JPH1075175A - Pll回路 - Google Patents
Pll回路Info
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- JPH1075175A JPH1075175A JP8229853A JP22985396A JPH1075175A JP H1075175 A JPH1075175 A JP H1075175A JP 8229853 A JP8229853 A JP 8229853A JP 22985396 A JP22985396 A JP 22985396A JP H1075175 A JPH1075175 A JP H1075175A
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- Japan
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- mhz
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 PLL回路において、分周比が大きいと、ル
ープゲインが低くなり、位相ノイズが悪化する。 【解決手段】 電圧制御発振器(VCO)11で生成さ
れる233.15MHzの第2局部発振周波数fvco
を、周波数変換器12で7/8の周波数に変換し、さら
にメインカウンタ13で1/85分周して2.4MHz
の比較周波数として位相比較器14の一方の入力とする
とともに、基準発振器(TCXO)15で生成される1
9.20007104MHzの基準周波数fr をリファ
レンスカウンタ16で1/8分周して2.4MHzの基
準周波数として位相比較器14の他方の入力とする。そ
して、位相比較器14の比較出力をチャージポンプ回路
17およびローパスフィルタ18を介して電圧制御発振
器11の制御入力とする。
ープゲインが低くなり、位相ノイズが悪化する。 【解決手段】 電圧制御発振器(VCO)11で生成さ
れる233.15MHzの第2局部発振周波数fvco
を、周波数変換器12で7/8の周波数に変換し、さら
にメインカウンタ13で1/85分周して2.4MHz
の比較周波数として位相比較器14の一方の入力とする
とともに、基準発振器(TCXO)15で生成される1
9.20007104MHzの基準周波数fr をリファ
レンスカウンタ16で1/8分周して2.4MHzの基
準周波数として位相比較器14の他方の入力とする。そ
して、位相比較器14の比較出力をチャージポンプ回路
17およびローパスフィルタ18を介して電圧制御発振
器11の制御入力とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLL(Phase Loc
ked Loop) 回路に関し、特に標準PHS(Personal Hand
y phone System) のRF段において第2局部発振信号の
生成に用いて好適なPLL回路に関する。
ked Loop) 回路に関し、特に標準PHS(Personal Hand
y phone System) のRF段において第2局部発振信号の
生成に用いて好適なPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】標準PHSでは、そのRF段において、
233.15MHz(正確には、233.14285M
Hz)の第2局部発振周波数fvco を、19.2MHz
を基準周波数fr としてPLL回路を組んで生成するよ
うにしている。このPLL回路では、基本的に、19.
2MHzの基準周波数fr および233.15MHzの
第2局部発振周波数fvco の最大公約数、即ち50kH
zを位相比較器の比較周波数とすることになる。
233.15MHz(正確には、233.14285M
Hz)の第2局部発振周波数fvco を、19.2MHz
を基準周波数fr としてPLL回路を組んで生成するよ
うにしている。このPLL回路では、基本的に、19.
2MHzの基準周波数fr および233.15MHzの
第2局部発振周波数fvco の最大公約数、即ち50kH
zを位相比較器の比較周波数とすることになる。
【0003】図5に、第2局部発振周波数fvco を生成
するPLL回路の従来例を示す。図5において、電圧制
御発振器(VCO)101は、233.15MHzの周
波数を発振する。この発振周波数は、第2局部発振周波
数fvco として導出されるとともに、プリスケーラ10
2で1/64(又は、1/65)の分周比で分周されて
メインカウンタ103およびスワローカウンタ104に
供給される。メインカウンタ103は、プリスケーラ1
02の分周出力をさらに1/72の分周比で分周し、5
0kHzの比較周波数として位相比較器105の一方の
入力とする。
するPLL回路の従来例を示す。図5において、電圧制
御発振器(VCO)101は、233.15MHzの周
波数を発振する。この発振周波数は、第2局部発振周波
数fvco として導出されるとともに、プリスケーラ10
2で1/64(又は、1/65)の分周比で分周されて
メインカウンタ103およびスワローカウンタ104に
供給される。メインカウンタ103は、プリスケーラ1
02の分周出力をさらに1/72の分周比で分周し、5
0kHzの比較周波数として位相比較器105の一方の
入力とする。
【0004】基準発振器106は、水晶発振子を用いて
19.2MHzの基準周波数fr を発振する。この基準
周波数fr は、リファレンスカウンタ107で1/38
4の分周比で分周され、50kHzの基準周波数として
位相比較器105の他方の入力となる。位相比較器10
5は、この基準周波数と比較周波数との位相を比較す
る。この位相比較器105の比較出力は、チャージポン
プ回路108およびローパスフィルタ(LPF)109
を経て、電圧制御発振器101にその制御電圧として与
えられる。電圧制御発振器101では、制御電圧に応じ
て発振周波数が変化する。
19.2MHzの基準周波数fr を発振する。この基準
周波数fr は、リファレンスカウンタ107で1/38
4の分周比で分周され、50kHzの基準周波数として
位相比較器105の他方の入力となる。位相比較器10
5は、この基準周波数と比較周波数との位相を比較す
る。この位相比較器105の比較出力は、チャージポン
プ回路108およびローパスフィルタ(LPF)109
を経て、電圧制御発振器101にその制御電圧として与
えられる。電圧制御発振器101では、制御電圧に応じ
て発振周波数が変化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
従来のPLL回路においては、トランジスタのショット
ノイズ、電流源のノイズ、抵抗のサーマルノイズ等に起
因して発生するジッターが、電圧制御発振器101の発
振周波数を位相変調することによって位相ノイズが発生
する。この位相ノイズは、プリスケーラ102やメイン
カウンタ103の分周比が大きくなるにしたがって悪化
し、PLLのロックアップタイムも伸びることになる。
従来のPLL回路においては、トランジスタのショット
ノイズ、電流源のノイズ、抵抗のサーマルノイズ等に起
因して発生するジッターが、電圧制御発振器101の発
振周波数を位相変調することによって位相ノイズが発生
する。この位相ノイズは、プリスケーラ102やメイン
カウンタ103の分周比が大きくなるにしたがって悪化
し、PLLのロックアップタイムも伸びることになる。
【0006】また、このチャージポンプ回路108のア
ンバランスに起因して第2局部発振周波数fvco から上
下50kHzだけ離れた周波数にスプリアスが立つ。こ
のスプリアスは、信号帯域内のため十分に抑圧する必要
がある。そのためには、ループフィルタであるローパス
フィルタ109として時定数の大きなものを用いる必要
がある。しかしながら、ローパスフィルタ109の時定
数を大きくすると、PLL回路の帰還量が減少し、第2
局部発振周波数fvco の近傍のノイズが増加することに
なる。したがって、fvco ±50kHzのスプリアスを
十分に抑圧し、なおかつ第2局部発振周波数fvco の近
傍のノイズを抑圧することが難しい。
ンバランスに起因して第2局部発振周波数fvco から上
下50kHzだけ離れた周波数にスプリアスが立つ。こ
のスプリアスは、信号帯域内のため十分に抑圧する必要
がある。そのためには、ループフィルタであるローパス
フィルタ109として時定数の大きなものを用いる必要
がある。しかしながら、ローパスフィルタ109の時定
数を大きくすると、PLL回路の帰還量が減少し、第2
局部発振周波数fvco の近傍のノイズが増加することに
なる。したがって、fvco ±50kHzのスプリアスを
十分に抑圧し、なおかつ第2局部発振周波数fvco の近
傍のノイズを抑圧することが難しい。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、位相ノイズを改善
し、ロックアップタイムを早くできるとともに、回路素
子数の大幅な削減および消費電力の大幅な低減を可能と
したPLL回路を提供することにある。
であり、その目的とするところは、位相ノイズを改善
し、ロックアップタイムを早くできるとともに、回路素
子数の大幅な削減および消費電力の大幅な低減を可能と
したPLL回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるPLL回路
は、第1の周波数を発生する電圧制御発振器と、第2の
周波数を発生する基準発振器と、第1の周波数を分周し
て得られる第1の信号と第2の周波数を分周して得られ
る第2の信号との位相を比較する位相比較器とを有し、
この位相比較器の比較出力を電圧制御発振器の制御入力
とするPLL回路であって、第1の信号が第1および第
2の周波数の最大公約数よりも高くかつ第2の周波数の
1/n(nは正の整数)の周波数となる分周比で第1の
周波数を分周する第1の分周手段と、第2の周波数を1
/nに分周する第2の分周手段とを備えた構成となって
いる。
は、第1の周波数を発生する電圧制御発振器と、第2の
周波数を発生する基準発振器と、第1の周波数を分周し
て得られる第1の信号と第2の周波数を分周して得られ
る第2の信号との位相を比較する位相比較器とを有し、
この位相比較器の比較出力を電圧制御発振器の制御入力
とするPLL回路であって、第1の信号が第1および第
2の周波数の最大公約数よりも高くかつ第2の周波数の
1/n(nは正の整数)の周波数となる分周比で第1の
周波数を分周する第1の分周手段と、第2の周波数を1
/nに分周する第2の分周手段とを備えた構成となって
いる。
【0009】上記構成のPLL回路において、第1の分
周手段の分周比を、第1の信号が第1および第2の周波
数の最大公約数よりも高くかつ第2の周波数の整数分の
1の周波数となるように設定することで、第1および第
2の周波数を分周する分周比を従来よりも小さく設定で
きる。この分周比が大きいと、ループゲインが低くな
り、位相ノイズが悪化する。したがって、分周比を小さ
く設定できることで、S/Nを改善できる。
周手段の分周比を、第1の信号が第1および第2の周波
数の最大公約数よりも高くかつ第2の周波数の整数分の
1の周波数となるように設定することで、第1および第
2の周波数を分周する分周比を従来よりも小さく設定で
きる。この分周比が大きいと、ループゲインが低くな
り、位相ノイズが悪化する。したがって、分周比を小さ
く設定できることで、S/Nを改善できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態を示すブロック図である。
図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態を示すブロック図である。
【0011】図1において、電圧制御発振器(VCO)
11は、233.15MHzの周波数を発振する。この
発振周波数は、第2局部発振周波数fvco として導出さ
れるとともに、周波数変換器12で7/8の周波数に変
換されてメインカウンタ13に供給される。メインカウ
ンタ13は、周波数変換器12の変換出力をさらに1/
85の分周比で分周する。このメインカウンタ13の分
周出力は、2.4MHzの比較周波数として位相比較器
14の一方の入力となる。
11は、233.15MHzの周波数を発振する。この
発振周波数は、第2局部発振周波数fvco として導出さ
れるとともに、周波数変換器12で7/8の周波数に変
換されてメインカウンタ13に供給される。メインカウ
ンタ13は、周波数変換器12の変換出力をさらに1/
85の分周比で分周する。このメインカウンタ13の分
周出力は、2.4MHzの比較周波数として位相比較器
14の一方の入力となる。
【0012】基準発振器(TCXO)15は、水晶発振
子を用いて19.2MHzの基準周波数fr を発振す
る。実際には、19.2MHzを+3.7×10-6(+
7.104Hz)だけ高くして19.20007104
MHzに設定する。その理由については、後で詳細に説
明する。この基準周波数fr は、リファレンスカウンタ
16で1/8の分周比で分周され、2.4MHzの基準
周波数として位相比較器14の他方の入力となる。位相
比較器14は、この基準周波数と比較周波数との位相を
比較する。この位相比較器14の比較出力は、チャージ
ポンプ回路17に供給される。
子を用いて19.2MHzの基準周波数fr を発振す
る。実際には、19.2MHzを+3.7×10-6(+
7.104Hz)だけ高くして19.20007104
MHzに設定する。その理由については、後で詳細に説
明する。この基準周波数fr は、リファレンスカウンタ
16で1/8の分周比で分周され、2.4MHzの基準
周波数として位相比較器14の他方の入力となる。位相
比較器14は、この基準周波数と比較周波数との位相を
比較する。この位相比較器14の比較出力は、チャージ
ポンプ回路17に供給される。
【0013】チャージポンプ回路17は、位相比較器1
4から与えられる位相情報(UP/DOWN)によって
パルス幅変調された電流を出力する。この電流は、次段
のループフィルタとしてのローパスフィルタ(LPF)
18で平滑化される。このローパスフィルタ18の直流
出力電圧は、電圧制御発振器11にその制御電圧として
与えられる。電圧制御発振器11では、ローパスフィル
タ18を介して与えられる制御電圧に応じて発振周波数
が変化する。
4から与えられる位相情報(UP/DOWN)によって
パルス幅変調された電流を出力する。この電流は、次段
のループフィルタとしてのローパスフィルタ(LPF)
18で平滑化される。このローパスフィルタ18の直流
出力電圧は、電圧制御発振器11にその制御電圧として
与えられる。電圧制御発振器11では、ローパスフィル
タ18を介して与えられる制御電圧に応じて発振周波数
が変化する。
【0014】上記構成のPLL回路において、本発明の
特徴とするところは、第2局部発振周波数fvco を、そ
の周波数(233.15MHz)と基準周波数fr (1
9.2MHz)との最大公約数(=50kHz)よりも
高く、かつ19.2MHzの1/8の周波数、即ち2.
4MHzとなる分周比で分周した点にある。具体的に
は、第2局部発振周波数fvco を先ず、7/8の周波
数、即ち204.00625MHzに変換し、これをさ
らに1/85の分周比で分周して2.4MHzの周波数
を得ている。
特徴とするところは、第2局部発振周波数fvco を、そ
の周波数(233.15MHz)と基準周波数fr (1
9.2MHz)との最大公約数(=50kHz)よりも
高く、かつ19.2MHzの1/8の周波数、即ち2.
4MHzとなる分周比で分周した点にある。具体的に
は、第2局部発振周波数fvco を先ず、7/8の周波
数、即ち204.00625MHzに変換し、これをさ
らに1/85の分周比で分周して2.4MHzの周波数
を得ている。
【0015】図2に、第2局部発振周波数fvco を7/
8の周波数に周波数変換する周波数変換器12の回路構
成の一例を示す。図2において、3個のD型フリップ・
フロップ(以下、D‐FFと称する)21,22,23
が設けられている。これらD‐FF21,22,23の
各々は、自身のQb出力をD(データ)入力とする。そ
して、入力クロックINが1段目のD‐FF21の負論
理のCK(クロック)入力となる。D‐FF21は、入
力クロックINの立下がりでD入力をQ出力へ送る。
8の周波数に周波数変換する周波数変換器12の回路構
成の一例を示す。図2において、3個のD型フリップ・
フロップ(以下、D‐FFと称する)21,22,23
が設けられている。これらD‐FF21,22,23の
各々は、自身のQb出力をD(データ)入力とする。そ
して、入力クロックINが1段目のD‐FF21の負論
理のCK(クロック)入力となる。D‐FF21は、入
力クロックINの立下がりでD入力をQ出力へ送る。
【0016】1段目のD‐FF21のQ出力は、2段目
のD‐FF22の正論理のCK入力となる。同様に、2
段目のD‐FF22のQ出力は、3段目のD‐FF23
の正論理のCK入力となる。さらに、D‐FF21,2
2,23の各Q出力は、ORゲート24の3入力とな
る。このORゲート24の出力は、D‐FF25のD入
力となる。D‐FF25は、入力クロックINを負論理
のCK入力とする。D‐FF25のQ出力は、ANDゲ
ート26の一入力となる。ANDゲート26は、入力ク
ロックINを他入力とする。以上により、7/8分周器
構成の周波数変換器12が構成される。
のD‐FF22の正論理のCK入力となる。同様に、2
段目のD‐FF22のQ出力は、3段目のD‐FF23
の正論理のCK入力となる。さらに、D‐FF21,2
2,23の各Q出力は、ORゲート24の3入力とな
る。このORゲート24の出力は、D‐FF25のD入
力となる。D‐FF25は、入力クロックINを負論理
のCK入力とする。D‐FF25のQ出力は、ANDゲ
ート26の一入力となる。ANDゲート26は、入力ク
ロックINを他入力とする。以上により、7/8分周器
構成の周波数変換器12が構成される。
【0017】次に、上記構成の周波数変換器12の回路
動作について、図3のタイミングチャートを参照しつつ
説明する。なお、図3において、INは被分周入力とな
る入力クロックを、a,b,cはD‐FF21,22,
23の各Q出力を、dはORゲート24の出力を、eは
D‐FF25のQ出力を、OUTは分周出力となるAN
Dゲート26の出力をそれぞれ示している。
動作について、図3のタイミングチャートを参照しつつ
説明する。なお、図3において、INは被分周入力とな
る入力クロックを、a,b,cはD‐FF21,22,
23の各Q出力を、dはORゲート24の出力を、eは
D‐FF25のQ出力を、OUTは分周出力となるAN
Dゲート26の出力をそれぞれ示している。
【0018】先ず、1個目の入力クロックINが入力さ
れると、その立上がりのタイミングでは1段目,2段
目,3段目のD‐FF21,22,23の各Q出力a,
b,cが高レベル(以下、“H”レベルと称する)、O
Rゲート24の出力dも“H”レベルの状態にあり、A
NDゲート26の一方の入力となるD‐FF25のQ出
力eが低レベル(以下、“L”レベルと称する)の状態
にあることから、ANDゲート26は1個目のクロック
の通過を阻止する。そして、1個目の入力クロックIN
の立下がりのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出
力aが“H”レベルから“L”レベルに遷移すると同時
に、D‐FF25のQ出力eが“L”レベルから“H”
レベルに遷移する。
れると、その立上がりのタイミングでは1段目,2段
目,3段目のD‐FF21,22,23の各Q出力a,
b,cが高レベル(以下、“H”レベルと称する)、O
Rゲート24の出力dも“H”レベルの状態にあり、A
NDゲート26の一方の入力となるD‐FF25のQ出
力eが低レベル(以下、“L”レベルと称する)の状態
にあることから、ANDゲート26は1個目のクロック
の通過を阻止する。そして、1個目の入力クロックIN
の立下がりのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出
力aが“H”レベルから“L”レベルに遷移すると同時
に、D‐FF25のQ出力eが“L”レベルから“H”
レベルに遷移する。
【0019】次に、2個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点ではANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は2個目のクロックを通
過させる。そして、2個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルにそれぞ
れ遷移する。
れると、この時点ではANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は2個目のクロックを通
過させる。そして、2個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルにそれぞ
れ遷移する。
【0020】次に、3個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は3個目のクロックを通
過させる。そして、3個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は3個目のクロックを通
過させる。そして、3個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。
【0021】次に、4個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は4個目のクロックを通
過させる。そして、4個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルに、3段
目のD‐FF23のQ出力aが“L”レベルから“H”
レベルにそれぞれ遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は4個目のクロックを通
過させる。そして、4個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルに、3段
目のD‐FF23のQ出力aが“L”レベルから“H”
レベルにそれぞれ遷移する。
【0022】次に、5個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は5個目のクロックを通
過させる。そして、5個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は5個目のクロックを通
過させる。そして、5個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。
【0023】次に、6個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は6個目のクロックを通
過させる。そして、6個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルにそれぞ
れ遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は6個目のクロックを通
過させる。そして、6個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“L”レベルから“H”レベルに、2段目のD‐FF2
2のQ出力bが“H”レベルから“L”レベルにそれぞ
れ遷移する。
【0024】次に、7個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は7個目のクロックを通
過させる。そして、7個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。この時点で
は、ORゲート24の3入力、即ちD‐FF21,2
2,23の各Q出力a,b,cが全て“L”レベルとな
るため、ORゲート24の出力dも“H”レベルから
“L”レベルに遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は7個目のクロックを通
過させる。そして、7個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで1段目のD‐FF21のQ出力aが
“H”レベルから“L”レベルに遷移する。この時点で
は、ORゲート24の3入力、即ちD‐FF21,2
2,23の各Q出力a,b,cが全て“L”レベルとな
るため、ORゲート24の出力dも“H”レベルから
“L”レベルに遷移する。
【0025】次に、8個目の入力クロックINが入力さ
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は8個目のクロックを通
過させる。そして、8個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで各段のD‐FF21,22,23のQ
出力a,b,cおよびORゲート24の出力dが“L”
レベルから“H”レベルに、D‐FF25のQ出力eが
“H”レベルから“L”レベルにそれぞれ遷移する。
れると、この時点でもANDゲート26の一方の入力と
なるD‐FF25のQ出力eが“H”レベルの状態にあ
ることから、ANDゲート26は8個目のクロックを通
過させる。そして、8個目の入力クロックINの立下が
りのタイミングで各段のD‐FF21,22,23のQ
出力a,b,cおよびORゲート24の出力dが“L”
レベルから“H”レベルに、D‐FF25のQ出力eが
“H”レベルから“L”レベルにそれぞれ遷移する。
【0026】以上の一連の動作により、入力クロックI
Nとなる第2局部発振周波数fvcoを7/8の周波数に
変換する処理が行われる。すなわち、図3のANDゲー
ト26の出力(変換出力)OUTの波形から明らかなよ
うに、連続して入力される8個の入力クロックINの
内、1個目のクロックのみがANDゲート26で通過阻
止され、2個目から8個目のクロックがANDゲート2
6を通過するため、7/8の周波数への周波数変換が実
現されることになる。
Nとなる第2局部発振周波数fvcoを7/8の周波数に
変換する処理が行われる。すなわち、図3のANDゲー
ト26の出力(変換出力)OUTの波形から明らかなよ
うに、連続して入力される8個の入力クロックINの
内、1個目のクロックのみがANDゲート26で通過阻
止され、2個目から8個目のクロックがANDゲート2
6を通過するため、7/8の周波数への周波数変換が実
現されることになる。
【0027】図4は、上述した本実施形態に係るPLL
回路が適用されるPHSのRF段の構成の一例を示すブ
ロック図である。図4において、アンテナ31で受信さ
れた受信波は、アンテナスイッチ(Ant.SW)32
を経てLNA(Low Noise Amplifier) 33で増幅された
後、バンドパスフィルタ(BPF)34を通過すること
で、1.9GHzの周波数成分がミキサ35に供給され
る。ミキサ35では、1.9GHzの高周波信号と第1
局部発振回路36から与えられる1.66GHzの第1
局部発振信号とを混合することにより、その差の周波数
を持った信号が取り出される。
回路が適用されるPHSのRF段の構成の一例を示すブ
ロック図である。図4において、アンテナ31で受信さ
れた受信波は、アンテナスイッチ(Ant.SW)32
を経てLNA(Low Noise Amplifier) 33で増幅された
後、バンドパスフィルタ(BPF)34を通過すること
で、1.9GHzの周波数成分がミキサ35に供給され
る。ミキサ35では、1.9GHzの高周波信号と第1
局部発振回路36から与えられる1.66GHzの第1
局部発振信号とを混合することにより、その差の周波数
を持った信号が取り出される。
【0028】ミキサ35の出力信号は、バンドパスフィ
ルタ37を通過することで243.95MHzの第1中
間周波信号となり、ミキサ28に供給される。ミキサ3
8では、243.95MHzの第1中間周波信号と第2
の局部発振回路39から与えられる233.15MHz
の第2局部発振信号とを混合することにより、その差の
周波数を持った信号が取り出される。ミキサ38の出力
信号は、バンドパスフィルタ40を通過することで1
0.8MHzの第2中間周波信号となり、リミッタ(L
IM)41を経てベースバンドプロセッサ42に供給さ
れる。
ルタ37を通過することで243.95MHzの第1中
間周波信号となり、ミキサ28に供給される。ミキサ3
8では、243.95MHzの第1中間周波信号と第2
の局部発振回路39から与えられる233.15MHz
の第2局部発振信号とを混合することにより、その差の
周波数を持った信号が取り出される。ミキサ38の出力
信号は、バンドパスフィルタ40を通過することで1
0.8MHzの第2中間周波信号となり、リミッタ(L
IM)41を経てベースバンドプロセッサ42に供給さ
れる。
【0029】一方、ベースバンドプロセッサ42から出
力されるI信号およびQ信号は、ミキサ43,44に供
給される。ミキサ43,44には、第2の局部発振回路
39から出力される233.15MHzの第2局部発振
信号が90°移相器45を経ることで、位相差0°およ
び位相差90°の信号として与えられる。これらミキサ
43,44およびその各出力を加算する加算器46によ
って変調器47が構成されている。
力されるI信号およびQ信号は、ミキサ43,44に供
給される。ミキサ43,44には、第2の局部発振回路
39から出力される233.15MHzの第2局部発振
信号が90°移相器45を経ることで、位相差0°およ
び位相差90°の信号として与えられる。これらミキサ
43,44およびその各出力を加算する加算器46によ
って変調器47が構成されている。
【0030】変調器47から出力される被変調波は、ミ
キサ48に供給される。このミキサ48は、第1の局部
発振回路36から1.66GHzの第1局部発振信号が
与えられる。ミキサ48の出力信号は、パワーアンプ4
9で増幅された後、アンテナスイッチ32を介してアン
テナ31に供給され、このアンテナ31から電波として
送信される。
キサ48に供給される。このミキサ48は、第1の局部
発振回路36から1.66GHzの第1局部発振信号が
与えられる。ミキサ48の出力信号は、パワーアンプ4
9で増幅された後、アンテナスイッチ32を介してアン
テナ31に供給され、このアンテナ31から電波として
送信される。
【0031】上記構成の標準PHSのRF段において、
第2の局部発振回路39としては、図1において説明し
た本実施形態に係るPLL回路が用いられる。一方、第
1の局部発振回路36も、第2の局部発振回路39と同
様にPLL回路構成となっている。そして、第1,第2
の局部発振回路36,39は、基準発振器15を共用し
ている。
第2の局部発振回路39としては、図1において説明し
た本実施形態に係るPLL回路が用いられる。一方、第
1の局部発振回路36も、第2の局部発振回路39と同
様にPLL回路構成となっている。そして、第1,第2
の局部発振回路36,39は、基準発振器15を共用し
ている。
【0032】第1の局部発振回路36は、1.66GH
zの第1局部発振周波数を発振する電圧制御発振器(V
CO)51と、この電圧制御発振器51の発振周波数を
分周して300kHzの周波数信号とするプログラマブ
ル分周器(N=1/553352)52と、第2の局部
発振回路39の1/8分周器16の分周出力(2.4M
Hz)をさらに1/8分周して300kHzの周波数信
号する分周器53と、プログラマブル分周器52および
分周器53の各分周出力を位相比較する位相比較器54
と、この位相比較器54の比較出力を電圧制御発振器5
1の制御電圧として与えるチャージポンプ回路55およ
びローパスフィルタ56によって構成されている。
zの第1局部発振周波数を発振する電圧制御発振器(V
CO)51と、この電圧制御発振器51の発振周波数を
分周して300kHzの周波数信号とするプログラマブ
ル分周器(N=1/553352)52と、第2の局部
発振回路39の1/8分周器16の分周出力(2.4M
Hz)をさらに1/8分周して300kHzの周波数信
号する分周器53と、プログラマブル分周器52および
分周器53の各分周出力を位相比較する位相比較器54
と、この位相比較器54の比較出力を電圧制御発振器5
1の制御電圧として与えるチャージポンプ回路55およ
びローパスフィルタ56によって構成されている。
【0033】上述した標準PHSにおいて、第1,第2
の局部発振回路36,39を構成するPLL回路は、
1.66GHz/step 300kHzと233.1
5MHz/step 50kHz、基準周波数としては
両回路に共通の基準発振器(水晶発振器)15で得られ
る19.2MHzを用いている。
の局部発振回路36,39を構成するPLL回路は、
1.66GHz/step 300kHzと233.1
5MHz/step 50kHz、基準周波数としては
両回路に共通の基準発振器(水晶発振器)15で得られ
る19.2MHzを用いている。
【0034】ここで、第2の局部発振回路39の電圧制
御発振器11において、233.15MHzを生成する
には、233.15MHzおよび19.2MHzの最大
公約数は50kHzであるから、分周比Nは、 N=233.15MHz/50kHz=4663 となる。この分周比Nは、ノイズ換算すると、10lo
gNで近似できるので、N=2330なら10log2
≒3〔dB〕、N=1165なら10log4≒6〔d
B〕となり、分周比Nを小さくする程S/Nは良くな
る。
御発振器11において、233.15MHzを生成する
には、233.15MHzおよび19.2MHzの最大
公約数は50kHzであるから、分周比Nは、 N=233.15MHz/50kHz=4663 となる。この分周比Nは、ノイズ換算すると、10lo
gNで近似できるので、N=2330なら10log2
≒3〔dB〕、N=1165なら10log4≒6〔d
B〕となり、分周比Nを小さくする程S/Nは良くな
る。
【0035】また、周波数安定度に関しては、絶対精度
が±3×10-6以下(例えば、1.0GHzでは±5.
7kHz以下)であることが規格で定められている。従
来技術では、この規格を満足するには、N=4663が
必要条件であった。
が±3×10-6以下(例えば、1.0GHzでは±5.
7kHz以下)であることが規格で定められている。従
来技術では、この規格を満足するには、N=4663が
必要条件であった。
【0036】これに対し、本発明では、図1において説
明したように、233.15MHzの第2局部発振周波
数fvco を先ず7/8に周波数変換して204.006
25MHzの周波数を得、これをさらに1/85分周し
て2.4MHz(正確には、2.4000735MH
z)の周波数を得るようにしているので、 N=204.00625MHz/2.4000735M
Hz=85 の分周比Nを実現できる。
明したように、233.15MHzの第2局部発振周波
数fvco を先ず7/8に周波数変換して204.006
25MHzの周波数を得、これをさらに1/85分周し
て2.4MHz(正確には、2.4000735MH
z)の周波数を得るようにしているので、 N=204.00625MHz/2.4000735M
Hz=85 の分周比Nを実現できる。
【0037】これをノイズ換算すると、10log(4
663/85)≒17.4〔dB〕となる。すなわち、
S/Nで約17〔dB〕有利となり、S/Nを大幅に改
善できることになる。さらに、図1の位相比較器14で
の比較周波数が、50kHzから2.4MHzへと48
00倍だけ高くなることにより、後段のローパスフィル
タ18の時定数を高く設定できるので、PLLのロック
アップタイムも大幅に早くなる。
663/85)≒17.4〔dB〕となる。すなわち、
S/Nで約17〔dB〕有利となり、S/Nを大幅に改
善できることになる。さらに、図1の位相比較器14で
の比較周波数が、50kHzから2.4MHzへと48
00倍だけ高くなることにより、後段のローパスフィル
タ18の時定数を高く設定できるので、PLLのロック
アップタイムも大幅に早くなる。
【0038】また、回路を構成する素子数を考えた場
合、図5に示す従来のPLL回路においては、分周比1
/64のプリスケーラ102を構成するのに6個のフリ
ップ・フロップを、分周比1/72のメインカウンタ1
03を構成するのに8個のフリップ・フロップを、スワ
ローカウンタ104を構成するのに6個のフリップ・フ
ロップを、分周比1/384のリファレンスカウンタ1
06を構成するのに10個のフリップ・フロップをそれ
ぞれ必要とし、合計30個のフリップ・フロップを用い
ることになる。
合、図5に示す従来のPLL回路においては、分周比1
/64のプリスケーラ102を構成するのに6個のフリ
ップ・フロップを、分周比1/72のメインカウンタ1
03を構成するのに8個のフリップ・フロップを、スワ
ローカウンタ104を構成するのに6個のフリップ・フ
ロップを、分周比1/384のリファレンスカウンタ1
06を構成するのに10個のフリップ・フロップをそれ
ぞれ必要とし、合計30個のフリップ・フロップを用い
ることになる。
【0039】これに対し、本実施形態に係るPLL回路
では、周波数変換比7/8の周波数変換器12を構成す
るのに4個のフリップ・フロップを、分周比1/85の
メインカウンタ13を構成するのに8個のフリップ・フ
ロップを、分周比1/8のリファレンスカウンタ16を
構成するのに4個のフリップ・フロップをそれぞれ必要
とし、合計16個のフリップ・フロップを用いることに
なる。すなわち、本実施形態によれば、従来技術に比し
てカウンタを構成するフリップ・フロップ数を30個か
ら16個へとほぼ半減できるので、回路を構成する素子
数を大幅に削減できるとともに、消費電流を低減できる
ことになる。
では、周波数変換比7/8の周波数変換器12を構成す
るのに4個のフリップ・フロップを、分周比1/85の
メインカウンタ13を構成するのに8個のフリップ・フ
ロップを、分周比1/8のリファレンスカウンタ16を
構成するのに4個のフリップ・フロップをそれぞれ必要
とし、合計16個のフリップ・フロップを用いることに
なる。すなわち、本実施形態によれば、従来技術に比し
てカウンタを構成するフリップ・フロップ数を30個か
ら16個へとほぼ半減できるので、回路を構成する素子
数を大幅に削減できるとともに、消費電流を低減できる
ことになる。
【0040】PHS用送受信周波数は、基地局システム
で決まっている。すなわち、ch1;1895.15M
Hz〜ch77;1917.95KHzであり、この周
波数範囲内で300kHzステップで各チャンネルが割
り当てられている。ここで、この規格に対して、本実施
形態が絶対精度±3×10-6以下の規格を満たすか否か
を、ch1とch77について考察する。
で決まっている。すなわち、ch1;1895.15M
Hz〜ch77;1917.95KHzであり、この周
波数範囲内で300kHzステップで各チャンネルが割
り当てられている。ここで、この規格に対して、本実施
形態が絶対精度±3×10-6以下の規格を満たすか否か
を、ch1とch77について考察する。
【0041】先ず、ch1では、1.89515000
GHzの要求周波数に対し、実際には1.895149
869GHzであり、絶対精度が−0.07×10
-6(−131Hz)である。ch77では、1.917
95000GHzの要求周波数に対し、実際には1.9
17949954GHzであり、絶対精度が−0.02
×10-6(−46Hz)である。すなわち、絶対精度が
最大であったch1でも、±3×10-6以下の規格を充
分満足できる。
GHzの要求周波数に対し、実際には1.895149
869GHzであり、絶対精度が−0.07×10
-6(−131Hz)である。ch77では、1.917
95000GHzの要求周波数に対し、実際には1.9
17949954GHzであり、絶対精度が−0.02
×10-6(−46Hz)である。すなわち、絶対精度が
最大であったch1でも、±3×10-6以下の規格を充
分満足できる。
【0042】以上の説明では、第2の局部発振回路39
において、位相比較器14での比較周波数を2.4MH
zに設定することにより、電圧制御発振器11で23
3.15MHzの第2局部発振周波数fvco を生成する
としたが、実際には、周波数変換器12の周波数変換比
が7/8であることから、 fvco =2.4MHz×85×(8/7)=233.1
42863MHz となる。これに伴い、第2中間周波信号の周波数10.
8MHzにも若干のずれが生じる。
において、位相比較器14での比較周波数を2.4MH
zに設定することにより、電圧制御発振器11で23
3.15MHzの第2局部発振周波数fvco を生成する
としたが、実際には、周波数変換器12の周波数変換比
が7/8であることから、 fvco =2.4MHz×85×(8/7)=233.1
42863MHz となる。これに伴い、第2中間周波信号の周波数10.
8MHzにも若干のずれが生じる。
【0043】具体的には、受信時においては、現状で
は、基準発振器19の発振周波数を19.2MHzとす
ると、ch1の場合は、受信周波数1895.15MH
zに対して第1局部発振周波数が1651.2MHzで
あるため、第2中間周波信号の周波数IF2は、 IF2=1895.15−1651.2−233.15
=10.8MHz となる。
は、基準発振器19の発振周波数を19.2MHzとす
ると、ch1の場合は、受信周波数1895.15MH
zに対して第1局部発振周波数が1651.2MHzで
あるため、第2中間周波信号の周波数IF2は、 IF2=1895.15−1651.2−233.15
=10.8MHz となる。
【0044】また、ch77の場合には、受信周波数1
917.95MHzに対して第1局部発振周波数が16
74.0MHzであるため、第2中間周波信号の周波数
IF2は、 IF2=1917.95−1674.0−233.15
=10.8MHz となる。
917.95MHzに対して第1局部発振周波数が16
74.0MHzであるため、第2中間周波信号の周波数
IF2は、 IF2=1917.95−1674.0−233.15
=10.8MHz となる。
【0045】これに対し、本実施形態においては、基準
発振器19の発振周波数を19.20007104(=
19.2×1.0000037)MHzとすると、ch
1の場合は、受信周波数1895.15MHzに対して
第1局部発振周波数が1651.20611MHzであ
るため、第2中間周波信号の周波数IF2は、 IF2=1895.15−1651.20611−23
3.142863=10.80103MHz となる。
発振器19の発振周波数を19.20007104(=
19.2×1.0000037)MHzとすると、ch
1の場合は、受信周波数1895.15MHzに対して
第1局部発振周波数が1651.20611MHzであ
るため、第2中間周波信号の周波数IF2は、 IF2=1895.15−1651.20611−23
3.142863=10.80103MHz となる。
【0046】また、ch77の場合には、受信周波数1
917.95MHzに対して第1局部発振周波数が16
74.00619MHzであるため、第2中間周波信号
の周波数IF2は、 IF2=1917.95−1674.00619−23
3.142863=10.80095MHz となる。
917.95MHzに対して第1局部発振周波数が16
74.00619MHzであるため、第2中間周波信号
の周波数IF2は、 IF2=1917.95−1674.00619−23
3.142863=10.80095MHz となる。
【0047】すなわち、受信時の周波数に関しては、c
h1では+1.03kHzのずれとなり、ch77では
+950Hzのずれとなる。この最大+1.03kHz
の第2中間周波信号IF2のずれ量は、±150kHz
の復調範囲内を充分に満足しており、充分復調できるた
め、実用上何ら問題となることはない。
h1では+1.03kHzのずれとなり、ch77では
+950Hzのずれとなる。この最大+1.03kHz
の第2中間周波信号IF2のずれ量は、±150kHz
の復調範囲内を充分に満足しており、充分復調できるた
め、実用上何ら問題となることはない。
【0048】一方、送信時においては、現状では、基準
発振器19の発振周波数を19.2MHz、第2局部発
振周波数を233.15MHzとすると、ch1の場合
は、第1局部発振周波数が1662.0MHzであるた
め、送信周波数ftxは、 ftx=1662.0+233.15=1895.15M
Hz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.8MHzであるため、 ftx=1684.8+233.15=1917.95M
Hz となる。
発振器19の発振周波数を19.2MHz、第2局部発
振周波数を233.15MHzとすると、ch1の場合
は、第1局部発振周波数が1662.0MHzであるた
め、送信周波数ftxは、 ftx=1662.0+233.15=1895.15M
Hz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.8MHzであるため、 ftx=1684.8+233.15=1917.95M
Hz となる。
【0049】これに対し、第2の局部発振回路39の周
波数変換器12の周波数変換比が7/8であることに伴
って第2局部発振周波数fvco が233.142863
MHzであるとすると、ch1の場合は、第1局部発振
周波数が1662.0MHzであるため、送信周波数f
txは、 ftx=1662.0+233.142863=189
5.142863MHz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.8MHzであるため、 ftx=1684.8+233.142863=191
7.942863MHz となる。
波数変換器12の周波数変換比が7/8であることに伴
って第2局部発振周波数fvco が233.142863
MHzであるとすると、ch1の場合は、第1局部発振
周波数が1662.0MHzであるため、送信周波数f
txは、 ftx=1662.0+233.142863=189
5.142863MHz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.8MHzであるため、 ftx=1684.8+233.142863=191
7.942863MHz となる。
【0050】すなわち、第2局部発振周波数fvco が2
33.142863MHzの場合には、いずれのチャン
ネルにおいても第2局部発振周波数fvco の差分(=2
33.15−233.142863)だけ負側にずれる
ことになる。これは、−3.7×10-6を越えるずれ量
となり、絶対精度±3×10-6以下の規格を満たさない
ことになる。
33.142863MHzの場合には、いずれのチャン
ネルにおいても第2局部発振周波数fvco の差分(=2
33.15−233.142863)だけ負側にずれる
ことになる。これは、−3.7×10-6を越えるずれ量
となり、絶対精度±3×10-6以下の規格を満たさない
ことになる。
【0051】上記の不具合を解消するために、本実施形
態では、図1において説明したように、第1の局部発振
回路36および第2の局部発振回路39に共用する基準
発振器15で生成する基準周波数fr を、本来の19.
2MHzよりも+3.7×10-6(+7.104Hz)
だけ高い19.20007104MHzに設定するよう
にしている。
態では、図1において説明したように、第1の局部発振
回路36および第2の局部発振回路39に共用する基準
発振器15で生成する基準周波数fr を、本来の19.
2MHzよりも+3.7×10-6(+7.104Hz)
だけ高い19.20007104MHzに設定するよう
にしている。
【0052】これによれば、第2局部発振周波数を23
3.142863MHzとすると、ch1の場合には、
基準周波数fr が19.200071MHzであること
により、第1局部発振周波数が1662.00615M
Hzとなるため、送信周波数ftxは、 ftx=1662.00615+233.142863=
1895.149869MHz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.80623MHzとなるため、 ftx=1684.80623+233.142863=
1917.949954MHz となる。
3.142863MHzとすると、ch1の場合には、
基準周波数fr が19.200071MHzであること
により、第1局部発振周波数が1662.00615M
Hzとなるため、送信周波数ftxは、 ftx=1662.00615+233.142863=
1895.149869MHz となり、ch77の場合には、第1局部発振周波数が1
684.80623MHzとなるため、 ftx=1684.80623+233.142863=
1917.949954MHz となる。
【0053】すなわち、基準発振器15の基準周波数f
r を+3.7×10-6(+7.104Hz)だけ高く設
定したことにより、ch1では−131Hz(−0.0
7×10-6)のずれとなり、ch77では−46Hz
(−0.02×10-6)のずれとなる。この最大−0.
07×10-6のずれは、絶対精度±3×10-6以下の規
格を充分満足することになる。また、先述したように、
受信時においても、第2中間周波信号IF2のずれを最
小限に抑えることができる。
r を+3.7×10-6(+7.104Hz)だけ高く設
定したことにより、ch1では−131Hz(−0.0
7×10-6)のずれとなり、ch77では−46Hz
(−0.02×10-6)のずれとなる。この最大−0.
07×10-6のずれは、絶対精度±3×10-6以下の規
格を充分満足することになる。また、先述したように、
受信時においても、第2中間周波信号IF2のずれを最
小限に抑えることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
位相比較器に入力される信号の分周比を大きく設定した
ことにより、S/Nを改善できるとともに、位相比較器
の比較周波数が高くなるため、ロックアップタイムを早
くできる。しかも、分周器を構成するフリップ・フロッ
プが少なくて済むので、回路を構成する素子数を削減で
きるとともに、消費電流を低減できることにもなる。
位相比較器に入力される信号の分周比を大きく設定した
ことにより、S/Nを改善できるとともに、位相比較器
の比較周波数が高くなるため、ロックアップタイムを早
くできる。しかも、分周器を構成するフリップ・フロッ
プが少なくて済むので、回路を構成する素子数を削減で
きるとともに、消費電流を低減できることにもなる。
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】周波数変換器の構成の一例を示すブロック図で
ある。
ある。
【図3】周波数変換器の回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
ミングチャートである。
【図4】本発明が適用される標準PHSのRF段の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図5】従来例を示すブロック図である。
11,51 電圧制御発振器(VCO) 12 周波
数変換器 13,52 メインカウンタ 14,54 位相比較
器 15 基準発振器(TCXO) 16 リファレンス
カウンタ 17,55 チャージポンプ回路 18,56 ロー
パスフィルタ 21〜23,25 D型フリップ・フロップ 35,38,43,44,48 ミキサ 36 第1
の局部発振回路 39 第2の局部発振回路 42 ベースバンドプロ
セッサ 45 90°移相器 47 変調器
数変換器 13,52 メインカウンタ 14,54 位相比較
器 15 基準発振器(TCXO) 16 リファレンス
カウンタ 17,55 チャージポンプ回路 18,56 ロー
パスフィルタ 21〜23,25 D型フリップ・フロップ 35,38,43,44,48 ミキサ 36 第1
の局部発振回路 39 第2の局部発振回路 42 ベースバンドプロ
セッサ 45 90°移相器 47 変調器
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の周波数を発生する電圧制御発振器
と、第2の周波数を発生する基準発振器と、前記第1の
周波数を分周して得られる第1の信号と前記第2の周波
数を分周して得られる第2の信号との位相を比較する位
相比較器とを有し、前記位相比較器の比較出力を前記電
圧制御発振器の制御入力とするPLL回路であって、 前記第1の信号が前記第1の周波数および前記第2の周
波数の最大公約数よりも高くかつ前記第2の周波数の1
/n(nは正の整数)の周波数となる分周比で前記第1
の周波数を分周する第1の分周手段と、 前記第2の周波数を1/nに分周する第2の分周手段と
を備えたことを特徴とするPLL回路。 - 【請求項2】 前記第1の周波数は233.15MH
z、前記第2の周波数は19.2MHzであり、 前記第1の分周手段は、前記第1の周波数を7/8の周
波数に変換する周波数変換器と、前記周波数変換器の出
力を1/85の分周比で分周する分周器とからなり、 前記第2の分周手段は、前記第2の周波数を1/8の分
周比で分周する分周器からなることを特徴とする請求項
1記載のPLL回路。 - 【請求項3】 前記基準発振器は、前記第2の周波数と
して約19.200071MHzの周波数を発生するこ
とを特徴とする請求項2記載のPLL回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229853A JPH1075175A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | Pll回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229853A JPH1075175A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | Pll回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1075175A true JPH1075175A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16898718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8229853A Pending JPH1075175A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | Pll回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1075175A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008099097A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Mitsubishi Electric Corp | クロック位相シフト装置 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP8229853A patent/JPH1075175A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008099097A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Mitsubishi Electric Corp | クロック位相シフト装置 |
JP4686432B2 (ja) * | 2006-10-13 | 2011-05-25 | 三菱電機株式会社 | クロック位相シフト装置 |
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