JPH1068820A - 偏光回折素子及びそれを用いた光ヘッド装置 - Google Patents
偏光回折素子及びそれを用いた光ヘッド装置Info
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- JPH1068820A JPH1068820A JP8243724A JP24372496A JPH1068820A JP H1068820 A JPH1068820 A JP H1068820A JP 8243724 A JP8243724 A JP 8243724A JP 24372496 A JP24372496 A JP 24372496A JP H1068820 A JPH1068820 A JP H1068820A
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Abstract
ーム分割とを1個の回折素子で可能にし、小型軽量化に
資す。 【解決手段】第1の基板1の第1の凹凸2と、第2の基
板3の第2の凹凸4との凹凸の長手方向が直交するよう
に配置し、液晶6を封入することにより、往路で3ビー
ム分割を行い、復路で光検知器へビームの回折を行う。
Description
ビデオディスク)、LD(レーザディスク)、CD(コ
ンパクトディスク)、CD−ROM等の光ディスク、相
変化光ディスク及び光磁気ディスク等の光学ディスクに
光学的情報を書き込んだり、光学的情報を読み取るため
の光ヘッド装置に使用されるに適した偏光回折素子及び
それを用いた光ヘッド装置に関する。
光学ディスクに光学的情報を書き込んだり、光学的情報
を読み取る光ヘッド装置としては、ディスクの記録面か
ら反射された信号光を検出部へ導光(ビームスプリッ
ト)する光学部品としてプリズム式ビームスプリッタを
用いたものと、回折格子又はホログラム素子を用いたも
のとが知られていた。
グラム素子は、ガラスやプラスチック基板上に、矩形の
断面を有する矩形格子(レリーフ型)をドライエッチン
グ法又は射出成形法よって形成し、これによって光を回
折しビームスプリット機能を付与していた。
回折格子よりも光の利用効率を上げようとした場合、偏
光を利用することが考えられる。偏光を利用しようとす
ると、プリズム式ビームスプリッタにλ/4板を組み合
わせて、往路(光源から光学ディスクへ向かう方向)及
び復路(光学ディスクから検出部へ向かう方向)の効率
を上げて往復効率を上げる方法があった。
は高価であり、他の方式が模索されていた。一つの方式
としてLiNbO3 等の複屈折結晶の平板を用い、表面
に異方性回折格子を形成し偏向選択性をもたす方法が知
られている。しかし、複屈折結晶自体が高価であり、民
生分野への適用は困難である。
の利用効率が往路で50%程度、復路で20%程度であ
るため、往復での光の利用効率は10%程度が限界であ
る。
ヘッドを実現するために、基板上に、格子状凸部を形成
し、その凹部に光学異方性材料を充填する偏光回折素
子、又は、そのような偏光回折素子を用いた光ヘッドが
提案されている。
において、11は第1の基板、12は凹凸、13は第2
の基板、15はシール材、16は光学異方性材料である
液晶を示す。
光は回折せずに直進して光学ディスクに到達し、復路で
は偏光方向が90°回転した光のため光は回折して光検
知器に到達するようにされる。
CD再生とDVD再生を単一の光ヘッドで行う必要があ
るが、DVDではトラッキング方式が通常1ビーム方式
であり、CDではトラッキング方式が通常3ビーム方式
である。
に、3ビーム発生用の単純回折格子を上記の光学異方性
回折格子とは別に何らかの方法で設置する必要がある。
このため、従来以下のような方式が提案されている。
異方性回折格子とは別に3ビーム発生用の単純回折格子
を光源と光学異方性回折格子との間に設置する方式があ
る。図4において、21は光源、22は3ビーム発生用
の単純回折格子、23は光学異方性回折格子、24はλ
/4板、25は集光レンズ、26は光学ディスク、27
A、27Bは回折光、28A、28Bは光検知器を示
す。この方式では、部品点数が増え、調整、組立が煩雑
になる問題があった。
子を別置せずに、光学異方性回折格子を形成した基板の
反対面(外側の面)に単純回折格子を形成することも考
えられた。この方式では、光学異方性格子による復路の
回折光の干渉(光学異方性格子から出射した回折光が単
純回折格子を通ること)を避けるために、光学異方性格
子と単純回折格子の距離を極端に空けたり、又は光学異
方性回折格子の回折角を広くとるために光学異方性格子
のピッチを極端に細かくする必要があった。
回折格子の距離を空けるためには、透明基板の厚みを厚
くする必要がある。これは光学異方性格子自体の重量増
を生じ、加工が困難になるという問題がある。また、格
子のピッチを細かくすることは、加工が難しく生産性が
低下するという問題がある。
CDの両方を再生するための、3ビーム発生用の単純回
折格子を、ビームスプリッタとして使用する光学異方性
回折格子と共存させて、軽量で小型な多機能光学異方性
回折格子を安価に生産性よく提供することを目的とす
る。また、光学異方性回折格子と3ビーム発生用の単純
回折格子の位置関係に関して設計上の自由度を確保する
ことを目的とする。
に光学異方性材料が充填された偏光回折素子において、
2枚の基板がいずれもその内面に格子状の凹凸が形成さ
れた基板であることを特徴とする偏光回折素子を提供す
る。
っていることを特徴とする上記偏光回折素子、及び、そ
れらの一方の基板の凹凸の凸部の屈折率が光学異方性材
料の常光屈折率にほぼ等しくされ、他方の基板の凹凸の
凸部の屈折率が光学異方性材料の異常光屈折率にほぼ等
しくされていることを特徴とする上記偏光回折素子を提
供する。
が基板の表面に形成された透明材料膜で形成されている
ことを特徴とする上記偏光回折素子、及び、光学異方性
材料が液晶であり、格子の長手方向が2枚の基板でほぼ
直交しており、液晶のツイスト角が90°+180°×
n(nは0以上の整数)とされていることを特徴とする
上記偏光回折素子を提供する。
スクとの間に配置したことを特徴とする光ヘッド装置、
及び、その偏光回折素子の光源側の格子状の凹凸の長手
方向を光源の光の偏光方向とほぼ一致するようにすると
ともに凹凸の凸部の屈折率を光学異方性材料の異常光屈
折率にほぼ等しくするか、又は、光源側の格子状の凹凸
の長手方向を光源の光の偏光方向とほぼ直交するように
するとともに凹凸の凸部の屈折率を光学異方性材料の常
光屈折率にほぼ等しくするようにしたことを特徴とする
上記光ヘッド装置を提供する。
ずれもその内面に格子状の凹凸が形成された基板であ
り、1個の素子で往路で光を3分割可能にし、復路で回
折して光検知器に導くという多機能を有し、光ヘッド装
置に組み込んでその小型多機能化に有用である。
面図であり、図2はその基板をずらした状態で示す平面
図である。図1及び図2において、1はガラス、プラス
チック等の第1の基板、2はその内面に形成された格子
状の第1の凹凸、3はガラス、プラスチック等の第2の
基板、4はその内面に形成された格子状の第2の凹凸、
5はシール材、6は液晶を示す。P1 は第1の基板1の
格子のピッチ、P2 は第2の基板3の格子のピッチ、θ
は第1の基板1の格子の長手方向7と第2の基板3の格
子の長手方向8との交差角を示す。
ラス、プラスチック等の透明基板が使用でき、透過損
失、信頼性等の点からみてガラス基板の使用が好まし
い。また、基板と光学異方性材料との界面での反射を低
減するために基板の屈折率は光学異方性材料のいずれか
の屈折率と一致するようにされていることが好ましい。
ものとして液晶がある。この液晶は種々の液晶が使用で
き、最も一般的な正の誘電異方性のネマチック液晶が好
適に使用できるので、以下の説明では正の誘電異方性の
ネマチック液晶を用いたものとして説明する。
もよいので、このネマチック液晶は電界のオンオフによ
る配列の変化は生じなくてもよい。このため、このネマ
チック液晶はその配列状態のまま重合されて高分子化さ
れたものであってもよい。
凹凸を形成してもよく、基板表面に透明材料膜を形成し
透明材料膜に凹凸を形成してもよい。この透明材料膜
は、各種の透明材料が使用でき、基板に対する接着性が
よく、後で充填する液晶等の光学異方性材料の屈折率と
一致する屈折率を有する材料が好ましい。
O、SiON、ZrO2 等の透明な無機の酸化物、窒化
物等の膜が使用できる。特に、SiONが酸素と窒素の
量を変えることにより得られる膜の屈折率を容易に変化
させうるので好ましい。これらの透明材料膜は、基板上
に反応性スパッタ法、蒸着法、プラズマCVD法等によ
って形成すればよい。
たが、これは一般式で書けば、SiOx Ny (0<x<
2、0<y<1.3)とされるべきものであり、煩雑さ
を避けるために、以下の説明においてもSiONと表記
する。同様なことがSiO2等にも適用される。
基板上に形成された透明材料膜をフォトリソグラフィ、
ドライエッチング等によって加工し、格子状凹凸を形成
すればよい。
材料膜上にフォトレジストをスピンコートし、そのフォ
トレジストに、フォトマスクを通して紫外線を照射し、
その後現像処理することによって、格子状のレジスト形
状を形成し、これをマスク材として、ドライエッチング
によって、レジスト形状を転写することによって、透明
ガラス基板上に格子状の凹凸を形成する。
基板上に形成する。この2枚の基板の格子状の凹凸の長
手方向は異なった方向にすることが好ましい。通常は、
夫々が相互に影響しにくくするために、相互にほぼ直交
する方向にされることがさらに好ましい。
は、夫々の目的である往路で光を3分割し、復路で回折
して光検知器に導くのに適したピッチで設けられればよ
い。
面をラビング、斜め蒸着等によりその格子の長手方向に
液晶分子が整列するように配向処理することが好まし
い。この配向処理は、ネマチック液晶自体が固有のねじ
れピッチを有している場合には、一方の基板にのみ行っ
てもよい。また、配向処理前にポリイミドやポリアミド
等の薄膜を形成してから配向処理してもよい。
°+180°×n(nは0以上の整数)とすることが好
ましい。これは、2枚の基板の格子状の凹凸の長手方向
の交差角θがほぼ90°にされ、それに沿った方向に配
向処理されることにより容易に得られる。この場合、n
がいくつになるかは、液晶自体の固有のねじれピッチを
どの程度にするかで決まる。
ヘッド装置の基本的な構成を示す模式図である。図5に
おいて、31は光源、33は本発明の偏光回折素子、3
4はλ/4板、35は集光レンズ、36は光学ディス
ク、37A、37Bは回折光、38A、38Bは光検知
器を示す。この光ヘッド装置では、偏光回折素子33が
偏光ビームスプリッタとして機能するとともに、3ビー
ム発生用の単純回折格子としても機能する。
れるが、波長変換素子等を組み込んでより短波長化した
レーザも使用できる。λ/4板34は偏光方向を回転さ
せるために使用される位相差板であり、所望の角度の偏
光方向の回転ができるような位相差板が使用されればよ
い。
であり、必要に応じて、焦点距離を変える機構やレンズ
の開口率を変える機構を設けてもよい。また、偏光回折
素子の格子を1つの基板に2種以上設けて回折光の数を
増やしたりすることもできる。また、光検知器への回折
に用いる格子は、凹凸を完全に平行にするのでなく、わ
ずかに湾曲させてレンズ効果を持たせるようにしてもよ
い。
明の光ヘッド装置は以下のような機能が得られる。本発
明の偏光回折素子は、一方の基板の格子状の凹凸で偏光
ビームスプリッタとして機能し、他方の基板の格子状の
凹凸でトラッキングエラー検出のために必要な3ビーム
発生用の光学異方性回折格子として機能している。
率にほぼ等しい基板上に、同じく液晶の異常光屈折率に
ほぼ等しいSiONの透明材料膜による格子状の凹凸を
形成する。この格子は通常は3ビーム発生のためである
ので、通常直線状の格子である。これは液晶が基板間に
充填された状態で、光源から光デイスクに向かうある偏
光状態の光を持つ往路においては、例えばその70%を
透過し、15%をおのおの+1次と−1次の方向へ回折
させる。一方、それと直交した偏光状態を持つ復路にお
いては、全透過し、無視できる。
折率にほぼ等しい透明基板上に、同じく液晶の常光屈折
率にほぼ等しいSiONの透明薄膜による格子状の凹凸
を形成する。この格子は偏光ビームスプリッタとして機
能し、通常はフォーカスエラー検出のための複雑な湾曲
を有する。液晶が基板間に充填された状態で、光源から
光デイスクに向かうある偏光状態の光を持つ往路におい
てはほぼ全透過する。一方、それとほぼ直交した偏光状
態を持つ復路においては、光に対しフォーカスエラー検
出のための光学処理をした状態で、ほぼ全面的に回折
し、光検知器に導かれる。
源から出た特定の偏光方向を持つ光は偏光ビームスプリ
ッタとして機能する格子は透過し、3ビーム発生用の光
学異方性回折格子として機能する格子はある量の光を+
1次と−1次の方向へ回折させて3ビームを発生させ
る。
相差板を往復で2度通過することにより往路の光に対し
て90°偏光方向がずれる。このため、3ビーム発生用
の光学異方性回折格子として機能する格子はそのまま通
過し、偏光ビームスプリッタとして機能する格子により
回折を生じて光検知器に導かれる。
31からの光がP偏光(紙面に平行な方向の偏光)であ
るとした場合で説明する。偏光回折素子33は光源側で
格子状の凹凸の長手方向が紙面に垂直であり、その凸部
の屈折率が液晶の常光屈折率と一致するようにされ、光
学ディスク側で格子状の凹凸の長手方向が紙面に平行で
あり、その凸部の屈折率が液晶の異常光屈折率と一致す
るようにされる。これらの2枚の基板に挟持された液晶
は、基板間で90°ツイストするようにされている。
出射した光は、P偏光で偏光回折素子33に入射する
が、上側の格子状の凹凸では液晶分子はP偏光に対して
は常光屈折率を示すので、凹凸の凸部の屈折率と等しく
なり、この格子状の凹凸は回折格子として機能しなくな
るので、光はこの上側の回折格子をそのまま透過する。
偏光(紙面に垂直な方向の偏光)になり、下側の格子状
の凹凸に入射する。液晶分子は90°ツイストしている
ので、下側の凹凸では紙面に平行な方向に配列してい
る。この液晶分子はS偏光に対しては常光屈折率を示す
ので、下側の凹凸の凸部の屈折率と異なることになり、
この格子状の凹凸は回折格子として機能するので、光は
この下側の回折格子で回折され3本のビームにされる。
スクで反射して戻ってきた光は偏光方向が90°ずれて
いて、P偏光になっている。下側の格子状の凹凸では液
晶分子はP偏光に対しては異常光屈折率を示すので、下
側の凹凸の凸部の屈折率と一致することになり、この格
子状の凹凸は回折格子として機能せず、光はこの下側の
回折格子をそのまま透過する。
てS偏光になり、上側の格子状の凹凸に入射する。上側
の格子状の凹凸では液晶分子はS偏光に対しては異常光
屈折率を示すので、凹凸の凸部の屈折率と異なることに
なり、この格子状の凹凸は回折格子として機能するの
で、光はこの上側の回折格子で回折されて光検知器に到
達する。
板間でツイストしていない場合も同様に機能する。ただ
し、この場合には、一方の基板では格子状の凹凸の長手
方向にラビングする等配向処理が容易にできるが、他方
の基板では格子状の凹凸の短手方向に配向処理すること
になり、格子状の凹凸により配向の安定度が低下する傾
向にあるので、液晶がツイストしている場合に比して性
能が低下しやすい。
大きいほど影響を受けにくいので、通常はピッチが大き
くてよい3ビーム発生用の回折格子側とすることが好ま
しい。特に、このピッチを30μm以上とすると影響を
生じにくい。
光で偏光回折素子33に入射するが、上側の格子状の凹
凸では上記の場合と同様に液晶分子はP偏光に対しては
常光屈折率を示すので、凹凸の凸部の屈折率と等しくな
り、この格子状の凹凸は回折格子として機能しなくなる
ので、光はこの上側の回折格子をそのまま透過する。
偏光のまま下側の格子状の凹凸に入射する。液晶分子は
ツイストしていないので、下側の凹凸では紙面に垂直な
方向に配列している。この液晶分子はP偏光に対しては
常光屈折率を示すので、下側の凹凸の凸部の屈折率と異
なることになり、上記の場合と同様にこの格子状の凹凸
は回折格子として機能するので、光はこの下側の回折格
子で回折され3本のビームにされる。
スクで反射して戻ってきた光は偏光方向が90°ずれて
いて、S偏光になっている。下側の格子状の凹凸では液
晶分子(紙面に垂直な方向に配列)はS偏光に対しては
異常光屈折率を示すので、下側の凹凸の凸部の屈折率と
一致することになり、この格子状の凹凸は回折格子とし
て機能せず、光はこの下側の回折格子をそのまま透過す
る。
光のまま、上側の格子状の凹凸に入射する。上側の格子
状の凹凸では液晶分子はS偏光に対しては異常光屈折率
を示すので、凹凸の凸部の屈折率と異なることになり、
この格子状の凹凸は回折格子として機能することになる
ので、光はこの上側の回折格子で回折されて光検知器に
到達する。
態様がある。なお、光源からの光はP偏光(図5で紙面
に平行な方向の偏光)であるとした場合で示す。S偏光
の場合には、全てが90°ずれれば同じことになる。ま
た、液晶分子は90°ツイストしているものとする。こ
れも上記したように、液晶分子がツイストしていなくて
もほぼ同様に機能する。
の回折のためのホログラムを意味し、「3B」が3ビー
ムに分けるグレーティングを意味する。長手方向は、
「平行」は図5の紙面に平行方向、「垂直」は紙面に垂
直(奥行き)方向を意味する。凸部屈折率は各基板の凹
凸の凸部が、「常光」は常光屈折率、「異常」は異常光
屈折率と一致していることを意味する。
る。なお、本発明では光検知器への光の回折のためのホ
ログラムが光源側に設けられることが所望以外の余分な
光の回折を生じにくく好ましく思われたが、逆に光学デ
ィスク側に配置された方が高い効率が得られることが判
明した。
され、ホログラムが光学ディスク側に配置された方が高
い効率が得られる。この原因は不明であるが、復路にお
いて液晶部を通過するときに、何らかの光学的擾乱を受
けることが推定される。
ホログラム用の凹凸のピッチは、光の回折角により決め
ればよいが、3ビームに分割する方よりも回折角を大き
くとることが多いので、小さいピッチとされる。具体的
には、ピッチを3〜20μm程度にすればよい。また、
3ビームに分割する側の凹凸のピッチは、具体的には1
0〜50μm程度にすればよい。
透明材料膜を夫々SiONの組成を変えることによっ
て、膜の屈折率を1.52と1.80となるように形成
した。これら2枚の基板の透明薄膜上にフォトレジスト
をスピンコートし、そのフォトレジストに、フォトマス
クを通して紫外線を照射し、その後現像処理して、格子
状のレジスト形状を形成し、これをマスク材として、ド
ライエッチングによって、レジスト形状を転写して、透
明ガラス基板上に格子状凹凸を形成した。
グされ、透明ガラス基板の表面に透明材料膜の凸部が格
子状に形成された基板が作成された。このとき形成した
格子としては、3ビーム発生用として、ピッチが15μ
mで凸部の屈折率が1.80の直線格子とし、また、光
検知器に回折させるためのホログラム用として、ピッチ
が約5μmで凸部の屈折率が1.52のほぼ直線格子と
した。このホログラム用の格子はその格子をわずかに湾
曲させてレンズ効果を生じるようにしたものを用いた。
ポリイミドを塗布し、さらに夫々の格子状の凹凸の長手
方向にほぼ平行にラビング処理を施した。この格子状の
凹凸の長手方向をほぼ直交させるようにこれら2枚の基
板を凸部間のギャップ8μmで貼り合せた。そこに正の
誘電異方性を有するネマチック液晶を注入し、90°ツ
イストしたセルを作製した。使用した液晶は、常光屈折
率が1.52、異常光屈折率が1.80であった。
示すように、光源31側にホログラム用の格子が来るよ
うにかつ前記表1の例1と同様に配置した。図5のよう
にP偏光(紙面に平行な方向の偏光)の半導体レーザを
素子に照射すると、光は紙面に垂直方向に長手方向を有
するホログラムの格子に達した。このとき基板上の屈折
率1.52のSiON膜の凸部と液晶の常光屈折率1.
52の差がほとんどないことから光はこの格子により回
折されることなく透過した。
ととなり偏光方向は紙面に垂直となった(S偏光)。そ
して、3ビーム用の格子に到達し、基板上の屈折率1.
80のSiON膜の凸部と液晶の常光屈折率1.52の
差により、ほぼ紙面に平行な格子により光が回折した。
このときの±1次回折光と0次透過光の強度は、15:
70で、所望の3ビームを得ることができた。
ことにより円偏光となり、ディスクに到達し反射しても
う一度λ/4板を通過することにより円偏光が紙面に平
行な偏光方向(P偏光)となった。
率1.80のSiON膜の凸部と液晶の異常光屈折率
1.80がほぼ等しいために回折されることなしに透過
した。その後、液晶内を進行し、偏光方向が紙面とほぼ
垂直に回転された(S偏光)。この光は、屈折率1.5
2のSiON膜の凸部と液晶の異常光屈折率1.80の
差のために、このホログラムで回折された。このときの
回折効率は±1次ともに約35%であった。この回折さ
れた光は、光検知器に到達した。
し、それによる凸部を設け、その凸部の屈折率をホログ
ラム側の基板では液晶の異常光屈折率と一致させ、3ビ
ーム発生用の基板では液晶の常光屈折率と一致するよう
にした。
いては、前記したような種々の組み合わせが使用でき
る。
1.52のSiON膜の凸部で形成し、ホログラムの格
子は屈折率1.80のSiON膜の凸部で形成し、光源
側に3ビーム用の格子の凸部を設けた基板を配置した。
3ビーム用の格子の長手方向は、図5の紙面に平行にな
るように配置した。その他は実施例1と同様にして、光
ヘッド装置を作成した。
偏光)の半導体レーザを素子に照射すると、光は紙面に
平行方向に長手方向を有するグレーティングの格子に達
した。このとき基板上の屈折率1.52のSiON膜の
凸部と液晶の異常光屈折率1.80の差により、ほぼ紙
面に平行な格子となり光が回折した。このときの±1次
回折光と0次透過光の強度は、15:70で、所望の3
ビームを得ることができた。
ととなり偏光方向は紙面に垂直となった(S偏光)。そ
して、ホログラム用の格子に到達し、基板上の屈折率
1.80のSiON膜の凸部と液晶の異常光屈折率1.
80との差がほとんどないことから光はこの格子により
回折されることなく透過した。
ことにより円偏光となり、ディスクに到達し反射しても
う一度λ/4板を通過することにより円偏光が紙面に平
行な偏光方向(P偏光)となった。
し、基板上の屈折率1.80のSiON膜の凸部と液晶
の常光屈折率1.52の差によりこのホログラムで回折
された。この回折光は液晶内を進行し、偏光方向が紙面
とほぼ垂直に回転された(S偏光)。この光は屈折率
1.52のSiON膜の凸部と液晶の常光屈折率1.5
2との差がほとんどないことから光はこの格子により回
折されることなく透過した。
3%であった。この回折された光は、光検知器に到達し
た。
し、それによる凸部を設け、その凸部の屈折率をホログ
ラム側の基板では液晶の異常光屈折率と一致させ、3ビ
ーム発生用の基板では液晶の常光屈折率と一致するよう
にした。
いては、前記したような種々の組み合わせが使用でき
る。
いずれもその内面に格子状の凹凸が形成された基板であ
り、その格子の長手方向が2枚の基板で異なっており、
好ましくは直交しているように配置しているので、2種
類の回折を生じさせうる。これにより、簡単な構成で往
路で3ビームを発生させるとともに、復路で光検知器に
回折でき、光ヘッド装置の小型化軽量化に有用である。
用いた偏光回折素子を用いているので、光の利用効率が
高く、少ない光量ですみ、低消費電力にもなる。本発明
は、本発明の効果を損しない範囲内で、種々の応用がで
きる。
す平面図。
併用した光ヘッド装置の模式図。
模式図。
Claims (7)
- 【請求項1】一対の基板間に光学異方性材料が充填され
た偏光回折素子において、2枚の基板がいずれもその内
面に格子状の凹凸が形成された基板であることを特徴と
する偏光回折素子。 - 【請求項2】格子の長手方向が2枚の基板で異なってい
ることを特徴とする請求項1記載の偏光回折素子。 - 【請求項3】一方の基板の凹凸の凸部の屈折率が光学異
方性材料の常光屈折率にほぼ等しくされ、他方の基板の
凹凸の凸部の屈折率が光学異方性材料の異常光屈折率に
ほぼ等しくされていることを特徴とする請求項1又は2
の偏光回折素子。 - 【請求項4】少なくとも一方の基板の凹凸の凸部が基板
の表面に形成された透明材料膜で形成されていることを
特徴とする請求項1、2又は3の偏光回折素子。 - 【請求項5】光学異方性材料が液晶であり、格子の長手
方向が2枚の基板でほぼ直交しており、液晶のツイスト
角が90°+180°×n(nは0以上の整数)とされ
ていることを特徴とする請求項1、2、3又は4の偏光
回折素子。 - 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5の偏光回折素
子を光源と光学ディスクとの間に配置したことを特徴と
する光ヘッド装置。 - 【請求項7】偏光回折素子の光源側の格子状の凹凸の長
手方向を光源の光の偏光方向とほぼ一致するようにする
とともに凹凸の凸部の屈折率を光学異方性材料の異常光
屈折率にほぼ等しくするか、又は、光源側の格子状の凹
凸の長手方向を光源の光の偏光方向とほぼ直交するよう
にするとともに凹凸の凸部の屈折率を光学異方性材料の
常光屈折率にほぼ等しくするようにしたことを特徴とす
る請求項6の光ヘッド装置。
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