JPH1078718A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JPH1078718A
JPH1078718A JP8233977A JP23397796A JPH1078718A JP H1078718 A JPH1078718 A JP H1078718A JP 8233977 A JP8233977 A JP 8233977A JP 23397796 A JP23397796 A JP 23397796A JP H1078718 A JPH1078718 A JP H1078718A
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JP
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fixing
image
film
roller
toner image
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Application number
JP8233977A
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English (en)
Inventor
Satoru Haneda
哲 羽根田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面或いは裏面のみの片面画像形成時や両面
画像形成時のそれぞれに対応して適正なエネルギー消費
が行われ、また、片面や両面の画像形成を行う場合のウ
ォーミングアップ時間も短縮され、安定して良好な定着
が行われる定着装置と該定着装置を用いた画像形成装置
を提供すること。 【解決手段】 円筒状の定着フィルム内に固定発熱体と
回転するローラとを有するフィルム状回転部材を定着域
を挟んで上下に2組設け、上側のフィルム状回転部材の
定着フィルムと、下側のフィルム状回転部材の定着フィ
ルムとを挟んで、上側の固定発熱体と下側のローラとを
対向させて配置すると共に、上側のローラと下側の固定
発熱体とを対向させて配置することを特徴とする定着装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、FAX等において、像担持体上に形成したトナー像
を転写材上に転写、定着して画像を形成する電子写真方
式の定着装置及び画像形成装置に関し、特に、像担持体
上のトナー像を転写材の表面に転写または一旦トナー像
受像体上に転写した後転写材の裏面に転写し、定着する
ことにより、転写材の表裏の何れにも画像を形成するこ
とができる定着装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、両面コピーにおいては、像担持体
上に形成された一方の面の画像を転写材上に転写、定着
し、これを一旦両面反転給紙装置に収納し、再び像担持
体上に形成された画像とタイミングを合わせて両面反転
給紙装置より転写材を給送し、転写材上に他方の面の画
像を転写、定着する定着方法がとられている。
【0003】この定着装置を用いた両面コピー装置とし
ては、上記の如く、両面反転給紙装置への給送や定着装
置を2度通す等の転写材の搬送が行われるので、転写材
搬送の信頼性が低く、ジャム等を引き起こす原因となっ
ていた。特に、定着装置部でのジャムもを引き起こし易
く、定着装置部でのジャムもを引き起こした場合のメン
テナンスが複雑であり、また、両面定着の際に、片面に
形成されたトナー像に熱が吸収され、裏面画像の安定し
た定着が行われない原因となっていた。
【0004】これに対し、特公昭49−37538号公
報、特公昭54−28740号公報や特開平1−444
57号公報や特開平4−214576号公報等により転
写材の両面にトナー像を形成後、1回で定着を行うもの
が提案され、特に、特開平1−44457号公報や特開
平4−214576号公報等には像担持体、帯電手段、
像露光手段、現像手段等よりなる像形成手段を複数組ト
ナー像受像体上に並列に配置し、カラー画像の両面コピ
ーを形成する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平1−44457号公報や特開平4−214576
号公報等により提案される両面カラー画像形成は、転写
材の搬送性は向上するが、トナー像受像体上に1色ずつ
カラートナー像を重ねて行くので、色ズレやトナーの散
りやこすれ等の画像劣化が起き易い。
【0006】これに対し、本願発明者らは、像担持体
(第1の像担持手段)に形成したトナー像を一旦トナー
像受像体(第2の像担持手段)に一括して転写し、トナ
ー像受像体上のトナー像と、再度像担持体に形成したト
ナー像とを転写材の両面に転写し、定着する両面画像形
成方法を検討しており、表面画像のトナー像と裏面画像
のトナー像とを定着する定着装置の上下ローラの両方に
発熱体を有する熱定着ローラを用いた定着装置を用いて
いるが、熱容量の大きい上下熱定着ローラを加熱するの
で、ウォーミングアップ時間が長くなってしまったり、
常時両方の発熱体を加熱状態とするため、より多く用い
られる上面(表面)のみの片面画像形成時に、必要とし
ない熱定着ローラにも熱供給を行ったり、間欠的に転写
材の定着が行われる両面画像形成時や下面(裏面)のみ
の片面画像形成時の必要エネルギーに対しても余分なエ
ネルギーが消費されているといった問題を生じる。
【0007】また、片面画像形成や両面画像形成を行う
場合においてウォーミングアップ時間を長く要するとい
った問題がある。
【0008】本発明は上記の問題点を改良し、表面或い
は裏面のみの片面画像形成時や両面画像形成時のそれぞ
れに対応して適正なエネルギー消費が行われ、また、片
面や両面の画像形成を行う場合のウォーミングアップ時
間も短縮され、安定して良好な定着が行われる定着装置
と該定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、円筒状の定
着フィルム内に固定発熱体と回転するローラとを有する
フィルム状回転部材を定着域を挟んで上下に2組設け、
上側のフィルム状回転部材の定着フィルムと、下側のフ
ィルム状回転部材の定着フィルムとを挟んで、上側の固
定発熱体と下側のローラとを対向させて配置すると共
に、上側のローラと下側の固定発熱体とを対向させて配
置することを特徴とする定着装置によって達成される
(第1の発明)。
【0010】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を担持する第1の像担持手段と、
前記第1の像担持手段に担持されたトナー像が転写さ
れ、転写された該トナー像を表面に担持する第2の像担
持手段と、前記第1の像担持手段に担持されているトナ
ー像を転写材の表面に転写する第1の転写手段と、前記
第2の像担持手段に担持されているトナー像を前記転写
材の裏面に転写する第2の転写手段と、前記転写材の両
面に転写されたトナー像を定着する定着装置とを有する
画像形成装置において、円筒状の定着フィルム内に固定
発熱体と回転するローラとを有するフィルム状回転部材
を定着域を挟んで上下に2組設け、表面画像を定着する
上側のフィルム状回転部材の定着フィルムと、裏面画像
を定着する下側のフィルム状回転部材の定着フィルムと
を挟んで、上側の固定発熱体と下側のローラとを対向さ
せて配置すると共に、上側のローラと下側の固定発熱体
とを対向させて配置する定着装置に、未定着のトナー像
を両面に有した転写材を通過させ、両面のトナー像を定
着することを特徴とする画像形成装置によって達成され
る(第2の発明)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下の実施形態の説明において、
カラートナー像の転写材への転写の際に、転写域におい
て像担持体に対向する側の転写材の面(転写材の上側と
いう)に転写する画像を表面画像(上側画像)、転写材
の他方の側の面(転写材の下側という)に転写する画像
を裏面画像(下側画像)という。
【0012】本発明にかかわる画像形成装置の一実施形
態の画像形成プロセスおよび各機構について、図1〜図
7を用いて説明する。図1は、画像形成装置の一実施形
態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2
は、図1の画像形成装置にかかわる両面のトナー像形成
状態を示す図であり、図3は、原稿画像読取手段の一例
を示す図であり、図4は、画像形成装置の制御回路ブロ
ック図であり、図5は、搬送部を示す図であり、図6
は、図5の搬送部の上面図であり、図7は、拍車の斜視
図である。
【0013】図3及び図4に示すように、原稿画像読取
手段としての原稿画像読取装置500は、読取装置本体
501、原稿PSを収納する原稿収納皿505、原稿送
出ローラ502、透明なプレート503、原稿搬送ロー
ラ504、原稿排出皿506及び透明なプレート503
を挟んで設けられ上下より原稿PSの原稿画像を読取る
ライン状の原稿画像読取センサPS1,PS2とによっ
て構成され、外部装置や上記にて説明したカラー画像形
成装置に組込まれた信号線により制御部に接続される。
【0014】原稿送出ローラ502により送出された原
稿PSが透明なプレート503を通過する際に、透明な
プレート503を挟んで上下に設けられた原稿画像読取
センサPS1,PS2により、原稿PSが片面原稿か両
面原稿かの判別(片面、両面判別)と、原稿PSの画像
データの読取とが行われる。
【0015】本実施例では上下1組のセンサにより片
面、両面判別と画像データ読取とを行っているが、画像
データの読取と片面、両面判別とにそれぞれ対応した複
数のセンサを設けてもよく、例えばそれぞれ対応した複
数のセンサを用い、片面、両面判別を行った後画像デー
タの読取りを行ってもよい。原稿画像読取センサPS1
或いはPS2により1束の原稿PSの画像データが読取
られ制御部を通してRAM内に記憶される。
【0016】上記により、両面画像と判別された場合、
図3にて示す原稿画像読取手段により原稿PSの画像デ
ータが読取られ、図4に示すROM内に格納された両面
画像形成プログラムP1が制御部を通してRAM内に読
込まれ制御部により両面画像形成プログラムP1が実行
され以下に示す画像形成プロセスが行われる。
【0017】像担持体であり第1の像担持手段としての
感光体ドラム10は、例えば、光学ガラスや透明アクリ
ル樹脂の透明部材によって形成される円筒状の基体を内
側に設け、透明の導電層、a−Si層あるいは有機感光
層(OPC)等の感光体層を該基体の外周に形成したも
のであり、接地された状態で図1の矢印で示す時計方向
に回転される。
【0018】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
はイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およ
び黒色(K)の各色の画像形成プロセスに用いられ、感
光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向に感光
体ドラム10と対峙して取り付けられ、感光体ドラム1
0の感光体層に対し所定の電位に保持された制御グリッ
ドと、放電電極11aとして例えば鋸歯状電極を用い、
トナーと同極性のコロナ放電とによって帯電作用(本実
施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム
10に対し一様な電位を与える。放電電極11aとして
は、その他ワイヤ電極を用いることも可能である。
【0019】各色毎の像露光手段としての露光ユニット
12は、感光体ドラム10上での露光位置を、スコロト
ロン帯電器11の放電電極11aと現像器13の現像位
置との間で、現像スリーブ131に対して感光体ドラム
10の回転方向上流側に設けた状態で配置される。
【0020】露光ユニット12は、感光体ドラム10の
軸と平行に主走査方向に配列された像露光光発光素子と
してのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状に並
べた線状の露光素子12aと、等倍結像素子としてのセ
ルフォックレンズ12bとが、不図示のホルダに取付け
られた露光用ユニットとして構成される。各色毎の露光
ユニット12が保持部材20に取付けられるが、保持部
材20には各色毎の露光ユニット12の他に一様露光器
12c及び転写同時露光器12dが取付けられて感光体
ドラム10の基体内部に収容される。
【0021】一様露光器12c及び転写同時露光器12
dはLED等の露光素子12aのみでもよいが、像露光
用の露光ユニット12を用いると露光光を拡散せずに狭
い領域を露光して感光体層を除電できるので好ましい。
【0022】別体の画像読み取り装置によって読み取ら
れ、メモリに記憶された各色の画像データがメモリより
順次読み出されて各色毎の露光ユニット12にそれぞれ
電気信号として入力される。
【0023】露光素子としては、その他FL(蛍光体発
光),EL(エレクトロルミネッセンス),PL(プラ
ズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べたもの
が用いられる。この実施形態で使用される発光素子の発
光波長は、裏面から像露光を行うことからカラートナー
に透明性を十分に有しないこれより短い波長でもよい。
400〜900nmの可視光から赤外光迄、感光体層が
感度を有すれば使用される。
【0024】画像形成される色順序と、回転される感光
体ドラム10に、該色順序に従って設けられる現像器1
3は、本実施形態においては、図1の矢印にて示す感光
体ドラム10に対してY,Mの現像器13が感光体ドラ
ム10の左側に、また、C,Kの現像器13が感光体ド
ラム10の右側に配置され、Y,Mの現像器13の現像
ケーシング138の下方にY,Mのスコロトロン帯電器
11が、また、C,Kの現像器13の現像ケーシング1
38の上方にC,Kのスコロトロン帯電器11が配置さ
れる。
【0025】各色毎の現像手段である現像器13は、イ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および黒
色(K)の一成分あるいは二成分の現像剤をそれぞれ収
容し、それぞれ感光体ドラム10の周面に対し所定の間
隙を保って、現像位置において感光体ドラム10の回転
方向と同方向に回転する例えば厚み0.5〜1mm、外
径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるい
はアルミ材で形成された現像スリーブ131を備えてい
る。
【0026】現像器13が不図示の突き当てコロにより
感光体ドラム10と所定の値の間隙、例えば300〜6
00μmをあけて非接触に保たれ、各色毎の現像器13
による現像作用に際しては、現像スリーブ131に対し
直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスが印加さ
れ、現像器の収容する一成分或いは二成分現像剤による
非接触現像が行われて、透明な導電層を接地する負荷電
の感光体ドラム10に対してトナーと同極性(本実施形
態においてはマイナス極性)の直流バイアスを印加し
て、露光部にトナーを付着させる非接触の反転現像が行
われる。このときの現像間隔精度は画像ムラを防ぐため
に20μm程度以下が必要である。
【0027】上記の各色毎の現像器13は、前述したス
コロトロン帯電器11による帯電と露光ユニット12と
による画像書込によって形成される感光体ドラム10上
の静電潜像を直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイア
ス印加による非接触現像法により非接触の状態で帯電極
性と同極性のトナー(本実施形態においては感光体ドラ
ムは負帯電であり、マイナス極性のトナー)により反転
現像する。
【0028】原稿画像として本装置とは別体の画像読取
装置の撮像素子により読み取られた画像あるいは、コン
ピュータで編集された画像が、Y,M,CおよびKの各
色別の画像データとして一旦メモリに記憶し格納され
る。
【0029】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動により感光体ドラム10が図1の矢印
で示す時計方向へ回転され、同時に感光体ドラム10の
左方でイエロー(Y)の現像器13の現像ケーシング1
38の下方に配置されたYのスコロトロン帯電器11の
帯電作用により感光体ドラム10に電位の付与が開始さ
れる。
【0030】感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、Yの露光ユニット12によって第1の色信号すなわ
ちYの画像データに対応する電気信号による露光走査が
開始され感光体ドラム10の回転によってその表面の感
光層に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像を形成す
る。
【0031】前記の潜像はYの現像器13により現像ス
リーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体
ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形
成される。
【0032】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に、さらに感光体ドラム10の左
方、イエロー(Y)の上部でマゼンタ(M)の現像器1
3の現像ケーシング138の下方に配置されたマゼンタ
(M)のスコロトロン帯電器11の帯電作用により電位
が付与され、Mの露光ユニット12の第2の色信号すな
わちMの画像データに対応する電気信号による画像書込
が行われ、Mの現像器13による非接触の反転現像によ
って前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ
(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成される。
【0033】同様のプロセスにより感光体ドラム10の
右方でシアン(C)の現像器13の現像ケーシング13
8の上方に配置されたシアン(C)のスコロトロン帯電
器11、Cの露光ユニット12およびCの現像器13に
よってさらに第3の色信号に対応するシアン(C)のト
ナー像が、また感光体ドラム10の右方、Cの下部で黒
色(K)の現像器13の現像ケーシング138の上方に
配置された黒色(K)のスコロトロン帯電器11、Kの
露光ユニット12およびKの現像器13によって第4の
色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わ
せて形成され、感光体ドラム10の一回転以内にその周
面上にカラーのトナー像が形成される(トナー像形成手
段)。
【0034】これらY,M,C及びKの露光ユニット1
2による感光体ドラム10の感光層に対する画像書込は
ドラムの内部より前述した透明の基体を通して行われ
る。従って第2,第3および第4の色信号に対応する画
像の書込は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く
受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像と
同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【0035】上記の画像形成プロセスによって第1の像
担持手段としての感光体ドラム10上に裏面画像となる
重ね合わせカラートナー像が形成され、感光体ドラム1
0上の裏面画像の重ね合わせカラートナー像が転写域1
4bにおいて、トナーと反対極性(本実施形態において
はプラス極性)の直流電圧が印加される転写器14cに
より、駆動ローラ14d及び従動ローラ14e間に張架
され、感光体ドラム10に近接あるいは接触して設けら
れた第2の像担持手段としてのトナー像受像体14a上
に一括して転写される。この際、良好な転写がなされる
ように、例えば発光ダイオードを用いた転写同時露光器
12dによる一様露光が行われる。
【0036】第2の像担持手段としてのトナー像受像体
14aは例えば厚さ0.5〜2.0mmの無端状のゴム
ベルトで、シリコンゴム或いはウレタンゴムの108
1012Ω・cmの抵抗値をもつ半導電性基体と、ゴムの
基体の外側にトナーフィルミング防止層として1010
1016Ω・cmの抵抗値、厚さ5〜50μmのフッ素コ
ーティングを行った2層構成とされる。この層も同様な
半導電性が好ましい。ゴムベルト基体の代わりに厚さ
0.1〜0.5mmの半導電性のポリエステルやポリス
チレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等
を使用することもできる。
【0037】転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは感光体ドラムAC除電器16により除電を受
けた後、感光体ドラム10のクリーニング手段としての
クリーニング装置19にいたり、感光体ドラム10に当
接したゴム材から成るクリーニングブレード19aによ
ってクリーニングされ、更に、先の画像形成における感
光体の履歴をなくすために、例えば発光ダイオードを用
いた帯電前の一様露光器12cによる露光によって感光
体周面の除電がなされ、引き続き次の画像形成が行われ
る。
【0038】トナー像受像体14a上に形成されている
裏面画像と転写域14bにおける同期がとられて、上記
のカラー画像形成プロセスと同様にして、重ね合わせカ
ラートナー像の表面画像が感光体ドラム10上に形成さ
れる。この時に形成される表面画像は、感光体ドラム1
0上では裏面画像形成とは、互いに鏡像になる様に画像
データを変更する必要がある。
【0039】転写材である記録紙Pが転写材収納手段で
ある給紙カセット15より、送り出しローラ15aによ
り送り出され、転写材給送手段としてのタイミングロー
ラ15bへ搬送される。
【0040】記録紙Pは、タイミングローラ15bの駆
動によって、感光体ドラム10上に担持された表面画像
のカラートナー像と、トナー像受像体14aに担持され
ている裏面画像のカラートナー像との同期がとられて転
写域14bへ給送される。
【0041】この際、記録紙Pは、トナーと同極性の直
流電圧が印加される転写材帯電手段としての紙帯電器1
4fにより、記録紙Pがトナーと同極性に紙帯電され、
トナー像受像体14aに吸着されて転写域14bへ給送
される。紙帯電器14fは接地された従動ローラ14e
と対向して設けられる。
【0042】トナーと同極性に紙帯電を行うことによ
り、トナー像受像体14a上のトナー像や感光体ドラム
10上のトナー像と引き合うことを防止して、トナー像
の乱れを防止している。また、紙帯電器14fへの電圧
の印加は記録紙Pの送られているときのみであり、記録
紙Pの先端の通過直前に電圧の印加が行われ、記録紙P
の通過と同時に電圧が切断される。
【0043】また、転写材帯電手段として、トナー像受
像体14aに当接及び当接の解除可能でトナーと同極性
の直流電圧が印加される導通ローラやブラシ帯電器等を
用いることも可能である。
【0044】トナーと反対極性(本実施形態においては
プラス極性)の電圧が印加される第1の転写手段として
の転写器14cにより感光体ドラム10の周面上の表面
画像が一括して記録紙Pの上面側(表面側)に転写され
る。この際、トナー像受像体14aの周面上の裏面画像
は記録紙Pに転写されないでトナー像受像体14aに存
在する。
【0045】次に、トナーと反対極性(本実施形態にお
いてはプラス極性)の電圧を印加した第2の転写手段と
しての裏面転写器14gによりトナー像受像体14aの
周面上の裏面画像を一括して記録紙Pの下面側(裏面
側)に転写する。この際、裏面画像の良好な転写がなさ
れるように、電圧を印加した裏面転写器14gを接地さ
れた駆動ローラ14dと対向して配置する。また、転写
器14cによる転写の際、良好な転写がなされるよう
に、転写器14cと対向して感光体ドラム10の内部に
設けられた、例えば発光ダイオードを用いた転写同時露
光器12dによる一様露光が行われるようにしてもよ
い。
【0046】各色のトナー像は互いに重なり合うことか
ら、一括転写を可能とするにはトナー層の上層と下層の
トナーとが同様の帯電量で同一極性に帯電していること
が好ましい。このことから、トナー像受像体14a上に
形成したカラートナー像をコロナ帯電により極性反転を
行ったり、感光体ドラム10上に形成したカラートナー
像をコロナ帯電により極性反転を行う両面画像形成で
は、下層のトナーが同極性に十分帯電されないことか
ら、転写が不良となるので好ましくない。
【0047】感光体ドラム10上で反転現像を繰り返
し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナー像を極
性を変えずにトナー像受像体14aに一括転写し、次
に、極性を変えずに記録紙Pに一括転写することが、裏
面画像形成の転写性の向上に寄与するので好ましい。表
面画像形成に対しても、感光体ドラム10上に反転現像
を繰り返し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナ
ー像を極性を変えずに記録紙Pに一括転写することが、
表面画像形成の転写性の向上に寄与するので好ましい。
【0048】以上のことからカラー画像形成において
は、上記の表面や裏面の画像形成法を用いて、第1の転
写手段を動作させて転写材の表面にカラートナー像を形
成し、次に、第2の転写手段を動作させて転写材の裏面
にカラートナー像を形成する両面画像形成法が好ましく
採用される。
【0049】両面にカラートナー像が形成された記録紙
Pが、転写材分離手段としての紙分離AC除電器14h
により除電され、トナー像受像体14aから分離され、
後述する拍車152が設けられた搬送部150を通して
定着手段としての定着装置17へと搬送される。この
際、良好な分離がなされるように、電圧を印加した紙分
離AC除電器14hを接地された駆動ローラ14dと対
向して配置する。
【0050】後に詳述するように、定着装置17は表面
画像(上面側の画像)のトナー像を定着するための上側
のフィルム状回転部材としての上側の熱定着フィルム1
7aと、裏面画像(下面側の画像)のトナー像を定着す
るための下側のフィルム状回転部材としての下側の熱定
着フィルム17bとにより構成される。
【0051】上下の熱定着フィルム17a,17bとで
形成されるニップ部で熱と圧力とを加えられることによ
り記録紙P上の表裏の付着トナー像が定着され、両面画
像記録がなされた記録紙Pが、定着排紙ローラ17c、
搬送ローラ18a,18b及び排紙ローラ18を通して
記録紙Pを反転して搬送され、表面画像のトナー像を下
面として装置上部に排出される。また、図1の一点鎖線
で示すように、定着装置17の出口の定着排紙ローラ1
7cの後部に不図示の切替部材を設け、装置外部のトレ
イへ表面画像のトナー像を上面として直進して排出する
ようにしてもよい。
【0052】トナー像受像体14aのクリーニング手段
としてのトナー像受像体クリーニング装置14iが従動
ローラ14eと対向して設けられる。転写後のトナー像
受像体14aの周面上に残ったトナーが、トナー像受像
体クリーニング装置14iに設けられ、トナー像受像体
14aに当接及び当接の解除可能なブレードによりクリ
ーニングされる。
【0053】また、転写後の感光体ドラム10の周面上
に残ったトナーは裏面画像形成時と同様に感光体ドラム
AC除電器16により除電を受けた後、クリーニング装
置19にいたり、感光体ドラム10に当接したゴム材か
ら成るクリーニングブレード19aによってクリーニン
グ装置19内に掻き落とされ、スクリュウ19bによっ
て図示せぬ排トナー容器に回収される。クリーニング装
置19により残留トナーを除去された感光体ドラム10
はYのスコロトロン帯電器11によって一様帯電を受
け、次の画像形成サイクルにはいる。
【0054】上記の方法を用いることにより、重ね合わ
せカラートナー像の一括転写であるので、トナー像受像
体上のカラー画像の色ズレやトナーの散りやこすれ等が
起こりにくく、画像劣化が少ない良好な両面カラー画像
形成がなされる。
【0055】前記の原稿画像読取装置500において、
片面画像と判別された場合や両面画像と判別された場合
の、図3にて示す原稿画像読取手段により読取られた原
稿PSの画像データを感光体ドラム10による表面のみ
の片面画像としてコピーする場合には、図4に示すRO
M内に格納された第1の像担持手段としての感光体ドラ
ム10による表面の片面画像形成プログラムP2が制御
部を通してRAM内に読込まれ制御部により表面の片面
画像形成プログラムP2が実行され、図1にて説明した
感光体ドラム10による表面のみの画像形成プロセスが
連続して行われる。この場合、前述した定着後の記録紙
Pは反転排出方法が好ましい。
【0056】また、片面画像と判別された場合や両面画
像と判別された場合の、図3にて示す原稿画像読取手段
により読取られた原稿PSの画像データをトナー像受像
体14aによる裏面のみの片面画像としてコピーする場
合には、図4に示すROM内に格納された第2の像担持
手段としてのトナー像受像体14aによる裏面の片面画
像形成プログラムP3が制御部を通してRAM内に読込
まれ制御部により裏面の片面画像形成プログラムP3が
実行され、図1にて説明したトナー像受像体14aによ
る裏面のみの画像形成プロセスが連続して行われる。こ
の場合、前述した定着後の記録紙Pは直進排出方法が好
ましい。
【0057】図5ないし図7によれば、トナー像受像体
14aと定着装置17との間に拍車152が設けられた
搬送部150を設け、トナー像受像体14aより分離さ
れた記録紙Pを搬送部150を通して上下に熱定着フィ
ルム17a,17bが設けられた定着装置17に搬送す
る。
【0058】搬送部150は、箱体151と箱体151
に取付けられた複数個の拍車152と箱体151に張渡
されたワイヤ153とによって構成される。箱体151
の上面部151dに角孔151aと角孔151aの両端
部に溝151b,151cとが設けられ、拍車152の
中心に設けられた支軸152aが角孔151aの両端部
の溝151b,151cに落とし込まれ拍車152が回
転可能に箱体151に取付けられる。
【0059】ワイヤ153がピン154を用いて箱体1
51に張渡されるが、この際、箱体151の凸部151
e,151fによりガイド部材としてのワイヤ153が
拍車152の回転中心の支軸152aより上部に張渡さ
れる。
【0060】拍車152は、好ましくは厚さ0.05〜
0.5mm、外径5〜25mmのものであり、例えば厚
さ0.2mmのステンレス板や銅板等の金属板をエッチ
ング加工し、先端が鋭利な突出部152bを設けた六角
形状の外径10mmの板状の部材よりなる。この金属板
は1010〜1014Ωの抵抗体を介して接地される。拍車
152が金属板を通し、高抵抗体を介して或いは高抵抗
部材を用いて接地されるのは、トナーや転写材が荷電を
有しており、拍車152の電荷蓄積や鏡像力によるトナ
ー付着を除電により防止し、トナー像の乱れを防ぐため
である。
【0061】トナー像が転写された記録紙Pが搬送部1
50に搬送されると、拍車152の回転中心の支軸15
2aより上部に張渡されたワイヤ153により記録紙P
の先端がすくい上げられトナー像が擦られずに拍車15
2に送られ、拍車152の先端部152bが記録紙Pに
接触或いは突刺さる状態で拍車152が従動回転され記
録紙Pが定着装置17へと搬送される。また、拍車15
2の回転中心の支軸152aより上部に張渡されたガイ
ド部材としてのワイヤ153により記録紙Pの後端が落
込むのが防止されトナー像が擦られない。下面にトナー
像が形成された記録紙Pが搬送された場合でもトナー像
が擦られずに搬送される。
【0062】拍車152は、定着装置17の長手方向に
複数の拍車を並列に配置した拍車の組H1,H2,H3
としてそれぞれ設けられる。
【0063】定着手段の構成及び温度制御について図8
〜図14、及び図4を用いて説明する。図8は、定着装
置の断面構成図であり、図9は、図8の概要組立図であ
り、図10は、定着フィルムの詳細説明図であり、図1
1は、ローラの断面図であり、図12は、両面画像形成
時の温度制御タイミングチャートであり、図13は、表
面の片面画像形成時の温度制御タイミングチャートであ
り、図14は、裏面の片面画像形成時の温度制御タイミ
ングチャートである。
【0064】図8に示すように、定着装置17は表面画
像のトナー像を定着するためのフィルム状回転部材とし
ての上側の熱定着フィルム17aと、裏面画像のトナー
像を定着するためのフィルム状回転部材としての下側の
熱定着フィルム17bとにより構成され、上下の熱定着
フィルム17bにより形成されるニップ部で熱と圧力と
を加えられることにより、ニップ部に給送される記録紙
P上の付着トナーが定着される。
【0065】表面画像のトナー像を定着する上側の熱定
着フィルム17aは、円筒状の例えば厚さ20〜100
μm、好ましくは25〜60μmの薄膜の定着フィルム
171aと、該定着フィルム171aの内部に設けられ
る固定発熱体としてのセラミックヒータ172aと、同
じく内部に設けられるローラ174aと、セラミックヒ
ータ172aやローラ174aを保持するためのホルダ
173aとにより構成される。TS1はセラミックヒー
タ172aの裏面に取付けられた温度制御を行うための
例えばサーミスタを用いた温度センサである。
【0066】裏面画像のトナー像を定着する下側の熱定
着フィルム17bは、上側の熱定着フィルム17aより
厚さの厚い、円筒状の例えば厚さ30〜130μm、好
ましくは40〜80μmの薄膜の定着フィルム171b
と、該定着フィルム171bの内部に設けられる固定発
熱体としてのセラミックヒータ172bと、同じく内部
に設けられるローラ174bと、セラミックヒータ17
2bやローラ174bを保持するためのホルダ173b
とにより構成される。TS2はセラミックヒータ172
bの裏面に取付けられた温度制御を行うための例えばサ
ーミスタを用いた温度センサである。
【0067】ホルダ173aの溝173Aにローラ17
4aの軸174Aが落込まれ、また、温度センサTS1
が取付けられたセラミックヒータ172aが溝173B
に落込まれたのち、円筒状の定着フィルム171aがホ
ルダ173aの外周に架渡され、上側の熱定着フィルム
17aが組立られる。
【0068】同様にして下側の熱定着フィルム17bが
組立られ、上下の熱定着フィルム17a,17bが対向
して設けられ、定着装置17が構成される。
【0069】ローラ174aの軸174Aに歯車GA
が、ローラ174bの芯金174Bに歯車GBが嵌込ま
れ、この状態で、歯車GAと歯車GBとが互いに噛合わ
され、不図示の駆動モータにより回転される歯車G1の
駆動を受けて歯車GAと歯車GBとが回転され、上下の
ローラ174a,174bの回転により図8に矢印で示
すように、上側の定着フィルム171aが時計方向に、
また、下側の定着フィルム171bが反時計方向に回転
駆動される。ホルダ173a,173bが回転する定着
フィルム171a,171bの走行ガイドとなる。
【0070】上側のフィルム状回転部材としての熱定着
フィルム17aは、定着域(ニップ部)において、上側
の定着フィルム171aの回転方向に対し上流側に上側
の固定発熱体としてのセラミックヒータ172aが、下
流側にローラ174aが配置され、また、下側のフィル
ム状回転部材としての熱定着フィルム17bは、定着域
において、下側の定着フィルム171bの回転方向に対
し上流側にローラ174bが、下流側に下側の固定発熱
体としてのセラミックヒータ172bが配置される。
【0071】表面画像のトナー像を定着する上側の熱定
着フィルム17aの定着フィルム171aと、裏面画像
のトナー像を定着する下側の熱定着フィルム17bの定
着フィルム171bとを挟んで、上側のセラミックヒー
タ172aと下側のローラ174bとを対向し、また、
上側のローラ174aと下側のセラミックヒータ172
bとを対向して配置する。下側のローラ174bは上側
のセラミックヒータ172aに、また、上側のローラ1
74aは下側のセラミックヒータ172bにそれぞれ定
着フィルム171a,171bを挟んで不図示の弾性部
材により圧接され、上下の定着フィルム171a,17
1bによる定着域(ニップ部)が形成される。
【0072】図11に示すように、上下のローラ174
a,174bは、上下同一の部材が用いられ、例えば外
形10〜20mmの芯金174Bと、芯金174Bの外
周に、芯金174Bと一体に成形される例えば厚さ3m
mのシリコンゴムと、その表面にフッ素ゴムラテックス
がコートされたゴム層174Cとにより構成される。ロ
ーラ174a,174bの表面にフッ素ゴムラテックス
をコートすることにより、定着フィルム171a,17
1bに十分な駆動力を与える。
【0073】上側の熱定着フィルム17aは、円筒状の
例えば厚さ20〜100μm、好ましくは25〜60μ
mの薄膜の定着フィルム171aであり、また、下側の
熱定着フィルム17bは、円筒状の例えば厚さ30〜1
30μm、好ましくは40〜80μmの薄膜の定着フィ
ルム171bであり、下側の熱定着フィルム17bの厚
さが上側の熱定着フィルム17aの厚さより厚みをもっ
て形成される、いずれにしろ、定着フィルム171a,
171bの熱容量は従来用いられていた定着用の熱定着
ローラに対して1/100程度となっておりウォーミン
グアップが略ゼロのクイックスタートが可能となってい
る。
【0074】セラミックヒータ172a,172bは、
アルミナ基板に厚膜印刷により抵抗体とオーバコートガ
ラスを設けたものを用い、固定発熱体より定着フィルム
171a,171b間の熱抵抗を下げている。
【0075】更に、上下の定着フィルム171a,17
1bは同様の構成をなし、図10に示すように、ベース
材171A、導電層171B及び離型層171Cにより
構成される。
【0076】ベース材171Aとしては、高温下におけ
る強度、寸法安定性に優れるポリイミド樹脂が好まし
く、厚みを上側の定着フィルム171aは20〜100
μm、好ましくは25〜60μmまた、下側の定着フィ
ルム171bは30〜130μm、好ましくは40〜8
0μm程度とし、下側の定着フィルム171bの厚さを
上側の定着フィルム171aの厚さより厚くすることが
好ましい。好ましくは厚みを20〜30μm程度以上と
することにより、強度及び剛性を高め、定着フィルム1
71の回転中の寄りを挫屈せずに端部で規制可能とす
る。また、100〜130μmより厚くしすぎると熱伝
導が悪くなり、また、熱伝導も大きくなるために瞬時に
加熱することが困難になり、また、使用する電力も増加
してしまう。
【0077】上記の如く、上側の定着フィルム171a
を下側の定着フィルム171bより薄くすることによ
り、双方の定着フィルム171a,171bの皺の発生
が防止され、また、上側の固定発熱体としてのセラミッ
クヒータ172aよりの熱により、より多く行われる上
側(表面)のみのプリントに良好に対応した定着装置が
可能となる。更に、上側のセラミックヒータ172aよ
りの熱が下側のローラ174bにも効率良く伝導され、
転写材の先端がニップ部に加え込まれる際にトナー像が
乱されることなく、表面或いは裏面(上面或いは下面)
の片面画像や両面画像のトナー像の定着が良好に行われ
る。
【0078】下側の定着フィルム171bは厚さが厚い
分下方からの熱伝導性に劣るが、上流部でニップを形成
しており、上側のセラミックヒータ172aによる熱伝
導があり、また、ニップ部が広いためにトナー像に対し
十分な過熱を行うことができる。
【0079】また、オフセット防止のために、離型層1
71C例えばフッ素樹脂(PFAまたはPTFE)の層
を設けることが好ましいが、更に、定着フィルム171
a,171bのベース材171Aの内面とセラミックヒ
ータ172a,172b表面との間の摺動により発生す
る摩擦電荷の影響をなくすため導電層171Bを設け接
地している。
【0080】また、低湿環境下での記録紙Pの後端部と
の剥離帯電電荷を逃がすように、離型層171Cに導電
フィラをいれ低抵抗化してオフセットを防止している。
ただし、抵抗値が低すぎると転写電荷がリークしてオフ
セットを生じるので、2×1010〜5×1011Ω/cm
2の抵抗値が好ましい。
【0081】また、小サイズ紙を連続通紙すると非通紙
部において温度が過度に高くなる。この記録紙Pの搬送
方向と直交する方向の温度不均一により定着フィルム1
71a,171bにねじれを生じたり、ホルダ173
a,173bの熱劣化を起こしたりするが、上記のよう
にローラ174a,174bのゴム層174Cの厚みを
3mmと薄くし、芯金174Bに熱伝導の良い部材、例
えばアルミ材を用い実用上問題のないレベルとする。
【0082】上記の構成により、定着域でのニップ幅が
広く高い定着性能が得られると共に、低熱容量でウォー
ミングアップ時間が略ゼロの両面定着が可能な定着装置
と該定着装置が設けられた画像形成装置が提供される。
【0083】図12に示すように、両面画像形成時、感
光体ドラム10による表裏の画像形成と呼応して定着装
置17を通過する記録紙Pの搬送タイミングは、表面の
片面画像形成による連続プリントと異なり間欠的に1枚
おきに行われるが、表面画像のトナー像を定着するため
の上側の熱定着フィルム17aは、記録紙Pの通過タイ
ミングと合わせて上側の固定発熱体としてのセラミック
ヒータ172aがon状態として加熱され、画像形成休
止中の定着温度設定値Tと画像形成中の適正な定着温度
設定値T2との交互のレベルの、熱定着フィルム17a
の温度制御が行われる。
【0084】これと同様に、裏面画像のトナー像を定着
するための熱定着フィルム17bは、記録紙Pの通過タ
イミングと合わせて固定発熱体としてのセラミックヒー
タ172bがon状態として加熱され、画像形成休止中
の定着温度設定値Tと画像形成中の適正な定着温度設定
値T2との交互のレベルの、熱定着フィルム17bの温
度制御が行われる。その際、両面画像形成の形成は間欠
的に1枚おきに行われるため、記録紙Pの非通過時間が
長いことから温度制御や温度の均一化可能であり熱容量
が小さな熱定着フィルム17a,17bによっても両面
画像の定着が可能である。
【0085】温度制御は予めROM内に記憶されている
定着温度設定値T,T1,T2と温度センサTS1,T
S2による検知とにより比較回路を介して制御部を通し
て行われる。
【0086】図12において、熱定着フィルム17a,
17bの温度制御は記録紙Pの先後端を挟んだ領域で行
うが、線速度が速いと、その温度制御タイミングを早め
に設定することが必要となる。
【0087】また、図13に示すように、表面の片面画
像形成時、感光体ドラム10による表面の画像形成の定
着装置17を通過する記録紙Pの搬送タイミングは、両
面画像形成や片面のみの裏面の画像形成における連続プ
リントと異なり、感光体ドラム10による連続の表面の
画像形成と呼応して連続的に行われるが、表面画像のト
ナー像を定着するための熱定着フィルム17aは、記録
紙Pの通過タイミングと合わせて上側の固定発熱体とし
てのセラミックヒータ172aがon状態として加熱さ
れ、画像形成休止中の定着温度設定値Tと画像形成中の
適正な定着温度設定値T2との交互のレベルの、熱定着
フィルム17aの温度制御が行われる。表面の片面画像
形成によるコピー中、記録紙Pの通過以前にセラミック
ヒータ172aをon状態として加熱され、画像形成中
の適正な定着温度設定値T1に保つように、熱定着ロー
ラ17aの加熱温度制御が行われる。
【0088】これに対して、熱定着フィルム17bは、
表面の片面画像形成によるコピー中、加熱制御は行わず
そのままとする、或いは、画像形成休止中の定着温度設
定値Tに保つように、熱定着フィルム17bの温度制御
が行われる。
【0089】温度制御は予めROM内に記憶されている
定着温度設定値T,T1と温度センサTS1,TS2に
よる検知とにより比較回路を介して制御部を通して行わ
れる。
【0090】図13において、熱定着フィルム17aの
温度制御は記録紙Pの先後端を挟んだ領域で行うが、線
速度が速いと、その温度制御タイミングを早めに設定す
ることが必要となる。
【0091】また、図14に示すように、裏面の片面画
像形成時、トナー像受像体14aによる裏面の画像形成
と呼応して定着装置17を通過する記録紙Pの搬送タイ
ミングは、表面の片面画像形成による連続プリントと異
なり間欠的に1枚おきに行われるが、裏面画像のトナー
像を定着するための下側の熱定着フィルム17bは、記
録紙Pの通過タイミングと合わせて下側の固定発熱体と
してのセラミックヒータ172bがon状態として加熱
され、画像形成休止中の定着温度設定値Tと画像形成中
の適正な定着温度設定値T2との交互のレベルの、熱定
着フィルム17bの温度制御が行われる。裏面の片面画
像形成によるコピー中、記録紙Pの通過以前にセラミッ
クヒータ172bをon状態として加熱し、画像形成中
の適正な定着温度設定値T2に保つように、熱定着フィ
ルム17bの加熱温度制御が行われる。
【0092】これに対して、熱定着フィルム17aは、
表面の片面画像形成によるコピー中、加熱制御は行わず
そのままとする、或いは、画像形成休止中の定着温度設
定値Tに保つように、熱定着フィルム17bの温度制御
が行われる。
【0093】熱定着フィルム17aは、図14の一点鎖
線にて示すように、裏面の片面画像形成によるコピー
中、記録紙Pの通過以前にセラミックヒータ172bを
on状態として画像形成中の適正な定着温度設定値T1
に保つように加熱することがより好ましく、熱定着フィ
ルム17aをon状態として加熱することによりニップ
部先端が過熱され、転写材の先端がニップ部に加え込ま
れる際にトナー像が乱されることなく、裏面のみの片面
画像のトナー像の定着が良好に行われる。
【0094】温度制御は予めROM内に記憶されている
定着温度設定値T,T2,(T1)と温度センサTS
1,TS2による検知とにより比較回路を介して制御部
を通して行われる。
【0095】図14において、熱定着フィルム17bや
熱定着フィルム17aの温度制御は記録紙Pの先後端を
挟んだ領域で行うが、線速度が速いと、その温度制御タ
イミングを早めに設定することが必要となる。
【0096】上記、図12〜図14によれば、表面の片
面画像形成時や裏面の片面画像形成時や両面画像形成時
にトナー像の定着は熱容量が小さくクイックスタートの
可能な熱定着フィルム17a,17bにより行われるた
め、ウォーミングアップ時間を設けずに良好な定着が行
われる。
【0097】特に、両面画像形成や片面のみの裏面の画
像形成は間欠的に1枚おきに行われるため、裏面のトナ
ー像の定着は熱容量が小さな熱定着フィルム17bによ
っても熱容量が足り、熱定着フィルム17bによる裏面
画像の定着が可能となる。
【0098】なお、画像形成装置は電源スイッチを入れ
た初期動作時、或いは休止モードからプリント動作モー
ドに変更された時に、自動的に両面画像形成の状態に温
度制御が行われるように設定されたり、また、未使用時
間が一定時間を経過すると熱定着フィルム17a,17
bは加熱制御をoffとされるように制御することも可
能である。
【0099】上記にて説明した実施形態の構成により、
表面のみの片面画像形成時や裏面のみの片面画像形成時
や両面画像形成時とでそれぞれ異なったエネルギー消費
が行われ、従来の上下ローラに発熱体を用いた定着手段
に比べ、片面画像形成時、両面画像形成時にそれぞれの
適正なエネルギー消費が行われ、双方共にエネルギー消
費が少なくてすみ、定着域でのニップ幅が広く高い定着
性能が得られると共に、低熱容量でウォーミングアップ
時間が略ゼロの両面定着が可能な定着装置及び画像形成
装置が提供される。
【0100】
【発明の効果】請求項1によれば、片面画像形成時と両
面画像形成時とでそれぞれ異なったエネルギー消費が行
われ、従来の上下ローラに発熱体を用いた定着手段に比
べ、片面画像形成時、両面画像形成時にそれぞれの適正
なエネルギー消費が行われ、双方共にエネルギー消費が
少なくてすみ、定着域でのニップ幅が広く高い定着性能
が得られると共に、低熱容量でウォーミングアップ時間
が略ゼロの両面定着が可能な定着装置が提供される。
【0101】請求項2によれば、定着フィルムの皺の発
生が防止される。
【0102】請求項3によれば、上側の固定発熱体より
の熱により、より多く行われる上側(表面)のみのプリ
ントに対応した定着装置が可能となる。
【0103】請求項4によれば、下側の固定発熱体より
の熱により、下側(裏面)のみのプリントに対応した定
着装置が可能となる。
【0104】請求項5によれば、片面画像形成時と両面
画像形成時とでそれぞれ異なったエネルギー消費が行わ
れ、従来の上下ローラに発熱体を用いた定着手段に比
べ、片面画像形成時、両面画像形成時にそれぞれの適正
なエネルギー消費が行われ、双方共にエネルギー消費が
少なくてすみ、定着域でのニップ幅が広く高い定着性能
が得られると共に、低熱容量でウォーミングアップ時間
が略ゼロの両面定着が可能な画像形成装置が提供され
る。
【0105】請求項6によれば、定着フィルムの皺の発
生が防止される。
【0106】請求項7によれば、上側の固定発熱体より
の熱により、より多く行われる表面(上側)のみのプリ
ントに対応した定着の行える画像形成装置が可能とな
る。
【0107】殊に、請求項6及び7により、上側の固定
発熱体よりの熱が下側のローラに効率良く伝導され、転
写材上の先端トナー像の定着が良好に行われる。
【0108】請求項8によれば、下側の固定発熱体より
の熱により、裏面(下側)のみのプリントに対応した画
像形成装置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形
成装置の断面構成図である。
【図2】図1の画像形成装置にかかわる両面のトナー像
形成状態を示す図である。
【図3】原稿画像読取手段の一例を示す図である。
【図4】画像形成装置の制御回路ブロック図である。
【図5】搬送部を示す図である。
【図6】図5の搬送部の上面図である。
【図7】拍車の斜視図である。
【図8】定着装置の断面構成図である。
【図9】図8の概要組立図である。
【図10】定着フィルムの詳細説明図である。
【図11】ローラの断面図である。
【図12】両面画像形成時の温度制御タイミングチャー
トである。
【図13】表面の片面画像形成時の温度制御タイミング
チャートである。
【図14】裏面の片面画像形成時の温度制御タイミング
チャートである。
【符号の説明】 10 感光体ドラム 11 スコロトロン帯電器 12 露光ユニット 13 現像器 14a トナー像受像体 14c 転写器 14g 裏面転写器 17 定着装置 17a,17b 熱定着フィルム 171a,171b 定着フィルム 172a,172b セラミックヒータ 173a,173b ホルダ 174a,174b ローラ P 記録紙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の定着フィルム内に固定発熱体と
    回転するローラとを有するフィルム状回転部材を定着域
    を挟んで上下に2組設け、 上側のフィルム状回転部材の定着フィルムと、下側のフ
    ィルム状回転部材の定着フィルムとを挟んで、 上側の固定発熱体と下側のローラとを対向させて配置す
    ると共に、 上側のローラと下側の固定発熱体とを対向させて配置す
    ることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記上側の定着フィルムの厚みが、前記
    下側の定着フィルムの厚みよりも薄いことを特徴とする
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記上側のフィルム状回転部材は、前記
    定着域において、前記上側の定着フィルムの回転方向に
    対し上流側に固定発熱体を、また、下流側にローラを配
    置することを特徴とする請求項1または2に記載の定着
    装置。
  4. 【請求項4】 前記下側のフィルム状回転部材は、前記
    定着域において、前記下側の定着フィルムの回転方向に
    対し上流側にローラを、また、下流側に固定発熱体を配
    置することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記
    載の定着装置。
  5. 【請求項5】 トナー像形成手段により形成されたトナ
    ー像を担持する第1の像担持手段と、 前記第1の像担持手段に担持されたトナー像が転写さ
    れ、転写された該トナー像を表面に担持する第2の像担
    持手段と、 前記第1の像担持手段に担持されているトナー像を転写
    材の表面に転写する第1の転写手段と、 前記第2の像担持手段に担持されているトナー像を前記
    転写材の裏面に転写する第2の転写手段と、 前記転写材の両面に転写されたトナー像を定着する定着
    装置とを有する画像形成装置において、 円筒状の定着フィルム内に固定発熱体と回転するローラ
    とを有するフィルム状回転部材を定着域を挟んで上下に
    2組設け、 表面画像を定着する上側のフィルム状回転部材の定着フ
    ィルムと、裏面画像を定着する下側のフィルム状回転部
    材の定着フィルムとを挟んで、 上側の固定発熱体と下側のローラとを対向させて配置す
    ると共に、 上側のローラと下側の固定発熱体とを対向させて配置す
    る定着装置に、 未定着のトナー像を両面に有した転写材を通過させ、両
    面のトナー像を定着することを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記上側の定着フィルムの厚みが、前記
    下側の定着フィルムの厚みよりも薄いことを特徴とする
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 表面画像を定着する前記上側のフィルム
    状回転部材は、前記定着域において、前記上側の定着フ
    ィルムの回転方向に対し上流側に固定発熱体を、また、
    下流側にローラを配置することを特徴とする請求項5ま
    たは6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 裏面画像を定着する前記下側のフィルム
    状回転部材は、前記定着域において、前記下側の定着フ
    ィルムの回転方向に対し上流側にローラを、また、下流
    側に固定発熱体を配置することを特徴とする請求項5〜
    7の何れか1項に記載の画像形成装置。
JP8233977A 1996-09-04 1996-09-04 定着装置及び画像形成装置 Pending JPH1078718A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013011886A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toshiba Corp シートの消去装置
JP2013011864A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toshiba Corp 消色装置及び消色方法

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JP2013011886A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toshiba Corp シートの消去装置
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