JPH108396A - 耐熱絶縁紙 - Google Patents

耐熱絶縁紙

Info

Publication number
JPH108396A
JPH108396A JP8165443A JP16544396A JPH108396A JP H108396 A JPH108396 A JP H108396A JP 8165443 A JP8165443 A JP 8165443A JP 16544396 A JP16544396 A JP 16544396A JP H108396 A JPH108396 A JP H108396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diisocyanate
heat
paper
insulating paper
resistant insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8165443A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohiro Murata
尚洋 村田
Yasuhiro Matsuzaka
康弘 松坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP8165443A priority Critical patent/JPH108396A/ja
Publication of JPH108396A publication Critical patent/JPH108396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 イソシアネート残基のうち、5%以上が
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート残基であ
るポリカルボジイミド共重合体を紙に含浸または塗布す
ることによって得られる耐熱絶縁紙。 【効果】 本発明方法に用いられるポリカルボジイミド
共重合体は、従来のポリカルボジイミドの持つ高い耐熱
性を維持したまま、従来にない電気絶縁性を発現するた
め、紙に熱硬化性樹脂を含浸または塗布することにより
得られるこれまでの耐熱性絶縁紙に比べて耐熱性・電気
絶縁性の両立が図られた耐熱絶縁紙を得ることが出来
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い耐熱性、耐薬
品性、電気絶縁性を示すポリカルボジイミド共重合体を
主体とする熱硬化性樹脂を用いた耐熱絶縁紙に関する。
【0002】
【従来の技術】紙は通常セルロース繊維からなるもので
あり、近代産業上欠くことのできない重要な物質であ
リ、また電気絶縁性にも優れることから電気絶縁材料と
して用いられることも多い。電気絶縁材料としてみた場
合、コンデンサー、変圧器、電線被覆材等に紙を用いる
ことがあるが、近年の電子回路の小型化、軽量化に伴い
単位面積当りの発熱量が増加し、絶縁材料に耐熱性も要
求されてきている。
【0003】しかし、紙は100℃以上に加熱すると、
セルロースの水酸基が水として失われ炭化が進むため、
耐熱性が十分であるとはいえない。従来、セルロースの
耐熱性を向上させるために、セルロースをアセトニトリ
ルによりシアノエチル化する方法、アセチル化する方
法、ジシアンジアミド等のアミンを添加する方法等が知
られている(”JISの使い方シリーズ/電気絶縁材料
選択のポイント“、130ページ、日野太郎ら、(財)
日本規格協会、1987年)。しかしながら、これら変
性剤そのものが耐熱性原料でなく、複雑な製造工程の割
には耐熱性改良の効果が低いためか、アミン添加セルロ
ースが一部採用されているだけで、ほとんど製造されて
いないのが現状である。
【0004】また、紙の原料をセルロースではなく耐熱
性の合成樹脂パルプとして芳香族ポリアミドを用いたり
(特開平5−272091号,特開平6−108400
号等)、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂又はエポキ
シ樹脂を用い紙との複合材料を得たり(特開平6−25
993号)することによって紙の耐熱性を向上する方法
が知られているが、芳香族ポリアミドは温度安定性は良
好であるものの、製造コストが高い上に、高弾性の戻変
形により加工しにくいという欠点がある。また、フェノ
ール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂と紙との複
合材料は脆く、折り曲げ負荷の際に破断してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高い耐熱性、電気絶縁
性、耐薬品性を示し、安価なジイソシアネートを原料と
して複雑な工程を必要とせずに製造されるポリカルボジ
イミドの硬化物に、十分な可撓性を付与することができ
れば、紙に含浸させたり塗布した後に硬化することによ
って、安価で耐熱性、電気絶縁性に優れた耐熱絶縁紙を
提供できると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、ポリカルボジイ
ミド分子中のジイソシアネート残基のうち5%以上を、
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート残基とす
ることで十分な可撓性を付与したポリカルボジイミドを
得ることができることを見出し本発明に到達した。すな
わち、本発明は、 (1) 下記一般式(1)[化3]で表わされる構造を
有するポリカルボジイミド共重合体を主体とする熱硬化
性樹脂を紙に塗布又は含浸し硬化することにより得られ
ることを特徴とする耐熱絶縁紙、
【0007】
【化3】 R’−N=C=N−(R−N=C=N−)n−R’ (1) (ただし、式中nは4≦n≦100の整数を表し、R’
はモノイソシアネート残基を表す。また、Rは有機ジイ
ソシアネート残基を表わし、該有機ジイソシアネート残
基は、下記式(2)[化4]で表わされる構造単位を該
有機ジイソシアネート残基の全構造単位のうち5%以上
含有する。)
【0008】
【化4】 (2) ポリカルボジイミド共重合体の有機ジイソシア
ネート残基が、2,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ノルボルナンジイソシアネートのそれぞれのイソシ
アネート残基の群から選ばれる1種又はそれ以上である
ことを特徴とする(1)記載の耐熱絶縁紙、を提供する
ものである。
【0009】即ち、本発明ではポリカルボジイミド共重
合体中のジイソシアネート残基のうち2,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート残基を5%以上含有するこ
とで、耐熱性を犠牲にすることなく、かつ、可撓性のあ
る硬化物を得ることができ、紙に含浸したり塗布したり
することによって耐熱性、電気絶縁性及び可撓性の良好
な耐熱絶縁紙を得ることができるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳細
に説明をする。本発明において用いられるポリカルボジ
イミド共重合体は下記一般式(1)[化5]
【0011】
【化5】 R’−N=C=N−(R−N=C=N−)n−R’ (1) で表わされる。上記一般式(1)におけるRは有機ジイ
ソシアネート残基(ここで、有機ジイソシアネート残基
とは、有機ジイソシアネート分子からイソシアネート基
(NCO)を除いた残りの部分のことをいう。)を表わ
し、例えば2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(以下2,4’−MDIと略する)、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(以下4,4’−MDI
と略する)、2,4−トリレンジイソシアネート(以下
2,4−TDIと略する)、2,6−トリレンジイソシ
アネート(以下2,6−TDIと略する)、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ナフチレンジイソシアネート等の残基を挙げ
ることができ、2,4’−MDI、4,4’−MDI、
2,4−TDI、2,6−TDI、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートは工業的
に入手しやすく好ましい。また、これらのジイソシアネ
ート残基はポリカルボジイミド共重合体中に単独で存在
しても2種類以上が混合されて存在していても良いが、
このポリカルボジイミド共重合体中に含まれるジイソシ
アネート残基のうち2,4’−MDI残基(下記式
(2)[化6])の構造単位をジイソシアネート残基の
全構造単位中5%以上含有していなくてはならない。
【0012】
【化6】 また、上記一般式(1)におけるR’は有機モノイソシ
アネート残基(ここで、有機モノイソシアネート残基と
は、有機モノイソシアネート分子からイソシアネート基
(NCO)を除いた残りの部分のことをいう。)を表わ
し、例えば、フェニルイソシアネート、1−ナフチルイ
ソシアネート、アルキル(炭素数1〜18)イソシアネ
ート、メトキシフェニルイソシアネート等のイソシアネ
ート残基を挙げることができる。また、上記一般式
(1)中のnは4以上100以下の整数を表わす。
【0013】本発明において用いられるポリカルボジイ
ミド共重合体は、有機ジイソシアネートをカルボジイミ
ド化の触媒存在下で反応させて得られ、使用される有機
ジイソシアネートの内、5モル%以上好ましくは10モ
ル%以上を2,4’−MDIとすることで製造される。
2,4’−MDIの使用量が5モル%未満であると、重
合されたポリカルボジイミド共重合体を硬化した際、可
撓性が不足した硬化物しか得られないため好ましくな
い。
【0014】本発明のポリカルボジイミド共重合体を得
るために用いられる有機ジイソシアネートは、2,4’
−MDI、4,4’−MDI、2,2’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(以下、2,2’−MDI)、
2,4−TDI、2,6−TDI、イソホロンジイソシ
アネート、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレ
ンジイソシアネート、メタテトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート、パラテトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、ノルボルナンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート等が挙げられ、特に2,4’−MD
I、4,4’−MDI、2,4−TDI、2,6−TD
I、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルナンジ
イソシアネートは工業的に入手しやすく好ましい。これ
らのジイソシアネートを単独で用いても2種以上を混合
して用いても構わないが、2,4’−MDIが5モル%
以上好ましくは10モル%以上含有されていなければな
らない。
【0015】本発明においてポリカルボジイミド共重合
体を得る為に用いられる触媒は種々のカルボジイミド化
触媒が使用できるが、1−フェニル−2−ホスホレン−
1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホ
レン−1−オキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−
1−スルフィド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホ
レン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−1−
ホスファ−3−シクロペンテン−1−オキシド、2,5
−ジヒドロ−3−メチル−1−フェニルホスホール−1
−オキシドや、これらに相当する異性体、3−ホスホレ
ン類が良好であり、使用されるイソシアネート成分全量
に対して0.001〜1重量%の間で使用できる。0.
001%未満であると重合に時間がかかりすぎ実用的で
なく、1重量%を越えると反応が速すぎゲル化してしま
ったり、ゲル化しないものも溶液の保存安定性が著しく
低下したものしか得られないため、保存しておいて使用
することができなくなってしまうため、実用上不便であ
る。
【0016】本発明において用いられるポリカルボジイ
ミド共重合体の末端をモノイソシアネートによって封止
して分子量を制御することで、耐熱性の低下を招くこと
なく、溶液の安定性を向上することができる。この目的
のために用いられるモノイソシアネートとしては、フェ
ニルイソシアネート、アルキル(炭素数1〜10)イソ
シアネート、ナフチルイソシアネート等を挙げることが
できる。このモノイソシアネートは、使用するジイソシ
アネート成分100モルに対して2〜25モルの範囲で
用いることができる。ジイソシアネート成分100モル
に対してモノイソシアネート成分を2モル未満しか用い
ないと(式(1)のn>100の場合)、合成されるポ
リカルボジイミドの分子量が大きくなりすぎ、溶液の粘
度の上昇及び溶液の保存安定性の著しい低下をまねくこ
とになる。また、ジイソシアネート成分100モルに対
してモノイソシアネート成分を25モルを超えて用いる
と(式(1)のn<4の場合)、合成されるポリカルボ
ジイミド分子中に含まれるカルボジイミド結合の数が少
なくポリカルボジイミドの本来持つ高い耐熱性を発現で
きない傾向にある。
【0017】本発明方法において用いられるポリカルボ
ジイミド共重合体は、非プロトン性有機溶媒中でカルボ
ジイミド化の反応を行ない、ポリカルボジイミド共重合
体溶液としたものを用いると、紙に含浸したり、塗布す
るのが容易になる。この目的で使用する非プロトン性有
機溶媒としてはトルエン、キシレン、ベンゼン、パーク
レン、シクロヘキサノン、トリメチルベンゼン、テトラ
メチルベンゼン、アルキル(炭素数2〜4)トルエン、
アルキル(炭素数3〜36)ベンゼン、シメン、ジエチ
ルベンゼン、ナフタリン、テトラヒドロフラン及びジオ
キサン等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種類
以上を混合して用いても良く、また反応に関与しない第
3成分が混在しても良い。これらの溶媒の使用量は、該
溶液中のポリカルボジイミド共重合体の濃度が1〜90
重量%になるように用いる。該濃度が90重量%を超え
ると粘度が高くなり、また、溶液の保存安定性も悪くな
る。また、該濃度が1重量%未満になると溶液のほとん
どが溶媒となってしまい、硬化の際に大量の溶媒を蒸発
させなくてはならず、実用的でなくなってしまう。
【0018】また、本発明方法によって得られるポリカ
ルボジイミド共重合体はカルボジイミドと反応してすぐ
にゲル化を起こし、紙に含浸したり塗布したりすること
ができなくなってしまわなければ、必要に応じてジシア
ネート化合物・ジアミン化合物やジフェノール化合物等
のポリカルボジイミドの硬化を促進する物質や可塑剤等
を混合して用いても構わない。
【0019】本発明の絶縁耐熱紙は、例えば次のような
方法で製造される。トルエン中で2,4’−MDI 4
0%と4,4’−MDI 60%の混合物20モル部、
フェニルイソシアネート2モル部を混合し、混合物中に
カルボジイミド化触媒を添加して撹拌しながら60〜1
40℃で1〜24時間、カルボジイミド化反応を行なう
ことで製造されたポリカルボジイミド共重合体溶液中
に、紙を浸積した後取り出し、160〜250℃の乾燥
器中で1分〜24時間硬化することにより得られる。
【0020】
【実施例】次に実施例を挙げてこの発明をさらに具体的
に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。また、実施例及び比較例において絶
縁破壊強度はJIS C2111、引っ張り強度はJI
S P8113に従って測定した。また、できた耐熱絶
縁紙を200℃の恒温槽の中に192時間入れておき、
恒温槽に入れる前後でどの程度の重量変化があったか
を、恒温槽にいれる前の重量を100%として長期耐熱
性を測定した。
【0021】実施例1 撹拌機、温度計、冷却コンデンサーを備えた1000m
lセパラブルフラスコ中に2,4’−MDI 38%、
4,4’−MDI 62%の混合物(商品名;o−MD
I,三井東圧化学(株)製)239.8g、フェニルイ
ソシアネート(東京化成工業(株)製)15.2g、ト
ルエン490.0g、2,5−ジヒドロ−3−メチル−
1−フェニルホスホール−1−オキシド(MERCK社
製)0.185gを入れ、気相部に窒素ガスを流しなが
ら撹拌・昇温を行なう。内温を105℃になるように維
持しながら8時間反応を続けたところ、微黄色透明なポ
リカルボジイミド共重合体溶液を得た。
【0022】この溶液中にろ紙(No.5A)を浸積
し、取り出したものをオーブン中(100℃、窒素気流
下)で1時間トルエンを蒸発した後に、250℃のオー
ブンに移し15分間硬化した。このようにして得られた
耐熱絶縁紙の物性は、絶縁破壊強度が60KV/mm、
引っ張り強度が3.2Kg、そして長期耐熱性は95%
であった。
【0023】実施例2 o−MDI 120.0g、4,4’−MDI 11
9.8g(商品名;コスモネート MDI−PH,三井
東圧化学(株)製)の混合物を用いた以外は、実施例1
と同様にして耐熱絶縁紙を得た。絶縁破壊強度、引っ張
り強度および長期耐熱性は、表−1に示す。
【0024】実施例3 o−MDIを蒸留して、2,4’−MDI 82%、
4,4’−MDI 18%の混合物を得た。この混合物
239.8gを用いた以外は、実施例1と同様にして耐
熱絶縁紙を得た。絶縁破壊強度、引っ張り強度および長
期耐熱性は、表−1に示す。
【0025】実施例4 o−MDI 144.3g、2,4−TDI 100.
5g、フェニルイソシアネート19.7gを用い、実施
例1と同様にして得られたポリカルボジイミド共重合体
溶液を、ローラーを用いてろ紙(No.5A)に塗布
し、オーブン(120℃、窒素気流下)で30分間溶媒
を蒸発した後、200℃のオーブン中で30分間硬化
し、耐熱絶縁紙を得た。絶縁破壊強度、引っ張り強度お
よび長期耐熱性は、表−1に示す。
【0026】実施例5 o−MDI 36.2g、MDI−PH 211.5g
の混合物、フェニルイソシアネート13.12gを用い
た以外は、実施例4と同様にして耐熱絶縁紙を得た。絶
縁破壊強度、引っ張り強度および長期耐熱性は、表−1
に示す。
【0027】実施例6 実施例1のトルエンの代わりにキシレン490.0gを
用い、紙に含浸後の溶媒の蒸発温度を140℃とした以
外は、実施例1と同様にして耐熱絶縁紙を得た。絶縁破
壊強度、引っ張り強度および長期耐熱性は、表−1に示
す。
【0028】実施例7 o−MDI 399.6g、フェニルイソシアネート2
5.4g、キシレン350.0gを用い、反応時間を1
0時間とした以外は実施例1と同様にして耐熱絶縁紙を
得た。絶縁破壊強度、引っ張り強度および長期耐熱性
は、表−1に示す。
【0029】実施例8 o−MDI 273.5g、2,4−TDIと2,6−
TDIがそれぞれ80%、20%の混合物(商品名;コ
スモネート T−80,三井東圧化学(株)製)19
0.5g、1−ナフチルイソシアネート37.0g、
2,5−ジヒドロ−3−メチル−1−フェニルホスホー
ル−1−オキシド0.21g、トルエン600.0gを
用いて反応を12時間行った以外は、実施例1と同様に
して耐熱絶縁紙を得た。絶縁破壊強度、引っ張り強度お
よび長期耐熱性は、表−1に示す。
【0030】比較例1 T−80 257.0g、フェニルイソシアネート2
2.0gを用いて重合した以外は実施例1と同様にして
耐熱絶縁紙を得た。絶縁破壊強度、引っ張り強度および
長期耐熱性は、表−1に示す。
【0031】比較例2 MDI−PH 239.8gを用いた以外は実施例1と
同様に重合を行なった結果、白色の微粉末が沈殿した。
紙に含浸または塗布することができなかったため耐熱絶
縁紙を得ることができなかった。
【0032】比較例3 撹拌機、温度計、冷却コンデンサーを備えた1000m
lセパラブルフラスコ中に、T−80を190.4g、
ポリエーテルジオール(商品名;Diol1000,三
井東圧化学(株)製,重量平均分子量1000)、キシ
レン490.0gを入れて攪袢しながら、80℃、1時
間ポリエーテルジオールとTDIとのウレタン化反応を
行なった後、フェニルイソシアネート15.2g、2,
5−ジヒドロ−3−メチル−1−フェニルホスホール−
1−オキシド0.185gを追加して装入し、105
℃、8時間カルボジイミド化の反応を行い、淡黄色透明
の部分ウレタン変性ポリカルボジイミド共重合体溶液を
得た。この部分ウレタン変性ポリカルボジイミド共重合
体溶液を用いて実施例4と同様にして耐熱絶縁紙を得
た。絶縁破壊強度、引っ張り強度および長期耐熱性は、
表−1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明による耐熱絶縁紙は、絶縁破壊強
度及び引っ張り強度も高く、長期耐熱性にも優れ、さら
に用いられているポリカルボジイミドはこれまでに知ら
れているポリカルボジイミドの耐熱性の低下を伴わず、
しかも安価に製造できるため、これまでの耐熱絶縁紙よ
りも安価で、かつ耐熱性、電気絶縁性等の性能の優れた
耐熱絶縁紙を提供することができるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)[化1]で表わされる構
    造を有するポリカルボジイミド共重合体を主体とする熱
    硬化性樹脂を紙に塗布又は含浸し硬化することにより得
    られることを特徴とする耐熱絶縁紙。 【化1】 R’−N=C=N−(R−N=C=N−)n−R’ (1) (ただし、式中nは4≦n≦100の整数を表し、R’
    はモノイソシアネート残基を表す。また、Rは有機ジイ
    ソシアネート残基を表わし、該有機ジイソシアネート残
    基は、下記式(2)[化2]で表わされる構造単位を該
    有機ジイソシアネート残基の全構造単位のうち5%以上
    含有する。) 【化2】
  2. 【請求項2】ポリカルボジイミド共重合体の有機ジイソ
    シアネート残基が、2,4’−ジフェニルメタンジイソ
    シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
    ート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
    リレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
    ート、ノルボルナンジイソシアネートのそれぞれのイソ
    シアネート残基の群から選ばれる1種又はそれ以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の耐熱絶縁紙。
JP8165443A 1996-06-26 1996-06-26 耐熱絶縁紙 Pending JPH108396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8165443A JPH108396A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 耐熱絶縁紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8165443A JPH108396A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 耐熱絶縁紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH108396A true JPH108396A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15812539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8165443A Pending JPH108396A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 耐熱絶縁紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH108396A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013032489A (ja) * 2011-06-30 2013-02-14 Sekisui Plastics Co Ltd 電極用パッド
JP2018517073A (ja) * 2015-05-18 2018-06-28 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 板紙および紙媒体の処理方法、および関連して処理された板紙および紙媒体
WO2019044719A1 (ja) * 2017-08-28 2019-03-07 日清紡ケミカル株式会社 ポリカルボジイミド化合物及び熱硬化性樹脂組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013032489A (ja) * 2011-06-30 2013-02-14 Sekisui Plastics Co Ltd 電極用パッド
JP2018517073A (ja) * 2015-05-18 2018-06-28 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 板紙および紙媒体の処理方法、および関連して処理された板紙および紙媒体
WO2019044719A1 (ja) * 2017-08-28 2019-03-07 日清紡ケミカル株式会社 ポリカルボジイミド化合物及び熱硬化性樹脂組成物
KR20200044820A (ko) * 2017-08-28 2020-04-29 닛신보 케미칼 가부시키가이샤 폴리카르보디이미드 화합물 및 열경화성 수지 조성물
CN111094374A (zh) * 2017-08-28 2020-05-01 日清纺化学株式会社 聚碳化二亚胺化合物及热固化性树脂组合物
US11208523B2 (en) 2017-08-28 2021-12-28 Nisshtnbo Chemical Inc. Polycarbodiimide compound and thermosetting resin composition
CN111094374B (zh) * 2017-08-28 2022-02-15 日清纺化学株式会社 聚碳化二亚胺化合物及热固化性树脂组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3397253A (en) Polyhydantoin polymer prepared by the reaction of glycine derivatives and polyisocyanates
JP5024517B2 (ja) 熱硬化性ポリアミドイミド樹脂組成物、ポリアミドイミド樹脂硬化物、絶縁電線および成型ベルト
US7253246B2 (en) Thermosetting polycarbodiimide copolymer
EP1496078B1 (en) Polyamideimide resin, method for producing polyamideimide resin, polyamideimide resin composition containing the same, film-forming material and adhesive for electronic parts made thereof
KR100380595B1 (ko) 열경화성수지조성물
JP3470464B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH108396A (ja) 耐熱絶縁紙
JP2000143756A (ja) 芳香族ポリカルボジイミド及びそのシ―ト
KR100618061B1 (ko) 폴리카보디이미드 공중합체 및 그의 제조 방법
JPH107984A (ja) 絶縁被覆材
JPH10251365A (ja) 耐熱絶縁紙
JP5000074B2 (ja) ポリアミドイミドの製造方法
JPS6363567B2 (ja)
JP4474961B2 (ja) ポリアミドイミド及びこれを含む樹脂組成物
JP4845241B2 (ja) シロキサン含有ポリアミドイミド及びその製造方法並びにそれを含むワニス
JPH10330480A (ja) ポリアミド共重合体
JP4642948B2 (ja) 半芳香族ポリアミドイミド樹脂及びその製造方法
JPS58197604A (ja) 複合シ−ト
JPH10251595A (ja) 絶縁被覆材
JPH107794A (ja) ポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法
US6310119B1 (en) Film-shaped encapsulating agent for electronic parts
JP2001152015A (ja) 耐熱性樹脂組成物及びそれを用いた接着フィルム
CA1318750C (en) Process for producing parabanic acid ring-containing polymer
DE3417941A1 (de) Laminate aus polyhydantoinen
JP4182367B2 (ja) シロキサン含有臭素化ポリアミドイミド樹脂及びワニス並びにその製造方法