JPH1076999A - 回転翼検知アンテナ切換装置 - Google Patents

回転翼検知アンテナ切換装置

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JPH1076999A
JPH1076999A JP23652496A JP23652496A JPH1076999A JP H1076999 A JPH1076999 A JP H1076999A JP 23652496 A JP23652496 A JP 23652496A JP 23652496 A JP23652496 A JP 23652496A JP H1076999 A JPH1076999 A JP H1076999A
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signal
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detector
transmission
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は、受信信号を基に推定しており正確な
切換時点が得られないので正確で安定した通信用アンテ
ナの切換が行える回転翼検知アンテナ切換装置を得る。 【解決手段】 ヘリコプタ機体に設置される衛星通信の
ための複数のアンテナ用であって、回転翼の位置検知器
と、この検知器の出力からアンテナの通信路との平均瞬
断時間を計算する計算手段と、この計算結果から複数の
アンテナを切り換えて送受信部と接続するアンテナ切換
手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリコプタの機
体に設置する衛星通信用アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリコプタ搭載を対象とした衛星通信に
関しては、従来から検討されている。例えば、図11に
示す特開平2−295205号公報に示された第1の従
来のアンテナ装置では、複数個のアンテナと1個のアン
テナ切換器と1個の無線送受信器及び1個の回転同期信
号検出器から構成され、回転同期信号検出器の信号に同
期させて複数個のアンテナの合成出力波が一定になるよ
う、アンテナを切り換える方式が提案されている。しか
しながら、ヘリコプタの回転翼の回転数についての情報
は、回転数表示用の計器により容易に得られるが、回転
翼がどの位置にあるかという情報については未知であ
り、回転同期信号検出は簡単ではない。本従来例では、
図11(b)の配置図には同期信号検出器がないことか
ら、受信信号それ自体から生成していると推測される。
しかし、原理的には定常回転でなければ対応アンテナか
らの受信信号が何時まで続くかは予測できず、また、送
信の切り換えも考えれば、アンテナ切換方法についての
開示がない。
【0003】この課題に対し、ヘリコプタ回転翼の回転
に同期させるのではなく、回転翼がアンテナの真上を通
過する直前を検知し、アンテナを切り換える構成が考え
られている。図12(a),(b)は、例えば、特開平
5−167344号公報に示された第2の従来の回転翼
検知切り換えアンテナ装置を示す説明図である。ここで
は、説明を簡単にするために、一対のアンテナの場合に
ついて示している。図12(b)は、同公報による回転
翼検知切り換えアンテナ装置のアンテナと回転翼検知器
の配置を説明する図である。図12(a)は、同公報に
よる回転翼検知切り換えアンテナ装置を含む送受信系統
を示すブロック図である。図において、1a,1bは、
一対のアンテナ、2はヘリコプタの回転翼、3はヘリコ
プタの機体、4は送受分離器、5は受信部、8は送信
部、9a,9bは回転翼検知器、10はアンテナ切換器
である。
【0004】このような従来の回転翼検知切り換えアン
テナ装置においては、ヘリコプタ機体に設置する一対の
アンテナ1a,1bと回転翼検知器9a,9bの配置
は、回転翼2の移動方向が図12に示す矢印方向とする
と、回転翼検知器9a、アンテナ1a、回転翼検知器9
b、アンテナ1bの順に交互に機体3上に配置し、一方
のアンテナ1aから通信衛星を見る方向が回転翼2によ
り遮られているときは、他方のアンテナ1bから通信衛
星を見る方向が回転翼により遮られず視界が空いている
位置関係に配置する。
【0005】回転翼2を回転翼検知器9aが検知したと
きは、アンテナ1bの視界は空いているので、アンテナ
1bと送受分離器4とが接続するようにアンテナ切換器
10を駆動し、回転翼2が移動して回転翼検知器9bが
検知したときは、アンテナ1aの視界が空いているの
で、アンテナ1aと送受分離器4とが接続するようにア
ンテナ切換器10を駆動する。回転翼2が回ってくる度
に、上記のアンテナ切換を繰り返し送受信を行う。上記
構成では、回転翼検知器とアンテナとが対になってお
り、その対が翼に遮られて衛星からの受信ができない場
合は、他のアンテナを使用する。つまり、検知器は、ア
ンテナ同様に衛星からの電波の受信の可否で翼に遮られ
ているか否かを判断していると推測される。この場合に
も、先の従来例と同様な不具合が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転翼検知アン
テナ切換は上記のように行われていたので、受信信号を
基に推定しており、正確な切換時点が得られないという
課題があった。更にアンテナと検知器とが対で構成され
ている場合はアンテナ数が多くなると規模が大きくなる
という課題もあった。
【0007】この発明は上記の課題を解決するためにな
されたもので、正確で、安定した通信用アンテナの切換
が行える回転翼検知アンテナ切換装置を得ることを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回転翼検
知アンテナ切換装置は、ヘリコプタ機体に設置される衛
星通信のための複数のアンテナ用であって、回転翼の位
置検知器と、この検知器の出力からアンテナの通信路と
の平均瞬断時間を計算する計算手段と、この計算結果か
ら複数のアンテナを切り換えて送受信部と接続するアン
テナ切換手段を備えた。
【0009】また更に、位置検知器は1つとし、いずれ
かのアンテナと同時に通信路との瞬断が生じる位置に設
置するようにした。
【0010】また更に、平均瞬断時間は、回転翼の位置
検知器からの信号をクロックで標本化して立ち上がり立
ち下がりを検出し、この検出した立ち上がり立ち下がり
点から瞬断時間を得るようにした。
【0011】また更に、位置検知器は、送信信号の回転
翼による反射信号を検出するようにした。
【0012】また更に、送信信号はスペクトル拡散信号
を用い、位置検知器は、送信信号と送信信号の回転翼に
よる反射信号の遅延との相関をとり位置を推定するよう
にした。
【0013】また更に、位置検知器は、受信手段が兼用
し、受信信号が回転翼によりる遮られるのを検出するよ
うにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.ここでは、送信信号、受信信号等の周期
及び遮られる(瞬断)タイミングが予測できない検知対
象信号から、安定した瞬断タイミングを予測する装置の
基本的な構成と動作を説明する。以下、この発明の実施
の形態1のアンテナ切換装置について説明する。図1
(a)は、実施の形態1の回転翼検知アンテナ切換装置
を含む送受信系統を示すブロック構成図である。図1
(b)は、同じく実施の形態1の回転翼検知アンテナ切
換装置のアンテナと回転翼検知器の配置を説明する図で
ある。図1において、1a,1bはヘリコプタ機体に設
置された一対のアンテナ、2はヘリコプタの回転翼、3
はヘリコプタの機体、4は送受分離器、5は受信部、8
は送信部、9aは回転翼検知器、10はアンテナ切換
器、12は回転翼の位置及び回転周期推定器(平均瞬断
時間計算手段)、17は移相器である。図2は、図1の
装置によるアンテナ切換処理の流れを示すフローチャー
トである。図3は、回転翼位置・周期推定器12の詳細
構成図である。また、図4は、図3の各部の信号のタイ
ミング図である。図において、20aは回転周期検出用
源信号、19は閾値参照信号、20は標本化器、21
a,21b,21c,21dは比較器、22は立ち上が
り検出器、23は立ち下がり検出器、24a,24bは
カウンタ、25a,25bはメモリ、26a,26bは
平均値計算器、27a,27b,27cは係数乗算器、
28a,28bは加算器、29はフリップフロップ、3
0はアンテナ1制御信号、31はアンテナ2制御信号で
ある。
【0015】ヘリコプタ機体に設置する一対のアンテナ
1a,1bの配置は、一方のアンテナ1aから通信衛星
を見る方向が回転翼2により遮られているときは、他方
のアンテナ1bから通信衛星を見る方向が回転翼により
遮られず、視界が空いている位置に配置する。また、回
転翼検知器9aの配置は、アンテナ1aに近づけて配置
し、アンテナ1aと回転翼検知器9aは、ヘリコプタの
回転翼方向に一例に並ぶように配置する。何に基づいて
検出するかは、具体的には以下の実施の形態で説明す
る。
【0016】アンテナ切換は、図2に示すフローチャー
トに従う。ステップS2で、一定時間の間、回転翼検知
器により回転翼の回転状況をモニタする。この間、検知
器9aが常に回転翼で視界を遮られた状態か、或いは、
常に遮られずに視界が空いている状態であれば回転翼は
回転していないと判断し、もし検知器9aの視界が空い
ていれば、アンテナ1aの視界も空いていると見なしア
ンテナ1aにより送受信を行い、検知器9aの視界が遮
られていれば、アンテナ1bの視界が空いていると見な
しアンテナ1bにより送受信を行う。或いは、回転翼の
回転数をヘリコプタから入手することにより、回転の有
無を判断してもよい。
【0017】図2のステップS4の瞬断タイミングの計
算処理を図3と図4に基づいて説明する。本回路は、瞬
断を検出し、瞬断周期と瞬断時間を計算し、アンテナを
切り換えるための切換制御信号を発生させる。図3,図
4では、図1(b)の一例として回転翼が4枚、アンテ
ナが2面、アンテナの位置関係がπ/4[rad]とい
う条件を仮定する。この回路に、検出器9aからの回転
周期検出用源信号20aが瞬断を起こしているか否かの
判定用の内部発生の閾値と比較される。また、出力波2
つのアンテナを制御するための制御信号30と31であ
る。回転周期検出用源信号20aとは、回転翼検知器9
aによる検知信号又は回転翼によるレベル変動を受けた
反射送信信号又は受信信号のことである。図3の回路で
は、この信号をある周波数で標本化器において標本化す
る(ヘリコプタによって瞬断時間は異なるが、最大15
msec、最小1msec、また、瞬断周期は最大60
msec、最小25msec程度であり、標本化周波数
は、例えば、100KHzと設定できる)。標本化は、
入力波形検出の安定化のためと、以後の計算等の処理を
同期化して安定化させるためである。この後、瞬断して
いる期間を決定する閾値と比較し、閾値より低ければ
“L”、高ければ“H”とする。
【0018】過去数回の瞬断時間と瞬断周期を25a及
び25bに記録しておき、この数回分の平均値から次に
瞬断を起こすタイミングを24bのカウンタで計算する
が、実際に現在起こっている瞬断は、24aのカウンタ
が計算する。23の立ち下がり検出器で検出されたダウ
ンエッジ24aのカウンタをリセットし、22において
アップエッジが検出されたときのカウンタ値、即ち、瞬
断時間を25aのメモリに記憶させる。同様にして、2
3においてダウンエッジが検出されたときのカウンタ値
を瞬断周期として25bのメモリに記憶させる。つま
り、25aは瞬断時間検出用の信号を出力、25bは瞬
断周期検出及びカウンタリセット用信号を出力する。こ
れら信号から26aの出力としてアンテナ1aにおける
推定瞬断時間が26bの出力として、同アンテナにおけ
る推定瞬断周期が求まる。
【0019】一方、アンテナ1bは、アンテナ1aに対
してπ/4[rad]遅れた位置に設置されているの
で、アンテナ1bにおける瞬断がいつ始まるかについ
て、以下のように計算される。まず、検出された瞬断周
期Tに相当する角度TP を求める。仮定している回転翼
は4枚であるから、次のように計算される。 TP =2π/4=π/2[rad] アンテナ1bは、アンテナ1aに対してπ/4[ra
d]遅れており、下記のように表される。 π/4=π/2・1/2=TP /2[rad] つまり、アンテナ1bは、アンテナ1aに対して角度で
言うと、TP [rad]遅れる。これは、アンテナ1b
がアンテナ1aに対し、時間にしてT/2遅れて瞬断す
ることを示している。
【0020】この推定を基に、アンテナ1aで瞬断が終
る時点からアンテナ1bで瞬断が始まる時点を2分する
点TC1をアンテナ1aへ切り換えるタイミングとする
と、以下のように計算される。 TC1=(T/2+t)/2=T/4+t/2 同様に、アンテナ1bへ切り換えるタイミングTC2は、
以下のように計算される。 TC2={T+(T/2+t)}/2=3T/4+t/2 但し、tは瞬断時間を表す。図3では、27aが×1/
2の係数乗算器(出力はt/2)、27bが×1/4の
係数乗算器(出力はT/4)、27cが×3/4の係数
乗算器(出力は3T/4)である。ここで求められた値
(時間)とカウンタ値を比較し、21c及び21dで切
り換えタイミングのトリガを作り出す。このトリガを2
9のフリップフロップ(21c出力がセット、21d出
力がリセットで30の入力がQ出力、31入力がQ反転
出力)で各アンテナ制御信号を生成する。
【0021】このように、回転翼検知器により一定時間
モニタした結果、断続して視界が空いたり遮られる状態
であれば、回転翼は回転しているものと判断し、上述の
ように瞬断が起こる周期を計算する。或いは、回転翼の
回転数をヘリコプタから入手することにより回転の有無
を判断し、瞬断が起こる周期を計算する。なお、上記の
ように位置検知器は原理上、アンテナと同様に遮られる
位置にあれば1つでよく、複数のアンテナがある場合で
も規模の増大が防げ、アンテナ設置位置の自由度が増
す。
【0022】実施の形態2.本実施の形態では、回転翼
の位置検出器としてアンテナからの送信信号の反射を検
出する送信電力検出器とした場合を説明する。図5は、
本実施の形態における回転翼検知アンテナ切換装置の送
受信系統を示すブロック構成図とアンテナの配置を説明
する図である。図において、1a,1bはヘリコプタ機
体に設置された一対のアンテナ、7a,7bは回転翼に
反射して戻ってくる送信信号の電力検出器、10はアン
テナ切換器、12は回転翼の位置及び回転周期推定器で
ある。その他の要素は、実施の形態1で説明した対応す
る番号の要素と同等のものである。
【0023】ヘリコプタ機体に設置する一対のアンテナ
1a,1bの配置は、一方のアンテナ1aから通信衛星
を見る方向が回転翼2により遮られているときは、他方
のアンテナ1bから通信衛星を見る方向が回転翼により
遮られず、視界が空いている位置に配置する。また、本
実施の形態において、送信信号と受信信号の搬送波周波
数は異なるものとする。
【0024】回転翼に反射して戻ってきた送信信号の電
力による回転翼の位置及び回転周期の推定は、図2に示
すフローチャートに従う。但し、送信時には送信信号の
反射は検出できないので、定常回転に達するまでは回転
翼検知器の動作を回転周期検出モードと回転周期追尾モ
ードの2つに分け、まず検出モードとする。回転周期検
出モードでは、回転翼の回転周期を検出するため、検出
する側のアンテナからの送信信号は、一定の電力で送信
する。これで定常状態に達すると、追尾モードになる。
【0025】追尾モードでは、回転周期を検出後、検出
器につながっているアンテナが切り換わって送信停止す
る場合、出力は完全にオフにするのではなく、小電力で
出力する。この小電力送信に対して回転翼が見通しを遮
るのをセンスする。即ち、一定時間の間、回転翼の状態
を検知するため、アンテナから送信されて回転翼に反射
し、再びアンテナに戻ってくる送信信号の電力を観測す
る。この間、送信搬送波周波数帯の電力が周期的に変動
していなければ、回転翼は回転していないと判断する。
或いは、回転翼の回転数をヘリコプタから入手すること
により、回転の有無を判断してもよい。この場合、回転
翼に再び戻ってくるアンテナ1aにおける送信信号の電
力とアンテナ1bの送信電力を比較して、電力の小さい
アンテナを用いて送受信を行う。また、アンテナから送
信されて回転翼に反射し、再びアンテナが戻ってくる送
信信号の電力を一定時間モニタした結果、断続して反射
送信電力が変化する状態であれば、回転翼は回転してい
るものと判断する。これら一連の動作は、実施の形態1
で詳述されているので、ここでは記述を省略する。アン
テナ制御信号30,31についても、実施の形態1で述
べた通りである。
【0026】本実施の形態の他の切換装置を説明する。
即ち、送信信号の回転翼に反射を検出するのであるが、
送信信号がスペクトル拡散方式の変復調方式である。こ
の場合の回転翼検知アンテナ切換装置のアンテナの配置
は、図5(b)と同様である。また、図6は、この切換
装置の送受信系統を示すブロック構成図である。図7
は、本切換装置の信号断検知処理の流れを示すフローチ
ャートである。また、図8は、図7の処理をハードウェ
ア・ブロック化したブロック構成図である。図におい
て、32はエレベーション、33は送信信号、34は反
射送信信号、35は遅延推定器、36は遅延素子、37
は相関器、38は送信信号電力である。また、図9は、
回転翼とアンテナとの位置関係と距離とアジマスを説明
する図である。
【0027】回転翼に反射して戻ってきた送信信号の電
力による回転翼の位置及び回転周期の推定は、図7に示
すフローチャートに従う。一定時間の間、回転翼の状態
を検知するため、アンテナから送信されて回転翼に反射
し、再びアンテナに戻ってくる送信信号を逆拡散する。
この間、逆拡散された相関値が周期的に変動していなけ
れば、回転翼は回転していないと判断する。或いは、回
転翼の回転数をヘリコプタから入手することにより、回
転の有無を判断してもよい。この場合のように、回転翼
が回転しない場合、回転翼に再び戻ってくるアンテナ1
aにおける送信信号と送信拡散符号の相関値と、アンテ
ナ1bにおける送信信号と送信拡散符号の相関値を比較
して、相関値の小さいアンテナを用いて送受信を行う。
【0028】図8の構成で送信信号、例えば33と、回
転翼に反射してアンテナに戻ってくる反射信号、例えば
34と、別に得られるエレベーション32が入力され
る。アンテナを衛星の方向に向けるためには、エレベー
ションとアジマスで制御するが、ここではヘリコプタ機
体上面を平面であると仮定し、エレベーションのみを使
用する。アンテナの制御信号であるエレベーションe
[rad]の情報から、アンテナ回転翼間までの距離D
を計算する。アンテナと回転翼が図9のような関係にあ
るとき、ヘリコプタ機体から回転翼までの距離をdhと
すると、下記の関係が成立する。 sin(e)=dh/D ∴D=dh/sin(e) 送信信号がアンテナから出力されて回転翼に反射し、再
びアンテナに戻ってくるまでの距離は2Dであり、この
ときの遅延時間Tdly は、 Tdly =2D/c (c=2.998×108 :光速) となる。上式によると、例えば、dh=0.5m、e=
30゜のとき、Tdly =6.7nsなので、スペクトル
拡散後の送信信号が150MHz以上のとき、遅延時間
dly が1チップ以上となるので、この遅延時間Tdly
を無視することができなくなる。このような状況を考慮
し、遅延推定器35で推定された遅延時間Tdly の分だ
け、遅延素子36で送信信号を遅延させる。この送信信
号と反射した送信信号の相関をとったものを、送信電力
として図3の回転翼位置及び瞬断周期推定器12の入力
とする。
【0029】また、アンテナから送信されて回転翼に反
射し、再び戻ってくる送信信号を逆拡散して得られた相
関値を一定時間モニタした結果、断続して変化する状態
であれば、回転翼は回転しているものと判断する。或い
は、回転翼の回転数をヘリコプタから入手することによ
り、回転の有無を判断してもよい。このように、回転翼
が回転している場合、瞬断が起こる周期を計算する。実
施の形態1と同様に、時間変化と瞬断の関係は、図4に
示す通りである。次に、回転翼がアンテナを遮り始める
タイミングと、アンテナが回転翼に遮られている時間の
推定は、実施の形態1と同様に過去数回のサンプル値の
平均により行う。以上のように、推定されたタイミング
に従い、アンテナ1a又は1bの内、視界の空いている
アンテナを用いて送受信する。
【0030】実施の形態3.本実施の形態では、別に位
置検知器を用いず、簡略化した構成で、しかも瞬断時期
を安定に予測できる切換装置を説明する。本実施の形態
における回転翼検知アンテナ切換装置のアンテナの配置
は、実施の形態2と同様であり、これを図5(b)に示
す。但し、7a,7bの検知器相当は不要である。ま
た、図10は、本実施の形態の切換装置の送受信系統を
示すブロック構成図である。図10において、12は回
転翼の位置及び回転周期推定器、18a,18bは受信
電力検出器である。その他の番号の要素は、他の実施の
形態における対応番号の要素と同等のものである。ヘリ
コプタ機体に設置する一対のアンテナ1a,1bの配置
は、一方のアンテナ1aから通信衛星を見る方向が回転
翼2により遮られているときは、他方のアンテナ1bか
ら通信衛星を見る方向が回転翼により遮られず、視界が
空いている位置に配置する。また、本実施の形態におい
て、送信信号と受信信号の搬送波周波数は、異なるもの
とする。
【0031】受信信号の電力による回転翼の位置及び回
転周期の推定は、図2に示すフローチャートに従う。一
定時間の間、回転翼の状態を検知するため、通信衛星か
ら到来する受信信号の電力を観測する。この間、受信信
号周波数帯の電力が周期的に変動していなければ、回転
翼は回転していないと判断する。或いは、回転翼の回転
数をヘリコプタから入手することにより回転の有無を判
断してもよい。この場合、アンテナ1aにおける受信信
号の電力とアンテナ1bの受信電力を比較して、電力の
大きいアンテナを用いて送受信を行う。従って、実施の
形態1で述べた動作、効果と同じ動作効果となる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、位置
検出器出力信号による平均瞬断時間計算手段を備えたの
で、安定に瞬断予測ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における回転翼検知
アンテナ切換装置の送受信系統図とアンテナ回転翼検知
の配置を説明する図である。
【図2】 実施の形態1におけるアンテナ切換装置の切
換処理動作フローチャート図である。
【図3】 回転翼位置・周期推定器の詳細構成図であ
る。
【図4】 図3の回路の各部信号のタイミング図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態2における回転翼検知
アンテナ切換装置の送受信系統図とアンテナ回転翼検知
の配置を説明する図である。
【図6】 実施の形態2の他のアンテナ切換装置の送受
信系統図である。
【図7】 図6の切換装置の信号断検知処理の動作フロ
ーチャート図である。
【図8】 図7の処理をハードウェア・ブロック化した
構成図である。
【図9】 回転翼とアンテナとの距離関係をアジマスを
説明する図である。
【図10】 この発明の実施の形態3における回転翼検
知アンテナ切換装置の送受信系統図である。
【図11】 第1の従来のアンテナ切換装置の回路と配
置と信号関係を示す図である。
【図12】 第2の従来のアンテナ切換装置の回路と配
置と信号関係を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b アンテナ、2 ヘリコプタの回転翼、3
ヘリコプタ機体、4送受分離器、5 受信部、6a,6
b,37 相関器、7a,7b 送信電力検出器、8
送信部、9a 回転翼検知器、10 アンテナ切換器、
11a,11b,36 遅延素子、12 回転翼位置・
回転周期推定器、17 移相器、18a,18b 受信
信号電力検出器、20 標本化器、21a,21b,2
1c,21d 比較器、22 立ち上がり検出器、23
立ち下がり検出器、24a,24b カウンタ、25
a,25b メモリ、26a,26b 平均値計算器、
27a,27b,27c 係数乗算器、28a,28b
加算器、29 フリップフロップ、30 アンテナ1
a制御信号、31 アンテナ1b制御信号、32エレベ
ーション、33 送信信号、34 反射送信信号、35
遅延推定器、38 送信信号電力、39 ヘリコプタ
の回転翼の回転軸、40 アジマス、41 ヘリコプタ
機体から回転翼までの距離、42 アンテナから回転翌
までの距離。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコプタ機体に設置される衛星通信の
    ための複数のアンテナ用であって、 回転翼の位置検知器と、 上記検知器の出力からアンテナの通信路との平均瞬断時
    間を計算する計算手段と、 上記計算結果から上記複数のアンテナを切り換えて送受
    信部と接続するアンテナ切換手段を備えた回転翼検知ア
    ンテナ切換装置。
  2. 【請求項2】 位置検知器は1つとし、いずれかのアン
    テナと同時に通信路との瞬断が生じる位置に設置される
    ことを特徴とする請求項1記載の回転翼検知アンテナ切
    換装置。
  3. 【請求項3】 平均瞬断時間は、回転翼の位置検知器か
    らの信号をクロックで標本化して立ち上がり立ち下がり
    を検出し、上記検出した立ち上がり立ち下がり点から瞬
    断時間を得るようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の回転翼検知アンテナ切換装置。
  4. 【請求項4】 位置検知器は、送信信号の回転翼による
    反射信号を検出するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の回転翼検知アンテナ切換装置。
  5. 【請求項5】 送信信号はスペクトル拡散信号を用い、
    位置検知器は、上記送信信号と送信信号の回転翼による
    反射信号の遅延との相関をとり位置を推定するようにし
    たことを特徴とする請求項4記載の回転翼検知アンテナ
    切換装置。
  6. 【請求項6】 位置検知器は、受信手段が兼用し、受信
    信号が回転翼によりる遮られるのを検出するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の回転翼検知アンテナ切
    換装置。
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