JPH1091319A - ストローク情報処理方法及び装置 - Google Patents

ストローク情報処理方法及び装置

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JPH1091319A
JPH1091319A JP24212396A JP24212396A JPH1091319A JP H1091319 A JPH1091319 A JP H1091319A JP 24212396 A JP24212396 A JP 24212396A JP 24212396 A JP24212396 A JP 24212396A JP H1091319 A JPH1091319 A JP H1091319A
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Tetsuji Sawai
哲二 澤井
Jun Kitakado
順 北門
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Abstract

(57)【要約】 【課題】手書き描画情報をサンプリングして座標情報に
変換して管理する時において、情報の削減を容易に行う
ことができるストローク情報処理方法とその方法を用い
た装置を提供することを目的とする。 【解決手段】任意のサンプリング座標Yが、その直前の
サンプリング座標と直後のサンプリング座標を結ぶ線分
上にあるとき、またはその線分から所定の距離より小さ
い位置にあるとき、サンプリング座標Yは管理しないよ
うにする。さらに、管理しないとされた座標データが複
数あるとき、その座標データの直前と直後の座標を結ぶ
線分から所定の距離より大きい位置にある座標データは
管理するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストローク情報の
処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手書き描画情報、すなわちストロ
ーク情報をサンプリングして座標データを記憶、表示、
符号化、通信等の処理を行う場合に、サンプリングされ
た座標データの全てを処理していたため、データ量が増
大し、記憶、表示等の処理を行うのに長時間を要すると
いう問題点があった。一方、この問題点を解消するため
に、サンプリングされた座標データ間の距離を算出し、
その距離が所定の設定値よりも大きければデータ送信
し、小さければ送信しないように制御して、送信するデ
ータ量を削減を図る方法が特開平2−288542に開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の方法
は、サンプリングされた座標間の距離が小さいときにデ
ータを送信しないようにしているため、サンプリングす
る時間の間隔が長いとき、または描画情報の入力速度が
速いときは、サンプリングされた座標間の距離が大きく
なるので送信しないデータ量の割合が低くなるといった
問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、サンプリングする時間間隔が長いときや、描
画情報の入力速度が速いときにおいてもデータの削減効
率を低下させることなくストローク情報を処理する方法
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、複数の座標データにて表さ
れるストローク情報を処理する方法において、n個(n
は3以上の自然数)の座標データ集合の少なくとも1つ
の座標データが、他の2つの座標データを通る直線上に
位置しないとき、又は前記直線から所定の距離以上離間
した位置にあるときは、前記少なくとも1つの座標デー
タを有意情報として処理することを特徴とするものであ
る。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のストローク情報処理方法であって、n個(nは3以上
の自然数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標デ
ータが、他の2つの座標データを通る直線上に位置する
ときであっても、又は、前記少なくとも1つの座標デー
タが、前記直線から所定の距離より近い位置にあるとき
であっても、前記少なくとも1つの座標データと前記他
の2つの座標データをそれぞれ結ぶ線分のいずれか一方
が、前記他の2つの座標データを結ぶ線分より長いとき
は、前記少なくとも1つの座標データを有意情報として
処理することを特徴とするものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが他の2つの座標データを結
ぶ線分上に位置しないとき、又は前記線分から所定の距
離より離れた位置にあるときは、前記少なくとも1つの
座標データを有意情報として処理することを特徴とする
ものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3に記載のn個の座標データの集合が複数あること
を特徴とするものである。
【0009】請求項5に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが、他の2つの座標データを
通る直線から所定の距離より近い位置にあるとき、前記
少なくとも1つの座標データを中間座標データとし、前
記中間座標データが複数存在して座標群となるとき、前
記座標群以外の2つの座標データを通る直線と所定の距
離より離れた位置にある前記中間座標データを有意情報
として処理することを特徴とするものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが、他の2つの座標データを
通る直線から所定の距離より近い位置にあり、かつ、前
記他の2つの座標データを結んだ線分が、前記少なくと
も1つの座標データと前記他の2つの座標データをそれ
ぞれ結んだ線分のいずれよりも長いとき、前記少なくと
も1つの座標データを中間座標データとし、前記中間座
標データが複数存在して座標群となるとき、前記座標群
以外の2つの座標データを通る直線と所定の距離より離
れた位置にある前記中間座標データを有意情報として処
理することを特徴とするものである。
【0011】請求項7に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが他の2つの座標データを結
ぶ線分から所定の距離より近い位置にあるとき、前記少
なくとも1つの座標データを中間座標データとし、前記
中間座標データが複数存在して座標群となるとき、前記
座標群以外の2つの座標データを通る線分と所定の距離
より離れた位置にある前記中間座標データを有意情報と
して処理することを特徴とするものである。
【0012】請求項8に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが、他の2つの座標データを
通る直線から所定の距離より近い位置にあるとき、前記
少なくとも1つの座標データを中間座標データとし、前
記中間座標データが複数存在して座標群となるとき、前
記座標群の少なくとも1つの座標データと、前記座標群
以外の他の2つの座標データをそれぞれ通る第1の直線
と第2の直線との距離が所定の距離より離れた位置にあ
る前記中間座標データを有意情報として処理することを
特徴とするものである。
【0013】請求項9に記載の発明は、複数の座標デー
タにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが、他の2つの座標データを
通る直線から所定の距離より近い位置にあり、かつ、前
記他の2つの座標データを結ぶ線分が、前記少なくとも
1つの座標データと前記他の2つの座標データをそれぞ
れ結ぶ線分より長いとき、前記少なくとも1つの座標デ
ータを中間座標データとし、前記中間座標データが複数
存在して座標群となるとき、前記座標群の少なくとも1
つの座標データと、前記座標群以外の他の2つの座標デ
ータをそれぞれ通る第1の直線と第2の直線との距離が
所定の距離より離れた位置にある前記中間座標データを
有意情報として処理することを特徴とするものである。
【0014】請求項10に記載の発明は、複数の座標デ
ータにて表されるストローク情報を処理する方法におい
て、n個(nは3以上の自然数)の座標データ集合の少
なくとも1つの座標データが他の2つの座標データを結
ぶ線分から所定の距離より近い位置にあるとき、前記少
なくとも1つの座標データを中間座標データとし、前記
中間座標データが複数存在して座標群となるとき、前記
座標群の少なくとも1つの座標データと、前記座標群以
外の他の2つの座標データをそれぞれ結ぶ第1の線分と
第2の線分との距離が所定の距離より離れた位置にある
前記中間座標データを有意情報として処理することを特
徴とするものである。
【0015】請求項11に記載の発明は、ストローク情
報を示す所定の付加情報及び複数の座標データn個を1
集合として入力する入力手段と、前記集合の座標データ
を間引き処理する間引処理手段と、前記間引き処理後の
座標データの集合群を所定の付加情報と共に記憶する記
憶手段とを有する情報処理装置において、前記間引き処
理手段は、請求項1乃至請求項10のうちのいずれか1
つに記載の処理であることを特徴とするストローク情報
処理装置である。
【0016】請求項12に記載の発明は、コンピュータ
に請求項1乃至請求項10のうちのいずれか1つに記載
の処理方法を実現させるためのプログラムを記録した記
録媒体である。
【0017】有意情報としての処理は、具体的には、記
憶手段への記憶、または通信手段に対する送受信等であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て説明する。図1は本発明の1つの実施例である手書き
入力電子メモ装置のブロック図を示す。1は入力部で、
ストローク情報を入力するための手段を示す。具体的に
はデジタイザが相当する。2は表示部で、入力部で入力
されたストローク情報や各種のアイコン等を表示する。
具体的にはLCDが相当する。3は間引処理部で、サン
プリングされた座標データを一時的に保持可能なバッフ
ァを有し、座標データを削減する処理を行う。4は記憶
部で、間引処理部3で処理された座標データや属性情報
等を記憶する。5は主制御部で、入力部1、表示部2、
間引処理部3及び記憶部4の動作を制御する。
【0019】次に、ストローク情報の入力時における動
作について説明する。入力部1では、入力されたストロ
ーク情報を一定周期でサンプリングを行い、連続的なス
トローク情報を離散的な座標データに変換し、主制御部
5に送る。主制御部5では、入力部1から送られた座標
データが、表示部2の描画情報領域への入力か、或いは
アイコンへの入力かを座標データの座標位置から判断す
る。そして、描画情報領域への入力であればその座標デ
ータを表示部2及び間引処理部3へ出力する。一方、ア
イコンへの入力であればそれに対応する属性情報を表示
部2及び間引処理部3へ出力する。また、主制御部5
は、1ストロークのストローク情報の入力が終了したと
き、すなわちペンが入力部1から離れたときは、ペンリ
フトアップ情報を表示部2及び間引処理部3へ出力す
る。
【0020】表示部2では、座標データ間の補完を行う
ことで、離散的な座標データを連続的なストローク情報
に変換して表示を行う。このとき、属性情報に応じた表
示が行われる。例えば、属性情報が書込であれば表示位
置に色を付け、消去であれば表示位置に色を付けないで
表示する。
【0021】間引処理部3では、入力部1から送られた
座標データを一時的に保持可能なバッファに蓄積してお
き、主制御部5の指示によりバッファリングされている
座標データを削減する間引処理を行い、属性情報と共に
記憶部4に保存する。
【0022】次に、ストローク情報の出力時における動
作について説明する。記憶部4に記憶されている座標デ
ータ、属性情報を読み込み、座標データ間の補完を行う
ことで、離散的な座標データを連続的なストローク情報
に変換して表示を行う。このとき、属性情報に応じた表
示が行われる。例えば、属性情報が書込であれば表示位
置に色を付け、消去であれば表示位置に色を付けないで
表示する。主制御部5では、上記一連の処理の制御が行
われる。例えば、バスの制御や、間引処理の開始指示、
記憶部への読み込み書込み指示、各種メッセージの表示
等である。
【0023】
【実施例】第1の実施例では、座標データがその座標デ
ータの前後に位置する座標データを結ぶ線分上にあると
きは、当該座標データを間引いて記憶部4に記憶せず、
線分上にないときは、記憶部4に記憶するものである。
図2に示す描画領域にストローク情報が入力された場合
について説明する。ストローク情報は、I=1の点を始
点とし、I=11の点を終点とする実線で表される。I
=1からI=11までの11の座標データは、ストロー
ク情報を一定間隔でサンプリングして得られるデータ列
を示す。括弧内の数字は、それぞれX座標、Y座標を表
す。
【0024】図3は、図2のストローク情報の入力がさ
れた場合の属性情報及びペンリフトアップ情報と座標デ
ータの配列を示す。この配列で、間引処理部3のバッフ
ァに蓄積される。D1、D2、D3は属性情報で、スト
ローク情報の属性(線の種類・太さ等)に関するもので
ある。図3では3つの属性情報が配列されているが、こ
の数は任意でストローク情報毎に決められる。D4から
D14は、それぞれ図2のI=1からI=11の座標デ
ータを示し、D15は、ペンリフトアップ情報を示して
いる。なお、本実施例では各データは16ビットで表さ
れているものとする。また、属性情報は座標データの間
に割り込んで入力されないようになっている。図3で
は、D4(SMP1)からD14(SMP11)までが
連続しており、各座標データの間に属性情報は割り込ま
ない。
【0025】図4は、間引処理部3の処理の概要を示
す。図3に示すデータが間引処理部のバッファに蓄積さ
れた場合について説明する。間引処理部3では、バッフ
ァに蓄積されたデータ配列を16ビットづつ読み込むこ
とで処理を行う。ステップ401では、座標データの順
番を示す変数iに1が代入される。ステップ401では
図3のデータ配列の最初から16ビットずつ順次データ
が読み込まれ、サンプリング座標データか否かの判断が
なされる。図3に示す最初の16ビットのデータはD1
で、属性情報と判断されてステップ410に進み、属性
情報D1(ATR1)が、記憶手段4に記憶される。D
2、D3についても同様に処理され、属性情報と判断さ
れてD2(ATR2)、D3(ATR3)が記憶手段に
記憶される。次に、ステップ402でD4のデータSM
P1が読み込まれると座標データであると判断されてス
テップ403に進む。ステップ403では、座標データ
が、最初の座標データまたは最後の座標データであるの
かが判断され、最初または最後であればステップ405
に進み、そうでなければステップ404に進む。今、座
標データは、最初の座標データなのでステップ405に
進む。ステップ405では、座標データD4(SMP
1)が記憶部4に記憶される。次のステップ406で変
数iがi=2にインクリメントされてステップ402に
進み、D5が座標データであるのでステップ403に進
む。ステップ403では、最初または最後の座標データ
でないと判断されてステップ404に進み、i番目の座
標データが、その前後の座標データを結ぶ線分上にある
かが判断される。その結果、線分上にある場合にはステ
ップ406に進み変数iがインクリメントされ、線分上
にない場合にはステップ405に進みi番目の座標デー
タが記憶部4に記憶される。今、SMP2(12,1
2)は、SMP1(10,10)とSMP3(14,1
4)を結ぶ線分上にあるので、ステップ406に進む。
i=2の場合と同様の処理が、8番目の座標データすな
わちi=8まで行われる。i=9の場合のステップ40
2で9番目の座標データと判断されてステップ403、
ステップ404に進む。ステップ404では、SMP9
(26,26)がSMP8(24,24)とSMP10
(28,27)を結ぶ線分上にないと判断されてステッ
プ405に進む。ステップ405ではi番目の座標デー
タSMP9(26,26)が記憶部4に記憶される。同
様の処理がi=10においてもなされ、ステップ405
で10番目の座標データSMP10(28,27)が記
憶部4に記憶される。
【0026】次のステップ406で変数iがi=11に
インクリメントされてステップ402、ステップ403
に進む。ステップ403で、最後の座標データと判断さ
れステップ405に進み、座標データSMP11(3
0,30)が記憶部4に記憶される。次に、ステップ4
02に進み、D15のデータがペンリフトアップ情報P
L1と判断されてステップ420でPL1が記憶部4に
記憶される。
【0027】以上の処理によりD1からD15までの入
力部1より入力されたデータのうちD5からD11まで
の7つの座標データが間引かれて、属性情報D1、D
2、D3と座標データD4、D12、D13、D14及
びペンリフトアップ情報D15が記憶部4に記憶される
ことになる。
【0028】このように、第1の実施例の間引処理で
は、選択された3つの座標データ集合の真ん中の座標デ
ータが、端部の座標データを通る線分上にあるときは、
その真ん中の座標データを間引いて記憶せず、線分上に
ないときは記憶するように処理するものである。
【0029】第1の実施例では、3つの座標データを選
択して集合としたが、座標データを3つ以上選択して集
合としても良い。即ち、1番目から5番目までの5つの
データを集合とし、端部の1番目と5番目の座標データ
を結ぶ線分上に3番目の座標データが位置するか否かを
判断し、位置する場合は2番目から4番目までの座標デ
ータを間引いて記憶しないように処理し、線分上に3番
目の座標データが位置しない場合には、3番目の座標デ
ータまたは、2番目から4番目までの座標データを記憶
部4に記憶するようにしても良い。このような処理にす
ることで、サンプリング間隔を変更せずに、実質的にサ
ンプリング間隔を長くしたのと同様の効果が得られる。
即ち、同じ描画を速く描いた場合にサンプリングされる
座標データ数が3つで、遅く描いた場合に座標データ数
が5つであった場合に、遅く描いた場合に上記の間引処
理とすれば処理は1回でよく、速く描いた場合の間引処
理の回数と同じとなる。処理対象となる座標データは、
1番目、3番目、5番目で、実質的にサンプリング間隔
を長くしたのと同様となる。これにより、有効なデータ
の削減ができると共に、間引き処理回数を低減すること
ができる。描画速度は、サンプリング座標数と座標間距
離により算出できる。
【0030】また、選択された座標データの集合の端部
の座標データを通る直線上に、座標データが位置するか
否かを判断しても良い。この場合さらに、描画が戻る場
合に対応するようにしても良い。即ち3つの座標データ
が選択された場合に3番目の座標データが1番目と2番
目の座標データを結ぶ線分上にある場合である。このと
き、2番目の座標データは、1番目と3番目を通る直線
上に位置するので記憶されないこととになる。そこで、
2番目の座標データと1番目及び3番目の座標データの
それぞれを結ぶ線分のいずれか一方が、1番目と3番目
の座標データを結んだ線分より長いことを検出し、いず
れか一方が長い場合には2番目の座標データを記憶する
ようにすることで対応できる。さらに、選択された3つ
の座標データのうち、1番目の座標データが、2番目と
3番目の座標データを結ぶ直線上にないときは、2番目
の座標データを記憶するようにし、直線上にあるときは
2番目の座標データを間引いて記憶しないようしても、
第1の実施例と同様の効果が得られる。なお、間引処理
は、ストローク情報ごとに行われるため、複数のストロ
ーク情報が入力されたときは、ストローク情報の数だけ
間引処理を行うことでデータ削減が実現できる。
【0031】第2の実施例では、座標データが、その前
後に位置する座標データを結ぶ線分から所定の距離内に
あるときは、当該座標データを間引いて記憶部4に記憶
せず、所定の距離内にないときは、記憶部4に記憶す
る。ここで、座標データと線分との距離は、線分上の座
標のうち座標データの座標に最も近い座標と、座標デー
タの座標との距離をいう。
【0032】これは、第1の実施例における、図4に示
すステップ404の処理を「Ptiは、Pt(i−1)
とPt(i+1)を結ぶ線分から所定の距離にある?」
として座標データを記憶するか否かを判断すようにした
間引処理として表される。この間引処理により、第1の
実施例より多くの座標データの削減が可能となる。これ
は、ステップ404の「所定の距離」を、ストローク情
報の入力誤差の範囲内に設けることで、間引処理後のス
トローク情報を忠実に再現することができる程度にサン
プリングされた座標データを削減することができる。
【0033】また、選択された座標データの集合の端部
の座標データを通る直線上から所定の距離内に、座標デ
ータが位置するか否かを判断しても良い。ここで、座標
データと直線との距離は、座標データの座標から直線に
垂線をおろし、垂線の足と座標との距離をいう。この場
合さらに、描画が戻る場合に対応するようにしても良
い。例えば、1番目と2番目の座標データの距離が、1
番目と2番目の座標データの距離より長いときである。
このとき、2番目の座標データは、1番目と3番目を通
る直線から所定の距離内に位置すれば、記憶されないこ
ととになる。そこで、2番目の座標データと1番目及び
3番目の座標データのそれぞれを結ぶ線分のいずれか一
方が、1番目と3番目の座標データを結んだ線分より長
いことを検出し、いずれか一方が長い場合には2番目の
座標データを記憶するようにすることで対応できる。
【0034】第3の実施例では、第2の実施例の間引処
理に補完処理を施したものである。これは、座標データ
の削減効率を向上させた場合でも、補完処理を行うこと
で復元精度を向上させるものである。すなわち、ストロ
ーク情報に第2の実施例の間引処理を行ったときに、記
憶されない座標データが連続して複数存在して群をなす
ときに、その座標群の前後の座標データを結ぶ線分から
所定の距離内にない座標データを記憶部4に記憶するも
のである。
【0035】図5に示すストローク情報が入力された場
合の間引処理について図6の処理フローに従って説明す
る。属性情報及びペンリフトアップ情報については、先
の実施例の場合と同じであるので省略する。図5のPt
1からPt20は、ストローク情報をサンプリングした
座標データを示す。図6では、ステップ601で1番目
の座標データを読み込むために変数iに1が代入され
る。ステップ602でPtiが最初の座標データか否か
判断される。今i=1でPt1は最初の座標データなの
でステップ609に進む。ステップ609では座標デー
タPtiが記憶装置4に記憶される。本実施例では、最
初の座標データPt1が記憶されることになる。ステッ
プ610では、Ptiが最後の座標データか否か判断さ
れ、最後であればステップ611で間引処理を終了し、
最後でなければステップ603に進む。今、Pt1は最
後の座標データでないのでステップ603に進む。ステ
ップ603では、何番目の座標データが記憶されたかを
記憶しておくため変数jにiが代入される。今i=1で
あるからj=1となる。ステップ604では、次の座標
データを読み込むためi=2にインクリメントされる。
ステップ605では、座標データPtiが最後の座標デ
ータであるか否かが判断され、最後であればステップ6
07に進み、最後でなければステップ606に進む。
今、Pt2は最後の座標データでないのでステップ60
6に進む。ステップ606では、PtiがPt(i−
1)とPt(i+1)を結ぶ線分から所定の距離内に位
置するか否かが判断される。実施例ではPt2がPt1
とPt3を結ぶ線分から所定の距離内に位置するのでス
テップ604に進む。ステップ604でi=3にインク
リメントされ、ステップ606で、Pt3はPt2とP
t4を結ぶ線分から所定の距離内に位置すると判断され
ステップ604に進む。ステップ604からステップ6
06までの同様の処理がi=19まで繰り返される。ス
テップ604でi=20にインクリメントされ、ステッ
プ605で最後の座標データと判断されてステップ60
7に進む。ステップ607では、iが(j+1)より大
きいか否かの否か判断され、大きい場合はステップ60
8に進み、そうでない場合はステップ609に進む。実
施例では、ステップ607で、i=20、j=1であ
り、i>(j+1)の関係が成立し、ステップ608に
進む。これは、Pt2からPt19までの座標データが
ステップ609の処理対象にならず、記憶されていない
ので、これらの座標データを後述するステップ608の
補完処理の対象とすることを意味する。ステップ608
は、補完処理サブルーチンで図7で表される。ステップ
621では、記憶されなかった最初の座標データの番号
が変数kに代入される。ステップ622でPtkが最後
に記憶された座標データPtjと今回記憶される予定の
座標データPtiを結ぶ線分から所定の距離内に位置す
る否かの判断が行われ、所定の距離内に位置するときは
ステップ624に進み変数kの値がインクリメントさ
れ、所定の距離内に位置しないときはステップ623で
座標データPtkが記憶部4に記憶された後にステップ
624に進む。実施例では、図5に示すように、Pt2
はPt1とPt20を結ぶ線分から所定の距離内にある
のでステップ624に進む。ステップ625では、記憶
されなかった座標データの最後か否かの判断がなされ、
最後である場合はステップ626に進みサブルーチンを
終了する。最後でない場合は、ステップ622から上述
の一連の処理が行われる。
【0036】本実施例では、変数kが4、5、6、1
4、15、16の場合は、ステップ622で所定の距離
内に位置しないと判断されて、ステップ623で座標デ
ータPt4、Pt5、Pt6、Pt14、Pt15、P
t16が記憶部4に記憶される。ここで図6に戻ると、
ステップ609でPt20が記憶部4に記憶されステッ
プ610に進む。ステップ610では、Ptiが最後の
座標データか否か判断され、最後でなければステップ6
03に進み、最後であればステップ611に進み間引処
理を終了する。実施例では、Pt20は最後の座標デー
タなのでステップ611で処理を終了する。
【0037】このように図5のストローク情報が入力さ
れたときに補完処理を行わずに第2の実施例の間引処理
を行うと、Pt2からPt19までの座標データが削除
されて、始点となるPt1と終点となるPt20の座標
データのみが記録されることになる。これでは、波線で
表されたストローク情報が直線として復元されることに
なってしまい復元精度の悪い間引処理がなされたものと
なってしまう。これに対し、第3の実施例の補完処理を
行う間引処理の場合は、補完処理をしなかったときに記
憶されなかったPt2からPt19までの座標データの
うち、記憶された座標データPt1とPt20を結ぶ線
分から所定の距離より大きい位置にある座標データ、す
なわちPt4、Pt5、Pt6、Pt14、Pt15、
Pt16が記憶されることになる。この第3の実施例の
間引処理後のストローク情報を表示すると図8のように
なる。従って補完処理を行う間引処理は、行わない場合
に比べて復元精度を向上させたものとなる。
【0038】第4の実施例は、ストローク情報に第2の
実施例の間引処理を行ったときに、記憶されない座標デ
ータが複数存在して群をなすときに、その座標群の任意
の座標データを選出し、選出された座標データと座標群
の前後の座標データをそれぞれ結ぶ線分から所定の距離
内にない座標データを記憶部4に記憶するものである。
これは、第3の実施例の図7の補完処理サブルーチン
を、図9に示す補完処理サブルーチンに置き換えた間引
処理として表される。
【0039】図6の処理は同じであるので説明は省略す
る。図9では、ステップ901で記憶されなかった最初
の座標データの番号が変数kに代入される。ステップ9
02で座標データPt(j+1)からPtiまのでのう
ちから任意の座標データPtlを選出する。ステップ9
03及びステップ910で変数kとlの値が比較されk
がlより小さい場合はステップ904に進み、大きいと
きはステップ911に進み、同じときはステップ912
にすすむ。今、ステップ901でk=2とされ、ステッ
プ902でl=5が選択された場合、ステップ904に
進む。ステップ904ではPtkがPtjとPtlを結
ぶ線分から所定の距離内に位置するか否か判断される。
Pt2はPt1とPt5を結ぶ線分から所定の距離内に
あるのでステップ906に進む。
【0040】ステップ906ではk=3にインクリメン
トされる。ステップ907ではkの値とiの値が比較さ
れて、同じでなければステップ903に進み一連の処理
を繰り返し、同じであればステップ908に進み補完処
理を終了する。今、k=3、i=20なのでステップ9
03に進む。k=3、k=4については、k=2の処理
と同様の処理が行われる。k=5の場合は、ステップ9
12に進み、座標データPt5が記憶部4に記憶され
る。k=6の場合は、ステップ911に進みPtkがP
tlとPtiを結ぶ線分から所定の距離内にあるか否か
判断される。Pt6はPt5とPt20を結ぶ線分から
所定の距離内にあるので、ステップ906に進む。kの
値が7から13までk=6の場合と同じ処理が繰り返さ
れる。k=14の場合、ステップ911でPt14がP
t5とPt20を結ぶ線分から所定の距離内にないので
ステップ912に進み、座標データPt14が記憶部4
に記憶される。k=15、k=16についても同様にP
t15、Pt16が記憶部4に記憶される。k=17、
k=18、k=19については、上述のk=6の場合と
同様の処理が繰り返され、座標データは記憶部4に記憶
されない。ここでk=19のときにステップ906に進
むと、k=20にインクリメントされてステップ907
に進み、ステップ908で補完処理を終了する。
【0041】この結果、Pt1、Pt5、Pt14、P
t15、Pt16、Pt20の座標データが記憶部4に
記憶されることになる。このストローク情報は図10に
示すように表示される。なお、実施例では、任意の座標
データを1点選出して2つの線分を検出し、それらの線
分からの距離により記憶するか否かをの判断をするが、
選出する座標データを複数設けて復元精度をより向上さ
せることも可能である。また、本実施例では、ストロー
クデータを符号/復号化処理する符号化処理部を図示し
ていないが、これを設けることでさらにデータ量の削減
が可能となることは言うまでもない。また、本実施例で
は説明していないが、通信回線を用いたデータの送受信
に本発明を利用することもできる。
【0042】
【発明の効果】本発明においては、描画情報を容易に削
減できるため、描画情報を記憶するための記憶媒体の有
効活用や、描画情報を送受信する場合の通信時間の短縮
や通信コストの削減を図ることが可能となる。また、サ
ンプリングする時間間隔が長いとき、または描画情報の
入力速度が速いときなどによるサンプリングされた座標
間の距離が大きくなるときにおいても、データの削減効
率に影響がないので効率の良い情報の削減が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である手書き入力電子メモ装置
の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例のストローク情報を示す図であ
る。
【図3】本発明の実施例のストローク情報のデータ列を
示す図である。
【図4】本発明の間引処理を示すフロー図である。
【図5】本発明の実施例のストローク情報を示す図であ
る。
【図6】本発明の補完処理を施した間引処理を示すフロ
ー図である。
【図7】本発明の補完処理の流れ示すフロー図である。
【図8】本発明の補完処理後のストローク情報を示す図
である。
【図9】本発明の第2の補完処理の流れを示すフロー図
である。
【図10】本発明の第2の補完処理後のストローク情報
を示す図である。
【符号の説明】
1 入力部 2 表示部 3 間引処理部 4 記憶部 5 主制御部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線上に位置しないと
    き、又は前記直線から所定の距離以上離間した位置にあ
    るときは、前記少なくとも1つの座標データを有意情報
    として処理することを特徴とするストローク情報処理方
    法。
  2. 【請求項2】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線上に位置するとき
    であっても、又は、前記少なくとも1つの座標データ
    が、前記直線から所定の距離より近い位置にあるときで
    あっても、前記少なくとも1つの座標データと前記他の
    2つの座標データをそれぞれ結ぶ線分のいずれか一方
    が、前記他の2つの座標データを結ぶ線分より長いとき
    は、前記少なくとも1つの座標データを有意情報として
    処理することを特徴とする請求項1に記載のストローク
    情報処理方法。
  3. 【請求項3】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データが
    他の2つの座標データを結ぶ線分上に位置しないとき、
    又は前記線分から所定の距離より離れた位置にあるとき
    は、前記少なくとも1つの座標データを有意情報として
    処理することを特徴とするストローク情報処理方法。
  4. 【請求項4】前記n個の座標データの集合が複数あるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のストロー
    ク情報処理方法。
  5. 【請求項5】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線から所定の距離よ
    り近い位置にあるとき、前記少なくとも1つの座標デー
    タを中間座標データとし、前記中間座標データが複数存
    在して座標群となるとき、前記座標群以外の2つの座標
    データを通る直線と所定の距離より離れた位置にある前
    記中間座標データを有意情報として処理することを特徴
    とするストローク情報処理方法。
  6. 【請求項6】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線から所定の距離よ
    り近い位置にあり、かつ、前記他の2つの座標データを
    結んだ線分が、前記少なくとも1つの座標データと前記
    他の2つの座標データをそれぞれ結んだ線分のいずれよ
    りも長いとき、前記少なくとも1つの座標データを中間
    座標データとし、前記中間座標データが複数存在して座
    標群となるとき、前記座標群以外の2つの座標データを
    通る直線と所定の距離より離れた位置にある前記中間座
    標データを有意情報として処理することを特徴とするス
    トローク情報処理方法。
  7. 【請求項7】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データが
    他の2つの座標データを結ぶ線分から所定の距離より近
    い位置にあるとき、前記少なくとも1つの座標データを
    中間座標データとし、前記中間座標データが複数存在し
    て座標群となるとき、前記座標群以外の2つの座標デー
    タを通る線分と所定の距離より離れた位置にある前記中
    間座標データを有意情報として処理することを特徴とす
    るストローク情報処理方法。
  8. 【請求項8】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線から所定の距離よ
    り近い位置にあるとき、前記少なくとも1つの座標デー
    タを中間座標データとし、前記中間座標データが複数存
    在して座標群となるとき、前記座標群の少なくとも1つ
    の座標データと、前記座標群以外の他の2つの座標デー
    タをそれぞれ通る第1の直線と第2の直線との距離が所
    定の距離より離れた位置にある前記中間座標データを有
    意情報として処理することを特徴とするストローク情報
    処理方法。
  9. 【請求項9】複数の座標データにて表されるストローク
    情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自然
    数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が、他の2つの座標データを通る直線から所定の距離よ
    り近い位置にあり、かつ、前記他の2つの座標データを
    結ぶ線分が、前記少なくとも1つの座標データと前記他
    の2つの座標データをそれぞれ結ぶ線分より長いとき、
    前記少なくとも1つの座標データを中間座標データと
    し、前記中間座標データが複数存在して座標群となると
    き、前記座標群の少なくとも1つの座標データと、前記
    座標群以外の他の2つの座標データをそれぞれ通る第1
    の直線と第2の直線との距離が所定の距離より離れた位
    置にある前記中間座標データを有意情報として処理する
    ことを特徴とするストローク情報処理方法。
  10. 【請求項10】複数の座標データにて表されるストロー
    ク情報を処理する方法において、n個(nは3以上の自
    然数)の座標データ集合の少なくとも1つの座標データ
    が他の2つの座標データを結ぶ線分から所定の距離より
    近い位置にあるとき、前記少なくとも1つの座標データ
    を中間座標データとし、前記中間座標データが複数存在
    して座標群となるとき、前記座標群の少なくとも1つの
    座標データと、前記座標群以外の他の2つの座標データ
    をそれぞれ結ぶ第1の線分と第2の線分との距離が所定
    の距離より離れた位置にある前記中間座標データを有意
    情報として処理することを特徴とするストローク情報処
    理方法。
  11. 【請求項11】ストローク情報を示す所定の付加情報及
    び複数の座標データn個を1集合として入力する入力手
    段と、前記集合の座標データを間引き処理する間引処理
    手段と、前記間引き処理後の座標データの集合群を所定
    の付加情報と共に記憶する記憶手段とを有する情報処理
    装置において、前記間引き処理手段は、請求項1乃至請
    求項10のうちのいずれか1つに記載の処理であること
    を特徴とするストローク情報処理装置。
  12. 【請求項12】コンピュータに請求項1乃至請求項10
    のうちのいずれか1つに記載の処理方法を実現させるた
    めのプログラムを記録した記録媒体。
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