JPH1072834A - ユニット式建物の基礎および基礎用型枠装置 - Google Patents

ユニット式建物の基礎および基礎用型枠装置

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JPH1072834A
JPH1072834A JP23020396A JP23020396A JPH1072834A JP H1072834 A JPH1072834 A JP H1072834A JP 23020396 A JP23020396 A JP 23020396A JP 23020396 A JP23020396 A JP 23020396A JP H1072834 A JPH1072834 A JP H1072834A
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JP
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short
building
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JP23020396A
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English (en)
Inventor
Nobufumi Yokoi
宣文 横井
Yutaka Komatsu
裕 小松
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PC製ブロックの種類を減らすことができこれ
によりPC製ブロックの製造を容易化できかつブロック
同士の連結作業を少なくすることができるユニット式建
物の基礎を提供すること。複数種類のPC製ブロックを
安価に製造できる基礎用型枠装置を提供すること。 【解決手段】固定手段であるシース管を備えたPC製短
辺ブロック11〜14を建物ユニット2の短辺に沿って
配置し、短辺ブロック11〜14の間に建物ユニット2
の長辺に沿ってPC製長辺ブロック15,16を配置す
る。ブロック11〜16は、成形するブロック11〜1
6の長さ寸法を建物ユニット2の辺の長さに応じて変更
可能に形成された型枠を有する基礎用型枠装置により成
形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニット式建物の
基礎および基礎用型枠装置に関する。
【0002】
【背景技術】複数の建物ユニットを組み合わせて構築さ
れるユニット式建物の基礎は、一般に、一階建物ユニッ
トの水平方向の辺に沿って設けられている。このような
基礎は、従来、現場打ちコンクリートで造られていた
が、多くの手間がかかるうえに工期が長くなるため、近
年では、予め工場等で成形したプレキャストコンクリー
ト(以下PCという)製のブロックを地盤上に配列する
ことにより造られている(特開平4-343915号公報参
照)。このPC製ブロックは、建物ユニットの隅部に対
応した位置に配置されるL字形やT字形の隅部用ブロッ
クや、これらの隅部用ブロック間に建物ユニットの辺に
沿って配置される長尺のブロック等の形状の異なる複数
種類が各種寸法で用意され、これらを適宜組み合わせる
ことにより、建物ユニットの平面形状や配置等に応じた
様々な基礎が造られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなP
C製ブロックを用いた基礎では、予め用意しておくPC
製ブロックの形状や寸法等の種類が多いので、その製造
に多くの手間がかかっていた。とくに、PC製ブロック
を成形するための型枠がブロックの種類と同じ種類必要
になるため不経済であった。また、一つのユニット式建
物の基礎を構成するPC製ブロックの数も多くなるた
め、建設現場でPC製ブロック同士を連結する作業が多
いという問題があった。
【0004】本発明の目的は、PC製ブロックの種類を
減らすことができ、これにより、PC製ブロックの製造
を容易化できかつブロック同士の連結作業を少なくする
ことができるユニット式建物の基礎を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、複数種類のPC製ブロ
ックを安価に製造できる基礎用型枠装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、図面を参照し
て説明すると、複数の建物ユニット2を組み合わせて構
築されるユニット式建物の基礎10であって、前記建物
ユニット2の短辺に沿って配置されるプレキャストコン
クリート製の短辺ブロック11〜14と、これらの短辺
ブロック11〜14の間に前記建物ユニット2の長辺に
沿って配置されるプレキャストコンクリート製の長辺ブ
ロック15,16とを含んで構成されることを特徴とす
る。
【0006】本発明においては、短辺ブロック11〜1
4および長辺ブロック15,16によって建物ユニット
2の各辺に沿った基礎10を構成するため、従来建物ユ
ニットの隅部に配置されていたT字形やL字形の隅部用
ブロック等を省略できるようになり、ブロック11〜1
6の種類が少なくて済むようになる。また、長辺ブロッ
ク15,16は短辺ブロック11〜14の間に配置され
るので、長辺ブロック15,16および短辺ブロック1
1〜14の連結部分は全て短辺ブロック11〜14勝ち
とされることになり、長辺ブロック15,16および短
辺ブロック11〜14の寸法をそれぞれ勝ち負けに対応
させる必要がなくなるから、ブロック11〜16の寸法
の種類を減らすことができる。
【0007】さらに、短辺ブロック11〜14には、荷
重が集中する建物ユニット2の隅部が載せられることに
なるので、短辺ブロック11〜14を建物ユニット2の
荷重を支持するために強度の高いブロックとし、長辺ブ
ロック15,16を短辺ブロック11〜14間を連結し
て基礎10全体の強度を高めるブロックとすることによ
って、短辺ブロック11〜14と長辺ブロック15,1
6の機能を分けることが可能となるため、種類が少なく
て済むうえにブロック11〜16の設計も容易化でき
る。
【0008】従って、PC製ブロック11〜16の種類
を全体に少なくすることができるので、容易かつ低コス
トに製造できるうえに、一つのユニット式建物の基礎1
0におけるPC製ブロック11〜16同士の連結部分が
減少するため、建設現場でPC製ブロック11〜16同
士を連結する作業を減らすことができる。これらによ
り、前記目的が達成される。
【0009】さらに、前記短辺ブロック11〜14には
前記建物ユニット2を固定するための固定手段31が設
けられていることが望ましい。
【0010】これにより、建物ユニット2がその短辺で
短辺ブロック11〜14に固定されるようになるため、
長辺ブロック15,16には固定手段31を設ける必要
がなくなり、各ブロック11〜16の種類が固定手段3
1の有無によって増えることがなくなるので、ブロック
11〜16全体の種類を一層減らすことができる。
【0011】また、前記短辺ブロック11〜14は、短
辺方向に並設された複数の前記建物ユニット2の短辺に
跨って配置されていることが望ましい。
【0012】前述したように長辺ブロック15,16は
短辺ブロック11〜14の間に配置されているため、短
辺ブロック11〜14が長辺ブロック15,16によっ
て分断されることはないから、短辺ブロック11〜14
を短辺方向に並設された複数の建物ユニット2の短辺に
沿って配置することによって、各建物ユニット2の短辺
の長さに対応した短辺ブロックを用意するよりも短辺ブ
ロック11〜14の点数を削減できるうえに、短辺ブロ
ック11〜14同士の連結部分が少なくなるのでその連
結作業を簡略化することができる。
【0013】さらに、前記長辺ブロック15,16は、
前記建物ユニット2の長辺寸法に応じた長さ寸法を有す
ることが望ましい。
【0014】このような長辺ブロック15,16を用い
れば、建物ユニット2の各長辺に対して長辺ブロック1
5,16が一つで済むようになるため、長辺ブロック1
5,16の点数を極力少なくすることができるうえに、
長辺ブロック15,16同士を直列に連結する作業を省
略できる。
【0015】一方、本発明は、複数の建物ユニット2を
組み合わせて構築されるユニット式建物の基礎10を構
成しかつ前記建物ユニット2の辺に沿って配置されるプ
レキャストコンクリート製のブロック11〜16を成形
する基礎用型枠装置5,6であって、コンクリートスラ
リーを打設して前記ブロック11〜16を成形する型枠
5A,6Aを有し、この型枠5A,6Aは、成形するブ
ロック11〜16の長さ寸法を前記建物ユニット2の辺
の長さに応じて変更可能に形成されていることを特徴と
する。
【0016】これにより、建物ユニット2の辺が如何な
る長さであっても、その辺の長さに対応したブロック1
1〜16を一つの型枠装置5,6で成形することが可能
となり、建物ユニット2の辺の長さに応じた複数種の型
枠を用意する必要がなくなるので、装置5,6にかかる
コストを大幅に削減することができ、PC製ブロック1
1〜16を安価に製造することができる。これにより、
前記目的が達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態のユニット
式建物の基礎10が示されている。ユニット式建物は複
数の建物ユニットを組み合わせて構築される建物であ
り、図1中一点鎖線で示すように、長辺方向に二個、短
辺方向に三個ずつ配置された合計六個の一階建物ユニッ
ト2を備えている。
【0018】基礎10は、これらの一階建物ユニット2
を載置するためのものであり、一階建物ユニット2の短
辺に沿って配置されるプレキャストコンクリート(以下
PCという)製の四種類の短辺ブロック11,12,1
3,14と、これらの短辺ブロック11,12と短辺ブ
ロック13,14との間に一階建物ユニット2の長辺に
沿って配置されるPC製の二種類の長辺ブロック15,
16とを含んで構成されている。これらの短辺ブロック
11〜14は、一階建物ユニット2の荷重を十分に支持
できる強度を備え、その上面には一階建物ユニット2の
隅部を含む短辺に沿った部分が載せられる。また、長辺
ブロック15,16には一階建物ユニット2の隅部を除
く長辺に沿った部分が載せられる。
【0019】短辺ブロック11,12は、一階建物ユニ
ット2のユニット式建物の外周を構成する短辺に沿って
互いに向かい合わせて設置されている。各短辺ブロック
11,12は、短辺方向に並設された三つの一階建物ユ
ニット2のうち二つの建物ユニット2の短辺に跨って配
置されている。短辺ブロック11は、図2に示すよう
に、平面直線状の本体部21と、この本体部21の一端
の平面略L字状のL型角部22と、本体部21の他端の
膨大部23と、本体部21の中間部分が片側に膨出した
片側膨出部24とを含んで構成され、膨大部23には外
側方に開口した溝23Aが形成されている。
【0020】L型角部22、膨大部23および片側膨出
部24は本体部21の同じ側面から突出して形成され、
L型角部22の突出端面には後述する長辺ブロック1
5,16の膨大部42が連結される。このL型角部22
は、一階建物ユニット2の一個の隅部と対応した位置に
配置され、片側膨出部24は、二個の一階建物ユニット
2の互いに隣接する二個の隅部と対応した位置に配置さ
れる。
【0021】これらのL型角部22および片側膨出部2
4には、一階建物ユニット2を固定するための固定手段
であるシース管31がそれぞれ埋設されている。このシ
ース管31は、内部にクラウト材を充填して一階建物ユ
ニット2の隅部下面から下方に突設されたアンカー部材
3を挿入することにより、短辺ブロック11と一階建物
ユニット2とを連結できるようになっている。シース管
31は、固定する一階建物ユニット2の隅部の数に応じ
て設けられ、L型角部22に一つ、片側膨出部24に二
つ埋設されている。
【0022】これらのL型角部22および片側膨出部2
4の上面には、ナット32に螺合されたレベルボルト3
3が設けられ、回転操作することにより角部22および
片側膨出部24からの突出量を変えられるようになって
いる。このレベルボルト33上には一階建物ユニット2
の隅部下面が載せられ、一階建物ユニット2の高さレベ
ル調整、水平調整が行われる。
【0023】図1に戻って、短辺ブロック12は、この
短辺ブロック11と線対称に形成され、同じく、本体部
21、L型角部22、膨大部23および片側膨出部24
を有して構成されている。
【0024】短辺ブロック13,14は、一階建物ユニ
ット2の互いに対向する短辺に沿って配置され、短辺ブ
ロック11,12と同様に互いに向かい合わせて設置さ
れている。各短辺ブロック13,14は、短辺方向に並
ぶ三つの建物ユニット2のうちの二つの建物ユニット2
の短辺に跨って配置されるとともに、長辺方向に隣接す
る二つの一階建物ユニット2の対向する短辺に跨って設
けられている。すなわち、各短辺ブロック13,14
は、一階建物ユニット2の互いに寄せ集まる四つの短辺
に跨って配置されている。
【0025】短辺ブロック13は、図3に示すように、
本体部21と、この本体部21の一端の平面略T字状の
T型角部25と、本体部21の他端の膨大部23と、本
体部21の中間部分が両側に膨出された両側膨出部26
とを含んで構成され、膨大部23には外側方に開口した
溝23Aが形成されている。このような短辺ブロック1
3は、前述した短辺ブロック11のL型角部22をT型
角部25としかつ片側膨出部23を両側膨出部26とし
たものである。このT型角部25は二個の一階建物ユニ
ット2の互いに隣接する二個の隅部と対応した位置に配
置され、両側膨出部26は四個の一階建物ユニット2の
互いに寄せ集まる四個の隅部と対応した位置に配置され
る。これらのT型角部25および両側膨出部26には、
短辺ブロック11,12と同様に、シース管31および
レベルボルト33が設けられ、シース管31は、T型角
部25に二つ、両側膨出部26に四つ埋設されている。
【0026】図1に戻って、短辺ブロック14はこの短
辺ブロック13と線対称に形成され、同じく、本体部2
1、T型角部25、膨大部23および両側膨出部26を
有して構成されている。この短辺ブロック14は、前述
した短辺ブロック12のL型角部22をT型角部25と
しかつ片側膨出部23を両側膨出部26としたものであ
る。
【0027】短辺ブロック11,12と短辺ブロック1
3,14との間には、ユニット式建物の外周を構成する
一階建物ユニット2の長辺に沿って長辺ブロック15,
16が配置されている。これらの長辺ブロック15,1
6により、短辺ブロック11,12と短辺ブロック1
3,14とが連結され、基礎10全体で高い強度が得ら
れるようになっている。長辺ブロック15,16はそれ
ぞれ一階建物ユニット2の長辺寸法に応じた長さ寸法を
備えている。
【0028】長辺ブロック15は、図4に示すように、
平面直線上の本体部41と、この本体部41の両端の膨
大部42とを含んで構成されている。これらの膨大部4
2は、本体部41の片側に突出して形成され、外側方に
開口した溝42Aを備えている。長辺ブロック16は、
その長さ寸法が長辺ブロック15と異なるだけであり、
他は長辺ブロック15と同じである。
【0029】このように構成された本実施形態において
は、短辺ブロック11,13、短辺ブロック12,1
4、長辺ブロック15,16がそれぞれ同じ基礎用型枠
装置5,6により製造される。図5および図6には、短
辺ブロック11,13を成形するための基礎用型枠装置
5の短辺ブロック11を成形するときの状態が示されて
いる。基礎用型枠装置5は、コンクリートスラリーを打
設して短辺ブロック11を成形する箱型の型枠5Aを備
えている。この型枠5Aは、上面が開口された容器状の
型枠本体50およびこの型枠本体50の上面を覆う蓋部
60を含んで構成され、片側膨出部24等が突出した側
の側面(図2参照)を上にした状態で短辺ブロック11
を成形できるようになっている。
【0030】型枠本体50は、平面矩形の基板51A
と、この基板51Aの短辺側の両端にそれぞれ着脱自在
に取り付けられる第一の端壁52および第二の端壁53
Aと、これらの基板51Aおよび第一および第二の端壁
52,53Aを両側から着脱自在に挟持する平面直線状
の上面用側壁54および下面用側壁55とを備えてい
る。これらの基板51A、端壁52,53Aおよび側壁
54,55は、図示しないクランプ手段等により互いに
隙間なく連結固定できるようになっている。
【0031】短辺ブロック11を成形するにあたって用
いられる基板51Aは上面が平坦に形成され、これによ
り、本体部21の平坦な側面が成形される。第一の端壁
52は、基板51Aと連続した平面部521と、この平
面部521の一端から上方に立ち上がる立上部522
と、この立上部522の中間部分から平面部521と平
行に突設された突出部523とを含んでヒ字状に形成さ
れ、短辺ブロック11の溝23Aを含む膨大部23を成
形できるようになっている。第二の端壁53Aは、平面
部531および立上部532を含んでL字状に形成さ
れ、短辺ブロック11のL型角部22を成形できるよう
になっている。
【0032】上面用側壁54の下面用側壁55と対向す
る面には、図7に示すように、第二の端壁53Aの平面
部531に対応する区画に、縦に並ぶ一対の雌ねじ部5
6A,56Bが設けられ、この区画よりも基板51A側
の区画に、同様な一対の雌ねじ部57A,57Bが長手
方向に複数対並設されている。なお、図7中一点鎖線
は、上面用側壁54における平面部531に対応する区
画と基板51A側の区画との境界線を示している。
【0033】平面部531側の区画の上側の雌ねじ部5
6A、および基板51側の区画の上側の隣接する二つの
雌ねじ部57Aには、図8にも示すように、シース管3
1が外挿された雄ねじ58がそれぞれ螺合され、残りの
上側の雌ねじ部56A,57Aは塞がれている。また、
下側の雌ねじ部56B,57Bは、基板51Aおよび第
二の端壁53Aにより全て覆われている。このような上
面用側壁54によって、L型角部22に一つのシース管
31が埋設されかつ片側膨出部24に二つのシース管3
1が埋設された短辺ブロック11の上面が成形され、上
面用側壁54と対向する面が平坦な下面用側壁55によ
り短辺ブロック11の平坦な下面が成形される。
【0034】一方、蓋部60は、図5および図6に示す
ように、一端が第一の端壁52に回動自在に取り付けら
れた基端部材61と、この基端部材61の他端に着脱自
在に結合された中間板62と、一端がこの中間板62に
着脱自在に接合された先端部材63とを備えている。こ
れらの基端部材61、中間板62および先端部材63
は、図示しないクランプ手段等により隙間なく連結でき
るようになっている。
【0035】基端部材61の型枠本体側50の面におい
て、中間板62に接合される他端部を除く部分にはへこ
み部611が形成され、このへこみ部611により膨大
部23の突出した側の側面を成形できるようになってい
る。中間板62の型枠本体側50の面において、上面用
側壁54に取り付けられた一対の雄ねじ58に対応する
位置には凹溝621が形成され、これにより、片側膨出
部24を含む本体部21の突出した側の側面が成形され
る。先端部材63の型枠本体側50の面において、第二
の端壁53A側の部分には凹部631が設けられ、この
凹部621によりL型角部22の突出した部分を成形で
きるようになっている。凹部631の第二の端壁53A
側の端部は、蓋部60を閉塞した状態で第二の端壁53
Aに係止される。
【0036】本実施形態のPC製短辺ブロック11は、
このように構成された型枠装置5を使用して次のような
手順で製造する。先ず、予め、基板51Aと、第一およ
び第二の端壁52,53Aと、各側壁54,55とを互
いに固定して型枠本体50を組み立てるとともに、第一
の端壁52に取り付けられた基端部材61に中間板62
および先端部材63を連結固定して蓋部60を組み立て
ておく。なお、これらの固定は、クランプ手段や位置決
めピン等を用いて適宜行う。
【0037】次に、蓋部60を回動させて開放した状態
で、基板51A、第一および第二の端壁52,53Aお
よび各側壁54,55に囲まれた型枠本体50の内部空
間にコンクリートスラリーを打設し、再び蓋部60を回
動させて閉塞して、図示しないクランプ手段等により固
定する。なお、型枠5Aの内部空間を構成する表面に
は、脱型を円滑に行うための離型剤を塗布してもよい。
コンクリートスラリーの養生後、型枠5Aを解体するこ
とにより脱型を行い、シース管31が埋設された短辺ブ
ロック11を取り出す。すなわち、基板51Aから各側
壁54,55および第二の端壁53Aを取り外し、第一
の端壁52は開放させた蓋部60とともに基板51Aか
ら取り外す。この型枠5Aの解体は、各側壁54,55
および端壁52,53Aを基板51Aから離隔する方向
に水平移動させて行う。
【0038】一方、このような基礎用型枠装置5で短辺
ブロック13を製造する場合には、図9に示すように、
第二の端壁53Aの代わりに短辺ブロック13のT型角
部25に対応した第二の端壁53Bを用い、基板51A
の代わりに両側膨出部26の形状に対応した基板51B
を用いる。
【0039】第二の端壁53Bは、前述した第二の端壁
53Aと同じく平面部531および立上部532を備え
ている。この平面部531において先端部材63の凹部
631と対向する位置には凹部533が形成され、これ
らの凹部533,631により、本体部21の両側に突
出したT型角部25を成形できるようになっている。ま
た、凹部533によって露出された上面用側壁54の下
側の雌ねじ部56Bには、上側の雌ねじ部56Aと同様
に、シース管31埋設用の雄ねじ58が螺合されてい
る。
【0040】基板51Bは前述した基板51Aと略同形
状を備え、表面には凹溝511が形成されている。この
凹溝511は、中間板62の凹溝621と対向する位置
に形成され、これらの凹溝511,621により、本体
部21の両側に突出した両側膨出部26を成形できるよ
うになっている。また、凹溝511によって露出された
上面用側壁54の下側の一対の雌ねじ部57Bには、そ
れぞれシース管31埋設用の雄ねじ58が螺合されてい
る。短辺ブロック13は、このように構成された型枠装
置5を用いて前述した短辺ブロック11と同様にして成
形する。
【0041】以上に述べた通り、本実施形態の基礎用型
枠装置5は、成形する短辺ブロック11,13に応じて
基板51A,51Bおよび第二の端壁53A,53Bを
適宜選択して用いることにより、形状の異なる二種類の
短辺ブロック11,13を成形できるようになってい
る。
【0042】また、本実施形態の基礎用型枠装置5は、
前述した基板51A,51Bおよび中間板62以外にも
長さ寸法の異なる複数種類の図示しない基板および中間
板を備え、これらを適宜選択して用いることにより、建
物ユニット2の短辺寸法に応じて長さ寸法の異なる短辺
ブロックを成形できるようになっている。例えば、長さ
寸法が短辺ブロック11よりも短い短辺ブロックを成形
する場合には、図5、図6および図9に示した基板51
A,51Bおよび中間板62よりも長手方向の寸法が短
い基板および中間板を用いて型枠5Aを構成する。
【0043】また、基板および中間板には凹溝511,
621の位置が異なるものも用意され、片側膨出部24
や両側膨出部26の位置が異なる短辺ブロックをも成形
できるようになっている。この際、雄ねじ58を螺合さ
せる雌ねじ部57Aを複数の雌ねじ部57Aの中から基
板および中間板の凹溝511,621の位置に応じて選
択することにより、シース管31が各種短辺ブロックの
片側膨出部24や両側膨出部26に確実に埋設される。
【0044】一方、短辺ブロック11,13と対称な形
状を有する短辺ブロック12,14を成形する図示しな
い基礎用型枠装置は、短辺ブロック11,13の基礎用
型枠装置5と略同じ構成を備え、基礎用型枠装置5と対
称に形成されている点が異なるだけで他の構成は同じで
ある。
【0045】図10および図11には、長辺ブロック1
5,16を成形するための基礎用型枠装置6の長辺ブロ
ック15を成形するときの状態が示されている。この基
礎用型枠装置6も、前述した基礎用型枠装置5と同様な
型枠本体70およびこの型枠本体70の上面を覆う蓋部
80を含む型枠6Aを備え、膨大部42が突出した側の
側面を上にした状態で長辺ブロック15を成形できるよ
うになっている。
【0046】型枠本体70は、基礎用型枠装置5と同様
に、基板71と、第一の端壁72と、第二の端壁73
と、これらの基板71および端壁72,73を両側から
挟持する一対の側壁74,75とを備えている。基板7
1は長辺ブロック15の長さに応じた長さ寸法を備えて
いる。この基板71の上面は平坦に形成され、これによ
り、長辺ブロック15の平坦な側面が成形される。
【0047】第一の端壁72および第二の端壁73は互
いに対称な形状を備え、前述した型枠装置5の第一の端
壁52と同じく、平面部721,731と、立上部72
2,732と、突出部723,733とを含んでそれぞ
れヒ字状に形成されている。このような第一および第二
の端壁72,73によって、長辺ブロック15の溝42
Aを含む膨大部42を成形できるようになっている。ま
た、一対の側壁74,75の互いに対向する面はそれぞ
れ平坦に形成され、長辺ブロック15の平坦な上面およ
び下面を成形できるようになっている。
【0048】一方、蓋部80も、前述した基礎用型枠装
置5と同じく、第一の端壁72に回動自在に取り付けら
れた基端部材81と、中間板82と、先端部材83とを
備えている。基端部材81および先端部材83の型枠本
体70側の面において、中間板82に接合される端部近
傍を除く部分にはそれぞれへこみ部811,831が形
成され、これらのへこみ部811,831により、長辺
ブロック15の一対の膨大部42の突出した側の側面を
成形できるようになっている。中間板82は長辺ブロッ
ク15の長さに応じた長さ寸法を備えている。この中間
板82の基板71との対向面は平坦に形成され、これに
より、本体部41の膨大部42を除く平坦な側面が成形
される。
【0049】本実施形態の長辺ブロック15は、このよ
うに構成された基礎用型枠装置6を用いて前述した短辺
ブロック11と同様な手順で成形される。また、この基
礎用型枠装置6を用いて長辺ブロック16を成形する際
には、長辺ブロック16の長さ寸法に応じた長さ寸法を
有する図示しない基板および中間板を用いて型枠6Aを
構成する。
【0050】このように本実施形態においては、製造す
る長辺ブロック15,16に応じて基板および中間板を
適宜選択して用いることにより、一つの基礎用型枠装置
6で長さ寸法の異なる長辺ブロック15,16を成形で
きるようになっている。また、基礎用型枠装置6も、基
礎用型枠装置5と同様に、前述した基板71および中間
板82以外にも形状や寸法の異なる複数種類の基板およ
び中間板を備え、これらを適宜選択して用いることによ
り他種類の長辺ブロックを成形できるようになってい
る。
【0051】このような短辺ブロック11〜14および
長辺ブロック15,16を含む本実施形態の基礎10
は、図12に示すような工程で形成される。先ず、図1
2(A)に示すように、基礎10を形成する場所の根切
り作業を行い、根切りした地盤91に栗石92を敷き込
んで捨てコンクリート93を打つ。次に、図12(B)
に示すように、この捨てコンクリート93上の一階建物
ユニット2の短辺と対応した位置に短辺ブロック11を
配置し、同様にして図示しない短辺ブロック12,1
3,14を配置する。また、これらの短辺ブロック1
1,12と短辺ブロック13,14との間で一階建物ユ
ニット2の長辺と対応した位置には長辺ブロック15,
16を配置する(図1参照)。
【0052】続いて、図12(C)に示すように、これ
らのブロック11〜16の両側にコンクリートスラリー
を打設してフーチング部94を形成する。また、図13
に示すように、互いに対向して連通状態となっている短
辺ブロック11,12の溝23Aに配筋材95を挿入す
るとともにコンクリートスラリー96を注入し、これに
より、短辺ブロック11,12を結合する。同様にし
て、短辺ブロック13,14の溝23A、L型角部22
およびT型角部25に当接された長辺ブロック15,1
6の各溝42Aにも配筋材95を配置してコンクリート
スラリー96を注入する。これにより、短辺ブロック1
3,14同士の結合、および短辺ブロック11〜14と
長辺ブロック15,16との結合が行われる。この後、
根切り作業で生じた土97を埋め戻して基礎10が形成
される(図12(C)参照)。
【0053】このようにして施工された基礎10に対し
ては、一階建物ユニット2を次のような手順で固定す
る。先ず、短辺ブロック11,12のL型角部22およ
び片側膨出部24の上面、短辺ブロック13,14のT
型角部25および両側膨出部26の上面におけるシース
管31とレベルボルト33が設けられた領域に、図2お
よび図13で示した枠部材34を載せ、この枠部材34
の内側にシース管31とレベルボルト33を入れる。こ
の枠部材34はゴム等の弾性部材からなる。この後、シ
ース管31の内部にモルタルであるクラウト材98を注
入し、このクラウト材98を枠部材34の上面レベルま
で入れる。
【0054】次に、一階建物ユニット2をクレーンで吊
り上げ、アンカー部材3をシース管31の内部に挿入し
ながら短辺ブロック11〜14および長辺ブロック1
5,16上に載せる。この一階建物ユニット2の吊り込
み作業の際には、各レベルボルト33を回転操作するこ
とにより短辺ブロック11〜14からの突出量を調整
し、これらのレベルボルト33上に一階建物ユニット2
を載せることで一階建物ユニット2の高さレベル調整や
水平調整を行う。
【0055】また、複数の一階建物ユニット2の隅部同
士が隣接する箇所では、短辺ブロック11〜14の上面
に複数のピン99Aを備えた連結板99を予め載せてお
き、これらのピン99Aに各隅部の孔を挿入しながら各
一階建物ユニット2の吊り込み作業を行う。これによ
り、隣接する一階建物ユニット2同士は所定間隔に位置
決めされる。
【0056】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。すなわち、短辺ブロック11〜14お
よび長辺ブロック15,16によって一階建物ユニット
2の各辺に沿った基礎10を構成するため、従来建物ユ
ニットの隅部に配置されていたT字形やL字形の隅部用
ブロック等を省略できるようになり、ブロック11〜1
6の種類が少なくて済むようになる。また、長辺ブロッ
ク15,16は短辺ブロック11,12と短辺ブロック
13,14との間に配置されるので、長辺ブロック1
5,16および短辺ブロック11〜14の連結部分は全
て短辺ブロック11〜14勝ちとされることになり、長
辺ブロック15,16および短辺ブロック11〜14の
長さ寸法をそれぞれ勝ち負けに対応させる必要がなくな
るから、ブロック11〜16の寸法の種類を減らすこと
ができる。
【0057】さらに、短辺ブロック11〜14を一階建
物ユニット2の荷重を支持するために高い強度のブロッ
クとし、長辺ブロック15,16を短辺ブロック11,
12および短辺ブロック13,14を連結して基礎10
全体の強度を高めるブロックとすることにより、短辺ブ
ロック11〜14と長辺ブロック15,16とで機能を
分けたので、種類が少なくて済むうえにブロック11〜
16の設計も容易化できる。
【0058】従って、ブロック11〜16の種類を全体
に少なくすることができるので、ブロック11〜16を
容易かつ低コストに製造できるうえに、一つのユニット
式建物の基礎10におけるブロック11〜16同士の連
結部分が減少するため、建設現場でブロック11〜16
同士を連結する作業を減らすことができる。
【0059】さらに、短辺ブロック11〜14には一階
建物ユニット2を固定するための固定手段であるシース
管31が設けられ、一階建物ユニット2がその短辺で短
辺ブロック11〜14に固定されるので、長辺ブロック
15,16にはシース管31を設ける必要がなくなるか
ら、各ブロック11〜16の種類がシース管31の有無
によって増えることがなくなり、ブロック11〜16全
体の種類を一層減らすことができる。
【0060】また、短辺ブロック11〜14は、短辺方
向に並設された二個の一階建物ユニット2の短辺に跨っ
て配置されているため、各一階建物ユニット2の短辺の
長さに対応した短辺ブロックを用意するよりも短辺ブロ
ック11〜14の点数を削減できるうえに、短辺ブロッ
ク11〜14同士の連結作業を簡略化することができ
る。
【0061】さらに、長辺ブロック15,16は一階建
物ユニット2の長辺寸法に応じた長さ寸法を有するの
で、一階建物ユニット2の各長辺に対して長辺ブロック
15,16が一つで済むようになるため、長辺ブロック
15,16の点数を極力少なくすることができるうえ
に、長辺ブロック同士15,16を直列に連結する作業
を省略できる。
【0062】そして、短辺ブロック11,13のL型角
部22および片側膨出部24の各上面と、短辺ブロック
12,14のT型角部25および両側膨出部26の各上
面とには、レベルボルト33が設けられているため、こ
のレベルボルト33を回転操作するだけで一階建物ユニ
ット2の高さレベル調整、水平調整を簡単に行うことが
できる。
【0063】そして、各ブロック11〜16を成形する
型枠5A,6Aの基板51A,51B、71および中間
板62,82は、それぞれ長さ寸法の異なる複数種類が
用意されているため、これらを適宜選択して用いるだけ
で、成形するブロック11〜16の長さ寸法を一階建物
ユニット2の辺の長さに応じて変更することができる。
従って、一階建物ユニット2の辺が如何なる長さであっ
ても、その辺の長さに対応したブロック11〜16をそ
れぞれ同じ基礎用型枠装置5,6で成形することが可能
となり、一階建物ユニット2の辺の長さに応じた複数種
の型枠を用意する必要がなくなるので、装置5,6にか
かるコストを大幅に削減することができ、PC製ブロッ
ク11〜16を安価に製造することができる。
【0064】さらに、基礎用型枠装置5は、基板51
A,51Bおよび第二の端壁53A,53Bを交換する
だけで形状の異なる短辺ブロック11,13を成形し分
けることができるので、短辺ブロック11,13で型枠
装置5を共通化することができる。また、基礎用型枠装
置5の上面用側壁54には、複数対の雌ねじ部57A,
57Bが長さ方向に並設されているため、基板51A,
51Bおよび中間板62の選択により膨出部24,26
の位置が変わっても、この膨出部24,26に対応する
位置の雌ねじ部57A,57Bを選択してシース管31
を外挿した雄ねじ58を螺入するだけでシース管31の
埋設位置を容易に変更できる。
【0065】さらに、上面用側壁54には、二つの雌ね
じ部56A,56Bおよび二つの雌ねじ部57A,57
Bがそれぞれ縦に並べて形成されているため、基板51
A,51Bおよび第二の端壁53A,53Bの選択によ
り、角部22,25および膨出部24,26の形状とと
もにシース管31の数が変わっても、シース管31の数
に対応した数の雌ねじ部56A,56B,57A,57
Bを選択するだけでよいため、埋設するシース管31の
数を容易に変更できる。
【0066】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
前記実施形態では、短辺ブロック11〜14は、二つの
建物ユニット2の短辺に跨って配置されていたが、短辺
ブロックを建物ユニット2の短辺寸法に応じた長さ寸法
に形成して各建物ユニット2の短辺に沿って配置するよ
うにしてもよい。また、短辺ブロックを建物ユニット2
の短辺寸法よりも短い寸法、例えば短辺寸法の1/2の
寸法に形成して、一つの建物ユニット2の一つの短辺に
対して複数の短辺ブロックを配置するようにしてもよ
い。
【0067】或いは、互いに連結された短辺ブロック1
1,12および短辺ブロック13,14をそれぞれ一つ
の短辺ブロックにより構成し、つまり、一つの短辺ブロ
ックを短辺方向に並ぶ三つの建物ユニット2の短辺に跨
って配置してもよく、この場合、短辺ブロックは、その
両端をL型角部或いはT型角部として、中間部分に二つ
の片側膨出部或いは両側膨出部を設けることが好まし
い。要するに、短辺ブロックは建物ユニット2の短辺に
沿って配置されていればよく、その数や形状は実施にあ
たって適宜設定すればよい。
【0068】前記実施形態では、長辺ブロック15,1
6は建物ユニット2の長辺寸法に応じた長さ寸法に形成
され、一つの建物ユニット2の一つの長辺に対して一つ
ずつ配置されていたが、長辺ブロックを建物ユニット2
の長辺寸法よりも短く形成し、一つの建物ユニット2の
一つの長辺に対して複数の長辺ブロックを配置するよう
にしてもよい。要するに、長辺ブロックは、建物ユニッ
ト2の長辺に沿って短辺ブロック11〜14の間に配置
されていれば、各長辺に配置する数や形状は任意であ
る。
【0069】さらに、前記実施形態では、短辺ブロック
11,13と短辺ブロック12,14は異なる基礎用型
枠装置5により成形されていたが、短辺ブロック11,
13を成形する基礎用型枠装置5の下面用側壁55にも
上面用側壁54と同様な雌ねじ部56A,56B,57
A,57Bを形成して、一つの型枠装置5で短辺ブロッ
ク11〜14を成形できるようにしてもよい。この場
合、短辺ブロック12,14の上面は下面用側壁55に
よって成形され、短辺ブロック12,14の下面は全て
の雌ねじ部56A,56B,57A,57Bを塞いだ上
面用側壁54によって成形される。
【0070】また、前記実施形態では、型枠装置5,6
の基板51A,51B,71、中間板62,82、第二
の端壁53A,53Bを交換することにより、寸法や形
状の異なる複数種類のブロック11〜16を造り分けた
が、例えば、型枠をスライドさせることによりその長さ
寸法を変更可能に形成し、これにより長さ寸法の異なる
ブロックを成形できるようにしてもよく、或いは、型枠
の内部空間を仕切り板等で区画することにより各種ブロ
ックを成形できるようにしてもよい。要するに、型枠
が、成形するブロックの長さ寸法をその長さ寸法を建物
ユニット2の辺の長さに応じて変更可能に形成されてい
れば、型枠の形状やブロックの長さ寸法を変更するため
の構造等は任意である。
【0071】さらに、前記実施形態では、短辺ブロック
11〜14には建物ユニット2を固定するための固定手
段としてシース管31が設けられていたが、例えば、短
辺ブロック11〜14にその上面から上方へ突出するア
ンカーボルト(固定手段)を設け、このアンカーボルト
を建物ユニット2の下面に挿入することにより、短辺ブ
ロック11〜14と建物ユニット2とを結合するように
してもよい。
【0072】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
建物ユニットの短辺に沿って配置されるPC製の短辺ブ
ロックと、これらの短辺ブロックの間に建物ユニットの
長辺に沿って配置されるPC製の長辺ブロックとを含ん
でユニット式建物の基礎を構成したため、PC製ブロッ
クの種類を全体に少なくすることができ、これにより、
ブロックを容易かつ低コストに製造できる。また、一つ
のユニット式建物の基礎におけるPC製ブロック同士の
連結部分が減少するため、建設現場でPC製ブロック同
士を連結する作業を減らすことができる。
【0073】そして、本発明では、基礎用型枠装置の型
枠を、建物ユニットの辺の長さに応じて成形するブロッ
クの長さ寸法を変更できるように形成したので、建物ユ
ニットの辺が如何なる長さであっても、その辺の長さに
対応したブロックを一つの型枠装置で成形することがで
き、建物ユニットの辺の長さに応じた複数種の型枠を用
意する必要がなくなるので、装置にかかるコストを大幅
に削減することができ、PC製ブロックを安価に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す平面図。
【図2】前記実施形態の短辺ブロックを示す斜視図。
【図3】前記実施形態の短辺ブロックを示す斜視図。
【図4】前記実施形態の長辺ブロックを示す斜視図。
【図5】前記実施形態の短辺ブロックを成形する基礎用
型枠装置を示す斜視図。
【図6】図5のVI−VI線断面図。
【図7】前記実施形態の短辺ブロックを成形する基礎用
型枠装置の上面用側壁を示す斜視図。
【図8】図5のVIII−VIII線断面図。
【図9】前記実施形態の短辺ブロックを成形する基礎用
型枠装置の他の状態を示す断面図。
【図10】前記実施形態の長辺ブロックを成形する基礎
用型枠装置を示す斜視図。
【図11】図10のXI−XI線断面図。
【図12】前記実施形態の基礎の施工手順を示す工程
図。
【図13】前記実施形態の基礎を示す断面図。
【符号の説明】
2 建物ユニット 5,6 基礎用型枠装置 5A,6A 型枠 10 基礎 11,12,13,14 短辺ブロック 15,16 長辺ブロック 31 シース管(固定手段) 50,70 型枠本体 60,80 蓋部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の建物ユニットを組み合わせて構築
    されるユニット式建物の基礎であって、前記建物ユニッ
    トの短辺に沿って配置されるプレキャストコンクリート
    製の短辺ブロックと、これらの短辺ブロックの間に前記
    建物ユニットの長辺に沿って配置されるプレキャストコ
    ンクリート製の長辺ブロックとを含んで構成されること
    を特徴とするユニット式建物の基礎。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したユニット式建物の基
    礎において、前記短辺ブロックには前記建物ユニットを
    固定するための固定手段が設けられていることを特徴と
    するユニット式建物の基礎。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載したユニ
    ット式建物の基礎において、前記短辺ブロックは、短辺
    方向に並設された複数の前記建物ユニットの短辺に跨っ
    て配置されていることを特徴とするユニット式建物の基
    礎。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかに
    記載したユニット式建物の基礎において、前記長辺ブロ
    ックは、前記建物ユニットの長辺寸法に応じた長さ寸法
    を有することを特徴とするユニット式建物の基礎。
  5. 【請求項5】 複数の建物ユニットを組み合わせて構築
    されるユニット式建物の基礎を構成しかつ前記建物ユニ
    ットの辺に沿って配置されるプレキャストコンクリート
    製のブロックを成形する基礎用型枠装置であって、コン
    クリートスラリーを打設して前記ブロックを成形する型
    枠を有し、この型枠は、成形するブロックの長さ寸法を
    前記建物ユニットの辺の長さに応じて変更可能に形成さ
    れていることを特徴とする基礎用型枠装置。
JP23020396A 1996-08-30 1996-08-30 ユニット式建物の基礎および基礎用型枠装置 Pending JPH1072834A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012154042A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Shimizu Corp 基礎梁のサイトプレキャスト工法

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