JPH1076277A - 水処理用薬剤組成物およびそれを用いた水処理方法 - Google Patents

水処理用薬剤組成物およびそれを用いた水処理方法

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JPH1076277A
JPH1076277A JP23449896A JP23449896A JPH1076277A JP H1076277 A JPH1076277 A JP H1076277A JP 23449896 A JP23449896 A JP 23449896A JP 23449896 A JP23449896 A JP 23449896A JP H1076277 A JPH1076277 A JP H1076277A
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water treatment
chemical composition
quaternary ammonium
water
polymer
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JP23449896A
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Toshio Kadoi
寿雄 角井
Minoru Tamura
実 田村
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適用範囲および条件が広く、少量の使用量で
あっても優れた水処理効果を得ることができる水処理用
薬剤組成物を提供する。 【解決手段】 モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱
物と、四級アンモニウム基およびアミノ基の少なくとも
一方の基を有する高分子化合物とを配合し、水処理用薬
剤組成物とする。前記四級アンモニウム基を有する高分
子化合物としては、カチオン化セルロース、カチオン化
澱粉、四級アンモニウム基を有するアクリル高分子化合
物があげられ、アミノ基を有する高分子化合物として
は、ポリエチレンイミンおよびポリエチレンイミンの誘
導体があげられる。また、その形態は、粒子状が好まし
い。さらに、四級アンモニウム基を有する陽イオン性界
面活性剤を配合すれば、性能が向上する。この水処理用
薬剤組成物を、汚濁物質を含む水に添加することによ
り、前記汚濁物質を分離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業排水および下
水・し尿処等の生活排水等の処理に使用され、特に製紙
工程において排出される白水の処理に効果的な水処理用
薬剤組成物およびそれを用いた水処理方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】産業排水および生活排水は、様々な浄化
処理を経た後、河川等に排出される。例えば、製紙工程
において原料処理工程から生じるフィルター濾水および
抄紙工程から生じるワイヤー濾水(抄紙機の網下濾水)
等から排出される多量の白水は、微細な繊維質物の他
に、鉱物、コーティング剤、サイズ剤、インキ、顔料、
粘着物等の多数の原料処理工程由来の汚濁物質を含有し
ている。そして、この白水の一般的処理方法としては、
活性汚泥法、凝集沈殿分離法などが行われ、スラジと排
水に分離され、水質基準に合格した排水が河川等に排出
されている。
【0003】しかし、近年の環境保全および生産効率の
観点から、排水を工程水として再度使用することが検討
され、一部で実施されている。前記排水の再使用の方法
としては、白水に、凝集剤、気泡剤などを添加し、空気
を吹き込み発生する気泡に汚濁物質を付着させて、浮上
選別する方法が実施されている。また、空気を含んだ加
圧水を白水に吹き込み、発生する気泡に汚濁物質を付着
させて浮上選別する処理方法もある。
【0004】このような凝集沈殿法もしくは浮上選別法
を実施する上で、最適な処理効果を得るためには、適切
な凝集剤もしくは気泡剤を選別することが最も重要であ
る。このような薬剤としては、硫酸アルミニウム、各種
高分子化合物凝集剤、ある種の粘土鉱物などが単独もし
くは併用して使用される。
【0005】しかし、従来の薬剤は、pH等の使用条件
の範囲が狭く、その効果も十分でなく、また適用範囲が
狭いため処理法の種類に応じ薬剤の選択を行う必要があ
った。
【0006】これらの問題を解決するために、特開平3
ー119189号公報および特開平3ー119190号
公報では、モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱物と
四級アンモニウム基を含む陽イオン性界面活性剤を併用
する技術が開示されている。
【0007】この他に、ベントナイトとカチオン系凝集
剤を順次排水に添加する水処理技術(特開昭53−93
655号公報、特開昭61−25689号公報等)が提
案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3ー119189号公報および特開平3ー119190
号公報に記載の技術は、前記従来の問題をある程度解決
できるが、充分な効果を得るためには、前記粘土鉱物ま
たは前記界面活性剤の使用量を多くする必要があり、実
際の実施に問題がある。また、前記ベントナイトとカチ
オン系凝集剤を順次排水に添加する水処理技術は、限ら
れた条件での使用が主流となっている。
【0009】本発明は、前記従来の問題を解決し、適用
範囲および条件が広く、少量の使用量であっても優れた
水処理効果を得ることができる水処理用薬剤組成物およ
びそれを用いた水処理方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の水処理用薬剤組成物は、モンモリロナイト
を主成分とする粘土鉱物と、四級アンモニウム基および
アミノ基の少なくとも一方の基を有する高分子化合物と
を含有するものである。
【0011】このように、前記2成分を予め配合して水
処理用薬剤組成物とすると、pH等の使用条件の範囲が
広くなり、特にアルカリ性領域において優れた水処理効
果を発現する。また、前記2成分を配合することによ
り、様々な汚濁物質を分離除去できるようになって適用
範囲も従来に比べて広がり、また少量の使用であっても
充分な水処理効果が得られる。
【0012】本発明の水処理用薬剤組成物の形態は、粒
子状であることが好ましい。粒子状であれば、処理対象
水に投入するだけで排水処理を行うことができ、使用が
容易になるからである。
【0013】本発明において、前記四級アンモニウム基
を有する高分子化合物としては、カチオン化セルロー
ス、カチオン化澱粉および四級アンモニウム基を有する
アクリル高分子化合物が好ましく、アミノ基を有する高
分子化合物としては、ポリエチレンイミン、ポリエチレ
ンイミンの誘導体が好ましい。これらは単独であるいは
2種類以上併用することができる。
【0014】本発明の水処理用薬剤組成物において、前
記2成分に加え、四級アンモニウム基を有する陽イオン
性界面活性剤を含有することが好ましい。前記界面活性
剤の使用により、適用範囲および条件がさらに広がり、
また使用量もさらに低下する。このように、前記陽イオ
ン性界面活性剤を併用すると、さらに性能が向上するの
は、排水中に含まれる汚濁物質は単一ではなく様々な種
類があるため、前記界面活性剤の併用により、分離除去
できる汚濁物質の範囲が広がり、効率よく分離除去でき
るようになるからと考えられる。
【0015】そして、本発明の水処理用薬剤組成物の用
途は、製紙工程から排出される白水の処理用であること
が好ましい。前述のように、本発明の水処理用薬剤組成
物は、適用条件および範囲が広いため、様々な種類の汚
濁物質を含み、条件も不均一な白水の処理には、最適だ
からである。
【0016】つぎに、本発明の水処理方法は、前記本発
明の水処理用薬剤組成物を、汚濁物質を含む水に添加
し、汚濁物質を分離除去するという方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。本発明の水処理用薬剤組成物は、モンモリロナイト
を主成分とする粘土鉱物と、四級アンモニウム基および
アミノ基の少なくとも一方の基を有する高分子化合物の
2成分を含有する。
【0018】前記モンモリロナイトを主成分とする粘土
鉱物としては、主にモンモリロナイト系粘土鉱物とカオ
リナイト系粘土鉱物、セピオライト、アロフェンなどが
あり、化学式Al23 SiO22(HはNa、K、C
a、Mgと交換可能)で表示される構造物である。具体
的にはモンモリロナイト、ベントナイト(交換イオンが
Na+、Ca2+であるもの)、酸性白土(交換イオンの
一部がH+のもの)などがあげられる。
【0019】前記四級アンモニウム基を含有する高分子
化合物は、高分子化合物の中に4級アンモニウム基を含
有していれば特に限定されない。例えば、先に述べた、
カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、4級アンモニ
ウム基を有するアクリル高分子化合物があげられる。
【0020】前記カチオン化セルロースとは、主とし
て、ヒドロキシエチルセルロースに、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムまたは塩化
グリシジルトリメチルアンモニウム等のカチオン化剤を
反応させて得られたカチオン性の高分子のことで、カチ
オン化度の好適範囲は、塩基性窒素の含有量(N)で
0.2〜2.5%である。カチオン化セルロースの具体
例としては、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメ
チルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロー
ス等があげられる。
【0021】前記カチオン化澱粉とは、トウモロコシ、
小麦、馬鈴薯、タピオカ、米等を原料とする各種の澱粉
およびその変性物(例えば、エーテル化、エステル化、
酸化、酵素変性)等に、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムまたは塩化グリシジルト
リメチルアンモニウム等のカチオン化剤を反応させて得
られたカチオン性の高分子のことで、カチオン化度の好
適範囲は、塩基性窒素の含有量(N)で0.3〜3.0
%である。
【0022】前記四級アンモニウム基を有するアクリル
高分子化合物としては、例えば、以下に示す単量体の重
合体若しくは下記の単量体とその他の単量体との共重合
体があげられる。前記単量体としては、例えば、β−ア
クリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、β−アクリルオキシエチルジメチルアンモニウムク
ロライド、アクリルアミドジメチル四級アンモニウム、
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルベン
ジル4級アンモニウム、カチオン性アクリルアミド等が
あげられる。前記共重合体の形成に用いられるその他の
単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリル
アミド、ジアリルアミン塩酸塩、アクリル酸、メタクリ
ル酸、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等があげられる。前記重合体若しくは
共重合体の形態は、水溶液またはエマルジョンのどちら
でも良い。さらに、上記カチオン性単量体を単独または
共重合したカチオン性エマルジョンもあげられる。
【0023】また、四級アンモニウム基を有する高分子
化合物の数平均分子量の好ましい範囲は、500〜10
0000の範囲であり、特に好ましい範囲は、1000
〜50000の範囲である。
【0024】前記アミノ基を含有する高分子化合物とし
ては、アルキルポリアミンに由来する化合物があげられ
る。例えば、先に述べたポリエチレンイミンまたはその
誘導体の他に、部分的に四級化されたポリエチレンイミ
ンまたはその誘導体があげられる。
【0025】前記ポリエチレンイミンの誘導体として
は、例えば、ポリエチレンイミングアニジン付加物、ポ
リエチレンイミン尿素付加物等があげられる。また、部
分的に四級化したポリエチレンイミンの誘導体として
は、例えば、ポリエチレンイミンジメチル硫酸反応物等
があげられる。
【0026】アミノ基を有する高分子化合物の数平均分
子量の好ましい範囲は、500〜200000の範囲で
あり、特に好ましい範囲は、1000〜100000の
範囲である。
【0027】そして、本発明にかかる高分子化合物は、
四級アンモニウム基とアミノ基の二つの基を有していて
もよい。このような高分子化合物としては、例えば、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライド−アリルアミン
共重合物があげられる。また、この二つの基を有する高
分子化合物の数平均分子量は、通常、1000〜100
000の範囲であり、好ましくは1000〜50000
の範囲である。
【0028】これら四級アンモニウム基およびアミノ基
の少なくとも一つの基を有する高分子化合物のなかで、
フロック形成がはやいことから、ジアリルジメチルアン
モニウムクロライド−アクリルアミド共重合物が好まし
い。
【0029】つぎに、本発明の水処理用薬剤組成物は、
前記2成分の他に、必要に応じ、四級アンモニウム基を
有する陽イオン性界面活性剤を含有することが好まし
い。この界面活性剤としては、例えば、直鎖または分技
の長鎖炭化水素を1つまたは2つ有するアンモニウム塩
で、下記の式(化1)で表されるものがあげられる。
【0030】
【化1】
【0031】 前記式(化1)において、R1、R2、R3、R4は、少な
くとも一つが長鎖の炭化水素基を示し、残りは長鎖炭化
水素基以外の基で、低級炭化水素基、ベンジル基、ポリ
アルキレンオキサイド基等である。前記長鎖炭化水素基
としては、炭素数8〜22のものが好ましく、例えば、
オクチル基、デシル基、セチル基、ステアリル基若しく
はオレイル基またはヤシ油、大豆油、牛脂、硬化牛脂、
パーム油等由来の炭化水素基の混合物等があげられる。
前記低級炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基があげられる。ポリアルキ
レンオキサイド基としては、例えば、ポリエチレンオキ
サイド、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイ
ドなどがあげられる。Xは四級アンモニウム塩の対イオ
ンであり、例えばハロゲンイオン(F-、Cl-、B
-、I-)、NO3 -、CH3COO-、HSO4 -などがあ
げられる。
【0032】前記四級アンモニウム基を有する陽イオン
性界面活性剤の具体例としては、ステアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムク
ロライド、エイコシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリルトリエチルアンモニウムクロライド、ス
テアリルトリメチルアンモニウムブロマイド等があげら
れる。このなかで、フロック形成がはやいことから、ス
テアリルトリメチルアンモニウムクロライド、エイコシ
ルトリメチルアンモニウムクロライドを使用することが
好ましい。
【0033】つぎに、本発明の水処理用薬剤組成物は、
モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱物、四級アンモ
ニウム基およびアミノ基の少なくとも一方の基を有する
高分子化合物、必要に応じ四級アンモニウム基を有する
陽イオン性界面活性剤を配合して混合することにより製
造できる。
【0034】前記粘土鉱物の配合割合は、処理対象とな
る排水中の汚濁物質の種類や量により適宜決定される
が、通常、排水に対し、重量基準(以下同じ)で、10
〜10000ppm、好ましくは、20〜5000pp
mとなるような割合である。
【0035】前記四級アンモニウム基およびアミノ基の
少なくとも一方の基を有する高分子化合物の配合割合
は、通常、前記粘土鉱物の配合割合の1/100〜10
倍、好ましくは1/50〜5倍、特に好ましくは1/2
0〜2倍となる割合である。
【0036】前記四級アンモニウム基を有する陽イオン
界面活性剤を配合する場合は、前記高分子化合物の配合
割合は、通常、前記粘土鉱物の配合割合量の1/500
〜5倍、好ましくは1/100〜2倍となり、前記陽イ
オン性界面活性剤の配合割合は、通常、前記粘土鉱物の
配合割合の1/500〜1倍、好ましくは1/100〜
1/2倍である。
【0037】本発明の水処理用薬剤組成物の形態は、液
状でもよいし、粒子状でもよいが、取扱いの容易性、処
理時間が短縮できる等の理由から粒子状が好ましい。前
記粒子状の水処理用薬剤組成物は、例えば、前記成分を
水中において前記所定の割合で均一に攪拌混合した後、
ろ過、乾燥し、ついで粉砕機で粉砕して所定の大きさの
粒子とすることにより製造できる。この粒子の粒径は、
通常、1〜1000μm、好ましくは1〜100μmで
ある。
【0038】また、本発明の水処理用薬剤組成物は、前
記粘土鉱物、前記高分子化合物および前記界面活性剤の
性能を損なわない限度において、他の高分子系凝集剤、
界面活性剤、水溶性高分子、粘土鉱物類、キレート剤等
を適宜併用することができる。
【0039】本発明の水処理用薬剤組成物を用いた水処
理方法は、生活排水や産業排水等の処理対象水に添加
し、汚濁物質を分離除去するという方法である。前記汚
濁物質の分離除去法は、特に制限するものではなく、例
えば、凝集沈殿処理もしくは加圧浮上分離処理等を採用
することができる。
【0040】
【実施例】つぎに、実施例について比較例と併せて説明
する。 (実施例1〜10)以下に示す、白水、粘土鉱物および
高分子化合物を準備した。そして、前記粘土鉱物(水分
散液)および高分子化合物(水溶液)を、下記の表1に
示す割合で混合し、液状の水処理用薬剤組成物を調製し
た。なお、下記の表1に示す配合割合は、白水に対する
添加割合(ppm)で表示しており、下記の表2、表
4、表5および表6も同様である。そして、この水処理
用薬剤組成物を白水に添加し、一分間攪拌したのち、上
澄みとフロックの状態を、下記に示す基準で目視判定し
た。その結果も同表に示す。
【0041】(白水)パルパーによる2次離解後(パル
プ濃度3.5重量%、80メッシュ通過)の水に、1N
・NaOH水を16.2g/kgの割合で添加してpH
を9.9としたものを白水とした。
【0042】(粘土鉱物)以下のベントナイトA、B、
Cの5.0重量%水分散液を使用した。 ベントナイトA:豊順社製、赤城産 ベントナイトB:豊順社製、穂高産 ベントナイトC:豊順社製、榛名産 (高分子化合物)以下の高分子化合物を0.2重量%水
溶液にして使用した。
【0043】 ポリエチレンイミン:数平均分子量1万 カチオン化セルロース:塩化O−[2−ヒドロキシ−3
−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチ
ルセルロース、カチオン化度(N)1.0〜1.5%、
数平均分子量約100万 ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体:数平
均分子量約50万 β−アクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド重合体:数平均分子量約10万 ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルア
ミド共重合物:数平均分子量約20万 (上澄み) ◎:濁りが無く、透明 ○:ほんの少しの濁り △:濁り有り、不透明 ×:濁り強く、完全に不透明 (フロック) ○:大きなフロック △:中間のフロックおよび沈殿 ×:細かい沈殿
【0044】
【表1】
【0045】上記表1から、実施例1、2、4、7、9
および10の水処理用薬剤組成物では、排水に対する添
加割合が、各種ベントナイト1000ppmと、各種高
分子化合物100ppmという低添加量で、極めて良好
な結果が得られた。また、実施例3、5、6および8の
水処理用薬剤組成物では、前記粘土鉱物および高分子化
合物の一方をさらに低減しても実用上差し支えない程度
の効果を示した。
【0046】(実施例11〜16)粘土鉱物(水分散
液)および高分子化合物(水溶液)は、前記実施例と同
一のものを準備した。また界面活性剤として、ステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド(5.0重量%水
溶液)を準備した。そして、これら粘土鉱物、高分子化
合物および界面活性剤を、下記の表2に示す割合で配合
し、液状の水処理用薬剤組成物を調製した。これを、前
記白水に添加し、一分間攪拌した後、上澄みとフロック
の状態を前記基準で目視により判定した。この結果も同
表に示す。
【0047】
【表2】
【0048】上記表2から、実施例11、12、13の
水処理用薬剤組成物では、四級アンモニウム基を有する
陽イオン性界面活性剤を併用しているため、前記高分子
化合物と前記界面活性剤の合計添加量を減じても、良好
な結果が得られた。また、実施例14、15、16の水
処理用薬剤組成物でも、前記界面活性剤を併用している
ため、粘土鉱物を低減しても良好な結果が得られた。
【0049】(実施例17、18)実施例17では実施
例1と同じ水処理用薬剤組成物を調製し、実施例18で
は実施例6と同じ水処理用薬剤組成物を調製した。他
方、1N・HCl水溶液および1N・NaOH水溶液を
用い下記の表3に示すようにpHを変化させた白水を準
備した。なお、この白水は、pHを除き前記実施例と同
様である。そして、この白水に前記各水処理用薬剤組成
物を添加し、上澄みとフロックの状態を前記基準により
目視で判定した。この結果も同表に示す。
【0050】
【表3】
【0051】上記表3に示すように、実施例17、18
の水処理用薬剤組成物は、約pH10.5まで極めて良
好な結果が得られ、pH11.4まで良好な結果が得ら
れた。
【0052】(実施例19、20)実施例19では、ポ
リエチレンイミン0.2重量%水溶液250gを前記ベ
ントナイトAの5.0重量%水分散液に、激しく撹拌し
ながら添加して、しばらく放置後、生成物を濾過し、こ
れを60℃で送風乾燥した。こうして得られた乾燥固体
を粉砕器で粉砕し、100メッシュの篩を通過させて、
粒子状の水処理用薬剤組成物を作製した。
【0053】他方、実施例20では、ポリエチレンイミ
ン0.2重量%水溶液125gと、ステアリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド5.0重量%水溶液2.5g
を、前記ベントナイトA5.0重量%水分散液100g
に激しく攪拌しながら添加した。この後の操作は、実施
例19と同様にして、粒子状の水処理用薬剤組成物を作
製した。なお、下記の表4に、実施例19、20の各成
分の白水に対する割合を示す。
【0054】これらの粒子状の水処理用薬剤組成物を、
前記白水に、実施例1および実施例13と等量になるよ
うに加えて、一分間撹拌した後、上澄みとフロックの状
態を前記基準により目視で判定した。その結果も下記の
表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】前記表4から、粒子状にしても、液状の水
処理薬剤組成物と同様に極めて良好な結果が得られた。 (比較例1〜9)粘土鉱物水分散液、高分子化合物水溶
液および白水は、実施例と同じものを準備した。そし
て、前記粘土鉱物水分散液または前記高分子化合物水溶
液を、下記の表5に示す割合で白水に添加し、一分間撹
拌した後、上澄みとフロックの状態を前記基準により目
視で判定した。その結果も同表に示す。
【0057】
【表5】
【0058】前記表5において、比較例1は無添加(ブ
ランク)、比較例2はベントナイトAのみ添加、比較例
3はベントナイトAを比較例2の5倍にした例である。
また、比較例4および比較例6〜9は高分子化合物のみ
を添加、比較例5は高分子化合物(ポリエチレンイミ
ン)を比較例4の5倍にした例である。前記表5に示す
ように、いずれの比較例も、不透明で、フロックも極め
て細かく良好な結果は得られなかった。
【0059】(比較例10〜12)粘土鉱物水分散液、
四級アンモニウム基を有する陽イオン性界面活性剤水溶
液および白水は、実施例と同じものを準備した。そし
て、前記粘土鉱物水分散液と前記界面活性剤水溶液を、
下記の表6に示す割合で配合し、液状の水処理用薬剤組
成物を調製した。これを白水に添加し、一分間撹拌した
後、上澄みとフロックの状態を前記基準により目視で判
定した。その結果も同表に示す。
【0060】
【表6】
【0061】前記表6において、比較例10〜12は、
前記粘土鉱物と前記陽イオン性界面活性剤を併用した例
である。ベントナイトと陽イオン性界面活性剤(ステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド)を、前記実施
例と同じ添加割合で評価すると、透明度およびフロック
の大きさが劣ってくる。このことから、前記高分子化合
物を用いることで、前記ベントナイトおよび前記陽イオ
ン性界面活性剤だけを用いるときより、低添加量で良好
な水処理効果が得られるといえる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明の水処理用薬剤組
成物は、モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱物と、
四級アンモニウム基およびアミノ基の少なくとも一方の
基を有する高分子化合物を含有する。このように、前記
2成分を併用することにより、本発明の水処理用薬剤組
成物は、pH等の使用条件の範囲が広くなり、特にアル
カリ性領域において優れた水処理効果を発現し、適用範
囲も従来に比べて広がり、少量の使用であっても充分な
水処理効果が得られる。このため、本発明の水処理用薬
剤組成物を用いることにより、産業排水、下水・し尿処
理水等の生活排水等の各種排水を極めて容易にしかも低
コストで清澄な水に処理することが可能となる。特に、
製紙工程から排出される白水に本発明の水処理用薬剤組
成物を適用すれば、優れた水処理効果を発揮する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱
    物と、四級アンモニウム基およびアミノ基の少なくとも
    一方の基を有する高分子化合物とを含有する水処理用薬
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 水処理用薬剤組成物の形態が粒子状であ
    る請求項1記載の水処理用薬剤組成物。
  3. 【請求項3】 四級アンモニウム基を有する高分子化合
    物が、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉および四
    級アンモニウム基を有するアクリル高分子化合物の少な
    くとも一つの化合物であり、アミノ基を有する高分子化
    合物が、ポリエチレンイミンおよびポリエチレンイミン
    の誘導体の少なくとも一方の化合物である請求項1また
    は2記載の水処理用薬剤組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、四級アンモニウム基を有する陽
    イオン性界面活性剤を含有する請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の水処理用薬剤組成物。
  5. 【請求項5】 水処理用薬剤組成物の用途が製紙工程か
    ら排出される白水の処理用である請求項1〜4のいずれ
    か一項に記載の水処理用薬剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の水
    処理用薬剤組成物を、汚濁物質を含む水に添加し、汚濁
    物質を分離除去する水処理方法。
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