JPH1070801A - ハイブリッド車用制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車用制御装置

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JPH1070801A
JPH1070801A JP22646796A JP22646796A JPH1070801A JP H1070801 A JPH1070801 A JP H1070801A JP 22646796 A JP22646796 A JP 22646796A JP 22646796 A JP22646796 A JP 22646796A JP H1070801 A JPH1070801 A JP H1070801A
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combustion engine
engine
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バッテリ電圧低下時において内燃機関と発電機
との出力をバランス良く制御し、ひいては機関回転数の
過上昇を抑制する。 【解決手段】ステップ853〜855では、発電指令
値、目標回転数、目標スロットル開度及び励磁電流デュ
ーティ比の演算を実施する。一方、バッテリ電圧低下に
より内燃機関と発電機との出力がアンバランスになった
ときは、励磁巻線に流す励磁電流が最大値であるにもか
かわらず、内燃機関の回転数が制御目標値を超えて上昇
する現象が発生する。これに着目して、ステップ860
では、励磁電流デューティ比が100%(最大値)であ
り、且つ内燃機関の回転数が目標回転数よりも大きけれ
ば、内燃機関と発電機との出力がアンバランス状態であ
る旨を判定する。そして、内燃機関と発電機との出力が
アンバランス状態であると判定したとき、目標スロット
ル開度を一時的に絞り、内燃機関の出力を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関と発電機
とを有するハイブリッド構成の電気自動車の制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、バッテリと、内燃機関と、該
内燃機関により駆動される発電機とを有し、前記発電機
から出力される電力と前記バッテリに蓄えられた電力と
のいずれか一方若しくはその両方を電源として駆動され
るモータによって走行するハイブリッド構成の電気自動
車が提案されている(例えば、特開平7−87615号
公報)。ここで、従来一般のハイブリッド構成の電気自
動車を図9を用いて説明する。即ち、同図の構成におい
て、この電気自動車は、内燃機関1と発電機2とを搭載
し、発電機2が発生する電力によってバッテリ(例えば
鉛蓄電池)3を充電する、いわゆるシリーズハイブリッ
ド構成を有する。走行用として走行モータ7が設けら
れ、その出力軸7aはディファレンシャルギヤ12を介
して駆動輪11に接続されている。
【0003】走行制御装置15は、周知のマイクロコン
ピュータを主体として構成され、走行モータ7の回転数
やアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量等の走行状
態に応じて、車両走行に必要な駆動力の演算を行う。イ
ンバータ6は走行制御装置15からの指令信号によって
スイッチングされ、そのスイッチングによって交流電力
を走行モータ7に供給する。そして、走行モータ7は前
記供給される電力により駆動力を発生する。インバータ
6の入力にはバッテリ3が接続されると共に、整流器1
4を介して発電機2の出力が接続されている。こうして
走行モータ7は、バッテリ3と発電機2との両方から電
力が得られるようになっている。バッテリ3には電流並
びに電圧を検出するための電流検出器4及び電圧検出器
5が接続されている。
【0004】また、発電機2は、内燃機関1に対して図
示しないギヤ機構を介して連結されており、内燃機関1
の回転に伴ない駆動されるようになっている。発電制御
装置8は、前記走行制御装置15と同様に周知のマイク
ロコンピュータを主体に構成され、電流検出器4、電圧
検出器5により検出されたバッテリ電流及びバッテリ電
圧を入力すると共に、走行制御装置15から得られる走
行モータ7による車両走行情報を入力する。また、発電
制御装置8は、スロットルアクチュエータ9によるスロ
ットル弁13の開閉機能と、発電機2の励磁巻線10に
流れる励磁電流の調整機能とを有し、これにより内燃機
関1の出力と発電機2の出力とを調整する。さらに、発
電制御装置8は、前記バッテリ電流及びバッテリ電圧に
対応するバッテリ3の状態や走行モータ7の走行状態な
どに基づいて発電出力(発電指令値)を決定する。
【0005】ここで、発電機2の出力電力よりも大きな
電力を前記走行モータ7が必要とする場合には、その不
足分の電力がバッテリ3から持ち出され、この時、バッ
テリ3に蓄えられた電力蓄積量は減少する。また、発電
機2の出力電力が走行モータ7が必要とする電力よりも
大きい場合には、余剰電力分でバッテリ3が充電され、
このとき、バッテリ3の電力蓄積量は回復する。発電機
2が出力する電力と走行モータ7が必要とする電力とが
等しいときは、走行モータ7が必要とする電力が発電機
2により過不足無く供給されることとなり、バッテリ3
の電力蓄積量は変化しない。
【0006】このように、上記構成のハイブリッド型電
気自動車は、発電機2が出力する電力と、バッテリ3に
蓄えられた電力とのいずれか一方或いはその両方を駆動
電源として走行し、それと同時にバッテリ3の充電をも
行うものである。
【0007】さて、発電機2の出力制御に関し、発電制
御装置8は、発電指令値に応じた内燃機関1の回転数と
スロットル開度(以下、目標回転数、目標スロットル開
度という)を決定し、それに応じてスロットルアクチュ
エータ9を動作させてスロットル弁13を開閉させる。
それにより内燃機関1の駆動力が変化し、回転数は上昇
又は下降していく。また、発電制御装置8は、発電機2
の励磁巻線10に電流(以下、励磁電流という)を流
し、これにより発電機2が電力を出力する。このとき、
発電機2が出力する電力は、内燃機関1から見れば負荷
となる。
【0008】さらに、発電制御装置8は、スロットル弁
13の開度が目標スロットル開度に達したとき、内燃機
関1の回転数が目標回転数で安定するように励磁巻線1
0の励磁電流の増減によって発電機2の出力を調整す
る。かかる場合、発電機2の出力を調整することは、内
燃機関1に作用する負荷を調整することと言い換えるこ
とができる。さらに言い換えれば、発電制御とは、内燃
機関1と発電機2との出力バランスを励磁電流で制御す
ることに相当する。
【0009】ところで、図10は、発電機2の発電出力
特性についてその一例を示しているが、発電出力はバッ
テリ電圧に応じて変化する。なお、図中の特性200
は、発電制御装置8が制御可能な最大励磁電流を励磁巻
線10に流している状態を示している。ここで、自動車
の場合には、常時行われる加減速によりバッテリ電圧が
常時変動する。そのために、励磁電流が最大値で一定と
すると発電機2の出力特性も特性200に沿って常時変
動する。
【0010】一方で、バッテリ電圧がV1で発電指令値
P1に対して、既述したように内燃機関1と発電機2と
の出力バランスが制御されているとすると、通常は励磁
電流を最大値よりも小さい値として発電機2の出力特性
を特性201とし、その結果、点210にて発電制御が
行われることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
制御装置においては、以下に示す問題が存在する。つま
り、前記図10の点210にて制御が行われている状態
から、例えば急激な加速によってバッテリ電圧がV1か
らV3に低下すると、その時の内燃機関1の出力がP1
相当の出力であるのに対して、発電制御装置8が励磁電
流を調整して出力P1である点211で発電出力を制御
しようとしても当該出力P1での発電制御が不可能にな
る。言い換えれば、発電制御装置8は、制御可能な最大
励磁電流を流している特性200上の出力P2までしか
発電出力を上げることができず、かかる場合には内燃機
関1と発電機2との出力バランスが制御できない状態
(アンバランス状態)に陥ってしまう。このアンバラン
ス状態下では、内燃機関1に作用する負荷が不用意に軽
減されるため、機関回転数が過剰に急上昇する等の問題
を招く。
【0012】これを防止するには、バッテリ3の発電制
御電圧域(例えば図10のV3〜V4の範囲)におい
て、発電機2が出力可能な最大値を上記電圧域(V3〜
V4)の発電出力の最小値に制限して制御を行う手法が
考えられる。即ち、図10では、発電出力の最大値をV
3〜V4内の最小値であるP2に制限し、発電出力が当
該P2以上にならないように制御するものである。しか
し、これでは発電機2が持つ特性を十分に使用している
ものではない(P1のような発電出力を得ることができ
ない)。
【0013】一方、図11に示すように、発電機2の出
力特性に前記特性200を超えるような特性202(破
線で示す)を持たせ、バッテリ電圧がV3にまで低下し
た際にも、要求される発電出力の最大値をP2に低下さ
せることなくP1に維持することが考えられる。しか
し、これは、発電機2の体格及び重量が共に大きくなる
ことを示し、車両搭載上或いはコスト面からも好ましく
ない。
【0014】さらに別の方法として、バッテリ電圧を発
電出力制御のパラメータとし、バッテリ電圧が所定値以
下に低下した場合に発電指令値を発電機2の出力特性内
に抑えるものがある。これは、バッテリ電圧が図11の
V2以下に達したとき発電指令値をP1からP2へ一時
的に抑制するものである。この場合には、発電指令値の
決定のために、バッテリ電圧を判定する、V2というし
きい値が設けられることになる。しかし、発電機2の特
性は個体バラツキや温度等によって変動するものであっ
て、このしきい値は一義的に決定できるものではない。
即ち、例えば図12に示すように、発電機2の特性は温
度に応じて200,200’,200”のようにその時
々で変化し、しきい値としてのバッテリ電圧もV2、V
2’或いはV2”となるように1つに特定できない。従
って、バッテリ電圧が予め設定した電圧しきい値に達し
たときには、既に内燃機関1と発電機2との出力がアン
バランス状態であることが起こりうる。
【0015】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、バッテリ電圧低
下時において内燃機関と発電機との出力をバランス良く
制御し、ひいては機関回転数の過上昇を抑制することが
できるハイブリッド車用制御装置を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明ではその特徴として、
バッテリの電圧変動に伴なう内燃機関の出力と発電機の
出力とのアンバランスを検出し(検出手段)、内燃機関
の出力と発電機の出力とのアンバランスを検出した場合
には、当該アンバランス分に見合う相当量だけ内燃機関
の出力を抑制するようにしている(機関出力抑制手
段)。特に、請求項2に記載の発明では、検出手段は、
バッテリの電圧変動時に前記内燃機関の出力に見合う出
力を発電機が出力できなくなったことを検出するものと
している。
【0017】要するに、車両の急加速時等にはバッテリ
電圧が低下側に変動し、それに伴ない発電機の出力が不
用意に(内燃機関の出力要求に関係なく)低下すること
がある。すると、本来は発電機出力と機関出力とがバラ
ンス良く制御されるところが、「発電機出力<機関出
力」、即ち両出力がアンバランスになるという事態を招
く。この場合、内燃機関の負荷が軽減され、機関回転数
の過上昇(吹き上がり)を招く。これに対して、上記構
成によれば、機関出力が減少側に制御されることによ
り、上記発電機出力と機関出力とのアンバランス状態が
解消され、従来生じていた機関回転数の過上昇などの問
題が回避できる。
【0018】また、請求項3に記載の発明では、機関出
力抑制手段の具体的手段として、内燃機関の吸気系に設
けられたスロットル弁の開度を一時的に閉側に制御する
ようにしている。このスロットル弁の閉側制御により機
関出力が減少方向に制御され、発電機出力と機関出力と
のアンバランス状態が解消されることとなる。なお、機
関出力の制御形態として、スロットル弁の開度を調節す
ることは、コンピュータ支援の制御装置を構築する際に
演算負荷が軽減できるという点で有効であり、また、よ
り簡易的に実施できる構成であると言える。
【0019】因みに、機関出力を抑制する手段として
は、上記スロットル弁の開度制御の他に、 ・内燃機関への燃料供給量を低減する、 ・内燃機関への燃料供給を停止する(燃料噴射カッ
ト)、 ・内燃機関の点火時期を遅角側に制御する、等々の処理
を実施することも可能である。
【0020】請求項4に記載の発明では、同制御装置
は、前記発電機の励磁巻線に流れる励磁電流の調整によ
る前記発電機の出力調整機能を有する。そして、機関出
力抑制手段は、発電機の励磁巻線に流れる励磁電流が最
大制御状態に達し、且つ前記内燃機関の回転数がその時
点で必要とされる発電出力に対応する制御値或いは制御
範囲(例えば、目標回転数)を超えた場合に、当該機関
の出力を抑制するようにしている。
【0021】つまり、機関出力と発電機出力とのアンバ
ランス状態下では、発電機出力が励磁巻線に流れる励磁
電流の最大制御状態に維持される。そして、この最大制
御状態下で機関回転数が制御値(目標回転数)を超えれ
ば機関出力が抑制され、該機関出力が発電機出力に対し
て調整されることとなる。この場合、機関出力と発電機
出力とのバランスをとる過程において、発電機はその発
電出力が制御最大値に保持され、かかる発電出力を効率
的に利用することができる。
【0022】また、請求項4に記載した発明の具体的構
成としては、請求項5又は請求項6に記載したように構
成するのが望ましい。即ち、請求項5に記載した発明で
は、前記機関出力抑制手段は、前記内燃機関の回転数が
その時点で必要とされる発電出力に対応する制御値或い
は制御範囲を超えた場合に、機関出力を所定量ずつ徐変
させるようにし、請求項6に記載した発明では、前記機
関出力抑制手段は、前記内燃機関の回転数がその時点で
必要とされる発電出力に対応する制御値或いは制御範囲
を超えた場合に、前記バッテリの制御最低電圧に相応す
る発電出力へ機関出力を変化させるようにしている。
【0023】上記請求項5,請求項6の構成のうち、前
者の場合には、発電機出力を発電機出力を最大値付近で
保持したまま(即ち、バランス状態を保持したまま)、
機関出力を徐々に減少させることできるという効果が得
られる。また、後者の場合には、急激なるバッテリ電圧
の変化時(発電機出力の変化時)にも、素早く機関出力
を抑制することができる。即ち、例えば機関出力の減少
必要量を一度に変化させることが可能となる。その結
果、該機関出力と発電機出力とのアンバランス状態をい
ち早く解消することができるという効果が得られる。
【0024】併せて、請求項4〜6に記載の発明では、
機関出力と発電機出力とのアンバランス時に発生する現
象として機関回転数の変化状態に着目しているので、発
電機の個体バラツキや温度などの諸条件によって内燃機
関や発電機の出力特性が変化しても(図12参照)、そ
れによる影響を受けず、確実にアンバランスを解消する
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、この発明を具体化した第1
の実施の形態を図面に従って説明する。なお、本実施の
形態におけるハイブリッド車用制御装置の構成は、既述
した図9の構成を以て実現できるものであるので、以下
図9を本実施の形態の構成図として用いる。
【0026】先ずは、発電制御、即ち、内燃機関1と発
電機2との出力バランスの制御について説明する。但
し、説明の簡素化のために、本実施の形態では損失など
を考えずに、内燃機関1と発電機2の出力が等しいとき
がバランス状態であるとして説明する。
【0027】図5には内燃機関1の出力特性の一例を示
している。太実線はスロットル開度を種々に変えたとき
に(同図では、10%,20%,30%,40%,50
%,100%)、内燃機関1が出力する軸トルクを内燃
機関1の回転数に対して示したものである。発電出力P
1の発電を行うとして、内燃機関1がP1を出力する時
の回転数とスロットル開度とは、P1等パワー曲線10
0上に無数に存在する。しかるに、燃費の向上を考慮し
て、通常、P1等パワー曲線100上で最も燃料消費率
の良い点が内燃機関1の動作点110として選ばれる。
燃料消費率曲線は細実線で示されている。この時のスロ
ットル弁13の開度と内燃機関1の回転数とを、発電指
令値P1における目標スロットル開度θr,目標回転数
Nrとし、以下の説明には、P1,θr,Nrの記号を
使用する。
【0028】前記P1,θr,Nrは、発電制御装置8
により演算されるようになっている。なお、P1,θ
r,Nrの演算に関しては本案には直接関係せず、その
演算方法も周知であるので、ここではその説明を省略す
る。P1,θr,Nrの決定と共に発電制御装置8はス
ロットルアクチュエータ9を動作させ、スロットル弁1
3を開閉する。スロットル弁13の開閉に合わせて内燃
機関1の駆動力が発生、増加或いは減少し、その駆動力
に応じて内燃機関1の回転数が変化する。発電制御装置
8は、スロットル開度センサ(図示せず)からの出力信
号に基づいてスロットル弁13の実開度を検出し、実関
度が目標スロットル開度θrとなったときに、スロット
ルアクチュエータ9の動作を停止すると共にスロットル
弁13の開度を当該θrに保持する。
【0029】このとき、内燃機関1の回転数は、目標ス
ロットル開度θrにおける出力特性120上でその時の
負荷量と等しくなった点で安定し、この状態が内燃機関
1と負荷とがバランスしている状態に相当する。因み
に、既述した通り発電機2が電力を出力すると、その電
力は内燃機関1から見れば負荷となる。即ち、励磁巻線
10の励磁電流を調整することにより発電機2の出力電
力がP1になると、内燃機関1と発電機2との出力が等
しくなり、P1等パワー曲線100と内燃機関1の出力
特性120とが交差する点、即ち、動作点110で出力
がバランスし、回転数が目標回転数Nrで安定する。
【0030】励磁電流制御について、図4を用いてさら
に説明する。励磁巻線10の一方の端子は12V系の電
源20の正端子に接続され、もう一方の端子は発電制御
装置8に接続されている。発電制御装置8内部では、ト
ランジスタ810を介して励磁巻線10が電源20の負
端子に接続されている。トランジスタ810がON状態
であるとき電流経路が導通され、励磁巻線10には、同
励磁巻線10の両端子間に印加される電圧と励磁巻線1
0のインピーダンスとに応じた励磁電流が流れる。
【0031】発電制御装置8は、一定周期のデューティ
制御によりトランジスタ810をON/OFFし、励磁
巻線10の両端子間に印加される電圧を調整することを
以て励磁電流を調整する。デューティ比の演算とトラン
ジスタ810のON/OFFは発電制御装置8内の演算
装置820によって行われる。デューティ比が0%のと
きトランジスタ810は全OFF状態で電流は流れず、
発電機2は電力を出力しない。また、デューティ比が1
00%のときトランジスタ810は全ON状態で発電制
御装置8が制御できる電流の最大値となり、この時、発
電機2の出力電力は最大となる。
【0032】以下、本案の特徴である内燃機関1と発電
機2とのアンバランス状態の検出について図11を用い
てより詳細に説明する。なお、先に用いた図10と同一
の符号を付したものは、図11においても同じ状態であ
ることを示す。また、前記のような発電制御により、P
1,θr,Nrに対して点210で出力がバランスして
いたとする。このとき、発電機2の励磁巻線10の励磁
電流デューティ比は、100%よりも小さい値となる。
即ち、励磁電流デューティ比を100%よりも小さい値
とすることにより、発電機2の出力特性が特性201で
示すようになっている。
【0033】かかる場合において、加速によりバッテリ
電圧がV1からV2へ低下しすると、P1,θr,Nr
に対して制御点は点210から点212へ移る。点21
2は特性200上にあるので、発電制御装置8は励磁電
流デューティ比を100%とすることで発電機2の出力
をP1のまま保持する。このとき、発電機2はバッテリ
3の電圧V2における最大発電を行うことになる。
【0034】バッテリ電圧がさらに下がりV3に達する
と、制御点は本来、点211へ移るべきところである
が、発電制御装置8は励磁電流デューティ比を100%
より大きな値にはできないので、発電機2の特性を点2
11が存在する特性202(破線の特性)に変更するこ
とができない。即ち、発電機2の出力特性は励磁電流デ
ューティ比が100%である特性200の状態であるの
で、発電機2の出力はP2(<P1)にまで低下し、こ
のとき、内燃機関1の出力はP1のままであるため、出
力差P1−P2が生じる。
【0035】この時に生じた内燃機関1と発電機2との
出力差P1−P2によって発生する現象を、前述の図5
を用いて説明する。ここで、発電出力P1における内燃
機関1の動作点110を図11中の点210に対応させ
る。このとき、発電機2の出力がP1からP2に変化し
たことは、内燃機関1から見た負荷がP1からP2へ減
少したということである。また、内燃機関1の出力P
1,P2のそれぞれに対応する等パワー曲線100と1
01に対して、このP1−P2の出力差は目標回転数N
rにおける軸トルク差を示し、内燃機関1が負荷に対し
てP1−P2に相当する軸トルクを余分に出力している
こととなる。この余剰トルクによって内燃機関1の回転
数は目標回転数Nrを超え上昇していく。
【0036】このように、加速によってバッテリ電圧が
低下し、内燃機関1の出力と発電機2の出力とがアンバ
ランス状態になると、励磁巻線10の励磁電流が最大、
即ち、発電制御装置8が調整している励磁電流デューテ
ィ比が100%となり、加えて内燃機関1の回転数が目
標回転数Nrよりも大きくなって、機関の吹き上がりと
いう現象が発生する。
【0037】この現象は、これまでの説明で判るよう
に、内燃機関1と発電機2との出力のバランス状態にの
み関係するものであり、個体間のバラツキや温度などの
諸条件によって内燃機関1と発電機2との特性が変化し
た時にはθrやV3或いはP1の値自身は異なるが、発
生する現象そのものは同じである。よって、励磁電流デ
ューテイー比が100%であるにもかかわらず、内燃機
関1の回転数が目標回転数Nrを超え上昇する現象を検
出することで、個体間のバラツキや温度などの諸条件に
よる内燃機関1と発電機2との特性変化に全く影響を受
けずにそれらの出力がアンバランス状態であることを検
出することが可能となる。
【0038】かかるように内燃機関1の回転数と励磁巻
線10の励磁電流とによって、内燃機関1と発電機2と
の出力アンバランス状態を検出したとき、発電制御装置
8はスロットル弁13の開度を絞り、一時的に内燃機関
1の出力をP2とする。これにより、内燃機関1の回転
数が目標回転数Nrで安定し、内燃機関1と発電機2と
の出力バランスを保持することができる。
【0039】次に、発電制御装置8により実施される制
御プログラムを図1のフローチャートを用いて説明す
る。さて、制御開始によって、発電制御装置8は、先ず
ステップ850にて図示しない回転数センサにより取得
された回転数情報に基づいて内燃機関1の回転数を算出
する。次に、発電制御装置8は、ステップ851にて内
燃機関1が始動しているか否かを判別し、始動していな
ければステップ852へ分岐し内燃機関1の始動を行
う。ここで、ステップ851の始動判別では、例えば機
関回転数が所定回転数(例えば、数100rpm程度)
で所定時間(例えば、1秒程度)以上継続していれば始
動している旨が判別される。
【0040】また、内燃機関1が始動していれば、発電
制御装置8は、ステップ853でバッテリ3の状態や車
両走行状態に基づいて発電指令値の演算を行い、続くス
テップ854へと進む。ステップ854では、ステップ
853にて求めた発電指令値に対応する目標スロットル
開度θrと目標回転数Nrとを演算する。さらに、発電
制御装置8は、ステップ855で目標回転数Nrと内燃
機関1の実回転数との偏差に応じて励磁電流デューティ
比の演算・調整を行う。なお、励磁電流デューティ比の
演算手法についても周知であるのでここではその詳細な
説明は省略するが、簡単に述べれば、実回転数>目標回
転数Nrの場合、励磁電流デューティ比を大きくして内
燃機関1の負荷を増大させ、実回転数<目標回転数Nr
の場合、励磁電流デューティ比を小さくして内燃機関1
の負荷を減少させる。またこれに加えて、回転数変動の
積分値を励磁電流デューティ比の演算に用いるようにし
てもよい。
【0041】その後、発電制御装置8は、ステップ86
0で内燃機関1と発電機2との出力のアンバランス状態
を検出すると共に、そのアンバランス状態に応じて前記
目標スロットル開度θrを調整する。その後、発電制御
装置8は、ステップ856でステップ860の処理結果
を反映させてスロットル弁13を開閉駆動させた後、ス
テップ850に戻る。
【0042】次に、前記ステップ860内の流れを図2
を用いて説明する。図2において、発電制御装置8は、
先ずステップ861で励磁電流デューティ比が100%
であるか又は100%未満であるかを判別する。そし
て、励磁電流デューティ比が100%であれば、発電制
御装置8はステップ862に進み、その時の内燃機関1
の実回転数と目標回転数Nrとを比較判定する。このと
き、実回転数が目標回転数Nrよりも大きければ、発電
制御装置8は、内燃機関1と発電機2との出力がアンバ
ランス状態であるとみなし、ステップ863に進む。つ
まり、励磁電流デューティ比=100%で、且つ実回転
数>目標回転数Nrとなることは、発電機出力を最大値
としても当該発電機出力が機関出力よりも低下した状態
にあることを意味し、両者の出力がアンバランス状態で
あるとみなすことができる。
【0043】なお、図2には示していないが、ステップ
862の回転数判定時において、機関回転数は各気筒間
の燃焼/圧縮によって変動するため、その変動分を考慮
した判定を行うようにしてもよい。つまり、かかる構成
では、実回転数と目標回転数Nr+αとが比較判定され
る。このとき、α値が内燃機関の燃焼/圧縮により生じ
る回転変動を考慮した値に相当する。また、ステップ8
63のスロットル開度の調整時には、前記図1のステッ
プ854で演算された目標スロットル開度θrが変化し
た場合に、一旦リセット処理が実施されることをここに
付け加えておく。
【0044】ステップ863に進んだ発電制御装置8
は、目標スロットル開度θrを閉側に微調整する。より
具体的には、目標スロットル開度θrから所定の微小値
を減算する。これにより、内燃機関1の出力が抑制方向
に制御されることとなる。それ以降、機関出力と発電機
出力とがバランス状態に復帰するまで、ステップ863
によるスロットル開度調整が繰り返し実行される。
【0045】その後、ステップ861で励磁電流デュー
ティ比が100%未満になったと判別されるか、又は、
ステップ862で実回転数が目標回転数Nr以下になっ
たと判別されると、発電制御装置8は、内燃機関1と発
電機2との出力がバランスしたとみなし、ステップ86
3を実行せずに現状のスロットル開度を保持する。これ
により、内燃機関1と発電機2との出力が再びバランス
状態で保持されることとなる。
【0046】なお、バッテリ電圧がさらに下がり、再び
機関出力と発電機出力とのアンバランス状態が検出され
た場合には、さらにスロットル開度が絞られ(ステップ
863)、内燃機関1の出力が抑制される。このよう
に、発電制御装置8は、常時、機関出力と発電機出力と
のアンバランス状態の検出、及び当該出力の調整を繰り
返し実行する。本実施の形態では、図2のステップ86
1及び862の処理が請求項記載の検出手段に相当し、
ステップ863の処理が機関出力抑制手段に相当する。
【0047】次に、上記フローチャートにより実行され
る処理の概要を図3を用いて説明する。なお、図3は、
バッテリ3の電圧低下に伴う発電機2の出力変化を示す
ものであり、同図は図11の一部を拡大したものであ
る。ここで、符号の説明は省略するが、特性200に沿
うような変化を示すものである。
【0048】つまり、図3では、当初バッテリ電圧はV
1、発電出力はP1となっている(点210)。この場
合、励磁電流デューティ比は100%を下回っており、
内燃機関1と発電機2との出力はバランス状態で保持さ
れている。その状態から、例えば車両の急加速などによ
りバッテリ電圧が低下すると、発電機出力特性が低下傾
向となり、同じ励磁電流デューティ比では出力がP1と
ならず、内燃機関1の負荷軽減により実回転数が上昇し
ようとする。このとき、当初は実回転数と目標回転数N
rとの偏差に応じて励磁電流デューティ比が増加され
(図1のステップ855)、発電出力がP1のまま維持
される。即ち、この状態では、まだ内燃機関1と発電機
2との出力バランスが保持されていると言える。
【0049】しかし、図の特性200上の点212に達
すると、励磁電流デューティ比が100%となり、それ
以降は発電機出力をP1に維持することができなくな
る。そのため、前記点201に達した後は、実回転数と
内燃機関1の目標回転数Nrとの比較判定結果に応じて
スロットル開度が閉側に調整される(図2のステップ8
63)。こうしてバッテリ電圧に応じた発電機出力の最
大値に合わせて機関出力が調整されるため、両者の出力
バランスが維持できることとなる。
【0050】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す優れた効果が得られる。 (a)本実施の形態では、バッテリ3の電圧変動に伴な
い発電機2の出力が低下した際(励磁電流デューティ比
=100%での出力低下時)、それを機関出力と発電機
出力とのアンバランスとして検出し、該アンバランスが
検出された場合には、当該アンバランスを解消するよう
スロットル弁13の開度を絞って機関出力を抑制するよ
うにした。この場合、車両の急加速時等によりバッテリ
電圧が低下しても、上記発電機出力と機関出力とがアン
バランス状態になることはなく、従来生じていた機関回
転数の過上昇(吹き上がり)などの問題が回避できる。
【0051】(b)機関出力を抑制する具体的手段とし
て内燃機関の吸気系に設けられたスロットル弁13の開
度を一時的に閉側に制御するようにした。この場合、コ
ンピュータ支援の制御装置を構築する際に演算負荷が軽
減できるという点で有効であり、また、より簡易的に本
案を具現化できる。
【0052】(c)また、本実施の形態では、発電機1
の励磁巻線10に流れる励磁電流がその時のバッテリ電
圧に応じた最大制御状態に達し、且つ内燃機関1の回転
数がその時点で必要とされる発電出力に対応する目標回
転数Nr(制御値或いは制御範囲)を超えた場合に、当
該機関1の出力を抑制するようにした。この場合、機関
出力と発電機出力とのバランスをとる過程において、発
電機2はその発電出力が制御最大値に保持され、かかる
発電出力を効率的に利用することができる。
【0053】(d)また、内燃機関1の回転数がその時
点で必要とされる発電出力に対応した目標回転数Nr
(制御値或いは制御範囲)を超えた場合に、機関出力を
所定量ずつ徐変させるようにした。この場合には、発電
機出力を発電機出力を最大値付近で保持したまま(即
ち、バランス状態を保持したまま)、機関出力を徐々に
減少させることできるという効果が得られる。
【0054】(e)併せて、本実施の形態では、機関出
力と発電機出力とのアンバランス時に発生する現象とし
て機関回転数の変化状態に着目し、その変化状態から前
記アンバランスを検出しているので、発電機2の個体バ
ラツキや温度などの諸条件によって内燃機関1や発電機
2の出力特性が変化しても(前記図12参照)、それに
よる影響を受けず、確実にアンバランスを解消すること
ができる。
【0055】次に、本発明の第2,第3の実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。但し、以下の各実施の形
態の構成において、上述した第1の実施の形態と同等で
あるものについてはその説明を簡略化する。そして、以
下には第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0056】(第2の実施の形態)本発明における第2
の実施の形態について、図6及び図7を用いて説明す
る。本実施の形態はその特徴として、前記図1のステッ
プ860におけるスロットル開度の調整に対し、機関出
力と発電機出力とのアンバランス状態を検出したときに
目標スロットル開度θrの微調整を繰り返すのではな
く、目標スロットル開度θrに所定の制限(上限値)を
設けるものである。即ち、図11の例で言えば、発電指
令値P1時におけるスロットル開度が目標スロットル開
度θrであるのに対し、電圧低下時には、特性200上
で制御最低電圧V3に対応するP2に発電指令値を変化
させるべく、目標スロットル開度θrの上限を機関出力
が当該P2になるような値で制限し、その状態を保持す
るようにしている。
【0057】この方法を用いたときの制御の流れを、第
2の実施の形態として図6に示す。図2と同じ内容の処
理を行うステップに対しては図2と同じ符号を付け、説
明を省略する。
【0058】図6において、発電制御装置8は、ステッ
プ866でスロットル開度が制限状態であるか否かを判
別する。制限状態でなければ、発電制御装置8は、ステ
ップ861、862にて出力アンバランスの検出処理を
実施し、アンバランスである旨が検出されれば、ステッ
プ865で目標スロットル開度に制限をかける。このと
き、ステップ866で制限状態を判定できる情報(例え
ば制限に関するフラグ情報)も併せて出力する。
【0059】ステップ866で制限中と判定されたと
き、発電制御装置8は基本的には制限状態を維持する
が、制限が必要でなくなれば復帰判定をステップ867
で実施する。この時の判定条件として、バッテリ電圧を
用いた例を説明する。つまり、発電制御装置8は、その
時のバッテリ電圧と、スロットル開度制限前の発電出力
を発電機2が出力できる電圧(V2)とを比較し、前者
の方が十分に大きければステップ868に進む。そし
て、発電制御装置8は、ステップ868でスロットル開
度の制限を解除し、元の制御状態に復帰する。
【0060】この第2の実施の形態では、スロットル開
度の調整量が大きく、しかも閉じる速度も速いので、例
えば急激な電圧低下時の出力抑制に対して有効なもので
ある。ここで、内燃機関1と発電機2との出力がバラン
ス状態にあるときは、左端のルートを通るので、ステッ
プ855にて演算された目標スロットル開度がそのまま
出力されることになる。
【0061】この実施の形態における発電出力の変化を
図7に示す。同図によれば、当初バッテリ電圧はV1、
発電出力はP1となっており(点210)、内燃機関1
と発電機2との出力はバランス状態で保持されている。
そして、バッテリ電圧が低下して励磁電流デューティ比
が調整され、図の特性200上の点212(電圧V2)
に達すると、当該励磁電流デューティ比が100%とな
り、それ以降は発電機出力をP1に維持することができ
なくなる。そのため、前記点201に達した後は、目標
スロットル開度θrに制限が加えられる(図6のステッ
プ865)。これにより機関出力がバッテリ3の制御最
低電圧に応じた発電機出力の最大値に合わせて調整さ
れ、両者の出力バランスが維持できることとなる。上記
構成では、発電出力が電圧V2でヒステリシスを持った
変化を呈する。
【0062】本実施の形態によれば、上記第1の実施の
形態と同様に、バッテリ電圧低下時において内燃機関1
と発電機2との出力をバランス良く制御し、ひいては機
関回転数の過上昇を抑制するという本発明の目的を達成
することができる。またそれに加えて、本実施の形態で
は、内燃機関1の回転数がその時点の目標回転数Nrを
超えた場合に、目標スロットル開度θrの上限を制限し
て、バッテリ3の制御最低電圧(V3)に相応する発電
出力(P2)へ機関出力を一度に変化(減少)させるよ
うにした。従って、急激なるバッテリ電圧の変化時(発
電機出力の変化時)にも素早く機関出力を抑制すること
ができ、該機関出力と発電機出力とのアンバランス状態
をいち早く解消することができるという効果が得られ
る。
【0063】(第3の実施の形態)さて、本第3の実施
の形態は、前記図1のステップ860に対し、別の方法
でスロットル開度の調整を行うものである。つまり、通
常時は目標スロットル開度θrと発電指令値は1対1に
対応しているので、機関出力と発電機出力とのアンバラ
ンスを検出したときは、発電指令値を調整してもかまわ
ないことになる。この時の制御の流れを図8に示す。ス
テップ870以外のステップは図1の同じ符号を付した
ものと全く同じ処理を行うものである。
【0064】同ステップ870では、前記第1の実施の
形態のように発電指令値の微調整を繰り返す方法(前記
図2の方法)、或いは前記第2の実施の形態のように発
電指令値に制限を加える方法(前記図6の方法)が適用
される。その制御の流れについては、図2と図6中のス
ロットル制御に関するところが発電指令値に置き換わる
だけであるので、ここでは省略する。また、発電出力の
変化の形態も、図3、図7と略同様の結果となる。
【0065】本第3の実施の形態においても、上記各実
施の形態と同様に、バッテリ電圧低下時において内燃機
関1と発電機2との出力をバランス良く制御し、ひいて
は機関回転数の過上昇を抑制するという本発明の目的を
達成することができる。
【0066】なお、本発明は、上記各実施の形態の他に
次の形態にて実現できる。 (1)上記第1の実施の形態では、機関出力と発電機出
力とのアンバランス時にスロットル開度を微小量ずつ調
整するようにし、第2の実施の形態では同じく機関出力
と発電機出力とのアンバランス時にバッテリ3の制御最
低電圧(V3)に相応する許容変化量だけスロットル開
度を一度に変化させた(スロットル開度を制限した)
が、これらの構成を変更してもよい。例えば、加速に伴
なうバッテリ低下時の当初において、励磁電流デューテ
ィ比が100%となると、先ずは比較的大きな変化量に
てスロットル開度を閉側に変化させ、その後、次第にス
ロットル開度の変化量を小さくしていくようにしてもよ
い。この場合、急激な電圧低下時にも対処できるという
効果と、出力の収束性を向上させるという効果とが両立
できる。
【0067】(2)機関出力を抑制する手段としては、
上記各実施の形態で説明したスロットル弁13の開度制
御の他に、 ・内燃機関1への燃料供給量を低減する、 ・内燃機関1への燃料供給を停止する(燃料噴射カッ
ト)、 ・内燃機関1の点火時期を遅角側に制御する、等々の処
理を実施することも可能である。
【0068】(3)上記第2の実施の形態では、スロッ
トル開度を閉側に制限して機関出力を抑制した後、バッ
テリ電圧≫V2となった時にスロットル開度の制限を解
除するようにしていたが、これに代えて、スロットル開
度の制限を所定時間だけ実施するように構成してもよ
い。この場合、スロットル開度を制限する時間は固定値
としたり、或いは車両加速量やバッテリ電圧の低下量に
応じて可変に設定するようにしたりすることができる。
【0069】(4)上記実施の形態では、シリーズ構成
のハイブリッド車に本発明を適用したが、内燃機関と発
電機とが駆動連結されている電気自動車であれば任意に
適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における制御の流れを示すフ
ローチャート。
【図2】第1の実施の形態において、機関出力と発電機
出力とのアンバランスの検出処理、及びスロットル開度
の調整処理の流れを示すフローチャート。
【図3】第1の実施の形態における発電出力の変化の概
要を示す線図。
【図4】発電制御装置の励磁電流制御にかかる構成を示
すブロック図。
【図5】内燃機関の出力特性と、内燃機関及び発電機の
出力バランスとを説明するための線図。
【図6】第2の実施の形態において、機関出力と発電機
出力とのアンバランスの検出処理、及びスロットル開度
の調整処理の流れを示すフローチャート。
【図7】第2の実施の形態における発電出力の変化の概
要を示す線図。
【図8】第3の実施の形態における制御の流れを示すフ
ローチャート。
【図9】シリーズハイブリッド電気自動車の構成を示す
ブロック図。
【図10】発電機の出力特性と、内燃機関及び発電機の
出力バランスとを説明するための線図。
【図11】発電機の出力特性と、内燃機関及び発電機の
出力バランスとを説明するための線図。
【図12】発電機の出力特性と、内燃機関及び発電機の
出力バランスとを説明するための線図。
【符号の説明】
1…内燃機関、2…発電機、3…バッテリ、7…走行モ
ータ、8…検出手段及び機関出力抑制手段としての発電
制御装置、9…スロットルアクチュエータ、10…励磁
巻線、13…スロットル弁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッテリと、内燃機関と、前記内燃機関に
    より駆動される発電機とを有し、前記発電機から出力さ
    れる電力と前記バッテリに蓄えられた電力とのいずれか
    一方若しくはその両方を電源として駆動されるモータに
    よって走行するハイブリッド構成の電気自動車に用いら
    れ、前記内燃機関及び前記発電機の出力を各自に制御可
    能なハイブリッド車用制御装置において、 前記バッテリの電圧変動に伴なう前記内燃機関の出力と
    前記発電機の出力とのアンバランスを検出する検出手段
    と、 前記内燃機関の出力と発電機の出力とのアンバランスを
    検出した場合、当該アンバランス分に見合う相当量だけ
    前記内燃機関の出力を抑制する機関出力抑制手段とを備
    えたことを特徴とするハイブリッド車用制御装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段は、前記バッテリの電圧変動
    時に前記内燃機関の出力に見合う出力を前記発電機が出
    力できなくなったことを検出するものである請求項1に
    記載のハイブリッド車用制御装置。
  3. 【請求項3】前記機関出力抑制手段は、前記内燃機関の
    吸気系に設けられたスロットル弁の開度を一時的に閉側
    に制御するものである請求項1又は2に記載のハイブリ
    ッド車用制御装置。
  4. 【請求項4】前記発電機の励磁巻線に流れる励磁電流の
    調整による前記発電機の出力調整機能を有するハイブリ
    ッド車用制御装置において、 前記機関出力抑制手段は、前記発電機の励磁巻線に流れ
    る励磁電流が最大制御状態に達し、且つ前記内燃機関の
    回転数がその時点で必要とされる発電出力に対応する制
    御値或いは制御範囲を超えた場合に、当該機関の出力を
    抑制することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のハイブリッド車用制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のハイブリッド車用制御装
    置において、 前記機関出力抑制手段は、前記内燃機関の回転数がその
    時点で必要とされる発電出力に対応する制御値或いは制
    御範囲を超えた場合に、機関出力を所定量ずつ徐変させ
    ることを特徴とするハイブリッド車用制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載のハイブリッド車用制御装
    置において、 前記機関出力抑制手段は、前記内燃機関の回転数がその
    時点で必要とされる発電出力に対応する制御値或いは制
    御範囲を超えた場合に、前記バッテリの制御最低電圧に
    相応する発電出力へ機関出力を変化させることを特徴と
    するハイブリッド車用制御装置。
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