JPH1072831A - 法面保護工およびそれに用いる法面保護ブロック - Google Patents
法面保護工およびそれに用いる法面保護ブロックInfo
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- JPH1072831A JPH1072831A JP24898196A JP24898196A JPH1072831A JP H1072831 A JPH1072831 A JP H1072831A JP 24898196 A JP24898196 A JP 24898196A JP 24898196 A JP24898196 A JP 24898196A JP H1072831 A JPH1072831 A JP H1072831A
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- Japan
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- slope protection
- slope
- soil layer
- protection block
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 法面の保護を確実を行ったうえで緑化を良好
に図ることのできる法面保護工およびそれに用いる法面
保護ブロックを提供することを課題とする。 【解決手段】 法面1に複数の法面保護ブロック3を組
み、これらの隙間に植生部4を形成し、この植生部4
を、植物Sの根付かない例えばN値10程度の土層12
と、植物Sを根付かせる表土層13とから形成した構成
となっている。
に図ることのできる法面保護工およびそれに用いる法面
保護ブロックを提供することを課題とする。 【解決手段】 法面1に複数の法面保護ブロック3を組
み、これらの隙間に植生部4を形成し、この植生部4
を、植物Sの根付かない例えばN値10程度の土層12
と、植物Sを根付かせる表土層13とから形成した構成
となっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、トンネル
の坑口、ダム、道路の側壁等の法面を補強するための法
面保護工およびそれに用いる法面保護ブロックに関する
ものである。
の坑口、ダム、道路の側壁等の法面を補強するための法
面保護工およびそれに用いる法面保護ブロックに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばトンネルの坑口、ダム、
道路の側壁等を構築するために岩盤や土砂地盤を掘削し
て形成した法面には、崩壊やはらみ出しを防ぐために法
面保護工を設けている。従来、法面保護工には植生工が
多用されているが、法面が湧水を伴う場合や、法面が長
大である場合、さらには勾配が急である場合等、通常の
植生工では法面の安定が確保できない場合には、土圧に
耐えうる構造として、鉄筋およびPCアンカーで定着し
たコンクリート製の法面保護工が用いられている。この
ようなコンクリート製の法面保護工としては、あらかじ
め所定形状に成形したプレキャストコンクリート造のブ
ロックを法面に設置するプレキャスト法面保護工や、現
場打ちコンクリートで形成する現場打ち法面保護工、あ
るいは吹付コンクリートで形成する吹付法面保護工が用
いられていた。
道路の側壁等を構築するために岩盤や土砂地盤を掘削し
て形成した法面には、崩壊やはらみ出しを防ぐために法
面保護工を設けている。従来、法面保護工には植生工が
多用されているが、法面が湧水を伴う場合や、法面が長
大である場合、さらには勾配が急である場合等、通常の
植生工では法面の安定が確保できない場合には、土圧に
耐えうる構造として、鉄筋およびPCアンカーで定着し
たコンクリート製の法面保護工が用いられている。この
ようなコンクリート製の法面保護工としては、あらかじ
め所定形状に成形したプレキャストコンクリート造のブ
ロックを法面に設置するプレキャスト法面保護工や、現
場打ちコンクリートで形成する現場打ち法面保護工、あ
るいは吹付コンクリートで形成する吹付法面保護工が用
いられていた。
【0003】ところで、近年、コンクリート製の法面保
護工においても、景観および環境の向上ために緑化を図
るべく、その表面に、植物の種を含有した土壌材を吹き
付けたり、連続する繊維を混入した植壌土を配したりと
いった工夫がなされている。
護工においても、景観および環境の向上ために緑化を図
るべく、その表面に、植物の種を含有した土壌材を吹き
付けたり、連続する繊維を混入した植壌土を配したりと
いった工夫がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の法面保護工には、以下のような問題が存
在する。まず、前述したような土壌材や植壌土を法面保
護工の表面に配しただけでは、植物の生育に必要な養分
や保水性が、例えば2〜3年程度で不足し、植物が枯れ
てしまうことがある。このため、養分の補給など、管理
に手間が掛かってしまう。また、植物が順調に生育し、
高木となった場合には、植物の根付きが本来の土壌に比
較すれば弱いため、強風等によって倒れやすい等といっ
た問題もある。本発明は、以上のような点を考慮してな
されたもので、法面の保護を確実を行ったうえで緑化を
良好に図ることのできる法面保護工およびそれに用いる
法面保護ブロックを提供することを課題とする。
たような従来の法面保護工には、以下のような問題が存
在する。まず、前述したような土壌材や植壌土を法面保
護工の表面に配しただけでは、植物の生育に必要な養分
や保水性が、例えば2〜3年程度で不足し、植物が枯れ
てしまうことがある。このため、養分の補給など、管理
に手間が掛かってしまう。また、植物が順調に生育し、
高木となった場合には、植物の根付きが本来の土壌に比
較すれば弱いため、強風等によって倒れやすい等といっ
た問題もある。本発明は、以上のような点を考慮してな
されたもので、法面の保護を確実を行ったうえで緑化を
良好に図ることのできる法面保護工およびそれに用いる
法面保護ブロックを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
法面を保護するため、該法面に、複数のコンクリート製
でフレーム状の法面保護ブロックが組まれ、これら法面
保護ブロックの隙間には植物を植える植生部が形成さ
れ、該植生部が、植物が根付かない硬度を有した第一の
土層と、該第一の土層上に形成されて植物を根付かせる
第二の土層とから形成されていることを特徴としてい
る。
法面を保護するため、該法面に、複数のコンクリート製
でフレーム状の法面保護ブロックが組まれ、これら法面
保護ブロックの隙間には植物を植える植生部が形成さ
れ、該植生部が、植物が根付かない硬度を有した第一の
土層と、該第一の土層上に形成されて植物を根付かせる
第二の土層とから形成されていることを特徴としてい
る。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1記載の法
面保護工において、前記各法面保護ブロックの表面には
透水性を有した排水部が形成されていることを特徴とし
ている。
面保護工において、前記各法面保護ブロックの表面には
透水性を有した排水部が形成されていることを特徴とし
ている。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2記載の法
面保護工において、前記各法面保護ブロックの前記排水
部は、これら法面保護ブロックの接続部で互いに連続す
るよう形成され、雨水等が上方の前記法面保護ブロック
の前記排水部から下方の前記法面保護ブロックの前記排
水部に連続して流れる構成とされていることを特徴とし
ている。
面保護工において、前記各法面保護ブロックの前記排水
部は、これら法面保護ブロックの接続部で互いに連続す
るよう形成され、雨水等が上方の前記法面保護ブロック
の前記排水部から下方の前記法面保護ブロックの前記排
水部に連続して流れる構成とされていることを特徴とし
ている。
【0008】請求項4に係る発明は、法面を保護するた
めの法面保護ブロックが、プレキャストコンクリート製
で中心部から三方に延出するベース部と、該ベース部の
表面側に形成されて透水性コンクリートまたは透水性ア
スファルトからなる排水部とから構成されていることを
特徴としている。
めの法面保護ブロックが、プレキャストコンクリート製
で中心部から三方に延出するベース部と、該ベース部の
表面側に形成されて透水性コンクリートまたは透水性ア
スファルトからなる排水部とから構成されていることを
特徴としている。
【0009】請求項5に係る発明は、請求項4記載の法
面保護ブロックにおいて、該法面保護ブロックの表面側
には、これを法面に設置したときにその傾斜下方となる
位置に擁壁が突出形成されていることを特徴としてい
る。
面保護ブロックにおいて、該法面保護ブロックの表面側
には、これを法面に設置したときにその傾斜下方となる
位置に擁壁が突出形成されていることを特徴としてい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る法面保護工お
よびそれに用いる法面保護ブロックの実施の形態の一例
を、図1ないし図4を参照して説明する。図1に示すよ
うに、例えばトンネルの坑口、ダム、道路の側壁等を構
築するために岩盤や土砂地盤を掘削して形成した法面1
には、その崩壊やはらみ出しを防ぐために法面保護工2
が設けられている。
よびそれに用いる法面保護ブロックの実施の形態の一例
を、図1ないし図4を参照して説明する。図1に示すよ
うに、例えばトンネルの坑口、ダム、道路の側壁等を構
築するために岩盤や土砂地盤を掘削して形成した法面1
には、その崩壊やはらみ出しを防ぐために法面保護工2
が設けられている。
【0011】法面保護工2は、複数の法面保護ブロック
3と、これら法面保護ブロック3の隙間に形成された植
生部4とから構成されている。
3と、これら法面保護ブロック3の隙間に形成された植
生部4とから構成されている。
【0012】各法面保護ブロック3は、平面視すると、
中央部Cから上方に延びる縦フレーム3Aと、中央部C
から斜め下方に延びる二本の横フレーム3B,3Bとか
ら形成されている。図2および図3に示すように、法面
保護ブロック3は、鉄筋コンクリート造で法面1からの
土圧を受けるベース部5と、透水性を有した透水性コン
クリートまたは透水性アスファルト等からなる排水部6
とから構成されている。
中央部Cから上方に延びる縦フレーム3Aと、中央部C
から斜め下方に延びる二本の横フレーム3B,3Bとか
ら形成されている。図2および図3に示すように、法面
保護ブロック3は、鉄筋コンクリート造で法面1からの
土圧を受けるベース部5と、透水性を有した透水性コン
クリートまたは透水性アスファルト等からなる排水部6
とから構成されている。
【0013】図3に示したように、ベース部5の周縁部
には、上方に立ち上がる側壁5aが形成され、これら側
壁5aに囲まれてベース部5の凹部5bが形成されてい
る。そして、この凹部5bに排水部6が形成された構成
となっている。図4に示すように、各法面保護ブロック
3の縦フレーム3Aの上端部と、横フレーム3B,3B
の下側両端部には側壁5aが形成されておらず、排水部
6が法面保護ブロック3の周縁部に直接臨むようになっ
ている。
には、上方に立ち上がる側壁5aが形成され、これら側
壁5aに囲まれてベース部5の凹部5bが形成されてい
る。そして、この凹部5bに排水部6が形成された構成
となっている。図4に示すように、各法面保護ブロック
3の縦フレーム3Aの上端部と、横フレーム3B,3B
の下側両端部には側壁5aが形成されておらず、排水部
6が法面保護ブロック3の周縁部に直接臨むようになっ
ている。
【0014】図1に示したように、法面保護ブロック3
の横ブロック3B,3Bには、これを法面1に設置した
ときに傾斜下方となる側に、擁壁7が上方に突出形成さ
れている。
の横ブロック3B,3Bには、これを法面1に設置した
ときに傾斜下方となる側に、擁壁7が上方に突出形成さ
れている。
【0015】図2に示したように、法面保護ブロック3
の中央部Cには、略円形の凹部8が形成されており、こ
こにアンカー9の頭部および定着金具10を収めるよう
になっている。
の中央部Cには、略円形の凹部8が形成されており、こ
こにアンカー9の頭部および定着金具10を収めるよう
になっている。
【0016】図1および図4に示したように、法面保護
ブロック3は、法面1に規則的に配置されており、互い
に隣接する法面保護ブロック3,3どうしは、横フレー
ム3B,3Bどうしを突き合わせ、下段の法面保護ブロ
ック3は、これら横フレーム3B,3Bの突き合わせ部
に縦フレーム3Aの上端部を突き合わせた状態で配置さ
れている。
ブロック3は、法面1に規則的に配置されており、互い
に隣接する法面保護ブロック3,3どうしは、横フレー
ム3B,3Bどうしを突き合わせ、下段の法面保護ブロ
ック3は、これら横フレーム3B,3Bの突き合わせ部
に縦フレーム3Aの上端部を突き合わせた状態で配置さ
れている。
【0017】図4に示したように、これら3つの法面保
護ブロック3,3,3が突き合わされる部分において
は、上段側の2つの法面保護ブロック3,3の横フレー
ム3B,3Bと、下段側の法面保護ブロック3の縦フレ
ーム3Aとで、それぞれの側壁5aどうしが、モルタ
ル、ペースト、コンクリート、樹脂等の材料によって、
接着・接合されている。そして、この部分では3つの法
面保護ブロック3のそれぞれの排水部6が互いに直接当
接する構成となっている。これにより、上段側の法面保
護ブロック3,3と、下段側の法面保護ブロック3とで
排水部6どうしが連通した形態となっている。したがっ
て、降雨時等には、この排水部6を通して雨水が下方に
排水されるようになっている。
護ブロック3,3,3が突き合わされる部分において
は、上段側の2つの法面保護ブロック3,3の横フレー
ム3B,3Bと、下段側の法面保護ブロック3の縦フレ
ーム3Aとで、それぞれの側壁5aどうしが、モルタ
ル、ペースト、コンクリート、樹脂等の材料によって、
接着・接合されている。そして、この部分では3つの法
面保護ブロック3のそれぞれの排水部6が互いに直接当
接する構成となっている。これにより、上段側の法面保
護ブロック3,3と、下段側の法面保護ブロック3とで
排水部6どうしが連通した形態となっている。したがっ
て、降雨時等には、この排水部6を通して雨水が下方に
排水されるようになっている。
【0018】また、各法面保護ブロック3は、凹部8か
ら法面1に打設されたアンカー9の頭部が定着金具10
で定着されることによって、法面1に固定されている。
そして、凹部8にはモルタル等の充填材11が充填され
てアンカー9の頭部を覆うようになっている。
ら法面1に打設されたアンカー9の頭部が定着金具10
で定着されることによって、法面1に固定されている。
そして、凹部8にはモルタル等の充填材11が充填され
てアンカー9の頭部を覆うようになっている。
【0019】図3に示したように、このように配置され
た法面保護ブロック3,3,3によって囲まれて形成さ
れた前記植生部4は、法面1上に、植物Sが根付かない
よう、粘土を含んだ例えばN値10程度の土層(第一の
土層)12を所定厚さに形成し、さらにこの土層12上
に、植物Sを根付かせるためにこの法面1近傍の土を用
いた表土層(第二の土層)13が形成された構成となっ
ている。図2に示したように、表土層13は、法面保護
ブロック3の擁壁7の上端レベルにまで形成されてい
る。
た法面保護ブロック3,3,3によって囲まれて形成さ
れた前記植生部4は、法面1上に、植物Sが根付かない
よう、粘土を含んだ例えばN値10程度の土層(第一の
土層)12を所定厚さに形成し、さらにこの土層12上
に、植物Sを根付かせるためにこの法面1近傍の土を用
いた表土層(第二の土層)13が形成された構成となっ
ている。図2に示したように、表土層13は、法面保護
ブロック3の擁壁7の上端レベルにまで形成されてい
る。
【0020】このような法面保護工2では、表土層13
に、この法面1近傍に生えている低木系の植物Sを植え
ることによって、法面1の緑化を図るようになってい
る。
に、この法面1近傍に生えている低木系の植物Sを植え
ることによって、法面1の緑化を図るようになってい
る。
【0021】上述した法面保護工2およびそれに用いる
法面保護ブロック3では、法面1に複数の法面保護ブロ
ック3が組まれ、これらの隙間には植生部4が形成さ
れ、この植生部4が、植物Sの根付かない例えばN値1
0程度の土層12と、植物Sを根付かせる表土層13と
から形成された構成となっている。これにより、法面保
護ブロック3によって、法面1のはらみ出しや崩壊を防
ぐことができる。また、これら法面保護ブロック3の隙
間に形成された植生部4の土層12が、N値10程度と
比較的固いので、法面1への透水を抑えることができ、
この点においても法面1のはらみ出しや崩壊を防ぐこと
ができる。しかも、植生部4には植物が根付かないよう
な土層12が形成されており、これによって植物Sは表
土層13にのみ根付くことになり、植物Sの根の繁殖を
抑えることができる。したがって、高木の成長を防止す
ることができ、当然のことながら強風によって高木が倒
れることもない。しかし表土層13は、低木系の植物S
であれば十分に根付かせることができるだけの厚さを有
しており、緑化を図ることができる。しかも、植物Sの
高さを揃えることも可能であり、保全管理の簡素化およ
び景観の向上を図ることができる。また、前述したよう
に、土層12が比較的硬いので、表土層13中の水分や
養分が土層12を通って流出してしまうのを抑えること
ができ、表土層13の保水性や養分の保持性を高いもの
とすることができ、植生の管理の手間を省くことができ
る。
法面保護ブロック3では、法面1に複数の法面保護ブロ
ック3が組まれ、これらの隙間には植生部4が形成さ
れ、この植生部4が、植物Sの根付かない例えばN値1
0程度の土層12と、植物Sを根付かせる表土層13と
から形成された構成となっている。これにより、法面保
護ブロック3によって、法面1のはらみ出しや崩壊を防
ぐことができる。また、これら法面保護ブロック3の隙
間に形成された植生部4の土層12が、N値10程度と
比較的固いので、法面1への透水を抑えることができ、
この点においても法面1のはらみ出しや崩壊を防ぐこと
ができる。しかも、植生部4には植物が根付かないよう
な土層12が形成されており、これによって植物Sは表
土層13にのみ根付くことになり、植物Sの根の繁殖を
抑えることができる。したがって、高木の成長を防止す
ることができ、当然のことながら強風によって高木が倒
れることもない。しかし表土層13は、低木系の植物S
であれば十分に根付かせることができるだけの厚さを有
しており、緑化を図ることができる。しかも、植物Sの
高さを揃えることも可能であり、保全管理の簡素化およ
び景観の向上を図ることができる。また、前述したよう
に、土層12が比較的硬いので、表土層13中の水分や
養分が土層12を通って流出してしまうのを抑えること
ができ、表土層13の保水性や養分の保持性を高いもの
とすることができ、植生の管理の手間を省くことができ
る。
【0022】さらに、各法面保護ブロック3には透水性
を有した排水部6が形成された構成となっている。これ
により、雨量が多い場合等には、この排水部6から排水
を図ることにより、植生部4において含水量が多くなる
のを防ぐことができ、地滑りを防止することができる。
しかもこの排水部6は、透水性コンクリートや透水性ア
スファルト等からなるので、表土層13の土砂によって
埋められることなく、透水性を確保できるようになって
いる。
を有した排水部6が形成された構成となっている。これ
により、雨量が多い場合等には、この排水部6から排水
を図ることにより、植生部4において含水量が多くなる
のを防ぐことができ、地滑りを防止することができる。
しかもこの排水部6は、透水性コンクリートや透水性ア
スファルト等からなるので、表土層13の土砂によって
埋められることなく、透水性を確保できるようになって
いる。
【0023】また、法面保護ブロック3が、プレキャス
トコンクリート製とされているので、施工時に法面保護
ブロック3を法面1に設置した後、直ちにアンカー9で
定着させることができ、施工中から早期に法面1の保護
機能を発揮させることができる。また、現場における型
枠工事を廃して工事の省力化および迅速化を図ることが
できる。
トコンクリート製とされているので、施工時に法面保護
ブロック3を法面1に設置した後、直ちにアンカー9で
定着させることができ、施工中から早期に法面1の保護
機能を発揮させることができる。また、現場における型
枠工事を廃して工事の省力化および迅速化を図ることが
できる。
【0024】加えて、法面保護ブロック3には、法面1
の傾斜下方側に、擁壁7が突出形成された構成となって
いる。これにより、表土層13を構成する土が流れ落ち
るのを防止し、その厚さを確保することができる。ま
た、多量の降雨時には表土層13中の雨水をこの擁壁7
から法面保護ブロック3の排水部6内に導くことがで
き、その排水性をさらに高めることができる。
の傾斜下方側に、擁壁7が突出形成された構成となって
いる。これにより、表土層13を構成する土が流れ落ち
るのを防止し、その厚さを確保することができる。ま
た、多量の降雨時には表土層13中の雨水をこの擁壁7
から法面保護ブロック3の排水部6内に導くことがで
き、その排水性をさらに高めることができる。
【0025】なお、上記実施の形態において、法面保護
ブロック3の形状や土層12、表土層13の土質等につ
いては、上記のものに限定するものではなく、本発明の
主旨を逸脱しない範囲内であればいかなる形状を採用し
てもよい。
ブロック3の形状や土層12、表土層13の土質等につ
いては、上記のものに限定するものではなく、本発明の
主旨を逸脱しない範囲内であればいかなる形状を採用し
てもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る法
面保護工によれば、法面に複数の法面保護ブロックが組
まれ、これら法面保護ブロックの隙間には植物を植える
植生部が形成され、植生部が、植物が根付かない硬度を
有した第一の土層と、植物を根付かせる第二の土層とか
ら形成された構成となっている。これにより、法面保護
ブロックによって、法面のはらみ出しや崩壊を防ぐこと
ができる。また、これら法面保護ブロックの隙間に形成
された植生部の第一の土層が、植物が根付かないような
硬度を有しており比較的固いので、法面への透水を抑え
ることができ、この点においても法面のはらみ出しや崩
壊を防ぐことができる。しかも、植生部には植物が根付
かないような第一の土層が形成されており、これによっ
て植物は第二の土層にのみ根付くことになり、植物の根
の繁殖を抑えることができる。したがって、高木の成長
を防止することができ、当然のことながら強風によって
高木が倒れることもなく、さらには植物の高さを揃える
ことも可能であり、保全管理の簡素化および景観の向上
を図ることができる。また、前述したように、第一の土
層が比較的硬いので、第二の土層中の水分や養分が第一
の土層を通って流出してしまうのを抑えることができ、
第二の土層の保水性や養分の保持性を高いものとするこ
とができ、植生の管理の手間を省くことができる。
面保護工によれば、法面に複数の法面保護ブロックが組
まれ、これら法面保護ブロックの隙間には植物を植える
植生部が形成され、植生部が、植物が根付かない硬度を
有した第一の土層と、植物を根付かせる第二の土層とか
ら形成された構成となっている。これにより、法面保護
ブロックによって、法面のはらみ出しや崩壊を防ぐこと
ができる。また、これら法面保護ブロックの隙間に形成
された植生部の第一の土層が、植物が根付かないような
硬度を有しており比較的固いので、法面への透水を抑え
ることができ、この点においても法面のはらみ出しや崩
壊を防ぐことができる。しかも、植生部には植物が根付
かないような第一の土層が形成されており、これによっ
て植物は第二の土層にのみ根付くことになり、植物の根
の繁殖を抑えることができる。したがって、高木の成長
を防止することができ、当然のことながら強風によって
高木が倒れることもなく、さらには植物の高さを揃える
ことも可能であり、保全管理の簡素化および景観の向上
を図ることができる。また、前述したように、第一の土
層が比較的硬いので、第二の土層中の水分や養分が第一
の土層を通って流出してしまうのを抑えることができ、
第二の土層の保水性や養分の保持性を高いものとするこ
とができ、植生の管理の手間を省くことができる。
【0027】請求項2に係る法面保護工によれば、各法
面保護ブロックの表面には透水性を有した排水部が形成
された構成となっている。さらに、請求項3に係る法面
保護工によれば、排水部は、法面保護ブロックの接続部
で互いに連続するよう形成され、雨水等が上方から下方
に連続して流れる構成となっている。これにより、雨量
が多い場合等には、この排水部から排水を図ることによ
り、植生部において含水量が多くなるのを防ぐことがで
き、地滑りを防止することができる。
面保護ブロックの表面には透水性を有した排水部が形成
された構成となっている。さらに、請求項3に係る法面
保護工によれば、排水部は、法面保護ブロックの接続部
で互いに連続するよう形成され、雨水等が上方から下方
に連続して流れる構成となっている。これにより、雨量
が多い場合等には、この排水部から排水を図ることによ
り、植生部において含水量が多くなるのを防ぐことがで
き、地滑りを防止することができる。
【0028】請求項4に係る法面保護ブロックによれ
ば、法面保護ブロックが、プレキャストコンクリート製
で中心部から三方に延出するベース部と、該ベース部の
表面側に形成されて透水性を有する排水部とから形成さ
れている構成となっている。このように、法面保護ブロ
ックをプレキャストコンクリート製とすることにより、
この法面保護ブロックを法面に設置した後、直ちにアン
カーで定着させることができ、施工中から早期に法面の
保護機能を発揮させることができる。また、現場におけ
る型枠工事を廃して工事の省力化および迅速化を図るこ
とができる。さらに、このような法面保護ブロックの設
置が完了した後には、法面の保護機能を果たすことがで
きるのはもちろんのこと、雨量が多い場合等には、排水
部から排水を図ることにより植生部において含水量が多
くなるのを防いで、地滑りを防止することができる。し
かも、この排水部が透水性コンクリートや透水性アスフ
ァルトから形成されているので、排水部が土砂によって
埋まるのを防ぎ、透水性を確保することができる。
ば、法面保護ブロックが、プレキャストコンクリート製
で中心部から三方に延出するベース部と、該ベース部の
表面側に形成されて透水性を有する排水部とから形成さ
れている構成となっている。このように、法面保護ブロ
ックをプレキャストコンクリート製とすることにより、
この法面保護ブロックを法面に設置した後、直ちにアン
カーで定着させることができ、施工中から早期に法面の
保護機能を発揮させることができる。また、現場におけ
る型枠工事を廃して工事の省力化および迅速化を図るこ
とができる。さらに、このような法面保護ブロックの設
置が完了した後には、法面の保護機能を果たすことがで
きるのはもちろんのこと、雨量が多い場合等には、排水
部から排水を図ることにより植生部において含水量が多
くなるのを防いで、地滑りを防止することができる。し
かも、この排水部が透水性コンクリートや透水性アスフ
ァルトから形成されているので、排水部が土砂によって
埋まるのを防ぎ、透水性を確保することができる。
【0029】請求項5に係る法面保護ブロックによれ
ば、ベース部の表面側には、法面の下側に位置する擁壁
が突出形成された構成となっている。これにより、法面
の表面を形成する土砂が流れ落ちるのを防止してその厚
さを維持することができる。また、多量の降雨時には雨
水をこの擁壁から排水部内に導くことができ、その排水
性をさらに高めることができ、請求項3にかかる効果を
より顕著なものとすることができる。
ば、ベース部の表面側には、法面の下側に位置する擁壁
が突出形成された構成となっている。これにより、法面
の表面を形成する土砂が流れ落ちるのを防止してその厚
さを維持することができる。また、多量の降雨時には雨
水をこの擁壁から排水部内に導くことができ、その排水
性をさらに高めることができ、請求項3にかかる効果を
より顕著なものとすることができる。
【図1】 本発明に係る法面保護工およびそれに用いる
法面保護ブロックの一例を示す図であって、前記法面保
護ブロックを組み立てた状態を示す平面図である。
法面保護ブロックの一例を示す図であって、前記法面保
護ブロックを組み立てた状態を示す平面図である。
【図2】 図1におけるA−A断面図である。
【図3】 図1におけるB−B断面図である。
【図4】 図1における法面保護ブロックどうしの接合
部を示す拡大図である。
部を示す拡大図である。
1 法面 2 法面保護工 3 法面保護ユニット 4 植生部 5 ベース部 6 排水部 7 擁壁 12 土層(第一の土層) 13 表土層(第二の土層) S 植物
Claims (5)
- 【請求項1】 法面を保護するため、該法面に、複数の
コンクリート製でフレーム状の法面保護ブロックが組ま
れ、これら法面保護ブロックの隙間には植物を植える植
生部が形成され、該植生部が、植物が根付かない硬度を
有した第一の土層と、該第一の土層上に形成されて植物
を根付かせる第二の土層とから形成されていることを特
徴とする法面保護工。 - 【請求項2】 請求項1記載の法面保護工において、前
記各法面保護ブロックの表面には透水性を有した排水部
が形成されていることを特徴とする法面保護工。 - 【請求項3】 請求項2記載の法面保護工において、前
記各法面保護ブロックの前記排水部は、これら法面保護
ブロックの接続部で互いに連続するよう形成され、雨水
等が上方の前記法面保護ブロックの前記排水部から下方
の前記法面保護ブロックの前記排水部に連続して流れる
構成とされていることを特徴とする法面保護工。 - 【請求項4】 法面を保護するための法面保護ブロック
が、プレキャストコンクリート製で中心部から三方に延
出するベース部と、該ベース部の表面側に形成されて透
水性コンクリートまたは透水性アスファルトからなる排
水部とから構成されていることを特徴とする法面保護ブ
ロック。 - 【請求項5】 請求項4記載の法面保護ブロックにおい
て、該法面保護ブロックの表面側には、これを法面に設
置したときにその傾斜下方となる位置に擁壁が突出形成
されていることを特徴とする法面保護ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24898196A JPH1072831A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 法面保護工およびそれに用いる法面保護ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24898196A JPH1072831A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 法面保護工およびそれに用いる法面保護ブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1072831A true JPH1072831A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=17186262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24898196A Withdrawn JPH1072831A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 法面保護工およびそれに用いる法面保護ブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1072831A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103828633A (zh) * | 2013-12-05 | 2014-06-04 | 大连环复生态技术有限公司 | 植生袋护坡复绿方法和复绿结构 |
CN108867667A (zh) * | 2018-07-12 | 2018-11-23 | 中国环境科学研究院 | 滨岸带砂质岸坡生态固护方法 |
CN110904979A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-03-24 | 湖南工业大学 | 一种高速公路路堑边坡生态防护系统 |
CN114763694A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-07-19 | 中交上海航道勘察设计研究院有限公司 | 一种槽型护坡结构单元及其应用 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP24898196A patent/JPH1072831A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103828633A (zh) * | 2013-12-05 | 2014-06-04 | 大连环复生态技术有限公司 | 植生袋护坡复绿方法和复绿结构 |
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CN110904979A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-03-24 | 湖南工业大学 | 一种高速公路路堑边坡生态防护系统 |
CN114763694A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-07-19 | 中交上海航道勘察设计研究院有限公司 | 一种槽型护坡结构单元及其应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031104 |