のトナー層上に形成する例についてのみ説明した
が、摩擦帯電電荷と同極性の電荷を注入させるような電
界をトナー担持体上のトナー層状に形成するように構成
してもよい。このように構成した場合には、上記摩擦帯
電電荷と同極性の電荷がトナー担持体6aとしてのトナ
ー搬送ローラ62上に生じることで、上記摩擦帯電電荷
により上記トナー搬送ローラ62上に鏡像電荷として生
じた対向電荷が打ち消され、これにより、トナーが有す
る摩擦帯電電荷と上記対向電荷との間の引力として作用
するクーロン力が弱められる、あるいは、なくなる。そ
して、上記トナーの摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電電荷と
電荷注入により注入された該摩擦帯電電荷と同極性の電
荷との和と上記トナー層上に形成された電界とによる静
電力により、該トナーを飛翔させる。そして、上記実施
形態で説明した例と同様に良好に画像を形成できる。
電荷と逆極性の電荷を注入させるような電界をトナー担
持体上のトナー層上に形成する例についてのみ説明した
が、摩擦帯電電荷と同極性の電荷を注入させるような電
界をトナー担持体上のトナー層状に形成するように構成
してもよい。このように構成した場合には、上記摩擦帯
電電荷と同極性の電荷がトナー担持体6aとしてのトナ
ー搬送ローラ62上に生じることで、上記摩擦帯電電荷
により上記トナー搬送ローラ62上に鏡像電荷として生
じた対向電荷が打ち消され、これにより、トナーが有す
る摩擦帯電電荷と上記対向電荷との間の引力として作用
するクーロン力が弱められる、あるいは、なくなる。そ
して、上記トナーの摩擦帯電電荷又は該摩擦帯電電荷と
電荷注入により注入された該摩擦帯電電荷と同極性の電
荷との和と上記トナー層上に形成された電界とによる静
電力により、該トナーを飛翔させる。そして、上記実施
形態で説明した例と同様に良好に画像を形成できる。
【0046】なお、上記実施形態においては、上記トナ
ー担持体としてのトナー搬送ローラ62を導体であるア
ルミで構成した例についてのみ説明したが、例えば、ト
ナーと摩擦したときに該トナーと逆極性に摩擦帯電する
ような特性の誘電体で上記トナー搬送ローラを構成して
もよい。この場合には、トナーの摩擦帯電時に上記トナ
ー搬送ローラ表面に上記トナーの摩擦帯電電荷と逆極性
の電荷が生じ、該電荷とトナーの摩擦帯電電荷との間に
クーロン力が生じることとなる。そして、上記実施形態
の場合と同様に、上記トナー搬送ローラ上にトナーを層
状に担持し、良好にトナーを記録部に搬送することがで
きる。
ー担持体としてのトナー搬送ローラ62を導体であるア
ルミで構成した例についてのみ説明したが、例えば、ト
ナーと摩擦したときに該トナーと逆極性に摩擦帯電する
ような特性の誘電体で上記トナー搬送ローラを構成して
もよい。この場合には、トナーの摩擦帯電時に上記トナ
ー搬送ローラ表面に上記トナーの摩擦帯電電荷と逆極性
の電荷が生じ、該電荷とトナーの摩擦帯電電荷との間に
クーロン力が生じることとなる。そして、上記実施形態
の場合と同様に、上記トナー搬送ローラ上にトナーを層
状に担持し、良好にトナーを記録部に搬送することがで
きる。
【0047】[実施形態2]次に、他の実施形態について
説明する。本実施形態においては、基本的な装置構成は
実施形態1と同様である。そして、本実施形態において
は、上記トナー担持体6aとしてのトナー搬送ローラ6
2に担持させたトナーを上記孔54に対向した記録部に
搬送する前に、上記トナーが保持している摩擦帯電電荷
と逆極性の電荷を注入し、かつ、該電荷注入されたトナ
ーが飛翔しない程度の電界を上記画像形成用の電界とは
別に形成した構成を採用する。具体的には、図2におい
て、シールド電極に所定の電圧を印加することにより、
上記電界を形成する。例えば、上述の方法で形成した摩
擦帯電可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電
性トナー91を用いる場合、摩擦帯電により該トナー9
1はマイナスの電荷を保持する。このとき、上記シール
ド電極に、上記マイナスの摩擦帯電電荷と逆極性の電
荷、すなわちプラス電荷が上記トナー91に注入される
電界を形成するような電圧を印加する。例えば、該電荷
注入により、該トナー91が有する電荷がほぼ正負等量
になるような電界を形成する程度のマイナスの電圧を印
加する。これにより、トナー搬送ローラ62により図中
矢印B方向に搬送される上記トナー91は上記孔54よ
りも搬送方向上流側の上記シールド電極53直下にて電
荷注入され、該トナー91が有する電荷が正負等量にな
った状態で上記孔54に対向した記録部に到達する。よ
って、摩擦帯電電荷を保持した状態で上記記録部に到達
する場合に比して該トナー91が飛翔可能な状態まで電
荷が注入されるのに要する時間が短くなる。従って、画
像形成に要する時間が短縮でき、高速化が実現できる。 (以下、余白)
説明する。本実施形態においては、基本的な装置構成は
実施形態1と同様である。そして、本実施形態において
は、上記トナー担持体6aとしてのトナー搬送ローラ6
2に担持させたトナーを上記孔54に対向した記録部に
搬送する前に、上記トナーが保持している摩擦帯電電荷
と逆極性の電荷を注入し、かつ、該電荷注入されたトナ
ーが飛翔しない程度の電界を上記画像形成用の電界とは
別に形成した構成を採用する。具体的には、図2におい
て、シールド電極に所定の電圧を印加することにより、
上記電界を形成する。例えば、上述の方法で形成した摩
擦帯電可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電
性トナー91を用いる場合、摩擦帯電により該トナー9
1はマイナスの電荷を保持する。このとき、上記シール
ド電極に、上記マイナスの摩擦帯電電荷と逆極性の電
荷、すなわちプラス電荷が上記トナー91に注入される
電界を形成するような電圧を印加する。例えば、該電荷
注入により、該トナー91が有する電荷がほぼ正負等量
になるような電界を形成する程度のマイナスの電圧を印
加する。これにより、トナー搬送ローラ62により図中
矢印B方向に搬送される上記トナー91は上記孔54よ
りも搬送方向上流側の上記シールド電極53直下にて電
荷注入され、該トナー91が有する電荷が正負等量にな
った状態で上記孔54に対向した記録部に到達する。よ
って、摩擦帯電電荷を保持した状態で上記記録部に到達
する場合に比して該トナー91が飛翔可能な状態まで電
荷が注入されるのに要する時間が短くなる。従って、画
像形成に要する時間が短縮でき、高速化が実現できる。 (以下、余白)
【0048】例えば、上述の方法で形成した摩擦帯電可
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー
91を用い、図1のカラープリンタでシールド電極に印
加する電圧を−60Vに設定して、画像形成を行ったと
ころ、上記シールド電極を接地した場合に比して高速に
画像形成を行うことができた。そして、上記カラープリ
ンタのプリント速度を上記シールド電極を接地した場合
には画像濃度が0.7しか得られないプリント速度に設
定した場合でも、シールド電極に印加する電圧を−60
Vに設定した場合には画像濃度1.2を得ることができ
た。なお、このとき、トナー搬送ローラ上のトナーの平
均帯電量Q/mを測定したところ、ほぼゼロであった。
図5を用いて説明すると、摩擦帯電によりマイナス電荷
を得たトナーに(図5(a))、上記シールド電極に印
加した−60Vの電圧によりトナー層に形成される電界
で、プラス電荷が注入されて摩擦帯電電荷が中和された
(図5(b))ものと考えられる。更にプラス電荷が注
入されると上記トナーは飛翔する(図5(c))。ここ
で、図5に示したように摩擦帯電電荷が上記注入電荷に
より中和されなくとも、同一トナー内で正負電荷が共存
状態になった場合には、上記効果が得られると考えられ
る。
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー
91を用い、図1のカラープリンタでシールド電極に印
加する電圧を−60Vに設定して、画像形成を行ったと
ころ、上記シールド電極を接地した場合に比して高速に
画像形成を行うことができた。そして、上記カラープリ
ンタのプリント速度を上記シールド電極を接地した場合
には画像濃度が0.7しか得られないプリント速度に設
定した場合でも、シールド電極に印加する電圧を−60
Vに設定した場合には画像濃度1.2を得ることができ
た。なお、このとき、トナー搬送ローラ上のトナーの平
均帯電量Q/mを測定したところ、ほぼゼロであった。
図5を用いて説明すると、摩擦帯電によりマイナス電荷
を得たトナーに(図5(a))、上記シールド電極に印
加した−60Vの電圧によりトナー層に形成される電界
で、プラス電荷が注入されて摩擦帯電電荷が中和された
(図5(b))ものと考えられる。更にプラス電荷が注
入されると上記トナーは飛翔する(図5(c))。ここ
で、図5に示したように摩擦帯電電荷が上記注入電荷に
より中和されなくとも、同一トナー内で正負電荷が共存
状態になった場合には、上記効果が得られると考えられ
る。
【0049】なお、上記画像形成用の電界とは別に形成
する電界は、該電界によって注入された電荷により、該
トナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ該摩擦帯電時より
も弱く帯電させた状態とする程度の電界でもよい。この
場合でも、上記摩擦帯電電荷を保持した状態で上記記録
部に到達する場合に比して、該トナーが飛翔可能な状態
まで電荷が注入されるのに要する時間は短くなる。
する電界は、該電界によって注入された電荷により、該
トナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ該摩擦帯電時より
も弱く帯電させた状態とする程度の電界でもよい。この
場合でも、上記摩擦帯電電荷を保持した状態で上記記録
部に到達する場合に比して、該トナーが飛翔可能な状態
まで電荷が注入されるのに要する時間は短くなる。
【0050】また、上記画像形成用の電界とは別に形成
する電界を、上記トナーを摩擦帯電時とは逆極性に、か
つ、該電荷と上記画像形成用の電界とにより該トナーが
飛翔してしまわない程度に帯電させるように形成しても
よい。例えば、上述の方法で形成した摩擦帯電可能で、
かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー91を
用いる場合、摩擦帯電により保持した電荷と逆極性の電
荷、すなわちプラス電荷が上記トナー91に注入され、
該トナー91が飛翔しない程度に帯電する程度の電界を
形成するような電圧、例えば−90Vを印加する。これ
により、トナー搬送ローラ62により図中矢印B方向に
搬送される上記トナー91は上記孔54よりも搬送方向
上流側の上記シールド電極53直下にて電荷注入され、
上記トナー91は飛翔しない程度にプラスに帯電した状
態で上記記録部に到達する。この場合、該トナー91が
有する電荷を正負等量にした状態で上記記録部に到達す
る場合に比して該トナー91が飛翔可能な状態まで電荷
が注入されるのに要する時間がさらに短くなる。従っ
て、画像形成に要する時間がさらに短縮でき、高速化が
実現できる。
する電界を、上記トナーを摩擦帯電時とは逆極性に、か
つ、該電荷と上記画像形成用の電界とにより該トナーが
飛翔してしまわない程度に帯電させるように形成しても
よい。例えば、上述の方法で形成した摩擦帯電可能で、
かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー91を
用いる場合、摩擦帯電により保持した電荷と逆極性の電
荷、すなわちプラス電荷が上記トナー91に注入され、
該トナー91が飛翔しない程度に帯電する程度の電界を
形成するような電圧、例えば−90Vを印加する。これ
により、トナー搬送ローラ62により図中矢印B方向に
搬送される上記トナー91は上記孔54よりも搬送方向
上流側の上記シールド電極53直下にて電荷注入され、
上記トナー91は飛翔しない程度にプラスに帯電した状
態で上記記録部に到達する。この場合、該トナー91が
有する電荷を正負等量にした状態で上記記録部に到達す
る場合に比して該トナー91が飛翔可能な状態まで電荷
が注入されるのに要する時間がさらに短くなる。従っ
て、画像形成に要する時間がさらに短縮でき、高速化が
実現できる。
【0051】例えば、上述の方法で形成した摩擦帯電可
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー
91を用い、図1のカラープリンタでシールド電極に印
加する電圧を−90Vに設定して、画像形成を行ったと
ころ、上記シールド電極を接地した場合に比してさらに
高速に画像形成を行うことができた。そして、上記カラ
ープリンタのプリント速度を上記シールド電極を接地し
た場合には画像濃度が0.7しか得られないプリント速
度に設定した場合でも、シールド電極に印加する電圧を
−90Vに設定した場合には画像濃度1.4を得ること
ができた。なお、このとき、トナー搬送ローラ上のトナ
ーの平均帯電量Q/mを測定したところ、ほぼ+2.5
μC/gであった。飛翔するトナーのQ/mは約+5μ
C/gであるので、上記シールド電極に印加する電圧を
−60Vに設定した場合に比して更に短い時間で飛翔に
必要な電荷量まで注入でき、より多くのトナーが飛翔し
たと考えられる。
能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な導電性トナー
91を用い、図1のカラープリンタでシールド電極に印
加する電圧を−90Vに設定して、画像形成を行ったと
ころ、上記シールド電極を接地した場合に比してさらに
高速に画像形成を行うことができた。そして、上記カラ
ープリンタのプリント速度を上記シールド電極を接地し
た場合には画像濃度が0.7しか得られないプリント速
度に設定した場合でも、シールド電極に印加する電圧を
−90Vに設定した場合には画像濃度1.4を得ること
ができた。なお、このとき、トナー搬送ローラ上のトナ
ーの平均帯電量Q/mを測定したところ、ほぼ+2.5
μC/gであった。飛翔するトナーのQ/mは約+5μ
C/gであるので、上記シールド電極に印加する電圧を
−60Vに設定した場合に比して更に短い時間で飛翔に
必要な電荷量まで注入でき、より多くのトナーが飛翔し
たと考えられる。
【0052】なお、以上実施形態1、2においては、ト
ナー担持体6aから飛翔させたトナーを直接記録紙に付
着させる場合についてのみ説明したが、上記トナー担持
体6aから飛翔させたトナーを中間記録部材としての中
間ローラなどに付着させ、該トナー像を記録紙などに一
括転写するように構成してもよい。
ナー担持体6aから飛翔させたトナーを直接記録紙に付
着させる場合についてのみ説明したが、上記トナー担持
体6aから飛翔させたトナーを中間記録部材としての中
間ローラなどに付着させ、該トナー像を記録紙などに一
括転写するように構成してもよい。
【0053】
【発明の効果】請求項1乃至6の発明によれば、摩擦に
よる帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な
トナーを用いることで、該トナーを摩擦帯電させて該摩
擦帯電電荷により静電的に該トナーを上記トナー担持体
上に担持させることにより、磁力を用いることなく、画
像形成領域に安定にトナーを供給し、かつ、画像を形成
するときには、該トナーに電荷注入により帯電させて弱
い電界で飛翔させて画像形成を行うことが可能であり、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もない
という優れた効果がある。
よる帯電が可能で、かつ、電荷注入による帯電も可能な
トナーを用いることで、該トナーを摩擦帯電させて該摩
擦帯電電荷により静電的に該トナーを上記トナー担持体
上に担持させることにより、磁力を用いることなく、画
像形成領域に安定にトナーを供給し、かつ、画像を形成
するときには、該トナーに電荷注入により帯電させて弱
い電界で飛翔させて画像形成を行うことが可能であり、
画像形成領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像
形成を行う際に該トナーをクラウド化させる必要もない
という優れた効果がある。
【0054】また、請求項2、3、5、及び6の発明に
おいては、上記トナー収容器に収容された上記トナー
に、摩擦帯電により所望の極性の電荷を付与して該電荷
と、トナー担持体表面に生じる対向電荷との間に引力と
して作用するクーロン力により静電的にトナー担持体上
に付着させることで該トナー担持体に上記トナーを担持
させることによって、磁力を用いることなく、画像形成
領域に上記トナー層を安定に供給することができるとと
もに、該対向電極に印加する電圧と、上記トナー飛翔制
御部材が有する上記画像電極に画像信号に応じて印加す
る電圧と、により上記トナー層上に電界を形成して、上
記トナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入
し、電荷注入されたトナーが有する電荷と上記トナー担
持体表面の対向電荷との間の引力として作用するクーロ
ン力を弱めて、あるいは、なくしてから、トナーの有す
る電荷と画像形成領域の電界により静電力を発生させ、
該トナーを飛翔させるので、弱い電界で容易にトナーを
飛翔させて画像形成を行うことが可能であり、画像形成
領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像形成を行
う際に該トナーをクラウド化させる必要もないという優
れた効果がある。
おいては、上記トナー収容器に収容された上記トナー
に、摩擦帯電により所望の極性の電荷を付与して該電荷
と、トナー担持体表面に生じる対向電荷との間に引力と
して作用するクーロン力により静電的にトナー担持体上
に付着させることで該トナー担持体に上記トナーを担持
させることによって、磁力を用いることなく、画像形成
領域に上記トナー層を安定に供給することができるとと
もに、該対向電極に印加する電圧と、上記トナー飛翔制
御部材が有する上記画像電極に画像信号に応じて印加す
る電圧と、により上記トナー層上に電界を形成して、上
記トナー担持体上のトナーに所望の極性の電荷を注入
し、電荷注入されたトナーが有する電荷と上記トナー担
持体表面の対向電荷との間の引力として作用するクーロ
ン力を弱めて、あるいは、なくしてから、トナーの有す
る電荷と画像形成領域の電界により静電力を発生させ、
該トナーを飛翔させるので、弱い電界で容易にトナーを
飛翔させて画像形成を行うことが可能であり、画像形成
領域へのトナーの供給や画像形成領域での画像形成を行
う際に該トナーをクラウド化させる必要もないという優
れた効果がある。
【0055】特に、請求項3及び6の発明によれば、上
記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に搬送す
る前に、該トナー層に上記摩擦帯電により得た電荷とは
逆極性の電荷を注入する電界を該トナー層に与え、該電
荷注入により、該トナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ
該摩擦帯電時よりも弱く、又は、摩擦帯電時と逆極性で
かつ該電荷と上記電界とにより該トナーが飛翔しない程
度に該トナーを帯電させた状態で、若しくは、該トナー
をほぼ電気的に中性にした状態で、上記画像形成領域に
該トナーを搬送するので、少なくとも上記トナーが有す
る電荷と上記トナー担持体表面の対向電荷とによるクー
ロン力が弱められた状態で画像形成領域でトナーに電荷
を注入することができる。これにより、摩擦帯電電荷を
保持した状態で上記画像形成領域に上記トナーが搬送さ
れる場合に比して該トナーが飛翔可能な状態まで電荷が
注入されるのに要する時間が短くなる。従って、画像形
成に要する時間が短縮でき、高速化が実現できるという
優れた効果がある。また、短い時間でトナーが飛翔可能
となるので、高速化しない場合にはより多くのトナーを
飛翔させることができ、画像濃度が向上するという優れ
た効果がある。
記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に搬送す
る前に、該トナー層に上記摩擦帯電により得た電荷とは
逆極性の電荷を注入する電界を該トナー層に与え、該電
荷注入により、該トナーを、摩擦帯電時と同極性でかつ
該摩擦帯電時よりも弱く、又は、摩擦帯電時と逆極性で
かつ該電荷と上記電界とにより該トナーが飛翔しない程
度に該トナーを帯電させた状態で、若しくは、該トナー
をほぼ電気的に中性にした状態で、上記画像形成領域に
該トナーを搬送するので、少なくとも上記トナーが有す
る電荷と上記トナー担持体表面の対向電荷とによるクー
ロン力が弱められた状態で画像形成領域でトナーに電荷
を注入することができる。これにより、摩擦帯電電荷を
保持した状態で上記画像形成領域に上記トナーが搬送さ
れる場合に比して該トナーが飛翔可能な状態まで電荷が
注入されるのに要する時間が短くなる。従って、画像形
成に要する時間が短縮でき、高速化が実現できるという
優れた効果がある。また、短い時間でトナーが飛翔可能
となるので、高速化しない場合にはより多くのトナーを
飛翔させることができ、画像濃度が向上するという優れ
た効果がある。
【図1】実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示
す正面図。
す正面図。
【図2】同プリンタの1色の記録部の説明図。
【図3】同プリンタの1色の制御電極列の平面図。
【図4】同プリンタの現像器の概略構成を示す正面図。
【図5】電荷注入させたトナーの説明図。
【図6】従来用いられていた非磁性トナーを用いた粉体
画像形成装置の原理説明図。
画像形成装置の原理説明図。
1 給紙カセット 10 記録紙 2 呼び出しローラ 31、32 ベルト支持ローラ 4 対向電極 5 制御電極 51 画像電極 52 ポリイミドフィルム 53 シールド電極 54 孔 6 現像器 6a トナー担持体 61 開口部 62 トナー搬送ローラ 63 トナー供給ローラ 64 ブレード 65 第1トナー搬送スクリュウ 66 第2トナー搬送スクリュウ 67 トナーホッパ 68 トナー搬送スペース 7 熱ローラ 8 加圧ローラ 90 整流性トナー 91 導電性トナー 92 中抵抗トナー 93 島状電極トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶋 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (6)
- 【請求項1】トナーを収容するトナー収容器に収容され
た前記トナーをトナー担持体上に担持させ、該トナーを
選択的に飛翔させ、上記トナー担持体に対向する記録部
材上に上記トナーを付着させることで画像を形成する粉
体画像形成方法において、 上記トナーとして、摩擦による帯電が可能で、かつ、電
荷注入による帯電も可能なトナーを用いたことを特徴と
する粉体画像形成方法。 - 【請求項2】摩擦による帯電が可能で、かつ、電荷注入
による帯電も可能なトナーを収容するトナー収容器に収
容された前記トナーに、摩擦帯電により所望の極性の電
荷を付与して該電荷により静電的にトナー担持体上に層
状に付着させることで該トナー担持体に上記トナーを担
持させ、対向電極に対向し、かつ、画像形成を行う画像
形成領域に上記トナー担持体により上記トナーを搬送
し、上記対向電極に印加する電圧と、上記トナー担持体
と対向電極との間に配設された、互いに独立あるいは一
連の複数の微小開口部と各微小開口部のトナー通過を制
御する複数の画像電極とを備えたトナー飛翔制御部材の
該画像電極に、画像信号に応じて印加する電圧と、によ
り上記トナー担持体上のトナー層上に電界を形成し、該
電界によって上記トナー担持体上のトナーに所望の極性
の電荷を注入させ、該電荷と上記電界による静電力によ
り該トナーを飛翔させ、上記微小開口部に通して上記対
向電極側に移行させ、該対向電極と上記トナー飛翔制御
部材との間に位置する記録部材上に付着させることで画
像を形成することを特徴とする粉体画像形成方法。 - 【請求項3】請求項2の粉体画像形成方法において、上
記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に搬送す
る前に、該トナーに上記摩擦帯電により得た電荷とは逆
極性の電荷を、該電荷と前記摩擦帯電により得た電荷と
の和と、上記画像形成領域の電界とによる静電力により
該トナーが飛翔しない程度に注入することを特徴とする
粉体画像形成方法。 - 【請求項4】トナーを収容するトナー収容器に収容され
た前記トナーをトナー担持体上に担持させ、該トナー担
持体と対向電極との間に配設された、互いに独立あるい
は一連の複数の微小開口部と各微小開口部のトナー通過
を制御する複数の画像電極部とを備えたトナー飛翔制御
部材の該画像電極部に、画像信号に応じて電圧を印加
し、上記トナー担持体上からのトナーを上記微小開口部
に通して上記対向電極側に移行させ、上記トナー飛翔制
御部材と上記対向電極との間に位置する記録部材上に付
着させることで画像を形成する粉体画像形成装置におい
て、 上記トナーとして、摩擦による帯電が可能で、かつ、電
荷注入による帯電も可能なトナーを用いたことを特徴と
する粉体画像形成装置。 - 【請求項5】摩擦による帯電が可能で、かつ、電荷注入
による帯電も可能なトナーを収容するトナー収容器に収
容された前記トナーに、摩擦帯電により所望の極性の電
荷を付与する摩擦帯電手段と、該摩擦帯電手段により摩
擦帯電電荷を得たトナーを、該電荷により静電的に層状
に担持して、対向電極に対向し、かつ、画像形成を行う
画像形成領域に搬送するトナー担持体と、該トナー担持
体と対向電極との間に配設された、互いに独立あるいは
一連の複数の微小開口部と各微小開口部のトナー通過を
制御する複数の画像電極とを備えたトナー飛翔制御部材
と、上記対向電極に所定の電圧を印加する第1の電圧印
加手段と、上記画像電極に、画像信号に応じて所定の電
圧を印加する第2の電圧印加手段と、を備え、上記第1
の電圧印加手段により上記対向電極に印加した電圧と、
上記第2の電圧印加手段により上記画像電極に印加した
電圧とにより、上記トナー担持体上のトナー層上に電界
を形成し、該電界によって上記トナー担持体上のトナー
に所望の極性の電荷を注入させ、該電荷と上記電界によ
る静電力により該トナーを飛翔させ、上記微小開口部に
通して上記対向電極側に移行させ、該対向電極と上記ト
ナー飛翔制御部材との間に位置する記録部材上に付着さ
せることで画像を形成するように構成したことを特徴と
する粉体画像形成装置。 - 【請求項6】請求項5の粉体画像形成装置において、上
記トナー担持体上のトナーを上記画像形成領域に搬送す
る搬送経路上で上記画像形成領域よりも上流側に、該ト
ナーに上記摩擦帯電により得た電荷とは逆極性の電荷
を、該電荷と前記摩擦帯電により得た電荷との和と、上
記画像形成領域の電界とによる静電力により該トナーが
飛翔しない程度に注入するような電界を形成したことを
特徴とする粉体画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8274064A JPH1095138A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 粉体画像形成方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8274064A JPH1095138A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 粉体画像形成方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1095138A true JPH1095138A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17536474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8274064A Withdrawn JPH1095138A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 粉体画像形成方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1095138A (ja) |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP8274064A patent/JPH1095138A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031202 |