JP3438517B2 - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法

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JP3438517B2
JP3438517B2 JP4875097A JP4875097A JP3438517B2 JP 3438517 B2 JP3438517 B2 JP 3438517B2 JP 4875097 A JP4875097 A JP 4875097A JP 4875097 A JP4875097 A JP 4875097A JP 3438517 B2 JP3438517 B2 JP 3438517B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクをノズル孔
より飛翔させて記録を行なうインクジェット記録ヘッド
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来のインクジェット記録ヘ
ッドの一例を示す概略構成図である。図11(B)は図
11(A)の破線円内の拡大図を示している。図中、1
はノズル天板部材、2はヒータチップ部材、3は発熱素
子、4はノズル孔、5は流路、6は封止剤である。ここ
ではサーマル型のインクジェット記録ヘッドを示してい
る。
【0003】ヒータチップ部材2には、インクに熱エネ
ルギーを与えるための発熱素子3が多数設けられてい
る。また、ノズル天板部材1には、ヒータチップ部材2
に設けられた発熱素子3に対応して、インクの流路5
と、インクが噴射されるノズル孔6が形成されている。
ノズル天板部材1は、図中、ヒータチップ部材2の上部
において接合されるとともに、ヒータチップ部材2のノ
ズル孔4側の側面に延在している。このノズル天板部材
1の延在部とヒータチップ部材2の側面の間は、ヒータ
チップ部材2の端面の加工精度などの問題から、微小な
空隙が存在し、この空隙からのインクの漏れを防止する
ため、封止剤6が充填されている。
【0004】インクの流路5内には、図示しないインク
タンクからインクが供給されている。発熱素子3に対し
て電気信号を与えることによって発熱素子3が発熱す
る。この熱によってインク中に気泡が発生し、成長す
る。この気泡の成長時の圧力によってインクはノズル孔
4から噴射し、インク滴となって被記録媒体へと飛翔
し、被記録媒体に付着して記録が行なわれる。
【0005】図11に示したようなインクジェット記録
ヘッドでは、ノズル天板部材1とヒータチップ部材2と
の接合が面と面との突き合わせで行なわれる。このよう
な面と面との突き合わせでは、お互いの面が平坦である
ことが重要である。しかし、ノズル天板部材1は金型成
形で形成されており、またノズル天板部材1全体の歪み
などからも平坦性が得られにくかった。また、ヒータチ
ップ部材2の接合面も発熱素子3やその他の回路を形成
するために幾重にも形成材料がパターニング形成されて
おり、必ずしも平坦ではなかった。従って、このノズル
天板部材1とヒータチップ部材2の2つを突き合わせた
接合部のすべてを密着させることは不可能に近かった。
【0006】上述のように2つの部材の接合部に密着し
ない部分があるため、実際には接合部をエポキシ系また
はシリコーン系の接着剤により接着している。しかし、
接着を行なう場合には、密着性の悪い部分を基準に接着
剤を塗布する必要がある。そのため、組み合わせた時に
本来密着のよい部分に塗られた接着剤がはみ出て、イン
クの流路5を閉塞したり、発熱素子3の表面を覆うとい
う問題があった。
【0007】また、接着剤を使用せず、ノズル天抜部材
1の上部から例えばばね部材等によってヒータチップ部
材2に押圧し、その押庄力により接合させる方法も取ら
れていた。しかし、ばね部材の押圧力だけではインクが
外部へ漏れないように接合させることは困難である。そ
のため、ノズル天板部材1とヒータチップ部材2を組み
合せた周囲に封止剤を注入し、インクが漏れないように
していた。しかしこのようにしても、ノズル天板部材1
とヒータチップ部材2が接合する部分がお互いに平坦で
はなく、密着しない場合、そこから封止材がインクの流
路5内に進入し、流路5を閉塞する問題も発生してい
た。
【0008】また、ノズル天板部材1に形成された流路
5の隔壁がヒータチップ部材2に接合する部分において
密着が悪い場合、発熱素子3上で形成された気泡の圧力
により押されたインクが、隔壁とヒータチップ部材2の
接合部から周辺に逃げ、ノズル孔4よりインク滴が正常
に飛翔しない問題も発生していた。
【0009】図12は、従来のインクジェット記録ヘッ
ドの別の例を示す概略構成図である。図12(B)は図
12(A)の破線円内の拡大図を示している。図中、3
1は凸部である。図12に示す構成は、例えば特開平4
−247946号公報や特開平8−90774号公報な
どに開示されている。
【0010】図12に示す構成では、ノズル天板部材1
のノズル孔4が配設される下方であって、ヒータチップ
部材2の接合面と対向する部分に、成形により凸部31
が設けられている。ヒータチップ部材2との接合時に
は、上部からばね部材により押されることにより、この
凸部31がつぶれ、密着させるものである。このため、
凸部31は、ノズル天板部材1を接合するときにノズル
天板部材1のインクの流路5の隔壁よりもヒータチップ
部材2の上面に先に接するように突出させ、更に幅も狭
く、つぶれやすい構造にする必要があった。
【0011】しかし、ノズル天板部材1の金型成形時に
大きさを制御してつぶれやすい凸部31を作成すること
は困難である。また、凸部31をつぶしきれない時に
は、ノズル天板部材1の流路5の隔壁とヒータチップ部
材2との接合部において密着が悪い部分が発生する。そ
のため、発熱素子3で形成された気泡の圧力がノズル天
板部材1の流路5の隔壁とヒータチップ部材2の接合部
から周辺に逃げ、ノズル孔4よりインク滴が正常に飛翔
しない問題も発生していた。また、ノズル天板部材1と
ヒータチップ部材2が接合する部分が密着しない部分か
ら、周囲を封止する封止剤6がインクの流路5内に進入
し、流路5を閉塞する問題も発生していた。
【0012】また、これらの組立て方法では、製造時の
接着剤などを硬化させる時に与えられる熟や、輸送また
は保管時の環境温度の変化や、インクをノズル孔より吐
出させるために発熱素子3で発生する熱の畜熱などによ
り、樹脂で作られているノズル天板部材1が膨張し、ノ
ズル天板部材1とヒータチップ部材2との間で位置ずれ
を起こし、ノズル孔4と発熱素子3の位置関係が変化し
てしまい、正しくインク滴が飛翔しないという問題も発
生していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ノズル天板部材とヒータチ
ップ部材を簡易に、しかも密着性よく接合できるインク
ジェット記録ヘッドおよびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル天板部
材のヒータチップ部材との接合面に凹部あるいは突起部
を形成し、対向するヒータチップ部材のノズル天板部材
との接合面に突起部あるいは凹部を形成する。ノズル天
板部材とヒータチップ部材とを組み合わせる際には、凹
部と突起部を嵌合させるように構成したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクジェット
記録ヘッドの第1の実施の形態を示す概略構成断面図、
図2は、同じくヒータチップ部材の一例を示す平面図、
図3は、同じく別の断面図、図4は、同じくノズル天板
部材の斜視図である。図1(A)は図2におけるA−
A’断面を示し、図1(B)は図1(A)の破線円内の
拡大図を示している。また、図3は図2におけるB−
B’断面を示している。図中、図11と同様の部分には
同じ符号を付して説明を省略する。7は樹脂層、11は
ノズル天板溝、12はノズル天板突起部、13は切り欠
き部、14はヒータチップ突起部、15はヒータチップ
凹部、16は隔壁部、17はノズル面、18は延在部、
19はノズル部対向面である。なお、図2において、ヒ
ータチップ部材2上にノズル天板部材1が当接する部分
を破線によって示している。
【0016】ヒータチップ部材2上には、例えば図2に
示すように多数の発熱素子3が形成されるとともに、厚
膜の樹脂層7が形成されている。この樹脂層7は、例え
ば感光性のポリイミドなどで形成することができる。樹
脂層7は、基本的には発熱素子3の上部と、ノズル孔4
の下部となる部分は少なくとも除去される。このとき、
ヒータチップ突起部14となる部分は、ノズル孔4の下
部に残しておく。すなわち、ヒータチップ突起部14
は、樹脂層7と同一の材料によって同じ工程で形成され
る。また、この例では、ノズル孔4の発熱素子3側の端
部が樹脂層7の上に載置されるように、樹脂層7のノズ
ル孔4側の端部は多少ノズル孔4側にはみ出すように残
してある。この部分の端部とヒータチップ突起部14の
発熱素子3側の端部との間が相対的にヒータチップ凹部
15となる。
【0017】一方、ノズル天板部材1は、例えば材料と
してポリサルフォンまたはポリエーテルサルフォンを用
い、金型成形加工により作成される。ノズル天板部材1
は、図4に示すように、ノズル孔4が穿設されたノズル
面17を有し、ヒータチップ部材2の端面に延在する延
在部18と、各インクの流路5を分離する隔壁16を有
する部分により主に構成されている。図4においてノズ
ル孔4の上部、図1、図3においてノズル孔4の下部と
なる、ヒータチップ部材2と対向するノズル部対向面1
9には、ヒータチップ突起部14に対応したノズル天板
溝11が設けられている。ノズル天板溝11は、例えば
ヒータチップ部材2上に形成されたヒータチップ突起部
14が当接しない程度に深く形成しておくとよい。この
ノズル天板溝11と、ノズル部対向面19の発熱素子3
側の端部との間が相対的に凸部となり、ノズル天板突起
部12となる。また、この例では、ノズル部対向面19
の発熱素子3側の端部には、ヒータチップ部材2上に設
けられた樹脂層7の端部に対応して切り欠き部13が設
けられている。この切り欠き部13の深さは、例えばヒ
ータチップ部材2上に形成された樹脂層7の厚みよりも
浅く形成しておくとよい。なお、図4において、ヒータ
チップ部材2と接合する部分にはハッチングを施して図
示している。
【0018】このようなノズル天板部材1とヒータチッ
プ部材2とを組み合わせる際には、図1(B)に示すよ
うに、ノズル天板溝11とヒータチップ突起部14が嵌
合し、付随してノズル天板突起部12とヒータチップ凹
部15とが嵌合する。さらに、この例ではノズル天板部
材1の切り欠き部13とヒータチップ部材2の樹脂層7
の端部とが当接する。このとき、ノズル天板溝11の深
さをヒータチップ突起部14の上部が当接しない程度に
深くしておくことによって、図1中上下方向のノズル天
板部材1とヒータチップ部材2との接合に際して悪影響
を及ぼすことはない。同様に、切り欠き部13を樹脂層
7の厚みよりも浅く構成することによりノズル天板突起
部12の上部がヒータチップ部材2に当接することはな
く、図1中上下方向のノズル天板部材1とヒータチップ
部材2との接合に際して悪影響を及ぼすことはない。
【0019】さらに、この例では図1(B)に示すよう
に、ヒータチップ突起部14の発熱素子3とは反対側の
端面と、ノズル天板溝11の発熱素子3とは反対側の壁
面とが当接している。このように、端面どうしの接合を
行なうことによって、図中上下方向のノズル天板部材1
とヒータチップ部材2との接合具合と関係なく、この部
分の接合を行なうことができる。そのため、ヒータチッ
プ部材2の端面に充填される封止剤6は、この接合部分
で止められ、インクの流路5や発熱素子3上に流れ込む
ことはない。仮にこの接合部分から封止剤6が侵入して
も、インクの流路5へ至るノズル天板溝11やヒータチ
ップ凹部15の空間がバッファの役割を果たすととも
に、このような屈曲した経路を通過しなければならない
ため、封止剤6がインクの流路5まで達することはな
い。
【0020】このヒータチップ突起部14とノズル天板
溝11との側壁の当接は、ノズル天板部材1とヒータチ
ップ部材2とのインクの流路5の延在する方向の位置決
めにも用いられる。ヒータチップ部材2に形成される樹
脂層7およびヒータチップ突起部14は、例えばフォト
リソグラフ法等を用いて精度よく形成することができ
る。これらの端面を用いて位置決めを行なうことによ
り、発熱素子3からノズル孔4の先端までの距離を正確
に決めることができる。インクジェット記録ヘッドで
は、この発熱素子3からノズル孔4の先端までの距離
が、インクの吐出特性に影響するので、この距離を一定
にすることによって品質の揃ったインクジェット記録ヘ
ッドを製造することができる。
【0021】この例では、ヒータチップ突起部14の発
熱素子3とは反対側の端面と、ノズル天板溝11の発熱
素子3とは反対側の壁面とを当接させたが、両者の発熱
素子3側の端面を当接させてもよい。すなわち、ヒータ
チップ凹部15の発熱素子3とは反対側の壁面と、ノズ
ル天板突起部12の発熱素子3とは反対側の側面とを当
接させてもよい。さらにこの両者の発熱素子3側の側面
を当接させてもよい。
【0022】次に、本発明のインクジェット記録ヘッド
の製造方法の実施の一形態を、上述のインクジェット記
録ヘッドの第1の実施の形態をもとに説明する。図5
は、ノズル天板部材の形成方法の一例を示す工程図であ
る。ここでは、ノズル孔4の下部のヒータチップ部材2
との接合部分についてのみ図示している。
【0023】ノズル天板部材1は、上述のように例えば
材料としてポリサルフォンまたはポリエーテルサルフォ
ンを用い、金型成形加工により作成される。この時点で
は、ノズル天板部材1にはノズル孔4は穿設されていな
い。また、図5(A)に示すように、ノズル部対向面1
9にはノズル天板溝11は形成されておらず、切り欠き
部13が形成されているのみである。この切り欠き部1
3を構成する段差Hは、ヒータチップ部材2上に形成さ
れる樹脂層7の厚さよりも浅い。この段差Hは、隔壁部
16とノズル部対向面19との高さの違いでもある。す
なわち、隔壁部16の面と同一の高さで切り欠き部13
を形成している。
【0024】次に図5(B)において、ノズル部対向面
19のヒータチップ部材2上のヒータチップ突起部14
に対応する位置に、エキシマレーザのアブレーション加
工によりノズル天板溝11を形成する。この工程によっ
て形成されたノズル天板溝11は、図5(C)に示すよ
うに、その深さ方向の寸法Dは、切り欠き部13を構成
する段差Hよりも深くなるように形成する。すなわち、
ノズル天板部材1の切り欠き部13の段差Hとノズル天
板溝11の深さDの関係は、段差H<深さDとなるよう
に形成される。また、ノズル天板溝11の幅Wは、ヒー
タチップ部材2に形成されるヒータチップ突起部14の
幅以上となるように形成される。さらに、ノズル天板溝
11のノズル孔4の並び方向の寸法はヒータチップ部材
2の寸法と略同一としている。
【0025】また、図示はしていないが、ノズル天板溝
11が加工される前あるいは後のエ程で、ノズル天板部
材1にはノズル孔4もエキシマレーザ等により形成され
る。
【0026】図6は、ヒータチップ部材の形成方法の一
例を示す工程図である。図6(A)に示すように、ヒー
タチップ部材2となるシリコンウェハ上に発熱素子3や
発熱素子3に電気信号を送るための回路などを作成し、
その上に樹脂層7およびヒータチップ突起部14となる
感光性ポリイミドをパターニング形成する。このパター
ニング時に、発熱素子3の上部やヒータチップ凹部15
の部分等を除去する。
【0027】この感光性ポリイミドは、加熱してキュア
すると、図6(A)に示すように端部に盛り上がりが発
生してしまう。そのため、上面の凹凸を研磨によって図
6(B)に示すように平坦化する。
【0028】図6では、1つのヒータチップ部材のみを
示しているが、実際にはシリコンウェハ上に多数のヒー
タチップ部材となるパターンを形成し、例えばダイシン
グなどによって各ヒータチップ部材ごとに切り分けて作
成することができる。
【0029】このような工程によって形成されるヒータ
チップ突起部14は、ノズル孔4の並び方向の長さは、
ヒータチップ部材1の幅と略同一としている。また、ヒ
ータチップ突起部14の高さhは、ノズル天板部材1の
切り欠き部13の段差Hよりも高く、また、幅wはノズ
ル天板部材1のノズル天板溝11の幅Wよりも小さくな
るように形成されている。なお、隔壁部16が当接する
樹脂層7の高さもヒータチップ突起部14の高さhと同
じである。
【0030】図7は、ノズル天板部材とヒータチップ部
材の組立工程の一例を示す工程図である。図5に示すよ
うにしてノズル天板部材1が、また図6に示すようにし
てヒータチップ部材2が作成された後、ヒータチップ部
材2上にノズル天板部材1をマウントする。このとき、
ノズル天坂部材1のノズル天板溝11にヒータチップ部
材2のヒータチップ突起部14が組み合わされる様にマ
ウントされる。ノズル天板部材1がマウントされる時、
ノズル天板部材1の切り欠き部13の段差H、ノズル天
板溝11の深さDと、ヒータチップ部材2の樹脂層7の
高さhの関係から、まず、ノズル天板部材1の隔壁部1
6がヒータチップ部材2の樹脂層7と当接する。図1に
示す構成では、隔壁部16を樹脂層7に当接させた後、
ノズル天板部材1をノズル孔4側から押し、ノズル天板
溝11の壁面とヒータチップ突起部14の側面とを当接
させてノズル天板部材1とヒータチップ部材2との位置
決めを行なう。その後、バネ部材等の図示しない押圧部
材によってノズル天板部材1をヒータチップ部材2に向
けて押圧し、固定する。
【0031】図示しない押圧部材によりノズル天板部材
1とヒータチップ部材2に向けて押圧するとき、力が垂
直にかかる場合は問題ないが、流路5の延在方向へ不要
な力がかかり、ノズル天板部材1がヒータチップ部材2
に対して流路5の延在方向に押された場合でも、ノズル
天板溝11とヒータチップ突起部14が嵌合しているこ
とで、ノズル天板部材1の流路5の延在方向へのずれを
防止することができる。これにより、作成されたインク
ジェット記録ヘッドは、ノズル孔4と気泡を発生する発
熱素子3との位置関係が変わらないので、安定したイン
クの噴射を行なうことができ、良好な画質の画像を得る
ことができる。
【0032】また、ノズル天板部材1のノズル天板溝1
1をヒータチップ部材2のヒータチップ突起部14より
も大きく、深く形成したので、上述のようにノズル天板
部材1の隔壁部16が最初に樹脂層7に当接する。その
ため、図示しない押圧部材でノズル天板部材1をヒータ
チップ部材2に対して押圧した時に隔壁部16が樹脂層
7に密着するように力が加わり、隔壁部16と樹脂層7
の間のすき間をなくすことができる。これにより、発熱
素子3により発生した気泡の圧力により押されたインク
は、隔壁部16と樹脂層7の間から逃げることなく、ノ
ズル孔4からインク滴となって飛翔することになる。
【0033】作成工程の最後に、図7(B)に示すよう
に封止剤6がヒータチップ部材2の側面とノズル天板部
材1とのすき間を封止するように注入される。注入され
る封止剤6は、毛管力によりすき間に入り込み、ヒータ
チップ部材2の上面方向へ回り込もうとする。しかし、
ヒータチップ部材2上のヒータチップ突起部14が堰と
なり、それ以上の封止剤6の進入を防ぐ。また、ヒータ
チップ突起部14の堰によって進入を防がれた余剰の封
止剤6は、ヒータチップ突起部14の側面下部を伝わり
ノズル並び方向に均一に広がっていく。これによって、
ヒータチップ部材2の上端部とノズル天板部材1との間
を均一に封止することができる。このため、ヒータチッ
プ部材2の側面とノズル天板部材1のすき間を封止する
ように注入される封止剤6の量を細かく制御する必要も
なくなった。
【0034】さらに、ノズル天板部材1とヒータチップ
部材2とを接合する際に、熱硬化型の接着剤を塗布し、
これを加熱して硬化させる場合や、あるいは、輸送中、
保管中などに異常に高温の環境に置かれた場合、また
は、発熱素子3で発生する熱がインクジェット記録ヘッ
ドに蓄熱されたことにより、それ自体の温度が上昇した
場合、例えばポリサルフォンを材料とするノズル天板部
材1はヒータチップ部材2に対して相対的に膨張する。
しかし、ノズル天板溝11とヒータチップ突起部14が
嵌合していることによって、ノズル天板部材1が膨張し
ようとする力はインクの流路5の上流側へ逃げるので、
この方向のノズル天板部材1と発熱素子3の位置関係は
変わることなく、安定したインクの噴射を行なうことが
できた。
【0035】図8は、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの第2の実施の形態を示す概略構成図である。図8
(A)は、ヒータチップ部材の一例を示す平面図、図8
(B)はA−A’断面図、図8(C)は、B−B’断面
図である。図中、図1ないし図4と同様の部分には同じ
符号を付して説明を省略する。20は気泡である。この
第2の実施の形態で示すインクジェット記録ヘッドは、
ヒータチップ部材2上に形成する樹脂層7のパターン形
状を変更したものであり、直線状の凸部として形成して
いたヒータチップ突起部14を、図8(A)に示すよう
にブロック状に分割して形成したものである。また、こ
のようなヒータチップ突起部14の形状の変更に対応し
て、ノズル天板部材1側のノズル天板溝11も、ヒータ
チップ突起部14に対応した位置に、ヒータチップ突起
部14よりも大きくヒータチップ突起部14を囲む形状
に形成している。このように形成したことによって、図
8(A)のA−A’断面は図8(B)に示すように上述
の第1の実施の形態と同じであるが、B−B’断面は図
8(C)に示すように、ノズル天板溝11およびヒータ
チップ突起部14は現われない。なお、ヒータチップ突
起部14の各ブロックのノズル孔4の配列方向の幅は任
意であり、また全てが同じ幅である必要もない。
【0036】このような第2の実施の形態に示す構成に
おいても、製造工程は第1の実施の形態と同様である。
ここで、ノズル天板部材1を例えばバネ部材などの図示
しない押圧部材によりヒータチップ部材2に向けて押圧
する構成では、押圧時に前後左右方向へ不要な力が働い
た場合であっても、ブロック状に分割して形成したヒー
タチップ突起部14とノズル天板溝11とが嵌合するこ
とにより、前後左右方向へのノズル天板部材1のズレを
防止することができる。これにより、ノズル孔4と気泡
を発生する発熱素子3との相対位置が変化せず、安定し
たインクの噴射を行なうことができる。
【0037】また、ヒータチップ部材2の側面とノズル
天板部材1のすき間を封止するように封止剤6が注入さ
れ、毛管力によりヒータチップ部材2の上面方向へ回り
込もうとする場合でも、ノズル天板部材1のノズル天板
溝11がヒータチップ部材2のブロック状のヒータチッ
プ突起部14よりも若干大きめに作成しておくことによ
って、そのわずかなすき間に毛細管力により封止剤6が
吸われ、インクの流路5へ封止剤6が進入し、インクの
流れを阻害することはなかった。
【0038】また、ブロック状のヒータチップ突起部1
4の間を通過し、インクの流路5へと進入しようとする
封止剤6も、インクの流路5へ到達する前に、ヒータチ
ップ突起部14とノズル天板溝溝11のわずかなすき間
による毛管力で吸われるとともに、ノズル天板部材1の
切り欠き部13の段差Hと樹脂層7との接合面でせき止
められる。そのため、インクの流路5へ封止剤6が進入
し、インクの流れを阻害することはなかった。
【0039】図9は、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの第3の実施の形態を示す概略構成図である。図9
(A)は、ヒータチップ部材の一例を示す平面図、図9
(B)はA−A’断面図、図9(C)は、B−B’断面
図である。図中の符号は、図1ないし図4、図8などと
同様であり、同様の説明を省略する。上述の第1の実施
の形態では、図2に示したようにヒータチップ突起部1
4を直線状に形成したので、ヒータチップ凹部15も溝
状に形成されていた。この第3の実施の形態で示すイン
クジェット記録ヘッドは、ヒータチップ部材2上に形成
する樹脂層7のパターン形状を変更し、図9(A)に示
すようにヒータチップ凹部15をブロック状に分割して
形成したものである。言い換えれば、ヒータチップ突起
部14がノズル孔4の並び方向にヒータチップ部材2の
サイズと同等に形成されているとともに、これに垂直に
なるように同一の高さの突起が形成されたものである。
なお、図9(A)では、ヒータチップ凹部15の各ブロ
ックのノズル孔4の並び方向の幅は、流路5の幅と略等
しく図示している。しかし、この幅に規定はなく、任意
の幅で構成することができる。また、全てが同じ幅であ
る必要もない。
【0040】また、このようなヒータチップ凹部15の
形状の変更に対応して、ノズル天板部材1側のノズル天
板突起部12の形状も変更している。すなわち、ヒータ
チップ凹部15に対応した位置に、ヒータチップ凹部1
5よりも小さくヒータチップ凹部15に入る形状に形成
している。このとき、ヒータチップ凹部15の間に対応
する部分では、切り欠き部13の段差Hと同じ高さと
し、図9(C)に示すようにB−B’断面にはノズル天
板突起部12および切り欠き部13は現われず、また、
ヒータチップ凹部15も現われない。なお、図9(A)
のA−A’断面は図9(B)に示すように上述の第1の
実施の形態と同じである。
【0041】このような第3の実施の形態に示す構成に
おいても、製造工程は第1の実施の形態と同様である。
ここで、例えばノズル天板部材1を例えばバネ部材など
の図示しない押圧部材によりヒータチップ部材2に向け
て押圧する構成では、押圧時に前後左右方向へ不要な力
が働いた場合であっても、ブロック状に分割して形成し
たヒータチップ凹部15とノズル天板突起部12との嵌
合により、前後左右方向へのノズル天板部材1のズレを
防止することができる。これにより、ノズル孔4と気泡
を発生する発熱素子3との相対位置が変化せず、安定し
たインクの噴射を行なうことができる。
【0042】また、ヒータチップ部材2の側面とノズル
天板部材1のすき間を封止するように封止剤6が注入さ
れ、毛管力によりヒータチップ部材2の上面方向へ回り
込もうとする場合でも、ノズル孔4の並び方向に延在し
て形成されたヒータチップ突起部14が堰となり、それ
以上の封止剤6の進入を防ぐ。また、余剰の封止剤6
は、ヒータチップ突起部14の側面下部を伝わり、ノズ
ル孔4の並び方向に均一に広がっていく。これによっ
て、ヒータチップ部材2の上端部とノズル天板部材1と
の間を均一に封止することができる。
【0043】図10は、本発明のインクジェット記録ヘ
ッドの第4の実施の形態を示す概略構成図である。図1
0(A)は、ヒータチップ部材の一例を示す平面図、図
10(B)はA−A’断面図、図10(C)は、B−
B’断面図である。図中、図1ないし図4、図8と同様
の部分には同じ符号を付して説明を省略する。21はT
a層、22は当接部である。この第4の実施の形態で示
すインクジェット記録ヘッドは、樹脂層7のパターン形
状をヒータチップ突起部13のみとしたものである。樹
脂層7は、発熱素子3に電気エネルギーを供給する配線
や回路などをインクから保護する目的で形成されたもの
である。また、形成された配線や回路の表面は凹凸が存
在するが、この表面上にポリイミドなどの樹脂層7を積
層し、平坦化することで隔壁が接しやすくするためにも
用いられていた。
【0044】ポリイミド等による樹脂層7に代わる方法
としては、Taによって保護層を形成することにより、
樹脂層をパターニング形成し研磨する工程を省略し、ヒ
ータチップ部材2上面を平坦化する方法がある。この第
4の実施の形態では、図10に示すように、このTa層
21により保護層を形成したインクジェット記録ヘッド
において、ヒータチップ突起部14を設け、ノズル天板
溝11と嵌合させた構成を示すものである。なお、Ta
層21は、上述の第1ないし第3の実施の形態において
も、発熱素子3上に耐キャビテーション層として形成さ
れることもある。
【0045】また、ノズル天板部材1側のノズル天板突
起部12の形状は上述の第一の実施の形態と同じである
が、樹脂層7が設けられていないので切り欠き部13は
設けられていない。この部分は、隔壁部16とともにT
a層21まで延び、当接部22が形成されている。これ
により、図10(A)のインクの流路5の断面であるA
−A’断面は、図10(B)に示すようにノズル天板部
材1の当接部22でTa層21に当接し、図10(A)
のB−B’断面は、図10(C)に示すように隔壁部1
6がTa層21に当接して、各インクの流路5を形成す
る。
【0046】このような第4の実施の形態に示す構成に
おいても、製造工程は第1の実施の形態とほぼ同様であ
るが、図6(B)に示す研磨の工程を行なわない。ヒー
タチップ突起部14は、ヒータチップ部材2上にノズル
孔4の並び方向に延在した凸部としてパターニングさ
れ、本硬化により形成される。形成されたヒータチップ
突起部14は、図6(A)に示したように両端に更に細
かな突起が形成される。
【0047】図7(A)に示す工程においてヒータチッ
プ部材2上にノズル天板部材1をマウントし、ヒータチ
ップ部材2のヒータチップ突起部14とノズル天板部材
1のノズル天板溝11を嵌合させる。ノズル天板溝11
がヒータチップ突起部14の高さよりも深く形成されて
いるため、ヒータチップ突起部14の端部にできた細か
な突起の高さがノズル天板溝11の余剰の深さに収まる
範囲の場合には、何等問題なく、ヒータチップ部材2と
ノズル天板部材1を接合することができる。ノズル天板
溝11の深さ以上に、ヒータチップ突起部14およびそ
の端部に形成された細かな突起の高さが高くなった場合
でも、ノズル天板部材1を接合する際に隔壁部16をヒ
ータチップ部材2のTa層21の表面に接するまで押圧
する力により、ヒータチップ突起部14の細かな突起は
十分破壊され、もしくはノズル天板部材に突き刺さるた
め、問題にはならなかった。また、ノズル天板部材1の
押圧時には、ノズル天板溝11とヒータチップ突起部1
4の嵌合によって、ノズル孔4の配列方向に直交する方
向の位置ズレは発生せず、良好な噴射特性を得ることが
できる。
【0048】また、その後行なわれる封止剤6による封
止時にも、第1の実施の形態と同様、ヒータチップ突起
部14が堰となって封止剤6の侵入を阻止するととも
に、余剰の封止剤6がヒータチップ突起部14に沿って
流れ、均一に封止を行なうことができる。
【0049】なお、この第4の実施の形態においても、
例えば第2の実施の形態のようにヒータチップ突起部1
4をブロック状に分割して形成してもよい。また、第3
の実施の形態に示した構成に対応して、ノズル孔4の配
列方向に延在するヒータチップ突起部14に流路5の方
向に同一の高さの突起を設けるなど、種々の変形が可能
である。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ノズル天板部材の凹部とヒータチップ部材の
突起部を嵌合させてノズル天板部材とヒータチップ部材
を接合するので、組立時の位置決めを容易に行なうこと
ができる。また、ノズル天板部材とヒータチップ部材の
端部のすき間を封止する封止剤が毛管力によりヒータチ
ップ部材の上面側に回り込もうとした時に、ヒータチッ
プ部材上に設けた突起部が堰となり、封止剤がインク流
路内へ進入することを防ぐことができる。さらに、ヒー
タチップ部材とノズル天板部材との接合時には、ノズル
天板部材のインク流路の隔壁の底部がヒータチップ部材
に最初に接するので、発熱素子で形成された気泡の圧力
で押されたインクがノズル天板部材の隔壁とヒータチッ
プ部材の組合わせ部から周辺に逃げることを防止するこ
とができるので、ノズル孔よりインク滴を確実に飛翔さ
せることができる。さらに、組立て工程時の封止剤また
は接着剤を硬化させる時の熱や、印字中のヘッド温度の
上昇による熱等によりノズル天板部材が膨張した場合で
も、ノズル天板部材の凹部とヒータチップ部材の突起部
との嵌合によってノズル孔と発熱素子の位置ずれを防止
できる。これらによって、安定したインクの噴射を行な
うことができるなど、種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第1の
実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図2】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第1の
実施の形態におけるヒータチップ部材の一例を示す平面
図である。
【図3】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第1の
実施の形態における別の断面図である。
【図4】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第1の
実施の形態におけるノズル天板部材の斜視図である。
【図5】 ノズル天板部材の形成方法の一例を示す工程
図である。
【図6】 ヒータチップ部材の形成方法の一例を示す工
程図である。
【図7】 ノズル天板部材とヒータチップ部材の組立工
程の一例を示す工程図である。
【図8】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第2の
実施の形態を示す概略構成図である。
【図9】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第3の
実施の形態を示す概略構成図である。
【図10】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第4
の実施の形態を示す概略構成図である。
【図11】 従来のインクジェット記録ヘッドの一例を
示す概略構成図である。
【図12】 従来のインクジェット記録ヘッドの別の例
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…ノズル天板部材、2…ヒータチップ部材、3…発熱
素子、4…ノズル孔、5…流路、6…封止剤、7…樹脂
層、11…ノズル天板溝、12…ノズル天板突起部、1
3…切り欠き部、14…ヒータチップ突起部、15…ヒ
ータチップ凹部、16…隔壁部、17…ノズル面、18
…延在部、19…ノズル部対向面、20…気泡、21…
Ta層、22…当接部。
フロントページの続き (72)発明者 小竹 直志 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 釼持 伸夫 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−247946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 - 2/065 B41J 2/16

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクをノズル孔より飛翔させて記録を
    行なうインクジェット記録ヘッドにおいて、複数の前記
    ノズル孔が配されたノズル天板部材と、インクが飛翔す
    るためのエネルギーをインクに与えるエネルギー発生素
    子を形成したヒータチップ部材を有し、前記ノズル天板
    部材と前記ヒータチップ部材が組み合わされて構成さ
    れ、前記ノズル天板部材の前記ヒータチップ部材との接
    合面に凹部が形成され、対向する前記ヒータチップ部材
    の前記ノズル天板部材との接合面に突起部が形成されて
    おり、前記凹部と前記突起部が嵌合していることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ヒータチップ部材の前記ノズル天板
    部材との接合面には樹脂層が形成されてなり、前記突起
    部は、前記樹脂層により形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 インクをノズル孔より飛翔させて記録を
    行なうインクジェット記録ヘッドにおいて、複数の前記
    ノズル孔が配されたノズル天板部材と、インクが飛翔す
    るためのエネルギーをインクに与えるエネルギー発生素
    子を形成したヒータチップ部材を有し、前記ノズル天板
    部材と前記ヒータチップ部材が組み合わされて構成さ
    れ、前記ノズル天板部材の前記ヒータチップ部材との接
    合面に突起部が形成され、対向する前記ヒータチップ部
    材の前記ノズル天板部材との接合面に凹部が形成されて
    おり、前記凹部と前記突起部が嵌合していることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記ヒータチップ部材の前記ノズル天板
    部材との接合面には樹脂層が形成されてなり、前記凹部
    は、前記樹脂層が除去された部分として形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記凹部は、前記ノズル孔の並び方向に
    垂直な方向の幅が、前記突起部の前記ノズル孔の並び方
    向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1または3
    に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記突起部は、前記ノズル孔の並び方向
    の長さが、前記ヒータチップ部材の前記ノズル孔の並び
    方向の幅と略同一であることを特徴とする請求項1また
    は3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記突起部は、さらに前記ノズル孔の並
    びに垂直な方向にも形成されていることを特徴とする請
    求項6に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記突起部は、前記ノズル孔の並び方向
    に直線状に複数分割されて配置されていることを特徴と
    する請求項1または3に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】 インクをノズル孔より飛翔させて記録を
    行なうインクジェット記録ヘッドの製造方法において、
    ヒータチップ部材との接合面に凹部あるいは突起部が形
    成されたノズル天板部材を成形によって形成し、該ノズ
    ル天板部材に前記ノズル孔を穿設し、前記ヒータチップ
    部材にインクが飛翔するためのエネルギーをインクに与
    えるエネルギー発生素子を形成するとともに前記凹部あ
    るいは突起部と対向する前記ヒータチップ部材の前記ノ
    ズル天板部材との接合面に突起部あるいは凹部を形成
    し、前記凹部と前記突起部を嵌合させて前記ノズル天板
    部材と前記ヒータチップ部材を組み合わせることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 インクをノズル孔より飛翔させて記録
    を行なうインクジェット記録ヘッドの製造方法におい
    て、ノズル天板部材を成形によって形成し、該ノズル天
    板部材に前記ノズル孔を穿設し、該ノズル孔の穿設前あ
    るいは後にヒータチップ部材との接合面に凹部あるいは
    突起部をエキシマレーザ光を用いたアブレーションによ
    り形成し、前記ヒータチップ部材にインクが飛翔するた
    めのエネルギーをインクに与えるエネルギー発生素子を
    形成するとともに前記凹部あるいは突起部と対向する前
    記ヒータチップ部材の前記ノズル天板部材との接合面に
    突起部あるいは凹部を形成し、前記凹部と前記突起部を
    嵌合させて前記ノズル天板部材と前記ヒータチップ部材
    を組み合わせることを特徴とするインクジェット記録ヘ
    ッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ヒータチップ部材の前記ノズル天
    板部材との接合面に樹脂層を形成し、該樹脂層により前
    記突起部あるいは凹部を形成することを特徴とする請求
    項9または10に記載のインクジェット記録ヘッドの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記ノズル天板部材と前記ヒータチッ
    プ部材が組み合わせる際には、先に前記ノズル孔の並び
    方向の位置決めを行ない、その後前記凹部の壁面と前記
    突起部の側面とを当接させて前記ノズル孔の並びに垂直
    な方向の位置決めを行なうことを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
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