JPH107570A - パーキンソン病予防・治療剤 - Google Patents

パーキンソン病予防・治療剤

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JPH107570A
JPH107570A JP8161759A JP16175996A JPH107570A JP H107570 A JPH107570 A JP H107570A JP 8161759 A JP8161759 A JP 8161759A JP 16175996 A JP16175996 A JP 16175996A JP H107570 A JPH107570 A JP H107570A
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JP
Japan
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group
compound
parkinson
dopa
disease
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JP8161759A
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English (en)
Inventor
Masato Inazu
正人 稲津
Nobuo Kubota
信雄 久保田
Mariko Harada
真理子 原田
Tomoko Masuda
智子 増田
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Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH107570A publication Critical patent/JPH107570A/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(1)で表される化合物又はその
生理的に許容される塩とドーパミン前駆体とを有効成分
とするパーキンソン病予防・治療剤。 【化1】 (R1 及びR2 は同一でも異なっていてもよく、それぞ
れ水素原子、ハロゲン原子、R3 は水素原子、アルキル
基又はアシル基、R4 は水素原子、アルキル基、アシル
基、アルキルスルホニル基又はエステル化されていても
よいカルボキシル基、Arはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基及び水酸基から選ばれる1〜3個の置換基を有して
いてもよいフェニル又は窒素を含有する単環の複素芳香
環基、mは1〜5の数、nは0〜5の数) 【効果】 パーキンソン病の予防及び治療に有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーキンソン病予防
・治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現代
は、医療の発展とともに平均寿命が延び、社会全体が高
齢化している。社会の高齢化とともに疾病の分布が大き
く移り変り、感染症に代って循環器の疾患、とりわけ脳
循環に関わる疾患が大きな割合を占めるに至っている。
このうちパーキンソン病の発病率は近年著しく増加し、
大きな社会問題となっている。
【0003】パーキンソン病は、中枢錐体外路系の線条
体のドーパミン作働性ニューロンの機能低下とコリン作
働性ニューロンの機能亢進が主病因である。
【0004】パーキンソン病の治療は、現在は薬物投与
が中心である。パーキンソン病治療薬としては、すでに
ドーパミンの前駆体であるL−ドーパ、ドーパミンを遊
離させる作用を有するアマンタジン、中枢性の抗コリン
作働薬であるトリヘキシフェニジル、ベンズトロピンが
存在する。これらのうちで有効な治療薬の一つに、L−
ドーパに代表されるドーパミン前駆体があるが、これら
ドーパミン前駆体は末梢性の副作用として悪心、嘔吐、
不整脈を引き起こすことが知られている。現在、これら
の副作用を軽減させるためドーパ脱炭酸酵素阻害薬であ
るカルビドパ、ベンセラジドが併用されているが充分と
は言えないものであった。
【0005】従って、本発明の目的は、このような問題
がなく、優れた効果をしめすパーキンソン病予防・治療
薬を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者らは鋭意研究を行った結果、ドーパミン前駆体と下記
一般式(1)で表わされる化合物を組合わせれば、副作
用が軽減され、優れた効果を持つパーキンソン病予防・
治療剤が得られることを見出し本発明を完成した。すな
わち、本発明は、次の一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素原子又はハロゲン原子を示し、R3は水素原子、アル
キル基又はアシル基を示し、R4 は水素原子、アルキル
基、アシル基、アルキルスルホニル基又はエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基を示し、Arはハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ
基、アルキルアミノ基及び水酸基から選ばれる1〜3個
の置換基を有していてもよいフェニル基又は窒素を含有
する単環の複素芳香環を示し、mは1〜5の整数を、n
は0〜5の整数を示す〕で表わされる化合物又はその生
理的に許容される塩とドーパミン前駆体とを有効成分と
するパーキンソン病予防・治療剤を提供するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる一般式(1)で表
わされる化合物において、式中、R1 及びR 2 で示され
る基としては、水素原子並びにフッ素原子、塩素原子、
臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられる
が、特に水素原子及びフッ素原子が好ましい。
【0010】一般式(1)中、R3 は水素原子、アルキ
ル基又はアシル基を示すが、ここでのアルキル基として
は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ま
しく、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、並びに
直鎖又は分岐鎖のペンチル及びヘキシル基が挙げられ、
就中メチル基が好ましい。また、アシル基としては、炭
素数1〜6のアルカノイル基が好ましく、例えば、ホル
ミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が
挙げられるが、このうちアセチル基が好ましい。R3
示される基のうち水素原子が最も好ましい。
【0011】一般式(1)中、R4 は水素原子、アシル
基、アルキルスルホニル基又はエステル化されていても
よいカルボキシル基を示すが、ここでアルキル基として
は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ま
しく、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基並びに直
鎖又は分岐鎖のペンチル及びヘキシル基が挙げられる。
またアシル基としては、炭素数1〜6のアルカノイル基
が好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピ
オニル基、ブチリル基等が挙げられる。アルキルスルホ
ニル基としては、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基
が好ましく、具体的には、メチルスルホニル基、エチル
スルホニル基、n−プロピオスルホニル基、イソプロピ
ルスルホニル基等が挙げられる。また、エステル化され
ていてもよいカルボキシル基としては、カルボキシル基
そのもの及びC1-6アルコキシカルボニル基が挙げられ
る。ここでC1-6アルコキシカルボニル基としては、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロ
ポキシカルボニル基等が挙げられる。R4 として最も好
ましいものは水素原子である。
【0012】一般式(1)中、Arは1〜3個の置換基
を有していてもよいフェニル基又は窒素を含有する単環
の複環の複素芳香環基を示すが、ここでフェニル基に置
換していてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられるが、フ
ッ素原子が好ましい。また置換アルキル基としては、炭
素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、
その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基並びに直鎖又は
分岐鎖のペンチル及びヘキシル基が挙げられる。アルコ
キシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げら
れ、このうちメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基等がより好ましい。また、アルキ
ルアミノ基としては炭素数1〜6のアルキルアミノ基が
挙げられ、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロ
ピルアミノ基、イソプロピルアミノ基等がより好まし
い。窒素を含有する単環の複素芳香環基としては、ピリ
ジル、ピリミジニル等が挙げられる。Arとしては、前
記の置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。
【0013】また、一般式(1)中のmは1〜5の整数
であるが、4が特に好ましい。nは、0〜5の整数であ
るが0が特に好ましい。
【0014】一般式(1)で表わされる化合物のうち、
最も好ましいものは、1−(4,4−ビス(4−フルオ
ロフェニル)ブチル)−4−(2−ヒドロキシ−3−フ
ェニルアミノプロピル)ピペラジン(以下、(化合物
1)と称す。)である。
【0015】
【化3】
【0016】本発明の有効成分である一般式(1)で表
わされる化合物は、例えばWO92/05165に記載
の方法により製造することができる。このうちR3 とR
4 が水素原子であるものは、例えば次の反応式に従って
製造することができる。
【0017】
【化4】
【0018】〔式中、R1 、R2 、m及びnは前記と同
じものを示す。〕
【0019】すなわち、ビスフェニルアルキルピペラジ
ンをアルカリ存在下エピクロルヒドリンと縮合させ、こ
のものをアリールアミンで開環縮合させれば、R3 とR
4 が水素のものが得られる。このものの水酸基又はアミ
ノ基の水素を、更に常法に従って、例えば、アシル化、
アルキル化、アルキルスルホニル化、アリールスルホニ
ル化等、化学修飾することによって式(1)の化合物を
製造することが出来る。
【0020】一般式(1)で表わされる化合物の性状は
置換基の種類と数により異なるが、無色から淡黄色の液
体、アモルファス又は固体であり、概ね水に溶け難く、
メタノール、クロロホルム、ベンゼン等の有機溶媒に溶
けやすい。一般式(1)で表わされる化合物は、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーや再結晶等の通常の方法
により容易に精製できる。
【0021】式(1)で表わされる化合物は有機溶媒
中、酸と混合すること等により、塩とすることができ
る。この場合、酸としては、その塩が生理的に許容され
るものであれば特段の限定は受けず、例えば、塩酸、燐
酸、硫酸、硝酸等の鉱酸;クエン酸、蓚酸、酢酸、フマ
ル酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸等の有
機酸などが例示できる。これらの内最も好ましいもの
は、取り扱い、経済性、物性の点からマレイン酸又は塩
酸である。
【0022】この様にして得られる式(1)で表わされ
る化合物の塩は、概ね白色、淡黄色ないしは単青色の固
体であり、式(1)で表わされる化合物に比して、水溶
性、安定性ともに向上したものである。
【0023】本発明に用いられる一般式(1)で表わさ
れる化合物としては、次の表1〜表5に記載する化合物
1〜25が例示できる。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】かくして得られた、式(1)で表わされる
化合物及び生理的に許容されるそれらの塩は何れも優れ
た安全性を有しており、例えば、急性毒性(LD50
は、100〜1000mg/kg以上であり、大変安全であ
る。
【0030】一般式(1)で表わされる化合物はドーパ
ミン前駆体と組合わせることにより、優れたパーキンソ
ン病予防・治療剤とすることができる。ここで用いるド
ーパミン前駆体としては、L−ドーパが挙げられる。ド
ーパミン前駆体は、一般式(1)の化合物に対して、1
〜100重量倍程度使用することが好ましい。
【0031】本発明のパーキンソン病予防・治療剤は、
一般式(1)の化合物及びドーパミン前駆体をそれぞれ
1種ずつ用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いて
もよい。また一般式(1)の化合物とドーパミン前駆体
は、同時に投与してもよいし、時間をあけて投与しても
よい。これは、両者が作用部位に於いて存在すれば有効
だからである。従って、別々の製剤(組成物)で投与し
ても良いし、同一製剤(組成物)に両者を存在させても
良い。これらの方法のうち好ましいのは、両者を同一製
剤(組成物)中に配合することである。なお、一般式
(1)の化合物とドーパミン前駆体と別々の製剤で時間
をおいて投与する場合には、一方を投与しその成分が有
効血中濃度を保持している間に他方を投与するのが望ま
しく、その投与間隔は1時間以内が好ましい。
【0032】投与は、患者の症状等に合わせて、経口投
与の場合一般式(1)の化合物0.1〜500mg、ドー
パミン前駆体0.1〜3.0を1日一回乃至数回に分け
て行えばよい。静脈内投与の場合一般式(1)の化合物
1〜10000μg 、ドーパミン前駆体2.5〜40mg
を1日一回乃至数回に分けて行えばよい。本発明の予防
・治療剤は効果が高いため、ドーパミン前駆体の投与量
を通常より少なくすることができ、従来と同量の投与を
行えば、通常より高い治療・予防効果を期待することが
できる。
【0033】このうち、安全性の観点から、ドーパミン
前駆体の投与量を少なくするように投与するのが好まし
い。特に好ましい投与量は経口の場合L−ドーパが1日
当り0.1〜1.8g、一般式(1)の化合物が1日当
り0.1〜500mgであり、静脈内投与の場合L−ドー
パが1日2.5〜25mg、一般式(1)の化合物が1日
当り1〜10000μg である。
【0034】本発明の予防・治療剤には、上記必須成分
の他、製剤上、一般に用いられる任意成分を含有させる
ことができる。この様な任意成分としては、例えば、賦
形剤、増量剤、結合剤、被覆剤、糖衣剤、安定剤、崩壊
剤、着色剤、滑沢剤、pH調整剤、可溶化剤、分散剤、増
粘剤、等調剤、油剤、ワックス等が例示できる。本発明
の医薬はこれら式(1)で表わされる化合物又はその生
理的に許容される塩から選ばれる1種以上とドーパミン
前駆体と製剤上の任意成分を常法に従って製剤化するこ
とにより得られる。投与経路としては、特段の限定は無
く、例えば、経口投与、静脈、動脈、門脈、皮下、皮
内、筋肉内、腹腔内等の注射による投与、経直腸投与、
舌下投与等が例示できる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明について更に詳
しく説明するが、本発明が実施例に何等限定を受けない
ことは言うまでもない。
【0036】実施例1 生理食塩液処置マウス(対照群)の単独及び併用検討の
試験方法:5〜6週令のddY系雄性マウスを18〜21
時間絶食させた後、1時間運動量測定容器に馴化させ
た。馴化後、評価化合物又はベヒクルとして注射用蒸留
水(薬液量5〜10ml/kg)を経口投与し、30分後に
末梢性脱炭酸酵素阻害剤であるベンセラジド30mg/kg
(薬液量5ml/kg)を腹腔内投与した。更に30分後、
L−ドーパ(薬液量10ml/kg)を腹腔内投与し、自発
運動を測定した。測定には、SCANET MV・ 10
MTを用いてL−ドーパ投与1時間前から投与後4時間
の10分間毎の水平方向の自発運動を計5時間測定し
た。
【0037】レセルピン処置マウスにおける単独及び併
用検討の試験方法:5〜6週令のddY系雄性マウスにパ
ーキンソン病のモデルである、ドーパミンの作働を抑制
したレセルピン処置マウスを用いて本発明のドーパミン
前駆体の作用増強剤とドーパミン前駆体であるL−ドー
パの作用を検討した。レセルピン5mg/kg(薬液量5ml
/kg)を腹腔内投与し18〜21時間絶食させた後、動
物を1時間運動量測定容器に馴化させた。馴化後、化合
物1又はベヒクルとして注射用蒸留水(薬液量5〜10
ml/kg)を経口投与し、更に30分後にベンセラジド3
0mg/kg(薬液量5ml/kg)を腹腔内に投与した。更に
30分後、L−ドーパ(薬液量10ml/kg)を腹腔内投
与し、自発運動を測定した。測定には、SCANET
MV・ 10MTを用いてL−ドーパ投与1時間前から投
与後4時間の10分間毎の水平方向の自発運動を計5時
間測定した。
【0038】生理食塩液処置マウス(対照群)の単独及
び併用検討の結果: 化合物1の塩酸塩5mg/kg投与群:経時的な変化ではL
−ドーパ300mg/kg投与群で自発運動量は有意に増加
した。また、トータル4時間の自発運動量でもL−ドー
パの用量依存的に上乗せ効果が観察された(図1、
2)。 化合物1の塩酸塩10mg/kg投与群:L−ドーパ10
0, 150mg/kg投与群で自発運動量は緩やかにピーク
に達するのに対して、L−ドーパ300mg/kg併用投与
群では約50分でピークに達し、約120分間自発運動
亢進作用は持続しており、4時間のトータルの自発運動
量も増強していた(図3、4)。 化合物1の塩酸塩15mg/kg投与群:経時的な変化では
自発運動は約20分でピークに達し、約120分まで持
続していた。4時間のトータルの自発運動量は有意に自
発運動亢進作用を増強した(図4、5)。
【0039】レセルピン処置マウスにおける単独及び併
用検討の結果: 化合物1の塩酸塩5mg/kg投与群:経時的な変化ではL
−ドーパ300mg/kg投与群で4時間の自発運動量は有
意に増加した。また、経時的に見ると約90分まで上乗
せ効果が観察された(図7、8)。 化合物1の塩酸塩10mg/kg投与群:各濃度のL−ドー
パ投与群において、約120分自発運動亢進作用は持続
しており、4時間の自発運動亢進作用は増強していた
(図9、10)。
【0040】化合物1の塩酸塩15mg/kg投与群:経時
的な変化では自発運動は約20分でピークに達し、約1
20分まで持続していた。4時間のトータルの自発運動
量は300mg/kgで有意差は見られなかったものの、明
らかに自発運動亢進を増強した結果となった(図11、
12)。また化合物1の塩酸塩を併用した場合でも、マ
ウスの行動は自然で滑らかな行動を示した。
【0041】以上の結果から、L−ドーパ単独で投与す
るよりも化合物1の塩酸塩を併用投与することにより自
発運動亢進作用は増強することが判る。レセルピン処置
したマウスは脳内カテコールアミンを枯渇させたパーキ
ンソン類似のモデルであり、実際のパーキンソン患者は
レセルピン処置マウスと類似の行動を示す。従って臨床
においても化合物1の塩酸塩はL−ドーパの効果を増強
させる、すなわちL−ドーパとの併用による相乗効果が
期待でき、L−ドーパ投与時の悪心や嘔吐などの副作用
を軽減させることができると考えられる。
【0042】実施例2 下記処方に従って顆粒剤を作成した。即ち、処方成分を
グラッド造粒装置に秤込み、良く混合した後、50%エ
タノール10重量部を噴霧しながら造粒し、このものを
40℃で48時間送風乾燥し、篩過して顆粒剤を得た。
【0043】
【表6】 化合物1の塩酸塩 20重量部 L−ドーパ 20重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 5重量部 乳糖 25重量部 結晶セルロース 30重量部
【0044】
【発明の効果】本発明は、ドーパミン作働性神経を適正
化し、パーキンソン病を予防・治療する作用に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自発運動量の変化を示す図面である。
【図2】自発運動量(4時間)を示す図面である。
【図3】自発運動量の変化を示す図面である。
【図4】自発運動量(4時間)を示す図面である。
【図5】自発運動量の変化を示す図面である。
【図6】自発運動量(4時間)を示す図面である。
【図7】自発運動量の変化を示す図面である。
【図8】自発運動量(4時間)を示す図面である。
【図9】自発運動量の変化を示す図面である。
【図10】自発運動量(4時間)を示す図面である。
【図11】自発運動量の変化を示す図面である。
【図12】自発運動量(4時間)を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 295/12 C07D 295/12 A (72)発明者 増田 智子 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子又はハ
    ロゲン原子を示し、R3は水素原子、アルキル基又はア
    シル基を示し、R4 は水素原子、アルキル基、アシル
    基、アルキルスルホニル基又はエステル化されていても
    よいカルボキシル基を示し、Arはハロゲン原子、アル
    キル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル
    アミノ基及び水酸基から選ばれる1〜3個の置換基を有
    していてもよいフェニル基又は窒素を含有する単環の複
    素芳香環を示し、mは1〜5の整数を、nは0〜5の整
    数を示す〕で表わされる化合物又はその生理的に許容さ
    れる塩とドーパミン前駆体とを有効成分とするパーキン
    ソン病予防・治療剤。
  2. 【請求項2】 ドーパミン前駆体がL−ドーパである請
    求項1記載のパーキンソン病予防・治療剤。
JP8161759A 1996-06-21 1996-06-21 パーキンソン病予防・治療剤 Pending JPH107570A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006043532A1 (ja) * 2004-10-19 2006-04-27 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. パーキンソン病治療剤

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WO2006043532A1 (ja) * 2004-10-19 2006-04-27 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. パーキンソン病治療剤

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