JPH1078509A - プラズマディスプレー用のフィルター - Google Patents

プラズマディスプレー用のフィルター

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JPH1078509A
JPH1078509A JP33584196A JP33584196A JPH1078509A JP H1078509 A JPH1078509 A JP H1078509A JP 33584196 A JP33584196 A JP 33584196A JP 33584196 A JP33584196 A JP 33584196A JP H1078509 A JPH1078509 A JP H1078509A
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JP
Japan
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group
atom
plasma display
filter
compound
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Withdrawn
Application number
JP33584196A
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English (en)
Inventor
Tatsu Oi
龍 大井
Yoriaki Matsuzaki
▲頼▼明 松▲崎▼
Kazuhiro Kiyono
和浩 清野
Shin Fukuda
福田  伸
Yojiro Kumagai
洋二郎 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレーからでる近赤外線光を
効率よくカットでき、周辺機器の誤動作を防止できるプ
ラズマディスプレー用フィルターを提供する。 【解決手段】 基材中に、800nm〜1200nmに
極大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物を少なくとも
一種含有してなるディスプレー用フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレーから
放射される近赤外線光(800〜1000nm)をカッ
トし、周辺電子機器の誤動作を防止するプラズマディス
プレー用フィルターに関する。更に詳しくは、基材中
に、800〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤
外線吸収化合物を含有する実用性に優れたプラズマディ
スプレー用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型の薄型テレビ、薄型ディスプ
レー用途等に、プラズマディスプレーが注目され、すで
に市場に出始めている。しかし、プラズマディスプレー
からでる近赤外線光がコードレスホン、近赤外線リモコ
ンを使うビデオデッキ等、周辺にある電子機器に作用
し、誤動作を起こす問題を発見した。近赤外線吸収色素
を用いて近赤外線吸収フィルターを作製することは知ら
れているが、ディスプレーによる誤動作を防止する具体
的な方策については全く知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、プラ
ズマディスプレーから放射される周辺電子機器の誤動作
を引き起こす近赤外線領域の光である800〜900n
m、更に好ましくは800〜1000nmの領域の光を
カットするとともに、ディスプレーの鮮明度を阻害しな
いような可視光線透過率が高い実用的なフィルターを提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、800〜1200
nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物を用い
たフィルターを作製することにより、問題となる近赤外
線光をカットしプラズマディスプレーによる誤動作が防
止できることを見いだした。更に、近赤外線吸収化合物
としてフタロシアニンあるいはナフタロシアニンを用い
ることで、成形性および耐久性に優れた実用的なプラズ
マディスプレー用フィルターができることを見出して、
本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、基材中に、800〜1
200nmに極大吸収波長をを有する近赤外線吸収化合
物を少なくとも一種含有してなるプラズマディスプレー
用フィルター、 近赤外線吸収化合物が、フタロシアニン化合物または
ナフタロシアニン化合物である前記のプラズマディス
プレー用フィルター、 可視光線透過率が40%以上である前記あるいは
のプラズマディスプレー用フィルター、 800〜900nmの平均光線透過率が50%以下で
ある前記のプラズマディスプレー用フィルター、 800〜1000nmの平均光線透過率が50%以下
である前記またはのプラズマディスプレー用フィル
ター、 無機化合物を含有する前記〜のいずれかのプラズ
マディスプレー用フィルター、 電磁波カット層を設けた前記〜のいずれかのプラ
ズマディスプレー用フィルター、 反射防止層を設けた前記〜のいずれかのプラズマ
ディスプレー用フィルター、および、 ぎらつき防止(ノングレア)層を設けた前記〜の
いずれかのプラズマディスプレー用フィルターに関する
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のプラズマディスプレー用
フィルターは、基材中に、800〜1200nmの間に
極大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物を少なくとも
1種含有するものである。近赤外線吸収化合物として
は、無機化合物であれ、有機化合物であれ、高分子であ
れ、低分子であれ、特に限定されないが、可視領域の吸
収が少なく、かつ800〜1000nmの領域を幅広く
吸収できるものが望ましい。また、基材樹脂との相溶
性、成形性に優れ、成形後の耐久性に優れたものが望ま
しい。特に好ましい化合物としてはフタロシアニン化合
物またはナフタロシアニン化合物であり、それらの中で
も更に好ましい具体的な化合物は、下記一般式(1)で
表されるフタロシアニン化合物または下記一般式(2)
で表されるナフタロシアニン化合物が挙げられる。
【0007】
【化3】 〔式中、A1〜A16は各々独立に、水素原子、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基、ヒドロキシスルホニル基、ア
ミノスルホニル基、あるいは、窒素原子、硫黄原子、酸
素原子、またはハロゲン原子を含んでも良い炭素数1〜
20の置換基を表し、かつ、隣り合う2個の置換基が連
結基を介して繋がっていてもよい。但し、A1〜A16
内の少なくとも4つは硫黄原子を介する置換基および/
または窒素原子を介する置換基である。M1は2個の水
素原子、2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原
子、あるいはオキシ金属を表す。〕
【0008】
【化4】 〔式中、B1〜B24は各々独立に、水素原子、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基、ヒドロキシスルホニル基、ア
ミノスルホニル基、あるいは、窒素原子、硫黄原子、酸
素原子、またはハロゲン原子を含んでも良い炭素数1〜
20の置換基を表し、かつ、隣り合う2個の置換基が連
結基を介して繋がっていてもよい。但し、B1〜B24
内の少なくとも4つは酸素原子を介する置換基および/
または硫黄原子を介する置換基および/又は窒素原子を
介する置換基である。M2は2個の水素原子、2価の金
属原子、3価又は4価の置換金属原子、あるいはオキシ
金属を表す。〕
【0009】本発明で用いる一般式(1)で表されるフ
タロシアニン化合物および一般式(2)で表されるナフ
タロシアニン化合物中、A1〜A16、B1〜B24で表され
る置換基において、A1〜A16の内の少なくとも4つは
硫黄原子を介する置換基および/または窒素原子を介す
る置換基であり、またB1〜B24の内の少なくとも4つ
は酸素原子を介する置換基および/または硫黄原子を介
する置換基および/又は窒素原子を介する置換基であれ
ば、その他の置換基については特に制限を受けないが、
以下に具体的に記載する。
【0010】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。
【0011】炭素数1〜20の窒素原子、硫黄原子、酸
素原子、ハロゲン原子を含んでもよい置換基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状の
アルキル基、メトキシメチル基、フェノキシメチル基、
ジエチルアミノメチル基、フェニルチオメチル基、ベン
ジル基、p−クロロベンジル基、p−メトキシベンジル
基、等のヘテロ原子や芳香環を含むアルキル基、フェニ
ル基、p−メトキシフェニル基、p−t−ブチルフェニ
ル基、p−クロロフェニル基、等のアリール基、
【0012】メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオ
キシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ
基、iso−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ
基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−
ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプ
チルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキ
シルオキシ基等のアルコキシ基、メトキシエトキシ基、
フェノキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基、ヒ
ドロキシエトキシ基等のヒドロキシアルコキシ基、ベン
ジルオキシ基、p−クロロベンジルオキシ基、p−メト
キシベンジルオキシ基等のアラルキルオキシ基、フェノ
キシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−t−ブチルフ
ェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、o−アミノフェ
ノキシ基、p−ジエチルアミノフェノキシ基等のアリー
ルオキシ基、
【0013】アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキ
シ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、iso−プロ
ピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ
基、iso−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチ
ルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ
基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカ
ルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ
基、n−ヘプチルカルボニルオキシ基、3−ヘプチルカ
ルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等
のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、
p−クロロベンゾイルオキシ基、p−メトキシベンゾイ
ルオキシ基、p−エトキシベンゾイルオキシ基、p−t
−ブチルベンゾイルオキシ基、p−トリフロルオメチル
ベンゾイルオキシ基、m−トリフルオロメチルベンゾイ
ルオキシ基、o−アミノベンゾイルオキシ基、p−ジエ
チルアミノベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニル
オキシ基、
【0014】メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピ
ルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ
基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t
−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチ
オ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n
−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基等のアル
キルチオ基、ベンジルチオ基、p−クロロベンジルチオ
基、p−メトキシベンジルチオ基等のアラルキルチオ
基、フェニルチオ基、p−メトキシフェニルチオ基、p
−t−ブチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ
基、o−アミノフェニルチオ基、o−(n−オクチルア
ミノ)フェニルチオ基、o−(ベンジルアミノ)フェニ
ルチオ基、o−(メチルアミノ)フェニルチオ基、p−
ジエチルアミノフェニルチオ基、ナフチルチオ基等のア
リールチオ基、
【0015】メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プ
ロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチル
アミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ
基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、2
−エチルヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチ
ルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−n−ペ
ンチルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−
ヘプチルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基等のアル
キルアミノ基、フェニルアミノ基、p−メチルフェニル
アミノ基、p−t−ブチルフェニルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基、ジ−p−メチルフェニルアミノ基、ジ−p
−t−ブチルフェニルアミノ基等のアリールアミノ基、
アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プ
ロピルカルボニルアミノ基、iso−プロピルカルボニ
ルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、iso−
ブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニル
アミノ基、t−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチ
ルカルボニルアミノ基、n−ヘキシルカルボニルアミノ
基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、n−ヘプチル
カルボニルアミノ基、3−ヘプチルカルボニルアミノ
基、n−オクチルカルボニルアミノ基等のアルキルカル
ボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、p−クロロベン
ゾイルアミノ基、p−メトキシベンゾイルアミノ基、p
−メトキシベンゾイルアミノ基、p−t−ブチルベンゾ
イルアミノ基、p−クロロベンゾイルアミノ基、p−ト
リフルオロメチルベンゾイルアミノ基、m−トリフルオ
ロメチルベンゾイルアミノ基等のアリールカルボニルア
ミノ基、
【0016】ヒドロキシカルボニル基、メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカ
ルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル基、n
−ブチルオキシカルボニル基、iso−ブチルオキシカ
ルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、t−
ブチルオキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボ
ニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキ
シルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニ
ル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘ
キシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル
基、メトキシエトキシカルボニル基、フェノキシエトキ
シカルボニル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基等の
アルコキシアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基、フェノキシカルボニル基、p−メトキシフ
ェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカル
ボニル基、p−クロロフェノキシカルボニル基、o−ア
ミノフェノキシカルボニル基、p−ジエチルアミノフェ
ノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基、
【0017】アミノカルボニル基、メチルアミノカルボ
ニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミ
ノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、se
c−ブチルアミノカルボニル基、n−ペンチルアミノカ
ルボニル基、n−ヘキシルアミノカルボニル基、n−ヘ
プチルアミノカルボニル基、n−オクチルアミノカルボ
ニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ジメ
チルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル
基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブ
チルアミノカルボニル基、ジ−sec−ブチルアミノカ
ルボニル基、ジ−n−ペンチルアミノカルボニル基、ジ
−n−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−n−ヘプチル
アミノカルボニル基、ジ−n−オクチルアミノカルボニ
ル基等のアルキルアミノカルボニル基、フェニルアミノ
カルボニル基、p−メチルフェニルアミノカルボニル
基、p−t−ブチルフェニルアミノカルボニル基、ジフ
ェニルアミノカルボニル基、ジ−p−メチルフェニルア
ミノカルボニル基、ジ−p−t−ブチルフェニルアミノ
カルボニル基等のアリールアミノカルボニル基、
【0018】メチルアミノスルホニル基、エチルアミノ
スルホニル基、n−プロピルアミノスルホニル基、n−
ブチルアミノスルホニル基、sec−ブチルアミノスル
ホニル基、n−ペンチルアミノスルホニル基、n−ヘキ
シルアミノスルホニル基、n−ヘプチルアミノスルホニ
ル基、n−オクチルアミノスルホニル基、2−エチルヘ
キシルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル
基、ジエチルアミノスルホニル基、ジ−n−プロピルア
ミノスルホニル基、ジ−n−ブチルアミノスルホニル
基、ジ−sec−ブチルアミノスルホニル基、ジ−n−
ペンチルアミノスルホニル基、ジ−n−ヘキシルアミノ
スルホニル基、ジ−n−ヘプチルアミノスルホニル基、
ジ−n−オクチルアミノスルホニル基等のアルキルアミ
ノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、p−メ
チルフェニルアミノスルホニル基、p−t−ブチルフェ
ニルアミノスルホニル基、ジフェニルアミノスルホニル
基、ジ−p−メチルフェニルアミノスルホニル基、ジ−
p−t−ブチルフェニルアミノスルホニル基等のアリー
ルアミノスルホニル基等が挙げられる。
【0019】隣り合う2個の置換基が連結基を介して繋
がっていてもよい置換基としては、下記式等で表される
ようなヘテロ原子を介して5員環あるいは6員環を形成
する置換基が挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】A1〜A16の内の硫黄原子を介する置換基
および/または窒素原子を介する置換基としては、アミ
ノ基、アミノスルホニル基、上記のアルキルチオ基、ア
リールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、
アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミ
ノ基等が挙げられる。フタロシアニンの吸収波長は通常
600〜750nm程度であるが、硫黄原子あるいは窒
素原子を介する置換基が導入されることにより、吸収が
長波長化され、800nm以上に吸収を有するようにな
る。そのためには、A1〜A16の内の少なくとも4つは
硫黄原子を介する置換基および/または窒素原子を介す
る置換基であり、より好ましくは8つ以上が硫黄原子を
介する置換基および/または窒素原子を介する置換基で
ある。
【0022】B1〜B24の内の酸素原子を介する置換基
および/または硫黄原子を介する置換基および/又は窒
素原子を介する置換基としては、水酸基、上記のアルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基、アミノ基、アミノス
ルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキ
ルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルカルボニルア
ミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げられる。
ナフタロシアニンの吸収波長は通常700〜800nm
程度であるが、酸素原子を介する置換基および/または
硫黄原子を介する置換基および/又は窒素原子を介する
置換基が導入されることにより、吸収が長波長化され、
800nm以上に吸収を有するようになる。そのために
は、B1〜B24の内の少なくとも4つは酸素原子を介す
る置換基および/または硫黄原子を介する置換基および
/または窒素原子を介する置換基である。
【0023】M1あるいはM2で表される2価の金属の例
としては、Cu(II)、Zn(II)、Fe(II)、Co
(II)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd
(II)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti
(II)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd
(II)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)などが挙
げられる。
【0024】1置換の3価金属の例としては、Al−C
l、Al−Br、Al−F、Al−I、Ga−Cl、G
a−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−B
r、In−I、In−F、Tl−Cl、Tl−Br、T
l−I、Tl−F、Al−C 65、Al−C64(CH
3)、In−C65、In−C64(CH3)、Mn(O
H)、Mn(OC65)、Mn〔OSi(CH33〕、
Fe−Cl、Ru−Cl等が挙げられる。
【0025】2置換の4価金属の例としては、CrCl
2、SiCl2、SiBr2、SiF2、SiI2、ZrC
2、GeCl2、GeBr2、GeI2、GeF2、Sn
Cl2、SnBr2、SnF2、TiCl2、TiBr2
TiF2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Zr(O
H)2、Mn(OH)2、Sn(OH)2、TiR2、Cr
2、SiR2、SnR2、GeR2〔Rはアルキル基、フ
ェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す〕、S
i(OR’)2、Sn(OR’)2、Ge(OR’) 2
Ti(OR’)2、Cr(OR’)2〔R’はアルキル
基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、
ジアルキルアルコキシシリル基およびその誘導体を表
す〕、Sn(SR”)2、Ge(SR”)2(R”はアル
キル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を
表す〕などが挙げられる。
【0026】オキシ金属の例としては、VO、MnO、
TiOなどが挙げられる。
【0027】これらの中で特に好ましい中心金属はC
u、Pd、AlCl、TiO、またはVOの場合であ
る。
【0028】本発明のプラズマディスプレー用フィルタ
ーは、基材中に、800〜1200nmに極大吸収波長
を有する近赤外線吸収化合物を少なくとも一種を含有し
てなるもので、本発明でいう基材に含有するとは、基材
の内部に含有されることは勿論、基材の表面に塗布した
状態、基材と基材の間に挟まれた状態等を意味する。
【0029】基材としては、透明樹脂板、透明フィル
ム、透明ガラス等が挙げられる。
【0030】上記化合物を用いて、本願のディスプレー
用フィルターを作製する方法としては、特に限定される
ものではないが、例えば、以下の4つの方法が利用でき
る。 (1)樹脂に近赤外線吸収化合物を混練し、加熱成形し
て樹脂板或いはフィルムを作製する方法、(2)近赤外
線吸収化合物と樹脂モノマーまたは樹脂モノマーの予備
重合体を重合触媒の存在下にキャスト重合し、樹脂板或
いはフィルムを作製する方法、(3)近赤外線吸収化合
物を含有する塗料を作製し、透明樹脂板、透明フィル
ム、或いは透明ガラス板上にコーティングする方法、
(4)近赤外線吸収化合物を接着剤に含有させて、合わ
せ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、合わせガラス等を作製
する方法、等である。
【0031】まず、樹脂に近赤外線吸収化合物を混練
し、加熱成形する(1)の方法において、ベース材料と
なる樹脂としては、樹脂板または樹脂フィルムにした場
合にできるだけ透明性の高いものが好ましく、具体例と
して、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビ
ニル化合物、及びそれらのビニル化合物の付加重合体、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリシアン化ビ
ニリデン、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共
重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共
重合体、シアン化ビニリデン/酢酸ビニル共重合体等の
ビニル化合物又はフッ素系化合物の共重合体、ポリトリ
フルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
ヘキサフルオロプロピレン等のフッ素を含む樹脂、ナイ
ロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリイミド、ポ
リウレタン、ポリペプチド、ポリエチレンテレフタレー
ト等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリオキシメ
チレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシ
ド等のポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルブチラール等を挙げることが出来る
が、これらの樹脂に限定されるものではなく、ガラス代
替となるような高硬度、高透明性を有する樹脂、チオウ
レタン系等の熱硬化樹脂、ARTON(登録商標、日本
合成ゴム(株)製)、ZEONEX(登録商標、日本ゼ
オン(株)製)、OPTOREZ(登録商標、日立化成
(株)製)、O−PET(登録商標、鐘紡(株)製)等
の光学用樹脂を用いることも好ましい。
【0032】作製方法としては、用いるベース樹脂によ
って、加工温度、フィルム化条件等が多少異なるが、通
常、近赤外線吸収化合物を、ベース樹脂の粉体或いはペ
レットに添加し、150〜350℃に加熱、溶解させた
後、成形して樹脂板を作製する方法、押し出し機に
よりフィルム化する方法、押し出し機により原反を作
製し、30〜120℃で2〜5倍に、1軸乃至は2軸に
延伸して10〜200μm厚のフィルムにする方法、等
が挙げられる。なお、混練する際に、紫外線吸収剤、可
塑剤等の通常の樹脂成型に用いる添加剤を加えてもよ
い。近赤外線吸収化合物の添加量は、作製する樹脂板あ
るいは樹脂フィルムの厚み、目的の吸収強度、目的の可
視光透過率等によって異なるが、通常、1ppm〜20
%である。
【0033】次に近赤外線吸収化合物と樹脂モノマーま
たは樹脂モノマーの予備重合体を重合触媒の存在下にキ
ャスト重合し、樹脂板或いはフィルムを作製する(2)
の方法では、それらの混合物を型内に注入し、反応させ
て硬化するか、あるいは金型に流し込んで型内で硬い製
品となるまで固化させて成形する。多くの樹脂がこのプ
ロセスで成形可能であり、例えば、アクリル樹脂、ジエ
チレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリサルファイド、シリコーン樹脂等が
利用できる。それらの中でも、硬度、耐熱性、耐薬品性
に優れたアクリルシートが得られるメタクリル酸メチル
の塊状重合によるキャスティング法が好ましい。なお、
混合する際に、紫外線吸収剤、可塑剤、離型剤等の通常
の樹脂成型に用いる添加剤を加えてもよい。近赤外線吸
収化合物の添加量は、作製する樹脂の厚み、目的の吸収
強度、目的の可視光透過率等によって異なるが、通常、
1ppm〜20%である。
【0034】重合触媒としてはラジカル熱重合開始剤が
利用でき、例えば公知のベンゾイルパーオキシド、p−
クロロベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオ
キシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
カーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−
ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等の過
酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が
使用できる。その使用量は混合物の総量に対して通常
0.01〜5重量%である。熱重合における加熱温度は
通常40〜200℃であり、加熱時間は通常30分〜8
時間程度である。また、熱重合以外に、光重合開始剤や
増感剤を添加して光重合する方法も利用できる。
【0035】塗料化してコーティングする(3)の方法
としては、本発明で使用する近赤外線吸収化合物をバイ
ンダー樹脂及び有機系溶媒に溶解させて塗料化する方
法、近赤外線吸収化合物を数μm以下に微粒化してアク
リルエマルジョン中に分散して水系塗料とする方法、等
がある。前者の方法では、通常、脂肪族エステル系樹
脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、芳
香族エステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポ
リオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂、ポリビ
ニル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル系
変性樹脂(PVB、EVA等)或いはそれらの共重合樹
脂をバインダー樹脂として用いる。更にARTON(登
録商標、日本合成ゴム(株)製)、ZEONEX(登録
商標、日本ゼオン(株)製)、OPTOREZ(登録商
標、日立化成(株)製)、O−PET(登録商標、鐘紡
(株)製)等の光学用樹脂を用いることもできる。
【0036】溶媒としては、ハロゲン系、アルコール
系、ケトン系、エステル系、脂肪族炭化水素系、芳香族
炭化水素系、エーテル系溶媒、あるいはそれらの混合物
系等を用いる。
【0037】近赤外線吸収化合物の濃度は、コーティン
グの厚み、目的の吸収強度、目的の可視光透過率等によ
って異なるが、バインダー樹脂の重量に対して、通常、
0.1〜30%である。また、バインダー樹脂濃度は、
塗料全体に対して、通常、1〜50%である。
【0038】アクリルエマルジョン系水系塗料の場合も
同様に、未着色のアクリルエマルジョン塗料に該化合物
を微粉砕(50〜500nm)したものを分散させて得
られる。塗料中には、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の通
常塗料に用いるような添加物を加えてもよい。
【0039】上記の方法で作製した塗料は、透明樹脂フ
ィルム、透明樹脂板、透明ガラス等の上にバーコータ
ー、ブレードコーター、スピンコーター、リバースコー
ター、ダイコーター、或いはスプレー等でコーティング
して、本発明のディスプレー用フィルターを作製する。
【0040】コーティング面を保護するために保護層を
設けたり、透明樹脂板、透明樹脂フィルム等をコーティ
ング面に貼り合わせることもできる。また、キャストフ
ィルムも本方法に含まれる。
【0041】近赤外線吸収化合物を接着剤に含有させ
て、合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、合わせガラス
等を作製する(4)の方法においては、接着剤として、
一般的なシリコン系、ウレタン系、アクリル系等の樹脂
用、或いは合わせガラス用のポリビニルブチラール接着
剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EV
A)等の合わせガラス用の公知の透明接着剤が使用でき
る。
【0042】近赤外線吸収化合物を0.1〜30%添加
した接着剤を用いて透明な樹脂板同士、樹脂板と樹脂フ
ィルム、樹脂板とガラス、樹脂フィルム同士、樹脂フィ
ルムとガラス、ガラス同士を接着してフィルターを作製
する。また、熱圧着する方法もある。更に上記の方法で
作製したフィルムあるいは板を、必要に応じて、ガラス
板や、樹脂板上に貼り付けることもできる。フィルター
の厚みは作製するプラズマディスプレーの仕様によって
異なるが、通常0.1〜10mm程度である。また、フ
ィルターの耐光性を上げるためにUV吸収剤を含有した
透明フィルム(UVカットフィルム)を外側に貼り付け
ることもできる。
【0043】また、本発明において近赤外線吸収化合物
以外に、800〜1200nmに極大吸収波長は持たな
いが1000nm付近以上の長波長の近赤外線を吸収あ
るいは反射できる無機金属化合物を含有させることで1
000nm付近、更にそれ以上の波長領域がよくカット
できるディスプレー用フィルターが作製可能である。こ
のような無機金属化合物としては、含有させることで可
視領域の透明性を大きく阻害することなく1000nm
付近以上の波長領域の光をカットできるものであれば特
に限定されないが、例えば、金属銅あるいは硫化銅、酸
化銅等の銅化合物、酸化亜鉛を主成分とする金属混合
物、タングステン化合物、YbPO4、ITO(錫ドー
プ酸化インジウム)、ATO(錫ドープ酸化アンチモ
ン)等であり、近赤外線吸収化合物と一緒に混入させて
上記(1)〜(4)の方法でプラズマディスプレー用フ
ィルターを作製することができる。
【0044】無機金属化合物は1ミクロン以下、好まし
くは0.5ミクロン以下さらに好ましくは0.2ミクロ
ン以下の粒径に微粒化することで可視領域の吸収を小さ
くすることができる。
【0045】無機金属化合物の添加量は、作製する樹脂
板あるいはフィルム、塗膜の厚み、目的の吸収強度、目
的の可視光透過率等によって異なるが、通常、塗料ある
いは樹脂成形体全体に対して1〜90%である。また、
近赤外線領域のカット剤として近赤外線吸収化合物のみ
を含有するシートと無機金属化合物のみを含有するシー
トを別々に作製して後で貼り合わせてプラズマディスプ
レー用フィルターを作製する方法も本発明に含まれる。
【0046】プラズマディスプレー用の誤動作防止フィ
ルターは、ディスプレーから放射される近赤外線光をカ
ットするべくディスプレーの前面に設置されるため、可
視光線の透過率が低いと、画像の鮮明さが低下すること
から、フィルターの可視光線の透過率は高い程良く、少
なくとも40%以上、好ましくは50%以上必要であ
る。
【0047】また、近赤外線光のカット領域はリモコン
や伝送系光通信に使用されている800〜900nm、
より好ましくは、800〜1000nmであり、その領
域の平均光線透過率が50%以下になるように設計す
る。より好ましくは30%以下、更に好ましくは20%
以下、特に好ましくは10%以下になるようにカットす
ることが望ましい。このために必要で有れば、近赤外線
吸収化合物を2種類以上組み合わせることもできる。
【0048】また、フィルターの色調を変えるために、
可視領域に吸収を持つ他の色素を本発明の効果を阻害し
ない範囲で加えることも好ましい。また、調色用色素の
みを含有するフィルターを作製し、後で貼り合わせるこ
ともできる。特に、スパッタリング等の電磁波カット層
を設けた場合、元のフィルター色に比べて色合いが大き
く異なる場合があるため、調色は重要である。
【0049】上記の方法で得たフィルターを更に実用的
にするためには、プラズマディスプレーから出る電磁波
を遮断する電磁波カット層、反射防止(AR)層、ノン
グレアー(AG)層等を設けることもできる。それらの
作製方法は特に制限を受けない。例えば、電磁波カット
層は、金属酸化物等のスパッタリング方法等が利用でき
る。通常はSnを添加したIn23(ITO)が一般的
であるが、誘電体層と金属層をフィルター上に交互にス
パッタリング等で積層させることで、近赤外線、遠赤外
線から電磁波まで1000nm以上の光をカットするこ
ともできる。誘電体層としては酸化インジウム、酸化亜
鉛等の透明な金属酸化物等であり、金属層としては銀あ
るいは銀−パラジウム合金が一般的であり、通常、誘電
体層よりはじまり3層、5層、7層、9層あるいは11
層積層する。この場合、ディスプレーより放出される熱
も同時にカットできる。基材としては、金属錯体化合物
を含有するフィルターをそのまま利用しても良いし、樹
脂フィルムあるいはガラス上にスパッタリングした後に
金属錯体化合物を含有するフィルターと貼り合わせても
良い。また、電磁波カットを実際に行う場合はアース用
の電極を設置する必要がある。
【0050】反射防止層は、表面の反射を抑えてフィル
ターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化
物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の
無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるい
は多層に積層させる方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂等
の屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる
方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを
該フィルター上に貼り付けることもできる。
【0051】また必要であればノングレアー(AG)層
を設けることもできる。ノングレアー(AG)層は、フ
ィルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させる
ために、シリカ、メラミン、アクリル等の微粉体をイン
キ化して、表面にコーティングする方法等を用いること
ができる。インキの硬化は熱硬化あるいは光硬化等を用
いることができる。また、ノングレア処理をしたフィル
ムを該フィルター上に貼り付けることもできる。更に必
要で有ればハードコート層を設けることもできる。
【0052】ディスプレー用フィルターの構成は、必要
に応じて変えることができる。近赤外線吸収化合物のみ
を含有するフィルターをそのまま用いることもできる
し、電磁波カットが必要であれば、通常、近赤外線吸収
化合物を含有する基材上に電磁波カット層を設け、更に
反射防止層を設ける。必要であれば、反射防止層の反対
側にノングレアー層を設けることができる。
【0053】本発明のディスプレー用フィルターは可視
光線透過率が高いためディスプレーの鮮明度が損なわれ
ず、ディスプレーから放射される800〜1000nm
付近の近赤外線光を効率よくカットするため、周辺電子
機器のリモコン、伝送系光通信等が使用する波長に悪影
響を与えず、それらの誤動作を防ぐことができるととも
に優れた耐久性を持つ。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明はこれらによりなんら制限されるもの
ではない。
【0055】実施例1 下記式(3)で示されるフタロシアニン化合物3.0g
およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)〔「デルペ
ット80N」(商品名)、旭化成工業(株)製〕10k
gを280℃で溶融混練して、押し出し成型機を用い
て、厚み3mmのフィルターを作製した。該フィルター
について、(株)島津製作所製分光光度計UV−310
0にて透過率を測定した。可視光線透過率(Tv)は6
3.5%(JIS−R−3106に従って計算した)で
あり、800〜900nmの平均光線透過率は9.5%
であった。
【0056】
【化6】
【0057】該フィルターをプラズマディスプレーの画
面に設置して、リモコンを使用する電子機器をディスプ
レーから3m離して誤動作を確認したところ、フィルタ
ーが無い場合は誤動作を起こしたが、フィルターを設置
した場合は誤動作が起こらなかった。
【0058】また、該フィルターを63℃の条件で、カ
ーボンアーク灯で300時間照射して耐久試験を行った
後に可視光線透過率(Tv)および800〜900nm
の平均光線透過率を測定したところ、それぞれ63.9
%、9.7%でありフィルターの劣化はほどんど見られ
なかった。同様に誤動作試験を行ったところ耐久性試験
前と同様誤動作は起こらなかった。
【0059】実施例2 実施例1で用いたフタロシアニン化合物0.3g、重合
触媒(日本油脂(株)製、「パーブチルO」(商品
名))10gおよびメタクリル酸メチル1kgを混合
し、セルキャスティング法にて厚み3mmのフィルター
を作製した。
【0060】このフィルターについて、同様に透過率を
測定したところ、Tv=61.5%、であり、800〜
900nmの平均光線透過率は8.9%であった。
【0061】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0062】実施例3 実施例1において、式(3)のフタロシアニン化合物の
代わりに、下記式(4)の化合物1.5gと下記式
(5)のフタロシアニン化合物1.5gの混合物を用い
た以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製し
た。
【0063】このフィルターについて、同様に透過率を
測定したところ、Tv=55.5%であり、800〜1
000nmの平均光線透過率は9.7%であった。
【0064】
【化7】
【0065】
【化8】
【0066】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0067】実施例4 実施例1において、式(3)のフタロシアニン化合物の
代わりに、式(5)の化合物2.5gと下記式(6)の
ジチオール錯体化合物1.0gとを用いた以外は、実施
例1と同様にしてフィルターを作製した。
【0068】このフィルターについて、同様に透過率を
測定したところ、Tv=61.4%であり、800〜1
000nmの平均光線透過率は12.1%であった。
【0069】
【化9】
【0070】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。
【0071】実施例5 前記式(4)の化合物150gと式(5)の化合物15
0gとを、ポリエチレンテレフタレートペレット120
3〔ユニチカ(株)製〕10kgと混合し、260〜2
80℃で溶融させ、押し出し機で厚み100μmのフィ
ルムを作製した。その後、このフィルムを2軸延伸し
て、厚み25μmのフィルターを作製した。このフィル
ムについて、実施例1と同様に透過率を測定したとこ
ろ、Tv=60.7%であり、800〜1000nmの
平均光線透過率は16.5%であった。
【0072】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0073】実施例6〜17 実施例1において、式(3)のフタロシアニン化合物の
代わりに、下表−1の色素を用いた以外は、実施例1と
同様にしてフィルターを作製した。
【0074】このフィルターについて、同様に透過率、
800〜900nmの平均透過率および800〜100
0nmの平均光線透過率を測定した結果を下表に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところいずれの場合も誤動作
は起こらなかった。また更に実施例1と同様に耐久性試
験を行ったがいずれのフィルターも劣化は見られず、試
験後も誤動作は起こらなかった。
【0079】実施例18 三井東圧化学(株)社製「ユーバンSE−60」(登録
商標)と、同社製「アルマテクス748−5M」(登録
商標)を3:7で混合させた液体(100g)と、実施
例1の色素(2g)およびトルエン(48g)を混合さ
せ、厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムにコーティングし、130℃で15分間乾燥させてフ
ィルターを作製した。
【0080】このフィルターについて、同様に透過率を
測定したところ、Tv=68.5%であり、800〜1
000nmの平均光線透過率は14.8%であった。
【0081】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0082】実施例19 実施例18において、更にITO粉末(平均粒径0.0
4μm)30gを加えた以外は実施例1と同様にしてフ
ィルターを作製した。
【0083】このフィルターについて、同様に透過率を
測定したところ、Tv=50.5%であり、800〜1
000nmの平均光線透過率は9.7%であった。
【0084】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0085】実施例20 実施例1で用いた色素3gをポリビニルブチラール樹脂
1000gに180℃にて溶解して、フィルム作製機に
て幅3m、厚み0.2mmの着色フィルムを作製した。
引き続き、該フィルムを2mm厚のフロートガラスで挟
み込み、140℃、13気圧で20分間処理し、合わせ
ガラスを作製した。このフィルターについて、同様に透
過率を測定したところ、Tv=62.5%であり、80
0〜1000nmの平均光線透過率は15.7%であっ
た。
【0086】該フィルターを実施例1と同様にプラズマ
ディスプレーの画面に設置して、リモコンを使用する電
子機器の誤動作を確認したところ誤動作は起こらなかっ
た。また更に実施例1と同様に耐久性試験を行ったがフ
ィルターの劣化は見られず、試験後も誤動作は起こらな
かった。
【0087】実施例21 実施例5で作製したポリエチレンテレフタレートフィル
ターを片面にノングレア層を有する厚さ2mmのPMM
A板(三菱レーヨン(株)製アクリルフィルターMR−
NG)のノングレア層の形成されていない面と貼り合わ
せて、ノングレア層を有するディスプレー用フィルター
を作製した。
【0088】実施例22 実施例5で作製したポリエチレンテレフタレートフィル
ターの片面にターゲットにインジウムを、スパッタガス
にアルゴン・酸素混合ガス(全圧266mPa:酸素分
圧80mPa)を用いて、酸化インジウム薄膜を、また
ターゲットに銀を、スパッタガスにアルゴンガス(全圧
266mPa)を用いて銀薄膜を、マグネトロンDCス
パッタリング法により、酸化インジウム薄膜40nm、
銀薄膜10nm、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜
10nm、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜10n
m、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜10nm、酸
化インジウム薄膜30nmの順に積層し、電磁波カット
層を作製した。更に、該フィルター(472mm×35
0mm)の薄膜形成面に銀ペースト(三井東圧化学
(株)製)をスクリーン印刷し、乾燥させて厚さ20ミ
クロン、幅10mmの金属電極を形成した。
【0089】更に片面にノングレア層を有する厚さ2m
mのPMMA板(三菱レーヨン(株)製アクリルフィル
ターMR−NG)のノングレア層の形成されていない面
と上記フィルターの導電面側とを貼り合わせて、ディス
プレー用フィルターを作製した。
【0090】実施例23 実施例5で作製したポリエチレンテレフタレートフィル
ターの片面に、ZrO 2/SiO2の混合物(nd=λ/
2)、ZrO2(nd=λ/2)、SiO2(nd=λ/
4)を、順次真空蒸着法で多層被覆させて反射防止層を
作製した。更にその反対側の面上に大日本インキ化学工
業(株)製熱硬化ニス(SF−C−335)3gを、ト
ルエン/メチルエチルケトン(10:1)の混合溶媒1
00gに溶解して塗布し、溶媒を自然乾燥後、150℃
で20秒間硬化させて、1μm厚のノングレア層を作製
した。
【0091】実施例24 フタロシアニン化合物に加えて、赤色系色素(三井東圧
染料(株)製、PSバイオレットRC)8gを添加して
調色した以外は実施例5と全く同様にして厚さ25μm
のフィルターを作製した。そのフィルム上に実施例22
と同様の電磁波カット層および金属電極を形成した後、
厚さ3ミリの強化ガラス板に貼り付けた。更にその両側
に、反射防止フィルム(日本油脂(株)製、リアルック
フィルム)を貼り付けてニュートラル色のプラズマディ
スプレー用フィルターを作製した。
【0092】
【発明の効果】本発明のフィルターは、基材中に、80
0〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収
化合物を含有するため、ディスプレーから放射される8
00〜1000nm付近の近赤外線光を効率よくカット
するため、周辺電子機器の誤動作を抑制する優れた性能
を有する。特にフタロシアニン化合物あるいはナフタロ
シアニン化合物を用いることで、耐久性に優れかつ成形
が容易で様々な方法でディスプレー用のフィルターの作
製が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 17/16 H01J 17/16 // B29K 83:00 (72)発明者 清野 和浩 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 福田 伸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 熊谷 洋二郎 大阪府八尾市弓削町南一丁目43番地 山本 化成株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材中に、800nm〜1200nmに
    極大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物を少なくとも
    一種含有してなるプラズマディスプレー用フィルター。
  2. 【請求項2】 近赤外線吸収化合物がフタロシアニン化
    合物またはナフタロシアニン化合物である請求項1記載
    のプラズマディスプレー用フィルター。
  3. 【請求項3】 フタロシアニン化合物またはナフタロシ
    アニン化合物が下記式(1)または下記式(2)で表さ
    れる化合物である請求項2記載のプラズマディスプレー
    用フィルター。 【化1】 〔式中、A1〜A16は各々独立に、水素原子、ハロゲン
    原子、水酸基、アミノ基、ヒドロキシスルホニル基、ア
    ミノスルホニル基、あるいは、窒素原子、硫黄原子、酸
    素原子、またはハロゲン原子を含んでも良い炭素数1〜
    20の置換基を表し、かつ、隣り合う2個の置換基が連
    結基を介して繋がっていてもよい。但し、A1〜A16
    内の少なくとも4つは硫黄原子を介する置換基および/
    または窒素原子を介する置換基である。M1は2個の水
    素原子、2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原
    子、あるいはオキシ金属を表す。〕 【化2】 〔式中、B1〜B24は各々独立に、水素原子、ハロゲン
    原子、水酸基、アミノ基、ヒドロキシスルホニル基、ア
    ミノスルホニル基、あるいは、窒素原子、硫黄原子、酸
    素原子、またはハロゲン原子を含んでも良い炭素数1〜
    20の置換基を表し、かつ、隣り合う2個の置換基が連
    結基を介して繋がっていてもよい。但し、B1〜B24
    内の少なくとも4つは酸素原子を介する置換基および/
    または硫黄原子を介する置換基および/又は窒素原子を
    介する置換基である。M2は2個の水素原子、2価の金
    属原子、3価又は4価の置換金属原子、あるいはオキシ
    金属を表す。〕
  4. 【請求項4】 可視光線透過率が40%以上である請求
    項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレー用フ
    ィルター。
  5. 【請求項5】 800〜900nmの平均光線透過率が
    50%以下である請求項4に記載のプラズマディスプレ
    ー用フィルター。
  6. 【請求項6】 800〜1000nmの平均光線透過率
    が50%以下である請求項4〜5のいずれかに記載のプ
    ラズマディスプレー用フィルター。
  7. 【請求項7】 無機金属化合物を含有する請求項4〜6
    のいずれかに記載のプラズマディスプレー用フィルタ
    ー。
  8. 【請求項8】 電磁波カット層を設けた請求項1〜7の
    いずれかに記載のプラズマディスプレー用フィルター。
  9. 【請求項9】 反射防止層を設けた請求項1〜8のいず
    れかに記載のプラズマディスプレー用フィルター。
  10. 【請求項10】 ぎらつき防止(ノングレア)層を設け
    た請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマディスプレ
    ー用フィルター。
JP33584196A 1996-07-12 1996-12-16 プラズマディスプレー用のフィルター Withdrawn JPH1078509A (ja)

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