JPH1090515A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH1090515A
JPH1090515A JP26672896A JP26672896A JPH1090515A JP H1090515 A JPH1090515 A JP H1090515A JP 26672896 A JP26672896 A JP 26672896A JP 26672896 A JP26672896 A JP 26672896A JP H1090515 A JPH1090515 A JP H1090515A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高精細なカラーフィルタの製造が可能である
とともに、材料の使用効率に優れ、湿式の現像工程およ
び洗浄工程を含まず工程が簡便なカラーフィルタの製造
方法を提供する。 【解決手段】 第1の工程で、転写基材シート12と剥
離フィルム13の間に着色剤を含有した感光性樹脂層1
4Rを形成し、第2の工程で、所定のフォトマスク21
Rを介して剥離フィルム側から感光性樹脂層を露光し、
第3の工程で、剥離フィルムを剥離して感光性樹脂層の
露光部を剥離フィルムとともに転写基材シートから除去
し感光性樹脂層の未露光部を感光性樹脂パターン15R
として転写基材シート上に残し、第4の工程で、カラー
フィルタ用の透明基板2を感光性樹脂パターン上に位置
合わせして圧着し、第5の工程で、透明基板側から感光
性樹脂パターンを露光し、転写基材シートを剥離して感
光性樹脂パターンを透明基板上に転写して着色パターン
3Rを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はカラーフィルタの製
造方法に係り、特に液晶ディスプレイ等に用いられるカ
ラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD)において
は、近年のカラー化の要請に対応するために、アクティ
ブマトリックス方式および単純マトリックス方式のいず
れの方式においてもカラーフィルタが用いられている。
例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティ
ブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、カラーフ
ィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色
パターンを備え、R,G,Bのそれぞれの画素に対応す
る電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとし
て作動し、R,G,Bのそれぞれの画素を光が透過して
カラー表示が行われる。そして、色混合は2色以上の画
素に対応する液晶シャッタを開いて混色し別の色に見せ
る加色混合の原理により網膜上で視覚的に行われる。
【0003】上記のカラーフィルタの製造方法の1種と
して、従来から着色感材法が用いられている。この着色
感材法では、透明な感光性樹脂に着色剤として染料、無
機顔料、有機顔料等を分散した感光性組成物をスピンコ
ート法等により透明基板上に塗布して感光性樹脂層を形
成し、この感光性樹脂層を所定のフォトマスクを介して
露光し、未露光部分の感光性樹脂層を溶解する現像液を
使用して湿式現像して着色パターンを形成する操作を
R,G,Bの3回行って各色の着色パターンが形成され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
着色感材法では、透明基板への感光性樹脂組成物のスピ
ンコート法等による塗布工程における材料ロスが避けら
れず、また、各色の着色パターン形成ごとに湿式現像工
程と洗浄工程があるため廃液処理が必要となり、材料使
用効率の向上や工程の簡略化が困難で製造コスト低減に
支障を来していた。
【0005】このような着色感材法における問題を解消
するために、湿式現像工程を不要とする製造方法が開発
されている(特開平2−151805号公報)。このカ
ラーフィルタ製造方法は、支持シートBに着色剤を含む
感光性樹脂層を塗布乾燥させた後、支持シートAを積層
し、ついで感光性樹脂層を放射線硬化し、支持シートB
を支持シートAから加熱して剥離し、支持シートAに未
硬化のパターン部分の感光性樹脂層を保持させ、ついで
感光性樹脂層の未硬化パターン部分を支持シートAとと
もにカラーフィルタ用の透明基板へ圧着または加熱圧着
し、支持シートAの剥離後に未硬化のパターン部分を放
射線硬化し、このような操作を各色相の着色剤を含む感
光性樹脂層について同一の透明基板に対し順次繰り返す
ものである。
【0006】しかし、上記のカラーフィルタの製造方法
は、湿式現像工程を省きうるという極めて優れた長所が
ある一方で、支持シートA上の感光性樹脂層パターンを
カラーフィルタ用の透明基板に対して正確に位置合わせ
をしながら転写することが現実的には難しく、色ずれや
色抜けの無い良品を高い歩留まりで製造すことは極めて
困難であるという問題点があった。すなわち、剥離現像
によってパターンを形成する際の剥離が加熱しながら行
われる結果、熱膨張により支持シート自体が加熱前に比
べて伸びるとともに、支持シートを保持するために加え
られていた張力に対する抵抗力が支持シートの温度上昇
と共に変化し、支持シートがさらに伸びてしまうという
不都合が生じた。これにより、剥離現像で支持シートに
形成されたパターンが、パターン露光によって潜像とし
て形成された際の配列に比較して、寸法に著しいずれを
生じることになる。
【0007】また、特開平2−151805号公報に開
示された技術に従い、剥離現像によって支持シートA上
に形成されたパターンを、熱ロールで加熱しながら透明
基板に圧着すると、熱ロールによる加熱によって支持シ
ートAが熱ロールの進行方向に大きく伸びてしまい、圧
着後の両者の見当は大きくずれ、パターン精度の大幅な
低下を来すという問題があった。
【0008】さらに、特に加熱を行わない圧着によって
支持シートA上のパターンをカラーフィルタ用の透明基
板に転写した場合でも、転写の際の摩擦熱等の原因によ
り圧着ロールの温度が徐々に上昇してしまい、転写作業
を複数のサンプルに対して繰り返し行う間に圧着ロール
が熱をもち、この圧着ロールによって支持シートAが加
熱されることになる。このような状態で転写が行われた
透明基板上のパターンは、熱ロールによって加熱圧着を
行った場合と同様に位置精度の低いものになるという問
題があった。
【0009】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、高精細なカラーフィルタの製造が可能
であるとともに、材料の使用効率に優れ、湿式の現像工
程および洗浄工程を含まず工程が簡便なカラーフィルタ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は転写基材シートと剥離フィルムの間
に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成する第1の工程
と、所定のフォトマスクを介して前記剥離フィルム側か
ら前記感光性樹脂層を露光する第2の工程と、前記剥離
フィルムを剥離することにより前記感光性樹脂層の露光
部を転写基材シート上から除去し、前記転写基材シート
上に前記感光性樹脂層の未露光部を残して感光性樹脂パ
ターンを形成する第3の工程と、前記転写基材シート上
に形成された前記感光性樹脂パターンに、カラーフィル
タ用の透明基板を位置合わせして圧着する第4の工程
と、前記透明基板側から前記感光性樹脂パターンを露光
し、その後、前記転写基材シートを剥離することによ
り、前記透明基板上に前記感光性樹脂パターンを転写し
て着色パターンを形成する第5の工程と、を少なくとも
第2の工程から第4の工程における前記転写基材シート
の温度変動(最高温度と最低温度の差)を5℃以内に保
ちながら必要な色数分繰り返すことにより、所望の色数
の着色パターンを前記透明基板上に形成するような構成
とした。
【0011】また、本発明のカラーフィルタの製造方法
は、少なくとも第2の工程から第4の工程における前記
転写基材シートの温度を20〜25℃の範囲内に維持す
るような構成とした。
【0012】また、本発明のカラーフィルタの製造方法
は、第4の工程と第5の工程との間に前記感光性樹脂パ
ターンと前記透明基板との密着性を高めるための加熱工
程を有するような構成とした。
【0013】さらに、本発明のカラーフィルタの製造方
法は、各色の第5の工程が終了する毎に着色パターンの
硬化工程を有するような構成、あるいは、最終の色の第
5の工程が終了した後に着色パターンの硬化工程を有す
るような構成とした。
【0014】このような本発明では、所定のフォトマス
クを介して剥離フィルム側から感光性樹脂層を露光し、
剥離フィルムを剥離して感光性樹脂層の露光部を剥離フ
ィルムとともに転写基材シートから除去し感光性樹脂層
の未露光部を感光性樹脂パターンとして転写基材シート
上に残し、次に、カラーフィルタ用の透明基板を感光性
樹脂パターン上に位置合わせして圧着する一連の操作を
通じて、転写基材シートの温度変動が5℃以内とされる
ので、転写基材シートの熱膨張や張力による伸びが極め
て少ないものとなり、透明基板上へ高い精度で着色パタ
ーンを形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図1乃至図3は本発明のカラーフィルタの
製造方法の実施形態を説明するための工程図である。本
発明は、剥離現像および圧着による着色パターン転写に
おける転写基材シートの温度変化が、熱膨張による転写
基材シートの伸び量と張力による転写基材シートの伸び
量に影響を与えることに着目してなされたものである。
そして、本発明は第1の工程乃至第5の工程からなる着
色パターンの形成操作を、少なくとも第2の工程から第
4の工程における転写基材シートの温度変動(最高温度
と最低温度の差)を5℃以内に保ちながら、必要な色数
分繰り返すことにより透明基板上に所望の色数の着色パ
ターンを備えたカラーフィルタを製造するものである。
ここでは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着
色パターンを備えたカラーフィルタを例にして本発明を
説明する。 (1)赤色の着色パターン形成第1の工程 まず、第1の工程として、図1(A)に示されるよう
に、転写基材シート12と剥離フィルム13の間に赤色
の着色剤を含有した感光性樹脂層14Rを設けて複合体
11Rを形成する。感光性樹脂層14Rは、例えば、転
写基材シート12上にダイレクトグラビアコーティング
法、グラビアリバースコーティング法、リバースロール
コーティング法、スライドダイコーティング法、スリッ
トダイコーティング法等の公知の塗布手段により感光性
樹脂組成物を塗布、乾燥し、この塗布膜上に剥離フィル
ム13を重ねて圧着することにより形成することができ
る。また、剥離フィルム13上に感光性樹脂組成物を塗
布して乾燥し、この塗布膜上に転写基材シート12を重
ねて圧着してもよい。尚、上記の複合体11R形成時の
圧着は、加熱圧着でもよく、この場合、加熱温度は感光
性樹脂層14Rの熱的物性に応じて適宜設定することが
できる。
【0017】上記の感光性樹脂層14Rを形成するため
の感光性樹脂組成物は、染料、無機顔料、有機顔料等の
赤色着色剤を含有した公知の種々の感光性樹脂組成物か
ら適宜選択して使用することができる。上記の感光性樹
脂組成物としては、後述するようにバインダー、重合開
始剤、着色剤等を配合したものを使用できる。形成され
る感光性樹脂層14Rの厚みは0.5〜5.0μm程
度、好ましくは1.0〜3.0μm程度の範囲で設定す
ることができる。そして、赤色の着色パターン、緑色の
着色パターン、青色の着色パターンの順序で透明基板上
に着色パターンを形成する本実施形態では、感光性樹脂
層14Rの厚みA1および後述の感光性樹脂層14Gの
厚みA2、感光性樹脂層14Bの厚みA3を、A1≦A
2≦A3の関係を満足するように設定する必要がある。
これは、後述の緑色の着色パターン形成、青色の着色パ
ターン形成において、既に透明基板上に形成されている
他の色の着色パターンの谷間にはめ込むように着色パタ
ーンを転写形成する必要があるためである。尚、A1と
A2、あるいはA2とA3が等しくない場合、カラーフ
ィルタに要求される表面平滑性を考慮して、その差は小
さいことが好ましく、例えば、(A2−A1)がA1の
10%以下、(A3−A2)がA2の10%以下となる
ように設定することが好ましい。
【0018】ここで使用する転写基材シート12は、後
述するように柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で
著しい変形を生じない材料を使用する必要がある。転写
基材シート12は、剥離フィルム13と感光性樹脂層1
4(上記の感光性樹脂層14Rおよび後述の感光性樹脂
層14G、14Bを含む)の特性を考慮して選定するこ
とができる。すなわち、感光性樹脂層14に対する転写
基材シート12の密着力が、剥離フィルム13と感光性
樹脂層14との密着力よりも強くなるような転写基材シ
ート12を使用する。このような転写基材シート12の
厚みは0.02〜2mm程度に設定することができる。
尚、転写基材シート12には、感光性樹脂層14との密
着力を高めるために、後述するようなプライマー層を形
成してもよい。
【0019】また、剥離フィルム13は、後述するよう
に柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で著しい変形
を生じず、さらに、感光性樹脂層14Rに所望の露光量
での露光行うための光が透過する材料を使用する必要が
ある。この剥離フィルム13は、上述のように、感光性
樹脂層14(14R,14G,14B)の特性を考慮し
て転写基材シート12との関係から適宜選定することが
できる。
【0020】尚、上述の転写基材シート12および剥離
フィルム13は、枚葉タイプでもよく、また、長尺体で
あってもよい。転写基材シート12および剥離フィルム
13を長尺体とすることにより、複合体11Rをロール
状に巻き回して保管し、随時必要量を送り出してカラー
フィルタの製造に供することができる。第2の工程 次に、赤色の着色パターン用のフォトマスク21Rを介
して、複合体11Rの感光性樹脂層14Rを露光する
(図1(B))。本発明では、この露光を剥離フィルム
13側から行うことを必須とする。これにより、感光性
樹脂層14Rの露光部は、剥離フィルム13側から硬化
が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着力が
大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の
接着力のままで感光性樹脂層14Rと転写基材シート1
2とが接着された状態となる。
【0021】このような剥離フィルム13側からの感光
性樹脂層14Rの露光量は、感光性樹脂層14Rの光硬
化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲で適
宜設定することができ、例えば、感光性樹脂層14Rの
光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2
〜60%の範囲とすることができる。この露光におい
て、露光量が不足すると、転写基材シート12と感光性
樹脂層14Rの未露光部との接着力に対して、剥離フィ
ルム13と感光性樹脂層14Rとの露光による接着力上
昇が不十分となり、下記の剥離現像が良好に行えないこ
とになる。また、露光量が上記の最小露光量に近すぎる
と、転写基材シート12と感光性樹脂層14Rの露光部
との接着力が大きくなりすぎて、剥離フィルム13と感
光性樹脂層14Rの露光部との接着力に対して、その差
が不十分となり、やはり、下記の剥離現像が良好に行え
ない。上記のような露光量で剥離フィルム13側から感
光性樹脂層14Rを露光することにより、感光性樹脂層
14Rの露光部では厚み方向で照射光到達量が剥離フィ
ルム13側から徐々に減少し、感光性樹脂層14Rの転
写基材シート12側は未露光(未硬化)状態となる。
【0022】本発明では、この第2の工程における転写
基材シート12の温度変動を5℃以内、好ましくは転写
基材シート12の温度を20〜25℃の範囲に保つこと
が必要となる。このためには、例えば、上記の露光工程
において光源から放出される赤外線によって転写基材シ
ート12の温度が上昇しないように照射光の赤外線成分
を遮断したり、冷風を適宜使用したり、22.5℃に温
度調整された金属に転写基材シート12を接触させる等
の操作を行うことが好ましい。
【0023】ここで、上述の感光性樹脂層14の光硬化
反応進行率は、ゲル分率で規定することができる。すな
わち、一定面積の感光性樹脂層が形成されたサンプルA
を準備し、このサンプルAにおける感光性樹脂層の重量
aを測定する。次に、サンプルAをテトラヒドロフラン
で定法にしたがって加熱還流させて可溶成分を抽出除去
し、不溶成分を分離した後乾燥させて得たサンプルBの
重量bを測定する。次に、サンプルAに任意の露光量の
紫外線を照射したサンプルCの重量cを測定し、サンプ
ルAと同様にテトラヒドロフランで抽出した後の溶剤不
溶成分Dの乾燥重量dを測定する。次に、下記の式
(1)によってサンプルCに含まれる感光性樹脂組成物
含有量eを算出する。
【0024】 e=d−c×b÷a 式(1) さらに、下記の式(2)によってサンプルCの全重量に
対する感光性樹脂組成物含有率、すなわち、ゲル分率f
(%)を算出する。
【0025】 f=(d−c×b÷a)÷c×100 式(2) サンプルCに対する紫外線の露光量を変えながら各々の
ゲル分率fを測定し、露光量を増大してもゲル分率fが
増大しなくなったときのゲル分率fの値を最終感光性樹
脂組成物含有率g、あるいは、最終ゲル分率gとし、g
を与える最小露光量を光硬化反応完結露光量とする。ま
た、露光量の異なる各サンプルのゲル分率fを算出し、
下記の式(3)から各露光量に対する光硬化反応進行率
hが算出される。
【0026】 h=f÷g×100 式(3)第3の工程 次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹
脂層14Rの露光部を剥離フィルム13とともに転写基
材シート12から除去し、感光性樹脂層14Rの未露光
部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Rとして
転写基材シート12上に残すような剥離現像を行う(図
1(C))。感光性樹脂層14Rの露光が上述のような
露光量のもとで行われているため、この剥離現像では感
光性樹脂層14Rの露光部と未露光部の膜切れ性が良好
であり、感光性樹脂パターン15Rはパターン形状が良
好なものとなる。
【0027】本発明では、この第3の工程における転写
基材シート12の温度変動を5℃以内、好ましくは転写
基材シート12の温度を20〜25℃の範囲に保つこと
が必要となる。このためには、例えば、冷風を適宜使用
したり、22.5℃に温度調整された金属に転写基材シ
ート12を接触させる等の操作を行うことが好ましい。
【0028】尚、感光性樹脂層14Rの未露光部の全部
が感光性樹脂パターン15Rとして転写基材シート12
上に残るか、その厚み方向の一部が感光性樹脂パターン
15Rとして残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂
層14Rとの密着力と、感光性樹脂層14Rの凝集力と
の関係で決定されるものである。このため、感光性樹脂
パターン15Rに必要とされる厚みに応じて、剥離フィ
ルム13の材質、感光性樹脂層14Rの構成材料、感光
性樹脂層14Rの層厚等を適宜設定する必要がある。第4の工程 上述の第3の工程において転写基材シート12上に形成
された感光性樹脂パターン15Rに、カラーフィルタ用
の透明基板2を位置合わせした後に圧着する(図1
(D))。
【0029】本発明では、この第4の工程における転写
基材シート12の温度変動を5℃以内、好ましくは転写
基材シート12の温度を20〜25℃の範囲に保つこと
が必要となる。このためには、例えば、冷風を適宜使用
したり、圧着を行うための金属ロールが常に22.5℃
になるように公知の手法で温度調節を行う等の操作を行
うことが好ましい。
【0030】透明基板2と感光性樹脂パターン15Rと
の位置合わせは、例えば、次のように行うことができ
る。すなわち、上述の第2の工程での露光において、4
隅と周辺部に見当印形成用の遮光部を設けたフォトマス
ク21Rを使用し、感光性樹脂パターン15R形成と同
時に転写基材シート12上に位置合わせ用の見当印を形
成する。一方、カラーフィルタ用の透明基板2上にも、
この位置合わせを行う際の温度条件下において転写基材
シート12上の見当印と同一の寸法精度を有する見当印
を予め設ける。そして、転写基材シート12にしわが入
らないために必要な最小限の張力をかけながら、上記の
見当印を用いて透明基板2と転写基材シート12の位置
合わせを行うことができる。尚、透明基板2上に設ける
位置合わせ用の見当印は、例えば、透明基板2に予めブ
ラックマトリックスを形成する場合には、このブラック
マトリックスの形成と同時に形成することができる。
【0031】本発明では、少なくとも上述の第2の工程
から第4の工程の一連の操作において、転写基材シート
12の温度変動を5℃以内、好ましくは転写基材シート
12の温度を20〜25℃の範囲に保つので、転写基材
シート12の熱膨張や張力による伸びを極めて少ないも
のとすることができる。このため、第2の工程のおける
フォトマスク21Rを使用した露光で形成されたパター
ン潜像である感光性樹脂パターン15Rを極めて高い精
度で透明基板2に密着させることができる。また、第4
の工程における転写基材シート12の温度を、第2工程
の露光時の転写基材シート12の温度の5℃以内にして
も、その間の転写基材シート12の温度変動が5℃を超
えると、転写基材シート12の熱膨張や張力による伸び
が大きくなり、第4の工程における感光性樹脂パターン
15Rと透明基板2との高精度の位置合わせが困難とな
る。
【0032】尚、第4の工程における透明基板2と転写
基材シート12上の感光性樹脂パターン15Rとの位置
合わせ後の圧着が完了した後は、環境温度が変化しても
透明基板2に対する感光性樹脂パターンの圧着位置は変
化しない。このため、感光性樹脂パターン15Rと透明
基板2との密着性を高めることを目的とした加熱工程を
第4の工程と後述する第5の工程との間に設けてもよ
い。第5の工程 次に、感光性樹脂パターン15Rを露光する(図1
(D))。本発明では、この露光を透明基板2側から行
うことを必須とする。これにより、感光性樹脂パターン
15Rは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透明
基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材
シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パタ
ーン15Rと転写基材シート12とが接着された状態で
ある。したがって、転写基材シート12を剥離すること
によって、感光性樹脂パターン15Rは透明基板2上に
転写され、赤色の着色パターン3Rが形成される(図1
(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3Rを
露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることによ
り、透明基板2上への赤色の着色パターンの形成が完了
する。
【0033】上記のような透明基板2側からの感光性樹
脂パターン15Rの露光は、感光性樹脂パターン15R
の光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範
囲の露光量で行う行うことができ、例えば、感光性樹脂
パターン15Rの光硬化反応が完全に進行するのに必要
な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことが
できる。この露光において、露光量が不足すると、透明
基板2と感光性樹脂パターン15Rとの露光による接着
力上昇が不十分となり、透明基板2への着色パターン形
成が良好に行えない。また、露光量が上記の最小露光量
に近すぎると、転写基材シート12と感光性樹脂パター
ン15Rとの接着力が大きくなりすぎて、透明基板2と
感光性樹脂パターン15Rとの接着力に対して、その差
が不十分となり、やはり、透明基板2への着色パターン
形成が良好に行えない。透明基板2側から上記のような
露光量で露光することにより、感光性樹脂パターン15
Rは厚み方向で照射光到達量が透明基板2側から徐々に
減少し、感光性樹脂パターン15Rの転写基材シート1
2側は未露光(未硬化)状態となる。ここで、感光性樹
脂パターン15Rの光硬化反応進行率は、上述のゲル分
率で規定することができる。
【0034】尚、上記の転写基材シート12の剥離は、
転写基材シート12を加熱しながら行ってもよい。 (2)緑色の着色パターン形成第1の工程 上述の赤色の着色パターン形成と同様に、転写基材シー
ト12と剥離フィルム13の間に緑色の着色剤を含有し
た感光性樹脂層14Gを設けて複合体11Gを形成する
(図2(A))。
【0035】尚、使用する転写基材シート12および剥
離フィルム13は、上述の赤色の着色パターン形成と同
様とすることができる。第2の工程 次に、緑色の着色パターン用のフォトマスク21Gを介
して、剥離フィルム13側から複合体11Gの感光性樹
脂層14Gを露光する(図2(B))。これにより、感
光性樹脂層14Gの露光部は、剥離フィルム13側から
硬化が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着
力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当
初の接着力のままで感光性樹脂層14Gと転写基材シー
ト12とが接着された状態となる。この露光も、感光性
樹脂層14Gの光硬化反応が転写基材シート12側まで
進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感
光性樹脂層14Gの光硬化反応が完全に進行するのに必
要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うこと
ができる。
【0036】この第2の工程においても、上述の赤色の
着色パターン形成と同様に、転写基材シート12の温度
変動を5℃以内、好ましくは転写基材シート12の温度
を20〜25℃の範囲に保つことが必要となる。第3の工程 次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹
脂層14Gの露光部を剥離フィルム13とともに転写基
材シート12から除去し、感光性樹脂層14Gの未露光
部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Gとして
転写基材シート12上に残す(図2(C))。
【0037】この第3の工程においても、上述の赤色の
着色パターン形成と同様に、転写基材シート12の温度
変動を5℃以内、好ましくは転写基材シート12の温度
を20〜25℃の範囲に保つことが必要となる。
【0038】尚、感光性樹脂層14Gの未露光部の全部
が感光性樹脂パターン15Gとして転写基材シート12
上に残るか、その一部が感光性樹脂パターン15Gとし
て残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Gと
の密着力と、感光性樹脂層14Gの凝集力との関係で決
定されるものである。このため、感光性樹脂パターン1
5Gに必要とされる厚みに応じて、剥離フィルム13の
材質、感光性樹脂層14Gの構成材料、感光性樹脂層1
4Gの層厚等を適宜設定する必要がある。第4の工程 上述の第3の工程において転写基材シート12上に形成
された感光性樹脂パターン15Gに、既に赤色の着色パ
ターン3Rが形成されているカラーフィルタ用の透明基
板2を位置合わせして圧着する(図2(D))。この透
明基板2と感光性樹脂パターン15Gとの位置合わせ
は、上述の赤色の着色パターン形成と同様に行うことが
できる。そして、この第4の工程においても転写基材シ
ート12の温度変動を5℃以内、好ましくは転写基材シ
ート12の温度を20〜25℃の範囲に保つことが必要
となる。
【0039】尚、感光性樹脂パターン15Gと透明基板
2との密着性を高めることを目的とした加熱工程を第4
の工程と後述する第5の工程との間に設けてもよい。第5の工程 次に、透明基板2側から感光性樹脂パターン15Gを露
光する(図2(D))。これにより、感光性樹脂パター
ン15Gは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透
明基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基
材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パ
ターン15Gと転写基材シート12とが接着された状態
である。したがって、転写基材シート12を剥離するこ
とによって、感光性樹脂パターン15Gは透明基板2上
に転写され、緑色の着色パターン3Gが形成される(図
2(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3G
を露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることによ
り、透明基板2上への緑色の着色パターンの形成が完了
する。
【0040】上記のような透明基板2側からの感光性樹
脂パターン15Gの露光は、感光性樹脂パターン15G
の光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範
囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂パタ
ーン15Gの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最
小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができ
る。
【0041】上述の緑色の着色パターン形成において
も、少なくとも第2の工程から第4の工程の一連の操作
で転写基材シート12の温度変動が5℃以内、好ましく
は転写基材シート12の温度を20〜25℃の範囲に保
たれるので、転写基材シート12の熱膨張や張力による
伸びを極めて少ないものとすることができる。このた
め、第2の工程のおけるフォトマスク21Gを使用した
露光で形成されたパターン潜像である感光性樹脂パター
ン15Gを極めて高い精度で透明基板2に密着させるこ
とができ、その結果、色ずれや色抜け等の転写不良を生
じることなく緑色の着色パターン3Gを形成することが
できる。 (3)青色の着色パターン形成第1の工程 上述の赤色の着色パターン形成と同様に、転写基材シー
ト12と剥離フィルム13の間に青色の着色剤を含有し
た感光性樹脂層14Bを設けて複合体11Bを形成する
(図3(A))。
【0042】尚、使用する転写基材シート12および剥
離フィルム13は、上述の赤色の着色パターン形成と同
様とすることができる。第2の工程 次に、青色の着色パターン用のフォトマスク21Bを介
して、剥離フィルム13側から複合体11Bの感光性樹
脂層14Bを露光する(図3(B))。これにより、感
光性樹脂層14Bの露光部は、剥離フィルム13側から
硬化が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着
力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当
初の接着力のままで感光性樹脂層14Bと転写基材シー
ト12とが接着された状態となる。この露光も、感光性
樹脂層14Bの光硬化反応が転写基材シート12側まで
進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感
光性樹脂層14Bの光硬化反応が完全に進行するのに必
要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うこと
ができる。
【0043】この第2の工程においても、上述の赤色の
着色パターン形成と同様に、転写基材シート12の温度
変動を5℃以内、好ましくは転写基材シート12の温度
を20〜25℃の範囲に保つことが必要となる。第3の工程 次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹
脂層14Bの露光部を剥離フィルム13とともに転写基
材シート12から除去し、感光性樹脂層14Bの未露光
部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Bとして
転写基材シート12上に残す(図3(C))。
【0044】この第3の工程においても、上述の赤色の
着色パターン形成と同様に、転写基材シート12の温度
変動を5℃以内、好ましくは転写基材シート12の温度
を20〜25℃の範囲に保つことが必要となる。
【0045】尚、感光性樹脂層14Bの未露光部の全部
が感光性樹脂パターン15Bとして転写基材シート12
上に残るか、その一部が感光性樹脂パターン15Bとし
て残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Bと
の密着力と、感光性樹脂層14Bの凝集力との関係で決
定されるものである。このため、感光性樹脂パターン1
5Bに必要とされる厚みに応じて、剥離フィルム13の
材質、感光性樹脂層14Bの構成材料、感光性樹脂層1
4Bの層厚等を適宜設定する必要がある。第4の工程 上述の第3の工程において転写基材シート12上に形成
された感光性樹脂パターン15Bに、既に赤色の着色パ
ターン3Rと緑色の着色パターン3Gが形成されている
カラーフィルタ用の透明基板2を位置合わせして圧着す
る(図3(D))。この透明基板2と感光性樹脂パター
ン15Bとの位置合わせは、上述の赤色の着色パターン
形成と同様に行うことができる。そして、この第4の工
程においても転写基材シート12の温度変動を5℃以
内、好ましくは転写基材シート12の温度を20〜25
℃の範囲に保つことが必要となる。
【0046】尚、感光性樹脂パターン15Bと透明基板
2との密着性を高めることを目的とした加熱工程を第4
の工程と後述する第5の工程との間に設けてもよい。第5の工程 次に、透明基板2側から感光性樹脂パターン15Bを露
光する(図3(D))。これにより、感光性樹脂パター
ン15Bは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透
明基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基
材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パ
ターン15Bと転写基材シート12とが接着された状態
である。したがって、転写基材シート12を剥離するこ
とによって、感光性樹脂パターン15Bは透明基板2上
に転写され、青色の着色パターン3Bが形成される(図
3(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3B
を露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることによ
り、透明基板2上への青色の着色パターンの形成が完了
する。
【0047】上記のような透明基板2側からの感光性樹
脂パターン15Bの露光は、感光性樹脂パターン15B
の光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範
囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂パタ
ーン15Bの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最
小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができ
る。
【0048】上述の青色の着色パターン形成において
も、少なくとも第2の工程から第4の工程の一連の操作
で転写基材シート12の温度変動が5℃以内、好ましく
は20〜25℃の範囲に保たれるので、転写基材シート
12の熱膨張や張力による伸びを極めて少ないものとす
ることができる。このため、第2の工程のおけるフォト
マスク21Bを使用した露光で形成されたパターン潜像
である感光性樹脂パターン15Bを極めて高い精度で透
明基板2に密着させることができ、その結果、色ずれや
色抜け等の転写不良を生じることなく青色の着色パター
ン3Bを形成することができる。
【0049】上述の(1)から(3)のように、第1の
工程から第5の工程を赤(R)、緑(G)、青(B)の
3色分繰り返すことにより、赤色の着色パターン3R、
緑色の着色パターン3G、青色の着色パターン3Bを透
明基板2上に備えたカラーフィルタ1を製造することが
できる。
【0050】本発明では、上述のように、各着色パター
ンの形成において少なくとも第2の工程から第4の工程
の一連の操作での転写基材シート12の温度変動を5℃
以内、好ましくは転写基材シート12の温度を20〜2
5℃の範囲に保つので、転写基材シート12の熱膨張や
張力による伸びを極めて少ないものとすることができ、
色ずれ、色抜け等を生じることなく着色パターンを高い
精度で形成することができる。
【0051】また、本発明では、第1の工程から第5の
工程のいずれも、スピンコート等の塗布工程での材料ロ
スがなく、かつ、湿式現像工程や洗浄工程は不要であ
り、材料の使用効率が高く、工程が簡便なものとなる。
【0052】尚、本発明の第2の工程および第5の工程
における露光は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、レーザー
等の公知の露光手段を使用して行うことができる。
【0053】また、上述のカラーフィルタの製造方法で
は、各色の着色パターンを透明基板2上に形成するごと
に露光あるいは加熱して硬化反応を完結させているが、
赤(R)、緑(G)、青(B)のすべての着色パターン
を形成した後に、露光あるいは加熱により硬化反応を完
結させてもよい。
【0054】また、上述のカラーフィルタの製造方法で
は、各色の着色パターン用のフォトマスク21R,21
G,21Bを使用しているが、共通の着色パターン用の
フォトマスクを使用してもよい。
【0055】さらに、カラーフィルタ用の透明基板2に
は、予めブラックマトリックスを形成し、このブラック
マトリックスの非形成部に各色の着色パターンを形成で
きることは勿論である。
【0056】次に、本発明において使用する材料につい
て詳細に説明する。転写基材シート まず、本発明で使用する転写基材シート12について説
明する。転写基材シート12は、柔軟性を有し、かつ、
張力もしくは圧力で著しい変形を生じない材料を使用す
る必要がある。
【0057】転写基材シート12に用いる材料として
は、まず、樹脂フィルムを挙げることができる。樹脂フ
ィルムの具体例としては、ポリエチレンフィルム、エチ
レンー酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン- ビニル
アルコール共重合体フィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリメタクリル酸フィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフ
ィルム、ポリビニルブチラールフィルム、ナイロンフィ
ルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリサル
フォンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポ
リテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテルフィルム、ポリビニルフルオライドフィル
ム、テトラフルオロエチレン−エチレンフィルム、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフィル
ム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリビ
ニリデンフルオライドフィルム、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、
ポリエステルフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポ
リイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、これ
らの樹脂材料にフィラーを配合したフィルム、これらの
樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸もしくは2軸延伸
したもの、これらの樹脂材料を用いて流れ方向より幅方
向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらの樹脂
材料を用いて幅方向より流れ方向の延伸倍率を高めた2
軸延伸フィルム、これらのフィルムのうちの同種または
異種のフィルムを貼り合わせたもの、および、これらの
フィルムに用いられる原料樹脂から選ばれる同種または
異種の樹脂を共押し出しすることによって作成される複
合フィルム等を挙げることができる。
【0058】また、転写基材シート12として金属箔や
金属鋼帯を用いることもできる。このような金属箔や金
属鋼帯の具体例として、銅箔、銅鋼帯、アルミニウム
箔、アルミニウム鋼帯、SUS430、SUS301、
SUS304、SUS420J2およびSUS631等
のステンレス鋼帯、ベリリウム鋼帯等を挙げることがで
きる。このなかで、熱膨張率がカラーフィルタ用のガラ
ス基板の熱膨張率に近いという点で、好ましくはステン
レス鋼帯、特に好ましくはSUS430のステンレス鋼
帯を用いることができる。
【0059】さらに、転写基材シート12に用いる材料
として、上述の金属箔あるいは金属鋼帯を上述の樹脂フ
ィルムに貼り合わせたものを使用することもできる。金
属箔や金属鋼帯を樹脂フィルムと比較した場合、単位厚
み当たりの張力に対する抵抗力は金属箔や金属鋼帯の方
が勝るものが多い一方、単位厚み当たりの価格は樹脂フ
ィルムの方が安価であるものが多い。さらに、樹脂フィ
ルムは金属箔や金属鋼帯に比べ表面平滑性に優れたもの
が多く、カラーフィルタ画素パターンである着色パター
ン3R,3G,3Bを転写形成するための転写基材シー
ト12として好ましく用いることができる。従って、金
属鋼帯や金属箔に樹脂フィルムを適宜貼り合わせて転写
基材シート12とすることにより、単位厚み当たりの張
力に対する抵抗力と表面平滑性と材料価格の低さにバラ
ンスのとれた転写基材シート12を得ることが可能とな
る。プライマー層 パターン露光前の感光性樹脂層14(14R,14G,
14B)と転写基材シート12との接着力が不足してい
る場合、もしくはパターン露光後の感光性樹脂層14と
転写基材シート12間の接着力が高すぎる場合、両者間
の接着力を適度な値に調節するために、上記転写基材シ
ート12に予めプライマー層を設けてもよい。また、こ
のようなプライマー層を設けることにより、転写基材シ
ート12の表面が感光性樹脂層14を形成するために必
要な表面平滑性を備えていない場合であっても、プライ
マー層材料を極めて平滑になるよう精密にコートするこ
とで、必要とされる表面平滑性を転写基材シート12に
与えることも可能である。
【0060】ここで、第3の工程において転写基材シー
ト12から感光性樹脂層14の露光部を剥離フィルム1
3とともに除去する際、感光性樹脂層14に接するプラ
イマー層を共に剥離除去するためには、露光部と未露光
部の境界に沿ってプライマー層を切断する必要がある。
したがって、プライマー層の材料には切断が容易に行え
るような層内凝集力の低い材料を選択する必要がある。
しかし、このようなプライマー層を形成した場合は、剥
離現像によって転写基材シート12上に形成された感光
性樹脂パターン15(15R,15G,15B)を第5
の工程でカラーフィルタ用の透明基板2に転写する際、
プライマー層内部の凝集力が低いため、転写基材シート
12を剥離除去することにより透明基板2上に転写形成
された着色パターンの表面にプライマー層が付着してし
まうという不都合が生じる。従って、このような不都合
を防止するためには、転写基材シート12から感光性樹
脂層14の露光部を剥離フィルム13に硬化接着させて
除去する際、プライマー層を全て転写基材シート12に
保持しておくことが望ましい。
【0061】このような性能を有するプライマー層を設
ける場合、転写基材シート12とプライマー層間の接着
力は、露光前後の感光性樹脂層14とプライマー層との
接着力、露光前後の感光性樹脂層14と剥離フィルム1
3との接着力、露光前後の感光性樹脂層14の凝集力、
露光前後のプライマー層の凝集力、のいずれに対しても
高いことが必要とされる。
【0062】このようなプライマー層に用いることので
きる材料としては、エチエレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合
体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタ
クリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル
樹脂、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプ
ロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、
エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテ
ルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセル
ロール、カルボキシメチルエチルセルロース、エチルヒ
ドロキシエチルセルロース、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
メラミン樹脂等を挙げることができる。
【0063】また、後述するように感光性樹脂層14
(14R,14G,14B)のバインダーにアクリレー
トモノマー類の様な光硬化性低分子量体が配合されてい
る場合、プライマー層にはアクリレートモノマー等が拡
散しないような材料を用いることが好ましい。これはア
クリレートモノマー等がプライマー層に徐々に拡散した
場合、プライマー材料の軟化温度や粘着性や凝集力、あ
るいは、感光性樹脂層14(14R,14G,14B)
との接着力、あるいは、転写基材シート12との接着力
がこれに伴って徐々に変化してしまう可能性が高まるた
めである。従って、アクリレートモノマー類のような光
硬化性低分子量体が拡散し難い材料を選定することが好
ましい。このような材料の一例として、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリドン、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロール、カルボキシメチルエチルセルロ
ース、エチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹
脂を挙げることができる。また、これらの水溶性樹脂を
複数種類混ぜ合わせて使用することも可能である。
【0064】また、イソシアネート系架橋剤やキレート
系架橋剤等の架橋剤によって上記の樹脂を架橋したプラ
イマー層としてもよい。架橋剤は、架橋させる樹脂の反
応性官能基に応じて適宜選択することができ、公知のも
のから任意に選ぶことができる。架橋剤の一例として、
イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート水添体、トリレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、前記のジイソシアネートをトリ
メチロールプロパンに付加させたアダクト体、前記のジ
イソシアネートのビウレット体、前記のジイソシアネー
トのトリマー体、エポキシ基やアジリジン基やオキザゾ
リン基を有する架橋剤、アルミニウム・亜鉛・チタン・
ジルコニウム等の金属原子を有するキレート化剤等を挙
げることができる。
【0065】上述のようにプライマー層を架橋させる場
合、配合される架橋剤に応じて公知の触媒を添加するこ
とができる。例えば、イソシアネートを架橋剤に用いた
場合には、ジ−n−ブチル錫ジラウレート、ジ−n−オ
クチル錫ジラウレート、テトラメチルブタンジアミン、
N,N,N´,N´−テトラメチル−1,3−ブタンジ
アミン、1,4−ジアザ−ビシクロ〔2,2,2〕オク
タン等を用いることができる。
【0066】プライマー層を転写基材シート12に形成
するには、転写基材シート12の一方の面に、上記のよ
うな樹脂に必要に応じて架橋剤や架橋反応促進触媒等の
必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤または水
に溶解したり、有機溶剤と水の混合溶剤に溶解したり、
あるいは有機溶剤や水に分散させた分散体を、例えばグ
ラビアダイレクトコーティング法、グラビアリバースコ
ーティング法、リバースロールコーティング法、スライ
ドダイコーティング法、スリットダイコーティング法等
の手段により塗布・乾燥することができる。また、スラ
イドダイコーティング法を用いる場合、プライマー層と
感光性樹脂層14を同時に塗布及び乾燥させることも可
能である。
【0067】形成するプライマー層の厚みは0.05〜
5μm、好ましくは0.1〜2μmの範囲で設定するこ
とができる。プライマー層の厚みが0.05μm未満で
ある場合は、プライマー層として必要とされる塗膜強度
が得られない。また、5μmを超えると、塗膜の表面の
均一性を高めることが困難になるという問題点を生じ
る。
【0068】プライマー層を転写基材シート12上に設
けた場合であっても、第1の工程において感光性樹脂層
14をプライマー層が設けられた転写基材シート12に
塗布形成した後に剥離フィルム13を加熱または加熱圧
着することも可能であり、あるいは剥離フィルム13に
感光性樹脂層14を塗布塗布した後に、プライマー層を
設けた転写基材シート12を圧着または加熱圧着するこ
ともできる。剥離シート 次に、本発明で使用する剥離シート13について説明す
る。剥離シート13は、柔軟性を有し、かつ、張力もし
くは圧力で著しい変形を生じず、さらに、感光性樹脂層
14(14R,14G,14B)に所望の露光量での露
光行うための光が透過する材料を使用する必要がある。
【0069】剥離フィルム13の具体例としては、ポリ
エチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィ
ルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、
ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ
メタクリル酸フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ
ビニルアルコールフィルム、ポリビニルブチラールフィ
ルム、ナイロンフィルム、ポリエーテルエーテルケトン
フィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリエーテルサル
フォンフィルム、ポリテトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテルフィルム、ポリビニルフ
ルオライドフィルム、テトラフルオロエチレン−エチレ
ンフィルム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレン
フィルム、ポリビニリデンフルオライドフィルム、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタ
レートフィルム、ポリエステルフィルム、トリ酢酸セル
ロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレ
タンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミ
ドフィルム、これらの樹脂材料にフィラーを配合したフ
ィルム、これらの樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸
もしくは2軸延伸したもの、これらの樹脂材料を用いて
流れ方向より幅方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィル
ム、これらの樹脂材料を用いて幅方向より流れ方向の延
伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらのフィルムの
うちの同種または異種のフィルムを貼り合わせたもの、
および、これらのフィルムに用いられる原料樹脂から選
ばれる同種または異種の樹脂を共押し出しすることによ
って作成される複合フィルム等を挙げることができる。
これらのフィルムのうちで、特に2軸延伸ポリエステル
フィルムを使用することが好ましい。感光性樹脂組成物 次に、本発明において感光性樹脂層14(14R,14
G,14B)を形成するための感光性樹脂組成物を説明
する。本発明で使用する感光性樹脂組成物は、硬化性バ
インダー、非硬化性バインダー、重合開始剤、着色剤等
を配合したものを使用できる。
【0070】(i)硬化性バインダー 硬化性バインダーの具体例としては、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、
2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、2−ヒドロキシ
エチルアクリロイルホスフェ−ト、テトラヒドロフルフ
リ−ルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ−
ト、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、
1,3−ブタンジオ−ルジアクリレ−ト、1,4−ブタ
ンジオ−ルジアクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ル
ジアクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジアクリレ−
ト、ネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、ポリエチ
レングリコ−ルジアクリレ−ト、ヒドロキシピバリン酸
エステルネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、トリ
プロピレングリコ−ルジアクリレ−ト、トリメチロ−ル
プロパントリアクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ
アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ
−ト、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレー
ト、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレー
ト、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−
エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチ
レングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレ
ンオキサイド変性トリアクリレート、イソシアヌル酸エ
チレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロー
ルプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート等のアクリレートモノマー、あるい
は、これらの化学構造のアクリレート基をメタクリレー
ト基に置換したしたもの、ポリウレタン構造を有するオ
リゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリ
レートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマ
ーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレ
ートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアク
リレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマ
ー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレ
ート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマ
ー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレ
ート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴ
マー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート
基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、ア
クリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アク
リレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリ
レート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリ
レート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタク
リレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタ
クリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等を
挙げることができる。これらは使用することのできる硬
化性バインダーの一例であり、これらに限定されるもの
ではない。
【0071】(ii) 非硬化性バインダー 非硬化性バインダーの具体例としては、エチエレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エ
チレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリ
ル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸
樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
ブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン1
2、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポ
リビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミッ
ク酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂等を挙げることができる。
【0072】好ましくは、合わせて使用する硬化性バイ
ンダー材料との相溶性や熱に対する黄変性等の観点か
ら、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エ
チル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂とポリメタクリ
ル酸エチル樹脂の共重合体、フェノキシ樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロースアセテー
トプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、
エチルヒドロキシエチルセルロース、セルローストリア
セテート等を使用することができる。
【0073】また、特に好ましくはポリメタクリル酸メ
チル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタクリ
ル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂の共重合
体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、および、これらの
変性物を用いることができる。
【0074】(iii)光重合開始剤 光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ミヒラ
ーケトン、N,N´テトラメチル−4,4´−ジアミノ
ベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノ
ベンゾフェノン、4,4´−ジエチルアミノベンゾフェ
ノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の
芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベン
ゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,
5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダ
ゾ−ル2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾ−ル2量体、2−(o−メトキシ
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル2量体、
2,4,5−トリアリ−ルイミダゾ−ル2量体、2−ベ
ンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノ
フェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−ス
チリル−1,3,4−オキサジアゾ−ル、2−トリクロ
ロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−
オキサジアゾ−ル、2−トリクロロメチル−5−(p−
メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾ−ル等
のハロメチルチアゾ−ル系化合物、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリ
アジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1
−p−ジメチルアミノフェニル−1,3ブタジエニル)
−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ
−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−
(ナフト−1−イル)−4,6−ビストリクロロメチル
−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−
イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリア
ジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,
6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロ
メチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ
−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリ
ノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、1
−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イ
ルガキュアー369(チバガイギー社製)、イルガキュ
アー651(チバガイギー社製)、イルガキュアー90
7(チバガイギー社製)等が挙げられる。
【0075】また、光硬化反応速度を高めるために、こ
れらの光重合開始剤を複数種混合して使用することも可
能である。
【0076】光重合開始剤の添加量は、感光性樹脂組成
物の総固形分に対して0.1〜10.0重量%の範囲が
望ましい。光重合開始剤の添加量が0.1重量%に満た
ない場合は、光重合開始剤の種類によらず、光重合開始
剤としての効果を発現させることが非常に困難となる。
また、10.0重量%を超える場合は、光重合の反応速
度が非常に速くなる一方で、光重合開始剤が感光性樹脂
層の黄変を引き起こす度合いが大きくなり、カラーフィ
ルターとしての耐光性が低下してしまうという問題が生
じる。
【0077】(iv) 着色顔料 感光性樹脂組成物に含有させる着色剤としては、公知の
顔料あるいは染料を用いることができる。顔料を用いる
場合は粒子の平均粒径が0.4μm以下であることが望
ましい。平均粒径が0.4μmを超えると、形成した着
色パターンの可視光透過率が極めて低くなり、カラーフ
ィルタとしての実用性に支障を来すようになる。
【0078】着色剤として使用できる好ましい染料およ
び顔料の例としては、ビクトリア・ピュアブルーBO
(C.I.42595)、オーラミン(C.I.410
00)、ファット・ブラックHB(C.I.2615
0)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・
エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピ
グメント・エロー17)、パーマネント・エローHR
(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・
カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド14
6)、ホスターパームレッドESB(C.I.ピグメン
トバイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH
(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピ
ンクBスブラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モ
ナストラル・ファスト・ブルー(C.I.ピグメント・
ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB
(C.I.ピグメント・ブラック1)、イルカジンレッ
ドBPT、銅フタロシアニン(緑)、フタロシアニンブ
ルー(青)、および、カーボン等を挙げることができ
る。
【0079】さらに、カラーフィルタを形成するために
好ましい顔料としては、C.I.ピグメント・レッド9
7、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグ
メント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド1
68、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピ
グメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド
192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.
ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリー
ン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.
I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント
・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、
C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント
・ブルー64、C.I.ピグメント・イエロー83、
C.I.ピグメント・バイオレト23等を挙げることが
できる。
【0080】また特開平5−119213号公報に記載
の反応性染料をバインダーポリマーに反応させた系や、
特開平6−107663号公報に記載の含フッ素フタロ
シアニン化合物は、消偏性等の特性に優れた系として用
いることができる。
【0081】尚、感光性樹脂組成物に着色剤を含有させ
る場合、着色剤の分散性を向上させるために公知の分散
剤を適宜配合することができる。
【0082】感光性樹脂組成物に対する着色剤の含有割
合は、5〜30重量%の範囲とすることが好ましい。ま
た、この感光性樹脂組成物には、添加剤として増感剤、
重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、安定
剤等が必要に応じて用いられる。カラーフィルタ用の透明基板 上述の本発明のカラーフィルタの製造方法において使用
できるカラーフィルタ用の透明基板2には特に制限はな
く、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス基
板、ホウケイ酸ガラス基板、石英ガラス基板、シリコン
基板等を使用することができる。
【0083】また、感光性樹脂パターン(着色パター
ン)の接着性を向上させるために、カラーフィルタ用の
透明基板表面に表面処理を行うことができる。このよう
な目的のための表面処理には、従来公知の種々の手法を
用いることが可能である。その一例として、シランカッ
プリング剤を挙げることができる。使用するシランカッ
プリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロ
シラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
等を挙げることができる。
【0084】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。
【0085】下記の組成の赤色着色パターン用の感光性
樹脂組成物を調製した。赤色着色パターン用の感光性樹脂組成物 ・ポリメタクリル酸メチルメタクリレート (重量平均分子量40000) … 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 40重量部 ・ウレタンアクリレート(東亜合成(株)製M−1600) (粘度8000〜12000cps/50℃) … 25重量部 ・光重合開始剤(チバガイギー社製イルガキュアー369)… 2重量部 ・イルカジンレッドBPT … 20重量部 ・メチルエチルケトン …150重量部 ・トルエン …150重量部 次に、転写基材シートとして厚み100μmの長尺状の
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを準備
し、この転写基材シート上に、上述の赤色の感光性樹脂
組成物をグラビアリバースコーティング法により塗布し
乾燥して感光性樹脂層(厚み2.0μm)を形成し、こ
の感光性樹脂層に厚み12μmの剥離フィルム(2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)を重ねて、直
径100mmのロール2本で圧着して赤色の複合体を作
製した。(以上、第1の工程) 次に、赤色の複合体の剥離フィルム側から、270μm
×80μmのドット形状の開口部を所定のパターンで備
えたフォトマスク(縦300mm×横400mm)を介
して赤色の感光性樹脂層を露光した。フォトマスクとし
ては、下記のガラス基板が備える位置合わせ見当印と同
一の寸法精度で見当印形成用の遮光部が4隅および周辺
部に設けられたものを使用した。また、この露光は超高
圧水銀灯を使用し、露光量は赤色の感光性樹脂層を完全
に硬化するのに必要な最小露光量20000mJの5%
とした。さらに、露光において超高圧水銀灯から放出さ
れる赤外線によってフォトマスクと転写基材シートの温
度が室温以上に上昇しないように、照射光の赤外線成分
を遮蔽し、かつ、冷風を適宜使用しながら露光を行っ
た。(以上、第2の工程) 次いで、上記複合体を水平に保持しながら剥離フィルム
を剥離して、感光性樹脂層の露光部を剥離フィルムとと
もに除去し、感光性樹脂層の未露光部を転写基材シート
上に残す剥離現像を行い、転写基材シート上に感光性樹
脂パターンおよび位置合わせ見当印を形成した。(以
上、第3の工程) 次に、クロム蒸着とパターンエッチングにより形成した
マトリックス状のブラックマトリックス(開口部250
μm×60μm)および位置合わせ見当印を備えるカラ
ーフィルタ用のガラス基板(ホウケイ酸ガラス製、厚み
1mm、縦300mm×横400mm)を準備した。ガ
ラス基板に設けた見当印は、上記のフォトマスクの見当
印用の遮光部と同様のものであり、第2の工程における
露光時の温度条件でフォトマスクと同一の寸法精度を有
するものである。そして、このガラス基板の位置合わせ
見当印と上記の転写基材シートの位置合わせ見当印とを
用いて位置合わせを行い、転写基材シートにしわが入ら
ないために必要な必要最小限の張力をかけながら転写基
材シート上の感光性樹脂パターンとガラス基板とを重
ね、直径100mmのロール2本で圧着した。この際、
転写基材シートとガラス基板の温度を、上述の第2の工
程での露光時の転写基材シートの温度と同一となるよう
に冷風を用いて温度調節を行った。(以上、第4の工
程) 次いで、ガラス基板側から超高圧水銀灯を用いた紫外線
を照射する露光を行った。この露光における露光量は、
赤色の感光性樹脂パターンを完全に硬化するのに必要な
最小露光量20000mJの5%とした。
【0086】その後、転写基材シートを剥離してガラス
基板上に赤色の感光性樹脂パターンを転写し、この感光
性樹脂パターン側から超高圧水銀灯を用いた紫外線を照
射する露光を行って光硬化反応を完結させ、赤色の着色
パターンを備えたカラーフィルタ(試料1)とした。こ
の露光での露光量は、赤色着色パターンのテトラヒドロ
フランに対する耐溶剤性がもはや変化しなくなるのに必
要な露光量とした。(以上、第5の工程) 上記の試料1の作製では、全工程の作業環境温度T1を
23℃に調節し、また、第2の工程における転写基材シ
ートの温度T2、第3の工程における転写基材シートの
温度T3、および、第4の工程における転写基材シート
の温度T4が23℃となるように、圧着ロールの温度や
冷風または温風で温度調節を行った。この場合、第2の
工程から第4の工程での転写基材シートの温度T2、T
3、T4の最大温度差(Td)は0℃であった。尚、転
写基材シートの温度測定は、赤外線放射温度計(堀場製
作所(株)製 IT−340S)を使用して行った。
【0087】上記のカラーフィルタ(試料1)につい
て、4隅および周辺部での、ガラス基板のクロム蒸着に
よる見当印と、赤色着色パターンとともに転写形成され
た見当印との位置のずれ幅を顕微鏡にて測定し、最も大
きいずれ幅の値をZとして、下記の表1に示した。
【0088】一方、全工程の作業環境温度T1、転写基
材シートの第2の工程から第4の工程での温度T2、T
3、T4、および、最大温度差Tdを下記の表1のよう
に変更した他は、上記の試料1と同様にしてカラーフィ
ルタ(試料2〜6、比較試料1〜5)を作製し、見当印
の最大ずれ幅Zを測定して下記の表1に示した。
【0089】
【表1】 表1に示されるように、第2の工程から第4の工程まで
の転写基材シートの最大温度差Tdが5℃以内の試料1
〜6は、いずれも見当印の最大ずれ幅Zが10μm以下
と小さく、高精度の着色パターンを備えたカラーフィル
タであることが確認された。
【0090】これに対して、第2の工程から第4の工程
までの転写基材シートの最大温度差Tdが5℃を超える
比較試料1〜5は、いずれも見当印の最大ずれ幅Zが大
きく、カラーフィルタとして実用に供し得ないものであ
った。
【0091】尚、赤色着色剤(イルカジンレッドBP
T)の代わりに緑色着色剤(銅フタロシアニン)を添加
して調製した緑色着色パターン用の感光性樹脂組成物を
使用して、上述の第1の工程から第5の工程による赤色
の着色パターン形成と同様に、緑色の着色パターンを同
一のガラス基板上に形成し、この着色パターンについ
て、上述のように見当印の最大ずれ幅Zを測定したとこ
ろ、同様の結果が得られた。
【0092】また、赤色着色剤(イルカジンレッドBP
T)の代わりに青色着色剤(フタロシアニンブルー)を
添加して調製した青色着色パターン用の感光性樹脂組成
物を使用して、上述の第1の工程から第5の工程による
赤色の着色パターン形成と同様に、青の着色パターンを
同一のガラス基板上に形成し、この着色パターンについ
て、上述のように見当印の最大ずれ幅Zを測定したとこ
ろ、同様の結果が得られた。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば第
1の工程で、転写基材シートと剥離フィルムの間に着色
剤を含有した感光性樹脂層を形成し、第2の工程で、所
定のフォトマスクを介して剥離フィルム側から感光性樹
脂層を露光し、第3の工程で、剥離フィルムを剥離して
感光性樹脂層の露光部を剥離フィルムとともに転写基材
シートから除去し感光性樹脂層の未露光部を感光性樹脂
パターンとして転写基材シート上に残し、第4の工程
で、カラーフィルタ用の透明基板を感光性樹脂パターン
上に位置合わせして圧着し、第5の工程で、透明基板側
から感光性樹脂パターンを露光し、転写基材シートを剥
離して感光性樹脂パターンを透明基板上に転写して着色
パターンを形成し、このような第1の工程から第5の工
程のうち、少なくとも第2の工程から第4の工程におけ
る一連の操作を通じて、転写基材シートの温度変動(最
高温度と最低温度の差)が5℃以内とされるので、転写
基材シートの熱膨張や張力による伸びが極めて少ないも
のとなり、透明基板上への感光性樹脂パターンの位置合
わせを高い精度で行うことができ、したがって、透明基
板上へ高い精度で着色パターンを形成することができ、
色ずれや色抜け等のない高精細なカラーフィルタの製造
が可能である。また、上記の第1の工程から第5の工程
のいずれも、カラーフィルタ用の透明基板へのスピンコ
ート等による塗布工程がないので材料ロスが極めて少な
く、かつ、湿式現像工程や洗浄工程は不要で廃液処理の
必要がなく、第1の工程から第5の工程を必要な色数分
繰り返して、所望の色数の着色パターンを透明基板上に
形成することによってカラーフィルタを製造するので、
材料の使用効率が高く、工程が簡便なものとなり、した
がって、製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【図2】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【図3】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ 2…透明基板 3R,3G,3B…着色パターン 11R,11G,11B…複合体 12…転写基材シート 13…剥離フィルム 14(14R,14G,14B)…感光性樹脂層 15(15R,15G,15B)…感光性樹脂パターン 21R,21G,21B…フォトマスク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写基材シートと剥離フィルムの間に着
    色剤を含有した感光性樹脂層を形成する第1の工程と、 所定のフォトマスクを介して前記剥離フィルム側から前
    記感光性樹脂層を露光する第2の工程と、 前記剥離フィルムを剥離することにより前記感光性樹脂
    層の露光部を転写基材シート上から除去し、前記転写基
    材シート上に前記感光性樹脂層の未露光部を残して感光
    性樹脂パターンを形成する第3の工程と、 前記転写基材シート上に形成された前記感光性樹脂パタ
    ーンに、カラーフィルタ用の透明基板を位置合わせして
    圧着する第4の工程と、 前記透明基板側から前記感光性樹脂パターンを露光し、
    その後、前記転写基材シートを剥離することにより、前
    記透明基板上に前記感光性樹脂パターンを転写して着色
    パターンを形成する第5の工程と、 を少なくとも第2の工程から第4の工程における前記転
    写基材シートの温度変動を5℃以内に保ちながら必要な
    色数分繰り返すことにより、所望の色数の着色パターン
    を前記透明基板上に形成することを特徴としたカラーフ
    ィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも第2の工程から第4の工程に
    おける前記転写基材シートの温度を20〜25℃の範囲
    内に維持することを特徴とする請求項1に記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 第4の工程と第5の工程との間に前記感
    光性樹脂パターンと前記透明基板との密着性を高めるた
    めの加熱工程を有することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 各色の第5の工程が終了する毎に着色パ
    ターンの硬化工程を有することを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 最終の色の第5の工程が終了した後に着
    色パターンの硬化工程を有することを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載のカラーフィルタの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005050268A1 (ja) * 2003-11-21 2005-06-02 Fujifilm Electronic Materials Co.,Ltd. イメージセンサ用カラーフィルタの製造方法

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