JPH1094610A - 医療用ガイドワイヤの操作保持具 - Google Patents

医療用ガイドワイヤの操作保持具

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JPH1094610A
JPH1094610A JP8271915A JP27191596A JPH1094610A JP H1094610 A JPH1094610 A JP H1094610A JP 8271915 A JP8271915 A JP 8271915A JP 27191596 A JP27191596 A JP 27191596A JP H1094610 A JPH1094610 A JP H1094610A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイドワイヤの任意の個所に側方から取付け
ることができ、簡単に脱着して移動できる医療用ガイド
ワイヤの操作保持具を提供する。 【解決手段】 全体として柱状をなす操作部材12に、
ガイドワイヤ13を挿入するためのスリット14を軸方
向に沿って形成する。スリット14の奥方から操作部材
12の上壁に向けて貫通する開口16を形成する。開口
16の開口縁部16aの幅を開口16の内部の溝幅より
狭くして、スライダ21の下半部を開口16内に挿入
し、上記開口縁部16aにスライダ可能に嵌合させる。
上記開口縁部16aと上記スリット14の下方の内側壁
との間隙が、前方に向かうほど狭くなるようにし、スラ
イダ21を前方にスライドさせることにより、ガイドワ
イヤ13がスリット14の下方の内側壁とスライダ21
の底部23との間に挟持されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば血管、尿
管、気管などの体内管状気管に、ガイドワイヤを挿入す
るとき、ガイドワイヤを把持しやすくして、挿入、回転
などの操作をしやすくするための医療用ガイドワイヤの
操作保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、血管、尿管、気管などの体内管状
器官にカテーテルを挿入して、各種の検査や治療を行う
ことが一般的になってきている。例えば、心臓カテーテ
ル検査などでは、血管を切開することなく経皮的にカテ
ーテルを挿入し、血管に造影剤などの薬剤を投与して行
う技術が多く採用されている。
【0003】このように体内管状器官にカテーテルを挿
入する場合、通常は、まずガイドワイヤを挿入し、ガイ
ドワイヤの先端を目的とする検査又は治療個所に到達さ
せてから、このガイドワイヤに沿ってカテーテルを挿入
する。この場合、血管、気管等の体内管状器官は、体内
で様々に曲折し、しかも分岐しているので、ガイドワイ
ヤの先端を目的とする検査又は治療個所に到達させるた
めには、ガイドワイヤを微妙な感覚で押し込んだり、ガ
イドワイヤの先端を目的とする方向に向けるために回転
させたりする必要があるため、ガイドワイヤの基部側を
しっかりと把持する必要がある。
【0004】ところが、近年、ガイドワイヤとしては、
ガイドワイヤとカテーテルとの滑り性を改善して、カテ
ーテルの挿入を容易にするため、ガイドワイヤ表面に親
水性樹脂等を塗布したものが使用されるようになってき
た。このようなガイドワイヤは、表面が非常に滑り易
く、ガイドワイヤを直接手で把持した場合、上記のよう
な微妙な操作をすることが困難であった。
【0005】このため、ガイドワイヤを把持しやすくす
るための操作保持具が提案されている。例えば、本出願
人による実開平5−29543号には、筒状をなす本体
の先端部を軸方向に分割すると共に、分割部の基部外周
に雄ネジ部を設け、この雄ネジ部にガイドワイヤの挿通
孔を有するキャップを螺合させ、このキャップの内周に
形成された先すぼまりのテーパ壁によって分割部を締付
けることにより、本体及びキャップの中心に挿通された
ガイドワイヤを分割部によって締付け固定するようにし
た操作保持具が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
開平5−29543号に示される操作保持具では、ガイ
ドワイヤに操作保持具を装着するに際して、ガイドワイ
ヤの全体を渦巻きチューブ状のケースから引き抜いて、
その後端から操作保持具に挿入しなければならなかっ
た。したがって、ガイドワイヤ全体を最初からケースか
ら引き抜いて操作を始めることになるので、操作中にガ
イドワイヤが雑菌等に汚染されたりする虞れがあり、一
方、操作保持具を装着した後、ケースから引き抜いたガ
イドワイヤの基部側を再びケースに収容して操作を始め
るのは、作業が煩雑で時間がかかるという問題があっ
た。
【0007】また、ガイドワイヤの把持部は、手元の操
作が先端側に伝達しやすい位置とする必要性から、体内
管状器官の挿入部に近いところにするのが好ましいが、
そのためには、ガイドワイヤを挿入していくにつれて把
持部の位置を徐々に変えなければならない。ところが、
上記操作保持具では、キャップを回してネジを緩め、操
作保持具の位置を変更した後、再びキャップを回して締
付け固定する必要があるため、両手を使って操作しなけ
ればならず、しかも操作に時間がかかり、ガイドワイヤ
の挿入作業を迅速にできないという問題があった。
【0008】したがって、本発明の目的は、ガイドワイ
ヤ全体をケースから引き抜くことなく、ガイドワイヤの
任意の個所に取付けることができ、しかもワンタッチで
脱着できるようにした医療用ガイドワイヤの操作保持具
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、全体として柱状の部材からなり、
適用すべき医療用ガイドワイヤを挿入できる幅で、か
つ、前記柱状の部材の軸心に至る深さで軸方向に沿って
形成されたワイヤ挿入用スリットと、このワイヤ挿入用
スリットの一方の内側壁から対応する外周壁に向けて前
記ワイヤ挿入用スリットと交差する方向に貫通し、外周
壁の開口縁部の幅が内部の溝幅より狭くされたスライダ
操作用開口とを有する操作部材と、この操作部材の前記
スライダ操作用開口を通して前記ワイヤ挿入用スリット
内に一部を挿入され、他の部分が前記スライダ操作用開
口から外部に突出して操作部をなし、前記挿入部が前記
スライダ操作用開口の開口縁部に係合して抜け止めされ
ると共に前記スライダ操作用開口に沿って軸方向にスラ
イド可能に保持されたスライダとを備え、前記スライダ
の挿入部が係合する前記スライダ操作用開口の開口縁部
と、前記スライダ操作用開口の奥方に対向する前記ワイ
ヤ挿入用スリットの内側壁との間隙が軸方向に次第に狭
められるように形成されており、前記スライダを所定方
向にスライドさせたとき、前記スライダの底部が前記ワ
イヤ挿入用スリットの内側壁に近接することを特徴とす
る医療用ガイドワイヤの操作保持具を提供するものであ
る。
【0010】本発明の第2は、前記スライダ操作用開口
の奥方に対向する前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁に
は、前記操作部材の軸心に対して前記ワイヤ挿入用スリ
ットの開口とは反対側に偏位して、軸方向に沿った凸状
が形成されており、前記スライダの底部には、この凸状
に嵌合する凹溝が形成されており、前記ガイドワイヤ
は、前記ワイヤ挿入用スリットの前記内側壁と、前記凸
状の一方の側壁と、前記スライダの底部とに当接して保
持される請求項1記載の医療用ガイドワイヤの操作保持
具を提供するものである。
【0011】本発明の第3は、前記スライダの挿入部が
係合する前記スライダ操作用開口の開口縁部と、前記ス
ライダ操作用開口の奥方に対向する前記ワイヤ挿入用ス
リットの内側壁との間隙が、前記ガイドワイヤの挿入方
向の端部に向かって次第に狭められるように形成されて
おり、前記スライダを前記ガイドワイヤの挿入方向にス
ライドさせたとき、前記スライダの底部が前記ワイヤ挿
入用スリットの内側壁に近接する請求項1又は2記載の
医療用ガイドワイヤの操作保持具を提供するものであ
る。
【0012】本発明の第4は、前記スライダの底部は、
前記ワイヤ挿入用スリットの奥方が次第に短くなるテー
パ状をなし、前記ガイドワイヤは、前記スライダ操作用
開口の奥方に対向する前記ワイヤ挿入用スリットの内側
壁と、前記ワイヤ挿入用スリットの底壁と、前記スライ
ダのテーパ壁とに当接して保持される請求項1又は3記
載の医療用ガイドワイヤの操作保持具を提供するもので
ある。
【0013】本発明の第1によれば、ガイドワイヤの操
作保持具を取付けたい個所を、操作保持具の操作部材の
ワイヤ挿入用スリットに側方から挿入し、操作保持具の
スライダをスライダ操作用開口に沿って軸方向にスライ
ドさせると、スライダの底部がワイヤ挿入用スリットの
内側壁に近接するので、ガイドワイヤをワイヤ挿入用ス
リットの内側壁とスライダの底部との間に挟み付けて固
定することができる。また、スライダを上記と反対方向
にスライドさせれば、ワイヤ挿入用スリットの内側壁と
スライダの底部との間隙が再び広がるので、ガイドワイ
ヤの固定をワンタッチで解除して、操作保持具の位置の
変更をすることができる。
【0014】また、操作保持具のスライダを親指などで
スライドさせるときの握り方は、ガイドワイヤを管状器
官に挿入するときの握り方に同じか又は近いので、ガイ
ドワイヤの挿入操作の途中で、手の持ちかえなどをする
ことなく簡単にかつ違和感なく操作保持具の固定を解除
してその位置変更を行うことができる。
【0015】このように、本発明の操作保持具は、ガイ
ドワイヤ全体をケースから引き抜くことなく、ガイドワ
イヤの任意の個所に側方から取付けることができ、しか
もワンタッチで脱着して位置の変更ができる。このた
め、ガイドワイヤの挿入作業を迅速化して、患者の負担
を軽減することができる。
【0016】本発明の第2によれば、ガイドワイヤを操
作保持具の操作部材のワイヤ挿入用スリットに側方から
挿入したとき、ガイドワイヤを凸条の側面に当接させる
ことにより、ガイドワイヤのセンタリングが容易にで
き、その状態でスライダをスライドさせてガイドワイヤ
をワイヤ挿入用スリットの内側壁とスライダの底部との
間に挟み付けて固定することにより、ガイドワイヤを操
作保持具の軸心に沿って正確に固定することができる。
また、凸条にスライダの底部に設けた凹溝が嵌合するこ
とにより、スライダのスライド動作を確実かつスムーズ
に行わせることができる。
【0017】本発明の第3によれば、スライダをガイド
ワイヤの挿入方向にスライドさせることにより、スライ
ダの底部をワイヤ挿入用スリットの内側壁に近接させ
て、ガイドワイヤを押圧、固定することができる。ガイ
ドワイヤを操作するとき、通常は親指をガイドワイヤの
挿入側に向けて操作保持具を把持するので、この指の状
態のままスライダを前方に向けて押圧することができ、
押圧状態を確かめながら挿入操作を行うことができると
いう利点が得られる。
【0018】本発明の第4によれば、スライダの底部が
テーパ壁をなしているので、スライダをスライドさせて
その底部でガイドワイヤを押圧したとき、ガイドワイヤ
は、スライダのテーパ壁によって、スライダ操作用開口
の奥方に対向するワイヤ挿入用スリットの内側壁と、ワ
イヤ挿入用スリットの底壁とに押し付けられ、ワイヤ挿
入用スリットの開口部側に外れることなく、確実に保持
される。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜6には、本発明による医療
用ガイドワイヤの操作保持具の一実施例が示されてい
る。図1は背面側から見た横断面図、図2は全体斜視
図、図3は操作部材の平面図、図4は操作部材の側面
図、図5はスライダの側面図、図6はスライダの正面図
である。
【0020】このガイドワイヤの操作保持具11は、好
ましくはガラス繊維等で補強された合成樹脂材からなる
柱状の操作部材12を有している。操作部材12の一側
面には、ガイドワイヤ13を挿入できる幅で、かつ、そ
の軸心に至る深さで軸方向に沿ってワイヤ挿入用スリッ
ト(以下単に「スリット」とする)14が形成されてい
る。なお、スリット14の開口部はテーパ状に広がって
ガイドワイヤ13を導入しやすくされている。また、ス
リット14の奥方には、その一方の内側壁(図1中の下
方の面)に軸方向に沿って延びる凸条15が形成されて
いる。
【0021】このスリット14の他方の内側壁(図1中
の上方の面)から対応する外周壁に向けて、スリット1
4と直交する方向に貫通して軸方向に所定長さで伸びる
スライダ操作用開口(以下単に「開口」とする)16が
形成されている。この開口16は、その外周壁の開口縁
部16aの幅が内部の溝幅より狭くされて、あり溝形状
をなしている。すなわち、開口16の内部の溝幅W1
りも、開口縁部16aの溝幅W2 の方が狭くされてい
る。また、開口16は、操作部材12の上面に所定長さ
で開口し、その両端は操作部材12の上壁で閉じた形状
をなしている。
【0022】なお、図14に示すように、開口縁部16
aは、後述するスライダを挿入しやすいように、外側に
向けて広がるテーパ状をなしていてもよい。その場合に
は、開口16の内部の溝幅W1 よりも、開口縁部16a
の先端部における溝幅W2 の方が狭くされていればよ
い。
【0023】更に、上記開口縁部16aは、開口16の
内側にリブ状に突出した部分からなり、図4に示すよう
に側面から見たとき、スリット14の一方の内側壁(図
中の下方の面)に対して前方に向けて斜め下方に傾斜し
た方向に形成され、開口縁部16aとスリット14の上
記内側壁との間隙が前方に向けて次第に狭められるよう
になっている。なお、開口縁部16aの中間部には、内
部の溝幅と同じになるように所定長さで切り欠かれた切
り欠き部16bが形成されている。
【0024】操作部材12の周面には、複数の滑り止め
用の溝17が軸方向に沿って形成され、操作部材12を
把持したときに手のひらにしっかりとグリップされて、
回転操作などが確実に行えるようにされている。
【0025】また、このガイドワイヤの操作保持具11
は、上記操作部材12の開口16を通して挿入されたス
ライダ21を有している。スライダ21は、その両側面
に溝22を有し、正面又は背面から軸方向に見たとき、
その溝22の部分でくびれた形状をなしている。この溝
22は、上記操作部材12の開口16の開口縁部16a
が嵌合する部分をなし、開口縁部16aと同様に、軸方
向に沿って前方に向けて斜め下方に傾斜して形成されて
いる。スライダ21の溝22に操作部材12の開口縁部
16を嵌合させたとき、スライダ21は、開口縁部16
aの下面に当接して抜け止めされる。また、その状態
で、スライダ21の底部23は、スリット14の下方の
内側壁と常に平行になるようにされている。
【0026】スライダ21の底部23には、図1に示す
ように背面側から見て右側に偏心した位置に軸方向に沿
った凹溝24が形成され、この凹溝24は、スライダ2
1の下半部を開口16内に挿入したとき、スリット14
の凸条15に嵌合するようになっている。また、スライ
ダ21の両側面中間部には、比較的短い長さの突出部2
5が形成されており、この突出部25を操作部材12の
切欠き部16bに合わせたとき、スライダ21の下半部
を開口16内に挿入できるようになっている。そして、
スライダ21を前後にスライドさせると、上記突出部2
5が操作部材12の開口縁部16aに係合して抜け止め
されるようになっている。
【0027】スライダ21の上部には、突起部26、滑
り止め部27が形成されており、親指等で突起部26を
押したり、また滑り止め部27を押えて引いたりするこ
とにより、スライダ21を開口16に沿って軸方向にス
ライドさせることができるようになっている。このとき
の握り方は、ガイドワイヤ13を管状器官内に押し込ん
だり、引き出したりするときの握り方と同じになるの
で、スライド21の操作を迅速に違和感なく行うことが
できる。
【0028】次にこの操作保持具11の使用方法につい
て説明する。ガイドワイヤ13は、通常渦巻き状のケー
スに収容されているが、この操作保持具11を用いる場
合は、ガイドワイヤ13の任意の位置で操作保持具13
のスリット14にガイドワイヤ13を側方から挿入する
ことにより、操作保持具13をガイドワイヤ13に装着
できるので、最初からガイドワイヤ13を全部ケースか
ら取り出す必要はなく、先端部分から徐々に引き出しな
がらガイドワイヤを管状器官内に挿入することができ
る。
【0029】ガイドワイヤ13をスリット14に挿入す
るとき、スライダ21は後方に引いた状態にして、スラ
イダ21とスリット14の下方の内側壁との間に十分な
間隙を設け、ガイドワイヤ13を挿入できるようにして
おく。その状態で、ガイドワイヤ13をスリット14に
挿入して凸条15に当接させると、ガイドワイヤ13を
操作部材12に対して容易にセンタリングすることがで
きる。次に、スライダ21を親指等で押して前方にスラ
イドさせると、スライダ21は開口縁部16aに沿って
前進し、スライダ21の底部23が徐々にスリット14
の下方の内側壁に近接する。
【0030】その結果、ガイドワイヤ13は、スライダ
21の底部23とスリット14の下方の内側壁との間に
挟まれて固定される。このとき、スライダ21の底部2
3がスリット14の下方の内側壁に対して平行を保った
まま上記内側壁に近接するので、ガイドワイヤ13の底
部全体がガイドワイヤ13に当接し、ガイドワイヤ13
を広い面積で押圧してガイドワイヤ13の損傷を防止す
ると共に、ガイドワイヤ13をしっかりと固定すること
ができる。
【0031】また、ガイドワイヤ13を管状器官内に押
し込むにつれて、操作保持具11の装着箇所をガイドワ
イヤ13の基部側に徐々にずらしたいときは、スライダ
21を親指等で押えながら引くと、スライダ21の底部
23とスリット14の下方の内側壁との間隙が広がって
ガイドワイヤ13の固定が解除されるので、操作保持具
11の位置をガイドワイヤ13の所望の箇所にずらし
て、再びスライダ21を前方に押して固定すればよい。
このような脱着操作は、親指等でスライダ21をスライ
ドさせるだけで行えるので、操作を迅速かつ簡単に行う
ことができる。
【0032】図7、8には、本発明による医療用ガイド
ワイヤの操作保持具の他の実施例が示されている。図
7、8はいずれも背面側から見た横断面図であり、図7
はガイドワイヤをスリットに挿入した状態を示す図、図
8はスライダを操作してガイドワイヤを固定した状態を
示す図である。
【0033】この操作保持具31は、前記実施例と同様
な全体として柱状をなす操作部材32を有している。操
作部材32の一側面には、ガイドワイヤ13を挿入する
ためのスリット33が軸方向に沿って形成されている。
このスリット33の奥方から操作部材32の上壁32a
に貫通するように、スリット33に対して直交する開口
34が形成されている。開口34の開口縁部34a、3
4bは、一側方の開口縁部34aがリブ状に突出して、
開口34の内部の溝径よりも狭くされており、それによ
って横断面を軸方向に沿って見たとき、開口34の内部
はあり溝形状をなしている。
【0034】更に、操作部材32の上壁32aは、前方
に向けて次第に低くなるテーパ形状をなしており、その
結果、開口縁部34a、34bも側方から見たとき、前
方に向けて斜め下方に傾斜した形状をなしている。すな
わち、開口縁部34a、34bと、スリット33の下方
の内側面との距離が、操作部材32の後方(図7の状
態)においては大きく、操作部材32の前方(図8の状
態)においては小さくなるようになっている。
【0035】上記開口34には、スライダ41の下半部
が挿入されて嵌着されている。スライダ41は、スリッ
ト33の奥方に位置する部分をカットされてなるテーパ
面42を有し、それによって底部43が先細となってい
る。また、中間部の一側面には、軸方向に沿った溝44
が形成され、スライダ41の下半部を開口34に押し込
んで挿入したとき、上記溝44にリブ状に突出した開口
縁部34aが嵌入するようになっている。スライダ41
の上半部は、開口縁部34a,34bの幅よりも幅広と
され、その結果、スライダ41は、リブ状に突出した開
口縁部34aを溝44の上下の部分で挟んで、軸方向に
スライド可能に支持されている。スライダ41の上部に
は、スライダ41を親指等で操作するための突起部45
が形成されている。
【0036】この操作保持具31によれば、図7に示す
ように、スライダ41が後方に位置するときには、スラ
イダ41の底部43がスリット33の下方の内側面から
離れているので、その状態でガイドワイヤ13を操作保
持具31の側方からスリット33内に挿入して、スリッ
ト33の奥方の底壁に当接させ、センタリングすること
ができる。次に、スライダ41を前方にスライドさせる
と、操作部材32の上壁32a及びリブ状の開口縁部3
4aが斜め下方に傾斜しているため、図8に示すよう
に、スライダ41が徐々に下降してその底部43がスリ
ット33の下方の内側面に当接する。その結果、ガイド
ワイヤ13は、スライダ41の底部43に隣接するテー
パ面42に押されて、スリット33の下方の内側面と、
奥方の底面と、テーパ面42とに挟まれて固定される。
この実施例の場合には、ガイドワイヤ13が、スリット
33の開口部側に外れることがないので、ガイドワイヤ
を確実に保持することができる。
【0037】本発明の操作保持具が適用されるガイドワ
イヤは、カテーテル挿入時の案内をなすための通常のガ
イドワイヤのみでなく、管状器官の拡張具(ステント)
や、動脈瘤内に留置する閉塞具や、大量の出血等を防止
するため血路を閉塞する閉塞具などを、ガイドワイヤの
ような線状部材の先端部に連結した治療具にも適用でき
る。
【0038】図9〜13には、上記のような本発明の操
作保持具が適用される、通常のガイドワイヤ以外の治療
具の例が示されている。
【0039】図9に示す治療具51は、ステンレス等か
らなる細長い線状部材52と、この線状部材52の先端
部52aに連結部53を介して連結された管状器官の拡
張具54とを有している。
【0040】図10に示すように、線状部材52の先端
部52aは、拡張具54の基部54aと同じ太さ、好ま
しくば同一断面形状になるように徐々に縮径されてお
り、この両者にまたがって白金線55が巻き回されてい
る。そして、線状部材52の先端部52aと、拡張具5
4の基部54aとの突き合わせ端部付近に、銀ロー56
aが溶融して隙間を充填するように固着されている。更
に、白金線55の両端部にも銀ロー56b、56cが固
着されており、それらの部分を滑らかなテーパ状にし
て、管状器官内への挿入、取出し作業時にその部分が引
っ掛かることを防止するのに寄与している。また、白金
線55は、線状部材52と拡張具54とを連結するだけ
でなく、拡張具54を管状器官の患部にまで送り込む際
に、レントゲンで位置を確認するための造影コイルとし
ても機能する。
【0041】この例の場合、拡張具54は、図11に示
すようなパターン形状をなす平線を円筒状に湾曲させて
形成されている。この平線は、両側部54b,54cで
ジグザグ状に折り返すと共に、中間部54dで軸方向に
伸びるように折曲された形状をなし、その軸方向に伸び
る部分54b,54c,54dは細くされ、周方向に伸
びる部分54eは太くされている。なお、拡張具54の
材質としては、ステンレス、タンタル、白金又はその合
金、金、タングステン、形状記憶合金等が好ましく用い
られる。
【0042】その結果、図9に示す縮径した円筒形状を
なす状態から、円筒形状を広げて拡径させることにより
管状器官内を拡張させたとき、管状器官の内壁に拡張力
を与える周方向に伸びる部分54eが幅広とされている
ので、広い面積で管状器官内壁を支持することができ、
拡張保持力を高めることができる。また、軸方向に伸び
る部分54b,54c,54dは細くされているので、
軸方向に対する柔軟性が優れ、回収時に直線状に伸びや
すくなっている。なお、拡張具54の拡張は、例えばバ
ルーン等により内側から強制的に拡張させる方法や、形
状記憶合金の形状復帰力を利用する方法等によってなさ
れる。
【0043】本発明の操作保持具は、上記のような治療
具51の線状部材52の外周に装着して、治療具51の
管状器官内への挿入操作を行いやすくするのにも利用す
ることができる。
【0044】図12に示す治療具61は、ステンレス等
からなる細長い線状部材52と、この線状部材52の先
端部52aに連結部53を介して連結された管状器官の
拡張具62とを有している。ここで、線状部材52及び
連結部53の構造は、図9〜11に示した例と実質的に
同じなので、同一部分に同符号を付してその説明を省略
する。なお、62aは、拡張具62の基端部である。
【0045】この治療具61は、拡張具62の形状が前
記の例と異なっている。すなわち、図13に示すよう
に、拡張具62は、線状要素をループ状かつジグザグ状
に屈曲させ、かつ、屈曲端部を円周方向に向けて、全体
を円筒状に湾曲させたもので構成されている。そして、
前記屈曲部の配列間隔Pよりも、その間隔内に配置され
た前記屈曲部のループA、B、Cの各半径r1 、r2
3 、r4 の合計の長さの方が長くなるように、すなわ
ちP<r1 +r2 +r3 +r4 とされている。
【0046】この治療具61においても、拡張具62が
上記のような形状をなすので、広い接触面積で管状器官
内壁を支持して拡張保持力を高めることができる。ま
た、拡張具62の線状要素の屈曲半径が大きくされてい
るので、回収時に直線状になりやすくなっている。
【0047】本発明の操作保持具は、上記のような治療
具61の線状部材52の外周に装着して、治療具51の
管状器官内への挿入操作を行いやすくするのにも利用す
ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の操作保持
具によれば、ガイドワイヤ全体をケースから引き抜くこ
となく、ガイドワイヤの任意の個所に側方から取付ける
ことができる。また、ガイドワイヤの脱着は、スライダ
を親指などでスライドさせるだけで行うことができ、そ
のときの握り方は、ガイドワイヤを管状器官に挿入する
ときの握り方に同じか又は近いので、ガイドワイヤの挿
入操作の途中で操作保持具の位置変更を容易に行うこと
ができる。したがって、ガイドワイヤの挿入作業を迅速
化して、患者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操作保持具の一実施例を示す背面側か
ら見た横断面図である。
【図2】同操作保持具の全体斜視図である。
【図3】同操作保持具の操作部材の平面図である。
【図4】同操作保持具の操作部材の側面図である。
【図5】同操作保持具のスライダの側面図である。
【図6】同操作保持具のスライダの正面図である。
【図7】本発明の操作保持具の他の実施例を示す背面側
から見た後方部分における横断面図である。
【図8】同操作保持具の背面側から見た前方部分におけ
る横断面図である。
【図9】本発明の操作保持具が適用される治療具の一例
を示す斜視図である。
【図10】同治療具の線状部材と拡張具との接続部を示
す断面図である。
【図11】同治療具の拡張具を示す部分展開図である。
【図12】本発明の操作保持具が適用される治療具の他
の例を示す一部切り欠き側面図である。
【図13】同治療具の拡張具を示す部分展開図である。
【図14】本発明の操作保持具における操作部材の開口
縁部の形状の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】 11、31 操作保持具 12、32 操作部材 13 ガイドワイヤ 14、33 スリット 15 凸条 16、34 開口 16a、34a、34b 開口縁部 16b 切り欠き 21、41 スライダ 22、44 溝 23、43 底部 24 凹溝 25 突出部 42 テーパ面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体として柱状の部材からなり、適用す
    べき医療用ガイドワイヤを挿入できる幅で、かつ、前記
    柱状の部材の軸心に至る深さで軸方向に沿って形成され
    たワイヤ挿入用スリットと、このワイヤ挿入用スリット
    の一方の内側壁から対応する外周壁に向けて前記ワイヤ
    挿入用スリットと交差する方向に貫通し、外周壁の開口
    縁部の幅が内部の溝幅より狭くされたスライダ操作用開
    口とを有する操作部材と、 この操作部材の前記スライダ操作用開口を通して前記ワ
    イヤ挿入用スリット内に一部を挿入され、他の部分が前
    記スライダ操作用開口から外部に突出して操作部をな
    し、前記挿入部が前記スライダ操作用開口の開口縁部に
    係合して抜け止めされると共に前記スライダ操作用開口
    に沿って軸方向にスライド可能に保持されたスライダと
    を備え、 前記スライダの挿入部が係合する前記スライダ操作用開
    口の開口縁部と、前記スライダ操作用開口の奥方に対向
    する前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁との間隙が軸方
    向に次第に狭められるように形成されており、前記スラ
    イダを所定方向にスライドさせたとき、前記スライダの
    底部が前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁に近接するこ
    とを特徴とする医療用ガイドワイヤの操作保持具。
  2. 【請求項2】 前記スライダ操作用開口の奥方に対向す
    る前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁には、前記操作部
    材の軸心に対して前記ワイヤ挿入用スリットの開口とは
    反対側に偏位して、軸方向に沿った凸状が形成されてお
    り、前記スライダの底部には、この凸状に嵌合する凹溝
    が形成されており、前記ガイドワイヤは、前記ワイヤ挿
    入用スリットの前記内側壁と、前記凸状の一方の側壁
    と、前記スライダの底部とに当接して保持される請求項
    1記載の医療用ガイドワイヤの操作保持具。
  3. 【請求項3】 前記スライダの挿入部が係合する前記ス
    ライダ操作用開口の開口縁部と、前記スライダ操作用開
    口の奥方に対向する前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁
    との間隙が、前記ガイドワイヤの挿入方向の端部に向か
    って次第に狭められるように形成されており、前記スラ
    イダを前記ガイドワイヤの挿入方向にスライドさせたと
    き、前記スライダの底部が前記ワイヤ挿入用スリットの
    内側壁に近接する請求項1又は2記載の医療用ガイドワ
    イヤの操作保持具。
  4. 【請求項4】 前記スライダの底部は、前記ワイヤ挿入
    用スリットの奥方が次第に短くなるテーパ状をなし、前
    記ガイドワイヤは、前記スライダ操作用開口の奥方に対
    向する前記ワイヤ挿入用スリットの内側壁と、前記ワイ
    ヤ挿入用スリットの底壁と、前記スライダのテーパ壁と
    に当接して保持される請求項1又は3記載の医療用ガイ
    ドワイヤの操作保持具。
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