JPH107690A - 芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造方法 - Google Patents

芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造方法

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JPH107690A
JPH107690A JP8159693A JP15969396A JPH107690A JP H107690 A JPH107690 A JP H107690A JP 8159693 A JP8159693 A JP 8159693A JP 15969396 A JP15969396 A JP 15969396A JP H107690 A JPH107690 A JP H107690A
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dichlorophosphate
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JP8159693A
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Yasuhiro Shimizu
泰裕 清水
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種機能性リン酸エステル類の製
造において有用な、芳香族モノ置換ジクロロホスフェイ
ト類をより実用的に高収率で製造することを目的とする
ものである。 【解決手段】 オキシ塩化リンと、下記一般式(I) 【化1】 [式中Arは炭素数6〜15の芳香族基であり芳香環に
ハロゲン原子が置換されていてもよい]で示されるフェ
ノール性OH基を有する一価の芳香族化合物とを反応さ
せて得られる、下記一般式(II) 【化2】 [式中Arは炭素数6〜15の芳香族基であり芳香環に
ハロゲン原子が置換されていてもよい]で示される芳香
族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造方法におい
て、金属マグネシウム、塩化マグネシウム又は酸化マグ
ネシウムの中から選ばれる少なくとも一種以上の触媒を
用い、反応容器の空間部を不活性乾燥気体で連続的また
は断続的に置換しつつ且つ大気圧下で製造することによ
って、高収率で芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類
を製造できることを見いだした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族モノ置換ジ
クロロホスフェイト類の製造法に関する。本発明の製造
法により得られる芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト
類は、機能性リン化合物として有用なリン酸エステル類
を製造する際、重要な中間体として好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】オルトまたは縮合リン酸エステル、また
はポリリン酸エステル類の機能性リン化合物は、各種の
熱可塑性樹脂の改質剤として様々な構造の化合物が用い
られている。芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類
は、これらの機能性リン化合物を製造する際、中間体と
して好適である点で重要な化合物である。一般に、これ
ら機能性リン化合物の多くは、耐熱性向上のためフェノ
キシ基のなどの芳香族性の高い置換基を持つものがほと
んどである。
【0003】そこで、所望の芳香族性置換基を持つリン
酸エステルを得るために様々な検討がなされている。例
えば、欧州特許2701493には、線状のポリリン酸
エステルの製造法として、2,6−ジメチルフェノール
などの置換基を持つフェノール化合物を用いる方法が示
されている。しかしながら、この置換基の立体効果を利
用したポリリン酸エステルの製造法では、まず芳香族ジ
オールとオキシ塩化リンを反応させるため、実質上分岐
した非線状分子を多く含んでおり、分岐のない直線状の
ポリリン酸エステルを得ることは困難である。また置換
基の立体効果を利用する上記の方法では、用いるアルコ
ール類やフェノール類が制限されるだけでなく、オキシ
塩化リンに対する反応性そのものが低下する場合が多
い。
【0004】また、触媒による反応制御によって、所望
の構造を持ったリン酸エステルを得る方法が検討されて
いる。用いる触媒として例えば、アミンまたはアミド類
の塩酸塩を触媒として用いる方法等が知られている。し
かしながら、実用的な収率を得るには至っていない。金
属を触媒として用いる方法としては、「有機化合物合成
法11〜15巻」有機合成化学協会編の95ペ−ジに
は、鉄粉を用いた例が示されている。しかしながら、単
離収率が49%であり実用的でない。
【0005】1975年の「Nauk.Inst.Te
chnol.Org.Tworzyw Sztuczn
ych Politech.Wroclaw(Po
l)」の17巻、3ペ−ジから22ペ−ジには、減圧下
で金属マグネシウムを用いることによって、高収率で芳
香族モノ置換ジクロロホスフェイトが得られることが示
されている。しかしながら、大気圧中におけるオキシ塩
化リンの沸点よりはるかに高い温度が示されている。ま
た、外部から水分の侵入を抑えるために、完全に密封系
で反応を行う装置が必要であり、発生する塩化水素ガス
の回収も困難である。
【0006】マグネシウムの化合物を使う例では、19
78年のジャーナルオブアプライドポリマーサイエンス
22巻の2451ペ−ジに、酸化マグネシウムを用いた
例として、大気圧中でのオキシ塩化リンと脂肪族のトリ
ブロモネオペンチルアルコールとの反応が知られてい
る。 しかしながら、芳香族のフェノール化合物を用いた
反応については示されていない。
【0007】従って、マグネシウム化合物を触媒とする
芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造法におい
て、より実用的に高収率で製造する方法については全く
検討されていない。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来
技術の問題点を解決し、各種機能性リン酸エステル類の
製造において有用な、芳香族モノ置換ジクロロホスフェ
イト類をより実用的に高収率で製造することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成すべく鋭意検討した結果、オキシ塩化リンと、下
記一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】[式中Arは炭素数6〜15の芳香族基で
あり芳香環にハロゲン原子が置換されていてもよい]で
示されるフェノール性OH基を有する一価の芳香族化合
物とを反応させて得られる、下記一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】[式中Arは炭素数6〜15の芳香族基で
あり芳香環にハロゲン原子が置換されていてもよい]で
示される芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造
方法において、金属マグネシウム、塩化マグネシウム又
は酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも一種以
上の触媒を用い、反応容器の空間部を不活性乾燥気体で
連続的または断続的に置換しつつ且つ大気圧下で製造す
ることによって、高収率で芳香族モノ置換ジクロロホス
フェイト類を製造できることを見いだした。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造法における大気圧とは、反応容器内を特に加圧も減
圧もしていない状態のことである。好ましくは、窒素等
の不活性乾燥気体をフローすることによって、反応容器
内がわずかに加圧され水蒸気を含んだ外気が侵入しない
状態である。従って乾燥気体の置換方法は、前述の大気
圧下で反応容器内の乾燥気体を連続的または断続的に置
換すればよく、好ましくは連続的にフロ−する方法であ
る。
【0015】本発明の製造法で使用される不活性乾燥気
体とは、反応に関与せず、かつ充分に乾燥した状態の気
体である。具体的には、窒素、アルゴン、ヘリウムガス
等が挙げられる。好ましくは、比較的安価で容易に入手
できる窒素である。さらに好ましくは、塩化カルシウム
等の乾燥剤や、硫酸中にバブリングすることによって完
全に乾燥させた窒素である。乾燥窒素あるいは不活性ガ
スで反応容器の空間部を置換するのは、発生する塩化水
素ガスを反応系外に除去するだけでなく、反応系外から
水分の侵入を防ぐ目的である。
【0016】本発明で使用するオキシ塩化リンは市販の
ものをそのまま用いることができる。その際には、99
%以上の純度のものが好ましい。さらに好ましくは蒸留
精製したオキシ塩化リンである。蒸留精製の方法は、一
般的な方法が適用できるが、好ましくは、大気圧下で窒
素等の乾燥気体の雰囲気下において蒸留する方法であ
る。
【0017】本発明でいうフェノール性OH基とは、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の芳香族環
に直結したOH基である。即ち本発明の製造法において
用いられるフェノール性OH基を有する一価の芳香族化
合物は、一般式(I)のいずれかで表される化合物であ
ればとくに限定されないが、例えば以下のようなものが
挙げられる。
【0018】フェノール、2−メチルフェノール、4−
メチルフェノール、2−エチルフェノール、4−エチル
フェノール、2−イソプロピルフェノール、4−イソプ
ロピルフェノール、2−n−ブチルフェノール、4−n
−ブチルフェノール、2−イソブチルフェノール、4−
イソブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、4
−t−ブチルフェノール、2−ネオペンチルフェノー
ル、4−ネオペンチルフェノール、2,4−ジメチルフ
ェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,4−ジt
−ブチルフェノール、2,6−ジt−ブチルフェノー
ル、4−t−ブチル−2−メチルフェノール、2−t−
ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリメチ
ルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノー
ル、2,4−ジ−t−ブチル6−メチルフェノール、
2,6−ジ−t−ブチル4−メチルフェノール、4−t
−ブチル−2,6−ジメチルフェノール、2−t−ブチ
ル−4,6−ジメチルフェノール、クミルフェノール、
1−ナフトール、2−ナフトール、2−ビフェノール、
3−ビフェノール、4−ビフェノール、4−ベンジルフ
ェノール、1−アントラセノール、2−アントラセノー
ル、9−アントラセノール、2−クロロフェノール、
2,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノ
ール、2,4,6−トリクロロフェノール、2−ブロモ
フェノール、2,4−ジブロモフェノール、2,6−ジ
ブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール
等があげられる。好ましくは、工業的な入手しやすさか
らフェノール、2−メチルフェノール、4−メチルフェ
ノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチ
ルフェノール、が好ましい。さらに好ましくは、フェノ
ールである。
【0019】本発明の製造法における触媒は、金属マグ
ネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウムの中の
少なくともひとつである。これらは単独または2種以上
併用して用いることができる。
【0020】触媒として用いる金属マグネシウムは、一
般に市販されているものが使用できるが、十分乾燥した
粉末か顆粒状のものが好ましい。充分乾燥していない場
合は、触媒中のに含まれる水分子がオキシ塩化リンと反
応し、収率低下の原因となる。
【0021】触媒として用いる塩化マグネシウムは、一
般に市販されている無水の固形粉末状のものが使用でき
る。ただし、潮解性のため取扱いは乾燥窒素雰囲気下で
行うことが好ましい。塩化マグネシウムは吸湿により水
和物となるため、水和水分子がオキシ塩化リンと副反応
を起こし収率低下の原因となる。
【0022】触媒として用いる酸化マグネシウムは、一
般に市販されている無水の固形粉末状のものが使用でき
る。ただし、十分乾燥させた無水のものが好ましい。酸
化マグネシウムには重質のものと軽質のものが市販され
ているが、特に限定はない。より好ましいのは、軽質の
酸化マグネシウムである。
【0023】[芳香族モノ置換ジクロロホスフェイトの
製造]本発明における芳香族モノ置換ジクロロホスフェ
イトの製造法において、反応時に用いるオキシ塩化リン
の割合は、前述の一般式(I)で示されるフェノール性
OH基を有する一価の芳香族化合物に対してモル比で1
〜10倍であれば特に限定はされない。オキシ塩化リン
の割合がモル比で1倍未満の場合は、副生成物である一
価の芳香族化合物の2,3置換体を生成する割合が高く
なり好ましくない。オキシ塩化リンをあまり過剰に用い
ても選択性、すなわち2,3置換体の生成を抑える効果
に顕著な増加が見られない。反対に、過剰に用いたオキ
シ塩化リンの回収に時間がかかり好ましくない。従っ
て、好ましくは、反応させるオキシ塩化リンの割合が、
フェノール性OH基を有する一価の芳香族化合物1.0
に対してモル比で1.0〜4.0倍である。さらに好ま
しくは2.3〜4.0倍である。
【0024】本発明の製造法において、用いるマグネシ
ウム化合物の割合は特に限定されないが、一般式(I)
で示されるフェノール性OH基を有する一価の芳香族化
合物1.0に対して、好ましくはモル比で0.01〜
0.25であり、より好ましくは、0.01〜0.15
である。0.25より多いと副反応の起きる割合が高く
なり収率が低下する傾向がある。また0.01より少な
いと触媒としての効果がでない。
【0025】本発明の製造法において、有機溶媒を使用
することができる。溶媒の種類は反応に関与しなければ
特に限定はされないが、好ましくは、塩化メチレン、ジ
クロロエタン、クロロベンゼンがあげられる。さらに好
ましくは、比較的沸点の高いクロロベンゼンである。溶
媒の量は特に限定されないが、フェノール性OH基を有
する一価の芳香族化合物を滴下する際、該芳香族化合物
を十分に溶解できる程度用いるのがよい。あまり多く用
いると、反応時間が長くなり好ましくない。また、回収
にも時間がかかり好ましくない。
【0026】本発明の製造法における反応方法は、特に
限定されないが、好ましくは、まず反応容器にオキシ塩
化リンを入れ、所定量の触媒を添加する。次に、オキシ
塩化リンが還流するまで加熱を行い、フェノール性OH
基を有する一価の芳香族化合物を少量ずつ滴下する方法
である。該芳香族化合物を滴下する際には、反応の制御
のために前述の溶媒が使用できる。該芳香族化合物の滴
下時間は、反応中発生する塩化水素ガスの制御が可能で
あれば特に限定されないが30分〜60分が好ましい。
反応は速やかに進行するが、該芳香族化合物滴下終了
後、反応を完結させるためにさらに30分〜60分還流
させることが好ましい。該芳香族化合物滴下終了後、3
0分未満の還流では、未反応の該芳香族化合物が残留す
る場合がある。また、60分以上還流させると副反応が
起こり好ましくない。
【0027】本発明の製造法によれば、未反応のオキシ
塩化リンを留去しただけで、使用したフェノール性OH
基を有する一価の芳香族化合物からの収率で95%以上
の目的生成物が得られる。従って、そのまま次の反応に
用いることができる。さらに高純度の芳香族モノ置換ジ
クロロホスフェイトが必要な場合は、大気圧中あるいは
減圧下、蒸留によって精製を行うことができる。好まし
くは減圧蒸留である。本発明におけるフェノール性OH
基を有する一価の芳香族化合物を原料として製造できる
芳香族モノ置換ジクロロホスフェイトを具体的に挙げる
と、モノフェニルジクロロホスフェイト、モノ(2−メ
チルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−メチ
ルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(2−エチル
フェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−エチルフ
ェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(2−イソプロピ
ルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−イソプ
ロピルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(2−n
−ブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−
n−ブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(2
−イソブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ
(4−イソブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モ
ノ(2−t−ブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、
モノ(4−t−ブチルフェニル)ジクロロホスフェイ
ト、モノ(2−ネオペンチルフェニル)ジクロロホスフ
ェイト、モノ(4−ネオペンチルフェニル)ジクロロホ
スフェイト、モノ(2,4−ジメチルフェニル)ジクロ
ロホスフェイト、モノ(2,6−ジメチルフェニル)ジ
クロロホスフェイト、モノ(2,4−ジt−ブチルフェ
ニル)ジクロロホフェイト、モノ(2,6−ジt−ブチ
ルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−t−ブ
チル−2−メチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モ
ノ(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ジクロロホ
スフェイト、モノ(2,4,6−トリメチルフェニル)
ジクロロホスフェイト、モノ(2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(2,4
−ジ−t−ブチル6−メチルフェニル)ジクロロホスフ
ェイト、モノ(2,6−ジ−t−ブチル4−メチルフェ
ニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−t−ブチル−
2,6−ジメチルフェニル)ジクロロホスフェイト、モ
ノ(2−t−ブチル−4,6−ジメチルフェニル)ジク
ロロホスフェイト、モノ(クミルフェニル)ジクロロホ
スフェイト、モノ(1−ナフチル)ジクロロホスフェイ
ト、モノ(2−ナフチル)ジクロロホスフェイト、モノ
(2−ビフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(3−
ビフェニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−ビフェ
ニル)ジクロロホスフェイト、モノ(4−ベンジルフェ
ニル)ジクロロホスフェイト、モノ(1−アンラセニ
ル)ジクロロホスフェイト、モノ(2−アンラセニル)
ジクロロホスフェイト、モノ(9−アンラセニル)ジク
ロロホスフェイト等があげられる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって、
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。但し、収率は重量での%であ
る。 [実施例1]撹拌器、滴下漏斗、冷却器、を備えた20
0mlの三口フラスコに、大気圧下でオキシ塩化リン3
4.4g(223mmol)を入れ、さらに触媒として
金属Mg(0.023g(0.96mmol)加えて窒
素(43ml/min)をフローした。滴下漏斗には、
クロロベンゼン(10ml)に溶かしたフェノール6.
0g(63.8mmol)を入れた。この時のオキシ塩
化リンとフェノールのモル比は3.5:1.0であっ
た。次に、オイルバスを約110℃に加熱し、フラスコ
内のオキシ塩化リンが還流するのを確認した後、フェノ
ール滴下を開始した。滴下時間は約0.5時間とした。
滴下終了後、さらに0.5時間撹拌を行い、目的のモノ
フェニルジクロロホスフェイトを得た。反応中発生する
塩化水素のガスは、フローした窒素と共に水酸化ナトリ
ウム水溶液にバブリングさせて回収した。反応溶液の13
C−NMRスペクトルにより、未反応のフェノールが存
在しないことを確認した後、溶媒と過剰のオキシ塩化リ
ンを留去した。収率は98%であった。なおトリフェニ
ルホスフェイトの生成は認められなかった。
【0029】[実施例2]オキシ塩化リンとフェノール
のモル比を4.0:1.0とした以外は実施例1と全く
同様の操作を行った。操作終了時の目的生成物の収率は
98%であった。 [実施例3]オキシ塩化リンとフェノールのモル比を
2.3:1.0とした以外は実施例1と全く同様の操作
を行った。操作終了時の目的生成物の収率は95%であ
った。 [比較例1]窒素で連続的に置換する代わりに、真空ポ
ンプとニードルバルブを用い減圧(80mmHg)と
し、さらに揮発するオキシ塩化リンを回収するために、
ドライアイスで冷却したトラップ管を取り付け、その他
の反応条件は実施例1と全く同じとした反応中オキシ塩
化リンの殆どが揮発してしまい、主生成物はジフェニル
モノクロロホスフェイトとトリフェニルホスフェイトで
あった。
【0030】[比較例2]触媒を用いなかった以外は実
施例1と全く同様の操作を行った。操作終了時の目的生
成物の収率は72%であった。またトリフェニルホスフ
ェイトが生成物全体の14%であった。
【0031】[実施例4]触媒を塩化マグネシウム(M
gCl2 )とした以外は実施例1と全く同様の操作を行
った。操作終了時の目的生成物の収率は98%であっ
た。
【0032】[実施例5]触媒を軽質の酸化マグネシウ
ム(MgO)とした以外は実施例1と全く同様の操作を
行った。操作終了時の目的生成物の収率は97%であっ
た。
【0033】[実施例6]触媒を軽質の酸化マグネシウ
ム(MgO)とした以外は実施例2と全く同様の操作を
行った。操作終了時の目的生成物の収率は96%であっ
た。
【0034】
【発明の効果】以上、本発明によれば、触媒として金属
マグネシウム、および特定のマグネシウム化合物を用い
ることによって、高収率で芳香族モノ置換ジクロロホス
フェイトを得ることができる。本発明の製造方法よって
得られる芳香族モノ置換ジクロロホスフェイトは、高分
子材料の多様な添加剤の製造に好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシ塩化リンと、下記一般式(I) 【化1】 [式中Arは炭素数6〜15の芳香族基であり芳香環に
    ハロゲン原子が置換されていてもよい]で示されるフェ
    ノール性OH基を有する一価の芳香族化合物とを反応さ
    せて得られる、下記一般式(II) 【化2】 [式中Arは炭素数6〜15の芳香族基であり芳香環に
    ハロゲン原子が置換されていてもよい]で示される芳香
    族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造方法におい
    て、金属マグネシウム、塩化マグネシウム又は酸化マグ
    ネシウムの中から選ばれる少なくとも一種以上の触媒を
    用い、反応容器の空間部を不活性乾燥気体で連続的また
    は断続的に置換しつつ且つ大気圧下で製造することを特
    徴とする芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 オキシ塩化リンと一般式(I)で示され
    るフェノール性OH基を有する一価の芳香族化合物の量
    比(モル比)が、1.0〜4.0:1.0である請求項
    1記載の芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト類の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で示されるフェノール性O
    H基を有する一価の芳香族化合物と触媒の量比(モル
    比)が、1.0:0.01〜0.25である請求項1又
    は請求項2記載の芳香族モノ置換ジクロロホスフェイト
    類の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013649A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Cheil Industries Inc 難燃及び衝撃改質剤、その製造方法、並びにそれを含む熱可塑性樹脂組成物

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JP2010013649A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Cheil Industries Inc 難燃及び衝撃改質剤、その製造方法、並びにそれを含む熱可塑性樹脂組成物

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