JPH1076651A - インクジェットプリントヘッドおよびその作製方法 - Google Patents
インクジェットプリントヘッドおよびその作製方法Info
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- JPH1076651A JPH1076651A JP23507996A JP23507996A JPH1076651A JP H1076651 A JPH1076651 A JP H1076651A JP 23507996 A JP23507996 A JP 23507996A JP 23507996 A JP23507996 A JP 23507996A JP H1076651 A JPH1076651 A JP H1076651A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- forming member
- path forming
- heater chip
- ink
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/14362—Assembling elements of heads
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 封止工程を簡単化し、かつ封止剤の選択性を
広げ、より安価で小型、高品質なインクジェットプリン
トヘッドおよびその作製方法を提供する。 【解決手段】 ヒートシンク4上にヒーターチップ1を
接着し、電気的接続64を行ない、その上に流路形成部
材2を接合する。流路形成部材2のヒーターチップ1と
の接合面の周囲には、吐出口側を除く3方に、吐出口方
向およびその逆方向で大気と連通した溝が形成されてい
る。さらに、ジョイント部材3を装着し、第1の封止剤
注入穴31より封止剤を注入し、硬化させる。このと
き、流路形成部材2の溝、および、流路形成部材2のプ
レート状部30とヒーターチップ1の端面との間に封止
剤が毛管力により充填され、ヒーターチップ1と流路形
成部材2とが封止される。同時に、ジョイント部材3内
のインク流路32と流路形成部材2のインク供給管25
の接続部および電気的接続64の封止が行なわれる。
広げ、より安価で小型、高品質なインクジェットプリン
トヘッドおよびその作製方法を提供する。 【解決手段】 ヒートシンク4上にヒーターチップ1を
接着し、電気的接続64を行ない、その上に流路形成部
材2を接合する。流路形成部材2のヒーターチップ1と
の接合面の周囲には、吐出口側を除く3方に、吐出口方
向およびその逆方向で大気と連通した溝が形成されてい
る。さらに、ジョイント部材3を装着し、第1の封止剤
注入穴31より封止剤を注入し、硬化させる。このと
き、流路形成部材2の溝、および、流路形成部材2のプ
レート状部30とヒーターチップ1の端面との間に封止
剤が毛管力により充填され、ヒーターチップ1と流路形
成部材2とが封止される。同時に、ジョイント部材3内
のインク流路32と流路形成部材2のインク供給管25
の接続部および電気的接続64の封止が行なわれる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱素子の発熱に
よってインク中にバブルを発生させ、そのバブルの圧力
によってインクを飛翔させて記録を行なうサーマル方式
のインクジェットプリントヘッドおよびその作製方法に
関するものである。
よってインク中にバブルを発生させ、そのバブルの圧力
によってインクを飛翔させて記録を行なうサーマル方式
のインクジェットプリントヘッドおよびその作製方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマル方式のインクジェットプ
リントヘッドとしては、サイドシュータ型が開発されて
いる。サイドシュータ型は、インク流路の途中に発熱素
子を設け、発熱素子の面と概略平行する方向にインクを
吐出する型のヘッドである。例えば、特開昭61−23
0954号公報や、特公平6−98758号公報、特公
平6−98763号公報などに記述されているように、
Si基板を用い、異方性エッチングによって流路溝を形
成するものや、特開平2−121843号公報等に記述
されているように樹脂成形によって流路溝を形成するも
のなどが代表的である。
リントヘッドとしては、サイドシュータ型が開発されて
いる。サイドシュータ型は、インク流路の途中に発熱素
子を設け、発熱素子の面と概略平行する方向にインクを
吐出する型のヘッドである。例えば、特開昭61−23
0954号公報や、特公平6−98758号公報、特公
平6−98763号公報などに記述されているように、
Si基板を用い、異方性エッチングによって流路溝を形
成するものや、特開平2−121843号公報等に記述
されているように樹脂成形によって流路溝を形成するも
のなどが代表的である。
【0003】樹脂成形によって流路溝を形成する方法
は、流路の設計自由度が高く、部品単価が安価である。
一方で、ヒーターチップと熱膨張に差があるため、長尺
化と組立工程に問題がある。また、ヘッド単位での微細
な組立が必要であり組立方法に多くの課題があった。
は、流路の設計自由度が高く、部品単価が安価である。
一方で、ヒーターチップと熱膨張に差があるため、長尺
化と組立工程に問題がある。また、ヘッド単位での微細
な組立が必要であり組立方法に多くの課題があった。
【0004】これらのインクジェットプリントヘッドで
は、ヒーターチップと流路溝が形成された流路形成部材
とを接合させてインクの流路を形成するため、この2つ
の部材の接合部からインクが漏れ出さないようにする必
要がある。両者の接着や圧着によって各流路溝間などは
記録に支障がない程度に分離できるものの、ヘッド全体
では長期的にはインクの滲み出しや空気の侵入などが発
生する。これらを防止するため、通常は周囲を封止剤に
よって封止している。また、そのほかに例えば流路形成
部材へインクを供給するためのインク供給管との接続部
分などについても、接続部分からのインクの漏れを防ぐ
ため、封止を行なう必要がある。さらに、例えばワイヤ
ボンディング等の電気的な接続部は、封止剤により固定
することが一般的に行なわれている。
は、ヒーターチップと流路溝が形成された流路形成部材
とを接合させてインクの流路を形成するため、この2つ
の部材の接合部からインクが漏れ出さないようにする必
要がある。両者の接着や圧着によって各流路溝間などは
記録に支障がない程度に分離できるものの、ヘッド全体
では長期的にはインクの滲み出しや空気の侵入などが発
生する。これらを防止するため、通常は周囲を封止剤に
よって封止している。また、そのほかに例えば流路形成
部材へインクを供給するためのインク供給管との接続部
分などについても、接続部分からのインクの漏れを防ぐ
ため、封止を行なう必要がある。さらに、例えばワイヤ
ボンディング等の電気的な接続部は、封止剤により固定
することが一般的に行なわれている。
【0005】このように、封止の工程は重要である。封
止の工程について記載した文献として、例えば特開平8
−58078号公報がある。この文献には、第1の封止
剤によってボンディングワイヤを被覆し、その後、流路
形成部材の共通液室間に予め設けておいた溝に第2の封
止剤を流し込み、共通液室間の封止を確実に行なうこと
が記載されている。しかし、このように2つの封止剤を
用いて封止を行なうため、封止工程が煩雑になるという
問題がある。
止の工程について記載した文献として、例えば特開平8
−58078号公報がある。この文献には、第1の封止
剤によってボンディングワイヤを被覆し、その後、流路
形成部材の共通液室間に予め設けておいた溝に第2の封
止剤を流し込み、共通液室間の封止を確実に行なうこと
が記載されている。しかし、このように2つの封止剤を
用いて封止を行なうため、封止工程が煩雑になるという
問題がある。
【0006】また、例えば、特開平5−38812号公
報や、特開平5−38817号公報などでは、封止剤の
特性や材料について提案している。これらの文献では、
封止工程として、インク供給部材に設けられた封止剤注
入口から封止剤を注入し、ワイヤボンディング部を封止
すると同時に、インクの噴射口が形成された流路形成部
材の一部であるオリフィスプレートとインク供給部材お
よび支持基板の前端面とを封止する。これらの文献に記
載されている封止工程は、1種の封止剤の注入によって
行なわれており、封止工程が簡略化されている。しか
し、これらの文献には、ヒーターチップと流路形成部材
との間は圧着されるのみで封止する旨の記載はない。ま
た、封止剤の粘度として4000cps〜10000c
psが最適としており、高粘度の封止剤は使用できない
という問題がある。
報や、特開平5−38817号公報などでは、封止剤の
特性や材料について提案している。これらの文献では、
封止工程として、インク供給部材に設けられた封止剤注
入口から封止剤を注入し、ワイヤボンディング部を封止
すると同時に、インクの噴射口が形成された流路形成部
材の一部であるオリフィスプレートとインク供給部材お
よび支持基板の前端面とを封止する。これらの文献に記
載されている封止工程は、1種の封止剤の注入によって
行なわれており、封止工程が簡略化されている。しか
し、これらの文献には、ヒーターチップと流路形成部材
との間は圧着されるのみで封止する旨の記載はない。ま
た、封止剤の粘度として4000cps〜10000c
psが最適としており、高粘度の封止剤は使用できない
という問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、インクジェットプリントヘ
ッドの組立工程における封止工程を簡単化し、かつ封止
剤として用いる材料の選択性を広げ、コストダウンを達
成し、より安価で小型、高品質なインクジェットプリン
トヘッドおよびその作製方法を提供することを目的とす
るものである。
情に鑑みてなされたもので、インクジェットプリントヘ
ッドの組立工程における封止工程を簡単化し、かつ封止
剤として用いる材料の選択性を広げ、コストダウンを達
成し、より安価で小型、高品質なインクジェットプリン
トヘッドおよびその作製方法を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、インクジェットプリントヘッドにおいて、複数の発
熱素子を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応
しインクを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成
部材と、前記ヒーターチップを固定する基板と、前記流
路形成部材へインクを供給するためのジョイント部材
と、前記ヒーターチップと外部電源や信号を接続する外
部中継配線を有し、前記ヒーターチップの前記噴射口側
の端面は前記流路形成部材との間に空隙が設けられてお
り、前記流路形成部材は、前記ヒーターチップとの接合
面に前記ヒーターチップを囲む4方のうち前記噴射口が
形成された方向以外の3方に溝が形成され、該溝は、大
気と連通し、該溝と前記空隙は封止剤が毛管力で満たさ
れることを特徴とするものである。
は、インクジェットプリントヘッドにおいて、複数の発
熱素子を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応
しインクを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成
部材と、前記ヒーターチップを固定する基板と、前記流
路形成部材へインクを供給するためのジョイント部材
と、前記ヒーターチップと外部電源や信号を接続する外
部中継配線を有し、前記ヒーターチップの前記噴射口側
の端面は前記流路形成部材との間に空隙が設けられてお
り、前記流路形成部材は、前記ヒーターチップとの接合
面に前記ヒーターチップを囲む4方のうち前記噴射口が
形成された方向以外の3方に溝が形成され、該溝は、大
気と連通し、該溝と前記空隙は封止剤が毛管力で満たさ
れることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記溝は、
前記発熱素子に対応して前記流路形成部材に形成される
個別流路溝より断面積が大きく、前記空隙の間隔よりも
深いことを特徴とするものである。
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記溝は、
前記発熱素子に対応して前記流路形成部材に形成される
個別流路溝より断面積が大きく、前記空隙の間隔よりも
深いことを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記溝は、
噴射口方向およびその逆方向で大気と連通していること
を特徴とするものである。
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記溝は、
噴射口方向およびその逆方向で大気と連通していること
を特徴とするものである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記ジョイ
ント部材には、インクタンクと前記流路形成部材との間
のインクの流路を形成するインク流路部と、封止剤を注
入するための封止剤注入穴が設けられており、該ジョイ
ント部材は、前記ヒーターチップと前記外部中継配線と
を電気的に接続する電気的コネクタ部を含む前記流路形
成部材、前記ヒーターチップ、前記基板とから空間を構
成し、該空間は前記封止剤注入穴より充分大きな大気連
通部に連通しており、前記封止剤注入穴より前記空間に
注入された封止剤により前記インク流路部と前記流路形
成部材の接続部と、前記電気的コネクタ部と、前記溝に
より前記流路形成部材と前記ヒーターチップが封止され
ていることを特徴とするものである。
のインクジェットプリントヘッドにおいて、前記ジョイ
ント部材には、インクタンクと前記流路形成部材との間
のインクの流路を形成するインク流路部と、封止剤を注
入するための封止剤注入穴が設けられており、該ジョイ
ント部材は、前記ヒーターチップと前記外部中継配線と
を電気的に接続する電気的コネクタ部を含む前記流路形
成部材、前記ヒーターチップ、前記基板とから空間を構
成し、該空間は前記封止剤注入穴より充分大きな大気連
通部に連通しており、前記封止剤注入穴より前記空間に
注入された封止剤により前記インク流路部と前記流路形
成部材の接続部と、前記電気的コネクタ部と、前記溝に
より前記流路形成部材と前記ヒーターチップが封止され
ていることを特徴とするものである。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のインクジェットプリントヘッドにおいて、さらに、前
記基板に封止剤を注入するための封止剤注入穴が設けら
れていることを特徴とするものである。
のインクジェットプリントヘッドにおいて、さらに、前
記基板に封止剤を注入するための封止剤注入穴が設けら
れていることを特徴とするものである。
【0013】請求項6に記載の発明は、複数の発熱素子
を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応しイン
クを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成部材と
を接合してなるインクジェットプリントヘッドの作製方
法において、固定基板に前記ヒーターチップを固定し、
前記ヒーターチップと外部電源や信号を接続するための
外部中継配線とを電気的に接続し、前記流路形成部材を
ヒーターチップに位置合わせして接合し、前記流路形成
部材へインクを供給するためのインク流路および封止剤
を注入するための封止剤注入穴を有するジョイント部材
を前記流路形成部材に対して位置合わせして前記固定基
板に固定し、前記ジョイント部材、前記流路形成部材、
前記ヒーターチップ、および前記固定基板からなる空間
に少なくとも前記ジョイント部材の前記封止剤注入穴か
ら封止剤を注入し、前記ジョイント部材の前記インク流
路と前記流路形成部材との接続部と、前記ヒーターチッ
プと外部中継配線との電気的接続部を封止するととも
に、前記流路形成部材と前記ヒーターチップの接合部を
封止することを特徴とするものである。
を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応しイン
クを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成部材と
を接合してなるインクジェットプリントヘッドの作製方
法において、固定基板に前記ヒーターチップを固定し、
前記ヒーターチップと外部電源や信号を接続するための
外部中継配線とを電気的に接続し、前記流路形成部材を
ヒーターチップに位置合わせして接合し、前記流路形成
部材へインクを供給するためのインク流路および封止剤
を注入するための封止剤注入穴を有するジョイント部材
を前記流路形成部材に対して位置合わせして前記固定基
板に固定し、前記ジョイント部材、前記流路形成部材、
前記ヒーターチップ、および前記固定基板からなる空間
に少なくとも前記ジョイント部材の前記封止剤注入穴か
ら封止剤を注入し、前記ジョイント部材の前記インク流
路と前記流路形成部材との接続部と、前記ヒーターチッ
プと外部中継配線との電気的接続部を封止するととも
に、前記流路形成部材と前記ヒーターチップの接合部を
封止することを特徴とするものである。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
のインクジェットプリントヘッドの作製方法において、
前記流路形成部材には、前記ヒーターチップとの接合面
に前記ヒーターチップを囲む4方のうち前記噴射口が形
成された方向以外の3方に噴射口方向およびその逆方向
で大気と連通する溝を形成しておき、前記ジョイント部
材の前記封止剤注入穴から注入した封止剤を前記溝の毛
管力によって前記溝内に充填し、前記流路形成部材と前
記ヒーターチップの接合部を封止することを特徴とする
ものである。
のインクジェットプリントヘッドの作製方法において、
前記流路形成部材には、前記ヒーターチップとの接合面
に前記ヒーターチップを囲む4方のうち前記噴射口が形
成された方向以外の3方に噴射口方向およびその逆方向
で大気と連通する溝を形成しておき、前記ジョイント部
材の前記封止剤注入穴から注入した封止剤を前記溝の毛
管力によって前記溝内に充填し、前記流路形成部材と前
記ヒーターチップの接合部を封止することを特徴とする
ものである。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項6または
7に記載のインクジェットプリントヘッドの作製方法に
おいて、さらに、前記固定基板にも封止剤を注入可能な
封止剤注入穴を穿孔しておき、前記固定基板の前記封止
剤注入穴からも封止剤を注入することを特徴とするもの
である。
7に記載のインクジェットプリントヘッドの作製方法に
おいて、さらに、前記固定基板にも封止剤を注入可能な
封止剤注入穴を穿孔しておき、前記固定基板の前記封止
剤注入穴からも封止剤を注入することを特徴とするもの
である。
【0016】請求項9に記載の発明は、複数の発熱素子
を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応しイン
クを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成部材と
を接合してなるインクジェットプリントヘッドの作製方
法において、封止剤を注入するための封止剤注入穴を有
する固定基板に前記ヒーターチップを固定し、前記ヒー
ターチップと外部電源や信号を接続するための外部中継
配線とを電気的に接続し、前記流路形成部材をヒーター
チップに位置合わせして接合し、前記流路形成部材へイ
ンクを供給するためのインク流路を有するジョイント部
材を前記流路形成部材に対して位置合わせして前記固定
基板に固定し、前記ジョイント部材、前記流路形成部
材、前記ヒーターチップ、および前記固定基板からなる
空間に少なくとも前記固定基板の前記封止剤注入穴から
封止剤を注入し、前記ジョイント部材の前記インク流路
と前記流路形成部材との接続部と、前記ヒーターチップ
と外部中継配線との電気的接続部と、前記流路形成部材
と前記ヒーターチップの接合部を封止することを特徴と
するものである。
を有するヒーターチップと、前記発熱素子に対応しイン
クを噴射する複数の噴射口が形成された流路形成部材と
を接合してなるインクジェットプリントヘッドの作製方
法において、封止剤を注入するための封止剤注入穴を有
する固定基板に前記ヒーターチップを固定し、前記ヒー
ターチップと外部電源や信号を接続するための外部中継
配線とを電気的に接続し、前記流路形成部材をヒーター
チップに位置合わせして接合し、前記流路形成部材へイ
ンクを供給するためのインク流路を有するジョイント部
材を前記流路形成部材に対して位置合わせして前記固定
基板に固定し、前記ジョイント部材、前記流路形成部
材、前記ヒーターチップ、および前記固定基板からなる
空間に少なくとも前記固定基板の前記封止剤注入穴から
封止剤を注入し、前記ジョイント部材の前記インク流路
と前記流路形成部材との接続部と、前記ヒーターチップ
と外部中継配線との電気的接続部と、前記流路形成部材
と前記ヒーターチップの接合部を封止することを特徴と
するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】図1、図2は、本発明を適用した
インクジェットプリントヘッドの作製方法の実施の一形
態を示す工程図である。図中、1はヒーターチップ、2
は流路形成部材、3はジョイント部材、4はヒートシン
ク、11は樹脂層、25はインク供給管、31は第1の
封止剤注入穴、41はジョイント固定穴、42は第2の
封止剤注入穴、43は外部配線中継基板、61は発熱素
子基板、62は切断位置、63は洗浄液、64は電気的
接続、65は仮止め用接着剤である。
インクジェットプリントヘッドの作製方法の実施の一形
態を示す工程図である。図中、1はヒーターチップ、2
は流路形成部材、3はジョイント部材、4はヒートシン
ク、11は樹脂層、25はインク供給管、31は第1の
封止剤注入穴、41はジョイント固定穴、42は第2の
封止剤注入穴、43は外部配線中継基板、61は発熱素
子基板、62は切断位置、63は洗浄液、64は電気的
接続、65は仮止め用接着剤である。
【0018】図1(A)において、シリコンウエハ上に
図示しない発熱素子、および発熱素子に接続される電極
パターン、駆動回路等を例えばLSI作製プロセスで形
成し、発熱素子基板61とする。発熱素子上には、気泡
の成長および消滅時の圧力からの発熱素子の保護と絶縁
のための保護膜などを成膜してもよい。次に図1(B)
において、発熱素子基板61の表面に薄い樹脂層11を
塗布し、パターニングする。樹脂層11としては、ポリ
イミドなどが用いられる。図1(C)において、発熱素
子基板61は切断位置62において例えばダイシング等
によって切断され、個別のヒーターチップ1となる。ダ
イシング等によって切断したヒーターチップ1は、ダイ
シング時のダイシング粉や樹脂層11のバリを除去する
ため、図1(D)において、例えば洗浄液63などによ
って洗浄され、またバリの除去が行なわれる。
図示しない発熱素子、および発熱素子に接続される電極
パターン、駆動回路等を例えばLSI作製プロセスで形
成し、発熱素子基板61とする。発熱素子上には、気泡
の成長および消滅時の圧力からの発熱素子の保護と絶縁
のための保護膜などを成膜してもよい。次に図1(B)
において、発熱素子基板61の表面に薄い樹脂層11を
塗布し、パターニングする。樹脂層11としては、ポリ
イミドなどが用いられる。図1(C)において、発熱素
子基板61は切断位置62において例えばダイシング等
によって切断され、個別のヒーターチップ1となる。ダ
イシング等によって切断したヒーターチップ1は、ダイ
シング時のダイシング粉や樹脂層11のバリを除去する
ため、図1(D)において、例えば洗浄液63などによ
って洗浄され、またバリの除去が行なわれる。
【0019】一方、図2に示すように、チップ固定用の
基板として、チップと外部との電気的接続用である外部
配線中継基板43がAlの表面に形成された一体部品と
してヒートシンク4が作製される。もちろん、ヒートシ
ンク4と外部配線中継基板43とが別体であってもよ
い。ヒートシンク4には、ジョイント部材3を固定する
ためのジョイント固定穴41が設けられている。また、
封止剤を注入するための第2の封止剤注入穴42を設け
てもよい。
基板として、チップと外部との電気的接続用である外部
配線中継基板43がAlの表面に形成された一体部品と
してヒートシンク4が作製される。もちろん、ヒートシ
ンク4と外部配線中継基板43とが別体であってもよ
い。ヒートシンク4には、ジョイント部材3を固定する
ためのジョイント固定穴41が設けられている。また、
封止剤を注入するための第2の封止剤注入穴42を設け
てもよい。
【0020】図2(A)において、このヒートシンク4
に洗浄されたヒーターチップ1が位置決めされ、銀エポ
キシ等の熱伝導の良好な接着剤で接合される。図2
(B)において、ヒーターチップ1と外部配線中継基板
43がワイヤボンディングまたはTAB方法または異方
性導電膜などによって電気的接続64がなされる。
に洗浄されたヒーターチップ1が位置決めされ、銀エポ
キシ等の熱伝導の良好な接着剤で接合される。図2
(B)において、ヒーターチップ1と外部配線中継基板
43がワイヤボンディングまたはTAB方法または異方
性導電膜などによって電気的接続64がなされる。
【0021】また、別に流路形成部材2が例えば樹脂成
形によって作製される。流路形成部材2については後述
する。図2(C)において、ヒーターチップ1に流路形
成部材2を接合する。ヒーターチップ1と流路形成部材
2との接合は、例えば接着剤を用いたり、あるいは圧接
により接合してもよい。接着剤を用いる場合には、流路
形成部材2の接合面に、室温で固体の接着剤を薄く塗布
し、ヒーターチップ1との位置合わせを行なう方法等が
用いられる。圧接による場合には、そのまま流路形成部
材2とヒーターチップ1との位置合わせを行なう。位置
合わせは、流路形成部材2をヒーターチップ1の上部と
端面に突き当て、その状態で吐出口側より、ヒーターチ
ップ1の端面に露出している位置合わせ用マークを流路
形成部材2に設けた貫通穴を介して観察し、ヒーターチ
ップ1と流路形成部材2との位置合わせを行なう。
形によって作製される。流路形成部材2については後述
する。図2(C)において、ヒーターチップ1に流路形
成部材2を接合する。ヒーターチップ1と流路形成部材
2との接合は、例えば接着剤を用いたり、あるいは圧接
により接合してもよい。接着剤を用いる場合には、流路
形成部材2の接合面に、室温で固体の接着剤を薄く塗布
し、ヒーターチップ1との位置合わせを行なう方法等が
用いられる。圧接による場合には、そのまま流路形成部
材2とヒーターチップ1との位置合わせを行なう。位置
合わせは、流路形成部材2をヒーターチップ1の上部と
端面に突き当て、その状態で吐出口側より、ヒーターチ
ップ1の端面に露出している位置合わせ用マークを流路
形成部材2に設けた貫通穴を介して観察し、ヒーターチ
ップ1と流路形成部材2との位置合わせを行なう。
【0022】このようにしてヒーターチップ1と流路形
成部材2とを位置合わせした状態で、流路形成部材2と
ヒートシンク4とのすき間に、例えば、瞬間接着剤、U
V接着剤などの仮止め用接着剤65を塗布し、仮固定す
る。その後、接着剤を用いて接合を行なう場合には、加
熱して、流路形成部材2に塗布しておいた接着剤を溶
融、接着させて接合する。また、圧接によって接合を行
なう場合には、例えばバネ部材などを用い、流路形成部
材2をヒーターチップ1へ押圧する。
成部材2とを位置合わせした状態で、流路形成部材2と
ヒートシンク4とのすき間に、例えば、瞬間接着剤、U
V接着剤などの仮止め用接着剤65を塗布し、仮固定す
る。その後、接着剤を用いて接合を行なう場合には、加
熱して、流路形成部材2に塗布しておいた接着剤を溶
融、接着させて接合する。また、圧接によって接合を行
なう場合には、例えばバネ部材などを用い、流路形成部
材2をヒーターチップ1へ押圧する。
【0023】図2(D)において、インクを供給するた
めのジョイント部材3は、その嵌合ピンがヒートシンク
4に設けられたジョイント固定穴41に挿入され、流路
形成部材2のインク供給管25に対して突き当てにより
位置決めされる。ジョイント部材3内には、インクタン
クからインク供給管25へインクを供給するためのイン
ク流路を有しており、ジョイント部材3の位置決めによ
ってジョイント部材3のインク流路と流路形成部材2の
インク供給管25とが接続される。その後、ジョイント
部材3の嵌合ピンは、ヒートシンク4の裏面より熱かし
めや接着剤により固定される。
めのジョイント部材3は、その嵌合ピンがヒートシンク
4に設けられたジョイント固定穴41に挿入され、流路
形成部材2のインク供給管25に対して突き当てにより
位置決めされる。ジョイント部材3内には、インクタン
クからインク供給管25へインクを供給するためのイン
ク流路を有しており、ジョイント部材3の位置決めによ
ってジョイント部材3のインク流路と流路形成部材2の
インク供給管25とが接続される。その後、ジョイント
部材3の嵌合ピンは、ヒートシンク4の裏面より熱かし
めや接着剤により固定される。
【0024】次に、ジョイント部材3のインク噴射側に
設けた第1の封止剤注入穴31より、例えばシリコンま
たは変形エポキシ樹脂などの封止剤を注入し、硬化させ
る。このとき、後述するようにヒーターチップ1と流路
形成部材2との接合外周面や、流路形成部材2のノズル
が形成されたプレート状部とヒーターチップ1の端面と
の間、さらにジョイント部材3内のインク流路と流路形
成部材2のインク供給管25の接続部における封止が行
なわれると同時に、電気的接続64の封止剤による固定
が行なわれる。
設けた第1の封止剤注入穴31より、例えばシリコンま
たは変形エポキシ樹脂などの封止剤を注入し、硬化させ
る。このとき、後述するようにヒーターチップ1と流路
形成部材2との接合外周面や、流路形成部材2のノズル
が形成されたプレート状部とヒーターチップ1の端面と
の間、さらにジョイント部材3内のインク流路と流路形
成部材2のインク供給管25の接続部における封止が行
なわれると同時に、電気的接続64の封止剤による固定
が行なわれる。
【0025】この封止工程によって、封止剤により長期
にわたる各部からのインクの漏れや蒸散を防ぐとともに
インクの流路への空気の侵入を防ぎ、また、各部を固定
して安定化させることができる。このようにして、イン
クジェットプリントヘッドが完成される。なお、封止剤
の注入は、例えばヒートシンク4に第2の封止剤注入穴
42を設けておいた場合、この第2の封止剤注入穴42
から行なったり、あるいは第1の封止剤注入穴31と第
2の封止剤注入穴42の両方から行なってもよい。
にわたる各部からのインクの漏れや蒸散を防ぐとともに
インクの流路への空気の侵入を防ぎ、また、各部を固定
して安定化させることができる。このようにして、イン
クジェットプリントヘッドが完成される。なお、封止剤
の注入は、例えばヒートシンク4に第2の封止剤注入穴
42を設けておいた場合、この第2の封止剤注入穴42
から行なったり、あるいは第1の封止剤注入穴31と第
2の封止剤注入穴42の両方から行なってもよい。
【0026】図3は、流路形成部材2の一例におけるヒ
ーターチップ接合面から見た斜視図、図4は、流路形成
部材2の一例におけるインク噴射側より見た斜視図であ
る。図中、20は大気連通穴、21は流路溝、22は吐
出口、23は貫通穴、24は共通液室、25はインク供
給管、26は接合面、27は溝、28は逃げ部、29は
側方板状部、30はプレート状部である。
ーターチップ接合面から見た斜視図、図4は、流路形成
部材2の一例におけるインク噴射側より見た斜視図であ
る。図中、20は大気連通穴、21は流路溝、22は吐
出口、23は貫通穴、24は共通液室、25はインク供
給管、26は接合面、27は溝、28は逃げ部、29は
側方板状部、30はプレート状部である。
【0027】この流路形成部材2は、樹脂によって成形
される。流路形成部材2には、ヒーターチップ1に形成
された発熱素子に対応して複数の流路溝21が形成され
るとともに、各流路溝21が連通する共通液室24が設
けられている。流路溝21の共通液室24との連通部と
反対側には、それぞれの流路溝21に対応して図4に示
す吐出口22が設けられている。吐出口22は、例えば
レーザー加工などによって形成することができる。共通
液室24内は、各流路溝21に速やかにインクを供給
し、かつ共通液室24内に気泡が停滞しないように、略
扇状の形状となっている。また、共通液室24には、共
通液室24にインクを供給するためのインク供給管25
が、インク吐出方向に対して鈍角をなすように直管状に
設けられている。
される。流路形成部材2には、ヒーターチップ1に形成
された発熱素子に対応して複数の流路溝21が形成され
るとともに、各流路溝21が連通する共通液室24が設
けられている。流路溝21の共通液室24との連通部と
反対側には、それぞれの流路溝21に対応して図4に示
す吐出口22が設けられている。吐出口22は、例えば
レーザー加工などによって形成することができる。共通
液室24内は、各流路溝21に速やかにインクを供給
し、かつ共通液室24内に気泡が停滞しないように、略
扇状の形状となっている。また、共通液室24には、共
通液室24にインクを供給するためのインク供給管25
が、インク吐出方向に対して鈍角をなすように直管状に
設けられている。
【0028】ヒーターチップ1は、流路溝21および共
通液室24を覆うように接合される。流路溝21と吐出
口22の接続部は、図3(B)に示すようにプレート状
部30との間に間隔Lが設けられており、ヒーターチッ
プ1の端面がこの間隔Lの間に来るように、流路溝21
と吐出口22の接続部とヒーターチップ1上の樹脂層1
1とによって位置合わせがなされる。そのため、プレー
ト状部30とヒーターチップ1の端面とは接触しない。
プレート状部30とヒーターチップ1の端面との間隔L
は、例えば約5μm程度とすることができる。
通液室24を覆うように接合される。流路溝21と吐出
口22の接続部は、図3(B)に示すようにプレート状
部30との間に間隔Lが設けられており、ヒーターチッ
プ1の端面がこの間隔Lの間に来るように、流路溝21
と吐出口22の接続部とヒーターチップ1上の樹脂層1
1とによって位置合わせがなされる。そのため、プレー
ト状部30とヒーターチップ1の端面とは接触しない。
プレート状部30とヒーターチップ1の端面との間隔L
は、例えば約5μm程度とすることができる。
【0029】このプレート状部30とヒーターチップ1
の端面との間に空隙を設けることにより、この空隙に封
止剤を充填して封止することができる。また、ヒーター
チップ1の端面で位置決めをしないので、図1(C)に
示す切断工程において、切断精度や切断面の品質がそれ
ほど要求されず、切断加工を容易に行なうことができ
る。
の端面との間に空隙を設けることにより、この空隙に封
止剤を充填して封止することができる。また、ヒーター
チップ1の端面で位置決めをしないので、図1(C)に
示す切断工程において、切断精度や切断面の品質がそれ
ほど要求されず、切断加工を容易に行なうことができ
る。
【0030】流路形成部材2には、ヒーターチップ1と
の接合面26が、流路溝21が形成されている以外の3
方に設けられている。接合面26には、インク流路溝2
1よりも断面積が大きく、プレート状部30とヒーター
チップ1の端面との間隔(例えば、5μm)より十分深
い溝27が設けられている。溝27は、ヒーターチップ
1との接合時にインク噴射方向とその逆方向で大気と連
通するように構成されており、一方は図4に示す大気連
通穴20に連通している。この溝27に封止剤が毛管力
により充填されるようになっている。具体例としては、
溝27の断面寸法は、150×150μmとすることが
できる。
の接合面26が、流路溝21が形成されている以外の3
方に設けられている。接合面26には、インク流路溝2
1よりも断面積が大きく、プレート状部30とヒーター
チップ1の端面との間隔(例えば、5μm)より十分深
い溝27が設けられている。溝27は、ヒーターチップ
1との接合時にインク噴射方向とその逆方向で大気と連
通するように構成されており、一方は図4に示す大気連
通穴20に連通している。この溝27に封止剤が毛管力
により充填されるようになっている。具体例としては、
溝27の断面寸法は、150×150μmとすることが
できる。
【0031】また、上述のプレート状部30とヒーター
チップ1の端面との空隙は、溝27の大きさよりも狭い
ので、溝27内の充填剤は毛管力によってこの空隙へも
充填することができる。もちろん、流路溝21の間の壁
部分の頂部などもヒーターチップ1との接合面となる。
しかし、溝27は設けられておらず、充填剤は充填され
ない。
チップ1の端面との空隙は、溝27の大きさよりも狭い
ので、溝27内の充填剤は毛管力によってこの空隙へも
充填することができる。もちろん、流路溝21の間の壁
部分の頂部などもヒーターチップ1との接合面となる。
しかし、溝27は設けられておらず、充填剤は充填され
ない。
【0032】逃げ部28は、ヒーターチップ1と外部と
の電気的接続64に流路形成部材2が当接しないように
するための領域である。また、側方板状部29は、ヒー
ターチップ1の側面をカバーするものである。この側方
板状部29は、図2(C)において流路形成部材2を装
着した際に、ヒーターチップ1を固定するヒートシンク
4との間に、少なくとも一部でヒーターチップ1の側面
と側方板状部29とのすき間以上の距離が空くように構
成されている。これにより、ヒーターチップ1の側面下
部に仮止め接着剤65を注入したとき、その仮止め接着
剤65を流路形成部材2の側方板状部29とヒーターチ
ップ1の間隙へ、毛管力によって導くことができる。こ
のように、ヒーターチップ1の切断面を利用して流路形
成部材2との仮止めを実施できるので、ヒーターチップ
1を小さくできる。また、位置合わせで一番重要なノズ
ル並び方向の両端において、広い面による接合ができる
ので位置合わせに対する信頼性が高くなる。さらには、
ヒーターチップ1の切断面と流路形成部材2の側方板状
部29との間隙の毛管力で仮止め接着剤65が導かれる
ので、仮止め接着剤65の塗布位置や塗布量を精度よく
制御する必要がなく、均一なインクジェットプリントヘ
ッドが作製可能となる。
の電気的接続64に流路形成部材2が当接しないように
するための領域である。また、側方板状部29は、ヒー
ターチップ1の側面をカバーするものである。この側方
板状部29は、図2(C)において流路形成部材2を装
着した際に、ヒーターチップ1を固定するヒートシンク
4との間に、少なくとも一部でヒーターチップ1の側面
と側方板状部29とのすき間以上の距離が空くように構
成されている。これにより、ヒーターチップ1の側面下
部に仮止め接着剤65を注入したとき、その仮止め接着
剤65を流路形成部材2の側方板状部29とヒーターチ
ップ1の間隙へ、毛管力によって導くことができる。こ
のように、ヒーターチップ1の切断面を利用して流路形
成部材2との仮止めを実施できるので、ヒーターチップ
1を小さくできる。また、位置合わせで一番重要なノズ
ル並び方向の両端において、広い面による接合ができる
ので位置合わせに対する信頼性が高くなる。さらには、
ヒーターチップ1の切断面と流路形成部材2の側方板状
部29との間隙の毛管力で仮止め接着剤65が導かれる
ので、仮止め接着剤65の塗布位置や塗布量を精度よく
制御する必要がなく、均一なインクジェットプリントヘ
ッドが作製可能となる。
【0033】さらに、吐出口22の並びの両端部付近に
は、位置合わせのための貫通穴23が形成される。この
貫通穴23は、吐出口22と同一工程で形成したり、あ
るいは樹脂成形時に形成することができる。貫通穴23
は、ヒーターチップ1上に形成した位置合わせ用マーク
に対応した位置に形成しておく。そして、貫通穴23と
ヒーターチップ1上の位置合わせ用マークを一致させる
ことで流路形成部材2とヒーターチップ1の精密な位置
合わせを行なうことができる。ここで、ヒーターチップ
1上の位置合わせ用マークは、発熱素子に接続される電
極と同一材料、例えばAlまたはAl合金で、同一工程
にて形成することができる。
は、位置合わせのための貫通穴23が形成される。この
貫通穴23は、吐出口22と同一工程で形成したり、あ
るいは樹脂成形時に形成することができる。貫通穴23
は、ヒーターチップ1上に形成した位置合わせ用マーク
に対応した位置に形成しておく。そして、貫通穴23と
ヒーターチップ1上の位置合わせ用マークを一致させる
ことで流路形成部材2とヒーターチップ1の精密な位置
合わせを行なうことができる。ここで、ヒーターチップ
1上の位置合わせ用マークは、発熱素子に接続される電
極と同一材料、例えばAlまたはAl合金で、同一工程
にて形成することができる。
【0034】図5は、ヒーターチップ1と流路溝形成部
材2との概略断面図、図6は、従来のインクジェットプ
リントヘッドにおける流路形成部材装着時の状態を示す
斜視図である。ここで、図5にはヒーターチップ1に流
路形成部材2を接合した状態における断面図を示してお
り、ヒーターチップ1と流路形成部材2のみを図示して
いる。図5(A)は、この実施の形態におけるインクジ
ェットプリントヘッドにおける断面図を示しており、こ
の状態は、図2(C)に対応する。また、図5(B)に
は、従来のヘッドと同様にインク供給管25をインク吐
出方向に対して直角に設けた場合を示し、この従来のヘ
ッドの斜視図を図6に示している。
材2との概略断面図、図6は、従来のインクジェットプ
リントヘッドにおける流路形成部材装着時の状態を示す
斜視図である。ここで、図5にはヒーターチップ1に流
路形成部材2を接合した状態における断面図を示してお
り、ヒーターチップ1と流路形成部材2のみを図示して
いる。図5(A)は、この実施の形態におけるインクジ
ェットプリントヘッドにおける断面図を示しており、こ
の状態は、図2(C)に対応する。また、図5(B)に
は、従来のヘッドと同様にインク供給管25をインク吐
出方向に対して直角に設けた場合を示し、この従来のヘ
ッドの斜視図を図6に示している。
【0035】インク供給管25には、図示しないジョイ
ントが接合されるが、このジョイントとの接合空間を確
保するため、図中dで表わされる距離が必要である。図
5(B)に示す場合には、結果として共通液室24が大
きくなり、必然的にヒーターチップ1との接合領域L1
も大きく取らなければならない。また、図6に示すよう
に、流路形成部材2を接合したときの仮止め接着剤65
による接着は線状であるため、接着面積を得るためにも
接合領域L1を大きく取ることが望まれる。そのため、
チップサイズが大きくなり、1ウエハ当たりのチップ取
れ高が少なく、インクジェットプリントヘッドのコスト
アップにつながっていた。
ントが接合されるが、このジョイントとの接合空間を確
保するため、図中dで表わされる距離が必要である。図
5(B)に示す場合には、結果として共通液室24が大
きくなり、必然的にヒーターチップ1との接合領域L1
も大きく取らなければならない。また、図6に示すよう
に、流路形成部材2を接合したときの仮止め接着剤65
による接着は線状であるため、接着面積を得るためにも
接合領域L1を大きく取ることが望まれる。そのため、
チップサイズが大きくなり、1ウエハ当たりのチップ取
れ高が少なく、インクジェットプリントヘッドのコスト
アップにつながっていた。
【0036】しかし、図5(A)に示すようにインク供
給管25をインク吐出方向に対して鈍角となるように設
けた構成では、ジョイントと接合するための同一の空間
dを確保しつつ、ヒーターチップ1との接合領域L2を
小さくできる。そのため、ヒーターチップ1およびヘッ
ド全体を小型化できる。また、インク供給管25をイン
ク吐出方向に対して鈍角となるように設けた方が、イン
クの流れはスムースになり、流路抵抗が減少して流路溝
21へのインクのリフィルを円滑に行なうことができ
る。
給管25をインク吐出方向に対して鈍角となるように設
けた構成では、ジョイントと接合するための同一の空間
dを確保しつつ、ヒーターチップ1との接合領域L2を
小さくできる。そのため、ヒーターチップ1およびヘッ
ド全体を小型化できる。また、インク供給管25をイン
ク吐出方向に対して鈍角となるように設けた方が、イン
クの流れはスムースになり、流路抵抗が減少して流路溝
21へのインクのリフィルを円滑に行なうことができ
る。
【0037】図7、図8は、本発明のインクジェットプ
リントヘッドの実施の一形態を示す分解斜視図、図9、
図10は、同じく組立斜視図、図11は、同じく断面図
である。図中、図1ないし図6と同様の部分には同じ符
号を付して説明を省略する。5はバネ材、32はインク
流路、33はフィルタ、34は接続部材、35は大気連
通部分、51は流路形成部材押圧部、52は爪部、53
は穴部である。ここでは、上述の作製工程において、図
2(C)に示した工程におけるヒーターチップ1と流路
形成部材2との接合を、バネ材5を用いた圧接によって
行なう場合について示している。
リントヘッドの実施の一形態を示す分解斜視図、図9、
図10は、同じく組立斜視図、図11は、同じく断面図
である。図中、図1ないし図6と同様の部分には同じ符
号を付して説明を省略する。5はバネ材、32はインク
流路、33はフィルタ、34は接続部材、35は大気連
通部分、51は流路形成部材押圧部、52は爪部、53
は穴部である。ここでは、上述の作製工程において、図
2(C)に示した工程におけるヒーターチップ1と流路
形成部材2との接合を、バネ材5を用いた圧接によって
行なう場合について示している。
【0038】上述のように、図2(A)においてヒート
シンク4にヒーターチップ1を取り付け、図2(B)に
おいて電気的接続64を行なった後、図3、図4に示し
た流路形成部材2をヒーターチップ1と位置合わせして
組み付け、仮止め接着剤65によって仮止めする。この
構成では、その後、バネ材5を用いて流路形成部材2を
ヒーターチップ1へ押圧し、両者を固定する。なお、バ
ネ材5の形状は一例であって、他の形状であってもよ
い。
シンク4にヒーターチップ1を取り付け、図2(B)に
おいて電気的接続64を行なった後、図3、図4に示し
た流路形成部材2をヒーターチップ1と位置合わせして
組み付け、仮止め接着剤65によって仮止めする。この
構成では、その後、バネ材5を用いて流路形成部材2を
ヒーターチップ1へ押圧し、両者を固定する。なお、バ
ネ材5の形状は一例であって、他の形状であってもよ
い。
【0039】図7、図8に示したバネ材5は、発熱体1
1の並び方向に延在し流路形成部材2をヒートシンク4
へ向けて押圧するための流路形成部材押圧部51と、両
側に設けられ、ヒートシンク4の裏側に係止される爪部
52を有している。この爪部52は、流路形成部材2の
両側およびヒートシンク4の両側を通過してヒートシン
ク4の裏側にその弾性力によって係止する。爪部52が
ヒートシンク4の裏側に係止された状態で、流路形成部
材押圧部51は、流路形成部材2に当接し、バネ材5の
弾性力によって流路形成部材2を押圧する。これによっ
て、流路形成部材2とヒートシンク4とでヒーターチッ
プ1を挟むようにして押圧固定する。
1の並び方向に延在し流路形成部材2をヒートシンク4
へ向けて押圧するための流路形成部材押圧部51と、両
側に設けられ、ヒートシンク4の裏側に係止される爪部
52を有している。この爪部52は、流路形成部材2の
両側およびヒートシンク4の両側を通過してヒートシン
ク4の裏側にその弾性力によって係止する。爪部52が
ヒートシンク4の裏側に係止された状態で、流路形成部
材押圧部51は、流路形成部材2に当接し、バネ材5の
弾性力によって流路形成部材2を押圧する。これによっ
て、流路形成部材2とヒートシンク4とでヒーターチッ
プ1を挟むようにして押圧固定する。
【0040】また、バネ材5の中央部付近には、流路形
成部材2のインク供給管25とジョイント部材3との結
合を図るとともに、封止材を各部に流し込むための穴部
53が設けられている。ジョイント部材3が装着された
状態でこの穴部53を貫通してインクの供給路が形成さ
れる。また、この穴部53を通して第1の封止剤注入穴
31から注入された封止剤を、電気的接続64や流路形
成部材2に設けられた溝27の端部へ流入させることが
できる。もちろん、このバネ材5の形状によっては穴部
53を設ける必要はない。
成部材2のインク供給管25とジョイント部材3との結
合を図るとともに、封止材を各部に流し込むための穴部
53が設けられている。ジョイント部材3が装着された
状態でこの穴部53を貫通してインクの供給路が形成さ
れる。また、この穴部53を通して第1の封止剤注入穴
31から注入された封止剤を、電気的接続64や流路形
成部材2に設けられた溝27の端部へ流入させることが
できる。もちろん、このバネ材5の形状によっては穴部
53を設ける必要はない。
【0041】バネ材5によって流路形成部材2とヒータ
ーチップ1とが押圧固定された後、図2(D)に示した
工程においてジョイント部材3が装着される。なお、ジ
ョイント部材3の構成は、この例のようにバネ材5を用
いて流路形成部材2とヒーターチップ1を接合した場合
でも、例えば、接着剤を用いて接合した場合でも、バネ
材5の空間を空けるか否か程度の違いしかなく、ほぼ同
様の構成とすることができる。
ーチップ1とが押圧固定された後、図2(D)に示した
工程においてジョイント部材3が装着される。なお、ジ
ョイント部材3の構成は、この例のようにバネ材5を用
いて流路形成部材2とヒーターチップ1を接合した場合
でも、例えば、接着剤を用いて接合した場合でも、バネ
材5の空間を空けるか否か程度の違いしかなく、ほぼ同
様の構成とすることができる。
【0042】図11に示すように、ジョイント部材3内
に設けられたインク流路32は、流路形成部材2のイン
ク供給管25の断面積とほぼ一致しており、その中心線
もジョイント部材3の装着時にはインク供給管25の中
心線と略一致するように形成されている。このインク流
路32は、図示しないインクタンクとのジョイント位置
高さで鈍角に屈曲されており、その後フィルタ33の取
付位置前から取付位置までに流路の断面が10倍以上2
0倍以下に拡大されている。この構成により、接続部材
34が設けられたインクタンクとのジョイント部から1
回だけ鈍角に屈曲するだけで共通液室24へインクを供
給することができる。このようにシンプルで短い流路を
構成しているので、インクの流路抵抗を減少させるとと
もに、気泡などの滞留しやすい箇所を減少させることが
できる。また、インク流路32の断面積をインク供給管
25の断面積とほぼ同じとし、フィルタ33通過後の流
路断面積を必要最低限とすることによって、インク流路
32内のインクの流速を速くし、流路内の気泡が抜けや
すくしている。そのため、気泡などによる印字不良を低
減し、印字信頼性の高いインクジェットプリントヘッド
を得ることができる。
に設けられたインク流路32は、流路形成部材2のイン
ク供給管25の断面積とほぼ一致しており、その中心線
もジョイント部材3の装着時にはインク供給管25の中
心線と略一致するように形成されている。このインク流
路32は、図示しないインクタンクとのジョイント位置
高さで鈍角に屈曲されており、その後フィルタ33の取
付位置前から取付位置までに流路の断面が10倍以上2
0倍以下に拡大されている。この構成により、接続部材
34が設けられたインクタンクとのジョイント部から1
回だけ鈍角に屈曲するだけで共通液室24へインクを供
給することができる。このようにシンプルで短い流路を
構成しているので、インクの流路抵抗を減少させるとと
もに、気泡などの滞留しやすい箇所を減少させることが
できる。また、インク流路32の断面積をインク供給管
25の断面積とほぼ同じとし、フィルタ33通過後の流
路断面積を必要最低限とすることによって、インク流路
32内のインクの流速を速くし、流路内の気泡が抜けや
すくしている。そのため、気泡などによる印字不良を低
減し、印字信頼性の高いインクジェットプリントヘッド
を得ることができる。
【0043】フィルタ33は、インクタンクが取り外さ
れた状態で大気と接するが、フィルタ33のメッシュに
形成されるインクのメニスカスによって大気がインク流
路32内に侵入するのを防ぐ。また、インクタンク装着
時にも、ジョイント部に滞留する空気の侵入を防ぐ。さ
らにインク消費時にも、インクタンクから供給されるイ
ンク中の気泡をトラップしてインク流路32内への侵入
を防ぐ。しかし、このような空気の侵入を防止するため
には、メッシュの小さなフィルタを用いる必要がある
が、フィルタ33の取付位置でインク流路32の断面積
を大きくしているので、メッシュの小さなフィルタを用
いても印字に必要なインク量を供給することが可能とな
る。
れた状態で大気と接するが、フィルタ33のメッシュに
形成されるインクのメニスカスによって大気がインク流
路32内に侵入するのを防ぐ。また、インクタンク装着
時にも、ジョイント部に滞留する空気の侵入を防ぐ。さ
らにインク消費時にも、インクタンクから供給されるイ
ンク中の気泡をトラップしてインク流路32内への侵入
を防ぐ。しかし、このような空気の侵入を防止するため
には、メッシュの小さなフィルタを用いる必要がある
が、フィルタ33の取付位置でインク流路32の断面積
を大きくしているので、メッシュの小さなフィルタを用
いても印字に必要なインク量を供給することが可能とな
る。
【0044】接続部材34は、インクタンクと接続され
るジョイント部を構成し、フィルタ33の面と鋭角に突
出する環状部を有している。少なくともこの環状部は弾
性体によって構成されており、インクタンクの装着によ
ってこの環状部がインクタンクに当接し、さらに押圧さ
れて弾性変形し、密閉されたインクタンクからジョイン
ト部材3へのインクの供給路を形成する。
るジョイント部を構成し、フィルタ33の面と鋭角に突
出する環状部を有している。少なくともこの環状部は弾
性体によって構成されており、インクタンクの装着によ
ってこの環状部がインクタンクに当接し、さらに押圧さ
れて弾性変形し、密閉されたインクタンクからジョイン
ト部材3へのインクの供給路を形成する。
【0045】フィルタ33および接続部材34は、ジョ
イント部材3をヒートシンク4に取り付ける前に、ジョ
イント部材3に取り付けられている。
イント部材3をヒートシンク4に取り付ける前に、ジョ
イント部材3に取り付けられている。
【0046】上述のようなジョイント部材3を図2
(D)に示す工程で装着し、次に封止剤を用いて封止を
行なう。図12は、封止剤の流路の一例の説明図、図1
3は、流路形成部材に形成された溝端部の拡大図であ
る。第1の封止剤注入穴31から注入される封止剤は、
図12に矢印で示すように流れる。封止剤は、流路形成
部材2のインク供給管25とジョイント部材3のインク
流路32とのつなぎ部分、および、電気的接続64に対
して、最短距離で到達でき、これらの部分を確実に封止
することができる。また、封止剤の流れる方向は吐出口
22側から電気的接続64側へ向かっており、例えば、
電気的接続64をワイヤボンディングで行なった場合、
ボンディングワイヤの封止剤による倒れが起きないよう
に構成されている。
(D)に示す工程で装着し、次に封止剤を用いて封止を
行なう。図12は、封止剤の流路の一例の説明図、図1
3は、流路形成部材に形成された溝端部の拡大図であ
る。第1の封止剤注入穴31から注入される封止剤は、
図12に矢印で示すように流れる。封止剤は、流路形成
部材2のインク供給管25とジョイント部材3のインク
流路32とのつなぎ部分、および、電気的接続64に対
して、最短距離で到達でき、これらの部分を確実に封止
することができる。また、封止剤の流れる方向は吐出口
22側から電気的接続64側へ向かっており、例えば、
電気的接続64をワイヤボンディングで行なった場合、
ボンディングワイヤの封止剤による倒れが起きないよう
に構成されている。
【0047】図10にも示したように、ジョイント部材
の吐出口22とは反対側は、開放された大気連通部分3
5となっている。封止剤の注入方向の先は、第1の封止
剤注入穴31より十分な大きさの大気連通部分35であ
るので、注入圧力を高めても、その他の部分からの封止
剤のはみ出しや流路溝への詰まりが発生せず、短時間で
封止剤の注入を行なっても不具合は発生しない。そのた
め、封止剤の注入時間を短くできる。例えば、Si系の
室温硬化型封止剤を用いて、10,000cps〜3
0,000cpsと高い粘度のものが使用可能で、かつ
注入圧力を高くできるため、封止作業時間は従来の10
分から約2分と短縮することができた。
の吐出口22とは反対側は、開放された大気連通部分3
5となっている。封止剤の注入方向の先は、第1の封止
剤注入穴31より十分な大きさの大気連通部分35であ
るので、注入圧力を高めても、その他の部分からの封止
剤のはみ出しや流路溝への詰まりが発生せず、短時間で
封止剤の注入を行なっても不具合は発生しない。そのた
め、封止剤の注入時間を短くできる。例えば、Si系の
室温硬化型封止剤を用いて、10,000cps〜3
0,000cpsと高い粘度のものが使用可能で、かつ
注入圧力を高くできるため、封止作業時間は従来の10
分から約2分と短縮することができた。
【0048】また、電気的接続64に到達した封止剤
は、さらにヒーターチップ1と流路形成部材2との接合
部にも達し、その接合部の両端部へも流れ込む。図13
に示すように、接合部の両端部には、流路形成部材2に
形成した溝27の端部が露出している。さらにこの溝2
7は、流路形成部材2のプレート状部30を貫通する大
気連通穴20により大気と連通しているので、封止剤が
この溝27の端部に到達すると、溝27の毛管力によっ
て封止剤が溝27内へ引き込まれる。これによって溝2
7内へ封止剤が充填される。さらに、流路形成部材2の
プレート状部30とヒーターチップ1の端面との空隙へ
も、その空隙の毛管力によって封止剤が引き込まれ、こ
の部分にも充填される。このようにして、流路形成部材
2とヒーターチップ1との接合部においても、第1の封
止剤注入穴31から封止剤を注入するだけで封止を良好
に行ない、流路形成部材2とヒーターチップ1との接合
をより強固にすることができる。
は、さらにヒーターチップ1と流路形成部材2との接合
部にも達し、その接合部の両端部へも流れ込む。図13
に示すように、接合部の両端部には、流路形成部材2に
形成した溝27の端部が露出している。さらにこの溝2
7は、流路形成部材2のプレート状部30を貫通する大
気連通穴20により大気と連通しているので、封止剤が
この溝27の端部に到達すると、溝27の毛管力によっ
て封止剤が溝27内へ引き込まれる。これによって溝2
7内へ封止剤が充填される。さらに、流路形成部材2の
プレート状部30とヒーターチップ1の端面との空隙へ
も、その空隙の毛管力によって封止剤が引き込まれ、こ
の部分にも充填される。このようにして、流路形成部材
2とヒーターチップ1との接合部においても、第1の封
止剤注入穴31から封止剤を注入するだけで封止を良好
に行ない、流路形成部材2とヒーターチップ1との接合
をより強固にすることができる。
【0049】このようにして、封止剤注入口31から注
入された封止剤は、上述のように各部の封止を行ない、
ジョイント部材3の内部の空間を埋める。そのため、イ
ンクと大気との間の封止距離を十分大きくとることがで
き、かつ、ジョイント部材3で覆っていて大気との接触
部分が少ないので、これまで信頼性が得られなかった空
気透過率の高いSi系の封止剤でも使用できるなど、封
止剤の選択範囲を広げることができる。
入された封止剤は、上述のように各部の封止を行ない、
ジョイント部材3の内部の空間を埋める。そのため、イ
ンクと大気との間の封止距離を十分大きくとることがで
き、かつ、ジョイント部材3で覆っていて大気との接触
部分が少ないので、これまで信頼性が得られなかった空
気透過率の高いSi系の封止剤でも使用できるなど、封
止剤の選択範囲を広げることができる。
【0050】封止剤の注入は、ジョイント部材3に設け
た第1の封止剤注入穴31から行なうほか、ヒートシン
ク4に第2の封止剤注入穴42を設けた場合にはこの第
2の封止剤注入穴42から封止剤を注入することもでき
る。あるいは、両方から同時に、あるいは別々に、封止
剤を注入してもよい。第2の封止剤注入穴42は、電気
的接続64に近いので、この電気的接続64を最短距離
で封止することができる。
た第1の封止剤注入穴31から行なうほか、ヒートシン
ク4に第2の封止剤注入穴42を設けた場合にはこの第
2の封止剤注入穴42から封止剤を注入することもでき
る。あるいは、両方から同時に、あるいは別々に、封止
剤を注入してもよい。第2の封止剤注入穴42は、電気
的接続64に近いので、この電気的接続64を最短距離
で封止することができる。
【0051】なお、図8、図9では、第1の封止剤注入
穴31を1つ設けているが、これに限らず、2以上設け
てもよい。例えば、流路形成部材2の溝27の露出端部
に近い位置にそれぞれ第1の封止剤注入穴31を設ける
ことにより、この溝27の露出端部への封止剤の流入を
良好に行なうことができる。第2の封止剤注入穴42に
ついても2以上設けてもよい。
穴31を1つ設けているが、これに限らず、2以上設け
てもよい。例えば、流路形成部材2の溝27の露出端部
に近い位置にそれぞれ第1の封止剤注入穴31を設ける
ことにより、この溝27の露出端部への封止剤の流入を
良好に行なうことができる。第2の封止剤注入穴42に
ついても2以上設けてもよい。
【0052】上述の例では、インクタンクとインクジェ
ットプリントヘッドが分離可能な構成を示したが、両者
が一体の構成であってもよい。その場合には接続部材3
4は不要であり、フィルタ33を介して、あるいは直接
インク流路32が、インクタンクに連通していればよ
い。
ットプリントヘッドが分離可能な構成を示したが、両者
が一体の構成であってもよい。その場合には接続部材3
4は不要であり、フィルタ33を介して、あるいは直接
インク流路32が、インクタンクに連通していればよ
い。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1または請求項7に記載の発明によれば、前記ヒーター
チップの噴射口側の端面と流路形成部材との間の空隙
と、ヒーターチップとの接合面にヒーターチップを囲む
4方のうち噴射口が形成された方向以外の3方に形成さ
れ大気と連通した溝に、ヘッド組立工程において封止剤
が毛管力で満たされる。この構成によれば、ヒーターチ
ップと流路形成部材の接合が確実に行なわれるととも
に、工程が簡単であり、また流路形成部材の流路部以外
の寸法精度およびヒーターチップの切断精度もラフでよ
いので、コストダウンが可能である。特に請求項2に記
載の発明のように、溝の大きさを、個別流路溝より大き
く、また、ヒーターチップの端面と流路形成部材との空
隙の間隔よりも深くすることによって、良好に封止剤を
溝に保持させるとともに、空隙に封止剤を送り込むこと
ができる。また、請求項3に記載の発明のように、溝を
噴射口方向およびその逆方向で大気と連通させることに
よって、噴射口の反対側から噴射口まで、溝内へその毛
管力によって良好に封止剤を充填することができる。
1または請求項7に記載の発明によれば、前記ヒーター
チップの噴射口側の端面と流路形成部材との間の空隙
と、ヒーターチップとの接合面にヒーターチップを囲む
4方のうち噴射口が形成された方向以外の3方に形成さ
れ大気と連通した溝に、ヘッド組立工程において封止剤
が毛管力で満たされる。この構成によれば、ヒーターチ
ップと流路形成部材の接合が確実に行なわれるととも
に、工程が簡単であり、また流路形成部材の流路部以外
の寸法精度およびヒーターチップの切断精度もラフでよ
いので、コストダウンが可能である。特に請求項2に記
載の発明のように、溝の大きさを、個別流路溝より大き
く、また、ヒーターチップの端面と流路形成部材との空
隙の間隔よりも深くすることによって、良好に封止剤を
溝に保持させるとともに、空隙に封止剤を送り込むこと
ができる。また、請求項3に記載の発明のように、溝を
噴射口方向およびその逆方向で大気と連通させることに
よって、噴射口の反対側から噴射口まで、溝内へその毛
管力によって良好に封止剤を充填することができる。
【0054】請求項4および請求項6に記載の発明によ
れば、ジョイント部材に設けた封止剤注入穴から封止剤
を注入し、ジョイント部材に設けたインク流路部と流路
形成部材の接続部と、電気的コネクタ部を封止し、さら
に溝に封止剤を満たして流路形成部材とヒーターチップ
との封止を行なう。そのため、1回あるいは数回の少な
い封止剤の注入工程のみで封止を行なうことができる。
また、ジョイント部材の噴射口とは反対側は充分大きな
大気連通部となっているので、注入圧力を高めても、そ
の他の部分からの封止剤のはみ出しや流路溝への詰まり
が発生しない。そのため、封止剤の注入時間を短くで
き、あるいは、扱いの容易な高粘度の封止剤を用いるこ
とができる。さらに、ヒーターチップ、流路形成部材、
基板、ジョイント部材とで囲まれた空間に封止剤を注入
する構成であるので、封止剤が大気に接触する部分が少
なく、また、インクとの間の距離を十分大きくとること
ができるので、これまで信頼性が得られなかった空気透
過率の高いSi系の封止剤でも使用できるなど、封止剤
の選択範囲を広げることができる。
れば、ジョイント部材に設けた封止剤注入穴から封止剤
を注入し、ジョイント部材に設けたインク流路部と流路
形成部材の接続部と、電気的コネクタ部を封止し、さら
に溝に封止剤を満たして流路形成部材とヒーターチップ
との封止を行なう。そのため、1回あるいは数回の少な
い封止剤の注入工程のみで封止を行なうことができる。
また、ジョイント部材の噴射口とは反対側は充分大きな
大気連通部となっているので、注入圧力を高めても、そ
の他の部分からの封止剤のはみ出しや流路溝への詰まり
が発生しない。そのため、封止剤の注入時間を短くで
き、あるいは、扱いの容易な高粘度の封止剤を用いるこ
とができる。さらに、ヒーターチップ、流路形成部材、
基板、ジョイント部材とで囲まれた空間に封止剤を注入
する構成であるので、封止剤が大気に接触する部分が少
なく、また、インクとの間の距離を十分大きくとること
ができるので、これまで信頼性が得られなかった空気透
過率の高いSi系の封止剤でも使用できるなど、封止剤
の選択範囲を広げることができる。
【0055】さらに、請求項5,8に記載の発明によれ
ば、固定基板に封止剤を注入可能な封止剤注入穴を穿孔
しておき、ジョイント部材の封止剤注入穴との両方から
封止剤を注入することによって、さらに確実に封止を行
なうことができる。
ば、固定基板に封止剤を注入可能な封止剤注入穴を穿孔
しておき、ジョイント部材の封止剤注入穴との両方から
封止剤を注入することによって、さらに確実に封止を行
なうことができる。
【0056】また、請求項9に記載の発明のように、封
止剤の注入を固定基板に設けた封止剤注入穴から行なう
ことによっても、請求項4または6に記載の発明と同様
の効果を得ることができる。
止剤の注入を固定基板に設けた封止剤注入穴から行なう
ことによっても、請求項4または6に記載の発明と同様
の効果を得ることができる。
【0057】このように、本発明によれば、樹脂製の流
路基板を用いたヘッドにおける組立性を改善し、より安
価で信頼性の高い、小型のインクジェットヘッドを提供
することが可能となるという効果がある。
路基板を用いたヘッドにおける組立性を改善し、より安
価で信頼性の高い、小型のインクジェットヘッドを提供
することが可能となるという効果がある。
【図1】 本発明を適用したインクジェットプリントヘ
ッドの作製方法の実施の一形態を示す工程図である。
ッドの作製方法の実施の一形態を示す工程図である。
【図2】 本発明のインクジェットプリントヘッドの作
製方法の実施の一形態を示す工程図(続き)である。
製方法の実施の一形態を示す工程図(続き)である。
【図3】 流路形成部材2の一例におけるヒーターチッ
プ接合面から見た斜視図である。
プ接合面から見た斜視図である。
【図4】 流路形成部材2の一例におけるインク噴射側
より見た斜視図である。
より見た斜視図である。
【図5】 ヒーターチップ1と流路溝形成部材2との概
略断面図である。
略断面図である。
【図6】 従来のインクジェットプリントヘッドにおけ
る流路形成部材装着時の状態を示す斜視図である。
る流路形成部材装着時の状態を示す斜視図である。
【図7】 本発明のインクジェットプリントヘッドの実
施の一形態を示す分解斜視図である。
施の一形態を示す分解斜視図である。
【図8】 本発明のインクジェットプリントヘッドの実
施の一形態を示す分解斜視図である。
施の一形態を示す分解斜視図である。
【図9】 本発明のインクジェットプリントヘッドの実
施の一形態を示す組立斜視図である。
施の一形態を示す組立斜視図である。
【図10】 本発明のインクジェットプリントヘッドの
実施の一形態を示す組立斜視図である。
実施の一形態を示す組立斜視図である。
【図11】 本発明のインクジェットプリントヘッドの
実施の一形態を示す断面図である。
実施の一形態を示す断面図である。
【図12】 本発明のインクジェットプリントヘッドの
実施の一形態における封止剤の流路の一例の説明図であ
る。
実施の一形態における封止剤の流路の一例の説明図であ
る。
【図13】 本発明のインクジェットプリントヘッドの
実施の一形態における流路形成部材に形成された溝端部
の拡大図である。
実施の一形態における流路形成部材に形成された溝端部
の拡大図である。
1…ヒーターチップ、2…流路形成部材、3…ジョイン
ト部材、4…ヒートシンク、5…バネ材、11…樹脂
層、20…大気連通穴、21…流路溝、22…吐出口、
23…貫通穴、24…共通液室、25…インク供給管、
26…接合面、27…溝、28…逃げ部、29…側方板
状部、30…プレート状部、31…第1の封止剤注入
穴、32…インク流路、33…フィルタ、34…接続部
材、35…大気連通部分、41…ジョイント固定穴、4
2…第2の封止剤注入穴、43…外部配線中継基板、5
1…流路形成部材押圧部、52…爪部、53…穴部、6
1…発熱素子基板、62…切断位置、63…洗浄液、6
4…電気的接続、65…仮止め用接着剤。
ト部材、4…ヒートシンク、5…バネ材、11…樹脂
層、20…大気連通穴、21…流路溝、22…吐出口、
23…貫通穴、24…共通液室、25…インク供給管、
26…接合面、27…溝、28…逃げ部、29…側方板
状部、30…プレート状部、31…第1の封止剤注入
穴、32…インク流路、33…フィルタ、34…接続部
材、35…大気連通部分、41…ジョイント固定穴、4
2…第2の封止剤注入穴、43…外部配線中継基板、5
1…流路形成部材押圧部、52…爪部、53…穴部、6
1…発熱素子基板、62…切断位置、63…洗浄液、6
4…電気的接続、65…仮止め用接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 幸久 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小川 克秀 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の発熱素子を有するヒーターチップ
と、前記発熱素子に対応しインクを噴射する複数の噴射
口が形成された流路形成部材と、前記ヒーターチップを
固定する基板と、前記流路形成部材へインクを供給する
ためのジョイント部材と、前記ヒーターチップと外部電
源や信号を接続する外部中継配線を有し、前記ヒーター
チップの前記噴射口側の端面は前記流路形成部材との間
に空隙が設けられており、前記流路形成部材は、前記ヒ
ーターチップとの接合面に前記ヒーターチップを囲む4
方のうち前記噴射口が形成された方向以外の3方に溝が
形成され、該溝は、大気と連通し、該溝と前記空隙は封
止剤が毛管力で満たされることを特徴とするインクジェ
ットプリントヘッド。 - 【請求項2】 前記溝は、前記発熱素子に対応して前記
流路形成部材に形成される個別流路溝より断面積が大き
く、前記空隙の間隔よりも深いことを特徴とする請求項
1に記載のインクジェットプリントヘッド。 - 【請求項3】 前記溝は、噴射口方向およびその逆方向
で大気と連通していることを特徴とする請求項1に記載
のインクジェットプリントヘッド。 - 【請求項4】 前記ジョイント部材には、インクタンク
と前記流路形成部材との間のインクの流路を形成するイ
ンク流路部と、封止剤を注入するための封止剤注入穴が
設けられており、該ジョイント部材は、前記ヒーターチ
ップと前記外部中継配線とを電気的に接続する電気的コ
ネクタ部を含む前記流路形成部材、前記ヒーターチッ
プ、前記基板とから空間を構成し、該空間は前記封止剤
注入穴より充分大きな大気連通部に連通しており、前記
封止剤注入穴より前記空間に注入された封止剤により前
記インク流路部と前記流路形成部材の接続部と、前記電
気的コネクタ部と、前記溝により前記流路形成部材と前
記ヒーターチップが封止されていることを特徴とする請
求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。 - 【請求項5】 さらに、前記基板に封止剤を注入するた
めの封止剤注入穴が設けられていることを特徴とする請
求項4に記載のインクジェットプリントヘッド。 - 【請求項6】 複数の発熱素子を有するヒーターチップ
と、前記発熱素子に対応しインクを噴射する複数の噴射
口が形成された流路形成部材とを接合してなるインクジ
ェットプリントヘッドの作製方法において、固定基板に
前記ヒーターチップを固定し、前記ヒーターチップと外
部電源や信号を接続するための外部中継配線とを電気的
に接続し、前記流路形成部材をヒーターチップに位置合
わせして接合し、前記流路形成部材へインクを供給する
ためのインク流路および封止剤を注入するための封止剤
注入穴を有するジョイント部材を前記流路形成部材に対
して位置合わせして前記固定基板に固定し、前記ジョイ
ント部材、前記流路形成部材、前記ヒーターチップ、お
よび前記固定基板からなる空間に少なくとも前記ジョイ
ント部材の前記封止剤注入穴から封止剤を注入し、前記
ジョイント部材の前記インク流路と前記流路形成部材と
の接続部と、前記ヒーターチップと外部中継配線との電
気的接続部を封止するとともに、前記流路形成部材と前
記ヒーターチップの接合部を封止することを特徴とする
インクジェットプリントヘッドの作製方法。 - 【請求項7】 前記流路形成部材には、前記ヒーターチ
ップとの接合面に前記ヒーターチップを囲む4方のうち
前記噴射口が形成された方向以外の3方に噴射口方向お
よびその逆方向で大気と連通する溝を形成しておき、前
記ジョイント部材の前記封止剤注入穴から注入した封止
剤を前記溝の毛管力によって前記溝内に充填し、前記流
路形成部材と前記ヒーターチップの接合部を封止するこ
とを特徴とする請求項6に記載のインクジェットプリン
トヘッドの作製方法。 - 【請求項8】 さらに、前記固定基板にも封止剤を注入
可能な封止剤注入穴を穿孔しておき、前記固定基板の前
記封止剤注入穴からも封止剤を注入することを特徴とす
る請求項6または7に記載のインクジェットプリントヘ
ッドの作製方法。 - 【請求項9】 複数の発熱素子を有するヒーターチップ
と、前記発熱素子に対応しインクを噴射する複数の噴射
口が形成された流路形成部材とを接合してなるインクジ
ェットプリントヘッドの作製方法において、封止剤を注
入するための封止剤注入穴を有する固定基板に前記ヒー
ターチップを固定し、前記ヒーターチップと外部電源や
信号を接続するための外部中継配線とを電気的に接続
し、前記流路形成部材をヒーターチップに位置合わせし
て接合し、前記流路形成部材へインクを供給するための
インク流路を有するジョイント部材を前記流路形成部材
に対して位置合わせして前記固定基板に固定し、前記ジ
ョイント部材、前記流路形成部材、前記ヒーターチッ
プ、および前記固定基板からなる空間に少なくとも前記
固定基板の前記封止剤注入穴から封止剤を注入し、前記
ジョイント部材の前記インク流路と前記流路形成部材と
の接続部と、前記ヒーターチップと外部中継配線との電
気的接続部と、前記流路形成部材と前記ヒーターチップ
の接合部を封止することを特徴とするインクジェットプ
リントヘッドの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23507996A JPH1076651A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | インクジェットプリントヘッドおよびその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23507996A JPH1076651A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | インクジェットプリントヘッドおよびその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1076651A true JPH1076651A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16980758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23507996A Pending JPH1076651A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | インクジェットプリントヘッドおよびその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1076651A (ja) |
-
1996
- 1996-09-05 JP JP23507996A patent/JPH1076651A/ja active Pending
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