JPH1082002A - 接目隙間分散型の鉄道用軌道 - Google Patents

接目隙間分散型の鉄道用軌道

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JPH1082002A
JPH1082002A JP23675496A JP23675496A JPH1082002A JP H1082002 A JPH1082002 A JP H1082002A JP 23675496 A JP23675496 A JP 23675496A JP 23675496 A JP23675496 A JP 23675496A JP H1082002 A JPH1082002 A JP H1082002A
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girder
fixed
moving
track
gap
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Masamoto Shudo
正元 首藤
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H S S T KAIHATSU KK
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H S S T KAIHATSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接目の隙間長が小さいことが望まれる吸引型
磁気浮上式鉄道用に適した接目隙間長分散型の鉄道用軌
道を提供する。 【解決手段】 一端が固定支持されかつ他端が軌道方向
に伸縮可能に支持された固定桁1と、固定桁の他端に対
し隙間を空けて連接配置されかつ全体が軌道方向に移動
可能に支持された短尺の移動桁11との組合せからな
り、前記隙間を空けるために移動桁11の固定桁1方向
への移動限界を与える固定突起31と、移動桁をこの固
定突起31に常時押圧して該移動限界位置に係止させる
バネ34と、固定桁1の他端が隙間分を越えて伸長する
時にバネ34の押圧力に抗して移動桁11を連行移動さ
せる手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪式鉄道、吸引
型磁気浮上式鉄道に用いられる軌道に関し、詳しくは、
軌道間の接目の隙間をできるだけ小さく設定することが
できるようにした接目隙間分散型の鉄道用軌道に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来から、車輪式鉄道や吸引型磁気浮上式
鉄道に用いられる軌道において、橋や隣接建造物間など
の広い空間に渡って長尺軌道(「長尺軌道」ともいう)
を架設する場合があり、このような長尺軌道では、例え
ば温度による熱伸縮、車両の活荷重のたわによる変動、
地震等に起因する相対的な変位がかなり大きなものとな
る。したがって、このような長尺軌道の大きな伸長や変
動,変位を考慮して、連接する他の軌道との間に比較的
大きな隙間を空けることが必要となっている。このよう
な連接軌道の接目隙間が大きく空くことは、軌道上を走
行する車両にとっては乗り心地を損なうなどの問題を招
くため好ましくないのが普通である。そこで、従来から
例えば、レールの伸縮接手を設けるとか、レール端部の
接目部分を互いにテーパー状にして組み合わせる方式、
櫛歯状に噛み合わせる方式などの工夫した接手構造が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
方式は、例えば伸縮接手を用いるものは構造が複雑にな
るという問題があり、またテーパー状あるいは櫛歯状の
レール端部を組み合わせる方式のものは、適用できる対
象が限定されるという問題がある。すなわち、吸引型磁
気浮上式鉄道に用いる軌道のレールは、車両重量を支持
する、走行を案内する、推進力発生,回生制動のための
リニアモータの二次側を構成する、機械式ブレーキ装置
の摩擦材係合面を構成する、等々の機能をはたすもので
あるため、接目部で大きな隙間や段差があるとブレーキ
装置の破損を招く原因となったり、レール本体とアルミ
材などを組合るリニアモータの二次側構造を構成させる
ことが簡単でないなどの問題を招くからである。
【0004】このように、上述の熱伸縮、活荷重のたわ
みによる変動、地震等に起因する相対的変位などを吸収
するために、長尺軌道と隣接軌道の間に大きな隙間を空
けなければならないという問題と、大きな隙間を設ける
ということは反面において、機械式ブレーキ装置の摩擦
材が接目部通過時に引っ掛かりを生ずる虞れを招くこ
と、浮上力消失等の非常用としてレール上を滑走するよ
うに設けられるスキッドあるいはレール上を転動する補
助車輪の引っ掛かりや落ち込みの虞れを招くこと、これ
らの隙間が大きいことにより段差がある場合と同様に前
記摩擦材,スキッドなどがレール端部との激突する虞れ
を招くことになるから、接目の隙間は一定値以下にしな
ければならない制約を受けるという問題とが二律背反的
な課題となり、営業路線の決定においては、一定長以上
の長さの橋等の軌道桁を必要とする路線の選定を難しく
する原因となる。
【0005】本発明はこのような問題を解消するために
なされたものであり、長尺軌道を設けた場合にその伸縮
等を吸収するために必要な軌道方向の大きな余裕(隙間
長)を、複数の接目部分に分散させることで、これらの
各接目に設定する隙間長を小さくでき、したがって大き
な余裕長の確保と、接目の隙間長を小さくするという二
律背反的課題を解決できるようにした接目隙間長分散型
の鉄道用軌道を提供することを目的とする。
【0006】また本発明の別の目的は、接目の隙間長の
大きさが小さいことが特に望まれる吸引型磁気浮上式鉄
道用として好適な接目隙間長分散型の鉄道用軌道を提供
するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成する本
願発明の特徴は、上述した特許請求の範囲の各請求項に
記載したところにある。
【0008】本願の請求項1に記載した接目隙間長分散
型の鉄道用軌道の発明は、一端が固定支持されかつ他端
が軌道方向に伸縮可能に支持された固定桁と、全体が軌
道方向に移動可能に支持されかつ固定桁よりも短尺の移
動桁との組合せからなる接目隙間長分散型の鉄道用軌道
であって、固定桁の前記他端に対し前記移動桁を隙間長
を空けて連接配置すると共に、この移動桁には、前記隙
間長のために予め定めた一定位置で該移動桁の固定桁方
向への移動限界位置を設定する移動限界位置設定手段
と、移動桁を固定桁方向に常時押圧して該移動限界位置
に係止させるバネ手段と、固定桁の他端が前記隙間長分
を越えて伸長する時に前記バネ手段の押圧力に抗して該
移動桁を連行移動させる連行手段とを設けたことを特徴
とする。
【0009】前記構成において、固定桁及び移動桁とは
レールを固定的に支持するための桁構造物をいい、これ
らに固定支持された車両の走行案内用としてのレールそ
のものを直接いうものではないが、レールをこれらの桁
と軌道方向長を同じとすれば前記各桁はレールと言い換
えることができる。また各レールは、各桁と同長の場合
に限定されるものではない。例えば、レール同士の隙間
長を固定桁と移動桁の隙間長よりも大きく設定して、伸
長した固定桁に移動桁が連行される時にもレール間に若
干の隙間長が空いているようにすることもできる。なお
レール同士間に現れる最大レール隙間長を、該レール接
目部を車両が通過する際に支障のない大きさとされるこ
とは言うまでもなく、また各レール間の隙間長が各桁間
の隙間長(連行係合に要する隙間長)よりも短く設定す
ることは適当でない。
【0010】前記構成における固定桁の他端を移動可能
に支持する構造、あるいは移動桁を支持する構造として
は、ゴム支承,転動(車輪)等の可動支承を採用するこ
とができる。
【0011】この発明によれば、移動桁と固定桁側との
間に設定した隙間長a1 と、移動桁の反対側の次の桁
(固定桁又は移動桁)との間に設定した隙間長a2 の合
計量(a1 +a2 )が、固定桁の伸縮等を吸収すること
ができる余裕長Lとなり、しかも、移動桁両端の各接目
部分の隙間長の大きさはa1 又はa2 (a1 =a2 であ
ればL/2)であるので、伸縮等の吸収に必要な余裕長
L(膨張時の伸長、収縮時の短縮を両限界を満足できる
余裕長)を、小さな隙間長として設定した複数の接目部
に分散できて車両のスムースな走行を実現できる。
【0012】本願の請求項2の発明は、一端が固定支持
されかつ他端が軌道方向に伸縮可能に支持された固定桁
と、全体が軌道方向に移動可能に支持されかつ固定桁よ
りも短尺の移動桁の複数との組合せからなる接目隙間長
分散型の鉄道用軌道であって、固定桁の前記他端に対し
前記複数の移動桁を順次隙間長を空けて連接配置し、こ
れらの各移動桁には、前記隙間長のために予め定めた一
定位置で該各移動桁の固定桁方向への移動限界位置を設
定する移動限界位置設定手段と、各移動桁を固定桁方向
に常時押圧して各移動限界位置に係止させるバネ手段
と、固定桁の他端が前記各隙間長分を越えて伸長する時
に各隙間長が埋まる毎に順次に連接した各移動桁をそれ
ぞれのバネ手段の押圧力に抗して連行移動させる連行手
段とを設けたことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、例えば移動桁を二つ連
続して連接した構成の場合には、固定桁の伸縮等を吸収
するのに必要な前記余裕長Lを三つの接目に分散でき、
各接目部分の隙間長は例えばL/3とできる。連接する
移動桁の数を多くすればそれに応じて各接目部の数分の
1に隙間長を小さくできる。なおこれは固定桁と移動桁
の間、あるいは移動桁同士の間の各隙間長は、上述の如
く各々を一定とすることもできるが、本発明はこれに限
定されるものではなく、各隙間長を別々の大きさに設定
することもできる。
【0014】以上の発明により得られる作用は、例えば
長尺固定桁に必要な余裕Lを熱伸縮に限定して考えれ
ば、巨視的に視れば、固定桁の伸縮分に対し移動桁の熱
伸縮が実質的に無視できる程度に小さいか、あるいは上
述した分散の効果が得られる程度に十分に小さいことが
必要である。このために固定桁(長尺軌道)の軌道長寸
法に対する移動桁の軌道長寸法は、一般的には1/20
〜1/50程度の長さ、好ましくは2m程度の長さとす
ることがよい。
【0015】本願の請求項3の発明は、前記した発明を
吸引型磁気浮上式の鉄道用軌道に適用したことを特徴と
する。
【0016】この発明によれば、吸引型磁気浮上式の鉄
道において特有の問題、すなわち、機械式ブレーキ装置
の摩擦材が接目部通過時に引っ掛かるという問題、浮上
力消失等の非常用としてレール上を滑走するように設け
られるスキッドあるいは補助車輪の引っ掛かりや落ち込
みを招くという問題、摩擦材,スキッドなどがレール端
部と激突する虞れがあるという問題を、長尺の固定桁に
求められる前記余裕を確保しつつ、接目の隙間長を小さ
くできることでいずれも解消できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施形態1 図1〜図3に示した本例は、固定桁1に対して移動桁
(隙間分散用桁)10を一つ連接した例を示したもので
あり、図1は通常時(例えば20℃程度の常温状態)軌
道を示していて、同図(a)はその軌道の平面図、同図
(b)は同正面図を示す。図2は固定桁が移動桁の連行
を生じない程度に熱伸長した状態を示す同正面図、図3
は固定桁が移動桁の連行を生じたときの熱伸長した状態
を示す同正面図である。
【0018】これらの図において、1は軌道長が例えば
50mと長い長尺の固定桁であり、その一端(図では左
端)は固定支承2より軌道方向に移動不能に拘束されて
支持され、他端(図では右端)は可動支承3により軌道
方向に移動できるように支持されている。4,4は固定
桁1の上部両側に軌道方向に沿設された吸引型磁気浮上
式鉄道用のレールである。
【0019】11は軌道長が例えば mと短い短尺
の移動桁であり、両端においてそれぞれ可動支承12,
13により軌道方向に移動できるように支持されてい
る。また、14,14は前記と同様ように移動桁11の
上部両側に軌道方向に沿設された吸引型磁気浮上式鉄道
用のレールである。
【0020】そして本例においては、地上側に設けた一
対の固定突起31,32と、その一方の固定突起31と
係合パッド16,33を介して係合する移動桁11の下
部突起15とが設けられ、かつ該下部突起15と前記他
方の固定突起32との間にバネ定数K1 の圧縮バネ34
を介装して、この圧縮バネ34により前記係合パッド1
6,33を係合させて移動桁11の下部突起15が固定
突起31により図の左方への移動限界位置に係止される
ようになっている。これらが移動桁11の移動限界位置
設定手段を構成している。
【0021】また本例では、前記固定桁1の他端面に固
定した連行時係合用のパッド5と、移動桁11の該連行
時係合用のパッド5と対向した位置に設けた連行時被係
合用のパッド17を設けて、これらの係合パッド5,1
7が、通常時(例えば固定桁の予想される熱伸縮の上
限,下限の中間状態を示す条件時)に図示する隙間長b
を空けて対向するように設定され、このときに前記レー
ル4,14の対向端部はこれよりも若干大きな隙間長a
(>b)を空けて対向するように設定されている。これ
らが移動桁11を固定桁1の伸長によって連行移動する
連行手段を構成している。
【0022】また本例では、前記した固定突起31,3
2、圧縮バネ34等からなる移動限界位置設定手段とは
別に、地上側に設けた一対の固定突起31,35と、前
記通常時に隙間長b′(≫b)を空けて対向する係合パ
ッド19,36を介してその一方の固定突起31と係合
する移動桁11の下部突起18と、該下部突起18と他
方の固定突起36との間にバネ定数K2 (<K1 )の圧
縮バネ37を介装するバランス構成を設けている。これ
により構成された、移動桁11を隙間長b′を越えて図
の右方に移動させないようにした機構は、例えば地震等
で移動桁11が図の右方に異常に移動して次の固定桁に
激突するような不具合を防止するのに有効であり、また
圧縮バネ37は、前記圧縮バネ34とのバネ力バランス
をとることで前記移動限界位置設定手段を設計する際の
自由度を増すことができる。なお前記圧縮バネ37の初
期バネ力は、圧縮バネ34による前記移動限界位置設定
手段の機能を損なわない範囲に設定されることが必要で
ある。
【0023】41は、前記移動桁11の図の右方に連接
された軌道長が若干短い(つまり接目隙間分散を必要と
しない)固定桁であり、他は前記の固定桁1と同じであ
るので、必要に応じて同じ部材には前記の固定桁1に関
連する符号にそれぞれ40を加えて示した。そしてこの
固定桁41の固定支持されたレール44の一端(図の左
端)と移動桁11のレール14の他端(図の右端)の間
の前記した通常時の隙間長をa′とすると、この隙間長
a′は前記隙間長aに対しa′≧aに設定するのが好ま
しい場合が多い。すなわち、隙間長aは寒冷時に固定桁
1が縮小してその隙間が拡大する分を考慮して設定する
必要があるが、隙間長a′は寒冷時にその隙間が拡大す
ることは殆ど考慮の必要がないからである。
【0024】以上のように構成された本例の吸引型磁気
浮上式鉄道用の軌道における作用を以下説明する。
【0025】通常時の状態で図1のように各接目隙間長
が設定された軌道の各桁、レールにおいては、固定桁1
と移動桁11の間のレール4,14の隙間長a、及び移
動桁11と固定桁41の間のレール14,44の隙間長
a′は、上述した種々の問題を解消できる程度の範囲内
に設定することで、吸引型磁気浮上式鉄道における不具
合を招くことがないようにできる。また、図示した通常
時よりも環境温度が低くなり、これにより固定桁1が収
縮し、移動桁11は図示位置に係止された状態を維持す
る結果として隙間長aが大きくなる場合は、あらかじめ
予想される伸長分αだけ大きくなる隙間長(a+α)で
も、吸引型磁気浮上式鉄道における不具合を招くことが
ないように収縮分αを考慮して前記隙間長aを設定して
おけばよい。
【0026】次に、通常時に比べて環境温度が高くなっ
て固定桁1が伸長する場合を考えると、これは次の二つ
の状態に分けて説明される。
【0027】その第1の状態は図2に示され、固定桁1
の伸長がβ1 (<b)であるため、固定桁1の他端面に
固定した連行時係合用のパッド5と同被係合のパッド1
7はいまだ係合しておらず((b−β1 )<0)、移動
桁11は通常時と同じ位置に係止されている。したがっ
て図1との軌道長方向に関する違いは、実質的には固定
桁1のレール4と移動桁11のレール14の間の隙間長
が(a−β1 )になった点にだけある。
【0028】第2の状態は図3に示される。すなわち、
固定桁1の伸長がβ2 (>b)となる。このため、第1
には固定桁の連行時係合用パッド5と移動桁の連行時被
係合用パッド17が係合してレール4,14の隙間長は
(a−β2 )の一定となり、第2には、これらのパッド
5,17が係合するまでの固定桁1の伸長部を上回る分
(β2 −b)は移動桁11の連行移動として生ずる。つ
まり、移動桁11の移動量(これは圧縮バネ34の圧縮
長と同じ)は、固定桁1の伸長量β2 に対して(β2
b)で表され、移動桁11とこれの更に右方に連接され
る固定桁41との接目隙間長は(a′−(β2 −b))
となる。なお本例では、この移動桁11の移動によって
次の固定桁41との間が(a′−(β2 −b))<0と
ならないように設計されることが必要がある。
【0029】なおこれらの隙間長b,b´の合計が、固
定桁1の右端が移動できる余裕Lとなり、熱伸長のみな
らず、活荷重によるたわみの影響、地震等による影響を
この接目部で吸収することができる。
【0030】実施形態2 図4に示す本例は、図1の実施形態1で説明した構成、
すなわち固定桁1に対してその他端側(可動支承側)に
移動桁11を一つ連接したに比べて、固定桁1に対して
移動桁11の複数(図の例は3個)を順次に連接した例
を示すものである。したがって、順次連接している移動
桁と、これに付属する装置、部品のうちで構造上共通す
るものは同じ符号で示した。
【0031】そして、このように三つの移動桁11を連
接することで、固定桁1と1番目の移動桁11の間の連
行時係合用パッド5及び連行時被係合用パッド17の隙
間長b1 及びレール4,14の間の隙間長a1 、1番目
の移動桁11と2番目の移動桁11の間の同パッド2
0,17隙間長b2 及びレール隙間長a2 、2番目の移
動桁11と3番目の移動桁11の間の同パッド20,1
7隙間長b3 及びレール隙間長a3 、3番目の移動桁1
1と図示しない固定桁との間のレール隙間長a4の四つ
のレール接目に固定桁1の伸長吸収分を分散できる。ま
たこの場合、固定桁の縮小を考慮してレール隙間長a1
を比較的小さく設定し、かつ他のレール隙間長a2 ,a
3 ,a4 を前記a1 よりも大きく設定して、各レール接
目部分に要求される隙間長に適した分散を行うことも当
然できる。
【0032】実施形態3 図5に示した本例は、図1〜3で示した実施形態1の変
形例を示したものであり、この例の特徴は、実施形態1
のにおける移動桁の移動限界位置設定手段を移動桁11
1とこれに続く次の固定桁101との間に設け、またバ
ランス機構を固定桁101と移動桁111の間に設けた
ところにあり、その他の構成は実施形態1と同じであ
る。したがって説明の便宜上、実施形態1と共通する構
成には符号に100を加えて示した。
【0033】本例においては、地上側の固定突起131
に対して、可動支承112,113で移動可能に支持さ
れた移動桁111を係止させるための圧縮バネ134
を、移動桁111とこれに続く次の固定桁101との間
に介装し、連行手段の連行時係合用パッド105と連行
時被係合用パッド117は実施形態1と同じに固定桁1
01の他端面及び移動桁111に対向して設け、かつこ
れら固定桁101と移動桁111の間にバランス機構の
圧縮バネ137を介装し、更に、移動桁111の圧縮バ
ネ134のバネ力に抗した移動の限界を該移動桁111
の他端(図の右端)とこれに連接する次の固定桁101
の一端(図の左端)に対向して設けた係合パッド11
9,136により与える構成としている。
【0034】以上の構成をなす本例においても、実施形
態1と同じ効果が奏される。
【0035】実施形態4 図6に示される本例は、長大橋を構成している固定桁2
01の軌道方向の伸縮余裕Lを分散吸収するために移動
桁211を一つ連接した場合の例を示したものであり、
説明の便宜上、実施形態1と共通する構成には符号に2
00を加えて示した。なお、レールの図示は省略した。
【0036】本例の固定桁201は、河川等の両岸に設
けられた一対の橋脚251,252の間に架設され、そ
の一方の橋脚251に対して固定支承2で軌道方向に移
動不能に固定支持されていると共に、他端(図では右
端)は他方の橋脚252の上に可動支承203により軌
道方向に移動できるように支持されている。
【0037】また、この橋脚252とこれに隣接する橋
脚253の間には、これら橋脚252,253の上にそ
れぞれ軌道方向の変位を一定長許容できるゴム支承24
1,242で支持された移動桁211が架設され、これ
に連接して橋脚253,254の間には標準桁(軌道長
が短いだけで支持構造は前記固定桁201と同じ)26
1が架設され、順次同様の橋脚と標準桁271が連接さ
れている。
【0038】そして本例の特徴の一つは、前記ゴム支承
241,242で固定桁201方向に移動桁211を変
位させる力を与えると共に、橋脚252の頂部に設けた
固定突起231でこの移動桁211の移動を係止するよ
うにして、移動桁211の固定桁201方向への移動限
界を設定したところにある。これにより連行手段の連行
時係合用パッド205と連行時被係合用パッド217の
間の隙間長b、レール隙間長aと、移動桁211と次の
標準桁261の間のレール隙間長a´(いずれも通常
時)とが設定される。なお本例ではa´>a(>b)と
して、固定桁201の活荷重作用時のたわみ収縮(実際
には固定桁に右端の左方への移動)、あるいは寒冷時の
固定桁201の収縮で隙間長aが大きくなった場合に、
レール接目が不都合まで大きくなる状態を防止してい
る。
【0039】このような構成により、通常時には、図示
状態の接目のレール隙間長a,a´で不都合なく車両の
走行を保証することができる。
【0040】また、熱膨張などで固定桁201が伸長し
た場合には、その伸長が前記パッド205,217間の
隙間長bに達するまで(伸長分α)は、移動桁211は
移動せず、隙間長aの接目を小さくする(隙間長(a−
α))ように対応する。これに対し、伸長が前記パッド
205,217間の隙間長bを越えると、パッド20
5,217が係合して移動桁211が連行移動され、移
動桁211の左端側の接目の隙間は(a−b)、右端側
の接目の隙間は(a´−(α−b))となる。
【0041】このように、固定桁201に発生した伸長
は二つの接目に分散して吸収されることになるため、こ
の伸長を余裕Lとして設計し構成しなければならない本
例の長大橋において、その実用的な路線を設計する場合
の自由度を大きく高めることができる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、鉄
道用軌道として、固定桁の伸縮等を吸収するために必要
な軌道方向の余裕長を、複数の接目に分散し、これによ
って一つの接目に設定すべき隙間長を小さくした接目隙
間長分散型の軌道を提供できるという効果が奏される。
【0043】また以上の効果に加えて、本願の請求項1
の発明によれば次の効果が奏される。
【0044】:移動桁と固定桁の間の接目に設定した
隙間長a1 と、移動桁の反対側端の接目に設定した隙間
長a2 の合計量(a1 +a2 )を、固定桁の伸縮等を吸
収するための余裕長Lとできると共に、各接目の隙間長
の大きさa1 ,a2 をこの余裕長Lに比べて十分に小さ
く(例えばL/2)とできるので、車両のスムースな走
行を実現できる。
【0045】:固定桁が橋等の長尺軌道であってかな
りの大きさの余裕長Lが必要となる場合でも、熱伸縮等
が巨視的に十分小さい移動桁を組み合わせることで、長
尺軌道を必要とする鉄道の路線の選択を実現できる。
【0046】本願の請求項2の発明によれば以下の効果
が奏される。
【0047】:移動桁を二つ連続して連接した構成の
場合には、固定桁の伸縮等を吸収するのに必要な余裕長
Lを三つの接目に分散できる。例えば連接する移動桁数
が二つであれば各接目部(三つ)の隙間長はL/3とで
き、連接する移動桁の数に応じてその数分の1に小さく
できる。
【0048】本願の請求項3の発明によれば以下の効果
が奏される。
【0049】:接目の隙間長の大きさを特に小さくす
ることが望まれる吸引型磁気浮上式鉄道用に好適な接目
隙間長分散型の鉄道用軌道を提供できる。すなわち、機
械式ブレーキ装置の摩擦材が接目部通過時に引っ掛か
る、浮上力消失等の非常用としてレール上を滑走するよ
うに設けられるスキッドあるいは補助車輪の引っ掛かり
や落ち込みを招き易い、摩擦材,スキッドなどがレール
端部と激突する虞れがある、という吸引型磁気浮上式鉄
道に特有の問題を、前記余裕Lを確保しつつ各接目の隙
間長は小さくすることでいずれも解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の鉄道用軌道の構成概要を
通常時の状態で示したものであり、(a)はその平面
図、(b)は正面図である。
【図2】図1の鉄道用軌道の固定桁が小さく伸長した状
態を示した図。
【図3】図1の鉄道用軌道の固定桁が大きく伸長した状
態を示した図。
【図4】本発明の実施形態2の鉄道用軌道の構成概要を
通常時の状態で示した正面図である。
【図5】本発明の実施形態3の鉄道用軌道の構成概要を
通常時の状態で示した正面図である。
【図6】本発明の実施形態4の鉄道用軌道の構成概要を
通常時の状態で示した正面図である。
【符号の説明】
1,101、201・・・固定桁 2,102,202・・・固定支承 3,103,203・・・可動支承 4,104・・・レール 5,105,205・・・連行時係合用のパッド 11,111,211・・・移動桁 12,13,112,123,212,213・・・可
動支承 14,114・・・レール 15,18・・・下部突起 16,19,20・・・係合パッド 17,117,217・・・連行時被係合用のパッド 31,32,35・・・固定突起 33,36・・・係合パッド 34,134・・・圧縮バネ 37,137・・・圧縮バネ 41・・・固定桁 42・・・固定支承 43・・・可動支承 44・・・レール 251〜254・・・橋脚 131・・・固定突起 119,136・・・係合パッド 261,271・・・標準桁 262,272・・・固定支承 263・・・可動支承
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来技術】従来から、車輪式鉄道や吸引型磁気浮上式
鉄道に用いられる軌道において、橋や隣接建造物間など
の広い空間に渡って長尺軌道(「長尺軌道」ともいう)
を架設する場合があり、このような長尺軌道では、例え
ば温度による熱伸縮、車両の活荷重のたわによる変
動、地震等に起因する相対的な変位がかなり大きなもの
となる。したがって、このような長尺軌道の大きな伸長
や変動,変位を考慮して、連接する他の軌道との間に比
較的大きな隙間を空けることが必要となっている。この
ような連接軌道の接目隙間が大きく空くことは、軌道上
を走行する車両にとっては乗り心地を損なうなどの問題
を招くため好ましくないのが普通である。そこで、従来
から例えば、レールの伸縮接手を設けるとか、レール端
部の接目部分を互いにテーパー状にして組み合わせる方
式、櫛歯状に噛み合わせる方式などの工夫した接手構造
が用いられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】11は軌道長が例えばmと短い短尺の移
動桁であり、両端においてそれぞれ可動支承12,13
により軌道方向に移動できるように支持されている。ま
た、14,14は前記と同様ように移動桁11の上部両
側に軌道方向に沿設された吸引型磁気浮上式鉄道用のレ
ールである。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明の実施形態1の鉄道軌道の構成概要を通
常時の状態を、上は平面及び下は正面で示した図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が固定支持されかつ他端が軌道方向
    に伸縮可能に支持された固定桁と、全体が軌道方向に移
    動可能に支持されかつ固定桁よりも短尺の移動桁との組
    合せからなる接目隙間分散型の鉄道用軌道であって、 固定桁の前記他端に対し前記移動桁を隙間を空けて連接
    配置すると共に、この移動桁には、前記隙間のために予
    め定めた一定位置で該移動桁の固定桁方向への移動限界
    位置を設定する移動限界位置設定手段と、移動桁を固定
    桁方向に常時押圧して該移動限界位置に係止させるバネ
    手段と、固定桁の他端が前記隙間分を越えて伸長する時
    に前記バネ手段の押圧力に抗して該移動桁を連行移動さ
    せる連行手段とを設けたことを特徴とする接目隙間分散
    型の鉄道用軌道。
  2. 【請求項2】 一端が固定支持されかつ他端が軌道方向
    に伸縮可能に支持された固定桁と、全体が軌道方向に移
    動可能に支持されかつ固定桁よりも短尺の移動桁の複数
    との組合せからなる接目隙間分散型の鉄道用軌道であっ
    て、 固定桁の前記他端に対し前記複数の移動桁を順次隙間を
    空けて連接配置し、これらの各移動桁には、前記隙間の
    ために予め定めた一定位置で該各移動桁の固定桁方向へ
    の移動限界位置を設定する移動限界位置設定手段と、各
    移動桁を固定桁方向に常時押圧して各移動限界位置に係
    止させるバネ手段と、固定桁の他端が前記各隙間分を越
    えて伸長する時に各隙間が埋まる毎に順次に連接した各
    移動桁をそれぞれのバネ手段の押圧力に抗して連行移動
    させる連行手段とを設けたことを特徴とする接目隙間分
    散型の鉄道用軌道。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、鉄道が吸引型
    磁気浮上式であることを特徴とする接目隙間分散型の鉄
    道用軌道。
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