JPH1080879A - 石材加工用作業台 - Google Patents

石材加工用作業台

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JPH1080879A
JPH1080879A JP23757496A JP23757496A JPH1080879A JP H1080879 A JPH1080879 A JP H1080879A JP 23757496 A JP23757496 A JP 23757496A JP 23757496 A JP23757496 A JP 23757496A JP H1080879 A JPH1080879 A JP H1080879A
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JP
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stone
mounting table
processed
cutter
center
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JP23757496A
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Inventor
Hiroshi Fujisawa
弘 藤澤
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TADA KIKAI KK
Original Assignee
TADA KIKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石材の稜線部に傾斜面を加工するのに傾斜面
加工用の専用切断機を使用すると設備コストが高価とな
り、カッターが鉛直回転する汎用切断機を使用すると従
来では加工すべき稜線部の位置合わせが面倒で且つ不正
確になり易い。 【解決手段】 被加工石材9を載置する載置台2と、
該載置台2上の中心Pに被加工石材9の中心が位置する
ようにして該石材9を固定する固定手段3と、載置台2
を所定角度だけ傾斜させる傾動手段4と、載置台2の中
心Pにおける載置台載置面に対して垂直方向に通る軸線
を中心にして該載置台2を所定角度づつ回転させる回転
手段6とを備えることにより、カッターが鉛直回転する
形式の切断機(汎用研磨機)を使用して傾斜面加工が行
え、被加工石材9の各稜線部91をそれぞれ正確に所定
の同一角度づつ切除でき、加工すべき稜線部91を変更
する際にその稜線部位置合わせ作業が簡単且つ正確に行
えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、石材の稜線部を
傾斜面状に切断する際に使用する石材加工用作業台に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図6(A)には、墓石の上台又は下台と
なる台石9Aを示しているが、この種の台石9Aには、
その上面の各稜線部に水垂れと称される傾斜面92,9
2・・を形成したものがある。尚、墓石用の台石9A
は、各種のサイズがあるが、一般に平面正方形に形成さ
れている。
【0003】ところで、このように石材稜線部に傾斜面
92を形成するのに、図6(B)に示すように汎用切断
機(カッター8が鉛直姿勢で回転するもの)で加工する
場合と、図6(C)に示すように傾斜面加工用の専用切
断機(カッター8Aが傾斜姿勢で回転するもの)で加工
する場合とがある。尚、石材加工業者であれば、カッタ
ー8が鉛直姿勢で回転する汎用切断機は小規模業者でも
所有しているが、カッター8Aが傾斜姿勢で回転する傾
斜面加工用の専用切断機は利用頻度が少ないために小規
模業者では所有していない場合がある。
【0004】そして、図6(B)に示すように、汎用切
断機(鉛直回転カッター8)で被加工石材9の各稜線部
91に傾斜面92を加工する場合には、水平姿勢の載置
台2A上に被加工石材9を例えば詰め物10により所定
角度(例えば鉛直姿勢から角度10〜20°程度)だけ
傾斜させた状態で載置する。そして、切断位置を正確に
位置合わせした状態で、カッター8を回転駆動させなが
ら切断すべき稜線部91に沿って水平直線方向に移動さ
せることで、該稜線部91を所定量だけ切断して傾斜面
92を形成する。次に、1つの稜線部91の切断加工が
終わると、その石材9を載置台2A上において鉛直面内
で角度90°だけ回転させ、詰め物10を付け変えし、
切断位置を位置合わせした後、次の稜線部91をカッタ
ー8で切断する。そして、同様にして4つの稜線部91
をそれぞれ傾斜面状に切断加工することで、図6(A)
に示すような傾斜面92つきの台石9Aに加工する。
【0005】又、図6(C)に示すように、傾斜面加工
用の専用切断機を使用する場合には、被加工石材9を載
置台2A上の中心部に水平姿勢状態で載置し、カッター
8Aを所定角度(例えば水平姿勢から角度10〜20°
程度)だけ傾斜させた状態で、該カッター8Aを回転駆
動させながら切断すべき稜線部91に沿って水平直線方
向に移動させることで、該稜線部91を所定量だけ切断
して傾斜面92を形成する。そして、稜線部の一辺を切
断加工した後、載置台2Aを角度90°だけ水平回転さ
せて次の稜線部91をカッター8Aで切断し、同様に4
つの稜線部91をそれぞれ傾斜面状に切断加工すること
で、図6(A)に示すような傾斜面92つきの台石9A
に加工する。
【0006】ところで、墓石のような高級石材では、上
記のようにカッター8(又は8A)で切断加工された傾
斜面92は、後で研磨機で研磨(つや出し加工)される
が、その傾斜面92を研磨するには一般に次のようにし
て行われる。即ち、図6(D)に示すように、載置台2
A上に傾斜面つき台石9Aを、詰め物10により1つの
傾斜面92が水平になる姿勢で載置し、その水平姿勢の
傾斜面92を水平回転する研磨盤80で研磨する。そし
て、1つの傾斜面92の研磨が終わると、台石9Aを動
かして次の傾斜面92が水平となるように姿勢変更し、
順次同様にして各傾斜面92(合計4つ)を研磨する。
尚、この種の研磨機では、研磨盤は取り外し自在となっ
ており、研磨盤の替わりに切断用のカッターを付け変え
ることができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6(B)
に示すように、汎用切断機(カッター鉛直回転仕様)で
被加工石材9の傾斜面92を加工する場合には、傾斜面
加工用の専用切断機は不要となるものの、被加工石材9
を詰め物10により載置台2A上で所定角度だけ傾斜さ
せる必要があり、しかも各稜線部91を加工する度に被
加工石材9の姿勢変更と傾斜角度の調整(詰め物10の
付け変え)と切断位置の位置合わせ等を行う必要があ
る。従って、被加工石材9の姿勢変更や角度調整や位置
合わせ等の作業が面倒で且つ長時間を要するとともに、
各稜線部91をそれぞれ正確に位置合わせするのが難し
いという問題があるほか、被加工石材9の姿勢が不安定
となって危険であるという問題もあった。尚、被加工石
材9の傾斜角度や切断位置に対する位置合わせが狂う
と、均等な傾斜面92,92・・を形成することができ
ず、品質が悪くなる。
【0008】他方、図6(C)に示すように、傾斜面加
工用の専用切断機(カッター傾斜回転仕様)で被加工石
材9の傾斜面92を加工する場合には、被加工石材9を
載置台2Aの中心に水平姿勢で載せた状態で、該載置台
2を順次角度90°づつ回転させながら傾斜姿勢のカッ
ター8Aで各稜線部91を順次切断すればよいので、傾
斜面加工作業は簡単となるものの、傾斜面加工用の専用
切断機を購入・設置する必要があり、設備コストが高価
となるとともに、専用切断機の設置スペースが必要とな
るという問題があった。
【0009】本願発明は、図6(A)に示すように、被
加工石材の各上面稜線部にそれぞれ傾斜面を形成する際
に、研磨機の研磨盤をカッターに変えて使用することに
より、汎用の機械(研磨機)を使用して石材稜線部を傾
斜面に加工でき、且つ被加工石材の傾斜角度調整や位置
合わせ等の作業が極めて簡単に行えるようにした石材加
工用作業台を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。即
ち、本願発明の石材加工用作業台は、例えば墓石の上台
又は下台のように、被加工石材の上面稜線部にそれぞれ
傾斜面(水垂れ)を加工する際に使用されるものであ
り、特に、石材の稜線部を、水平姿勢で移動するカッタ
ーで傾斜面状に切断する際に適したものである。
【0011】本願請求項1の発明 本願請求項1の発明の石材加工用作業台は、被加工石材
を載置する載置台と、該載置台上の中心に被加工石材の
中心が位置するようにして該石材を固定する固定手段
と、載置台を所定角度だけ傾斜させる傾動手段と、載置
台の中心における載置台載置面に対して垂直方向に通る
軸線を中心にして載置台を所定角度づつ回転させる回転
手段とを備えている。
【0012】載置台は、所定面積を有する台板の中心下
面に回転軸を有しており、該台板が回転軸を中心にして
回転し得るようになっている。
【0013】固定手段は、被加工石材を載置台上の中心
において固定し得るものであれば、手動式あるいは動力
式等の適宜の構造のものが採用できる。
【0014】傾動手段は、載置台を水平状態から例えば
角度10〜20°程度だけ傾斜せしめ得るものであれば
よく、この場合も移動手段として手動式あるいは動力式
等の適宜の構造のものが採用できる。
【0015】回転手段による1回当たりの回転角度は、
被加工石材の平面形状によって決定される。そして、該
被加工石材が例えば墓石台のように平面正方形の場合に
は、載置台を1回当たり角度90°づつ回転させるよう
になっている。又、この回転手段は、手動式、機械式あ
るいは動力式等の適宜の構造のものが採用できる。
【0016】この請求項1の石材加工用作業台では、載
置台は定位置において傾動及び回転させることができ
る。
【0017】そして、この請求項1の石材加工用作業台
は、切断機(例えば研磨機にカッターを付け変えたも
の)の近傍の所定位置に設置されて、次のように使用さ
れる。尚、この切断機では、カッターが水平回転しなが
ら水平直線方向に往復移動するようになっている。
【0018】まず、水平姿勢の載置台上に被加工石材
(平面正方形の石材)を載せ、該被加工石材をその中心
が載置台の中心に位置する状態で固定手段により固定す
る。続いて、傾動手段により、被加工石材を載せたまま
載置台を所定角度(例えば10〜20°程度)だけ傾斜
させる。尚、この載置台の傾斜方向は、載置台上に載置
されている被加工石材の上部側水平位置にある稜線部が
切断機のカッター移動方向と平行になるように傾斜す
る。そして、載置台が定位置で傾動及び回転するように
したものでは、切断機のカッターを載置台上の被加工石
材における切断高さ位置に位置決めした状態で、該カッ
ターを被加工石材側に水平移動せしめると、該被加工石
材の上部側稜線部を所定範囲(例えば幅が50〜60m
m)だけクサビ形状に切断するようになる(傾斜面が形
成される)。次に、該稜線部を切断したカッターを退避
位置まで後退させた後、載置台を傾斜させたままで該載
置台を回転手段により角度90°だけ回転させる。する
と、先に形成した傾斜面に隣接する1つの稜線部がカッ
ターによる切断可能位置(最上部)に位置するが、この
最上部に位置する稜線部は、前回切断した稜線部と同じ
位置になる。そして、上記同様に該稜線部をカッターで
切断すると、前回形成した傾斜面と同様な傾斜面を形成
できる。順次同様にして、未加工の各稜線部を切断する
と、被加工石材の各上面稜線部に4つの傾斜面を形成す
ることができる。
【0019】本願請求項2の発明 本願請求項2の発明の石材加工用作業台は、上記請求項
1の作業台において、載置台をカッターによる加工位置
とカッターから退避する退避位置との間で移動させる移
動手段を備えている。
【0020】この移動手段は、例えば載置台を台車上に
乗せて、該台車を適宜の駆動手段(例えば伸縮シリンダ
やモータ)で加工位置と退避位置と間を移動させるよう
にしたものを採用できる。
【0021】又、この請求項2の作業台では、回転手段
として、載置台が上記2位置間を1往復する度に該載置
台を上記所定角度(例えば90°)づつ自動で回転させ
るようにしたものを採用することができる。
【0022】この請求項2のように、載置台を加工位置
と退避位置との間で移動させ得るようにしたものでは、
大きさの異なる被加工石材であっても、カッターの高さ
を変更するだけで対応できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本願
の実施形態を説明すると、この実施形態の石材加工用作
業台は、平面長方形の外形を有する基礎台1上に移動手
段5の一部となる台車51を載せ、さらに該台車51に
被加工石材9を載せる載置台2を取付けている。又、こ
の作業台には、載置台2上に載置される被加工石材9を
固定するための固定手段3と、載置台2を所定角度だけ
傾斜せしめる傾動手段4と、載置台2を角度90°づつ
回転させる回転手段6とを有している。尚、以下の説明
では、便宜上、各図において、矢印A側を前、矢印B側
を後、矢印C側を右、矢印D側を左という。
【0024】基礎台1は、長辺長さが220cm、短辺長
さが110cm程度の大きさを有している。基礎台1の各
長辺側フレーム上には、一対のレール11,11が敷設
されている。そして、台車51に取付けた左右二対の車
輪52,52・・を各レール11,11上に載せること
で、台車51を前後方向(矢印A−B方向)に移動せし
め得るようにしている。
【0025】載置台2は、一辺が80cm程度の正方形の
台板21の下面中心部に回転軸22を有している。回転
軸22は、図3に示すように、外筒23で回転自在に保
持している。外筒23は、その対向側面からそれぞれ左
右(矢印C及びD方向)に延出する2つの支軸24,2
4で台車51に支持されている。この各支軸24,24
は、同軸上に位置しており、載置台2全体が支軸24,
24を中心にして前後方向に揺動し得るようにしてい
る。
【0026】載置台2には、該載置台2上の中心Pにお
いて被加工石材9を固定するための固定手段3が設けら
れている。この固定手段3は、載置台2の各辺(4辺)
からそれぞれ外方に突出された枠体30,30・・に、
それぞれ載置台2の中心Pに指向するスクリューネジ3
1,31・・を設け、該各スクリューネジ31,31・
・にそれぞれ可動体34,34・・を螺合させて構成し
ている。
【0027】各スクリューネジ31,31・・の先端部
(内向き端部)には、それぞれギヤ(ベベルギヤ)32
が取付けられており、その各ギヤ32,32・・を、載
置台2の中心Pに位置させた単一のセンターギヤ33に
それぞれ噛合させている。
【0028】各可動体34,34・・は、載置台2の上
面よりやや上方に位置する高さを有している。この各可
動体34の上端部内面側には、載置台上面より上方にお
いて内方に突出する押圧材35が取付けられている。こ
の各押圧材35,35・・は、載置台2の一辺長さより
やや短い長さ(例えば60〜70cm程度)の横長に形成
されている。又、各可動体34,34・・は、それぞれ
2本のガイド棒36,36で揺動不能にガイドされてい
る。
【0029】そして、この固定手段3は、4本のスクリ
ューネジ31,31・・の何れか1つをハンドル12
(図2)で回転させることにより、その回転させたスク
リューネジ31の先端部のギヤ32がセンターギヤ33
を回転させ、該センターギヤ33で他の3つのギヤ3
2,32,32を回転させて、合計4本のスクリューネ
ジ31,31・・を同時に回転させるようになってい
る。又、この固定手段3では、1つのスクリューネジ3
1を左回転させると各可動体34,34・・が同時に且
つ等速度で内方に進行し、逆に該スクリューネジ31を
右回転させると、各可動体34,34・・が同時に且つ
等速度で外方に後退するようになっている。そして、こ
の固定手段3は、各可動体34を後退させ、載置台2上
に被加工石材9を載せた状態で(このとき石材中心が載
置台中心から位置ずれしていてもよい)、1つのスクリ
ューネジ31をハンドル12で左回転させると、各可動
体34,34・・が同時に内方に進行して、各押圧材3
5で図2に符号35′,35′で示すように被加工石材
9を四方から押圧し、該石材9をその中心が載置台2の
中心Pに一致する状態で固定し得るようになっている。
尚、ハンドル12は、スクリューネジ31の端部に係脱
自在となっており、石材9を載置台2上に固定後は、該
ハンドル12を取外すことができる。
【0030】載置台2は、傾動手段4によって水平姿勢
から例えば10〜20°程度だけ後側に傾斜せしめ得る
ようにしている。この傾動手段4は、ハンドル13によ
って回転される駆動軸41と、該駆動軸41の回転力を
受けて回転せしめられるスクリューネジ42と、該スク
リューネジ42に螺合されたスライドブロック44と、
載置台2の外筒23を支持している支軸24に固定され
た揺動ブロック47とを有して構成されている。
【0031】駆動軸41とスクリューネジ42は、それ
ぞれ台車51に取付けられている。該駆動軸41は左右
方向(矢印C−D方向)の中央部に位置し、スクリュー
ネジ42は該中央部より右側に偏位した位置に設置され
ている。又、駆動軸41とスクリューネジ42とはスプ
ロケット及びチエンからなる伝達手段43で連動するよ
うにしている。尚、他の実施形態では、駆動軸41と伝
達手段43とを省略して、ハンドル13で直接スクリュ
ーネジ42を回転させるようにしてもよい。又、ハンド
ル13は、スクリューネジ42に対して係脱自在になっ
ており、該傾動手段4側のハンドル13を固定手段3に
使用されるハンドル12に共用してもよい。
【0032】この傾動手段4のスライドブロック44に
は、左右方向にそれぞれ突出するピン45,45が取付
けられている。他方、揺動ブロック47は、図3に示す
ようにスライドブロック44を上方から左右方向に跨ぐ
ようにして設置されており、スクリューネジ42が回転
してもスライドブロック44がスクリューネジ42と供
回りしないようにしている。
【0033】揺動ブロック47は、支軸24を介して載
置台2の外筒23に一体化されている。又、揺動ブロッ
ク47には、その左右各側に縦溝48,48が形成され
ており、該各縦溝48,48内にそれぞれスライドブロ
ック44側の各ピン45,45を臨ませている。
【0034】そして、この傾動手段4では、ハンドル1
3で駆動軸41を左回転させると、スクリューネジ42
も左回転し、該スクリューネジ42に螺合しているスラ
イドブロック44が前方(矢印A側)に移動するように
なる。すると、図4に示すように、スライドブロック4
4の各ピン45,45で揺動ブロック47の下部側を前
方に押圧して該揺動ブロック47を傾動させ、支軸24
を介して載置台2の台板21を所定角度(例えば20°
程度まで)まで後側下降傾斜させ得るようになってい
る。尚、台板21の傾斜角度は、駆動軸41(スクリュ
ーネジ42)の回転量によって調整でき、例えば図6
(A)に示すように加工すべき石材9が墓石台の場合に
は、水垂れ(傾斜面)92形成用として台板21を例え
ば角度15°程度だけ後側下降傾斜させるようにする。
【0035】載置台2は、移動手段5で前後方向(矢印
A−B方向)に移動し得るようにしている。この移動手
段5は、載置台2を搭載した台車51と、該台車51を
前後方向に移動させる動力装置54とを有している。動
力装置54としては、図示例では伸縮シリンダを使用を
使用している。この伸縮シリンダ54は、その伸縮部の
先端を連結片53で台車51の前面部に連結している。
尚、この実施形態では、移動手段5の動力装置として伸
縮シリンダ54を使用しているが、伸縮シリンダに代え
てモータを使用してもよい。
【0036】この移動手段5は、図4に示すように、載
置台2を傾斜させた状態で、実線図示する後側(矢印B
側)の退避位置と鎖線図示(符号2′)する前側(矢印
A側)の加工位置との間で進退移動させるものである。
即ち、伸縮シリンダ54が縮小状態では、載置台2が後
側退避位置にあり、該伸縮シリンダ54が伸長すると載
置台2が鎖線図示(符号2′)するように前側加工位置
まで前進するようになっている。
【0037】又、基礎台1の前方位置上方には、伸縮シ
リンダ54の伸長量を規制するリミットスイッチ56
(左右一対ある)が設置されている。この各リミットス
イッチ56,56は、基礎台1の前端部に設けたスタン
ド14に取付けられている。そして、このリミットスイ
ッチ56は、伸縮シリンダ54が伸長して載置台2上の
被加工石材9が所定の加工位置(図4の鎖線図示位置)
まで前進したときに、該石材9′の前面で操作されて、
伸縮シリンダ54の伸長動作を停止させる(載置台2が
加工位置で停止する)ようになっている。尚、被加工石
材9が加工位置まで前進した状態では、該石材9′の前
面がスタンド14に設けたストッパー57に衝合するよ
うになっている。
【0038】この実施形態のように、載置台2を退避位
置と加工位置との間で往復移動させ且つ加工位置での停
止位置をリミットスイッチ56で制御するようにしたも
のでは、被加工石材9の大きさが異なっても、該石材9
の前面を常に定位置で位置決めすることができ、作業台
を加工装置(切断機)に対して位置決め設置したもので
あっても、大きさの異なる石材9に対応できる。尚、石
材9の大きさがことなると、切断すべき稜線部91に高
さが変化するが、その高さ変化に応じてカッター8の高
さを調節すればよい。
【0039】載置台2は、1往復につき回転手段6で角
度90°づつ回転せしめ得るようにしている。この回転
手段6は、載置台2の回転軸22の下端部外面に角度9
0°間隔をもって四方に突出する各羽根棒61,61・
・と、基礎台1の底板15上に設けた突出棒62とを有
している。
【0040】各羽根棒61,61・・は、図5に示すよ
うに載置台2の台板21の各辺に対して平行に指向する
方向に突出させている。
【0041】突出棒62は、図3又は図5に示すよう
に、載置台2の回転軸22が通行する位置の左側近傍位
置に立設されている。又、この突出棒62は、その下端
部を支持枠63にピン64で枢支して立設している。支
持枠63は、前方側(矢印A側)が開放された平面コ型
に形成されている。そして、この支持枠63は、突出棒
62を後方側(矢印B側)に傾倒不能にするとともに前
方側(矢印A側)に傾倒可能に支持している。又、突出
棒62は、スプリング65で後側に付勢されており、自
然状態では突出棒62が直立姿勢を維持するようにして
いる。
【0042】そして、この回転手段6は、図5に示すよ
うに作用する。即ち、載置台2が後側の退避位置から符
号2′で示す前側の加工位置まで前進移動するときに、
羽根棒61の1つが突出棒62に対して後側から衝合す
るが、そのときには載置台2及び被加工石材9の重量が
大きいために羽根棒61が非回転状態で突出棒62をス
プリング65の付勢力に抗して符号62′(図5)で示
すように前方に傾倒させるようになる。又、載置台2が
前側の加工位置(符号2′の位置)から後退移動すると
きに、羽根棒61の1つが符号61′で示すように突出
棒62に対して前側から衝合するが、そのときには突出
棒62が後方傾倒不能状態で直立しているので、該羽根
棒61′が強制的に右回転方向(矢印R方向)に角度9
0°だけ回転せしめられるようになる。このように、こ
の回転手段6は、載置台2が前側の加工位置から後退す
る度に、該載置台2を角度90°づつ回転せしめるよう
になっている。
【0043】この実施形態では、載置台2を前後移動さ
せ、且つその移動時(後退時)に羽根棒61と突出棒6
2とを衝合させることによって載置台2を角度90°づ
つ回転させ得るようにしているので、特別な動力装置を
使用することなく載置台2を回転させることができる。
【0044】尚、1種類の大きさの石材だけを加工する
場合には、移動手段5を省略して載置台2が前後移動し
ない構造のものを採用することができる。又、その場合
には、回転手段6として、例えばサーボモータを使用し
て直接載置台2の回転軸22を所定角度づつ回転させる
ようにするとよい。
【0045】次に、図示実施形態の石材加工用作業台の
使用方法を説明すると、切断機として汎用の研磨機を使
用するとよい。即ち、研磨機の研磨盤をカッター8に変
えて使用する。そして、この作業台は、台車51の移動
方向が傾斜面加工用カッター8の移動方向(矢印C−D
方向)とは水平直行方向に向く姿勢で、且つ図4に示す
ように載置台2が前側加工位置まで移動した状態でカッ
ター8が石材9の上部前側稜線部91を切除し得る位置
に設置する。尚、被加工石材9の大きさ(外形又は高
さ)が変化すると、被加工石材9の前面がリミットスイ
ッチ56に衝合した位置にあっても、切除すべき稜線部
91の高さが変化するが、その場合には、カッター8の
高さを適宜調節するとよい。
【0046】そして、まず最初は、載置台2を後側の退
避位置において水平姿勢に維持させておき、該載置台2
の台板21上に被加工石材9をクレーンで吊り上げて載
置する。この場合、被加工石材9が台板21に対して少
しぐらい位置ずれしていても支障はない。
【0047】次に、固定手段3のスクリューネジ31の
1つをハンドル12で左回転させて、各可動体34の押
圧材35,35・・(図2の符号35′)で被加工石材
9を台板21上に固定する。このとき、被加工石材9の
載置位置が台板21の中心Pから位置ずれしていても、
各可動体34の押圧材35で石材9を載置台2の中心P
に合致させるように移動させるようになっている。
【0048】続いて、傾動手段4の駆動軸41をハンド
ル13で左回転させて、載置台2及びその上部の被加工
石材9を図4に示すように所定角度(例えば15°程
度)だけ後側に下降傾斜させる。
【0049】次に、移動手段5の伸縮シリンダ54を伸
長させて、台車51、載置台2、被加工石材9を図4の
鎖線図示位置まで前進させ、そのとき被加工石材9の前
面がリミットスイッチ56を操作して、伸縮シリンダ5
4の伸長動作を停止させる。この状態では、被加工石材
9′の上部前側の稜線部91′がカッター8の移動方向
と平行になっている。
【0050】そして、この状態でカッター8を水平回転
させながら、図3に示すように、矢印D側から符号8′
で示す矢印C側に移動させると、該稜線部91′を所定
量だけ傾斜面状に切除できる。
【0051】次に、伸縮シリンダ54を縮小させて載置
台2を後退させるが、その途中において、図5に示すよ
うに羽根棒61の1つが符号61′の状態のときに突出
棒62に衝合して、載置台2全体を矢印R方向に角度9
0°だけ右回転させるようになる。このとき、載置台2
上の被加工石材9は、先に傾斜面92(図6(A)参
照)に加工された部分に隣接する稜線部91が前側に位
置するようになる。
【0052】以下、順次同様にして、石材9の4つの稜
線部91にそれぞれ傾斜面92を加工すると、図6
(A)に示すように傾斜面加工が完了し、続いて次の未
加工石材9を載置台2上に載せ変えて、同様の作業を行
う。尚、石材9の傾斜面加工に続いてその傾斜面92を
研磨するには、その傾斜面加工済みの台石9A(図6
(A)参照)を載置台2上に載せたままで、カッター8
を研磨盤に付け変えて研磨作業を行うことができる。こ
の研磨作業の場合も、台車51を1往復させることによ
り、台石9Aが傾斜したままで角度90°づつ姿勢変更
するようになり、切断作業の場合と同様に各傾斜面92
の研磨が行える。
【0053】このように、本願実施形態の石材加工用作
業台を使用すると、被加工石材9を載せた載置台2を傾
動手段4で所定角度だけ傾斜させ、且つその傾斜状態の
載置台2及び被加工石材9を回転手段6で角度90°づ
つ回転させ得るので、カッター8が水平回転する切断機
(汎用の自動研磨機にカッター8を付け変えたもの)を
使用したものであっても、加工すべき稜線部を変更する
ときに載置台2を単に角度90°だけ回転させるだけで
よい。又、この実施形態では、載置台2の移動(前進位
置からの後退移動)で自動的に載置台2を角度90°だ
け回転させることができるので、特別の動力装置および
特別の回動操作が不要となる。さらに、固定手段3によ
り被加工石材9を載置台2の中心Pに位置合わせした状
態で固定しているので、載置台2を回転させても載置台
上の被加工石材9は常に一定角度(例えば15°)で傾
斜するようになり、各稜線部91,91・・をそれぞれ
同一傾斜角度で切除することができ、品質の良好な傾斜
面92を形成できる。
【0054】
【発明の効果】本願請求項1の発明の効果 本願請求項1の発明の石材加工用作業台では、固定手段
3により被加工石材9を載置台2上の中心Pに合致させ
た状態で固定でき、又傾動手段4により石材9ごと載置
台2を所定角度だけ傾斜させることができ、さらに回転
手段6により傾斜状態で石材9ごと載置台2を所定角度
づつ回転させることができるようになっているので、次
のような効果がある。
【0055】まず、カッター8が水平回転する切断機
(例えば汎用の研磨機にカッター8を付け変えたもの)
を使用して傾斜面加工が行え、傾斜面加工用の専用切断
機が不要となって設備コストが安価となる。
【0056】又、被加工石材9の各稜線部91,91・
・をそれぞれ正確に所定の同一角度づつ切除することが
でき、品質の良好な加工が行える。
【0057】又、被加工石材9は、固定手段3で載置台
2上に固定されているので、該石材9の姿勢が安定し、
稜線部91の切断作業を安全に行える。
【0058】さらに、加工すべき稜線部91を変更する
際に、載置台2を傾斜状態で単に所定角度だけ回転させ
るだけで次の稜線部91を切断位置に位置合わせするこ
とができ、その稜線部位置合わせ作業が簡単且つ正確に
行える。
【0059】本願請求項2の発明の効果 本願請求項2の発明では、請求項1の石材加工用作業台
において、移動手段5により載置台2を加工位置と退避
位置との間で移動させ得るようにしているので、被加工
石材9の大きさが異なる場合でも、作業台の設置位置を
動かすことなく各稜線部91を所定量だけ切除すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態にかかる石材加工用作業台
の平面図である。
【図2】図1の石材加工用作業台の正面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】図1のIV−IV断面相当図である。
【図5】図1の石材加工用作業台の回転手段部分の作用
説明図である。
【図6】従来の傾斜面加工方法並びに傾斜面研磨方法の
説明図である。
【符号の説明】
1は基礎台、2は載置台、3は固定手段、4は傾動手
段、5は移動手段、6は回転手段、8はカッター、9は
被加工石材、21は台板、22は回転軸、91は稜線
部、92は傾斜面である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石材(9)の稜線部(91)を水平姿勢
    で移動するカッター(8)で傾斜面状に切断する際に使
    用する石材加工用作業台であって、 被加工石材(9)を載置する載置台(2)と、該載置台
    (2)上の中心(P)に被加工石材(9)の中心が位置
    するようにして該石材(9)を固定する固定手段(3)
    と、前記載置台(2)を所定角度だけ傾斜させる傾動手
    段(4)と、前記載置台(2)の中心(P)における載
    置台載置面に対して垂直方向に通る軸線を中心にして該
    載置台(2)を所定角度づつ回転させる回転手段(6)
    とを備えていることを特徴とする石材加工用作業台。
  2. 【請求項2】 載置台(2)を、カッター(8)による
    切断位置に対応する加工位置と該切断位置から退避する
    退避位置との間で移動させる移動手段(5)を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の石材加工用作業台。
JP23757496A 1996-09-09 1996-09-09 石材加工用作業台 Pending JPH1080879A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101277315B1 (ko) * 2011-05-02 2013-06-24 박청국 경사조절기능을 갖는 도로경계석 절단장치용 회전이송대차
CN106826710A (zh) * 2017-03-13 2017-06-13 钟浪雅 一种可全方位移动且可以倾斜加工工件的工作台
CN112720390A (zh) * 2020-12-10 2021-04-30 马鞍山章鱼心网络科技服务有限公司 一种机械加工用随动工作台

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