JPH109034A - ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法Info
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- JPH109034A JPH109034A JP16262796A JP16262796A JPH109034A JP H109034 A JPH109034 A JP H109034A JP 16262796 A JP16262796 A JP 16262796A JP 16262796 A JP16262796 A JP 16262796A JP H109034 A JPH109034 A JP H109034A
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- needle valve
- fuel injection
- valve lift
- peak value
- sensor
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディーゼルエンジンの排気性能、スモーク排
出特性、燃焼室内各部の温度、排気温度等のばらつきを
抑制する燃料噴射時期制御方法を提供すること。 【解決手段】 Ｓ１にてエンジン回転数、目標燃料噴射
量を読み込み、Ｓ２にて、前記回転数、噴射量での基準
針弁リフトセンサ出力ピーク値を予め記憶しているマッ
プから読み込む。Ｓ３にて、実際の針弁リフトセンサ出
力ピーク値を検出し、Ｓ４にて基準値と実測値の比を計
算し加重平均する。Ｓ５にてＳ１で読み込んだ回転数、
噴射貴に応じた基準スライスレベルを読み込み、Ｓ６に
て基準スライスレベルをＳ４で求めた比で補正し、修正
スライスレベルを決定する。Ｓ７にて、Ｓ６で求めた修
正スライスレベルを用いて、燃料噴射時期の検出を行な
い、実測噴射時期が目標値となるようにフィードバック
制御を行なう。
出特性、燃焼室内各部の温度、排気温度等のばらつきを
抑制する燃料噴射時期制御方法を提供すること。 【解決手段】 Ｓ１にてエンジン回転数、目標燃料噴射
量を読み込み、Ｓ２にて、前記回転数、噴射量での基準
針弁リフトセンサ出力ピーク値を予め記憶しているマッ
プから読み込む。Ｓ３にて、実際の針弁リフトセンサ出
力ピーク値を検出し、Ｓ４にて基準値と実測値の比を計
算し加重平均する。Ｓ５にてＳ１で読み込んだ回転数、
噴射貴に応じた基準スライスレベルを読み込み、Ｓ６に
て基準スライスレベルをＳ４で求めた比で補正し、修正
スライスレベルを決定する。Ｓ７にて、Ｓ６で求めた修
正スライスレベルを用いて、燃料噴射時期の検出を行な
い、実測噴射時期が目標値となるようにフィードバック
制御を行なう。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ディーゼルエン
ジンの燃料噴射時期のフィードバック制御方法に関す
る。
ジンの燃料噴射時期のフィードバック制御方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】 従来の、ノズル針弁リフトを検出し、
クランク角信号と合わせて燃料噴射時期のフィードバッ
ク制御を行なう例としては、ＣＯＶＥＣ−Ｆ基礎編サー
ビスマニュアル（１９９５年６月、株式会社ゼクセルサ
ービス部発行）に記載されているものが挙げられる。
クランク角信号と合わせて燃料噴射時期のフィードバッ
ク制御を行なう例としては、ＣＯＶＥＣ−Ｆ基礎編サー
ビスマニュアル（１９９５年６月、株式会社ゼクセルサ
ービス部発行）に記載されているものが挙げられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
は、針弁リフトセンサ出力波形をスライスするスライス
レベルは、エンジン回転数と燃料噴射量とのマップとし
て与えているが、センサの個体ばらつきやノズルの噴孔
面積の個体ばらつきや燃料性状、温度等のばらつきによ
る針弁リフトばらつきにより、等エンジン回転数、等燃
料噴射量であっても、針弁リフトセンサ出力波形がばら
つくため、実際の燃料噴射時期に対し、検出した噴射時
期がばらついてしまい、その結果としてエンジンの排気
性能やスモーク排出特性等のエンジン性能、また、エン
ジンの耐久性に関連する燃焼室各部の温度、排気温度等
がばらついてしまうという問題があった。
は、針弁リフトセンサ出力波形をスライスするスライス
レベルは、エンジン回転数と燃料噴射量とのマップとし
て与えているが、センサの個体ばらつきやノズルの噴孔
面積の個体ばらつきや燃料性状、温度等のばらつきによ
る針弁リフトばらつきにより、等エンジン回転数、等燃
料噴射量であっても、針弁リフトセンサ出力波形がばら
つくため、実際の燃料噴射時期に対し、検出した噴射時
期がばらついてしまい、その結果としてエンジンの排気
性能やスモーク排出特性等のエンジン性能、また、エン
ジンの耐久性に関連する燃焼室各部の温度、排気温度等
がばらついてしまうという問題があった。
【０００４】また、このような問題を解決するために、
針弁リフトセンサ等のばらつき要因を縮小することも考
えられるが、そのためには製造上大幅な精度管理の向上
が必要であるため、コストが上昇してしまうという問題
がある。また、渦流室式ディーゼルエンジン等でスロッ
トル式ノズルを使用する場合は、スロットル部へのカー
ボンの詰まりにより、実噴孔面積が変化するので、製造
上の精度管理では対策できない。
針弁リフトセンサ等のばらつき要因を縮小することも考
えられるが、そのためには製造上大幅な精度管理の向上
が必要であるため、コストが上昇してしまうという問題
がある。また、渦流室式ディーゼルエンジン等でスロッ
トル式ノズルを使用する場合は、スロットル部へのカー
ボンの詰まりにより、実噴孔面積が変化するので、製造
上の精度管理では対策できない。
【０００５】本発明は、上記のような問題をコストアッ
プなしに改善するためになされたものである。
プなしに改善するためになされたものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ため、請求項１記載の発明では、燃料噴射ノズルの針弁
のリフトを検出する針弁リフトセンサ、もしくは、燃料
噴射管内、または燃料噴射ポンプ内の燃料圧送部の圧力
を検出する圧力センサと、エンジンのクランク角を検出
するクランク角センサとを有し、前記針弁リフトセン
サ、もしくは圧力センサの出力を予め設定したスライス
レベルでスライスして、前記クランク角センサの出力と
あわせ、燃料噴射時期を検出し、前記噴射時期が予め設
定した目標噴射時期となるように、燃料噴射時期のフィ
ードバック制御を行なうディーゼルエンジンにおいて、
針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力のピー
ク値を検出し、予め設定した基準針弁リフトセンサピー
ク値、もしくは基準圧力センサピーク値と比較し、前記
針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力をスラ
イスするスライスレベル値を補正する手段とした。ま
た、請求項２記載の発明では、低エンジン回転、低燃料
噴射量領域の判定領域１にて、実測した針弁リフトセン
サ出力ピーク値、もしくは、圧力センサ出力ピーク値
と、基準針弁リフトセンサピーク値、もしくは基準圧力
センサピーク値から、スライスレベルの補正量１を定
め、高エンジン回転、高燃料噴射量領域の判定領域２に
て、実測した針弁リフトセンサ出力ピーク値、もしくは
圧力センサピーク値と、基準針弁リフトセンサピーク
値、もしくは基準圧力センサピーク値から、スライスレ
ベルの補正量２を定め、基準スライスレベルを補正量１
または２にて補正する手段とした。また、請求項３記載
の発明では、針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力セン
サ出力の、上昇時と下降時を、予め設定したスライスレ
ベルにてスライスし、上昇側スライス時期と下降側スラ
イス時期の平均時期が目標値になるようにフィードバッ
ク制御するディーゼルエンジンにて、前記スライスレベ
ルを請求項１または請求項２のように補正する手段とし
た。
ため、請求項１記載の発明では、燃料噴射ノズルの針弁
のリフトを検出する針弁リフトセンサ、もしくは、燃料
噴射管内、または燃料噴射ポンプ内の燃料圧送部の圧力
を検出する圧力センサと、エンジンのクランク角を検出
するクランク角センサとを有し、前記針弁リフトセン
サ、もしくは圧力センサの出力を予め設定したスライス
レベルでスライスして、前記クランク角センサの出力と
あわせ、燃料噴射時期を検出し、前記噴射時期が予め設
定した目標噴射時期となるように、燃料噴射時期のフィ
ードバック制御を行なうディーゼルエンジンにおいて、
針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力のピー
ク値を検出し、予め設定した基準針弁リフトセンサピー
ク値、もしくは基準圧力センサピーク値と比較し、前記
針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力をスラ
イスするスライスレベル値を補正する手段とした。ま
た、請求項２記載の発明では、低エンジン回転、低燃料
噴射量領域の判定領域１にて、実測した針弁リフトセン
サ出力ピーク値、もしくは、圧力センサ出力ピーク値
と、基準針弁リフトセンサピーク値、もしくは基準圧力
センサピーク値から、スライスレベルの補正量１を定
め、高エンジン回転、高燃料噴射量領域の判定領域２に
て、実測した針弁リフトセンサ出力ピーク値、もしくは
圧力センサピーク値と、基準針弁リフトセンサピーク
値、もしくは基準圧力センサピーク値から、スライスレ
ベルの補正量２を定め、基準スライスレベルを補正量１
または２にて補正する手段とした。また、請求項３記載
の発明では、針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力セン
サ出力の、上昇時と下降時を、予め設定したスライスレ
ベルにてスライスし、上昇側スライス時期と下降側スラ
イス時期の平均時期が目標値になるようにフィードバッ
ク制御するディーゼルエンジンにて、前記スライスレベ
ルを請求項１または請求項２のように補正する手段とし
た。
【０００７】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図
に準じて説明する。図１に示すフローに従い、制御方法
を説明する。まず、Ｓ１にてエンジン回転数、目標燃料
噴射量を読み込み、Ｓ２にて、前記回転数、噴射量での
基準針弁リフトセンサ出力ピーク値を予め記憶している
マップから読み込む。次に、Ｓ３にて、実際の針弁リフ
トセンサ出力ピーク値を検出し、Ｓ４にて基準値と実測
値の比を計算し加重平均する。ここで、加重平均を行な
うのは、燃料噴射のサイクル毎のばらつきの影響を排除
し、精度を向上させるためであるが、噴射のサイクル毎
ばらつきが小さい場合は特に加重平均を行なう必要はな
い。続いて、Ｓ５にてＳ１で読み込んだ回転数、噴射量
に応じた基準スライスレベルを読み込み、Ｓ６にて基準
スライスレベルをＳ４で求めた比で補正し、修正スライ
スレベルを決定する。Ｓ７にて、Ｓ６で求めた修正スラ
イスレベルを用いて、燃料噴射時期の検出を行ない、実
測噴射時期が目標値となるようにフィードバック制御を
行なう。
に準じて説明する。図１に示すフローに従い、制御方法
を説明する。まず、Ｓ１にてエンジン回転数、目標燃料
噴射量を読み込み、Ｓ２にて、前記回転数、噴射量での
基準針弁リフトセンサ出力ピーク値を予め記憶している
マップから読み込む。次に、Ｓ３にて、実際の針弁リフ
トセンサ出力ピーク値を検出し、Ｓ４にて基準値と実測
値の比を計算し加重平均する。ここで、加重平均を行な
うのは、燃料噴射のサイクル毎のばらつきの影響を排除
し、精度を向上させるためであるが、噴射のサイクル毎
ばらつきが小さい場合は特に加重平均を行なう必要はな
い。続いて、Ｓ５にてＳ１で読み込んだ回転数、噴射量
に応じた基準スライスレベルを読み込み、Ｓ６にて基準
スライスレベルをＳ４で求めた比で補正し、修正スライ
スレベルを決定する。Ｓ７にて、Ｓ６で求めた修正スラ
イスレベルを用いて、燃料噴射時期の検出を行ない、実
測噴射時期が目標値となるようにフィードバック制御を
行なう。
【０００８】したがって、本発明では、例えば図２に示
すように針弁リフトセンサ出力波形がばらついた場合で
も、波形自体はほぼ相似な形状となるため、出力波形ピ
ーク値を検出し、予め設定した基準ピーク値との比によ
り、スライスレベルを補正することにより、同等な燃料
噴射時期として検出することが可能となった。
すように針弁リフトセンサ出力波形がばらついた場合で
も、波形自体はほぼ相似な形状となるため、出力波形ピ
ーク値を検出し、予め設定した基準ピーク値との比によ
り、スライスレベルを補正することにより、同等な燃料
噴射時期として検出することが可能となった。
【０００９】続いて、実施の形態２について説明する。
針弁リフトセンサ出力のばらつきの主要因は、センサそ
のもののばらつきと、ノズル噴孔面積、燃料の性状や温
度のばらつき等による針弁リフトのばらつきに２分する
ことができる。ここで、センサのばらつきに関しては、
図３に示すように全運転領域にてその影響を受けるのに
対し、針弁リフトのばらつきに関しては、図４に示すよ
うに、針弁がフルリフトしない低回転、低燃料噴射量領
域では大きな影響を受けるのに対し、針弁がフルリフト
する、高回転、高燃料噴射量領域ではその影響を受けな
い。
針弁リフトセンサ出力のばらつきの主要因は、センサそ
のもののばらつきと、ノズル噴孔面積、燃料の性状や温
度のばらつき等による針弁リフトのばらつきに２分する
ことができる。ここで、センサのばらつきに関しては、
図３に示すように全運転領域にてその影響を受けるのに
対し、針弁リフトのばらつきに関しては、図４に示すよ
うに、針弁がフルリフトしない低回転、低燃料噴射量領
域では大きな影響を受けるのに対し、針弁がフルリフト
する、高回転、高燃料噴射量領域ではその影響を受けな
い。
【００１０】ここで、ディーゼルエンジンを車両に搭載
することを考えると、急激なアクセルオン、またはオフ
により、燃料噴射量が急変し、針弁リフトばらつきの影
響を受ける領域から受けない領域へ、あるいはその逆方
向へ、運転条件が急変するような場合が考えられる。こ
のような状況に対応するためには、図５に示すように高
回転、高噴射量領域にてセンサばらつきを判定し、低回
転、低噴射量領域にてノズル針弁リフトばらつきを判定
し、運転条件に応じ、センサばらつき分と針弁リフトば
らつき分に重み係数をかけて、スライスレベルを補正す
ればよい。以下、図６に示すフローに従い、説明する。
することを考えると、急激なアクセルオン、またはオフ
により、燃料噴射量が急変し、針弁リフトばらつきの影
響を受ける領域から受けない領域へ、あるいはその逆方
向へ、運転条件が急変するような場合が考えられる。こ
のような状況に対応するためには、図５に示すように高
回転、高噴射量領域にてセンサばらつきを判定し、低回
転、低噴射量領域にてノズル針弁リフトばらつきを判定
し、運転条件に応じ、センサばらつき分と針弁リフトば
らつき分に重み係数をかけて、スライスレベルを補正す
ればよい。以下、図６に示すフローに従い、説明する。
【００１１】まずＳ１０にてエンジン回転数、目標燃料
噴射量を読み込み、Ｓ２０にて針弁リフトセンサばらつ
き判定領域かどうか判定する。針弁リフトセンサばらつ
き判定領域であれば、Ｓ３０、Ｓ４０にて基準針弁リフ
トセンサ出力ピーク値の読み込み、針弁リフトセンサ出
力ピークの検出を行ない、Ｓ５０にて針弁リフトセンサ
ばらつき判定領域での実測センサ出力ピークと基準値と
の比を算出し記憶する。また、運転条件が針弁リフトセ
ンサばらつき判定領域ではなく、針弁リフトばらつき判
定領域にある場合は、Ｓ６０から同様にＳ７０、Ｓ８０
へ進み、Ｓ９０にて針弁リフトばらつき判定領域での実
測センサ出力ピークと基準値との比を算出し、記憶す
る。Ｓ１００で基準スライスレベルを読み込み、Ｓ１１
０で、基準スライスレベルを補正して、修正スライスレ
ベルを定める。ここで、Ｑは燃料噴射量、Ｎｅはエンジ
ン回転数である。
噴射量を読み込み、Ｓ２０にて針弁リフトセンサばらつ
き判定領域かどうか判定する。針弁リフトセンサばらつ
き判定領域であれば、Ｓ３０、Ｓ４０にて基準針弁リフ
トセンサ出力ピーク値の読み込み、針弁リフトセンサ出
力ピークの検出を行ない、Ｓ５０にて針弁リフトセンサ
ばらつき判定領域での実測センサ出力ピークと基準値と
の比を算出し記憶する。また、運転条件が針弁リフトセ
ンサばらつき判定領域ではなく、針弁リフトばらつき判
定領域にある場合は、Ｓ６０から同様にＳ７０、Ｓ８０
へ進み、Ｓ９０にて針弁リフトばらつき判定領域での実
測センサ出力ピークと基準値との比を算出し、記憶す
る。Ｓ１００で基準スライスレベルを読み込み、Ｓ１１
０で、基準スライスレベルを補正して、修正スライスレ
ベルを定める。ここで、Ｑは燃料噴射量、Ｎｅはエンジ
ン回転数である。
【００１２】ここで、センサばらつき分に関しては、セ
ンサがばらついてもセンサ出力値と針弁リフトの関係が
相似である場合は、回転数、燃料噴射量によらず、ｆ
（Ｑ，Ｎｅ）＝１とすればよい。ただし、電気的ノイズ
の対策等のため、センサ出力にフィルタ回路を通した後
に噴射時期検出を行なうような場合では、センサ出力ピ
ークと基準ピーク、すなわち中央値品センサのピーク値
との比は、エンジン回転数Ｎｅ、燃料噴射量Ｑにより異
なってしまうため、そのような場合は回転数、噴射量に
応じた補正項ｆ（Ｑ，Ｎｅ）を乗じて補正することとす
る。また、針弁リフトばらつき分に関し、実測と基準の
センサ出力ピークの比βをα・ｆ（Ｑ，Ｎｅ）で除して
いるのは、針弁リフトばらつき分のみを抽出するためで
ある。ここで、ｇ（Ｑ，Ｎｅ）は、図７に示すように、
針弁リフトばらつき判定領域では１とし、回転、噴射量
に応じ、針弁リフトセンサばらつき判定領域では０にな
るように定める。これは、針弁リフトばらつき判定領域
では針弁はフルリフトせず、針弁リフトのばらつきが直
接センサ出力のばらつきとなるため考慮が必要なのに対
し、噴射量、回転数が高くなるに従い、噴孔面積や燃料
性状等の針弁リフトに及ぼす影響が小さくなり、針弁リ
フトセンサばらつき判定領域では、針弁がフルリフト
し、考慮する必要がなくなるためである。Ｓ１２０で
は、以上の手順により定めた修正スライスレベルによ
り、燃料噴射時期を検出し、それが目標燃料噴射時期と
なるようにフィードバック制御を行なう。なお、各判定
領域での針弁リフトセンサ出力の実測値と基準値との比
α、βの値は記憶するようにしたので、判定領域外の運
転条件の場合は、最後に判定領域にて算出したα、βの
値を使用することとなる。以上のように制御することに
より、車両等で急激に運転条件が変化しても、より高精
度でスライスレベルを補正し、正確な燃料噴射時期の制
御が可能となった。
ンサがばらついてもセンサ出力値と針弁リフトの関係が
相似である場合は、回転数、燃料噴射量によらず、ｆ
（Ｑ，Ｎｅ）＝１とすればよい。ただし、電気的ノイズ
の対策等のため、センサ出力にフィルタ回路を通した後
に噴射時期検出を行なうような場合では、センサ出力ピ
ークと基準ピーク、すなわち中央値品センサのピーク値
との比は、エンジン回転数Ｎｅ、燃料噴射量Ｑにより異
なってしまうため、そのような場合は回転数、噴射量に
応じた補正項ｆ（Ｑ，Ｎｅ）を乗じて補正することとす
る。また、針弁リフトばらつき分に関し、実測と基準の
センサ出力ピークの比βをα・ｆ（Ｑ，Ｎｅ）で除して
いるのは、針弁リフトばらつき分のみを抽出するためで
ある。ここで、ｇ（Ｑ，Ｎｅ）は、図７に示すように、
針弁リフトばらつき判定領域では１とし、回転、噴射量
に応じ、針弁リフトセンサばらつき判定領域では０にな
るように定める。これは、針弁リフトばらつき判定領域
では針弁はフルリフトせず、針弁リフトのばらつきが直
接センサ出力のばらつきとなるため考慮が必要なのに対
し、噴射量、回転数が高くなるに従い、噴孔面積や燃料
性状等の針弁リフトに及ぼす影響が小さくなり、針弁リ
フトセンサばらつき判定領域では、針弁がフルリフト
し、考慮する必要がなくなるためである。Ｓ１２０で
は、以上の手順により定めた修正スライスレベルによ
り、燃料噴射時期を検出し、それが目標燃料噴射時期と
なるようにフィードバック制御を行なう。なお、各判定
領域での針弁リフトセンサ出力の実測値と基準値との比
α、βの値は記憶するようにしたので、判定領域外の運
転条件の場合は、最後に判定領域にて算出したα、βの
値を使用することとなる。以上のように制御することに
より、車両等で急激に運転条件が変化しても、より高精
度でスライスレベルを補正し、正確な燃料噴射時期の制
御が可能となった。
【００１３】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても、本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態にて使用する針弁リフトセンサとして
は、ギャップセンサ、ホール素子を用いたセンサ、差動
トランスを用いたセンサ等のように、針弁のリフトを直
接計測するもの以外でも、例えば圧電素子により、ノズ
ルのばね力の変化を計測し、間接的に針弁リフトを検出
するようなものでもよい。また、燃料噴射時期の検出法
としては、針弁リフトセンサ出力波形の上昇側をスライ
スし、略噴射始め時期を検出するもの以外でも、例え
ば、針弁リフトセンサ出力波形の上昇側と下降側をスラ
イスし、各スライス時期の平均から、噴射の略重心位置
を検出するものにも応用可能である。また、針弁リフト
センサではなく、燃料噴射管の内圧、または燃料噴射ポ
ンプの燃料圧送側、すなわちプランジャ室の圧力を検出
し、噴射時期を制御するシステムにおいても、噴射圧力
は針弁リフトに近い特性を示すことから、本発明のスラ
イスレベル修正方法を全く同様に用いて、噴射時期制御
の高精度化が可能である。
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても、本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態にて使用する針弁リフトセンサとして
は、ギャップセンサ、ホール素子を用いたセンサ、差動
トランスを用いたセンサ等のように、針弁のリフトを直
接計測するもの以外でも、例えば圧電素子により、ノズ
ルのばね力の変化を計測し、間接的に針弁リフトを検出
するようなものでもよい。また、燃料噴射時期の検出法
としては、針弁リフトセンサ出力波形の上昇側をスライ
スし、略噴射始め時期を検出するもの以外でも、例え
ば、針弁リフトセンサ出力波形の上昇側と下降側をスラ
イスし、各スライス時期の平均から、噴射の略重心位置
を検出するものにも応用可能である。また、針弁リフト
センサではなく、燃料噴射管の内圧、または燃料噴射ポ
ンプの燃料圧送側、すなわちプランジャ室の圧力を検出
し、噴射時期を制御するシステムにおいても、噴射圧力
は針弁リフトに近い特性を示すことから、本発明のスラ
イスレベル修正方法を全く同様に用いて、噴射時期制御
の高精度化が可能である。
【００１４】
【発明の効果】 以上説明してきたように、本発明で
は、安価な針弁リフトセンサ、または噴射時期検出用圧
力センサを用い、その出力がばらついても、燃料噴射時
期を高精度で制御可能となり、その結果として、排気性
能、スモーク排出特性や、エンジン耐久性に関係のある
燃焼室内各部の温度、排気温度等のばらつきを抑制する
ことが可能となる。
は、安価な針弁リフトセンサ、または噴射時期検出用圧
力センサを用い、その出力がばらついても、燃料噴射時
期を高精度で制御可能となり、その結果として、排気性
能、スモーク排出特性や、エンジン耐久性に関係のある
燃焼室内各部の温度、排気温度等のばらつきを抑制する
ことが可能となる。
【図１】 本発明の実施の形態１の燃料噴射時期制御の
フローである。
フローである。
【図２】 針弁リフトセンサ出力波形ばらつきと、噴射
時期検出ずれを示すグラフである。
時期検出ずれを示すグラフである。
【図３】 針弁リフトセンサばらつきによるセンサ出力
ピーク値ばらつきを示すグラフである。（回転一定で噴
射量を変化させた場合）
ピーク値ばらつきを示すグラフである。（回転一定で噴
射量を変化させた場合）
【図４】 ノズル噴孔面積ばらつきによる針弁リフトば
らつきを示すグラフである。（回転一定で噴射量を変化
させた場合）
らつきを示すグラフである。（回転一定で噴射量を変化
させた場合）
【図５】 センサ及び針弁リフトばらつき判定領域を示
すグラフである。
すグラフである。
【図６】 本発明の実施の形態２の燃料噴射時期制御の
フローである。
フローである。
【図７】 ｇ（Ｑ，Ｎｅ）特性イメージ図である。（回
転数一定の場合）
転数一定の場合）
Claims (3)
- 【請求項１】 燃料噴射ノズルの針弁のリフトを検出す
る針弁リフトセンサ、もしくは、燃料噴射管内または燃
料噴射ポンプ内の燃料圧送部の圧力を検出する圧力セン
サと、エンジンのクランク角を検出するクランク角セン
サとを有し、前記針弁リフトセンサ、もしくは圧力セン
サの出力を予め設定したスライスレベルでスライスし
て、前記クランク角センサの出力とあわせ、燃料噴射時
期を検出し、前記噴射時期が予め設定した目標噴射時期
となるように、燃料噴射時期のフィードバック制御を行
なうディーゼルエンジンにおいて、 針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力のピー
ク値を検出し、予め設定した基準針弁リフトセンサピー
ク値、もしくは基準圧力センサピーク値と比較し、前記
針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力センサ出力をスラ
イスするスライスレベル値を補正することを特徴とする
ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法。 - 【請求項２】 低エンジン回転、低燃料噴射量領域の判
定領域１にて、実測した針弁リフトセンサ出力ピーク
値、もしくは圧力センサ出力ピーク値と、基準針弁リフ
トセンサピーク値、もしくは基準圧力センサピーク値か
ら、スライスレベルの補正量１を定め、高エンジン回
転、高燃料噴射量領域の判定領域２にて、実測した針弁
リフトセンサ出力ピーク値、もしくは圧力センサピーク
値と、基準針弁リフトセンサピーク値、もしくは基準圧
力センサピーク値から、スライスレベルの補正量２を定
め、基準スライスレベルを補正量１または２にて補正す
ることを特徴とする請求項１記載のディーゼルエンジン
の燃料噴射時期制御方法。 - 【請求項３】 針弁リフトセンサ出力、もしくは圧力セ
ンサ出力の、上昇時と下降時を、予め設定したスライス
レベルにてスライスし、上昇側スライス時期と下降側ス
ライス時期の平均時期が目標値になるようにフィードバ
ック制御するディーゼルエンジンにて、前記スライスレ
ベルを請求項１または請求項２のように補正することを
特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16262796A JPH109034A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16262796A JPH109034A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH109034A true JPH109034A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15758215
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16262796A Pending JPH109034A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH109034A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008190405A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Denso Corp | 燃料噴射制御装置 |
| JP2009180098A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Hitachi Ltd | エンジンの燃料制御装置 |
| US8788179B2 (en) | 2010-07-13 | 2014-07-22 | Denso Corporation | Emission deterioration informing device |
-
1996
- 1996-06-24 JP JP16262796A patent/JPH109034A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008190405A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Denso Corp | 燃料噴射制御装置 |
| JP2009180098A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Hitachi Ltd | エンジンの燃料制御装置 |
| US8788179B2 (en) | 2010-07-13 | 2014-07-22 | Denso Corporation | Emission deterioration informing device |
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