JPH107758A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH107758A
JPH107758A JP8169305A JP16930596A JPH107758A JP H107758 A JPH107758 A JP H107758A JP 8169305 A JP8169305 A JP 8169305A JP 16930596 A JP16930596 A JP 16930596A JP H107758 A JPH107758 A JP H107758A
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JP
Japan
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meth
acrylate
organic solvent
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JP8169305A
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English (en)
Inventor
Noboru Ishikawa
昇 石川
Hiroo Tanaka
博夫 田中
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 臭気が少なく、加えて、とりわけ、乾燥性
ならびに塗膜外観などにも優れるという、極めて実用性
の高い硬化性組成物を提供しようとするにある。 【解決手段】 特定の屈折率を有するビニル系単量体成
分を共重合せしめて得られる、ガラス転移温度が約55
℃〜約120℃の範囲内にある水酸基含有ビニル系重合
体と、ポリイソシアネ−ト化合物と、アニリン点が特定
の範囲内にある有機溶剤とを組み合わせるということに
よって、叙上のような諸特性・諸効果を最大限に発現せ
しめるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
る硬化性組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、
それぞれ、特定の、水酸基含有ビニル系重合体と、ポリ
イソシアネ−ト化合物と、有機溶剤とを必須の構成成分
として含有することから成る、特に、塗料用として適す
るという硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、自動車外装用および自動
車補修用あるいはプラスチック用などの塗装用として
は、水酸基含有アクリル樹脂や、水酸基含有ポリエステ
ル樹脂などのような種々の水酸基含有樹脂と、ポリイソ
シアネ−ト化合物とを主成分とするウレタン系塗料が用
いられて来ている。
【0003】しかしながら、これらのウレタン系塗料に
は、エステル系溶剤や、ケトン系溶剤などのような、い
わゆる極性溶剤類であるとか、あるいは該極性溶剤類
と、芳香族系溶剤類との混合溶剤などが使用されてお
り、ウエット・オン・ウエット塗装などのような塗膜形
成方法などにおいては、メタルの戻りムラや、光沢低下
などが生じ易く、加えて、耐溶剤性などに劣る旧塗膜の
上に再塗装するというような場合などでは、リフティン
グしたりして、所望の塗膜外観が得られないなどといっ
た問題点があった。
【0004】また、最近、特に、前掲したような有機溶
剤類に起因する塗料の臭気が、塗装作業者ならびに塗装
現場の近隣の住民などにとって、大きな問題となってお
り、臭気を少なくした形の塗料系が望まれている。
【0005】こうした問題点に対し、その解決手段の一
つとして、斯かる有機溶剤として、脂肪族系溶剤類を用
い、しかも、こうした脂肪族系溶剤類に分散された形
の、いわゆる非水ディスパ−ジョン型樹脂を用いるとい
う方法もあるが、このような方法においては、リフティ
ングや、臭気などの上での改善化こそ見られるものの、
乾燥性や、塗膜外観などは、まさしく、充分とは言い難
く、特に、速乾性ならびに高外観などが要求されるよう
な自動車補修用などの用途においては、充分に満足でき
るというほどのものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来型技
術に従う限りは、どうしても、臭気が少なく、乾燥性な
らびに塗膜外観などにも優れるという、自動車補修用な
どの用途に、極めて実用性の高い硬化性組成物を提供す
るということは、頗る、困難であった。
【0007】しかるに、本発明者らは、上述したような
従来型技術における種々の問題点などを解決して、とり
わけ、臭気の少ない、加えて、とりわけ、乾燥性や、塗
膜外観などのような塗膜諸性能を、一段と向上化せしめ
た形の、自動車補修用などの用途に、極めて有用なる硬
化性組成物を求めて、鋭意、研究に着手をした。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、とりわけ、臭気が少なく、しかも、乾燥性ならび
に塗膜外観などの塗膜諸性能にも優れるという、自動車
補修用などの用途に対して、極めて実用性の高い硬化性
組成物を提供するということにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合
わせて、鋭意、検討を重ねた結果、屈折率が1.50以
上なるビニル系単量体(a−1)と、該単量体(a−
1)以外の、炭素原子数(以下、炭素数ともいう。)が
少なくとも3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキル
(メタ)アクリレ−ト(a−2)と、水酸基含有ビニル
系単量体(a−3)とを、必須の単量体成分として共重
合せしめてなる重合体であって、しかも、この重合体の
ガラス転移温度が、約55〜約120℃なる範囲内の水
酸基含有ビニル系重合体と、ポリイソシアネ−ト化合物
と、アニリン点が特定の範囲内にある有機溶剤とを必須
の構成成分として含有するという形の硬化性組成物が、
とりわけ、臭気が少なく、加えて、とりわけ、乾燥性や
塗膜外観などの塗膜諸性能に優れるという、極めて実用
性の高い硬化性組成物を見出すに及んで、ここに、本発
明を完成するに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、屈折率
が1.50以上なるビニル系単量体(a−1)の10〜
50重量%と、該単量体(a−1)以外の、炭素数が少
なくとも3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキル
(メタ)アクリレ−ト(a−2)の30〜87重量%
と、水酸基含有ビニル系単量体(a−3)の3〜35重
量%と、その他のビニル系単量体(a−4)の0〜57
重量%とを共重合せしめて得られる重合体であって、し
かも、ガラス転移温度が、約55〜約120℃なる範囲
内にある水酸基含有ビニル系重合体(A)と、ポリイソ
シアネ−ト化合物(B)と、アニリン点が30℃以上
で、かつ、90℃以下なる有機溶剤(c−1)を、少な
くとも50重量%含有する形の特定の有機溶剤(C)と
を、必須も構成成分として含有するということから成
る、とりわけ、臭気が少なく、さらには、とりわけ、乾
燥性および塗膜外観などに優れた塗膜を形成せしめると
いう、斬新なる硬化性組成物を提供しようとするもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、まず、屈折率が1.5
0以上なるビニル系単量体(a−1)の10〜50重量
%と、該単量体(a−1)以外の、炭素数が少なくとも
3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキル(メタ)ア
クリレ−ト(a−2)の30〜87重量%と、水酸基含
有ビニル系単量体(a−3)の3〜35重量%と、その
他のビニル系単量体(a−4)の0〜57重量%とを共
重合せしめて得られる重合体であって、しかも、そのガ
ラス転移温度が約55〜約120℃なる範囲内にある水
酸基含有ビニル系重合体(A)と、ポリイソシアネ−ト
化合物(B)と、アニリン点が30℃以上で、かつ、9
0℃以下なる有機溶剤(c−1)を、少なくとも50重
量%含有する形の有機溶剤(C)とを、必須の構成成分
として含有することから成る硬化性組成物を請求するも
のであるし、
【0012】また、上記したポリイソシアネ−ト化合物
(B)として、特に、25℃において、n−ヘプタン
と、キシレンとの1/1(重量部比)なる混合溶剤
(S)を、ポリイソシアネ−ト化合物の固形分に対して
滴下して行なって、白濁するまでに要する、此の混合溶
剤(S)の滴下量(ミリ・リットル)を、この測定のた
めに採取した該ポリイソシアネ−ト化合物の固形分量
(グラム)で除して、100倍した値で以て定義され
る、n−ヘプタンと、キシレンとの1/1(重量部比)
なる該混合溶剤(S)に対する溶解度が100以上であ
るような特定のものを用いるという、特定の硬化性組成
物をも請求するものであるし、
【0013】さらに、上記した有機溶剤(C)として、
特に、30℃以上で、かつ、90℃以下なるアニリン点
を有する有機溶剤(c−1)の50〜90重量%と、8
℃以上で、かつ、50℃以下なる混合アニリン点を有す
る有機溶剤(c−2)の10〜50重量%と、その他の
有機溶剤(c−3)の0〜40重量%とから成るもので
あるという、特定の硬化性組成物をも請求するものであ
る。
【0014】以下に、本発明を、詳細に説明することと
する。
【0015】まず、本発明に係る硬化性組成物を構成す
る一つの成分である、上記したビニル系重合体(A)に
ついての説明をすることにすると、当該ビニル系重合体
(A)は、屈折率が1.50以上なるビニル系単量体
(a−1)と、(a−1)以外の炭素原子数が少なくと
も3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキル(メタ)
アクリレ−ト(a−2)と、水酸基含有ビニル単量体
(a−3)と、さらに必要に応じて、その他のビニル単
量体(a−4)とを共重合せしめることによって得られ
るというものである。
【0016】ここにおいて、前記した、屈折率が1.5
0以上なるビニル系単量体(a−1)とは、20℃〜2
5℃なる温度範囲における屈折率が、1.50以上なる
ビニル系単量体を指称するものであって、好ましくは、
1.50〜1.70なる範囲内が適切である。
【0017】当該ビニル系単量体(a−1)として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、エチルスチレン、tert−ブチルスチレンまた
はプロピルスチレンあるいはベンジル(メタ)アクリレ
−トなどである。
【0018】かかるビニル系単量体(a−1)は、単独
使用でも、あるいは2種以上の併用でもよいことは、勿
論である。
【0019】また、前記した、(a−1)以外の炭素数
が少なくとも3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキ
ル(メタ)アクリレ−ト(a−2)とは、次に掲げるよ
うな一般式[I]で以て示される単量体類を指称すると
いうものである。
【0020】
【化1】
【0021】[ただし、式中のR1 は水素原子またはメ
チル基を表わすものとし、また、R2は−Cn
2n+1(ただし、nは3〜18なる整数であるものとす
る。)で示されるアルキル基、シクロアルキル基または
側鎖アルキル基含有シクロアルキル基を表わすものとす
る。]
【0022】当該アルキル(メタ)アクリレ−ト(a−
2)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、プロピル(メタ)アクリレ−ト、イソ(iso−)
プロピル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチル(メタ)ア
クリレ−ト、iso−ブチル(メタ)アクリレ−ト、t
ert−ブチル(メタ)アクリレ−ト、sec−ブチル
(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリ
ル(メタ)アクリレ−トもしくはステアリル(メタ)ア
クリレ−トなどをはじめ、さらには、「アクリエステル
SL」[三菱レイヨン(株)製の、C12/C13メタクリ
レ−ト混合物の商品名]、シクロヘキシル(メタ)アク
リレ−ト、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メ
タ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−ト
またはアダマンチル(メタ)アクリレ−トなどである。
【0023】かかるアルキル(メタ)アクリレ−ト(a
−2)は単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよ
いことは、勿論である。
【0024】次いで、前記した、水酸基含有ビニル系単
量体(a−3)として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ル
モノ(メタ)アクリレ−トもしくはポリプロピレングリ
コ−ルモノ(メタ)アクリレ−トの如き、各種の水酸基
含有(メタ)アクリレ−ト類;
【0025】または此等の上掲した各種の(メタ)アク
リレ−ト類に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイドまたはε−カプロラクトンな
どを付加反応せしめた形の、いわゆる長鎖水酸基含有単
量体;あるいは(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸もしくはイタコン酸の如き、各種の不飽和モノカル
ボン酸類または不飽和ジカルボン酸類と、「カ−ジュラ
E」(オランダ国シェル社製の、脂肪酸グリシジルエ
ステルの商品名)の如き、各種のモノエポキシ化合物類
とを、エステル化せしめて得られる形の水酸基含有化合
物などである。
【0026】かかる水酸基含有ビニル系単量体(a−
3)は単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよい
ことは、勿論である。
【0027】また、当該ビニル系重合体(A)には、必
要に応じて、前掲したような、それぞれ、ビニル系単量
体(a−1)およびアルキル(メタ)アクリレ−ト(a
−2)ならびに当該水酸基含有ビニル系単量体(a−
3)と共重合可能なる、その他のビニル系単量体(a−
4)を使用するということが出来る。
【0028】こうしたビニル系単量体(a−4)として
特に代表的なるもののみを例示するにとどめるならば、
メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ
−トもしくはメトキシエチル(メタ)アクリレ−トの如
き、各種の(メタ)アクリレ−ト類;
【0029】マレイン酸、イタコン酸もしくはフマル酸
の如き、各種の不飽和ジカルボン酸と、1価アルコ−ル
とのジエステル類;
【0030】酢酸ビニルまたは「ベオバ」(オランダ国
シェル社製の、分岐状脂肪族モノカルボン酸のビニルエ
ステルの商品名)の如き、各種のビニルエステル類;
「ビスコ−ト BF、BFM、3Fもしくは3FM」
[大阪有機化学(株)製の、含フッ素系アクリルモノマ
−の商品名]、パ−フルオロシクロヘキシル(メタ)ア
クリレ−ト、ジパ−フルオロシクロヘキシルフマレ−ト
の如き、各種の(パ−)フルオロアルキル基含有の、そ
れぞれ、−ビニルエステル類、−ビニルエ−テル類、−
(メタ)アクリレ−ト類ないしは−不飽和カルボン酸エ
ステル類などのような、種々の含フッ素化合物;
【0031】無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸も
しくはシトラコン酸の如き、各種の不飽和ジカルボン酸
または不飽和カルボン酸無水物;あるいは(メタ)アク
リル酸の如き、各種の不飽和モノカルボン酸類;
【0032】グリシジル(メタ)アクリレ−トもしくは
β−メチルグリシジル(メタ)アクリレ−トの如き、各
種のエポキシ基含有(メタ)アクリレ−ト類;
【0033】ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ−
トもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト
の如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレ−ト類;
【0034】(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)ア
クリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルア
クリルアミドもしくはアルコキシ化N−メチロ−ル化
(メタ)アクリルアミドの如き、各種のアミド結合含有
ビニル系単量体類;
【0035】ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメ
チルジエトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、
3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ
エトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルメチルジメトキシシランの如き、各種の加水分解性
シリル基含有ビニル系単量体類;
【0036】2−トリメチルシロキシエチル(メタ)ア
クリレ−ト、2−トリメチルシロキシプロピル(メタ)
アクリレ−ト、4−トリメチルシロキシブチル(メタ)
アクリレ−ト、2−トリエチルシロキシエチル(メタ)
アクリレ−トもしくは3−トリブチルシロキシプロピル
(メタ)アクリレ−トまたは2−トリメチルシロキシエ
チルビニルエ−テル、4−トリメチルシロキシブチルビ
ニルエ−テルもしくは2−トリメチルシロキシエチルア
リルエ−テルの如き、各種のシロキシ基含有ビニル系単
量体類;
【0037】2,3−カ−ボネ−トプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、2−メチル−2,3−カ−ボネ−トプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、4−メチル−3,4−カ−ボ
ネ−トブチル(メタ)アクリレ−ト、3−メチル−3,
4−カ−ボネ−トブチル(メタ)アクリレ−トもしくは
5−エチル−5,6−カ−ボネ−トヘキシル(メタ)ア
クリレ−ト、2,3−カ−ボネ−トプロピルビニルエ−
テルまたはメチル−2,3−カ−ボネ−トプロピルマレ
−ト、
【0038】あるいは4−ビニルオキシカルボニルメチ
ル−2−オキソ−1,3ジオキソラン、4−メチル−4
−ビニルオキシカルボニルメチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソラン、4−(1−プロペニル)オキシカルボ
ニルメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−
ビニルオキシメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラ
ンまたは4−(1−プロペニル)オキシメチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソランの如き、各種のシクロカ−
ボネ−ト基含有ビニル系単量体類;
【0039】ジアルキル(メタ)アクリロイロキシアル
キルホスフェ−ト類や、(メタ)アクリロイルオキシア
ルキルアシッドホスフェ−ト類や、ジアルキル(メタ)
アクリロイロキシアルキルホスファイト類や、(メタ)
アクリロイロキシアルキルホスファイト類;あるいは
(メタ)アクリロニトリルの如き、各種の窒素原子含有
化合物などであるし、あるいは亦、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、フッ化ビニルもしくはフッ化ビニリデンの如
き、各種のハロゲン化オレフィン類などである。
【0040】さらに必要に応じて、いわゆる共重合性不
飽和基含有樹脂として、たとえば、それぞれ、上掲した
ような種々のビニル系単量体をも含む、いわゆる重合性
不飽和単量体と共重合性のある不飽和二重結合を有す
る、油ないしは脂肪酸で以て変性された形の、いわゆる
アルキド樹脂;
【0041】あるいは重合性不飽和単量体類と共重合性
のある不飽和二重結合を有する不飽和基含有ポリエステ
ル樹脂;あるいは亦、重合性不飽和単量体類と共重合性
のある不飽和基含有二重結合を有するアクリル樹脂など
を用いて、かかる共重合性不飽和基含有樹脂類を共重合
せしめるということもまた、可能である。
【0042】また、前記した、その他のビニル系単量体
(a−4)は、とりわけ、乾燥性および耐溶剤性ならび
に塗膜外観などの塗膜諸性能、あるいは前記した有機溶
剤への溶解性などの観点から、必要に応じて、各成分の
使用量と、それらの組み合わせとを、適宜、決定すると
いうようにすればよい。
【0043】当該ビニル系重合体(A)を調製するに
は、前掲したような、各種のビニル系単量体類を用い
て、公知慣用の種々の方法を利用し適用することが出来
るが、就中、ラジカル重合開始剤を用いての、溶液ラジ
カル重合による方法が望ましい。
【0044】かかる溶液ラジカル重合法によって当該ビ
ニル重合体(A)を得るには、後掲するような有機溶剤
のうちの、それぞれ、(c−1)および(c−2)を用
い、必要に応じて、さらに(c−3)をも用いて重合反
応を行なうという方法であるとか、
【0045】さらには、上記した有機溶剤のうちの(c
−3)などを用いて重合反応を行なったのちに、公知慣
用の種々の方法に従って溶剤置換などを行ない、上記し
た有機溶剤のうちの、それぞれ、(c−1)および(c
−2)などを、当該ビニル系重合体(A)に対して含有
せしめるというような形の種々の方法を利用し適用する
ことが出来る。
【0046】当該ビニル系重合体(A)を調製する際に
使用されるラジカル重合開始剤としては、通常、ビニル
系単量体類の重合反応において用いられているようなも
のであれば、いずれも、使用し得ることは勿論である
が、それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示す
るにとどめるならば、アゾビスイソブチロニトリルもし
くはアゾビスイソバレロニトリルの如き、各種のアゾ化
合物類;アセチルパ−オキサイドもしくはベンゾイルパ
−オキサイドの如き、各種のジアシルパ−オキサイド
類;
【0047】メチルエチルケトンパ−オキサイドもしく
はシクロヘキサノンパ−オキサイドの如き、各種のケト
ンパ−オキサイド類;tert−ブチルハイドロパ−オ
キサイドもしくはクメンハイドロパ−オキサイドの如
き、各種のハイドロパ−オキサイド類;ジ−tert−
ブチルパ−オキサイドもしくはジクミルパ−オキサイド
の如き、各種のジアルキルパ−オキサイド類;またはt
ert−ブチルパ−オキシアセテ−トもしくはtert
−ブチルパ−ブチルピバレ−トの如き、各種のパ−オキ
シエステル類などである。
【0048】上掲したような単量体類を使用して、当該
ビニル系重合体(A)を調製する際の、それぞれの単量
体の使用割合としては、屈折率が1.50以上なるビニ
ル系単量体(a−1)の10〜50重量%、好ましく
は、10〜40重量%なる範囲内が適切であるし、(a
−1)以外の炭素数が少なくとも3個なるアルキル基を
側鎖に有するアルキル(メタ)アクリレ−ト(a−2)
の30〜87重量%、好ましくは、40〜80重量%の
範囲内が適切であるし、水酸基含有ビニル系単量体(a
−3)の3〜35重量%、好ましくは、5〜30重量%
なる範囲内が適切であるし、その他のビニル系単量体
(a−4)の0〜57重量%なる範囲内が適切である。
【0049】これらの範囲内に無いというようなビニル
系重合体では、どうしても、とりわけ、乾燥性や耐溶剤
性などに劣るようになったり、さらには、塗膜外観や後
掲するような有機溶剤に対する希釈性などが低下するよ
うになるので、いずれの場合も好ましくない。
【0050】すなわち、屈折率が1.50以上なるビニ
ル系単量体(a−1)の使用割合が10重量%未満の場
合には、どうしても、塗膜外観などが低下し易くなる
し、一方、50重量%を超えて余りにも高くなるという
場合には、どうしても、乾燥性や後掲するような有機溶
剤(c−1)および(c−2)などに対する希釈性など
が低下し易くなるので、いずれの場合も、実用的ではな
い。
【0051】また、(a−1)以外の炭素数が少なくと
も3個なるアルキル基を側鎖に有するアルキル(メタ)
アクリレ−ト(a−2)の使用割合が、30重量%未満
の場合には、どうしても、後掲するような有機溶剤(c
−1)および(c−2)などに対する希釈性などが低下
し易くなるし、一方、87重量%を超えて余りにも高く
なるという場合には、どうしても、塗膜外観などが低下
し易くなるので、いずれの場合も、実用的ではない。
【0052】さらに、水酸基含有ビニル系単量体(a−
3)の使用割合が、3重量%未満の場合にでは、どうし
ても、耐溶剤性などが低下し易くなるし、一方、35重
量%を超えて余りにも高くなるという場合には、どうし
ても、後掲するような有機溶剤(c−1)および(c−
2)などに対する希釈性などが低下し易くなるので、い
ずれの場合も、実用的ではない。
【0053】また、上掲したような、それぞれ、ビニル
系単量体、重合開始剤および後掲するような有機溶剤類
を用いて調製される当該ビニル系重合体(A)として
は、此のガラス転移温度が、約55℃〜約120℃なる
範囲内、好ましくは、55℃〜100℃の範囲内にある
というのが適切であるし、此の重合体の数平均分子量
が、約1,000〜約40,000なる範囲内、好まし
くは、1,000〜30,000なる範囲内にあるとい
うのが適切である。
【0054】すなわち、当該ビニル系重合体のガラス転
移温度が、約55℃未満であるというような場合には、
どうしても、乾燥性などが劣るようになるし、一方、約
120℃を超えて余りにも高くなるという場合には、ど
うしても、塗膜外観などが低下し易くなるので、いずれ
の場合も、実用的ではない。
【0055】また、当該ビニル系重合体の数平均分子量
が、約1,000未満の場合であるというような場合に
は、どうしても、塗膜の乾燥性や耐溶剤性などが劣るよ
うになるし、一方、約40,000を超えて余りにも高
くなるというような場合には、どうしても、後掲するよ
うな有機溶剤(c−1)および(c−2)などに対する
希釈性や、塗膜外観などが低下するというようになるの
で、いずれの場合も実用的ではない。
【0056】ここにおいて言う、上記したガラス転移温
度(Tg)とは、次に示すような、いわゆるFOXの式
で以て算出されるようなものを指称している。
【0057】
【数1】
【0058】[ただし、式中のTgiは、i成分のTg
を、また、miはi成分の重量分率を表わすものとす
る。]
【0059】次いで、本発明に係る硬化性組成物を構成
する一つの成分である、前記したポリイソシアネ−ト化
合物(B)とは、一分子中に少なくとも2個のイソシア
ネ−ト基を有する化合物を指称するというものであり、
このような定義に従う化合物であれば、いずれをも使用
することが出来るが、就中、前記した有機溶剤(C)に
対する希釈性ならびに塗膜外観などの諸性能の観点から
すれば、n−ヘプタンとキシレンとの1/1(重量部
比)なる特定の混合溶剤(S)を、該ポリイソシアネ−
ト化合物の固形分に対して滴下して行なって、白濁する
までに要する該混合溶剤(S)の滴下量(ミリ・リット
ル)を、この測定のために採取した該ポリイソシアネ−
ト化合物の固形分量(グラム)で除して、100倍した
値で以て定義される、こうした、n−ヘプタンとキシレ
ンとの1/1(重量部比)なる混合溶剤(S)に対する
溶解度が、25℃において、100以上であるというよ
うなポリイソシアネ−ト化合物の使用が、特に望まし
い。
【0060】上記した混合溶剤(S)に対する溶解度
が、25℃において、100以上であるというようなポ
リイソシアネ−ト化合物の市販品として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、「バ−ノック DN−
990S、DN−991SもしくはDN−992S」
[大日本インキ化学工業(株)製品]または「デュラネ
−ト TSA−100」[旭化成工業(株)製品]など
である。
【0061】勿論、有機溶剤(S)に対する溶解度が、
25℃において、100未満であるようなポリイソシア
ネ−ト化合物を併用することも可能であって、とりわ
け、希釈性ならびに塗膜外観などの諸性能を損なわない
という限りは、何等、制限されるものではない。
【0062】当該ポリイソシアネ−ト化合物(B)と、
前述したビニル系重合体(A)との配合比率としては、
それぞれの成分中に存在する官能基(反応性基)の当量
比で以て、等当量となるようにすることが望ましいけれ
ども、勿論、本発明は、これらの場合のみに限定される
というものでは、決してなく、本発明の目的を逸脱した
り、本発明の効果を損じない限りにおいて、かかる配合
比率は、適宜、選択するということが出来る。
【0063】次いで、本発明に係る硬化性組成物を構成
する一つの成分である、前記した有機溶剤(C)とは、
アニリン点が、30℃以上で、かつ、90℃以下である
というような特定の有機溶剤(c−1)を、必須の溶剤
成分として含有する形のものを指称し、このような形の
ものであれば、いずれも使用することが出来るが、就
中、アニリン点が、30℃以上で、かつ、90℃以下で
ある当該有機溶剤(c−1)と、混合アニリン点が、8
℃以上で、かつ、50℃以下であるというような特定の
有機溶剤(c−2)と、必要に応じて、その他の有機溶
剤(c−3)とから成るような有機溶剤の使用が、特に
望ましい。
【0064】上記した当該有機溶剤(c−1)として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、「LAW
S」[シェル・ジャパン(株)製品]、「IPソルベン
ト1016もしくは1620」[出光石油化学(株)製
品]、「エクソン ナフサNo.3、No.5もしくは
No.6」[エクソン化学(株)製品]、「アイソパ−
C、E、G、H、LもしくはM」(同上社製品)、「エ
クソ−ル DSP100/140、D30、D40、D
80、D110もしくはD130」(同上社製品)また
は「ペガゾ−ル3040、AN−45もしくは172
5」[モ−ビル石油(株)製品]などであるし、さらに
は、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、n
−ヘキサンまたはn−ヘプタンなどである。
【0065】また、前記した有機溶剤(c−2)として
特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、トル
エンまたはキシレンなどをはじめ、さらには、「ソルベ
ッソ100もしくは150」[エクソン化学(株)製
品]「スワゾ−ル310、1000もしくは1500」
[丸善石油化学(株)製品]または「HAWS」〔シェ
ル化学(株)製品〕などである。
【0066】さらに、当該有機溶剤(c−3)として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコ
−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−
ルモノブチルエ−テルアセテ−トもしくはプロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−トの如き、各種の
エステル系溶剤類;またはメチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンもしくはメチルアミルケトンの如き、
各種のケトン系溶剤類などである。
【0067】上掲したような各種有機溶剤類の、それぞ
れの使用割合としては、アニリン点が、30℃以上で、
かつ、90℃以下なる有機溶剤(c−1)の50〜90
重量%なる範囲内が、混合アニリン点が、8℃以上で、
かつ、50℃以下なる有機溶剤(c−2)の10〜50
重量%なる範囲内が、そして、その他の有機溶剤(c−
3)の0〜40重量%なる範囲内が適切である。
【0068】また、本発明に係る硬化性組成物に対して
は、必要に応じて、公知慣用の種々の硬化触媒をも使用
することが出来る。
【0069】こうした硬化触媒として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、ジブチル錫ジラウレ−
ト、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジオクチル酸鉛もしくは
ナフテン酸コバルトの如き、各種の有機金属化合物;ま
たは1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタ
ンもしくは1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−
ウンデセン−7の如き、各種のアミン化合物などであ
る。
【0070】かくして得られる、本発明に係る硬化性組
成物は、そのまま、クリヤ−塗料として使用するという
ことも出来るし、通常の着色ベ−ス塗料と組み合わせ
て、2コ−ト1ベ−ク塗装用のクリヤ−塗料としても使
用することが出来る。
【0071】さらに、メタリック粉末および/または着
色顔料を配合せしめるということによって、いわゆる着
色塗料とすることも可能である。かかるメタリック粉末
として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
アルミニウム粉末、銅粉末もしくは雲母粉末などである
とか、さらには、酸化チタンなどをコ−ティングした形
の雲母粉末、あるいは亦、雲母状酸化鉄などである。
【0072】また、この着色顔料として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、酸化チタン、弁柄また
はオキサイドイエロ−などのような、いわゆる無機系の
ものや、フタロシアニン系、キナクリドン系あるいはア
ゾ系などのような、いわゆる有機系などである。
【0073】また、本発明に係る硬化性組成物には、さ
らに必要に応じて、ニトロセルロ−スもしくはセルロ−
スアセテ−トブチレ−トの如き、各種の繊維素系樹脂;
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ケトン樹脂または
石油樹脂;前述したようなビニル系重合体(A)以外
の、種々のアクリル系樹脂またはシリコン樹脂などであ
るとか、オイルフリ−アルキド樹脂またはアルキド樹脂
などであるとか、エポキシ樹脂の如き、各種の樹脂類な
どをも配合するということが出来る。
【0074】本発明に係る硬化性組成物には、さらに、
たとえば、レベリング剤、レオロジ−コントロ−ル剤、
シランカップリング剤、酸化防止剤、光安定剤あるいは
紫外線吸収剤などのような、公知慣用の種々の添加剤類
をも配合せしめるということが可能である。
【0075】このようにして得られる、本発明の硬化性
組成物は、スプレ−塗装、ロ−ラ−塗り、あるいは刷毛
塗りなどのような公知慣用の種々の塗装方法で以て塗布
することが出来るが、そうした塗布後の乾燥条件として
は、常温乾燥あるいは加熱乾燥も可能であり、その際の
乾燥設備は、それぞれの塗料の種類ならびに特性などに
応じて、適宜、決定するというようにすればよい。
【0076】以上のようにして得られる、本発明に係る
硬化性組成物は、とりわけ、臭気が少なく、加えて、と
りわけ、乾燥性や塗膜外観などに優れるというものであ
る。
【0077】したがって、以上において詳説して来た通
り、本発明に係る硬化性組成物は、特に、自動車補修用
として、自動車外装用として、さらには、プラスチック
用などの、諸々の塗装用として、極めて実用性の高いも
のである。
【0078】また、本発明に係る硬化性組成物は、上述
したような種々の用途以外にも、主として、たとえば、
建築外装用などや、建材用あるいは重防食用などとして
の塗装用としても、極めて有効裡に利用し適用すること
が出来るというものである。
【0079】ここにおいて、被塗物基材として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、
ステンレス・スチ−ル、クロム・メッキ、トタン板また
はブリキ板などのような、鉄ないしは非鉄金属の諸素材
または諸製品などであるし、あるいは上掲したような、
公知慣用の種々の、木工用、建築用、建材用、ガラス用
または各種のプラスチックス製品用として用いられる、
種々の諸素材または諸製品などである。
【0080】
【実施例】次に、本発明を、参考例、実施例および比較
例により、一層、具体的に説明することにするが、本発
明は、これらの例示の例のみに、決して、限定されると
いうようなものではない。なお、以下において、部およ
び%は、特に断りの無い限りは、すべて重量基準である
ものとする。
【0081】参考例1〔ビニル系重合体(A)の調製
例〕 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備
え付けた反応容器に、「アイソパ−E」(前出社製品;
アニリン点=74℃)の800部およびキシレン(混合
アニリン点=10.8℃)の200部を入れ、器内温度
を115℃にまで昇温した。
【0082】次いで、スチレンの120部、tert−
ブチルメタクリレートの580部、「アクリエステルS
L」[三菱レイヨン(株)製のC12/C13メタクリレー
ト混合物]の140部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートの150部およびメタクリル酸の10部からなる
単量体混合物と、tert−ブチルパ−オキシ(2−エ
チルヘキサノエ−ト)の70部およびtert−ブチル
パ−ベンゾエ−トの3部からなる混合物とを、6時間を
要して滴下した。
【0083】滴下終了後も、同温度に、10時間のあい
だ保持することによって、ガラス転移温度が60℃で、
かつ、不揮発分が50%なる、目的ビニル系重合体
(A)の溶液を得た。以下、このビニル系重合体(A)
の溶液を(A−1)と略記する。
【0084】参考例2(同上) 使用すべき有機溶剤ならびにビニル系単量体を、それぞ
れ、「エクソ−ル DSP100/140」(前出社製
品;アニリン点=63℃)の850部および「スワゾ−
ル310」(前出社製品;混合アニリン点=43.6
℃)の150部に;スチレンの150部、tert−ブ
チルメタクリレートの490部、2−エチルヘキシルメ
タクリレートの235部、2−ヒドロキシエチルメタク
リレートの115部およびメタクリル酸の10部に変更
した以外は、参考例1と同様にして、反応を行なうとい
うことによって、ガラス転移温度が65℃で、かつ、不
揮発分が50%なる、目的ビニル系重合体(A)の溶液
を得た。以下、このビニル系重合体(A)の溶液を、
(A−2)と略記する。
【0085】参考例3(同上) 使用すべき有機溶剤ならびにビニル系単量体を、それぞ
れ、「エクソ−ル DSP100/140」の800部
およびキシレンの200部に;スチレンの150部、イ
ソボルニルメタクリレートの500部、2−エチルヘキ
シルアクリレ−トの190部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートの150部およびメタクリル酸の10部に
変更した以外は、参考例1と同様にして、反応を行なう
ということによって、ガラス転移温度が69℃で、か
つ、不揮発分が50%なる目的ビニル系重合体(A)の
溶液を得た。以下、このビニル系重合体(A)の溶液
を、(A−3)と略記する。
【0086】参考例4(同上) 使用すべき有機溶剤ならびにビニル系単量体を、それぞ
れ、「エクソ−ル DSP100/140」の750部
およびキシレンの250部に;スチレンの150部、t
ert−ブチルメタクリレートの300部、イソボルニ
ルメタクリレートの270部、「アクリエステルSL」
の120部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの1
50部およびメタクリル酸の10部に変更した以外は、
参考例1と同様にして、反応を行なうということによっ
て、ガラス転移温度が78℃で、かつ、不揮発分が50
%なる、目的ビニル系重合体(A)の溶液を得た。以
下、このビニル系重合体(A)の溶液を、(A−4)と
略記する。
【0087】参考例5(対照用ビニル系重合体の調製
例) 使用すべき有機溶剤ならびにビニル系単量体を、キシレ
ンの400部および酢酸n−ブチルの600部に;スチ
レンの50部、メチルメタクリレートの450部、エチ
ルメタアクリレ−トの230部、n−ブチルアクリレ−
トの110部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレ−ト
の150部およびメタクリル酸の10部に変更した以外
は、参考例1と同様にして、反応を行なうということに
よって、ガラス転移温度が61℃で、かつ、不揮発分が
50%なる、対照用ビニル系重合体の溶液を得た。以
下、この対照用ビニル系重合体の溶液を、(R−1)と
略記する。
【0088】参考例6(クリヤ−コ−ト塗料の調製例) 参考例1で得られたビニル系重合体溶液(A−1)と、
「バ−ノック DN−990S」[大日本インキ化学工
業(株)製の、ポリイソシアネ−ト化合物の商品名;イ
ソシアネ−ト含有量=18.0%、n−ヘプタンとキシ
レンとの1/1(重量部比)なる混合溶剤(S)に対す
る溶解度=1000以上]などとを用いて、第1表に示
すような配合比率に従って配合せしめ、次いで、希釈溶
剤〔キシレン/スワゾ−ル310/エクソ−ル DSP
100/140=30/10/60(重量部比)〕によ
り、25℃における、フォ−ド・カップNo.4で以
て、15秒なる粘度に調整せしめるということによっ
て、目的とするクリヤ−コ−ト塗料を作製した。以下、
これを(CC−1)と略記する。
【0089】参考例7〜9(同上) 参考例2〜4で得られた、(A−2)〜(A−4)な
る、それぞれのビニル系重合体溶液と、「バ−ノック
DN−990S」などとを用いて、第1表に示すような
配合比率に従って配合せしめるというように変更した以
外は、参考例6と同様にして、各種のクリヤ−コ−ト塗
料を作製した。以下、これらを、順次、それぞれ、(C
C−2)〜(CC−4)と略記する。
【0090】参考例10(対照用クリヤ−コ−ト塗料の
調製例) 参考例5で得られた対照用ビニル系重合体溶液(R−
1)と、「バ−ノックDN−990S」などとを用い
て、第1表に示すような配合比率に従って配合せしめ、
次いで、希釈溶剤〔キシレン/酢酸n−ブチル/酢酸エ
チル/メチルエチルケトン/プロピレングリコ−ル・モ
ノメチルエ−テルアセテ−ト=30/40/10/10
/10(重量部比)〕により、25℃における、フォ−
ド・カップNo.4で以て、15秒なる粘度に調整せし
めるということによって、対照用のクリヤ−コ−ト塗料
を得た。以下、これを(CC−5)と略記する。
【0091】参考例11(同上) 「アクリディック A−801−P」[大日本インキ化
学工業(株)製の、水酸基含有アクリル樹脂の商品名;
トルエン/酢酸n−ブチル=60/40(重量部比)な
る組成溶剤の、不揮発分が50%なる溶液]と、「バ−
ノック DN−980」[大日本インキ化学工業(株)
製の、ポリイソシアネ−ト化合物の商品名;イソシアネ
−ト含有量=15.5%]などとを用いて、第1表に示
すような配合比率に従って配合せしめ、次いで、参考例
10と同様にして、対照用のクリヤ−コ−ト塗料を作製
した。以下、これを(CC−6)と略記する。
【0092】参考例12(同上) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合せしめたものを、希釈溶剤〔LAWS/アイソ
パ−E/キシレン=50/30/20(重量部比)〕に
より、25℃における、フォ−ド・カップNo.4で以
て、15秒なる粘度に調製せしめるということによっ
て、対照用のクリヤ−コ−ト塗料とした。
【0093】 「アクリディツク A−845」 100部 [大日本インキ化学工業(株) 製の、非水ディスパ−ジョン 型水酸基含有アクリル樹脂の 商品名;LAWS/ソルベッ ソ100=80/20(重量 部比)なる組成の溶剤の、不 揮発分が57%なる溶液] 「バ−ノック DN−990S」 10部 ジブチル錫ジラウレ−ト 0.5部 「チヌビン328」 0.3部 「サノ−ルLS−765」 0.3部 ────────────────────────────────── 111.1部
【0094】以下、これを(CC−7)と略記する。
【0095】参考例13(二液型メタリックベ−スコ−
ト塗料の調製例) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈溶剤〔トルエン/キシレン/
酢酸エチル/酢酸n−ブチル/メチルイソブチルケトン
=30/30/10/20/10(重量部比)〕によ
り、25℃における、フォ−ド・カップNo.4で以
て、12秒なる粘度に調製せしめるということによっ
て、二液型メタリック・ベ−スコ−ト塗料と為した。
【0096】 「アクリディック 44−127」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製 の、水酸基含有アクリル樹脂の 商品名;不揮発分=50%] 「バ−ノック DN−980」 16部 「ディスパロン4200−10」 4部 [楠本化成(株)製の、ポリエチ レン・ワックスの商品名] 「アルペ−スト7160N」 16部 [東洋アルミ(株)製の、アルミ ニウム・ペ−ストの商品名] ────────────────────────────────── 136部
【0097】以下、これを(BC−1)と略記する。
【0098】
【表1】
【0099】《第1表の脚注》 (註1) 「DN−990S」……………「バ−ノック
DN−990S」の略記
【0100】(註2) キシレンの1%希釈溶液を使用
した。
【0101】(註3) 「チヌビン328」……………
スイス国チバガイギ−社製の、紫外線吸収剤の商品名
【0102】(註4) 「サノールLS−765」……
三共(株)製の、光安定剤の商品名
【0103】
【表2】
【0104】《第1表の脚注》 (註1) 「A−801−P」……………「アクリディ
ック A−801−P」の略記
【0105】(註2) 「DN−980」………………
「バ−ノック DN−980」の略記
【0106】実施例1〜4ならびに比較例1〜3 軟鋼板上に、参考例14で得られた二液型メタリック・
ベ−スコ−ト塗料を、エアスプレ−で以て、乾燥膜厚が
20マイクロ・メ−タ−(μm)となるように塗装せし
めた。
【0107】次いで、10分間のあいだ、セッティング
を行なったのちに、参考例6〜9と、参考例10および
11ならびに12とで得られた、それそれのクリヤ−コ
−ト塗料を、エアスプレ−で以て、乾燥膜厚が60μm
となるように、ウエット・オン・ウェツトで以て塗装せ
しめ、次いで、20分間のあいだ、セッティングを行な
ったのちに、60℃で、30分間のあいだ、加熱乾燥せ
しめるということによって、各種の、試験片たる硬化塗
膜を得た。
【0108】しかるのち、かくして得られた、それぞれ
の試験片について、諸々の塗膜性能の評価判定試験を行
なった。それらの結果は、まとめて、第2表に示す。
【0109】試験方法および評価方法
【0110】第2表に示している、各塗膜についての性
能の判定評価は、下記するような要領で以て、すなわ
ち、下記するような方法に従って行なったものである。
【0111】臭気…………………クリヤ−コ−ト塗料な
らびに該塗料の塗装時における臭気を、5名の官能テス
トによって、総合的に調べるということによって、次の
基準で以て表示した。
【0112】 ○…極く僅かに臭気を感じる程度である場合 △…やや臭気を感じる場合 ×…強い臭気を感じる場合
【0113】鮮映性………………塗面の、主として、光
沢ならびに平滑性を、目視により、総合的に調べるとい
うことによって、次の基準で以て表示した。
【0114】 ○…非常に優れている △…やや劣る ×…著しく劣る
【0115】メタリック感………塗面の、メタルの戻り
ムラ状態を、目視により評価判定して、次の基準で以て
表示した。
【0116】 ○…非常に優れている △…やや劣る ×…著しく劣る
【0117】乾燥性………………加熱乾燥を行なってか
ら、室温に、1時間のあいだ放置したのちに、ドイツ国
エリクセン社製の、振り子式硬度計を用いて、ケーニッ
ヒ硬度を測定した。此の数値が高いほど硬質であるとい
うことを意味する。
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】
【発明の効果】以上に詳説したように、本発明に係る硬
化性組成物は、とりわけ、臭気が少なく、加えて、とり
わけ、乾燥性ならびに塗膜外観などの塗膜諸性能にも優
れるという、自動車補修用などの用途に極めて実用性の
高いものであり、したがって、本発明は、極めて、斬新
にして有用なる硬化性組成物を提供することが出来ると
いうものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率が1.50以上なるビニル系単量
    体(a−1)の10〜50重量%と、該単量体(a−
    1)以外の、炭素原子数が少なくとも3個なるアルキル
    基を側鎖に有するアルキル(メタ)アクリレ−ト(a−
    2)の30〜87重量%と、水酸基含有ビニル系単量体
    (a−3)の3〜35重量%と、その他のビニル系単量
    体(a−4)の0〜57重量%とを共重合せしめて得ら
    れる重合体であって、しかも、ガラス転移温度が約55
    〜約120℃なる範囲内にある水酸基含有ビニル系重合
    体(A)と、ポリイソシアネ−ト化合物(B)と、アニ
    リン点が30℃以上で、かつ、90℃以下なる有機溶剤
    (c−1)を、少なくとも50重量%含有する有機溶剤
    (C)とを、必須の構成成分として含有することを特徴
    とする、硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記したポリイソシアネ−ト化合物
    (B)が、25℃において、n−ヘプタンと、キシレン
    との1/1(重量部比)なる混合溶剤(S)を、ポリイ
    ソシアネ−ト化合物の固形分に対して滴下して行なっ
    て、白濁するまでに要する該混合溶剤(S)の滴下量
    (ミリ・リットル)を、この測定のために採取した該ポ
    リイソシアネ−ト化合物の固形分量(グラム)で除し
    て、100倍した値で以て定義される、n−ヘプタン
    と、キシレンとの1/1(重量部比)なる混合溶剤
    (S)に対する溶解度として、100以上を有するもの
    である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 前記した有機溶剤(C)が、30℃以上
    で、かつ、90℃以下なるアニリン点を有する有機溶剤
    (c−1)の50〜90重量%と、8℃以上で、かつ、
    50℃以下なる混合アニリン点を有する有機溶剤(c−
    2)の10〜50重量%と、その他の有機溶剤(c−
    3)の0〜40重量%とから成るものである、請求項1
    に記載の硬化性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009155396A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Nippon Paint Co Ltd クリヤー塗料組成物及び複層塗膜形成方法

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