JPH1072923A - 階段用部材 - Google Patents

階段用部材

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JPH1072923A
JPH1072923A JP8228714A JP22871496A JPH1072923A JP H1072923 A JPH1072923 A JP H1072923A JP 8228714 A JP8228714 A JP 8228714A JP 22871496 A JP22871496 A JP 22871496A JP H1072923 A JPH1072923 A JP H1072923A
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JP
Japan
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thermosetting resin
decorative
layer
resin layer
embossed
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Pending
Application number
JP8228714A
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English (en)
Inventor
Masataka Yoshimura
昌恭 吉村
Hitoshi Suzuki
仁 鈴木
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天然木材系材料と比較して意匠的にも物性的に
も遜色がなく、しかも木材資源量の制約を受けることな
く安定した品質の製品を安価かつ効率的に量産するに適
した階段用部材を提供する。 【解決手段】基板上に化粧層と熱硬化性樹脂層とを順次
積層してなる熱硬化性樹脂化粧板を表面材として基材表
面に貼付してなる階段用部材。また、必要に応じて前記
熱可塑性樹脂層にエンボス、ワイピング、トップコート
等を施してなる階段用部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物の
内部の階段を構成する為の、踏板、蹴込板、側板等の階
段用部材に関するものである。さらに詳しくは、天然木
材系材料と比較して意匠的にも物性的にも遜色がなく、
しかも木材資源量の制約を受けることなく安定した品質
の製品を安価かつ効率的に量産するに適した階段用部材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅等の内部の階段を構成する階段用部
材としては、意匠性の観点から天然木材系材料を使用す
る例が多く、例えばナラ、ケヤキ、タモ等の木目の意匠
性に優れた天然木無垢材の塗装品や、これらの天然木の
突板を合板や集成材、パーティクルボード、中密度繊維
板等の基材の表面に貼合し塗装を施してなる突板化粧部
材等が使用されていた。
【0003】しかしながら、係る階段用部材に使用可能
な意匠性に優れた天然木材は、近年では資源量が減少の
一途を辿っており、世界的な木材資源の保護意識の高ま
りもあって、量的にも質的にも工業的生産の要求に応え
ることが益々困難になってきている。このため近年で
は、基材の表面に貼合する突板として厚さ1mm以下の
薄単板を使用する例が多くなったが、低価格化の目的で
突板の厚さを薄くする程表面塗装が難しく、均一な品質
(特に色)での大量生産が困難であるという問題点があ
った。
【0004】上記問題点を改善する為に、天然木の突板
に替えて、印刷の着色力や加工性等に優れたポリ塩化ビ
ニル樹脂フィルムに、木目等の模様を施してなる化粧シ
ートを、基材表面に貼合してなる、所謂塩ビ化粧部材
が、天然木材系材料に近い意匠性を有し、しかも資源量
の制約を受けずに安定して安価に大量生産可能なものと
して提案されている。
【0005】しかしながら、上記塩ビ化粧部材は、ポリ
塩化ビニル樹脂フィルムの耐溶剤性の限界故に、厚塗り
の塗装を施すことは不可能であるので、天然木材系塗装
品の様な重厚な塗装感、肉持ち感、深み感を出すことが
困難である。また、より天然木材系材料に近似した意匠
性を得る目的で、表面に天然木材の導管を擬したエンボ
スやワイピングを施したものもあったが、ポリ塩化ビニ
ル樹脂フィルムは印刷・加工適性上及び価格上あまり厚
くできないので、当然エンボスの深さも制限され、従っ
てワイピングの着色力にも限界がある。係る事情の為
に、塩ビ化粧部材では、天然木材系材料に匹敵する高度
の意匠性は実現不可能であった。
【0006】また、階段用部材には、通常の壁材や家具
材等と比較して、非常に厳しい耐磨耗性が要求される
為、上記ポリ塩化ビニル樹脂フィルムには、耐磨耗性向
上の目的で、通常トップコート層が施されるが、既述し
た様にポリ塩化ビニル樹脂フィルムの耐溶剤性に限界が
ある為、トップコート層をあまり厚くすることができ
ず、高々10μm程度が限界であるので、十分満足な耐
磨耗性を得ることが困難であるという問題点もあった。
【0007】勿論、無溶剤で塗工可能な、紫外線硬化型
や電子線硬化型のトップコート剤を使用すれば、上記し
た耐溶剤性の限界の問題は解決できるが、高価な紫外線
照射装置や電子線照射装置が必要である他、紫外線や電
子線の作用によるポリ塩化ビニル樹脂の劣化や、照射時
の熱による変形・変色等の問題が発生する。また、いず
れの方法にしても、トップコート層を施すことによっ
て、ポリ塩化ビニル樹脂に施したエンボスが半ば埋まっ
てしまい、意匠性が損なわれてしまうという問題点もあ
った。
【0008】これらの問題点を解決する目的で、絵柄を
施したポリ塩化ビニル樹脂フィルムに、透明なポリ塩化
ビニル樹脂フィルムを積層してなる、所謂ダブリング化
粧シートを使用したり、これにさらにトップコート層を
施す等の方法により、耐磨耗性を向上したものもあっ
た。しかしながら、上記透明なポリ塩化ビニル樹脂フィ
ルムの厚さとしては、ラミネート加工適性や価格等を考
慮すると、高々100μm程度が限界であるので、エン
ボスの深さやワイピングの着色力の限界の為、意匠面で
十分満足できるものは得られていないのが実状であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の階段
用部材における上記した問題点を解決し、天然木材系材
料と比較して意匠的にも物性的にも遜色がなく、しかも
木材資源量の制約を受けることなく安定した品質の製品
を安価かつ効率的に量産するに適した階段用部材を提供
する目的でなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の階段用部材は、
基板上に化粧層と熱硬化性樹脂層とを順次積層してなる
熱硬化性樹脂化粧板を表面材として基材表面に貼付して
なることを特徴とするものである。
【0011】また特に、前記熱硬化性樹脂層にエンボス
を設けてなることを特徴とするものである。
【0012】また特に、前記熱硬化性樹脂層に設けたエ
ンボスの凹部に着色剤を充填してなることを特徴とする
ものである。
【0013】また特に、前記熱硬化性樹脂層の表面にト
ップコート層を設けてなることを特徴とするものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の階段用部材は、図1に示
す様に、基板3上に化粧層4と熱硬化性樹脂層5とを順
次積層してなる熱硬化性樹脂化粧板2を、表面材として
基材1表面に貼付してなるものである。
【0015】上記基材1としては、例えば合板、集成
材、パーティクルボード、中密度繊維板等、従来より階
段用部材の基材として使用されている任意の材料を使用
することができる。またその厚みは、従来公知の如く使
用する部位によって異なるが、例えば踏板や側板の場合
には20〜50mm、蹴込板の場合には3〜10mm程
度が一般的である。
【0016】この基材1の表面に貼合する熱硬化性樹脂
化粧板2の基板3としては、例えば合板、中密度繊維
板、パーティクルボード等を使用することができる。ま
たその厚みは2〜5mm程度の範囲が好ましい。
【0017】上記基板3上に設ける化粧層4としては、
例えばオフセット印刷法やグラビアオフセット印刷法等
による直接印刷層、転写シートを使用した転写層、チタ
ン紙又は薄葉紙等の紙基材の表面に絵柄の印刷を施して
なる化粧紙、合成樹脂フィルムの表面に絵柄の印刷を施
してなる化粧シート等を使用することができる。中でも
化粧紙を使用すると、印刷適性に優れた紙基材を印刷用
の基材とするので意匠性に優れた絵柄の形成が可能であ
り、また後述する熱硬化性樹脂が紙基材中に含浸一体硬
化して優れた表面強度が得られるので、最も好適であ
る。
【0018】化粧層4上に設ける熱硬化性樹脂層5とし
ては、例えば不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン系樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、エポキシ
樹脂等を使用することができる。熱硬化性樹脂層5の厚
みは、厚いほど耐磨耗性の面では有利であるが、耐衝撃
性や価格の面では不利となるので、概ね20〜500μ
mの範囲とすることが好ましい。また、樹脂が硬質であ
るほど耐磨耗性の面では有利であるが、耐衝撃性の面で
は不利となるので、硬化後の樹脂の伸び率が5%以上の
樹脂を使用することが好ましい。
【0019】上記熱硬化性樹脂層5には、図2に示す様
に、必要に応じてエンボスを施すことにより、天然木材
の表面の導管孔等の凹凸を擬した、高度の立体的意匠性
を得ることができる。エンボス方法としては、金属性の
エンボス版を使用するメカニカルエンボス法や、離型性
フィルムの表面に離型性凹凸模様を形成してなるエンボ
スフィルムを、未硬化状態の樹脂の表面に押圧しつつ樹
脂を硬化させるフィルム法等を使用することができる。
【0020】なお、上記したエンボス版やエンボスフィ
ルムの凹凸模様としては、通常の写真製版法等を適用し
て形成することも可能であるが、天然木材原稿からの型
取り法により天然木材の表面凹凸を忠実に再現した凹凸
模様を有するエンボス版やエンボスフィルムを使用する
と、天然銘木と比較しても意匠的に遜色のない導管表現
が可能である。
【0021】但し、前述したフィルム法による場合に
は、天然木材原稿に深さ500μmを越える表面凹凸が
あると、これを型取りしたエンボスフィルムには高さ5
00μmを越える凸部が存在することになる為、必然的
に熱硬化性樹脂層5の厚さが500μmを越えてしま
い、耐衝撃性の面で好ましくない。従って、表面の凸部
の高さを研磨法等により500μm以下に調整したエン
ボスフィルムを使用することが好ましい。
【0022】上記エンボスの凹部に、図3に示す様に、
ワイピング法等の手段により、着色剤6を充填すると、
より天然木材に近似した意匠性を得ることができる。ま
た必要に応じて、図4に示す様に、熱硬化性樹脂層5上
にトップコート層7を設けることにより、耐磨耗性等の
表面物性をさらに向上することもできる。トップコート
層7に使用するトップコート剤としては、例えばアクリ
ル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アル
キド系樹脂、フッ素系樹脂等、従来公知の任意のトップ
コート剤を使用することができる。また、該トップコー
ト剤にアルミナ等の減摩剤を添加することにより、耐磨
耗性を更に向上させることもできる。
【0023】なお、本発明の階段用部材にあっては、前
記熱硬化性樹脂化粧板2は必ずしも基材1の全表面に貼
付する必要はなく、最終的に階段の形に組み立てた時に
外表面となって目に付き易い部位に貼付すれば良い。例
えば、左右両側面を側板に挟持された形で使用される踏
板の場合には、図5に示す様に、踏面11及び横口12
の2面か、これらと横口12近傍の底面13の一部の合
計3面に貼付するのが一般的である。
【0024】なお、上記2面乃至3面に貼付する熱硬化
性樹脂化粧板は、Vカット可能なものであればVカット
法により角部を形成して連続して貼付しても良いが、各
面毎に個別に貼付しても良い。また、横口12や底面1
3は、踏面11程の耐磨耗性や耐衝撃性は必ずしも必要
ではない他、面積も小さく視線的にも目立ちにくく、さ
ほど高度な意匠性は必ずしも要求されないので、色調さ
え合わせることができれば、熱硬化性樹脂化粧板の貼付
によらずに、塗装のみとしたり、塩ビ化粧シートや木目
の意匠の劣る安価な突板塗装品等で代用したりすること
も可能である。
【0025】
【実施例】坪量80g/m2 の原紙に、硝化綿系インキ
を使用してグラビア印刷法により木目柄の絵柄印刷を施
して化粧紙を作製し、これを酢酸ビニルエマルジョン接
着剤を介して厚さ2.5mmの合板の表面に貼付した。
この化粧紙面上に不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒社
製エポラック、硬化剤として日本油脂社製パーメックを
配合)を塗布し、厚さ25μmのビニロンフィルム上に
ポリビニルアルコール樹脂の凹凸模様を形成してなる木
目エンボスフィルムを被覆して、ゴムロールにて圧延
後、赤外線照射法により樹脂を硬化させ、エンボスフィ
ルムを剥離して熱硬化性樹脂化粧板を作製した。
【0026】厚さ30mmの造作用集成材を踏板の形状
に切断し、その踏面には上記熱硬化性樹脂化粧板を貼付
し、横口には厚さ0.3mmの突板を貼付して、前記熱
硬化性樹脂化粧板との色合わせの為のウレタン着色塗装
を施した。これに蹴込板のはめ込みの為の溝加工や、滑
り止めの為の溝加工等を施して、本発明の階段用部材の
一例である踏板を完成した。
【0027】
【発明の効果】本発明の階段用部材は、基板上に化粧層
と熱硬化性樹脂層とを順次積層してなる熱硬化性樹脂化
粧板を表面材として基材表面に貼付した構成としたこと
により、絵柄の意匠を資源量が限られ高価な天然木材に
依存することなく、グラビア印刷法等の従来公知の印刷
方法で量産された化粧紙等を化粧層として使用可能であ
るので、安定した品質の製品を安価かつ大量に工業的に
生産するに適している。
【0028】しかも、熱硬化性樹脂層はトップコート層
等と異なり、100μmを越える厚盛りが容易であるの
で、耐磨耗性等の表面物性に優れ、また意匠面でも、天
然木材塗装品に匹敵する塗装感、肉持ち感、深み感を備
えた階段用部材を容易に得ることができる。
【0029】また、前記熱硬化性樹脂層には、深さが1
00μmを越える大深度のエンボスの形成が容易であ
り、特に天然木材原稿から型取りしたエンボス版または
エンボスフィルムを使用すると、天然木材の表面凹凸を
忠実に再現した、極めて意匠性に優れた階段用部材を容
易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の階段用部材の実施の形態を示す側断面
図である。
【図2】本発明の階段用部材の実施の形態を示す側断面
図である。
【図3】本発明の階段用部材の実施の形態を示す側断面
図である。
【図4】本発明の階段用部材の実施の形態を示す側断面
図である。
【図5】本発明の階段用部材の実施の形態を示す側断面
図である。
【符号の説明】
1‥‥基材 2‥‥熱硬化性樹脂化粧板 3‥‥基板 4‥‥化粧層 5‥‥熱硬化性樹脂層 6‥‥着色剤 7‥‥トップコート層 11‥‥踏面 12‥‥横口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に化粧層と熱硬化性樹脂層とを順次
    積層してなる熱硬化性樹脂化粧板を表面材として基材表
    面に貼付してなることを特徴とする階段用部材。
  2. 【請求項2】前記熱硬化性樹脂層にエンボスを設けてな
    ることを特徴とする請求項1に記載の階段用部材。
  3. 【請求項3】前記熱硬化性樹脂層に設けたエンボスの凹
    部に着色剤を充填してなることを特徴とする請求項2に
    記載の階段用部材。
  4. 【請求項4】前記熱硬化性樹脂層の表面にトップコート
    層を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の階段用部材。
JP8228714A 1996-08-29 1996-08-29 階段用部材 Pending JPH1072923A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008221693A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Dainippon Printing Co Ltd 賦型シート、樹脂化粧板及びその製造方法
JP2017133151A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 アイカ工業株式会社 框材の取り付け構造
JP2019138140A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 永大産業株式会社 階段構造

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