JPH1087269A - 吊り荷旋回方法および装置 - Google Patents
吊り荷旋回方法および装置Info
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- JPH1087269A JPH1087269A JP26940396A JP26940396A JPH1087269A JP H1087269 A JPH1087269 A JP H1087269A JP 26940396 A JP26940396 A JP 26940396A JP 26940396 A JP26940396 A JP 26940396A JP H1087269 A JPH1087269 A JP H1087269A
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- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
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- B66C13/04—Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
る。 【解決手段】 慣性モーメント演算部76は、コイルリ
フタとスティールコイルとの慣性モーメントを求める。
旋回固有振動数演算部78は、ワイヤと滑車とから構成
される捩り振動系の捩り剛さを求めるとともに、この捩
り剛さとモーメント演算部76の求めた慣性モーメント
から捩り振動系の旋回固有振動数を求める。旋回速度パ
ターン演算部82は、与えられているスティールコイル
の捩り振動に関する運動方程式に基づいて、慣性モーメ
ントと旋回固有振動数とを用いて、コイルを目標旋回位
置に最短時間で旋回させ、かつ目標位置において旋回振
動しないコイルの旋回速度パターンを演算し、モータ速
度信号出力部84が旋回速度パターンが実現するように
旋回モータの駆動信号を出力する。
Description
り上げた吊り荷を旋回させる吊り荷旋回方法に係り、特
にクレーン等の巻上げ装置によって吊り上げた荷物を水
平面ないで旋回させるのに好適な吊りに旋回方法および
装置に関する。
板鋼材を最終工程において巻き取ってコイルにしてい
る。このスティールコイルは、大きな重量を有するた
め、移送する場合、巻上げ装置である天井クレーンに取
り付けたコイルリフタと称する装置を使用している。そ
して、コイルリフタは、スティールコイルを次工程に搬
送したり、出荷をする際に、コイルの向きを変える必要
があるところから、コイルを水平面内で旋回できるよう
になっている。図5は、コイルリフタを備えた巻上げ装
置の概略を示す説明図である。
どの天井近くを走行する天井クレーンを構成しているト
ロリ12と、吊り荷把持部であるコイルリフタ14とを
有している。そして、トロリ12には、巻上げ機15が
設置してある。巻上げ機15は、ワイヤ16を巻回した
巻胴18と、巻胴18を回転させてワイヤ16を巻上げ
または巻下げる巻上げモータ20とからなっている。ま
た、トロリ12には、複数の滑車22が回転自在に設け
てあって、これらの滑車22に、一端が巻胴18に固定
され、他端がトロリ12に固定されたワイヤ16が巻き
掛けしてある。
部リフタ26とからなっている。上部リフタ24は、ビ
ーム30の上部に回転自在に取り付けた一対の動滑車2
8と、ビーム30の下部に固定したフック32とを有
し、一対の動滑車28にワイヤ16が巻き掛けられ、動
滑車28を介してワイヤ16に支持されている。そし
て、フック32は、下部リフタ26を掛止している。
ク32に掛止させた吊具34を有していて、この吊具3
4の下部に回転軸36の上端部が回転自在に連結してあ
る。そして、回転軸36は、軸方向の中間部に旋回歯車
38が取り付けてあるとともに、下端部に吊りビーム4
0が固定してある。また、吊具34の側部には、ブラケ
ット42を介して旋回駆動手段である旋回モータ44が
取り付けてある。この旋回モータ44の駆動軸には、旋
回歯車38と噛み合っているピニオン46が固定してあ
って、旋回モータ44を駆動することにより、ピニオン
46、歯車38を介して吊りビーム40を回転軸36と
一体に水平面内で回転できるようにしてある。そして、
吊りビーム40の長手方向両側下部には、吊りビーム4
0の長手方向に移動可能な一対の腕部48が設けてあ
り、これらの腕部48の対向面側下部に把持爪50が設
けてある。この把持爪50は、吊り荷であるスティール
コイル52の中心孔54に挿入可能に形成してあって、
把持爪50を中心孔54に挿入することにより、スティ
ールコイル52を把持できるようになっている。
は、スティールコイル52を出荷等のためにトラック5
4などに搬送する場合、旋回モータ44を駆動して図6
に示したように、スティールコイル52を90度旋回さ
せてその向きを変えるようにしている。そして、従来
は、スティールコイル52を旋回させる場合、図7の符
号aに示したよに、例えばスティールコイル52、すな
わち吊りビーム40が2rpmの回転速度で旋回するよ
うに旋回モータ44を一定の出力をもって駆動し、吊り
ビーム40の入力回転角(リフタ入力回転角)が同図の
曲線bのように、旋回開始から時間とともに直線的に増
加するようにし、吊りビーム40が目標の旋回角度(目
標旋回位置)となる直前で旋回モータ44の駆動を停止
して、リフタ入力回転角が目標旋回角(目標旋回位置)
である90度となるように制御している。
10は、大きな重量を有するスティールコイル52を長
いワイヤ16により吊って移送するため、リフタ入力回
転角が90度となるように旋回モータ44を制御して
も、スティールコイル52を把持した下部リフタ26が
目標旋回位置ですぐに停止せずに揺れてしまう。すなわ
ち、旋回モータ44を駆動して重いスティールコイル5
2を把持した吊りビーム40を旋回させたときの上部リ
フタ24を構成しているフック32と吊りビーム40と
の挙動をシミュレーションすると、フック32は、図7
の曲線cに示したように、ワイヤ16が旋回の開始時に
その反力によりスティールコイル52の旋回方向と逆方
向に捩れ、その後吊りビーム40の旋回方向に捩れるこ
とにより、捩れ振動をする。このため、吊りビーム40
の実際の回転角(リフタ回転角)は、曲線dのようにリ
フタ入力角に対して遅れたり進んだりして振動し、旋回
モータ44の駆動を停止してもワイヤ16の捩り振動に
よって旋回振れが継続する。この旋回振れは、スティー
ルコイル52の重量が大く、ワイヤ16が長いために容
易に減衰せず、スティールコイル52を所定位置に吊り
下ろすのを困難にするばかりでなく、コイルリフタ14
の把持を解除した把持爪50が吊り下ろしたスティール
コイル52と干渉したり、コイルリフタ14を把持位置
に移動させたときに、次に把持するスティールコイル5
2と干渉し、スティールコイル52を傷つけてしまう。
このため、巻上げ装置10を自動運転することが困難
で、効率的な自動運転の障害となっていた。
ためになされたもので、旋回させた際の吊り荷の捩り振
動を防止することができる吊り荷旋回方法および装置を
提供することを目的としている。
めに、本発明に係る吊り荷旋回方法は、巻上げ、巻下げ
可能なワイヤに、水平面内で旋回可能に設けられた吊り
荷把持部とこの吊り荷把持部に把持させた吊り荷との慣
性モーメントを求めるとともに、前記ワイヤとワイヤを
巻掛けた滑車とから構成される捩り振動系の旋回固有振
動数とを求め、予め与えられた前記吊り荷に関する旋回
捩り振動の運動方程式に基づいて、前記旋回固有振動数
と前記慣性モーメントとにより、前記吊り荷を目標旋回
位置に旋回させ、かつ目標旋回位置における吊り荷の旋
回振動が零となる吊り荷の旋回速度パターンを求め、こ
の求めた旋回速度パターンに従って前記吊り荷を旋回さ
せる構成となっている。吊り荷を旋回させる速度は、吊
り荷の目標旋回位置近傍において、吊り荷の旋回位置、
実際の旋回速度を求め、吊り荷の旋回振動が零となるよ
うにフィードバック制御をすることが望ましい。
巻上げ機により巻上げ、巻き下げされるワイヤに設けた
吊り荷把持部が把持した吊り荷を水平面内で旋回させる
旋回駆動手段と、入力されたまたは検出された前記吊り
荷把持部と前記吊り荷との重量と、予め与えられた吊り
荷把持部と吊り荷との形状情報とに基づいて、これらの
慣性モーメントを求めるモーメント演算部と、前記巻上
げ機が繰り出した前記ワイヤの長さを検出するワイヤ長
センサと、このワイヤ長センサが検出した前記ワイヤの
繰り出し長さと前記モーメント演算部が求めた慣性モー
メントとに基づいて、前記ワイヤとワイヤを巻き掛けた
滑車とから構成される捩り振動系の旋回固有振動数を求
める旋回固有振動数演算部と、予め与えられた前記吊り
荷の旋回捩り振動の運動方程式に基づいて、前記旋回固
有振動数演算部の求めた前記旋回固有振動数と前記モー
メント演算部が求めた慣性モーメントとにより、前記吊
り荷を目標旋回位置に最短時間で旋回させ、かつ目標旋
回位置において前記吊り荷の旋回振動が零となる吊り荷
の旋回速度パターンを求める旋回速度パターン演算部
と、この旋回速度パターン演算部が求めた旋回速度パタ
ーンに応じて前記旋回駆動手段の出力を制御する旋回速
度制御部と、を有する構成となっている。吊り荷把持部
には吊り荷の旋回位置と旋回角速度を検出する旋回位置
センサと旋回速度センサとを設け、旋回駆動手段には旋
回駆動手段の出力を検出する出力センサを設けるととも
に、旋回速度制御部は、旋回位置センサの出力信号に基
づいて吊り荷が目標旋回位置近傍に旋回したことを検知
し、旋回位置センサと旋回速度センサと出力センサとの
検出信号を取り込んで、吊り荷の旋回振動が零となるよ
うに旋回駆動手段の出力をフィードバック制御するよう
に構成する。
数演算部がワイヤ長センサの検出した繰り出しワイヤ長
と予め与えられたワイヤの弾性定数等から、ワイヤとワ
イヤを巻き掛けした滑車とから構成される捩り振動系の
捩り剛さを求めるとともに、モーメント演算部が求めた
吊り荷把持部と吊り荷との慣性モーメントと捩り振動系
の捩り剛さとから捩り振動系の旋回固有振動数を演算す
る。そして、旋回速度パターン演算部は、予め与えられ
ている吊り荷の捩り振動に関する運動方程式に基づい
て、旋回固有振動数演算部が求めた捩り振動系の旋回固
有振動数と、モーメント演算部が求めた吊り荷把持部、
吊り荷の慣性モーメントとを用いて、吊り荷を所定旋回
位置まで最短時間で旋回させ、かつ旋回目標位置で吊り
荷の旋回振動が零となるような吊り荷の旋回速度パター
ン、すなわち時々刻々の旋回速度(旋回速度の時刻歴)
を演算する。また、旋回速度制御部は、旋回速度パター
ン演算部が求めた吊り荷の時々刻々の旋回速度が実現す
るように旋回駆動手段の出力を制御する。
なく目標旋回位置に容易に旋回させることができ、吊り
荷の吊り上げ、吊り下ろし時に、吊り荷と吊り荷把持部
との干渉が避けられ、巻上げ装置の自動運転を実現する
ことができる。特に、吊り荷が目標旋回位置近傍まで旋
回したときに、吊り荷の捩り振動が零となるように旋回
駆動手段の出力をフィードバック制御すると、吊り荷の
残留旋回振れをより確実に防止することができる。
び装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細
に説明する。なお、前記従来技術において説明した部分
に対応する部分については、同一の符号を付してその説
明を省略する。
旋回装置のブロック図である。図2において、巻上げ装
置10を構成しているトロリ12に設けた本図に図示し
ない巻上げ機15の巻胴18には、荷重センサ60とロ
ータリエンコーダ等からなるワイヤ長センサ62とが設
けてあって、ワイヤ16に吊ったコイルリフタ14と吊
り荷であるスティールコイル52との重量を検出できる
ようになっているとともに、ワイヤ16の繰り出し長さ
を検出できるようになっている。そして、荷重センサ6
0とワイヤ長センサ62との検出信号は、コンピュータ
によって構成した詳細を後述する旋回制御装置64に入
力するようにしてある。
タ44には、このモータ44の出力(回転速度)を検出
するためのモータ速度センサ66が取り付けてあり、こ
の速度センサ66の検出したモータ回転速度が旋回制御
装置64に入力するようになっている。また、下部リフ
タ26の吊りビーム40には、ジャイロ67が取り付け
てある。このジャイロ67は、吊りビーム40、すなわ
ちスティールコイル52の旋回位置と旋回速度とを検出
する旋回位置センサ、旋回速度センサとしての役割をな
し、検出信号を旋回制御装置64に入力するようにして
ある。さらに、旋回制御装置64には、上部リフタ24
に設けたリミットスイッチ69の作動信号が入力するよ
うになっている。
26をフィードフォーワード制御で旋回させる場合に使
用するもので、目標旋回位置の直前、例えばスティール
コイル52を90度旋回させる場合、旋回開始位置から
88度ないし89.5度の位置に設置してある。そし
て、旋回制御装置64は、旋回モータ44をフィードフ
ォーワード制御している場合にリミットスイッチ69の
作動信号が入力すると、下部リフタ26が目標旋回位置
に停止するように、旋回モータ44の回転速度(出力)
を予め与えられている制御パターンに従って減速制御す
る。さらに、上部リフタ24には、旋回検出手段である
ジャイロ68が設けてあって、上部リフタ24の旋回振
動や旋回速度(回転速度)を検出して旋回制御装置に入
力するようにしてある。
た自動運転ホストコンピュータ70から運転指令信号を
受けるようになっていて、運転指令を受けると後述する
旋回速度パターンを演算し、この速度パターンに基づい
たモータ速度信号をモータ駆動回路72に出力するよう
になっている。そして、モータ駆動回路72は、電源7
4が接続してあって、旋回制御装置64の出力したモー
タ速度信号に応じた電力を旋回モータ44に供給し、旋
回モータ44を回転駆動する。
に、慣性モーメント演算部(モーメント演算部)76、
旋回固有振動数演算部78、旋回速度パターン演算部8
2、旋回速度制御部であるモータ速度信号出力部84を
有している。慣性モーメント演算部76は、荷重センサ
60の検出荷重と予め与えられているコイルリフタ14
とスティールコイル52との形状情報とに基づいて、コ
イルリフタ14とスティールコイル52との慣性モーメ
ントを算出する。
剛さ演算部79と固有振動数演算部80とから構成して
あって、捩り剛さ演算部79がワイヤ長センサ62の検
出した巻上げ機15の繰り出したワイヤ長と、予め与え
られているワイヤ16の弾性定数等とから、ワイヤ16
とワイヤ16を巻き掛けした滑車22、動滑車28とか
ら構成される捩り振動系の捩り剛さを求めるようになっ
ている。そして、固有振動数演算部80は、慣性モーメ
ント演算部76と捩り剛さ演算部79との出力信号が入
力するようになっており、これらの演算部76、79が
求めた慣性モーメントと捩り剛さとから、上記した捩り
振動系の旋回固有振動数を算出する。
ト演算部との出力信号が入力する旋回速度パターン演算
部82は、内部メモリに予め与えられたスティールコイ
ル52の旋回捩り振動の運動方程式が格納してあり、こ
の運動方程式に基づいて、入力する慣性モーメントと捩
り振動系の旋回固有振動数とを用いてスティールコイル
52を最短時間で目標旋回角まで旋回させ、かつ目標旋
回位置においてスティールコイル52の旋回振動が零と
なる旋回速度の時刻歴(旋回速度パターン)を演算す
る。また、モータ速度信号出力部84は、旋回速度パタ
ーン演算部82が求めた旋回速度パターンを受け、その
速度パターンに一致するように旋回モータ44の速度指
令信号をモータ駆動回路72に出力する。さらに、モー
タ速度信号出力部84は、ジャイロ67の出力する旋回
位置信号(旋回角度信号)からスティールコイル52が
目標旋回位置の近くまで、例えば目標旋回角の1度手前
まで旋回すると、スティールコイル52が目標旋回位置
に旋回振れ(旋回振動)することなく停止するように、
モータ速度センサ66とジィロ68との検出信号を読み
込んでモータ出力(モータ回転速度)のフィードバック
制御を行う。
は、次の通りである。まず、旋回制御装置64は、自動
運転ホストコンピュータ70から運転指令信号を受け取
ると、図3のステップ90に示したように、慣性モーメ
ント演算部76が荷重センサ60の検出した重量、すな
わちコイルリフタ14とスティールコイル52との重量
を読み込み、旋回固有振動数演算部78を構成している
捩り剛さ演算部79がワイヤ長センサ62の出力する巻
上げ機15から繰り出されたワイヤ16の長さを読み込
む。そして、慣性モーメント演算部76は、ホストコン
ピュータ70から予め与えられているコイルリフタ14
とスティールコイル52との形状情報と読み込んだ荷重
とに基づいて、吊具34、旋回モータ44を含む上部リ
フタ24の慣性モーメントI1 と、スティールコイル5
2を把持した状態の下部リフタ26の旋回する部分の慣
性モーメントI2 とを演算する。
荷重は、スティールコイル52などの場合、板厚と巻取
り長さとによってほぼ一定であるため、ホストコンピュ
ータ70から与えてもよい。そして、上部リフタ24の
慣性モーメントI1 は、その荷重と形状が一定であるた
め、予め求めて定数として与えてもよい。
の弾性係数や断面係数等とワイヤ16の繰出し長さか
ら、ワイヤ16と滑車22、28とから構成される捩り
振動系の捩り剛さkを求める。この求めた捩り剛さk
は、慣性モーメント演算部76の求めた慣性モーメント
I1 、I2 とともに固有振動数演算部80に入力され
る。そして、固有振動数演算部80は、上記捩り振動系
の捩り振動の固有振動数ω0を次式により求める(ステ
ップ92)。
ターン演算部82がステップ94に示したように、予め
与えられているスティールコイル52の旋回捩り振動の
運動方程式に基づいて、捩り剛さkと慣性モーメントI
1 、I2 とを用いてスティールコイル52(吊りビーム
40)を旋回させる旋回速度の時刻歴(旋回速度パター
ン)を演算する。この旋回速度パターンを求めるための
運動方程式は、次の数2式、数3式によって表される。
R /dt)
回する回転角度(以下同じ)であり、d2 θ1 /dt2
はその角加速度、dωR /dtは下部リフタ26の上部
リフタ24に対する相対角加速度であって、上部リフタ
24の角加速度をdω1 /dt=d2 θ1 /dt2 、下
部リフタ26の角加速度をdω2 /dt=d2 θ2 /d
t2 とすると、
4に対する相対旋回角度θ2 −θ1 である。なお、数3
式のdωR /dtは、上部リフタ24に設けたジャイロ
68と下部リフタ26のジャイロ67との出力信号から
求めるようになっている。そして、上記の運動方程式を
状態空間で書き直すと、
って、
1 ,x4 =dθ1 /dt であり、Aはシステム行列、Bは制御行列を表し、uは
制御入力でu=dωR /dtである。
2式および数3式を用い、初期状態として上部リフタ2
4の旋回角(振れ角)θ1 、旋回角速度(振れ角速度)
dθ 1 /dtが零であるとして、目標旋回位置(目標旋
回角度)まで最短時間で吊りビーム40(スティールコ
イル52)を旋回させ、かつ目標旋回位置において吊り
ビーム40の旋回振動が零となるような旋回速度パター
ン(旋回速度時刻歴)を計算する。そして、モータ速度
信号出力部84は、吊りビーム40の旋回速度が旋回速
度パターン演算部82の求めた旋回速度パターンとなる
ようにモータ駆動回路72にモータ速度制御信号を出力
し、トロリ12の横行運転中に旋回モータ44を駆動し
て吊りビーム40を旋回させる(ステップ96)。
タ出力)は、種々考えられ、一例として次の数9式、数
10式を解くことにより求められる。
η)+4(k−1)2π2
η ・sinζ)−tanη ただし、ζ、ηは、無次元切替時間であってζ=ω0 t
1 、η=ω0 t2 であっる。そして、旋回モータ44の
回転速度(吊りビーム40の入力旋回速度)のシミュレ
ーション結果の一例を図4の曲線eに示した。
3.4秒、t2 が約1.5秒であって、吊りビーム40
の入力旋回速度は、約3.4秒間で零から約2.8rp
mまで直線的に増加させ、その後、約1.5程度で2r
pmまで減速したのち、約1.5秒程度で再び約2.8
rpmまで増速し、その後、約3.4秒かけて零になる
まで直線的に減速している。これにより、スティールコ
イル52を把持した吊りビーム40の入力旋回角(リフ
タ入力回転角)は図4の曲線fのようになり、フック3
2(上部リフタ24)の旋回角(回転角)θ1 は曲線g
のようになり、また吊りビーム40の旋回角(リフタ回
転角)θ2 は曲線hのように変化する。
(例えば1msec)でジャイロ67の出力する吊りビ
ーム40の旋回位置と旋回速度とを読み込むとともに、
旋回モータ44に設けたモータ速度センサ66の検出し
たモータ回転速度を読み込む(ステップ98)。そし
て、モータ速度信号出力部84は、ジャイロ67の出力
した旋回位置信号によって吊りビーム40が旋回目標位
置の近傍まで旋回したことを検知すると、ジャイロ67
の旋回位置信号と旋回角速度信号とから吊りビーム40
(スティールコイル52)の旋回捩り振動を求め、その
旋回捩り振動が零となるように、モータ速度センサ66
の検出信号を取り込んで旋回モータ44の回転速度(出
力)をフィードバック制御する(ステップ100)。次
に、モータ出力信号出力部84は、吊りビーム40が目
標旋回位置に到達したか否かを判断し(ステップ10
2)、目標旋回位置に達していない場合はステップ98
〜102の処理を続行し、目標到達位置に達したときに
は吊りビーム40の旋回制御を終了する。
は、測定される状態xを測定し、比例制御の状態フィー
ドバックを実施することにより行うことができる。すな
わち、
ー制御などの現代制御理論によって求めることができ
る。
ティールコイル52を図4の曲線hに示したように、残
留旋回振動することなく目標旋回位置に停止させること
ができる。従って、従来のようにスティールコイル52
を旋回させた際に、コイルリフタ14が旋回振動をして
吊り下ろしたまたは吊り上げようとするスティールコイ
ル52と干渉するようなことがなく、巻上げ装置10の
自動運転を行うことが可能となり、スティールコイル5
2の搬送等を迅速に行うことができる。
ールコイル52の旋回位置、旋回速度をジャイロ67に
よって検出する場合を説明したが、これに限定されず、
旋回位置と旋回速度とを異なったセンサによって検出し
てもよい。また、前記の実施形態においては、吊り荷が
スティールコイル52である場合について説明したが、
吊り荷は車両や建設資材等であってもよい。
ば、吊り荷把持部と吊り荷との慣性モーメントと、ワイ
ヤとワイヤを巻き掛けした滑車とから構成される捩り振
動系の旋回固有振動数を演算とを求め、旋回速度パター
ン演算部が予め与えられている吊り荷の捩り振動に関す
る運動方程式に基づいて、捩り振動系の旋回固有振動数
と、吊り荷把持部と吊り荷との慣性モーメントとを用い
て、吊り荷を所定旋回位置まで最短時間で旋回させ、か
つ旋回目標位置で吊り荷の旋回振動が零となるような吊
り荷の旋回速度パターンを求め、その旋回速度パターン
に従って吊りにを旋回させるようにしているため、吊り
荷を旋回振動させることなく目標旋回位置に容易に旋回
させることができ、吊り荷の吊り上げ、吊り下ろし時
に、吊り荷と吊り荷把持部との干渉が避けられ、巻上げ
装置の自動運転を実現することができる。しかも、吊り
荷が目標旋回位置近傍まで旋回したときに、吊り荷の捩
り振動が零となるように旋回駆動手段の出力をフィード
バック制御しているため、吊り荷の旋回振れをより確実
に防止することができる。
回制御装置のブロック図である。
ロック図である。
ローチャートである。
状態のシミュレーション結果を示す図である。
でる。
旋回させる状態を示す斜視図である。
のシミュレーション結果を示す図である。
イロ) 68 ジャイロ 69 リミットスイッチ 76 モーメント演算部(慣性モーメント演算
部) 78 旋回固有振動数演算部 79 捩り剛さ演算部 80 固有振動数演算部 82 旋回速度パターン演算部 84 旋回速度制御部(モータ速度信号出力
部)
Claims (4)
- 【請求項1】 巻上げ、巻下げ可能なワイヤに、水平面
内で旋回可能に設けられた吊り荷把持部とこの吊り荷把
持部に把持させた吊り荷との慣性モーメントを求めると
ともに、 前記ワイヤとワイヤを巻掛けた滑車とから構成される捩
り振動系の旋回固有振動数とを求め、 予め与えられた前記吊り荷に関する旋回捩り振動の運動
方程式に基づいて、前記旋回固有振動数と前記慣性モー
メントとにより、前記吊り荷を目標旋回位置に旋回さ
せ、かつ目標旋回位置における吊り荷の旋回振動が零と
なる吊り荷の旋回速度パターンを求め、この求めた旋回
速度パターンに従って前記吊り荷を旋回させることを特
徴とする吊り荷旋回方法。 - 【請求項2】 前記吊り荷を旋回させる速度は、前記吊
り荷の目標旋回位置近傍において、吊り荷の旋回位置、
実際の旋回速度を求めて吊り荷の旋回振動が零となるよ
うにフィードバック制御をすることを特徴とする請求項
1に記載の吊り荷旋回方法。 - 【請求項3】 巻上げ機により巻上げ、巻き下げされる
ワイヤに設けた吊り荷把持部が把持した吊り荷を水平面
内で旋回させる旋回駆動手段と、 入力されたまたは検出された前記吊り荷把持部と前記吊
り荷との重量と、予め与えられた吊り荷把持部と吊り荷
との形状情報とに基づいて、これらの慣性モーメントを
求めるモーメント演算部と、 前記巻上げ機が繰り出した前記ワイヤの長さを検出する
ワイヤ長センサと、 このワイヤ長センサが検出した前記ワイヤの繰り出し長
さと前記モーメント演算部が求めた慣性モーメントとに
基づいて、前記ワイヤとワイヤを巻き掛けた滑車とから
構成される捩り振動系の旋回固有振動数を求める旋回固
有振動数演算部と、 予め与えられた前記吊り荷の旋回捩り振動の運動方程式
に基づいて、前記旋回固有振動数演算部の求めた前記旋
回固有振動数と前記モーメント演算部が求めた慣性モー
メントとにより、前記吊り荷を目標旋回位置に最短時間
で旋回させ、かつ目標旋回位置において前記吊り荷の旋
回振動が零となる吊り荷の旋回速度パターンを求める旋
回速度パターン演算部と、 この旋回速度パターン演算部が求めた旋回速度パターン
に応じて前記旋回駆動手段の出力を制御する旋回速度制
御部と、 を有することを特徴とする吊り荷旋回装置。 - 【請求項4】 前記吊り荷把持部は前記吊り荷の旋回位
置と旋回角速度を検出する旋回位置センサと旋回速度セ
ンサとを有し、前記旋回駆動手段は旋回駆動手段の出力
を検出する出力センサを有し、前記旋回速度制御部は、
前記旋回位置センサの出力信号に基づいて前記吊り荷が
前記目標旋回位置近傍に旋回したことを検知し、前記旋
回位置センサと前記旋回速度センサと前記出力センサと
の検出信号を取り込んで、前記吊り荷の旋回振動が零と
なるように前記旋回駆動手段の出力をフィードバック制
御することを特徴とする請求項3に記載の吊り荷旋回振
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26940396A JP3618179B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 吊り荷旋回方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26940396A JP3618179B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 吊り荷旋回方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087269A true JPH1087269A (ja) | 1998-04-07 |
JP3618179B2 JP3618179B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=17471936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26940396A Expired - Lifetime JP3618179B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 吊り荷旋回方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3618179B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007308279A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Eagle Kuranpu Kk | コイルリフターの旋回装置 |
EP2465807A1 (de) * | 2010-12-14 | 2012-06-20 | Wolfgang Wichner | Verfahren und Vorrichtung zur Positionierung einer an einer Seilaufhängung einer Krananlage hängenden Kranlast in Rotationsrichtung um deren vertikale Achse |
WO2014098514A1 (ko) * | 2012-12-21 | 2014-06-26 | 주식회사 포스코 | 코일 리프터 |
US10273124B2 (en) | 2016-12-15 | 2019-04-30 | Caterpillar Inc. | Rotation control system for material handling machines |
-
1996
- 1996-09-19 JP JP26940396A patent/JP3618179B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007308279A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Eagle Kuranpu Kk | コイルリフターの旋回装置 |
EP2465807A1 (de) * | 2010-12-14 | 2012-06-20 | Wolfgang Wichner | Verfahren und Vorrichtung zur Positionierung einer an einer Seilaufhängung einer Krananlage hängenden Kranlast in Rotationsrichtung um deren vertikale Achse |
WO2014098514A1 (ko) * | 2012-12-21 | 2014-06-26 | 주식회사 포스코 | 코일 리프터 |
US10273124B2 (en) | 2016-12-15 | 2019-04-30 | Caterpillar Inc. | Rotation control system for material handling machines |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3618179B2 (ja) | 2005-02-09 |
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