JPH1090150A - 針貫入によるコンクリート試験方法および装置 - Google Patents

針貫入によるコンクリート試験方法および装置

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JPH1090150A
JPH1090150A JP24298096A JP24298096A JPH1090150A JP H1090150 A JPH1090150 A JP H1090150A JP 24298096 A JP24298096 A JP 24298096A JP 24298096 A JP24298096 A JP 24298096A JP H1090150 A JPH1090150 A JP H1090150A
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concrete
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Takashi Miura
浦 尚 三
Hidekazu Makabe
壁 英 一 真
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Makabe Giken KK
Miura Takashi
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Makabe Giken KK
Miura Takashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非破壊に近い形でコンクリート構造物全体の強
度の推定と劣化診断とを現場において正確かつ簡便に行
うことができ、信頼性、簡便性、機動性および操作性の
向上した針貫入によるコンクリート試験方法および装置
を提供する。 【解決手段】荷重計の先端に取り付けられた貫入針をコ
ンクリートサンプルの所定位置に一定速度で貫入させ、
変位計によって針の貫入量、荷重計によって針に加わる
荷重とを連続的に測定し、得られたデータを連続的にデ
ータロガーに取り込み、ここからコンピュータに転送
し、データ処理して貫入量と荷重との関係式を1次式で
近似し、その傾きを求めることを、相異なる複数の貫入
箇所において繰り返し、得られた複数の傾きを平均化し
て強度推定指標を求め、予め求められた圧縮強度と強度
推定指標の関係から前記コンクリートサンプルの圧縮強
度を求め、コンクリートの強度を推定することにより、
上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物の細いコアに小さな針を貫入することにより、コンク
リート構造物を壊すことなく、その構造物の強度分布を
調べることができ、特に現場での強度分布の検査が可能
な針貫入によるコンクリート試験方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物が厳しい環境下で使
用される場合、コンクリート構造物に様々な劣化が発生
することがあり、コンクリート構造物の維持管理を図る
ために補修や改修を行う必要がある。このため、コンク
リート構造物の劣化度を精度良く診断する技術が強く求
められている。従来、コンクリート構造物の劣化調査に
おいては、先ずクラックの有無などの目視やレーザによ
る外観調査が行われているが、クラックの有無のみでコ
ンクリート構造物の本来の機能の精度の良い診断をでき
るわけではないことから、この外観調査は精度の良い診
断方法とはなり得ていない。
【0003】一方、コンクリート構造物の設計時にはコ
ンクリート強度が要求されるし、抜本的補修の原因の一
つはその耐荷力(強度)の著しい低下であることから、
コンクリートの強度は、コンクリート構造物の劣化診断
の重要な指標の一つであるといえる。コンクリートの強
度を推定する方法として、コンクリート構造物からコ
ア、例えば直径10cm×長さ20〜100cm(すな
わち、100mm×200〜1000mm)のコアを数
多く採取し、採取されたコアを圧縮強度試験するのが最
も一般的で精度も良いとされている。しかしながら、骨
材の寸法に応じて上述したようなある程度大きな径のコ
アを採取する必要があり、構造物に損傷を与える場合も
あることから、その測定可能な範囲が限定されていた。
【0004】また、非破壊によるコンクリート強度の推
定方法も各種提案されているが、コンクリート構造物の
表面の情報から全体の劣化度を推定するものがほとんど
で、コンクリート構造物全体の耐荷力を精度良く推定可
能なものではなかった。特に、コンクリート構造物の凍
害などのような劣化は、水の浸透とともに構造物表面か
ら内部へ進行していき、劣化の度合いが深さ方向に対し
て一様ではないため、上述した圧縮強度試験や非破壊に
よる強度推定では診断できていなかった。
【0005】このため、本発明者の一人は、コンクリー
ト構造物に与える損傷が少なく、できるだけ非破壊に近
い形でコンクリート構造物全体の劣化診断を行える方法
として、コンクリート構造物から比較的径の小さなコ
ア、例えば直径20mm、長さ30〜70mmのコアを
採取し、コンクリート構造物の深さ方向の強度推定を連
続的に行う方法をコンクリート工学年次論文報告集、Vo
l.14, No.1, 1992, p997〜1002および同Vol.15, No.1,
1993, p655〜660 に提案している。この強度推定方法
は、図10に示す電動一軸圧縮試験機を用いる針貫入試
験装置200を用いて、直径20〜30mm、長さ20
〜40mm程度のコンクリートサンプル202を鋼製の
小さな、例えば先端直径0.1〜0.3mm、基端直径
0.3〜3.5mm、長さ30.5mmの針204を貫
入させ、その時の荷重と貫入量との関係から圧縮強度を
推定するものである。
【0006】図10に示す針貫入試験装置200は、コ
ンクリートサンプル202を載置する載置台206と、
コンクリートサンプル202を載置台206上に固定す
る固定器208と、載置台206を基台210に対して
上下動させるねじ軸212と、基台210内に取り付け
られたねじ軸212の上下動手段(図示せず)と、載置
台206の上面と基台210との間に取り付けられ載置
台206の変位を測定するための変位計214と、基台
210に支柱216を介して固定された上板218の下
側に垂設された荷重計220と、荷重計の底面に取り付
けられ、下端部に貫入針204が固定されるチャック2
22とを有する。
【0007】図示例の針貫入装置200においては、図
示しない上下動手段によりねじ軸212を介して載置台
210を上昇させ、載置台210上に固定器208によ
って両側から挟んで固定されたコンクリートサンプル2
02を上昇させることによって、チャック222、荷重
計220を介して上板218に固定された貫入針204
をコンクリートサンプル202にゆっくり、例えば0.
1〜0.4mm/minの低速度で貫入させている。こ
れと同時に変位計214によって載置台210の上昇
量、すなわち貫入針204のコンクリートサンプル20
2への貫入量を連続的に測定するとともに、荷重計22
0によって貫入針204の受ける荷重、すなわち貫入針
204がコンクリートサンプル202に貫入する時の荷
重を連続的に測定している。
【0008】この後、これらの測定データを2次曲線で
回帰することにより、荷重Pと貫入量Xとの関係を2次
曲線で近似し、これを用いて貫入量Xまでに必要とされ
る仕事Wを圧縮強度推定のための指標として用い、30
箇所以上の貫入点について平均した平均仕事量Wを求
め、予め設定された局所的な針貫入に要する仕事が強度
と線形の関係にあるという仮説に基づいて求められた圧
縮試験と平均仕事の関係式から圧縮強度を推定してい
る。その結果、このようなコンクリートの圧縮強度の算
出手法を用いれば、実際のコンクリート構造物への適用
が試みられ、その構造物全体の耐荷力の推定および劣化
診断の精度向上の可能性があることを示唆している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ここに
提案された針貫入装置は、電動一軸圧縮試験機を用いる
ものであり、コンクリートサンプルを載置固定した載置
台を上昇させて針を貫入させるものであるため、装置構
成が大型となり、簡便性、機動性、操作性が十分とはい
えず、コンクリート構造物の診断に際し、現場での作業
は不可能であるという問題があった。また、ここに提案
された針貫入試験によるコンクリートの強度推定は、適
用されるコンクリート構造物全体の耐荷力の推定および
劣化診断の精度向上の可能性を十分に示唆するものであ
るが、強度推定の指標として平均仕事を用いるものであ
るため、簡便性および信頼性が必ずしも十分であるとは
いえないという問題があった。
【0010】さらに、コンクリートサンプルの針貫入位
置への移動や針貫入量や荷重の測定データの計測や解析
および平均仕事の算出、コンクリートの圧縮強度の算出
などが自動化されておらず、コンクリートサンプルの移
動を手動で行ったり、測定データなどの入力を手動で行
う必要があり、コンクリートの圧縮強度の算出に時間が
かかるという問題があった。また、コンクリートサンプ
ルの移動が手動であるため、針貫入位置の設定がばらつ
き、診断精度を低下させる恐れがあるという問題もあっ
た。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、凍害による劣化を受け、表面から深さ方向に向
かって強度分布を持つコンクリート構造物であっても、
非破壊に近い形でコンクリート構造物全体のコンクリー
ト強度の推定を現場において正確かつ簡便に行うことが
でき、その結果コンクリート劣化診断を簡便に精度良く
行うことができ、信頼性および簡便性などの性能に加
え、機動性および操作性も向上した針貫入によるコンク
リート試験方法および装置を提供するにある。また、本
発明の他の目的は、上記目的に加え、コンクリート強度
を推定し、コンクリートの劣化診断を行うためのコンク
リート試験を全自動で行うことのできる針貫入によるコ
ンクリート試験方法および装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、コンクリートサンプルに所定寸法の針を
貫入してコンクリートの強度を推定するためのコンクリ
ート試験を行うに際し、荷重計の先端に取り付けられた
前記針を前記コンクリートサンプルの所定位置に一定速
度で貫入させ、変位計によって前記針の貫入量と、前記
荷重計によって前記針に加わる荷重とを連続的に測定
し、得られたデータを連続的にデータロガーに取り込
み、このデータロガーからコンピュータに転送して、こ
のコンピュータでデータ処理して前記貫入量と前記荷重
との測定データを用いて前記貫入量と前記荷重との関係
式を1次式で近似し、その傾きを求めることを、前記コ
ンクリートサンプルの相異なる複数の貫入箇所において
繰り返し、得られた複数の1次式の傾きを平均化して強
度推定指標を求め、予め求められた圧縮強度と前記強度
推定指標との関係から前記コンクリートサンプルの圧縮
強度を求め、前記コンクリートの強度を推定することを
特徴とする針貫入によるコンクリート試験方法を提供す
るものである。
【0013】ここで、前記1次式の傾きは、前記貫入量
および前記荷重の測定データから最小2乗法を用いて1
次直線に回帰することによって求められるのが好まし
い。また、前記1次式の傾きの算出には、前記荷重測定
データが所定値に達していない測定データは用いられな
いのが好ましい。
【0014】前記複数の貫入箇所において、当該貫入箇
所への前記針または前記コンクリートサンプルの移動、
前記針のコンクリートサンプルへの貫入、前記データの
測定および前記傾きの算出は前記コンピュータの制御に
基づいて自動的に繰り返され、全貫入箇所でのデータ測
定および傾き算出の終了後、自動的に前記コンクリート
サンプルの圧縮強度の算出および前記コンクリートの強
度の推定が行われるのが好ましい。
【0015】また、本発明は、上プレート、下プレート
およびこれらの間に介在する支柱を持つ枠体と、下プレ
ートに支持されるコンクリートサンプルの支持手段と、
このサンプル支持手段に支持されたコンクリートサンプ
ルに貫入される針と、この貫入針を支持する針支持手段
と、前記針支持手段に取り付けられ、前記貫入針に負荷
される荷重を測定するための荷重計と、前記荷重計に取
り付けられ、前記荷重計を支持するとともに前記上プレ
ートに上下動可能に支持される支持軸と、前記上プレー
トに取り付けられ、前記支持軸を上下動させて貫入針に
荷重を負荷する上下動手段と、前記上プレートに取り付
けられ、前記貫入針の貫入量を測定するための変位計
と、前記コンクリートサンプルの所定針貫入位置におい
て、連続的に測定された、前記荷重計による荷重測定デ
ータおよび前記変位計による貫入量測定データとをデー
タ処理して前記コンクリートサンプルの強度推定指標を
算出し、算出された強度推定指標から圧縮強度を算出す
るデータ処理装置とを有することを特徴とする針貫入に
よるコンクリート試験装置を提供するものである。
【0016】また、本発明は、上記針貫入によるコンク
リート試験装置であって、さらに前記上下動手段および
データ処理装置の電源となる蓄電池を有することを特徴
とする針貫入によるコンクリート試験装置を提供するも
のである。
【0017】ここで、前記サンプル支持手段が、前記下
プレートに上下位置調整可能に支持されるVブロックで
あるか、または前記コンクリートサンプルを回転可能に
支持する2本の支持ローラと、この2本の支持ローラを
同期回転する伝動手段と、この伝動手段を回転駆動する
第1駆動源と、前記2本の支持ローラ、伝動手段および
第1駆動源を一体的に支持し、前記支持ローラの軸線方
向に移動可能な移動テーブルと、この移動テーブルの移
動手段と、この移動手段を駆動する第2駆動源とを有す
るのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る針貫入によるコンク
リート試験方法および装置を添付の図面に示す好適実施
例に基づいて以下に詳細に説明する。図1は、本発明に
係る針貫入によるコンクリートの試験方法を実施する本
発明の針貫入によるコンクリート試験装置の試験装置本
体の部分断面正面図であり、図2(a)は、その部分断
面側面図であり、図3は、本発明のコンクリート試験装
置の電源および制御系統図である。
【0019】これらの図に示すように、本発明の針貫入
によるコンクリート試験装置(以下、単に針貫入試験装
置または試験装置という)10は、枠体12と、コンク
リートサンプル14の支持台となるVブロック16と、
貫入針18と、針支持手段となるドリルチャック20
と、荷重計であるロードセル22と、支持軸となる駆動
ロッド24と、駆動ロッド24の上下動手段となる駆動
装置26と、変位計28(図2(a)参照)とを有する
試験装置本体11、およびデータ処理装置30と、電源
となるバッテリ(蓄電池)32とを有する制御部31
(図3参照)からなる。図示例の針貫入試験装置10の
試験装置本体11は20cm×25cm×40cm程
で、重量約9kgであって、軽量、コンパクトであり、
熟練者でなくとも簡単に扱え、現場へ携帯し、現場で採
取したコアをその場で直ちに本発明の針貫入によるコン
クリート試験方法(以下、単に針貫入試験という)を実
施し、コンクリート強度の推定を行うことができるもの
である。
【0020】図示例の試験装置10においては、枠体1
2は、上プレート34と、下プレート36と、これらの
間に介在し、これらを固定する4本の支柱38とを有
し、枠体12は、レベルアジャスタ40によって下プレ
ート36が地面に対し、所定高さに調節されて保持され
る。図示例においては、円筒形のコンクリートサンプル
14は、Vブロック16によって支持されるため、図1
0に示す従来装置のような固定器208を必要としない
ためコンパクトな構成とすることができる。
【0021】Vブロック16は、その底部中心にねじ軸
(受けボルト)42の上端が固定されることによってね
じ軸42に支持される。ねじ軸42の下端部には大径部
42bを有し、この大径部42bは下プレート36の底
面に取り付けられたガイド44の中心孔と嵌合し、ねじ
軸42の上下動のガイドをする。ねじ軸42は、大径部
42bの上部に雄ねじ部42aを有し、この雄ねじ部4
2aは、下プレート36の上綿に固定されたブラケット
46の中心孔、下プレート36の中心孔に貫通する。さ
らに、この雄ねじ部42aには、下プレート36とブラ
ケット46との間において、つまみねじ48の雌ねじ
部、およびブラケット46の上部においてロックナット
50の雌ねじ部が螺合し、つまみねじ48を回転させて
ねじ軸42を上下動させることでVブロック16の高さ
を調節した後、ロックナット50をつまみねじ48と逆
方向に回転させてねじ軸42をロックし、Vブロック1
6を所定の高さに固定する。
【0022】なお、図示例の装置では、図2(b)に示
すように、ガイド44の寸法からつまみねじ48による
ねじ軸42の移動量を35mmとすることができるの
で、標準寸法の直径20mmから最大直径50mmまで
のコンクリートサンプル14を針貫入試験に供すること
ができる。また、Vブロック16の長さは、100mm
あるので、針貫入試験に供されるコンクリートサンプル
14の長さは最大100mmまでとすることができる。
なお、本発明に用いられるコンクリートサンプル14の
寸法は、これに限定されるわけではなく、携帯性、簡便
性、操作性を考慮してVブロック16の寸法や針18の
移動量などの針貫入試験装置10の寸法に応じて適宜選
択することができるのはいうまでもない。
【0023】Vブロック16に支持されたコンクリート
サンプル14に貫入される貫入針18の後端はドリルチ
ャック20によって堅固に固定される。なお、貫入針1
8は、図2(c)に拡大して示すように、先端直径0.
3mm、基端直径3.5mm、テーパ部の長さ4.0m
m、全長30.5mmの寸法形状を持つものが好ましい
が、本発明はこれに限定されず、対象とするコンクリー
トの種類に応じて適宜選択することができる。ドリルチ
ャック20の後(上)端には伝達ロッドを介してロード
セル22が取り付けられる。ロードセル22はコンクリ
ートサンプル14内へ貫入針18が下降して貫入される
時に貫入針18に負荷される荷重を連続的に測定するこ
とができる。ロードセル22の後端には駆動ロッド24
が取り付けられる。
【0024】駆動ロッド24は、上プレート34の下側
から取り付けられたすべり軸受52によって上下移動可
能に支持され、上プレート34の中心孔を貫通して上プ
レート34の上側に突出する。ここで、駆動ロッド24
にはすべり軸受52内において上下移動する駆動ロッド
24が回転しないようにキー54が取り付けられる。駆
動ロッド24の上方側には雄ねじ部24aを有し、この
雄ねじ部24aには駆動ロッド24の駆動装置26を構
成する駆動ナット56の雌ねじ部が螺合する。
【0025】駆動ナット56は、上プレート34の中心
孔に玉軸受58を介して回転可能に支持される。駆動ナ
ット56の背後(上側)にはスラスト台59が配設さ
れ、スラスト台59の上側には駆動ナット56のスラス
ト荷重を受けるスラスト軸受60が配設される。スラス
ト軸受60は、上プレート34上に支柱61を介して固
定されたスラスト押え板62によって上側から支持され
る。このような構成によって、駆動ナット56およびス
ラスト台59は上プレート34に支柱61を介して固定
されたスラスト押え板62に対しスラスト軸受60を介
してスラスト荷重を受けつつ回転可能に支持されること
になる。なお、スラスト台59、スラスト軸受60およ
びスラスト押え板62の中心には駆動ロッド24が移動
可能に貫通し、少し拡径した中心孔が設けられている。
【0026】駆動ロッド24の駆動装置26は、上プレ
ート34の下面にギアヘッド63を介して取り付けられ
たモータ64と、上プレート34の貫通孔を貫通し、上
プレート34の上側において、ギアヘッド63内の減速
機の出力回転軸65の上端に取り付けられる駆動ギア6
6と、駆動ギア66に噛合する従動ギア68と、従動ギ
ア68の中心に固定された上述の駆動ナット56と、上
述した駆動ナット56の回転支持手段(玉軸受58、ス
ラスト台59、スラスト軸受60、スラスト押え板6
2)とを有する。
【0027】ここでモータ64の回転力は、ギアヘッド
63内にて所定の減速比に減速されて回転軸65に伝達
され、さらにギア比(減速比)が大きな2つのギア66
と68を介してギア68に固定された駆動ナット56に
伝達され、低速ではあるが強いトルクを持つ回転力を駆
動ナット56に付与する。その結果、駆動ロッド56に
は低速ではあるが大きな荷重(負荷)を持つ下降力(コ
ンクリートサンプル14への針18の貫入力)が与えら
れる。この時、駆動ナット56に加えられる駆動ロッド
56の下降力の反力(スラスト)はスラスト台59、ス
ラスト軸受60およびスラスト押え板62によって受け
止められる。
【0028】次に、変位計28は、上プレート34の側
面に配置されるように上プレート34に取り付けられた
L字型取付金具70および取付バンド71によって取り
付けられる。変位計28の下端には、上下動可能な針2
8aを有し、この針28aの先端はロードセル22の下
端部に水平に取り付けられたセンサ金具72上に載置さ
れる。変位計28は、駆動ロッド24の下降によって生
じるセンサ金具72の下降に伴って変位計28の針28
aも下降し、その下降量(変位量)を連続して測定す
る。本発明の針貫入試験装置10の装置本体11は基本
的に以上のように構成される。
【0029】図3に示すように、本発明の針貫入試験装
置10の制御部31は、データ処理装置(コンピュー
タ)30と、本発明の針貫入試験装置10の携帯を可能
にするためのバッテリ電源32と、装置本体11のロー
ドセル22の出力にその入力が接続されるロードセルア
ンプ指示計74と、装置本体11の変位計28の出力に
その入力が接続される変位計アンプ76およびその出力
に接続されるデジタル指示計77と、ロードセルアンプ
指示計74およびデジタル指示計77の両出力がその入
力に接続されるデータロガー78と、ロードセルアンプ
指示計74、変位計アンプ76およびデジタル指示計7
7にAC電源を供給するためのバッテリ電源32のDC
/ACインバータ80と、データ処理装置30にDC電
源を供給するためにバッテリ電源32とデータ処理装置
30との間に接続されるDC/ACインバータ82とA
Cアダプタ83とを有する。
【0030】ここで、バッテリ電源32は、装置本体1
1のモータ64およびデータロガー78に直接接続さ
れ、モータ64を駆動するためのDC電源およびデータ
ロガー78を作動させるためのDC電源を供給する。さ
らに、本発明には、バッテリ電源32を充電するための
充電機84を備えているのが好ましい。もちろん、本装
置10をAC電源のある場所で使用する場合には、AC
アダプタ83をAC電源に直接接続するとともに、バッ
テリ電源32の代わりにAC/DCインバータを用い
て、モータ64やデータロガー78などの電源としても
よい。
【0031】ロードセルアンプ指示計74は、ロードセ
ル22からの負荷荷重に相当する出力電圧を増幅し、負
荷されている荷重データをデジタルデータとして連続的
に制御部31の表示部に表示するとともに、荷重データ
をデータロガー78に連続的に出力する。変位計アンプ
76は、変位計28からの変位量に相当する出力電圧を
増幅し、デジタル指示計77に出力する。デジタル指示
計77は、入力された増幅電圧をデジタル変位量データ
として制御部31の表示部に連続的に表示するとともに
変位量データをデータロガー78に連続的に出力する。
【0032】データロガー78は、ロードセルアンプ指
示計74およびデジタル指示計77からそれぞれ連続的
に入力されるロードセル22による測定荷重データおよ
び変位計28による測定変位量(貫入量)データを集
め、必要に応じて内部メモリやカードメモリに格納す
る。データロガー78に入力された荷重測定データおよ
び変位量測定データは、データ処理装置30に転送され
る。例えば、貫入針18による1つの貫入位置について
の荷重測定データおよび貫入量測定データは、一旦デー
タロガー78にすべて収集し、メモリに格納した後、デ
ータ処理装置30の転送速度に合わせてデータロガー7
8からデータ処理装置30に転送するのが好ましい。
【0033】次にデータ処理装置30によって行われる
本発明の針貫入によるコンクリート試験方法について説
明する。データ処理装置30は、まず1つの針貫入位置
nについてデータロガー78から入力されたそれぞれ複
数の荷重測定データP(kgf)および針の貫入量デー
タX(mm)を最小二乗法を用いて一次曲線 P=An+BnX で回帰し、傾きBnを求める。なお、この傾きBnを求
める際に、針18をコンクリートサンプル14に貫入さ
せた直後には、荷重に対し、針の貫入量にばらつきが見
られるため(図4参照)、初期補正として荷重の値が所
定値、例えば後述する実験例の場合には、1.25kg
fに達するまでのデータは無視するのが好ましい。な
お、本発明において、針貫入位置は、コアの粗骨材を避
けたモルタル部分とする必要があるし、針の貫入速度も
一定の速度とする必要がある。
【0034】次いで、データ処理装置30は、針18の
貫入箇所の違いによるばらつきを除くため、同一のコン
クリートサンプルもしくは同一と見なすことのできるコ
ンクリートサンプル、例えばコンクリート構造物から採
取されたコアの同一部位から採取されたコンクリートサ
ンプルなど、から得られたn個の貫入箇所での傾きBn
の平均値を求め、コンクリートの強度推定指標B(傾
き)を求める。本発明において、平均化する傾きBnの
数n(貫入位置の数)は、特に制限的ではなく、平均値
がばらつかない程度の数であればよいが、例えば30以
上であるのが好ましい。なお、本発明では、強度の大き
いコンクリートほど針貫入に対する抵抗が大きいと考え
ることができるので、針の貫入量と針に加わる荷重の関
係を1次直線で近似した際の傾きを強度推定の指標とし
て用いることができる。
【0035】次いで、データ処理装置30は、測定され
たコンクリートサンプルと同様の配合のコンクリートコ
アについて同様の針貫入試験を行って予め求められた圧
縮強度(kgf/cm2)と指標B(傾き)との線型関係(1次
式近似)(図5参照)から、ここで得られたコンクリー
トの強度推定指標Bに対応する圧縮強度を求め、測定さ
れたコンクリートの強度を推定する。
【0036】データ処理装置30は、以上のようなデー
タ処理ができればどのようなものでもよく、市販のパー
ソナルコンピュータ、特に携帯型パーソナルコンピュー
タ、いわゆるノート型パソコンが好ましい。この時、D
C/ACインバータ82およびACアダプタ83も適宜
選択すればよいし、バッテリ電源32が選択したデータ
処理装置30の駆動電源として用いることが可能であれ
ば、これらは不要である。
【0037】また、データ処理装置30は、針18の貫
入時に針に加わる荷重が所定荷重、例えば針18が十分
に貫入したと見なせる所定荷重、例えば、後述する実験
例では10kgfに達した時の針の貫入量δを求め、上
述したコンクリートの強度推定指標Bの代わりに、簡便
な強度推定指標としてP/δを求め、予め求めておいた
圧縮強度とP/δとの関係式(1次式近似)(図6参
照)から圧縮強度を求め、測定されたコンクリートの強
度を推定するようにしてもよい。なお、この場合には、
データ処理装置30、あるいはさらにデータロガー78
も用いずに、ロードセルアンプ指示計74による荷重デ
ータの表示およびデジタル指示計77による針貫入量デ
ータの表示を目視により算出し、手計算によりP/δを
求め、上述した圧縮強度とP/δとの線型関係から圧縮
強度を求め、測定されたコンクリート強度を推定しても
よい。本発明の針貫入によるコンクリート試験方法は基
本的に以上のように構成される。
【0038】図1および図2に示す針貫入装置10は、
コンクリートサンプル14の支持手段として、下プレー
ト36に対してねじ軸42にて上下位置調整可能なサン
プル支持台となるVブロック16を用い、Vブロック1
6上でコンクリートサンプル14を手動にて回転または
長手方向に移動させて、針貫入位置を設定するものであ
るが、本発明はこれに限定されず、図7(a)および
(b)に示すように本発明のコンクリート試験を全自動
で行うためにコンクリートサンプル14の回転または長
手方向の移動を自動的に行うサンプル装置100であっ
てもよい。
【0039】図7(a)および(b)に示すサンプル支
持装置100は、計測に必要な複数の針貫入位置を所定
パターンで自動設定するもので、コンクリートサンプル
14を支持する2本のゴム製支持ローラ102a,10
2bと、この2本のゴムローラ102a,102bをそ
れらの両端で図示しない軸受を介して回転可能に支持す
る側板106a,106bと、この側板106a,10
6bが立設される移動テーブル108と、この移動テー
ブル108上に固定され、2本の支持ローラ102a,
102bを同期回転駆動するモータ110と、移動テー
ブル110を図中矢印X方向、すなわち支持ゴムローラ
102a,102bに支持されたコンクリートサンプル
14の長手方向(支持ゴムローラ102a,102bの
軸線方向)に移動可能に支持する固定テーブル112
と、移動テーブル110の移動機構114と、この移動
機構114を駆動するモータ116とを有する。
【0040】支持ローラ102aおよび102bは、コ
ンクリートサンプル14を位置決めして支持するととも
に、所定角度だけ正確かつ確実に回転できれば、どのよ
うなものでもよく、材質および形状には特に制限はない
が、材質的には針貫入時にコンクリートサンプル14を
動かないように支持し、測定点の変更時次の針貫入位置
まで正確に回転する必要からコンクリートサンプル14
と摩擦係数が大きく、針貫入時の荷重、例えば最大20
kgの荷重を受けても変形が少ないものが好ましく、代
表的には硬質のゴム製などが好ましい。また支持ローラ
102a,102bの形状は、両者とも同形状であるの
がよく、剛性の点から図示例のように、全長同径の一体
ローラであるのがよいが、針貫入時にコンクリートサン
プル14が折れなければ、コンクリートサンプル14を
支持する両端側のみに所定長さの2個のローラ片を従動
回転軸103a,103bに固定する分割ローラであっ
ても、複数のローラ片を所定間隔で並設した分割ローラ
であってもよい。
【0041】なお、支持ローラ102a,102bの長
さは、測定の対象とするコンクリートサンプル14の長
さに応じて適宜選択すればよいが、種々の長さの異な
る、例えば、直径20mm×長さ30〜150mmのコ
ンクリートサンプル14にも適用可能なように、測定対
象とする最大長さのコンクリートサンプル14を支持で
きる長さとするのがよい。図示例のように2個のローラ
片を用いる支持ローラ102a,102bの場合には、
コンクリートサンプル14の長さに応じて、2個のロー
ラ片の位置や間隔を調整できるようにすると、コンクリ
ートサンプル14を折れをなくして好適に支持できるの
で好ましい。
【0042】支持ローラ102a,102bの回転軸1
03a,103bは、側板106a,106bに図示し
ない軸受を介して支承されるが、図中側板106aから
突出する回転軸103a,103bの一方、図示例では
回転軸103aの先端部には歯車104aおよびプーリ
118、他方、図示例では回転軸103bの先端部には
歯車104aと噛合する同形の歯車104bが取り付け
られる。一方、モータ110の駆動軸の先端部にはプー
リ120が取り付けられ、プーリ118と120には無
端ベルト122が張架される。ここで、歯車104a,
104bは、支持ローラ102a,102bを同期回転
させる必要があるので、直径および歯数が等しい同一の
歯車である必要がある。コンクリートサンプル14を所
定角度、例えば20mm直径のコンクリートサンプル1
4の円周上の測定点を約0.5mm毎の12点とすると
30°だけ正確に回転させることができれば、歯車10
4a,104bやモータ110やプーリ118,120
と無端ベルト122に特に制限はないが、例えばモータ
110はステッピングモータであり、無端ベルト122
はミニピッチタイミングベルトであるのが好ましい。
【0043】ここで、歯車104a,104bおよびプ
ーリ118,120と無端ベルト122(巻掛伝動機
構)は、支持ローラ102a,102bを同期回転駆動
するためにモータ110の回転駆動力を伝える本発明の
伝動手段を構成するものであるが、本発明の伝動手段
は、同様の機能を発揮するものであれば、特に制限的で
はない。例えば、歯車104aとプーリ118を同軸に
取り付けず、また歯車104aと104bを直接噛合さ
せず、少なくとも側板106aに回転可能に支持される
全く別の第3の回転軸にプーリ118と第3の歯車を取
り付け、この第3の歯車に歯車104a,104bを同
時に噛合させて同期回転させるように構成してもよい。
もしくは、歯車104a,104bを設けず、第3の回
転軸にプーリ118が取り付けられた第3のローラによ
って直接支持ローラ102a,102bを同期回転駆動
してもよい。あるいは、モータ110によって支持ロー
ラ102a,102bの回転軸103a,103bをそ
れぞれ直接同期回転駆動してもよいし、その伝動機構
も、プーリとベルトからなる巻掛伝動機構、チェーンと
スプロケットからなるチェーン伝動機構、歯車伝動機構
などおよびこれらの組み合わせを用いることができる。
【0044】固定テーブル112上で移動テーブル10
8を図中矢印X方向に移動する移動機構114は、コン
クリートサンプル14の針貫入位置(測定点)を変える
際に、図中矢印X方向に所定距離、例えば5mmだけ移
動テーブル108、従ってコンクリートサンプル14を
移動できるものであればよく、固定テーブル112に図
示しないブラケットや軸受によって回転可能に支持され
た回転軸124の回転を図中矢印X方向の並進運動に変
換する図示しない並進運動変換機構と、固定テーブル1
12上に固定されたブラケット132によって両端がそ
れぞれ支持された2本のガイド134および移動テーブ
ル108に固定され、各ガイド134に移動可能に係合
する係合部材136からなるガイド機構と、回転軸12
4の先端に取り付けられたプーリ126、モータ116
の回転軸の先端に取り付けられたプーリ128およびプ
ーリ126と128との間に張架される無端ベルト13
0、好ましくはミニピッチタイミングベルトからなる伝
動機構とを有する。
【0045】ここで、図示しない並進運動移動機構は、
特に制限的ではなく、XY移動テーブル等に用いられる
ものであればどのようなものでもよく、例えば、回転軸
124にねじ部を設けたドライブスクリューとこのドラ
イブスクリューに螺合し、移動テーブル108に固定さ
れたトラベリングナットとからなるものであっても、ラ
ックアンドピニオン機構などを適宜選択すればよい。ま
た、ガイド134は、移動テーブル108の、図中矢印
X方向と直交する方向の両端側において矢印X方向に沿
って設けるのがよい。なお、ガイド機構も、伝動機構
も、支持ローラ102a,102bの伝動機構と同様
に、図示例のものに限定されないことはいうまでもな
い。また、固定テーブル112を、図1および図2に示
す試験装置10の下プレート36上に固定される構成と
し、手動式のVブロック16とサンプル支持装置100
とを変換可能にしてもよいが、下プレート36を固定テ
ーブル112として用い専用装置としてもよい。
【0046】本発明の自動回転並進サンプル支持装置1
00は、基本的に以上のように構成されるが、以下に、
図8を参照してその制御系および作用を説明する。図8
に示すように、コンクリートサンプル14を所定角度、
例えば30°だけ回転させるのに必要なモータ110の
回転を生じさせるための回転用駆動パルスと、コンクリ
ートサンプル14を図中矢印方向に所定距離、例えば5
mmだけ移動させるのに必要なモータ116の回転を生
じさせるための並進用駆動パルスとを生成するドライバ
138と、ドライバ138に回転用駆動パルスと並進用
駆動パルスとを生成し、それぞれモータ110と116
に与えるためのデータとタイミングを発生するデータ発
生装置140と、モータ110,116、ドライバ13
8、カウンタ140に電圧を供給するDC電源142と
を有する。
【0047】ここで、データ発生装置140は、ドライ
バ138に与えるための、各モータの駆動パルスに応じ
たデータと各モータの駆動タイミングを発生できるもの
であれば、どのようなものでもよく、各モータに与える
駆動パルスが固定値でドライバ138に予め設定されて
いる場合は、タイミングのみを発生するものでもよい。
このようなデータ発生装置140としては、例えば、タ
イマーやカウンタなどを用いてもよいし、図3に示す試
験装置本体11を制御する制御系31のデータ処理装置
30を用いてもよい。なお、制御系31の針貫入、測定
および測定データの処理と同期させるのには、データ発
生装置140としてデータ処理装置30を用いるのが好
ましい。また、ドライバ138は、図示例のようにモー
タ110,116に共用ではなく、個々に設けてもよ
い。なお、DC電源142は、モータ110,116、
ドライバ138、データ発生装置140に所定電源電圧
を供給できればよく、バッテリ電源32を用いても、A
C/DCインバータ83を用いてもよい。
【0048】図9に、Vブロック16の代わりにサンプ
ル支持装置100を用いた試験装置10の自動針貫入試
験のアルゴリズムのフローチャートの一例を示す。ま
ず、例えば直径20mm×長さ100mmのコンクリー
トサンプル14を支持ローラ102aおよび102b上
の所定位置に載置固定する。試験装置10をスタートさ
せ、試験装置本体11では、針18のコンクリートサン
プル14への貫入を開始すると同時に制御部31ではデ
ータロガー78による針貫入量と荷重とのデータ測定を
開始する。続いて、針貫入の荷重が所定値、例えば10
kgfになると針18の貫入を停止するとともにデータ
ロガー78によるデータ測定を同期して終了する。
【0049】次に、本体11では針貫入停止後、直ちに
針18を上昇させる一方で同時に制御部31ではデータ
ロガー78からデータ処理装置30へのデータ転送を開
始する。本体11では針18の上昇量が、コンクリート
サンプル14から抜けているところまで達していると、
データ処理装置30またはデータ発生装置140から発
生されたデータおよびタイミングでドライバ138から
回転用駆動パルスがモータ110に与えられる。ここ
で、モータ110は所定量回転し、この回転がプーリ1
20、ベルト122、プーリ118、歯車104a,1
04b、支持ローラ102a,102bを介してコンク
リートサンプル14に伝達され、コンクリートサンプル
14を所定角度、例えば30°回転する。
【0050】この時、コンクリートサンプル14での同
一円筒上での測定が12回行われていると、データ発生
装置140(データ処理装置30)は、回転用駆動パル
スとともに並進用駆動パルスも同時にドライバ138で
発生させ、モータ116に付与する。ここでモータ11
6は所定量回転し、移動機構114を駆動して、移動テ
ーブル108を矢印X方向に所定距離、例えば5mm移
動し、コンクリートサンプル14を所定角度(30°)
回転させるとともに所定距離(5mm)移動する。
【0051】一方、本体11では、針18は、この間に
最高位置まで上昇して停止する。他方、制御部31で
は、データロガー78に保持されていた測定データが全
てデータ処理装置30へ転送され、データ転送が終了す
ると、データ処理装置30において、データ処理が開始
され、例えば針貫入量データと荷重データからデータ処
理を行って当該測定点(針貫入位置)における傾きBn
を算出して、データ処理を終了する。
【0052】本体11での針18の上昇が終了して停止
し、制御部31でのデータ処理装置30によるデータ処
理が終了すると、今までに終了した測定点の数が所定
数、例えば直径20mm×長さ100mmのコンクリー
トサンプル14の場合、240点(=12点(同一円筒
上)×20点(X方向に5mm間隔))に達している場
合、もしくは、コンクリートサンプル14の他端に達し
ている場合には、測定を終了するが、そうでない場合に
は、本体11では針貫入を開始すると同時に制御部31
ではデータロガー78による測定を開始し、上述した動
作や処理を繰り返す。
【0053】
【実験例】
(実施例1)図1〜図3に示す本発明の針貫入によるコ
ンクリート試験装置10を用いて、本発明の針貫入によ
るコンクリート試験方法を行った。本実験では強度の異
なる14種類のNon−AEコンクリートを用いた。各
配合につき10cm×20cmの円柱供試体を7本用意
し、材齢28日で、2本の供試体から直径2cm、長さ
9cm程度のコアを計6本採取した。また、他の5本の
供試体は圧縮強度の測定に用いた。針貫入試験はコア採
取後直ちに針貫入試験装置10を用いて行った。コアを
固定台に固定させた後、針を一定の速度(およそ3mm
/min)でコアの側面部分に貫入させ、針の貫入量と
針に加わる荷重を連続的に測定した。針の貫入位置は、
コアの粗骨材を避けたモルタル部分とし、各配合につき
80のデータを得た。図4に測定結果の一例を示す。
【0054】強度推定の指標は、上述した本発明方法で
求めた。すなわち、まず、貫入方向の不平滑性を除き、
滑らかな針の貫入量Xと針に加わる荷重Pの関係を得る
ため、n番目の貫入箇所の測定データを最小二乗法を用
いて1次曲線で回帰した(n=1,……80)。 P=An+BnX なお、針をコアに貫入させた直後、針の貫入量にばらつ
きが見られるため(図4参照)、初期補正として荷重の
値が1.25kgfに達するまでのデータは無視した。
次いで貫入箇所の違いによるばらつきを除くため、各配
合で得られた80のBn(n番目の回帰式の傾き)の平
均値を求め、強度推定の指標B(傾き)を決定した。
【0055】図5に各配合について予め得られた圧縮強
度と指標B(傾き)の関係および1次回帰式を示す。得
られた回帰式を基に信頼係数90%で強度を推定した場
合、推定誤差はおよそ±35kgf/cm2 となった。
この精度は、実用上十分な精度であった。本発明の針貫
入試験の実施においては、簡便性を考慮すると貫入箇所
数は少ない方が好ましい。本実施例では貫入箇所数を8
0としたが、貫入箇所数が30を越えると、Bn(傾
き)の平均値や標準偏差はほぼ一定の値を示すようにな
ったので、30程度のデータを用いれば、貫入箇所数が
80の場合と同等な精度で強度を推定できることがわか
った。
【0056】(実施例2)実施例1と同様にして得られ
た測定データから針に加わる荷重がある一定の値P(1
0kgf)に達した時の針の貫入量δを求め、強度推定
の指標としてP/δを用いた。なお、この指標P/δ
は、本研究で強度推定の指標として用いた指標B(傾
き)を簡略化したものであり、手計算でも簡単に求める
ことができるものである。また、図6に各配合について
予め得られた圧縮強度とP/δの関係および1次回帰式
を示す。本実施例で得られたP/δを用いて、図6の関
係式からコンクリートの強度推定を行ったが、実施例1
の指標B(傾き)を用いた場合と同様に、コンクリート
の強度推定は十分な精度が得られた。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
針貫入により得られる針の貫入量と針に加わる荷重の関
係を1次式で回帰した際の傾きと圧縮強度との間には比
例の関係があり、この比例関係を用いることで、圧縮強
度を求め、コンクリートの強度を推定するので、凍害に
よる劣化を受け、表面から深さ方向に向かって強度分布
を持つコンクリート構造物であっても、非破壊に近い形
でコンクリート構造物全体のコンクリート強度の推定を
深さ方向の強度分布も含めて、現場において正確かつ簡
便に行うことができる。また、本発明によれば、コンク
リート強度の推定の結果に基づいて、コンクリート劣化
診断を簡便に精度良く行うことができ、信頼性および簡
便性などの性能を向上させることができる。さらに、本
発明によれば、携帯可能な装置構成であり、自動測定お
よび自動的なデータ処理を行うことができ、測定から評
価までの全自動試験を行うことができ、機動性および操
作性の向上した針貫入によるコンクリート試験方法およ
び装置を提供できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る針貫入によるコンクリート試験
装置の一実施例の装置本体の部分断面正面図である。
【図2】 (a)は、図1に示す装置本体の部分断面側
面図であり、(b)は、その別の使用態様を示す部分断
面図であり、(c)は、(a)に示す装置本体の部分拡
大断面図である。
【図3】 本発明に係る針貫入によるコンクリート試験
装置の制御部の一実施例のブロック図である。
【図4】 図1〜3に示すコンクリート試験装置を用い
た本発明の針貫入によるコンクリート試験方法によって
得られた所定貫入箇所の荷重と貫入量との関係を示すグ
ラフである。
【図5】 本発明に用いられるコンクリート強度推定指
標と圧縮強度との間の関係を示すグラフである。
【図6】 本発明に用いられる別のコンクリート強度推
定指標と圧縮強度との間の関係を示すグラフである。
【図7】 (a)は、図1〜3に示すコンクリート試験
装置のVブロックの代わりに用いられるサンプル支持装
置の一実施例の概略斜視図であり、(b)は、そのコン
クリートサンプル支持部の部分断面図である。
【図8】 図7に示すサンプル支持装置の制御系の一実
施例のブロック図である。
【図9】 本発明のコンクリート試験装置の全自動試験
のアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【図10】 従来の針貫入によるコンクリート試験装置
である。
【符号の説明】
10 針貫入によるコンクリート試験装置 11 試験装置本体 12 枠体 14 コンクリートサンプル 16 Vブロック 18 貫入針 20 ドリルチャック 22 ロードセル 24 ねじ軸 26 駆動装置 28 変位計 30 データ処理装置 31 制御部 32 バッテリ 34 上プレート 36 下プレート 38,61 支柱 40 レベルアジャスタ 42 ねじ軸 44 ガイド 46 ブラケット 48 つまみねじ 50 ロックナット 52,58,60 軸受 54 キー 56 駆動ナット 59 スラスト台 62 スラスト押え板 63 ギアヘッド 64 モータ 65 回転軸 66,68 ギア 70 取付金具 71 取付バンド 72 センサ金具 74 ロードセルアンプ指示計 76 変位計アンプ 77 デジタル指示計 78 データロガー 80,82 DC/ACインバータ 83 ACアダプタ 100 サンプル支持装置 102a,102b 支持ローラ 104a,104b 歯車 108 移動テーブル 110,116 モータ 112 固定テーブル 114 移動機構 138 ドライバ 140 データ発生装置 142 DC電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートサンプルに所定寸法の針を貫
    入してコンクリートの強度を推定するためのコンクリー
    ト試験を行うに際し、 荷重計の先端に取り付けられた前記針を前記コンクリー
    トサンプルの所定位置に一定速度で貫入させ、変位計に
    よって前記針の貫入量と、前記荷重計によって前記針に
    加わる荷重とを連続的に測定し、得られたデータを連続
    的にデータロガーに取り込み、このデータロガーからコ
    ンピュータに転送して、 このコンピュータでデータ処理して前記貫入量と前記荷
    重との測定データを用いて前記貫入量と前記荷重との関
    係式を1次式で近似し、その傾きを求めることを、前記
    コンクリートサンプルの相異なる複数の貫入箇所におい
    て繰り返し、得られた複数の1次式の傾きを平均化して
    強度推定指標を求め、 予め求められた圧縮強度と前記強度推定指標との関係か
    ら前記コンクリートサンプルの圧縮強度を求め、前記コ
    ンクリートの強度を推定することを特徴とする針貫入に
    よるコンクリート試験方法。
  2. 【請求項2】前記1次式の傾きは、前記貫入量および前
    記荷重の測定データから最小2乗法を用いて1次直線に
    回帰することによって求められる請求項1に記載の針貫
    入によるコンクリート試験方法。
  3. 【請求項3】前記1次式の傾きの算出には、前記荷重測
    定データが所定値に達していない測定データは用いられ
    ない請求項1に記載の針貫入によるコンクリート試験方
    法。
  4. 【請求項4】前記複数の貫入箇所において、当該貫入箇
    所への前記針または前記コンクリートサンプルの移動、
    前記針のコンクリートサンプルへの貫入、前記データの
    測定および前記傾きの算出は前記コンピュータの制御に
    基づいて自動的に繰り返され、全貫入箇所でのデータ測
    定および傾き算出の終了後、自動的に前記コンクリート
    サンプルの圧縮強度の算出および前記コンクリートの強
    度の推定が行われる請求項1〜3のいずれかに記載の針
    貫入によるコンクリート試験方法。
  5. 【請求項5】上プレート、下プレートおよびこれらの間
    に介在する支柱を持つ枠体と、下プレートに支持される
    コンクリートサンプルの支持手段と、このサンプル支持
    手段に支持されたコンクリートサンプルに貫入される針
    と、この貫入針を支持する針支持手段と、前記針支持手
    段に取り付けられ、前記貫入針に負荷される荷重を測定
    するための荷重計と、前記荷重計に取り付けられ、前記
    荷重計を支持するとともに前記上プレートに上下動可能
    に支持される支持軸と、前記上プレートに取り付けら
    れ、前記支持軸を上下動させて貫入針に荷重を負荷する
    上下動手段と、前記上プレートに取り付けられ、前記貫
    入針の貫入量を測定するための変位計と、前記コンクリ
    ートサンプルの所定針貫入位置において、連続的に測定
    された、前記荷重計による荷重測定データおよび前記変
    位計による貫入量測定データとをデータ処理して前記コ
    ンクリートサンプルの強度推定指標を算出し、算出され
    た強度推定指標から圧縮強度を算出するデータ処理装置
    とを有することを特徴とする針貫入によるコンクリート
    試験装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の針貫入によるコンクリー
    ト試験装置であって、さらに前記上下動手段およびデー
    タ処理装置の電源となる蓄電池を有することを特徴とす
    る針貫入によるコンクリート試験装置。
  7. 【請求項7】前記サンプル支持手段が、前記下プレート
    に上下位置調整可能に支持されるVブロックである請求
    項5または6に記載の針貫入によるコンクリート試験装
    置。
  8. 【請求項8】前記サンプル支持手段が、前記コンクリー
    トサンプルを回転可能に支持する2本の支持ローラと、
    この2本の支持ローラを同期回転する伝動手段と、この
    伝動手段を回転駆動する第1駆動源と、前記2本の支持
    ローラ、伝動手段および第1駆動源を一体的に支持し、
    前記支持ローラの軸線方向に移動可能な移動テーブル
    と、この移動テーブルの移動手段と、この移動手段を駆
    動する第2駆動源とを有する請求項5または6に記載の
    針貫入によるコンクリート試験装置。
JP24298096A 1996-09-13 1996-09-13 針貫入によるコンクリート試験方法および装置 Pending JPH1090150A (ja)

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