JPH1075425A - ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置 - Google Patents

ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置

Info

Publication number
JPH1075425A
JPH1075425A JP8231192A JP23119296A JPH1075425A JP H1075425 A JPH1075425 A JP H1075425A JP 8231192 A JP8231192 A JP 8231192A JP 23119296 A JP23119296 A JP 23119296A JP H1075425 A JPH1075425 A JP H1075425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rate
data
signal
output
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8231192A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Hattori
潤 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8231192A priority Critical patent/JPH1075425A/ja
Publication of JPH1075425A publication Critical patent/JPH1075425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Systems (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】専用の補正回路を設けることなく、出力アナロ
グ信号の高域減衰による画質劣化を防止する。 【解決手段】再生モード時に、記録再生部7で再生され
るfs2レートに係るデータY(fs2),CB/CR(fs2)をデ
ィジタル演算部5のレート変換回路50Y,50Cに供
給し、ハーフバンドフィルタで帯域制限した後にレート
変換処理をしてfs1レートに係るデータY(2fs1),C
R(fs1),CB(fs1)を得る。このデータY(2fs1),CR(fs
1),CB(fs1)を信号処理部6のD/A変換部61でアナ
ログ化して出力アナログビデオ信号を得る。レート変換
回路50Y,50Cが有する上述のハーフバンドフィル
タの特性を、D/A変換部61におけるアパーチャ効果
による高域減衰を補正するように設定する。これより、
出力アナログビデオ信号の周波数特性は、記録再生部7
より出力されるディジタルビデオデータの周波数特性と
ほぼ等しくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばディジタ
ルカムコーダに適用して好適なビデオ信号出力装置およ
びビデオカメラ装置に関する。詳しくは、入力ディジタ
ルビデオデータのデータレートをレート変換部で変換し
た後にディジタル/アナログ変換部でアナログ信号に変
換して出力アナログ信号を得るものであって、レート変
換部に備えられる入力ディジタルビデオデータの帯域を
制限するフィルタ手段の特性をディジタル/アナログ変
換部による高域減衰を補正するように設定することによ
って、専用の補正回路を設けることなく、出力アナログ
信号の高域減衰による画質劣化を防止しようとしたビデ
オ信号出力装置等に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラ部と記録再生部との間にレ
ート変換回路を配置したディジタルカムコーダが提案さ
れている(特開平6−217326号公報参照)。この
ようにカメラ部と記録再生部との間にレート変換回路を
配置することで、カメラ部で取り扱うビデオデータのデ
ータレートと記録再生部で取り扱うビデオデータのデー
タレートとが異なる場合にも対処できる。
【0003】例えば、14.3MHzのクロックレート
で駆動されるCCDイメージセンサを使用している場
合、カメラ部からは28.6MHzのデータレートのビ
デオデータが得られる。また、記録再生部がD−1規格
のディジタルVTRである場合、この記録再生部で記録
再生されるビデオデータのデータレートは13.5MH
zである。
【0004】このような条件において、カメラ部からの
ビデオデータを記録再生部で記録する場合には、カメラ
部からの28.6MHzのデータレートのビデオデータ
はレート変換回路で13.5MHzのデータレートのビ
デオデータに変換された後に記録再生部に供給される。
また、記録再生部からのビデオデータをカメラ部からの
ビデオデータの出力系、すなわちD/A(digital-to-a
nalog)変換器やポストフィルタ等を使用してアナログ
ビデオ信号を得る場合には、記録再生部からの13.5
MHzのデータレートのビデオデータがレート変換回路
で28.6MHzのデータレートのビデオデータに変換
された後に上述の出力系に供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したデ
ィジタルカムコーダにおいては、ビデオデータの出力系
のD/A変換器におけるアパーチャ効果のによる高域減
衰のために、出力アナログ信号の周波数特性は記録再生
部の再生出力信号の周波数特性と比較して高域が減衰し
たものとなり、画質が劣化する。
【0006】そこで、この発明では、専用の補正回路を
設けることなく、出力アナログ信号の高域減衰による画
質劣化を防止し得るビデオ信号出力装置およびビデオカ
メラ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るビデオ信
号出力装置は、第1のデータレートの入力ディジタルビ
デオデータを第2のデータレートのディジタルビデオデ
ータに変換するレート変換部と、このレート変換部より
出力されるディジタルビデオデータをアナログ信号に変
換して出力アナログビデオ信号を得るディジタル/アナ
ログ変換部とを備え、レート変換部は入力ディジタルビ
デオデータの帯域を制限するフィルタ手段を有し、この
フィルタ手段の特性をディジタル/アナログ変換部によ
る高域減衰を補正するように設定するものである。
【0008】第1のデータレートの入力ディジタルビデ
オデータ、例えばディジタルビデオデータの記録再生部
より出力される再生ディジタルビデオデータがレート変
換部に供給され、フィルタ手段によって帯域が制限され
た後にレート変換処理が行われて第2のデータレートの
ディジタルビデオデータに変換される。そして、この第
2のデータレートのディジタルビデオデータがディジタ
ル/アナログ変換部に供給されてアナログ化されて出力
アナログビデオ信号が得られる。レート変換部が有する
フィルタ手段の特性によってディジタル/アナログ変換
部におけるアパーチャ効果による高域減衰が補正される
ため、出力アナログビデオ信号の周波数特性は、入力デ
ィジタルビデオデータの周波数特性とほぼ等しくなる。
【0009】この発明に係るビデオカメラ装置は、第1
のデータレートのディジタルビデオデータを出力するカ
メラ信号処理部と、このカメラ信号処理部より出力され
る第1のデータレートのディジタルビデオデータをアナ
ログ信号に変換して出力アナログビデオ信号を得るディ
ジタル/アナログ変換部と、第2のデータレートのディ
ジタルビデオデータの記録再生を行う記録再生部と、カ
メラ信号処理部より出力される第1のデータレートのデ
ィジタルビデオデータを第2のデータレートのディジタ
ルビデオデータに変換して記録再生部に供給すると共
に、記録再生部より出力される第2のデータレートのデ
ィジタルビデオデータを第1のデータレートのディジタ
ルビデオデータに変換してディジタル/アナログ変換部
に供給するレート変換部とを備え、レート変換部は記録
再生部より供給される第2のデータレートのディジタル
ビデオデータの帯域を制限するフィルタ手段を有し、こ
のフィルタ手段の特性をディジタル/アナログ変換部に
よる高域減衰を補正するように設定するものである。
【0010】記録モード時には、カメラ信号処理部より
出力される第1のデータレートのディジタルビデオデー
タがディジタル/アナログ変換部でアナログ化されて出
力アナログビデオ信号が得られる。また、カメラ信号処
理部より出力される第1のデータレートのディジタルビ
デオデータがレート変換部によって第2のデータレート
のディジタルビデオデータに変換され、この第2のデー
タレートのディジタルビデオデータが記録再生部に供給
されて記録される。
【0011】再生モード時には、記録再生部より出力さ
れる第2のデータレートのディジタルビデオデータがレ
ート変換部によって第1のデータレートのディジタルビ
デオデータに変換され、この第1のデータレートのディ
ジタルビデオデータがディジタル/アナログ変換部でア
ナログ化されて出力アナログビデオ信号が得られる。こ
の場合、レート変換部が有するフィルタ手段の特性によ
ってディジタル/アナログ変換部におけるアパーチャ効
果による高域減衰が補正されるため、出力アナログビデ
オ信号の周波数特性は、記録再生部より出力される第2
のデータレートのディジタルビデオデータの周波数特性
とほぼ等しくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形
態としてのディジタルカムコーダ100の構成を示して
いる。
【0013】このディジタルカムコーダは、CCDイメ
ージセンサ1R,1G,1Bを備える撮像部1を有して
いる。この撮像部1は、図示せずも、さらに撮像レンズ
と、この撮像レンズを通して入射された光の帯域を制限
する光学的ローパスフィルタと、この光学的ローパスフ
ィルタで帯域制限された光を赤、緑、青の色成分光に分
解するための色分解プリズムとを備えている。
【0014】イメージセンサ1R,1G,1Bの撮像面
上には、上述した色分解プリズムで分解された赤、緑、
青の色成分光による赤色画像、緑色画像、青色画像がそ
れぞれ結像される。また、解像度向上のために空間画素
ずらし法が採用されている。すなわち、イメージセンサ
1R,1Bは、イメージセンサ1Gに対して画素の空間
サンプリング周期の1/2だけずらして配置されてい
る。
【0015】イメージセンサ1R,1G,1Bは、電圧
制御型発振器(VCO)8により与えられる2fs1レー
トのクロック信号CK(2fs1)に基づいてタイミングジェ
ネレー夕(TG)9が発生するクロック信号CK(fs1)
によりfs1レートで駆動される。ここで、イメージセン
サ1R,1G,1Bは、EIAではfs1=910fH
CCIRではfs1=912fHのレートで撮像電荷が読
み出されるように、その画素数が選定されている。
【0016】また、ディジタルカムコーダは、相関二重
サンプリング(CDS:CorelatedDouble Sampling)回
路21R,21G,21Bおよびレベル制御回路22
R,22G,22Bを備えるアナログ信号処理部2を有
している。イメージセンサ1R,1G,1Bよりそれぞ
れ出力される赤、緑、青の撮像信号R,G,Bに対し
て、相関二重サンプリング回路21R,21G,21B
で相関二重サンプリング処理が行われ、レベル制御回路
22R,22G,22Bで白バランスや黒バランス等の
レベル制御が行われる。相関二重サンプリング処理をす
ることで、周知のようにリセット雑音を低減することが
できる。
【0017】また、ディジタルカムコーダは、アナログ
信号処理部2より出力される赤、緑、青の色信号をそれ
ぞれディジタル信号に変換する10ビット語長のA/D
(analog-to-digital)変換器3R,3G,3Bを備え
るA/D変換部3を有している。A/D変換器3R,3
G,3Bには、上述したタイミングジェネレータ9より
fs1レートのクロック信号CK(fs1)がサンプリングク
ロックとして供給される。なお、A/D変換器3R,3
G,3Bとして、必要に応じて、1 2〜1 4ビット程
度の語長のものを使用してもよい。
【0018】また、ディジタルカムコーダは、A/D変
換部3によりディジタル化された赤、緑、青の色データ
R(fs1),G(fs1),B(fs1)が供給される第1のディジ
タル演算部4を有している。この第1のディジタル演算
部4は、第1のディジタルプロセス回路41と第2のデ
ィジタルプロセス回路42とからなっている。
【0019】第1のディジタルプロセス回路41は、タ
イミングジェネレータ9から供給されるクロック信号C
K(fs1)によってfs1レートで動作し、色データR(fs
1),G(fs1),B(fs1)に対して、白黒バランス制御、シ
ェーディング補正、欠陥補正等の画像処理をする。
【0020】すなわち、第1のディジタルプロセス回路
41は、色データR(fs1),G(fs1),B(fs1)につい
て、各種補正信号レベルを検出し、例えば白バランス制
御データ、黒バランス制御データ、黒シェーディング補
正データ、白シェーディング補正データ、欠陥補正デー
タ等をメモリ43に格納しておく。そして、第1のディ
ジタルプロセス回路41は、メモリ43に格納した制御
データや補正データを各色データ毎にD/A変換器44
R,44G,44Bでアナログ化してアナログ信号処理
部2のレベル制御回路22R,22G,22Bにフィー
ドバックすることにより、白黒バランス制御、シェーデ
ィング補正、欠陥補正等の画像処理をする。
【0021】なお、メモリ43は、例えばSRAM(st
atic random access memory)からなり、バックアツプ
電源として電池45が接続されている。
【0022】第2のディジタルブロセス回路42は、第
1のディジタルプロセス回路41で画素単位の画像処理
が施された色データR(fs1),G(fs1),B(fs1)に対し
て、画像強調処理、ベデスタル付加処理、ガンマ、ニー
などの非線形処理、リニアマトリクス処理をすると共
に、マトリクス演算処理をして輝度データY(2fs1)、赤
色差データCR(fs1)、青色差データCB(fs1)を生成す
る。
【0023】ここで、第2のディジタルプロセス回路4
2には、電圧制御型発振器8より2fs1レートのクロッ
ク信号CK(2fs1)が供給されると共に、タイミングジェ
ネレータ9よりfs1レートのクロック信号CK(fs1)が
供給される。第2のディジタルプロセス回路42は、ク
ロック信号CK(2fs1),CK(fs1)をマスタクロックと
して動作し、撮像部1における空間画素ずらし法に対応
する周知の高解像度化の処理を行い、fs1レートの色デ
ータR(fs1),G(fs1),B(fs1)から、2fs1レートの
輝度データY(2fs1)と、fs1レートの色差データCR(fs
1),CB(fs1)を生成する。
【0024】なお、クロック信号CK(2fs1),CK(fs
1)は、水平同期信号HDや垂直同期信号VDなど各種同
期信号を形成する同期信号発生器(SG)1 1にも供
給されている。
【0025】また、ディジタルカムコーダは、レート変
換処理を行うための第2のディジタル演算部5と、アナ
ログ出力用の信号処理部6と、D−1規格に準拠したビ
デオデータを記録再生する記録再生部7とを有してい
る。
【0026】第2のディジタル演算部5は、fs1レート
に関連したデータレートのデータとと、fs2レートに関
連したデータレートのデータとの間で、双方向にレート
変換を行うものである。第2のディジタル演算部5は、
輝度信号用のレート変換回路50Yと、色差信号用のレ
ート変換回路50Cとからなる。
【0027】この第2のディジタル演算部5は、記録モ
ード時には、ディジタル演算部4で生成されたfs1レー
トに関連したデータレートの輝度データY(2fs1)、色差
データCR(fs1),CB(fs1)を、fs2レートに関連したデ
ータレートの輝度データY(fs2)、色差データCR(fs2/
2),CB(fs2/2)に変換して記録再生部7に供給し、再生
モード時には、記録再生部7から供給されるfs2レート
に関連したデータレートの輝度データY(fs2)、色差デ
ータCR(fs2/2),CB(fs2/2)を、fs1レートに関連した
データレートの輝度データY(2fs1)、色差データCR(fs
1),CB(fs1)に変換してアナログ出力用の信号処理部6
に供給する。
【0028】信号処理部6は、第1のディジタル演算部
4または第2のディジタル演算部5により生成される上
記fs1レートに関連したデータレートの輝度データY(2
fs1)、色差データCR(fs1),CB(fs1)に対するアナログ
インターフェースとして機能するものである。この信号
処理部6は、D/A変換部61と、アナログエンコーダ
62とからなる。
【0029】D/A変換部61は、データY(2fs1),C
R(fs1),CB(fs1)をそれぞれアナログ信号に変換するD
/A変換器61Y,61CR,61CBと、このD/A変
換器61Y,61CR,61CBの出力側にそれぞれ配さ
れたポストフィルタ61PY,61PCR,61PCB
を備えている。2fs1レートの輝度データY(2fs1)は、
D/A変換器61Yでアナログ化され、ナイキストフィ
ルタとして機能するポストフィルタ61PYでサンプリ
ングキャリア成分が除去されてアナログエンコーダ62
に供給される。また、fs1レートの色差データCR(fs
1),CB(fs1)は、それぞれD/A変換器61CR,61
Bでアナログ化され、それぞれナイキストフィルタと
して機能するポストフィルタ61PCR,61PCBでサ
ンプリングキャリア成分が除去されてアナログエンコー
ダ62に供給される。
【0030】アナログエンコーダ62は、通常のNTS
CまたはPALに準拠したエンコーダであって、コンポ
ーネント信号Y,CR,CBと、コンポジット信号CSを
出力すると共に、ビューファインダ16に供給するモニ
タ信号YVFを出力する機能を有している。
【0031】なお、信号処理部6に供給するデータY(2
fs1),CR(fs1),CB(fs1)は10ビット程度で十分であ
るが、第2のディジタル演算部5に供給するデータY(2
fs1),CR(fs1),CB(fs1)はレート変換回路50Y,5
0Cにおける丸め処理を考慮して1〜2ビット多く設定
することが望ましい。そこで、本実施の形態では、第1
のディジタル演算部4で11ビットのデータY(2fs1),
R(fs1),CB(fs1)を生成し、その上位1 0ビットの
データY(2fs1),CR(fs1),CB(fs1)を信号処理部61
に供給すると共に、11ビットのデータY(2fs1),C
R(fs1),CB(fs1)を第2のディジタル演算部5に供給し
ている。そして、第2のディジタル演算部5では、さら
に2〜3ビット多い演算をして、終段で10ビットに丸
めるようにしている。
【0032】図2は、第2のディジタル演算部5を構成
する輝度信号用のレート変換回路50Yの構成例を示し
ている。
【0033】このレート変換回路50Yは、ナイキスト
フィルタとして機能するハーフバンドフィルタ51Y
と、出力ビデオデータを構成するビデオデータをフィル
タ処理によって生成するためのレート変換フィルタ52
Yと、出力データレートのビデオデータを生成するため
のFIFO回路53Yと、スケーリング処理、クリップ
処理および丸め処理をする丸め処理回路54Yと、色差
データとの時間合わせをするための遅延回路55Yと、
各サンプル間に0データを挿入する0挿入回路56Yと
を有している。
【0034】ハーフバンドフィルタ51Yには、端子5
1TY1より、記録モード時は2fs1レートのクロック信
号CK(2fs1)が供給され、再生モード時は2fs2レート
のクロック信号CK(2fs2)が供給される。レート変換フ
ィルタ52Yには、端子52TY1より、記録モード時お
よび再生モード時のいずれにおいても2fs1レートのク
ロック信号CK(2fs1)が供給される。
【0035】FIFO回路53Yには、端子53TY1
り書き込みクロック信号WCKが供給されると共に、端
子53TY2より読み出しクロック信号RCKが供給され
る。クロック信号WCKとしては、記録モード時は2f
s1レートのクロック信号CK(2fs1)が使用され、再生モ
ード時は2fs2レートのクロック信号CK(2fs2)が使用
される。クロック信号RCKとしては、記録モード時は
fs2レートのクロック信号CK(fs2)が使用され、再生
モード時は2fs1レートのクロック信号CK(2fs1)が使
用される。また、このFIFO回路53Yには、端子5
8TY2より後述する変換モードを示すモード信号MOD
Eが供給される。
【0036】また、レート変換回路50Yは、上述した
各回路の入出力を切り換えるための切換回路57Y1
57Y7と、レート変換フィルタ52YおよびFIFO
回路53Yにマスク信号MSKA,MSKBを供給する
ためのタイミング発生器58Yとを有している。
【0037】タイミング発生器58Yには、端子58T
Y1より水平同期信号HDが供給されると共に、端子58
Y2よりモード信号MODEが供給される。そして、タ
イミング発生器58Yでは、水平同期信号HDおよびモ
ード信号MODEに基づいて、マスク信号MSKA,M
SKBが形成される。記録モード時には、後述するよう
にレート変換フィルタ52Yで間引き処理が行われる
が、マスク信号MSKBによって間引き数や間引きタイ
ミングが決定される。また、再生モード時には、後述す
るようにFIFO回路53Yで補間処理が行われるが、
マスク信号MSKAによって補間数や補間タイミングが
決定される。
【0038】また、切換回路57Y1〜57Y7によっ
て、上述した各回路は以下のように接続される。すなわ
ち、記録モード時には入力端子となり、再生モード時に
は出力端子となる端子59TY1は、切換回路57Y1
R側の固定端子に接続されると共に、切換回路57Y5
のP側の固定端子に接続される。記録モード時には出力
端子となり、再生モード時には入力端子となる端子59
Y2は、切換回路57Y 7のR側の固定端子に接続され
ると共に、切換回路57Y6のP側の固定端子に接続さ
れる。ハーフバンドフィルタ51Yの入力側は切換回路
57Y1の可動端子に接続され、その出力側は切換回路
57Y2のR側の固定端子に接続されると共に、切換回
路57Y3のP側の固定端子に接続される。
【0039】レート変換フィルタ52Yの入力側は切換
回路57Y2の可動端子に接続され、その出力側は切換
回路57Y3のR側の固定端子に接続されると共に、切
換回路57Y4のP側の固定端子に接続される。FIF
O回路53Yの入力側は切換回路57Y3の可動端子に
接続され、その出力側は切換回路57Y4のR側の固定
端子に接続されると共に、切換回路57Y2のP側の固
定端子に接続される。丸め処理回路54Yの入力側は切
換回路57Y4の可動端子に接続され、その出力側は切
換回路57Y5の可動端子に接続される。
【0040】切換回路57Y5のR側の固定端子は、切
換回路57Y6のR側の固定端子に接続される。遅延回
路55Yの入力側は切換回路57Y6の可動端子に接続
され、その出力側は切換回路57Y7の可動端子に接続
される。0挿入回路56Yの入力側は切換回路57Y7
のP側の固定端子に接続され、その出力側は切換回路5
7Y1のP側の固定端子に接続される。
【0041】切換回路57Y1〜57Y7は、記録モード
時にはR側に接続される。そのため、記録モード時にお
けるレート変換回路50Yの接続状態は、図3に示すよ
うになる。一方、切換回路57Y1〜57Y7は、再生モ
ード時にはP側に接続される。そのため、再生モード時
におけるレート変換回路50Yの接続状態は図4に示す
ようになる。
【0042】上述せずも、レート変換回路50Yは、原
理的に、m,nを正の整数として、fs2=fs1・n/m
なる関係にある周波数で、記録モード時には2m→nの
レート変換を行うと共に、再生モード時にはn→2mの
レート変換を行うものである。例えば、EIA/CCI
RやCCDイメージセンサの画素数によってfs1レート
が複数存在する系に対応させるために、表−1に示すよ
うに、複数のレート変換比を可変設定でき、複数のモー
ドで動作するようになっている。
【0043】
【表1】
【0044】図5は、ハーフバンドフィルタ51Yの構
成例を示している。このハーフバンドフィルタ51Y
は、43タップのFIR(finite impulse response)
フィルタで構成される。
【0045】データ入力端子101は、43個のDフリ
ップフロップ102-0〜102-42の直列回路に接続さ
れる。また、Dフリップフロップ102-20,10
-19,・・・,102-0の出力端子Qは、それぞれ加
算器103-1,103-2,・・・,103-21の入力側
に接続され、Dフリップフロップ102-22,10
-23,・・・,102-42の出力端子Qはそれぞれ加算
器103-1,103-2,・・・,103-21の入力側に
接続される。
【0046】また、Dフリップフロップ102-21の出
力端子Q、加算器103-1,103- 2,・・・,103
-21の出力側は、それぞれ係数CF0,CF1,CF2,・
・・,CF21を掛算するための乗算器104-0,104
-1,104-2,・・・,104-21の入力側に接続され
る。また、乗算器104-0,104-1,104-2,・・
・,104-21の出力側は加算器105の入力側に接続
される。そして、加算器105の出力側はDフリップフ
ロップ106のデータ端子Dに接続され、このDフリッ
プフロップ106の出力端子Qよりデータ出力端子10
7が導出される。
【0047】Dフリップフロップ102-0〜10
-42,106のクロック端子には、クロック入力端子
108よりクロック信号が供給される。このクロック信
号としては、記録モード時は2fs1レートのクロック信
号CK(2fs1)が使用され、再生モード時は2fs2レート
のクロック信号CK(2fs2)が使用される。
【0048】ハーフバンドフィルタ51Yは、記録モー
ド時には、データ入力端子101に供給される2fs1レ
ートの輝度データY(2fs1)に対して、2fs1の出力デー
タレートで、fs2/2を通過帯域とし、fs2レートに対
するナイキストフィルタとして機能する。
【0049】また、ハーフバンドフィルタ51Yは、再
生モード時には、データ入力端子101に供給される2
fs2レートの輝度データY(2fs2)に対して、2fs2の出
力データレートで、fs2/2を通過帯域とし、fs2レー
トに対するナイキストフィルタとして機能する。さら
に、このハーフバンドフィルタ51Yは、記録モード時
にはレート変換フィルタ52Yによる高域減衰を補正す
る機能を有し、再生モード時には信号処理部6のD/A
変換器61Yのアパーチャ効果による高域減衰を補正す
ると共に、レート変換フィルタ52Yによる高域減衰を
補正する機能を有している。
【0050】そのため、ハーフバンドフィルタ51Yに
おける係数CF0〜CF21は、上述せずもシステムコン
トローラによって例えば以下のように設定される。すな
わち、記録モード時には、CF0=260,CF1=17
4,CF2=7,CF3=−66,CF4=−23,CF5
=33,CF6=23,CF7=−16,CF8=−1
9,CF9=6,CF10=15,CF11=−1,CF12
=−10,CF13=−2,CF14=7,CF15=2,C
16=−3,CF17=−3,CF18=2,CF19=2,
CF20=−1,CF21=−1のように設定される。
【0051】また、再生モード時には、CF0=29
6,CF1=178,CF2=−22,CF3=−78,
CF4=1,CF5=45,CF6=3,CF7=−29,
CF8=−4,CF9=19,CF10=4,CF11=−1
3,CF12=−3,CF13=8,CF14=3,CF15
−5,CF16=−2,CF17=3,CF18=1,CF19
=−1,CF20=−1,CF21=1のように設定され
る。
【0052】図6は、レート変換フィルタ52Yの構成
例を示している。このレート変換フィルタ52Yは、3
タップのFIRフィルタで構成される。
【0053】データ入力端子201は、3個のレジスタ
202-1,202-2,202-3の直列回路に接続され
る。レジスタ202-1,202-2,202-3の出力側は
それぞれレジスタ203-1,203-2,203-3の入力
側に接続され、このレジスタ203-1,203-2,20
-3の出力側はそれぞれ係数ACOEF,BCOEF,CCOEF
掛算するための乗算器204-1,204-2,204-3
入力側に接続される。これら乗算器204-1,20
-2,204-3には、それぞれ係数発生器205-1,2
05-2,205-3より係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが供
給される。また、乗算器204-1,204-2,204-3
の出力側は加算器206の入力側に接続される。そし
て、加算器206の出力側はレジスタ207の入力側に
接続され、このレジスタ207の出力側よりデータ出力
端子208が導出される。
【0054】レジスタ202-1〜202-3,203-1
203-3、係数発生器205-1〜205-3およびレジス
タ207には、クロック入力端子209より2fs1レー
トのクロック信号CK(2fs1)が供給される。レジスタ
202-1〜202-3には、信号入力端子210よりマス
ク信号MSKAが供給される。また、レジスタ203 -1
〜203-3、係数発生器205-1〜205-3およびレジ
スタ207には、信号入力端子211よりマスク信号M
SKBが供給される。
【0055】図7は、レジスタ202-1〜202-3,2
03-1〜203-3,207の構成を示している。データ
入力端子221はセレクタ222の一方の入力側に接続
され、このセレクタ222の出力側はDフリップフロッ
プ223のデータ端子Dに接続される。また、Dフリッ
プフロップ223の出力端子Qよりデータ出力端子22
4が導出されると共に、この出力端子Qはセレクタ22
2の他方の入力側に接続される。
【0056】また、クロック入力端子225より2fs1
レートのクロック信号CK(2fs1)がDフリップフロップ
223のクロック端子に供給される。そして、信号入力
端子226よりマスク信号MSKAまたはマスク信号M
SKB(以下、「マスク信号MSKA/MSKB」とい
う)がセレクタ222に切換制御信号として供給され
る。
【0057】この場合、マスク信号MSKA/MSKB
が“1”であるとき、セレクタ222は一方の入力側と
出力側が接続された状態となり、レジスタは通常のDフ
リップフロップ動作をする。一方、マスク信号MSKA
/MSKBが“0”であるとき、セレクタ222は他方
の入力側と出力側が接続された状態となり、レジスタは
データの保持動作をする。
【0058】図6に戻って、係数発生器205-1〜20
-3には、信号入力端子212よりロードクロック信号
LDCK、係数データCOEFI、モード信号MODE
および水平同期信号HDが供給される。ロードクロック
信号LDCK、係数データCOEFI、モード信号MO
DEはシステムコントローラ(図示せず)より出力さ
れ、水平同期信号は同期信号発生器11より出力され
る。
【0059】上述したように係数発生器205-1〜20
-3からは、それぞれ係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが出
力される。これらの係数ACOEF,BCOEF,CCOEFは、モ
ード0〜モード3(表−1参照)、さらには記録モード
や再生モードに応じた所定クロック毎に循環的に発生さ
せればよい。
【0060】例えば、モード0、かつ記録モードにある
とき、レート変換フィルタ52Yでは、入力データの7
0サンプル単位で33サンプルに間引き処理をし、その
33サンプルに対して演算処理をして出力データを得る
ものであるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞ
れ33クロック毎に循環的に発生させればよい。また、
モード0、かつ再生モードにあるとき、FIFO回路5
3Yで入力データの33サンプル単位で35サンプルに
補間処理をし、レート変換フィルタ52Yでは、その3
5サンプルに対して演算処理をして出力データを得るも
のであるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ
35クロック毎に循環的に発生させればよい。
【0061】モード1、かつ記録モードにあるとき、レ
ート変換フィルタ52Yでは、入力データの19サンプ
ル単位で9サンプルに間引き処理をし、その9サンプル
に対して演算処理をして出力データを得るものであるた
め、係数ACOEF,BCOEF,C COEFはそれぞれ9クロック
毎に循環的に発生させればよい。また、モード1、かつ
再生モードにあるとき、FIFO回路53Yで入力デー
タの18サンプル単位で19サンプルに補間処理をし、
レート変換フィルタ52Yでは、その19サンプルに対
して演算処理をして出力データを得るものであるため、
係数ACOEF,B COEF,CCOEFはそれぞれ19クロック毎
に循環的に発生させればよい。
【0062】モード2、かつ記録モードにあるとき、レ
ート変換フィルタ52Yでは、入力データの13サンプ
ル単位で6サンプルに間引き処理をし、その6サンプル
に対して演算処理をして出力データを得るものであるた
め、係数ACOEF,BCOEF,C COEFはそれぞれ6クロック
毎に循環的に発生させればよい。また、モード2、かつ
再生モードにあるとき、FIFO回路53Yで入力デー
タの12サンプル単位で13サンプルに補間処理をし、
レート変換フィルタ52Yでは、その13サンプルに対
して演算処理をして出力データを得るものであるため、
係数ACOEF,B COEF,CCOEFはそれぞれ13クロック毎
に循環的に発生させればよい。
【0063】さらに、モード3、かつ記録モードにある
とき、レート変換フィルタ52Yでは、入力データの8
サンプル単位で3サンプルに間引き処理をし、その3サ
ンプルに対して演算処理をして出力データを得るもので
あるため、係数ACOEF,BCO EF,CCOEFはそれぞれ3ク
ロック毎に循環的に発生させればよい。また、モード
3、かつ再生モードにあるとき、FIFO回路53Yで
入力データの3サンプル単位で4サンプルに補間処理を
し、レート変換フィルタ52Yでは、その4サンプルに
対して演算処理をして出力データを得るものであるた
め、係数ACOEF,B COEF,CCOEFはそれぞれ4クロック
毎に循環的に発生させればよい。
【0064】図8は、係数発生器205-1,205-2
205-3の構成例を示している。
【0065】3段のシフトレジスタ231-1、1段のシ
フトレジスタ231-2、2段のシフトレジスタ23
-3、3段のシフトレジスタ231-4、4段のシフトレ
ジスタ231-5、6段のシフトレジスタ231-6、14
段のシフトレジスタ231-7および2段のシフトレジス
タ231-8が直列に接続される。シフトレジスタ231
−1の出力側より係数出力端子232が導出される。
【0066】シフトレジスタ231-1の入力側は切換回
路233の可動端子に接続され、シフトレジスタ231
-1,231-2,231-3,231-4,231-5,231
-6,231-7,231-8の出力側は、それぞれ切換回路
233のi側、h側、g側、f側、e側、d側、c側、
b側の固定端子に接続される。そして、係数データ入力
端子234は、切換回路233のa側の固定端子に接続
される。
【0067】また、2fs1レートのクロック信号CK(2
fs1)が供給されるクロック入力端子235は切換回路
236のa側の固定端子に接続され、係数データCOE
FIをロードするためのロードクロック信号LCCKが
供給されるクロック入力端子237は切換回路236の
b側の固定端子に接続される。
【0068】また、制御回路(CTL)238には信号
入力端子239より水平同期信号HDが供給されると共
に、信号入力端子240よりモード信号MODEが供給
される。上述した切換回路233,236の切り換え
は、制御回路238によって制御される。切換回路23
6は、カメラの起動時にはb側に接続され、通常の動作
時にはa側に接続される。
【0069】また、切換回路233は、カメラの起動時
にはa側に接続され、通常の動作時には動作モードに応
じてi側〜b側のいずれかに接続される。すなわち、切
換回路233は、モード0、かつ記録モード時はc側に
接続され、モード0、かつ再生モード時はb側に接続さ
れ、モード1、かつ記録モード時はf側に接続され、モ
ード1、かつ再生モード時はd側に接続され、モード
2、かつ記録モード時はg側に接続され、モード2、か
つ再生モード時はe側に接続され、モード3、かつ記録
モード時はi側に接続され、さらにモード3、かつ再生
モード時はh側に接続される。
【0070】シフトレジスタ231-1〜231-8のクロ
ック端子には、切換回路236の可動端子に得られるク
ロック信号が供給される。また、シフトレジスタ231
-1〜231-8には、信号入力端子241よりマスク信号
MSKB信号が供給される。シフトレジスタ231-1
231-8の各段を構成するレジスタは、上述したレジス
タ202-1〜202-3、203-1〜203-3,207と
同様に、セレクタ222とDフリップフロップ223と
で構成されている(図7参照)。
【0071】図8に示す係数発生器の動作を説明する。
カメラの起動時には、切換回路236はb側に接続さ
れ、シフトレジスタ231-1〜231-8のクロック端子
にはロードクロック信号LDCKが供給され、また切換
回路233はa側に接続され、システムコントローラよ
り出力される動作モードに対応した係数データCOEF
Iがシフトレジスタ231-1の入力側に供給される。こ
れにより、ロードクロック信号LDCKによって、動作
モードに対応した係数データCOEFIがシフトレジス
タ231-1〜231-8の必要な段数に書き込こまれ、セ
ットされる。
【0072】そして、通常の動作時には、切換回路23
6がa側に接続され、シフトレジスタ231-1〜231
-8のクロック端子にはクロック信号CK(2fs1)が供給さ
れ、また切換回路233は動作モードに応じてi側〜b
側のいずれかに接続される。これにより、クロック信号
CK(2fs1)によって、動作モードに対応した個数の係数
データCOEFIがシフトレジスタ231-1〜231-8
の必要な段数部分で巡回し、係数出力端子232に動作
モードに対応した個数の係数データCOEFIが循環的
に出力される。
【0073】例えば、モード1、かつ記録モード時に
は、カメラの起動時に9個の係数データCOEFIがシ
フトレジスタ231-1〜231-4の9段のレジスタにセ
ットされる。そして、通常の動作時には、この9個の係
数データCOEFIがシフトレジスタ231-1〜231
-4の9段のレジスタで巡回し、係数出力端子232には
この9個の係数データCOEFIが循環的に出力され
る。
【0074】上述したレート変換フィルタ52Yでは、
記録モード時は、レジスタ203-1〜203-3でそれぞ
れ入力データの2mサンプル単位でnサンプルに間引き
処理される。そして、そのnサンプルに対して乗算器2
04-1〜204-3で係数ACO EF,BCOEF,CCOEFが掛算
され、さらに加算器206で加算されて、レート変換回
路50Yの出力データを構成するデータが形成される。
また、レート変換フィルタ52Yでは、再生モード時に
は、入力データの2mサンプルに対して乗算器204-1
〜204-3で係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが掛算され、
さらに加算器206で加算されて、レート変換回路50
Yの出力データを構成するデータが形成される。
【0075】図9は、FIFO回路53Yの構成例を示
している。このFIFO回路53Yは、ディアルポート
RAM251を使用して構成される。データ入力端子2
52はRAM251のデータ入力端子DIに接続され、
データ出力端子253はRAM251のデータ出力端子
DOに接続される。
【0076】また、FIFO回路53Yは、書き込みア
ドレス信号WADを発生するカウンタ254を備えてい
る。クロック入力端子255に入力される書き込みクロ
ック信号WCKはRAM251に供給されると共に、カ
ウンタ254のクロック端子CKに供給される。また、
カウンタ254には、信号入力端子256よりマスク信
号MSKBが供給される。そして、カウンタ254のカ
ウント値がRAM251に書き込みアドレス信号WAD
として供給される。
【0077】ここで、カウンタ254は、マスク信号M
SKBが“1”であるときはクロック信号WCKによっ
てカウント動作をし、一方マスク信号MSKBが“0”
であるときはクロック信号WCKによるカウント動作を
停止し、カウント値の保持動作をする。
【0078】また、FIFO回路53Yは、読み出しア
ドレス信号RADを発生するカウンタ257を備えてい
る。クロック入力端子258に入力される読み出しみク
ロック信号RCKはRAM251に供給されると共に、
カウンタ257のクロック端子CKに供給される。ま
た、カウンタ257には、信号入力端子259よりマス
ク信号MSKAが供給される。そして、カウンタ257
のカウント値がRAM251に読み出しアドレス信号R
ADとして供給される。
【0079】ここで、カウンタ257は、マスク信号M
SKAが“1”であるときはクロック信号RCKによっ
てカウント動作をし、一方マスク信号MSKAが“0”
であるときはクロック信号RCKによるカウント動作を
停止し、カウント値の保持動作をする。
【0080】また、カウンタ254,257には、シス
テムコントローラからのモード信号MODEが信号入力
端子260より供給される。そして、カウンタ254,
257は、動作モードに応じて構成が変更される。すな
わち、モード0、かつ記録モード時は33進カウンタと
され、モード0、かつ再生モード時は、33進カウンタ
とされ、モード1、かつ記録モード時は9進カウンタと
され、モード1、かつ再生モード時は18進カウンタと
され、モード2、かつ記録モード時は6進カウンタとさ
れ、モード2、かつ再生モード時は12進カウンタとさ
れ、モード3、かつ記録モード時は3進カウンタとさ
れ、さらにモード3、かつ再生モード時は3進カウンタ
とされる。
【0081】このFIFO回路53Yでは、記録モード
時は、データ入力端子252より供給される入力データ
がディアルポートRAM251に順次書き込まれると共
に、そのデータが出力データレートで順次読み出されて
出力端子253に導出される。また、FIFO回路53
Yでは、再生モード時は、データ入力端子252より供
給される入力データがディアルポートRAM251に順
次書き込まれると共に、そのデータが補間処理され、出
力データレートで順次読み出されて出力端子253に導
出される。ここで、補間処理は同一データが2度読みさ
れることで行われる。
【0082】次に、図2に示すレート変換回路50Yの
動作について説明する。
【0083】まず、記録モード時の動作を説明する(図
3の接続状態参照)。端子59TY1に供給される2fs1
レートの輝度データY(2fs1)はハーフバンドフィルタ5
1Yに供給され、fs2/2に帯域が制限される。このハ
ーフバンドフィルタ51Yより出力されるfs2/2に帯
域が制限された2fs1レートの輝度データY(2fs1)はレ
ート変換フィルタ52Yに供給される。レート変換フィ
ルタ52Yでは、間引き処理およびフィルタ処理が行わ
れ、出力輝度データY(fs2)を構成する輝度データが形
成される。
【0084】また、レート変換フィルタ52Yより出力
される輝度データはFIFO回路53Yに供給され、f
s2レートの輝度データY(fs2)が得られる。このFIF
O回路53Yより出力されるfs2レートの輝度データY
(fs2)は丸め処理回路54Yに供給され、スケーリング
処理やクリップ処理、丸め処理が施される。そして、丸
め処理回路54Yより出力されるfs2レートの輝度デー
タY(fs2)は遅延回路55Yに供給され、色差データに
対する時間合わせが行われて端子59TY2に導出され
る。
【0085】次に、再生モード時の動作を説明する(図
4の接続状態参照)。端子59TY2に供給されるfs2レ
ートの輝度データY(fs2)は遅延回路55Yに供給さ
れ、色差データに対する時間合わせが行われてから0挿
入回路56Yに供給され、各サンプル間に0データが挿
入されて2fs2レートの輝度データY(2fs2)が得られ
る。0挿入回路56Yより出力される2fs2レートの輝
度データY(2fs2)はハーフバンドフィルタ51Yに供給
され、fs2/2に帯域が制限される。
【0086】また、ハーフバンドフィルタ51Yより出
力されるfs2/2に帯域が制限された2fs2レートの輝
度データY(2fs2)はFIFO回路53Yに供給される。
このFIFO回路53Yでは、データが補間処理され、
2fs1レートの輝度データY(2fs1)が得られる。このF
IFO回路53Yより出力される2fs1レートの輝度デ
ータY(2fs1)はレート変換フィルタ52Yに供給され
る。レート変換フィルタ52Yでは、フィルタ処理が行
われて2fs1レートの出力輝度データY(2fs1)が形成さ
れる。そして、この2fs1レートの出力輝度データY(2f
s1)は丸め処理回路54Yに供給され、スケーリング処
理やクリップ処理、丸め処理が施されて端子59TY1
導出される。
【0087】次に、レート変換回路50Yの具体的な動
作例として、fs2=18fs1/19の場合について説明
する。
【0088】まず、記録モード時(19→9のレート変
換比)の動作例を、図10のスペクトラムダイヤグラム
および図11のタイムチャートを参照して説明する。
【0089】端子59TY1に供給される図10Aに示す
ようなスペクトラムの2fs1レートの輝度データY(2fs
1)[帯域:0〜fs1]は、図10Bに示すような特性の
ハーフバンドフィルタ51Yによってfs2レートに対す
るナイキスト周波数(fs2/2)に帯域制限され、図1
0Cに示すようなスペクトラムの2fs1レートの輝度デ
ータY(2fs1)[帯域:0〜fs2/2]としてレート変換
フィルタ52Yに供給される。
【0090】すなわち、例えば図11Aに示すような2
fs1レートのサンプル列{bn}で構成される輝度デー
タY(2fs1)が、ハーフバンドフィルタ51Yによりfs2
レートに対するナイキスト周波数(fs2/2)に帯域制
限されて、レート変換フィルタ52Yに供給される。
【0091】レート変換フィルタ52Yでは、入力され
る2fs1レートのサンプル列{bn}に対して、図11B
に示すように、各サンプル間を9等分し、サンプル〈b
m〉が存在する点〔図11Bに〇で示す〕は元のサンプ
ル{bn}とし、サンプル〈bm〉が存在しない点に零の
サンプルを挿入し、9×2fs1=18fs1レートのサン
プル列{bP}に変換する。そして、同じく18fs1レ
ートで表されるレート変換フィルタ52Yのインパルス
応答{hP }と、上述の18fs1レートのサンプル列
{bP }とのコンボリューションをとることにより、1
8fs1レートの補間サンプル列を生成する。なお、図1
1Bには、レート変換フィルタ52Yによる仮想的な補
間サンプル列を×で示し、fs2レートの出力サンプル列
{cn}を◎で示してある。
【0092】レート変換フィルタ52Yは、図10Dに
示すように、k×18fs1±fs2/2(k:整数)を通
過帯域とし、それ以外のg×2fs1±fs2/2(g:整
数)を阻止帯域とする特性を有する。そして、ハーフバ
ンドフィルタ51Yから供給される2fs1レートの輝度
データY(2fs1)について、図10Cに示す2fs1,4f
s1,・・・,16fs1の2fs1サンブリングキャリア
成分を抑圧する。これにより、2fs1レートの輝度デー
タY(2fs1)は、図10Eに示すように、9倍の18fs1
レートにアップレート変換された輝度データY(18fs1)
となる。この18fs1レートの輝度データY(18fs1)の
帯域特性は、ハーフバンドフィルタ51Yにより規定さ
れたfs2レートのナイキスト特性となっている。
【0093】ここで、上述した18fs1レートのフィル
タリング処理は仮想的なもので、実際には、レート変換
フィルタ52Yより18fs1レートの信号を19サンプ
ル毎にダウンサンプルしたfs2レートのサンプル列
{cn }が得られる。この場合、上述した18fs1レー
トのインパルス応答{hP}と、18fs1レートのサンプ
ル列{bP }とのコンボリューションは、サンプル列{b
P }が非零サンプル{b m}の際のみ実行されればよ
く、例えば、 co=h-9 ・b1 + h0 ・b0 + h9 ・b-11=h-8 ・b3 + h1 ・b2 + h10・b12=h-7 ・b5 + h2 ・b4 + h11・b33=h-6 ・b7 + h3 ・b6 + h12・b54=h-5 ・b9 + h4 ・b8 + h13・b75=h-13・b12 + h-4・b11 + h5 ・b106=h-12・b14 + h-3・b13 + h6 ・bl27=h-11・b16 + h-2・b15 + h7 ・b148=h-10・b18 + h-1・b17 + h8 ・b16 ・ ・ ・ の演算が行われる。なお、図10Fはfs2レートのサン
プリングキャリアを示している。端子59TY2には、図
10Gに示すようなスペクトラムのfs2レートの輝度デ
ータY(fs2)[帯域:0〜fs2/2]が出力される。
【0094】ところで、上述したようにハーフバンドフ
ィルタ51Yは、記録モード時には、レート変換フィル
タ52Yによる高域減衰を補正する機能を有している。
そのため、ハーフバンドフィルタ51Yの特性は、図1
0Bに示すように高域が強調される特性となっている。
また、レート変換フィルタ52Yの特性は、図10Dに
示すように、高域が減衰した特性となっている。
【0095】図12は、記録モード時におけるハーフバ
ンドフィルタ51Yの特性を示しており、図13、図1
4は、記録モード時におけるレート変換フィルタ52Y
の特性を示している。そして、図15は、記録モード時
におけるハーフバンドフィルタ51Yとレート変換フィ
ルタ52Yの合成特性を示しており、レート変換フィル
タ52Yによる高域減衰が補正されていることがわか
る。
【0096】なお、レート変換フィルタ52Yにおける
係数h-13〜h13は、例えばh-13=4,h-12=6,h
-11=9,h-10=15,h-9=21,h-8=29,h-7
=38,h-6=48,h-5=59,h-4=65,h-3
74,h-2=81,h-1=84,h0=86,h1=8
4,h2=81,h3=74,h4=65,h5=59,h
6=48,h7=38,h8=29,h9=21,h10=1
5,h11=9,h12=6,h13=4のように設定されて
いる。
【0097】次に、記録モード時(19→9のレート変
換比)におけるレート変換フィルタ52Y(図6に図
示)およびFIFO回路53Y(図9に図示)の動作
を、図16および図17のタイミングチャートを使用し
て説明する。
【0098】記録モード時には、マスク信号MSKAは
図16Fに示すように、常に“1”の状態にあり、レジ
スタ202-1,202-2,202-3は、クロック信号C
K(2fs1)による通常のDフリップフロップ動作をする。
そのため、レート変換フィルタ52Yのデータ入力端子
201に図16Bに示すような2fs1レートのサンプル
列{bn}が供給されるとき、レジスタ202-1,20
-2,202-3の出力側には、それぞれ図16C,D,
Eに示すように1クロック時間ずつ順次遅延した2fs1
レートのサンプル列が得られる。なお、図16Aは2f
s1レートのクロック信号CK(2fs1)を示している。
【0099】また、記録モード時には、マスク信号MS
KBは図16Gに示すように変化するため、レジスタ2
03-1,203-2,203-3では、それぞれレジスタ2
02 -1,202-2,202-3の出力データの19サンプ
ルに対して9サンプルに間引き処理される。そのため、
レジスタ203-1,203-2,203-3の出力側には、
それぞれ図16H,I,Jに示すようなサンプル列が得
られる。そして、これらのサンプル列の各サンプルに対
して、乗算器204-1,204-2,204-3で、それぞ
れ図16K,L,Mに示すような係数ACOEF,BCOEF
COEFが並列的に掛算される。
【0100】そして、乗算器204-1,204-2,20
-3の出力データが加算器206に供給されて加算さ
れ、この加算器206からは図16Nに示すように、レ
ート変換回路50Yの出力輝度データY(fs2)を構成す
るサンプル列{cn}が得られ、レート変換フィルタ5
2Yのデータ出力端子208には、図16Pに示すよう
なサンプル列{cn}が出力される。
【0101】このようにレート変換フィルタ52Yより
出力されるサンプル列{cn}は、図17Dに示すよう
にFIFO回路53Yのデータ入力端子252に供給さ
れる。この場合、カウンタ254のカウント値、従って
ディアルポートRAM251の書き込みアドレス信号W
ADは例えば図17Eに示すように変化し、サンプル列
{cn}はRAM251に順次書き込まれる。
【0102】また、カウンタ257のカウント値、従っ
てRAM251の読み出しアドレス信号RADは図17
Gに示すように変化し、RAM251より上述のサンプ
ル列{cn}の各サンプルがfs2レートで順次読み出さ
れる。したがって、FIFO回路53Yのデータ出力端
子253には、図17Hに示すようなfs2レートのサン
プル列{cn}が出力される。なお、図17Aは2fs1レ
ートのクロック信号CK(2fs1)を示しており、図17B
はマスク信号MSKAを示しており、図17Cはマスク
信号MSKBを示している。さらに、図17Fは、fs2
レートのクロック信号CK(fs2)を示している。
【0103】次に、再生モード時(18→19のレート
変換比)の動作例を、図18のスペクトラムダイヤグラ
ムおよび図19のタイムチャートを参照して説明する。
【0104】端子59TY2に供給される図18Aに示す
スペクトラムのfs2レートの輝度データY(fs2)[帯
域:0〜fs2/2]は、0挿入回路56Yにより各サン
プル間に0データが挿入されて、2fs2レートの輝度デ
ータY(2fs2)となる。そして、この2fs2レートの輝度
データY(2fs2)は、図18Bに示すような特性のハー
フバンドフィルタ51Yによってfs2レートに対するナ
イキスト周波数(fs2/2)に帯域制限され、図18C
に示すようなスペクトラムの2fs2レートの輝度データ
Y(2fs2)[帯域:0〜fs2/2]として、FIFO回路
53Yを介してレート変換フィルタ52Yに供給され
る。
【0105】すなわち、例えば図19Aに示すようなf
s2レートのサンプル列{an}で構成される輝度データ
Y(fs2)が、0挿入回路56Yに供給されてサンプル間
に0データが挿入されることで2fs2レートに変換さ
れ、さらにハーフバンドフィルタ51Yによりfs2レー
トに対するナイキスト周波数(fs2/2)に帯域制限さ
れて、図19Aに示すような2fs2レートのサンプル列
{bn}で構成される輝度データY(2fs2)となる。そし
て、この2fs2レートのサンプル列{bn}がレート変換
フィルタ52Yに供給される。
【0106】レート変換フィルタ52Yでは、入力され
る2fs2レートのサンプル列{bn}に対して、図19B
に示すように、各サンプル間を19等分し、サンプル
〈bm〉が存在する点〔図19Bに〇で示す〕は元のサ
ンプル{bn}とし、サンプル〈bm〉が存在しない点に
零のサンプルを挿入し、19×2fs2=38fs2レート
のサンプル列{bP}に変換する。そして、同じく38
fs2レートで表されるレート変換フィルタ52Yのイン
パルス応答{hP }と、上述の38fs2レートのサンプ
ル列{bP }とのコンボリューションをとることによ
り、38fs2レートの補間サンプル列を生成する。な
お、図19Bには、レート変換フィルタ52Yによる仮
想的な補間サンプル列を×で示し、2fs1レートの出力
サンプル列{cn}を●で示してある。
【0107】レート変換フィルタ52Yは、図18Dに
示すように、k×38fs2±fs2/2(k:整数)を通
過帯域とし、それ以外のg×2fs2±fs2/2(g:整
数)を阻止帯域とする特性を有する。そして、ハーフバ
ンドフィルタ51Yから供給される2fs2レートの輝度
データY(2fs2)について、図18Cに示す2fs2,4f
s2,・・・,36fs2の2fs2サンブリングキャリア成
分を抑圧する。これにより、2fs2レートの輝度データ
Y(2fs2)は、図18Eに示すように、19倍の38fs2
レートにアップレート変換された輝度データY(38fs2)
となる。この38fs2レートの輝度データY(38fs2)の
帯域特性は、ハーフバンドフィルタ51Yにより規定さ
れたfs2レートのナイキスト特性となっている。
【0108】ここで、上述した38fs2レートのフィル
タリング処理は仮想的なもので、実際には、レート変換
フィルタ52Yより38fs2レートの信号を18サンプ
ル毎にダウンサンプルした2fs1レートのサンプル列
{cn}が得られる。この場合、上述した38fs2レー
トのインパルス応答{hP}と、38fs2レートのサンプ
ル列{bP }とのコンボリューションは、サンプル列{b
P}が非零サンプル{bm}の際のみ実行されればよく、
例えば、 co=h-19・b1 + h0 ・b0 + h19・b-11=h-20・b2 + h-1・b1 + h18・b02=h-21・b3 + h-2・b2 + h17・b13=h-22・b4 + h-3・b3 + h16・b24=h-23・b5 + h-4・b4 + h15・b35=h-24・b6 + h-5・b5 + h14・b46=h-25・b7 + h-6・b6 + h13・b57=h-26・b8 + h-7・b7 + h12・b68=h-27・b9 + h-8・b8 + h11・b7 ・ ・ ・ の演算が行われる。なお、図18Fは2fs1レートのサ
ンプリングキャリアを示している。端子59TY1には、
図18Gに示すようなスペクトラムの2fs1レートの輝
度データY(2fs1)[帯域:0〜fs2/2]が出力され
る。
【0109】ところで、上述したようにハーフバンドフ
ィルタ51Yは、再生モード時には、信号処理部6のD
/A変換器61Y(図1参照)のアパーチャ効果による
高域減衰、さらにはレート変換フィルタ52Yによる高
域減衰を補正する機能を有している。そのため、ハーフ
バンドフィルタ51Yの特性は、図18Bに示すように
高域が強調される特性となっている。また、レート変換
フィルタ52Yの特性は、図18Dに示すように、高域
が減衰した特性となっている。
【0110】なお、レート変換フィルタ52Yにおける
係数h-28〜h28は、例えばh-28=3,h-27=4,h
-26=4,h-25=6,h-24=7,h-23=9,h-22
11,h-21=14,h-20=17,h-19=20,h-18
=24,h-17=28,h-16=31,h-15=36,h
-14=41,h-13=46,h-12=51,h-11=57,
-10=62,h-9=63,h-8=67,h-7=73,
-6=76,h-5=80,h-4=83,h-3=86,h
-2=86,h-1=87,h0=88,h1=87,h2
86,h3=86,h4=83,h5=80,h6=76,
7=73,h8=67,h9=63,h10=62,h11
=57,h12=51,h13=46,h14=41,h15
36,h16=31,h17=28,h18=24,h19=2
0,h20=17,h21=14,h22=11,h23=9,
24=7,h25=6,h26=4,h 27=4,h28=3の
ように設定されている。
【0111】図20は、再生モード時におけるハーフバ
ンドフィルタ51Yの特性を示しており、図21、図2
2は、再生モード時におけるレート変換フィルタ52Y
の特性を示している。そして、図23は、再生モード時
におけるハーフバンドフィルタ51Yとレート変換フィ
ルタ52Yの合成特性を示しており、レート変換フィル
タ52Yによる高域減衰が補正されていることがわか
る。しかも、この合成特性はさらに高域が強調される特
性となっており、これにより上述したD/A変換器61
Yのアパーチャ効果による高域減衰が補正されることと
なる。
【0112】次に、再生モード時(18→19のレート
変換比)におけるFIFO回路53Y(図9に図示)お
よびレート変換フィルタ52Y(図6に図示)の動作
を、図24および図25のタイミングチャートを使用し
て説明する。
【0113】FIFO回路53Yのデータ入力端子25
2に、図24Bに示すような2fs2レートのサンプル列
{bn}が供給される。なお、図24Aは2fs2レート
のクロック信号CK(2fs2)を示し、図24Dは2fs1レ
ートのクロック信号CK(2fs1)を示している。再生モー
ド時には、マスク信号MSKBは図24Fに示すよう
に、常に“1”の状態にある。そのため、カウンタ25
4のカウント値、従ってディアルポートRAM251の
書き込みアドレス信号WADは例えば図24Cに示すよ
うに変化し、サンプル列{bn}はRAM251に順次
書き込まれる。
【0114】また、再生モード時には、マスク信号MS
KAは図24Eに示すように変化するため、カウンタ2
57のカウント値、従ってRAM251の読み出しアド
レス信号RADは図24Gに示すように変化し、RAM
251より上述のサンプル列{bn}の各サンプルが2
fs1レートで順次読み出される。この場合、マスク信号
MSKAがクロック信号CK(2fs1)の19クロック毎に
1クロック時間だけ“0”となり、カウンタ257のカ
ウント動作が停止する。
【0115】そのため、RAM251からはサンプル列
{bn}の18サンプル毎に同一データが2度読みされ
る。つまり、RAM251からの読み出し時に、サンプ
ル列{bn}の18サンプルが19サンプルになるよう
に補間処理されることとなる。したがって、FIFO回
路53Yのデータ出力端子253には、図24Hに示す
ような補間処理された2fs1レートのサンプル列
{bn}が出力される。
【0116】このようにFIFO回路53Yより出力さ
れる2fs1レートのサンプル列{b n}は、図25Dに
示すようにレート変換フィルタ52Yのデータ入力端子
201に供給される。なお、図25Aは2fs1レートの
クロック信号CK(2fs1)を示し、図25Bはマスク信号
MSKAを示し、図25Cはマスク信号MSKBを示し
ている。
【0117】データ入力端子201に、上述した2fs1
レートのサンプル列{bn}が供給されるとき、レジス
タ202-1,202-2,202-3の出力側には、それぞ
れ図25E,F,Gに示すように1クロック時間ずつ順
次遅延した2fs1レートのサンプル列が得られる。そし
て、レジスタ203-1,203-2,203-3の出力側に
は、それぞれ図25H,I,Jに示すようなサンプル列
が得られる。そして、これらのサンプル列の各サンプル
に対して、乗算器204-1,204-2,204 -3で、そ
れぞれ図25K,L,Mに示すような係数ACOEF,B
COEF,CCOEFが並列的に掛算される。
【0118】そして、乗算器204-1,204-2,20
-3の出力データが加算器206に供給されて加算され
る。この加算器206からは、図25Nに示すようにレ
ート変換回路50Yの出力輝度データY(2fs1)を構成す
るサンプル列{cn}が得られ、レート変換フィルタ5
2Yのデータ出力端子208には、図25Pに示すよう
な2fs1レートのサンプル列{cn}が出力される。
【0119】図26は、第2のディジタル演算部5を構
成する色差信号用のレート変換回路50Cの構成例を示
している。
【0120】このレート変換回路50Cは、記録モード
時にはfs1レートの赤色差データC R(fs1)および青色
差データCB(fs1)に対してマルチプレクス処理して2f
s1レートの点順次色差データCR/CB(2fs1)を得ると
共に、再生モード時には2fs1レートの点順次色差デー
タCR/CB(2fs1)に対してデマルチプレクス処理をし
てfs1レートの赤色差データCR(fs1)および青色差デ
ータCB(fs1)を得るマルチプレクサ/デマルチプレク
サ55Cを有している。
【0121】また、レート変換回路50Cは、ナイキス
トフィルタとして機能するハーフバンドフィルタ51C
と、出力ビデオデータを構成するビデオデータをフィル
タ処理によって生成するためのレート変換フィルタ52
Cと、出力データレートのビデオデータを生成するため
のFIFO回路53Cと、スケーリング処理、クリップ
処理および丸め処理をする丸め処理回路54Cと、各サ
ンプル間に0データを挿入する0挿入回路56Cとを有
している。
【0122】ハーフバンドフィルタ51Cには、端子5
1TC1より、記録モード時は2fs1レートのクロック信
号CK(2fs1)が供給され、再生モード時は2fs2レート
のクロック信号CK(2fs2)が供給される。レート変換フ
ィルタ52Cには、記録モード時および再生モード時の
いずれにおいても、端子52TC1より2fs1レートのク
ロック信号CK(2fs1)が供給されると共に、端子52T
C2よりfs1レートのクロック信号CK(fs1)が供給され
る。
【0123】FIFO回路53Cには、端子53TC1
り書き込みクロック信号WCKが供給されると共に、端
子53TC2より読み出しクロック信号RCKが供給され
る。クロック信号WCKとしては、記録モード時は2f
s1レートのクロック信号CK(2fs1)が使用され、再生モ
ード時は2fs2レートのクロック信号CK(2fs2)が使用
される。クロック信号RCKとしては、記録モード時は
fs2レートのクロック信号CK(fs2)が使用され、再生
モード時は2fs1レートのクロック信号CK(2fs1)が使
用される。また、このFIFO回路53Cには、端子5
8TC2より上述した変換モードを示すモード信号MOD
Eが供給される。
【0124】また、レート変換回路50Cは、上述した
各回路の入出力を切り換えるための切換回路57C1
57C5と、レート変換フィルタ52CおよびFIFO
回路53Cにマスク信号MSKA,MSKBおよび整列
信号ALIGN0,ALIGN1を供給するためのタイ
ミング発生器58Cとを有している。
【0125】タイミング発生器58Cには、端子58T
C1より水平同期信号HDが供給されると共に、端子58
C2よりモード信号MODEが供給される。そして、タ
イミング発生器58Cでは、水平同期信号HDおよびモ
ード信号MODEに基づいて、マスク信号MSKA,M
SKBが形成される。記録モード時には、後述するよう
にレート変換フィルタ52Cで間引き処理が行われる
が、マスク信号MSKBによって間引き数や間引きタイ
ミングが決定される。また、再生モード時には、後述す
るようにFIFO回路53Cで補間処理が行われるが、
マスク信号MSKAによって補間数や補間タイミングが
決定される。
【0126】また、切換回路57C1〜57C5によっ
て、上述した各回路は以下のように接続される。すなわ
ち、記録モード時には入力端子となり、再生モード時に
は出力端子となる端子59TCB,59TCRは、マルチプ
レクサ/デマルチプレクサ55Cの一側に接続され、こ
のマルチプレクサ/デマルチプレクサ55Cの他側は切
換回路57C1のR側の固定端子に接続されると共に、
切換回路57C5のP側の固定端子に接続される。
【0127】記録モード時には出力端子となり、再生モ
ード時には入力端子となる端子59TC2は、切換回路5
7C5のR側の固定端子に接続されると共に、0挿入回
路56Cの入力側に接続される。ハーフバンドフィルタ
51Cの入力側は切換回路57C1の可動端子に接続さ
れ、その出力側は切換回路57C2のR側の固定端子に
接続されると共に、切換回路57C3のP側の固定端子
に接続される。
【0128】レート変換フィルタ52Cの入力側は切換
回路57C2の可動端子に接続され、その出力側は切換
回路57C3のR側の固定端子に接続されると共に、切
換回路57C4のP側の固定端子に接続される。FIF
O回路53Cの入力側は切換回路57C3の可動端子に
接続され、その出力側は切換回路57C4のR側の固定
端子に接続されると共に、切換回路57C2のP側の固
定端子に接続される。丸め処理回路54Cの入力側は切
換回路57C4の可動端子に接続され、その出力側は切
換回路57C5の可動端子に接続される。また、0挿入
回路56Cの出力側は、切換回路57C1のP側の固定
端子に接続される。
【0129】切換回路57C1〜57C5は、記録モード
時にはR側に接続される。そのため、記録モード時にお
けるレート変換回路50Cの接続状態は、図27に示す
ようになる。一方、切換回路57C1〜57C5は、再生
モード時にはP側に接続される。そのため、再生モード
時におけるレート変換回路50Cの接続状態は図28に
示すようになる。
【0130】上述せずも、レート変換回路50Cは、上
述したレート変換回路50Yと同様に、原理的に、m,
nを正の整数として、fs2=fs1・n/mなる関係にあ
る周波数で、記録モード時には2m→nのレート変換を
行うと共に、再生モード時にはn→2mのレート変換を
行うものであって、上述した表−1に示すように、複数
のレート変換比を可変設定でき、複数のモードで動作す
るようになっている。
【0131】図29は、ハーフバンドフィルタ51Cの
構成例を示している。このハーフバンドフィルタ51C
は、35タップのFIR(finite impulse response)
フィルタで構成される。
【0132】データ入力端子301は、70個のDフリ
ップフロップ302-0〜302-69の直列回路に接続さ
れる。また、Dフリップフロップ302-33,30
-31,・・・,302-1の出力端子Qは、それぞれ加
算器303-1,303-2,・・・,303-17の入力側
に接続され、Dフリップフロップ102-37,10
-39,・・・,102-69の出力端子Qはそれぞれ加算
器303-1,303-2,・・・,303-17の入力側に
接続される。
【0133】また、Dフリップフロップ302-35の出
力端子Q、加算器303-1,303- 2,・・・,303
-17の出力側は、それぞれ係数CF0,CF1,CF2,・
・・,CF17を掛算するための乗算器304-0,304
-1,304-2,・・・,304-17の入力側に接続され
る。また、乗算器304-0,304-1,304-2,・・
・,304-17の出力側は加算器305の入力側に接続
される。そして、加算器305の出力側はDフリップフ
ロップ306のデータ端子Dに接続され、このDフリッ
プフロップ306の出力端子Qよりデータ出力端子30
7が導出される。
【0134】Dフリップフロップ102-0〜10
-69,306のクロック端子には、クロック入力端子
308よりクロック信号が供給される。このクロック信
号としては、記録モード時は2fs1レートのクロック信
号CK(2fs1)が使用され、再生モード時は2fs2レート
のクロック信号CK(2fs2)が使用される。
【0135】ハーフバンドフィルタ51Cは、記録モー
ド時には、データ入力端子301に点順次色差データC
B/CR(2fs1)として供給されるfs1レートの色差データ
B(fs1),CR(fs1)に対して、fs1の出力データレー
トで、fs2/4を通過帯域とし、fs2/2レートに対す
るナイキストフィルタとして機能する。
【0136】また、ハーフバンドフィルタ51Cは、再
生モード時には、データ入力端子301に点順次色差デ
ータCB/CR(fs2)として供給されるfs2/2レートの
色差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)に対して、fs2の
出力データレートで、fs2/を通過帯域とし、fs2/2
レートに対するナイキストフィルタとして機能する。さ
らに、このハーフバンドフィルタ51Cは、記録モード
時にはレート変換フィルタ52Cによる高域減衰を補正
する機能を有し、再生モード時には信号処理部6のD/
A変換器61CR,61CBのアパーチャ効果による高域
減衰を補正すると共に、レート変換フィルタ52Cによ
る高域減衰を補正する機能を有している。
【0137】そのため、ハーフバンドフィルタ51Cに
おける係数CF0〜CF17は、上述せずもシステムコン
トローラによって例えば以下のように設定される。すな
わち、記録モード時には、CF0=262,CF1=17
3,CF2=7,CF3=−66,CF4=−22,CF5
=33,CF6=22,CF7=−17,CF8=−1
6,CF9=5,CF10=14,CF11=−1,CF12
=−10,CF13=0,CF14=5,CF15=2,CF
16=−3,CF17=−1に設定される。
【0138】また、再生モード時には、CF0=29
4,CF1=177,CF2=−23,CF3=−76,
CF4=5,CF5=43,CF6=0,CF7=−28,
CF8=−1,CF9=18,CF10=2,CF11=−1
3,CF12=−1,CF13=8,CF14=0,CF15
−4,CF16=−1,CF17=3に設定される。
【0139】図30は、レート変換フィルタ52Cの構
成例を示している。このレート変換フィルタ52Cは、
3タップのFIRフィルタで構成される。
【0140】データ入力端子401は、7個のレジスタ
402-1〜402-7の直列回路に接続される。レジスタ
402-1および402-2の出力側はそれぞれセレクタ4
03 -1のaおよびbの入力側に接続され、レジスタ40
-3および402-4の出力側はそれぞれセレクタ403
-2のaおよびbの入力側に接続され、レジスタ402 -5
および402-6の出力側はそれぞれセレクタ403-3
aおよびbの入力側に接続される。
【0141】また、セレクタ403-1の出力側およびレ
ジスタ403-3の出力側はそれぞれセレクタ404-1
bおよびaの入力側に接続され、セレクタ403-2の出
力側およびレジスタ403-5の出力側はそれぞれセレク
タ404-2のbおよびaの入力側に接続され、セレクタ
403-3の出力側およびレジスタ403-7の出力側はそ
れぞれセレクタ404-3のbおよびaの入力側に接続さ
れる。そして、セレクタ404-1,404-2,404-3
の出力側は、それぞれレジスタ405-1,405-2,4
05-3の入力側に接続される。
【0142】また、レジスタ405-1,405-2,40
-3の出力側はそれぞれ係数ACOEF,BCOEF,CCOEF
掛算するための乗算器406-1,406-2,406-3
入力側に接続される。これら乗算器406-1,40
-2,406-3には、それぞれ係数発生器407-1,4
07-2,407-3より係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが供
給される。また、乗算器406-1,406-2,406-3
の出力側は加算器408の入力側に接続される。そし
て、加算器408の出力側はレジスタ409の入力側に
接続され、このレジスタ409の出力側よりデータ出力
端子410が導出される。
【0143】レジスタ402-1〜402-7,405-1
405-3,409には、クロック入力端子411より2
fs1レートのクロック信号CK(2fs1)が供給される。
レジスタ402-1〜402-7には、信号入力端子413よ
りマスク信号MSKAが供給される。また、レジスタ4
05-1〜405-3、係数発生器407-1〜407-3およ
びレジスタ409には、信号入力端子414よりマスク
信号MSKBが供給される。
【0144】レジスタ402-1〜402-7,405-1
405-3,409は、それぞれ図7に示すようにセレク
タ222とDフリップフロップ223とで構成され、マ
スク信号MSKA/MSKBが“1”であるときは通常
のDフリップフロップ動作をし、一方マスク信号MSK
A/MSKBが“0”であるときはデータの保持動作を
する。
【0145】係数発生器407-1〜407-3には、クロ
ック入力端子412よりfs1レートのクロック信号CK
(fs1)が供給されると共に、信号入力端子415よりロ
ードクロック信号LDCK、係数データCOEFI、モ
ード信号MODEおよび水平同期信号HDが供給され
る。ロードクロック信号LDCK、係数データCOEF
I、モード信号MODEはシステムコントローラ(図示
せず)より出力され、水平同期信号は同期信号発生器1
1より出力される。
【0146】上述したように係数発生器205-1〜20
-3からは、それぞれ係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが出
力される。これらの係数ACOEF,BCOEF,CCOEFは、モ
ード0〜モード3(表−1参照)、さらには記録モード
や再生モードに応じた所定クロック毎に循環的に発生さ
せればよい。
【0147】例えば、モード0、かつ記録モードにある
とき、レート変換フィルタ52Cでは、点順次色差デー
タCB/CRとして入力される色差データCB,CRの各7
0サンプル単位で33サンプルに間引き処理をし、その
各33サンプルに対して演算処理をして出力データを得
るものであるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれ
ぞれ33クロック毎に循環的に発生させればよい。ま
た、モード0、かつ再生モードにあるとき、FIFO回
路53Cで点順次色差データCB/CRとして入力される
色差データCB,CRの各33サンプル単位で35サンプ
ルに補間処理をし、レート変換フィルタ52Cでは、そ
の各35サンプルに対して演算処理をして出力データを
得るものであるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそ
れぞれ35クロック毎に循環的に発生させればよい。
【0148】モード1、かつ記録モードにあるとき、レ
ート変換フィルタ52Cでは、点順次色差データCB
Rとして入力される色差データCB,CRの各19サン
プル単位で9サンプルに間引き処理をし、その各9サン
プルに対して演算処理をして出力データを得るものであ
るため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ9クロ
ック毎に循環的に発生させればよい。また、モード1、
かつ再生モードにあるとき、FIFO回路53Cで点順
次色差データCB/CRとして入力される色差データ
B,CRの各18サンプル単位で19サンプルに補間処
理をし、レート変換フィルタ52Yでは、その各19サ
ンプルに対して演算処理をして出力データを得るもので
あるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ19
クロック毎に循環的に発生させればよい。
【0149】モード2、かつ記録モードにあるとき、レ
ート変換フィルタ52Cでは、点順次色差データCB
Rとして入力される色差データCB,CRの各13サン
プル単位で6サンプルに間引き処理をし、その各6サン
プルに対して演算処理をして出力データを得るものであ
るため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ6クロ
ック毎に循環的に発生させればよい。また、モード2、
かつ再生モードにあるとき、FIFO回路53Cで点順
次色差データCB/CRとして入力される色差データ
B,CRの各12サンプル単位で13サンプルに補間処
理をし、レート変換フィルタ52Cでは、その各13サ
ンプルに対して演算処理をして出力データを得るもので
あるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ13
クロック毎に循環的に発生させればよい。
【0150】さらに、モード3、かつ記録モードにある
とき、レート変換フィルタ52Cでは、点順次色差デー
タCB/CRとして入力される色差データCB,CRの各8
サンプル単位で3サンプルに間引き処理をし、その各3
サンプルに対して演算処理をして出力データを得るもの
であるため、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ3
クロック毎に循環的に発生させればよい。また、モード
3、かつ再生モードにあるとき、FIFO回路53Cで
点順次色差データCB/CRとして入力される色差データ
B,CRの各3サンプル単位で4サンプルに補間処理を
し、レート変換フィルタ52Cでは、その各4サンプル
に対して演算処理をして出力データを得るものであるた
め、係数ACOEF,BCOEF,CCOEFはそれぞれ4クロック
毎に循環的に発生させればよい。
【0151】係数発生器407-1,407-2,407-3
は、上述したレート変換フィルタ52Yにおける係数発
生器205-1,205-2,205-3(図8に図示)と同
様に構成される。ただし、係数発生器407-1,407
-2,407-3では、クロック入力端子235にfs1レー
トのクロック信号CK(fs1)を入力する必要がある。
【0152】また、セレクタ403-1〜403-3には、
信号入力端子416より整列信号ALIGN0が供給さ
れる。そして、セレクタ403-1〜403-3は、整列信
号ALIGN0が“1”であるときはaの入力側と出力
側が接続された状態となり、逆に整列信号ALIGN0
が“0”であるときはbの入力側と出力側が接続された
状態となる。
【0153】また、セレクタ404-1〜404-3には、
信号入力端子417より整列信号ALIGN1が供給さ
れる。そして、セレクタ404-1〜404-3は、整列信
号ALIGN1が“1”であるときはaの入力側と出力
側が接続された状態となり、逆に整列信号ALIGN1
が“0”であるときはbの入力側と出力側が接続された
状態となる。
【0154】上述したレート変換フィルタ52Cでは、
記録モード時は、レジスタ405-1〜405-3でそれぞ
れ点順次色差データCB/CRとして供給される色差デー
タC B,CRの各2mサンプル単位でnサンプルに間引き
処理される。そして、その各nサンプルに対して乗算器
406-1〜406-3で係数ACOEF,BCOEF,CCOEFが掛
算され、さらに加算器408で加算されて、レート変換
回路50Cの出力データを構成するデータが形成され
る。また、レート変換フィルタ52Cでは、再生モード
時には、点順次色差データCB/CRとして供給される色
差データCB,CRの各2mサンプルに対して乗算器40
-1〜406-3で係数ACOEF,BCOEF,C COEFが掛算さ
れ、さらに加算器408で加算されて、レート変換回路
50Cの出力データを構成するデータが形成される。
【0155】図31は、FIFO回路53Cの構成例を
示している。このFIFO回路53Cは、ディアルポー
トRAM451を使用して構成される。データ入力端子
452はRAM451のデータ入力端子DIに接続さ
れ、データ出力端子453はRAM451のデータ出力
端子DOに接続される。
【0156】また、FIFO回路53Cは、書き込みア
ドレス信号WADを発生するカウンタ454を備えてい
る。クロック入力端子455に入力される書き込みクロ
ック信号WCKはRAM451に供給されると共に、カ
ウンタ454のクロック端子CKに供給される。また、
カウンタ454には、信号入力端子456よりマスク信
号MSKBが供給される。そして、カウンタ454のカ
ウント値がRAM451に書き込みアドレス信号WAD
として供給される。
【0157】ここで、カウンタ454は、マスク信号M
SKBが“1”であるときはクロック信号WCKによっ
てカウント動作をし、一方マスク信号MSKBが“0”
であるときはクロック信号WCKによるカウント動作を
停止し、カウント値の保持動作をする。
【0158】また、FIFO回路53Cは、読み出しア
ドレス信号RADを発生するカウンタ457を備えてい
る。クロック入力端子458に入力される読み出しみク
ロック信号RCKはRAM451に供給されると共に、
カウンタ457のクロック端子CKに供給される。ま
た、カウンタ457には、信号入力端子459よりマス
ク信号MSKAが供給される。そして、カウンタ457
のカウント値がRAM451に読み出しアドレス信号R
ADとして供給される。
【0159】ここで、カウンタ457は、マスク信号M
SKAが“1”であるときはクロック信号RCKによっ
てカウント動作をし、一方マスク信号MSKAが“0”
であるときはクロック信号RCKによるカウント動作を
停止し、カウント値の保持動作をする。
【0160】また、カウンタ454,457には、シス
テムコントローラからのモード信号MODEが信号入力
端子460より供給される。そして、カウンタ454,
457は、動作モードに応じて構成が変更される。すな
わち、モード0、かつ記録モード時は33進カウンタと
され、モード0、かつ再生モード時は、33進カウンタ
とされ、モード1、かつ記録モード時は9進カウンタと
され、モード1、かつ再生モード時は18進カウンタと
され、モード2、かつ記録モード時は6進カウンタとさ
れ、モード2、かつ再生モード時は12進カウンタとさ
れ、モード3、かつ記録モード時は3進カウンタとさ
れ、さらにモード3、かつ再生モード時は3進カウンタ
とされる。
【0161】このFIFO回路53Cでは、記録モード
時は、データ入力端子452より供給される点順次色差
データCB/CRがディアルポートRAM451に順次書
き込まれると共に、そのデータが出力データレートで順
次読み出されて出力端子453に導出される。また、F
IFO回路53Cでは、再生モード時は、データ入力端
子452より供給される点順次色差データCB/CRがデ
ィアルポートRAM451に順次書き込まれると共に、
そのデータが補間処理され、出力データレートで順次読
み出されて出力端子453に導出される。ここで、補間
処理は同一データが2度読みされることで行われる。
【0162】次に、図26に示すレート変換回路50C
の動作について説明する。
【0163】まず、記録モード時の動作を説明する(図
27の接続状態参照)。端子59T CB,59TCRにそれ
ぞれ供給されるfs1レートの色差データCB(fs1),C
R(fs1)はマルチプレクサ/デマルチプレクサ55Cに供
給されてマルチプレクス処理され、2fs1レートの点順
次色差データCB/CR(2fs1)が形成される。この2fs1
レートの点順次色差データCB/CR(2fs1)はハーフバン
ドフィルタ51Cに供給され、色差データCB(fs1),C
R(fs1)のそれぞれがfs2/4に帯域制限される。このハ
ーフバンドフィルタ51Cより出力される2fs1レート
の点順次色差データCB/CR(2fs1)はレート変換フィル
タ52Cに供給される。レート変換フィルタ52Cで
は、間引き処理およびフィルタ処理が行われ、出力点順
次色差データCB/CR(fs2)を構成する点順次色差デー
タCB/CRが形成される。
【0164】また、レート変換フィルタ52Cより出力
される点順次色差データCB/CRはFIFO回路53C
に供給され、fs2レートの点順次色差データCB/CR(f
s2)が得られる。このFIFO回路53Cより出力され
るfs2レートの点順次色差データCB/CR(fs2)は丸め
処理回路54Cに供給され、スケーリング処理やクリッ
プ処理、丸め処理が施される。そして、丸め処理回路5
4Cより出力されるfs2レートの点順次色差データCB
/CR(fs2)は端子59TC2に導出される。
【0165】次に、再生モード時の動作を説明する(図
28の接続状態参照)。端子59T C2に供給されるfs2
レートの点順次色差データCB/CR(fs2)は0挿入回路
56Cに供給され、fs2/2レートの色差データCB(fs
2),CR(fs2)の各サンプル間に0データが挿入されてf
s2レートの色差データCB(fs2),CR(fs2)からなる2fs
2レートの点順次色差データCB/CR(2fs2)が得られ
る。この0挿入回路56Cより出力される2fs2レート
の点順次色差データCB/CR(2fs2)はハーフバンドフィ
ルタ51Cに供給され、色差データCB(fs2),CR(fs2)
のそれぞれがfs2/4に帯域制限される。
【0166】また、ハーフバンドフィルタ51Cより出
力される2fs2レートの点順次色差データCB/CR(2fs
2)はFIFO回路53Cに供給される。このFIFO回
路53Cでは、データの補間処理が行われ、2fs1レー
トの点順次色差データCB/CR(2fs1)が得られる。この
FIFO回路53Cより出力される2fs1レートの点順
次色差データCB/CR(2fs1)はレート変換フィルタ52
Cに供給される。レート変換フィルタ52Cでは、フィ
ルタ処理が行われ、2fs1レートの出力点順次色差デー
タCB/CR(2fs1)が形成される。
【0167】レート変換フィルタ52Cより出力される
2fs1レートの点順次色差データCB/CR(2fs1)は、丸
め処理回路54Cに供給されてスケーリング処理やクリ
ップ処理、丸め処理が施される。そして、この丸め処理
回路54Cより出力される2fs1レートの点順次色差デ
ータCB/CR(2fs1)はマルチプレクサ/デマルチプレク
サ55Cに供給されてデマルチプレクス処理され、端子
59TCB,59TCRにそれぞれfs1レートの色差データ
B(fs1),CR(fs1)が導出される。
【0168】次に、レート変換回路50Cの具体的な動
作例として、fs2=18fs1/19の場合について説明
する。
【0169】まず、記録モード時(19→9のレート変
換比)の動作例を、図32のスペクトラムダイヤグラム
および図33のタイムチャートを参照して説明する。
【0170】端子59TCB,59TCRに供給される図3
2Aに示すようなスペクトラムのfs1レートの色差デー
タCB(fs1),CR(fs1)[帯域:0〜fs1/2]は、図3
2Bに示すような特性のハーフバンドフィルタ51Cに
よってfs2/2レートに対するナイキスト周波数(fs2
/4)に帯域制限され、図32Cに示すようなスペクト
ラムのfs1レートの色差データCB(fs1),CR(fs1)[帯
域:0〜fs2/4]としてレート変換フィルタ52Cに
供給される。
【0171】例えば、図33Aに示すようなfs1レート
のサンプル列{Bn}で構成される青色差データCB(fs
1)とfs1レートのサンプル列{Rn}で構成される赤色
差データCR(fs1)とが、ハーフバンドフィルタ51C
により、それぞれfs2/2レートに対するナイキスト周
波数(fs2/4)に帯域制限されて、レート変換フィル
タ52Cに供給される。
【0172】レート変換フィルタ52Cでは、入力され
るfs1レートのサンプル列{Bn},{Rn}に対して、
それぞれ図33Bに示すように、各サンプル間を9等分
し、サンプル〈Bm〉,〈Rm〉が存在する点〔図33B
に〇で示す〕は元のサンプル{Bn},{Rn}とし、サ
ンプル〈Bm〉,〈Rm〉が存在しない点に零のサンプル
を挿入し、9×fs1=9fs1レートのサンプル列
{BP},{RP}に変換する。そして、同じく9fs1レ
ートで表されるレート変換フィルタ52Cのインパルス
応答{hP}と、上述の9fs1レートのサンプル列
{BP},{RP}とのコンボリューションをとることに
より、9fs1レートの補間サンプル列を生成する。
【0173】なお、図33Bには、レート変換フィルタ
52Cによる仮想的な補間サンプル列を×で示し、fs2
/2レートの出力サンプル列{BOn},{ROn}を◎で示
してある。
【0174】レート変換フィルタ52Cは、図32Dに
示すように、k×9fs1±fs2/4(k:整数)を通過
帯域とし、それ以外のg×fs1±fs2/4(g:整数)
を阻止帯域とする特性を有する。そして、ハーフバンド
フィルタ51Cから供給されるfs1レートの色差データ
B(fs1),CR(fs1)について、図32Cに示すfs1,2
fs1,・・・,8fs1のfs1サンブリングキャリア成
分を抑圧する。これにより、fs1レートの色差データC
B(fs1),CR(fs1)は、図32Eに示すように、9倍の9
fs1レートにアップレート変換された色差データCB(9f
s1),CR(9fs1)となる。この9fs1レートの色差データ
B(9fs1),CR(9fs1)の帯域特性は、ハーフバンドフィ
ルタ51Cにより規定されたfs2/2レートのナイキス
ト特性となっている。
【0175】ここで、上述した9fs1レートのフィルタ
リング処理は仮想的なもので、実際には、レート変換フ
ィルタ52Cより9fs1レートの信号を19サンプル毎
にダウンサンプルしたfs2/2レートのサンプル列
{BOn },{ROn}が得られる。この場合、上述し
た9fs1レートのインパルス応答{hP}と、9fs1レー
トのサンプル列{BP },{RP}とのコンボリューショ
ンは、サンプル列{BP },{RP}が非零サンプル
{Bm},{Rm}の際のみ実行されればよく、例えば、 BOo =h-9 ・B2 + h0 ・B0 + h9 ・B-2 BO2 =h-8 ・B6 + h1 ・B4 + h10・B2 BO4 =h-7 ・B10 + h2 ・B8 + h11・B6 BO6 =h-6 ・B14 + h3 ・B12 + h12・B10 BO8 =h-5 ・B18 + h4 ・B16 + h13・B14 BO10=h-13・B24 + h-4・B22 + h5 ・B20 BO12=h-12・B28 + h-3・B26 + h6 ・B24 BO14=h-11・B32 + h-2・B30 + h7 ・B28 BO16=h-10・B36 + h-1・B34 + h8 ・B32 ・ ・ ・ の演算が行われる。なお、図32Fはfs2/2レートの
サンプリングキャリアを示している。端子59TC2
は、図32Gに示すようなスペクトラムのfs2/2レー
トの色差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)[帯域:0〜f
s2/4]が点順次色差データCB/CR(fs2)として出力
される。
【0176】ところで、上述したようにハーフバンドフ
ィルタ51Cは、記録モード時には、レート変換フィル
タ52Cによる高域減衰を補正する機能を有している。
そのため、ハーフバンドフィルタ51Cの特性は、図3
2Bに示すように高域が強調される特性となっている。
また、レート変換フィルタ52Cの特性は、図32Dに
示すように、高域が減衰した特性となっている。
【0177】なお、レート変換フィルタ52Cにおける
記録モード時の係数h-13〜h13は、上述したレート変
換フィルタ52Yにおける記録モード時の係数h-13
13と同様に設定される。
【0178】次に、記録モード時(19→9のレート変
換比)におけるレート変換フィルタ52C(図30に図
示)およびFIFO回路53C(図31に図示)の動作
を、図34および図35のタイミングチャートを使用し
て説明する。
【0179】記録モード時には、マスク信号MSKAは
図34Iに示すように、常に“1”の状態にあり、レジ
スタ402-1〜402-7は、クロック信号CK(2fs1)に
よる通常のDフリップフロップ動作をする。また、記録
モード時には、整列信号ALIGN0,ALIGN1は
図34G,Hに示すように常に“0”の状態にあり、セ
レクタ403-1〜403-3,404-1〜404-3は、b
の入力側が出力側に接続される。
【0180】そのため、レート変換フィルタ52Cのデ
ータ入力端子401に、図34Cに示すような2fs1レ
ートの点順次色差データCB/CR(2fs1)を構成するサン
プル列{Bn,Rn}が供給されるとき、セレクタ404
-1,404-2,404-3の出力側には、それぞれ図34
D,E,Fに示すように1クロック時間ずつ順次遅延し
た2fs1レートのサンプル列が得られる。なお、図34
Aは2fs1レートのクロック信号CK(2fs1)を示し、図
34Bはfs1レートのクロック信号CK(fs1)を示して
いる。
【0181】また、記録モード時には、マスク信号MS
KBは図34Jに示すように変化するため、レジスタ4
05-1,405-2,405-3では、それぞれセレクタ4
04 -1,404-2,404-3より出力される色差データ
B,CRの各19サンプル毎に9サンプルに間引き処理
される。そのため、レジスタ405-1,405-2,40
-3の出力側には、それぞれ図34K,L,Mに示すよ
うなサンプル列が得られる。そして、これらのサンプル
列の各サンプルに対して、乗算器406-1,406-2
406-3で、それぞれ図34N,P,Qに示すような係
数ACOEF,BCO EF,CCOEFが並列的に掛算される。
【0182】そして、乗算器406-1,406-2,40
-3の出力データが加算器408に供給されて加算さ
れ、この加算器408からは図34Rに示すように、レ
ート変換回路50Cの出力点順次色差データCB/CR(f
s2)を構成するサンプル列{BOn,ROn}が得られ、
レート変換フィルタ52Cのデータ出力端子410に
は、図34Sに示すようなサンプル列{BOn,ROn
が出力される。
【0183】このようにレート変換フィルタ52Cより
出力されるサンプル列{BOn,ROn}は、図35Dに
示すようにFIFO回路53Cのデータ入力端子452
に供給される。この場合、カウンタ454のカウント
値、従ってディアルポートRAM451の書き込みアド
レス信号WADは例えば図35Eに示すように変化し、
サンプル列{BOn,ROn}はRAM451に順次書き
込まれる。
【0184】また、カウンタ457のカウント値、従っ
てRAM451の読み出しアドレス信号RADは図35
Gに示すように変化し、RAM451より上述のサンプ
ル列{BOn,ROn}の各サンプルがfs2レートで順次
読み出される。したがって、FIFO回路53Cのデー
タ出力端子453には、図35Hに示すようなfs2レー
トのサンプル列{BOn,ROn}が出力される。
【0185】なお、図35Aは2fs1レートのクロック
信号CK(2fs1)を示しており、図35Bはマスク信号M
SKAを示しており、図35Cはマスク信号MSKBを
示している。さらに、図35Fは、fs2レートのクロッ
ク信号CK(fs2)を示している。
【0186】次に、再生モード時(18→19のレート
変換比)の動作例を、図36のスペクトラムダイヤグラ
ムおよび図37のタイムチャートを参照して説明する。
【0187】端子59TC2に供給される点順次色差デー
タCB/CR(fs2)を構成し、図36Aに示すスペクトラ
ムのfs2/2レートの色差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)
[帯域:0〜fs2/4]は、0挿入回路56Cにより各
サンプル間に0データが挿入されて、fs2レートの色差
データCB(fs2),CR(fs2)となる。そして、このfs2レ
ートの色差データCB(fs2),CR(fs2)は、図36Bに示
すような特性のハーフバンドフィルタ51Cによってf
s2/2レートに対するナイキスト周波数(fs2/4)に
帯域制限され、図36Cに示すようなスペクトラムのf
s2レートの色差データCB(fs2),CR(fs2)[帯域:0〜
fs2/4]として、FIFO回路53Cを介してレート
変換フィルタ52Cに供給される。
【0188】すなわち、例えば図37Aに示すようなf
s2/2レートのサンプル列{Ban},{Ran}で構成
される色差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)が、それぞれ
0挿入回路56Cに供給されてサンプル間に0データが
挿入されることでfs2レートに変換され、さらにハーフ
バンドフィルタ51Cによりfs2/2レートに対するナ
イキスト周波数(fs2/4)に帯域制限されて、図37
Aに示すようなfs2レートのサンプル列{Bn},
{Rn}で構成される色差データCB(fs2),CR(fs2)と
なる。そして、このfs2レートのサンプル列{Bn},
{Rn}がレート変換フィルタ52Cに供給される。
【0189】レート変換フィルタ52Cでは、入力され
るfs2レートのサンプル列{Bn},{Rn}に対して、
図37Bに示すように、各サンプル間を19等分し、サ
ンプル〈Bm〉,〈Rm〉が存在する点〔図37Bに〇で
示す〕は元のサンプル{B n},{Rn}とし、サンプル
〈Bm〉,〈Rm〉が存在しない点に零のサンプルを挿入
し、19×fs2=19fs2レートのサンプル列
{BP},{RP}に変換する。そして、同じく19fs2
レートで表されるレート変換フィルタ52Cのインパル
ス応答{hP }と、上述の19fs2レートのサンプル列
{BP},{RP}とのコンボリューションをとることに
より、19fs2レートの補間サンプル列を生成する。な
お、図37Bには、レート変換フィルタ52Cによる仮
想的な補間サンプル列を×で示し、fs1レートの出力サ
ンプル列{BOn},{ROn}を●で示してある。
【0190】レート変換フィルタ52Cは、図36Dに
示すように、k×19fs2±fs2/4(k:整数)を通
過帯域とし、それ以外のg×fs2±fs2/4(g:整
数)を阻止帯域とする特性を有する。そして、ハーフバ
ンドフィルタ51Cから供給されるfs2レートの色差デ
ータCB(fs2),CR(fs2)について、図36Cに示すfs
2,2fs2,・・・,18fs2のfs2サンブリングキャ
リア成分を抑圧する。これにより、fs2レートの色差デ
ータCB(fs2),CR(fs2)は、図36Eに示すように、1
9倍の19fs2レートにアップレート変換された色差デ
ータCB(19fs2),C R(19fs2)となる。この19fs2レー
トの色差データCB(19fs2),CR(19fs2)の帯域特性は、
ハーフバンドフィルタ51Cにより規定されたfs2/2
レートのナイキスト特性となっている。
【0191】ここで、上述した19fs2レートのフィル
タリング処理は仮想的なもので、実際には、レート変換
フィルタ52Cより19fs2レートの信号を18サンプ
ル毎にダウンサンプルしたfs1レートのサンプル列
{BOn},{ROn}が得られる。この場合、上述した
19fs2レートのインパルス応答{hP}と、19fs2レ
ートのサンプル列{BP},{RP}とのコンボリューショ
ンは、サンプル列{BP},{RP}が非零サンプル
{Bm},{Rm}の際のみ実行されればよく、例えば、 BOo =h-19・B2 + h0 ・B0 + h19・B-2 BO2 =h-20・B4 + h-1・B2 + h18・B0 BO4 =h-21・B6 + h-2・B4 + h17・B2 BO6 =h-22・B8 + h-3・B6 + h16・B4 BO8 =h-23・B10 + h-4・B8 + h15・B6 BO10=h-24・B12 + h-5・B10 + h14・B8 BO12=h-25・B14 + h-6・B12 + h13・B10 BO14=h-26・B16 + h-7・B14 + h12・B12 BO16=h-27・B18 + h-8・B16 + h11・B14 ・ ・ ・ の演算が行われる。なお、図36Fはfs1レートのサン
プリングキャリアを示している。端子59TCB,59T
CRには、図36Gに示すようなスペクトラムのfs1レー
トの色差データCB(fs1)、CR(fs1)[帯域:0〜fs2/
4]が2fs1レートの点順次色差データCB/CR(2fs1)
として出力される。
【0192】ところで、上述したようにハーフバンドフ
ィルタ51Cは、再生モード時には、信号処理部6のD
/A変換器61CR,61CB(図1参照)のアパーチャ
効果による高域減衰、さらにはレート変換フィルタ52
Cによる高域減衰を補正する機能を有している。そのた
め、ハーフバンドフィルタ51Cの特性は、図36Bに
示すように高域が強調される特性となっている。また、
レート変換フィルタ52Cの特性は、図36Dに示すよ
うに、高域が減衰した特性となっている。
【0193】なお、レート変換フィルタ52Cにおける
再生モード時の係数h-28〜h28は、上述したレート変
換フィルタ52Yにおける再生モード時の係数h-28
28と同様に設定される。
【0194】次に、再生モード時(18→19のレート
変換比)におけるFIFO回路53C(図31に図示)
およびレート変換フィルタ52C(図30に図示)の動
作を、図38、図39および図40のタイミングチャー
トを使用して説明する。
【0195】FIFO回路53Cのデータ入力端子45
2に、図38Bに示すような2fs2レートのサンプル列
{Bn,Rn}が供給される。なお、図38Aは2fs2レ
ートのクロック信号CK(2fs2)を示し、図38Dは2f
s1レートのクロック信号CK(2fs1)を示している。再生
モード時には、マスク信号MSKBは図38Fに示すよ
うに、常に“1”の状態にある。そのため、カウンタ4
54のカウント値、従ってディアルポートRAM451
の書き込みアドレス信号WADは例えば図38Cに示す
ように変化し、サンプル列{Bn,Rn}はRAM451
に順次書き込まれる。
【0196】また、再生モード時には、マスク信号MS
KAは図38Eに示すように変化するため、カウンタ4
57のカウント値、従ってRAM451の読み出しアド
レス信号RADは図38Gに示すように変化し、RAM
451より上述のサンプル列{Bn,Rn}の各サンプル
が2fs1レートで順次読み出される。この場合、マスク
信号MSKAがクロック信号CK(2fs1)の38クロック
毎に2クロック時間だけ“0”となり、カウンタ457
のカウント動作が停止する。
【0197】そのため、RAM451からはサンプル列
{Bn,Rn}の36サンプル毎に連続した2つのデータ
が2度読みされる。つまり、RAM451からの読み出
し時に、サンプル列{Bn,Rn}の36サンプルが38
サンプルになるように補間処理されることとなる。した
がって、FIFO回路53Cのデータ出力端子453に
は、図38Hに示すような補間処理された2fs1レート
のサンプル列{Bn,Rn}が出力される。
【0198】このようにFIFO回路53Cより出力さ
れる2fs1レートのサンプル列{B n,Rn}は、図39
Dに示すようにレート変換フィルタ52Cのデータ入力
端子401に供給される。なお、図39Aは2fs1レー
トのクロック信号CK(2fs1)を示し、図39Bはマスク
信号MSKAを示し、図39Cはマスク信号MSKBを
示している。
【0199】データ入力端子401に、上述した2fs1
レートのサンプル列{Bn,Rn}が供給されるとき、レ
ジスタ402-1〜402-7の出力側には、それぞれ図3
9D〜Kに示すように1クロック時間ずつ順次遅延した
2fs1レートのサンプル列が得られる。
【0200】ここで、再生モード時には、整列信号AL
GN0,ALIGN1は、図39L,Mに示すように変
化し、セレクタ403-1〜403-3,404-1〜404
-3の接続が制御される。そのため、セレクタ404-1
404-2,404-3の出力側には、それぞれ図39N,
P,Qに示すようにクロック信号CK(2fs1)の1クロッ
ク毎にサンプル{Bn},{Rn}が交互に配置されたサ
ンプル列が得られる。そして、レジスタ405-1,40
-2,405-3の出力側には、それぞれ図40F,G,
Hに示すようなサンプル列が得られる。なお、図40A
は2fs1レートのクロック信号CK(2fs1)を示し、図4
0Bはfs1レートのクロック信号CK(fs1)を示し、図
40C,D,Eはそれぞれセレクタ404-1,40
-2,404 -3の出力側に得られるサンプル列を示して
いる。
【0201】また、レジスタ405-1,405-2,40
-3の出力側に得られるサンプル列の各サンプルに対し
て、乗算器406-1,406-2,406-3で、それぞれ
図40I,J,Kに示すような係数ACOEF,BCOEF,C
COEFが並列的に掛算される。
【0202】そして、乗算器406-1,406-2,40
-3の出力データが加算器408に供給されて加算され
る。この加算器408からは、図40Lに示すようにレ
ート変換回路50Cの出力点順次色差データCB/CR(2
fs1)を構成するサンプル列{Bn,Rn}が得られ、レー
ト変換フィルタ52Cのデータ出力端子410には、図
40Mに示すような2fs1レートのサンプル列{Bn,R
n}が出力される。
【0203】次に、図1に示すディジタルカムコーダの
動作を説明する。
【0204】撮像部1のCCDイメージセンサ1R,1
G,1Bで撮像された赤、緑、青の撮像信号R,G,B
はアナログ信号処理部2に供給され、相関二重サンプリ
ング回路21R,21G,21Bで相関二重サンプリン
グ処理が行われると共に、レベル制御回路22R,22
G,22Bで白バランスや黒バランス等のしベル制御が
行われる。
【0205】また、アナログ信号処理部2より出力され
る赤、緑、青の色信号は、それぞれA/D変換部3を構
成するA/D変換器3R,G,Bに供給され、fs1レー
トのサンプリングクロックによって例えば10ビット語
長のディジタル信号に変換される。このA/D変換部3
より出力されるfs1レートの赤、緑、青の色データR(f
s1),G(fs1),B(fs1)は第1のディジタル演算部4に
供給される。
【0206】そして、第1のディジタルプロセス回路4
1では、色データR(fs1),G(fs1),B(fs1)に対し
て、白黒バランス制御、シェーディング補正、欠陥補正
等の画像処理が行われる。また、第2のディジタルブロ
セス回路42では、色データR(fs1),G(fs1),B(fs
1)に対して、画像強調処理、ベデスタル付加処理、ガン
マ、ニーなどの非線形処理、リニアマトリクス処理が行
われると共に、マトリクス演算処理が行われ、2fs1レ
ートの輝度データY(2fs1)、fs1レートの赤色差データ
R(fs1)、fs1レートの青色差データCB(fs1)が生成
される。この場合、データY(2fs1),CR(fs1),CB(fs
1)は、11ビット語長のデータとして形成される。
【0207】次に、記録再生部7でビデオデータが記録
される記録モード時の動作について説明する。
【0208】この場合、上述したように第2のディジタ
ルプロセス回路42で生成される11ビットのデータY
(2fs1),CR(fs1),CB(fs1)の上位10ビットのデータ
Y(2fs1),CR(fs1),CB(fs1)がアナログ出力用の信号
処理部6に供給される。そして、10ビットのデータY
(2fs1),CR(fs1),CB(fs1)は、それぞれD/A変換器
61Y,61CR,61CBでアナログ信号に変換される
と共に、ナイキストフィルタとして機能するポストフィ
ルタ61PY,61PCR,61PCBでサンプリングキ
ャリア成分が除去されてアナログエンコーダ62に供給
される。そして、アナログエンコーダ62より、コンポ
ーネント信号Y,CR,CBおよびコンポジット信号CS
が出力されると共に、ビューファインダ16に供給する
ためのモニタ信号YVFが出力される。
【0209】また、第2のディジタルプロセス回路42
で生成される11ビットのデータY(2fs1),CB(fs1),
R(fs1)が第2のディジタル演算部5に供給される。そ
して、2fs1レートの輝度データY(2fs1)は、輝度信号
用のレート変換回路50Y(図2参照)でfs2レートの
輝度データY(fs2)にレート変換される。また、fs1レ
ートの色差データCB(fs1),CR(fs1)は、それぞれ色差
信号用のレート変換回路50C(図26参照)でfs2/
2レートの色差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)にレート
変換される。この場合、レート変換回路50Cからはf
s2レートの点順次色差データCB/CR(fs2)として出力
される。そして、第2のディジタル演算部5のレート変
換回路50Y,50Cより出力されるfs2レートのデー
タY(fs2),CB/CR(fs2)が記録再生部7に供給されて
記録される。
【0210】次に、記録再生部7でビデオデータが再生
される再生モード時の動作について説明する。
【0211】記録再生部7より再生されるfs2レートの
輝度データY(fs2)および点順次色差データCB/CR(fs
2)は第2のディジタル演算部5に供給される。そして、
fs2レートの輝度データY(fs2)は、輝度信号用のレー
ト変換回路50Yで2fs1レートの輝度データY(2fs1)
にレート変換される。また、fs2レートの点順次色差デ
ータCB/CR(fs2)を構成するfs2/2レートの色差デー
タCB(fs2/2),CR(fs2/2)は、それぞれfs1レートの色
差データCB(fs1),CR(fs1)にレート変換される。
【0212】また、第2のディジタル演算部5のレート
変換回路50Y,50Cより出力されるデータY(2fs
1),CR(fs1),CB(fs1)は、アナログ出力用の信号処理
部6に供給される。データY(2fs1),CR(fs1),CB(fs
1)は、それぞれD/A変換器61Y,61CR,61CB
でアナログ信号に変換されると共に、ポストフィルタ6
1PY,61PCR,61PCBでサンプリングキャリア
成分が除去されてアナログエンコーダ62に供給され
る。そして、アナログエンコーダ62より、コンポーネ
ント信号Y,CR,CBおよびコンポジット信号CSが出
力されると共に、ビューファインダ16に供給するため
のモニタ信号YVFが出力される。
【0213】ここで、D/A変換器61Y,61CR
61CBにおけるD/A変換処理のために高域減衰、い
わゆるアパーチャ効果が発生することが知られている。
図41は、D/A変換によるアパーチャ効果を示してい
る。fsはサンプリング周波数である。図18IはD/
A変換器61Yにおけるアパーチャ効果を示しており、
図36IはD/A変換器61CR,61CBにおけるアパ
ーチャ効果を示している。なお、図18Hはポストフィ
ルタ61PYの特性を示しており、通過域はフラットで
ある。同様に図36Hはポストフィルタ61PCB,6
1PCRの特性を示しており、通過域はフラットであ
る。
【0214】上述したように、レート変換回路50Yの
ハーフバンドフィルタ51Yは、再生モード時は、レー
ト変換フィルタ52Yの高域減衰を補正する機能を有す
ると共に、D/A変換器61Yにおけるアパーチャ効果
による高域減衰を補正する機能を有している。すなわ
ち、ハーフバンドフィルタ51Yの特性(図18B参
照)と、レート変換フィルタ52Yの特性(図18D参
照)と、D/A変換器61Yにおけるアパーチャ効果特
性(図18I参照)との通過域の積特性が1に近似でき
るように、ハーフバンドフィルタ51Yの特性が設定さ
れている。
【0215】そのため、再生モード時には、ハーフバン
ドフィルタ51Yの特性によって、D/A変換器61Y
のアパーチャ効果による高域減衰(図41の破線斜線部
CP)が補正される。したがって、図18Jにスペクト
ラムを示すポストフィルタ61PYからのアナログ輝度
信号Yの周波数特性は、記録再生部7で再生される輝度
データY(fs2)の周波数特性とほぼ等しくなる。
【0216】また、同様に、レート変換回路50Cのハ
ーフバンドフィルタ51Cは、再生モード時は、レート
変換フィルタ52Cにおける高域減衰を補正する機能を
有すると共に、D/A変換器61CR,61CBにおける
アパーチャ効果による高域減衰を補正する機能を有して
いる。すなわち、ハーフバンドフィルタ51Cの特性
(図36B参照)と、レート変換フィルタ52Cの特性
(図36D参照)と、D/A変換器61CR,61CB
おけるアパーチャ効果特性(図36I参照)との通過域
の積特性が1に近似できるように、ハーフバンドフィル
タ51Cの特性が設定されている。
【0217】そのため、再生モード時には、ハーフバン
ドフィルタ51Cの特性によって、D/A変換器61C
R,61CBのアパーチャ効果による高域減衰が補正され
る。したがって、図36Jにスペクトラムを示すポスト
フィルタ61PCR,61PCBからのアナログ色差信号
B,CRの周波数特性は、記録再生部7で再生される色
差データCB(fs2/2),CR(fs2/2)の周波数特性とほぼ等
しくなる。
【0218】以上説明したように本実施の形態において
は、第2のディジタル演算部5を構成する輝度信号用の
レート変換回路50Yは、レート変換フィルタ52Yと
FIFO回路53Yとを独立して備えるものである。そ
して、記録モード時には、レート変換フィルタ52Yで
間引き処理をした後にフィルタ処理をし、このレート変
換フィルタ51Yの出力データに対してFIFO回路5
3Yで出力データレートにレート変換処理をする。一
方、再生モード時には、FIFO回路53Yで補間処理
をして出力データレートにレート変換処理し、このFI
FO回路53Yの出力データに対してレート変換フィル
タ52Yでフィルタ処理をする。
【0219】また、第2のディジタル演算部5を構成す
る色差信号用のレート変換回路50Cも、レート変換フ
ィルタ52CとFIFO回路53Cとを独立して備える
ものであり、記録モードや再生モード時には、上述した
輝度信号用のレート変換回路50Yと同様に動作する。
【0220】したがって、従来のようにFIFO回路で
構成される複数個のレート変換部を必要とせず、ハード
ウェア規模を縮小でき、コスト削減を図ることができ
る。
【0221】また、本実施の形態においては、記録モー
ド時に、ハーフバンドフィルタ51Y,51Cの特性
が、レート変換フィルタ52Y,52Cにおける高域減
衰を補正するように設定される。そのため、専用の補正
回路を設けることなく、レート変換フィルタ52Y,5
2Cにおける高域減衰による画質の劣化を防止すること
ができる。
【0222】また、本実施の形態においては、再生モー
ド時に、ハーフバンドフィルタ51Y,51Cの特性
が、レート変換フィルタ52Y,52Cにおける高域減
衰を補正すると共に、D/A変換器61Y,61CR
61CBにおけるアパーチャ効果による高域減衰を補正
するように設定される。そのため、専用の補正回路を設
けることなく、アナログ出力信号の周波数特性を記録再
生部7の再生出力信号の周波数特性とほぼ等しくでき、
レート変換フィルタ52Y,52Cにおける高域減衰や
D/A変換器61Y,61CR,61CBにおけるアパー
チャ効果のための高域減衰による画質劣化を防止でき
る。
【0223】なお、上述実施の形態においては、この発
明をディジタルカムコーダに適用したものであるが、レ
ート変換の必要があるその他の機器にも同様に適用でき
ることは勿論である。
【0224】
【発明の効果】この発明によれば、入力ディジタルビデ
オデータ、例えば記録再生部からの再生ディジタルビデ
オデータのデータレートをレート変換部で変換した後に
ディジタル/アナログ変換部でアナログ信号に変換して
出力アナログ信号を得るものであって、レート変換部に
備えられる入力ディジタルビデオデータの帯域を制限す
るフィルタ手段の特性をディジタル/アナログ変換部に
よる高域減衰を補正するように設定するものである。そ
のため、 ディジタル/アナログ変換部による高域減衰
を良好に補正でき、出力アナログ信号の高域が減衰する
ことによる画質劣化を防止できる。しかも、専用の補正
回路を設けるものでなく、コスト削減を図ることができ
る。
【0225】また、入力ディジタルビデオデータの帯域
を制限するフィルタ手段の特性を、出力ディジタルビデ
オデータを構成するビデオデータをフィルタ処理によっ
て生成するレート変換部のデータ処理手段における高域
減衰をも補正するように設定することで、専用の補正回
路を設けることなく、このデータ処理手段における高域
減衰による画質劣化も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態としてのディジタルカム
コーダの構成を示すブロック図である。
【図2】輝度信号用のレート変換回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【図3】輝度信号用のレート変換回路の記録モード時の
接続状態を示すブロック図である。
【図4】輝度信号用のレート変換回路の再生モード時の
接続状態を示すブロック図である。
【図5】輝度信号用のレート変換回路を構成するハーフ
バンドフィルタの構成例を示すブロック図である。
【図6】輝度信号用のレート変換回路を構成するレート
変換フィルタの構成例を示すブロック図である。
【図7】レート変換フィルタ等を構成するレジスタの構
成例を示すブロック図である。
【図8】レート変換フィルタを構成する係数発生器の構
成例を示すブロック図である。
【図9】輝度信号用のレート変換回路を構成するFIF
O回路の構成例を示すブロック図である。
【図10】輝度信号用のレート変換回路の記録モード時
の動作を示すスペクトラムダイヤグラムである。
【図11】輝度信号用のレート変換回路の記録モード時
の動作を示すタイムチャートである。
【図12】輝度信号用のレート変換回路を構成するハー
フバンドフィルタの記録モード時の特性例を示す図であ
る。
【図13】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの記録モード時の特性例を示す図であ
る。
【図14】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの記録モード時の特性例を示す図であ
る。
【図15】輝度信号用のレート変換回路を構成するハー
フバンドフィルタとレート変換フィルタとの記録モード
時の合成特性例を示す図である。
【図16】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの記録モード時の動作を示すタイムチャ
ートである。
【図17】輝度信号用のレート変換回路を構成するFI
FO回路の記録モード時の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図18】輝度信号用のレート変換回路の再生モード時
の動作を示すスペクトラムダイヤグラムである。
【図19】輝度信号用のレート変換回路の再生モード時
の動作を示すタイムチャートである。
【図20】輝度信号用のレート変換回路を構成するハー
フバンドフィルタの再生モード時の特性例を示す図であ
る。
【図21】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの再生モード時の特性例を示す図であ
る。
【図22】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの再生モード時の特性例を示す図であ
る。
【図23】輝度信号用のレート変換回路を構成するハー
フバンドフィルタとレート変換フィルタとの再生モード
時の合成特性例を示す図である。
【図24】輝度信号用のレート変換回路を構成するFI
FO回路の再生モード時の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図25】輝度信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの再生モード時の動作を示すタイムチャ
ートである。
【図26】色差信号用のレート変換回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図27】色差信号用のレート変換回路の記録モード時
の接続状態を示すブロック図である。
【図28】色差信号用のレート変換回路の再生モード時
の接続状態を示すブロック図である。
【図29】色差信号用のレート変換回路を構成するハー
フバンドフィルタの構成例を示すブロック図である。
【図30】色差信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの構成例を示すブロック図である。
【図31】色差信号用のレート変換回路を構成するFI
FO回路の構成例を示すブロック図である。
【図32】色差信号用のレート変換回路の記録モード時
の動作を示すスペクトラムダイヤグラムである。
【図33】色差信号用のレート変換回路の記録モード時
の動作を示すタイムチャートである。
【図34】色差信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの記録モード時の動作を示すタイムチャ
ートである。
【図35】色差信号用のレート変換回路を構成するFI
FO回路の記録モード時の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図36】色差信号用のレート変換回路の再生モード時
の動作を示すスペクトラムダイヤグラムである。
【図37】色差信号用のレート変換回路の再生モード時
の動作を示すタイムチャートである。
【図38】色差信号用のレート変換回路を構成するFI
FO回路の再生モード時の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図39】色差信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの再生モード時の動作を示すタイムチャ
ート(1/2)である。
【図40】色差信号用のレート変換回路を構成するレー
ト変換フィルタの再生モード時の動作を示すタイムチャ
ート(2/2)である。
【図41】D/A変換によるアパーチャ効果(高域減
衰)を示す図である。
【符号の説明】
1・・・撮像部、1R,1G,1B・・・CCDイメー
ジセンサ、2・・・アナログ信号処理部、3・・・A/
D変換部、3R,3G,3B・・・A/D変換器、4・
・・第1のディジタル演算部、5・・・第2のディジタ
ル演算部、6・・・アナログ出力用の信号処理部、7・
・・記録再生部、9・・・タイミングジェネレータ、1
1・・・同期信号発生器、16・・・ビューファイン
ダ、21R,21G,21B・・・相関二重サンプリン
グ回路、22R,22G,22B・・・レベル制御回
路、41・・・第1のディジタルプロセス回路、42・
・・第2のディジタルプロセス回路、50Y・・・輝度
信号用のレート変換回路、51Y・・・ハーフバンドフ
ィルタ、52Y・・・レート変換フィルタ、53Y・・
・FIFO回路、54Y・・・丸め処理回路、55Y・
・・遅延回路、56Y・・・0挿入回路、57Y1〜5
7Y7・・・切換回路、58Y・・・タイミング発生
器、59TY1,59TY2・・・端子、50C・・・色差
信号用のレート変換回路、51C・・・ハーフバンドフ
ィルタ、52C・・・レート変換フィルタ、53C・・
・FIFO回路、54C・・・丸め処理回路、55C・
・・マルチプレクサ/デマルチプレクサ、56C・・・
0挿入回路、57C1〜57C5・・・切換回路、58C
・・・タイミング発生器、58TCB,58TCR,58T
C2・・・端子、61・・・D/A変換部、61Y,61
R,61CB・・・D/A変換器、61PY,61PC
R,61PCB・・・ポストフィルタ、62・・・アナロ
グエンコーダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のデータレートの入力ディジタルビ
    デオデータを第2のデータレートのディジタルビデオデ
    ータに変換するレート変換部と、 上記レート変換部より出力されるディジタルビデオデー
    タをアナログ信号に変換して出力アナログビデオ信号を
    得るディジタル/アナログ変換部とを備え、 上記レート変換部は上記入力ディジタルビデオデータの
    帯域を制限するフィルタ手段を有し、このフィルタ手段
    の特性を上記ディジタル/アナログ変換部による高域減
    衰を補正するように設定することを特徴とするビデオ信
    号出力装置。
  2. 【請求項2】 上記入力ディジタルビデオデータは、デ
    ィジタルビデオデータの記録再生部より出力される再生
    ディジタルビデオデータであることを特徴とする請求項
    1に記載のビデオ信号出力装置。
  3. 【請求項3】 上記レート変換部は、 上記第1のデータレートのディジタルビデオデータを構
    成するビデオデータをフィルタ処理によって生成する第
    1のデータ処理手段と、 上記第1のデータ処理手段とは独立して設けられ、上記
    第1のデータレートのディジタルビデオデータを生成す
    る第2のデータ処理手段とをさらに有し、 上記フィルタ手段の特性を上記第1のデータ処理手段に
    よる高域減衰をも補正するように設定することを特徴と
    する請求項1に記載のビデオ信号出力装置。
  4. 【請求項4】 第1のデータレートのディジタルビデオ
    データを出力するカメラ信号処理部と、 上記カメラ信号処理部より出力される上記第1のデータ
    レートのディジタルビデオデータをアナログ信号に変換
    して出力アナログビデオ信号を得るディジタル/アナロ
    グ変換部と、 第2のデータレートのディジタルビデオデータの記録再
    生を行う記録再生部と、 上記カメラ信号処理部より出力される上記第1のデータ
    レートのディジタルビデオデータを上記第2のデータレ
    ートのディジタルビデオデータに変換して上記記録再生
    部に供給すると共に、上記記録再生部より出力される上
    記第2のデータレートのディジタルビデオデータを上記
    第1のデータレートのディジタルビデオデータに変換し
    て上記ディジタル/アナログ変換部に供給するレート変
    換部とを備え、 上記レート変換部は上記記録再生部より供給される上記
    第2のデータレートのディジタルビデオデータの帯域を
    制限するフィルタ手段を有し、このフィルタ手段の特性
    を上記ディジタル/アナログ変換部による高域減衰を補
    正するように設定することを特徴とするビデオカメラ装
    置。
  5. 【請求項5】 上記レート変換部は、 上記第1のデータレートのディジタルビデオデータを構
    成するビデオデータをフィルタ処理によって生成する第
    1のデータ処理手段と、 上記第1のデータ処理手段とは独立して設けられ、上記
    第1のデータレートのディジタルビデオデータを生成す
    る第2のデータ処理手段とをさらに有し、 上記フィルタ手段の特性を上記第1のデータ処理手段に
    よる高域減衰をも補正するように設定することを特徴と
    する請求項4に記載のビデオカメラ装置。
JP8231192A 1996-08-30 1996-08-30 ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置 Pending JPH1075425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8231192A JPH1075425A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8231192A JPH1075425A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1075425A true JPH1075425A (ja) 1998-03-17

Family

ID=16919786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8231192A Pending JPH1075425A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1075425A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135906A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Canon Inc 画像処理装置及び方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135906A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Canon Inc 画像処理装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI80180C (fi) Anordning foer display av en bild-i-bildtelevisionsdisplay.
EP0423921B1 (en) System and method for conversion of digital video signals
EP0905975B1 (en) Solid state image pick-up apparatus
JPS61224679A (ja) ビデオ信号処理装置
JPH08512440A (ja) 改善された輝度信号対雑音比を有する双方向のテレビジョンフォーマットデジタル信号コンバータ
KR950000322B1 (ko) 적응 필터링 시스템
US4656516A (en) Vertical subsampling and memory synchronization system for a picture within a picture television receiver
JP2003069960A (ja) パノラマ/ウォータガラス機能実現のための映像処理装置およびその実現方法
JP3395311B2 (ja) 双方向レートコンバータ及び撮像装置
EP0895412B1 (en) Apparatus and method for enlarging or reducing of pictures
US5325189A (en) Image processing with a multiple-memory apparatus
JPH1075425A (ja) ビデオ信号出力装置およびビデオカメラ装置
JPH1075423A (ja) レート変換回路
JPH0690466A (ja) デジタル信号処理回路
JPS63180288A (ja) 時間軸圧縮多重伝送用コ−デツク
JP3128998B2 (ja) ディジタルカムコーダ
JP3972478B2 (ja) 撮像装置
JP3511631B2 (ja) 固体撮像装置
JP3511644B2 (ja) 固体撮像装置
JP3736454B2 (ja) 固体撮像装置
JP3455980B2 (ja) 固体撮像装置
JPH036990A (ja) 画像信号処理装置
JPH0817136A (ja) 符号化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060228