JPH1088495A - 発泡体粒子混抄紙 - Google Patents

発泡体粒子混抄紙

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JPH1088495A
JPH1088495A JP12623797A JP12623797A JPH1088495A JP H1088495 A JPH1088495 A JP H1088495A JP 12623797 A JP12623797 A JP 12623797A JP 12623797 A JP12623797 A JP 12623797A JP H1088495 A JPH1088495 A JP H1088495A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低密度で、断熱性、保温性、耐衝撃性、クッ
ション性に優れた発泡体粒子混抄紙を提供する。 【解決手段】 発泡性粒子をパルプに配合して抄紙した
シートを、該シートの水分量を調整したのち、加熱発泡
させて製造されている発泡体粒子混抄紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば即席麺類や
お茶等のカップ用等として用いることができる、断熱
性、保温性に優れた低密度原紙に関し、特にパルプ繊維
層中に発泡体粒子を均一に分散保持している発泡体粒子
混抄紙からなるシートに関するものである。さらに詳し
くは、本発明は、発泡性粒子をパルプに配合して抄紙し
たシートを、該シートの発泡前の水分量を厳密に調整し
たのちに加熱発泡を行うことによって製造されている発
泡体粒子混抄紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品容器や包装材料等に用いられ
るシートには発泡スチロールや発泡ポリエチレン等の高
分子ポリマーが断熱性、保温性に優れ、成型、加工性、
耐衝撃性もよく、安価であるため大量に使用されている
が、昨今の環境汚染防止への要望から、自然に分解した
り、燃焼しても汚染物質や煤煙等が出にくい紙等への転
換が進められている。紙基材にこれらの機能をもたせる
方法としては、独立気泡に近い空気層を紙に与えるのが
有効な方法である。従来紙状基材に独立気泡に近い気泡
を与える方法としては、中空カプセルを含む塗工層を設
けることや、発泡性カプセルを塗工したのちに加熱発泡
させて低密度化する方法、発泡性カプセルをパルプとと
もに抄紙して抄紙マシンの熱ロール上で発泡させる方法
等が知られている。
【0003】これらの内、真に断熱性等に有効な発泡紙
を得るには、塗工層に発泡剤を塗工して一部の層のみを
発泡状態にする方法より、中空カプセルや発泡性カプセ
ルをパルプと混抄してカプセルを紙全体に分布させ、紙
全体を発泡状態にする方が望ましい。しかし、中空カプ
セル等をパルプと混抄する方法は、パルプと中空カプセ
ルとで比重差があり過ぎて巧く均一に抄紙することが難
しく、余り実用的でない。特開昭52−39924号公
報にはシラスバルーンを抄紙の際添加して嵩高紙を作製
する方法が示されているが、比重が低いために水に浮い
てしまうので抄紙しにくい問題がある。またその実施例
に示された表から判るように抄紙された原紙の密度は
0.37〜0.67g/cm3 であり、発泡ポリスチレ
ン並の低密度と比べるとまだまだ密度が高い。
【0004】一方、特公昭47−24263号公報には
発泡性プラスチックを繊維と混抄する方法が示されてい
るが、その実施例1から判るようにパルプ6gにプラス
チック30gの割合で使用するものであり、これは発泡
性プラスチックを主体とした発明であって紙を主体とす
るシートとは異なる。また、発泡性カプセルを使用する
方法としては、例えば特開昭63−173686号公報
に感熱紙の原紙を製造することが開示されているが、こ
の方法では発泡された原紙の密度は0.5g/cm3
度にしか低下せず、本発明が目的とする有効な断熱性や
クッション性等の特性を備えたものを得るにはまだ発泡
度が不十分であることが判った。
【0005】また、断熱材料として一般に使用されてい
る発泡スチロールの熱伝導性は0.045w/m/k程
度と小さいが、上記発泡性カプセルを含有する密度0.
5g/cm3 の紙の熱伝導性は0.07w/m/kと非
常に大きくて、断熱材としてはまだ不十分であることが
判った。更に、特開昭55−18116号公報にはマイ
クロカプセルを混抄して作製した振動板について記され
ているが、この板にしても密度は0.5g/cm3 程度
であり、本発明が目的とする低密度のものは得られてい
ない。このようなことから、断熱性、保温性、強度、ク
ッション性等の特性が発泡ポリスチレン並である0.1
〜0.3g/cm3 の低密度の紙はまだ知られておら
ず、その開発が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発泡
ポリスチレン並である0.1〜0.3g/cm3 の低密
度体であり、断熱性、保温性、耐衝撃性、クッション性
等に優れている発泡体粒子混抄紙を提供することにあ
る。また本発明は、液体を芯物質とする発泡性粒子を配
合して抄紙したシートを、厳密に制御された条件下に加
熱発泡させることにより、密度が0.1〜0.3g/c
3 であり、断熱性に優れ、またクッション性のある紙
を製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルプに発泡
性粒子を配合して抄紙したシートを加熱により発泡させ
て、低密度の嵩高な紙を製造する方法において、上記シ
ートの加熱発泡前の水分量が65〜72%の状態で加熱
発泡させ、密度が0.1〜0.3g/cm3 の均一な嵩
高な紙を得ることが可能になった。本発明者等は、発泡
前のシートに必要な熱を均一に与えることに着眼し鋭意
検討した結果、加熱発泡する前のシートの水分量を、一
般の抄紙の場合の乾燥時のシート水分量より相当量多く
してドライヤーに送ることにより、均一発泡性に優れた
シートを製造することができることを見出した。
【0008】本発明は、パルプ繊維層に均一に分散保持
された発泡体粒子を含有することを特徴とする発泡体粒
子混抄紙に関するものである。また本発明は、その密度
が0.1〜0.3g/cm3 の均一で嵩高なシートであ
る発泡体粒子混抄紙に関する。
【0009】また本発明は、発泡性粒子をパルプに配合
して抄紙したシートを加熱により発泡させて製造されて
いることを特徴とする前記の各発泡体粒子混抄紙に関す
るものである。
【0010】さらに本発明は、発泡性粒子をパルプに配
合して抄紙したシートを、該シートの発泡前の水分量を
65〜72%の状態に調整して行うことを特徴とする方
法にしたがって製造された発泡体粒子混抄紙に関する。
【0011】一般に抄紙においては、ドライヤー乾燥前
の水分はできるだけ低くするのが通常であり、例えば6
0%以下にするのが普通である。しかし、この水分含量
では発泡性粒子の良好な発泡は得られない。本発明の発
泡体粒子混抄シートの場合、発泡性粒子を配合したパル
プから抄紙したシートの水分含量を65〜72%に調整
して加熱発泡を行うと、発泡性粒子の良好な発泡が得ら
れる。また、このような高水分域においてはパルプ間の
結合が完全ではないので、発泡体の膨張を妨げることが
少なく、またパルプ繊維が移動できるために発泡が充分
に、且つ均一に行われると思われる。
【0012】本発明のシートを発泡させて製造する方法
としては、シートの水分量を所定量に調整後にドライヤ
ーマシーン上で乾燥と同時に発泡を行う方法と、シート
を一旦発泡性粒子の発泡温度以下の温度で乾燥を行い、
その後再び含水させて水分量を所定量に調整した後加熱
処理を行う方法が共に可能である。
【0013】本発明に使用されるパルプとしては、通常
の製紙で使用されるものの何れもが使用可能である。例
えば針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプ等の木材
パルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等を原料として合成パルプ
等を挙げることができ、これらを組み合わせて使用す
る。上記のパルプの他にアクリル繊維、レーヨン繊維、
フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維等
の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維等の
無機繊維等、各種の繊維を混抄することも可能である。
しかしながら、抄紙性の観点からすると、パルプを50
重量%以上配合した方がシートの地合、強度において優
れている。
【0014】本発明に使用する発泡性粒子は、マイクロ
カプセル内に低沸点溶剤を封入した熱膨張性マイクロカ
プセルである。このカプセルは、80〜200℃の比較
的低温度で短時間の加熱により、直径が約4〜5倍、体
積が50〜100倍に膨張する平均粒径5〜30μmの
粒子である。低沸点溶剤としてはイソブタン、ペンタ
ン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水
素、メチルシラン等の揮発性有機溶剤(膨張剤)を塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル等の共重合体から成る熱可塑性樹
脂で包み込んだものであり、マイクロカプセルの膜ポリ
マーの軟化点以上に加熱されると膜ポリマーが軟化しは
じめ、同時に内包されている膨張剤の蒸気圧が上昇し、
膜が押し広げられてカプセルが膨張する。熱膨張性マイ
クロカプセルは比較的低温、短時間で膨張して独立気泡
を形成し、断熱性に優れた材を提供でき、また比較的扱
い易いので、本用途には最適である。これら発泡性粒子
として、マツモトマイクロスフェアーF−30D、同F
−30GS、F−20D、F−50D、F−80D(松
本油脂製薬(株)製)、エクスパンセルWU、同DU
(スウェーデン製、販売元日本フィライト(株))が知
られているが、もちろんこれらに限定されるわけではな
い。発泡性粒子の配合量は、パルプ繊維100部に対し
て1〜40部、好ましくは3〜20部であり、1部以下
では十分な発泡が得られず、40部以上では経済性の面
からあまり適当とはいえない。
【0015】パルプスラリーにはその他に、各種のアニ
オン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の歩留ま
り向上剤、紙力増強剤、サイズ剤等が適宜選択して使用
される。具体的には、紙力増強剤、歩留まり向上剤とし
て、ポリアクリルアミド系のカチオン性、ノニオン性、
アニオン性及び両性の樹脂、ポリエチレンイミン及びそ
の誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリアミン、ポリ
アミド、ポリアミドポリアミン及びその誘導体、カチオ
ン性及び両性澱粉、酸化澱粉、カルボキシメチル化澱
粉、植物ガム、ポリビニルアルコール、尿素ホルマリン
樹脂、メラミンホルマリン樹脂、親水性のポリマー粒子
等の有機系化合物、及び硫酸バンド、アルミナゾル、塩
基性硫酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、塩基
性ポリ水酸化アルミニウム等のアルミ化合物、更に硫酸
第一鉄、塩化第一鉄あるいはコロイダルシリカ、ベント
ナイト等の無機系化合物等を組み合わせて使用すること
ができる。
【0016】サイズ剤としては、酸性抄紙用のロジン系
サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性抄紙用にアルキル
ケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系
サイズ剤等の各種サイズ剤を挙げることができる。
【0017】これら以外には、一般には公知であるが填
料も混合することが出来る。例えばタルク、カオリン、
焼成カオリン、クレー、ケイソウ土、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チ
タン、硫酸マグネシウム、シリカ、アルミノ硅酸塩、ベ
ントナイト等の鉱物質填料やポリスチレン粒子、尿素ホ
ルマリン樹脂粒子等の有機合成填料等が挙げられる。更
に、染料、pH調整剤、スライムコントロール剤、消泡
剤、粘剤等の抄紙用添加助剤も用途に応じて使用でき
る。
【0018】また、本発明の発泡性粒子を含有する紙に
サイズプレス、ゲートロール等の塗工方法にてシート表
面に澱粉、ポリビニルアルコール、表面サイズ剤、顔料
等を塗布することも可能である。以上の構成原料を主原
料として用いて抄紙するが、目標とする坪量は25〜4
00g/cm2 の範囲で適宜選択する。
【0019】まず、本発明の第一の製造方法としては、
抄紙工程のワイヤーパートでシート化した後、プレスパ
ートにより脱水する。通常は後の乾燥を容易にするため
に、ここで水分量を抄紙原紙の60%前後にまで落とす
が、本発明ではシート全体に均一に熱を与える為に、緩
めにプレスして水分量を65〜72%に調整する。72
%を越えると、シートの乾燥に時間がかかりすぎて適当
ではない。このように、65〜72%と高水分にするこ
とは抄紙の常識からははずれているが、ここでの目的で
あるシートを均一に発泡させる為に必須である。その
後、ドライヤーパートにシートを送って乾燥処理を施し
発泡させるが、その温度としてはマイクロカプセルの最
高発泡温度±30℃の範囲にあることが好ましい。例え
ば、マツモトマイクロスフェアーF−30Dでは、13
0±30℃にあることが好ましく、特に110〜140
℃にあることが望ましい。
【0020】本発明の第二の製造方法としては、まず抄
紙工程のワイヤーパートでシート化した後、プレスパー
トで通常の60%前後の水分までできるだけ脱水し、そ
の後発泡剤を発泡させない温度範囲で乾燥し、未発泡原
紙を製造する。このときの水分は、50〜5%の範囲に
あれば製造上問題はない。
【0021】次いで、再び水分をこの未発泡原紙に与え
て65〜72%に調整した後、発泡させるためにドライ
ヤーで乾燥することにより得られる。この方法で、未発
泡原紙を製造するためのドライヤー又は熱風乾燥機の温
度としては、発泡剤の最高発泡温度より40℃以上低い
ことが好ましく、発泡原紙を製造するドライヤーとして
は、第一の方法の最高発泡温度±30℃にあることが好
ましい。例えばF−30Dを使用するときは、未発泡原
紙製造には80℃以下、発泡原紙製造には130±30
℃にあることが望ましい。
【0022】この第二の製造方法は、抄紙する抄紙機の
速度が速かったり、最高温度があまり高くできない場合
に好ましく、ここで挙げる発泡原紙製造用には、ヤンキ
ードライヤー等の低速だがドライヤー温度を高くし易い
抄紙機を利用したり、また、発泡原紙にしわが入りにく
いように通紙ラインを工夫したものを使用できる等の利
点があり、有用である。いずれにしても、本発明の密度
が0.1〜0.3g/cm3 である低密度な発泡原紙を
有効に製造するには、発泡用ドライヤーに入る原紙の水
分を65〜72%と、通常より高くすることが必要であ
ることがわかった。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろん本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、以下において%及び部数はすべて
重量%、部数を示す。
【0024】実施例1 カナダ標準ろ水度(CSF)450mlに叩解した広葉
樹晒パルプ(LBKP)80%とカナダ標準ろ水度(C
SF)470mlに叩解した針葉樹晒パルプ(NBK
P)20%とから成るパルプ(100部)を分散したパ
ルプスラリーに、発泡性マイクロカプセル粒子(松本油
脂製薬(株)製、マツモトマイクロスフェアーF−30
D、粒子径10〜20μm、最高発泡温度130℃)1
0部、乾燥紙力増強剤(荒川化学工業(株)製、ポリス
トロン117)0.2部、カチオン化澱粉(王子ナショ
ナル社製、CATO−15)1.0部、アルキルケテン
ダイマー系サイズ剤(荒川化学工業(株)製、サイズパ
インK903)0.03部、湿潤紙力増強剤(DICハ
ーキュレス社製、カイメン557H)0.4部をよく攪
拌しながら添加し、パルプ濃度0.03%、pH7.3
に調整し、抄紙原紙とした。得られた抄紙原紙を用い
て、常法に従って角型手抄きシートマシーン(80メッ
シュ)により坪量300g/m2 の紙を抄紙し、3kg
/cm2 で1分間プレスした後、ろ紙ではさんで5kg
のクーチロールをころがし、ろ紙枚数とロール使用回数
を変えることにより水分量を66%に調整した。その
後、表面温度140〜150℃のロータリードライヤー
((株)エフシー製作所製、速度0.36cm/s)で
表裏2回通しの乾燥処理を行い、シートを得た。その
後、JISに従い、坪量、厚さ、密度を測定し、また、
発泡むらの有無を見た目で評価した。
【0025】実施例2 プレス後に、挟むろ紙の枚数を変えてクーチロールによ
り水分量を70%に調整した以外は、実施例1と同様の
手順で発泡紙を作成し、物性を測定した。
【0026】比較例1 プレス後に、挟むろ紙の枚数を変えてクーチロールによ
り水分量を60%に調整した以外は、実施例1と同様の
手順で発泡紙を作成し、物性を測定した。
【0027】比較例2 プレス後に、挟むろ紙の枚数を変えてクーチロールによ
り水分量を75%に調整したことと、乾燥させる為に表
裏2ずつドライヤーに通したこと以外は、実施例1と同
様の手順で発泡紙を作成し、物性を測定した。
【0028】実施例3 坪量を200g/m2 にした以外、実施例1と同様の手
順で発泡紙を作成し、物性を測定した。
【0029】実施例4 坪量を100g/m2 にし、ドライヤーに1回通して乾
燥処理をした以外、実施例1と同様の手順で発泡紙を作
成し、物性を測定した。
【0030】実施例5 坪量を100g/m2 にし、添加する発泡剤をF−20
D(松本油脂製薬(株)製、マツモトマイクロスフェア
ーF−20D、粒子径10〜20μm、最高発泡温度1
20℃)に変えた以外、実施例1と同様の手順で発泡紙
を作成し、物性を測定した。
【0031】実施例6 坪量を100g/m2 にし、発泡剤の添加量を5部にし
た以外、実施例1と同様の手順で発泡紙を作成し、物性
を測定した。
【0032】実施例7 坪量を100g/m2 にし、発泡剤の添加量を15部に
した以外、実施例1と同様の手順で発泡紙を作成し、物
性を測定した。
【0033】実施例8 坪量を100g/m2 にし、発泡剤の添加量を20部に
した以外、実施例1と同様の手順で発泡紙を作成し、物
性を測定した。
【0034】これらの結果を表1に示す。
【表1】
【0035】表1から明らかなように、水分量が65%
以下であれば、厚みがまだ不十分であり、密度も高すぎ
る。また、発泡むらがひどく、均一なシートが得られな
い。水分量が75%以上である場合、厚さや密度に関し
ては充分であるが、多数回ドライヤー通しを行わなけれ
ば乾燥が出来ず、そのために発泡むらも起こり易くな
る。よって、水分量に関しては、65〜72%の範囲が
適当であると言える。また、実施例4及び6、7、8で
発泡剤の添加濃度による違いが示されており、発泡剤を
多く添加するほど厚みもでて密度も低くなっている。
【0036】実施例9 実施例1と同様にプレス後の水分量を調整後、表面温度
を80℃前後に落としたロータリードライヤーで水分を
乾燥した未発泡原紙を作成し、その後再び含水させて水
分を69%にし、表面温度140℃のロータリードライ
ヤーで発泡乾燥処理を行った。得られたシートについ
て、JISに従って坪量、厚さ、密度を測定し、発泡む
らの有無を見た目で評価した。
【0037】比較例3 再含水後の水分量を60%にした以外、実施例9と同様
の処理を行って、発泡原紙を作成した。
【0038】これらの結果を表2に示す。
【表2】
【0039】表2では、実施例、比較例ともに密度は
0.1〜0.3g/cm3 の範囲にあるが、出来上がっ
たシートが比較例の場合発泡むらが多く、充分に熱が伝
わらなかったものと考えられる。すなわち、未発泡原紙
から作製する場合も、水分量は65〜72%の範囲内に
あることが重要である。以上の結果からも明らかなよう
に、本発明により、発泡体粒子混抄紙の発泡性を著しく
向上させることができた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、シートのプレス後の水
分量を65〜72%に調整した後で乾燥工程に送ること
により、シート内に均一に熱を伝えることが可能となる
ので、シート中に混抄され、均一に分散保持されている
発泡性粒子が発泡して均一な独立気泡を形成することか
ら、従来品より低密度で断熱性、保温性、強度、クッシ
ョン性、耐衝撃性に優れた発泡体粒子混抄紙が提供され
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプ繊維層に均一に分散保持された発
    泡体粒子を含有することを特徴とする発泡体粒子混抄
    紙。
  2. 【請求項2】 密度が0.1〜0.3g/cm3 の均一
    で嵩高なシートであることを特徴とする請求項1記載の
    発泡体粒子混抄紙。
  3. 【請求項3】 発泡性粒子をパルプに配合して抄紙した
    シートを、該シートの水分量を65〜72%に調整した
    のち、加熱発泡させることによって製造されたものであ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の発泡体
    粒子混抄紙。
  4. 【請求項4】 前記発泡体粒子混抄紙は、前記発泡性粒
    子として平均粒径5〜30μmの熱膨張性マイクロカプ
    セルであり、加熱により直径が約4〜5倍、体積が50
    〜100倍に膨張する発泡性粒子を使用して製造された
    ものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいず
    れか1項に記載の発泡体粒子混抄紙。
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