JPH1075978A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH1075978A
JPH1075978A JP8236688A JP23668896A JPH1075978A JP H1075978 A JPH1075978 A JP H1075978A JP 8236688 A JP8236688 A JP 8236688A JP 23668896 A JP23668896 A JP 23668896A JP H1075978 A JPH1075978 A JP H1075978A
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absorbent
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用者の体型にフィットし易く、激しい運動
等をしても位置ずれの起きない吸収性物品を提供するこ
と。 【解決手段】 液透過性の表面材、液不透過性の裏面
材、及び該表面材及び該裏面材の間に介在する液保持性
の吸収体を具備する本発明の吸収性物品は、該肌当接
層、該非肌当接層、及び該吸収部が伸長及び/又は収縮
可能な材料から形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理用ナプキンや
使い捨ておむつ等の吸収性物品に関し、更に詳しくは極
めて高い柔軟性を有し、フィット性に優れた吸収性物品
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
吸収性物品においては、その防漏性を高めるための手段
として、主に吸収性物品の形状や吸収性ポリマーの吸収
性能の改良の点から検討がなされてきた。例えば、吸収
性物品の長手方向に沿う両側部に防漏壁を設けて尿や経
血等の横漏れを防止したり、吸収性物品の形状を着用者
の体型にフィットするような形状として漏れを防止する
ことが行われてきた。
【0003】しかしながら、着用者の体型は千差万別で
あるため、すべての着用者の体型に完全にフィットする
形状の吸収性物品を設計することは難しく、また激しい
運動等をすると吸収性物品がその適正な装着位置からず
れてしまい、上述の防漏壁等がその本来の機能を十分に
発揮し得ない場合が多かった。
【0004】特開平2−156947号公報には、身体
へのフィット性を高める目的で、特定の弾性回復率を有
する表面シート及び裏面シートを用いた吸収性物品が記
載されている。しかしながら、かかる公報に記載の技術
は比較的低伸長率(30%まで)の技術であるため、吸
収体自体には伸長性ないし伸縮性が付与されておらず、
身体への追従性があまり高くない。更にかかる公報に記
載されている裏面シートはエラストマーから形成されて
いるために高伸長時には歪が大きくなってしまい、やは
り身体への追従性が望めなくなるという欠点があった。
【0005】従って、本発明の目的は、着用者の体型に
フィットし易く、激しい運動等をしても位置ずれが起き
ない吸収性物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、吸収性物品を構成する各部材を構造変形可
能な材料から形成することにより上記目的を達成し得る
吸収性物品が得られることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、液透過性の肌当接層、液不透過性の非肌当接層、及
び該肌当接層と該非肌当接層との間に介在する液保持性
の吸収部を具備する吸収性物品において、上記肌当接層
及び上記非肌当接層が伸長及び/又は伸縮可能な材料か
ら形成されており、且つ上記吸収部が、上記肌当接層及
び上記非肌当接層の伸長及び/又は伸縮を阻害しない材
料から形成されていることを特徴とする吸収性物品を提
供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品の好ま
しい実施形態を図面を参照して説明する。ここで、図1
は、本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理
用ナプキンの構造を示す一部破断斜視図である。
【0009】図1に示す実施形態の生理用ナプキン1
は、実質的に縦長に形成されており、液透過性の肌当接
層2、液不透過性の非肌当接層3、及び該肌当接層2と
該非肌当接層3との間に介在する液保持性の吸収部4を
具備している。該肌当接層2は、該吸収部4の上面(肌
当接面)及び長手方向に沿う左右両側面を被覆し且つ下
面(非肌当接面)側において、接着剤(図示せず)によ
って該非肌当接層3と接合固定されている。これと共
に、該肌当接層2、該非肌当接層3、及び該吸収部4
は、生理用ナプキン1の長手方向に沿う左右両側部の圧
着部5,5において相互に圧着固定されている。また、
該肌当接層2及び該非肌当接層3は、該吸収部4の幅方
向に沿う前後両端縁部から外方に延出しており、延出し
た部分において接着剤によって接合固定されている。以
上の構成は、従来の生理用ナプキンの構成と同様であ
る。
【0010】而して、本実施形態の生理用ナプキン1に
おいては、該肌当接層2及び該非肌当接層3が、伸長及
び/又は伸縮可能な材料から形成されており、且つ該吸
収部4が該肌当接層2及び該非肌当接層3の伸長及び/
又は伸縮を阻害しない材料から形成されている。本明細
書において、「伸長及び/又は伸縮可能な材料」とは、
機械的な外力により構造変形(伸長及び/又は伸縮)し
得る材料を意味する。そして、伸長及び/又は伸縮可能
な材料というときには、該肌当接層2等が伸縮弾性を有
する素材から形成されており該素材自身の伸縮弾性によ
り該肌当接層2等が構造変形し得る場合と、素材自身は
伸縮弾性は有していなくても該素材から該肌当接層2等
が形成された場合に構造変形が発現するような形成方法
で形成されている場合との双方を包含する。
【0011】上記肌当接層2としては、エラストマー繊
維から形成された不織布又は多数の開孔を有する伸縮性
フィルムが好ましく用いられる。
【0012】エラストマー繊維から形成された上記不織
布は、各種エラストマー繊維を用いて、公知の不織布製
造方法、例えばスパンボンド法やカード法等により不織
布となしたものである。上記エラストマー繊維として
は、不織布への形成が容易であり、且つ得られる不織布
の風合いや肌触りが良好となる点から、結晶性ポリプロ
ピレンからなるハードエラスチック成分を第1成分と
し、熱可塑性エラストマーを第2成分とする弾性複合繊
維が好ましく用いられる。
【0013】上記弾性複合繊維における第1成分である
上記結晶性ポリプロピレンとしては、ハードエラスチッ
ク性を有するものであれば特に制限無く用いることがで
きる。上記結晶性ポリプロピレンの好ましい例として
は、プロピレンのホモポリマー、プロピレンを主体とす
るエチレンとのコポリマー、及びプロピレンを主体とす
るα−オレフィンとのコポリマー等が挙げられる。
【0014】上記結晶性ポリプロピレンは、その結晶化
度が40%以上であることが好ましい。上記結晶化度が
40%満たないと繊維の伸張回復率が不十分となる場合
がある。なお、上記結晶化度は、DSC(示差走査熱量
測定)法に従って測定された結晶の融解に要するエネル
ギーをもとに算出した値である。
【0015】上記結晶性ポリプロピレンは、そのメルト
インデックスが、1〜200g/10分であることが好
ましく、3〜50g/10分であることが更に好まし
い。上記メルトインデックスが1g/10分に満たない
と溶融粘度が高すぎて、紡糸が困難となる場合があり、
200g/10分を超えると溶融粘度が低すぎて、繊維
化する前に糸切れが発生する場合があるので上記範囲内
とすることが好ましい。なお、上記メルトインデックス
は、ASTM D−1238に従い、230℃、2.1
6kgf荷重下で測定された値である。
【0016】また、上記結晶性ポリプロピレンは、伸縮
弾性が容易に発現し、且つ上記弾性複合繊維を容易に紡
糸し得る点から、その重量平均分子量が、1万〜100
万であることが好ましく、2万〜60万であることが更
に好ましい。
【0017】上記弾性複合繊維における第2成分である
熱可塑性エラストマーは、一般に、分子中にゴム弾性を
有する柔軟性成分(ソフトセグメント、軟質相)と、塑
性変形を防止するための分子拘束成分(ハードセグメン
ト、硬質相)とから構成されている。上記熱可塑性エラ
ストマーは、そのハードセグメントの種類により分類す
ることができ、本発明においては、スチレン系エラスト
マー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマ
ー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマ
ー、アミド系エラストマー、シンジオタクチックポリ
(1,2−ブタジエン)及びポリ(トランス−1,4−
イソプレン)等を好ましく用いることができる。これら
の熱可塑性エラストマーのうち、ウレタン系エラストマ
ー及びエステル系エラストマーを特に好ましく用いるこ
とができる。
【0018】上記ウレタン系エラストマーとして好まし
く用いられるものとしては、例えば、ハードセグメント
としてウレタン結合を有するブロックと、ソフトセグメ
ントとしてポリカーボネート系ポリオール、エーテル系
ポリオール、カプロラクトン系ポリエステル、又はアジ
ペート系ポリエステル等を有するブロックとから成るウ
レタン系エラストマー等が挙げられる。また、上記エス
テル系エラストマーとして好ましく用いられるものとし
ては、例えば、ハードセグメントとして芳香族ポリエス
テルを有するブロックと、ソフトセグメントとして脂肪
族ポリエーテル、又は脂肪族ポリエステルを有するブロ
ックとから成るエステル系エラストマー等が挙げられ
る。
【0019】とりわけ、加工性、コスト、耐光性、耐薬
品性、及び皮膚刺激性等を考慮すると、上記熱可塑性エ
ラストマーとして、メタロセン(シクロペンタジエニル
錯体)を触媒として用いて製造されたエチレン−α−オ
レフィン共重合体を用いることが特に好ましい。即ち、
上記エラストマー繊維から形成された不織布が、メタロ
センを触媒として用いて製造されたエチレン−α−オレ
フィン共重合体(以下、「メタロセンPEエラストマ
ー」ともいう)を含むことが特に好ましい。上記エチレ
ン−α−オレフィン共重合体において、エチレンと共重
合させるα−オレフィンとしては、炭素数が3〜30の
α−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキ
セン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、オクタデセン
等が挙げられる。これらの中でも1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテンが好
ましく用いられる。上記エチレン−α−オレフィン共重
合体におけるエチレンとα−オレフィンとの配合割合
は、好ましくはエチレンが40〜98重量%であり、α
−オレフィンが60〜2重量%である。触媒として用い
られる上記メタロセン(シクロペンタジエニル錯体)と
しては、次式(I)に示される化合物等が挙げられる。 MLX ・・・(I) 〔式中、Mは、Zr、Ti、Hf、V、Nb、Taおよ
びCrからなる群から選ばれる遷移金属を示し、Lは、
該遷移金属に配位する配位子であり、シクロペンタジエ
ニル骨格を有する基を示し、炭素数1〜12のアルコキ
シ基、炭素数1〜12のアリ−ロキシ基、炭素数1〜1
2のトリアルキルシリル基、SO3 R基(ただしRはハ
ロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素数1〜8の
炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子を示し、x
は上記遷移金属の原子価と同じ数である。但し、上記L
は、複数個配位している場合にはそれぞれ異なる基であ
っても良いが、少なくとも1つはシクロペンタジエニル
骨格を有する基である。即ち、上記xが1の場合には、
上記Lはシクロペンタジエニル骨格を有する基であり、
上記xが2以上の場合には、複数個の上記Lの内少なく
とも一つは、シクロペンタジエニル骨格を有する基であ
る。〕
【0020】これらの熱可塑性エラストマーには、その
溶融流動性を改質するために、熱可塑性プラスチックや
オイル成分等を添加してもよい。
【0021】上記熱可塑性エラストマーは、その100
%伸張時の伸張回復率が50%以上であることが、人体
の動作に対して破壊を起こさずに追従可能となる点から
好ましい。
【0022】上記弾性複合繊維においては、好ましく
は、上記第1成分の含有量が5〜70重量%であり、上
記第2成分の含有量が95〜30重量%であり、更に好
ましくは、上記第1成分の含有量が10〜60重量%で
あり、上記第2成分の含有量が90〜40重量%であ
り、一層好ましくは、上記第1成分の含有量が10〜5
0重量%であり、上記第2成分の含有量が90〜50重
量%である。上記第1成分の含有量が上記の上限を超え
るか又は上記第2成分の含有量が上記の下限に満たない
と上記弾性複合繊維の伸縮性が不十分となる場合があ
り、上記第1成分の含有量が上記の下限に満たないか又
は上記第2成分の含有量が上記の上限を超えると上記弾
性複合繊維の表面に上記第2成分が露出する面積が多く
なり、触感が低下する場合があるうえ、鞘芯型の弾性複
合繊維を紡糸することが困難となる場合があるので、上
記範囲内とすることが好ましい。
【0023】上記弾性複合繊維は、エラストマー性を発
現し得る繊維形態であればその繊維形態に特に制限は無
い。上記弾性複合繊維の好ましい繊維形態としては、並
列型(サイド・バイ・サイド型)、分割型(繊維断面が
円弧状に分割されたもの)及び鞘芯型〔シース・コア型
(同心円型及び偏心型)〕等が挙げられる。これらの繊
維形態の弾性複合繊維は、公知の紡糸方法により製造す
ることができる。なお、鞘芯型の弾性複合繊維を用いる
場合には、上記第1成分及び上記第2成分のうちの融点
が低い方の成分が鞘となるように紡糸する。
【0024】また、エラストマー繊維から形成された不
織布として、種々の熱可塑性エラストマーから成るメル
トブローン不織布に液透過可能なように開孔したものを
用いることもできる。また、種々の熱可塑性エラストマ
ーから成るメルトブローン不織布の表面を機械的にひっ
かく等して起毛させてもよい。特に、熱可塑性エラスト
マーとして上述のウレタン系エラストマー、エステル系
エラストマー、メタロセンPEエラストマー等を用いる
ことが好ましいが、その中でもメタロセンPEエラスト
マーは肌に対する低刺激性という点で特に好ましく用い
ることができる。
【0025】一方、多数の開孔を有する上記伸縮性フィ
ルムは、各種エラストマー素材から形成された伸縮性フ
ィルムに多数の開孔を形成して得られたものである。該
エラストマー素材としては、上述した弾性複合繊維の第
2成分である熱可塑性エラストマーと同様のものを用い
ることができ、特にメタロセンPEエラストマーが好ま
しく用いられる。また、上記開孔の形成方法に特に制限
はなく、従来公知の方法、例えば穿孔ピンにより機械的
に開孔を形成する方法や、真空吸引により開孔を形成す
る方法等を用いることができる。尚、多数の開孔を有す
る上記伸縮性フィルムにおいては、その肌当接面の風合
いや肌触りを向上させるための各種表面処理、例えば起
毛処理等を施してもよい。
【0026】また、本発明においては、上記肌当接層2
として、伸長可能な不織布を用いることも好ましい。例
えば、横伸長可能な不織布として、スパンレース不織布
や、熱エンボスによりポイントボンドされているものの
繊維自体が捲縮していたり或いは構造変形可能な加工が
施されてるスパンボンド不織布、及びヒートロール不織
布等を単体で上記肌当接層2として用いることができ
る。これらの不織布の坪量は10〜50g/m2 が好ま
しく、15〜30g/m2 が更に好ましい。この場合、
これらの不織布に伸縮力を積極的に発現させるために、
これらの不織布に上述の熱可塑性エラストマーを積層一
体化して用いてもよい。例えば、上記スパンボンド不織
布やヒートロール不織布のなかには比較的戻りの力(収
縮力)を発現しうるものがあるが、スパンレース不織布
は戻りの力(収縮力)が不足する傾向にあるので、スパ
ンレース不織布に熱可塑性エラストマーを積層一体化し
て開孔することにより、上記肌当接層3として好適なも
のとなる。伸長可能な不織布を構成する繊維の種類とし
ては、スパンボンド不織布、ヒートロール不織布、スパ
ンレース不織布の場合には、ポリエチレンやポリプロピ
レン等のオレフィン系のものか、ポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル
系のものを用いることができる。また、必要に応じてこ
れらの組み合わせによる複合繊維や、これらの繊維を層
状に積層したもの、或いはこれらの繊維を混綿したもの
を用いても良い。これらの繊維は、その繊維径が1.0
〜10デニールであることが好ましく、1.0〜5.0
デニールであることが更に好ましい。
【0027】エラストマー繊維から形成された不織布、
多数の開孔を有する伸縮性フィルム又は伸長可能な不織
布からなる上記肌当接層2には、体液の透過性を高める
ために、従来公知の親水化処理、例えば界面活性剤等の
塗布を行ってもよい。
【0028】上記肌当接層2として、伸縮性のものを用
いる場合には、その100%伸張時の伸張回復率が90
〜60%であることが、人体の動作に対して破壊を起こ
さずに追従可能となる点から好ましい。尚、上記肌当接
層2として伸長可能な不織布を用いる場合はこの限りで
はない。また、上記肌当接層2は、その坪量に特に制限
はないが、薄型の吸収性物品となすために10〜50g
/m2 であることが好ましく、15〜30g/m2 であ
ることが更に好ましい。
【0029】次に、上記非肌当接層3について説明する
と、該非肌当接層3としては、伸縮性フィルム、又は伸
縮性フィルムと伸長可能な不織布との積層体が好ましく
用いられる。
【0030】上記伸縮性フィルムとしては、上記肌当接
層2において好ましく用いられる伸縮性フィルムと同様
の素材から形成されたものを用いることができ、特にメ
タロセンPEエラストマーが好ましく用いられる。該伸
縮性フィルムは、その風合いや肌触りを向上させるため
に、起毛処理等の表面改質を行ったり、不織布等の布帛
と積層させることが好ましい。積層の方法に特に制限は
なく、例えば、上記伸縮性フィルムをシート状に溶融成
形する際に、上記布帛上に溶融ラミネートしたり、予め
成形した該伸縮性フィルムと、該布帛とを熱圧着ラミネ
ートやフレームラミネートしたり、或いはホットメルト
接着剤や液状接着剤等によってラミネートしてもよい。
【0031】特に、上記伸縮性フィルムとして透湿性を
有する伸縮性フィルムを用いることが着装内でのムレ防
止の点から好ましい。透湿性を有する伸縮性フィルム
は、無孔性であり、且つ透湿性ウレタン系エラストマー
又は透湿性エステル系エラストマーから形成されること
が好ましい。斯かる伸縮性フィルムの透湿度(JIS
Z 0208)は、0.5g/(100cm2 ・hr)
以上であることが好ましく、0.5〜5g/〔100c
2 ・hr〕であることが更に好ましく、1.0〜5g
/〔100cm2 ・hr〕であることが一層好ましい。
上記透湿性ウレタン系エラストマーとして好ましく用い
られるものとしては、例えば、特開平7−70936号
公報、特開平6−134000号公報、特公平6−67
604号公報、特開平1−141669号公報、特公昭
52−21042号公報等に記載のウレタン系エラスト
マーや、東洋ゴム工業製のソフランパーム(商品名)が
挙げられる。一方、上記透湿性エステル系エラストマー
として好ましく用いられるものとしては、例えば、特開
昭51−111290号公報等に記載のエステル系エラ
ストマーや、日本合成化学製のフレクマ(商品名)が挙
げられる。
【0032】上記透湿性ウレタン系エラストマーと透湿
性エステル系エラストマーとは、それぞれ単独で用いて
もよく、又は両者を組み合わせて用いてもよい。両者を
組み合わせて用いる場合には、それぞれの配合割合に特
に制限はないが、上記透湿性ウレタン系エラストマーを
主な配合に用いる場合や、上記非肌当接層3にブロッキ
ング防止効果を付与する場合には、上記透湿性エステル
系エラストマーの硬度を選んでブレンドすると良い。
【0033】上記伸縮性フィルムとして、上記透湿性ウ
レタン系エラストマー又は透湿性エステル系エラストマ
ーを用い、これをポリオレフィン系繊維から成る不織布
に融着させ、積層シートとして用いたり、ポリオレフィ
ン系の部材とのヒートシール等を行う場合には、これら
のエラストマーにオレフィン系熱可塑性樹脂をブレンド
したものから上記伸縮性フィルムを成形することが、積
層性やヒートシール性を高め得る点から好ましい。該オ
レフィン系熱可塑性樹脂としては、エチレンやプロピレ
ン等のホモポリマー、及びエチレンやプロピレン等と他
の重合性単量体とのコポリマー等を用いることができる
が、これらに限定されるものではない。また、上記重合
性単量体としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル、ビニルアルコール、マレイン酸無水物、メタク
リル酸、メタクリル酸エステル、メタクリル酸グリシジ
ル、酢酸ビニル等を用いることができる。上記オレフィ
ン系熱可塑性樹脂として好ましく用いることができるも
のとしては、エチレンとアクリル酸、アクリル酸エチ
ル、ビニルアルコールマレイン酸無水物又は酢酸ビニル
とのコポリマー等が挙げられる。
【0034】上記オレフィン系熱可塑性樹脂は単独で用
いてもよく又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記オレフィン系熱可塑性樹脂を二種以上を組み合わせ
て用いる場合には、特に、低密度ポリエチレン(LDP
E)と、オレフィン系コポリマー(例えば、エチレン/
アクリル酸エチルコポリマー等)とを用いると、上記伸
縮性フィルムを成形する際の溶融物の流動性及び接着性
が向上するので好ましい。
【0035】透湿性を有する上記伸縮性フィルムを、上
記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エステル系
エラストマーと、上記オレフィン系熱可塑性樹脂とをブ
レンドして成形する場合には、両者の配合比率は、上記
透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エステル系エ
ラストマー99〜51重量部、及び上記ポリオレフィン
系熱可塑性樹脂1〜49重量部とすることが好ましい。
上記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エステル
系エラストマーの配合量が99重量部を超えるか又は上
記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の含有量が1重量部に
満たないと不織布と積層した場合の接着効果が低く、上
記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エステル系
エラストマーの配合量が51重量部に満たないか又は上
記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の含有量が49重量部
を超えると上記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿
性エステル系エラストマーの有する透湿性を阻害するお
それがあるので、上記範囲内とすることが好ましい。更
に好ましくは、透湿性を有する上記伸縮性フィルム2
は、上記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エス
テル系エラストマー99〜60重量部、上記ポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂1〜40重量部からなる。
【0036】また、上記透湿性ウレタン系エラストマー
又は透湿性エステル系エラストマー、及び上記オレフィ
ン系熱可塑性樹脂に加えて、両者の相溶化剤として働く
ような樹脂等を配合することも好ましい。かかる他の樹
脂は、上記透湿性ウレタン系エラストマー又は透湿性エ
ステル系エラストマー100重量部に対して好ましくは
0.1〜10重量部配合することができる。更に、必要
に応じて、滑剤、アンチブロッキング剤、熱・光安定
剤、帯電防止剤、着色剤等の各種添加剤を配合してもよ
い。
【0037】上記非肌当接層3は、その100%伸張時
の伸張回復率が100〜60%であることが、人体の動
作に対して破壊を起こさずに追従可能となる点から好ま
しい。また、上記非肌当接層3は、その坪量に特に制限
はないが、薄型の吸収性物品となすために10〜50g
/m2 であることが好ましく、12〜25g/m2 であ
ることが更に好ましい。
【0038】次に上記吸収部4について説明すると、該
吸収部4としては、吸収性ポリマーを付着させた発泡シ
ート若しくは伸長可能な不織布、又は吸収性ポリマーを
繊維表面に直接重合した伸長可能な不織布が好ましく用
いられる。
【0039】吸収性ポリマーを付着させた発泡シート又
は伸長可能な不織布としては、1)ウレタン樹脂やオレ
フィン系樹脂等からなるスポンジ状の発泡シートの表面
に吸収性ポリマーを付着させたもの、2)一対の上記発
泡シートの間に吸収性ポリマーを挟み込んだもの、3)
上記発泡シート又は上記伸長可能な不織布と上記非肌当
接層3に用いられる上記伸縮性フィルムとの間に吸収性
ポリマーを挟み込んだもの、4)該伸縮性フィルムと伸
長可能な不織布との間に吸収性ポリマーを挟み込んだも
の等が挙げられる。この際に用いられる伸長可能な不織
布としては、親水性の繊維からなるスパンレース不織布
が好適である。また、上記発泡シートには、体液の吸収
性を高めるために親水化処理を施してもよい。
【0040】また、吸収性ポリマーを繊維表面に直接重
合した伸長可能な不織布は、伸長可能な不織布に吸収性
ポリマーを形成し得る重合性単量体を含む溶液を含浸さ
せた後に、該単量体を重合させることにより得られる。
かかる重合の方法は、例えば特開昭61−275355
号公報や特公平6−94625号公報に記載されてい
る。該伸長可能な不織布は、これを形成する繊維が伸縮
弾性を有していれば該繊維の作用により構造変形が発現
し、また、該繊維が伸縮弾性を有していなくても、例え
ばスパンレース不織布のように自身の繊維の交絡状態に
よって構造変形が発現する。即ち、スパンレース不織布
は繊維の機械的な絡合によって不織布としての形態を維
持しているので、機械的な外力により該絡合状態が変化
して(例えば伸長して)、構造変形が発現する。該スパ
ンレース不織布としては、ポリオレフィン系繊維、ポリ
エステル繊維、コットン又はレーヨン等からなるスパン
レース不織布や、東洋紡製のランシール(商品名、アク
リル繊維の加水分解物からなるスパンレース不織布)を
用いることができる。また、上記伸長可能な不織布とし
て、スパンボンド不織布、ヒートロール不織布等のポイ
ントボンドされた不織布であって、構成繊維自体が捲縮
していたり或いは構造変形可能な加工が施されているも
のを用いることができる。この場合、ポリオレフィン系
繊維やポリエステル系繊維のスパンボンド不織布やヒー
トロール不織布を用いることが好適である。尚、これら
伸長可能な不織布は、以下に述べる可塑化した吸収性ポ
リマーを固定化させる目的において用いてもよい。
【0041】上記吸収部4として、特に、架橋吸水性ポ
リマーを伸長可能な不織布に固定化してなり、該架橋吸
水性ポリマーが、該架橋吸水性ポリマー100重量部に
対して、沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又
は水溶性ポリエーテル60〜200重量部、並びに水3
〜60重量部からなる可塑剤で可塑化されているものを
用いると、吸収性能が極めて向上するので好ましい。上
記可塑剤は、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチル
ロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール、
及び平均分子量130〜400のポリプロピレングリコ
ールからなる群より選択される一種以上と水とからなる
ことが好ましい。かかる吸収部は、上記架橋吸水性ポリ
マーを、該架橋吸水性ポリマー100重量部に対し、上
記水溶性ポリオール及び/又は上記水溶性ポリエーテ
ル、及び水からなる可塑剤で可塑化して、伸長可能な不
織布に混在させ、該伸長可能な不織布を加圧接着するこ
とによって好ましく製造される。
【0042】また、上記吸収部4として、吸収性ポリマ
ーのみを用いることもできる。この場合、該吸収性ポリ
マーは、上記非肌当接層3の内面(生理用ナプキンの内
側)に散布され、接着剤等の接合手段により該非肌当接
層3に固定されて用いられる。その結果、該非肌当接層
3の構造変形に追従して吸収性ポリマーも構造変形す
る。このような構造の吸収部4を用いることにより、生
理用ナプキン1の全体の厚みを極めて薄くすることがで
きるので好ましい。この場合、上記吸収性ポリマーを上
述の伸長可能な不織布等で被覆してもよい(即ち、伸長
可能な不織布等と非肌当接層3との間に吸収性ポリマー
を挟み込み、該伸長可能な不織布等と該非肌当接層3と
を貼り合わせてもよい)。上記吸収性ポリマーとして
は、上述の架橋吸水性ポリマー、即ち架橋吸水性ポリマ
ー100重量部に対して、沸点200℃以上の水溶性ポ
リオール及び/又は水溶性ポリエーテル60〜200重
量部、並びに水3〜60重量部からなる可塑剤で可塑化
されている架橋吸水性ポリマーが特に好ましい。
【0043】図1に示す実施形態の生理用ナプキン1
は、全体として極めて高い柔軟性を有しており、着用者
の身体に対するフィット性が高い。具体的には、該生理
用ナプキン1は、その50%伸張時の伸張回復率が10
0〜60%であることが、人体の動作に対して破壊を起
こさずに追従可能となる点から好ましい。
【0044】次に、本発明の吸収性物品の第2〜第4の
実施形態を図2〜図5を参照して説明する。ここで、図
2は、本発明の吸収性物品の第2の実施形態としての展
開型使い捨ておむつを肌当接層側からみた一部破断平面
図であり、図3は、本発明の吸収性物品の第3の実施形
態としてのパンツ型使い捨ておむつを示す斜視図であ
り、図4は、本発明の吸収性物品の第4の実施形態とし
ての使い捨て生理用ショーツの装着状態を示す斜視図で
あり、図5は、図4に示す使い捨て生理用ショーツの組
立前の状態を肌当接層側からみた展開図である。尚、第
2〜第4の実施形態については第1の実施形態と異なる
点についてのみ説明し、同じ点については特に説明しな
いが第1の実施形態について詳述した説明が適宜適用さ
れる。また、図2〜図5において図1と同じ部材につい
ては同じ符号を付した。
【0045】図2に示す実施形態の展開型使い捨ておむ
つ10は、液透過性の肌当接層2、液不透過性の非肌当
接層3、及び該肌当接層2と該非肌当接層3との間に介
在する液保持性の吸収部4を有している。上記肌当接層
2、上記非肌当接層3及び上記吸収部4は、それぞれお
むつの股下部に対応する部分が縊れており、砂時計状に
湾曲して形成されている。そして、上記吸収部4の前後
に位置する腹側ウエスト部15及び背側ウエスト部1
5’には、上記肌当接層2と上記非肌当接層3とこれら
の間に介在する第1弾性部材17とによってそれぞれウ
エストギャザーが形成されている。また該吸収部4の左
右に位置するレッグ部16,16には、上記肌当接層2
と上記非肌当接層3とこれらの間に介在する第2弾性部
材18とによってそれぞれレッグギャザーが形成されて
いる。そして、これらウエストギャザー及びレッグギャ
ザーよって、おむつ10が着用者のウエスト部及び股下
部にフィットし得るようになされている。上記おむつ1
0の背側ウエスト部15’の幅方向両側部には、該おむ
つ10の装着時に上記腹側ウエスト部15と背側ウエス
ト部15’とを止着するためのファスニングテープ19
が配設されている。また、上記おむつ10の腹側ウエス
ト部15における上記非肌当接層3の表面には、上記フ
ァスニングテープ19の被貼着部としてのランディング
テープ(図示せず)が配設されており、上記ファスニン
グテープ19が、該ランディングテープに止着するよう
に構成されている。
【0046】而して、上記展開型使い捨ておむつ10に
おいては、上記肌当接層2、上記非肌当接層3、及び上
記吸収部4が、それぞれ上述の材料から構成されてい
る。その結果、上記おむつ10は、着用者の体型にフィ
ットし易く、着用者の身体に追従して位置ずれが起きな
い。従って、液漏れ等が効果的に防止される。
【0047】図3に示す実施形態のパンツ型使い捨てお
むつ20は、液透過性の肌当接層2、液不透過性の非肌
当接層3、及び該肌当接層2と該非肌当接層3との間に
介在する液保持性の吸収部4を有する吸収性本体25を
備え、該吸収性本体25における着用者の腹側に位置す
る腹側部26及び背側に位置する背側部27それぞれの
両側縁部の接合固定により、ウエスト開口部28及び一
対のレッグ開口部29,29が形成されている。上記お
むつ20においては、腹側部26の左右両側縁部と背側
部27の左右両側縁部とがそれぞれ接合固定されて、お
むつ20の左右両側縁部に一対の接合部23,23が形
成されている。上記接合固定は、上記両側縁部における
上記肌当接層2同士が当接するようにしてなされてい
る。また、上記ウエスト開口部28及び一対の上記レッ
グ開口部29,29には、それぞれその周縁部全周に亘
って実質的に連続したギャザーを形成する第1弾性部材
17及び第2弾性部材18が設けられている。
【0048】而して、上記パンツ型使い捨ておむつ20
においては、上記肌当接層2、上記非肌当接層3、及び
上記吸収部4が、それぞれ上述の材料から構成されてい
る。その結果、上記おむつ20は、着用者の体型にフィ
ットし易く、着用者の身体に追従して位置ずれが起きな
い。従って、液漏れ等が効果的に防止される。
【0049】図4及び図5に示す実施形態の使い捨て生
理用ショーツ30は、液透過性の肌当接層2、液不透過
性の非肌当接層3、及び該肌当接層2と該非肌当接層3
との間に介在する液保持性の吸収部4を具備している。
図5に示すように、上記非肌当接層3は、その長手方向
に沿う略中央部が括れた略砂時計形状をなしており、着
用時に着用者の腹側に位置する腹側部C、背中側に位置
する背側部A、及び股間に位置する股間部Bから構成さ
れている。また、上記非肌当接層3における上記背側部
Aの左右両側縁部には、一対の連結パネル35,35’
が、ホットメルトやヒートシール等の接合手段によって
接合・固定されている。そして、該連結パネル35,3
5’を介して上記腹側部Cの左右両側縁部と上記背側部
Aの左右両側縁部とを、それぞれ接合・固定することに
より、図4に示すようにウエスト開口部28と、一対の
レッグ開口部29,29とが形成されるようになされて
いる。図5に示すように、上記非肌当接層3における上
記股間部Bには、上記肌当接層2が配設されていると共
に、該肌当接層2と該非肌当接層3との間には長方形状
の吸収部4が介在しており、生理用ショーツ30の着用
時に、該肌当接層2及び該吸収部4が着用者の股間に位
置するようになされている。
【0050】而して、上記生理用ショーツ30において
は、上記肌当接層2、上記非肌当接層3、及び上記吸収
部4が、それぞれ上述の材料から構成されている。ま
た、上記連結部35,35’は伸縮性の部材から構成さ
れている。その結果、上記生理用ショーツ30は、着用
者の体型にフィットし易く、着用者の身体に追従して位
置ずれが起きない。従って、液漏れ等が効果的に防止さ
れる。
【0051】以上、本発明の吸収性物品をその好ましい
実施形態に基づき説明したが、本発明の吸収性物品は上
記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を損なわない限
り種々の変更が可能である。例えば、図1に示す生理用
ナプキンにおいては上記非肌当接層3の着衣当接面上に
着衣固定用の粘着剤層を形成してもよい。また、図1に
示す生理用ナプキンにおいては上記肌当接層の肌当接面
上に身体固定用の粘着剤層を形成してもよい。また、本
発明の吸収性物品をプレフォームしたアプリケーターの
形状にして用いてもよい。また、本発明の吸収性物品
は、失禁用パッドや母乳パッド等の他の吸収性物品とし
ても用いることができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明の吸収性物品を更
に詳細に説明する。しかしながら、本発明はかかる実施
例に限定されないことはいうまでもない。なお、以下の
説明においては、特に断らない限り「部」は重量部を示
す。
【0053】〔実施例1〜7〕液透過性の肌当接層、液
不透過性の非肌当接層、及び液保持性の吸収部として表
1及び表2に示す部材をそれぞれ用いて、図1に示す構
造の生理用ナプキンを得た。該生理用ナプキンにおける
非肌当接層の着衣当接面上に、該生理用ナプキンの長手
方向に沿ってホットメルト粘着剤を筋状に塗布し、ズレ
止め粘着剤の層を形成した。このようにして得られた生
理用ナプキンについて、身体へのフィット性を下記の基
準により評価した。その結果を表1に示す。
【0054】<生理用ナプキンのフィット性> パネラー10人による装着テスト 10人〜8人が良好と回答・・・◎ 7人〜5人が良好と回答・・・○ 4人〜3人が良好と回答・・・△ 2人〜1人が良好と回答・・・×
【0055】〔比較例1〕PE/PP芯鞘複合繊維から
なるサクションヒートボンド不織布を肌当接層として用
い、ポリプロピレン系樹脂組成物からなる多孔性シート
を非肌当接層として用い、二枚のティッシュペーパーの
間に吸収性ポリマーを挟持させてなる吸収体を吸収部と
して用いる以外は実施例1と同様にして生理用ナプキン
を得た。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同
様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1に示す結果から明らかなように、肌当
接層、非肌当接層、及び吸収部を構造変形可能な材料か
ら形成した実施例1〜7の生理用ナプキン(本発明品)
は、比較例1の生理用ナプキンに比して身体へのフィッ
ト性、特に激しい運動した場合においても身体へのフィ
ット性に優れることが分かる。
【0059】
【発明の効果】本発明の吸収性物品によれば、着用者の
体型にフィットし易く、激しい運動等をしても位置ずれ
が起きない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての
生理用ナプキンの構造を示す一部破断斜視図である。
【図2】本発明の吸収性物品の第2の実施形態としての
展開型使い捨ておむつを肌当接層側からみた一部破断平
面図である。
【図3】本発明の吸収性物品の第3の実施形態としての
パンツ型使い捨ておむつを示す斜視図である。
【図4】本発明の吸収性物品の第4の実施形態としての
使い捨て生理用ショーツの装着状態を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示す使い捨て生理用ショーツの組立前の
状態を肌当接層側からみた展開図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン 2 液透過性の肌当接層 3 液不透過性の非肌当接層 4 液保持性の吸収部 5 圧着部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/18 331

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の肌当接層、液不透過性の非肌
    当接層、及び該肌当接層と該非肌当接層との間に介在す
    る液保持性の吸収部を具備する吸収性物品において、 上記肌当接層及び上記非肌当接層が伸長及び/又は伸縮
    可能な材料から形成されており、且つ上記吸収部が、上
    記肌当接層及び上記非肌当接層の伸長及び/又は伸縮を
    阻害しない材料から形成されていることを特徴とする吸
    収性物品。
  2. 【請求項2】 上記肌当接層が、エラストマー繊維から
    形成された不織布又は多数の開孔を有する伸縮性フィル
    ムからなる、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 上記不織布又は上記伸縮性フィルムが、
    メタロセンを触媒として用いて製造されたエチレン−α
    −オレフィン共重合体を含む、請求項2記載の吸収性物
    品。
  4. 【請求項4】 上記肌当接層が、伸長可能な不織布から
    なる、請求項1記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 上記非肌当接層が、伸縮性フィルム又は
    伸縮性フィルムと不織布との積層体からなる、請求項1
    〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 【請求項6】 上記伸縮性フィルムが、メタロセンを触
    媒として用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共
    重合体を含む、請求項5記載の吸収性物品。
  7. 【請求項7】 上記伸縮性フィルムが、無孔性のウレタ
    ン系エラストマー又はエステル系エラストマーからな
    り、且つ0.5g/(100cm2 ・hr)以上の透湿
    度を有する、請求項5記載の吸収性物品。
  8. 【請求項8】 上記吸収部が、吸収性ポリマーを付着さ
    せた発泡シート若しくは伸長可能な不織布、又は吸収性
    ポリマーを繊維表面に直接重合した伸長可能な不織布か
    らなる、請求項1〜7の何れかに記載の吸収性物品。
  9. 【請求項9】 上記吸収部が、架橋吸水性ポリマーから
    なり、該架橋吸水性ポリマーが、該架橋吸水性ポリマー
    100重量部に対して、沸点200℃以上の水溶性ポリ
    オール及び/又は水溶性ポリエーテル60〜200重量
    部、並びに水3〜60重量部からなる可塑剤で可塑化さ
    れている、請求項1〜7の何れかに記載の吸収性物品。
  10. 【請求項10】 上記吸収部が、架橋吸水性ポリマーを
    伸長可能な不織布に固定化してなり、該架橋吸水性ポリ
    マーが、該架橋吸水性ポリマー100重量部に対して、
    沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又は水溶性
    ポリエーテル60〜200重量部、並びに水3〜60重
    量部からなる可塑剤で可塑化されている、請求項1〜7
    の何れかに記載の吸収性物品。
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