JPH1080134A - 昇圧型電源回路 - Google Patents

昇圧型電源回路

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JPH1080134A
JPH1080134A JP25388696A JP25388696A JPH1080134A JP H1080134 A JPH1080134 A JP H1080134A JP 25388696 A JP25388696 A JP 25388696A JP 25388696 A JP25388696 A JP 25388696A JP H1080134 A JPH1080134 A JP H1080134A
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JP
Japan
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switching element
output capacitor
semiconductor switching
voltage
power supply
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JP25388696A
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English (en)
Inventor
Katsuya Ikeda
克弥 池田
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】誤ってヒューズが溶断することなく出力コンデ
ンサを保護できる昇圧型電源回路を提供する。 【解決手段】 平滑コイルLと半導体スイッチング素子
Qと整流素子Dと出力コンデンサCとで昇圧型電源回路
2を構成する際、出力コンデンサCが過充電された場合
に、半導体スイッチング素子Qを介して出力コンデンサ
Cを放電させる。半導体スイッチング素子Qの制御動作
前に誤って放電させることがない。整流素子Dと並列に
2端子双方向導通サイリスタSA2を接続しておき、過
充電の際に短絡させ、半導体スイッチング素子Qを短絡
破壊させ、商用電源Eとの間のヒューズFを溶断させる
と電源の動作を停止させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源回路の技術分野
に関し、特に、出力コンデンサを保護した昇圧型電源回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、電源の力率向上のために、チ
ョークインプット方式の力率改善用電源回路が用いられ
ている。そのような従来技術の電源回路を図2の符号1
02に示す。
【0003】この電源回路102は、ダイオードブリッ
ジBを有しており、該ダイオードブリッジBはスライダ
ックSを介して商用電源Eに接続され、その入力端子間
には、商用電源Eの交流電圧がスライダックSで分圧さ
れて印加されている。ダイオードブリッジBに印加され
た電圧は全波整流され、エネルギー蓄積インダクタンス
(平滑コイル)Lの一端に印加されるように構成されてい
る。
【0004】そのエネルギー蓄積インダクタンスLの他
端には、トランジスタQの出力端子とダイオードDのア
ノード端子とが接続されており、トランジスタQが導通
状態になると商用電源Eからエネルギー蓄積インダクタ
ンスLに電流が供給され、その状態から遮断状態に切り
替わったときに、ダイオードブリッジBの出力電圧にエ
ネルギー蓄積インダクタンスLの起電力が重畳された電
圧でダイオードDが順バイアスされ、そのダイオードD
のカソード端子に接続された出力コンデンサCを充電す
るように構成されている。従って、出力コンデンサCに
は、ダイオードブリッジBが出力する電圧よりも高い電
圧Voutが現れる。
【0005】その電圧Voutは、抵抗R1、R2で分圧さ
れ、フィードバック電圧Vfとして制御回路Jに入力さ
れており、制御回路Jは、そのフィードバック電圧Vf
と基準電圧Vrefとを比較して、トランジスタQの動作
状態を制御し、出力コンデンサCの電圧Voutを一定電
圧に維持し、出力電圧として取り出せるように構成され
ている。
【0006】このような電源回路102では、例えばフ
ィードバック系の故障等、何らかの原因によってトラン
ジスタQが暴走し、出力コンデンサCが過充電されてし
まう場合がある。
【0007】一般に、出力コンデンサCには電解コンデ
ンサが用いられているが、過充電により電解出力コンデ
ンサの電圧Voutが耐圧を超えると、発煙と大きな破裂
音を伴って破壊する。そのような事態が発生すると、そ
のコンデンサを内蔵する機器全体の信頼感が喪失してし
まう。ところが、フィードバック系の故障等による出力
コンデンサCの過充電は全く無くすことはできないた
め、出力コンデンサCの電圧Voutが上昇した場合、破
壊に到る前に電源102の動作を停止させ、出力コンデ
ンサCを保護する必要がある。
【0008】そこで従来技術では、図2に示すように、
出力コンデンサCと並列に2端子双方向導通サイリスタ
(ダイアック)SA1を接続し、出力コンデンサCの過充
電により、電圧Voutが異常に高電圧になった場合、出
力コンデンサCが破壊に到る前にその2端子双方向導通
サイリスタSA1を導通させ、出力コンデンサCを放電
させると共にスライダックSとダイオードブリッジBと
の間に挿入したヒューズFに大電流を流して溶断させ、
電源102の動作を停止させて出力コンデンサCを保護
していた。
【0009】ここで、一般的な2端子双方向導通サイリ
スタの特性を図3に示す。端子間に印加される電圧が高
くなり、点弧電圧V1(負電圧方向では点弧電圧V2)を超
えると導通し、低い維持電圧Vh1、Vh2で導通したまま
の短絡状態となる。商用電源Eの交流電圧として、AC
100V〜AC240Vを想定した場合、昇圧型電源の
直流出力電圧は、DC350V〜DC390V程度の大
きさが求められる。従って、2端子双方向導通サイリス
タの点弧電圧V1(又は点弧電圧V2)は、出力コンデンサ
Cの耐圧以下で、直流出力電圧以上の範囲(例えば45
0V〜470V)であることが求められる。
【0010】ところで、昇圧型電源102を商用電源E
に接続したとき、制御回路Jが動作を開始し、トランジ
スタQが制御動作に入るまでには、一定の遅れ時間を必
要とする。
【0011】他方、このような昇圧型電源回路102で
は、スライダックSやエネルギー蓄積インダクタンスL
のインダクタンス成分と出力コンデンサCのキャパシタ
ンス成分とで共振回路が構成されており、図4に示すよ
うに、商用電源Eへの接続後、トランジスタQが動作を
開始する時刻をt0とすると、時刻ゼロから時刻t0まで
の間に、その共振回路に突入電流が流れ、出力コンデン
サCの電圧Voutが異常上昇する、いわゆる「電圧のは
ね上がり」という現象が発生してしまう。
【0012】この「電圧のはね上がり」により現れる電
圧は、出力コンデンサCが定常状態にあるときの電圧V
outよりも大きい場合がある。しかも、スライダックS
のインダクタンス成分が大きい場合等、特に「電圧のは
ね上がり」が甚だしく、点弧電圧V1(又は点弧電圧V2)
の大きさを超えた場合には、2端子双方向サイリスタS
1が誤点弧してしまい、回路自体は正常であるにもか
かわらずヒューズFが溶断し、昇圧型電源回路102が
動作しなくなるという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたもので、その目的
は、誤ってヒューズを溶断させることなく出力コンデン
サを保護できる昇圧型電源回路を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、エネルギー蓄積インダクタ
ンスと半導体スイッチング素子と整流素子と出力コンデ
ンサとを有し、前記半導体スイッチング素子が導通状態
にあるとき、前記整流素子は逆バイアス状態にされ、前
記エネルギー蓄積インダクタンスには電流が供給され、
導通状態から遮断状態に転じると、前記エネルギー蓄積
インダクタンスに生じた電圧によって前記整流素子が順
バイアスされ、前記エネルギー蓄積インダクタンスに蓄
積されたエネルギーによって前記整流素子を介して前記
出力コンデンサが充電されるように接続され、前記出力
コンデンサの両端に現れる電圧の大きさに応じて前記半
導体スイッチング素子の動作を制御し、前記出力コンデ
ンサの両端の電圧を一定電圧に維持するように構成され
た昇圧型電源回路において、前記半導体スイッチング素
子の制御中に前記出力コンデンサが過充電された場合、
導通状態になった前記半導体スイッチング素子を介して
前記出力コンデンサを放電させ、前記出力コンデンサが
破壊しないように構成されたことを特徴とする。
【0015】この場合、請求項2記載の発明のように、
前記半導体スイッチング素子を介して前記出力コンデン
サを放電させる際、その半導体スイッチング素子を短絡
破壊させるように構成することが可能である。
【0016】その請求項2記載の発明の場合、請求項3
記載の発明のように、前記半導体スイッチング素子が導
通状態になったときに前記エネルギー蓄積インダクタン
スに供給される電流がヒューズを通るように構成し、前
記半導体スイッチング素子が短絡破壊すると前記ヒュー
ズが溶断され、前記エネルギー蓄積インダクタンスに電
流が流れなくなるように構成することが可能である。
【0017】また、請求項3記載の昇圧型電源回路につ
いては、請求項4記載の発明のように、一旦導通すると
その導通状態を自己保持するスイッチ素子を前記整流素
子と並列に設け、前記出力コンデンサが過充電されたと
きに前記出力コンデンサが破壊する前に前記スイッチ素
子が導通するように構成することができる。
【0018】この請求項4記載の発明のスイッチ素子に
ついては、請求項5記載の発明のように、両端に印加さ
れる電圧が所定値以上になると導通する2端子双方向導
通サイリスタを用いることができる。
【0019】本発明の上述のような構成の昇圧型電源回
路は、エネルギー蓄積インダクタンスと、半導体スイッ
チング素子と、整流素子と、出力コンデンサとを有して
おり、半導体スイッチング素子が導通状態にあるとき
に、整流素子は逆バイアス状態に置かれ、そのときエネ
ルギー蓄積インダクタンスに電流が供給されるように構
成されており、その状態から半導体スイッチング素子が
遮断状態に転じると、エネルギー蓄積インダクタンスに
生じた電圧によって整流素子が順バイアスされ、エネル
ギー蓄積インダクタンスに蓄積されたエネルギーが充電
電流となって整流素子を介して流れ、出力コンデンサが
充電される。
【0020】その出力コンデンサは、エネルギー蓄積イ
ンダクタンスに印加される電圧に、そのエネルギー蓄積
インダクタンスの起電力が重畳された電圧で充電される
ため、出力コンデンサの両端に現れる電圧は、エネルギ
ー蓄積インダクタンスに印加される電圧よりも大きくな
る。そして、その電圧の大きさに応じて半導体スイッチ
ング素子を制御しながら動作させ、出力コンデンサの電
圧を一定に維持すると、昇圧型電源回路が構成される。
【0021】このような昇圧型電源回路について、半導
体スイッチング素子の動作を制御している最中に出力コ
ンデンサが過充電された場合、導通状態になった半導体
スイッチング素子を介して出力コンデンサを放電させる
ので、出力コンデンサの電圧が耐圧を超える電圧になる
前に低下し、出力コンデンサが破壊しないように保護す
ることができる。
【0022】この場合、半導体スイッチング素子が導通
状態になったときにエネルギー蓄積インダクタンスに供
給される電流がヒューズを通るようにしておくと共に、
出力コンデンサが過充電された場合に、導通状態になっ
た半導体スイッチング素子を短絡破壊させると、ヒュー
ズを溶断させることができる。そして、ヒューズが溶断
した場合には、エネルギー蓄積インダクタンスに電流が
流れなくなるように構成しておくと、出力コンデンサが
破壊する前に電源回路の動作を停止させることが可能と
なる。
【0023】ところで、一般に、昇圧型電源の動作開始
時には一旦突入電流が流れ、出力コンデンサが過充電さ
れる場合がある。突入電流が流れるときは半導体スイッ
チング素子は未だ動作を開始していないが、そのとき半
導体スイッチング素子が短絡破壊をしては、故障がなく
ても電源が正常に動作しない。
【0024】そこで、半導体スイッチング素子は、制御
動作開始前には短絡破壊されず、制御動作開始後に出力
コンデンサが過充電された場合に短絡破壊されるように
する必要がある。
【0025】そのためには、整流素子と並列にスイッチ
素子を設けておき、昇圧型電源を商用電源に接続した
際、突入電流により出力コンデンサが過充電されてもス
イッチ素子を動作させず、半導体スイッチング素子が制
御動作を開始した後、出力コンデンサが過充電された場
合に、スイッチ素子が動作し、整流素子両端を短絡させ
るようにしておけばよい。
【0026】ところで、2端子双方向導通サイリスタ
は、端子間に点弧以上の電圧が印加されると導通し、印
加電圧が小さくなってもその導通状態を自己保持するよ
うに構成されているので、その2端子双方向導通サイリ
スタをスイッチ素子に用いて整流素子と並列接続してお
くと、半導体スイッチング素子の制御が開始され、導通
状態になったときにその2端子双方向導通サイリスタに
出力コンデンサの電圧が印加されるので、半導体スイッ
チング素子が動作を開始する前は、2端子双方向導通サ
イリスタには出力コンデンサの電圧は印加されず、半導
体スイッチング素子の動作開始前は出力コンデンサが過
充電された場合であっても半導体スイッチング素子が短
絡破壊することはない。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。図1を参照し、符号2は、本発明の昇圧型
電源回路の一例であり、図2に示した素子と同じもので
同じ接続状態のものは同一の符号を付して説明する。
【0028】この昇圧型電源回路2は、ヒューズFと、
ダイオードブリッジBと、エネルギー蓄積インダクタン
スであるエネルギー蓄積インダクタンスLと、nチャネ
ルMOSFET(ノーマリーOFF)で構成される半導体スイッ
チング素子Qとを有している。
【0029】ダイオードブリッジBには、交流の商用電
源Eから供給される電圧が、昇圧型電源回路2の外部に
設けられたスライダックSによって分圧され、ヒューズ
Fを介して入力されており、その分圧された電圧は、ダ
イオードブリッジBで全波整流され、エネルギー蓄積イ
ンダクタンスLの一端と、半導体スイッチング素子Qの
ソース端子との間に印加されている。
【0030】エネルギー蓄積インダクタンスLの他端と
半導体スイッチング素子Qのドレイン端子とは、接続点
Pで互いに接続されており、該接続点Pには、整流素子
であるダイオードDのアノード端子が接続されている。
【0031】ダイオードDのカソード端子は、電解コン
デンサによって構成される出力コンデンサCの高電圧側
の端子に接続されており、出力コンデンサCの低電圧側
の端子は半導体スイッチング素子Qのソース端子に接続
されており、その出力コンデンサCの両端の電圧Vout
は出力電圧として取り出せるように構成されている。
【0032】その電圧Voutは抵抗R1、R2で分圧さ
れ、フィードバック電圧Vfとして制御回路Jに入力さ
れており、該制御回路Jは、そのフィードバック電圧V
fと基準電圧Vrefとを比較して、フィードバック電圧V
fが基準電圧Vrefよりも低いときは、商用電源Eからエ
ネルギー蓄積インダクタンスLに電流が供給される期間
が長く、高いときは短くなるように半導体スイッチング
素子Qの動作制御を行い、電圧Voutを一定電圧に維持
するように構成されている。
【0033】この昇圧型電源2では、半導体スイッチン
グ素子Qが導通状態になると、ダイオードブリッジBが
出力する全波整流された電圧がエネルギー蓄積インダク
タンスLの両端に印加される。このとき、ダイオードD
は逆バイアス状態に置かれており、出力コンデンサはエ
ネルギー蓄積インダクタンスLから電気的に切り離され
ているので、商用電源Eから供給される電流は、エネル
ギー蓄積インダクタンスLを通って半導体スイッチング
素子Qに流れる。
【0034】その状態から半導体スイッチング素子Qが
遮断状態になると、商用電源Eからの電流の供給は停止
され、エネルギー蓄積インダクタンスLに蓄積されたエ
ネルギーによって、ダイオードDは順バイアスされる
と、出力コンデンサCには、エネルギー蓄積インダクタ
ンスLに蓄積されたエネルギーによって、ダイオードD
を介して充電電流が供給される。
【0035】ダイオードDには、2端子双方向導通サイ
リスタSA2がスイッチ素子として並列接続されている
ので、半導体スイッチング素子Qが遮断状態にあるとき
にはそのスイッチ素子にはダイオードDの順方向降下電
圧が印加され、導通状態にあるときには、ダイオードD
に印加される出力コンデンサCの両端の電圧Voutがそ
のスイッチ素子にも印加される。
【0036】従って、何らかの原因により、半導体スイ
ッチング素子Qが暴走し、出力コンデンサCが過充電さ
れることにより、その電圧が過電圧V'outまで上昇した
場合には、半導体スイッチング素子Qが導通状態になっ
たときに、2端子双方向導通サイリスタSA2に、その
過電圧V'outが印加される。
【0037】2端子双方向導通サイリスタの点弧電圧を
1、出力コンデンサCの耐圧をVmaxとした場合、 Vout < V1 < Vmax となるようにしておけば、過電圧V'outがV1に達した
ときに、2端子双方向サイリスタSA2が導通し、一定
値以上の電流が流れている間は短絡状態を自己保持す
る。
【0038】2端子双方向サイリスタSA2が短絡状態
になったときは、半導体スイッチング素子Qは導通状態
になっているので、出力コンデンサCから半導体スイッ
チング素子Qに放電電流が流れ、その半導体スイッチン
グ素子Qは短絡破壊する。このとき半導体スイッチング
素子Qが破壊しなくても、導通状態になる度に商用電源
Eからの供給電流と出力コンデンサCからの放電電流が
流れ、終には短絡破壊に到る。
【0039】このように、出力コンデンサCが過充電さ
れた場合には、その電圧が点弧電圧V1に達した後、半
導体スイッチング素子Qが短絡破壊し、出力コンデンサ
Cを放電させるので、出力コンデンサCが耐圧Vmaxを
超えるまで過充電されることはない。
【0040】半導体スイッチング素子Qが短絡破壊する
と、エネルギー蓄積インダクタンスLに流れる電流は無
制御状態となり、大電流が流れてヒューズFが溶断する
と、昇圧型電源2の動作は停止するが、出力コンデンサ
Cにはエネルギー蓄積インダクタンスLから充電電流が
供給されなくなるので、出力コンデンサCの電圧は低下
し、破壊が防止される。
【0041】ところで、一般に、制御回路Jには動作遅
延時間があり、昇圧型電源2が商用電源Eに接続され、
電力が供給され始めてから動作を開始するまでに所定の
遅延時間を必要とする。その動作開始までの期間は半導
体スイッチング素子Qは導通状態にはならないため、商
用電源Eに接続された直後に突入電流が流れ、出力コン
デンサCが過充電された場合でも、2端子双方向導通サ
イリスタSA2の両端の電圧はダイオードDの順方向電
圧しか印加されないので、2端子双方向導通サイリスタ
SA2が短絡状態になることはない。
【0042】出力コンデンサCの電圧のはね上がりが終
了すると、電圧Voutは低下する方向に向かい、点弧電
圧V1を十分下回ったところで半導体スイッチング素子
Qが動作を開始するので、2端子双方向導通サイリスタ
SA2が誤って点弧し、正常に動作しているのにもかか
わらず半導体スイッチング素子Qが短絡破壊するような
ことはない。
【0043】以上は、ダイオードDに2端子双方向導通
サイリスタを並列接続し、nチャネルMOSFETを短絡破壊
する場合について説明したが、本発明はそれに限定され
るものではなく、半導体スイッチング素子が動作してい
るときに出力コンデンサが過充電された場合に、その出
力コンデンサが破壊に到る前に半導体スイッチング素子
を介して放電させ、出力コンデンサを保護する回路を広
く含む。
【0044】その際には半導体スイッチング素子を短絡
破壊させることが好ましいが、本発明に用いることがで
きる半導体スイッチング素子は、nチャネルMOSFETに限
らず、pチャネルMOSFETやバイポーラトランジスタ等、
種々のものが含まれる。
【0045】また、本発明に用いることができるスイッ
チ素子は2端子双方向導通サイリスタに限定されるもの
ではなく、例えば、ゲート端子でトリガーされるサイリ
スタをダイオードに並列接続し、出力コンデンサの出力
電圧が一定値以上になったときにゲート端子にパルスを
印加し、そのサイリスタを導通させるようにしてもよ
い。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、出力コン
デンサが過充電された場合、半導体スイッチング素子を
介して放電させることができるので、半導体スイッチン
グ素子の制御動作開始前に誤って放電させてしまうこと
がない。
【0047】請求項2記載の発明によれば、その放電の
際、半導体スイッチング素子を短絡破壊させるので、出
力コンデンサには耐圧以上の電圧が印加されることがな
い。
【0048】請求項3記載の発明によれば、ヒューズの
溶断によりエネルギー蓄積インダクタンスに電流が流れ
ないようになるので、半導体スイッチング素子の制御動
作開始後に出力コンデンサが過充電された場合、電源を
停止させることができる。
【0049】請求項4記載の発明によれば、複雑な制御
回路を設けなくてもスイッチ素子を短絡させることによ
り、出力コンデンサを保護することができる。
【0050】そのようなスイッチ素子は、サイリスタ
等、種々のものを用いることが可能であるが、請求項5
記載の発明によれば、2端子双方向導通サイリスタを用
いているので、トリガー回路が不要となり、簡単で安価
な回路によって出力コンデンサを保護することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の昇圧型電源の一例の回路ブロック図
【図2】 従来技術の昇圧型電源の一例の回路ブロック
【図3】 2端子双方向導通サイリスタの電気的特性を
説明するためのグラフ
【図4】 突入電流による電圧のはね上がりを説明する
ための図
【符号の説明】
L……エネルギー蓄積インダクタンス Q……半導
体スイッチング素子 D……整流素子 C……出力コンデンサ F……ヒューズ SA2……スイッチ素子(2端子双方
向導通サイリスタ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギー蓄積インダクタンスと半導体
    スイッチング素子と整流素子と出力コンデンサとを有
    し、 前記半導体スイッチング素子が導通状態にあるとき、前
    記整流素子は逆バイアス状態にされ、前記エネルギー蓄
    積インダクタンスには電流が供給され、 導通状態から遮断状態に転じると、前記エネルギー蓄積
    インダクタンスに生じた電圧によって前記整流素子が順
    バイアスされ、前記エネルギー蓄積インダクタンスに蓄
    積されたエネルギーによって前記整流素子を介して前記
    出力コンデンサが充電されるように接続され、 前記出力コンデンサの両端に現れる電圧の大きさに応じ
    て前記半導体スイッチング素子の動作を制御し、 前記出力コンデンサの両端の電圧を一定電圧に維持する
    ように構成された昇圧型電源回路において、 前記半導体スイッチング素子の制御中に前記出力コンデ
    ンサが過充電された場合、導通状態になった前記半導体
    スイッチング素子を介して前記出力コンデンサを放電さ
    せ、 前記出力コンデンサが破壊しないように構成されたこと
    を特徴とする昇圧型電源回路。
  2. 【請求項2】 前記半導体スイッチング素子を介して前
    記出力コンデンサを放電させる際、その半導体スイッチ
    ング素子を短絡破壊させるように構成されたことを特徴
    とする請求項1記載の昇圧型電源回路。
  3. 【請求項3】 前記半導体スイッチング素子が導通状態
    になったときに前記エネルギー蓄積インダクタンスに供
    給される電流はヒューズを通るように構成され、 前記半導体スイッチング素子が短絡破壊すると前記ヒュ
    ーズが溶断され、前記エネルギー蓄積インダクタンスに
    電流が流れなくなるように構成されたことを特徴とする
    請求項2記載の昇圧型電源回路。
  4. 【請求項4】 一旦導通するとその導通状態を自己保持
    するスイッチ素子を前記整流素子と並列に設け、 前記出力コンデンサが過充電されたときに前記出力コン
    デンサが破壊する前に前記スイッチ素子が導通するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項3記載の昇圧型電
    源回路。
  5. 【請求項5】 両端に印加される電圧が所定値以上にな
    ると導通する2端子双方向導通サイリスタを前記スイッ
    チ素子に用いたことを特徴とする請求項4記載の昇圧型
    電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010110056A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Panasonic Electric Works Co Ltd 配電システム
JP2017204957A (ja) * 2016-05-12 2017-11-16 富士電機株式会社 昇圧チョッパ回路
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