JPH1081761A - 透明なフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得られるカーボン成形体 - Google Patents
透明なフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得られるカーボン成形体Info
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- JPH1081761A JPH1081761A JP8237559A JP23755996A JPH1081761A JP H1081761 A JPH1081761 A JP H1081761A JP 8237559 A JP8237559 A JP 8237559A JP 23755996 A JP23755996 A JP 23755996A JP H1081761 A JPH1081761 A JP H1081761A
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- phenol resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高純度であって、しかも透明性の高いフエノ
ール樹脂成形体及びその製造方法、並びにそれから得ら
れる均質で欠陥の少ないカーボン成形体を提供する。 【解決手段】 フエノール樹脂成形体であって、下記に
定義される欠陥の数が10個以下であることを特徴とす
るフエノール樹脂成形体。ここで、厚さが0.1mm以
上、面積が1cm2 以上のフエノール樹脂成形体の表面
の任意の100箇所につき、それぞれ表面から裏面まで
20μm間隔で光学的に観察し、観察される面積50μ
m2 以上の模様の数を欠陥の数とする。
ール樹脂成形体及びその製造方法、並びにそれから得ら
れる均質で欠陥の少ないカーボン成形体を提供する。 【解決手段】 フエノール樹脂成形体であって、下記に
定義される欠陥の数が10個以下であることを特徴とす
るフエノール樹脂成形体。ここで、厚さが0.1mm以
上、面積が1cm2 以上のフエノール樹脂成形体の表面
の任意の100箇所につき、それぞれ表面から裏面まで
20μm間隔で光学的に観察し、観察される面積50μ
m2 以上の模様の数を欠陥の数とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度の透明なフ
エノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得
られるカーボン成形体に関する。
エノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得
られるカーボン成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は、バランスのとれたプ
ラスチックとして成形材料、バインダー、接着剤等に広
く使用されており、特に成形材料として多用されてい
る。このフエノール樹脂は一般にノボラック樹脂とレゾ
ール樹脂に分けられる。ノボラック樹脂を成形材料とし
て使用する場合には、かかる樹脂の製造法としては、通
常、ヘキサメチレンテトラミンのような硬化剤をノボラ
ック樹脂に8〜15重量%程度添加、混合し、熱ロール
などで混練して固体状の樹脂を製造する方法が知られて
おり、また、ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミ
ンとをエマルジョン安定剤の存在下に水性溶媒中で反応
させて球状の樹脂を得る方法が知られている。
ラスチックとして成形材料、バインダー、接着剤等に広
く使用されており、特に成形材料として多用されてい
る。このフエノール樹脂は一般にノボラック樹脂とレゾ
ール樹脂に分けられる。ノボラック樹脂を成形材料とし
て使用する場合には、かかる樹脂の製造法としては、通
常、ヘキサメチレンテトラミンのような硬化剤をノボラ
ック樹脂に8〜15重量%程度添加、混合し、熱ロール
などで混練して固体状の樹脂を製造する方法が知られて
おり、また、ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミ
ンとをエマルジョン安定剤の存在下に水性溶媒中で反応
させて球状の樹脂を得る方法が知られている。
【0003】前者の場合には、ノボラック樹脂にヘキサ
メチレンテトラミンを単に固体同士で混合するので、成
形時の加熱によりフリーのヘキサメチレンテトラミンの
分解によって発生するアンモニアガスにより成形体に気
孔が発生し、良好な成形体が得られないという欠点を有
している。また、後者の場合には、ヘキサメチレンテト
ラミンがノボラック樹脂と化学的に結合しているので、
上述のフリーのヘキサメチレンテトラミンに起因する問
題点は解決されるが、反応の際にエマルジョン安定剤を
使用するため、このエマルジョン安定剤が樹脂に付着残
留し、成形体に粒界や気孔が発生し、良好な成形体を得
ることが困難であった。
メチレンテトラミンを単に固体同士で混合するので、成
形時の加熱によりフリーのヘキサメチレンテトラミンの
分解によって発生するアンモニアガスにより成形体に気
孔が発生し、良好な成形体が得られないという欠点を有
している。また、後者の場合には、ヘキサメチレンテト
ラミンがノボラック樹脂と化学的に結合しているので、
上述のフリーのヘキサメチレンテトラミンに起因する問
題点は解決されるが、反応の際にエマルジョン安定剤を
使用するため、このエマルジョン安定剤が樹脂に付着残
留し、成形体に粒界や気孔が発生し、良好な成形体を得
ることが困難であった。
【0004】また、本発明者らは先に特願平7−308
548号として、エマルジョン安定剤を使用することな
く、ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミンをアル
コール溶媒中で反応させて、ヘキサメチレンテトラミン
がノボラック樹脂に化学的に結合している成形用フエノ
ール樹脂を提案した。この方法により得られる成形用フ
エノール樹脂はフリーのヘキサメチレンテトラミン及び
エマルジョン安定剤に起因する上述した問題点は解決さ
れるが、使用材料中に含まれる微量の不純物及び反応の
際に混入する不純物等が成形体の欠陥発生の原因とな
り、充分に透明性の高い成形体が得られないという問題
があった。
548号として、エマルジョン安定剤を使用することな
く、ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミンをアル
コール溶媒中で反応させて、ヘキサメチレンテトラミン
がノボラック樹脂に化学的に結合している成形用フエノ
ール樹脂を提案した。この方法により得られる成形用フ
エノール樹脂はフリーのヘキサメチレンテトラミン及び
エマルジョン安定剤に起因する上述した問題点は解決さ
れるが、使用材料中に含まれる微量の不純物及び反応の
際に混入する不純物等が成形体の欠陥発生の原因とな
り、充分に透明性の高い成形体が得られないという問題
があった。
【0005】また、特開昭52−141893号公報に
は、粒状ないし粉末状のレゾール樹脂を製造する方法が
開示され、特開昭57−177011号公報には酸性触
媒下でフエノール樹脂と大過剰のホルムアルデヒドとを
反応させて微粒状のフエノール樹脂を製造する方法が開
示されている。しかし、これらの方法により製造された
樹脂においても、前記と同様にエマルジョン安定剤に起
因する上述の問題点並びに使用材料中に含まれる微量の
不純物及び反応の際に混入する不純物等が樹脂の純度を
低下させるため、透明性の高い成形体が得られないとい
う問題があった。
は、粒状ないし粉末状のレゾール樹脂を製造する方法が
開示され、特開昭57−177011号公報には酸性触
媒下でフエノール樹脂と大過剰のホルムアルデヒドとを
反応させて微粒状のフエノール樹脂を製造する方法が開
示されている。しかし、これらの方法により製造された
樹脂においても、前記と同様にエマルジョン安定剤に起
因する上述の問題点並びに使用材料中に含まれる微量の
不純物及び反応の際に混入する不純物等が樹脂の純度を
低下させるため、透明性の高い成形体が得られないとい
う問題があった。
【0006】さらに、微量の不純物、気孔などが混入し
ていないフエノール樹脂成形体から得られるカーボン成
形体は、均質で欠陥の少ない緻密組織構造を有し、気体
不透過性や耐薬品性等の特性に優れているので、電子、
化学、光学をはじめ多くの工業分野でかかるカーボン成
形体が望まれている。
ていないフエノール樹脂成形体から得られるカーボン成
形体は、均質で欠陥の少ない緻密組織構造を有し、気体
不透過性や耐薬品性等の特性に優れているので、電子、
化学、光学をはじめ多くの工業分野でかかるカーボン成
形体が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明の課題は、高純度であって、しかも、透明性
の高いフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそ
れから得られる均質で欠陥の少ないカーボン成形体を提
供するものである。
み、本発明の課題は、高純度であって、しかも、透明性
の高いフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそ
れから得られる均質で欠陥の少ないカーボン成形体を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
な課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0009】すなわち、本発明は、第1に、フエノール
樹脂成形体であって、下記に定義される欠陥の数が10
個以下であることを特徴とする透明なフエノール樹脂成
形体である。ここで、厚さが0.1mm以上、面積が1
cm2 以上のフエノール樹脂成形体の表面の任意の10
0箇所につき、それぞれ表面から裏面まで20μm間隔
で光学的に観察し、観察される面積50μm2 以上の模
様の数を欠陥の数とする。第2に、ノボラック樹脂とヘ
キサメチレンテトラミンとを溶媒に溶解した溶液を孔径
0.5μm以下のフィルターで濾過し、次いでこの溶液
を流延成形し、しかる後溶媒を除去し、ノボラック樹脂
をヘキサメチレンテトラミンによって硬化することを特
徴とするフエノール樹脂成形体の製造方法である。第3
に、前記フエノール樹脂成形体を真空または不活性ガス
雰囲気中で800℃以上で炭化焼成して得られるカーボ
ン成形体である。
樹脂成形体であって、下記に定義される欠陥の数が10
個以下であることを特徴とする透明なフエノール樹脂成
形体である。ここで、厚さが0.1mm以上、面積が1
cm2 以上のフエノール樹脂成形体の表面の任意の10
0箇所につき、それぞれ表面から裏面まで20μm間隔
で光学的に観察し、観察される面積50μm2 以上の模
様の数を欠陥の数とする。第2に、ノボラック樹脂とヘ
キサメチレンテトラミンとを溶媒に溶解した溶液を孔径
0.5μm以下のフィルターで濾過し、次いでこの溶液
を流延成形し、しかる後溶媒を除去し、ノボラック樹脂
をヘキサメチレンテトラミンによって硬化することを特
徴とするフエノール樹脂成形体の製造方法である。第3
に、前記フエノール樹脂成形体を真空または不活性ガス
雰囲気中で800℃以上で炭化焼成して得られるカーボ
ン成形体である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のフエノール樹脂成形体は、先に定義した
欠陥の数が10個以下のものである。
まず、本発明のフエノール樹脂成形体は、先に定義した
欠陥の数が10個以下のものである。
【0011】ここで上記の欠陥の数は具体的には次のよ
うにして測定する。厚さが0.1mm以上、面積が1c
m2 以上のフエノール樹脂成形体について、スキャンニ
ングステージを装着したニコン製オプチフォート2型光
学顕微鏡を用い、倍率100倍でまず任意の表面の一箇
所の像を写真に撮影し、A4サイズに引き延ばす。この
写真を観察することにより、欠陥の有無を判定する。即
ち、この写真において実面積に換算して50μm2 以上
の模様(通常は円形の場合が多いが、円形以外の形状も
あり得る。)が認められたら、これを欠陥とする。この
模様の数の合計を欠陥の数/視野と呼ぶ。
うにして測定する。厚さが0.1mm以上、面積が1c
m2 以上のフエノール樹脂成形体について、スキャンニ
ングステージを装着したニコン製オプチフォート2型光
学顕微鏡を用い、倍率100倍でまず任意の表面の一箇
所の像を写真に撮影し、A4サイズに引き延ばす。この
写真を観察することにより、欠陥の有無を判定する。即
ち、この写真において実面積に換算して50μm2 以上
の模様(通常は円形の場合が多いが、円形以外の形状も
あり得る。)が認められたら、これを欠陥とする。この
模様の数の合計を欠陥の数/視野と呼ぶ。
【0012】次に、この部分の厚さ方向の欠陥を測定す
るため、表面から焦点を20μm深い部分にあて、上記
と同様に倍率100倍で像の写真を撮影し、欠陥の数/
視野を測定する。更に、20μm(表面から40μm)
深い部分の像の写真を撮影する。この操作を繰り返し、
最終的には裏面に焦点をあて写真を撮影し、同様に欠陥
の数/視野を測定する。従って、本操作で深さ方向で合
計5箇所以上の写真撮影を行うことになる。
るため、表面から焦点を20μm深い部分にあて、上記
と同様に倍率100倍で像の写真を撮影し、欠陥の数/
視野を測定する。更に、20μm(表面から40μm)
深い部分の像の写真を撮影する。この操作を繰り返し、
最終的には裏面に焦点をあて写真を撮影し、同様に欠陥
の数/視野を測定する。従って、本操作で深さ方向で合
計5箇所以上の写真撮影を行うことになる。
【0013】次に、表面の位置を変え、同じ操作、即
ち、深さ方向に焦点を変え、裏面までの像を撮影し、欠
陥の数/視野を測定する。この表面の位置を任意に変え
る操作を100回繰り返す。従って、全ての操作で合計
500(100回×5)箇所以上の像の写真撮影を行う
ことになる。この全ての操作により、測定された欠陥の
数/視野を合計し、本発明のフエノール樹脂成形体の欠
陥の数とする。上記の模様として、認められるものは、
具体的には不純物、気孔等が挙げられる。
ち、深さ方向に焦点を変え、裏面までの像を撮影し、欠
陥の数/視野を測定する。この表面の位置を任意に変え
る操作を100回繰り返す。従って、全ての操作で合計
500(100回×5)箇所以上の像の写真撮影を行う
ことになる。この全ての操作により、測定された欠陥の
数/視野を合計し、本発明のフエノール樹脂成形体の欠
陥の数とする。上記の模様として、認められるものは、
具体的には不純物、気孔等が挙げられる。
【0014】本発明のフエノール樹脂成形体としては、
例えばノボラック樹脂を硬化させたフエノール樹脂から
なる成形体が挙げられる。本発明のフエノール樹脂成形
体の厚さ、面積は特に限定されないが、通常、厚さ0.
1mm、面積1cm2 以上であり、また、その形状は板
状のものが好ましい。
例えばノボラック樹脂を硬化させたフエノール樹脂から
なる成形体が挙げられる。本発明のフエノール樹脂成形
体の厚さ、面積は特に限定されないが、通常、厚さ0.
1mm、面積1cm2 以上であり、また、その形状は板
状のものが好ましい。
【0015】また、本発明のフェノール樹脂成形体の透
明性については、ヘーズ(曇価)が20%以下のものを
透明であるとする。ここで、ヘーズ(曇価)の測定は、
測定法JIS−K7105(1981)に準じて以下の
方法により測定する。すなわち、直径60mm、厚さ2
mmの円板試料を日本電色工業株式会社製Z−Σ90型
色差計を用いて、拡散透過率及び全光線透過率を1試料
当たり3点測定し、平均値を求め、得られた拡散透過率
と全光線透過率の測定値から、ヘーズ(曇価)を次式か
ら算出する。
明性については、ヘーズ(曇価)が20%以下のものを
透明であるとする。ここで、ヘーズ(曇価)の測定は、
測定法JIS−K7105(1981)に準じて以下の
方法により測定する。すなわち、直径60mm、厚さ2
mmの円板試料を日本電色工業株式会社製Z−Σ90型
色差計を用いて、拡散透過率及び全光線透過率を1試料
当たり3点測定し、平均値を求め、得られた拡散透過率
と全光線透過率の測定値から、ヘーズ(曇価)を次式か
ら算出する。
【0016】ヘーズ(曇価)=〔拡散透過率(%)/全
光線透過率(%)〕×100 ヘーズ値が20%以下の場合を透明であると判定する。
光線透過率(%)〕×100 ヘーズ値が20%以下の場合を透明であると判定する。
【0017】本発明のフエノール樹脂成形体は、以下の
方法で製造される。まず、ノボラック樹脂とヘキサメチ
レンテトラミンとを溶媒に溶解し、この溶液を孔径0.
5μm以下のフィルターで濾過し、濾過した溶液を後述
のような型によって流延成形し、しかる後、溶媒を除去
し、ノボラック樹脂をヘキサメチレンテトラミンによっ
て硬化する。
方法で製造される。まず、ノボラック樹脂とヘキサメチ
レンテトラミンとを溶媒に溶解し、この溶液を孔径0.
5μm以下のフィルターで濾過し、濾過した溶液を後述
のような型によって流延成形し、しかる後、溶媒を除去
し、ノボラック樹脂をヘキサメチレンテトラミンによっ
て硬化する。
【0018】ここで使用するノボラック樹脂は、フエノ
ール類または変性フエノール類(P)とアルデヒド類
(F)とをF/P≦1(モル比)で仕込み、シュウ酸、
塩酸、硫酸等の酸性触媒下で反応させてから、加熱脱水
脱フェノール化した固形状の熱可塑性樹脂であり、融点
(還球法による)が70〜100℃で、下記の式に示す
ような化学構造を有するものである。
ール類または変性フエノール類(P)とアルデヒド類
(F)とをF/P≦1(モル比)で仕込み、シュウ酸、
塩酸、硫酸等の酸性触媒下で反応させてから、加熱脱水
脱フェノール化した固形状の熱可塑性樹脂であり、融点
(還球法による)が70〜100℃で、下記の式に示す
ような化学構造を有するものである。
【0019】
【化1】
【0020】(ただし、n=2〜6であり、メチレン結
合のフエノール核への結合配置は、フエノール核のオル
ソまたはパラ位である) かかるノボラック樹脂は、一般市販品として容易に入手
可能であり、また、ヘキサメチレンテトラミンも一般市
販品を使用することができる。ノボラック樹脂に対する
ヘキサメチレンテトラミンの添加量は3〜15重量%が
好ましく、5〜12重量%がより好ましい。ヘキサメチ
レンテトラミンの添加量が3%重量未満ではノボラック
樹脂の熱硬化に長時間を要する傾向があり、一方、15
%重量を越えるとノボラック樹脂のヘキサメチレンテト
ラミンによる熱硬化反応の際、アンモニアガス発生量が
多くなることがある。
合のフエノール核への結合配置は、フエノール核のオル
ソまたはパラ位である) かかるノボラック樹脂は、一般市販品として容易に入手
可能であり、また、ヘキサメチレンテトラミンも一般市
販品を使用することができる。ノボラック樹脂に対する
ヘキサメチレンテトラミンの添加量は3〜15重量%が
好ましく、5〜12重量%がより好ましい。ヘキサメチ
レンテトラミンの添加量が3%重量未満ではノボラック
樹脂の熱硬化に長時間を要する傾向があり、一方、15
%重量を越えるとノボラック樹脂のヘキサメチレンテト
ラミンによる熱硬化反応の際、アンモニアガス発生量が
多くなることがある。
【0021】ここで使用する溶媒の量は、ノボラック樹
脂に対して20〜200重量%、特に40〜100重量
%にすることが好ましい。また、ここで使用する溶媒と
しては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどが挙げ
られる。他の溶媒、例えば、水、エチレングリコール、
テトラヒドロフラン等を添加してもよい。この際、ステ
アリン酸、ステアリン酸モノグリセリド、プロピレング
リコールモノベヘネート、コハク酸モノグリセリドなど
の添加剤を溶媒中に添加してもよい。
脂に対して20〜200重量%、特に40〜100重量
%にすることが好ましい。また、ここで使用する溶媒と
しては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどが挙げ
られる。他の溶媒、例えば、水、エチレングリコール、
テトラヒドロフラン等を添加してもよい。この際、ステ
アリン酸、ステアリン酸モノグリセリド、プロピレング
リコールモノベヘネート、コハク酸モノグリセリドなど
の添加剤を溶媒中に添加してもよい。
【0022】ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミ
ンとの溶解は、例えば撹拌下で行われ、温度は20℃か
ら溶媒の沸点温度の範囲で行うことができるが、ノボラ
ック樹脂とヘキサメチレンテトラミンとを完全に溶解、
均質化させるためには、温度30〜70℃が特に好まし
い。また、この温度での溶解時間は0.5〜5時間、特
に1〜3時間が好ましい。
ンとの溶解は、例えば撹拌下で行われ、温度は20℃か
ら溶媒の沸点温度の範囲で行うことができるが、ノボラ
ック樹脂とヘキサメチレンテトラミンとを完全に溶解、
均質化させるためには、温度30〜70℃が特に好まし
い。また、この温度での溶解時間は0.5〜5時間、特
に1〜3時間が好ましい。
【0023】上記樹脂溶液の濾過は、孔径0.5μm以
下、好ましく0.1μmのフィルターを用いて行う。こ
こで、孔径0.5μmのフィルターとは、平均粒径0.
6μmのポリスチレン球(日本合成ゴム(株)製)の濃
度0.01g/Lの水分散液を吸引圧300mmHgで
濾過した時の濾過前後の液中の粒子数を(株)島津製作
所製SALD−2000A形レーザ回折式粒度分布測定
装置を用いて測定し、測定値から補集効率を次式から算
出し、補集効率が95%である時の粒子径が0.5μm
であるものである。 補集効率(%)=〔(原液中の粒子数−濾液中の粒子
数)/原液中の粒子数〕×100% 本発明の濾過は、上記補集効率が99%以上のフィルタ
ーを用いるのがより好ましい。
下、好ましく0.1μmのフィルターを用いて行う。こ
こで、孔径0.5μmのフィルターとは、平均粒径0.
6μmのポリスチレン球(日本合成ゴム(株)製)の濃
度0.01g/Lの水分散液を吸引圧300mmHgで
濾過した時の濾過前後の液中の粒子数を(株)島津製作
所製SALD−2000A形レーザ回折式粒度分布測定
装置を用いて測定し、測定値から補集効率を次式から算
出し、補集効率が95%である時の粒子径が0.5μm
であるものである。 補集効率(%)=〔(原液中の粒子数−濾液中の粒子
数)/原液中の粒子数〕×100% 本発明の濾過は、上記補集効率が99%以上のフィルタ
ーを用いるのがより好ましい。
【0024】濾過の方法としてはプレート型濾過方式、
カートリッジ型濾過方式などを用いることができ、濾材
にはフッ素樹脂製、ポリプロピレン樹脂製などの濾材が
好適である。また、効率的に濾過を行うために樹脂溶液
の粘度は50〜200センチポイズ(20℃で回転粘度
計で測定)となる様な割合が好ましい。濾過することに
よって、樹脂溶液中に含まれる溶媒に不溶解性の不純物
等が除去される。
カートリッジ型濾過方式などを用いることができ、濾材
にはフッ素樹脂製、ポリプロピレン樹脂製などの濾材が
好適である。また、効率的に濾過を行うために樹脂溶液
の粘度は50〜200センチポイズ(20℃で回転粘度
計で測定)となる様な割合が好ましい。濾過することに
よって、樹脂溶液中に含まれる溶媒に不溶解性の不純物
等が除去される。
【0025】次に上記の濾液を流延成形する。流延成形
は、ステンレス製、ガラス製、合成樹脂製などの角型ト
レー、あるいは、円形のシャーレなどの型に注入して行
う。溶媒の除去方法は、常圧若しくは減圧下で加熱して
溶媒を蒸発させる等何れの方法を用いることができる
が、常圧下で温度40〜120℃で10〜40時間、特
に温度60〜100℃で20〜30時間が好ましい。ノ
ボラック樹脂のヘキサメチレンテトラミンによる硬化の
方法は、例えば、熱風循環乾燥器若しくは加圧式プレス
機で加熱して熱硬化させる方法を用いることができる
が、効率的な方法としては、熱風循環乾燥器で温度70
〜160℃昇温速度2〜10℃/時間が好ましい。昇温
速度が2℃/時間未満の場合には、熱硬化に長時間を要
する傾向がある。また、昇温速度が10℃/時間を超え
る場合には亀裂や割れが発生するおそれがある。
は、ステンレス製、ガラス製、合成樹脂製などの角型ト
レー、あるいは、円形のシャーレなどの型に注入して行
う。溶媒の除去方法は、常圧若しくは減圧下で加熱して
溶媒を蒸発させる等何れの方法を用いることができる
が、常圧下で温度40〜120℃で10〜40時間、特
に温度60〜100℃で20〜30時間が好ましい。ノ
ボラック樹脂のヘキサメチレンテトラミンによる硬化の
方法は、例えば、熱風循環乾燥器若しくは加圧式プレス
機で加熱して熱硬化させる方法を用いることができる
が、効率的な方法としては、熱風循環乾燥器で温度70
〜160℃昇温速度2〜10℃/時間が好ましい。昇温
速度が2℃/時間未満の場合には、熱硬化に長時間を要
する傾向がある。また、昇温速度が10℃/時間を超え
る場合には亀裂や割れが発生するおそれがある。
【0026】このようにして得られたフェノール樹脂成
形体を、真空または不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガ
ス等)雰囲気中で800℃以上に加熱して炭化焼成する
と、カーボン成形体を得ることができる。フエノール樹
脂成形体の炭化焼成の条件は、例えば、室温から150
℃までは15℃/時間で昇温し、150℃から800℃
までは3℃/時間で昇温し、800℃から2000℃ま
では20℃/時間で昇温し、1600〜2000℃で5
〜10時間保持することによって行われ、炭化焼成後常
温に冷却される。フエノール樹脂成形体の炭化焼成を真
空雰囲気中で行う場合には、真空度0.1〜5Torr
が好ましい。このように得られたカーボン成形体は均質
で微細気孔等の欠陥が極めて少ない緻密組織構造を有
し、気体不透過性や耐薬品性等の特性に優れており、光
学をはじめ多くの工業分野で使用される。
形体を、真空または不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガ
ス等)雰囲気中で800℃以上に加熱して炭化焼成する
と、カーボン成形体を得ることができる。フエノール樹
脂成形体の炭化焼成の条件は、例えば、室温から150
℃までは15℃/時間で昇温し、150℃から800℃
までは3℃/時間で昇温し、800℃から2000℃ま
では20℃/時間で昇温し、1600〜2000℃で5
〜10時間保持することによって行われ、炭化焼成後常
温に冷却される。フエノール樹脂成形体の炭化焼成を真
空雰囲気中で行う場合には、真空度0.1〜5Torr
が好ましい。このように得られたカーボン成形体は均質
で微細気孔等の欠陥が極めて少ない緻密組織構造を有
し、気体不透過性や耐薬品性等の特性に優れており、光
学をはじめ多くの工業分野で使用される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 2Lのガラス製フラスコに、ノボラック樹脂(三井東圧
(株)製#600、融点75〜85℃、遊離フェノール
0.2重量%)700重量部、メチルアルコール700
重量部を40℃で撹拌して溶解させた後、攪拌下でヘキ
サメチレンテトラミン84重量部を加えて、2時間40
℃に保持して溶解を行った。次に、内容物を30℃以下
の温度に冷却した後、孔径0.1μmのフッ素樹脂フィ
ルター(東洋濾紙(株)製、商品名:ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)タイプメンブランフィルター)
を用い加圧濾過した。
する。 実施例1 2Lのガラス製フラスコに、ノボラック樹脂(三井東圧
(株)製#600、融点75〜85℃、遊離フェノール
0.2重量%)700重量部、メチルアルコール700
重量部を40℃で撹拌して溶解させた後、攪拌下でヘキ
サメチレンテトラミン84重量部を加えて、2時間40
℃に保持して溶解を行った。次に、内容物を30℃以下
の温度に冷却した後、孔径0.1μmのフッ素樹脂フィ
ルター(東洋濾紙(株)製、商品名:ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)タイプメンブランフィルター)
を用い加圧濾過した。
【0028】得られた樹脂溶液500gをステンレス製
トレーに流延し、ホットプレートで60℃で30時間加
熱して溶媒を留去した。次いで循環式熱風乾燥機で70
℃で5時間、70℃から150℃までを昇温速度3℃/
時間で昇温し、更に5時間150℃に保持して熱硬化を
行い、板厚2mm、面積950cm2 のフエノール樹脂
成形体を得た。得られたフエノール樹脂成形体について
欠陥の数、ヘーズを測定した結果を表1に示す。表1か
ら、本発明のフエノール樹脂成形体は欠陥の数及び透明
性のいずれにおいても極めて優れていることが判る。
トレーに流延し、ホットプレートで60℃で30時間加
熱して溶媒を留去した。次いで循環式熱風乾燥機で70
℃で5時間、70℃から150℃までを昇温速度3℃/
時間で昇温し、更に5時間150℃に保持して熱硬化を
行い、板厚2mm、面積950cm2 のフエノール樹脂
成形体を得た。得られたフエノール樹脂成形体について
欠陥の数、ヘーズを測定した結果を表1に示す。表1か
ら、本発明のフエノール樹脂成形体は欠陥の数及び透明
性のいずれにおいても極めて優れていることが判る。
【0029】実施例2 メチルアルコールに更に水50重量部を添加した以外は
実施例1と同様にしてフエノール樹脂成形体を得、実施
例1と同様にして、欠陥の数、ヘーズを測定した結果を
表1に示す。表1から、本発明のフエノール樹脂成形体
の欠陥の数及び透明性のいずれにおいても極めて優れて
いることが判る。
実施例1と同様にしてフエノール樹脂成形体を得、実施
例1と同様にして、欠陥の数、ヘーズを測定した結果を
表1に示す。表1から、本発明のフエノール樹脂成形体
の欠陥の数及び透明性のいずれにおいても極めて優れて
いることが判る。
【0030】比較例1 樹脂溶液の濾過を省いた以外は実施例1と同様にしてフ
エノール樹脂成形体を得、同様にして、欠陥の数、ヘー
ズを測定した結果を表1に示す。表1から、本成形体は
透明性は有するものの、欠陥の数が多いことが判る。
エノール樹脂成形体を得、同様にして、欠陥の数、ヘー
ズを測定した結果を表1に示す。表1から、本成形体は
透明性は有するものの、欠陥の数が多いことが判る。
【0031】比較例2 1Lのガラス製フラスコに、ノボラック樹脂(三井東圧
(株)製#600、融点75〜85℃、遊離フェノール
0.2重量%)200重量部、水150重量部及びポリ
ビニルアルコール(日本合成化学工業(株)NH−2
0)2重量部を仕込み、撹拌しながら内容物を95℃に
昇温した。これに、別にヘキサメチレンテトラミン30
重量部を水150重量部に溶解した液を加え、撹拌しな
がら15分間かけて液温95℃に保持して反応を行っ
た。次に、内容物を30℃の温度に低下させ、500重
量部の水を添加した後、濾紙(東洋濾紙(株)製、No.
2、保留粒子径5μm)によって濾過して固液分離を行
い、水洗し、樹脂粒子を得た。この樹脂を真空乾燥機中
で真空度5Torr以下、50℃で24時間乾燥して、
平均粒径300μmのフエノール樹脂粒子を得た。
(株)製#600、融点75〜85℃、遊離フェノール
0.2重量%)200重量部、水150重量部及びポリ
ビニルアルコール(日本合成化学工業(株)NH−2
0)2重量部を仕込み、撹拌しながら内容物を95℃に
昇温した。これに、別にヘキサメチレンテトラミン30
重量部を水150重量部に溶解した液を加え、撹拌しな
がら15分間かけて液温95℃に保持して反応を行っ
た。次に、内容物を30℃の温度に低下させ、500重
量部の水を添加した後、濾紙(東洋濾紙(株)製、No.
2、保留粒子径5μm)によって濾過して固液分離を行
い、水洗し、樹脂粒子を得た。この樹脂を真空乾燥機中
で真空度5Torr以下、50℃で24時間乾燥して、
平均粒径300μmのフエノール樹脂粒子を得た。
【0032】次に、得られた樹脂を日精樹脂工業(株)
製FE80−S型射出成形機を用いてシリンダーの前部
温度95℃、後部温度40℃、金型温度150℃、射出
圧力100kg/cm2 、1サイクル射出成形時間18
0秒の射出条件で射出成形して直径60mm、厚さ2m
m、目付10gの円板を得た。得られたフエノール樹脂
成形体の欠陥の数、ヘーズを実施例1と同様にして測定
した結果を表1に示す。表1から、本成形体は欠陥の数
が多く、透明性も劣ることが判る。
製FE80−S型射出成形機を用いてシリンダーの前部
温度95℃、後部温度40℃、金型温度150℃、射出
圧力100kg/cm2 、1サイクル射出成形時間18
0秒の射出条件で射出成形して直径60mm、厚さ2m
m、目付10gの円板を得た。得られたフエノール樹脂
成形体の欠陥の数、ヘーズを実施例1と同様にして測定
した結果を表1に示す。表1から、本成形体は欠陥の数
が多く、透明性も劣ることが判る。
【0033】
【表1】
【0034】実施例4 実施例1で流延成形して得られた板厚2mmのフエノー
ル樹脂成形体を直径60mmの円板に切削加工し、中外
エンジニアリング(株)製HST−36−17FS常圧
雰囲気炉を用い、窒素ガス雰囲気中で150℃までは1
5℃/時間、150℃から800℃までは3℃/時間、
800℃から1600℃までは20℃/時間の昇温速度
で昇温し、最終焼成温度の1600℃で5時間保持し、
その後室温まで冷却してカーボン成形体を得た。このカ
ーボン成形体の表面を日本エンギス(株)製EJ−30
01N型片面研磨機を用い、砥材としてフジミダイヤモ
ンドペースト(FDC)を用いて研磨した。得られたカ
ーボン成形体の表面をNikonUFX−DX微分干渉
顕微鏡を用い、倍率100倍とし、フエノール樹脂成形
体の欠陥の数と同じ操作で任意の100箇所の実面積5
0μm2 以上の欠陥の数/視野を測定し、その合計を欠
陥の数とした。得られた結果を表2に示す。
ル樹脂成形体を直径60mmの円板に切削加工し、中外
エンジニアリング(株)製HST−36−17FS常圧
雰囲気炉を用い、窒素ガス雰囲気中で150℃までは1
5℃/時間、150℃から800℃までは3℃/時間、
800℃から1600℃までは20℃/時間の昇温速度
で昇温し、最終焼成温度の1600℃で5時間保持し、
その後室温まで冷却してカーボン成形体を得た。このカ
ーボン成形体の表面を日本エンギス(株)製EJ−30
01N型片面研磨機を用い、砥材としてフジミダイヤモ
ンドペースト(FDC)を用いて研磨した。得られたカ
ーボン成形体の表面をNikonUFX−DX微分干渉
顕微鏡を用い、倍率100倍とし、フエノール樹脂成形
体の欠陥の数と同じ操作で任意の100箇所の実面積5
0μm2 以上の欠陥の数/視野を測定し、その合計を欠
陥の数とした。得られた結果を表2に示す。
【0035】比較例3 比較例1のフエノール樹脂成形体を用いた以外は実施例
4と同様にしてカーボン成形体を得、実施例4と同様に
して欠陥の数を測定した。得られた結果を表2に示す。
4と同様にしてカーボン成形体を得、実施例4と同様に
して欠陥の数を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、本発明のフエノール樹脂成形体は高純度で極めて欠
陥の数が少なく、しかも、高い透明性を有する。また、
本発明のフエノール樹脂成形体の製造方法によれば、こ
のようなフエノール樹脂成形体を容易に得ることができ
る。さらに、本発明のカーボン成形体は均質で欠陥の少
ない緻密組織構造を有し、気体不透過性や耐薬品性等の
特性に優れており、電子、化学、光学をはじめ多くの工
業分野で好適に使用することができる。
で、本発明のフエノール樹脂成形体は高純度で極めて欠
陥の数が少なく、しかも、高い透明性を有する。また、
本発明のフエノール樹脂成形体の製造方法によれば、こ
のようなフエノール樹脂成形体を容易に得ることができ
る。さらに、本発明のカーボン成形体は均質で欠陥の少
ない緻密組織構造を有し、気体不透過性や耐薬品性等の
特性に優れており、電子、化学、光学をはじめ多くの工
業分野で好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今尾 憲司 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 森 淳一 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 フエノール樹脂成形体であって、下記に
定義される欠陥の数が10個以下であることを特徴とす
る透明なフエノール樹脂成形体。ここで、厚さが0.1
mm以上、面積が1cm2 以上のフエノール樹脂成形体
の表面の任意の100箇所につき、それぞれ表面から裏
面まで20μm間隔で光学的に観察し、観察される面積
50μm2 以上の模様の数を欠陥の数とする。 - 【請求項2】 フエノール樹脂がノボラック樹脂を硬化
させたフエノール樹脂であることを特徴とする請求項1
記載のフエノール樹脂成形体。 - 【請求項3】 ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラ
ミンとを溶媒に溶解した溶液を孔径0.5μm以下のフ
ィルターで濾過し、次いでこの溶液を流延成形し、しか
る後、溶媒を除去し、ノボラック樹脂をヘキサメチレン
テトラミンによって硬化させることを特徴とする請求項
1記載のフエノール樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のフエノール樹脂成形体を
真空または不活性ガス雰囲気中で800℃以上で炭化焼
成して得られるカーボン成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8237559A JPH1081761A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | 透明なフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得られるカーボン成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8237559A JPH1081761A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | 透明なフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得られるカーボン成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081761A true JPH1081761A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=17017120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8237559A Pending JPH1081761A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | 透明なフエノール樹脂成形体及びその製造方法並びにそれから得られるカーボン成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1081761A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6524639B1 (en) | 1999-03-31 | 2003-02-25 | Saul Rogols | Composite food product comprising potato peel product |
-
1996
- 1996-09-09 JP JP8237559A patent/JPH1081761A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6524639B1 (en) | 1999-03-31 | 2003-02-25 | Saul Rogols | Composite food product comprising potato peel product |
US6547867B2 (en) | 1999-03-31 | 2003-04-15 | Penford Corporation | Non-edible composite material comprising potato peel product |
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