JPH107969A - インク組成物 - Google Patents

インク組成物

Info

Publication number
JPH107969A
JPH107969A JP16211396A JP16211396A JPH107969A JP H107969 A JPH107969 A JP H107969A JP 16211396 A JP16211396 A JP 16211396A JP 16211396 A JP16211396 A JP 16211396A JP H107969 A JPH107969 A JP H107969A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyorganosiloxane
ink composition
polymer
ethylenically unsaturated
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16211396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Hayashida
英樹 林田
Yuji Ito
祐司 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP16211396A priority Critical patent/JPH107969A/ja
Publication of JPH107969A publication Critical patent/JPH107969A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性と耐水性、撥水性とを併せ有するイン
ク組成物、特に水性インク組成物、さらにインクジェッ
トプリンター用のインク組成物を提供する。 【解決手段】 (a)紫外線安定化作用基を有する極性
溶媒に溶解可能な化合物及び(b)ポリオルガノシロキ
サンユニットを有する両親媒性ポリマー(ポリオルガノ
シロキサン変性重合体)を配合してなるインク組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐光性と撥水性、耐
水性に優れたインク組成物、特に水性インク組成物、さ
らにインクジェットプリンター用インク組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録用の記録液と
しては酸性染料や直接染料を水溶性媒体中に溶解した水
性インク、あるいは、油溶性染料を有機溶剤中に溶解し
た溶剤系インクが使用されている。溶剤系インクは溶剤
を使用するため、環境安全面で問題があり、用途が限ら
れており、オフィスなどでの使用はできない。一方水性
インクは水溶性の色素を使用するため、特に普通紙に記
録した場合、記録物の耐水性が劣ることが問題である。
またこれらの染料を用いたインクの記録物は耐光性の面
でも不十分である。前記問題を解決するために、インク
に水溶性紫外線吸収剤を添加することが既に提案されて
いる(アメリカ合衆国特許出願第4254495号)、
水溶性メラミン(特開昭59ー53563号公報)、水
溶性タンパク質(特開昭59ー53565号公報)等が
挙げられる。そしてこのような物質をインク中に添加す
ることにより、記録画像の耐光性が大きく改善される事
が期待された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、充分な
耐光性を発揮しているものはなく、また不充分ながら耐
光性が改善されても耐水性、撥水性に劣る欠点がある。
従って本発明の目的は、前記インキ組成物の欠点を克服
し耐光性が高く且つ耐水性、撥水性の高い両方の性能を
兼ね備えたインク組成物、特に水性インク組成物、さら
にはインクジェットプリンター用水性インク組成物を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来技術に伴う問題点を
解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、
本発明をなすに至った。即ち、1)(a)紫外線安定化
作用基を有する極性溶媒に溶解可能な化合物及び(b)
ポリオルガノシロキサンユニットを有する両親媒性ポリ
マー(ポリオルガノシロキサン変性重合体)を配合して
なるインク組成物、2)ポリオルガノシロキサンユニッ
トを有する両親媒性ポリマー(ポリオルガノシロキサン
変性重合体)が、親水性エチレン性不飽和モノマー及び
/または両親媒性エチレン性不飽和モノマーをメルカプ
ト基含有ポリオルガノシロキサンの存在下でラジカル重
合反応でえられたさせて得られたポリオルガノシロキサ
ン変性両親媒性ポリマーである上記1)記載のインク用
添加剤、3)ポリオルガノシロキサンユニットを有する
両親媒性ポリマー(ポリオルガノシロキサン変性重合
体)が、親水性エチレン性不飽和モノマー及び/または
両親媒性エチレン性不飽和モノマーと疎水性エチレン性
不飽和モノマーをメルカプト基含有ポリオルガノシロキ
サンの存在下でラジカル重合反応で得られたポリオルガ
ノシロキサン変性両親媒性ポリマーである請求項1記載
のインク組成物、4)紫外線安定化作用基がヒドロキシ
フェニルベンゾトリアゾール誘導体、ヒドロキシフェニ
ル−S−トリアジン誘導体及びヒドロキシベンゾフェノ
ン誘導体から選択された1または2以上の化合物である
上記1)記載の水性インク組成物、5)ポリオルガノシ
ロキサンがポリシルセスキオキサンである上記1)〜
4)記載のインク組成物、6)ポリオルガノシロキサン
がポリジアルキルシロキサンである上記1)〜4)記載
のインク組成物、7)ポリオルガノシロキサンがポリシ
ルセスキオキサン及びポリジアルキルシロキサンである
上記1)〜4)記載のインク組成物、8)着色剤、分散
剤、水または、水及び水性有機溶剤に配と上記1)〜
7)記載のインク組成物からなることを特徴とする水性
インク組成物、9)形成された被膜表面のケイ素濃度が
6%以上である上記8)記載のの水性インク組成物、1
0)着色剤が顔料である上記8)記載の水性インク組成
物、並びに11)インクジェットプリンター用インク組
成物である上記8)記載の水性インク組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るインク組成物
について詳細に説明する。本発明の水性インク組成物に
用いられる両親媒性ポリマーは親水性セグメントと疎水
性セグメントおよびポリオルガノシロキサンユニットか
ら構成される。それぞれのセグメントは、例えば1 種類
もしくは2 種類以上の親水性エチレン性不飽和モノマ
ー、1 種類もしくは 2 種類以上の疎水性エチレン性不
飽和モノマーおよび 1 種類もしくは 2 種類以上の両
親媒性エチレン性不飽和モノマーを、ポリオルガノシロ
キサンユニットを誘導するメルカプト基を 1 個以上含
有するポリオルガノシロキサン化合物の存在下でラジカ
ル共重合により合成することができる。親水性セグメン
トおよび疎水性セグメントの割合は、各セグメントの種
類と構造により変化するので一般的に規定することは難
しく、得られたポリマーが結果的に両親媒性を示すとき
の割合が、親水性セグメントおよび疎水性セグメントの
割合となる。
【0006】本発明の水性インク組成物に用いられるポ
リオルガノシロキサン含有両親媒性ポリマーは、次のよ
うな構造を有するものと考えられる。即ち、ポリオルガ
ノシロキサンの分子末端にメルカプト基が1 個存在する
場合には、ポリオルガノシロキサンユニットがエチレン
性不飽和モノマー重合体の片末端に付加したブロック重
合体になり、メルカプト基がポリオルガノシロキサンの
側鎖に存在する場合、メルカプト基が1 個の場合にはグ
ラフト型共重合体になる。さらに、メルカプト基が1 分
子中に多数存在する場合は、櫛形共重合体になる。
【0007】本発明における両親媒性ポリマーの合成に
おける親水性エチレン性不飽和モノマーは、一般に水に
可溶でラジカル重合能のあるものはすべて使用すること
ができ、たとえば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメ
チルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、
N-ビニルホルムアミド、(メタ)アクリル酸、2-ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、マレイン酸、無水マレイン
酸、ビニルオキサゾリン、n-(1,1-ジメチル-3-オキソ
ブチル)(メタ)アクリレート等を代表例として挙げる
ことができる。このような一般に水に可溶である親水性
エチレン性不飽和モノマーのうちでは、(メタ)アクリ
ルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピ
ルアクリルアミド、N-ビニルホルムアミドなどが好まし
い。両親媒性ポリマーの合成における両親媒性エチレン
性不飽和モノマーとしては、一般に水および各種溶媒に
可溶であり、たとえば、N,N-ジエチルアクリルアミド、
N - (メタ)アクリルモルホリン、N-ビニルピロリド
ン、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル N- メチルアセト
アミド、ビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマ
ーPEシリーズ、PE-90 、PE-200、PE-350)、メトキシポ
リエチレングリコールモノメタクリレート(例:日本油
脂(株)製ブレンマーPME シリーズ、PME-100 、PME-20
0 、PME-400 )、ポリプロピレングリコールモノメタク
リレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPPシリー
ズ、PP-1000 、PP-500、PP-800)、ポリエチレングリコ
ールポリプロピレングリコールモノメタクリレート
(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEP シリーズ、70PE
P-370B)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレン
グリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製
ブレンマー55PET-800 )、ポリプロピレングリコールポ
リテトラメチレングリコールモノメタクリレート(例:
日本油脂(株)製ブレンマーNKH-5050)、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート(例:日本油脂(株)製
ブレンマーAP-400)、ポリエチレングリコールモノアク
リレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーAE-350)等
を代表例として挙げることができる。このような一般に
水および各種溶媒に可溶である両親媒性エチレン性不飽
和モノマーのうちでは、N-ビニルピロリドン、N-(メ
タ)アクリルモルホリン、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEシ
リーズ、PE-90 、PE-200、PE-350)、メトキシポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂
(株)製ブレンマーPME シリーズ、PME-100 、PME-200
、PME-400 )、ポリプロピレングリコールモノメタク
リレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPPシリー
ズ、PP-1000 、PP-500、PP-800)、ポリエチレングリコ
ールポリプロピレングリコールモノメタクリレート
(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEP シリーズ、70PE
P-370B)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレン
グリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製
ブレンマー55PET-800 )、ポリプロピレングリコールポ
リテトラメチレングリコールモノメタクリレート(例:
日本油脂(株)製ブレンマーNKH-5050)、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート(例:日本油脂(株)製
ブレンマーAP-400)、ポリエチレングリコールモノアク
リレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーAE-350)が
好ましい。
【0008】また疎水性エチレン性不飽和モノマーとし
ては、一般に水を除く各種溶媒に可溶であり、たとえ
ば、(メタ)アクリル酸エステル[ 例えば(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル、(メタ)アクリル酸等] 、スチレン類[ 例
えばスチレン、メチルスチレン等] 、脂肪族ビニルエス
テル[ 例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等]、塩
化ビニル等を代表例として挙げることができる。このよ
うな一般に水を除く各種溶媒に可溶である親水性エチレ
ン性不飽和モノマーのうちでは、(メタ)アクリル酸エ
ステル[ 例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリ
ル酸等] 、スチレン類[ 例えばスチレン、メチルスチレ
ン等] などが好ましい。本発明におけるメルカプト基を
1 個以上含有するポリオルガノシロキサン化合物として
は、主鎖骨格が、ポリシルセスキオキサンあるいはポリ
ジアルキルシロキサンを挙げることができる。主鎖骨格
がポリシルセスキオキサンの場合、メルカプト基を1 個
以上含有するポリシルセスキオキサンは、メルカプト基
が側鎖に導入されたもの(a) と主鎖の末端に導入された
もの(b) が存在する。
【0009】側鎖にメルカプト基を1 個以上含有するポ
リシルセスキオキサン(a) は、例えば下記式(A )で表
される構造を有しており、式中、Rm、Rnは側鎖有機基で
あり、-O-Rq 、-O-Rr 、-O-Rs 、-O-Rt は、主鎖の末端
基であり、p はは繰り返し単位である。
【化1】
【0010】上記メルカプト基含有ポリシルセスキオキ
サン(a) では、主鎖末端基(式(A)では、-O-Rq 、-O-Rr
、-O-Rs 、-O-Rt )がトリアルキルシリル化され、ト
リアルキルシリルオキシ基(-O-SiR1R2R3 :R1、R2、R3
は、互いに同一または相異なるアルキル基を示す)とな
っている。
【0011】また、側鎖有機基(式(A) では、-O-Rm
-O-Rn )は、それぞれアルキル基、アラルキル基、置換
もしくは非置換フェニル基のうちから選ばれるものと、
下記式[1] で表されるメルカプト基含有有機基からなる
ものとの両者が存在している。このようなメルカプト基
含有有機基は、該メルカプタン基含有ポリシルセスキオ
キサン中に、全側鎖有機基のうち、通常1 分子当たり平
均して5.0 個以下、好ましくは3.2 個以下、さらに好ま
しくは1.6 個以下が望ましい。
【化2】 (式 [ I ] 中、R4は炭素数1〜20のアルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基、置換もしくは非置換フェニ
ル基を表す)
【0012】このような本発明に係るメルカプト基含有
ポリシルセスキオキサンの数平均分子量は、特に限定は
ないが好ましくは500 〜 50,000 であり、特に好ましく
は 1,000〜 10,000 である。
【0013】メルカプト基が側鎖に導入されたポリシル
セスキオキサンは、特に限定されないがその一例として
特願平 7 - 337571 号において記述された方法により製
造することができる。主鎖の末端にメルカプト基を1 個
以上含有するポリシルセスキオキサン(b) は、例えば下
記式(B )で表される構造を有しており、式中、Rm、Rn
は側鎖有機基であり、-O-Ru 、-O-Rv 、-O-Rw 、-O-Ry
は、主鎖の末端基であり、p は繰り返し単位である。
【化3】 本発明に係るメルカプト基含有ポリシルセスキオキサン
では、主鎖末端基(式(B) では、-O-Ru 、-O-Rv 、-O-R
w 、-O-Ry )がトリアルキルシリル化あるいは主鎖末端
基のうち 1 分子当たり少なくとも 1つはメルカプト基
を含むトリアルキルシリルオキシ基となっている。メル
カプト基を含まない末端トリアルキルシリルオキシ基
は、-O-SiR1R2R3 (R1、R2、R3は、互いに同一または相
異なるアルキル基を示す)で表され、メルカプト基を含
むトリアルキルシリルオキシ基は、-O-Si(R1R2)R4SH
(R4はアルキル基、アラルキル基、置換もしくは非置換
フェニル基を示す)で表される。
【0014】また、主鎖末端基にあるメルカプト基は特
に限定されないが、該ポリシルセスキオキサン中に、全
主鎖末端基のうち、好ましくは通常1 分子当たり平均し
て1.0 個以上4.0 個以下、特に好ましくは1.0 個以上3.
2 個以下、さらに好ましくは1.0 個以上1.6 個以下が望
ましい。上記メルカプト基含有ポリシルセスキオキサン
の数平均分子量は、500 〜 50,000 であり、好ましくは
1,000〜 10,000 である。メルカプト基が末端に導入さ
れたポリシルセスキオキサン(b) は、メルカプト基が側
鎖に導入されたポリシルセスキオキサン(a) とほぼ同様
の方法にて製造することができ、製造する際の加水分解
縮合用の水の量、触媒の種類、触媒の量および反応温度
は、特願平 7 - 337571 号において記述された方法と同
様である。メルカプト基が末端に導入されたポリシルセ
スキオキサン(b) を製造する場合、メルカプト基が側鎖
に導入されたポリシルセスキオキサン(a) と異なる点に
ついて説明する。
【0015】メルカプト基が末端に導入されたポリシル
セスキオキサン(b) の製造において、使用することので
きるトリアルコキシシランおよび/またはトリクロロシ
ランは、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換もしくは非置換フェニル基を有するトリアルコキシシ
ランおよび/またはトリクロロシランであり、メルカプ
ト基有するトリアルコキシシランおよび/またはトリク
ロロシランを使用する必要はない。また、メルカプト基
が末端に導入されたポリシルセスキオキサン(b) の製造
において、使用することのできるシリル化剤は、特願平
7 - 337571 号において記述したものとメルカプト基を
有するシリル化剤の両者であり、導入するメルカプタン
量に応じてそれぞれの割合を調製すればよい。メルカプ
ト基を有するシリル化剤としては、1, 3 -ビス(3 - メ
ルカプトプロピル)テトラメチルジシロキサン、ジメチ
ルメルカプトプロピルメトキシシラン、ジメチルメルカ
プトプロピルクロロシラン等が挙げられる。
【0016】主鎖骨格がポリジアルキルシロキサンの場
合、メルカプト基を1 個以上含有するポリジアルキルシ
ロキサンは、ポリジアルキルシロキサンの側鎖にメルカ
プト基を導入したもの(側鎖型)、ポリジアルキルシロ
キサンの両末端にメルカプト基を導入したもの(両末端
型)、ポリジアルキルシロキサンの片末端にメルカプト
基を導入したもの(片末端型)およびポリジアルキルシ
ロキサンの側鎖と両末端の両方にメルカプト基を導入し
たもの(側鎖両末端型)がある。代表例を示せば、
【化4】 等を挙げることができる。
【0017】メルカプト基を含有するポリジアルキルシ
ロキサンにおけるメルカプト基は、該ポリジアルキルシ
ロキサン中に、通常1 分子当たり平均して1.0 個以上4.
0 個以下、好ましくは1.0 個以上3.2 個以下、さらに好
ましくは1.0 個以上1.6 個以下が望ましい。このような
本発明に係るメルカプト基含有ポリジアルキルシロキサ
ンの数平均分子量は、500 〜 50,000 であり、好ましく
は 1,000〜 10,000 である。上記のメルカプト基を1 個
以上含有するポリオルガノシロキサン化合物の使用量
は、通常エチレン性不飽和親水性モノマーおよびエチレ
ン性不飽和疎水性モノマー 100重量部に対して、0.1 〜
50 重量部、好ましくは 0.1〜 40 重量部の範囲で選べ
ばよい。
【0018】本発明に係るポリオルガノシロキサンユニ
ットを有する両親媒性ポリマーは以下の手順にしたがっ
て合成することができる。すなわち、上記親水性エチレ
ン性不飽和モノマー、疎水性エチレン性不飽和モノマー
あるいは両親媒性エチレン性不飽和モノマーに所定割合
のメルカプト基を1 個以上含有するポリオルガノシロキ
サン化合物を配合し、ラジカル重合開始剤の存在下、通
常の条件に従って重合する。上記ラジカル重合開始剤は
通常、一般のラジカル重合反応開始剤として使用される
ものであればあらゆるものが使用でき、たとえばアゾ系
重合開始剤[ 例えば2,2'- アゾビス(イソブチルニトリ
ル)、2,2'- アゾビス(2,4-ジメチル-4- メトキシバレ
ロニトリル)、2-シアノ-2- プロピルアゾ- フォルムア
ミド、ジメチル2,2'- アゾビス(2-メチルプロピオネー
ト)、2,2'- アゾビス(2-ヒドロキシメチルプロピオニ
トリル)等] 、パーオキサイド系重合開始剤[ 例えばイ
ソブチルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパー
オキサイド、t-ブチルキュミルパーオキサイド、t-ブチ
ルハイドロパーオキサイド等] 等が挙げられ、これらを
組み合わせて使用することもできる。
【0019】上述の重合反応は通常有機溶媒の存在下で
行われる。有機溶媒としては、例えば炭化水素類[例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン
等]、エステル類[酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミ
ル等]、ケトン類[アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等]、エーテ
ル類[テトラハイドロフラン、1,4-ジオキサン等]、ア
ルコール類[例えばメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、1,2,6-ヘキサント
リオール、グリセリン等]、アミド類[例えばN,N-ジメ
チルホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジエチ
ルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチル
アセトアミド、N-メチルプロピオンアミド等]、ピロリ
ドン類類[例えば1-メチル-2- ピロリドン、ピロリド
ン、ε- カプトラクタム等]、グリコール類[例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール
等]、グリコールエーテル類[2- メトキシエタノール、
2-エトキシエタノール、2-(2- メトキシ)エトキシエタ
ノール、2-プロポキシエタノール、2-ブトキシエタノー
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテル、1-メトキシ-2- プロパノール、1-エト
キシ-2- プロパノール、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエー
テル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、
3-メトキシ-3- メチル-1- ブタノール等]などが挙げら
れる。
【0020】反応温度は特に限定しないが、ラジカル重
合反応開始剤を分解する温度であればよく、通常50〜18
0 ℃が好ましく、段階的に低温から高温まで上昇させる
方法をとってもよい。反応時間は特に限定されないが、
通常1 〜24時間が好ましい。このようして得られたポリ
オルガノシロキサンユニットを有する両親媒性ポリマー
の重量平均分子量は5,000 〜100,000 で有り、好ましく
は6,000 〜30,000であることが望ましい。
【0021】本発明のインク組成物に使用できる極性溶
媒は、メタノール、エタノール、3−メチル−3−メト
キシブタノール(ソルフィット)、エチレングリコオー
ル、プロピレングリコール、1、3−ブタンジオール、
1、4−ブタンジオール1、5−ペンタンジオール、2
−ブテン1、4−ジオール、2−メチル−2、4、ペン
タンジオール、グリセリン、1、2、6−ヘキサントリ
オール等のアルコール類、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等
のエーテル類、アセトン、アセトニトリルアセトン等の
ケトン類、γ−ブチロラクトン、ジアセチン、エチレン
カーボネート、リン酸トリエチル等のエステル類、ホル
ムアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン等の窒素化合物、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、1、3、−プロパンスルトン等の硫
黄化合物、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イ
ソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2
ーイソペンチルオキシエタノール、フルフリルアルコー
ル、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレング
リコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレン
グリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジアセトンアルコール、モノエタノールア
ミン、チオグリコール、モルホリン、N−エチルモルホ
リン、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ヘキサメチルホ
スホルアミド等の水溶性有機溶剤や水、またはそれら2
種以上の混合溶剤のような極性溶媒であれば特に限定さ
れない。
【0022】水および水溶性有機溶剤の混合比率は特に
限定されないが、好ましくはインクの表面張力が、30
dyn/cm以上、またインクの粘度が5℃にて50c
ps以下になる混合比率が望ましい。表面張力が30d
yn/cm未満では良好な印字が得られない。またイン
ク粘度が50cpsを超えれば、インク吐出が不安定に
なる。
【0023】紫外線安定化作用基を有する極性溶媒に溶
解可能な化合物はヒドロキシフェニルベンゾトリアゾー
ル誘導体、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体が望まし
い。特に望ましくはポリエチレングリコールと3−(3
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−5−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸モノエス
テル、ポリエチレングリコールと3−(3−(2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル−5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸ジエステル等のオキシ
エチレン変性のヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール
誘導体、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン−5−スルホン酸等の極性基変性ヒドロキシベンゾフ
ェノン誘導体が挙げられる。これらの化合物は目的の物
性を損なわない限りにおいて2種以上混合してもかまわ
ない。例えば、次の構造式1〜4の化合物が挙げられ
る。
【化5】 構造式1
【化6】 構造式2
【化7】 構造式3 2,2’,4,4”−テトラヒドロキシベンゾフェノン
【化8】 構造式4 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−ス
ルホニックアシッド
【0024】着色剤としては、染料、顔料の何れも使用
可能であり、分散染料、塩基性染料、酸性染料、反応染
料、直接染料、硫化染料、建染染料、アゾイック染料、
食用染料、油性染料、有機顔料(アゾ系顔料、縮合ポリ
アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、アンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、イン
ジゴ系顔料、チオインジゴケイ顔料、ペリノン、ペリレ
ン系顔料、メラミン系顔料等)、無機顔料(酸化チタ
ン、酸化鉄、カーボンブラック等)等が挙げられる。こ
れらの着色剤の添加量は、着色剤の種類、溶媒成分、イ
ンクに対して要求されている特性等に依存するが、一般
的にはインク全重量に対して 0.2〜 20 重量%、好まし
くは 0.5〜 10 重量%の範囲で使用する。また、樹脂エ
マルジョン着色体の使用量は全インク組成物に対して10
〜50重量%使用でき、10重量%未満では印字が薄くな
り、50重量%を超えると粘度が高くなり印字しにくくな
る。本発明の水性インク組成物に用いられる分散剤とし
ては、各種の陰イオン性(アニオン性)界面活性剤、非
イオン性(ノニオン性)界面活性剤、陽イオン性(カチ
オン性)界面活性剤、両性界面活性剤、高分子系分散剤
等が挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては脂肪酸
塩類、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ス
ルホコハク酸塩類、アルキルスルホコハク酸塩類、アル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、アルキルリ
ン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸エステル塩
類、アルカンスルホン酸塩類、ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸
エステル類、α−オレフィンスルホン酸塩類等が挙げら
れる。
【0025】非イオン性界面活性剤としてはポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ
ーテル類、ポリオキシエチレン誘導体類、オキシエチレ
ン/オキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタ
ン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン類等が挙げられる。
【0026】陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤
としては、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩
類、アルキルベタイン類、アミノキサイド類が挙げられ
る。また、高分子系分散剤としてはポリアクリル酸、ス
チレン/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸/
アクリル酸エステル共重合体、スチレン(無水)マレイ
ン酸共重合体、スチレン/(無水)マレイン酸/アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸共重合
体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重
合体、スチレン/(無水)マレイン酸ハーフエステル共
重合体、ビニルナフタレン/(無水)マレイン酸共重合
体、ビニルナフタレン/アクリル酸共重合体あるいはこ
れらの塩、およびこれらのアルキルアミン塩型もしくは
第4級アンモニウム塩型のカチオン性高分子系分散剤が
挙げられる。(尚、(無水)マレイン酸は「無水マレイ
ン酸またはマレイン酸」を表す。) 本発明における水性インク組成物用溶媒は限定されない
が、水または水及び水溶性有機溶剤との混合物からなっ
てもよい。水はイオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、
蒸留水等の純粋、超純水を用いることができる。またイ
ンクを長期間保存する場合にカビやバクテリアの発生を
防止するために、紫外線照射、過酸化水素添加などによ
り滅菌した水を用いることもできる。
【0027】本発明の必須成分は上記の通りであるが、
その他に水性インクジェット記録用インクに一般的に用
いられている浸透促進剤、表面張力調整剤、アミン類等
のpH調整剤、尿素及びその誘導体等のヒドロトロピ−
剤、防かび、防腐剤、エチレンジアミン4酢酸等のキレ
ート剤、防錆剤、消泡剤、擬塑性付与剤等を必要に応じ
て添加することも可能である。さらにインクを帯電する
インクジェット記録方式に使用する場合は、塩化リチウ
ム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等の無機塩類か
ら選ばれる比抵抗調整剤を添加する。必要に応じて添加
し得る浸透促進剤としては、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ノニオン性界面活性
剤等が挙げられる。表面張力調整剤としては、ノニオ
ン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルコール類が挙
げられる。pH調整剤としてはカセイソーダ、炭酸ソー
ダ、アルカノールアミン、アンモニア、亜リン酸塩、カ
ルボン酸塩、亜硫酸塩、アミン塩等が使用可能である。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体や
ジンクロヘキシルアンモニウムナイトレート等が使用可
能である。防腐剤としては、ソルビン酸カリウム、安息
香酸ソーダ、ペンタクロロフェニルナトリウム、ジヒド
ロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン−3
−オン等が使用可能である。消泡剤としては、例えば、
ポリエーテル変性シリコーンからなるシリコン系、プル
ロニック型エチレンオキサイド低モル付加物からなるプ
ルロニック系、及び2−エチルヘキサノール等のアルコ
ール系消泡剤が挙げられる。擬塑性付与剤としては、一
般の水溶性高分子のうち天然多糖類や半合成セルロース
系高分子が使用可能である。更に詳しく説明すると、天
然多糖類としては、グルコース、ガラクトース、ラムノ
ース、マンノース、及びグルクロン酸塩等の単糖類から
構成される高分子化学構造を有するグワーガム、ローカ
ストビーンガム、ウェランガム、ラムザンガム、キサン
タンガム、等が使用可能で、半合成セルロース系高分子
としてはセルロースの水酸基をエステル化またはエーテ
ル化して水溶化したメチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等が使用可能である。
【0028】本発明の紫外線安定基を有する極性溶媒に
溶解可能な化合物およびポリオルガノシロキサンユニッ
トを有する両親媒性ポリマーの添加量はそれぞれ、全イ
ンク組成物の重量で0.01%〜30%の範囲、好ましくは全
インク組成物の重量で 0.05%〜10%の範囲で添加す
る。添加量が多すぎる場合には所望のインク粘度を維持
することが難しく、少なすぎる場合には耐光性及び耐水
性、撥水性の発現効果が無くなってしまう。紫外線安定
基を有する極性溶媒に溶解可能な化合物およびポリオル
ガノシロキサンユニットを有する両親媒性ポリマーを配
合してなるインク組成物の用途は限定されないが、筆記
具用インク、オフセット印刷用インク、消去性インク、
孔版印刷用インク、スタンプ補充用インク、カラーフィ
ルター用インク、グラビア印刷用インク等に用いること
ができるが、特にインクジェットプリンター用インクに
望ましい。
【0029】ここで用いられるインクジェットプリンタ
ー用インク組成物の調製法は、限定されないが、例えば
着色剤に染料等を用いた場合には、水を 40 〜 70 ℃に
加熱し、スクリュー等で攪拌、混合、溶解を行なうこと
により得られる。また顔料等を用いた場合には、ボール
ミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテ
ーター、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波モ
ノジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等により
解砕、分散を行なうことにより得られる。
【0030】またここで用いられるインクジェットプリ
ンター用インク組成物は調製することもできるが、市販
されているインクジェットプリンター用インク組成物に
紫外線安定化作用機を有する極性溶媒に溶解可能な化合
物及びポリオルガノシロキサンユニットを有する両親媒
性ポリマーを単に添加して、スクリュー等で撹拌、混
合、溶解を行うことにより均質な混合溶液を得ることが
できる。市販されているインクジェットプリンター用イ
ンク組成物としては、例えば、日本ヒューレットパッカ
ード(株)社製プリントカートリッジ黒(製品番号51
626Aまたは51645A)あるいはプリントカート
リッジカラー(製品番号51625Aあるいは5164
1A)に含まれるインク組成物、キャノン(株)製ブラ
ックBJカートリッジBC−20、ブラックBJカート
リッジBC−21インクカートリッジBCI21Bla
ckあるいはインクカートリッジBCI21Color
含まれるインク組成物、セイコーエプソン(株)社製イ
ンクカートリッジ(型番MJIC4C、MJIC2C)
に含まれるインク組成物等が挙げられる。市販されてい
るインク組成物に添加する紫外線安定化作用基を有する
極性溶媒に溶解可能な化合物及びポリオルガノシロキサ
ンユニットを有する両親媒性ポリマーは、全員くそ生物
の重量で0.01〜30%の範囲、好ましくは全インク
組成物の重量で0.05%〜10%の範囲である。本発
明の水性インク組成物を例えば、インクジェットプリン
ターで印字した場合、被記録物上に形成された文字や画
像等のにじみや色重ね時の境界にじみの少ない高画質な
記録をすることができ、とりわけ耐光性の効果に優れた
ものとなる。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を水性インクジェッ
トインクの好ましい具体例との関連でさらに詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0032】(合成例1) メルカプト基含有ポリシル
セスキオキサンの合成の例 温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付
けた 500cc のフラスコに、3 - メルカプトプロピルト
リメトキシシラン 9.98g (50.87 mmol )、メチルトリエ
トキシシラン199.55g ( 1119.13 mmol )、フェニルトリ
メトキシシラン5.95g ( 30.00 mmol )および純水 64.87
g ( 3600.00 mmol )を仕込み、窒素気流下にて攪拌しな
がら溶液の温度を 5℃に保った。攪拌しながら 10 %の
塩酸水溶液12.15 g を 30 分かけて滴下した後, 溶液温
度を 10 ℃で 1時間保った。次に溶液の温度を 70 ℃に
上げ 3時間反応させた後、29.16 g のヘキサエチルジシ
ロキサン ( 179.60 mmol )を添加し、さらに 70 ℃にて
3時間攪拌を続けた。溶液温度を 40 ℃に下げ 5 % の
水酸化カリウムのメタノール溶液を 13.47g 加えた後、
室温にて 2 時間攪拌しさらに 12 時間放置した。下層
部分を抜き出し 150gの酢酸ブチルを添加後、攪拌しな
がら 40 ℃、200 mmHgの減圧下で濃縮を行い、150 g の
液体を留去させた後、常圧にてさらに酢酸ブチルを 200
g添加し、1時間攪拌を行った。得られた溶液を濾過
後、さらに減圧下で濃縮を行ない、82.68 g の無色透明
な粘調な液体を得た。このものの数平均分子量を G P C
で測定したところ 3,300であった。I R スペクトルおよ
びラマンスペクトルから2560 cm- 1 付近にメルカプト基
に基づく吸収が現われた。得られたポリマーをポリマー
Aとする。
【0033】(合成例2) ポリシルセスキオキサン含
有両親媒性ポリマーの合成の例 温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付
けた200cc のフラスコに、12.33 g のメチルメタクリレ
ート( 123.15 mmol ) 、12.83 g のスチレン(126.85 mm
ol ) 、47.74 g のブレンマーPME - 400 (日本油脂
(株)製)( 98.52 mmol )、31.80 gのポリマーA を加
え、窒素気流下にて 30 分間攪拌した。このように調製
した溶液を混合モノマーと呼ぶ。温度計、攪拌装置、窒
素導入管および還流冷却管を取付けた 300 cc のフラス
コに、23.66 gの混合モノマーと 102.13 gの 3- メト
キシ-3- メチル-1- ブタノールを加え、室温窒素気流下
にて 30 分間攪拌した。10重量パーセントの2, 2' - ア
ゾビスイソ酪酸ジメチル 3- メトキシ-3- メチル-1- ブ
タノール溶液 8.7gを加え、窒素気流下にて攪拌しなが
ら昇温し、80℃に 30 分保った後、さらに81.03gの混
合モノマーを 3時間かけて添加した。再び 10 重量パー
セントの 2, 2' -アゾビスイソ酪酸ジメチル酢酸 3- メ
トキシ-3- メチル-1- ブタノール溶液 4.4gを加え、 9
0 ℃にて 3時間反応を続けた。室温まで冷却後、207 g
の無色透明溶液を得た。このものの数平均分子量は 14,
000 であった。ポリマーA に起因するラマンスペクトル
の 2560 cm-1付近のメルカプト基に基づく吸収は消失し
た。また1H-NMR測定によるメチルメタクリレート、のス
チレン、ブレンマーPME-400 の比は、1:1:0.8 であり、
ポリマーA の含量は30wt%であった。得られたポリマー
をポリマーB とする。
【0034】(合成例3) ポリシルセスキオキサン含
有両親媒性ポリマーの合成の例 温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付
けた 500ccのフラスコに、メチルトリエトキシシラン19
9.55g( 1119.13 mmol )、フェニルトリメトキシシラン
5.95g( 30.00 mmol )および純水 64.87g( 3600.00 mm
ol )を仕込み、窒素気流下にて攪拌しながら溶液の温度
を 5 ℃に保った。攪拌しながら 10 %の塩酸水溶液1
2.15 gを 30 分かけて滴下した後、溶液温度を 10 ℃
で 1 時間保った。次に溶液の温度を 70 ℃に上げ 3時
間反応させた後、50.75 gの 1,3 -ビス ( 3 -メルカプ
トプロピル )テトラメチルジシロキサン ( 179.60 mmol
)を添加し、さらに 70 ℃にて 3時間攪拌を続けた。溶
液温度を 40 ℃に下げ 5%の水酸化カリウムのメタノー
ル溶液を 13.47g加えた後、室温にて 2時間攪拌しさら
に 12 時間放置した。下層部分を抜き出し 150gの酢酸
ブチルを添加後、攪拌しながら 40 ℃、200 mmHgの減圧
下で濃縮を行い、150 gの液体を留去させた後、常圧に
てさらに酢酸ブチルを 200g添加し、1 時間攪拌を行っ
た。得られた溶液を濾過後、さらに減圧下で濃縮を行な
い、84.3gの無色透明な粘調な液体を得た。このものの
数平均分子量を G P C で測定したところ 3,200であっ
た。I Rスペクトルおよびラマンスペクトルから 2560 c
m-1付近にメルカプト基に基づく吸収が現われた。得ら
れたポリマーをポリマー C - 1とする。温度計、攪拌装
置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた200cc のフ
ラスコに、20.02 gのメチルメタクリレート(199.96mmo
l)、20.83 gのスチレン(200.00mmol)、48.46 gのブレ
ンマーPME-400 (日本油脂(株)製)(100.00mmol)、1
0.06 gのポリマー C - 1を加え、窒素気流下にて 30
分間攪拌した。このように調製した溶液を混合モノマー
と呼ぶ。
【0035】温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流
冷却管を取付けた 300 cc のフラスコに、19.87 gの混
合モノマーと96.91 g3-メトキシ-3- メチル-1- ブタノ
ールを加え、室温窒素気流下にて 30 分間攪拌した。10
重量パーセントの2, 2' - アゾビスイソ酪酸ジメチル 3
- メトキシ-3- メチル-1- ブタノール溶液8.2g を加
え、窒素気流下にて攪拌しながら昇温し、80℃に 30 分
保った後、さらに79.50gの混合モノマーを 3 時間か
けて添加した。再び 10 重量パーセントの2, 2'- アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル 3- メトキシ-3- メチル-1- ブタ
ノール溶液 4.1gを加え、 90 ℃にて 3時間反応を続け
た。室温まで冷却後、200 gの無色透明溶液を得た。こ
のものの重量平均分子量は 30,000 であった。ポリマー
C - 1に起因するラマンスペクトルの 2560 cm-1付近の
メルカプト基に基づく吸収は消失した。また1H-NMR測定
によるメチルメタクリレート、スチレン、ブレンマーPM
E-400の比は、1:1:0.5 であり、ポリマー C - 1の含量
は9wt %であった。得られたポリマーをポリマー C - 2
とする。
【0036】(合成例4) ポリジメチルシロキサン含
有両親媒性ポリマーの合成の例 温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付
けた200cc のフラスコに、12.33 gのメチルメタクリレ
ート( 123.15 mmol ) 、12.83 gのスチレン(126.85 mm
ol ) 、47.74 gのブレンマーPME - 400 (日本油脂
(株)製)( 98.52 mmol )、31.80 gの両末端にメルカ
プト基が導入されたポリジメチルシロキサン X - 22 -
167 B (信越化学工業(株)製)を加え、窒素気流下に
て 30 分間攪拌した。このように調製した溶液を混合モ
ノマーと呼ぶ。
【0037】温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流
冷却管を取付けた 300 cc のフラスコに、23.66 gの混
合モノマーと 102.13 gの 3- メトキシ-3- メチル-1-
ブタノールを加え、室温窒素気流下にて 30 分間攪拌し
た。10重量パーセントの2, 2' - アゾビスイソ酪酸ジメ
チル 3- メトキシ-3- メチル-1- ブタノール溶液 8.7g
を加え、窒素気流下にて攪拌しながら昇温し、80℃に 3
0 分保った後、さらに81.03gの混合モノマーを 3 時
間かけて添加した。再び 10 重量パーセントの2, 2' -
アゾビスイソ酪酸ジメチルの酢酸 3- メトキシ-3- メチ
ル-1- ブタノール溶液 4.4g を加え、 90 ℃にて 3時
間反応を続けた。室温まで冷却後、207gの無色透明溶
液を得た。このものの数平均分子量は 12,000 であっ
た。 X - 22 - 167 B に起因するラマンスペクトルの 2
560 cm-1付近のメルカプト基に基づく吸収は消失した。
また1H-NMR測定によるメチルメタクリレート、スチレ
ン、ブレンマーPME-400 の比は、1:1:0.8 であり、ポリ
ジメチルシロキサンの含量は30wt%であった。得られた
ポリマーをポリマー Dとする。
【0038】合成例2、3、4で調製したポリマー
B、、ポリマーC−2、ポリマーDを用いてインクジェ
ットインク用の水性インク組成物を調整した。 (調製例1 染料系インクジェット用水性インクの調製) ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とポリシルセスキオキサン含有両親媒性ポリマ ーを添加した例 C.I.ソルベントブルー 2 6.0部 ジエチレングリコール 8.0部 グリセリン 10.0部 合成例2で合成したポリマーB 2.0部 Smisorb 110S(住友化学(株)商品名) 2.0部 水 72.0部 200 mLのフラスコにC.I.ソルベントブルー2を6
g、グリセリンを 10 g、ジエチレングリコールを 8
g、イオン交換水を72gを添加して、 60 ℃で 2時間
攪拌し後、0.8 μm 径のメンブランフィルターを用いて
濾過を行ない、インクジェットプリンター用インクを得
た。このものに、上記合成例2で合成したポリオルガノ
シロキサンユニットを有する両親媒性ポリマー溶液B及
びSmisorb 110S(住友化学(株)製)をそ
れぞれ2.0 重量 % 添加し、室温にて10 時間攪拌し
た。
【0039】 (調製例2 染料系インクジェット用水性インクの調製) ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とポリシルセスキオキサン含有両親媒性ポリマー を添加した例 エイゼン・スピンロン・レッドC ーBH ( 保土ヶ谷化学(株)) 2.0部 ジエチレングリコール 8.0部 グリセリン 10.0部 合成例3で合成したポリマーC−2 5.0部 Smisorb 150(住友化学(株)商品名) 5.0部 水 70.0部 200 mLのフラスコにエイゼン・スピンロン・レッドC ー
BH ( 保土ヶ谷化学)2g、グリセリンを 10 g、ジエチ
レングリコールを 8g、イオン交換水を 70 gを添加し
て、 60 ℃で 2時間攪拌し後、0.8 μm 径のメンブラン
フィルターを用いて濾過を行ない、インクジェットプリ
ンター用インクを得た。このものに、上記合成例3で合
成したポリオルガノシロキサンユニットを有する両親媒
性ポリマー溶液C及びSmisorb 150(住友化
学(株))それぞれ5.0 重量%添加し、室温にて 10 時
間攪拌した。
【0040】 (調製例3 染料系インクジェット用水性インクの調製) トリアゾール系紫外線吸収剤とポリジメチルシロキサン含有両親媒性ポリマーを 添加した例 Kayanol Red 3BL ( 日本化薬(株)) 2.0部 ジエチレングリコール 8.0部 グリセリン 10.0部 合成例4で合成したポリマーD 5.0部 TINUBIN 1130(チバガイギー社) 5.0部 水 70.0部 200 mLのフラスコにKayanol Red 3BL
(日本化薬) を 2g、グリセリンを 10 g、ジエチレン
グリコールを 8g、イオン交換水を 70 gを添加して、
60 ℃で 2時間攪拌し後、0.8 μm 径のメンブランフィ
ルターを用いて濾過を行ない、インクジェットプリンタ
ー用インクを得た。このものに、上記合成例4で合成し
たポリジメチルシロキサンユニットを有する両親媒性ポ
リマー溶液D及びTINUBIN 1130(チバガイ
ギー社)をそれぞれ5.0 重量%添加し、室温にて 10 時
間攪拌した。
【0041】 (調製例4 顔料系インクジェット用水性インクの調製) ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とポリシルセスキオキサン含有両親媒性ポリマ ーを添加した例 銅フタロシアニンブルー 10.0部 スチレンーアクリル酸共重合物のナトリウム塩 1.0部 プロピレングリコール 10.0部 グリセリン 5.0部 合成例2で合成したポリマーB 2.0部 Smisorb 110S(住友化学(株)商品名) 2.0部 安息香酸ソーダ 1.0部 ベンゾトリアゾール 0.5部 キサンタンガム 0.3部 水 69.2部 上記成分中、まず水30部にキサンタンガムをママコの
できないように少量づづ加え、完全に撹拌溶解し、それ
に、カーボンブラック、スチレンーアクリル酸共重合物
のナトリウム塩及び水39.2部をサンドミルにて1時
間分散後、ポリオルガノシロキサンユニットを有する両
親媒性ポリマー溶液B及びSmisorb110S(住
友化学(株))をそれぞれ2.0 重量%添加し、この各成
分を加え撹拌溶解したものを加え1時間撹拌、ろ過して
青色インクをえた。
【0042】 (調製例5 顔料系インクジェット用水性インクの調製) ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とポリシルセスキオキサン含有両親媒性ポリマー を添加した例 キナクリドンレッド 8.0部 スチレンーマレイン酸共重合物のナトリウム塩 2.0部 プロピレングリコール 15.0部 グリセリン 5.0部 合成例3で合成したポリマーC ー2 5.0部 Smisorb 150(住友化学(株)商品名) 5.0部 安息香酸ソーダ 1.0部 ベンゾトリアゾール 0.5部 水 68.5部 上記成分中、キナクリドンレッド、スチレンーマレイン
酸共重合物のナトリウム塩及び水をサンドミルにて1時
間分散後、残りの各成分を混合し撹拌溶解し、ろ化して
桃色インクをえた。
【0043】 (調製例6 顔料系インクジェット用水性インクの調製) トリアゾール系紫外線吸収剤とポリジメチルシロキサン含有両親媒性ポリマー を添加した例 銅フタロシアニンブルー 4.0部 スチレンーアクリル酸共重合物のナトリウム塩 1.0部 プロピレングリコール 5.0部 グリセリン 5.0部 合成例4で合成したポリマーD 5.0部 TINUBIN 1130(チバガイギー(株)) 5.0部 1,2ーベンズイソチアゾリンー3ーオン 0.5部 ベンゾトリアゾール 0.5部 キサンタンガム 0.3部 水 68.7部 上記成分中、まず水30部にキサンタンガムをママコの
できないように少量づづ加え、完全に撹拌溶解し、それ
に銅フタロシアニンブルー、スチレンーアクリル酸共重
合物のナトリウム塩及び水51.6部をサンドミルにて
1時間分散後この各成分を加え撹拌溶解したものを加え
1時間撹拌、ろ過して青色インクを得た。
【0044】(効果例1) インクの調整と耐光性の評価 上記のように調製した紫外線安定化作用基を有する極性
溶媒に溶解可能な化合物及びポリオルガノシロキサンユ
ニットを有する両親媒性ポリマー(ポリオルガノシロキ
サン変性重合体)を配合してなるインク組成物をヒュー
レットパッカード社製デスクライター550Cを使用し
て、リサイクルPPC(富士ゼロックス(株)製)にべ
た、文字等を印字した。耐光性の評価は、印字したサン
プルの光照射前後の色差の測定により行った。光照射は
紫外線蛍光灯照射試験(スガ試験機(株)製デューパネ
ル光コントロールウェザオメーターDPWL−5R型を
使用:光照射1時間(70℃)暗黒湿潤は行わない)に
て実施した。比較のため紫外線安定化作用基を有する極
性溶媒に溶解可能な化合物及びポリオルガノシロキサン
ユニットを有する両親媒性ポリマーを含まない場合も測
定を行った。
【0045】(効果例2)上記のように調製した紫外線
安定化作用基を有する極性溶媒に溶解可能な化合物及び
ポリオルガノシロキサンユニットを有する両親媒性ポリ
マーを含む水性インク組成物をヒューレット ・ パッカ
ード社製デスクライター 550 Cを使用して、リサイクル
PPC(富士ゼロックス(株)製)にべた、文字等を印
字した。印字表面の元素分析をX線光電子分光法を使用
し、光電子の脱出角度が15度の値を塗膜表面における
けい素の含有量として測定を行った。
【表1】
【0046】(効果例3)市販されているインクジェッ
トプリンター用インクにTinubin1130 (チバガイギー
(株)社製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)と上記
合成例2〜4で合成したポリオルガノシロキサンユニッ
トを有する両親媒性ポリマーをそれぞれ5.0重量%添
加し、効果例1と同様にヒューレットパッカード社製デ
スクライター550Cを使用して、リサイクルPPC
(富士ゼロックス(株)製)にべた、文字等を印字し
た。耐光性の評価は、印字したサンプルの光照射前後の
色差の測定により行った。光照射は紫外線蛍光灯照射試
験(スガ試験機(株)製デューパネル光コントロールウ
ェザオメーターDPWL−5R型を使用:光照射1時間
(70℃)暗黒湿潤は行わない)にて実施した。
【表2】
【0047】(比較例)上記のように調製した紫外線安
定化作用基を有する極性溶媒に溶解可能な化合物及びポ
リオルガノシロキサンユニットを有する両親媒性ポリマ
ー(ポリオルガノシロキサン変性重合体)を配合してな
るインク組成物を比較のため調製例1〜6のインクの調
製時に紫外線安定化作用基を有する極性溶媒に溶解可能
な化合物及びポリオルガノシロキサンユニットを有する
両親媒性ポリマーを含まないインク組成物を調製した。
無添加の調製したインク組成物をそれぞれ、無添加調製
例1、無添加調製例2、無添加調製例3、無添加調製例
4、無添加調製例5、無添加調製例6とした。無添加調
製例1〜6をヒューレットパッカード社製デスクライタ
ー550Cを使用して、リサイクルPPC(富士ゼロッ
クス(株)製)にべた、文字等を印字した。耐光性の評
価は、リサイクルPPC上に印字された画像や文字の色
差を測定することにより行った。色差の測定は(デュー
パネル光コントロールウェザオメーターDPWL−5R
型、光源:紫外線蛍光灯)を用い照射時間3時間/温度
70℃で行った。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明のインク組成物を使用することに
より、被記録物上に印字された文字や画像等のにじみや
色重ね時の境界にじみの少ない高画質な記録をする事が
でき、とりわけ耐光性の効果の優れたものを提供するこ
とができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)紫外線安定化作用基を有する極性
    溶媒に溶解可能な化合物及び(b)ポリオルガノシロキ
    サンユニットを有する両親媒性ポリマー(ポリオルガノ
    シロキサン変性重合体)を配合してなるインク組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオルガノシロキサンユニットを有す
    る両親媒性ポリマー(ポリオルガノシロキサン変性重合
    体)が、親水性エチレン性不飽和モノマー及び/または
    両親媒性エチレン性不飽和モノマーをメルカプト基含有
    ポリオルガノシロキサンの存在下でラジカル重合反応で
    えられたさせて得られたポリオルガノシロキサン変性両
    親媒性ポリマーである請求項1記載のインク用添加剤。
  3. 【請求項3】 ポリオルガノシロキサンユニットを有す
    る両親媒性ポリマー(ポリオルガノシロキサン変性重合
    体)が、親水性エチレン性不飽和モノマー及び/または
    両親媒性エチレン性不飽和モノマーと疎水性エチレン性
    不飽和モノマーをメルカプト基含有ポリオルガノシロキ
    サンの存在下でラジカル重合反応で得られたポリオルガ
    ノシロキサン変性両親媒性ポリマーである請求項1記載
    のインク組成物。
  4. 【請求項4】 紫外線安定化作用基がヒドロキシフェニ
    ルベンゾトリアゾール誘導体、ヒドロキシフェニル−S
    −トリアジン誘導体及びヒドロキシベンゾフェノン誘導
    体から選択された1または2以上の化合物である請求項
    1記載の水性インク組成物。
  5. 【請求項5】 ポリオルガノシロキサンがポリシルセス
    キオキサンである請求項1〜4記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】 ポリオルガノシロキサンがポリジアルキ
    ルシロキサンである請求項1〜4記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】 ポリオルガノシロキサンがポリシルセス
    キオキサン及びポリジアルキルシロキサンである請求項
    1〜4記載のインク組成物。
  8. 【請求項8】 着色剤、分散剤及び水若しくは水性有機
    溶剤を配合してなる請求項1〜7記載の水性インク組成
    物。
  9. 【請求項9】 形成された被膜表面のケイ素濃度が6%
    以上である請求項8記載のの水性インク組成物。
  10. 【請求項10】 着色剤が顔料である請求項8記載の水
    性インク組成物
  11. 【請求項11】 インクジェットプリンター用インク組
    成物である請求項8記載の水性インク組成物。
JP16211396A 1996-06-21 1996-06-21 インク組成物 Pending JPH107969A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16211396A JPH107969A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 インク組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16211396A JPH107969A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 インク組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH107969A true JPH107969A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15748297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16211396A Pending JPH107969A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 インク組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH107969A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1030073A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Dainippon Toryo Co Ltd ジェット印刷用インク組成物
JPH11256081A (ja) * 1998-03-10 1999-09-21 Seiko Epson Corp 記録液
JP2000044851A (ja) * 1998-07-27 2000-02-15 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク組成物
US6124376A (en) * 1998-08-24 2000-09-26 Xerox Corporation Ink composition for ink jet printing
JP2002097398A (ja) * 2000-09-20 2002-04-02 Sakata Corp ノンヒートセット水無しオフ輪印刷用インキ組成物
JP2002520440A (ja) * 1998-07-08 2002-07-09 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 剥離性を付与する印刷インク用添加剤
US6569511B1 (en) * 2001-11-15 2003-05-27 Xerox Corporation Recording sheets with lightfastness-enhancing siloxanes
JP2003327882A (ja) * 2002-05-15 2003-11-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェット記録用インク、並びに該インクを備えたインクカートリッジ及び記録装置
JP2004123960A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷用w/o型エマルションインキ
US6803395B2 (en) 2001-11-15 2004-10-12 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US6861458B2 (en) 2001-11-15 2005-03-01 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
JP2017528582A (ja) * 2014-07-03 2017-09-28 コーニング インコーポレイテッド ジェットインク組成物、方法及び被覆物品
JP2018513243A (ja) * 2015-03-20 2018-05-24 コーニング インコーポレイテッド インクジェット用インク組成物、インク被覆方法、および被覆物品

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1030073A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Dainippon Toryo Co Ltd ジェット印刷用インク組成物
JPH11256081A (ja) * 1998-03-10 1999-09-21 Seiko Epson Corp 記録液
JP2002520440A (ja) * 1998-07-08 2002-07-09 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 剥離性を付与する印刷インク用添加剤
JP2000044851A (ja) * 1998-07-27 2000-02-15 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク組成物
US6124376A (en) * 1998-08-24 2000-09-26 Xerox Corporation Ink composition for ink jet printing
JP2002097398A (ja) * 2000-09-20 2002-04-02 Sakata Corp ノンヒートセット水無しオフ輪印刷用インキ組成物
US6569511B1 (en) * 2001-11-15 2003-05-27 Xerox Corporation Recording sheets with lightfastness-enhancing siloxanes
US6803395B2 (en) 2001-11-15 2004-10-12 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US6861458B2 (en) 2001-11-15 2005-03-01 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US7074853B2 (en) 2001-11-15 2006-07-11 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
JP2003327882A (ja) * 2002-05-15 2003-11-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェット記録用インク、並びに該インクを備えたインクカートリッジ及び記録装置
JP2004123960A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷用w/o型エマルションインキ
JP2017528582A (ja) * 2014-07-03 2017-09-28 コーニング インコーポレイテッド ジェットインク組成物、方法及び被覆物品
US11021623B2 (en) 2014-07-03 2021-06-01 Corning Incorporated Jet ink composition, method and coated article
JP2018513243A (ja) * 2015-03-20 2018-05-24 コーニング インコーポレイテッド インクジェット用インク組成物、インク被覆方法、および被覆物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0518225B2 (en) Aqueous pigmented inks for ink jet printers
EP1113051B1 (en) Water-based ink
US7345098B2 (en) Water-based ink
US5205861A (en) Aqueous ink jet inks containing alkylene oxide condensates of certain nitrogen heterocyclic compounds as cosolvents
CN101880494B (zh) 喷墨记录用墨液组合物
JP3612704B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、その記録方法及び記録装置並びに記録物
US6780901B1 (en) Ink, ink-jet recording method, ink-jet recording apparatus, and coloring material
JP2002371105A (ja) 複合着色剤ポリマー粒子
WO2004111140A1 (en) Aqueous ionically stabilized dispersions
JP2000219832A (ja) 優れた耐汚れ堅牢性を有し且つにじみ性及び吸収乾燥時間が低減されたインク組成物
US6225370B1 (en) Ink compositions
JPH107969A (ja) インク組成物
JP2000265083A (ja) 水性インクジェット記録液およびその製造方法
US20080122915A1 (en) Polymeric colorant-based ink compositions
EP1624032B1 (en) Water-based inks for ink-jet printing
US8022131B2 (en) Water-based inks for ink-jet printing
JP3880443B2 (ja) ポリマーエマルジョン組成物
JPH107958A (ja) 水性インク用添加剤および水性インク組成物
JP2006001971A (ja) インクジェット記録用水系インクの製造方法
JP2009040891A (ja) インク組成物、インクセット、及び画像記録方法
JP2004010846A (ja) エマルション組成物および水性インキ
US20030119942A1 (en) Ink set
JPH09216922A (ja) 耐水性付与剤
JP2004285348A (ja) インクセット
JP4472245B2 (ja) インクセット