JPH1080087A - 回転電機の回転子ケーブル固定方法および軸穴充填材シール方法 - Google Patents

回転電機の回転子ケーブル固定方法および軸穴充填材シール方法

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JPH1080087A
JPH1080087A JP23519196A JP23519196A JPH1080087A JP H1080087 A JPH1080087 A JP H1080087A JP 23519196 A JP23519196 A JP 23519196A JP 23519196 A JP23519196 A JP 23519196A JP H1080087 A JPH1080087 A JP H1080087A
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JP
Japan
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shaft hole
rotor
rotor cable
cable
electric machine
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JP23519196A
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English (en)
Inventor
Masaru Hoshino
勝 星野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的簡単な方法で容易にかつ強固に、回転子
ケーブルを軸穴に固定すること。 【解決手段】回転電機の回転子軸1の軸穴2内に回転子
ケーブル3を挿入して固定する回転電機の回転子ケーブ
ル固定方法において、軸穴2と回転子ケーブル3との隙
間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化
促進する液状のゴム弾性体を充填材5として充填し、し
かる後に、液状のゴム弾性体を硬化させて、回転子ケー
ブル3を軸穴2に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の回転子
軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿入して固定する方法に
係り、特に比較的簡単な方法で容易にかつ強固に、回転
子ケーブルを軸穴内に固定できるようにした回転電機の
回転子ケーブル固定方法および軸穴充填材シール方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の回転子ケーブルの固定方法につい
て、図6および図7を用いながら説明する。図6は従来
の方法で固定された回転電機の回転子軸の軸穴と回転子
ケーブルの要部構成例を示す横断面図、図7は図6のB
−B矢視図である。
【0003】図6において、例えば同期電動機等の回転
電機の回転子軸1の軸穴2内に挿入された回転子ケーブ
ル3は、運転中、特に始動および加減速時に、慣性力に
よって円周方向に、遠心力によって半径方向に、それぞ
れ揺動する。
【0004】この場合、回転子ケーブル3のサイズが大
きい程、軸穴2の傾斜軸穴(回転子軸1の軸方向に設け
た中心軸穴から軸方向に傾斜して放射状に軸外周面まで
貫通して設けた軸穴)内の回転子ケーブル3においては
軸径が大きい程、回転子ケーブル3に働く遠心力と慣性
力が大きくなるため、軸穴2の傾斜軸穴と中心軸穴(回
転子軸1の軸方向に設けた軸穴)との交点部分において
は、回転子ケーブル3が強く軸穴2壁面に押し付けられ
た状態で揺動する。
【0005】これは、回転子軸1の軸穴2と回転子ケー
ブル3との間の摩擦による回転子ケーブル3の絶縁層の
摩耗を生じて、地絡、短絡等の原因になる。また、回転
子ケーブル3の揺動で、軸穴2内の回転子ケーブル3の
位置が変わることにより、重量アンバランスが生じて振
動が大きくなる等の原因になる。
【0006】このため、回転電機の回転子ケーブル3に
おける揺動を防止する方法として、従来から、ブロック
方法、サポート方法等の種々の固定方法が提案されてき
ている。
【0007】例えば、従来の固定方法の中で、現在最も
一般に採用されているブロック方法は、図7に示すよう
に、回転子ケーブル3を軸穴2内に挿入し、軸穴2と回
転子ケーブル3との間に、板状または棒状のブロック4
を複数本挿入して固定する方法である。
【0008】しかしながら、このような固定方法では、
一般に回転電機の容量または出力に対応した回転子ケー
ブル3のサイズが異なるため、軸穴2と回転子ケーブル
3との隙間が必ずしも同一にはならない。
【0009】また、回転子ケーブル3のサイズによって
柔軟性が違うために、回転子ケーブル3の張り具合が一
定にはならず、軸穴2の中での回転子ケーブル3の位置
と隙間に合わせて、板状または棒状のブロック4の形状
と本数を調整しなければならないという問題点がある。
【0010】さらに、複数の回転子ケーブル3が軸穴2
内で互いに捩れると、ブロック4の挿入が困難になると
いう問題点がある。さらにまた、軸穴2と回転子ケーブ
ル3との隙間に、ブロック4が挿入されているために、
回転子ケーブル3の点検が困難であるという問題点があ
る。
【0011】一方、液状の充填材を軸穴2に充填する構
成で、軸穴2出口に取り付ける蓋により、液状の充填材
を軸穴2内に保持する場合には、蓋は回転子ケーブル3
が挿入する穴があり、回転子ケーブル3が挿入する穴と
回転子ケーブル3との隙間に、シール材料を詰めて密閉
しなければならないという問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
回転電機の回転子ケーブルの固定方法においては、回転
子軸の軸穴内に回転子ケーブルを容易に固定することが
困難であるという問題があった。
【0013】本発明の第1の目的は、比較的簡単な方法
で容易にかつ強固に回転子ケーブルを軸穴内に固定し、
長期に亘って加減速運転や正転逆転運転による遠心力や
慣性力を受けても、有害な回転子ケーブルの揺動や位置
変化の発生を確実に防止することが可能な回転電機の回
転子ケーブル固定方法を提供することにある。
【0014】また、本発明の第2の目的は、回転子軸の
軸穴内の回転子ケーブルを引抜かずに回転子ケーブルの
点検を行なうことが可能な構成を兼ね備えた回転電機の
回転子ケーブル固定方法を提供することにある。
【0015】さらに、本発明の第3の目的は、回転子軸
の軸穴内に充填した液状の充填材が硬化するまで液状の
充填材が漏れないようにすることが可能な回転電機の軸
穴充填材シール方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、まず、請求項1に対応する発明では、回転電
機の回転子軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿入して固定
する回転電機の回転子ケーブル固定方法において、軸穴
と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合により常温硬
化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を充
填材として充填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化
させて、回転子ケーブルを軸穴に固定するようにしてい
る。
【0017】従って、請求項1に対応する発明の回転電
機の回転子ケーブル固定方法においては、回転電機の回
転子軸の軸方向に設けた中心軸穴、または中心軸穴から
軸方向に傾斜して放射状に軸外周面まで貫通して設けた
傾斜軸穴の出入口の一箇所を上にして液状のゴム弾性体
の注入口とすると共に、残りの軸穴の出入口を塞ぎ、硬
化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する
液状のゴム弾性体を注入口から注入し、液状のゴム弾性
体が回転子ケーブルと軸穴との隙間を充填した後、加熱
または常温にて硬化することによって、回転子ケーブル
を軸穴に固定する。
【0018】また、請求項2に対応する発明では、回転
電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿入して固
定する回転電機の回転子ケーブル固定方法において、軸
穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合により常温
硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を
含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填材として充
填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させて、回転
子ケーブルを軸穴に固定するようにしている。
【0019】従って、請求項2に対応する発明の回転電
機の回転子ケーブル固定方法においては、回転電機の回
転子軸の軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、多孔質フェ
ルト状絶縁マットを挿入し、しかる後に吸収させた液状
のゴム弾性体が加熱または常温にて硬化することによっ
て、回転子ケーブルを軸穴に固定する。
【0020】さらに、請求項3に対応する発明では、回
転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿入して
固定する回転電機の回転子ケーブル固定方法において、
軸穴の任意の位置における軸穴と回転子ケーブルとの隙
間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化
促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状
絶縁マットを充填材として充填し、次に液状のゴム弾性
体を硬化させ、次に軸穴の任意の位置までの範囲に液状
のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを
充填材として充填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬
化させて、回転子ケーブルを軸穴に固定するようにして
いる。
【0021】従って、請求項3に対応する発明の回転電
機の回転子ケーブル固定方法においては、硬化剤混合に
より常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム
弾性体を多孔質フェルト状絶縁マットに吸収させてか
ら、回転電機の回転子軸の軸穴の任意の位置の軸穴と回
転子ケーブルとの隙間に多孔質フェル卜状絶縁マットを
挿入し、加熱により促進硬化させることによって回転子
ケーブルを固定する範囲を任意の位置までの範囲に選定
してから後、液状のゴム弾性体を多孔質フェルト状絶縁
マットに吸収させてから挿入し、しかる後に吸収させた
液状のゴム弾性体が加熱または常温にて硬化することに
よって、回転子ケーブルを軸穴に固定する。
【0022】さらにまた、請求項4に対応する発明で
は、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応す
る発明の回転電機の回転子ケーブル固定方法において、
軸穴における軸方向に設けた中心軸穴から軸方向に傾斜
して放射状に外周面方向に設けた傾斜軸穴と中心軸穴と
の交点における、回転子ケーブル屈曲部の内曲り側と軸
穴内面との間に所定の隙間を持たせ、隙間に、硬化剤混
合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状の
ゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを所
定の厚さの靴べら状にして挿入してから、傾斜軸穴と中
心軸穴との交点から傾斜軸穴の軸外周面上出口までの範
囲に、液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶
縁マットを回転子ケーブルの周囲に充填材として充填
し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させて、回転子
ケーブルを軸穴に固定するようにしている。
【0023】従って、請求項4に対応する発明の回転電
機の回転子ケーブル固定方法においては、回転電機の回
転子軸の軸穴の軸方向に設けた中心軸穴から軸外周面方
向に設けた傾斜軸穴と中心軸穴との交点において、回転
子ケーブル屈曲部の内曲り側と軸穴との隙間を拡げて、
その拡げた回転子ケーブル屈曲部の内曲り側と軸穴との
隙間に対応した厚さの靴べら状にした多孔質フェルト状
絶縁マットに、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱に
より硬化促進する液状のゴム弾性体を吸収させてから挿
人し、さらに傾斜軸穴と中心軸穴との交点から傾斜軸穴
の軸外周面上出口までの範囲に液状のゴム弾性体を吸収
させた多孔質フェルト状絶縁マットを回転子ケーブルの
周囲に挿入し、しかる後に吸収させた液状のゴム弾性体
が加熱または常温にて硬化することによって、軸穴と回
転子ケーブルとが直接接触しないように所定の間隙を持
たせて、回転子ケーブルを軸穴に固定する。
【0024】以上により、比較的簡単な方法で容易にか
つ強固に回転子ケーブルを軸穴内に固定することが可能
となり、長期に亘って加減速運転や正転逆転運転による
遠心力や慣性力を受けても、有害な回転子ケーブルの揺
動や位置変化の発生を確実に防止することができる。
【0025】一方、上記第2の目的を達成するために、
請求項5に対応する発明では、回転電機の回転子軸の軸
穴内に回転子ケーブルを挿入して固定する回転電機の回
転子ケーブル固定方法において、軸穴における回転子ケ
ーブルの円周方向の所定の範囲に、ファイバースコープ
が挿入可能な大きさの範囲に離形材料で覆った絶縁棒ま
たは絶縁マットを挿人し、回転子ケーブルの円周方向の
残りの範囲に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱に
より硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フ
ェルト状絶縁マットを挿入し、しかる後に液状のゴム弾
性体を硬化させた後必要な時に、離形材料で覆った絶縁
棒または絶縁マットを抜き取り、回転子ケーブルとゴム
弾性体の状態の点検が可能な部分を持たせて、回転子ケ
ーブルを軸穴に固定するようにしている。
【0026】ここで、特に上記液状のゴム弾性体を含ま
せた多孔質フェルト状絶縁マットを、回転子ケーブルの
円周方向の半周以上の範囲に挿入し、離形材料で覆った
絶縁棒または絶縁マットを、回転子ケーブルの円周方向
の残りの範囲に挿入することが好ましい。
【0027】従って、請求項5および請求項6に対応す
る発明の回転電機の回転子ケーブル固定方法において
は、回転電機の回転子軸の軸穴における、回転子ケーブ
ルの円周方向の所定の範囲には、ファイバースコープが
挿入可能な大きさの範囲に離形材料で覆った絶縁棒また
は絶縁マットを挿入し、残り部分には、硬化剤混合によ
り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾
性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを挿入して
硬化させた後、必要な時に離形材料で覆った絶縁棒また
は絶縁マットを抜き取ることによって、回転子ケーブル
とゴム弾性体の状態の点検が可能な部分を有したまま、
回転子ケーブルを軸穴に固定する。
【0028】以上により、回転子軸の軸穴内の回転子ケ
ーブルを引抜かずに、回転子ケーブルの点検を行なうこ
とが可能な構成を兼ね備えることができる。一方、上記
第3の目的を達成するために、請求項7に対応する発明
では、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応
する発明の回転電機の回転子ケーブル固定方法による回
転子ケーブル固定のための充填材の漏出を防止する回転
電機の軸穴充填材シール方法において、軸穴の任意の位
置における軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混
合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状の
ゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充
填材として充填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化
させて、回転子ケーブルと軸穴との隙間を密着してシー
ルするようにしている。
【0029】従って、請求項7に対応する発明の回転電
機の軸穴充填材シール方法においては、回転子ケーブル
固定のために充填挿入する充填材が漏出しないように、
回転電機の回転子軸の軸穴の任意の位置において軸穴と
回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合により常温硬化
しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を吸収
させた多孔質フェルト状絶縁マットを挿人し、しかる後
に吸収させた液状のゴム弾性体を硬化することによっ
て、回転子ケーブルと軸穴との隙間を密着してシールす
る。以上により、回転子軸の軸穴内に充填した液状の充
填材が硬化するまで、液状の充填材が漏れないようにす
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態):請求項1に対応 図1は本実施の形態の方法で固定された回転電機の回転
子軸の軸穴と回転子ケーブルの要部構成例を示す横断面
図、図2は図1のA−A矢視図であり、図6および図7
と同一要素にはそれぞれ同一符号を付して示している。
【0031】図1および図2に示すように、回転電機の
回転子軸1の軸穴2内に、回転子ケーブル3を挿入して
いる。また、回転子軸1の軸穴2の傾斜軸穴(回転子軸
1の軸方向に設けた中心軸穴2bから軸方向に傾斜して
放射状に軸外周面まで貫通して設けた軸穴)2aと、中
心軸穴(回転子軸1の軸方向に設けた軸穴)2bの出入
口には、図示のように蓋6をそれぞれ配置している。
【0032】本実施の形態では、回転電機の回転子軸1
の軸穴2内に、回転子ケーブル3を固定するに際して、
図2に示すように、まず傾斜軸穴2aの一方の出入口
(図示上向き側)の蓋6を取り外して注入口を確保す
る。
【0033】次に、この注入口から軸穴2と回転子ケー
ブル3との間の全隙間に、硬化剤混合により常温硬化し
かつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体(例え
ば、東芝シリコーン社製 TSE3431)を、充填材
5として充填する。
【0034】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を加熱または常温にて硬化させて、回転子ケーブル
3を軸穴2に固定するようにしている。本実施の形態の
回転電機の回転子ケーブル固定方法においては、硬化剤
混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状
のゴム弾性体を充填材5として注入口から注入し、液状
のゴム弾性体が回転子ケーブル3と軸穴3との隙間を充
填した後、加熱または常温にて硬化することによって、
回転子ケーブル3を軸穴2に固定して一体化する。
【0035】これにより、比較的簡単な方法で容易にか
つ強固に、回転子ケーブル3を軸穴2内に固定すること
が可能となり、その結果、長期に亘って加減速運転や正
転逆転運転による遠心力や慣性力を受けても、有害な回
転子ケーブル3の揺動や位置変化の発生を確実に防止す
ることができる。
【0036】上述したように、本実施の形態によれば、
液状のゴム弾性体は薄いものでよいため、軸穴2と回転
子ケーブル3との隙間に対して容易に挿入することがで
き、軸穴2と回転子ケーブル3との隙間の大きさの如何
にかかわらず、また複数本の回転子ケーブル3が軸穴2
内で互いに捩れていても容易に挿入することができ、も
って軸穴2と回転子ケーブル3との隙間に挿入するだけ
の比較的簡単な方法で、容易にかつ強固に、回転子ケー
ブル3を軸穴2に固定することが可能となる。
【0037】(第2の実施の形態):請求項2に対応 本実施の形態の回転電機の回転子ケーブル固定方法は、
前記第1の実施の形態の場合とほとんど同様であるの
で、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0038】すなわち、本実施の形態では、前記第1の
実施の形態と同様の構成において、回転電機の回転子軸
1の軸穴2内に、回転子ケーブル3を固定するに際し
て、図3に図1のA−A矢視図を示すように、まず前記
注入口から軸穴2と回転子ケーブル3との間の全隙間
に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促
進する前記液状のゴム弾性体を吸収させた多孔質フェル
ト状絶縁マットを充填材5として充填する。
【0039】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を加熱または常温にて硬化させて、回転子ケーブル
3を軸穴2に固定するようにしている。本実施の形態の
回転電機の回転子ケーブル固定方法においては、硬化剤
混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状
のゴム弾性体を吸収させた多孔質フェルト状絶縁マット
を充填材5として注入口から注入し、液状のゴム弾性体
が回転子ケーブル3と軸穴3との隙間を充填した後、加
熱または常温にて硬化することによって、回転子ケーブ
ル3を軸穴2に固定して一体化する。
【0040】これにより、比較的簡単な方法で容易にか
つ強固に、回転子ケーブル3を軸穴2内に固定すること
が可能となり、その結果、長期に亘って加減速運転や正
転逆転運転による遠心力や慣性力を受けても、有害な回
転子ケーブル3の揺動や位置変化の発生を確実に防止す
ることができる。
【0041】上述したように、本実施の形態によれば、
液状のゴム弾性体を吸収させた多孔質フェルト状絶縁マ
ットは薄いものでよいため、軸穴2と回転子ケーブル3
との隙間に対して容易に挿入することができ、軸穴2と
回転子ケーブル3との隙間の大きさの如何にかかわら
ず、また複数本の回転子ケーブル3が軸穴2内で互いに
捩れていても容易に挿入することができ、もって軸穴2
と回転子ケーブル3との隙間に挿入するだけの比較的簡
単な方法で、容易にかつ強固に、回転子ケーブル3を軸
穴2に固定することが可能となる。
【0042】(第3の実施の形態):請求項3に対応 本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同様の構成
において、回転電機の回転子軸1の軸穴2内に、回転子
ケーブル3を固定するに際して、まず図1の軸穴2の任
意の位置における軸穴2と回転子ケーブル3との隙間
に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促
進する前記液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト
状絶縁マットを充填材5として充填する。
【0043】次に、液状のゴム弾性体を加熱または常温
にて硬化させ、次に軸穴2の任意の位置までの範囲に前
記液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マ
ットを充填材5として充填する。
【0044】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を硬化させて、回転子ケーブル3を軸穴2に固定す
るようにしている。本実施の形態の回転電機の回転子ケ
ーブル固定方法においては、硬化剤混合により常温硬化
しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を多孔
質フェルト状絶縁マットに吸収させてから、軸穴2の任
意の位置の軸穴2と回転子ケーブル3との隙間に、多孔
質フェル卜状絶縁マットを充填材5として挿入し、加熱
または常温により硬化促進させることによって、回転子
ケーブル3を固定する範囲を任意の位置までの範囲に選
定してから後、液状のゴム弾性体を多孔質フェルト状絶
縁マットに吸収させてから挿入し、その後吸収させた液
状のゴム弾性体が加熱または常温にて硬化することによ
って、回転子ケーブル3を軸穴2に固定して一体化す
る。
【0045】これにより、比較的簡単な方法で容易にか
つ強固に、回転子ケーブル3を軸穴2内に固定すること
が可能となり、その結果、長期に亘って加減速運転や正
転逆転運転による遠心力や慣性力を受けても、有害な回
転子ケーブル3の揺動や位置変化の発生を確実に防止す
ることができる。
【0046】上述したように、本実施の形態によれば、
液状のゴム弾性体を吸収させた多孔質フェルト状絶縁マ
ットは薄いものでよいため、軸穴2と回転子ケーブル3
との隙間に対して容易に挿入することができ、軸穴2と
回転子ケーブル3との隙間の大きさの如何にかかわら
ず、また複数本の回転子ケーブル3が軸穴2内で互いに
捩れていても容易に挿入することができ、もって軸穴2
と回転子ケーブル3との隙間に挿入するだけの比較的簡
単な方法で、容易にかつ強固に、回転子ケーブル3を軸
穴2に固定することが可能となる。
【0047】(第4の実施の形態):請求項4に対応 図4は、本実施の形態による回転電機の回転子ケーブル
固定方法を示す斜視図であり、図1乃至図3と同一要素
には同一符号を付して示している。
【0048】本実施の形態では、前記第1の実施の形態
と同様の構成において、回転電機の回転子軸1の軸穴2
内に、回転子ケーブル3を固定するに際して、図4に示
すように、まず軸穴2における軸方向に設けた中心軸穴
2bから軸方向に傾斜して放射状に外周面方向に設けた
傾斜軸穴2aと中心軸穴2bとの交点における、回転子
ケーブル3屈曲部の内曲り側と軸穴2内面との間に所定
の隙間を持たせる。
【0049】次に、この隙間に、硬化剤混合により常温
硬化しかつ加熱により硬化促進する前記液状のゴム弾性
体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マット5を所定の厚
さの靴べら状にして挿入してから、傾斜軸穴2aと中心
軸穴2bとの交点から傾斜軸穴2aの軸外周面上出口ま
での範囲に、前記液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フ
ェルト状絶縁マット5を回転子ケーブルの周囲に充填材
5として充填する。
【0050】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を硬化させて、回転子ケーブル3を軸穴2に固定す
るようにしている。本実施の形態の回転電機の回転子ケ
ーブル固定方法においては、軸穴2の軸方向に設けた中
心軸穴2bから軸外周面方向に設けた傾斜軸穴2aと中
心軸穴2bとの交点において、回転子ケーブル3屈曲部
の内曲り側と軸穴2との隙間を拡げて、その拡げた回転
子ケーブル3屈曲部の内曲り側と軸穴2との隙間に対応
した厚さの靴べら状にした多孔質フェルト状絶縁マット
5に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化
促進する液状のゴム弾性体を吸収させてから挿人し、さ
らに傾斜軸穴2aと中心軸穴2bとの交点から傾斜軸穴
2aの軸外周面上出口までの範囲に液状のゴム弾性体を
吸収させた多孔質フェルト状絶縁マット5を回転子ケー
ブル3の周囲に挿入し、その後吸収させた液状のゴム弾
性体が加熱または常温にて硬化することによって、軸穴
2と回転子ケーブル3とが直接接触しないように所定の
間隙を持たせて、すなわち回転子ケーブル3と軸穴2の
間隔を保持したまま、回転子ケーブル3を軸穴2に固定
して一体化する。
【0051】これにより、比較的簡単な方法で容易にか
つ強固に、回転子ケーブル3を軸穴2内に固定すること
が可能となり、その結果、長期に亘って加減速運転や正
転逆転運転による遠心力や慣性力を受けても、有害な回
転子ケーブル3の揺動や位置変化の発生を確実に防止す
ることができる。
【0052】上述したように、本実施の形態によれば、
液状のゴム弾性体を吸収させた多孔質フェルト状絶縁マ
ットは薄いものでよいため、軸穴2と回転子ケーブル3
との隙間に対して容易に挿入することができ、軸穴2と
回転子ケーブル3との隙間の大きさの如何にかかわら
ず、また複数本の回転子ケーブル3が軸穴2内で互いに
捩れていても容易に挿入することができ、もって軸穴2
と回転子ケーブル3との隙間に挿入するだけの比較的簡
単な方法で、容易にかつ強固に、回転子ケーブル3を軸
穴2に固定することが可能となる。
【0053】(第5の実施の形態):請求項5、請求項
6に対応 図5は、本実施の形態による回転電機の回転子ケーブル
固定方法を示す斜視図であり、図1乃至図4と同一要素
には同一符号を付して示している。
【0054】本実施の形態では、前記第1の実施の形態
と同様の構成において、回転電機の回転子軸1の軸穴2
内に、回転子ケーブル3を固定するに際して、図5に示
すように、まず軸穴2における回転子ケーブル3の円周
方向の所定の範囲に、ファイバースコープが挿入可能な
大きさの範囲に離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マッ
ト7を挿人し、回転子ケーブル3の円周方向の残りの範
囲に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化
促進する前記液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェル
ト状絶縁マットを充填材5として挿入する。
【0055】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を硬化させた後必要な時に、離形材料で覆った絶縁
棒または絶縁マット7を抜き取り、回転子ケーブル3と
ゴム弾性体の状態の点検が可能な部分を持たせたまま、
回転子ケーブル3を軸穴2に固定するようにしている。
【0056】この場合、液状のゴム弾性体を含ませた多
孔質フェルト状絶縁マット5は、回転子ケーブル3の円
周方向の半周以上の範囲に挿入し、また離形材料で覆っ
た絶縁棒または絶縁マット7は、回転子ケーブル3の円
周方向の残りの範囲に挿入することが好ましい。
【0057】本実施の形態の回転電機の回転子ケーブル
固定方法においては、軸穴2における、回転子ケーブル
3の円周方向の所定の範囲(半周以下の範囲)には、フ
ァイバースコープが挿入可能な大きさの範囲に離形材料
で覆った絶縁棒または絶縁マット7を挿入し、残り部分
(半周以上の範囲)には、硬化剤混合により常温硬化し
かつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませ
た多孔質フェルト状絶縁マット5を挿入して硬化させた
後、必要な時に離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マッ
ト7を抜き取ることによって、回転子ケーブル3とゴム
弾性体の状態の点検が可能な部分を有したまま、回転子
ケーブル3を軸穴2に固定して一体化する。
【0058】これにより、回転子軸1の軸穴2内の回転
子ケーブル3を引抜かずに、回転子ケーブル3の点検を
行なうことが可能な構成を兼ね備えることができる。上
述したように、本実施の形態によれば、軸穴2と回転子
ケーブル3との隙間に挿入するだけの比較的簡単な方法
で、容易にかつ強固に、回転子ケーブル3を軸穴2に固
定することが可能となる。
【0059】さらに、回転子軸1の軸穴2内の回転子ケ
ーブル3を引抜かずに、回転子ケーブル3の点検を行な
うことが可能となる。 (第6の実施の形態):請求項7に対応 本実施の形態では、前記第1乃至第4の実施の形態の回
転子ケーブル固定方法において、回転子ケーブル3固定
のための充填材5の漏出を防止するために軸穴充填材を
シールするに際して、まず軸穴2の任意の位置における
軸穴2と回転子ケーブル3との隙間に、硬化剤混合によ
り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する前記液状のゴ
ム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填
材5として充填する。
【0060】しかる後に、充填材5である液状のゴム弾
性体を硬化させて、回転子ケーブル3と軸穴2との隙間
を密着してシールするようにしている。具体的には、本
実施の形態では、図1における下向きの傾斜軸穴2aの
出入口の充填材5と中心軸穴2bの出入口の充填材5と
同じ位置で、図3に示すように、硬化剤混合により常温
硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を
含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを挿入し、加熱ま
たは常温により硬化させて、回転子ケーブル3と軸穴2
とを一体化して密着シールさせる。
【0061】本実施の形態の回転電機の軸穴充填材シー
ル方法においては、回転子ケーブル3固定のために充填
挿入する充填材5が漏出しないように、回転電機の回転
子軸1の軸穴2の任意の位置において軸穴2と回転子ケ
ーブル3との隙間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ
加熱により硬化促進する液状のゴム弾性体を吸収させた
多孔質フェルト状絶縁マットを挿人し、その後吸収させ
た液状のゴム弾性体を硬化することによって、回転子ケ
ーブル3と軸穴2との隙間を密着してシールする。
【0062】これにより、回転子軸1の軸穴2内に充填
した液状の充填材5が硬化するまで、液状の充填材5が
漏れないようにすることができる。すなわち、液状のゴ
ム弾性体を硬化するだけで、容易に回転子ケーブル3と
軸穴2を一体的に固定することができる。
【0063】上述したように、本実施の形態によれば、
回転子軸1の軸穴2内に充填した液状の充填材5が硬化
するまで、液状の充填材5が漏れないようにすることが
可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に対応す
る発明によれば、回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子
ケーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル
固定方法において、軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、
硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進す
る液状のゴム弾性体を充填材として充填し、しかる後に
液状のゴム弾性体を硬化させて、回転子ケーブルを軸穴
に固定するようにしたので、比較的簡単な方法で容易に
かつ強固に回転子ケーブルを軸穴内に固定し、長期に亘
って加減速運転や正転逆転運転による遠心力や慣性力を
受けても、有害な回転子ケーブルの揺動や位置変化の発
生を確実に防止することが可能な回転電機の回転子ケー
ブル固定方法が提供できる。
【0065】また、請求項2に対応する発明によれば、
回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿入し
て固定する回転電機の回転子ケーブル固定方法におい
て、軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合によ
り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾
性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填材と
して充填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させ
て、回転子ケーブルを軸穴に固定するようにしたので、
比較的簡単な方法で容易にかつ強固に回転子ケーブルを
軸穴内に固定し、長期に亘って加減速運転や正転逆転運
転による遠心力や慣性力を受けても、有害な回転子ケー
ブルの揺動や位置変化の発生を確実に防止することが可
能な回転電機の回転子ケーブル固定方法が提供できる。
【0066】さらに、請求項3に対応する発明によれ
ば、回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケーブルを挿
入して固定する回転電機の回転子ケーブル固定方法にお
いて、軸穴の任意の位置における軸穴と回転子ケーブル
との隙間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱によ
り硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェ
ルト状絶縁マットを充填材として充填し、次に液状のゴ
ム弾性体を硬化させ、次に軸穴の任意の位置までの範囲
に液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マ
ットを充填材として充填し、しかる後に液状のゴム弾性
体を硬化させて、回転子ケーブルを軸穴に固定するよう
にしたので、比較的簡単な方法で容易にかつ強固に回転
子ケーブルを軸穴内に固定し、長期に亘って加減速運転
や正転逆転運転による遠心力や慣性力を受けても、有害
な回転子ケーブルの揺動や位置変化の発生を確実に防止
することが可能な回転電機の回転子ケーブル固定方法が
提供できる。
【0067】さらにまた、請求項4に対応する発明によ
れば、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応
する発明の回転電機の回転子ケーブル固定方法におい
て、軸穴における軸方向に設けた中心軸穴から軸方向に
傾斜して放射状に外周面方向に設けた傾斜軸穴と中心軸
穴との交点における、回転子ケーブル屈曲部の内曲り側
と軸穴内面との間に所定の隙間を持たせ、隙間に、硬化
剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液
状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マット
を所定の厚さの靴べら状にして挿入してから、傾斜軸穴
と中心軸穴との交点から傾斜軸穴の軸外周面上出口まで
の範囲に、液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト
状絶縁マットを回転子ケーブルの周囲に充填材として充
填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させて、回転
子ケーブルを軸穴に固定するようにしたので、比較的簡
単な方法で容易にかつ強固に回転子ケーブルを軸穴内に
固定し、長期に亘って加減速運転や正転逆転運転による
遠心力や慣性力を受けても、有害な回転子ケーブルの揺
動や位置変化の発生を確実に防止することが可能な回転
電機の回転子ケーブル固定方法が提供できる。
【0068】一方、請求項5および請求項6に対応する
発明によれば、回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケ
ーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル固
定方法において、軸穴における回転子ケーブルの円周方
向の所定の範囲に、ファイバースコープが挿入可能な大
きさの範囲に離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マット
を挿人し、回転子ケーブルの円周方向の残りの範囲に、
硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進す
る液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マ
ットを挿入し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させ
た後必要な時に、離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マ
ットを抜き取り、回転子ケーブルとゴム弾性体の状態の
点検が可能な部分を持たせて、回転子ケーブルを軸穴に
固定するようにしたので、回転子軸の軸穴内の回転子ケ
ーブルを引抜かずに回転子ケーブルの点検を行なうこと
が可能な構成を兼ね備えた回転電機の回転子ケーブル固
定方法が提供できる。
【0069】一方、請求項7に対応する発明によれば、
上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応する発
明の回転電機の回転子ケーブル固定方法による回転子ケ
ーブル固定のための充填材の漏出を防止する回転電機の
軸穴充填材シール方法において、軸穴の任意の位置にお
ける軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合によ
り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾
性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填材と
して充填し、しかる後に液状のゴム弾性体を硬化させ
て、回転子ケーブルと軸穴との隙間を密着してシールす
るようにしたので、回転子軸の軸穴内に充填した液状の
充填材が硬化するまで液状の充填材が漏れないようにす
ることが可能な回転電機の軸穴充填材シール方法が提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機の回転子ケーブル固定方
法の第1の実施の形態を示す横断面図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】本発明による回転電機の回転子ケーブル固定方
法の第2の実施の形態を示す横断面図(図1のA−A矢
視図)。
【図4】本発明による回転電機の回転子ケーブル固定方
法の第4の実施の形態を示す斜視図。
【図5】本発明による回転電機の回転子ケーブル固定方
法の第5の実施の形態を示す斜視図。
【図6】従来の方法で固定された回転電機の回転子軸の
軸穴と回転子ケーブルの要部構成例を示す横断面図。
【図7】図6のB−B矢視図。
【符号の説明】
1…回転子軸、 2…軸穴、 2a…傾斜軸穴、 2b…中心軸穴、 3…回転子ケーブル、 4…ブロック、 5…充填材(液状のゴム弾性体、または液状のゴム弾性
体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットからなる)、 6…蓋、 7…離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マット。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケ
    ーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル固
    定方法において、 前記軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合によ
    り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾
    性体を充填材として充填し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させて、前記
    回転子ケーブルを前記軸穴に固定するようにしたことを
    特徴とする回転電機の回転子ケーブル固定方法。
  2. 【請求項2】 回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケ
    ーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル固
    定方法において、 前記軸穴と回転子ケーブルとの隙間に、硬化剤混合によ
    り常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状のゴム弾
    性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填材と
    して充填し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させて、前記
    回転子ケーブルを前記軸穴に固定するようにしたことを
    特徴とする回転電機の回転子ケーブル固定方法。
  3. 【請求項3】 回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケ
    ーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル固
    定方法において、 前記軸穴の任意の位置における前記軸穴と回転子ケーブ
    ルとの隙間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱に
    より硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フ
    ェルト状絶縁マットを充填材として充填し、 次に、前記液状のゴム弾性体を硬化させ、 次に、前記軸穴の任意の位置までの範囲に前記液状のゴ
    ム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを充填
    材として充填し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させて、前記
    回転子ケーブルを前記軸穴に固定するようにしたことを
    特徴とする回転電機の回転子ケーブル固定方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1
    項に記載の回転電機の回転子ケーブル固定方法におい
    て、 前記軸穴における軸方向に設けた中心軸穴から軸方向に
    傾斜して放射状に外周面方向に設けた傾斜軸穴と前記中
    心軸穴との交点における、回転子ケーブル屈曲部の内曲
    り側と前記軸穴内面との間に所定の隙間を持たせ、 前記隙間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱によ
    り硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェ
    ルト状絶縁マットを所定の厚さの靴べら状にして挿入し
    てから、前記傾斜軸穴と中心軸穴との交点から前記傾斜
    軸穴の軸外周面上出口までの範囲に、前記液状のゴム弾
    性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを前記回転
    子ケーブルの周囲に充填材として充填し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させて、前記
    回転子ケーブルを前記軸穴に固定するようにしたことを
    特徴とする回転電機の回転子ケーブル固定方法。
  5. 【請求項5】 回転電機の回転子軸の軸穴内に回転子ケ
    ーブルを挿入して固定する回転電機の回転子ケーブル固
    定方法において、 前記軸穴における回転子ケーブルの円周方向の所定の範
    囲に、ファイバースコープが挿入可能な大きさの範囲に
    離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マットを挿人し、前
    記回転子ケーブルの円周方向の残りの範囲に、硬化剤混
    合により常温硬化しかつ加熱により硬化促進する液状の
    ゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁マットを挿
    入し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させた後必要
    な時に、前記離形材料で覆った絶縁棒または絶縁マット
    を抜き取り、前記回転子ケーブルとゴム弾性体の状態の
    点検が可能な部分を持たせて、前記回転子ケーブルを前
    記軸穴に固定するようにしたことを特徴とする回転電機
    の回転子ケーブル固定方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の回転電機の回転子
    ケーブル固定方法において、 前記液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フェルト状絶縁
    マットを、前記回転子ケーブルの円周方向の半周以上の
    範囲に挿入し、前記離形材料で覆った絶縁棒または絶縁
    マットを、前記回転子ケーブルの円周方向の残りの範囲
    に挿入するようにしたことを特徴とする回転電機の回転
    子ケーブル固定方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の回転電機の回転子ケーブル固定方法による回
    転子ケーブル固定のための充填材の漏出を防止する回転
    電機の軸穴充填材シール方法において、 前記軸穴の任意の位置における前記軸穴と回転子ケーブ
    ルとの隙間に、硬化剤混合により常温硬化しかつ加熱に
    より硬化促進する液状のゴム弾性体を含ませた多孔質フ
    ェルト状絶縁マットを充填材として充填し、 しかる後に、前記液状のゴム弾性体を硬化させて、前記
    回転子ケーブルと前記軸穴との隙間を密着してシールす
    るようにしたことを特徴とする回転電機の軸穴充填材シ
    ール方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100910708B1 (ko) 2007-12-27 2009-08-04 주식회사 효성 전동발전기용 리드케이블의 고정장치
CN106787346A (zh) * 2016-12-25 2017-05-31 中船重工电机科技股份有限公司 风力发电机转子滑环引接线连接结构

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