JPH1067691A - ジメチルナフタレンの異性化方法 - Google Patents
ジメチルナフタレンの異性化方法Info
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- JPH1067691A JPH1067691A JP8224962A JP22496296A JPH1067691A JP H1067691 A JPH1067691 A JP H1067691A JP 8224962 A JP8224962 A JP 8224962A JP 22496296 A JP22496296 A JP 22496296A JP H1067691 A JPH1067691 A JP H1067691A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ジメチルナフタレンの異性化方法において、
優れた触媒活性を有し、かつ脱メチル化反応、不均化反
応及び分子間転移反応を抑制し、しかも触媒活性が長時
間低下しない方法を提供する。 【解決手段】 ジメチルナフタレンを80重量%以上含
有し、2,6−ジメチルナフタレンの含有率が、2,6
−ジメチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン及
び1,6−ジメチルナフタレンの合計量に対する2,6
−ジメチルナフタレンの熱力学的平衡濃度未満である混
合物を、シリカアルミナ比が10〜100であり、交換
可能なカチオン部位の20〜60%がナトリウムで交換
された水素型モルデナイトを主成分とする触媒を用い
て、気相あるいは液相中、250〜350℃の温度で異
性化せしめることを特徴とするジメチルナフタレンの異
性化方法。
優れた触媒活性を有し、かつ脱メチル化反応、不均化反
応及び分子間転移反応を抑制し、しかも触媒活性が長時
間低下しない方法を提供する。 【解決手段】 ジメチルナフタレンを80重量%以上含
有し、2,6−ジメチルナフタレンの含有率が、2,6
−ジメチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン及
び1,6−ジメチルナフタレンの合計量に対する2,6
−ジメチルナフタレンの熱力学的平衡濃度未満である混
合物を、シリカアルミナ比が10〜100であり、交換
可能なカチオン部位の20〜60%がナトリウムで交換
された水素型モルデナイトを主成分とする触媒を用い
て、気相あるいは液相中、250〜350℃の温度で異
性化せしめることを特徴とするジメチルナフタレンの異
性化方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジメチルナフタレ
ン(以下DMNと略す)の異性化方法に関するものであ
る。更に詳しくは、2,6−DMNの含有量が熱力学的
平衡濃度未満であるDMN異性体混合物中の2,6−異
性体以外の異性体を異性化し、2,6−DMNに富んだ
DMN混合物を製造する方法に関するものである。
ン(以下DMNと略す)の異性化方法に関するものであ
る。更に詳しくは、2,6−DMNの含有量が熱力学的
平衡濃度未満であるDMN異性体混合物中の2,6−異
性体以外の異性体を異性化し、2,6−DMNに富んだ
DMN混合物を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジメチルナフタレンには1,2−、1,
3−、2,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,
7−、1,8−、2,6−、2,7−の異性体がある
が、これらのうち2,6−異性体は、酸化して2,6−
ナフタレンジカルボン酸に導くことにより物理的、化学
的性質の優れたポリエステエルの原料となるので、工業
的に極めて有用である。
3−、2,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,
7−、1,8−、2,6−、2,7−の異性体がある
が、これらのうち2,6−異性体は、酸化して2,6−
ナフタレンジカルボン酸に導くことにより物理的、化学
的性質の優れたポリエステエルの原料となるので、工業
的に極めて有用である。
【0003】従って、2,6−DMNの含有量が熱力学
的平衡濃度未満であるDMN混合物中の2,6−異性体
以外の異性体を2,6−異性体に異性化し、2,6−D
MNの含有量を増大させる方法は、2,6−DMNを工
業的に得るために不可欠な製造方法である。
的平衡濃度未満であるDMN混合物中の2,6−異性体
以外の異性体を2,6−異性体に異性化し、2,6−D
MNの含有量を増大させる方法は、2,6−DMNを工
業的に得るために不可欠な製造方法である。
【0004】かかる製造方法としては、従来よりシリカ
−アルミナ触媒を利用してアルキルナフタレン類を異性
化して2,6−DMNを製造する方法が知られている
(米国特許第3,235,615号公報)。
−アルミナ触媒を利用してアルキルナフタレン類を異性
化して2,6−DMNを製造する方法が知られている
(米国特許第3,235,615号公報)。
【0005】しかし、この方法は脱メチル化反応等の副
反応が多くDMNの損失が大きいうえに異性化反応の選
択性が著しく低く、さらに触媒活性が急速に低下すると
いう難点があった。
反応が多くDMNの損失が大きいうえに異性化反応の選
択性が著しく低く、さらに触媒活性が急速に低下すると
いう難点があった。
【0006】一方、水素型モルデナイトを触媒として2
00℃〜600℃で炭素数7〜15のアルキル芳香族化
合物を異性化する方法(英国特許第1,039,246
号公報)が知られている。
00℃〜600℃で炭素数7〜15のアルキル芳香族化
合物を異性化する方法(英国特許第1,039,246
号公報)が知られている。
【0007】しかしながら、この方法では不均化反応を
併発しDMNの損失が著しいため、異性化反応の選択性
が低下するという難点があった。
併発しDMNの損失が著しいため、異性化反応の選択性
が低下するという難点があった。
【0008】そのうえ、DMNの異性化反応において
は、分子内転位と共に分子間転位も同時に起こり、2,
6−異性体からの分離が困難な2,7−異性体が副生
し、これを酸化して得られる2,6−ナフタレンジカル
ボン酸に2,7−ナフタレンジカルボン酸が含まれるた
め、これから得られるポリエステルの物理的、化学的性
質が低下し好ましくない。
は、分子内転位と共に分子間転位も同時に起こり、2,
6−異性体からの分離が困難な2,7−異性体が副生
し、これを酸化して得られる2,6−ナフタレンジカル
ボン酸に2,7−ナフタレンジカルボン酸が含まれるた
め、これから得られるポリエステルの物理的、化学的性
質が低下し好ましくない。
【0009】そのため、モルデナイトから成る触媒を使
用するDMNの異性化反応において、前述の脱メチル化
反応、不均化反応、及び分子間転位反応を抑制し、分子
内転位反応を選択的に行わせる方法として、モルデナイ
ト触媒を用いて液相で実施する方法(特公昭55−37
533号公報)、水またはアンモニア水の存在下で異性
化反応を行わせる方法(特公昭47−37415号公
報)等の反応条件を工夫する方法や、ナトリウム型モル
デナイト(特公昭47−37416号公報)、カルシウ
ム型モルデナイト(特公昭47−37417号公報)、
亜鉛型モルデナイト(特公昭47−37422号公
報)、タリウム/セシウム/ルビジウム型モルデナイト
(特開平5−310608号公報)等の種々のイオン交
換モルデナイト触媒を用いて異性化反応を行わせる方法
等が提案されている。
用するDMNの異性化反応において、前述の脱メチル化
反応、不均化反応、及び分子間転位反応を抑制し、分子
内転位反応を選択的に行わせる方法として、モルデナイ
ト触媒を用いて液相で実施する方法(特公昭55−37
533号公報)、水またはアンモニア水の存在下で異性
化反応を行わせる方法(特公昭47−37415号公
報)等の反応条件を工夫する方法や、ナトリウム型モル
デナイト(特公昭47−37416号公報)、カルシウ
ム型モルデナイト(特公昭47−37417号公報)、
亜鉛型モルデナイト(特公昭47−37422号公
報)、タリウム/セシウム/ルビジウム型モルデナイト
(特開平5−310608号公報)等の種々のイオン交
換モルデナイト触媒を用いて異性化反応を行わせる方法
等が提案されている。
【0010】しかしながら、これらは脱メチル化反応、
不均化反応及び分子間転位反応を抑制し、分子内転位反
応を選択的に行わせる改良された方法であるが、依然と
してDMNの損失が無視できず、かつ触媒活性の低下が
速いという問題があった。
不均化反応及び分子間転位反応を抑制し、分子内転位反
応を選択的に行わせる改良された方法であるが、依然と
してDMNの損失が無視できず、かつ触媒活性の低下が
速いという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、DM
Nの異性化方法において、優れた活性を有し、かつ脱メ
チル化反応、不均化反応及び分子間転位反応を抑制し、
しかも触媒活性が長時間低下しない方法を提供すること
にある。
Nの異性化方法において、優れた活性を有し、かつ脱メ
チル化反応、不均化反応及び分子間転位反応を抑制し、
しかも触媒活性が長時間低下しない方法を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、DMNを80
重量%以上含有し、2,6−DMNの含有率が、2,6
−DMN、1,5−DMN及び1,6−DMNの合計量
に対する2,6−DMNの熱力学的平衡濃度未満である
混合物を、シリカアルミナ比が10〜100であり、交
換可能なカチオン部位の20〜60%がナトリウムで交
換された水素型モルデナイトを主成分とする触媒を用い
て、気相あるいは液相中、250〜300℃の温度で異
性化せしめることを特徴とするDMNの異性化方法であ
る。
重量%以上含有し、2,6−DMNの含有率が、2,6
−DMN、1,5−DMN及び1,6−DMNの合計量
に対する2,6−DMNの熱力学的平衡濃度未満である
混合物を、シリカアルミナ比が10〜100であり、交
換可能なカチオン部位の20〜60%がナトリウムで交
換された水素型モルデナイトを主成分とする触媒を用い
て、気相あるいは液相中、250〜300℃の温度で異
性化せしめることを特徴とするDMNの異性化方法であ
る。
【0013】本発明において使用するDMN混合物は、
DMN以外の成分、例えばメチルナフタレン類、トリメ
チルナフタレン類、ナフタレン、アルキルベンゼン類、
アルキルテトラリン類を含んでいても良いが、DMNが
80重量%以上であり、かつ2,6−DMNの含有率
が、2,6−DMN、1,5−DMN及び1,6−DM
Nの合計量に対する2,6−DMNの異性化条件におけ
るその熱力学的平衡濃度未満である必要がある。
DMN以外の成分、例えばメチルナフタレン類、トリメ
チルナフタレン類、ナフタレン、アルキルベンゼン類、
アルキルテトラリン類を含んでいても良いが、DMNが
80重量%以上であり、かつ2,6−DMNの含有率
が、2,6−DMN、1,5−DMN及び1,6−DM
Nの合計量に対する2,6−DMNの異性化条件におけ
るその熱力学的平衡濃度未満である必要がある。
【0014】DMNが80重量%未満であると操業コス
トが上昇するため好ましくない。また、2,6−DMN
の含有率が熱力学的平衡濃度以上であると、異性化反応
を行っても2,6−DMNの含有率が減少するかあるい
は変わらないため好ましくない。なお、かかるDMN混
合物は、予め公知の方法で2,6−DMNの含有率が熱
力学的平衡濃度未満になるまで2,6−DMNを分離採
取し、その残液を異性化反応に用いることができる。
トが上昇するため好ましくない。また、2,6−DMN
の含有率が熱力学的平衡濃度以上であると、異性化反応
を行っても2,6−DMNの含有率が減少するかあるい
は変わらないため好ましくない。なお、かかるDMN混
合物は、予め公知の方法で2,6−DMNの含有率が熱
力学的平衡濃度未満になるまで2,6−DMNを分離採
取し、その残液を異性化反応に用いることができる。
【0015】本発明で使用する触媒は、シリカアルミナ
比が10〜100であり、交換可能なカチオンの数の2
0〜60%がナトリウムカチオンで占められている水素
型モルデナイトから成る。ナトリウムカチオンの交換度
は本発明の目的を達成するために重要である。シリカア
ルミナ比が10未満あるいはナトリウムカチオンの交換
度が20%未満であると、酸点が過剰なため活性が高く
なり、不均化反応によるDMNの損失が大きくなり、か
つ重質分が多く生成するため触媒の活性が低下し好まし
くない。一方、シリカアルミナ比が100を超えるか、
あるいはナトリウムカチオンの交換度が60%を超える
と、異性化反応に必要な酸点が少なくなり充分な異性化
活性を得ることができないため好ましくない。
比が10〜100であり、交換可能なカチオンの数の2
0〜60%がナトリウムカチオンで占められている水素
型モルデナイトから成る。ナトリウムカチオンの交換度
は本発明の目的を達成するために重要である。シリカア
ルミナ比が10未満あるいはナトリウムカチオンの交換
度が20%未満であると、酸点が過剰なため活性が高く
なり、不均化反応によるDMNの損失が大きくなり、か
つ重質分が多く生成するため触媒の活性が低下し好まし
くない。一方、シリカアルミナ比が100を超えるか、
あるいはナトリウムカチオンの交換度が60%を超える
と、異性化反応に必要な酸点が少なくなり充分な異性化
活性を得ることができないため好ましくない。
【0016】かかる交換可能なカチオンの数の20%〜
60%がナトリウムカチオンで占められている水素型モ
ルデナイトは、天然品あるいは合成品として入手できる
ナトリウム型モルデナイトを水素酸あるいは水溶性アン
モニウム塩の適当量の水溶液で処理したのち乾燥・焼成
する方法、または入手可能な水素型あるいはアンモニウ
ム型モルデナイトを水溶性ナトリウム塩の適当量の水溶
液で処理したのち乾燥・焼成する方法により得ることが
できる。
60%がナトリウムカチオンで占められている水素型モ
ルデナイトは、天然品あるいは合成品として入手できる
ナトリウム型モルデナイトを水素酸あるいは水溶性アン
モニウム塩の適当量の水溶液で処理したのち乾燥・焼成
する方法、または入手可能な水素型あるいはアンモニウ
ム型モルデナイトを水溶性ナトリウム塩の適当量の水溶
液で処理したのち乾燥・焼成する方法により得ることが
できる。
【0017】本発明において、交換可能なカチオンの数
の20〜60%がナトリウムカチオンで占められている
水素型モルデナイトは、それ自体パウダー状で使用する
こともできるし、結合剤を加えてペレット状またはタブ
レット状の成型物に加工して使用することもできる。水
素型モルデナイトを成型するには、一般にモルデナイト
の結合剤として使用される耐火性無機酸化物、例えばシ
リカ、アルミナ、シリカアルミナ等を使用することがで
きる。さらに、成型物として使用する触媒を調製する場
合、予め調製された前記結合剤と混合して成型すること
もできるが、水素型あるいはアンモニウム型モルデナイ
トを前記結合剤と混合して成型した後、ナトリウム塩の
水溶液で処理する方法、またはナトリウム型モルデナイ
トを前記結合剤と混合して成型した後、水素酸またはア
ンモニウム塩の水溶液で処理する方法をとることもでき
る。
の20〜60%がナトリウムカチオンで占められている
水素型モルデナイトは、それ自体パウダー状で使用する
こともできるし、結合剤を加えてペレット状またはタブ
レット状の成型物に加工して使用することもできる。水
素型モルデナイトを成型するには、一般にモルデナイト
の結合剤として使用される耐火性無機酸化物、例えばシ
リカ、アルミナ、シリカアルミナ等を使用することがで
きる。さらに、成型物として使用する触媒を調製する場
合、予め調製された前記結合剤と混合して成型すること
もできるが、水素型あるいはアンモニウム型モルデナイ
トを前記結合剤と混合して成型した後、ナトリウム塩の
水溶液で処理する方法、またはナトリウム型モルデナイ
トを前記結合剤と混合して成型した後、水素酸またはア
ンモニウム塩の水溶液で処理する方法をとることもでき
る。
【0018】なお、成型物として使用する場合、成型物
中の水素型モルデナイトの含有量が1〜100重量%の
範囲であることが好ましく、10〜90%の範囲である
ことがさらに好ましい。
中の水素型モルデナイトの含有量が1〜100重量%の
範囲であることが好ましく、10〜90%の範囲である
ことがさらに好ましい。
【0019】本発明におけるDMNの異性化反応は液相
で行うこともできるし、気相で行うこともできる。
で行うこともできるし、気相で行うこともできる。
【0020】本発明における反応温度は250〜350
℃の範囲で実施することが好ましい。反応温度が250
℃より低いと充分な異性化反応活性を得ることができ
ず、一方反応温度が350℃を超えると副反応によるD
MNの損失が増大するため好ましくない。
℃の範囲で実施することが好ましい。反応温度が250
℃より低いと充分な異性化反応活性を得ることができ
ず、一方反応温度が350℃を超えると副反応によるD
MNの損失が増大するため好ましくない。
【0021】本発明の異性化反応は、反応圧力が減圧、
常圧または加圧のいずれでも実施可能であるが、常圧ま
たは加圧、すなわちゲージ圧にして0〜3MPaの圧力
で実施することが好ましい。
常圧または加圧のいずれでも実施可能であるが、常圧ま
たは加圧、すなわちゲージ圧にして0〜3MPaの圧力
で実施することが好ましい。
【0022】本発明において、原料のDMN混合物と前
記モルデナイト含有触媒との接触は気相又は液相で、重
量時間空間速度(以下WHSVと略す。なお、WHSV
は触媒単位(g)あたりの単位時間(hr)における原
料の接触量(g)を表すものと定義する)が0.1〜1
00hr-1の範囲で行うことができる。好ましいWHS
Vの値は0.5〜10hr-1の範囲である。
記モルデナイト含有触媒との接触は気相又は液相で、重
量時間空間速度(以下WHSVと略す。なお、WHSV
は触媒単位(g)あたりの単位時間(hr)における原
料の接触量(g)を表すものと定義する)が0.1〜1
00hr-1の範囲で行うことができる。好ましいWHS
Vの値は0.5〜10hr-1の範囲である。
【0023】また、原料のDMN混合物は、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の如き脂肪族、芳香族炭化水素に溶解させたものを前記
モルデナイト含有触媒と接触させても良い。
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の如き脂肪族、芳香族炭化水素に溶解させたものを前記
モルデナイト含有触媒と接触させても良い。
【0024】本発明方法において、反応は流通方式、バ
ッチ方式いずれでも行うことができる。また反応はキャ
リヤーガスを用いて行うこともできる。かかるキャリヤ
ーガスとしては、反応系に対して反応条件下に気相であ
るような物質なら何でも用いることができ、例えば窒素
ガス、水素ガス等が挙げられる。キャリヤーガス/DM
N混合物のモル比は0〜200、好ましくは0〜50の
範囲である。
ッチ方式いずれでも行うことができる。また反応はキャ
リヤーガスを用いて行うこともできる。かかるキャリヤ
ーガスとしては、反応系に対して反応条件下に気相であ
るような物質なら何でも用いることができ、例えば窒素
ガス、水素ガス等が挙げられる。キャリヤーガス/DM
N混合物のモル比は0〜200、好ましくは0〜50の
範囲である。
【0025】
【実施例】次に実施例を掲げて本発明を具体的に説明す
る。なお、モルデナイトの交換可能なカチオン部位に占
めるナトリウムの割合は、次の方法にて分析した。
る。なお、モルデナイトの交換可能なカチオン部位に占
めるナトリウムの割合は、次の方法にて分析した。
【0026】テフロン製容器中、モルデナイトにフッ化
水素および硫酸を添加して加熱し、モルデナイト中のシ
リカ成分を溶解させた。残留物をろ過した後、水に溶解
し原子吸光分析法にてナトリウムおよびアルミニウムの
含有量を測定した。カチオン部位に占めるナトリウムの
割合は下記式(1)に従って求めた。
水素および硫酸を添加して加熱し、モルデナイト中のシ
リカ成分を溶解させた。残留物をろ過した後、水に溶解
し原子吸光分析法にてナトリウムおよびアルミニウムの
含有量を測定した。カチオン部位に占めるナトリウムの
割合は下記式(1)に従って求めた。
【0027】
【数1】 (カチオン部位に占めるナトリウムの割合(%))= (Naの含有モル数)/(Alの含有モル数)×100 (1)
【0028】[実施例1]硝酸ナトリウム0.035g
を水100mlに溶かした溶液に、シリカアルミナ比
(SiO2/Al2O3)が50の水素型モルデナイト粉
末(東ソー株式会社製)5gを加え、50℃で16時間
撹拌処理した後、固体を濾別採取し、水でよく洗浄した
後100℃で加熱乾燥して交換可能なカチオンサイトの
一部がナトリウムカチオンで交換されたモルデナイト
(以下Na,H−モルデナイトと略す。)を得た。ここ
で得られたNa,H−モルデナイトは、分析の結果モル
デナイトのカチオン部位に占めるナトリウムの割合が2
3%であった。
を水100mlに溶かした溶液に、シリカアルミナ比
(SiO2/Al2O3)が50の水素型モルデナイト粉
末(東ソー株式会社製)5gを加え、50℃で16時間
撹拌処理した後、固体を濾別採取し、水でよく洗浄した
後100℃で加熱乾燥して交換可能なカチオンサイトの
一部がナトリウムカチオンで交換されたモルデナイト
(以下Na,H−モルデナイトと略す。)を得た。ここ
で得られたNa,H−モルデナイトは、分析の結果モル
デナイトのカチオン部位に占めるナトリウムの割合が2
3%であった。
【0029】得られたNa,H−モルデナイトに対し1
/3量のゲル状γ−アルミナ(触媒化成製ACP−1)
を加え充分混合した後、10〜20メッシュの大きさに
成型した。成型物を450℃、空気流通下で電気炉中に
て焼成し、このうちの5gをアップフロー式ステンレス
製耐圧縦型反応管に充填した。窒素を用いて系内を0.
5MPa(ゲージ圧)に加圧し、触媒床温度を280℃
にした後、表1に示した組成のDMN混合物を5g/h
rの流速で供給し、異性化反応を実施した。通油後24
0時間後に得られたプロダクトを捕集し組成分析した。
結果を表1に記載した。
/3量のゲル状γ−アルミナ(触媒化成製ACP−1)
を加え充分混合した後、10〜20メッシュの大きさに
成型した。成型物を450℃、空気流通下で電気炉中に
て焼成し、このうちの5gをアップフロー式ステンレス
製耐圧縦型反応管に充填した。窒素を用いて系内を0.
5MPa(ゲージ圧)に加圧し、触媒床温度を280℃
にした後、表1に示した組成のDMN混合物を5g/h
rの流速で供給し、異性化反応を実施した。通油後24
0時間後に得られたプロダクトを捕集し組成分析した。
結果を表1に記載した。
【0030】[実施例2]実施例1で得られたNa,H
−モルデナイト(カチオン部位に占めるナトリウムの割
合が23%)に硝酸ナトリウム0.035gを水100
mlに溶かした溶液を加え、50℃で16時間撹拌処理
した後、固体を濾別採取した。この操作をさらに2回繰
り返した。最終的に得られた固体を水でよく洗浄し10
0℃で乾燥させて得たNa,H−モルデナイト粉末は、
分析の結果モルデナイトのカチオン部位に占めるナトリ
ウムの割合が54%であった。
−モルデナイト(カチオン部位に占めるナトリウムの割
合が23%)に硝酸ナトリウム0.035gを水100
mlに溶かした溶液を加え、50℃で16時間撹拌処理
した後、固体を濾別採取した。この操作をさらに2回繰
り返した。最終的に得られた固体を水でよく洗浄し10
0℃で乾燥させて得たNa,H−モルデナイト粉末は、
分析の結果モルデナイトのカチオン部位に占めるナトリ
ウムの割合が54%であった。
【0031】得られたNa,H−モルデナイト(カチオ
ン部位に占めるナトリウムの割合が54%)を、実施例
1と同様に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果を
表1に記載した。
ン部位に占めるナトリウムの割合が54%)を、実施例
1と同様に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果を
表1に記載した。
【0032】[比較例1]実施例で得られたNa,H−
モルデナイトの代わりに水素型モルデナイト(東ソー株
式会社製)をそのまま使用した以外は、実施例1と同様
に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果を表1に記
載した。
モルデナイトの代わりに水素型モルデナイト(東ソー株
式会社製)をそのまま使用した以外は、実施例1と同様
に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果を表1に記
載した。
【0033】[比較例2]実施例2で得られたNa,H
−モルデナイト(カチオン部位に占めるナトリウムの割
合が23%)に硝酸ナトリウム0.035gを水100
mlに溶かした溶液を加え、50℃で16時間撹拌処理
した後、固体を濾別採取し、水でよく洗浄した後100
℃で加熱乾燥した。得られたNa,H−モルデナイト粉
末は、分析の結果モルデナイトのカチオン部位に占める
ナトリウムの割合が66%であった。
−モルデナイト(カチオン部位に占めるナトリウムの割
合が23%)に硝酸ナトリウム0.035gを水100
mlに溶かした溶液を加え、50℃で16時間撹拌処理
した後、固体を濾別採取し、水でよく洗浄した後100
℃で加熱乾燥した。得られたNa,H−モルデナイト粉
末は、分析の結果モルデナイトのカチオン部位に占める
ナトリウムの割合が66%であった。
【0034】得られたNa,H−モルデナイトを、実施
例1と同様に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果
を表1に記載した。
例1と同様に触媒を調製し異性化反応を実施した。結果
を表1に記載した。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から判るとおり、置換可能なカ
チオンの数の20%〜60%がナトリウムカチオンで占
められている水素型モルデナイトから成る触媒を用いる
ことで、長時間経過後も充分な異性化活性を保持し、か
つDMNの損失が少ないDMNの異性化反応が実施でき
ることを示している。
チオンの数の20%〜60%がナトリウムカチオンで占
められている水素型モルデナイトから成る触媒を用いる
ことで、長時間経過後も充分な異性化活性を保持し、か
つDMNの損失が少ないDMNの異性化反応が実施でき
ることを示している。
【0037】
【発明の効果】以上述べた本発明の方法によれば、DM
Nの損失を抑制し、かつ触媒の活性を長時間発揮しなが
ら2,6−DMNの含有量が、2,6−DMN、1,5
−DMN及び1,6−DMNの合計量に対する2,6−
DMNの熱力学的平衡濃度未満であるDMN混合物か
ら、2,6−DMNに富んだDMN混合物を得ることが
できる。
Nの損失を抑制し、かつ触媒の活性を長時間発揮しなが
ら2,6−DMNの含有量が、2,6−DMN、1,5
−DMN及び1,6−DMNの合計量に対する2,6−
DMNの熱力学的平衡濃度未満であるDMN混合物か
ら、2,6−DMNに富んだDMN混合物を得ることが
できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジメチルナフタレンを80重量%以上含
有し、2,6−ジメチルナフタレンの含有率が、2,6
−ジメチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン及
び1,6−ジメチルナフタレンの合計量に対する2,6
−ジメチルナフタレンの熱力学的平衡濃度未満である混
合物を、シリカアルミナ比が10〜100であり、交換
可能なカチオン部位の20〜60%がナトリウムで交換
された水素型モルデナイトを主成分とする触媒を用い
て、気相あるいは液相中、250〜350℃の温度で異
性化せしめることを特徴とするジメチルナフタレンの異
性化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224962A JPH1067691A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ジメチルナフタレンの異性化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224962A JPH1067691A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ジメチルナフタレンの異性化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1067691A true JPH1067691A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16821940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8224962A Pending JPH1067691A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ジメチルナフタレンの異性化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1067691A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001680A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Hyosung Corp | 異性化反応および結晶化工程を含む2,6−ジメチルナフタレンの分離および精製方法 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP8224962A patent/JPH1067691A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001680A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Hyosung Corp | 異性化反応および結晶化工程を含む2,6−ジメチルナフタレンの分離および精製方法 |
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