JPH1088227A - 金属材料の焼戻し方法及び接続用端子ピン - Google Patents
金属材料の焼戻し方法及び接続用端子ピンInfo
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- JPH1088227A JPH1088227A JP8248418A JP24841896A JPH1088227A JP H1088227 A JPH1088227 A JP H1088227A JP 8248418 A JP8248418 A JP 8248418A JP 24841896 A JP24841896 A JP 24841896A JP H1088227 A JPH1088227 A JP H1088227A
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- Japan
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- tempering
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- metal material
- terminal pin
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Abstract
(57)【要約】
【解決課題】 焼入れした金属材料をレーザ等の高エネ
ルギービームの照射によって焼戻す際に、均一な硬度で
の焼戻しを行う。 【解決手段】 金属材料に高エネルギービームを照射し
て焼戻す方法において、前記高エネルギービームの照射
位置よりも上流側の照射位置に温度制御用気体を吹き付
けることを特徴とする。高エネルギービームの熱を温度
制御用気体が放散するため、照射位置よりも上流側の過
剰な温度上昇を防止でき、焼戻し条件が安定する。
ルギービームの照射によって焼戻す際に、均一な硬度で
の焼戻しを行う。 【解決手段】 金属材料に高エネルギービームを照射し
て焼戻す方法において、前記高エネルギービームの照射
位置よりも上流側の照射位置に温度制御用気体を吹き付
けることを特徴とする。高エネルギービームの熱を温度
制御用気体が放散するため、照射位置よりも上流側の過
剰な温度上昇を防止でき、焼戻し条件が安定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼入れによって硬
化した金属材料を焼戻しする方法及びこの方法によって
作製される接続用端子ピンに関する。
化した金属材料を焼戻しする方法及びこの方法によって
作製される接続用端子ピンに関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブル用のコネクタや電気機器のコネ
クタには、相手部材との電気的接続を行うため、金属か
らなる接続用端子ピンが使用されている。図3はこのよ
うな接続用端子ピンを2極使用したコネクタの接続構造
を示し、1は機器側のコネクタ、2は相手側のコネクタ
であり、接続用端子ピン3,4をそれぞれ備えている。
クタには、相手部材との電気的接続を行うため、金属か
らなる接続用端子ピンが使用されている。図3はこのよ
うな接続用端子ピンを2極使用したコネクタの接続構造
を示し、1は機器側のコネクタ、2は相手側のコネクタ
であり、接続用端子ピン3,4をそれぞれ備えている。
【0003】これらの接続用端子ピン3,4はステンレ
ス等の鋼等、アルミニウム合金あるいは銅合金などの導
電性金属によって成形されており、樹脂からなるハウジ
ング5,6から突出する接触部7,8と、接触部7,8
に連設された加締め部9,10とをそれぞれ有してい
る。
ス等の鋼等、アルミニウム合金あるいは銅合金などの導
電性金属によって成形されており、樹脂からなるハウジ
ング5,6から突出する接触部7,8と、接触部7,8
に連設された加締め部9,10とをそれぞれ有してい
る。
【0004】コネクタ1の接触部7は雌側であり、雄側
のコネクタ2の接触部8が差し込まれる差し込み孔11
が先端部に形成されている。また、雌側の接触部7はス
リット12によって2つ割りされることにより、ばね性
が付与されており、雄側のコネクタの接触部8の繰り返
し着脱によっても、良好な接触が可能となっている。
のコネクタ2の接触部8が差し込まれる差し込み孔11
が先端部に形成されている。また、雌側の接触部7はス
リット12によって2つ割りされることにより、ばね性
が付与されており、雄側のコネクタの接触部8の繰り返
し着脱によっても、良好な接触が可能となっている。
【0005】加締め部9,10はいずれも電線13,1
4と接続されるものであり、細長の筒状に形成され、電
線13,14の絶縁被覆から露出された導体15が差し
込まれ、この差し込み状態で加締めされることにより、
導体15が抜け止めされて接続される。なお、加締め部
9,10と電線13,14との接続を半田付けによって
行うこともなされているが、半田付けは工数が面倒で、
手間がかかるため、あまり採用されていない。
4と接続されるものであり、細長の筒状に形成され、電
線13,14の絶縁被覆から露出された導体15が差し
込まれ、この差し込み状態で加締めされることにより、
導体15が抜け止めされて接続される。なお、加締め部
9,10と電線13,14との接続を半田付けによって
行うこともなされているが、半田付けは工数が面倒で、
手間がかかるため、あまり採用されていない。
【0006】16,17はそれぞれの接続用端子ピン
3,4に形成された鍔部であり、接続用端子ピン3,4
を樹脂製ハウジング5,6に埋め込んだり、組み込んだ
場合の抜け止めの作用を行う。
3,4に形成された鍔部であり、接続用端子ピン3,4
を樹脂製ハウジング5,6に埋め込んだり、組み込んだ
場合の抜け止めの作用を行う。
【0007】接続用端子ピンの寸法は、雌側の端子ピン
3の場合、最大径の直径が3mm以下、例えば、1.8
mm程度であり、筒状の加締め部9の直径が1.5mm
程度、その筒孔の孔径が1mm程度となっている。
3の場合、最大径の直径が3mm以下、例えば、1.8
mm程度であり、筒状の加締め部9の直径が1.5mm
程度、その筒孔の孔径が1mm程度となっている。
【0008】かかる接続用端子ピン3,4の製造におい
ては、接触部7,8にばね性を付与するため、焼入れに
よる硬化処理が行われ、これにより接触部7,8及び加
締め部9,10を含めたピン全体が硬化されている。と
ころが、加締め部9,10が硬化した状態のままでは、
加締めた際に、ひびや割れが生じ易い。このため接続用
端子ピン3,4の加締め部9,10で多数の電線を接続
する場合には、ひびや割れによって接続強度の安定性を
確保することが難しかった。このひびや割れを回避する
ため加締め部9,10に鞭性を付与する方法として、加
締め部9,10だけを焼戻しすることが考えられる。
ては、接触部7,8にばね性を付与するため、焼入れに
よる硬化処理が行われ、これにより接触部7,8及び加
締め部9,10を含めたピン全体が硬化されている。と
ころが、加締め部9,10が硬化した状態のままでは、
加締めた際に、ひびや割れが生じ易い。このため接続用
端子ピン3,4の加締め部9,10で多数の電線を接続
する場合には、ひびや割れによって接続強度の安定性を
確保することが難しかった。このひびや割れを回避する
ため加締め部9,10に鞭性を付与する方法として、加
締め部9,10だけを焼戻しすることが考えられる。
【0009】特開平2−270910号公報には、この
焼戻しを行う従来技術が記載されている。この方法は、
レーザ、電子ビーム等の高エネルギービームを接続用端
子ピン、トルク軸や圧力シリンダのロッド等の鋼材等
(以下、金属材料)に照射するものであり、高エネルギ
ービームを照射する前または照射した後に、高周波コイ
ルによって予熱または後熱を付与している。金属材料に
高エネルギービームを照射したままで大気中に放置する
と、自己冷却による急冷を起こして、焼入れされ、硬化
するためであり、この急冷を予熱または後熱によって防
止するものである。
焼戻しを行う従来技術が記載されている。この方法は、
レーザ、電子ビーム等の高エネルギービームを接続用端
子ピン、トルク軸や圧力シリンダのロッド等の鋼材等
(以下、金属材料)に照射するものであり、高エネルギ
ービームを照射する前または照射した後に、高周波コイ
ルによって予熱または後熱を付与している。金属材料に
高エネルギービームを照射したままで大気中に放置する
と、自己冷却による急冷を起こして、焼入れされ、硬化
するためであり、この急冷を予熱または後熱によって防
止するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属材
料で予熱または後熱した場合、熱伝導によって熱が蓄積
され、金属材料が温度上昇する。そして、この温度上昇
に加えて、高エネルギービームの加熱が作用するため、
金属材料は過剰に温度上昇し、焼戻しの開始時と終了時
では、焼戻し条件が変化する。このため均一な焼戻し条
件とならず、焼き戻し後の硬度が均一とならない問題を
有している。
料で予熱または後熱した場合、熱伝導によって熱が蓄積
され、金属材料が温度上昇する。そして、この温度上昇
に加えて、高エネルギービームの加熱が作用するため、
金属材料は過剰に温度上昇し、焼戻しの開始時と終了時
では、焼戻し条件が変化する。このため均一な焼戻し条
件とならず、焼き戻し後の硬度が均一とならない問題を
有している。
【0011】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたものであり、金属材料の過剰な温度上昇を抑制し
て、焼戻し条件を安定させることにより、焼戻し後の硬
化を均一とすることができる焼戻し方法を提供すること
を目的とする。また、本発明は、この焼戻しによって、
良好な靱性の加締め部を備えることができる接続用端子
ピンを提供することを目的とする。
されたものであり、金属材料の過剰な温度上昇を抑制し
て、焼戻し条件を安定させることにより、焼戻し後の硬
化を均一とすることができる焼戻し方法を提供すること
を目的とする。また、本発明は、この焼戻しによって、
良好な靱性の加締め部を備えることができる接続用端子
ピンを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の金属材料の焼戻
し方法は、金属材料に高エネルギービームを照射して焼
戻す方法において、前記高エネルギービームの照射位置
よりも上流側の照射位置に温度制御用気体を吹き付ける
ことを特徴とする。この場合、金属材料を回転しなが
ら、金属材料と高エネルギービームの照射源とを相対的
に直線移動させることを特徴とする。
し方法は、金属材料に高エネルギービームを照射して焼
戻す方法において、前記高エネルギービームの照射位置
よりも上流側の照射位置に温度制御用気体を吹き付ける
ことを特徴とする。この場合、金属材料を回転しなが
ら、金属材料と高エネルギービームの照射源とを相対的
に直線移動させることを特徴とする。
【0013】本発明に使用される温度制御用気体として
は、空気あるいはN2 ガス、CO2ガス等の不活性ガ
ス、酸素その他のものが選択される。この場合、金属材
料は急冷すると焼入れされる性質を有するため、金属材
料が有する熱伝導性、熱吸収性等の温度特性によって、
金属材料によって焼きが入らないように吐出する温度制
御用気体の温度及び流量を制御する。温度としては、制
御し易い点から室温が良好であり、この場合は、流量を
調整する。高エネルギービームとしては、レーザ、電子
ビーム等を使用できる。
は、空気あるいはN2 ガス、CO2ガス等の不活性ガ
ス、酸素その他のものが選択される。この場合、金属材
料は急冷すると焼入れされる性質を有するため、金属材
料が有する熱伝導性、熱吸収性等の温度特性によって、
金属材料によって焼きが入らないように吐出する温度制
御用気体の温度及び流量を制御する。温度としては、制
御し易い点から室温が良好であり、この場合は、流量を
調整する。高エネルギービームとしては、レーザ、電子
ビーム等を使用できる。
【0014】このように高エネルギービームを照射する
上流側の金属材料に、温度制御用気体を吹き付けること
により、前段位置で照射された高エネルギービームの熱
により、次段の照射位置が過剰に温度上昇する原因とな
る熱を奪うことができ、この温度制御用気体を冷却用媒
体として機能させることにより、過剰な温度上昇を抑
え、焼戻しの条件を安定させることができる。このた
め、金属材料の焼戻し後の硬度を均一にできる。
上流側の金属材料に、温度制御用気体を吹き付けること
により、前段位置で照射された高エネルギービームの熱
により、次段の照射位置が過剰に温度上昇する原因とな
る熱を奪うことができ、この温度制御用気体を冷却用媒
体として機能させることにより、過剰な温度上昇を抑
え、焼戻しの条件を安定させることができる。このた
め、金属材料の焼戻し後の硬度を均一にできる。
【0015】本発明の接続用端子ピンは、硬化処理によ
りバネ性が付与され、相手側の端子ピンと接続される接
触部と、この接触部よりも小さな硬度となっており、電
線が加締めによって接続される加締め部とを備えている
ことを特徴とする。
りバネ性が付与され、相手側の端子ピンと接続される接
触部と、この接触部よりも小さな硬度となっており、電
線が加締めによって接続される加締め部とを備えている
ことを特徴とする。
【0016】この端子ピンは、金属材料への焼入れによ
って全体が硬化されると共に、前記加締め部が温度制御
用気体の吹き付け後の高エネルギービームの照射によっ
て焼戻されていることを特徴とする。この接続用端子ピ
ンでは、加締め部が焼戻しによって硬度が小さくなっ
て、靱性を有しているため、加締めても割れ、ひびが発
生することがない。
って全体が硬化されると共に、前記加締め部が温度制御
用気体の吹き付け後の高エネルギービームの照射によっ
て焼戻されていることを特徴とする。この接続用端子ピ
ンでは、加締め部が焼戻しによって硬度が小さくなっ
て、靱性を有しているため、加締めても割れ、ひびが発
生することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はレーザを用いて棒状の金属
材料21を焼戻しする状態を表しており、棒状の金属材
料21がスクロールチャック22によって把持され、一
方向へ回転可能となっている。金属材料21に近接した
部位には、レーザ27を金属材料21に照射しながら矢
印Aで示す方向に移動するレーザノズル23が配置され
ている。このレーザノズル23が移動する上昇側には、
常温の空気を金属材料21に吹き付けるガスノズル24
が配置されている。ガスノズル24は、コントローラ2
6の制御によって、開閉度が調整される弁25を有して
いる。
材料21を焼戻しする状態を表しており、棒状の金属材
料21がスクロールチャック22によって把持され、一
方向へ回転可能となっている。金属材料21に近接した
部位には、レーザ27を金属材料21に照射しながら矢
印Aで示す方向に移動するレーザノズル23が配置され
ている。このレーザノズル23が移動する上昇側には、
常温の空気を金属材料21に吹き付けるガスノズル24
が配置されている。ガスノズル24は、コントローラ2
6の制御によって、開閉度が調整される弁25を有して
いる。
【0018】この構造において、棒状の金属材料21を
スクロールチャック22で把持して回転させながら、レ
ーザ27の出力する場所を引き出し方向へ移行する。こ
れにより、金属材料21に対して、螺旋状にレーザ27
が照射される。レーザ27は、焼戻しを行う為の強いエ
ネルギーと自己冷却を起こさない為の低エネルギーとを
交互に出力する。
スクロールチャック22で把持して回転させながら、レ
ーザ27の出力する場所を引き出し方向へ移行する。こ
れにより、金属材料21に対して、螺旋状にレーザ27
が照射される。レーザ27は、焼戻しを行う為の強いエ
ネルギーと自己冷却を起こさない為の低エネルギーとを
交互に出力する。
【0019】これに加えて、レーザ27が次に移行して
出力する位置を中心に、金属材料21に対して空気を吐
出する。空気を吐出することによって、過剰な温度上昇
を抑えることができる。
出力する位置を中心に、金属材料21に対して空気を吐
出する。空気を吐出することによって、過剰な温度上昇
を抑えることができる。
【0020】すなわち、常温の空気を金属材料21に吹
き付けることにより、前段位置に照射されたレーザ27
の熱で次段の照射位置が過剰に温度上昇する原因となる
熱を放散することができ、過剰な温度上昇を抑制するも
のである。この場合、金属材料は、その材質、形状、大
きさによって熱伝導性や熱吸収性等の温度特性が異なる
ため、その温度特性に基づいて、空気の吐出量を弁25
によって調節する。また、一定の空気の吐出量では金属
材料の温度を一定に保つことが困難なため、コントロー
ラ26が弁25の開閉度を制御し、空気の吐出量を変化
させて、金属材料21の温度を一定に保つ。このような
ことから、金属材料21に吹き付ける気体としては、レ
ーザの熱によって金属材料に発生する熱を放散して、金
属材料の温度をほぼ一定の範囲に保つものが使用され
る。
き付けることにより、前段位置に照射されたレーザ27
の熱で次段の照射位置が過剰に温度上昇する原因となる
熱を放散することができ、過剰な温度上昇を抑制するも
のである。この場合、金属材料は、その材質、形状、大
きさによって熱伝導性や熱吸収性等の温度特性が異なる
ため、その温度特性に基づいて、空気の吐出量を弁25
によって調節する。また、一定の空気の吐出量では金属
材料の温度を一定に保つことが困難なため、コントロー
ラ26が弁25の開閉度を制御し、空気の吐出量を変化
させて、金属材料21の温度を一定に保つ。このような
ことから、金属材料21に吹き付ける気体としては、レ
ーザの熱によって金属材料に発生する熱を放散して、金
属材料の温度をほぼ一定の範囲に保つものが使用され
る。
【0021】このような実施の形態によれば、レーザま
たは電子ビーム等の高エネルギービームによる過剰な温
度上昇を抑えることができ、また自己冷却による焼入れ
を起こさないよう金属材料の温度を維持することができ
るため、焼戻しの条件が安定し、金属材料の焼戻し後の
硬度を均一にすることができる。
たは電子ビーム等の高エネルギービームによる過剰な温
度上昇を抑えることができ、また自己冷却による焼入れ
を起こさないよう金属材料の温度を維持することができ
るため、焼戻しの条件が安定し、金属材料の焼戻し後の
硬度を均一にすることができる。
【0022】図2は本発明の接続用端子ピン30を示
し、図3と同一の部分は同一の符号で対応させてある。
この端子ピン30は雌側に使用されるものであり、接触
部7、筒状の加締め部9を含めた全体が焼入れによって
硬化され、この硬化処理により接触部7にばね性が付与
されている。
し、図3と同一の部分は同一の符号で対応させてある。
この端子ピン30は雌側に使用されるものであり、接触
部7、筒状の加締め部9を含めた全体が焼入れによって
硬化され、この硬化処理により接触部7にばね性が付与
されている。
【0023】そして、この硬化処理の後、接触部7側を
チャックにより保持して加締め部9だけを図1に示すよ
うに、焼戻しする。例えば端子ピン30がベリリウム銅
の場合、強いエネルギーとして加締め部表面で800℃
となるエネルギーを与え、自己冷却を起こさない為の低
エネルギーとして表面で600℃となるエネルギーを与
え、かつガスノズル24のノズル径を0.6mmとして
1分当たり30リットルの常温の空気を用いる。この焼
戻しによって加締め部9は硬度が均一に小さくなって靱
性が付与されるため、電線13を接続するための加締め
を行っても、割れたり、ひびが発生することがなくな
る。なお、この端子ピンは雌側に限らず、雄側にも同様
に適用することができる。なお、焼戻し後の加締め部9
には、電線13との接続を良好にするために、ニッケル
メッキ等の導電性金属メッキを施してもよい。
チャックにより保持して加締め部9だけを図1に示すよ
うに、焼戻しする。例えば端子ピン30がベリリウム銅
の場合、強いエネルギーとして加締め部表面で800℃
となるエネルギーを与え、自己冷却を起こさない為の低
エネルギーとして表面で600℃となるエネルギーを与
え、かつガスノズル24のノズル径を0.6mmとして
1分当たり30リットルの常温の空気を用いる。この焼
戻しによって加締め部9は硬度が均一に小さくなって靱
性が付与されるため、電線13を接続するための加締め
を行っても、割れたり、ひびが発生することがなくな
る。なお、この端子ピンは雌側に限らず、雄側にも同様
に適用することができる。なお、焼戻し後の加締め部9
には、電線13との接続を良好にするために、ニッケル
メッキ等の導電性金属メッキを施してもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明の焼戻し方法によると、高エネル
ギービームによる金属材料の過剰な温度上昇を抑え、し
かも自己冷却による焼入れを起こさないように金属材料
の温度を維持できるため、焼戻し条件が安定し、金属材
料の焼戻し後の硬度を均一にすることができる。
ギービームによる金属材料の過剰な温度上昇を抑え、し
かも自己冷却による焼入れを起こさないように金属材料
の温度を維持できるため、焼戻し条件が安定し、金属材
料の焼戻し後の硬度を均一にすることができる。
【0025】本発明の接続用端子ピンは、上述した焼戻
しによって加締め部の硬度が均一に小さくなっているた
め、加締めても割れやひびが生じることがなく、電線と
の接続を確実に行うことができる。
しによって加締め部の硬度が均一に小さくなっているた
め、加締めても割れやひびが生じることがなく、電線と
の接続を確実に行うことができる。
【図1】本発明の実施の形態の焼戻しを示す正面図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施の形態の接続用端子ピンの破断正
面図である。
面図である。
【図3】接続用端子ピンの使用状態の断面図である。
21 金属材料 22 スクロールチャック 23 レーザノズル 24 ガスノズル 25 弁 26 コントローラ 27 レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C21D 1/34 C21D 1/34 U 9/00 9/00 A
Claims (3)
- 【請求項1】 金属材料に高エネルギービームを照射し
て焼戻す方法において、前記高エネルギービームの照射
位置よりも上流側の照射位置に温度制御用気体を吹き付
けることを特徴とする金属材料の焼戻し方法。 - 【請求項2】 金属材料を回転しながら、金属材料と高
エネルギービームの照射源とを相対的に直線移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の金属材料の焼戻し方
法。 - 【請求項3】 硬化処理によりバネ性が付与され、相手
側の端子ピンと接続される接触部と、この接触部よりも
小さな硬度となっており、電線が加締めによって接続さ
れる加締め部とを備えていることを特徴とする接続用端
子ピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8248418A JPH1088227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 金属材料の焼戻し方法及び接続用端子ピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8248418A JPH1088227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 金属材料の焼戻し方法及び接続用端子ピン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1088227A true JPH1088227A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17177832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8248418A Withdrawn JPH1088227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 金属材料の焼戻し方法及び接続用端子ピン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1088227A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327105A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Jtekt Corp | レーザ熱処理方法及びその装置 |
US9625400B2 (en) | 2010-10-06 | 2017-04-18 | Robert Bosch Gmbh | Method for setting a temperature of a sensor element |
-
1996
- 1996-09-19 JP JP8248418A patent/JPH1088227A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327105A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Jtekt Corp | レーザ熱処理方法及びその装置 |
US9625400B2 (en) | 2010-10-06 | 2017-04-18 | Robert Bosch Gmbh | Method for setting a temperature of a sensor element |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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