JPH1087787A - 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物 - Google Patents

変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物

Info

Publication number
JPH1087787A
JPH1087787A JP25017396A JP25017396A JPH1087787A JP H1087787 A JPH1087787 A JP H1087787A JP 25017396 A JP25017396 A JP 25017396A JP 25017396 A JP25017396 A JP 25017396A JP H1087787 A JPH1087787 A JP H1087787A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
equivalent
epoxy
resin
alkylphenol novolak
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25017396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3743831B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Yoshida
一彦 吉田
Yasuyuki Takeda
恭幸 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Tohto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohto Kasei Co Ltd filed Critical Tohto Kasei Co Ltd
Priority to JP25017396A priority Critical patent/JP3743831B2/ja
Publication of JPH1087787A publication Critical patent/JPH1087787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3743831B2 publication Critical patent/JP3743831B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、常温に於いてミネラルスピリッツに
完全に溶解するエポキシ樹脂と密着性、耐食性等に優れ
た塗膜が得られる硬化性組成物を提供する事を目的とす
る。 【構成】エポキシ樹脂とアルキルフェノールノボラック
樹脂とをエポキシ基1当量に対してフェノール性水酸基
0.06〜0.6当量の割合で反応させて得られるエポ
キシ当量200〜2,000g/eqであり、ミネラル
スピリッツに可溶であることを特徴とするアルキルフェ
ノールノボラック変性エポキシ樹脂。及び該アルキルフ
ェノールノボラック変性エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬
化剤より成る事を特徴とする硬化性組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温に於いて高引
火点で、低毒性であるミネラルスピリッツに完全に溶解
し、塗料、接着剤、床材、絶縁材料、注型材料、可撓性
付与剤等の広範な分野に使用する事ができる変性エポキ
シ樹脂とその硬化性組成物に関するものであり、とりわ
け、密着性、耐食性等に優れる硬化物が得られる組成物
を提供するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、エポキシ樹脂はその優れた耐食
性、密着性、耐薬品性等の特徴により橋梁、タンク、船
舶等の重防食塗料用に広く用いられているが、一般的に
はビスフェノール型のエポキシ樹脂をキシレン、トルエ
ン等の低引火点、低沸点の毒性の強い有機溶剤に溶解し
て使用されている。このため、塗装時の溶剤臭による作
業環境悪化の問題や火災の危険性、更には旧塗膜に塗装
した場合旧塗膜を膨潤させ、リフティングさせる等の問
題があった。これらの問題を改善するためには、塗装時
の臭気が少なく高引火点の溶剤を用いる必要があるが、
従来のエポキシ樹脂ではこれら溶剤への溶解性が低いた
めに塗料が溶剤と分離したり、濁ったりする等の問題が
あった。
【0003】これらの問題の改善策として、特開平4−
11623号公報、特公平7−68491号公報にはソ
ルベッソ100のように炭素数9〜11の芳香族炭化水
素系溶剤に溶解する変性エポキシ樹脂が報告されている
が、芳香族炭化水素系溶剤では塗装作業時の臭気をなく
すことができない問題があった。またこのためミネラル
スピリッツのように高引火点の脂肪族炭化水素系溶剤に
溶解し、かつ密着性、耐食性に優れる塗膜が得られるエ
ポキシ樹脂の出現が望まれていた。一方、フェノールノ
ボラック変性エポキシ樹脂は公知であり、たとえば特開
平6−16995号公報には2官能の芳香族エポキシ樹
脂にフェノールノボラック樹脂で変性させたフェノール
ノボラック変性エポキシ樹脂が報告されている。該公開
公報によれば、フェノールノボラック変性エポキシ樹脂
は常温硬化性に優れ、しかもエポキシ−アミン系の優れ
た性能を有し、塗膜硬度に優れた塗膜を形成する旨記載
されているが、この従来公知のフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂はミネラルスピリッツなどの弱溶剤に溶
解するものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはこのよう
な現状に鑑み、高引火点で臭気の少ない脂肪族系溶剤に
可溶であるエポキシ樹脂を開発すべく鋭意検討した結
果、エポキシ樹脂を特定の割合のアルキルフェノールノ
ボラック樹脂で変性することによって上記の問題点を解
決することを見い出し本発明を完成するに至ったもので
ある。即ち、本発明はミネラルスピリッツに常温で完全
に溶解し、かつ密着性、耐食性等に優れた塗膜を与える
エポキシ樹脂及びその硬化性組成物を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、エポキ
シ樹脂とアルキルフェノールノボラック樹脂とをエポキ
シ基1当量に対してフェノール性水酸基0.06〜0.
6当量の割合で反応させて得られるエポキシ当量200
〜2,000g/eqであり、ミネラルスピリッツに可
溶であることを特徴とするアルキルフェノールノボラッ
ク変性エポキシ樹脂、及び上記エポキシ樹脂とエポキシ
樹脂硬化剤を含有する事を特徴とする硬化性組成物より
成るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いるエポキシ樹脂とし
ては芳香族骨格を0〜45重量%含有して成るエポキシ
当量130〜1,000g/eqのエポキシ樹脂であ
る。芳香族骨格のエポキシ樹脂は一般にミネラルスピリ
ッツに溶解しないが一般的な諸物性についてバランスの
とれた性能を示す。一方芳香族以外の骨格、脂肪族骨
格、脂環式骨格、重合脂肪酸骨格のエポキシ樹脂はミネ
ラルスピリッツに対する溶解性が高いが耐食性などの物
性が落ちる欠点がある。またアルキルフェノールノボラ
ック樹脂もミネラルスピリッツに完溶し耐水性、耐食性
等に優れるが単独での硬化塗膜が脆いのが欠点である。
以上の理由で芳香族骨格が45重量%以下のエポキシ樹
脂であればミネラルスピリッツに溶解せしめることが出
来、かつアルキルフェノールノボラックで変性すること
により諸物性にバランスの取れた硬化塗膜を与える樹脂
を提供できる。このような芳香族骨格を0〜45重量%
含有して成るエポキシ樹脂としては、芳香族グリシジル
エーテル、脂肪族グリシジルエーテル、重合脂肪酸グリ
シジルエステルなど単独の樹脂及びその混合物、芳香族
グリシジルエーテルと重合脂肪酸の反応物、重合脂肪酸
ポリグリシジルエステルと芳香族ポリオールの反応物、
重合脂肪酸グリシジルエステルと重合脂肪酸との反応
物、脂肪族グリシジルエーテルと重合脂肪酸との反応
物、脂肪族グリシジルエーテルと芳香族ポリオールとの
反応物など芳香族骨格を0〜45重量%含有する反応生
成物、及びこれらの混合物などが考えられるが芳香族骨
格が45重量%以下であればどの様な物でもよく、これ
らに限定される物ではない。またエポキシ当量は130
〜1,000g/eq、好ましくは170g/eq〜5
00g/eqである。エポキシ当量130g/eq以下
のものは合成が困難であり、エポキシ当量1,000g
/eqを超えるものは架橋密度が疎になり耐食性及び耐
薬品性等の硬化物の特性が損なわれるためである。
【0007】本発明に用いるアルキルフェノールノボラ
ック樹脂はアルキル基の炭素数が4〜9のアルキルフェ
ノール類化合物とホルムアルデヒド類化合物とを酸触媒
の存在下、反応温度30〜105℃で30分〜10時間
反応させた後、残存する系内の水を常圧及び減圧で留去
する事により得ることが出来る。アルキル基の炭素数が
4〜9のアルキルフェノール類化合物としてはパラブチ
ルフェノール、パラ−ペンチルフェノール、パラ−ヘキ
シルフェノール、パラ−オクチルフェノール等の単一化
合物もしくはこれらの混合物の何れでもよく、また、ホ
ルムアルデヒド類化合物としてはパラホルムアルデヒ
ド、トリオキサン、ホルマリン水溶液等の単一化合物も
しくはこれらの混合物の何れでもよく、特にパラホルム
アルデヒドが好ましい。反応に用いる酸触媒としてはギ
酸、酢酸、トリクロロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、
塩酸、燐酸、硫酸、シュウ酸などがあるがシュウ酸かp
−トルエンスルホン酸が好ましい。また酸触媒の使用量
は用いるホルムアルデヒドに対して0.01〜20モ
ル、より好ましくは0.1〜2モル%の量を加える。反
応は無溶媒で行うこともできるが、水を共沸して除去さ
せるためにトルエン、キシレン、ベンゼン等の炭化水素
系溶剤を用いるのが好ましい。
【0008】本発明に用いるアルキル基の炭素数が4〜
9のアルキルフェノールノボラック樹脂としては、パラ
ターシャリーブチルフェノールノボラック樹脂、パラオ
クチルフェノールノボラック樹脂、パラターシャリーブ
チルフェノール/パラオクチルフェノール共縮合ノボラ
ック樹脂などが挙げられるが、好ましくはパラターシャ
リーブチルフェノール/パラオクチルフェノール共縮合
ノボラック樹脂である。パラターシャリーブチルフェノ
ール/パラオクチルフェノール共縮合ノボラック樹脂の
共縮合比率としては軟化点、塗膜物性などよりパラター
シャリーブチルフェノール/パラオクチルフェノール=
90/10〜70/30の物が好ましく、さらに好まし
くは85/15である。ノボラックの核体数としては2
〜9程度の物を用いることができるが好ましくは3〜6
である。
【0009】本発明に用いるエポキシ樹脂に芳香族骨格
を導入する原料としては芳香族ポリフェノール、芳香族
グリシジルエーテル及びこれらの反応物が挙げられる。
芳香族ポリフェノールとしてはビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールC、
ビスフェノールAD、フェノールノボラック、クレゾー
ルノボラック及びこれらの混合物等が挙げられるが、好
ましくはビスフェノールA、ビスフェノールFである。
芳香族グリシジルエーテルとしてはビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエ
ーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビス
フェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールA
Dグリシジルエーテル及びこれらの混合物等が挙げられ
るが、好ましくはビスフェノールAやビスフェノールF
のジグリシジルエーテルである。これらの市販エポキシ
樹脂としては東都化成社製のYD−128,YD−13
4,YD−011、YDF−170,YDF−2001
等が挙げられる。
【0010】本発明に用いられるエポキシ樹脂に脂肪族
骨格を導入する原料としては脂肪酸、重合脂肪酸、脂肪
族グリシジルエーテル、重合脂肪酸グリシジルエステル
およびこれらの混合物や反応生成物等が挙げられる。重
合脂肪酸としては、不飽和脂肪酸の2量体を主成分する
もので、市販品としては、ヘンケル白水社製のバーサダ
イム216、288、ハリマ化成社製のハリダイマー2
00、250、300等が挙げられる。重合脂肪酸ポリ
グリシジルエステルとしては重合脂肪酸にエピクロルヒ
ドリンをアルカリ金属水酸化物を触媒として反応させる
ことにより得ることができる。市販品としては東都化成
社製のYD−171が挙げられる。
【0011】脂肪族グリシジルエーテルとしてはネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA
ジグリシジルエーテルなどの脂肪族ポリグリシジルエー
テル、C9〜C12のアルコールなどのモノグリシジル
エーテルなどが挙げられるが好ましくは一分子中にエポ
キシ基を2つ以上持ち、高沸点の炭化水素系溶剤に溶解
する脂肪族ポリグリシジルエーテルであり市販品として
は東都化成社製PG−202,PG−207,YH−3
00,ST−3000等が挙げらる。
【0012】本発明のアルキルフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂とアルキルフェノール
ノボラック樹脂とをエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に
対してフェノール性水酸基0.06〜0.6当量の割合
で反応させることを特徴とするものである。エポキシ基
1当量に対するフェノール性水酸基の変性量が0.06
当量未満であると硬化塗膜にしたときに十分な耐食性、
耐薬品性を得ることができず、また0.6当量を越える
と高分子領域の分子量が多くなりミネラルスピリッツに
対する低温溶解性が落ち、また硬化塗膜にしたときに脆
くなるためであり、より好ましくは0.1〜0.3当量
である。
【0013】本発明のアルキルフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂は、ミネラルスピリッツに可溶性であ
る。ミネラルスピリッツは別名ターペンあるいはミネラ
ルターペンと呼ばれる石油ナフサの一種で、JIS表示
では工業ガソリン4号(JISK2201)、引火点4
2℃、初留点154℃、終点197℃であり芳香族成分
は約30%で残りはC9〜C12の脂肪族成分である。
【0014】本発明のアルキルフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂を製造する方法としては、芳香族骨格を
45重量%以下で含有するエポキシ樹脂とアルキルフェ
ノールノボラック樹脂を反応させる方法又は芳香族骨格
が45重量%以下になるような配合比で芳香族グリシジ
ルエーテル、脂肪族グリシジルエーテル、重合脂肪酸グ
リシジルエステル、芳香族ポリオール、脂肪族ポリオー
ル、脂肪酸、重合脂肪酸などの原料を仕込み反応を行い
その生成物のエポキシ樹脂とアルキルフェノールノボラ
ック樹脂と反応させる方法、及び上記エポキシ樹脂原料
とアルキルフェノールノボラック樹脂を一括投入して反
応させる方法があるが何れの方法でもかまわない。
【0015】本発明のアルキルフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂は上記いずれかの方法により、触媒存在
下において80〜200℃にて1〜20時間反応させる
ことにより製造することができる。反応に用いられる触
媒としては、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミ
ン、ピリジンなどの3級アミン、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、トリフェニルホスホニウムブロマイドなどの4
級アンモニウム塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、トリ
フェニルホスフィン、トリエチルホスフィンなどの有機
リン化合物などが用いられる。反応に用いられる触媒量
は変性に用いられるアルキルフェノールノボラック樹脂
に対して10〜10,000ppm、好ましくは50〜
3,000ppmである。
【0016】本発明は、また、アルキルフェノールノボ
ラック変性エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤とよりな
るアルキルフェノールノボラック変性エポキシ硬化性組
成物である。このアルキルフェノールノボラック変性エ
ポキシ硬化性組成物に用いる硬化剤としては、アミン系
硬化剤、メルカプタン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が
利用できるが、重防食用途にはアミン系硬化剤が最も一
般的に用いられる。かかる硬化剤としては、ポリアミノ
アミド類、エポキシ樹脂アミンアダクト、脂肪族ポリア
ミン、変性ポリアミン、第3アミン、ヒドラジド、イミ
ダゾール等通常のエポキシ樹脂に使用される硬化剤が使
用可能であるが、特にポリアミノアミド類、エポキシ樹
脂アミンアダクト等が好ましい。
【0017】本発明の組成物に用いられる溶剤としては
ミネラルスピリッツの他に、必要に応じてトルエン、キ
シレン、及び高沸点ナフサなどの芳香族系溶剤、ケトン
類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類
及びこれらの混合物も用いることができる。
【0018】本発明の組成物は単独で用いることも出来
るが、必要に応じて石油樹脂、クマロンインデン樹脂、
キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂等より選ばれ
た1種又は2種以上の樹脂を所望の目的範囲で含有せし
めることが出来る。本発明の組成物には、各種用途に応
じてタルク、炭酸カルシウム、シリカ、カーボンなどの
充填材や、ベンガラ、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化鉄な
どの顔料及び増粘剤、消泡剤、可塑剤などの添加剤を適
量配合することが出来る。塗料化手段としては硬化剤成
分を除く前記成分の混合物をロールミル、ボールミル、
サンドグラインドミル等の分散装置にて混合分散するこ
とにより塗料を調整することが出来る。これを塗装直前
に硬化剤と混合し、吹き付け塗り、ローラー塗り、刷毛
塗り等の通常の塗装手段により塗装し、自然乾燥、強制
乾燥により硬化塗膜が形成される。
【0019】
【発明の効果】本発明のアルキルフェノールノボラック
変性エポキシ樹脂は、ミネラルスピリッツに可溶であ
り、その硬化性組成物は、塗装時の作業環境を改善する
ことが出来、また旧塗膜上に塗装したときに旧塗膜を溶
解又は膨潤させることによるリフティング現象を防ぐこ
とが出来る。
【0020】
【実施例及び比較例】
製造例1 撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた
内容量2lのガラス製フラスコにパラターシャリーブチ
ルフェノール1020部、パラオクチルフェノール18
0部、キシレン250部、水12.5部を仕込み撹拌下
に窒素ガスを導入しながら80℃まで加熱して溶解後9
2%のパラホルムアルデヒド172部を投入した。同温
度で蓚酸10部を投入100℃まで昇温して2時間反応
させた。その後冷却管に油水分離装置を取り付け160
℃まで加熱昇温し系内に生成した水及びキシレンを留去
し、更に5mmHgの減圧下170℃まで加熱し共縮合
ノボラック樹脂1200gを得た。この樹脂のアセチル
化法によるフェノール性水酸基当量は169g/eq、
軟化点120℃であった。
【0021】以下、実施例及び比較例に基づき本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜3 実施例1 撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入装置を備えた
内容量1lの反応装置に、芳香族骨格のエポキシ樹脂と
して、東都化成社製YD−128(ビスフェノールA型
液状エポキシ樹脂;エポキシ当量186g/eq,粘度
12,600mPa・s/25℃)200部、脂肪族骨
格のエポキシ樹脂として東都化成社製YD−171(ダ
イマー酸ポリグリシジルエステル;エポキシ当量451
g/eq,粘度650mPa.s/25℃)400部
(エポキシ樹脂全体としてのエポキシ当量307g/e
q、芳香族骨格含有量33.3wt%)、及び製造例1
で得られたアルキルフェノール型ノボラック樹脂(フェ
ノール性水酸基当量169g/eq)66部(エポキシ
基1当量に対してフェノール性水酸基0.2当量)を仕
込み120℃まで昇温して触媒としてトリフェニルホス
フィンをアルキルフェノールノボラック樹脂に対して
1,000ppm添加し、150℃まで昇温、同温度に
て3時間反応を行い、エポキシ当量431g/eqのア
ルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂を得た。
【0022】実施例2 実施例1と同様にして芳香族骨格のエポキシ樹脂とし
て、東都化成社製YD−128(エポキシ当量186g
/eq)200部、脂肪族骨格のエポキシ樹脂としてP
G−207(ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル;エポキシ当量310g/eq,粘度50mPa
・s/25℃)400部(エポキシ樹脂全体としてのエ
ポキシ当量256g/eq、芳香族骨格含有量33.3
wt%)及び製造例1で得られたアルキルフェノール型
ノボラック樹脂79.2部(エポキシ基1当量に対して
フェノール性水酸基0.2当量)を仕込み120℃まで
昇温して触媒としてトリフェニルホスフィンをアルキル
フェノールノボラック樹脂に対して1,000ppm添
加し、150℃まで昇温、同温度にて3時間反応を行
い、エポキシ当量365g/eqのアルキルフェノール
ノボラック変性エポキシ樹脂を得た。
【0023】実施例3 実施例1と同様にして脂肪族骨格のエポキシ樹脂PG−
207(エポキシ当量310g/eq)360部及びY
D−171(エポキシ当量451g/eq)240部
(エポキシ樹脂全体としてのエポキシ当量385g/e
q、芳香族骨格含有量0wt%)及び製造例1で得られ
たアルキルフェノールノボラック樹脂65.8部(エポ
キシ基1当量に対してフェノール性水酸基0.25当
量)を仕込み120℃まで昇温して触媒としてトリフェ
ニルホスフィンをアルキルフェノールノボラック樹脂に
対して1,000ppm添加し、150℃まで昇温、同
温度にて3時間反応を行い、エポキシ当量575g/e
qのアルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂を
得た。
【0024】実施例4 実施例1と同様にして脂肪族骨格のエポキシ樹脂PG−
202(ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル;エポキシ当量145g/eq,粘度20mPa・s
/25℃)600部(エポキシ樹脂全体としてのエポキ
シ当量145g/eq、芳香族骨格含有量0wt%)及
び製造例1で得られたアルキルフェノールノボラック樹
脂350部(エポキシ基1当量に対してフェノール性水
酸基0.5当量)を仕込み120℃まで昇温して触媒と
してトリフェニルホスフィンをアルキルフェノールノボ
ラック樹脂に対して1,500ppm添加し、150℃
まで昇温、同温度にて4.5時間反応を行い、エポキシ
当量464g/eqのアルキルフェノールノボラック変
性エポキシ樹脂を得た。
【0025】実施例5 実施例1と同様にして、東都化成社製YD−128(エ
ポキシ当量186g/eq)324部、YD−171
(エポキシ当量451g/eq,)128部及びヘンケ
ル白水社製重合脂肪酸バーサダイム288(酸価192
mgKOH/g)138部を仕込み120℃まで昇温し
て触媒としてトリフェニルホスフィンを重合脂肪酸に対
して500ppm添加し、150℃まで昇温、同温度に
て3時間反応を行い、エポキシ当量617g/eqの変
性エポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂全体としてのエポ
キシ当量617g/eq、芳香族骨格含有量23wt
%)。更に製造例1で得られたアルキルフェノールノボ
ラック樹脂32.9部(エポキシ基1当量に対してフェ
ノール性水酸基0.2当量)を加えて120℃まで昇温
して触媒としてトリフェニルホスフィンをアルキルフェ
ノールノボラック樹脂に対して1,000ppm添加
し、150℃まで昇温、同温度にて3時間反応を行い、
エポキシ当量819g/eqのアルキルフェノールノボ
ラック変性エポキシ樹脂を得た。
【0026】比較例1 アルキルフェノールノボラック樹脂66部の代わりに、
フェノールノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量1
05g/eq)41部(エポキシ基1当量に対してフェ
ノール性水酸基0.2当量)に変更させた以外は実施例
1と同様にしてエポキシ当量413g/eqのフェノー
ルノボラック変性エポキシ樹脂を得た。
【0027】比較例2 実施例1で得られたアルキルフェノールノボラック樹脂
を66部から231部(エポキシ基1当量に対してフェ
ノール性水酸基0.7当量)に変更させた以外は実施例
1と同様にしてエポキシ当量1430g/eqのアルキ
ルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂を得た。
【0028】比較例3 実施例1で得られたアルキルフェノールノボラック樹脂
を65.8部から13.2部(エポキシ基1当量に対し
てフェノール性水酸基0.05当量)に変更させた以外
は実施例3と同様にしてエポキシ当量419g/eqの
アルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂を得
た。
【0029】表1に示した実施例1〜5、比較例1〜3
の変性エポキシ樹脂及の低温溶解性は、該変性エポキシ
樹脂をミネラルスピリッツに溶解して不揮発分70重量
%のワニスとし、5℃で24時間静置した後分離の有無
を目視で判定した(〇;分離なし、×;分離)。
【0030】
【表1】
【0031】実施例6〜10、比較例4〜6 上記実施例1〜5、比較例1〜3の変性エポキシ樹脂を
ミネラルスピリッツに溶解して不揮発分70%の変性エ
ポキシ樹脂ワニスを製造し、樹脂分100部に対して表
−2に示す配合量で東都化成社製アミン系硬化剤KXH
−637(アミン価106mgKOH/g)を配合し、
更に酸化チタン32部、沈降性硫酸バリウム25部、燐
酸亜鉛8部を配合して塗料を調整した。得られた塗料を
軟鋼版SPCC−SB(0.8×70×150mm)の
メチルエチルケトンでの脱脂後にサンドブラスト処理
(エメリー砂#180)を行ったものに、乾燥膜厚10
0μmになるように刷毛で塗装し、20℃で一週間乾燥
させた。得られた塗膜の外観、密着性、耐食性の各性能
試験を評価した結果を表−2の硬化性組成物の塗膜物性
評価欄に示した。試験項目の評価は次の方法によって行
なった。塗膜の外観は、目視で判定した(〇;良好、
△;やや良好、×;不良)。密着性は、JIS K−5
400の付着性の碁盤目テープ剥離試験法により評価
し、塗膜に100個の1mm×1mmの碁盤目をも基板
に至る深さでカッターナイフで切り込みを入れてからセ
ロハンテープを貼って瞬間的に引き剥がし、基板上に残
っている碁盤目数を目視で判定した。耐食性について
は、JIS K 5400の耐塩水噴霧試験に準拠して
300時間塩水噴霧した後、塗膜の外観について目視に
より次の区分により発錆性を評価した(〇;良好、△;
錆発生により若干フクレあり、×;錆発生により著しい
フクレあり)。
【0032】
【表2】
【0033】表1及び表2から明らかなように、本発明
のアルキルフェノールノボラック変性エポキシ樹脂(実
施例1〜5)及びその硬化性組成物(実施例6〜10)
はミネラルスピリッツに対する溶解性に優れ、得られる
塗膜は密着性、耐食性等に優れている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂とアルキルフェノールノボ
    ラック樹脂とをエポキシ基1当量に対してフェノール性
    水酸基0.06〜0.6当量の割合で反応させて得られ
    るエポキシ当量200〜2,000g/eqであり、ミ
    ネラルスピリッツに可溶である事を特徴とするアルキル
    フェノールノボラック変性エポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂が芳香族骨格を0〜45重
    量%含有して成り、エポキシ当量130〜1,000g
    /eqであることを特徴とする請求項1記載のアルキル
    フェノールノボラック変性エポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 アルキルフェノールノボラック樹脂のア
    ルキル基の炭素数が4〜9であることを特徴とする請求
    項1記載のアルキルフェノールノボラック変性エポキシ
    樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項1項記載のアルキルフェノールノ
    ボラック変性エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤を含有する
    事を特徴とする硬化性組成物。
JP25017396A 1996-09-20 1996-09-20 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物 Expired - Fee Related JP3743831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25017396A JP3743831B2 (ja) 1996-09-20 1996-09-20 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25017396A JP3743831B2 (ja) 1996-09-20 1996-09-20 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1087787A true JPH1087787A (ja) 1998-04-07
JP3743831B2 JP3743831B2 (ja) 2006-02-08

Family

ID=17203912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25017396A Expired - Fee Related JP3743831B2 (ja) 1996-09-20 1996-09-20 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3743831B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004352866A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシポリオール樹脂組成物
JP2011236283A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 新規ポリイミド及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004352866A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシポリオール樹脂組成物
JP4656365B2 (ja) * 2003-05-29 2011-03-23 Dic株式会社 エポキシポリオール樹脂組成物
JP2011236283A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 新規ポリイミド及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3743831B2 (ja) 2006-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5973648B2 (ja) ハイソリッドコーティングに使用される変性エポキシ樹脂組成物
EP0162567B1 (en) Curable coating composistion and epoxy resin adduct useful therein
JP4962675B2 (ja) 水分散性エポキシ樹脂、水性エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
CA1263574A (en) Polyoxyalkyleneamine modified epoxy coatings for corroded metal
EP0758660B1 (en) Advanced polyamine adduct epoxy resin curing agent for use in two component waterborne coating systems
CN107614632B (zh) 具有耐化学药品性的涂膜
CN110914329B (zh) 组合物
JP2016506980A (ja) エポキシ樹脂組成物と利用
Shukla et al. Self‐curable epoxide resins based on cardanol for use in surface coatings
WO1998017724A1 (en) Epoxy curing agent
EP0082572B1 (en) Polyglycidyl ethers, their preparation and their use in curable compositions
JP2013072073A (ja) アミン系硬化剤、アミン系硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3743831B2 (ja) 変性エポキシ樹脂、及びその硬化性組成物
JP2016527351A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3641765B2 (ja) エポキシ樹脂及び該エポキシ樹脂を含有した硬化性組成物
JPH08512079A (ja) 水溶性エポキシ樹脂用硬化剤
KR100576800B1 (ko) 비타르계 저온 속경화형 방식도료용 수지와 이를 포함하는방식도료 조성물
JP3619975B2 (ja) 重合脂肪酸変性エポキシ樹脂、その製造方法及び該樹脂を含有した硬化性樹脂組成物
JPS59182817A (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物
EP0043612B1 (en) Polyglycidyl ethers of diphenylol alkanes, preparation and use in curable compositions
JP4698170B2 (ja) エポキシ樹脂、及びその製造方法、並びにそのエポキシ樹脂組成物
JP3508033B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH072930B2 (ja) 硬化塗膜の形成方法
JP3632285B2 (ja) フェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂、その製造方法及びその粉体塗料組成物
JPH09249733A (ja) エポキシ樹脂及び該エポキシ樹脂を含有した硬化性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040802

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20051011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20051101

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees