JPH1073185A - 螺旋案内路付き管 - Google Patents

螺旋案内路付き管

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JPH1073185A
JPH1073185A JP8288227A JP28822796A JPH1073185A JP H1073185 A JPH1073185 A JP H1073185A JP 8288227 A JP8288227 A JP 8288227A JP 28822796 A JP28822796 A JP 28822796A JP H1073185 A JPH1073185 A JP H1073185A
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pipe
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spiral guide
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Hirohide Nakagawa
裕英 中川
Keiichi Ishida
敬一 石田
Yoshikazu Marushita
芳和 丸下
Toshihide Nonaka
俊秀 野中
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下水を螺旋状に流下させる螺旋案内路が破損し
たような場合にも、容易に取り替えることができる。 【解決手段】中空の軸管部22の周囲に螺旋案内路23
が設けられた案内体20が、管本体部10内に挿入され
て支持されている。螺旋案内路23の外周縁部には、帯
状の弾性体21が、全長にわたって一体的に取り付けら
れている。弾性体21は、管本体部10の内周面に圧接
されて案内体20全体を管本体部10内に支持してい
る。螺旋案内路23の下端部は、管本体部10の下端部
にボルト12によって取り付けられた支持ブロック11
上に支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自然流下
式の垂直下水管路等に使用され、流下する流体を減衰さ
せるために流体を螺旋状に案内する螺旋案内路が内部に
設けられた螺旋案内路付き管に関する。
【0002】
【従来の技術】地表勾配が急な場所では、通常、適当な
間隔をあけてマンホールを設置して、各マンホール間の
管路に段差が形成された段差式の下水路が形成されてい
る。しかし、このような段差式の下水路は、施工が容易
ではなく、工期も長期にわたるために工事費がかさむと
いう問題がある。
【0003】このために、このような段差式の下水路に
替わって、下水管路を垂直に配置した垂直下水管路(ド
ロップシャフト)を使用する方法が開発されている。ま
た、特開平8−41915号公報には、このような垂直
下水管路において、流下する流体を減衰させるために、
流体を螺旋状に案内する螺旋案内路を内部に設ける構成
が開示されている。
【0004】垂直下水管路に使用される螺旋案内路付き
管は、直管状の管本体部の軸心部に、中空管状の軸管部
が同心状態で配置されており、管本体部と軸管部との間
に、螺旋状の螺旋案内路がほぼ全長にわたって取り付け
られている。螺旋案内路の外周面および内周面は、管本
体部の内周面および軸管部の外周面に、それぞれ、一体
的に取り付けられている。
【0005】このような螺旋案内路付き管では、その上
端部から流入する下水等の流体は、螺旋案内路に沿って
流下する間に減衰状態とされる。従って、マンホールの
底部等が、流下する流体によって強い衝撃を受けるおそ
れがなく、マンホールの底部の摩耗が抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、管本体
部内に配置された螺旋案内路は、その上端部が、管本体
部内に流入する流体によって強い衝撃を受ける。また、
螺旋案内路の下端部においても、流体が高速で流下する
ために強い衝撃を受ける。このために、長期にわたって
使用すると、螺旋案内路は、その表面が摩耗したり、疲
労の蓄積によって破損するおそれがある。螺旋案内路付
き管は、通常、繊維強化樹脂によって、螺旋案内路およ
び直管本体部が一体に成形されているために、螺旋案内
路が破損することによって、螺旋案内路付き管全体を取
り替えなければならず、取り替え作業が大がかりにな
り、容易でないという問題がある。しかも、螺旋案内路
付き管を取り替える場合には、垂直下水管路における下
水の流下を停止させなければならず、取り替え作業に長
時間を要すると、周辺地域に多大な影響が及ぶおそれが
ある。
【0007】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、内部を流下する流体の衝撃によっ
て螺旋案内路が破損したような場合にも、螺旋案内路の
みを容易に取り替えることができ、従って、螺旋案内路
の取り替え作業を短時間で終了させることができる螺旋
案内路付き管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
本発明(以下、この発明のみを指すときは本発明1とい
う)は、直管状になった管本体部内に、軸心部が空洞に
なった螺旋状の螺旋案内路が設けられた螺旋案内路付き
管であって、螺旋案内路の外周縁部に、管本体部の内周
面に圧接されて螺旋案内路を管本体部内に支持する弾性
体が取り付けられている螺旋案内路付き管である。
【0009】本願の請求項2に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明2という)は、前記管本
体部の内周面には、螺旋案内路の一方の端部を支持する
支持体が取り付けられている本発明1に記載の螺旋案内
路付き管である。
【0010】本願の請求項3に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明3という)は、前記弾性
体は帯状をしており、螺旋案内路の外周縁部の全長にわ
たって一体的に取り付けられている本発明1に記載の螺
旋案内路付き管である。
【0011】本願の請求項4に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明4という)は、前記弾性
体はブロック状になっており、複数の弾性体が、螺旋案
内路の外周縁部に、一定の間隔をあけて取り付けられて
いる本発明1に記載の螺旋案内路付き管である。
【0012】本願の請求項5に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明5という)は、前記弾性
体は帯状をしており、螺旋案内路の外周縁部に着脱可能
に支持されている本発明1に記載の螺旋案内路付き管で
ある。
【0013】本願の請求項6に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明6という)は、直管状に
なった管本体部内に、軸心部が空洞になった螺旋状の螺
旋案内路が設けられた螺旋案内路付き管であって、螺旋
案内路の外周面に、管本体部の内周面に水膨張により圧
接される水膨張性弾性体が取り付けられている螺旋案内
路付き管である。
【0014】本願の請求項7に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指すときは本発明7という)は、前記螺旋
案内路の流入側あるいは流出側が、管本体部の内周面と
仮着されていることを特徴とする本発明6に記載の螺旋
案内路付き管である。
【0015】
【作用】本発明の螺旋案内路付き管は、螺旋案内路の外
周縁部に、管本体部の内周面に圧接されて螺旋案内路を
管本体部内に支持する弾性体が取り付けられていること
により、内部を流下する流体の衝撃によって螺旋案内路
が破損したような場合にも、管本体部内より螺旋案内路
の外周縁に弾性体が取り付けられた案内体を上方に引き
抜き、新たな案内体を挿入することにより容易に取り替
えることができ、従って、螺旋案内路の取り替え作業を
短時間で終了させることができる。
【0016】本発明の弾性体として水膨張性弾性体を用
いた螺旋案内路付き管は、螺旋案内路の外周面に水膨張
性弾性体を取り付けた案内体を管本体部内に挿入すると
きに、水膨張性弾性体を低体積状態のままにしておいて
案内体の外径を管本体部の内径よりも小さくすることが
できるので、その挿入作業が容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の螺旋案
内路付き管の実施の形態の一例を示す一部縦断面図、図
2はその平面図である。この螺旋案内路付き管は、直管
状の管本体部10と、この管本体部10内に取り付けら
れた案内体20とを有している。
【0018】管本体部10は、例えば、強化プラスチッ
クモルタル複合管によって、内径500mmに形成され
ている。
【0019】案内体20は、図3に示すように、管本体
部10の軸心部を挿通するように配置される中空の軸管
部22と、この軸管部22の外周面と管本体部10の内
周面との間に螺旋状に設けられた螺旋案内路23とを有
している。
【0020】軸管部22は、管本体部10と同様の長さ
を有する直管状になっており、その内部は中空になって
いる。螺旋案内路23の内周面は、軸管部22の外周面
に、その全長にわたって一体的に取り付けられている。
【0021】螺旋案内路23の外周縁部には、その全長
にわたって、帯状の弾性体21が取り付けられている。
この弾性体21は、管本体部10の内周面に圧接される
ことによって、螺旋案内路23を管本体部10内に支持
している。螺旋案内路23の外周面には、図4に示すよ
うに、この突条21aを支持する断面コ字状の凹溝23
aが、全周にわたって設けられており、また、弾性体2
1の内周面には、螺旋案内路23の凹溝23a内に全周
にわたって嵌合するように内方に突出した突条21aが
全周にわたって設けられている。そして、弾性体21の
突条21aが、螺旋案内路23の凹溝23a内に、全周
にわたって嵌合されて、接着剤によって一体的に接着さ
れている。
【0022】軸管部22および螺旋案内路23は、例え
ば、繊維強化樹脂を使用したハンドレイアップ法によっ
て、螺旋案内路23の外径が492mm、軸管部22の
外径が200mm、螺旋案内路23のピッチが250m
mとなるように、厚さ8mmに一体成形されている。螺
旋案内路23の外周面には、全周にわたって凹溝23a
が形成されている。
【0023】螺旋案内路23の外周縁に取り付けられた
弾性体21は、例えば、スチレン−ブタジエンゴムによ
って、内周面に突条21aが全周にわたって設けられた
形状に構成されている。弾性体21の厚さ(螺旋案内路
23の外周面からの突出高さ)は5mmとされ、管本体
部10内に案内体20全体が挿入された際に1mm圧縮
されて、管本体部10の内周面に圧接された弾性体21
がその弾性力によって螺旋案内路23および軸管部22
を管本体部10内に支持し得るように設定されている。
尚、弾性体21の厚さは、管本体部10の内径によって
異なるが、通常は、管本体部10の内径の0.5〜15
%程度とされる。
【0024】管本体部10内に挿入された案内体20
は、図2に示すように、その下端部における螺旋案内路
23の下面が、管本体部10の内周面に取り付けられた
4つの支持ブロック11によって支持されている。各支
持ブロック11は、例えば、ステンレスによって構成さ
れており、管本体部10の内周面に、螺旋案内路23の
螺旋方向に沿って等しい間隔をあけて配置されている。
各支持ブロック11は、管本体部10の外周面から挿入
された1本のボルト12によって、管本体部10に対し
て固定的に取り付けられている。各支持ブロック11を
支持する各ボルト12の周囲には、シリコンが充填され
ることによって水密状態にシールされている。
【0025】このような構成の螺旋案内路付き管を製造
する場合には、管本体部10と案内体20とが、それぞ
れ別個に製造される。そして、製造された管本体部10
内に案内体20が挿入される。この場合、螺旋案内路2
3の外周縁に取り付けられた弾性体21が、管本体部1
0内周面に圧接された状態で、管本体部10の内周面を
摺動して管本体部10内に挿入される。弾性体21は、
内周面に設けられた突条21aが、螺旋案内路23の外
周面の凹溝23a内に嵌合した状態になっているため
に、管本体部10の内周面を摺動する場合にも、螺旋案
内路23から外れるおそれがない。
【0026】管本体部10内に案内体20が挿入される
と、案内体20の下端部における螺旋案内体23の下面
に、4つの支持ブロック11が当接されて、各支持ブロ
ック11が、各ボルト12にて管本体部10に取り付け
られる。そして、各ボルト12の周囲にシリコンをそれ
ぞれ注入されてシール状態とされる。これにより、螺旋
案内路付き管が得られる。
【0027】このような螺旋案内路付き管は、例えば、
下水道用の縦管として、複数本がマンホール内に垂直に
配置され、各螺旋案内路付き管同士が相互に同軸状態で
接合される。マンホール内に進入する下水は、螺旋案内
路付き管の上端部内に流入して、案内体20の螺旋案内
路23に沿って、螺旋状に流下する。螺旋案内路23に
沿って流下する下水は、螺旋状に流下する間に減衰され
た状態になり、従って、流下する下水によってマンホー
ルの底部に強い衝撃が加わるおそれがない。
【0028】このような構成の螺旋案内路付き管は、螺
旋案内路23が摩耗したような場合には、管本体部10
に対して案内体20のみが上方に引き抜かれて、新たな
案内体20が管本体部10内に挿入されることにより、
螺旋案内路23が取り替えられるようになっている。従
って、螺旋案内路23の取り替え作業が著しく容易にな
り、作業時間は著しく短縮される。なお、弾性体21
は、内周面に設けられた突条21aが、螺旋案内路23
の外周面の凹溝23a内に嵌合した状態になっているた
めに、案内体20を管本体部10内から引き抜く際に
も、弾性体21が螺旋案内路23から外れるおそれがな
い。
【0029】管本体部10としては、特に材質が限定さ
れるものではないが、高強度であることが好ましく、金
属、合成樹脂、コンクリート等によって構成される。
【0030】案内体20の軸管部22および螺旋案内路
23は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等によって好適に
構成される。熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂、
オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン
等)、メタクリル樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂と
しては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、エポキシ樹脂等が用いられ、さらに、これらの樹脂
を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維、アラ
ミド繊維、ビニロン繊維等の繊維によって強化したもの
も使用することができる。また、金属によって成形する
こともできる。
【0031】弾性体21は、管本体部10の内周面に圧
接されて案内体20全体を管本体部10内に支持し得る
弾性力を有していればよく、合成ゴム、天然ゴム等によ
って構成される。
【0032】なお、案内体20の軸心部を挿通する軸管
部22の周面に、螺旋案内路23のピッチ間に位置する
ように、貫通孔をそれぞれ設けるようにすれば、螺旋案
内路23に沿って流下する下水が螺旋案内路23のピッ
チ間の空気を圧縮しても、その空気が各貫通孔から軸管
部22内に排出されるために、螺旋案内路23に沿っ
て、円滑に下水を流下させることができる。
【0033】図5は、本発明の螺旋案内路付き管の他の
実施の形態を示す平面図である。この実施の形態では、
案内体20の螺旋案内路23の外周縁には、周方向に等
しい間隔をあけて、ブロック状の弾性体24が螺旋案内
路23の外周面からわずかに突出するように取り付けら
れている。各弾性体24は、螺旋案内路23に対して、
1ピッチ当たり4個ずつになるように配置されている。
【0034】各弾性体24は、例えば、図6に示すよう
に、螺旋案内路23の外周縁部に、周方向に等しい間隔
をあけて設けられた凹部23b内に嵌合されている。各
凹部23b内の中央部には、螺旋案内路23の径方向に
延びる支持ロッド23cがそれぞれ設けられており、ま
た、各弾性体24には、各支持ロッド21cが挿入され
る孔部(図示せず)がそれぞれ設けられている。各弾性
体24の各孔部内には、支持ロッド23cがそれぞれ挿
入された状態で、接着剤によって各凹部23b内に固定
されている。各弾性体24は、例えば、発泡ウレタン樹
脂によって構成されており、案内体20が管本体部10
内に挿入されて管本体部10の内周面に圧接された際
に、螺旋案内路23の外周面と管本体部10とが接触し
た状態になるように、その径方向の長さが設定されてい
る。
【0035】この実施の形態では、管本体部10が硬質
塩化ビニルによって、内径が300mmに形成されてお
り、管本体部10内に挿入された案内体20は、塩化ビ
ニルによって、螺旋案内路23の外径が300mm、軸
管部22の外径が100mm、螺旋案内路23の1ピッ
チが180mm、全体の厚さが8mmで一体的に成形さ
れている。
【0036】案内体20は、軸管部22および螺旋案内
路23を塩化ビニルによって一体的に成形し、螺旋案内
路23の外周縁部に、1ピッチ当たり4つの凹部23b
および支持ロッド23cがそれぞれ形成される。
【0037】案内体20は、螺旋案内路23の各凹部2
3b内にブロック状の各弾性体24をそれぞれ嵌合させ
た状態で、管本体部10内に挿入される。管本体部10
内に挿入された案内体20は、螺旋案内路23に取り付
けられた各弾性体24の圧縮に伴う弾性力によって管本
体部10内に支持される。管本体部10内に挿入された
案内体20は、前記実施の形態と同様に、図5に示すよ
うに、下端部における螺旋案内路23の下面が、管本体
部10にボルト12によって取り付けられた4つの支持
ブロック11にて支持されるようになっている。ボルト
12には、止水のために、シールテープが巻き付けられ
ている。
【0038】このような構成の螺旋案内路付き管も、案
内体20のみが、管本体部10に対して上方に引き抜か
れることによって、新たな案内体20と取り替えられる
ようになっている。従って、螺旋案内路23が損傷した
ような場合にも、案内体20を取り替えるだけでよく、
しかも、その取り替え作業が著しく容易になり、作業時
間は著しく短縮される。
【0039】図7は、本発明の螺旋案内路付き管のさら
に他の実施の形態における案内体20の平面図である。
この実施の形態では、案内体20の螺旋案内路23の外
周縁に、帯状の弾性体25が装着されるようになってい
る。この弾性体25は、例えば、図8に示すように、螺
旋案内路23の外周面に連続して設けられた凹溝23d
内に順次嵌合されるようになっている。凹溝23dは、
内奥部に左右方向に広がった抜け止め部23eが形成さ
れており、弾性体25は、その凹溝23d内に嵌合し得
るように内周面に突条25aが連続して設けられてお
り、突条25aの先端部に、凹溝23dの内奥部に設け
られた抜け止め部23eに係合するように左右方向に広
がった係合部25bが設けられている。
【0040】弾性体25は、例えば、天然ゴムによって
構成されており、案内体20が管本体部10内に挿入さ
れる際に、螺旋案内路23の外周面に設けられた凹溝2
3dおよび抜け止め部23eに順次嵌合させるようにな
っている。このようにして弾性体25が装着された案内
体20が管本体部10内に挿入されると、弾性体25の
外周面が管本体部10の内周面に圧接されるようになっ
ている。
【0041】この実施の形態では、管本体部10はアル
ミニウムによって、外径が820mm、内径が800m
mに形成されており、管本体部10内に挿入される案内
体20の軸管部22および螺旋案内路23も、アルミニ
ウムによって、螺旋案内路23の外径が787mm、軸
管部22の外径が400mm、螺旋案内路23のピッチ
が500mm、全体の厚さが6mmに一体的に成形され
ている。
【0042】案内体20の軸管部22および螺旋案内路
23は、所定の形状の鋳型内に、溶融状態のアルミニウ
ムを流し込んで硬化させることにより形成される。形成
された螺旋案内路23の外周面には、抜け止め部23e
を有する凹溝23dが、全周にわたって連続的に設けら
れる。
【0043】このようにして軸管部22および螺旋案内
路23が形成されると、螺旋案内路23の凹溝23dお
よび抜け止め部23eに、帯状の弾性体25の突条25
aおよび係合部25bが順次嵌合される。この場合、弾
性体25の一方の端部の突条25aおよび係合部25b
を、螺旋案内路23の凹溝23dおよび抜け止め部23
eに嵌合させて螺旋案内路23を回転させることによ
り、弾性体25の突条25aおよび係合部25bが、螺
旋案内路23の凹溝23dおよび抜け止め部23eに順
次嵌合される。弾性体25の厚さ(螺旋案内路23の外
周面からの突出高さ)は10mmとされている。螺旋案
内路23の外周面に帯状の弾性体25が取り付けられた
状態になると、案内体20全体が管本体部10内に挿入
される。
【0044】管本体部10内に挿入された案内体20
は、螺旋案内路23に取り付けられた帯状の弾性体24
が、管本体部10の内周面に全長にわたって圧接される
ことにより、管本体部10内に支持される。管本体部1
0内に挿入された案内体20は、前記実施の形態と同様
に、下端部における螺旋案内路23の下面が、管本体部
10にボルト止めされた4つの支持ブロックにて支持さ
れるようになっている。ボルト12の周囲には、止水の
ためにシリコンが注入される。
【0045】このような構成の螺旋案内路付き管も、案
内体20のみが、管本体部10に対して上方に引き抜か
れることによって、新たな案内体20と取り替えられる
ようになっている。従って、螺旋案内路23が損傷した
ような場合にも、案内体20を取り替えるだけでよく、
しかも、その取り替え作業が著しく容易になり、作業時
間は著しく短縮される。
【0046】図9は、本発明の螺旋案内路付き管のさら
に他の実施の形態を示す一部縦断面図、図10はその平
面図である。この螺旋案内路付き管は、直管状の管本体
部30と、この管本体部30内に取り付けられた案内体
40とを有している。
【0047】管本体部30は、例えば、繊維強化樹脂モ
ルタル複合管によって、内径500mmに形成されてい
る。案内体40は、管本体部30の軸心部を挿通するよ
うに配置される中空の軸管部42と、この軸管部42の
外周面と管本体部30の内周面との間に螺旋状に設け螺
旋案内路43とを有している。
【0048】軸管部42は、管本体部30と同様の長さ
を有する直管状になっており、その内部は中空になって
いる。螺旋案内路43の内周面は、軸管部42の外周面
に、その全長にわたって一体的に取り付けられている。
【0049】螺旋案内路23は、断面L字状に外周部が
下方に折曲されており、その折曲部の外周面には、その
全長にわたって帯状の水膨張性弾性体41が接着剤によ
り一体的に接着されている。この水膨張性弾性体41は
管本体部30内に案内体40が挿入されるときには低体
積状態とされ、その外径が軸管部42の内径よりも小さ
くなるようにされて、管本体部30内に挿入後に水と接
触したとき、水により膨潤して管本体部30の内周面に
弾性力により圧接できるようにされている。
【0050】軸管部42及び螺旋案内路43は、例え
ば、繊維強化樹脂を使用してハンドレアップ法によっ
て、螺旋案内路43の外径が492mm、管軸部30の
外径が200mm、螺旋案内路43のピッチが250m
mとなるように、厚さ8mmに一体成形されている。
【0051】螺旋案内路43の折曲部の外周面に接着さ
れた水膨張性弾性体41は、例えば、水膨張性ゴム〔O
HJI産業社製、商品名「アルケルシーラ3V」、合成
ゴム(クロロプレンゴムとスチレン─ブタジエン共重合
体との混合物)と高吸水樹脂〕によって形成されてい
る。水膨張性弾性体41の低体積状態の厚さ(螺旋案内
路43の外周面からの突出高さ)は3mmであり、水膨
張時(フリー状態)には6mmとなるようにされてい
る。
【0052】水膨張性弾性体41は、水により膨潤する
タイプのゴムや樹脂が用いられ、その体積膨張率は、低
体積状態の1.5〜10倍のものが好適に使用される
が、2〜5倍のものが更に好適に使用される。体積膨張
率が小さすぎると、管本体部30の内周面と螺旋案内路
43の外周面との間隔を狭くする必要があり、大きすぎ
ると横にはみ出したり、物性が低下したりし易くなる。
【0053】管本体部30内に挿入された案内体40
は、図10に示すように、水膨張性弾性体41が、螺旋
案内路43の流入側あるいは流出側の1ビッチ分が、管
本体部30の内周面にパテ材又は耐水性の低い接着剤5
等により仮着されて、管本体部30内に支持される。
【0054】そして、管本体部30内に流水したとき
に、水膨張性弾性体41が水と接触して膨潤して厚さが
1mm圧縮された状態にて管本体部30の内周面に弾性
力により圧接されて、管本体部30の内周面と螺旋案内
路43の外周面との間隔が埋められる。
【0055】このような構成の螺旋案内路付き管は、螺
旋案内路43が摩耗したような場合には、管本体部30
に対して案内体40のみが上方に引き抜かれて、新たな
案内体40が管本体部30内に挿入することによっり、
螺旋案内路43が取り替えられるようになっている。
尚、螺旋案内路43と管本体部30の内周面との仮着部
分はパテ材や耐水性の低い接着剤等により仮着されてい
るだけであるので、容易に仮着状態を解除することがで
きる。
【0056】
【発明の効果】本発明の螺旋案内路付き管は、このよう
に、管本体部内に挿入された螺旋案内路が弾性体によっ
て管本体部内に支持されるようになっているために、螺
旋案内路が破損したような場合にも、その取り替え作業
を容易に行うことができ、その結果、螺旋案内路の取り
替えのための作業時間が著しく短縮される。
【0057】本発明の弾性体として水膨張性弾性体を用
いた螺旋案内路付き管は、螺旋案内路の外周面に水膨張
性弾性体を取り付けた案内体を管本体部内に挿入する作
業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態の一例
を示す一部縦断面図である。
【図2】その螺旋案内路付き管の平面図である。
【図3】その螺旋案内路付き管に使用される案内体の正
面図である。
【図4】その案内体における螺旋案内路の外周縁部の断
面図である。
【図5】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態の他の
例を示す平面図である。
【図6】その螺旋案内路付き管に使用される案内体の螺
旋案内路の外周縁部の斜視図である。
【図7】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態におけ
る案内体のさらに他の例を示す平面図である。
【図8】その案内体における螺旋案内路の外周縁部の断
面図である。
【図9】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態の更に
他の例を示す一部縦断面図である。
【図10】その螺旋案内路付き管の平面図である。
【図11】図9の要部を示す断面図である。
【図12】その水膨張性弾性体が水膨張したときの状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
10,30 管本体部 11 支持板 12 ボルト 20,40 案内体 21,24,25 弾性体 21a 突条 22 軸管部 23,43 螺旋案内路 23a 凹溝 23b 凹部 23c 支持ロッド 23d 凹溝 23e 抜け止め部 25a 突条 25b 係合部 41 水膨張性弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 俊秀 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直管状になった管本体部内に、軸心部が
    空洞になった螺旋状の螺旋案内路が設けられた螺旋案内
    路付き管であって、螺旋案内路の外周縁部に、管本体部
    の内周面に圧接されて螺旋案内路を管本体部内に支持す
    る弾性体が取り付けられていることを特徴とする螺旋案
    内路付き管。
  2. 【請求項2】 前記管本体部の内周面には、螺旋案内路
    の一方の端部を支持する支持体が取り付けられている請
    求項1に記載の螺旋案内路付き管。
  3. 【請求項3】 前記弾性体は帯状をしており、螺旋案内
    路の外周縁部の全長にわたって一体的に取り付けられて
    いる請求項1に記載の螺旋案内路付き管。
  4. 【請求項4】 前記弾性体はブロック状になっており、
    複数の弾性体が、螺旋案内路の外周縁部に、一定の間隔
    をあけて取り付けられている請求項1に記載の螺旋案内
    路付き管。
  5. 【請求項5】 前記弾性体は帯状をしており、螺旋案内
    路の外周縁部に着脱可能に支持されている請求項1に記
    載の螺旋案内路付き管。
  6. 【請求項6】 直管状になった管本体部内に、軸心部が
    空洞になった螺旋状の螺旋案内路が設けられた螺旋案内
    路付き管であって、螺旋案内路の外周面に、管本体部の
    内周面に水膨張により圧接される水膨張性弾性体が取り
    付けられていることを特徴とする螺旋案内路付き管。
  7. 【請求項7】 前記螺旋案内路の流入側あるいは流出側
    が、管本体部の内周面と仮着されていることを特徴とす
    る請求項6に記載の螺旋案内路付き管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004353829A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Sekisui Chem Co Ltd 螺旋案内路付き管及びその製造方法
JP2015166521A (ja) * 2014-03-03 2015-09-24 ゼニス羽田株式会社 垂直導水管
JP2018128040A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 ゼニス羽田株式会社 垂直導水管の単位導水管
JP2019027174A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 三山工業株式会社 螺旋流案内路を備える縦管

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