JPH1080640A - 酸化触媒が吸着した樹脂およびその樹脂を使用する有機化合物の1級水酸基の酸化方法 - Google Patents

酸化触媒が吸着した樹脂およびその樹脂を使用する有機化合物の1級水酸基の酸化方法

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JPH1080640A
JPH1080640A JP9106886A JP10688697A JPH1080640A JP H1080640 A JPH1080640 A JP H1080640A JP 9106886 A JP9106886 A JP 9106886A JP 10688697 A JP10688697 A JP 10688697A JP H1080640 A JPH1080640 A JP H1080640A
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resin
amine
catalyst
primary hydroxyl
organic compound
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JP9106886A
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Kiyoshige Ochi
清成 越智
Hidenori Takahashi
英徳 高橋
Hiroyuki Doi
広幸 土井
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機化合物の1級水酸基の酸化反応におい
て、酸化触媒として使用するTEMPO等のアミン酸化
体を、安全且つ簡便に、繰り返し使用可能ならしめる方
法、ならびにこの方法を利用した有機化合物の1級水酸
基の酸化方法を提供すること。 【構成】 有機化合物の酸化反応に用いられる触媒とし
てのアミン酸化体が吸着した樹脂。 【効果】 本発明により、有機化合物の酸化反応におけ
る、酸化触媒として使用するアミン酸化体を、安全且つ
簡便で効率的に、繰り返し使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物の酸化
反応に用いられる触媒としてのアミン酸化体を吸着させ
た樹脂に関する。さらには、有機化合物の酸化反応に用
いられる触媒としてのアミン酸化体の簡便で効率的な利
用方法に関する。さらに詳しくは、アミン酸化体が吸着
した樹脂を、触媒として使用することを特徴とする、有
機化合物の1級水酸基の酸化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アルコキシアルカノール、アルキ
ルポリグルコシド等の1級水酸基を選択的に酸化する方
法において、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
N−オキシル(TEMPO)等のヒンダードニトロキシ
ドを触媒として利用することが、特開平4−28353
7号公報、同5−194334号公報等に開示されてい
る。
【0003】また同じく、メチルグルコシド等のモノサ
ッカロイド誘導体の1級水酸基を選択的に酸化し、ウロ
ン酸誘導体を製造する際に、TEMPOを触媒として使
用することが、Tetrahedron Letter
s,34(7),1181−1184(1993)に開
示されている。
【0004】このように、TEMPOを代表とするヒン
ダードニトロキシドは、化合物の1級水酸基を選択的に
酸化する反応を行う際に触媒として有用であることが示
されている。
【0005】また、ヒンダードニトロキシド以外の、2
級または3級アミン類も、酸化反応系ではそれ自体酸化
されてN−オキシル、N−オキサイド等のアミン酸化体
に変換され、酸化反応系の中で、変換されたアミン酸化
体は、基質に酸素を供給し、元のアミン類に戻るが、再
び反応系内の酸化剤により、N−オキシル、N−オキサ
イド等のアミン酸化体に変換される。すなわち、TEM
PO等のヒンダードニトロキシド以外の、2級または3
級アミン類も、化合物の1級水酸基の酸化反応における
触媒としての機能を発揮する。
【0006】これらの触媒の中には、TEMPOを始
め、触媒自体高価なものが多く、工業的利用には制約が
あり、使用後はできるだけ回収し、コスト削減や廃棄物
低減のため再度触媒として使用できることが望ましい。
これらの触媒は、一般には反応系内では溶液状態となっ
ているため、酸化反応終了後の触媒の回収は、通常、過
剰に存在する酸化剤を還元剤で処理し、過剰の酸化反応
を抑制して、取り扱い時の危険性を回避した後に、溶媒
を添加し、抽出して行われる。
【0007】しかし、この触媒の回収方法は、触媒を抽
出するために多量の有機溶媒が必要となること、複数回
の抽出操作が必要となること等、回収作業としては非効
率的な点が多い。また、回収のための装置も必要とな
り、操作的及びコスト的にもあまり満足のいく方法では
ない。
【0008】また、アミン酸化体の中には人体に影響を
及ぼす物も多いことから、酸化反応終了後の簡便で効率
のよい回収方法や、取り扱い時の安全性に十分気を配る
必要がある等、解決しなければならない問題が残されて
いる。
【0009】よって、触媒として用いられるアミン酸化
体の、取り扱いが簡便で効率のよい使用方法や、酸化反
応終了後の効率のよい回収方法は、未だに満足のいくも
のが開発されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような現状を鑑み、有機化合物の1級水酸基の酸化反
応において、酸化触媒として使用するアミン酸化体を、
安全且つ簡便に、繰り返し使用可能ならしめる方法、な
らびにこの方法を利用した有機化合物の1級水酸基の酸
化方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、アミン酸化体を触媒とした、有機化合物の1級
水酸基の酸化反応終了後の反応液中に、ポリアクリル
系、ポリスチレン系等の樹脂を添加したところ、反応液
中のアミン酸化体が、添加された樹脂にほぼ完全に吸着
することを見出した。さらに、このアミン酸化体が吸着
した樹脂を、アミン酸化体吸着樹脂担体とし、これを上
記有機化合物の1級水酸基の酸化反応における反応液中
に添加したところ、従来と同様に酸化反応の触媒として
の効果を発揮した。さらには、このアミン酸化体が吸着
した樹脂を、繰り返し上記の有機化合物の1級水酸基の
酸化反応に使用することができるという知見を得て本発
明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、有機化合物の酸化反応
に用いられる触媒としてのアミン酸化体が吸着した樹脂
に関する。さらに詳しくは、有機化合物の酸化反応に用
いられる触媒としてのアミン酸化体が吸着した、ポリア
クリル系樹脂またはポリスチレン系樹脂に関する。さら
には、有機化合物の酸化反応に用いられる触媒としての
アミン酸化体を含む溶液を樹脂に接触させて、アミン酸
化体を樹脂に吸着させた後、該樹脂からアミン酸化体を
分離することからなるアミン酸化体の回収方法に関す
る。さらには、有機化合物の酸化反応に用いられる触媒
としてのアミン酸化体が吸着した樹脂を使用することを
特徴とする有機化合物の1級水酸基の酸化方法に関す
る。
【0013】本発明における有機化合物とは、1級水酸
基を有する有機化合物を示し、例えば、低級または高級
アルコール類、1級水酸基を有するアルコキシアルカン
酸類、1級水酸基を有するポリオキシアルキレンシロキ
サン類、1級水酸基を有するポリオキシアルキレンアミ
ン類、1級水酸基を有するアルキルポリオキシアルキレ
ン類、1級水酸基を有するポリオキシアルキレンブロッ
クポリマー類、1級水酸基を有するアルキルアミドポリ
オキシアルキレン類、1級水酸基を有するアルキルポリ
グルコシド類、1級水酸基を有する置換されていてもよ
い糖類等が挙げられる。
【0014】1級水酸基を有する置換されていてもよい
糖類としては、例えば、単糖類の還元末端である1位が
低級アルキル基で置換されている誘導体、単糖類の還元
末端が低級アルコールとのヘミアセタールで保護されて
いる誘導体、単糖類の還元末端と2位水酸基が低級ケタ
ールまたは芳香族ケタール環を構成している誘導体、構
成糖の1位が別の構成糖で置換されているオリゴ糖類ま
たは還元末端部分の1位が低級アルコールとグリコシド
を形成している配糖体等が挙げられ、さらに具体的に
は、例えば、メチル−αおよびβ−D−グルコピラノシ
ド、イソプロピル−αおよびβ−D−グルコピラノシ
ド、ベンジル−αおよびβ−D−グルコピラノシド、グ
ルコースジエチルアセタール、1,2−O−イソプロピ
リデングルコース、1,2−O−シクロヘキシリデング
ルコース、1,2−O−ベンジリデングルコース等が挙
げられる。
【0015】1級水酸基を有するアルキルポリグルコシ
ド類としては、例えば、マルトース、メチルマルトシ
ド、ベンジルマルトシド、セロビオース、メチルセロビ
オシド、マルトトリオース、デンプン半加水分解物、し
ょ糖、乳糖等が挙げられる。
【0016】本発明におけるアミン酸化体とは、有機化
合物の酸化反応の際の触媒として使用することができ
る、2級アミンN−オキシルまたは3級アミンN−オキ
サイド、あるいはそれらのオキソニウム塩を示す。
【0017】2級アミンN−オキシルとしては、例え
ば、ジ−t−ブチルアミンN−オキシル、ジ−s−ブチ
ルアミンN−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジンN−オキシルおよびその4位置換体、ジシク
ロヘキシルアミンN−オキシル等が挙げられ、3級アミ
ンN−オキサイドとしては、例えば、トリメチルアミン
N−オキサイド、N−メチルモルホリンN−オキサイ
ド、2,6−ジメチルピリジンN−オキサイド、2,5
−ジメチルピロールN−オキサイド等が挙げられる。
【0018】本発明におけるアミン酸化体としては、特
に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンN−オキ
シルおよびその4位置換体、ジシクロヘキシルアミンN
−オキシル、2,6−ジメチルピリジンN−オキサイド
が好ましい。
【0019】本発明において用いられる樹脂としては、
アミン酸化体を吸着できるものであればどのような樹脂
でもよいが、好ましくは、ポリアクリル系樹脂、ポリス
チレン系樹脂であり、具体的には、ポリアクリルアミド
系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、または芳香環
にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が置換したポリスチレン
系樹脂等が好ましい。
【0020】本発明で用いられる樹脂は、吸着する触媒
としてのアミン酸化体の分子量、極性等の物性の相違に
より、目的にあったものを適宜選択できる。本発明で用
いられる樹脂の比表面積は、1〜1000m2/gが好
ましく、20〜800m2/gがさらに好ましい。ま
た、本発明で用いられる樹脂の細孔容積は、0.1〜2
ml/gが好ましく、0.5〜1.2ml/gがさらに
好ましい。
【0021】本発明に用いられる樹脂の形状は、特に限
定はしないが、溶液中で攪拌により容易に分散しやすい
もの、あるいは反応終了後に簡単な濾別操作により反応
系から分離できるもの、あるいはカラム等の容器に充填
できるものであればよく、例えば、ビーズ状のもの等が
挙げられる。
【0022】本発明で用いられる樹脂の中で、ポリアク
リル系樹脂としては、“ダイアイオン”HP2MG(三
菱化学)、“アンバーライト”XAD−7(ローム・ア
ンド・ハース社)、“アンバーライト”XAD−8(ロ
ーム・アンド・ハース社)等が挙げられ、ポリスチレン
系樹脂としては、“ダイアイオン”HP20(三菱化
学)、“ダイアイオン”HP21(三菱化学)、“セパ
ビーズ”SP207(三菱化学)、“セパビーズ”SP
825(三菱化学)、“セパビーズ”SP−850(三
菱化学)、“アンバーライト”XAD−1(ローム・ア
ンド・ハース社)、“アンバーライト”XAD−2(ロ
ーム・アンド・ハース社)、“アンバーライト”XAD
−4(ローム・アンド・ハース社)、“アンバーライ
ト”XAD−2000(ローム・アンド・ハース社)等
を挙げることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】触媒としてのアミン酸化体を樹脂
に吸着させる方法は、例えば、以下のようにして行うこ
とができる。
【0024】水または水に均一に分散することが容易な
少量の有機溶媒等の溶解補助剤、例えば、テトラヒドロ
フラン、アセトン、メチルエチルケトン等を含んだ水溶
液中に、アミン酸化体を0.1〜100mg/ml、好
ましくは、0.3〜10mg/ml加え、攪拌しながら
5〜80%(V/V)、好ましくは20〜50%(V/
V)の樹脂を添加する。樹脂添加後、1分〜3時間、好
ましくは、10分〜60分さらに攪拌しながら、アミン
酸化体を樹脂に吸着させる。
【0025】この時の溶液の温度は、0〜40℃で、好
ましくは5〜30℃である。この時の溶液のpHは、4
〜14で、好ましくは6〜12である。
【0026】また、アミン酸化体の樹脂への吸着性を上
昇させるために、あるいは吸着されたアミン酸化体の樹
脂からの脱離を防ぐために、あるいは酸化反応を促進さ
せるために、有機化合物塩、例えば、酢酸ナトリウム、
蟻酸ナトリウム等、または無機化合物塩、例えば、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリ
ウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等を添加する
ことができる。
【0027】アミン酸化体を樹脂へ吸着させた後は、反
応液から樹脂を濾別し、そのまま保存するか、水あるい
は、有機化合物塩または無機化合物塩を含んだ水系溶媒
で洗浄した後、適当な条件下で保存することができる。
【0028】また、アミン酸化体を触媒として用いた有
機化合物の酸化反応終了後に、反応液に前述の樹脂を添
加し、前記と同様の方法で、アミン酸化体を吸着させた
樹脂を得ることもできる。
【0029】その後、吸着されたアミン触媒を樹脂から
脱離し、回収することも可能で、脱離させるための溶媒
としては、脂溶性の高い有機溶媒、例えば、テトラヒド
ロフラン、アセトン、メチルエチルケトン等、またはそ
れらの水溶液で、そのまま懸濁、またはカラム充填し通
液すると、吸着した触媒を、樹脂から溶出させ、回収す
ることができる。
【0030】上記の方法は、有機化合物の酸化反応に使
用した、触媒としてのアミン酸化体の回収方法としても
利用することができる。
【0031】触媒としてのアミン酸化体を吸着した樹脂
は、例えば、以下のようにして有機化合物の1級水酸基
の酸化反応に使用することができる。
【0032】アミン酸化体を吸着した樹脂は、反応開始
前に触媒としての作用を発揮するのに充分な量を使用す
る。酸化反応は、通常の、触媒としてのアミン酸化体の
みを使用する条件と同様に反応を行うことができる。
【0033】触媒の力を発揮できる所定の単位樹脂あた
りの最適触媒量は、原料の種類、反応条件により任意に
選択できる。すなわち、触媒吸着量が少なくてもよい反
応の場合は、一定量の樹脂に少量の触媒を吸着させ、ま
た、触媒吸着量が多くないと反応が円滑に進行しない場
合は、一定量の樹脂に十分な量の触媒を吸着させ、使用
することができる。前者の場合は触媒の回転率がよいこ
とになる。
【0034】反応時の攪拌による樹脂の破損による消失
を防ぐために、あるいは樹脂の取り扱いを容易にするた
めに、アミン酸化体が吸着した樹脂を、サラン(ビニリ
デン系ポリマー)製の袋等の水透過性の容器に充填して
反応系に投入し、樹脂の分散を防ぎながら使用すること
も可能である。
【0035】また、アミン酸化体を吸着した樹脂を、固
定相としてカラム等に充填し、基質および酸化剤の水溶
液を移動相として通液し、反応による発熱を防ぐため
に、カラム全体を冷却しながら連続反応に使用すること
も可能である。
【0036】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例によって何ら制限されるもの
ではない。
【0037】
【実施例1】2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
N−オキシル(TEMPO)150mgを150mlの
水に加え、室温で攪拌しながら、あらかじめ洗浄後水に
湿潤させたポリアクリル系合成樹脂“ダイアイオン”H
P2MG(三菱化学)75mlを添加した。20分間攪
拌後、水溶液中のTEMPOは、ガスクロマトグラフ法
(検出:FID、カラム:G−100(40m)、検出
温度:150℃)での測定で、98.0%樹脂に吸着さ
れたことを確認した。その後、濾過によりTEMPOの
吸着した樹脂を分離し、約75mlのTEMPO吸着樹
脂を得た。
【0038】
【実施例2】メチル−α−D−グルコピラノシド 9.
7gを水150mlに溶解し、攪拌下無水炭酸ナトリウ
ム5.3g、臭化ナトリウム2.0gおよび実施例1で
得られたTEMPO吸着樹脂約75mlを添加した。冷
却下、内温30℃以下に保ち、激しく攪拌しながらなが
ら5%活性塩素を含んだ次亜塩素酸ナトリウム水溶液約
190mlを滴下した。1.5時間攪拌後メチル−α−
D−グルコピラノシドがメチル−α−D−グルコピラノ
シドウロン酸に100%変換されたことをHPLC(検
出:RI,UV 210nm、カラム:Shodex
SUGAR SH1011、カラム温度:25℃、移動
相:0.1%リン酸水溶液)で確認した。なお、ガスク
ロマトグラフ法(検出:FID、カラム:G−100
(40m)、検出温度:150℃)で、上記反応終了
後、反応液中にTEMPOが遊離していないことを確認
した。
【0039】
【実施例3】メチル−α−D−グルコピラノシド 9.
7gを水150mlに溶解し、攪拌下無水炭酸ナトリウ
ム8.0g、臭化ナトリウム2.0gおよびTEMPO
150mgを添加した。冷却下、内温30℃以下に保
ち、激しく攪拌しながらながら12%活性塩素を含んだ
次亜塩素酸ナトリウム水溶液約60mlを滴下した。
1.5時間攪拌後、メチル−α−D−グルコピラノシド
が100%メチル−α−D−グルコピラノシドウロン酸
に変換されたことをHPLC(検出:RI,UV210
nm、カラム:Shodex SUGAR SH101
1、カラム温度:25℃、移動相:0.1%リン酸水溶
液)で確認した。その後、あらかじめ洗浄後水に湿潤さ
せたポリアクリル系合成吸着樹脂“ダイアイオン”HP
2MG((三菱化学)75mlを、反応液に室温で攪拌
しながら添加し、反応液中のTEMPOを吸着させた。
30分間攪拌後、反応液から樹脂を濾過して回収し、残
った反応液を、ガスクロマトグラフ法(検出:FID、
カラム:G−100(40m)、検出温度:150℃)
で測定すると、TEMPOが反応液から97.7%回収
されたことを確認した。
【0040】
【実施例4】メチル−α−D−グルコピラノシド 9.
7gを水150mlに溶解し、攪拌下無水炭酸ナトリウ
ム5.3g、臭化ナトリウム2.0gおよびTEMPO
150mgを添加した。室温で攪拌しながら、あらか
じめ洗浄後水に浸潤させたポリスチレン系合成吸着樹脂
“アンバーライト”XAD−2(ローム・アンド・ハー
ス社)15mlを添加した。20分間攪拌後、反応液中
のTEMPOは、反応液をガスクロマトグラフ法(検
出:FID、カラム:G−100(40m)、検出温
度:150℃)で測定すると、99.3%樹脂に吸着さ
れたことを確認した。同条件で上記XAD−2 75m
lを使用すると、TEMPOの吸着量はほぼ100%で
あった。また、同条件でポリスチレン系合成吸着樹脂
“アンバーライト”XAD−4(ローム・アンド・ハー
ス社) 15mlを使用すると、TEMPOの吸着量は
ほぼ100%であった。
【0041】
【実施例5】メチル−α−D−グルコピラノシド 9.
7gを水150mlに溶解し、攪拌下無水炭酸ナトリウ
ム8.0g、臭化ナトリウム2.0gおよび実施例3で
得られたTEMPO吸着樹脂 75mlを添加する。冷
却下、内温30℃以下に保ち、激しく攪拌しながら、1
2%活性塩素を含んだ次亜塩素酸ナトリウム水溶液約6
0mlを滴下した。1.5時間攪拌後、メチル−α−D
−グルコピラノシドが100%メチル−α−D−グルコ
ピラノシドウロン酸に変換されたことをHPLC(検
出:RI,UV 210nm、カラム:Shodex
SUGAR SH1011、カラム温度:25℃、移動
相:0.1%リン酸水溶液)で確認した。その後、TE
MPO吸着樹脂を濾過により取り除き回収した。なお、
回収したTEMPO吸着樹脂を再度前記と同様にして、
繰り返し反応に使用できることも確認した。前記の吸着
樹脂濾過後の反応液に、5%重亜硫酸ナトリウム水溶液
を沃化カリウム−デンプン紙の定性試験で陰性になるま
で加えた。次いで、希塩酸を、冷却しながら攪拌下、p
H4となるまで加えた。その後、倍量の水で希釈し、電
気透析装置(マイクロアナライザーG3:旭化成)に通
し脱塩操作を行った。このとき、装置の電流値が約0.
1A以下、電導度が約10mS/m以下を示すまで電気
透析を行った。得られた脱塩反応液を濃縮し、次いで残
渣からメチル−α−D−グルコピラノシドウロン酸が生
成したことを確認した。
【0042】
【実施例6】イソプロピル−D−グルコピラノシド
3.2gを水50mlに溶解し、攪拌下無水炭酸ナトリ
ウム1.44g、臭化ナトリウム0.7gおよびTEM
PO17mgを添加した。冷却下、内温30℃以下に保
ち、激しく攪拌しながらながら5%活性塩素を含んだ次
亜塩素酸ナトリウム水溶液22mlを滴下した。1時間
攪拌後、イソプロピル−D−グルコピラノシドが100
%イソプロピル−D−グルコピラノシドウロン酸に変換
されたことをHPLC(検出:RI,UV 210n
m、カラム:Shodex SUGAR SH101
1、カラム温度:25℃、移動相:0.1%リン酸水溶
液)で確認した。その後、あらかじめ洗浄後水に湿潤さ
せたポリスチレン系合成吸着樹脂“セパビーズ”SP2
07(三菱化学)75mlを、反応液に室温で攪拌しな
がら添加し、反応液中のTEMPOを吸着させた。30
分間攪拌後、反応液から樹脂を濾過して回収し、残った
反応液を、ガスクロマトグラフ法(検出:FID、カラ
ム:G−100(40m)、検出温度:150℃)で測
定すると、TEMPOが反応液からほぼ100%回収さ
れたことを確認した。
【0043】
【発明の効果】本発明により、有機化合物の酸化反応に
おける、酸化触媒として使用するアミン酸化体を、安全
且つ簡便で効率的に、使用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 43/04 7419−4H C07B 43/04 61/00 300 61/00 300 // C07H 15/04 C07H 15/04 A C08L 25/04 C08L 25/04 33/04 33/04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機化合物の酸化反応に用いられる触媒
    としてのアミン酸化体が吸着した樹脂。
  2. 【請求項2】 樹脂がポリアクリル系樹脂またはポリス
    チレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂。
  3. 【請求項3】 有機化合物の酸化反応に用いられる触媒
    としてのアミン酸化体を含む溶液を樹脂に接触させて、
    アミン酸化体を樹脂に吸着させた後、該樹脂からアミン
    酸化体を分離することからなるアミン酸化体の回収方
    法。
  4. 【請求項4】 樹脂がポリアクリル系樹脂またはポリス
    チレン系樹脂であることを特徴とする請求項3記載のア
    ミン酸化体の回収方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至2記載の樹脂を使用するこ
    とを特徴とする有機化合物の1級水酸基の酸化方法。
JP9106886A 1996-04-26 1997-04-24 酸化触媒が吸着した樹脂およびその樹脂を使用する有機化合物の1級水酸基の酸化方法 Pending JPH1080640A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999012644A1 (fr) * 1997-09-08 1999-03-18 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Procede d'oxydation selective des groupes hydroxyle primaires des composes organiques, et resines contenant un catalyseur adsorbe et destinees a cet effet
WO2007117027A1 (ja) * 2006-04-06 2007-10-18 Takeda Pharmaceutical Company Limited 有機酸化物の製造方法
JP2009242590A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Kao Corp 酸化セルロースの製造方法

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