JPH1080291A - 新規化合物wf15483、その製法及びその用途 - Google Patents

新規化合物wf15483、その製法及びその用途

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JPH1080291A
JPH1080291A JP9140515A JP14051597A JPH1080291A JP H1080291 A JPH1080291 A JP H1080291A JP 9140515 A JP9140515 A JP 9140515A JP 14051597 A JP14051597 A JP 14051597A JP H1080291 A JPH1080291 A JP H1080291A
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JP
Japan
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replaceable
reaction
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dmso
water
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JP9140515A
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English (en)
Inventor
Michimasa Hashimoto
道真 橋本
Yasuhisa Tsurumi
泰久 鶴海
Shigehiro Takase
茂弘 高瀬
Toru Kino
亨 木野
Masaharu Hashimoto
正治 橋本
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 抗真菌活性を有する新規化合物WF15
4843A及びWF15483B、糸状菌に属するWF
15483生産菌株を培養することによる該新規化合物
の製造方法、並びに該新規化合物を有効成分とする医薬
組成物及び抗真菌剤。 【効果】 本発明の新規化合物は抗真菌作用を示すこと
から、医薬、農薬および掃除用品の分野等で抗真菌剤と
して使用することができる。特に、哺乳動物の真菌感染
症の治療薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規化合物WF1
5483A及びWF15483Bに関する。より詳細に
は、本発明は、抗真菌活性を有する新規化合物WF15
483A及びWF15483B、糸状菌に属するWF1
5483生産菌株によるそれらの製造方法並びにそれら
を含有する医薬組成物および抗真菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来よ
り、放線菌や糸状菌等の微生物から他の微生物に対する
抗菌活性を有する物質が数多く単離され、医薬、農薬等
に利用されてきた。本発明の目的は、抗真菌活性を有す
る新規物質及びその製造方法を提供することである。ま
た本発明の別の目的は、該新規物質を含有する新規医薬
組成物及び抗真菌剤の提供である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、土壌分離
菌より抗真菌作用を示す微生物生産物をスクリーニング
した結果、糸状菌に属する菌株の培養物から抗真菌活性
を有する新規化合物WF15483A及びWF1548
3Bを単離することに成功して、本発明を完成するに至
った。
【0004】すなわち、本発明は、抗真菌活性を有し、
且つ後述の理化学的性質を有する新規化合物WF154
83A及びWF15483Bである。また、本発明は、
糸状菌に属するWF15483生産菌株を培地中で培養
し、得られる培養物からWF15483A及び/又はW
F15483Bを採取することを含む該新規化合物の製
造方法である。さらに、本発明は、WF15483A及
び/又はWF15483Bを有効成分とする新規医薬組
成物及び新規抗真菌剤である。
【0005】
【発明の実施の形態】新規化合物WF15483A及び
WF15483Bは以下の理化学的性質を有する。
【0006】(1)WF15483A a)外観:無色粉末 b)分子式:C60971521 c)元素分析:C 50.16;H 7.58 ; N 14.53 d)融点:115〜119℃(分解) e)分子量:1364.53 [FAB-MS:m/z 1387 (M +
Na)] f)紫外線吸収スペクトル:図1に示す λmax (ε)(50% CH3 CN水):222 nm (sh), 275 nm
(E1% 1cm 10.5) g)赤外線吸収スペクトル:図2に示す νmax (KBr) :3300, 3080, 2930, 2860, 1660, 1520,
1450, 1240,1080 cm -1 h)溶解性: 難溶:水,メタノール,アセトニトリル 不溶:n−ヘキサン i)呈色反応: 陽性:ヨウ素蒸気との反応,硫酸セリウムとの反応 疑陽性:ニンヒドリン反応,塩化第二鉄反応 陰性:ドラーゲンドルフ反応,モーリッシュ反応 j) 1H−NMRスペクトル (500MHz, DMSO-d6 , 310K) : 図3に示す δ ppm:9.08 (1H, s, 交換可能), 8.12 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.07 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.06 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 8.05 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.01 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.00 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.95 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.94 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.89 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.87 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.85 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.78 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.48 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.31 (1H, br s, 交換可能), 7.17 (1H, br s, 交換可能), 6.97 (2H, d, J=8Hz), 6.87 (1H, br s, 交換可能), 6.79 (1H, br s, 交換可能), 6.63 (2H, d, J=8Hz), 5.25 (1H, br s, 交換可能), 5.00 〜4.78 (4H, 交換可能), 4.51 (1H, m), 4.40 〜4.17 (11H, m), 4.06 (1H, m), 3.82 〜3.74 (3H, m), 3.70〜3.57 (7H, m), 2.90 (1H, dd, J=14 及び5.5Hz), 2.69 (1H, dd, J=14及び9Hz), 2.57 〜2.40 (2H, m), 2.25 (1H, dd, J=15及び9Hz), 2.19 (1H, dd, J=15 及び4Hz), 1.68 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.30 (3H, d, J=7Hz), 1.25 (3H, d, J=7Hz), 1.35〜1.15 (24H, m), 1.17 (3H, d, J=7Hz), 1.05 (3H, d, J=6Hz), 0.85 (3H, t, J=7Hz) k)13C−NMRスペクトル (125MHz, DMSO) : 図4に
示す δ ppm : 172.5 (s), 172.4 (s), 172.3 (s), 172.2
(s),171.9 (s), 171.8 (s), 171.3 (s), 171.1 (s), 17
0.4 (s),170.2 (s), 170.2 (s), 170.1 (s), 169.6
(s), 169.3 (s),169.0 (s), 155.7 (s), 129.8 (d×2),
127.6 (s), 114.9 (d ×2),68.0 (d), 66.5 (d), 61.5
(t), 61.4 (t), 61.3 (t), 58.4 (d),56.5 (d), 55.6
(d), 55.4 (d), 55.2 (d), 54.9 (d), 52.9 (d),50.1
(d), 49.0 (d), 48.8 (d), 48.7 (d), 42.2 (t), 42.2
(t),38.8 (t), 36.7 (t), 36.0 (t), 31.4 (t), 31.1
(t), 28.9 (t),28.9 (t), 28.9 (t), 28.9 (t), 28.9
(t), 28.9 (t), 28.8 (t),28.6 (t), 28.5 (t), 25.2
(t), 21.9 (t), 19.4 (q), 17.3 (q),17.2 (q), 17.2
(q), 13.8 (q) l)旋光性: [α] 23 D =+7°(c=0.25, DMSO) m)アミノ酸分析:アラニン,グリシン,セリン,スレ
オニン,アスパラギン酸,チロシン
【0007】(2)WF15483B a)外観:無色粉末 b)化学式:C59951521 c)分子量:1350.50 [FAB-MS:m/z 1373 (M +
Na)] d)紫外線吸収スペクトル:図5に示す λmax (ε)(50% CH3 CN水):222 nm (sh), 275 nm
(E1% 1cm 11) e)溶解性: 難溶:水,メタノール,アセトニトリル 不溶:n−ヘキサン f)呈色反応: 陽性:ヨウ素蒸気との反応,硫酸セリウム反応 疑陽性:ニンヒドリン反応,塩化第二鉄反応 陰性:ドラーゲンドルフ反応,モーリッシュ反応 g) 1H−NMRスペクトル (500MHz, DMSO-d6 , 310K) :図6に示す δ ppm : 9.08 (1H, s, 交換可能), 8.12 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.07 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.06 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 8.04 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.02 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.01 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.95 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.94 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.88 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.86 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.85 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.79 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.48 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.30 (1H, br s, 交換可能), 7.16 (1H, br s, 交換可能), 6.98 (2H, d, J=8Hz), 6.87 (1H, br s, 交換可能), 6.79 (1H, br s, 交換可能), 6.63 (2H, d, J=8Hz), 5.25 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 4.94 (1H, t, J=5.5Hz, 交換可能), 4.91〜4.87 (2H, m, 交換可能), 4.84 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 4.51 (1H, m), 4.38 (1H, m), 4.37〜4.17 (10H, m), 4.07 (1H, m), 3.81〜3.74 (3H, m), 3.70 〜3.58 (7H, m), 2.90 (1H, dd, J=14及び5.5Hz), 2.68 (1H, dd, J=14 及び9Hz), 2.55〜2.44 (2H, m), 2.26 (1H, dd, J=15 及び9Hz), 2.18 (1H, dd, J=15及び4Hz), 1.67 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.29 (3H, d, J=7Hz), 1.25 (3H, d, J=7Hz), 1.35 〜1.15 (22H, m), 1.17 (3H, d, J=7Hz), 1.05 (3H, d, J=6Hz), 0.86 (3H, t, J=7Hz) h)13C−NMRスペクトル (125MHz, DMSO) :図7に
示す δ ppm : 172.5 (s), 172.4 (s), 172.3 (s), 172.2
(s),171.9 (s), 171.8 (s), 171.3 (s), 171.1 (s), 17
0.4 (s),170.2 (s), 170.2 (s), 170.1 (s), 169.6
(s), 169.3 (s),169.0 (s), 155.7 (s), 129.8 (d×2),
127.6 (s), 114.9 (d ×2),68.0 (d), 66.5 (d), 61.5
(t), 61.4 (t), 61.3 (t), 58.4 (d),56.5 (d), 55.6
(d), 55.4 (d), 55.2 (d), 54.9 (d), 52.9 (d),50.1
(d), 49.0 (d), 48.8 (d), 48.7 (d), 42.2 (t), 42.2
(t),38.8 (t), 36.7 (t), 36.0 (t), 31.4 (t), 31.1
(t), 28.9 (t),28.9 (t), 28.9 (t), 28.9 (t), 28.9
(t), 28.8 (t), 28.6 (t),28.5 (t), 25.2 (t), 21.9
(t), 19.4 (q), 17.3 (q), 17.2 (q),17.2 (q), 13.8
(q) i)アミノ酸分析:アラニン,グリシン,セリン,スレ
オニン,アスパラギン酸,チロシン
【0008】本明細書においては、以下、化合物WF1
5483A及びWF15483Bを一般にWF1548
3と総称して呼ぶ場合もある。
【0009】本発明のWF15483は、例えば、糸状
菌No.15483株等の糸状菌に属するWF1548
3生産菌株を培地中で培養し、その培養物から該化合物
を採取することにより調製することができる。糸状菌に
属するWF15483生産菌のうち、糸状菌No.15
483株は、本発明者らにより茨城県筑波山で採集した
落葉試料より新たに分離された。糸状菌No.1548
3株の凍結乾燥試料は、ブダペスト条約に基づく国際寄
託機関である通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所(〒305 茨城県つくば市東1丁目1番3号)に
1996年5月7日付で受託番号FERM BP−55
26として国際寄託された。
【0010】本発明の化合物WF15483の生産は、
ここに記載される特定の微生物の使用によるものに限定
されないことを理解されたい。すなわち、WF1548
3A及びWF15483Bの少なくとも1つを生産し得
るいかなる自然又は人工の変異体の使用も包含するもの
であり、天然より得られる変異体、並びにX線照射、紫
外線照射、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグ
アニジン等の化学的変異誘発剤処理等の慣用の方法によ
り上述の微生物から誘導され得る人為的な変異体も含ま
れる。
【0011】WF15483生産菌15483株は茨城
県筑波山で採集した落葉試料から分離された。この微生
物は各種培地上で抑制的に生育し、オリーブ茶又は黄味
灰の色調のコロニーを形成する。いくつかの寒天培地上
で15483株はフィアライドと円筒形の分生子からな
る分生子構造(アナモルフ)を形成する。以下に154
83株の菌学的性質を示す。
【0012】該菌株の種々の寒天培地上での培養的性質
を表1に要約した。ポテトデキストロース寒天上のコロ
ニーは抑制的に生育し、25℃で2週間培養後に直径
1.5〜2.0cmに拡がる。コロニーは円形で全体が
隆起するか、中心部が盛り上がった凸円状で、皺を生
じ、表面はフェルト状であった。コロニーの色調は黒又
はオリーブ茶で、周縁部は黄味灰である。裏面もオリー
ブ茶で、周縁部は黄味灰である。分生子構造は観察され
ない。コーンミール寒天上でもコロニーは抑制的に生育
し、上記と同一の条件下で直径1.0〜2.0cmに拡
がる。コロニーの表面は平坦で薄く、フェルト状で、色
調は白から黄味白で、中心部は茶味灰である。裏面は白
から緑味灰、中心部は茶味灰である。当該培地上では分
生子構造が豊富に形成された。
【0013】
【表1】
【0014】15483株の形態的特徴は三浦培地(Mi
ura とKudo, Trans. Mycol. Soc. Japan, 11: 116-118
(1970))上での培養を観察して記録した。15483株
はフィアライドを菌糸上に直接、あるいは短い分枝の上
に形成する。分生子柄は栄養菌糸との差が不明瞭で特定
することができない。フィアライドは分生子形成部を1
カ所持ち、無色、滑面、アンプル形からフラスコ形で、
稀に複数のフィアライドが塊になる。フィアライドの大
きさは、長さ4〜11.5μm、膨らんだ基部が3〜5
μm、短い首の部分は約1μmで、分生子を粘塊状に形
成する。分生子は、無色、滑面で、一細胞、円筒形で両
端は丸く、大きさは(12〜)14〜16(〜18)×
2〜2.5(〜3)μmである。栄養菌糸は滑面で隔壁
を持ち、無色で分枝する。その菌糸細胞は円筒形で、幅
1.0〜4.0μmである。厚膜胞子は観察されない。
【0015】15483株は3〜29℃で生育可能で、
生育最適温度は20〜24℃である。これらのデータは
ポテトデキストロース寒天(ニッスイ)上で決定した。
【0016】15483株のフィアライドと分生子の特
徴は、Ellis (Dematiaceous Hyphomycetes, pp.526-52
7, CAB, Kew (1971))に記載されるケトプシナ属(Chae
topsina Rambelli 1956 )のものと類似しているが、ケ
トプシナ属の分生子柄は剛毛様の分生子柄の中央部付近
に短い分枝とフィアライド形成することが特徴で、栄養
菌糸とは容易に区別できる点で異なっている。したがっ
て、分類学的位置付けが不明確であるため、該WF15
483生産菌15483株を糸状菌No.15483株
と称した。
【0017】一般に、本発明のWF15483は、同化
し得る炭素源や窒素源を含む培地中で、好ましくは好気
条件下(例えば、振盪培養、液内培養等)でWF154
83生産菌を培養することにより製造され得る。培地中
の好ましい炭素源は、グルコース、フルクトース、グリ
セリン、デンプンのような炭水化物である。また、他に
ラクトース、アラビノース、キシロース、デキストリ
ン、糖蜜等の炭素源を含んでいてもよい。
【0018】好ましい窒素源は、酵母エキス、ペプト
ン、グルテン粉、綿実粉、大豆粉、コーンスチープリカ
ー、乾燥酵母等、並びにアンモニウム塩類(例えば、硝
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム等)、尿素、アミノ酸などのような無機及び有機窒素
化合物である。
【0019】炭素源及び窒素源は組み合わせて使用する
と有利ではあるが、痕跡量の生育因子及び相当量の無機
栄養素を含む純度の低い物質もまた使用に適しているの
で、それらを純粋な形で使用する必要はない。
【0020】所望により、炭酸カルシウム、リン酸ナト
リウム又はリン酸カリウム、ヨウ化ナトリウム又はヨウ
化カリウム、マグネシウム塩、塩化コバルト等のような
無機塩類を加えてもよい。また、必要な場合には、とり
わけ培地が著しく発泡する場合には、液状パラフィン、
高級アルコール、植物油、鉱物油及びシリコーンのよう
な消泡剤を加えてもよい。
【0021】WF15483の大量生産の条件としては
液内好気培養が好ましい。少量生産には、フラスコ又は
瓶中での振盪又は表面培養が用いられる。さらに、大型
タンク内で増殖させる場合には、目的化合物の生産工程
における増殖遅延を回避するために、増殖期にある菌を
使用して生産タンク中に接種することが好ましい。すな
わち、まず比較的少量の培地に菌の胞子または菌糸を接
種し、これを培養することにより増殖期の種菌を製造
し、次いで該種菌を無菌的に大型タンクに移すのが望ま
しい。増殖期の種菌を製造するための培地としては、W
F15483の主生産に使用される培地と実質的に同一
であるか、あるいは若干異なる培地を使用することがで
きる。
【0022】培養液の攪拌及び通気は種々の方法で行う
ことができる。攪拌は、プロペラ又はこれに類似の機械
的攪拌装置の使用、ファーメンターの回転又は振盪、種
々のポンプ装置の使用、あるいは滅菌エアーを培養液中
を通過させることによって行えばよい。また、通気は滅
菌エアーを培養液中を通過させることにより行うことが
できる。
【0023】培養は、通常約4℃〜約40℃、好ましく
は約20℃〜約30℃の温度で、50時間〜100時間
行われるが、これらは培養条件及び培養規模に応じて変
化させてもよい。
【0024】このようにして生産されたWF15483
は、抗生物質のような他の発酵生産物を採取するのに通
常使用される慣用の方法により培養物から採取すること
ができる。一般に、生産されたWF15483のほとん
どは培養濾液中に見出される。したがって、該化合物
は、培養液を濾過及び/又は遠心分離して得られる培養
濾液から、減圧濃縮、凍結乾燥、常用の溶媒による抽
出、pH調整、常用の樹脂(例えば、陰イオン又は陽イ
オン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂等)による処理、常
用の吸着剤(例えば、活性炭、ケイ酸、シリカゲル、セ
ルロース、アルミナ等)による処理、結晶化、再結晶な
どのような常法によって単離することができる。
【0025】WF15483のいくつかの生物学的性質
は、以下の試験において詳細に説明される。 試験例1 WF15483A及びWF15483Bの抗
真菌活性 WF15483A及びWF15483Bのカンディダ・
アルビカンス(Candida albicans)に対する抗真菌活性
を最少必須培地を用いて、また、アスペルギルス・フミ
ガツス(Aspergillus fumigatus )及びクリプトコッカ
ス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans )に
対する抗真菌活性を酵母窒素ベース・デキストロース培
地を用いて、96穴マイクロタイタープレート中の微量
ブイヨン希釈法により測定した。連続2倍希釈した試料
溶液50μlに、同じ培地に懸濁した微生物懸濁液50
μlを加えて終濃度1×105 CFU/mlとした。カ
ンディダ及びアスペルギルスは37℃で24時間、クリ
プトコッカスは37℃で48時間、それぞれCO2 イン
キュベーターを用いて5%CO2 の雰囲気中で培養し
た。培養終了後、各ウェル中の微生物の生育阻害を顕微
鏡観察し、最小有効濃度(MEC)を測定した。その結
果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】試験例2 急性毒性 ICRマウス(雌、4週齢)にWF15483A及びW
f15483Bをそれぞれ皮下注射した結果、LD50
はいずれも>100mg/kg体重であった。
【0028】本発明の化合物WF15483は抗真菌作
用を示すので、医薬分野、農薬分野、掃除用品の分野等
で抗真菌剤として使用され得る。とりわけ、該化合物
は、カンディダ症やアスペルギルス症などの哺乳動物
(例えば、ヒト、マウス、ラット、ネコ、イヌ、ウサ
ギ、ウシ、ブタ等)の真菌感染症の治療薬として使用す
ることができる。
【0029】本発明の化合物WF15483は、医薬上
許容できる担体との混合物として、哺乳動物(例えば、
ヒト、マウス、ラット、ネコ、イヌ、ウサギ、ウシ、ブ
タ等)に、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、バッカル
錠、舌下錠及び液剤のような医薬組成物の形態で経口投
与又は非経口投与することができる。医薬上許容できる
担体としては、賦形剤(例えば、ショ糖、デンプン、マ
ンニット、ソルビット、ラクトース、グルコース、セル
ロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、
等)、結合剤(例えば、セルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロ
リドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコ
ール、ショ糖、デンプン等)、崩壊剤(例えば、デンプ
ン、カルボキシメチルセルロース及びそのカルシウム
塩、ヒドロキシプロピルスターチ、グリコール−スター
チのナトリウム塩、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシ
ウム、クエン酸カルシウム等)、潤滑剤(例えば、ステ
アリン酸マグネシウム、エアロジル、タルク、ラウリル
硫酸ナトリウム等)、芳香剤(例えば、クエン酸、メン
トール、グリシン、オレンジ粉等)、保存剤(例えば、
安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパ
ラベンプロピルパラベン等)、安定化剤(例えば、クエ
ン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸等)、懸濁化剤(例え
ば、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステア
リン酸アルミニウム等)、分散剤(例えば、界面活性剤
等)、水性希釈剤(例えば、水等)、油類(例えば、ゴ
マ油等)及び基剤ワックス(例えば、カカオバター、ポ
リエチレングリコール、白灯油等)のような医薬用とし
て常用される種々の有機及び無機の担体物質が挙げられ
る。
【0030】本発明の化合物WF15483は、経口投
与又は非経口投与、特に皮下、静脈内、筋肉内、直腸又
は経皮投与することができる。WF15483の投与量
は、疾患の種類、患者の体重及び/又は年齢、さらに投
与経路の種類によって変化するが、その最適投与量は、
通常0.1〜100mg/kg体重/日の範囲から選択
される。
【0031】農薬用又は掃除用品用のWF15483含
有抗真菌剤は、使用目的に応じてその適当量を使用し、
それぞれの分野で常用の手法を用いて調製することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明する。
【0033】実施例1 (1)糸状菌No.15483株の培養 2% グリセリン、2% ショ糖、2% 綿実粉(ファ
ーマメディア)、1%乾燥酵母、1% ペプトン、0.
1% KH2 PO4 及び0.1% Tween80から
なる培地を500ml容三角フラスコ3本に各120m
lずつ分注し、121℃で30分間加圧滅菌した後、斜
面培養した15483株を一白金耳接種した。これをロ
ータリーシェーカーを用いて25℃で4日間振盪培養し
て種培養液を得た。別に、3% 可溶性デンプン(MS
3600)、2% 綿実粉(ファーマメディア)、0.
5% オートミール、2% KH2 PO4 、1% Na
2 HPO4 ・12H2 O、0.05% アデカミール
LG−109(消泡剤;旭電化製)及び0.05% シ
リコン KM−70(消泡剤;信越化学製)からなる培
地20Lを30L容ジャーファーメンターに入れ、12
1℃で30分間加圧滅菌した。この培地に上記の種培養
液を接種し、25℃で4日間通気攪拌培養した(通気
量:20L/分,内圧:1kg/cm2 ,攪拌速度:2
50rpm)。
【0034】(2)WF15483A及びWF1548
3Bの単離精製 培養終了後、培養液に等容のアセトンを加え、室温で約
1時間攪拌した後、ラヂオライト#600(濾過補助
剤)を適量加えて該混合物を濾過し、約30Lの濾液を
得た。該濾液に水を加えて約50Lに希釈した後、予め
水で平衡化しておいたダイアイオンHP−20(三菱化
学製)カラム4Lに吸着させた。該カラムを水20L及
び50% メタノール水溶液20Lで洗浄後、メタノー
ル12Lにて溶出した。溶出液を減圧濃縮、残渣725
mlを得た。この残渣を予め水で平衡化しておいたYM
C GEL ODS−A120 230/70(YMC
社製)カラム150mlに吸着させた。該カラムを50
% メタノール水溶液500mlで洗浄後、70% メ
タノール水溶液450ml(150ml/フラクショ
ン)、次いで80% メタノール水溶液750ml(1
50ml/フラクション)にて溶出した。該溶出液を下
記条件のHPLCにて分析した。WF15483Bがま
ず溶出し(保持時間5.9分)、続いてWF15483
Aが溶出した(保持時間8.5分)。WF15483物
質を含むフラクションをプールした。 HPLC条件; カラム:YMC ODS−AM303(内径4.6mm
×長さ250mm)(YMC社製) 溶離剤:50% アセトニトリル水溶液(v/v) 流速: 1ml/分 検出: UV検出器(210nm)
【0035】WF15483Aを含むプールフラクショ
ンを減圧濃縮、乾固して粗粉末を得た。該粉末をメタノ
ールで洗浄後、酢酸:メタノール:水(2:1:1,v
/v)1Lに溶解し、予め50% メタノール水溶液で
平衡化しておいたYMC GEL ODS−AM 12
0−S50(YMC社製)カラム700mlに吸着させ
た。該カラムを50% メタノール水溶液1400ml
で洗浄後、45% アセトニトリル3.5L(140m
l/フラクション)にて溶出した。目的の化合物を含む
フラクションを回収し、減圧濃縮、乾固してWF154
83Aの白色粉末1300mgを得た。
【0036】WF15483Bを含むプールフラクショ
ンを減圧濃縮して残渣を得た。これを予め水で平衡化し
ておいたYMC GEL ODS−AM 120−S5
0(YMC社製)カラム175mlに吸着させた。該カ
ラムを水175ml、50%メタノール水溶液350m
lおよび70% メタノール水溶液700mlで洗浄
後、80% メタノール水溶液700ml(35ml/
フラクション)で溶出した。WF15483Bを含むフ
ラクションを回収し、減圧濃縮、乾固して淡褐色の粗粉
末を得た。該粉末をメタノールで洗浄後、酢酸:メタノ
ール:水(2:1:1,v/v)1Lに溶解し、YMC
−Pack ODS−AM SH−343(内径2cm
×長さ25cm,移動相:45%アセトニトリル,流
速:9.9ml/分;YMC社製)カラムを用いた逆相
HPLCによってさらに精製した。目的の化合物を含む
フラクションを回収し、減圧濃縮、乾固してWF154
83Bの白色粉末50mgを得た。
【0037】
【発明の効果】本発明の化合物WF15483A及びW
F15483Bは抗真菌作用を示すことから、ヒトをは
じめとする哺乳動物の真菌感染症の治療薬として有用で
ある。さらに、該化合物は、土壌改良剤のような農薬
用、あるいは家庭用抗カビ剤のような掃除用品用の抗真
菌剤としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】WF15483Aの紫外線吸収スペクトルを示
す図である。
【図2】KBr法により測定したWF15483Aの赤
外線吸収スペクトルを示す図である。
【図3】WF15483Aの 1H−NMRスペクトルを
示す図である。
【図4】WF15483Aの13C−NMRスペクトルを
示す図である。
【図5】WF15483Bの紫外線吸収スペクトルを示
す図である。
【図6】WF15483Bの 1H−NMRスペクトルを
示す図である。
【図7】WF15483Bの13C−NMRスペクトルを
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の性質(A)または(B)を有する
    化合物、WF15483。 性質(A); a)外観:無色粉末 b)分子式:C60971521 c)元素分析:C 50.16;H 7.58 ; N 14.53 d)融点:115〜119℃(分解) e)分子量:1364.53 [FAB-MS:m/z 1387 (M +
    Na)] f)紫外線吸収スペクトル:図1に示す λmax (ε)(50% CH3 CN水):222 nm (sh), 275 nm
    (E1% 1cm 10.5) g)赤外線吸収スペクトル:図2に示す νmax (KBr) :3300, 3080, 2930, 2860, 1660, 1520,
    1450, 1240,1080 cm -1 h)溶解性: 難溶:水,メタノール,アセトニトリル 不溶:n−ヘキサン i)呈色反応: 陽性:ヨウ素蒸気との反応,硫酸セリウムとの反応 疑陽性:ニンヒドリン反応,塩化第二鉄反応 陰性:ドラーゲンドルフ反応,モーリッシュ反応 j) 1H−NMRスペクトル (500MHz, DMSO-d6 , 310K) : 図3に示す δ ppm:9.08 (1H, s, 交換可能), 8.12 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.07 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.06 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 8.05 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.01 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.00 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.95 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.94 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.89 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.87 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.85 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.78 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.48 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.31 (1H, br s, 交換可能), 7.17 (1H, br s, 交換可能), 6.97 (2H, d, J=8Hz), 6.87 (1H, br s, 交換可能), 6.79 (1H, br s, 交換可能), 6.63 (2H, d, J=8Hz), 5.25 (1H, br s, 交換可能), 5.00 〜4.78 (4H, 交換可能), 4.51 (1H, m), 4.40 〜4.17 (11H, m), 4.06 (1H, m), 3.82 〜3.74 (3H, m), 3.70〜3.57 (7H, m), 2.90 (1H, dd, J=14 及び5.5Hz), 2.69 (1H, dd, J=14及び9Hz), 2.57 〜2.40 (2H, m), 2.25 (1H, dd, J=15及び9Hz), 2.19 (1H, dd, J=15 及び4Hz), 1.68 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.30 (3H, d, J=7Hz), 1.25 (3H, d, J=7Hz), 1.35〜1.15 (24H, m), 1.17 (3H, d, J=7Hz), 1.05 (3H, d, J=6Hz), 0.85 (3H, t, J=7Hz) k)13C−NMRスペクトル (125MHz, DMSO) : 図4に
    示す δ ppm : 172.5 (s), 172.4 (s), 172.3 (s), 172.2
    (s),171.9 (s), 171.8 (s), 171.3 (s), 171.1 (s), 17
    0.4 (s),170.2 (s), 170.2 (s), 170.1 (s), 169.6
    (s), 169.3 (s),169.0 (s), 155.7 (s), 129.8 (d×2),
    127.6 (s), 114.9 (d ×2),68.0 (d), 66.5 (d), 61.5
    (t), 61.4 (t), 61.3 (t), 58.4 (d),56.5 (d), 55.6
    (d), 55.4 (d), 55.2 (d), 54.9 (d), 52.9 (d),50.1
    (d), 49.0 (d), 48.8 (d), 48.7 (d), 42.2 (t), 42.2
    (t),38.8 (t), 36.7 (t), 36.0 (t), 31.4 (t), 31.1
    (t), 28.9 (t),28.9 (t), 28.9 (t), 28.9 (t), 28.9
    (t), 28.9 (t), 28.8 (t),28.6 (t), 28.5 (t), 25.2
    (t), 21.9 (t), 19.4 (q), 17.3 (q),17.2 (q), 17.2
    (q), 13.8 (q) l)旋光性: [α] 23 D =+7°(c=0.25, DMSO) m)アミノ酸分析:アラニン,グリシン,セリン,スレ
    オニン,アスパラギン酸,チロシン 性質(B); a)外観:無色粉末 b)化学式:C59951521 c)分子量:1350.50 [FAB-MS:m/z 1373 (M +
    Na)] d)紫外線吸収スペクトル:図5に示す λmax (ε)(50% CH3 CN水):222 nm (sh), 275 nm
    (E1% 1cm 11) e)溶解性: 難溶:水,メタノール,アセトニトリル 不溶:n−ヘキサン f)呈色反応: 陽性:ヨウ素蒸気との反応,硫酸セリウム反応 疑陽性:ニンヒドリン反応,塩化第二鉄反応 陰性:ドラーゲンドルフ反応,モーリッシュ反応 g) 1H−NMRスペクトル (500MHz, DMSO-d6 , 310K) :図6に示す δ ppm : 9.08 (1H, s, 交換可能), 8.12 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.07 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.06 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 8.04 (1H, t, J=6Hz, 交換可能), 8.02 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 8.01 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.95 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.94 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.88 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.86 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.85 (1H, d, J=7Hz, 交換可能), 7.79 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.48 (1H, d, J=8Hz, 交換可能), 7.30 (1H, br s, 交換可能), 7.16 (1H, br s, 交換可能), 6.98 (2H, d, J=8Hz), 6.87 (1H, br s, 交換可能), 6.79 (1H, br s, 交換可能), 6.63 (2H, d, J=8Hz), 5.25 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 4.94 (1H, t, J=5.5Hz, 交換可能), 4.91〜4.87 (2H, m, 交換可能), 4.84 (1H, d, J=6Hz, 交換可能), 4.51 (1H, m), 4.38 (1H, m), 4.37〜4.17 (10H, m), 4.07 (1H, m), 3.81〜3.74 (3H, m), 3.70 〜3.58 (7H, m), 2.90 (1H, dd, J=14及び5.5Hz), 2.68 (1H, dd, J=14 及び9Hz), 2.55〜2.44 (2H, m), 2.26 (1H, dd, J=15 及び9Hz), 2.18 (1H, dd, J=15及び4Hz), 1.67 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.29 (3H, d, J=7Hz), 1.25 (3H, d, J=7Hz), 1.35 〜1.15 (22H, m), 1.17 (3H, d, J=7Hz), 1.05 (3H, d, J=6Hz), 0.86 (3H, t, J=7Hz) h)13C−NMRスペクトル (125MHz, DMSO) :図7に
    示す δ ppm : 172.5 (s), 172.4 (s), 172.3 (s), 172.2
    (s),171.9 (s), 171.8 (s), 171.3 (s), 171.1 (s), 17
    0.4 (s),170.2 (s), 170.2 (s), 170.1 (s), 169.6
    (s), 169.3 (s),169.0 (s), 155.7 (s), 129.8 (d×2),
    127.6 (s), 114.9 (d ×2),68.0 (d), 66.5 (d), 61.5
    (t), 61.4 (t), 61.3 (t), 58.4 (d),56.5 (d), 55.6
    (d), 55.4 (d), 55.2 (d), 54.9 (d), 52.9 (d),50.1
    (d), 49.0 (d), 48.8 (d), 48.7 (d), 42.2 (t), 42.2
    (t),38.8 (t), 36.7 (t), 36.0 (t), 31.4 (t), 31.1
    (t), 28.9 (t),28.9 (t), 28.9 (t), 28.9 (t), 28.9
    (t), 28.8 (t), 28.6 (t),28.5 (t), 25.2 (t), 21.9
    (t), 19.4 (q), 17.3 (q), 17.2 (q),17.2 (q), 13.8
    (q) i)アミノ酸分析:アラニン,グリシン,セリン,スレ
    オニン,アスパラギン酸,チロシン
  2. 【請求項2】 糸状菌に属するWF15483生産菌株
    を培地中で培養し、得られる培養物からWF15483
    を採取することを含む、請求項1記載の化合物WF15
    483の製造方法。
  3. 【請求項3】 有効成分として請求項1記載のWF15
    483を医薬上許容され得る担体とともに含有する医薬
    組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のWF15483を含有す
    る抗真菌剤。
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