JPH1067140A - 画像記録装置及び画像記録装置の画素間補正データの算出方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録装置の画素間補正データの算出方法

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JPH1067140A
JPH1067140A JP12374497A JP12374497A JPH1067140A JP H1067140 A JPH1067140 A JP H1067140A JP 12374497 A JP12374497 A JP 12374497A JP 12374497 A JP12374497 A JP 12374497A JP H1067140 A JPH1067140 A JP H1067140A
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JP12374497A
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English (en)
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Takeshi Hattori
毅 服部
Toru Kawabe
徹 川邊
Takashi Igarashi
隆史 五十嵐
Koji Suzuki
厚司 鈴木
Takeshi Haraguchi
剛 原口
Takashi Deguchi
俊 出口
Ken Okauchi
謙 岡内
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の記録素子をアレイ状に配列してなるプ
リントヘッドを各色毎に備え、該各色毎のプリントヘッ
ドによってハロゲン化銀感光材料に露光記録を行なう画
像記録装置において、前記プリントヘッドの位置ずれに
より各色の画像がずれることを回避する。 【解決手段】 赤色光源用のプリントヘッド300Rを
基準として、x,y方向における他のプリントヘッド3
01G,302G,301B,302Bまでの間隔をそ
れぞれに予め記憶しておく。そして、前記間隔の情報に
基づき、前記赤色光源用のプリントヘッド300Rにお
ける画像記録タイミングを基準として、他のプリントヘ
ッドに対応する画像データの読み出しを制御し、間隔の
ずれやライン方向の位置ずれがあっても、各色の画像を
ずれなく記録させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置及び
画像記録装置の画素間補正データの算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔第一・第二発明の従来技術〕従来から、画像情報に応
じてハロゲン化銀感光材料に露光記録を行なう画像装置
において、装置が安価で、コンパクトになり、また、大
サイズ出力が容易であるという様々なメリットを持つ方
式として、複数の記録素子(光源)をアレイ状に配列し
たプリントヘッド(アレイヘッド)を用いる方式が知ら
れている。
【0003】前記プリントヘッドとして、VFPH(V
acuum Fluorescent Print H
ead)と呼ばれる真空蛍光管光源を用いる装置等が提
案されている。前記真空蛍光管光源は、高輝度が容易に
得られること、高速の応答性、さらに薄型であることな
どの特徴を持っており、蛍光体には主に耐久性の観点か
ら酸化亜鉛蛍光体が選ばれている。
【0004】また、前記プリントヘッドとしてLEDア
レイ光源を用いる場合もあり、特に赤色についてはフォ
トマスク法などで300dpiや400dpiといった
高密度のアレイを製造可能であり、例えば、赤色光源と
してLEDアレイを用い、緑色光源及び青色光源として
前記VFPHを用いる構成が可能である。
【0005】〔第三〜第八発明の従来技術〕従来からの
写真処理サービス、特にネガフィルム等からのプリント
サービスでは、客の持ち込んだネガフィルム等からプリ
ントサイズや、プリント枚数などの注文に応じ、所望の
プリントを作成していた。
【0006】特に近年では、パノラマサイズやハイビジ
ョンサイズなど従来とは異なるプリントサイズの出現も
あり、また、気に入った画像を大判に引き延ばしたりと
言った需要も引き続き存在し、プリントサイズのバリエ
ーションは、増え続けている。上記プリントサイズに対
応するために、従来より、写真処理業者では、幅の異な
る数種類のぺーパー(印画紙)を用意しておき、客の注
文に応じてこれを交換して用いていた。
【0007】しかし、前述のごときプリントサイズの多
様化の動きの中で、所望の幅のペーパーへと交換する作
業は増加し、このため、プリント作業者の作業性が一段
と悪くなるばかりではなく、異なる幅のペーパーが内包
された多数のカートリッジを置いておくスペースが必要
となり、さらには、いつ注文が来るか判らないような幅
のペーパーロールまでも、保管しておかねばならず、保
存スペースの観点、あるいは、ペーパーの保存性の観点
からも好ましいものではなく、問題であった。
【0008】ここで、一種類の幅のペーパーロールで大
サイズから普通サイズのプリントまで多種のプリントを
出力する方法が考えられるが、従来の露光方式(アナロ
グ露光方式)では、ペーパーの一部を遮光しつつ露光を
繰り返すと言った、複雑な露光方式をとらざるを得ない
ため、上記方式は実施されなかった。
【0009】ところで、近年台頭してきたデジタル信号
による画素単位の画像記録方式を用いて、像露光以前に
画像合成などの画像処理を施すことにより、簡便に複数
の画像を1枚のペーパー上に記録することが可能となっ
た。従って、大判サイズのプリントが要求される場合
は、1つの画像を1枚のペーパー上に記録し、小さいサ
イズのプリントが要求される場合は、複数の画像をまと
めて1枚のペーパー上に記録して、1つ、あるいは少数
の種類の幅のペーパーを用意しておくだけで、ペーパー
上に無駄の生じることの少ない、プリントの作成が可能
となる。
【0010】しかし、上記方式においても、従来どおり
の客が所望する一般的なプリントサイズを得ることは困
難である。すなわち、一般的なプリントサイズを成して
いない複数の画像が一枚のペーパー上に混在したプリン
トをそのまま客に返さざるを得ないか、一般的なプリン
トサイズにするために、出来上がった複数画像の記録が
なされた一枚のペーパーを別の装置、あるいは手作業に
て、切り分けて返却するしかなかった。
【0011】一方、ある画像情報に応じた像露光を感光
材料、特にハロゲン化銀感光材料に行う画像装置におい
て、装置が安価で、コンパクトになり、また、大サイズ
出力が容易であるといった、様々なメリットを持つ方式
として、複数の記録素子(光源)をアレイ状に配列した
プリントヘッド(アレイヘッド)を用いる方式が知られ
ている。
【0012】前記プリントヘッドとして、VFPH(V
acuum Fluorescent Print H
ead)と呼ばれる真空蛍光管光源を用いる装置等が提
案されている。前記真空蛍光管光源は、高輝度が容易に
得られること、高速の応答性、さらに薄型であることな
どの特徴を持っており、蛍光体には主に耐久性の観点か
ら酸化亜鉛蛍光体が選ばれている。
【0013】また、前記プリントヘッドとしてLEDア
レイ光源を用いる場合もあり、特に赤色についてはフォ
トマスク法などで300dpiや400dpiといった
高密度のアレイを製造可能であり、例えば、赤色光源と
してLEDアレイを用い、緑色光源及び青色光源として
前記VFPHを用いる構成が可能である。しかし、前記
アレイ露光方式によるプリントの作成においては、以下
の問題がある。
【0014】すなわち、従来のアナログプリンタでは、
プリント面積当たりの露光時間は、ほぼ一定となり、現
在の主力商品である普通サイズ(127mm×89m
m、152mm×102mm等)のプリントも、大サイ
ズのプリントも、さほど時間的不利無く作製可能である
が(例えば、大サイズのプリントの1/4の面積のプリ
ントを作製する場合であれば、露光時間もほぼ1/4で
済むが)、アレイ露光方式では、普通サイズの出力に、
狭幅のペーパーロールを用いると、記録素子の一部を用
いること無く露光が行われるため、大サイズのプリント
と比較すると、普通サイズのプリント作製には、時間的
不利が伴う。
【0015】例えば、大サイズのプリントの1/4の面
積のプリントを1/2幅のぺーパーにて作製をしようと
する場合であれば、アナログ露光方式では、前述の通
り、約1/4の露光時間でプリント作成可能であるが、
アレイ露光方式では、露光時間は約1/2にしかなら
ず、実質的にアナログ露光方式の2倍の時間がかかって
しまうこととなり、すなわち、アナログ露光方式の1/
2の露光効率しか得られないことが挙げられる。
【0016】〔第九〜第十二発明の従来技術〕感光材料
を搬送する駆動ローラと、真空蛍光管アレイ、液晶プリ
ントヘッド及びPLZTプリントヘッドの少なくとも1
つを有し、前記駆動ローラにより搬送されている感光材
料を露光する露光部と、を有する画像記録装置が提案さ
れている。
【0017】〔第十三発明の従来技術〕感光材料を焼付
露光して現像処理するプリンタプロセッサにおいて、写
真フィルムの駒画像やCRTに表示された画像から感光
材料に同時に全面を投影焼付する露光部と、感光材料を
ローラなどで所定速度で搬送しながら現像処理する自動
現像部と、を有するものが一般的に知られている。
【0018】〔第十四発明の従来技術〕感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられた
プリントヘッドを有する露光部と、を有する画像記録装
置が提案されている。そして、このような画像記録装置
では、プリントヘッドの記録素子毎に発光特性が異なる
ことが予想され、発光特性を補正するために、画素間補
正データを作成し、均一画像の濃淡ムラを低減させるこ
とが知られている。
【0019】〔第十五発明の従来技術〕感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられ、
前記複数の記録素子より発する光線を前記感光材料上に
結像するセルフォックレンズアレイを前記複数の記録素
子の感光材料側に配したプリントヘッドからなる露光部
と、を有する画像記録装置が提案されている。そして、
このような画像記録装置では、セルフォックレンズアレ
イの設計により、その焦点距離を自由に設定でき、前記
複数の記録素子より発する光線を前記感光材料上に結像
させることができる。
【0020】〔第十六・十七発明の従来技術〕感光材料
を搬送する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段
による搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設け
られたプリントヘッドと、前記プリントヘッドで露光さ
れた感光材料を現像処理する現像処理手段と、を有する
画像記録装置が提案されている。そして、このような画
像記録装置では、長期にわたる使用によりプリントヘッ
ドが劣化して、発光光量が低下してしまうことが知られ
ており、これらプリントヘッドの発光光量の変動に対し
て、光量測定センサを設けて変動分を補正することが知
られている。
【0021】〔第十八発明の従来技術〕感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられた
R用プリントヘッドと、複数の記録素子を前記搬送手段
による搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設け
られたG用プリントヘッドと、複数の記録素子を前記搬
送手段による搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べ
て設けられたB用プリントヘッドと、を有する画像記録
装置が提案されている。そして、このような画像記録装
置では、長期にわたる使用によるプリントヘッドの劣化
に対しては、劣化したプリントヘッドのみを一本づつ交
換することが一般的に行われている。
【0022】〔第十九発明の従来技術〕感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられた
プリントヘッドを有する露光部と、を有する画像記録装
置が提案されている。そして、このような画像記録装置
では、プリントヘッドの記録素子毎に発光特性が異なる
ことが予想され、発光特性を補正するために、画素間補
正データを作成し、均一画像の濃淡ムラを低減させるこ
とが知られている。また、画像のデータ値から所望の濃
度の出力画像を得るために、各種画像フォーマットで提
供される元のデジタル画像のデータ値を、非線型のLU
Tで変換して、プリントヘッドの発光を制御する信号値
を得ることが知られている。
【0023】〔第二十発明の従来技術〕感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられた
プリントヘッドを有する露光部と、を有する画像記録装
置が提案されている。そして、元のデジタル画像のデー
タ値から、このような画像記録装置のプリントヘッドの
発光を制御する信号値に、変換する際に、変換後の信号
値の階調数が元のデジタル画像の階調数よりも大きいか
同じ場合、階調数を減少させる変換は行わない。
【0024】〔第二十一〜二十五発明の従来技術〕感光
材料をロール状に収容するマガジンから感光材料を搬送
する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送手段による
搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設けられた
プリントヘッドを有する露光部と、を有する画像記録装
置が提案されている。そして、これは露光部が固定され
ているものである。また、感光材料の幅がプリントヘッ
ドの記録範囲の幅よりも長いと感光材料の幅全域を露光
することができないものである。また、プリントヘッド
に固有の記録密度でしか、露光できないものである。
【0025】〔第二十六〜三十二発明の従来技術〕感光
材料を搬送する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送
手段による搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて
設けられたR用プリントヘッドと、複数の記録素子を前
記搬送手段による搬送方向と交差する方向にアレイ状に
並べて設けられたG用プリントヘッドと、複数の記録素
子を前記搬送手段による搬送方向と交差する方向にアレ
イ状に並べて設けられたB用プリントヘッドと、を有す
る画像記録装置が提案されている。なお、これらのプリ
ントヘッドの記録密度は等しいものである。
【0026】〔第三十三・三十四発明の従来技術〕感光
材料を搬送する搬送手段と、複数の記録素子を前記搬送
手段による搬送方向と交差する方向にアレイ状に並べて
設けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドと前
記搬送手段により搬送される前記感光材料との間に位置
し、プリントヘットが発する光線の特定波長の光線だけ
を選択的に透過するカラーフィルタと、を有する画像記
録装置が提案されている。
【0027】〔第三十五・三十六・三十八〜五十二発明
の従来技術〕感光材料を搬送する搬送手段と、複数の記
録素子を前記搬送手段による搬送方向と交差する方向に
アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドと、を有す
る画像記録装置が提案されている。そして、このような
画像記録装置では、プリントヘッドの記録素子毎に発光
特性が異なることが予想され、発光特性を補正するため
に、画素間補正データを作成し、均一画像の濃淡むらを
低減させることが知られている。
【0028】〔第三十七発明の従来技術〕感光材料を焼
付露光して現像処理する画像記録装置において、写真フ
ィルムの駒画像やCRTに表示された画像から感光材料
に同時に全面を投影焼付する露光部と、前記露光部で露
光された感光材料を処理液で現像処理する現像処理部
と、を有するものが一般的である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
〔第一発明の課題〕ところで、各色毎のプリントヘッド
を用いてカラー銀塩感材に露光記録を行なう場合や、1
ライン分の記録長に満たない長さの複数のアレイを平行
にかつ素子列方向にずらして配設して1ラインの記録を
可能にする場合などにおいては、プリントヘッドの相対
位置関係が一定でないと、所望の画像記録を行なわせる
ことが出来なくなってしまう。
【0030】しかしながら、各プリントヘッドの位置を
個々に機械的に調整して高精度に所期位置に合わせるこ
とは困難であり、また、プリントヘッド毎に調整作業を
行なうことは作業コストを増大させ、更に、各プリント
ヘッド毎に位置調整機構を設けることは部品コストを増
大させるという問題があった。
【0031】第一発明は上記問題点に鑑みなされたもの
であり、複数のプリントヘッドを用いる画像記録装置に
おいて、プリントヘッドの相対位置のばらつきがあって
も、所望の画像を簡便に得ることができるようにするこ
とを目的とする。
【0032】〔第二発明の課題〕また、複数の記録素子
をアレイ状に配列したプリントヘッドにおいては、記録
素子個々に劣化率や安定化時間のばらつきがあるため、
工場出荷時に記録素子それぞれの光量ばらつきを補正し
たとしても、その後の使用状態で、濃度むらが発生する
惧れがある。また、前記プリントヘッドには温度依存性
があるため、連続露光を行なった場合などにおいては、
記録素子が自身の発光によって温度上昇するために、光
量の変動が発生してしまい、濃度むらが発生する惧れが
ある。
【0033】第二発明は上記問題点に鑑みなされたもの
であり、アレイ状に配列された複数の記録素子の経時的
なばらつきの発生や温度依存性による光量変動が発生し
ても濃度ムラのない画像を記録できるようにすることを
目的とする。
【0034】〔第三〜第八発明の課題〕従来技術に対す
るかかる理由によって、この時間的不利を解消すること
が必要とされ、このため、アレイ素子配列方向に同時に
複数の画像を記録するよう、複数画像を一枚のペーパー
上にレイアウトして合成し出力することが考えられてい
た。
【0035】しかし、前述の通り、一枚のペーパー上に
複数の画像をレイアウトして合成したプリントでは、客
が所望する一般的なサイズのプリントを得ることは困難
である。すなわち、一般的なプリントサイズを成してい
ない複数の画像が1枚のペーパー上に混在したプリント
をそのまま客に返さざるを得ないか、あるいは、一般的
なプリントサイズにするためには、一般的なプリントサ
イズの複数画像の記録がなされた一枚のペーパーを別の
装置、あるいは手作業にて、切り分けて返却しなければ
ならないと言った問題はあいかわらず、残ったままであ
った。
【0036】本発明の目的は、一般的な所望のプリント
サイズにするために複雑な作業を必要としてしまうこと
が、複数画像を短時間で任意のレイアウトをもって記録
することのできるというデジタル露光方式特有の利点を
活かせなくしていると言う問題を解決し、複数画像を短
時間で任意のレイアウトをもって記録することのできる
デジタル露光方式の利便性を損なうことなく、所望のプ
リントサイズを正確にかつ素早く顧客に返却できる画像
形成装置を提供することにある。
【0037】〔第九〜第十二発明の課題〕従来技術で示
したような、感光材料を搬送する駆動ローラと、真空蛍
光管アレイ、液晶プリントヘッド及びPLZTプリント
ヘッドの少なくとも1つを有し、前記駆動ローラにより
搬送されている感光材料を露光する露光部と、を有する
画像記録装置で、露光部でロールマガジンから引き出し
た状態で未切断の感光材料を露光する場合、作業者の休
憩などにより、露光作業を一時停止せざるを得ないの
で、露光部下流側に駆動ローラを設け、この駆動ローラ
で感光材料を挟持した状態で保持しておくことを考え、
試作した。だが、このような構造では、プリント上に低
濃度であるが僅かにカブリが発生する問題が発生するこ
とが判った。
【0038】そこで、露光前にロールマガジンから感光
材料を引き出した後、引き出された感光材料を切断し、
露光部で露光することを考えた。そして、作業者の休憩
などにより、露光作業を一時停止せざるを得ないので、
露光部下流側に駆動ローラを設け、この駆動ローラで切
断された感光材料を挟持した状態で保持しておくことを
考え、試作した。だが、このような構造でも、プリント
上にカブリが発生する問題が発生することが判った。
【0039】また、プリントヘッドとして、LEDアレ
イに置き換えてみると、このような問題が発生しないこ
とが判った。そこで、バックライト及びシャッタアレイ
を有するプリントヘッド並びに真空蛍光管アレイに特有
の問題であることが判った。そして、これら真空蛍光管
アレイなどには、直ぐに画像記録を再開できるように通
電状態にしてあると、発光オフ制御しても、赤外線など
の可視光以外の光線を発し、感光材料が僅かにかぶるこ
とが判った。そこで、このような発光が無いように、真
空蛍光管アレイなどを改良することを考えたが非常に困
難であることが判った。
【0040】本発明の目的は、バックライト及びシャッ
タアレイを有するプリントヘッド並びに真空蛍光管アレ
イの少なくとも1つのプリントヘッドを有する露光部を
有し、感光材料を露光する画像記録装置において、この
ような装置に特有のカブリの発生によって品質の悪いプ
リントが発生することを防止することである。
【0041】〔第十三発明の課題〕近年、焼付露光の開
始から現像処理の完了までの時間の短縮が望まれるよう
になってきた。そこで、写真フィルムの駒画像やCRT
に表示された画像から感光材料に同時に全面を投影焼付
する方法で、感光材料をローラなどで所定速度で搬送し
ながら現像処理する自動現像機で現像処理する場合に、
焼付露光の開始から現像処理の完了までの時間を短縮す
るために、焼付露光の終了から現像処理の開始までの時
間の短縮が検討されてきたが、これにより、感光材料の
搬送方向先端側と後端側とで、色バランスが異なるとい
った新たな問題が発生することが判った。
【0042】本発明の目的は、焼付露光の終了から現像
処理の開始までの時間を短縮しても、感光材料の搬送方
向先端側と後端側とで、色バランスが異なる問題が発生
することがない画像記録装置を提供することである。
【0043】〔第十四発明の課題〕従来技術で示した画
像記録装置で、画素間補正データで補正しても、画素間
補正データを求めた支持体の種類と異なる種類の支持体
の感光材料では、濃淡ムラが発生することが判った。な
お、露光する感光材料の支持体の種類には、不透明、半
透明、透明などが挙げられる。
【0044】本発明の目的は、露光する感光材料の支持
体の種類が不透明、半透明、透明などと変わっても、濃
淡ムラの発生がない良好な品質のプリントが得られるよ
うにすることである。
【0045】〔第十五発明の課題〕しかし、従来技術で
示したような画像記録装置で、セルフォックレンズアレ
イにより、前記複数の記録素子の発光を前記感光材料上
に結像させるようにしても、搬送手段により搬送される
感光材料とプリントヘッドとの位置関係により、高速搬
送を見越して、十分な距離を離すと、感光材料上に結像
される光が十分な照度がなく、露光時間が長くなった
り、逆に十分な照度が得られるように、距離を詰める
と、高速搬送の際に、感光材料とプリントヘッドとが擦
ってしまい、感光材料に傷が付きやすい、焦点深度の範
囲内に感光材料の感光面を抑えて露光ムラなどが発生す
ることを防止するのが困難になるなどの問題があること
が判った。
【0046】本発明の目的は、感光材料上に結像される
光が十分な照度があり、露光時間が短くてすみ、また、
高速搬送の際に、感光材料とプリントヘッドとが擦って
しまうことがなく、感光材料に傷が付くことを防止で
き、焦点深度の範囲内に感光材料の感光面を抑えるのが
簡単で露光ムラなどが発生しにくい画像記録装置を提供
することである。
【0047】なお、本発明において、結像とは、理想的
な結像だけではなく、得られるプリントの品質が許容で
きる程度に、少々ぼやけている略結像していることも含
むものである。
【0048】〔第十六発明の課題〕従来技術に記載した
ように、プリントヘッドの記録素子の発光光量を測定す
るセンサを設け、このセンサが検出したプリントヘッド
の記録素子の発光光量からその変動分を補正したとして
も、実際のプリント上では、必要な最高濃度が得られ
ず、低画質の画像となってしまう問題が発生する。
【0049】本発明の目的は、特別な設定の必要なく、
感度の異なるネガ感光材料を用いても、個々のプリント
ヘッドを最大限利用できるようにしつつ、必要な最高濃
度を維持し、一定した品質のプリントを提供し続けるこ
とである。
【0050】〔第十七発明の課題〕従来技術に記載した
ように、プリントヘッドの記録素子の発光光量を測定す
るセンサを設け、このセンサが検出したプリントヘッド
の記録素子の発光光量からその変動分を補正したとして
も、実際のプリント上では、必要な最小濃度が得られ
ず、低画質の画像となってしまう問題が発生する。
【0051】本発明の目的は、特別な設定の必要なく、
感度の異なるポジ感光材料を用いても、個々のプリント
ヘッドを最大限利用できるようにしつつ、必要な最低濃
度を維持し、一定した品質のプリントを提供し続けるこ
とである。
【0052】〔第十八発明の課題〕従来技術に示したよ
うな画像記録装置のプリントヘッドの交換では、画像記
録装置が設置されている所で、劣化したプリントヘッド
を一本づつ交換するために、その後のプリントヘッドの
位置調整及び補正パラメータの設定は難しく、交換作業
を行う人の負担が非常に大きい問題がある。
【0053】本発明の目的は、プリントヘッドの位置調
整をしなくてもよく、また、補正パラメータの変更が簡
単な画像記録装置を提供することである。
【0054】〔第十九発明の課題〕従来技術の画素間補
正処理と非線型LUTによる階調変換とを両方行うこと
を考えた。しかし、画素間補正処理してから、非線型L
UTで変換する方式では、濃淡ムラのない良好な階調の
プリントを得ることができる方法が非常に複雑なものと
なってしまい困難であった。
【0055】本発明の目的は、濃淡ムラのない良好な階
調のプリントを得ることができる画像記録装置を提供す
ることである。
【0056】〔第二十発明の課題〕しかし、階調数を減
少させる変換は行わないので、プリンドヘッドの変動な
どによる発光量の変動に応じて、デジタル出力画像情報
を出力値に変換する関数の傾きを変更すると、デジタル
出力画像の最大値を最大露光量を与えるプリントヘッド
の発光を制御する出力信号値に変換する余裕がなく、十
分な最大露光量が得られず、プリントの画質が劣化して
しまう。
【0057】本発明の目的は、プリンドヘッドの変動な
どによる発光量の変動に応じて、デジタル出力画像情報
を出力値に変換する場合であっても、デジタル出力画像
の最大値を最大露光量を与えるプリントヘッドの発光を
制御する出力信号値に変換するようにでき、十分な最大
露光量が得られ、プリントの画質が劣化することを防止
することである。
【0058】〔第二十一発明の課題〕従来技術で示した
ような画像記録装置では、マガジンとプリントヘッドと
の間に、アキュームを設けて、マガジンから感光材料を
引き出すためのトルクの変動で露光部で露光する感光材
料の搬送ムラが生じないようにすることが考えられる。
しかし、アキュームが必要でコストアップになる。
【0059】本発明の目的は、マガジンとプリントヘッ
ドとの間にアキュームを設けてマガジンから感光材料を
引き出すためのトルクの変動を吸収しなくても、所定の
速度で搬送ムラなく搬送でき、良好な露光ができるよう
にすることである。
【0060】〔第二十二発明の課題〕感光材料をロール
状に収容するマガジンから感光材料を搬送する搬送手段
と、複数の記録素子を前記搬送手段による搬送方向と交
差する方向にアレイ状に並べて設けられたプリントヘッ
ドを有する露光部と、を有する画像記録装置で、露光部
が固定されているもので、感光材料の搬送速度を上げる
と、搬送精度の問題から生じる濃淡ムラが発生すること
があることが判った。
【0061】本発明の目的は、このような濃淡ムラが発
生しないようにするための高度な搬送精度を要求される
高速搬送しなくても、1画像当たりの露光時間を短縮で
きるようにすることである。
【0062】〔第二十三発明の課題〕本発明の目的は、
記録範囲の幅の狭い安価で信頼性の高いプリントヘッド
を用いても、感光材料の幅がプリントヘッドの記録範囲
の幅よりも長い場合でも、感光材料の幅全域を露光する
ことができるようにすることである。
【0063】〔第二十四発明の課題〕本発明の目的は、
記録密度の低い安価で信頼性の高いプリントヘッドを用
いても、記録密度の高い露光ができるようにすることで
ある。
【0064】〔第二十五発明の課題〕本発明の目的は、
小さいプリントヘッドで大きい感光材料を露光したり、
大きいプリントヘッドで感光材料を高速に露光したりで
きるようにすることである。
【0065】〔第二十六発明の課題〕従来技術で示され
ている画像記録装置では、プリントヘッドの本数が多く
なり、高価になり、また、プリントヘッド間の位置合わ
せもプリントヘッドの本数分必要となる。
【0066】本発明の目的は、プリントヘッドの本数が
少なく、低コストで小型な装置にでき、また、複数のプ
リントヘッド間の位置合わせも削減できるようにするこ
とである。
【0067】〔第二十七発明の課題〕従来技術で示され
ている画像記録装置では、プリントヘッドの本数が多く
なり、高価になり、また、プリントヘッド間の位置合わ
せもプリントヘッドの本数分必要となるだけでなく、
B,G,Rで露光位置が相違するので、その間、メモリ
に画像データを保持する必要がある。
【0068】本発明の目的は、プリントヘッドの本数が
少なく、低コストで小型な装置にでき、また、複数のプ
リントヘッド間の位置合わせも削減でき、さらに、メモ
リに保持する必要がある画像データの量を減らすことで
ある。
【0069】〔第二十八発明の課題〕新しい画像記録装
置として、感光材料を外周面に保持しながら搬送するド
ラムと、前記ドラムに保持されながら搬送されている前
記感光材料を露光する露光手段と、を有する画像記録装
置を考えた。
【0070】本発明の目的は、感光材料を外周面に保持
しながら搬送するドラムと、前記ドラムに保持されなが
ら搬送されている前記感光材料を露光する露光手段と、
を有する画像記録装置で、良好に露光することができる
ようにすることである。
【0071】〔第二十九発明の課題〕従来技術で示され
ている画像記録装置では、高記録密度の画像を記録しよ
うとすると、高記録密度に対応するプリントヘッドが各
色毎に必要となり、高記録密度に対応する高価なB用プ
リントヘッドも必要になるので、画像記録装置が高価な
ものになる。
【0072】本発明の目的は、高記録密度の画像記録を
比較的安価な装置で行うことができるようにすることで
ある。
【0073】〔第三十発明の課題〕従来技術で示されて
いる画像記録装置では、高記録密度の画像を記録しよう
とすると、最も高記録密度が必要な色の露光を行うため
のプリントヘットとして、寿命の短いG用プリントヘッ
ドを使わざるを得ず、画像記録装置のランニングコスト
が結果として上昇してしまう。
【0074】本発明の目的は、プリントヘッドの寿命を
長くして、高記録密度の画像記録を行うことができるよ
うにすることである。
【0075】〔第三十一発明の課題〕従来技術で示され
ている画像記録装置では、高記録密度の鮮鋭な無彩色画
像を記録しようとすると、高記録密度に対応する高価な
B用プリントヘッドや高記録密度に対応する寿命の短い
G用プリントヘッドが必要となるだけでなく、鮮鋭な無
彩色画像を記録するための高度な露光制御技術が必要で
あり、非常に困難である。
【0076】本発明の目的は、簡単に高記録密度の鮮鋭
な無彩色画像を記録することができるようにすることで
ある。
【0077】〔第三十二発明の課題〕従来技術で示され
ている画像記録装置では、プリントヘッドの寿命や小型
化に限界がある。
【0078】本発明の目的は、光源の寿命を長くして、
装置の小型化ができるようにすることである。
【0079】〔第三十三・第三十四発明の課題〕従来技
術で示されたカラーフィルタとして、感光材料を露光す
る装置に一般的に用いられている各種のカラーフィルタ
を用いて画像記録装置を実際に運用すると、多くのプリ
ントは像がボケたプリントとなってしまった。そこで、
様々な要因を調べた結果、カラーフィルタ内での多重反
射が原因であることが判った。
【0080】本発明の目的は、複数の記録素子をアレイ
状に並べて設けられたプリントヘッドと、前記プリント
ヘッドと前記感光材料との間に位置するカラーフィルタ
と、を有する画像記録装置に特有の問題であるカラーフ
ィルタ内での多重反射による像のボケを、防止すること
である。
【0081】〔第三十五発明の課題〕従来技術で示した
画像記録装置では、感光材料の幅がプリントヘッドの記
録範囲の幅よりも短い場合しか感光材料の幅全域を露光
することができない。
【0082】そこで、複数のプリントヘッドを感光材料
の幅方向に並べて、記録範囲の幅の狭い安価で信頼性の
高いプリントヘッドを用いても、感光材料の幅がプリン
トヘッドの記録範囲の幅よりも長い場合でも、感光材料
の幅全域を露光することができるようにすることを考え
た。そして、その際に、プリントヘッドとプリントヘッ
ドとの隙間が露光できないようなことがないように、感
光材料の幅方向に重複して設け、重複部分の露光量が所
望の露光量になるように信号処理することを考えた。
【0083】しかし、この信号処理は複雑になり、設計
が困難であると見込まれた。
【0084】本発明の目的は、重複部での画像のムラや
接続部での画像の隙間なく、広い幅の感光材料を露光す
ることができるようにすることである。
【0085】〔第三十六発明の課題〕従来技術で示した
画像記録装置にて連続して高速に画像記録を行うために
は、入力されたデジタル出力画像情報を一旦記憶し、必
要な情報をライン毎に読みだす必要がある。しかし、1
画像分のデジタル出力画像情報を記憶させるには大きな
記憶容量が必要である。
【0086】本発明の目的は、デジタル画像情報を一時
的に記憶するメモリの記憶容量を小さくして、応答速度
の高い単位記憶容量当たりの単価の高いメモリを用いて
も、安価にでき、安価で高速な画像記録が可能な画像記
録装置を提供することである。
【0087】〔第三十七発明の課題〕従来技術で示した
画像記録装置で、複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドを有する露光部を設けたものを
考えた。
【0088】本発明の目的は、複数の記録素子をアレイ
状に並べて設けられたプリントヘッドを有する露光部
と、前記露光部で露光された感光材料を処理液で現像処
理する現像処理部と、を有する画像記録装置に特有の性
質を利用して、効率的なプリントヘッドの曇り防止、長
寿命化、温度上昇防止、現像処理部内の結露防止、処理
液の温度維持を図ることである。
【0089】〔第三十八〜第四十一発明の課題〕本発明
の目的は、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられ
たプリントヘッドを有する画像記録装置の精度の良い画
素間補正データを得ることができるようにすることであ
る。また、簡単に作業性良く得ることができるようにす
ることである。
【0090】〔第四十二・第四十三発明の課題〕本発明
の目的は、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられ
たプリントヘッドを有する画像記録装置の複数の記録素
子に共通な光量の変動の補正のための補正データを速や
かに得ることができるようにすることである。
【0091】〔第四十四・第四十五発明の課題〕本発明
の目的は、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられ
たプリントヘッドとを有する画像記録装置の複数の記録
素子に共通な光量の変動の補正のための補正データを安
価に得ることができるようにすることである。
【0092】〔第四十六発明の課題〕複数の記録素子を
アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドを複数有す
る画像記録装置で2本以上LEDアレイを用いると、発
熱量が非常に大きく、画像記録を安定して行いにくい問
題がある。
【0093】本発明の目的は、複数の記録素子をアレイ
状に並べて設けられたプリントヘッドを複数有する画像
記録装置で2本以上LEDアレイを用いても、熱が内部
に籠もりにくく、LEDアレイへの熱の影響を小さくす
ることである。
【0094】〔第四十七発明の課題〕複数の記録素子を
アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドの複数を上
下方向に並べて設けられた画像記録装置でLEDアレイ
を下方に用いると、発熱量が非常に大きく、画像記録を
安定して行いにくい問題がある。
【0095】本発明の目的は、複数の記録素子をアレイ
状に並べて設けられたプリントヘッドを複数有する画像
記録装置でLEDアレイを用いても、熱が内部に籠もり
にくく、LEDアレイへの熱の影響を小さくすることで
ある。
【0096】〔第四十八〜第五十二発明の課題〕本発明
の目的は、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられ
たプリントヘッドを有する画像記録装置の精度の良い画
素間補正データを得ることができるようにすることであ
る。また、簡単に作業性良く得ることができるようにす
ることである。
【0097】
【課題を解決するための手段】各発明の課題は、特許請
求の範囲の各請求項に記載の発明により解決できる。以
下、各請求項に記載の発明について説明する。
【0098】〔第一発明の解決手段〕 〔請求項1〕『アレイ状に配列され、それぞれ独立にオ
ン・オフ制御される複数の記録素子からなるプリントヘ
ッドを備え、該プリントヘッドの各記録素子を画像情報
に基づいて発光させ、ハロゲン化銀感光材料に露光記録
を行なう画像記録装置において、前記プリントヘッドの
相対位置情報を記憶する手段を備え、前記相対位置情報
に従って画像情報に基づく発光制御を行なうことを特徴
とする画像記録装置。』 請求項1に記載の発明により、前記相対位置情報に基づ
いて画像記録の開始タイミングや画像情報の出力タイミ
ング等を各プリントヘッド毎に変更することで、実際の
相対位置に対応して露光記録が行なわれるので、プリン
トヘッド間の相対位置の変動があっても、各プリントヘ
ッドによる記録位置を容易に揃えることができ、以て、
高い画質での記録が行なえることが可能となる。
【0099】〔請求項2〕『複数のプリントヘッドを平
行に配設してなり、前記相対位置情報として、少なくと
もプリントヘッド間の間隔の情報を含むことを特徴とす
る請求項1記載の画像記録装置。』 請求項2に記載の発明により、プリントヘッドの間隔
(プリントヘッドの素子列方向と直交する方向における
間隔)によって記録ラインのずれが変動するので、前記
間隔を記憶しておいて、各プリントヘッドの記録ライン
を調整でき、複数のプリントヘッドによる記録ラインを
揃えることができる。
【0100】なお、ここで、平行とは、例えば2本のプ
リットヘッドの場合、一方のプリントヘッドを基準とし
て、他方のプリントヘッドの角度が1度以内であること
を意味する。なお、一方のプリントヘッドを基準とし
て、他方のプリントヘッドの角度は0.1度以内である
ことが好ましい。
【0101】〔請求項3〕『複数のプリントヘッドを平
行に配設してなり、前記相対位置情報として、少なくと
もプリントヘッドの素子列方向の位置ずれの情報を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装
置。』 請求項3に記載の発明により、プリントヘッド間の間隔
が一定であっても、素子列方向に位置がずれていると、
各プリントヘッドによる露光記録位置が前記素子列方向
にずれることになるから、画像情報の出力タイミングを
変更するなどして、前記素子列方向へのずれを補正する
ので、プリントヘッドの素子列方向に露光位置がずれる
ことを回避できる。
【0102】尚、前記プリントヘッドの素子列方向の位
置ずれの情報は、先頭の記録素子の位置が本来揃ってい
る場合のずれと、例えば同色のプリントヘッドをその素
子列方向に複数ずらして配設して1ライン分に満たない
記録長のアレイで1ラインの露光記録を行なわせる場合
の素子列方向のずれを含むものとする。
【0103】〔請求項4〕『複数のプリントヘッドを平
行に配設してなり、該複数のプリントヘッドのうちの1
つを基準のプリントヘッドとし、該基準のプリントヘッ
ドに対する他のプリントヘッドの位置ずれの情報を、前
記相対位置情報として記憶することを特徴とする請求項
1〜3のいずれか1つに記載の画像記録装置。』 請求項4に記載の発明により、例えば、R,G,Bそれ
ぞれのプリントヘッドを備える構成の場合には、赤色光
源用のプリントヘッドの位置を基準とし、赤色プリント
ヘッドから他の緑色,青色光源用のプリントヘッドまで
の間隔が相対位置情報として記憶され、また、赤色プリ
ントヘッドの先頭記録素子を基準とし、他の緑色,青色
光源用のプリントヘッドの先頭記録素子の素子列方向の
ずれが相対位置情報として記憶されることになり、基準
のプリントヘッドの記録ライン,画像情報の出力タイミ
ングなどを基準として、他のプリントヘッドにおける記
録ライン,画像情報の出力タイミングなどを修正するこ
とで、相対位置関係の変動に対処して、所期の画像記録
を行なわせることができる。
【0104】〔第二発明の解決手段〕 〔請求項5〕『アレイ状に配列され、それぞれ独立にオ
ン・オフ制御される複数の記録素子からなるプリントヘ
ッドを備え、該プリントヘッドの各記録素子を画像情報
に基づいて発光させ、ハロゲン化銀感光材料に露光記録
を行なう画像記録装置において、前記画像情報と前記プ
リントヘッドの駆動条件との対応関係を変更可能に構成
したことを特徴とする画像記録装置。』 請求項5に記載の発明により、各記録素子の発光特性の
変化等に対応すべく、前記画像情報と前記プリントヘッ
ドの駆動条件との対応条件、例えば、発光時間の制御で
多階調の濃度を記録させる場合には、画像情報と発光時
間との対応関係を変更し、画像情報に対して発光時間を
初期値よりも短くしたり、長くしたりして、所期の露光
エネルギーが得られるようにでき、記録素子の光量変動
があっても、これに対応して所期の露光エネルギーを確
保することが可能となり、濃度むら等の発生を回避して
安定的に高い画質で記録させることができる。
【0105】〔請求項6〕『前記プリントヘッドの光量
を検出し、該検出結果に基づいて画像情報と前記プリン
トヘッドの駆動条件との対応関係を変更することを特徴
とする請求項5記載の画像記録装置。』 請求項6に記載の発明により、プリントヘッドの各記録
素子の経時的な光量変化に対応すべく、記録素子を発光
させたときの実際の光量を検出させ、画像情報に対して
露光エネルギーが確保されるように、画像情報と駆動条
件との対応関係を変更することができ、経時的な光量低
下を検出し、かかる光量低下を補う駆動条件に変更し
て、所期の露光エネルギーを確保できる。
【0106】〔請求項7〕『前記プリントヘッドの温度
を検出し、該検出結果に基づいて画像情報と前記プリン
トヘッドの駆動条件との対応関係を変更することを特徴
とする請求項5記載の画像記録装置。』 請求項7に記載の発明により、プリントヘッドに温度依
存性があり、温度によって発光特性が変化する場合に
は、温度変動に伴う光量変化を回避すべく、画像情報と
駆動条件との対応関係を変更することができ、光量に温
度依存性がある場合に、温度変化に伴う濃度むらの発生
を回避できる。
【0107】〔請求項8〕『前記プリントヘッドの駆動
条件が、記録素子の発光時間,記録素子の駆動電圧,記
録素子の駆動電流のうちの少なくとも1つを含むことを
特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の画像記
録装置。』 請求項8に記載の発明により、例えば記録素子の光量が
初期状態に比べて低下した場合には、駆動電圧,駆動電
流を増大させて単位時間当たりの光量を増大させ、ま
た、発光時間の制御で多階調の濃度を記録させる場合に
は、発光時間をより長くすることで、所期の露光エネル
ギーが得られるようにすることができ、記録素子の発光
時間,記録素子の駆動電圧,記録素子の駆動電流を変更
することで、画像情報に対して所期の露光エネルギーを
確保できる。
【0108】〔請求項9〕『オリジナルの画像情報を補
正し、該補正された画像情報に基づいて各記録素子を発
光させることで、オリジナルの画像情報と前記プリント
ヘッドの駆動条件との対応関係を変更することを特徴と
する請求項5〜7のいずれか1つに記載の画像記録装
置。』 請求項9に記載の発明により、例えば、発光時間の制御
で多階調の濃度を記録させる場合には、ある画像情報に
対しては一定の発光時間が対応することになるが、例え
ば、光量が低下した場合には、より長い発光時間と対応
関係にある画像情報にオリジナルの画像情報を補正し、
該補正された画像情報に基づいて発光時間を決定するこ
とで、所期の露光エネルギーが得られるようにでき、画
像情報と駆動条件との対応関係を直接的には変更せず
に、オリジナル画像情報と駆動条件との対応関係を変更
できる。
【0109】〔第三発明の解決手段〕 〔請求項10〕『給送方向に給送して後記画像記録手段
に画像記録媒体を送る給送手段と、仕上がりプリントの
サイズ、枚数及び順番の少なくとも1つに関するオーダ
情報を得るオーダ情報取得手段と、前記オーダ情報取得
手段で得られた前記オーダ情報に基づいて、1又は複数
の画像を前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べ
ずに配列して画像記録媒体に記録するレイアウトに関す
るレイアウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウト
に則って配列して前記1又は複数の画像を記録するため
のデジタル画像記録データとを得るデータ取得手段と、
前記デジタル画像記録データから、当該デジタル画像記
録データのレイアウトに則って配列して前記1又は複数
の画像を画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記
レイアウト情報に基づいて、前記画像記録手段により画
像を記録される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行
に切断する切断手段と、を有する画像記録装置。』 請求項10に記載の発明により、レイアウト情報と、前
記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記1
又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デー
タとを得て、かつ、前記画像記録媒体を前記給送方向に
平行に切断するので、デジタル画像記録データと画像記
録媒体の前記給送方向に平行な切断とが食い違うことに
より生じるミスプリントの発生を防止でき、不必要な余
白が無いなどサイズ精度の良いプリントを得ることがで
き、また、レイアウト情報に基づいて、前記画像記録媒
体を前記給送方向に平行に切断するので、1種類の幅の
画像記録媒体に対して複数の幅のプリントを得ることが
できるので、より多くのサイズのプリントを簡単に得る
ことができ、また、画像記録媒体に記録する画像のレイ
アウトの自由度を増すことができる。
【0110】なお、切断手段による画像記録媒体の切断
は、画像記録媒体へ画像を記録する前であってもよい
し、後であってもよいし、最中であってもよい。
【0111】〔第四発明の解決手段〕 〔請求項11〕『給送方向に給送して後記画像記録手段
に画像記録媒体を送る給送手段と、デジタル画像データ
を得る画像取得手段と、前記画像取得手段で得られた前
記デジタル画像データに基づいて、1又は複数の画像を
前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べずに配列
して画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイア
ウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って
配列して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタ
ル画像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジ
タル画像記録データから、当該デジタル画像記録データ
のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を
画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウ
ト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を記録
される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行に切断す
る切断手段と、を有する画像記録装置。』 請求項11に記載の発明により、レイアウト情報と、前
記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記1
又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デー
タとを得て、かつ、前記画像記録媒体を前記給送方向に
平行に切断するので、デジタル画像記録データと画像記
録媒体の前記給送方向に平行な切断とが食い違うことに
より生じるミスプリントの発生を防止でき、不必要な余
白が無いなどサイズ精度の良いプリントを得ることがで
き、また、レイアウト情報に基づいて、前記画像記録媒
体を前記給送方向に平行に切断するので、1種類の幅の
画像記録媒体に対して複数の幅のプリントを得ることが
できるので、より多くのサイズのプリントを簡単に得る
ことができ、また、画像記録媒体に記録する画像のレイ
アウトの自由度を増すことができる。
【0112】なお、切断手段による画像記録媒体の切断
は、画像記録媒体へ画像を記録する前であってもよい
し、後であってもよいし、最中であってもよい。
【0113】〔第五発明の解決手段〕 〔請求項12〕『仕上がりプリントのサイズ、枚数及び
順番の少なくとも1つに関するオーダ情報を得るオーダ
情報取得手段と、前記オーダ情報取得手段で得られた前
記オーダ情報に基づいて、1又は複数の画像を配列して
画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイアウト
情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って配列
して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタル画
像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジタル
画像記録データから、当該デジタル画像記録データのレ
イアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を画像
記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウト情
報に基づいて、前記画像記録手段により前記画像記録媒
体に記録された画像を切り分ける切断手段と、を有する
画像記録装置。』 請求項12に記載の発明により、前記レイアウト情報の
レイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を記
録し、前記レイアウト情報に基づいて、前記画像記録手
段により前記画像記録媒体に記録された画像を切り分け
るので、前記1又は複数の画像を記録するレイアウトと
切断とが食い違うことにより生じるミスプリントの発生
を防止でき、不必要な余白が無いなどサイズ精度の良い
プリントを得ることができる。
【0114】〔第六発明の解決手段〕 〔請求項13〕『デジタル画像データを得る画像取得手
段と、前記画像取得手段で得られた前記デジタル画像デ
ータに基づいて、1又は複数の画像を配列して画像記録
媒体に記録するレイアウトに関するレイアウト情報と、
前記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記
1又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デ
ータとを得る記録データ取得手段と、前記記録データ取
得手段により得られた前記デジタル画像記録データか
ら、当該デジタル画像記録データのレイアウトに則って
配列して前記1又は複数の画像を画像記録媒体に記録す
る画像記録手段と、前記レイアウト情報算出手段により
得られた前記レイアウト情報に基づいて、前記画像記録
手段により前記画像記録媒体に記録された画像を切り分
ける切断手段と、を有する画像記録装置。』 請求項13に記載の発明により、前記レイアウト情報の
レイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を記
録し、前記レイアウト情報に基づいて、前記画像記録手
段により前記画像記録媒体に記録された画像を切り分け
るので、前記1又は複数の画像を記録するレイアウトと
切断とが食い違うことにより生じるミスプリントの発生
を防止でき、不必要な余白が無いなどサイズ精度の良い
プリントを得ることができる。
【0115】〔第七発明の解決手段〕 〔請求項14〕『給送方向に給送して後記画像記録手段
に画像記録媒体を送る給送手段と、仕上がりプリントの
サイズ、枚数及び順番の少なくとも1つに関するオーダ
情報を得るオーダ情報取得手段と、前記オーダ情報取得
手段で得られた前記オーダ情報に基づいて、1又は複数
の画像を前記給送方向及び前記給送方向と直交する方向
に並べて又は並べずに配列して画像記録媒体に記録する
レイアウトに関するレイアウト情報と、前記レイアウト
情報のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画
像を記録するためのデジタル画像記録データとを得るデ
ータ取得手段と、前記デジタル画像記録データから、当
該デジタル画像記録データのレイアウトに則って配列し
て前記1又は複数の画像を画像記録媒体に記録する画像
記録手段と、前記レイアウト情報に基づいて、前記画像
記録手段により画像を記録される前記画像記録媒体を前
記給送方向と平行に切断する第一切断手段と、前記レイ
アウト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を
記録される前記画像記録媒体を前記給送方向と垂直に切
断する第二切断手段と、を有する画像記録装置。』 請求項14に記載の発明により、レイアウト情報と、前
記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記1
又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デー
タとを得て、かつ、前記画像記録媒体を前記給送方向に
平行に切断すること及び前記画像記録媒体を前記給送方
向に垂直に切断することをするので、デジタル画像記録
データと画像記録媒体の切断とが食い違うことにより生
じるミスプリントの発生を防止でき、不必要な余白が無
いなどサイズ精度の良いプリントを得ることができ、ま
た、1種類の幅の画像記録媒体に対して複数の種類の幅
の複数の種類の長さのプリントを得ることができるの
で、より多くのサイズのプリントを簡単に得ることがで
きる。
【0116】なお、切断手段による画像記録媒体の切断
は、画像記録媒体へ画像を記録する前であってもよい
し、後であってもよいし、最中であってもよい。
【0117】〔第八発明の解決手段〕 〔請求項15〕『給送方向に給送して後記画像記録手段
に画像記録媒体を送る給送手段と、デジタル画像データ
を得る画像取得手段と、前記画像取得手段で得られた前
記デジタル画像データに基づいて、1又は複数の画像を
前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べずに配列
して画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイア
ウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って
配列して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタ
ル画像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジ
タル画像記録データから、当該デジタル画像記録データ
のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を
画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウ
ト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を記録
される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行に切断す
る切断手段と、を有する画像記録装置。』 請求項15に記載の発明により、レイアウト情報と、前
記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記1
又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デー
タとを得て、かつ、前記画像記録媒体を前記給送方向に
平行に切断すること及び前記画像記録媒体を前記給送方
向に垂直に切断することをするので、デジタル画像記録
データと画像記録媒体の切断とが食い違うことにより生
じるミスプリントの発生を防止でき、不必要な余白が無
いなどサイズ精度の良いプリントを得ることができ、ま
た、1種類の幅の画像記録媒体に対して複数の種類の幅
の複数の種類の長さのプリントを得ることができるの
で、より多くのサイズのプリントを簡単に得ることがで
きる。
【0118】なお、切断手段による画像記録媒体の切断
は、画像記録媒体へ画像を記録する前であってもよい
し、後であってもよいし、最中であってもよい。
【0119】〔第三〜第八発明に共通の解決手段の説
明〕なお、給送方向とは、画像記録媒体における方向
で、当該画像記録媒体が前記給送手段により前記画像記
録手段に給送された方向のことである。従って、前記給
送手段が前記画像記録手段に当該画像記録媒体を給送す
る方向と一致する場合もあれば、一致しない場合もあ
る。
【0120】例えば、当該画像記録媒体がシート状であ
る場合に、前記給送手段により当該画像記録媒体の縦方
向に給送して当該画像記録媒体を前記画像記録手段に送
ったときは、当該画像記録媒体の縦方向が給送方向に該
当する。そして、この場合、前記給送手段が前記画像記
録手段に当該画像記録媒体を給送する方向と直角に回転
した後、前記給送手段が前記画像記録手段に当該画像記
録媒体を給送する方向とは直角の方向に切断するカッタ
は、当該画像記録媒体の縦方向に切断するカッタである
ので、前記画像記録手段により画像を記録される前記画
像記録媒体を前記給送方向と平行に切断する切断手段に
該当する。
【0121】また、例えば、当該画像記録媒体がシート
状である場合に、前記給送手段により当該画像記録媒体
の横方向に給送して当該画像記録媒体を前記画像記録手
段に送ったときは、当該画像記録媒体の横方向が給送方
向に該当する。そして、この場合、前記給送手段が前記
画像記録手段に当該画像記録媒体を給送する方向と直角
に回転した後、前記給送手段が前記画像記録手段に当該
画像記録媒体を給送する方向に直角の方向に切断するカ
ッタは、当該画像記録媒体の横方向に切断するカッタで
あるので、前記画像記録手段により画像を記録される前
記画像記録媒体を前記給送方向と平行に切断する切断手
段に該当する。
【0122】〔第三〜第八発明に共通の解決手段〕 〔請求項16〕『前記レイアウト情報が、1又は複数の
画像を給送方向に並べて又は並べずに画像記録媒体に記
録するレイアウトに関する情報も含むものであり、前記
データ取得手段により得られた前記レイアウト情報に基
づいて、前記画像記録媒体を前記給送方向に垂直に切断
する第二切断手段を有する請求項10〜14のいずれか
1項に記載の画像記録装置。』 請求項16に記載の発明により、前記レイアウト情報に
基づいて、デジタル出力画像情報を得て、かつ、前記画
像記録媒体を前記給送方向に垂直に切断するので、デジ
タル出力画像情報と画像記録媒体の前記給送方向に垂直
な切断とが食い違うことにより生じるミスプリントの発
生を防止でき、不必要な余白が無いなどサイズ精度の良
いプリントを得ることができ、また、レイアウト情報に
基づいて、前記画像記録媒体を前記給送方向に垂直に切
断するので、前記搬送手段により搬送される1種類の画
像記録媒体に対して複数の長さのプリントを得ることが
できるので、より多くのサイズのプリントを簡単に得る
ことができ、また、画像記録媒体に記録する画像のレイ
アウトの自由度をより増すことができる。
【0123】なお、第二切断手段による画像記録媒体の
切断は、画像記録媒体へ画像を記録する前であってもよ
いし、後であってもよいし、最中であってもよい。
【0124】〔請求項17〕『前記画像記録手段によっ
て前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送方向と平
行な方向の位置と前記第二切断手段により前記画像記録
媒体を切断する前記給送方向と平行な方向の位置とを相
対的に調整できる請求項16に記載の画像記録装置』 請求項17に記載の発明により、前記画像記録手段によ
って前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送方向と
平行な方向の位置と前記第二切断手段により前記画像記
録媒体を切断する前記給送方向と平行な方向の位置とが
長期間にわたる使用でズレたとしても、前記画像記録手
段によって前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送
方向と平行な方向の位置と前記第二切断手段により前記
画像記録媒体を切断する前記給送方向と平行な方向の位
置とを相対的に調整することにより、得られたプリント
に不要な余白が発生しないなど位置精度の高いプリント
を得ることができる。
【0125】〔請求項18〕『前記データ取得手段が、
1又は複数のデジタル入力画像の画像を前記給送方向と
垂直な方向に並べて画像記録媒体に記録することができ
る場合に、前記レイアウト算出手段が、複数の画像を前
記給送方向と垂直な方向に並べて画像記録媒体に記録す
るレイアウトを求める請求項10〜17のいずれか1項
に記載の画像記録装置。』 請求項18に記載の発明により、より高速に画像を記録
することができ、従って、より高速にプリントを得るこ
とができる。
【0126】〔請求項19〕『前記画像記録手段によっ
て前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送方向と垂
直な方向の位置と前記切断手段により前記画像記録媒体
を切断する前記給送方向と垂直な方向の位置とを相対的
に調整できる請求項10〜18のいずれか1項に記載の
画像記録装置。』 請求項19に記載の発明により、前記画像記録手段によ
って前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送方向と
垂直な方向の位置と前記切断手段により前記画像記録媒
体を切断する前記給送方向と垂直な方向の位置とが長期
間にわたる使用でズレたとしても、前記画像記録手段に
よって前記画像記録媒体に画像を記録する前記給送方向
と垂直な方向の位置と前記切断手段により前記画像記録
媒体を切断する前記給送方向と垂直な方向の位置とを相
対的に調整することにより、得られたプリントに不要な
余白が発生しないなど位置精度の高いプリントを得るこ
とができる。
【0127】〔請求項20〕『前記1又は複数のデジタ
ル入力画像の各々のプリント枚数に関する情報を得るオ
ーダ情報取得手段を有し、前記データ取得手段が、前記
1又は複数のデジタル入力画像の各々のプリント枚数に
関する情報に基づいて、前記レイアウト情報及び前記デ
ジタル画像記録データを求めるものである請求項10〜
19のいずれか1項に記載の画像記録装置。』 請求項20に記載の発明により、デジタル入力画像の各
々のプリント枚数に応じた画像記録媒体の無駄をより少
ないレイアウトにより画像を記録することができる。
【0128】〔請求項21〕『前記1又は複数のデジタ
ル入力画像の各々のプリントサイズに関する情報を得る
オーダ情報取得手段を有し、前記データ取得手段が、前
記1又は複数のデジタル入力画像の各々のプリントサイ
ズに関する情報に基づいて、前記レイアウト情報及び前
記デジタル画像記録データを求めるものである請求項1
0〜20のいずれか1項に記載の画像記録装置。』 請求項21に記載の発明により、デジタル入力画像の各
々のプリントサイズに応じた画像記録媒体の無駄をより
少ないレイアウトにより画像を記録することができる。
【0129】〔請求項22〕『前記1又は複数のデジタ
ル入力画像の記録の順番に関する情報を得るオーダ情報
取得手段を有し、前記レイアウト算出手段が、前記1又
は複数のデジタル入力画像の記録の順番に関する情報に
基づいて、前記レイアウト情報及び前記デジタル画像記
録データを求めるものである請求項10〜21のいずれ
か1項に記載の画像記録装置。』 請求項22に記載の発明により、デジタル入力画像の各
々の記録の順番に応じた画像記録媒体の無駄をより少な
いレイアウトにより画像を記録することができる。
【0130】〔請求項23〕『前記画像記録手段が、複
数の記録素子を前記給送方向と交差する方向にアレイ状
に並べて設けられたプリントヘッドを有するものである
請求項10〜22のいずれか1項に記載の画像記録装
置。』 請求項23に記載の発明により、プリントヘッドの画像
記録可能な幅を最大限に活用できるレイアウトにするこ
とにより、プリントヘッドの高速記録性能を損なうこと
のなく、1種類の幅の画像記録媒体から複数の幅のプリ
ントを得ることができ、より多くのサイズのプリントを
簡単かつ高速に得ることができる。
【0131】〔請求項24〕『前記画像記録手段により
画像を記録された前記画像記録媒体を、前記画像記録手
段から前記切断手段に搬送する搬送手段を有する請求項
10〜23のいずれか1項に記載の画像記録装置。』 請求項24に記載の発明により、レイアウト情報に基づ
いて、前記画像記録媒体を前記給送方向に垂直に切断す
るので、前記給送手段により給送される1種類の画像記
録媒体に対して複数の幅のプリントを得ることができつ
つ、画像記録手段により画像を記録された後に、前記切
断手段で切断されるので、前記画像記録手段及び前記搬
送手段は、前記給送手段により給送される1種類の画像
記録媒体に対して複数の幅の画像記録媒体に対応する必
要がなく、安価で簡単な構造の装置にできる。
【0132】〔請求項25〕『前記画像記録媒体がハロ
ゲン化銀写真感光材料であり、前記画像記録手段が前記
画像をハロゲン化銀写真感光材料に露光するものであ
り、前記画像記録手段により画像を記録された前記ハロ
ゲン化銀写真感光材料を現像処理する現像処理手段を有
し、前記搬送手段が、前記画像記録手段により画像を記
録された前記画像記録媒体を、前記画像記録手段から前
記現像処理手段を通して前記切断手段に搬送するもので
ある請求項24に記載の画像記録装置。』 請求項25に記載の発明により、多くの幅のハロゲン化
銀写真感光材料に対応できなくても、前記給送手段によ
り給送される1種類の幅のハロゲン化銀写真感光材料に
対して複数の幅のプリントを得ることができつつ、画像
記録手段により画像を記録された後、前記現像処理手段
で現像処理した後で、前記切断手段で切断されるので、
前記画像記録手段及び前記搬送手段だけでなく、前記現
像処理手段も、前記搬送手段により搬送される1種類の
画像記録媒体に対して複数の幅の画像記録媒体に対応す
る必要がなく、安価で簡単な構造の装置にできる。
【0133】〔第九発明の解決手段〕 〔請求項26〕『バックライト及び光シャッタアレイを
有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッドの露光位置に感光材料を給送する給送手段と、露光
の開始を指示する露光指示信号を発生する露光指示手段
と、前記給送手段を制御して、前記感光材料の先端を前
記プリントヘッドの露光位置の手前に位置させて前記露
光指示信号を待機し、前記露光指示信号が発生すると、
前記感光材料を前記プリントヘッドの露光位置に対して
停止することなく相対的に移動させながら前記プリント
ヘッドにより露光する制御手段と、を有する画像記録装
置。』 請求項26に記載の発明により、感光材料の先端を前記
プリントヘッドの露光位置の手前に位置させて露光指示
信号を待機するので、露光指示信号を待機している間、
感光材料がプリントヘッドの露光位置にはなく、また、
プリントヘッドにより露光させる際も、プリントヘッド
の露光位置に対して停止することなく相対的に移動させ
るので、これらのプリントヘッドに特有の問題である僅
かな「カブリ」の発生を防止できる。
【0134】なお、本発明において、停止とは、感光材
料に僅かな「カブリ」が発生する時間停止することをい
う。そして、通常、前記給送手段による給送方向に垂直
に切断する切断手段が前記プリントヘッドの搬送方向下
流側に設けられている場合に、前記切断手段が前記給送
方向に垂直に切断するのに必要な時間よりも長い時間停
止しないと、感光材料に僅かな「カブリ」が発生しな
い。
【0135】〔第十発明の解決手段〕 〔請求項27〕『バックライト及び光シャッタアレイを
有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
移動手段と、を有し、前記移動手段が前記プリントヘッ
ドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止する
際は、前記プリントヘッド及び前記感光材料の間隔を、
前記プリントヘッドにより前記感光材料に露光する際の
間隔よりも広い間隔にする画像記録装置。』 請求項27に記載の発明により、露光部に感光材料が停
止する際の「カブリ」の発生を少なくすることができ
る。
【0136】〔第十一発明の解決手段〕 〔請求項28〕『バックライト及び光シャッタアレイを
有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
移動手段と、を有し、前記移動手段が前記プリントヘッ
ドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止した
際に前記プリントヘッドの露光位置に在った部分以外の
部分の感光材料のみを露光する画像記録装置。』 請求項28に記載の発明により、露光部に感光材料が停
止した際に発生した「カブリ」の影響を受けた感光材料
に露光せず、露光部に感光材料が停止した際に発生した
「カブリ」の影響を受けていない部分の感光材料に露光
するので、良好なプリントを得ることができる。
【0137】〔請求項29〕『前記移動手段が前記プリ
ントヘッドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を
停止した際に前記プリントヘッドの露光位置に在った部
分の感光材料を廃棄する廃棄手段を有する請求項28に
記載の画像記録装置。』 請求項29に記載の発明により、良好なプリントのみが
出力される。
【0138】〔第十二発明の解決手段〕 〔請求項30〕『バックライト及び光シャッタアレイを
有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
移動手段と、前記移動手段が前記プリントヘッドの露光
位置と前記感光材料との相対的移動を停止した際に前記
プリントヘッドの露光位置に在った前記感光材料の部分
に係らないように前記感光材料に画像を記録するよう
に、前記プリントヘッド及び前記移動手段を制御する制
御手段と、を有する画像記録装置。』 請求項30に記載の発明により、露光部に感光材料が停
止した際に発生した「カブリ」の影響を受けた感光材料
に露光せず、露光部に感光材料が停止した際に発生した
「カブリ」の影響を受けていない部分の感光材料に露光
するので、良好なプリントを得ることができる。
【0139】〔請求項31〕『前記移動手段が前記プリ
ントヘッドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を
停止した際に前記プリントヘッドの露光位置に在った部
分の感光材料を廃棄する廃棄手段を有する請求項30に
記載の画像記録装置。』 請求項29に記載の発明により、良好なプリントのみが
出力される。
【0140】〔第九〜第十二発明に共通する解決手段〕
バックライト及び光シャッタアレイを有するプリントヘ
ッドとしては、バックライト及び液晶シャッタアレイを
有する液晶シャッタ型プリントヘッドや、バックライト
及びPLZTシャッタアレイを有するPLZTプリント
ヘッドなどが挙げられる。
【0141】そして、特に、『前記プリントヘッドが、
真空蛍光管プリントヘッドを有するものである』場合、
真空蛍光管プリントヘッドに特有の「カブリ」が感光材
料に発生しやすいが、これにより、真空蛍光管プリント
ヘッドに特有の「カブリ」が発生したプリントの発生を
効果的に防止できる。
【0142】〔第九〜第十二発明に共通する解決手段〕 〔請求項32〕『前記感光材料がマガジンから引き出さ
れたロール状感光材料の一部である請求項26〜31の
いずれか1項に記載の画像記録装置。』 請求項32に記載の発明により、前記感光材料がマガジ
ンから引き出されたロール状感光材料の一部である場合
であっても、感光材料に特有の問題である「カブリ」の
発生を防止できる。
【0143】〔請求項33〕『前記感光材料がハロゲン
化銀写真感光材料である請求項26〜32のいずれか1
項に記載の画像記録装置。』 請求項33に記載の発明により、バックライト及び光シ
ャッタアレイを有するプリントヘッド並びに真空蛍光管
プリントヘッドの少なくとも1つのプリントヘッドとハ
ロゲン化銀写真感光材料感光材料との「カブリ」の発生
に効果的に対応し、良好なプリントを得ることができ
る。
【0144】〔第十三発明の解決手段〕 〔請求項34〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドの露光
位置とハロゲン化銀写真感光材料とを相対的に移動させ
る移動手段と、を有し、前記移動手段により前記プリン
トヘッドと感光材料とを相対的に移動させながら前記プ
リントヘッドにより前記感光材料を露光する露光部と、
前記露光部で露光された前記ハロゲン化銀写真感光材料
を処理液で処理する処理手段と、を有し、前記ハロゲン
化銀写真感光材料の全ての画素において、前記プリント
ヘッドによる当該画素の露光から最初に処理液に接する
までの時間が略同一である画像記録装置。』 請求項34に記載の発明により、ハロゲン化銀写真感光
材料固有の潛像退行の影響による色ムラの発生を防止で
き、良好なプリントを得ることができる。
【0145】なお、「前記ハロゲン化銀写真感光材料の
全ての画素において、前記プリントヘッドによる当該画
素の露光から最初に処理液に接するまでの時間が略同一
である」とは、前記ハロゲン化銀写真感光材料の全ての
画素において、前記プリントヘッドによる当該画素の露
光から最初に処理液に接するまでの時間が、前記ハロゲ
ン化銀写真感光材料の全ての画素の「前記プリントヘッ
ドによる各画素の露光から最初に処理液に接するまでの
時間」の平均時間の±10秒以内であることを意味し、
そして、5秒以内(特に1秒以内)であることが好まし
い。
【0146】〔請求項35〕『前記ハロゲン化銀写真感
光材料の全ての画素における前記プリントヘッドによる
各画素の露光から最初に処理液に接するまでの時間の平
均時間が0.5秒以上50秒以下である請求項34に記
載の画像記録装置。』 請求項35に記載の発明により、ハロゲン化銀写真感光
材料に固有の潛像退行の大きい影響があるにも係わら
ず、良好なプリントを得ることができる。
【0147】〔第十四発明の解決手段〕 〔請求項36〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドの露光
位置と前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段
と、を有し、前記プリントヘッドの光路上に位置する部
材がつや消し加工が施されている画像記録装置。』 請求項36に記載の発明により、感光材料の支持体が不
透明、半透明、透明と変わっても、濃淡ムラの発生の仕
方が異なることを防止でき、また、2次露光による画素
の広がりを防止でき、画像全体のシャープ感を向上させ
ることができる。
【0148】〔請求項37〕『前記感光材料がハロゲン
化銀写真感光材料である請求項36に記載の画像記録装
置。』 請求項37に記載の発明により、支持体が不透明、半透
明、透明と変わると、濃淡ムラの発生の仕方が大きく異
なりやすいハロゲン化銀写真感光材料であっても、濃淡
ムラの発生の仕方が異なることを防止でき、また、2次
露光による画素の広がりを防止でき、画像全体のシャー
プ感を向上させることができる。
【0149】〔請求項38〕『複数の異なる支持体の感
光材料を露光できる請求項36又は37に記載の画像記
録装置。』 請求項38に記載の発明により、複数の異なる支持体の
感光材料であっても、濃淡ムラの発生の仕方が異なるこ
とを防止でき、また、2次露光による画素の広がりを防
止でき、画像全体のシャープ感を向上させることができ
る。
【0150】〔請求項39〕『前記プリントヘッドの光
路上に位置する部材が光を殆ど反射しないものである請
求項36〜38のいずれか1項に記載の画像記録装
置。』 請求項39に記載の発明により、感光材料の支持体が不
透明、半透明、透明と変わっても、濃淡ムラの発生の仕
方が異なることをより効果的に防止でき、また、2次露
光による画素の広がりをより効果的に防止でき、画像全
体のシャープ感をより向上させることができる。
【0151】なお、光を殆ど反射しないとは、プリント
ヘッドの発光による感光材料が感光する主発光波長の光
の全反射率が20%以下であることをいう。なお、この
全反射率は10%以下(特に5%以下)であることが好
ましい。
【0152】〔請求項40〕『前記プリントヘッドの光
路上に位置する部材が光吸収性物質が塗られたものであ
る請求項39に記載の画像記録装置。』 請求項40に記載の発明により、安価に反射率を低くで
きるので、好ましい。このような光吸収性物質として
は、カーボンブラックなどの顔料や染料などが挙げられ
る。
【0153】〔第十五発明の解決手段〕 〔請求項41〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられ、前記複数の記録素子の発光を露光位置に結像さ
せるセルフォックレンズアレイを前記複数の記録素子の
前記露光位置側に設けられたプリントヘッドと、前記プ
リントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移
動させる移動手段と、を有し、前記露光位置で、前記プ
リントヘッドの前記複数の記録素子の各発光により前記
移動手段により相対的に移動している感光材料を露光す
るものであり、前記プリントヘッドにより前記感光材料
を露光する際の前記セルフォックレンズの感光材料に対
向する面から前記感光材料の表面までの最短距離が6m
m以下であり、前記プリントヘッドにより前記感光材料
を露光する際の前記プリントヘッドの前記感光材料への
最近接面から前記感光材料の表面までの最短距離が2m
m以上である画像記録装置。』 請求項41に記載の発明により、前記プリントヘッドに
より感光材料を露光する際の前記セルフォックレンズの
前記感光材料に対向する面から感光材料の表面までの最
短距離が2mm以上6mm以下であるので、十分な露光
光量で露光することができ、高速露光することができ、
前記プリントヘッドにより感光材料を露光する際の前記
プリントヘッドの前記感光材料への最近接面から前記感
光材料の表面までの最短距離が2mm以上であるので、
前記感光材料を前記プリントヘッドに接触することよっ
て傷などが発生することを防止しつつ、安定して搬送す
ることができ、不安定な搬送による露光ムラの発生など
を防止できる。
【0154】〔請求項42〕『前記感光材料がハロゲン
化銀写真感光材料である請求項41に記載の画像記録装
置。』 請求項42に記載の発明により、前記プリントヘッドに
接触することよって傷などが発生しやすく、不安定な搬
送による露光ムラなどが発生しやすいハロゲン化銀写真
感光材料であっても、高速露光することができ、前記ハ
ロゲン化銀写真感光材料が前記プリントヘッドに接触す
ることよって傷などが発生することを防止しつつ、安定
して搬送することができ、不安定な搬送による露光ムラ
の発生などを防止できる。
【0155】〔第十六発明の解決手段〕 〔請求項43〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドとネガ
感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、
前記移動手段により前記プリントヘッドと前記ネガ感光
材料とを相対的に移動させながら前記プリントヘッドに
より前記ネガ感光材料を露光する露光部と、前記露光部
で露光された前記ネガ感光材料を現像処理する現像処理
部と、前記現像処理部により現像処理されたネガ感光材
料の濃度を測定する濃度測定部と、制御モードとして、
デジタル画像情報に基づいて、前記露光部で前記ネガ感
光材料に当該デジタル画像情報に応じた画像を露光さ
せ、前記現像処理部で前記露光部で露光された前記ネガ
感光材料を現像処理させる通常モード、及び、前記ネガ
感光材料に前記露光部で最大濃度を与える露光をし、前
記現像処理部で現像処理し、得られた画像の濃度を前記
濃度測定部で測定し、当該濃度が予め設定した所定濃度
以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を要求
する信号が発生する確認モードを少なくとも有する制御
手段と、を有する画像記録装置。』 請求項43に記載の発明により、特別な設定の変更が必
要なく、感度の異なるネガ感光材料を用いても、必要な
最大濃度を維持することができ、一定した品質のプリン
トを提供し続けることができる。
【0156】なお、確認モードで、前記ネガ感光材料に
前記露光部で最大濃度を与える露光のパターンは、前記
濃度測定手段により濃度を測定することができる位置、
大きさであればよい。また、最大濃度は、前記通常モー
ドで得られる最大の濃度である必要はなく、最大濃度近
傍の濃度で、最大濃度により発生する前記プリントヘッ
ドの交換を要求する信号と同様に発生する濃度であれば
それでもよい。また、前記ネガ感光材料に前記露光部で
最大濃度を与える露光をするには、必ずしも当該露光部
の最大露光量で露光する必要はなく、最大露光量近傍の
露光量で露光することにより、前記プリントヘッドの最
大濃度となる画像のパターンを露光できればそれでもよ
い。
【0157】〔請求項44〕『前記プリントヘッドが発
光時間又は発光回数により露光量を変化させるものであ
り、前記確認モードでは、前記プリントヘッドの最大発
光時間又は最大発光回数となる画像のパターンを露光
し、現像処理を行って得られた画像を測定し、これが予
め設定した所定濃度以下となったときに、前記プリント
ヘッドの交換を要求する信号が発生するものである請求
項43に記載の画像記録装置。』 請求項44に記載の発明により、特別な設定の変更が必
要なく、感度の異なる感光材料を用いても、必要な最大
濃度を維持することができ、一定した品質のプリントを
提供し続けることができる。
【0158】なお、最大発光時間とは、前記通常モード
における最大の発光時間のことであることは言うまでも
ないが、必ずしも最大の発光時間で露光する必要はな
く、最大の発光時間近傍の発光時間で露光することによ
り、前記プリントヘッドの最大の発光時間での露光と同
等となる画像のパターンを露光できればそれでもよい。
【0159】また、最大発光回数とは、前記通常モード
における最大の発光回数のことであることは言うまでも
ないが、必ずしも最大の発光回数で露光する必要はな
く、最大の発光回数近傍の発光回数で露光することによ
り、前記プリントヘッドの最大の発光回数での露光と同
等となる画像のパターンを露光できればそれでもよい。
【0160】〔第十七発明の解決手段〕 〔請求項45〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドとポジ
感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、
前記移動手段により前記プリントヘッドと前記ポジ感光
材料とを相対的に移動させながら前記プリントヘッドに
より前記ポジ感光材料を露光する露光部と、前記露光部
で露光された前記ポジ感光材料を現像処理する現像処理
部と、前記現像処理部により現像処理されたポジ感光材
料の濃度を測定する濃度測定部と、制御モードとして、
デジタル画像情報に基づいて、前記露光部で前記ポジ感
光材料に当該デジタル画像情報に応じた画像を露光さ
せ、前記現像処理部で前記露光部で露光された前記ポジ
感光材料を現像処理させる通常モード、及び、前記ポジ
感光材料に前記露光部で最大濃度を与える露光をし、前
記現像処理部で現像処理し、得られた画像の濃度を前記
濃度測定部で測定し、当該濃度が予め設定した所定濃度
以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を要求
する信号が発生する確認モードを少なくとも有する制御
手段と、を有する画像記録装置。』 請求項45に記載の発明により、特別な設定の変更が必
要なく、感度の異なるポジ感光材料を用いても、必要な
最小濃度を維持することができ、一定した品質のプリン
トを提供し続けることができる。
【0161】なお、確認モードで、前記ポジ感光材料に
前記露光部で最小濃度を与える露光のパターンは、前記
濃度測定手段により濃度を測定することができる位置、
大きさであればよい。また、最小濃度は、前記通常モー
ドで得られる最小の濃度である必要はなく、最小濃度近
傍の濃度で、最小濃度により発生する前記プリントヘッ
ドの交換を要求する信号と同様に発生する濃度であれば
それでもよい。また、前記ポジ感光材料に前記露光部で
最小濃度を与える露光をするには、必ずしも当該露光部
の最大露光量で露光する必要はなく、最大露光量近傍の
露光量で露光することにより、前記プリントヘッドの最
大濃度となる画像のパターンを露光できればそれでもよ
い。
【0162】〔請求項46〕『前記プリントヘッドが発
光時間又は発光回数により露光量を変化させるものであ
り、前記確認モードでは、前記プリントヘッドの最大発
光時間又は最大発光回数となる画像のパターンを露光
し、現像処理を行って得られた画像を測定し、これが予
め設定した所定濃度以下となったときに、前記プリント
ヘッドの交換を要求する信号が発生するものである請求
項45に記載の画像記録装置。』 請求項46に記載の発明により、特別な設定の変更が必
要なく、感度の異なる感光材料を用いても、必要な最大
濃度を維持することができ、一定した品質のプリントを
提供し続けることができる。
【0163】なお、最大発光時間とは、前記通常モード
における最大の発光時間のことであることは言うまでも
ないが、必ずしも最大の発光時間で露光する必要はな
く、最大の発光時間近傍の発光時間で露光することによ
り、前記プリントヘッドの最大の発光時間での露光と同
等となる画像のパターンを露光できればそれでもよい。
【0164】また、最大発光回数とは、前記通常モード
における最大の発光回数のことであることは言うまでも
ないが、必ずしも最大の発光回数で露光する必要はな
く、最大の発光回数近傍の発光回数で露光することによ
り、前記プリントヘッドの最大の発光回数での露光と同
等となる画像のパターンを露光できればそれでもよい。
【0165】〔第十八発明の解決手段〕 〔請求項47〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドを複数本固定した露光ユニット
を交換可能に基準位置に取り付けられる露光部と、前記
露光部により感光材料を露光する際に、前記露光部と前
記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記露
光ユニットの交換時に変更可能に、前記露光ユニットの
各プリントヘッドに対する補正パラメータを各々記憶す
る記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている各々の前
記補正パラメータにより前記露光ユニットの各プリント
ヘッドによる露光を制御する制御手段と、を有する画像
記録装置。』 請求項47に記載の発明により、露光ユニット交換時
に、前記露光ユニットの各プリントヘッドに対する補正
パラメータを各々変更可能に記憶するので、ユニット交
換時に前記露光ユニットの各プリントヘッドに対する補
正パラメータを交換したユニットに合わせて変更して記
憶させることにより、濃淡ムラがなく、画素ズレがな
く、光量バランスの良い露光ができる補正パラメータ
に、速やかに変更できる。
【0166】〔請求項48〕『前記感光材料が、互いに
異なる波長に感光するイエロー発色層とマゼンタ発色層
とシアン発色層とを有するカラー感光材料であり、前記
感光材料のイエロー発色層を感光させる波長の発光をす
るプリントヘッドと、前記感光材料のマゼンタ発色層を
感光させる波長の発光をするプリントヘッドと、前記感
光材料のシアン発色層を感光させる波長の発光をするプ
リントヘッドとが、前記露光ユニットに固定されている
請求項47に記載の画像記録装置。』 請求項48に記載の発明により、画素の色ズレがなく、
中性色の再現が良好にでき好ましい。
【0167】〔請求項49〕『前記露光ユニットの各プ
リントヘッドに対する補正パラメータを機械読取可能に
記憶する記憶媒体から前記露光ユニットの各プリントヘ
ッドに対する補正パラメータを機械読取する読取手段を
有し、前記記憶手段が前記読取手段により機械読取され
た前記補正パラメータに変更して記憶するものである請
求項47又は48に記載の画像記録装置。』 請求項49に記載の発明により、露光ユニット交換時
に、交換する露光ユニットの各プリントヘッドに対する
補正パラメータを機械読取可能に記憶する記憶媒体をセ
ットするだけで、光量バランスの良い露光ができる補正
パラメータに簡単に短時間に変更できる。
【0168】〔第十九発明の解決手段〕 〔請求項50〕『デジタル画像情報を非線型変換処理
し、その後、後記プリントヘッドの記録素子間の特性の
バラツキを補正する画素間補正処理をして出力値を得る
変換手段と、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けら
れ、前記出力値に応じて露光するプリントヘッドと、前
記プリントヘッドによって感光材料を露光する際に、前
記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的
に移動させる移動手段と、を有する画像記録装置。』 請求項50に記載の発明により、デジタル画像情報を非
線型変換処理して記録素子の発光量相当値に変換してか
ら画素間補正処理をするので、前記プリントヘッドの記
録素子間の特性と無関係なままのデータに画素間補正処
理をするよりも簡単に、画素間の発光量の相違を良好に
補正して濃淡ムラを防止しながら、良好な階調のプリン
トを得ることができる。
【0169】なお、通常、非線形変換処理には、LUT
変換処理を用いられる。
【0170】〔請求項51〕『前記プリントヘッドを複
数有し、前記移動手段は、前記プリントヘッドによって
感光材料を露光する際に、前記複数本のプリントヘッド
の露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させるもの
であり、前記変換手段は、各プリントヘッド毎に独立に
非線型変換処理及び画素間補正処理して出力値を得るも
のである請求項50に記載の画像記録装置。』 請求項51に記載の発明により、プリントヘッド毎に相
違する出力特性に応じた変換ができ、プリントヘッド毎
に相違する画素間の発光量の相違を良好に補正して濃淡
ムラを防止しながら、良好な階調のプリントを得ること
ができる。
【0171】〔第二十発明の解決手段〕 〔請求項52〕『複数の記録素子をアレイ状に並べて設
けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドによっ
て感光材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光
位置と前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段
と、LUTデータを記憶する記憶手段と、デジタル画像
情報を前記記憶手段により記憶されているLUTデータ
によりLUT変換処理して出力値を得る変換手段と、前
記出力値によって前記プリントヘッドによる露光を制御
する制御手段と、を有し、初期設定状態において、前記
記憶手段に記憶されているLUTデータは、デジタル画
像情報の複数のデータ値を最大露光量を与える出力値に
変換するLUTのデータである画像記録装置。』 請求項52に記載の発明により、光源の変動などによる
発光量の変動に応じて、デジタル画像情報を出力値に変
換する関数(LUTによって定まる)の傾きを変更して
も、デジタル画像情報の最大値を最大露光量を与える出
力値に変換するようにできる余裕があり、傾きの変更に
伴う画質の劣化を防止できる。
【0172】〔第二十一発明の解決手段〕 〔請求項53〕『感光材料をロール状に収容するマガジ
ンから感光材料を給送する給送手段と、複数の記録素子
を前記給送手段による給送方向と交差する方向にアレイ
状に並べて設けられ前記給送手段により給送されている
前記感光材料を露光するプリントヘッドと、を有し、前
記給送手段が感光材料を前記マガジン側に引き戻しなが
ら、前記プリントヘッドが露光する画像記録装置。』 請求項53に記載の発明により、マガジンと露光部側の
搬送手段との間にアキュームを設けて引出しトルクの変
動を吸収しなくても、所定の速度で搬送でき、良好な露
光ができる。
【0173】〔第二十二発明の解決手段〕 〔請求項54〕『感光材料を搬送方向に搬送する搬送手
段と、複数の記録素子を前記搬送方向と交差する方向に
アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドと、を有
し、前記プリントヘッドを前記搬送方向と反対の方向に
移動させながら、前記プリントヘッドが前記搬送手段に
より搬送されている前記感光材料を露光する画像記録装
置。』 請求項54に記載の発明により、濃淡ムラが発生しない
ようにするための高度な搬送精度を要求される高速搬送
しなくても、1画像当たりの露光時間を短縮できる。
【0174】〔第二十三発明の解決手段〕 〔請求項55〕『感光材料を搬送方向に搬送する搬送手
段と、複数の記録素子を前記搬送方向と交差する方向に
アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドと、前記搬
送方向と交差する方向に前記プリントヘッド及び前記感
光材料を相対的に移動させながら、前記プリントヘッド
が前記搬送手段により搬送されている前記感光材料を露
光するように制御する制御手段と、を有する画像記録装
置。』 請求項55に記載の発明により、感光材料の幅より短い
プリントヘッドであっても、感光材料の幅全域を露光す
ることができる。
【0175】〔請求項56〕『前記プリントヘッド及び
前記感光材料が前記搬送方向と交差する方向に相対的に
移動する移動量が、前記プリントヘッドの隣接する記録
素子間の有効記録幅以上の量を移動させる請求項55に
記載の画像記録装置。』 請求項56に記載の発明により、感光材料の幅より短い
プリントヘッドであっても、プリントヘッドの有効記録
幅より広い幅の感光材料の幅全域を露光することができ
る。
【0176】〔請求項57〕『前記制御手段が、前記プ
リントヘッド及び前記感光材料が前記搬送方向と交差す
る方向に相対的に移動する移動量を、記録する画像のデ
ータによって変える請求項56に記載の画像記録装
置。』 請求項57に記載の発明により、画像データが示すプリ
ントサイズによって前記プリントヘッド及び前記感光材
料を前記搬送方向と交差する方向に移動させる量が変え
られるので、画像データが示すプリントサイズが小さい
時は移動させる量を小さくでき、露光時間を短縮でき、
トータルとして効率のよい露光ができる。
【0177】〔第二十四発明の解決手段〕 〔請求項58〕『複数の記録素子を配列方向にアレイ状
に並べて設けられたプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッド及び感光材料を前記配列方向と直交する方向に相対
的に移動させる移動手段と、前記プリントヘッド及び感
光材料を前記配列方向に相対的に微動させることができ
る微動手段と、前記感光材料への各ライン毎の記録にお
いて、前記プリントヘッドの各記録素子による第一回目
の露光の後に、前記微動手段により前記プリントヘッド
及び感光材料を前記配列方向に相対的に微動させて、前
記第一回目の露光で前記プリントヘッドの各記録素子に
より露光された画素の間を第二回目に露光するように制
御する微動制御手段と、を有する画像記録装置。』 請求項58に記載の発明により、記録密度を倍以上にす
ることができる。
【0178】なお、前記微動手段により前記プリントヘ
ッド及び感光材料を前記配列方向に相対的に微動させる
微動量は、例えば、記録密度を2倍にするときは、前記
プリントヘッドの隣接する記録素子間の間隔の1/2倍
の距離とし、記録密度を5倍にするときは、前記プリン
トヘッドの隣接する記録素子間の間隔の1/5倍の距離
とするなど、前記プリントヘッドの隣接する記録素子間
の間隔以下であることが好ましいが、これに限られず、
例えば、記録密度を2倍にするときは、前記プリントヘ
ッドの隣接する記録素子間の間隔の3/2倍の距離と
し、記録密度を5倍にするときは、前記プリントヘッド
の隣接する記録素子間の間隔の6/5倍の距離とするな
ど、前記プリントヘッドの隣接する記録素子間の間隔を
越える距離であってもよい。
【0179】〔請求項59〕『前記感光材料に露光する
画像の記録密度に基づいて、前記微動制御手段によって
前記プリントヘッド及び感光材料を前記配列方向に相対
的に微動させるか否かを判断する微動判断手段を有する
請求項58に記載の画像記録装置。』 請求項59に記載の発明により、前記感光材料に露光す
る画像の記録密度が低密度の時は微動させないようにで
き、露光時間を短縮でき、トータルとして効率のよい露
光ができる。
【0180】〔第二十五発明の解決手段〕 〔請求項60〕『複数の記録素子を配列方向にアレイ状
に並べて設けられたプリントヘッドと、前記プリントヘ
ッド及び感光材料を前記配列方向に相対的に移動させ
て、前記プリントヘッドが前記感光材料を露光する画像
記録装置。』 請求項60に記載の発明により、小さいプリントヘッド
で大きい感光材料を露光したり、大きいプリントヘッド
で感光材料を高速に露光したりできる。
【0181】〔第二十六発明の解決手段〕 〔請求項61〕『複数の波長成分の光を含む発光をする
複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられたプリント
ヘッドと、前記プリントヘッドの光路上に前記複数の波
長成分の特定の波長成分を選択的に透過させるカラーフ
ィルタを選択的に挿入するフィルタ挿入手段と、を有
し、前記フィルタ挿入手段により前記カラーフィルタを
選択的に前記プリントヘッドの光路上に挿入して、前記
プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に移動
させながら、前記プリントヘッドが前記感光材料を露光
することにより、前記複数の波長成分の各々の波長成分
の露光を行う画像記録装置。』 請求項61に記載の発明により、プリントヘッドの本数
を少なく、低コストで小型な装置にできる。
【0182】〔請求項62〕『前記フィルタ挿入手段
が、互いに異なる特定の波長成分を選択的に透過させる
複数のカラーフィルタを前記プリントヘッドの光路上に
選択的に挿入するものであり、前記フィルタ挿入手段が
挿入する複数のカラーフィルタの各々毎に、前記フィル
タ挿入手段により各々のカラーフィルタを選択的に前記
プリントヘッドの光路上に挿入して、前記プリントヘッ
ドの露光位置と感光材料とを相対的に移動させながら、
前記プリントヘッドが前記感光材料を露光することによ
り、前記複数の波長成分の各々の波長成分の露光を行う
請求項61に記載の画像記録装置。』 請求項62に記載の発明により、複数のプリントヘッド
間の位置合わせをしなくても、互いに異なる波長成分の
独立した露光の露光位置を合わせることができる。
【0183】〔請求項63〕『前記感光材料が、互いに
異なる波長成分により感光するイエロー発色層、マゼン
タ発色層及びシアン発色層を有するカラー感光材料であ
り、前記プリントヘッドの複数の記録素子が前記カラー
感光材料のイエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン
発色層が各々感光させる波長成分の全ての波長成分を含
む発光をするものであり、前記フィルタ挿入手段がイエ
ロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層が各々感
光させる波長成分を選択的に透過させるカラーフィルタ
を選択的に前記プリントヘッドの光路上に挿入するもの
である請求項62に記載の画像記録装置。』 請求項63に記載の発明により、プリントヘッドの本数
を少なく、低コストで小型な装置にでき、また、複数の
プリントヘッド間の位置合わせを削減しながら、良好な
カラー画像を形成することができる。
【0184】〔第二十七発明の解決手段〕 〔請求項64〕『複数の波長成分の光の各々の波長成分
毎に、各波長成分を発光する複数の記録素子を特定の方
向に平行にアレイ状に並べて設けられたプリントヘッド
と、前記プリントヘッドにより感光材料を露光する際
に、前記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを
相対的に移動させる移動手段と、を有する画像記録装
置。』 請求項64に記載の発明により、複数の波長成分の露光
のための間隔を短くでき、装置を小型化できるととも
に、複数の波長成分の各々の波長成分の露光の間の位置
間隔及び時間間隔を短くできるので、画像データを保持
するメモリの容量を小さくでき、さらに、露光時間も短
くできる。
【0185】〔請求項65〕『前記感光材料がカラー感
光材料であり、前記プリントヘッドが、B,G,Rの各
光を発光する複数の記録素子を各々アレイ状に並べて設
けられたものである請求項64に記載の画像記録装
置。』 請求項65に記載の発明により、カラー感光材料への
B,G,Rの露光において、複数の波長成分の露光のた
めの間隔を短くでき、装置を小型化できるとともに、複
数の波長成分の各々の波長成分の露光の間の間隔を短く
できるので、画像データを保持するメモリの容量を小さ
くでき、さらに、露光時間も短くできる。
【0186】〔第二十八発明の解決手段〕 〔請求項66〕『感光材料を保持しながら搬送するドラ
ムと、前記ドラムに保持されながら搬送されている前記
感光材料を露光する露光手段と、前記ドラムに当該ドラ
ムの曲率方向に合ったカール方向の感光材料を供給する
給送手段と、を有する画像記録装置。』 請求項66に記載の発明により、感光材料を良好に保持
しながら搬送できるので、良好に露光することができ
る。
【0187】〔請求項67〕『前記露光手段が前記ドラ
ムの外側から前記感光材料を露光するものであり、前記
給送手段が、感光材料の感光面を外向きに巻いたロール
から前記感光材料を供給するものである請求項66に記
載の画像記録装置。』 請求項67に記載の発明により、感光材料を良好に保持
しながら搬送できるので、良好に露光することができ
る。
【0188】〔請求項68〕『前記露光手段が前記ドラ
ムの内側から前記感光材料を露光するものであり、前記
給送手段が、感光材料の感光面を内向きに巻いたロール
から前記感光材料を供給するものである請求項66に記
載の画像記録装置。』 請求項68に記載の発明により、感光材料を良好に保持
しながら搬送できるので、良好に露光することができ
る。
【0189】〔請求項69〕『前記給送手段が、供給す
る前記感光材料のカール方向を前記ドラムに当該ドラム
の曲率方向に合ったカール方向にするカール付与手段を
有する請求項66に記載の画像記録装置。』 請求項69に記載の発明により、感光材料を良好に保持
しながら搬送できるので、良好に露光することができ
る。
【0190】〔請求項70〕『前記カール付与手段が、
前記感光材料を除湿又は加湿する手段を有する請求項6
9に記載の画像記録装置。』 請求項70に記載の発明により、感光材料に与えるカー
ル特性を適切にすることができ、感光材料をより良好に
保持しながら搬送できるので、良好に露光することがで
きる。
【0191】〔第二十九発明の解決手段〕 〔請求項71〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
た赤色光源のLEDアレイ、緑色光源のLEDアレイ及
び青色光源のLEDアレイと、前記赤色光源のLEDア
レイ、前記緑色光源のLEDアレイ及び前記青色光源の
LEDアレイによりカラー感光材料を露光する際に、前
記赤色光源のLEDアレイ、前記緑色光源のLEDアレ
イ及び前記青色光源のLEDアレイの各々の露光位置と
前記カラー感光材料とを相対的に移動させる移動手段
と、を有する画像記録装置であって、前記緑色光源のL
EDアレイ及び前記青色光源のLEDアレイの1本当た
りの記録密度が前記赤色光源のLEDアレイの1本当た
りの記録密度より低い画像記録装置。』 請求項71に記載の発明により、高記録密度の画像記録
を比較的安価な装置で行うことができる。
【0192】〔請求項72〕『前記赤色光源のLEDア
レイの記録密度と同等以上の記録密度となる本数の前記
緑色光源のLEDアレイを有する請求項71に記載の画
像記録装置。』 請求項72に記載の発明により、前記赤色光源のLED
アレイの記録密度に相当する高記録密度の画像記録を比
較的安価な装置で行うことができる。
【0193】なお、同等以上の記録密度は、例えば、赤
色光源のLEDアレイの記録密度が300dpiであ
り、緑色光源のLEDアレイが100dpiであると、
緑色光源のLEDアレイが3本以上であることにより得
ることができる。
【0194】〔請求項73〕『前記赤色光源の本数と前
記青色光源のLEDアレイの本数が同数である請求項7
2に記載の画像記録装置。』 請求項73に記載の発明により、高記録密度の画像記録
をより安価な装置で行うことができる。
【0195】〔請求項74〕『入力画像データに対し
て、画素間補正データによる画素間補正処理を行い出力
値を得る変換手段を有し、前記変換手段により得られた
出力値に基づいて、前記赤色光源のLEDアレイ、前記
緑色光源のLEDアレイ及び前記青色光源のLEDアレ
イにより前記カラー感光材料を露光する請求項71〜7
3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
【0196】但し、前記画素間補正データは、記録素子
間の発光特性のバラツキを補正するデータであり、同色
の光源の複数本のLEDアレイを同時に駆動させること
により得られたものである。』 請求項74に記載の発明により、高記録密度の画像記録
をより安価な装置で行いつつ、良好な画素間補正を行う
ことができる。
【0197】〔第三十発明の解決手段〕 〔請求項75〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
た赤色光源のLEDアレイ、青色光源のLEDアレイ及
び緑色光源の真空蛍光管プリントヘッドと、前記赤色光
源のLEDアレイ、青色光源のLEDアレイ及び緑色光
源の真空蛍光管プリントヘッドによりカラー感光材料を
露光する際に、前記赤色光源のLEDアレイ、青色光源
のLEDアレイ及び緑色光源の真空蛍光管プリントヘッ
ドの各々の露光位置と前記カラー感光材料とを相対的に
移動させる移動手段と、を有する画像記録装置。』 請求項75に記載の発明により、光源の寿命を長くし、
高記録密度の画像記録を比較的安価な装置で行うことが
できる。
【0198】〔請求項76〕『前記赤色光源のLEDア
レイの記録密度が、前記青色光源のLEDアレイの記録
密度よりも高い請求項75に記載の画像記録装置。』 請求項76に記載の発明により、光源の寿命を長くし、
高記録密度の画像記録を比較的安価な装置で行うことが
できる。
【0199】〔第三十一発明の解決手段〕 〔請求項77〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
た赤色光源のプリントヘッド、緑色光源のプリントヘッ
ド、青色光源のプリントヘッド及び無彩色記録用のプリ
ントヘッドと、前記赤色光源のプリントヘッド、前記緑
色光源のプリントヘッド、前記青色光源のプリントヘッ
ド及び前記無彩色記録用のプリントヘッドにより、カラ
ー感光材料を露光する際に、前記赤色光源のプリントヘ
ッド、前記緑色光源のプリントヘッド、前記青色光源の
プリントヘッド及び前記無彩色記録用のプリントヘッド
の各々の露光位置と前記カラー感光材料とを相対的に移
動させる移動手段と、を有する画像記録装置。』 請求項77に記載の発明により、無彩色記録用のプリン
トヘッドの記録密度を高くすることにより、鮮鋭な文字
画像などの記録ができる。
【0200】〔請求項78〕『前記カラー感光材料がB
感光層、G感光層及びR感光層を有し、前記無彩色記録
用のプリントヘッドが、前記カラー感光材料のB,G,
R全ての感光層を感光させる発光光源である請求項77
に記載の画像記録装置。』 請求項78に記載の発明により、無彩色記録用のプリン
トヘッドの記録密度を高くすることにより、鮮鋭な文字
画像などの記録ができる。
【0201】〔請求項79〕『前記カラー感光材料がB
感光層、G感光層、R感光層及び黒発色層を有し、前記
無彩色記録用のプリントヘッドが、前記カラー感光材料
の黒発色層を感光させる発光光源である請求項77に記
載の画像記録装置。』 請求項79に記載の発明により、B感光層、G感光層及
びR感光層の発色バランスをとって中性色を発色させる
必要がなく、簡単に無彩色の画像を形成することがで
き、また、全体濃度の締まった画像を得ることができ
る。
【0202】〔第三十二発明の解決手段〕 〔請求項80〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
た赤外光光源のLEDアレイと、前記LEDアレイによ
り、シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロー発色層
を有し、前記シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロ
ー発色層の少なくとも一層が赤外感光層であるカラー感
光材料を露光する際に、前記LEDアレイと前記カラー
感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有する
画像記録装置。』 請求項80に記載の発明により、光源の寿命を長くしつ
つ、装置を小型化できる。
【0203】〔請求項81〕『複数の記録素子がアレイ
状に並べられた赤外光光源のLEDアレイの複数本を有
し、シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロー発色層
を有し、前記シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロ
ー発色層の全てが赤外感光層であるカラー感光材料を露
光する請求項80に記載の画像記録装置。』 請求項81に記載の発明により、光源の寿命を長くしつ
つ、装置を小型化できる。
【0204】〔第三十三発明の解決手段〕 〔請求項82〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより前記プ
リントヘッドの露光位置にある感光材料を露光する際
に、前記プリントヘッドと前記プリントヘッドの露光位
置との間に位置する特定の波長成分を選択的に透過され
るカラーフィルタと、を有し、前記カラーフィルタの最
大透過率が93%以下である画像記録装置。』 請求項82に記載の発明により、カラーフィルタ内の多
重反射による像のボケを抑制できる。
【0205】なお、最大透過率は、前記記録素子が発光
しかつ前記感光材料が感光する波長域において最大の透
過率になる波長の透過率であることは言うまでもない。
【0206】〔請求項83〕『前記感光材料がカラー感
光材料である請求項82に記載の画像記録装置。』 請求項83に記載の発明により、カラーフィルタ内の多
重反射による像のボケによる色の滲みも抑制できる。
【0207】〔請求項84〕『前記感光材料がハロゲン
化銀写真感光材料である請求項82又は83に記載の画
像記録装置。』 請求項84に記載の発明により、カラーフィルタ内の多
重反射による像のボケの影響が顕著であるハロゲン化銀
写真感光材料であっても、カラーフィルタ内の多重反射
による像のボケを抑制できるので、良好な品質のプリン
トを得ることができる。
【0208】〔請求項85〕『前記プリントヘッドによ
り前記プリントヘッドの露光位置にある感光材料を露光
する際に、前記フィルタ及び前記感光材料の距離が6m
m以下である請求項82〜84のいずれか1項に記載の
画像記録装置。』 請求項85に記載の発明により、前記フィルタ及び前記
感光材料の距離が短い程顕著になるカラーフィルタ内の
多重反射による像のボケを効果的に抑制できつつ、比較
的高い照度による露光ができ、露光の高速化ができる。
【0209】〔請求項86〕『前記カラーフィルタの最
大透過率が85%以上である請求項82〜85のいずれ
か1項に記載の画像記録装置。』 請求項86に記載の発明により、プリントヘッドからの
発光の光量ロスが少なくかつカラーフィルタ内の多重反
射による像のボケを防止できる。
【0210】〔請求項87〕『前記プリントヘッドが真
空蛍光管プリントヘッドである請求項82〜86のいず
れか1項に記載の画像記録装置。』 請求項87に記載の発明により、真空蛍光管プリントヘ
ッドにはカラーフィルタが必要であるが、フィルタ内の
多重反射による像のボケを防止でき、真空蛍光管プリン
トヘッドによる比較的高い照度による良好な露光がで
き、露光の高速化ができる。
【0211】〔第三十四発明の解決手段〕 〔請求項88〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより前記プ
リントヘッドの露光位置にある感光材料を露光する際
に、特定の波長成分を選択的に透過させ、前記プリント
ヘッドと前記プリントヘッドの露光位置との間に位置す
る反射防止膜が設けられたカラーフィルタと、を有する
画像記録装置。』 請求項88に記載の発明により、カラーフィルタ内の多
重反射による像のボケを防止できる。
【0212】〔第三十五発明の解決手段〕 〔請求項89〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
た第一のプリントヘッド及び第二のプリントヘッドと、
前記第一のプリントヘッド及び第二のプリントヘッドに
より感光材料を露光する際に、前記第一のプリントヘッ
ド及び第二のプリントヘッドの各々の露光位置と前記感
光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、前
記第一のプリントヘッド及び前記第二のプリントヘッド
の複数の記録素子は、互いに平行に配列されており、前
記第一のプリントヘッド及び前記第二のプリントヘッド
の複数の記録素子の配列方向と前記移動手段による相対
的移動方向とは互いに交差する方向であり、前記第一の
プリントヘッドの露光位置及び前記第二のプリントヘッ
ドの露光位置は、前記相対的移動方向に直交する方向で
重なる接続部領域を有しており、前記第一のプリントヘ
ッドと前記第一のプリントヘッドの露光位置との間に第
一の光学フィルタが設けられており、前記第二のプリン
トヘッドと前記第二のプリントヘッドの露光位置との間
に第二の光学フィルタが設けられており、前記接続部領
域において、前記第二のプリントヘッドの露光位置側に
向かって、前記第一の光学フィルタの透過率が単調減少
するものであり、前記第二の光学フィルタの透過率が単
調増加するものである画像記録装置。』 請求項89に記載の発明により、短い長さの前記第一の
プリントヘッド及び前記第二のプリントヘッドで、接続
部領域での画像のムラや画像の隙間なく、広い幅の感光
材料に画像を記録することができる。
【0213】〔請求項90〕『前記第一の光学フィルタ
及び前記第二の光学フィルタの少なくとも一方の光学フ
ィルタが、前記接続部領域において前記第二のプリント
ヘッドの露光位置側に向かって透過率が単調減少又は単
調増加するNDフィルタ、及び、特定の波長を選択に透
過されるカラーフィルタを組み合わせたものである請求
項89に記載の画像記録装置。』 請求項90に記載の発明により、入手しやすいフィルタ
で、短い長さの前記第一のプリントヘッド及び前記第二
のプリントヘッドで、特定の波長の露光によって、接続
部領域での画像のムラや画像の隙間なく、広い幅の感光
材料に画像を記録することができる。
【0214】なお、前記カラーフィルタの透過率は位置
に対して一定であることが好ましい。
【0215】〔請求項91〕『前記第一の光学フィルタ
及び前記第二の光学フィルタの少なくとも一方の光学フ
ィルタが、前記接続部領域において前記第二のプリント
ヘッドの露光位置側に向かって透過率が単調減少又は単
調増加するカラーフィルタである請求項89又は90に
記載の画像記録装置。』 請求項91に記載の発明により、各光路上に1つのカラ
ーフィルタだけで、短い長さの前記第一のプリントヘッ
ド及び前記第二のプリントヘッドで、特定の波長の露光
によって、接続部領域での画像のムラや画像の隙間な
く、広い幅の感光材料に画像を記録することができる。
【0216】〔第三十六発明の解決手段〕 〔請求項92〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光材
料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と前
記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジタ
ル出力画像情報をデータ圧縮するデータ圧縮手段と、前
記データ圧縮手段によりデータ圧縮されたデジタル画像
情報を記憶するメモリと、前記メモリに記憶されている
前記データ圧縮されたデジタル画像情報をデータ伸長す
るデータ伸長手段と、前記データ伸長手段によりデータ
伸長されたデジタル画像情報に基づいて、前記プリント
ヘッドを駆動させ、前記感光材料を露光させるプリント
ヘッド制御手段と、を有する画像記録装置。』 請求項92に記載の発明により、デジタル画像情報を一
時的に記憶するメモリの記憶容量を小さくでき、応答速
度の高い単位記憶容量当たりの単価の高いメモリを用い
ても安価にでき、安価で高速記憶を可能にすることがで
きる。
【0217】〔請求項93〕『前記感光材料がカラー感
光材料であり、前記プリントヘッド、前記データ圧縮手
段、前記メモリ、前記データ伸長手段及び前記プリント
ヘッド制御手段の組み合わせを複数有しており、少なく
とも1つの前記組み合わせの前記データ圧縮手段のデー
タ圧縮率が、他の前記組み合わせの前記データ圧縮手段
のデータ圧縮率よりも低い請求項92に記載の画像記録
装置。』 請求項93に記載の発明により、画質劣化を防止しつ
つ、効率的な圧縮処理を施すことができる。
【0218】〔請求項94〕『前記カラー感光材料がイ
エロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層を有す
るカラー感光材料であり、前記カラー感光材料の各発色
層に対応して、前記プリントヘッド、前記データ圧縮手
段、前記メモリ、前記データ伸長手段及び前記プリント
ヘッド制御手段の組み合わせを有しており、前記マゼン
タ発色層に対応する前記データ圧縮手段のデータ圧縮率
が、前記イエロー発色層に対応する前記データ圧縮手段
のデータ圧縮率よりも小さい請求項93に記載の画像記
録装置。』 請求項94に記載の発明により、画質劣化を防止しつ
つ、効率的な圧縮処理を施すことができる。
【0219】〔請求項95〕『前記感光材料がイエロー
発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層を有するカラ
ー感光材料であり、前記カラー感光材料の各発色層に対
応して、前記プリントヘッド、前記データ圧縮手段、前
記メモリ、前記データ伸長手段及び前記プリントヘッド
制御手段の組み合わせを有しており、前記イエロー発色
層に対応する前記データ圧縮手段のデータ圧縮が非可逆
圧縮である請求項92に記載の画像記録装置。』 請求項95に記載の発明により、画質劣化を防止しつ
つ、効率的な圧縮処理を施すことができる。
【0220】〔第三十七発明の解決手段〕 〔請求項96〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
たプリントヘッドを有し、前記プリントヘッドにより感
光材料を露光する露光部と、前記露光部で露光された感
光材料を処理液で現像処理する現像処理部と、前記露光
部と前記現像処理部との間に、前記露光部から前記現像
処理部に向かう風を発生させるファンと、を有する画像
記録装置。』 請求項96に記載の発明により、前記プリントヘッドが
曇り、光量が低下し所望の濃度にならなかったり、鮮鋭
性を低くしたりすることを防止でき、また、前記プリン
トヘッドの長寿命化もでき、かつ、前記プリントヘッド
の発熱による温度上昇を防止し、かつ、前記プリントヘ
ッドの発熱により加温された風が現像処理部に送られる
ので、現像処理部内の結露なども防止しつつ、比較的高
温の一定温度に維持されるべき前記現像処理部の処理液
の温度維持を低エネルギーで行うことができる。
【0221】〔請求項97〕『前記露光部内に外部から
空気を入れるファンを有する請求項96に記載の画像記
録装置。』 請求項97に記載の発明により、前記プリントヘッドが
曇り、光量が低下し所望の濃度にならなかったり、鮮鋭
性を低くしたりすることをより効果的に防止でき、ま
た、前記プリントヘッドの長寿命化もより効果的にで
き、かつ、前記プリントヘッドの発熱による温度上昇を
より効果的に防止できる。
【0222】〔請求項98〕『前記現像処理部内から空
気を外部に出すファンを有する請求項96又は97に記
載の画像記録装置。』 請求項98に記載の発明により、前記プリントヘッドが
曇り、光量が低下し所望の濃度にならなかったり、鮮鋭
性を低くしたりすることをより効果的に防止でき、ま
た、前記プリントヘッドの長寿命化もより効果的にで
き、かつ、現像処理部内の結露などをより効果的に防止
できる。
【0223】〔第三十八発明の解決手段〕 〔請求項99〕『複数の記録素子がアレイ状に並べられ
たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光材
料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と前
記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジタ
ル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子毎
の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正デ
ータにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前記
画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に基
づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を駆
動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素間
補正データの算出方法であって、前記プリントヘッドの
少なくとも1つの記録素子により露光されるプリント濃
度を他の記録素子により露光される略同一のプリント濃
度とは異なるプリント濃度となるように、前記プリント
ヘッドの前記複数の記録素子を駆動させて前記感光材料
を露光させ、前記感光材料を露光して得られたプリント
の他のプリント濃度とは異なるプリント濃度となるよう
に露光された当該プリント上の特異濃度位置を見いだ
し、見いだした前記特異濃度位置に基づいて、各記録素
子により露光された前記プリント上の位置の濃度を測定
し、測定された各記録素子により露光された前記プリン
ト上の位置の濃度に基づいて、前記画素間補正データを
得る画像記録装置の画素間補正データの算出方法。』 請求項99に記載の発明により、前記プリントヘッドの
少なくとも1つの記録素子により露光されるプリント濃
度を他の記録素子により露光される略同一のプリント濃
度とは異なるプリント濃度となるように露光させるの
で、得られたプリントから他の記録素子に対応する略同
一のプリント濃度とは異なるプリント濃度となるように
露光されたプリント上の特異濃度位置を簡単に見いだす
ことができ、プリント上のこの特異濃度位置が前記プリ
ントヘッドの少なくとも1つの記録素子により露光され
たプリント上の位置であるので、この位置に基づいて、
各記録素子により露光された前記プリント上の位置の濃
度を測定することは簡単にでき、各記録素子に対応する
濃度ピークが発見されないような場合や測定できない場
合であっても、また、濃度測定時のピント調整精度が低
くても、各記録素子に対応する前記プリント上の位置の
濃度を測定して、前記画素間補正データを得ることがで
きる。
【0224】〔請求項100〕『見いだされた前記特異
濃度位置に基づいて、各記録素子により露光された前記
プリント上の位置を見いだし、見いだした各記録素子に
より露光された前記プリント上の位置の濃度を測定する
請求項99に記載の画像記録装置の画素間補正データの
算出方法。』 請求項100に記載の発明により、各記録素子に対応す
る濃度ピークが発見されないような場合や測定できない
場合であっても、また、濃度測定時のピント調整精度が
低くても、各記録素子に対応する前記プリント上の位置
の濃度を簡単に測定して、前記画素間補正データを得る
ことができる。
【0225】〔請求項101〕『前記画素間補正データ
を得る際の前記感光材料を露光させる際に、前記プリン
トヘッドの一端部と他端部の各々について少なくとも1
つの記録素子が、プリント濃度が他の記録素子に対応す
る略同一のプリント濃度とは異なるプリント濃度となる
ように駆動される請求項99又は100に記載の画像記
録装置の画素間補正データの算出方法。』 請求項101に記載の発明により、各記録素子に対応す
る濃度ピークが発見されないような場合や測定できない
場合であっても、また、濃度測定時のピント調整精度が
低くても、各記録素子に対応する前記プリント上の位置
の濃度をより簡単に測定して、前記画素間補正データを
得ることができる。
【0226】なお、プリントヘッドの一端部と他端部と
は、プリントヘッドの画像記録領域の一端から画像形成
領域の全体幅の30%以内の領域と他端から画像形成領
域の全体幅の30%以内の領域のことをいい、プリント
ヘッドの画像記録領域の一端から画像形成領域の全体幅
の10%以内の領域と他端から画像形成領域の全体幅の
10%以内の領域のことであることが好ましい。
【0227】〔第三十九発明の解決手段〕 〔請求項102〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
移動させながら、前記プリントヘッドを駆動させて当該
感光材料を露光させ、前記感光材料を露光して得られた
プリントの濃度を、前記プリント上に形成された隣接画
素の間隔の1/4以下1/200以上のデータサンプリ
ング間隔で、測定し、測定された濃度に基づいて、前記
画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デー
タの算出方法。』 請求項102に記載の発明により、求めた画素間補正デ
ータの精度と画素間補正データを求めるための作業性と
が両立する。
【0228】〔第四十発明の解決手段〕 〔請求項103〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
移動させながら、前記プリントヘッドを駆動させて当該
感光材料を露光させ、前記感光材料を露光して得られた
プリントの濃度を、所定のデータサンプリング間隔で、
測定し、測定された濃度に基づいて、各記録素子に対応
する濃度ピーク位置近傍の前記プリント上に形成された
隣接画素の間隔の0.5倍以上1.5倍以下の範囲内の
サンプリングした濃度から、当該記録素子に対応する前
記画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デ
ータの算出方法。』 請求項103に記載の発明により、隣接画素の間隔の
0.5倍以上であるので、記録素子毎に異なる濃度のピ
ーク形状の影響を適切に修正でき、また、隣接画素の間
隔の1.5倍以下であるので、隣接する記録素子の影響
を受けにくく、求めた画素間補正データの精度が向上す
る。
【0229】〔請求項104〕『各記録素子に対応する
前記画素間補正データを得るための当該記録素子に対応
する濃度ピーク位置近傍のサンプリングする濃度のデー
タ数が、前記プリントヘッドの隣接する記録素子の間隔
を前記データサンプリング間隔で割った数の0.5倍以
上1.5倍以下である請求項103に記載の画像記録装
置の画素間補正データの算出方法。』 請求項104に記載の発明により、求めた画素間補正デ
ータの精度が向上する。
【0230】〔第四十一発明の解決手段〕 〔請求項105〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
移動させながら、前記プリントヘッドを所定の露光制御
量で駆動させて当該感光材料を露光させる第一露光段階
と、前記第一露光段階で前記感光材料を露光して得られ
たプリントの濃度を測定する第一測定段階と、前記第一
測定段階で測定された濃度に基づいて、前記画素間補正
データを得る仮補正データ取得段階と、前記画素間補正
手段が、一定のデジタル画像出力情報を、前記仮補正デ
ータ取得段階で得られた前記画素間補正データにより補
正する仮補正段階と、前記仮補正段階で前記画素間補正
手段により補正されたデジタル画像情報に基づいて、前
記移動手段により前記プリントヘッドの露光位置と感光
材料とを相対的に移動させながら、前記プリントヘッド
を駆動させて当該感光材料を露光させる第二露光段階
と、前記第二露光段階で前記感光材料を露光して得られ
たプリントの濃度を測定する第二測定段階と、前記第二
測定段階で測定された濃度に基づいて、前記画素間補正
データを得る補正データ取得段階と、を含む画像記録装
置の画素間補正データの算出方法。』 請求項105に記載の発明により、高精度の画素間補正
データを得ることができる。
【0231】〔請求項106〕『前記感光材料がハロゲ
ン化銀写真感光材料である請求項105に記載の画像記
録装置の画素間補正データの算出方法。』 請求項106に記載の発明により、感光層内や層間の光
の多重反射などの影響や現像時の拡散の影響で最終の濃
度像がにじむため画素にまたがるオーバーラップの大き
いハロゲン化銀写真感光材料において、画素間補正デー
タを求める際に影響しがちである周辺の画素の影響を、
画素間補正データを求めることを繰り返すことにより、
良好に排除でき、画素間補正データの精度が向上する。
【0232】〔請求項107〕『前記ハロゲン化銀写真
感光材料が反射型ハロゲン化銀写真感光材料である請求
項106に記載の画像記録装置の画素間補正データの算
出方法。』 請求項107に記載の発明により、感光層内や層間の光
の多重反射などの影響が大きく前述のオーバーラップの
大きい印画紙などの反射型ハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、画素間補正データを求める際に特に影響しがち
である周辺の画素の影響を、画素間補正データを求める
ことを繰り返すことにより、良好に排除でき、画素間補
正データの精度が向上する。
【0233】〔第四十二発明の解決手段〕 〔請求項108〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記
プリントヘッドの少なくとも2以上の記録素子の発光を
受光して光量を測定する受光センサと、前記受光センサ
により測定した光量により補正データを得る補正データ
取得手段と、前記補正データ取得手段により得られた前
記補正データにより前記デジタル出力を補正する補正手
段と、を有し、前記補正手段により補正されたデジタル
出力画像情報に基づいて、前記移動手段により前記プリ
ントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
させながら、前記プリントヘッドを駆動させて前記感光
材料を露光させる画像記録装置。』 請求項108に記載の発明により、前記プリントヘッド
の複数の記録素子の光量の変動が殆ど同等となる温度な
どの影響による光量の変動の補正のための補正データを
速やかに得ることができる。
【0234】〔請求項109〕『前記受光センサが、前
記光量の測定における前記少なくとも2以上の記録素子
と異なる前記プリントヘッドの少なくとも2以上の記録
素子の発光を受光して第二の光量を測定し、前記補正デ
ータ取得手段が、前記受光センサが測定した前記光量及
び前記第二の光量により、補正データを得るものである
請求項108に記載の画像記録装置。』 請求項109に記載の発明により、光量の変動に影響す
る温度などが前記プリントヘッドの記録素子の並べられ
た方向に異なる場合であっても、前記プリントヘッドの
複数の記録素子の光量の変動が殆ど同等となる温度など
の影響による光量の変動の補正ができ、また、そのため
の補正データを速やかに得ることができる。
【0235】〔第四十三発明の解決手段〕 〔請求項110〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記
プリントヘッドの隣接する記録素子の間隔よりも長い受
光面を有し、前記プリントヘッドの記録素子の発光を受
光して光量を測定する受光センサと、前記受光センサに
より測定した光量により補正データを得る補正データ取
得手段と、前記補正データ取得手段により得られた前記
補正データにより前記デジタル出力を補正する補正手段
と、を有し、前記補正手段により補正されたデジタル出
力画像情報に基づいて、前記移動手段により前記プリン
トヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動さ
せながら、前記プリントヘッドを駆動させて前記感光材
料を露光させる画像記録装置。』 請求項110に記載の発明により、前記受光センサが、
前記プリントヘッドの少なくとも2以上の記録素子の発
光を受光して光量を測定することになるので、前記プリ
ントヘッドの複数の記録素子の光量の変動が殆ど同等と
なる温度などの影響による光量の変動の補正のための補
正データを速やかに得ることができる。
【0236】〔第四十四発明の解決手段〕 〔請求項111〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れた複数本のプリントヘッドと、前記プリントヘッドに
より感光材料を露光する際に、前記複数本のプリントヘ
ッドの各々の露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
させる移動手段と、少なくとも2本以上の前記プリント
ヘッドの記録素子の発光を受光でき、各プリントヘッド
毎に順に、当該プリントヘッドの記録素子の発光を受光
して光量を測定する受光センサと、各プリントヘッドの
前記受光センサにより測定した光量により、当該プリン
トヘッドに対する補正データを得る補正データ取得手段
と、前記補正データ取得手段により得られた各プリント
ヘッドに対する前記補正データにより前記デジタル出力
を補正する補正手段と、を有し、前記補正手段により補
正されたデジタル出力画像情報に基づいて、前記移動手
段により前記複数本のプリントヘッドの各々の露光位置
と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前記プリ
ントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させる画像
記録装置。』 請求項111に記載の発明により、プリントヘッドによ
って光量の変動が異なる場合であっても、前記プリント
ヘッドの記録素子の光量の変動が殆ど同等となる温度な
どの影響による光量の変動の補正のための補正データを
少ない受光センサで得ることができ、コストダウンにな
り、また、受光センサの受光特性の補正を行う手間が少
なくなる。
【0237】〔請求項112〕『前記受光センサが、全
てのプリントヘッドの各々について、当該プリントヘッ
ドの少なくとも1つの記録素子の発光を受光して光量を
測定できるものである請求項111に記載の画像記録装
置。』 請求項112に記載の発明により、全てのプリントヘッ
ドの各プリントヘッド毎に光量の変動が異なる場合であ
っても、全てのプリントヘッドの各プリントヘッド毎に
光量を測定することができ、前記プリントヘッドの記録
素子の光量の変動が殆ど同等となる温度などの影響によ
る光量の変動の補正のための補正データをより少ない受
光センサで得ることができ、よりコストダウンになり、
また、受光センサの受光特性の補正を行う手間がより少
なくなる。
【0238】〔第四十五発明の解決手段〕 〔請求項113〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れた複数本のプリントヘッドと、前記プリントヘッドに
より感光材料を露光する際に、前記複数本のプリントヘ
ッドの各々の露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
させる移動手段と、少なくとも2本以上の前記プリント
ヘッドの間隔よりも広い受光面を有し、前記プリントヘ
ッドの記録素子の発光を受光して光量を測定する受光セ
ンサと、前記受光センサにより測定した光量により補正
データを得る補正データ取得手段と、前記補正データ取
得手段により得られた前記補正データにより前記デジタ
ル出力を補正する補正手段と、を有し、前記補正手段に
より補正されたデジタル出力画像情報に基づいて、前記
移動手段により前記複数本のプリントヘッドの各々の露
光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
る画像記録装置。』 請求項113に記載の発明により、前記受光センサが少
なくとも2以上のプリントヘッドの記録素子の発光を受
光できるので、前記プリントヘッドの記録素子の光量の
変動が殆ど同等となる温度などの影響による光量の変動
の補正のための補正データを少ない受光センサで得るこ
とができ、コストダウンになり、また、受光センサの受
光特性の補正を行う手間が少なくなる。
【0239】〔請求項114〕『前記受光センサが、少
なくとも2本以上のプリントヘッドの各プリントヘッド
毎に順に当該プリントヘッドの記録素子の発光を受光し
て光量を測定し、前記補正データ取得手段は、受光セン
サにより測定した各プリントヘッドに対応する光量によ
り各プリントヘッド毎の補正データを得て、前記補正手
段が、前記補正データ取得手段により得られた前記各プ
リントヘッド毎の補正データにより前記デジタル出力を
各プリントヘッド毎に補正するものである請求項113
に記載の画像記録装置。』 請求項114に記載の発明により、各プリントヘッド毎
に光量の変動が異なる場合であっても、少ない受光セン
サで前記プリントヘッドの記録素子の光量の変動が殆ど
同等となる温度などの影響による光量の変動の補正のた
めの補正データを得ることができ、コストダウンにな
り、また、受光センサの受光特性の補正を行う手間が少
なくなる。
【0240】〔請求項115〕『前記受光センサが、最
も離れた2つのプリントヘッドの間隔よりも広い受光面
を有するものである請求項113又は114に記載の画
像記録装置。』 請求項115に記載の発明により、前記受光センサが全
てのプリントヘッドの記録素子の発光を受光できるの
で、各プリントヘッド毎に光量の変動が異なる場合であ
っても、より少ない受光センサで前記プリントヘッドの
記録素子の光量の変動が殆ど同等となる温度などの影響
による光量の変動の補正のための補正データを得ること
ができ、よりコストダウンになり、また、受光センサの
受光特性の補正を行う手間がより少なくなる。
【0241】〔第四十六発明の解決手段〕 〔請求項116〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れた3本以上のプリントヘッドがその記録領域が重なる
ように並べて設けられ、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記3本以上のプリントヘッドと
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段を有し、
前記3本以上のプリントヘッドの両端のプリントヘッド
がLEDプリントヘッドであり、両端の前記LEDプリ
ントヘッドに挟まれた位置にLEDプリントヘッド以外
の種類のプリントヘッドを設けた画像記録装置。』 請求項116に記載の発明により、熱を放出しやすく熱
の影響を受けやすいLEDプリントヘッドを両端に配置
したので、放出した熱を外に出しやすく、熱が内部に籠
もりにくく、LEDプリントヘッドへの熱の影響を小さ
くできる。
【0242】〔第四十七発明の解決手段〕 〔請求項117〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れた複数本のプリントヘッドが、その記録領域が重なる
ように、また、その位置に高低差を有するように並べて
設けられ、前記プリントヘッドにより感光材料を露光す
る際に、前記3本以上のプリントヘッドと前記感光材料
とを相対的な上昇又は下降を伴う移動をさせる移動手段
を有し、前記複数本のプリントヘッドの最も高い位置の
プリントヘッドがLEDプリントヘッドである画像記録
装置。』 請求項117に記載の発明により、熱を放出しやすく熱
の影響を受けやすいLEDプリントヘッドを最も高い位
置に配置したので、放出した熱を上方に出しやすく、熱
が内部に籠もりにくく、LEDプリントヘッドへの熱の
影響を小さくできる。
【0243】〔請求項118〕『前記複数本のプリント
ヘッドの最も低い位置にLEDプリントヘッド以外の種
類のプリントヘッドを設けた請求項117に記載の画像
記録装置。』 請求項118に記載の発明により、放出した熱を外に出
しやすく、熱がより内部に籠もりにくく、LEDプリン
トヘッドへの熱の影響をより小さくできる。
【0244】〔第四十八発明の解決手段〕 〔請求項119〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子毎の
特性のバラツキを補正するデータである画素間補正デー
タにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前記画
素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に基づ
いて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露光位
置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前記プ
リントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させる画
像記録装置の画素間補正データの算出方法であって、前
記プリントヘッドの記録素子が並べられた方向に受光素
子を1mm/秒以上の走査速度で移動させて、当該受光
素子により前記プリントヘッドの各記録素子の発光を受
光して光量を測定し、測定された光量に基づいて、前記
画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デー
タの算出方法。』 請求項119に記載の発明により、前記プリントヘッド
の各記録素子毎に前記受光素子を停止させて受光し、受
光した後次の記録素子に移動させることを繰り返すのと
比較して、高速に各記録素子の発光を受光することがで
き、また、受光素子を1mm/秒以上の走査速度で移動
させるので、移動に起因する振動による周期的ノイズの
影響を防止でき、求めた画素間補正データの精度が向上
する。
【0245】〔第四十九発明の解決手段〕 〔請求項120〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
て、前記プリントヘッドの各記録素子毎に順に以下の手
順で得られた光量データから、画素間補正データを得る
画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
【0246】(1)前回の記録素子の発光の終了から所
定時間経過後、今回の記録素子の発光を開始する。
【0247】(2)今回の記録素子の発光を受光素子に
より受光して当該受光素子から出力される出力信号を、
今回の記録素子の発光の開始から所定時間経過後、サン
プルホールドする。
【0248】(3)サンプルホールドされた前記出力デ
ータをA/D変換することにより前記光量データを得る
ことと、今回の記録素子の発光を終了することを行
う。』 請求項120に記載の発明により、前記プリントヘッド
の記録素子の発光をオンオフさせながら各記録素子の光
量データを得るので、プリントヘッドの発熱による温度
上昇の影響で実際の駆動状態と異なる異常な状態で各記
録素子の光量データを得てしまい、結果として得られた
画素間補正データが不適切なものになることを防止でき
る。
【0249】〔請求項121〕『各回の記録素子の発光
の開始から前記受光素子の前記出力信号をサンプルホー
ルドするまでの所定時間が、100μ秒以上である請求
項120に記載の画像記録装置の画素間補正データの算
出方法。』 請求項121に記載の発明により、より精度の高い光量
データが得られ、良好な画素間補正データを得ることが
できる。
【0250】〔請求項122〕『前回の記録素子に対応
するサンプルホールドから今回の記録素子に対応するサ
ンプルホールドするまでの時間が、100μ秒以上であ
る請求項120又は121に記載の画像記録装置の画素
間補正データの算出方法。』 請求項122に記載の発明により、より精度の高い光量
データが得られ、良好な画素間補正データを得ることが
できる。
【0251】〔第五十発明の解決手段〕 〔請求項123〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
て、前記プリントヘッドの各記録素子を発光デューティ
が5%以上40%以下に間欠的に発光させながら、前記
プリントヘッドの各記録素子の発光を受光して光量を測
定し、測定された光量に基づいて、前記画素間補正デー
タを得る画像記録装置の画素間補正データの算出方
法。』 請求項123に記載の発明により、プリントヘッドの発
熱による温度上昇の影響で実際の駆動状態と異なる異常
な状態で各記録素子の光量データを得てしまい、結果と
して得られた画素間補正データが不適切なものになるこ
とをより効果的に防止しつつ、速やかに光量データが得
られる。
【0252】なお、発光デューティとは、記録素子の発
光の1周期に対して、発光の開始から終了までの時間が
占める実発光時間の割合のことである。そして、『前記
発光デューティが10%以上であること』がより好まし
く、また、『前記発光デューティが20%以下であるこ
と』がより好ましい。
【0253】〔第五十一発明の解決手段〕 〔請求項124〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
て、前記プリントヘッドの各記録素子を間欠的に発光さ
せながら、同時に発光する記録素子の間隔よりも狭い幅
の受光面を有する受光素子により、前記プリントヘッド
の各記録素子の発光を受光して、各記録素子の発光の光
量を測定し、測定された光量に基づいて、前記画素間補
正データを得る画像記録装置の画素間補正データの算出
方法。』 請求項124に記載の発明により、同時に発光する隣接
する記録素子の発光の影響により不正確な光量を測定す
ることを防ぎ、良好な画素間補正データを得ることがで
きる。
【0254】〔請求項125〕『前記受光素子の前記プ
リントヘッドの複数の記録素子が並べられた方向と垂直
な方向の受光面の長さが、前記プリントヘッドの複数の
記録素子が並べられた方向の受光面の長さの2倍以上で
ある請求項124に記載の画像記録装置の画素間補正デ
ータの算出方法。』 請求項125に記載の発明により、同時に発光する隣接
する記録素子の発光の影響により不正確な光量を測定す
ることを防ぎつつ、記録素子の発光を効率的に受光し
て、速やかに各記録素子の発光の光量を測定し、速やか
に良好な画素間補正データを得ることができる。
【0255】〔第五十二発明の解決手段〕 〔請求項126〕『複数の記録素子がアレイ状に並べら
れたプリントヘッドを複数本、その記録領域が重なるよ
うに、並べて設けられ、前記プリントヘッドにより感光
材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
タル出力画像情報を、前記複数本のプリントヘッドの各
プリントヘッドの各記録素子毎の特性のバラツキを補正
するデータである画素間補正データにより、補正する画
素間補正手段を有し、前記画素間補正手段により補正さ
れたデジタル画像情報に基づいて、前記移動手段により
前記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対
的に移動させながら、前記複数のプリントヘッドを駆動
させ、前記感光材料を露光させる画像記録装置の画素間
補正データの算出方法であって、最も離れた前記プリン
トヘッドの間隔よりも前記配列方向と垂直な方向の長さ
が長い受光面を有する受光素子により、前記複数本のプ
リントヘッドの各プリントヘッドの各記録素子の発光を
順に受光して、各プリントヘッドの各記録素子の発光の
光量を測定し、測定された光量に基づいて、前記画素間
補正データを得る画像記録装置の画素間補正データの算
出方法。』 請求項126に記載の発明により、前記複数のプリント
ヘッドが並べられた方向に受光素子の位置を微調整しな
くても、前記複数のプリントヘッドの各プリントヘッド
の各記録素子の発光を受光して、各プリントヘッドの各
記録素子の発光の光量を測定できる。
【0256】〔請求項127〕『前記プリントヘッドの
各記録素子を間欠的に発光させながら、同時に発光する
記録素子の間隔よりも狭い幅の受光面を有する受光素子
により、前記プリントヘッドの各記録素子の発光を受光
して、各記録素子の発光の光量を測定する請求項126
に記載の画像記録装置の画素間補正データの算出方
法。』 請求項127に記載の発明により、同時に発光する隣接
する記録素子の発光の影響により不正確な光量を測定す
ることを防ぎ、良好な画素間補正データを得ることがで
きる。
【0257】〔請求項128〕『各プリントヘッドの各
記録素子の発光の光量を測定する時に、同時に発光する
記録素子のパターンが、少なくとも受光素子近傍におい
て、前記画素間補正手段により補正されたデジタル画像
情報に基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッ
ドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させなが
ら、前記複数のプリントヘッドを駆動させ、前記感光材
料を露光させる通常動作モードにおいて発光量が0であ
る出力値データを除いた最小の発光量の出力値データを
一律にプリントヘッドに与えて駆動する際のある発光瞬
間に同時に発光する記録素子のパターンと同一である請
求項126又は127に記載の画像記録装置の画素間補
正データの算出方法。』 請求項128に記載の発明により、前記画素間補正手段
により補正されたデジタル画像情報に基づいて、前記移
動手段により前記プリントヘッドの露光位置と前記感光
材料とを相対的に移動させながら、前記複数のプリント
ヘッドを駆動させ、前記感光材料を露光させる通常動作
モードと異なる駆動条件下の光量を測定することによる
不適切な画素間補正データを得ることを防止しつつ、当
該通常動作モードと同様の駆動条件下の光量を測定する
ことによって適切な画素間補正データを得ることができ
る。
【0258】〔用語などの説明〕本出願において感光材
料が係わる方向に関して、ある方向Aと交差する方向と
は、前記感光材料の感光面に対して垂直な方向から見て
この方向Aと交差する方向のことである。また、本出願
において感光材料が係わる方向に関して、ある方向Aと
垂直な方向とは、前記感光材料の感光面に対して垂直な
方向から見てこの方向Aと垂直な方向のことである。
【0259】複数の記録素子がアレイ状に並べられた形
態には、略一直線上に複数の記録素子が点線状に並べら
れた形態や、一直線に対して千鳥状に複数の記録素子が
並べられた形態などが挙げられる。
【0260】また、言うまでもないが、1つの手段が1
つの部材で構成されていてもよいし、複数の部材で構成
されていてもよい。また、1つの部材又は複数の部材が
複数の手段を兼ねていてもよい。例えば、1つのCPU
及びこのCPUに係るメモリなどを有する演算回路が、
実行するサブルーチンを替えることにより、〔請求項1
08〕の「補正データ取得手段」と「補正手段」とを兼
ねていてもよい。
【0261】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する具体例の一
例である本発明の実施の形態を示すが、本発明はこれら
に限定されない。また、発明の実施の形態欄には、用語
等に対する断定的な表現があるが、本発明に関する具体
例の一例である本発明の実施の形態を示すもので、本発
明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0262】〔概略構成〕図1は、給紙装置を含む露光
装置(写真焼付装置)と、乾燥装置を含む自動現像装置
とを一体的に構成したハロゲン化銀写真感光材料処理装
置(プリンタープロセッサ)の全体斜視図である。
【0263】図1において、吸引ドラムC,プリントヘ
ッドD(以下、アレイヘッドともいう)等からなる露光
装置の下部には、未露光のハロゲン化銀写真感光材料で
あるカラー写真用印画紙Pa(カラーペーパー)をロー
ル状に収納したペーパーカートリッジAがセットされ
る。ペーパーカートリッジA内の印画紙Paの先端は露
光位置手前で停止していて、露光開始を指示する露光指
示信号を受けて、ペーパーカートリッジA内の印画紙P
aは所定長さが引き出され、ペーパーカッターBにより
所定のサイズに切断され、シート状カラー写真用印画紙
Paとなり、この印画紙Paは、露光装置へ搬送され
る。また、図示しないペーパー給紙部によって、シート
状写真印画紙Paを露光装置へ搬送する機構を合わせ持
っている。
【0264】前記ペーパーカッターBは、印画紙Paの
搬送方向と直角にカットを行なうカッターを設けてあ
り、更には、図示しないが現像処理後に搬送方向と平行
にカットを行なうカッターが移動可能に設定されてお
り、これにより4切サイズ,L判サイズ,パノラマサイ
ズ等の多種のサイズのプリントを作成可能としている。
尚、この時のカットサイズの設定は、露光部を制御する
画像情報に基づき設定されるため、画像サイズとカット
サイズとが違ったミスプリントの発生が防止できる。
【0265】前記露光装置では、印画紙Paは、吸引ド
ラムCによって支持,搬送され、LEDアレイを有する
赤色光源プリントヘッド、真空蛍光管アレイを有する緑
色光源プリントヘッド、青色光源プリントヘッドとから
成るアレイヘッドDが、画像データに応じて露光制御さ
れて、露光中に30mm/秒の一定速度で搬送される印
画紙Paの所定位置に各色毎に露光が行われる。
【0266】これにより、プリントヘッドが非発光状態
であっても、印画紙Paが露光可能位置にあるときに搬
送停止することが無い機構となっており、感光材料固有
の問題である可視光以外での「かぶり」の発生を防止で
きる。尚、「かぶり」はプリントヘッドが真空蛍光管の
場合に顕著となる。
【0267】また、特に、図69に示すように、カット
された印画紙Paに露光を行う方式のものではなく、ロ
ールの状態のまま印画紙Paをローラ1016及び10
17で挟持しつつ搬送し、印画紙Paを露光する方式で
は、画像記録が終了した場合でも印画紙Paは図69
(A)で示すようにプリントヘッド1013a,101
3b,1013cの下に存在することになり、カブリの
問題が発生するため、画像記録が終了した後一定時間が
経過すると、次の画像を記録する際に予め搬送ローラ1
016、1017で停滞していた印画紙Paを搬送した
後、画像記録が行われるように制御するが、画像記録終
了後にで露光ヘッドの下流側に位置する搬送ローラ10
16が停止した後も、上流側の搬送ローラ1017は、
プリントヘッドの露光位置と印画紙Paの先端位置との
間隔を制御する間隔制御手段の制御に基づき、一定時間
駆動を続け、図69(B)に示すような撓みを作り、プ
リントヘッドと印画紙Paとの距離を通常の画像露光時
よりも離しておき、次の画像記録開始時には、搬送ロー
ラ1017が逆回転し、再び、図69(A)の状態にし
てから画像形成するように制御する。これにより、カブ
リの発生による画質の劣化を抑制している。
【0268】尚、図1において、Kは電源部、Iは吸引
ポンプ、Mはプリントヘッド制御回路、Oは信号処理回
路、Nはシステムコントロール回路である。
【0269】露光が終了した印画紙Paは、現像処理部
E内に搬送,導入される。現像処理部Eでは、カラー印
画紙Paは、処理液槽である発色現像槽、漂白定着槽、
安定槽をローラ搬送手段により順次搬送され、それぞ
れ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされ
る。前記各処理がなされた印画紙Paは、図示しない乾
燥装置において乾燥されて機外に排出される。
【0270】ここで、露光時の画像記録方向及び速度
と、発色現像槽への侵入方向及び速度は略同一となって
おり、これにより、印画紙Paに記録された任意の画素
において、前記プリントヘッドによる各画素の露光から
印画紙Paが最初に処理液に接する発色現像槽の処理液
へ侵入するまでの時間を均一にして、ハロゲン化銀写真
感光材料に固有の問題である潜像退行の影響による色ム
ラの発生を防止できる。
【0271】プリントヘッドによる露光方式の場合、画
像記録の方向及び速度と現像槽への侵入方向及び速度と
を略同一にし、かつ、プリントヘッドにより画像記録さ
れた各ラインの画素は略同時に現像液に浸漬されるよう
にして、1ライン目の画像記録から1ライン目よりも後
に記録するラインの画像記録までの時間差と、1ライン
目の現像液への浸漬から1ライン目より後に記録したラ
インの現像液への浸漬までの時間差とを、略同一にする
ことにより行われる。
【0272】このようにして、印画紙Paの任意の画素
の露光から最初の処理液に接する発色現像槽の処理液へ
侵入までの時間が、印画紙Paにおける前記プリントヘ
ッドによる各画素の露光から印画紙Paが最初に処理液
に接するまでの時間の平均時間の±10秒以内、好ましく
は±5秒以内、より好ましくは±1秒以内の均一さに設
定されている。また、印画紙Paの各画素の露光から最
初の処理液に接するまでの時間は、0.5秒以上が好ま
しく、また、50秒以下が好ましい。
【0273】尚、図1において、Fはケミカル供給部、
Gは現像処理コントローラー部、Hは水タンク、Jは廃
液処理スペースであり、また、Pはタッチパネルディス
プレイ、メディアドライブ等のスペースを示す。
【0274】〔吸引ドラム〕ここで、前記吸引ドラムC
及びその周辺装置の詳細を以下に説明する。
【0275】図2に示すように、露光装置10は、図示
しない駆動モータによって矢線a方向に回転する回転ド
ラム11(吸引ドラムC)の周面に、被吸着部材として
シート状の印画紙Paを吸引密着した状態で搬送しなが
ら露光処理を行なうもので、印画紙Paは露光時には回
転ドラム11によって搬送される。この回転ドラム11
周面の上方には、シート状の印画紙Paを回転ドラム1
1に押圧するニップローラ20,30と、3原色のR
(赤),G(緑),B(青)の各色に応じた画像情報を
順次印画紙Paに光学的に露光する記録ヘッド群13
と、印画紙Paを回転ドラム11周面から剥離させるマ
グネット15と、剥離補助と剥離した印画紙Paを矢線
b方向に分離して次なる搬送系に導く分離爪14が配設
されている。
【0276】回転ドラム11は、図3に示すように、両
端部に回転軸41,42 を有し、装置壁面43に回転
可能に軸支されている。回転軸42内部には通路46が
設けられ、回転軸42の右端部は、真空ポンプ(図1に
示した吸引ポンプ)に接続されている吸引パイプ44と
連結金具45を介して相互に回転可能に接続されてい
る。一方、回転軸42の左端部は、その内部が中空に形
成された回転ドラム11と一体的に接続されており、真
空ポンプと回転ドラム11内部とは通路46を含む流体
通路を介して連通されている。
【0277】回転ドラム11の周面には、開口部(吸引
口)を有した開閉弁50がその全周に渡って略所定間隔
に複数の固設され、これら開閉弁50は回転ドラム11
内部と外部との空気の流通(開弁)及び遮断(閉弁)を
行なうもので、回転方向に沿ってニップローラ20から
マグネット15までは、印画紙Paがある所のみ開弁状
態に維持され、マグネット15からニップローラ20ま
でと、ニップローラ20からマグネット15までの間で
印画紙Paのない部分は閉弁状態に維持される。
【0278】図2において、印画紙Paがc方向に導入
されニップローラ20に突き当たると、ニップローラ2
0によって印画紙Paは回転ドラム11周面に押圧され
る。その際、回転ドラム11周面は、印画紙Paに押圧
される部分の領域にある吸引口のみが吸引動作(開閉弁
50が開弁状態に切り換わる)を開始し、回転ドラム1
1周面に吸引されて密着する。尚、上記回転ドラムにつ
いては、開閉弁50を配置しないものでも良く、また、
複雑な内部機構を有し、吸引領域を制御する方式であっ
ても良い。しかしながら、上記のような開閉弁を用いる
ことにより、印画紙Paの大きさ又は形状に応じた吸引
孔のみを動作させることができるので、適切な吸引力を
得ることができ、好ましい。
【0279】印画紙Paが矢線a方向に回転する回転ド
ラム11により露光位置まで搬送されると、記録ヘッド
群13によりカラー画像情報が露光される。ここで、記
録ヘッド群13はR色アレイ形光源、G色アレイ形光源
及びB色アレイ形光源が、回転ドラム11の回転方向に
沿って順に配設されており、カラー画像情報を印画紙P
aに露光する場合には、印画紙Paが搬送されて所定の
露光位置に達すると、R色成分の画像情報に基づいたR
色光が主走査されてR色露光される。そして、印画紙P
aがさらに搬送されてR色露光された箇所がG色露光の
露光位置に達したところで、G色成分の画像情報に基づ
いたG色露光が為され、続いて同じ露光箇所に対してB
色成分の画像情報に基づいたB色露光を行なっている。
【0280】このように、同じ露光箇所にR,G,B各
色の露光が行なわれるように、R,G,B色各記録ヘッ
ドの画像出力タイミングを制御している。即ち、印画紙
Paの先端を検出するセンサ(図示省略)が設けてあ
り、このセンサ情報に基づき露光が開始されるようにな
っている。
【0281】なお、上記吸引搬送系で用いる記録ヘッド
としては、アレイ形光源の他、レーザをポリゴン等で主
走査させた等の他の光源を用いても良い。また、カラー
用の光源としてR,G,B各色3つの記録ヘッドを用い
たが、例えば、1つの記録ヘッドでは必要光量を得られ
なかったり、また、主走査方向の長さを得られない等の
ような設計的事項の理由により、特定色については複数
の記録ヘッドを配設するようなことも可能であり、ま
た、記録ヘッドは1つでも良い。
【0282】記録ヘッド群13によりカラー画像情報が
露光された後、印画紙Paは回転ドラム11によって搬
送され、ニップローラ30に突き当たる。そして、印画
紙Paの先端が回転ドラム11周面に押圧されながらマ
グネット15付近に達すると、マグネット15付近に搬
送された開閉弁50は、マグネット15の磁力により、
閉弁状態となり、吸引動作が終了する。また、開閉弁5
0の突出部材が回転ドラム11から印画紙Paを押し上
げて剥離させ、分離爪14によって完全に分離される。
これ以後、印画紙Paは搬送に応じてマグネット15に
達すると次々に剥離して、矢線b方向の次なる搬送系に
導かれる。よって、所望の位置で磁力を付勢するのみで
印画紙Paを簡単に剥離させることができる。
【0283】本実施例においては、写真感光材料の吸
着,剥離時の振動や、ドラム内の負圧の変化が低く抑え
られる構成になっており、写真感光材料の一部が載持台
に次々に保持されると同時に、他の一部は次々に露光さ
れ、更に他の一部は次々に剥離することができ、シーケ
ンスの簡素化,出力時間の短縮,装置の小型化を実現し
ている。
【0284】〔開閉弁〕次に、開閉弁50について図4
を参照しながらその動作を詳述する。
【0285】同図(a)は開閉弁50の閉弁状態を示し
ている。同図において、開閉弁50は、外端面を回転ド
ラム11外周面と面一に加工された台座部17下方に装
着されており、開口としての吸引口17a、開閉弁50
のケーシングとして機能する支持部材51、支持部材5
1の内壁及びと吸引口17a端部に摺接する突出部材5
2、支持部材51の内壁に沿って移動し、上下動可能に
支持されている弁体としての鋼球53、左側方部には弁
口54が設けられ、回転ドラム11内部と接続され空気
の吸引通路を形成している。
【0286】同図(b)は、同図(a)の支持部材51
内壁を矢線A方向から見た断面図であり、弁口54は支
持部材51内壁のうち平面部分に設けられている。これ
は鋼球53が弁口54を塞ぐ際に最も気密が保たれやす
いからである。支持部材51の内壁形状は同図(c)に
示されるものでも良い。この形状は、円等の他の形状で
も良いが上記(b),(c)が好ましい。
【0287】露光装置10の待機時には、真空ポンプが
作動しており、回転ドラム11内部には空気の負圧が常
時発生している。このため、この負圧により、鋼球53
は閉弁位置である弁口54に吸引密着し、開閉弁50と
しては閉弁状態に維持されている。その際、鋼球53の
上方に当接する突出部材52の底部は支持部材51に内
壁に摺接させているのでゴミ等の異物の侵入を防いでい
る。また、突出部材52の先端部が吸引口17aより外
方へ突出する。
【0288】そして、印画紙Paが露光装置10に導入
され、回転ドラム11に当接するか或いはニップローラ
20により回転ドラム11に押圧されることで、印画紙
Paが突出部材52を押し下げること(第1の外力)開
閉弁50が開弁状態に切り換わり、吸引口17aに弁口
54に発生する吸引負圧が矢線dの如く導かれる。この
状態を同図(d)に示す。すなわち、突出部材52が押
し下げられると、その下方にある鋼球53が弁口54か
ら外れ、弁口54が開くことで開弁状態になる。この
際、負圧による鋼球53の吸引力より第1の外力の方が
大きく設定されている。弁口54が一旦開いた後は鋼球
53は印画紙Paからの抗力により弁口54に戻ること
はなく開弁状態が維持される。
【0289】このように、本実施形態によれば、突出部
材52を吸引口17aから突出させておくだけの簡易な
構成で、第1の外力を受けられ、吸引口17aに対し必
要に応じて吸引力を付勢するものに適用できるほか、鋼
球53が第1の外力によって、開弁状態へ切り換えられ
ると、その状態を維持することが可能となる。
【0290】また、上述突出部材52は開閉弁50毎に
設けられているため、印画紙Paが覆う開閉弁50毎に
押し下げられるので、印画紙Paの存在の有無を吸引孔
17a毎に検知して印画紙Paの大きさ又は形状に応じ
て自動的に必要な吸引口17aだけを吸引動作させるこ
とができる。
【0291】印画紙Paの剥離位置において、マグネッ
ト15の磁力が磁性体を含んで形成されている鋼球53
に作用する(第2の外力)と、鋼球53は突出部材52
を押し上げつつ弁口54近傍まで転がりと負圧により吸
引され弁口54を塞いで閉弁状態に切り換わって同図
(a)状態に復帰する。
【0292】このように、第1の外力による開弁状態へ
の切り換えで、印画紙Paに吸引孔17aに吸引密着作
用が働き、また、第2の外力があると、鋼球53が閉弁
状態へ切り換わって吸引孔17aへの該作用が解除され
るので、印画紙Paを吸引孔17aに吸引密着保持した
り解除したりできる。また、上述第1及び第2の外力を
短時間与えるだけで、鋼球53が開弁状態或いは閉弁状
態への切換動作させることができるほか、弁構造がシン
プルとなって低コストで製造できると共に、稼働コスト
も軽減する。さらに、第2の外力は前記弁体を弁口方向
に引きつける磁力とする構成としたため、磁力発生機構
を弁内部に持たせる必要がなく弁構造がシンプル且つ軽
量となる。さらに、印画紙Paがない部分、閉弁状態に
ある開閉弁50は、第2の外力によっても閉弁状態を維
持するため、シンプルな構造を実現している。
【0293】突出部材52の材料には樹脂等を選択すれ
ば量産コストを削減でき、或いは磁性体を選択すれば閉
弁状態への切り換え時に鋼球53が押し上げる必要がな
くスムーズに動作させることが可能となり、目的に応じ
て材料を選択すれば良い。また、磁性体を選択すると、
磁束密度に対する効率が良い。さらに、鋼球3は、突出
部材52が磁性体であれば磁性体の必要はなく、空気の
流れによって弁口54に密着させるような構成も可能で
ある。ところで本実施形態における弁口54の向きは第
1、第2の外力に対して、直交する向きに配置され、ス
ムーズな弁の開閉を実現している。
【0294】〔ニップローラ〕次にニップローラ20,
30 について図5を参照しながら説明する。
【0295】図5は図2に示したニップローラ20及び
回転ドラム11をB−B方向から見た概略断面図であ
る。ニップローラ20は回転軸21とこれに軸支される
圧接手段としての複数の回転ローラ22によって構成さ
れ、両端部の回転ローラ22の離間距離は、使用される
印画紙Paの最大幅に設定され、各回転ローラ22の間
隔は、使用される印画紙Paの最小幅に設定されてい
る。そして、各回転ローラ22は突出部材52と当接し
ない部分で回転ドラム11を押圧しながら従動回転する
ようにしてある。従って、露光装置10に導入されてき
た印画紙Paが上述構成のニップローラ20及び回転ド
ラム11に挟持されると、ニップローラ20と回転ドラ
ム11との押圧力によって印画紙Paが覆っている領域
にある突出部材52だけを確実に押し下げるため、吸引
負圧により印画紙Paは吸引孔17aに密着保持され
る。
【0296】A4判とかB5判等の定型印画紙Paのサ
イズに応じて吸引口群の領域を選択的に切り換えて動作
させる方法では、印画紙Paを導入する位置を規定する
必要があったが、本実施形態によれば、どのように導入
されても、また、非定型の印画紙Paであっても、導入
位置や形状、大きさに応じて必要個数の吸引口17aの
みを吸引動作させることが可能となる。さらに、印画紙
Paの搬送方向での先端、後端を検知する必要がない
為、複雑な制御を必要としない。
【0297】本実施形態では、各回転ローラ22は回転
軸21に対して固設されているが、これを着脱自在にす
ることで、突出部材52に当接する部分に配することが
できる。こうすることによって、印画紙Paにようにコ
シの強い紙だけでなく、コシの弱い紙を吸着することが
でき、なおかつ、サイズに自由に対応することができ
る。
【0298】ニップローラ30は、ニップローラ20と
同様に突出部材52と当接しない部分で回転ドラム11
を押圧しながら従動回転する複数の回転ローラ22によ
って構成されるものであるが、印画紙Paのサイズに応
じたスパンを考慮する必要がないため、ニップローラ2
0と異なったスパンで構成しても良い。また、ニップロ
ーラ30は印画紙Paが剥離する際に生じる振動を抑制
するので、記録ヘッド群13による露光動作に悪影響を
及ぼすことがなく、剥離動作と同時処理が可能である。
【0299】〔吸引搬送部まとめ〕以上に説明した吸引
搬送部は、印画紙Paの他、通常の紙やフィルム等のシ
ート状部材としたものに適用できる。また、回転ドラム
11上に開閉弁50を採用したが、回転ドラム11に限
定するものではなく、平板の載持台に採用することも可
能である。更に、プリントヘッドの光路上に位置する部
材であるプリントヘッドに対向する搬送部の感材当接面
がつや消し加工が施されているものであるので、感光材
料の支持体が透明、半透明、不透明と変わっても、濃淡
ムラの発生の仕方が異なることを防止でき、また、2次
露光による画素の広がりを防止でき、画像全体のシャー
プ感を向上させることができる。
【0300】なお、つや消し加工は、サンドブラストや
化学エッチングなどの仕上げにより、つや消しの黒の塗
料を塗布したりして、表面の光沢を無くすことなどによ
り行われ、結果、光を概ね吸収し、反射率を殆ど5%以
下とすることが好ましい。
【0301】そして、この搬送部の感材当接面には、カ
ーボンブラックなどの黒色顔料が塗られていて光を殆ど
反射しないようになっており、複数のプリントヘッドの
発光波長の全ての波長に対して、この搬送部の感材当接
面の全反射率は5%以下であり、さらに上述の効果が顕
著なものとなっている。
【0302】〔プリントヘッド〕次に、前記露光装置1
0におけるプリントヘッド群(記録ヘッド群・アレイヘ
ッド)13の詳細を説明する。
【0303】図6は、露光装置10の概略構成を示す斜
視図であり、印画紙Paが回転ドラム11によって矢印
方向へ搬送されると、前記記録ヘッド群13を構成する
LEDアレイを有した赤色光源プリントヘッド130
a,真空蛍光管アレイを有した緑色光源プリントヘッド
130b及び青色光源プリントヘッド130cがプリン
トヘッド制御部140(図1に示すプリントヘッド制御
回路M)によって画像データに応じて露光制御されて、
印画紙Paの所定位置に色毎に露光が行なわれる。
【0304】なお、各プリントヘッドには1列または複
数列のアレイ状に配列された複数の記録素子が使用され
ており、赤色光源プリントヘッド130aには記録素子
密度が300dpiのLEDアレイに結像光学系として
セルフォックレンズアレイを組み合わせたものが、ま
た、緑色光源プリントヘッド130b及び青色光源プリ
ントヘッド130cには、300dpiの真空蛍光管ア
レイに結像光学系としてセルフォックレンズアレイを組
み合わせた真空蛍光管プリントヘッドにそれぞれ色分解
のためのフィルタを組み合わせたものが採用されてい
る。なお、真空蛍光管アレイとセルフォックレンズアレ
イを組み合わせたものは、一般に、VFPH(Vacu
um Flourecent Print Head)
と呼ばれている。
【0305】ここで、印画紙Paはロール状として説明
したがカット紙であってもかまわない。また、記録素子
の結像光学系はセルフォックレンズアレイに限定され
ず、ルーフミラーレンズアレイなどでも良い。
【0306】図7は印画紙Paの分光感度特性を示した
図である。
【0307】この図でも明らかなように青感層に対して
緑感層の感度は低く、赤感層に到っては極めて低い感度
しか有していない。この特性は印画紙Pa特有のもの
で、カラーインスタントフィルムのような撮影感材は赤
感層の感度はその他の層と大差のない感度を有してい
る。
【0308】図8は酸化亜鉛蛍光体(ZnO:Zn)を
用いた真空蛍光管アレイの放射エネルギー特性と各色分
解フィルタの透過率を示した特性図である。
【0309】本実施形態においては記録ヘッドの色発光
特性を補完するようにLEDアレイと真空蛍光管アレイ
を適宜組み合わせることで各色の露光を効率的に行な
い、カラー銀塩感材に対する露光を高速に行なえるよう
にしてある。また、それぞれの記録アレイとして、記録
素子密度が300dpiの記録素子を用いているので高
画質でしかも装置の小型化を実現することが可能とな
る。特に、赤色露光にはLEDアレイを用い、緑色露光
及び青色露光にはそれぞれ適切なフィルタと組み合わせ
て真空蛍光管アレイを採用することで、赤色感度の低い
印画紙Paに対してもLEDアレイの発光特性が補完す
るため、高速な露光記録が可能となるほか、装置が安価
になる。更に、緑色,青色の露光に際しても、解像度低
下を免れないLEDアレイ使わずに、解像度を確保でき
る真空蛍光管アレイを使用するために、高解像度で小型
の装置を実現することができる。
【0310】記録動作について図9を用いて以下に詳述
する。
【0311】LEDアレイ133aを有する赤色光源プ
リントヘッド130a、真空蛍光管アレイ133bを有
する緑色光源プリントヘッド130b及び真空蛍光管ア
レイ133cを有する青色光源プリントヘッド130c
は印画紙Paの搬送方向に併設されている。これらプリ
ントヘッドはプリントヘッド制御部140によって画像
データに応じた露光制御をなされると、照射光はセルフ
ォックレンズアレイ131a、131b、131cによ
って印画紙Pa上に結像し、各色成分が記録される。な
お、緑色光源プリントヘッド130b、青色光源プリン
トヘッド130cには色分解用の黄色フィルタ132b
と青フィルタ132cがそれぞれ挿入されている。各プ
リントヘッドに光量調整のためのNDフィルタなどを必
要に応じて加えても良い。
【0312】緑色の色分解に黄色フィルタ32bを用い
ているのは図8からも理解されるように黄色フィルタが
緑色フィルタより緑光の透過率が高いからである。一般
に、青色、緑色、赤色の色分解用のフィルタとしてはお
およそ400nm〜700nmの可視光領域においてお
およそ500nmより短波長側を主に透過する青色フィ
ルタ、おおよそ500nm〜600nmの間を主に透過
する緑色フィルタ、おおよそ600nmより長波長側を
主に透過する赤色フィルタが用いられている。
【0313】尚、上記黄色フィルタは一般的に黄色フィ
ルタ又はYフィルタと呼ばれて市販されているもので、
例えば、英国リーフィルターズ社製のLEEフィルタH
T015(Yフィルタ)は、550nmの波長で50%
以上の透過率があり好ましく用いることができる。即
ち、550〜700nmの波長で50%以上の透過率、
400〜480nmの波長で5%以下の透過率のフィル
タが好ましい。また、青色フィルタについても同様に、
英国リーフィルターズ社製のLEEフィルタ181(B
フィルタ)は、430nmの波長で30%以上の透過率
があり好ましく用いることができる。このように、市販
のフィルタを用いることができるので装置を安価にする
ことができる。図8に示すように、青色、赤色の波長領
域に挟まれた緑色フィルタは必然的にバンドパス型とな
り、青色、赤色両方の光漏れを抑止するためにピーク透
過率も小さくなり、真空蛍光管アレイ133bの緑色光
を効率的に取り出すことはできない。これに対して黄色
フィルタはおおよそ500nmより長波長側を透過する
ために、真空蛍光管アレイ133bの緑色光を効率的に
取り出すことができる。
【0314】ただし、黄色フィルタは同時に赤色光も透
過してしまうが、図7に示すように印画紙Paは赤色の
感度が極端に低いため赤色が発色することはないのであ
る。従って、印画紙Paの記録に真空蛍光管アレイ13
3 bを採用したことで黄色フィルタ132 bを使用
できるので、その結果、緑色の露光効率を上げることが
可能となり、さらに高速で高画質な露光が可能となっ
た。
【0315】〔記録動作〕印画紙Paに1ライン分のカ
ラー記録を行なう動作について図6及び図9を用いて説
明する。
【0316】まず、プリントヘッド制御部140は各プ
リントヘッドに対して1ライン分の赤色画像データ、緑
色画像データ、青色画像データを転送する。回転ドラム
11は一定速度で印画紙Paを搬送しており、図9に示
す印画紙Pa上のa点が赤色光源プリントヘッド130
aの結像点に到達した時に、プリントヘッド制御部14
0の制御によって赤色光源プリントヘッド130aが画
像データに応じた露光を行なって赤色画像データを印画
紙Pa上に記録する。
【0317】そして、印画紙Paが順次搬送されるのに
伴い、a点がそれぞれ緑色光源プリントヘッド130b
の結像点(2)、青色光源プリントヘッド130cの結
像点(3)に到達するタイミングに合わせて上記同様な
露光制御が行なわれてカラー記録をa点上に行なう。こ
のような動作を繰り返し行なうことで印画紙Pa上の所
定の領域についてカラー画像の記録を2次元に行なうこ
とができる。
【0318】前記タイミングは、各色プリントヘッドの
間隔と、印画紙Paの搬送速度によって予め決定される
ものであり、予めこのタイミングが装置に記憶されてい
る。前記プリントヘッドの間隔、又は、搬送速度に変更
が生じれば、合わせて前記タイミングが変更される。
【0319】また、各プリントヘッドは、図9に示す当
該プリントヘッドのセルフォックレンズの印画紙Paに
対向する面から印画紙Paの表面までの距離H1が、2
mm以上であり、図9に示す当該プリントヘッドの印画
紙Paへの最近接面から印画紙Paの表面までの距離H
2が6mm以下になっており、これにより、印画紙Pa
を安定的に通過させることを容易としつつも、充分な照
度で露光することができる。
【0320】また、図55に示すプリントヘッドの場
合、当該プリントヘッドのセルフォックレンズの印画紙
Paに対向する面から印画紙Paの表面までの距離H1
と、当該プリントヘッドの印画紙Paへの最近接面から
印画紙Paの表面までの距離H2とが、2mm以上6m
m以下の同じ距離になっており、これにより、印画紙P
aを安定的に通過させることを容易としつつも、充分な
照度で露光することができる。
【0321】〔プリントヘッド制御部〕ここで、前記プ
リントヘッド制御部140を詳細に説明する。
【0322】図10は1色分の記録ヘッドの画像データ
書き込み動作を説明するための駆動制御回路ブロック図
である。この図において、プリントヘッド制御部140
は、各色毎に12ビットのデジタル値で階調を表した画
像データが入力されると、補正処理部60からの記録素
子の発光特性を補正するための補正データに基いて画像
データに対して補正処理を行い、個々の記録素子に対す
る1ライン画素分のシリアルのデジタル画像データに変
換するとともに、画像ビットデータをラッチ回路82へ
の転送するためのセットパルス信号と、発光時間を制御
するためのイネーブル信号を生成して1色分のプリント
ヘッド130に出力する。ここで画像ビットデータは、
画像データのうちの特定ビットデータのことである。
【0323】プリントヘッド130は、プリントヘッド
制御部140から1ライン分の画像ビットデータとして
まずMSB(最上位ビット)のデータがシフトレジスタ
81に転送されると、セットパルス信号をラッチ回路8
2に入力し、そのセットパルス信号に同期してMSBの
データをラッチ回路82に1ライン分まとめてラッチす
る。そして階調に応じた幅のイネーブル信号をドライバ
回路に入力することで、イネーブル信号の時間幅の区間
に一列または複数列のアレイ状に配列された記録素子の
各記録素子毎に駆動制御して、ラッチされた画像データ
に応じた発光を行わせる。 すなわち、ラッチされたデ
ータが“1”である画素に対応させて、ドライバ回路8
3が選択的に記録素子アレイ84に対して駆動信号を送
出し、イネーブル信号の時間幅だけ発光させる。照射光
はセルフォックレンズアレイ85を介して印画紙Paに
結像し、潜像を形成する。このような処理をMSBから
LSB(最下位ビット)まで順次全ビットに対して行う
ことで1ライン分の記録を終了する。ビットの順番はL
SBから処理を始めても他の順番でもよく、限定されな
い。なお、以上1色について説明したが、3色とも同様
の制御が行われる。
【0324】尚、ビット位置に応じたイネーブル信号の
生成方法については、後で詳細に説明する。
【0325】〔プリントヘッド制御部の動作〕図11は
プリントヘッド制御部140の詳細ブロック回路図であ
り、これによりプリントヘッド制御部140の動作を以
下説明する。
【0326】まず、乗算器87は、前記補正処理部60
で得られる発光特性の補正データと、画像データとを乗
算することで画像データを補正して、インターフェース
88に出力する。CPU89はインターフェース87を
介してカウンタ90に1ライン分の画素をカウントする
カウント初期値をセットしてカウンタ90を起動すると
ともに、入力切換用のデマルチプレクサ91を制御す
る。これを受けてカウンタ90はカウントを開始してカ
ウント値をデマルチプレクサ91に出力すると、そのカ
ウント値に基いて画像データの各画素について12ビッ
トで構成される濃度値に展開処理して12ビット×1ラ
イン分の画像データとしてラインメモリ92に書き込
む。
【0327】1ライン目の画像データのラインメモリ9
2への書き込みが終了すると、ラインメモリ92からマ
ルチプレクサ93に1ライン目の画像ビットデータがM
SBからLSBまで順次出力されプリントヘッド130
へ転送される。一方、2ライン目の画像データはデマル
チプレクサ91によって出力経路を切り換えられてライ
ンメモリ94の方へ書き込まれる。このように、現ライ
ンの画像データをプリントヘッド130へ転送している
間には、次ラインの画像データが展開処理されて他方の
ラインメモリに書き込む処理を繰り返して行っているた
めに、ライン毎の画像データは展開処理によって時間的
に停滞することなく継続して出力することができる。
【0328】カウンタ95はCPU89の制御をもとに
画像ビットデータのマルチプレクサ93への転送時間を
カウントしてカウントアップ信号をセットパルス信号発
生回路96に出力すると、セットパルス信号発生回路9
6は画像データがプリントヘッド130に転送終了した
タイミングでセットパルス信号を発生してプリントヘッ
ド130に出力するとともに、イネーブル信号発生回路
97にもセットパルス信号を出力する。
【0329】一方、カウンタ98はCPU89の制御の
下に予め12ビットの各ビット毎に割り付けられた濃度
値に対応するイネーブル時間をカウントしてイネーブル
信号発生回路97に出力すると、イネーブル信号発生回
路97は、12ビットのMSB(最上位ビット)からそ
のビットに対応するイネーブル時間を持つイネーブル信
号をセットパルス信号の発生を受けて発生し、プリント
ヘッド130に出力するとともに、CPU89にも出力
する。そして、CPU89はこれを受けて次のセットパ
ルス信号を発生すべくカウンタ95を制御する。こうし
た一連の動作を繰り返すことでセットパルス信号、イネ
ーブル信号及び画像ビットデータは1ライン毎にMSB
からLSBまで順次相互にタイミングが取られてプリン
トヘッド130に出力される。
【0330】図12は前記補正処理部60の概略ブロッ
ク回路図であり、これにより補正処理部60の動作を以
下説明する。
【0331】受光センサ駆動系102は受光センサ制御
部101の制御のもとに受光センサ105の受光制御を
行う。すなわち、印画紙Paの記録が開始される前に受
光センサ105を色毎に設けられた3個のプリントヘッ
ド130の結像位置に移動させて、1記録素子毎の発光
を受光する順次受光を行う。
【0332】受光センサ105から出力されたアナログ
電気信号は増幅回路104で増幅され、続いてA/D変
換器115でデジタル電気信号に変換されてメモリ11
7に記憶される。次に補正データ演算部118にて必要
に応じた演算処理(該演算処理の内容については後述す
る)が施され、補正データが算出されて、補正メモリ1
16に入力され記憶される。または、外部より補正メモ
リ116に補正データを入力して記憶させてもよい。補
正メモリ116からプリントヘッド制御部140へ、受
光強度に対応した補正データが出力されるようになって
いる。
【0333】図13はプリントヘッド制御部140から
記録ヘッド130bに出力される出力信号のタイミング
チャートである。各画素について12ビットで構成され
る画像データのうち、まず1ライン分のMSBが出力さ
れて記録ヘッド130bに転送された後、セットパルス
信号とイネーブル信号が出力される。ここで、1つの記
録素子に対してMSBからLSBまでの全てのイネーブ
ル信号に対するラッチデータすなわちビット値が“1”
であって発光を生じさせた場合が最大露光時間となり、
最大濃度を与えることなる。イネーブル信号間のインタ
ーバル時間は48μsecと設定している。他の記録ヘ
ッド130a、130cについても同様の制御が行われ
る。
【0334】このときの各色毎のイネーブル信号の時間
幅は、各ビット毎に図14に示す通りに設定されている。
【0335】〔画素間補正〕次に画素間補正について説
明する。
【0336】多数の記録素子をアレイ状に並べた光源を
用いる際、画素毎に発光量の変動が存在し、ハロゲン化
銀感光材料などの連続調を再現する記録媒体に記録する
場合は、発光量に応じた濃度ムラとなって画質を大きく
劣化させてしまう。そのため、画素毎に発光量をコント
ロールし、発光量の変動を抑制する必要がある。かかる
発光量の変動を抑制するための画像データの補正を、本
実施例では画素間補正というものとする。
【0337】ここで、前述の実施形態で示した、プリン
トヘッド130 の順次受光による光量測定に基づく補正デ
ータの算出に代えて、以下の補正方式に基づき記録ヘッ
ドの記録素子毎の特性のばらつき補正データを算出し、
画像データを補正することも可能である。
【0338】「補正方式−1」 1)印画紙Pa上の濃度値が約1.0となる画像データ
値で全記録素子を発光させ、印画紙Paに露光、現像処
理を行い補正用のプリント画像を得る。
【0339】2)上記操作で得られた補正用プリント画
像を濃度測定装置(コニカマイクロデンシメータPDM
−5 TYPE BR:コニカ株式会社製)を用いてプ
リントヘッド130の記録素子配列方向に濃度測定を行
い、濃度データを得る。
【0340】3)図15は以上のようにして得られた濃度
データの1例を示し、このデータは、各記録素子の位置
に対して濃度データがピークを示す形状となっており、
これに基づき全記録素子(n個)についてそれぞれ濃度
ピーク位置(i)を検出する。
【0341】4)上記で得られたピーク位置(i)の前
後に位置する数データ(ここでは前後8データ)をピー
ク濃度データと合わせて積算し、ピーク位置毎に積算濃
度(Di)を算出する。
【0342】5)得られた積算濃度(Di)の平均値を
求め、基準積算濃度(Dφ)とする。
【0343】
【数1】
【0344】6)別途、印画紙Pa上の濃度値が約0.
8になる画像データ値S1と、印画紙Pa上の濃度値が
約1.2になる画像データS2を求め、濃度と画像デー
タの係数αを以下のようにして求める。
【0345】
【数2】
【0346】7)上記を基に補正データ(Ci)を以下
のように算出し、補正メモリ116に保存する。
【0347】
【数3】
【0348】尚、前記補正データの算出は、各プリント
ヘッド130 毎にそれぞれ同様にして行なうことが可能で
ある。
【0349】〔ビット分割多重露光方式〕次に、記録素
子アレイに対する信号送出の好ましい方式であるビット
分割多重露光方式について説明する。
【0350】図16は、前記ビット分割多重露光方式の
説明に用いる画像記録制御部の構成ブロック図であり、
同様な回路構成が各色毎に備えられるものとする。
【0351】画像データインターフェース及びデータ処
理回路240により処理された画像データは、画像デー
タ搬送部203を介してプリントヘッド用制御回路22
1(及び222,223)に入力される。該プリントヘ
ッド用制御回路221(及び222,223)より出力
された信号がプリントヘッド208(及び208A,2
08B)に画像データとして各々入力される。
【0352】詳しくは、先ずプリントヘッド用制御回路
221より信号搬送部205を介して画像データである
データ信号、クロック信号がプリントヘッド208内の
シフトレジスタ209に、プリントヘッド用制御回路2
21より信号搬送部206を介してロードパルス信号
(図10に示すセットパルス信号)がラッチ回路210
に、プリントヘッド用制御回路221より信号搬送部2
07を介してストローブ信号(図10のイネーブル信号
に相当し、該ストーローブ信号がアクティブの間駆動す
る)をゲート211に各々入力する。以上の様に構成さ
れたプリントヘッド208は矢示の様にシフトレジスタ
209、ラッチ回路210、ゲート211の順序で信号
を伝達し、駆動回路212を経て記録素子アレイ(プリ
ントヘッド)213を作動させる(プリントヘッド用制
御回路222,223でも同様に作動させる)。
【0353】図17は、図16のプリントヘッド用制御
回路221より出力される前記クロック信号、データ信
号、ロードパルス信号、ストローブ信号の各信号の1ス
テップ内に於けるデータ信号タイミングを示す。先ずク
ロック信号に同期してデータ信号のNo.1、No.
2、No.3、No.4、・・・No.nの内容がシフ
トレジスタ209に格納される。次にロードパルス信号
と同時にシフトレジスタ209の全内容がラッチ回路2
10に一時記憶される。そしてストローブ信号が動作状
態(駆動時間)にある間、ラッチ回路210の内容が該
ラッチ回路210のNo.1〜No.nの内、No.1
に対応する記録素子アレイ213内の素子が、駆動回路
212により選択的に駆動される。
【0354】図18は、前記記録素子アレイ213が例
えばLEDアレイ素子の如き発光素子である場合の発光
タイミングを、前記図17のデータ信号タイミングで制
御した時の状態を示す。各々発光素子No.を素子N
o.1,素子No.2,素子No.3・・・を縦軸で示
し、ステップ1,2,3,4・・・を横軸(時間軸方
向)で示す。各素子No.のステップ1,2,3,4・
・・における駆動状態を、A,B,C,Dの4種の駆動
モードで示している。
【0355】図19は画像データに応じて図18に示す
4種の駆動モードA,B,C,Dに対する駆動,非駆動
を示すものであり、○は駆動、×は非駆動、△は対象ビ
ットの内容に応じて駆動することを示す。
【0356】前記図18,図19から、近傍領域の濃度
水準が、濃度信号域境界であるデータが64以下の場合
は、最近接駆動素子間隔を4とし、濃度信号域境界であ
るデータが128以下場合は、最近接駆動素子間隔を2
とする構成となっている。ここで、前記最近接駆動素子
間隔とは、同時に発光している素子同志の間隔を言い、
例えば駆動素子の隣接2素子が駆動していない場合で、
その隣の素子が駆動している場合は、最近接駆動素子間
隔=3とする。濃度信号域境界とは、濃度信号値がとり
得る値の全範囲をその大小関係により、それぞれ連続し
た信号値の領域からなる複数のブロックに区分した時の
最も小さい信号値を含むブロックを除く各ブロックの最
小の信号値をいう。
【0357】前記近傍領域とは、最近接駆動素子間隔を
少なくとも数個は含む領域とし、画像全体から見れば局
所的な領域であって、一般的には濃度水準が比較的揃っ
ている領域である。例えば画像全体をA4サイズ程度と
し、300〜400dpiの記録を行う場合に於いて
は、10〜20画素、又は1〜2mm程度以内の領域を
想定する。
【0358】前記ステップ1,2,3,4・・・に対応
した4種の駆動モードA,B,C,Dは、対象ビットが
第5ビットで、これは1ステップの発光時間を32mク
ロックとして駆動する(計32m×4)。次に示したス
テップ5,6,7,8に対応したA,B,C,Dは、対
象ビットが第4ビットで、これは1ステップの発光時間
を16mクロックとして駆動する(計16m×4)。次
にステップ9,10,11,12に対応した駆動は、対
象ビットが第3ビットで、これは1ステップを発光時間
が8mクロックとして駆動する(計8m×4)。以下前
記同様に、図示しないが対象ビットが第2ビットで、こ
れは1ステップの発光時間が4mクロックで駆動する
(計4m×4)。更に、第0ビット(LSB)迄対象ビ
ットを移しながら各対象ビットの4ステップを計24ステ
ップで発光し、その後、光量調整のため、適当に非発光
時間をおいて1ラインの記録を終了する。尚、図18にお
いて、第nビットとは8ビットの画像データの内、2n
の重みを有する桁の値に対応する。
【0359】各ビット毎の4種の駆動モードABCDの
順は、図18の実施例に限定されるものではない。例え
ば、素子No1がABCDの順、No2がDABCの
順、No3がCDABの順、No4がBCDAの順など
でも良い。
【0360】隣接する素子間で、同一ステップで同一駆
動モードとならないようにすることが、隣接素子の影響
を受け難いという点で好ましい。更に、同一ステップで
の駆動モードとなる素子間隔が大きい方が好ましく、4
つのモードの場合は、上記間隔を4とすることが最も好
ましい。また、各ビット毎の駆動モードの順序は、異な
っても良いが、同一の方が制御が単純になり、好まし
い。また、駆動モード数は4種に限定されない。また、
最近接駆動素子間隔は本実施例の構成に限定されず、例
えば、すべての画像データに対して2以上の同一値にす
るなどでも良い。本実施例では、記録素子アレイとして
真空蛍光管アレイを用い、記録媒体としての感光材料
は、塩化銀粒子を使用したカラー印画紙Pa(ネガペー
パー)を用いるものとし、プリントヘッド素子数nは、
n=640、各データ範囲は0〜255(8ビット)と
する。
【0361】〔信号送出手段〕次に図20に示した真空
蛍光管アレイに対する信号送出手段を説明する。
【0362】図16と同様に、プリントヘッド用制御回
路221(222,223)より出力される間、第1ス
テップでデータ信号をクロック信号に同期してD0,D
1,D2,・・・,D639迄送出し、ロードパルスを
1回発生させる。次にロードパルス終了後、ストローブ
信号が32mクロックアクティブとなる。次に第2ステ
ップ内で、D640,D641,D642,・・・,D
1279迄送出し、ロードパルスを1回発生させ、次に
前記同様ストローブ信号がロードパルス終了後、32m
クロックアクティブとなる。次に第3ステップ内で、D
1280,D1281,D1282,・・・,D191
9迄送出し、D1919ででロードパルスを1回発生さ
せ、次に前記同様ストローブ信号がロードパルス終了
後、32mクロックアクティブとなる。次に第4ステッ
プ内で、D1920,D1921,D1922,・・
・,D2559迄送出し、D2559ででロードパルス
を1回発生させ、次に前記同様ストローブ信号がロード
パルス終了後、データ信号迄32mクロックアクティブ
となる。以上図示の説明を行ったが、以下第5ステッ
プ、第6ステップと続けて作動する。
【0363】〔信号送出手順〕次に前記信号送出手順を
演算による出力符号で表す。
【0364】n素子目の第xビットをD−n[x]と表
す。n=1,2,3,・・・,639、x=7(MS
B),6,・・・,0(LSB)とする。&はAND
(論理積)演算。|はOR(論理和)演算を表す。
【0365】 D0=D−0[7]|D−0[6]|D−0[5] D1=D−1[7]&(D−1[6]|D−1[5]) D2=D−2[7]|(D−2[6]&D−2[5]) D3=D−3[7]&D−3[6]&D−3[5] D4=D−4[7]|D−4[6]|D−4[5] D5=D−5[7]&(D−5[6]|D−5[5]) D6=D−6[7]|(D−6[6]&D−6[5]) D7=D−7[7]&D−7[6]&D−7[5] ・ ・ ・ D636=D−636[7]|D−636[6]|D−636[5] D637=D−637[7]&(D−637[6]|D−637[5]) D638=D−638[7]|(D−638[6]&D−638[5]) D639=D−639[7]&D−639[6]&D−639[5] D640=D−0[7]|(D−0[6]&D−0[5]) D641=D−1[7]&D−1[6]&D−1[5] D642=D−2[7]|D−2[6]|D−2[5] D643=D−3[7]&(D−3[6]|D−3[5]) D644=D−4[7]|(D−4[6]&D−4[5]) D645=D−5[7]&D−5[6]&D−5[5] D646=D−6[7]|D−6[6]|D−6[5] D647=D−7[7]&(D−7[6]|D−7[5]) ・ ・ ・ D1276=D−636[7]|(D−636[6]&D−636[5]) D1277=D−637[7]&D−637[6]&D−637[5] D1278=D−638[7]|D−638[6]|D−638[5] D1279=D−639[7]&(D−639[6]|D−639[5]) D1280=D−0[7]&(D−0[6]|D−0[5]) D1281=D−1[7]|D−1[6]|D−1[5] D1282=D−2[7]&D−2[6]&D−2[5] D1283=D−3[7]|(D−3[6]&D−3[5]) D1284=D−4[7]&(D−4[6]|D−4[5]) D1285=D−5[7]|D−5[6]|D−5[5] D1286=D−6[7]&D−6[6]&D−6[5] D1287=D−7[7]|(D−7[6]&D−7[5]) ・ ・ ・ D1916=D−636[7]&(D−636[6]|D−636[5]) D1917=D−637[7]|D−637[6]|D−637[5] D1918=D−638[7]&D−638[6]&D−638[5] D1919=D−639[7]|(D−639[6]&D−639[5]) D1920=D−0[7]&D−0[6]&D−0[5] D1921=D−1[7]|(D−1[6]&D−1[5]) D1922=D−2[7]&(D−2[6]|D−2[5]) D1923=D−3[7]|D−3[6]|D−3[5] D1924=D−4[7]&D−4[6]&D−4[5] D1925=D−5[7]|(D−5[6]&D−5[5]) D1926=D−6[7]&(D−6[6]|D−6[5]) D1927=D−7[7]|D−7[6]|D−7[5] ・ ・ ・ D2556=D−636[7]&D−636[6]&D−636[5] D2557=D−637[7]|(D−637[6]&D−637[5]) D2558=D−638[7]&(D−638[6]|D−638[5]) D2559=D−639[7]|D−639[6]|D−639[5] 以上のAND演算と、OR演算は、図21(a),
(b),(c),(d)に示すゲート回路で行う。図2
1(a)はy=a&b&cのAND演算を行い、図21
(b)はy=a|b|cのOR演算を行い、図21
(c)はy=a&(b|c)のOR演算とAND演算を
行い、図21(d)はy=a|(b&c)のAND演算
とOR演算を各々行なう。
【0366】以上の信号送出をD−n[5]の代わりに
D−n[4]として繰り返す。但し、ストローブ信号は
各16mクロックとする。(図18の第4ステップ以降
の第5ステップ〜第8ステップ)。
【0367】更に、信号送出をD−n[5]の代わりに
D−n[3]として繰り返す。但し、ストローブ信号は
各8mクロックとする。(第9ステップ〜第12ステッ
プ)。
【0368】更に、信号送出をD−n[5]の代わりに
D−n[2]として繰り返す。但し、ストローブ信号は
各4mクロックとする。(第13ステップ〜第16ステ
ップ)。
【0369】更に、信号送出をD−n[5]の代わりに
D−n[1]として繰り返す。但し、ストローブ信号は
各2mクロックとする。(第17ステップ〜第20ステ
ップ)。
【0370】更に、信号送出をD−n[5]の代わりに
D−n[0]として繰り返す。但し、ストローブ信号は
各mクロックとする(第21ステップ〜第24ステッ
プ)。この後、前記記録素子アレイ213の発光タイミ
ングと、光量調整用非発光時間(ウエイト時間)をお
く。以上の操作で24ステップ+ウエイトで1ライン分
の信号送出が完了する。ウエイトを時間を除く合計クロ
ック数は、{(640+1)×6+32m+16m+8
m+4m+2m+m}×4=15384+252mとな
る。
【0371】但し、本実施例では、データ信号及びロー
ド信号の送出は、1クロックとし、データ信号の送出
と、ストローブ信号の送出は時間的に重ねないようにす
る。従って、前記(640+1)×6は、6回(=24
ステップ/4ステップ)におけるデータ信号及びロード
信号の送出に要するクロック数である。
【0372】データと露光時間、及び最近接発光素子間
隔の相関を図22に示す。
【0373】〔プリントヘッドの同期制御〕次に、図2
3に基づいて各プリントヘッド(記録素子アレイ)の同
期制御について説明する。
【0374】赤色光源プリントヘッド230Rは動作ク
ロックCLK−Rで駆動され、緑色光源プリントヘッド
230Gは動作クロックCLK−Gで駆動され、青色光
源プリントヘッド230Bは動作クロックCLK−Bで
駆動される。
【0375】赤色光源プリントヘッド制御部241R、
緑色光源プリントヘッド制御部241G、青色光源プリ
ントヘッド制御部241Bは、それぞれ、動作クロック
CLK−R、クロックCLK−G、クロックCLK−B
を発生し、各々のクロックに基づいて前述のように、各
プリントヘッドを制御し、各々対応する画像データに応
じた階調画像の記録を行う。
【0376】各プリントヘッド制御部241R、241
G、241Bの上記動作は画像の1ラインの記録毎に各
々同期制御部242からのRタイミング信号S−R、G
タイミング信号S−G、Bタイミング信号S−Bによっ
てタイミングがとられて同期制御される。図24は緑色
光源プリントヘッド制御部241Gの動作であり、同期
制御部242よりGタイミング信号S−Gを受けると、
1ライン分の画像ビットデータ(MSB)の緑色光源プ
リントヘッド230Gへの転送を開始し、前記の一連の
1ライン記録動作を動作クロックCLK−Gに基づいて
記録動作時間tgの間行った後、次のタイミンク信号S
−Gを受けるまで待機状態となる。なお、赤色、青色に
関しても同様の動作を行う。また、図24に示す制御に
おいては、各ビット毎に割り付けられた濃度値に対応す
るイネーブル時間で発光させる構成としてある。
【0377】t0は1ラインの記録サイクルであり、こ
こでは30mm/secの搬送速度で等速に搬送されて
いる印画紙PaPに300dpiの画素密度で露光を行
う場合として2.82msecと設定している。
【0378】同期制御部242はt0のサイクルで、1
ラインの記録ごとに各タイミング信号S−R、S−G、
S−Bを各プリントヘッド制御部241R、241G、
241Bに送り、3色の同期制御を1ライン毎に行う。
【0379】ここで、各光源は等速で搬送される印画紙
PaPの搬送方向に対して図25に示すような間隔で並
設されてユニット239に取り付けられている。即ち、
赤色光源プリントヘッド230Rに対して緑色光源プリ
ントヘッド230G、青色光源プリントヘッド230B
は、それぞれd1+(1/4)画素、d2画素のヘッド
ギャップを持っている。ここで、d1、d2は整数であ
り、青色光源プリントヘッド230Bは搬送方向の記録
画素ピッチ(例えば、300dpiの場合は約85μ
m)の整数倍のヘッドギャップであるが、緑色光源プリ
ントヘッド230Gは、整数倍より1/4画素分ズレて
いることを示している。
【0380】このような各プリントヘッド230 の配
置における3色同期制御の具体例を図26のタイミング
チャートに示す。
【0381】同期制御部242は、Rタイミング信号S
−R、Bタイミング信号S−Bを同時に、そしてGタイ
ミング信号S−Gを上記1/4画素のズレに対応してt
0/4タイミングを遅らせて、それぞれ対応する各プリ
ントヘッド制御部241R、241G、241Bに送
る。
【0382】これにより、RとBは同時に、Gはt0/
4遅れて1ラインの記録動作が開始され、印画紙PaP
上での各色のライン毎の記録の開始位置が等しくなる。
【0383】なお、記録される1ラインの画像データは
上記ヘッドギャップにおける記録画素ピッチの整数倍の
量d1,d2に対応して、R画像がnライン目の記録時
には、G画像、B画像はそれぞれn−d1ライン目、n
−d2ライン目の記録を行うように制御している。
【0384】この同期制御を1ライン毎に行いながら画
像を記録することにより、印画紙PaP上に1ライン毎
に色ズレの少ない記録を行うことができるので、各色の
1ラインの記録サイクルの周期のズレの蓄積が起こら
ず、色ズレの目立たない高画質なカラー画像を得ること
ができる。
【0385】また、動作クロックCLK−R、CLK−
B、CLK−Gが等しいプリントヘッドを用いる場合に
おいても、各動作クロックを厳密に等しく調整する必要
がなく、装置コストを下げることができる。
【0386】また、各動作クロック間の調整が軽減され
ることにより、装置コストを上げることなく、異なる動
作クロックのプリントヘッドを組み合わせて用いること
が可能となり、プリントヘッド選択の自由度が上がり、
記録媒体に適した装置を安価に構成することが可能とな
る。特にカラー銀塩印画紙PaPの場合は各感光層の感
度や波長が大きく異なるため、本発明により、各色感光
層の感度、波長に適したプリントヘッドを適した動作ク
ロックで動作させて用いることにより、装置コストを上
げることなく、銀塩感材の高画質を生かした色ズレの目
立たない高画質なカラー画像を得ることができる。
【0387】また、図26では、同期制御部42は各色
のライン毎の印画紙PaP上での記録の開始位置が等し
くなるように各タイミング信号S−R、S−G、S−B
を出力する動作を示したが、これに限定されず、1ライ
ンの記録内の特定のタイミングが同一になる制御であれ
ばよい。
【0388】特に、各色のライン毎の記録動作時間t
r、tg、tbの半分、すなわち、tr/2、tg/
2、tb/2における印画紙PaP上での記録位置を等
しくするように各タイミング信号を出力することによ
り、各ライン毎の各色ドットの位置がより正確に重なる
ことにより、より色ズレの少ない高画質な画像となり好
ましい。
【0389】図27は、同期制御部242からの各タイ
ミング信号S−R、S−G、S−Bの出力タイミングを
ライン終了信号S1に基づいて行う場合の例である。ラ
イン終了信号S1とは、赤色光源プリントヘッド230
Rの1ラインの記録サイクル(t0)の終了時に赤色光
源プリントヘッド制御部241Rより、同期制御部24
2へ出力される信号である。この場合は、動作クロック
CLK−Gを変えたり、待機時間Wrを変えたり、各ビ
ットのイネーブル信号の期間を変えて記録デューティー
を変えたり、赤色光源プリントヘッド制御部241Rの
調整のみを行うことにより、1ライン毎の各色の同期制
御を保ち、各色の1ラインの記録サイクルの周期のズレ
の蓄積による色ズレを抑えた状態で、1ラインの記録サ
イクル(t0)を1色のみの調整により簡便に調整する
ことができ好ましい。
【0390】また、各タイミング信号S−R、S−G、
S−Bが同じタイミングの場合は、同期制御部242を
介さずにS1を直接S−R、S−G、S−Bとして各プ
リントヘッド制御部に送るようにすると、構成が簡単に
なり、より好ましい。
【0391】また、図27のS1の代わりに、搬送制御
部250からの搬送位置信号S2を用いることにより、
印画紙PaPの搬送された位置と露光のタイミングをと
ることができるため、搬送速度ムラがあっても正確に各
色の像の位置を制御することができ、好ましい。搬送位
置信号S2としては、搬送ローラの回転角度をロータリ
ーエンコーダーで検知することにより印画紙Paの搬送
位置を1ライン毎に検知することにより得る方法などが
ある。
【0392】〔プリントヘッドの構成〕次に、プリント
ヘッドの構成についての別の実施例を以下に説明する。
【0393】図28に示すように、各色の露光部は、1
ラインの記録を行なうのに充分な長さとなるように、1
ライン分の記録長に満たない長さの同色のプリットヘッ
ドを複数千鳥状に並設して構成しても良い。
【0394】図28において、赤色露光部300Rは、
記録素子であるLED7Rをライン状に並べたLEDア
レイを使用した赤色用プリントヘッド301Rにより構
成されている。LEDアレイは、LED7Rが略一直線
状に配列されているものであればよく、各LEDが図2
9のように千鳥状に配列されていてもよい。
【0395】緑色露光部300G及び青色露光部300
Bは、比較的高輝度、高速応答でカラーフィルタで容易
に色分解できる真空蛍光プリントヘッド(VFPH)を
用いている。緑色用プリントヘッド301G,302G
及び青色用プリントヘッド301B,302Bが、各色
毎に、プリントヘッドがプリントヘッドのライン方向に
重なる領域をもって平行に設置されている(図30参
照)。
【0396】また、緑色用プリントヘッド301G,3
02Gの光路にはイエローフィルタ、青色用プリントヘ
ッドの光路にはブルーフィルタを挿入し、色分解露光が
行なえるようにしている。
【0397】前述のような同色の2つのプリントヘッド
の配置によって、緑色露光部300Gを構成する緑色用
プリントヘッド301Gと302Gとでは、カラー印画
紙Paの搬送方向(図28の矢印方向)にプリントヘッ
ド間隔に相当する位置ずれとプリントヘッドのライン方
向の位置ずれがある。これらの位置のずれの補正は、後
述するように、CPU340Gから緑色用Addres
s and BusSelector306Gを制御す
ることにより行われる。青色用プリントヘッドについて
も同様にプリントヘッド制御部339のCPU340B
でコントロールする。出力の同期に関しては外部クロッ
クを用い搬送スピードに応じた分周を行って発光タイミ
ング信号を作ることにより行われる。また、緑色用プリ
ントヘッド301G,302Gおよび青色用プリントヘ
ッド301B,302Bに用いられている真空蛍光プリ
ントヘッドの各素子もLEDアレイと同様に千鳥状に配
列されていてもよい。
【0398】前記プリントヘッド間隔(素子列方向に直
交する方向での間隔)に相当する位置ずれと、プリント
ヘッドのライン方向(素子列方向)の位置ずれは、図3
1に示すような特性の相対位置情報として予め記憶させ
ておくことが好ましい。ライン方向(素子列方向)と
は、図30のx方向であり、記録素子が図29のように
配列されている場合でも、x′方向をいう。
【0399】図31に示す例では、赤色用のプリントヘ
ッド300Rを基準として、他のプリントヘッド301
G,302G,301B,302Bまでの間隔がそれぞ
れ、y1,y2,y3,y4として記憶され、また、赤色用
のプリントヘッド300Rの図31で左端の記録素子を
基準に、他のプリントヘッド301G,302G,30
1B,302Bそれぞれの左端の記録素子までの素子列
方向の距離が、x1,x2,x3,x4として記憶される。
【0400】そして、前記赤色用のプリントヘッド30
0Rを基準とした他のプリントヘッドの位置ずれの情報
に基づき、前記赤色用のプリントヘッド300Rにおけ
る画像記録タイミングを基準として画像データの読み出
しを制御することで、前記前記プリントヘッド間隔やラ
イン方向の位置ずれがあっても、各色の画像がずれるこ
となく記録できる。
【0401】〔画像データの処理の流れ〕次に、画像デ
ータがプリントヘッド制御部339に入力されてから印
画紙Paが露光されるまでの処理の流れを説明する。
【0402】図32は、プリントヘッド制御部339の
概要を示す図である。
【0403】カラー印画紙Paに、主走査方向に解像度
が300dpiで3224画素、副走査方向も同様に3
00dpiで4960画素である画像を記録する場合、
3224×4960画素分の画像データが各色毎にI/
F304に入力される。ただし、主走査方向の画素数
は、プリントヘッドの接続部においてプリントヘッドの
重複記録素子数を変えることにより調節可能である。
【0404】I/F304からは、画像データに加えて
後述する鮮鋭性変換,画素間補正,信号分配,階調補正
等の補正値とプリントヘッド間隙,プリントヘッドのラ
イン方向の画素差,プリントヘッドの接続部における重
複記録素子数(重複画素数)のデータがCPU340に
入力される。そして、必要に応じてCPU340から鮮
鋭性変換値がR,G,Bの色毎に空間フィルタ310に
送られることにより、画像データは空間フィルタ310
によって鮮鋭性変換が行われ、画像データはR,G,B
データ分配回路311により赤色,緑色,青色毎にそれ
ぞれDRAM305R,DRAM305G,DRAM3
05Bに格納される。
【0405】次に、DRAM305Rに格納された赤色
用画像データのうち搬送位置(カラー印画紙Paの搬送
量)に応じて1ライン分のデータを赤色用Addres
sSelector306RによりDRAM305Rの
相当するアドレスから取り出し、階調補正回路131に
送る。緑色用画像データ及び青色用画像データについて
は、緑色用Address and BusSelec
tor306G,青色用Address and Bu
s Selector306Bにより、各色毎に1ライ
ン分の画像データの先頭アドレスから2560画素分の
画像データ380G,380Bと、1ライン分の画像デ
ータの先頭アドレスからプリントヘッドのライン方向の
画素差分を進めた(画像データ380G,380Bから
プリントヘッドの接続部の画素に相当する画像データを
除いた)画像データ381G,381Bとに分けられ、
画像データ380G,380Bは階調補正回路141,
151に、画像データ381G,381Bは階調補正回
路142,152に送られる。また、R,G,Bのプリ
ントヘッド301R,301G,302G,301B,
302Bの搬送方向の位置ずれについても同様の処理が
施されることにより、各色の画像がずれることなく記録
される。
【0406】尚、これらの流れは、色毎に設けられたC
PUであるCPU340R,CPU340G,CPU3
40Bによって制御される。これらの各色毎の1ライン
分の画像データは、必要に応じて、階調補正回路13
1,141,142,151,152を通すことにより
CPU340から送られる階調補正値に応じて階調補正
が、画素間補正回路161,画素間補正・信号分配制御
回路171,172,181,182を制御することに
よりCPU340から送られる階調補正値,画素間補正
値に応じて画素間補正,各色毎に複数のプリントヘッド
への信号分配が行われる。
【0407】その後、画像信号供給手段であるDriv
er191に画素間補正の行われた画像信号が、Dri
ver192,Driver193,Driver19
4,Driver195に画素間補正及び信号分配が行
われた画像信号が供給される。また、転送された画像デ
ータの信号に応じて、搬送方向の初期及び終期部分での
位置ずれ分(アドレス上画像信号がない部分を示してし
まう場合)は各色毎に制御するCPU340R,340
G,340Bから0データをそれぞれのライン分供給す
ることにより補い、各色毎にプリントヘッドによって印
画紙Paが露光される。
【0408】前述の画素間補正データが、画像データに
対し乗算されることによって各素子毎の発光量のばらつ
きを補正するような値であれば、後述する傾斜係数との
乗算により、補正回路を画素間補正用と信号分配用とに
わけることなく、コストを低減できる。
【0409】画素間補正値を算出する際には、算出すべ
きアレイ以外のアレイについては、その電源をオフ状態
とすることが好ましいが、図28に示すように、同色露
光用のアレイを2本平行に主走査方向にずらして千鳥状
に配置する場合には、一方の副露光を与えた状態で画素
間補正値を決定させるようにすることで、残渣の影響を
考慮した補正値を決定させることが可能となる。
【0410】上記のように、画像データの補正値を各記
録素子の光量検出結果に基づいて設定する構成とするこ
とで、結果的に、オリジナル画像データに対する記録素
子の駆動条件が変更されることになる。即ち、画像デー
タに対する発光時間(露光時間)を一定としても、例え
ば光量低下が検出されたときに、オリジナル画像データ
を、より発光時間が長く設定される画像データに補正し
てから発光時間を決定させれば、結果的に、光量低下分
を補うだけ発光時間が延長され、画像データに対する初
期の露光エネルギーが確保されることになる。
【0411】ここで、画像データに対する発光時間の特
性を変更して、光量の変化に対応する構成としても良
い。また、光量変化を補うための駆動条件の変更を、前
記発光時間(露光時間)の変更に限るものではなく、例
えば、プリントヘッドの駆動電圧,駆動電流を変化させ
ることで、同じ発光時間で所期の露光エネルギーが得ら
れるようにしても良い。
【0412】〔傾斜係数の作成方法〕次に傾斜係数の作
成方法について説明する。
【0413】各プリントヘッドの各記録素子に分配する
信号が図33(b)に示すような傾斜となるように傾斜
係数を作成する。プリントヘッドの接続部におけるある
画素の露光量をId,信号分配後の第1のプリントヘッ
ド320の前記画素の露光量をId1,信号分配後の第
2のプリントヘッド321の前記画素の露光量をId2
とする。
【0414】傾斜係数は、プリントヘッドの接続部のプ
リントヘッドが重なっている領域でプリントヘッドのラ
イン方向に対して単調に増加または減少するように設定
され、画像データに対する0.0から1.0の乗算係数
として設定される。図33(b)では8画素の重なり区
間で4画素分を線型に変化させることにより図34に示
すような傾斜係数ができる。ここで、Id1=傾斜係数
1×Id,Id2=傾斜係数2×Idである。
【0415】図33(b)では、Idが1.0となるよ
うに設定されているが、同一画素を第1のプリントヘッ
ド320と第2のプリントヘッド321との2つのプリ
ントヘッドで分配して露光する場合、1つのプリントヘ
ッドで露光する場合よりも、数値上同一露光量であって
も、プリントヘッドのスイッチング特性等により再現さ
れる画素濃度が大きくなったり小さくなったりする場合
がある。このような場合は、適宜、Id を小さく設定
したり大きく設定したりすることにより、1つのプリン
トヘッドで露光した場合と同様の画素濃度を再現するこ
とができる。
【0416】このように、プリントヘッドが重なってい
る部分の記録素子への出力信号を、隣接するプリントヘ
ッドの方向に信号が小さくなるように、すなわち、第1
のプリントヘッド320の場合には、隣接する第2のプ
リントヘッド321の方向である記録素子1001から
1008に向かう方向に露光量が小さくなるように制御
することにより、2つのプリントヘッドの階調再現差を
感じさせずに、重複部の鮮鋭性劣化が少なく、記録長の
長いプリントヘッドを必要とせずに、大サイズの画像を
安価なコストで記録することができる。また、プリント
ヘッド間の記録素子のプリントヘッド長方向の位置ず
れ、すなわち、第1のプリントヘッド320の記録素子
1001と第2のプリントヘッド321の記録素子20
1のプリントヘッド長方向の位置ずれによる鮮鋭性劣化
を防止することができる。記録素子の位置ずれによる鮮
鋭性劣化は、解像度が300dpiの場合、記録素子の
位置ずれの大きさが−0.025〜+0.025mmま
では、実験上人間の視覚で、許容できる。
【0417】また、接続部の重なり部分の大きさが、3
00dpiの解像度で100画素以上、すなわち、約8
mm以上で極端な濃度の不連続性を防止することがで
き、200画素以上、すなわち、約16mm以上、より
好ましくは600画素以上、すなわち、50mm以上
で、さらに、階調再現差を感じない画像記録ができ、記
録素子の位置ずれが0.05mmまでは、人間の視覚で
許容できる。
【0418】図35,図36は、図33(c),(d)
に示す傾斜係数の具体的な傾斜係数である。
【0419】図35の記録素子No.204とNo.2
05、及び、図36の記録素子No.204とNo.2
05のように、プリントヘッド内で傾斜係数が0.0か
ら1.0に変化するオン・オフ駆動される記録素子列が
あると、隣接画素を露光する記録素子が第2のプリント
ヘッドから第1のプリントヘッドに完全に移行してしま
うので、各プリントヘッドの位置、および各プリントヘ
ッドの発光量の精密な調整が行われていないと、露光
後、記録された画像に白筋または黒筋が発生してしま
う。
【0420】〔各記録素子の出力信号の算出方法〕次に
図37を用いて、256階調の画像データを記録する場
合の画素間補正、及び、信号分配された後の各記録素子
の出力信号Sxを求める方法を、以下のS−1〜S−1
0に説明する。
【0421】(S−1)第1のプリントヘッド320,
第2のプリントヘッド321を適当な大きさの重なりを
もって配設し、印画紙Paを各プリントヘッドによって
露光することにより、図37のような方眼チャートを出
力する。なお、各プリントヘッドの平行性に関しても合
わせておく必要がある。
【0422】(S−2)第1のプリントヘッド320と
第2のプリントヘッド321のアドレス0の出力位置の
差の長さを測定し、画素数xとする。
【0423】(S−3)xを補正して線と線が最も重な
る状態で再出力を行い、見た目で線幅がずれていない
(線が太って見えない)ようにヘッド位置を機械的に調
整する。
【0424】(S−4)方眼チャートにより、第1のプ
リントヘッド320と第2のプリントヘッド321との
副走査方向の位置ずれであるヘッド間隔y(ここでは、
画素数)を求める。
【0425】(S−5)第1のプリントヘッド320と
第2のプリントヘッド321との同期をとるために、ヘ
ッド間隔yにより、第1のプリントヘッド320に対す
る第2のプリントヘッド321の露光開始の遅れ時間又
は画素数を求める。
【0426】(S−6)プリントヘッドの接続部におい
てプリントヘッド同士が重なっている重なり領域を設定
し、後述の傾斜係数を作成する。
【0427】(S−7)図38のような各記録素子の出
力信号である露光信号(Sin)に対する感光材料であ
る印画紙Paの濃度(再現濃度D)との関係Sin−D
曲線を各プリントヘッドの各記録素子について求める。
【0428】(S−8)再現濃度Dの最大値Dmaxを
定義し、再現濃度Dを256段階(8bit)の濃度段
階にわけ、各段階に対応する露光信号Sin(ここで
は、露光時間に相当する)を(S−7)で求めたSin
−D曲線である図38から求める。
【0429】(S−9)画像データDinに対し任意の
再現濃度Dが得られるようにDin−D曲線を作成し、
図38のSin−D曲線からSinの値を得る。これを
Dinの0〜255について作成することにより階調変
換テーブルが作成される。なお、Din−D曲線は、図
39(a)に示すように入力信号Dinに対して線形に
してもよいし、記録媒体であるハロゲン化銀感光材料の
特性にあわせて、Dinを露光量の対数に相当するもの
と考え、図39(b)のように変更することができる。
【0430】(S−10)画素間補正、及び、信号分配
後の各記録素子の出力信号Sxを次式により求める。
【0431】Din:8bit→Sin:12bit
(階調変換テーブルによる) Sx=Sin×傾斜係数×画素間補正データ ただし、Sxは、0〜4095の4096レベルの分解
能を有する。
【0432】この階調変換テーブルはプリントヘッドが
1色につき2本以上あるような場合、2つのDin−D
曲線は同一になるように設定される。
【0433】また、記録する前に、2つのプリントヘッ
ドの画像データ−再現濃度特性が一致するように、1つ
のプリントヘッドについて階調補正値を設定し、画像デ
ータに対する再現濃度を画素間補正値で設定することも
可能である。
【0434】次に、図28の画像記録装置で緑色用プリ
ントヘッド301G,302Gおよび青色用プリントヘ
ッド301B,302Bの重なり領域の幅を変化さ、第
1のプリントヘッドと第2のプリントヘッドは、図33
(a)のように設置した。第1のプリントヘッド320
の第2のプリントヘッド321と反対側の端部の記録素
子のアドレスを0として、第2のプリントヘッド321
の方向に向かってアドレスは増加する。第2のプリント
ヘッドも同じ向きの端、すなわち、第1のプリントヘッ
ド側の端部の記録素子のアドレスを0とする。
【0435】そして、重なり領域を100画素,200
画素,300画素,400画素,600画素,800画
素,1000画素と変化させ、図33(b),(c),
(d)のような形状の傾斜係数でそれぞれ300dpi
の画像記録をハロゲン化銀感光材料に行った。重なり領
域が200画素で傾斜係数が図33(b)の形状の場合
の例を図40に示す。
【0436】図33(b)〜(d)の場合で重なり領域
を上記のように変化させた結果、傾斜係数が図33
(c),(d)の形状の場合には、緑色用プリントヘッ
ド301G,302G,青色用プリントヘッド301
B,302Bの位置合わせが正確ではない場合、黒点,
黒筋,または白点,白筋が生じたが、傾斜係数が図33
(b)の形状の場合には、重なり領域が100画素、す
わなち、約8mmの場合には、目視上、多少の濃度ジャ
ンプが認められたが、不自然な白線および黒線の発生は
防止することができる。また、重なり領域が200画素
以上、すなわち、約16mm以上では、緑色用プリント
ヘッド301Gと302Gの接続部分および青色用プリ
ントヘッド301Bと302Bの接続部分,濃度に不連
続な点、そして特に懸念された鮮鋭性劣化は目視上確認
されなかった。特に、重なり領域が600画素以上、す
なわち、約50mm以上では、プリントヘッド間の階調
再現を正確に行わなくても、プリントヘッド間の濃度差
が目視上確認されなかった。これらに比較し、重なり領
域が100画素未満、すなわち8mm未満の場合には、
濃度の連続性が悪い。
【0437】上記同色のプリントヘッドを千鳥状に並設
させる場合でも、上記同様の1ライン毎の同期制御を行
うことにより、印画紙Pa上に1ライン毎に色ズレや、
同色のプリントヘッドの接続位置のズレの少ない記録を
行うことができるので、各プリントヘッドの1ラインの
記録サイクルの周期のズレの蓄積が起こらず、色ズレ
や、接続位置ズレの目立たない高画質なカラー画像を得
ることができる。
【0438】中でも、記録材料にハロゲン化銀カラー感
光材料を用いた場合は、階調特性が軟調であり、また、
露光時、現像処理時の像のにじみなどにより、記録画像
の階調が濃度変調的になるため、図33のように各記録ヘ
ッドの並びの間隔における記録画素密度に対応するライ
ン間隔の整数倍からのズレを補正することなく、各タイ
ミング信号Sa,Sb,Scを出力した場合でも各色の
1ラインの記録サイクルの位相のズレによる色ズレをも
目立たなく上がり高画質な画像をより簡便な方法で得る
ことができ、特に好ましい。
【0439】しかしながら、複数のプリントヘッドを用
いて画像記録を行なう場合、プリントヘッド毎に主走査
方向の解像力が完全に一致しているとは限らず、解像力
に誤差を生じていることが多い。そのような場合、色毎
に画像のずれやにじみが生じるため、画質が大きく劣化
する。このような場合には、特開平8−52078号公
報に示されているような方法を用いることにより、色毎
の画像ずれやにじみを防止することが可能である。
【0440】〔露光ユニット〕ところで、一般に、プリ
ントヘッドの製造方法から、プリントヘッドの基準穴或
いは基準面から実際に発光する画素の位置までの距離
は、50μm〜1mmの機械的な公差が存在する。一
方、例えば、黒文字などのように、画像のエッジ部に高
空間周波数成分が多く含まれているような画像を、カラ
ー感光材料上にいくつかの光源によって露光を与え形成
する場合、光源間の露光位置は正確に合致していること
が必要である。従って、前記機械的公差を何らかの手段
によって調整することが必要である。
【0441】そこで、上記のようにプリントヘッドを複
数用いる場合、予めプリントヘッド間の相対位置、及
び、ピント位置などを調整する検査組立を行い、1つの
露光ユニット内に固定しておく。そして、露光ユニット
を露光部の基準位置に取り付ける。このように、プリン
トヘッドをユニット化することによって、複雑な調整作
業を介することなく、プリントヘッドの取付け交換が可
能となる。更に、プリントヘッドを、接着剤等で露光ユ
ニットに固定しておけば、プリントヘッドと露光ユニッ
トは完全に一体化し、即ち、各プリントヘッドの相対位
置が一定になり、取付け時や外界からの振動などによる
相対位置のズレを防止することができ好ましい。また、
露光ユニット内にプリントヘッドの反りを矯正する機構
を付けることにより、プリントヘッドの歩留りが向上
し、更に好ましい。
【0442】尚、緑色,青色のプリントヘッドはカソー
ド電圧を基準として、アノード電圧が23.5V、グリ
ッド電圧が40Vに設定されている。グリッド−カソー
ド間電圧に対するアノード−カソード間電圧の比が0.
3〜0.7であれば、同様に、発光強度を損なうことな
く、濃淡むらの少ない画像を得ることができる。
【0443】また、検査組立の時点で、プリントヘッド
の間隔や位置を測定するなどして、本出力装置に露光ユ
ニットをセットアップする時にセットする画像ずらし
量、LUT変換処理用のLUTデータ、画素間補正デー
タなどの露光部のセットアップに必要なパラメータを予
め求めておき、フロッピーディスクなどの機械読取可能
な可搬性記憶媒体に記憶させて、露光ユニットとともに
納品する。そして、本出力装置にこの露光ユニットをセ
ットアップする時に、この露光ユニットに対応するこの
フロッピーディスクなどの機械読取可能な可搬性記憶媒
体を、本装置の機械読取装置によって機械読取すること
によって、本出力装置に露光ユニットをセットアップす
る時にセットする画像ずらし量、LUT変換処理用のL
UTデータ、画素間補正データなどの露光部のセットア
ップに必要なパラメータをセットする。これにより、セ
ットアップの大幅な効率化が図れる。
【0444】露光ユニット交換のタイミングは、本出力
装置の稼働開始毎に、通常モードで通常の画像出力を行
う際の最高濃度を得る最大発光時間となる画像のパター
ンを露光し、現像処理を行なって得られたプリントの画
像の濃度を、現像処理部より搬送方向下流側に設けられ
た濃度計で測定し、測定した濃度が予め設定した所定濃
度以下になったときに、交換の要求信号が発生し、使用
者に、ブザーなどの警告音やランプ表示やディスプレイ
上のメッセージ表示などにより、交換を要求する機構と
なっている。
【0445】また、露光ユニットの交換は、これ以外に
濃淡ムラが所定以上になった時や衝撃などによりプリン
トヘッドが露光ユニットから大きく傾いたときなどでも
行う。
【0446】なお、最大発光時間となる画像のパターン
は、濃度測定が可能な同一濃度の一定面積を持った画像
であれば良く、また、最大発光時間も厳密な意味での最
大の発光時間ではなく、通常の画像形成時の1画素当た
りの最大の発光時間で形成される画像の濃度となる発光
時間であればよい。
【0447】また、本出力装置の稼働開始毎に露光ユニ
ット交換が必要か否か検出する代わりに、本出力装置が
一定時間稼働する毎に露光ユニット交換が必要か否か検
出するようにしてもよいし、操作者の指示入力により露
光ユニット交換が必要か否か検出するようにしてもよ
い。
【0448】ところで、本発明にかかる露光装置におい
ては、一定画像データに対して常に同一の色,濃度が再
現されるようにするために、入力画像データ値(画像情
報)に対して出力値(各記録素子の発光量,発光回数,
時間)を決定するためのLUT(Look Up Ta
ble)が設定され、装置内に記憶されている。
【0449】この露光ユニットのLUT変換処理用のL
UTデータの決定は、それぞれのプリントヘッド毎に所
定の画像情報のパターンを露光し、これによって形成さ
れた画像の濃度をそれぞれのプリントヘッド毎に測定
し、これと予め設定してある基準濃度とを比較し、目標
濃度となるように決定される。これを複数の濃度段階に
渡って行なうことで、詳細なLUT変換処理用のLUT
データを設定している。
【0450】尚、このLUT変換処理は、前述の画素間
補正処理の前に行なわれるよう回路上で設定されてい
る。更に、入力画像情報が、8ビット(256階調)
で、発光量が12ビット(4096階調)である場合で
も、このLUTがその変換を兼ねて使用される。この場
合には、図41(印画紙Paがネガ感光材料である場合
の特性)に示すように、画像データ値が出力値(発光回
数で表すところの発光時間)を対数変換した値に対し
て、直線関係となるように設定されているので、画像の
ハイライト部分、すなわち、短い発光時間の露光で得ら
れる低濃度の部分で、画像データの変化量に対して出力
値の変化量が小さくなるように設定されているので、画
像のハイライト部分の描写力が向上する。
【0451】また、LUT変換処理用のLUTデータ
は、画像情報の真数値と発光量の対数とが直線関数とな
るよう設定された非線型変換処理のためのLUTデータ
であり、これにより、画像のハイライト部の描写力が向
上する。更に、前記LUTは、その初期設定の状態で
は、その後の光源の劣化による光量低下の影響を考慮し
て、最大濃度を得る画像情報の値が1点では無く、複数
点となるように設定されている。すなわち、初期設定の
状態の非線型LUT変換処理用のLUTデータは、図4
1(B)に示すLUT1のように、画像データの最大値
近傍の数階調は同一の最大出力値に変換するように設定
されている。
【0452】そして、プリントヘッドの経時での変動に
伴う光量変動が発生した場合には、LUTの傾きを変更
することで対応するが、光量が増加してたときでも図4
1(B)で示すLUT2のように、傾きを小さくして
も、画像データの最大値は最大出力値に変換するように
することが単純にでき、画質劣化を防止できる。
【0453】なお、初期設定時の同一の最大出力値に変
換するように設定されている画像データの最大値近傍の
階調数は、全階調数の2%以上(特に5%以上)が好ま
しく、また、全階調数の25%以下(特に20%以下)
が好ましい。
【0454】また、印画紙Paがポジ感光材料である場
合、画像データの最大値近傍の数階調は、同一の最小出
力値に変換するように設定することが好ましい。
【0455】〔ガラス面圧着方式の露光部〕ところで、
上記実施例では、ドラムの周囲に密着させて印画紙Pa
を搬送保持する構成としたが、印画紙Paを保持する方
法として、印画紙Paの露光面をガラスなどの透明部材
になんらかの圧接手段によって押し当てる方式をとるこ
ともでき、その好ましい形態を図42及び図43に従っ
て説明する。
【0456】図42において、マガジン(ペーパーカッ
トリッジ)401には、ロール状カラー写真用印画紙P
aが収納されて本体に装填される。前記マガジン401
内の印画紙Paは、駆動ローラ402によって露光部に
向けて搬送されると共に、逆に、露光部からマガジン4
01側に引き戻すことができるようになっている。
【0457】露光部においては、固定のガラス403に
対して圧着板404が図42で上方に移動することで、
前記ガラス403と圧着板404とで挟まれる間隙に挿
入される印画紙Paを前記ガラス403の下面に密着さ
せ、ガラス403の上方に配設されるLEDアレイを有
した赤色用プリットベット405R,真空蛍光管アレイ
及びカラーフィルタを有した緑色用プリットヘッド40
5G及び青色用プリットヘッド405Bからなるプリン
ドヘッド405によって露光が行なわれる。
【0458】露光部の下流側には、ペーパーカッター4
06が設けられ、露光後に該ペーパーカッター406で
カットされた露光済み部分は、フラップ板407によっ
て搬送ローラ408に導かれ、該搬送ローラ408によ
って現像装置に搬送され、自動現像が行なわれる。
【0459】〔ガラス面圧着方式の露光部の搬送・露光
手順〕ここで、搬送・露光の手順を、図43に従ってよ
り詳細に説明する。
【0460】(a)まず、マガジン401が本体に装填
されると、圧着板404を図43で下方の待機位置にし
て前記ガラス403と圧着板404とで挟まれる間隙を
広くした状態で、マガシン401から印画紙Paを引き
出し、先端部分の露光に適さない部分を前記ペーパーカ
ッター406でカットさせる。
【0461】(b)そして、先端が前記ペーパーカッタ
ー406に位置している印画紙Paを、前記駆動ローラ
402によって引き戻し、駆動ローラ402と露光部と
の間に設けられる原点検出センサ409で印画紙Paの
先端が検出される位置まで戻す。
【0462】(c)露光指示が発生すると、印画紙Pa
の先端部分を露光終了点として、印画紙Paの基端側か
ら露光を行なわせるべく、駆動ローラ402によって所
定長さだけ印画紙Paを送り出す。
【0463】(d)印画紙Paが所定長さだけ送り出さ
れると、圧着板404を上昇させて印画紙Paをガラス
403に圧着させた状態で、印画紙Paを駆動ローラ4
02で徐々に戻しながら露光を行なわせる。
【0464】(e)露光が終了し、印画紙Paの先端部
分を原点検出センサ409で検出される位置まで戻され
ると、圧着板404を下降させて圧着状態を解除する。
【0465】(f)圧着状態が解除されると、フラップ
板407を上げた状態で、駆動ローラ402によって印
画紙Paの露光済み部分の基端側がペーパーカッター4
06に到達するように搬送させる。
【0466】(g)搬送が終了すると、露光済み部分を
ペーパーカッター406でカットし、カットされた印画
紙Paを、フラップ板407で案内させて搬送ローラ4
08で現像装置に向けて送り出す。
【0467】(h)カット・搬送が終了すると、印画紙
Paの先端部分が原点検出センサ409で検出される待
機位置にまで引き戻し、露光指示を待機する。
【0468】上記構成によると、一旦露光部を通過させ
た印画紙Paを引き戻しながら露光を行なわせるから、
印画紙Paを安定的に送りながら露光を行なわせること
が可能となる。
【0469】印画紙Paをガラス板403に圧着させな
がら、印画紙Paのみを搬送する構成において、印画紙
Paとガラス、印画紙Paと圧着板404との間に、必
ず動摩擦により印画紙Paの搬送方向と逆向きの力が加
わる。上記構成のように、ガラス位置に対し、印画紙P
aの搬送を司る何らかの搬送手段が同一位置でない場
合、前記搬送手段による印画紙Paの搬送は、搬送手段
側に引き戻すような構成にした場合、動摩擦力に対抗す
る搬送力と動摩擦力の向きが、印画紙Paを互いに引っ
張る向きになる。印画紙Paのような紙部材は、両端か
ら引っ張られると平面になろうとする。従って、ガラス
403と圧着板404のような狭い隙間でも、比較的安
定した搬送が可能となる。
【0470】しかしながら、前記搬送手段による印画紙
Paの搬送方向が、搬送手段から押し出す方向とした場
合、前記搬送力と前記動摩擦力は、印画紙Paを両端か
ら押し付ける向きとなり、印画紙Paのこしが、この力
に対抗できない場合には、印画紙Paは平面を維持でき
なくなり、結果的に、印画紙Paはカールしていく。ガ
ラス403の位置では、カールしようとする力が、印画
紙Pa搬送平面と垂直に働き、結果、動摩擦力が増大し
て行く。また、搬送手段とガラス位置との間では、印画
紙Paのカールを押さえる何らかの手段を設けない限
り、搬送できなくなるが、カールを押さえる手段を設け
ることは、そこでの動摩擦を生じさせることになり、不
利である。従って、安定な搬送を行なうことが困難とな
る。特に、印画紙Paは、ある程度の強いこしを有して
いる一方、湿度などによって前記動摩擦力は大きく変化
する。従って、露光時の印画紙Paを圧着させた時の搬
送の方向は、搬送手段側に引き戻す方向が好ましい。
【0471】また、上記実施例は、ガラス板を1枚とし
た。ジャム等の検知から、ガラス板を複数のプリントヘ
ッドで共通とした構成が特に好ましい。しかしながら、
プリントヘッド毎別々の透明部材にするような構成でも
良い。
【0472】尚、上記実施例は、カッターフラップ板の
位置を、図43に示す位置にしたが、搬送ローラとガラ
スの間に位置させても良いことは明らかである。
【0473】また、上記の例では、ロール状態のまま搬
送しながら露光させ、露光後にカットして現像装置に搬
送する構成としたが、かかる構成によると、カット時に
発生する紙粉を露光部に持ち込むことがないとう利点が
ある。
【0474】〔ガラス面圧着方式の露光部の別の形態〕
しかし、ロール紙を露光後にカットさせる場合には、画
像の境界部分での正確なカットが困難で、前後の画像の
端の部分が入ってしまうことなどがあるため、帯状にカ
ットするなどの対策が必要になり、これにより、印画紙
Paを無駄にしてしまうなどの問題もある。
【0475】従って、ロール状の印画紙Paをカットし
てから露光させる構成としても良く、かかる構成とすれ
ば、必要量だけ露光部へ送り出すから、前後の画像がは
み出して露光されることがなく、印画紙Paの無駄が少
なく有利である場合もある。
【0476】第1の実施例にあげたドラムによる露光
は、一般にカット紙の搬送に用いられ、また、第2の実
施例は、ロール紙によるものである。ロール紙によるも
のは、図69のように、2対の対向ローラを使用したも
のでも良い。更に、第2の実施例のように、透明部材に
よる印画紙Paの保持を行なう方式において、カット紙
を搬送する場合の好ましい実施形態として、図44に示
すような方式をとることもできる。
【0477】〔ドラム内部プリントヘッド方式の露光
部〕図44において、プリントヘッド551は、ドラム
552内部に配され、外側に向かって露光する。そのと
き、ドラム552は、ガラスやアクリルなどの透明樹脂
などの光を透過する素材で作られる。印画紙Paは、前
記光を透過するドラム552の外側表面と、スリーブな
しのベルト553の間で保持搬送されると同時に露光さ
れる。そのとき、印画紙Paの搬送は、ドラム552の
方が好ましい。また、印画紙Paの搬送の確かさから、
ベルト553をドラム552と同速度にて動かす構成と
しても良い。
【0478】〔載置台方式の露光部〕ロール状の印画紙
Paをカットしてから露光される場合の他の搬送方法と
しては、以下のようなものがある。
【0479】例えば図45に示すように、(a:保持)
カットされた印画紙Paを載持台412上に、吸引等の
種々の手段によって固定し、(b:露光)記録素子アレ
イ413による露光主走査を行なわせつつ、記録素子ア
レイ413と載持台412とを相対的に副走査方向に移
動させて2次元の露光を行なわせる。(c:排出)そし
て、露光済みの印画紙Paを載持台412から引き離し
て、現像装置に搬送させるための搬送系に引き渡す。
【0480】また、図46に示すように、載持台412
に給紙されたカット印画紙Paを、ローラ414によっ
て載持台412上に密着させ、該密着された印画紙Pa
に対して順次記録素子アレイ413による露光を行なわ
せると共に、露光の済んだ部分から順次分離爪415に
よって載持台412から引き離して、現像装置に搬送さ
せるための搬送系に引き渡す構成とすることも可能であ
る。
【0481】図45に示すような構成とする場合には、
図47に示すように、載持台412側を固定として記録
素子アレイ413側を副走査方向に移動させることが好
ましい。図47に示す構成では、載持台412に対して
印画紙Paが真空ポンプ416の吸引力によって密着保
持される一方、載持台412に対して雄螺子417が回
転可能に副走査方向に延設支持されており、この雄螺子
417には記録素子アレイ413のユニット418に設
けられた雌螺子が螺合させて送りねじ(ポールねじ)を
構成させ、雄螺子417をモータ419によって回転さ
せることで、ユニット418を副走査方向に往復動させ
ることができるようになっている。
【0482】図47に示す構成では、印画紙Paは、載
持台412に対して密着保持された状態で露光が行なわ
れるから、印画紙Paをローラやベルト等によって搬送
しながら露光させる場合に比べて、記録素子アレイと印
画紙Paとの間隔を一定に保つことが比較的たやすい。
【0483】上記のように、記録素子アレイと印画紙P
aとの間隔を一定に保つ場合には、印画紙Paを固定し
た状態で露光させることが好ましいが、図48に示すよ
うに、連続紙をモータ421で駆動される駆動ローラ4
20で引張搬送しながら、前記図47に示した構成でア
レイユニット418 を印画紙Paの搬送方向とは逆方
向に移動させるようにすれば、1画像当たりの露光時間
を短縮することが可能となる。
【0484】また、上記では、記録素子アレイの長手方
向、即ち、主走査方向に対して直交する方向に、記録素
子アレイと印画紙Paとを相対的に移動させる構成と
し、記録素子アレイが移動する構成、印画紙Paが移動
する構成、記録素子アレイと印画紙Paとの双方が移動
する構成を示したが、例えば、印画紙Paを搬送させな
がら露光させる構成において、印画紙Paの搬送方向と
記録素子アレイの長手方向とを斜めに交差させる構成と
したり、印画紙Paの搬送方向と記録素子アレイの長手
方向とを一致させ、記録素子アレイをその長手方向と直
交する方向に移動させながら露光させる構成としたり、
また、記録素子アレイと印画紙Paとを相対的にアレイ
の長手方向に移動させる構成としたりすることも可能で
ある。更に、載持台に印画紙Paを保持させて露光させ
る構成において、露光時の記録素子アレイと印画紙Pa
とを相対的な移動方向とは異なる方向で、載持台に対す
る印画紙Paの給紙及び排紙を行なわせる構成としても
良い。
【0485】例えば、図49に示すように、記録素子ア
レイの長手方向に対して斜めに印画紙Paを搬送しなが
ら露光させる構成とすれば、印画紙Paの搬送方向に直
交する方向での画素間隔aが、記録素子アレイの長手方
向での画素間隔bよりも短くなり、印画紙Paの搬送方
向に直交する方向で単位長さ当たりの記録画素数が多く
なる。
【0486】また、図50に示すように、記録素子アレ
イの長手方向と直交する方向に印画紙Paを搬送しなが
ら露光を行なわせる構成において、記録素子アレイをそ
の長手方向に移動させながら露光を行なうようにすれ
ば、長さの短いアレイで大きいサイズの印画紙Paに露
光させることができ、また、例えば記録素子アレイを半
画素間隔だけ長手方向に移動させることで、記録密度を
倍にすることが可能となる。
【0487】図50に示す構成は、赤色、緑色、青色の
小幅記録ヘッド438a,438b、438cを搭載し
たヘッドキャリヤ438をモータ431で駆動される搬
送スクリュー435で幅方向に移動させることによっ
て、小幅記録ヘッド438a、438b、438cで大
幅の印画紙Pa12の全幅にわたる露光を行なえるよう
にしたものである。
【0488】また、図51に示すように、記録素子アレ
イの長手方向と同じ方向に印画紙Paを搬送しながら露
光を行なわせるものとし、記録素子アレイをその長手方
向と直交する方向に移動させながら露光を行なうよう構
成することもできる。
【0489】この場合も、長さの短いアレイで大きいサ
イズの印画紙Paに露光させることができるという利点
がある。
【0490】更に、記録素子アレイの移動の範囲や方向
などを、画像データによって可変にするようにすれば、
露光時間の短縮等の様々な利点がある。
【0491】また、図51に示す露光システムにおい
て、図52に示すように、印画紙Paの搬送方向長さよ
りも記録素子アレイの長手方向の長さが長い場合には、
印画紙Paを安定性良く搬送しつつ、露光を短時間で終
了させることができる。即ち、印画紙Paの搬送はその
長手方向に沿って行なわせることが安定性の上で有利で
あり、また、副走査を印画紙Paの短手方向に沿って行
なわせれば露光時間が短縮されることになり、図51に
示す構成において、印画紙Paの搬送方向長さよりも記
録素子アレイの長手方向の長さを長くする構成としても
良い。
【0492】また、上記では、3原色毎に記録素子アレ
イを個別に備える構成としたが、図53に示すように、
白色光源アレイ441の光路上に3色のフィルタ442
を選択的に挿入し、フィルタ442の入れ換えによって
カラー画像を露光させる構成とすることも可能である。
かかる構成とすれば、記録素子アレイが1本で良く、低
コストかつ小型の装置を提供でき、また、複数の記録素
子アレイを用いる場合のような、アレイ間の平行度や間
隔の位置合わせが不要となる。
【0493】また、図54及び図55に示すような全て
の記録素子が1つのデバイスとして一体型となったもの
を用いると、記録素子アレイの間隔を最大限に短くする
ことができ、以て、装置を小型化できる一方、露光間隔
を短くすることができるから、画像データを保持してお
くためのメモリ容量が少なくて済み、また、露光時間が
短くなり、好ましい。
【0494】また、図56に示すように、各アレイの露
光点を一致させる構成とすれば、1つのアレイで露光さ
れた部分を次のアレイの露光部分に精度良く位置合わせ
して搬送させる必要がなくなるので、副走査方向への搬
送制御が簡便となり、また、搬送ばらつきによる色ずれ
の発生を回避でき、好ましい。
【0495】〔印画紙のカール〕ところで、載持台が平
面の場合には、印画紙Paはカールしていないことが好
ましいが、ドラム等を用いる場合には、その曲率方向に
見合ったカール特性の印画紙Paを用いるようにすれ
ば、印画紙Paの保持搬送を良好に行なわせることが可
能となる。例えば、ドラムの外周面に印画紙Paを保持
させ、外側から露光する場合には、乳剤の塗布面を外側
とした外巻きのロール紙を用いることが好ましく、逆
に、ドラムの外周面に印画紙Paを保持させドラム内部
から露光する場合には、内巻きのロール紙を用いると良
い。
【0496】また、印画紙Paに積極的にカール特性を
与える構成としても良く、例えば、図57に示すよう
に、直径が一定であって比較的硬度の低いローラ451
と、中央部分に向かって徐々に直径が太くなるローラで
あって硬度が比較的高いローラ452との間に印画紙P
aを挟んで、印画紙Paの中央部分がローラ451側に
めり込むようにしながら搬送させれば、印画紙Paに対
して、ローラ452側に巻き込むようなカール特性を与
えることが可能である。
【0497】また、湿度を高くした加湿部を印画紙Pa
が通過するようにすることで、乳剤の非塗布面側に巻き
込むカール特性を与えることが可能である。更に、乾燥
部を通過することによって、逆向きのカール特性を与え
ることができる。
【0498】〔プリントヘッドの別の種類の形態〕とこ
ろで、上記では、赤色光源としてLEDアレイを用い、
緑色光源及び青色光源としてVFPHを用いる構成とし
たが、赤色光源,緑色光源及び青色光源の全てにLED
アレイを用いる構成としても良い。
【0499】LEDアレイを全色の光源として用いるこ
とで、長寿命で安定な光源とすることができ、安定な露
光性能が得られ、好ましい。但し、例えば、赤色光源と
してのLEDアレイが例えば300dpiであるのに対
し、緑色光源及び青色光源としてのLEDアレイが10
0dpiの性能しか得られない場合がある。このような
場合には、緑色光源及び青色光源のLEDアレイをそれ
ぞれ3つずつ、図58に示すように、1/3画素間隔で
ずらして配置すれば、赤色光源のLEDアレイと同等の
300dpi相当の露光を行なわせることが可能とな
り、好ましい。
【0500】そして、このような緑色光源及び青色光源
の100dpiのLEDアレイをそれぞれ3つずつ設け
る構成では、300dpiの出力に対応する大きさの画
像を準備しておき、プリントヘッドの複数の記録素子の
配列方向で記録すべき1ライン分の画像データを先頭か
ら順に、例えば、第一のプリントヘッドには、1、4、
7・・・番目の位置のデータを、第二のプリントヘッド
には、2、5、8・・・番目の位置のデータを、第三の
プリントヘッドには、3、6、9・・・番目の位置のデ
ータを、それぞれ2つおきに転送し、出力するように制
御がなされている。
【0501】そして、濃淡ムラを低減するための画素間
補正データを求めるときでも、同色のプリントヘッド3
本全てを駆動させ、補正用画像を得て、第一のプリント
ヘッドの1、2、3・・・番目の記録素子には、プリン
ト上の1、4、7・・・番目の画素の測定濃度に基づく
補正データを、第二のプリントヘッドの1、2、3・・
・番目の記録素子には、プリント上の2、5、8・・・
番目の画素の測定濃度に基づく補正データを、第三のプ
リントヘッドの1、2、3・・・番目の記録素子には、
プリント上の3、6、9・・・番目の画素の測定濃度に
基づく補正データを、割り当てる。
【0502】ここで、青は、解像度が比較的低くても、
画質劣化が比較的少ないので、赤色光源として300d
piのものを用いる一方、緑色光源としては、前述のよ
うに100dpiのものを3つずらして配置し、青色光
源としては、100dpiの1本で済ませる構成とする
ことにより、安定なLEDアレイのみを用い、画質を落
とさずに、少ないアレイ構成となり、好ましい。
【0503】また、緑色光源において、LEDアレイを
複数用いて赤色光源のLEDアレイ相当の解像度を確保
する代わりに300dpiのVFPHを用い、300d
piの赤色光源のLEDアレイと、100dpiの青色
光源のLEDアレイとを組み合わせても良い。
【0504】〔黒用プリントヘッドを有する露光部の形
態〕更に、上記Bのみ解像度を落としたアレイ構成に加
えて、黒用プリントヘッドを設けた構成とすることによ
り、B,G,R光源で黒文字を出力した場合に生じる黄
色のにじみが、文字を黒用の記録素子アレイで記録する
ことによって解消されるため、好ましい。
【0505】前記黒用プリントヘッドとしては、印画紙
PaのB,G,R感度域に波長を持っている光源で、フ
ィルターを用いることにより黒(グレー)出力が可能な
アレイを用いることができる。また、黒に発色する赤外
の感光層を設け、この感光層の露光用として例えば78
0nmに発光主波長を持つLEDアレイを黒用の記録素
子アレイとして用いる構成としても良い。
【0506】そして、例えば以下のようにしてR,G,
Bの画像信号から黒成分(黒文字,印刷でいう下色除
去)を作って、黒用の記録素子アレイに出力する構成と
し、ニュートラル系(無彩色)の文字と認識したときに
は、無条件に黒のみの発色信号にするようにする。
【0507】 R:255,G:255,B:255→K:255,R:0, G:0, B:0 R:40, G:40, B:40 →K:40 ,R:0, G:0, B:0 R:230,G:120,B:130→K:120,R:110,G:0, B:10 又は→K:100,R:130,G:20,B:30 尚、R,G,Bの画像信号から黒成分を作る方法を上記
に限定するものではなく、種々の方法を適用することが
可能である。
【0508】上記のようにして、B,G,R感度域に波
長を持っている光源を黒用の記録素子アレイとして用い
る構成では、赤色光源,緑色光源,青色光源の露光位置
のばらつきによる色ずれの発生を回避でき、解像度の要
求が高い黒文字を、色ずれなく高品質に再現させること
ができる。また、黒発色層を導入する構成では、シア
ン,マゼンタ,イエローの発色バランスを取るのが大変
困難であった黒文字を、黒として容易に再現でき、ま
た、シアン,マゼンタ,イエローの発色濃度が低くて
も、全体濃度の締まった画像を得ることが可能となる。
【0509】また、前記では、黒の発色層を赤外感材と
する構成を示したが、R,G,Bの3色共に赤外感材と
する構成とすることも可能であり、例えば、 780nm主波長→イエロー発色層 830nm主波長→マゼンタ発色層 980nm主波長→シアン発色層 なる構成の感光材料を用いても良い。かかる感光材料で
あれば、3色の記録素子アレイとして長寿命なLEDア
レイを用いることが可能となり、また、LEDアレイで
あれば、長いアレイを製作することが容易で、大サイズ
の出力機を製作する際、複雑な千鳥配置を少なくするこ
とが可能である。
【0510】尚、赤外における露光用光源の主波長と、
発色層の相関を上記に限定するものでないことは明らか
であり、例えば830nm主波長をイエローに割り付
け、780nm,980nmをマゼンタ, シアンに割
り付ける構成であっても良い。
【0511】〔VFPHとフィルタ〕ところで、VFP
Hを記録素子アレイとして用いる場合には、前記図9に
示すように、フィルタと組み合わされるが、かかるフィ
ルタの最大分光透過率を93%以下とすることが好まし
い。
【0512】フィルタの最大透過率が93%を越える
と、フィルタ内及びプリットヘッドと感光材料(印画紙
Pa)との間の光路内において多重反射を起こし、これ
によって、感光材料に生じる光源画素の像がぼけてしま
い、にじんだプリント画像になってしまう。前記多重反
射とは、光路に対して垂直な複数の面の間での多重反射
を意味し、光路に対して垂直な面とは、プリットヘッド
の画素表面、セルホックレンズの両端面、フィルタの両
面、及び、感光材料(印画紙Pa)の表面などである。
【0513】フィルタの最大透過率を93%以下に抑え
れば、前記多重反射を必要充分に弱めることができ、以
て、画像のにじみを抑制することが可能となる。
【0514】図59は、緑色光源プリントヘッド用のフ
ィルタとして、図60に示すような分光透過率の異なる
種々のものを入れ換えて用い、画像信号として鮮鋭性チ
ャートと人物画像を用いて露光することで得られたフィ
ルタ毎のプリント画像について、目視評価によってにじ
み度合いを評価した結果を示す。
【0515】かかる実験から、500〜600nmでの
最大透過率が94%を越えると、許容レベルを越えるに
じみが生じるが、93%以下のフィルタを用いた場合に
は、にじみのない良好な画像が得られることが確認され
た。
【0516】前記実験において、セルホックレンズアレ
イとしては、セルホックレンズの長さZ0が6.9±
0.33mm、作動距離(レンズ端面から物体或いは像
面までの距離)l0が3.85mm、焦点深度が±0.
30mm、共役長さTC(TC=Z0+2l0)が14.
6の日本板硝子社製のもの(品種:SLA−20BS、
品名:T/C14.6)を用いた。
【0517】フィルタの最大透過率が93%を越える場
合においても、フィルタ表面に反射防止膜を設けて多重
反射を減少させることによって、画像のにじみを防止す
ることができる。
【0518】〔プリントヘッドの千鳥配列〕また、前記
図33(b)に示す実施例では、プリントヘッドがプリ
ントヘッドのライン方向に重なる領域をもって平行に千
鳥状に設置されている場合に、前記重なりの領域で各プ
リントヘッドに与える信号を、主走査方向に一方を単調
減少、他方を単調増加させる補正を施すことで、重複部
で所期の画像記録を行なわせる構成としたが、色分解露
光を行なうための色分割フィルタに対して、図61
(a)に示すような透過率特性を有するフィルタ(ND
フィルタ)を組み合わせ、画素間補正を行なった後に図
61(b)に示すような出力寄与率になるように画素間
補正値を設定して、各プリットヘッドに信号分配を行な
うようにしても良い。
【0519】前記フィルタの透過率を減少させる画素位
置は、画像信号の補正のみによって重なり部分を補正す
る場合(図33(b)の場合)に他方のプリットヘッド
に向けて画像信号を単調減少補正を開始させる画素位置
と同一若しくは後の位置とし、フィルタの透過率の最小
値すなわち残渣による副露光を押さえられる透過率とす
る画素位置は、画像信号の補正のみによって重なり部分
を補正する場合(図33(b)の場合)に他方のプリッ
トヘッドに向けて画像信号を初めて0とする位置よりも
他方のプリントヘッド側とすることが好ましく、目標と
のずれは画素間補正によって吸収できる。
【0520】尚、上記色分解フィルタにNDフィルタを
組み合わせているが、より好ましくは、色分解フィルタ
そのものを前記図61(a)に示すような透過率にする
のが良い。
【0521】上記のようなフィルタ特性を与える構成と
すれば、プリントヘッドの重なり部分で画像信号に残渣
が重なることによる副露光効果を低減させることがで
き、副露光によって画像中に筋状の縞が発生することを
抑止できる。
【0522】また、上記のように、同色のプリントヘッ
ドを副走査方向に一部重ねて配置する場合には、画素間
補正値を決定する際には、一方の副露光を与えた状態で
画素間補正値を決定させるようにすることで、残渣の影
響を抑止し得る補正値を決定させることが可能となる。
【0523】〔画像データの一時記憶〕ところで、前記
図32に示すように、画像データをDRAMに格納する
場合には、図62に示すように、ラインバッファ461
に一時的に格納した1ライン分の画像データを、データ
圧縮LSI462で圧縮した後に、DRAM463に格
納させ、DRAM463から取り出した画像データにつ
いては、データ伸長LSI464で伸長処理した後に、
ラインバッファ465に格納させるようにすれば、DR
AMを削減でき、以て、コスト削減を実現できる。この
際、ラインバッファ465では、前述の千鳥配置処理が
必要なライン分のデータを保持できる必要がある。尚、
圧縮形式としてはJPEG圧縮等を用いることができ
る。
【0524】非可逆圧縮で高効率のものを用いれば、D
RAMを大幅に削減できるが、画質が大きく劣化するこ
とになってしまうため、高画質を維持するためには、可
逆圧縮か、非可逆圧縮でも低効率のものを用いることが
好ましい。
【0525】但し、画質の支配率は色毎に異なり、一般
的には、緑>赤>青の順で支配率が高いから、各色毎に
同じ圧縮効率の圧縮処理を施す必要はなく、前記支配率
に対応して例えば赤と緑に関しては可逆圧縮或いは1/
5程度の非可逆圧縮とし、青は1/20程度の非可逆圧
縮とすることが可能である。かかる構成とすれば、画質
の劣化を抑止しつつ、最大限に圧縮処理を施すことが可
能となる。
【0526】〔露光部から現像処理部への送風〕ところ
で、前記図1に示すように、露光部と現像処理部とを一
体的に備えた装置においては、感光材料を搬送しながら
連続的に露光し、かつ、露光に引き続いて略同じ搬送速
度で現像を行なわせることができるため、コンパクトで
安価な装置を提供できる。しかし、上記のように一体化
させることで、現像処理部で発生した蒸気などが露光部
側に流れることがあり、これによって、セルホックレン
ズのくもりを生じ、光量の低下や鮮鋭性の低下を招く場
合がある。
【0527】そこで、露光部(プリントヘッド)から現
像部(処理槽)に向かう気流をファンによって積極的に
発生させ、かかる気流によって現像処理部で発生した蒸
気などが露光部側に流れることを抑止することが好まし
い。
【0528】例えば、図63に示すように、露光部50
0と現像処理部501との間、具体的には、プリンドヘ
ッド500aと処理槽501aとの間に、プリンドヘッ
ド500a側から処理槽501a側に向かう風を発生さ
せるファン503を取付け、現像処理部で発生した蒸気
などがプリンドヘッド500a側に流れることを抑止す
る。
【0529】また、前記プリンドヘッド500aと処理
槽501aとの間に設けられるファン503と共に、例
えば図64に示すように、現像処理部501の上部から
空気を外部に吸い出すようなファン504を設けたり、
或いは、図65に示すように、前記ファン503と共
に、露光部500内に外部からの空気を取り入れるよう
なファン505を設ける構成としても良く、更に、プリ
ンドヘッド500aと処理槽501aとの間にファン5
03を設けずに、前記現像処理部501の上部から空気
を外部に吸い出すようなファン504及び/又は露光部
500内に外部からの空気を取り入れるようなファン5
05を設ける構成としても良く、ファンの配置,数を限
定するものではない。
【0530】上記のようにファンを設けて、現像処理部
側で発生した蒸気などがプリントヘッド側に流れること
を抑止できれは、セルホックレンズにくもりが生じるこ
とを回避でき、以て、プリント画像の濃度低下や鮮鋭性
の低下を長時間に渡って回避できる。
【0531】図66は、処理槽に最も近いプリントヘッ
ドと、プリットヘッドに最も近い処理槽との間隔D、及
び、ファンの有無によるセルホックレンズのくもり度合
いを、実験した結果を示すものである。くもり度合い
は、1日7時間の運転時間で1カ月経過した後の状態で
評価したものであり、○印は、初期状態と殆ど変わらな
い状態を示し、△は10%未満の光量低下を示し、×は
10%以上の光量低下を示す。図66から明らかなよう
に、ファンがない場合であっても、プリントヘッドと処
理槽との間隔が大きければ、くもりの発生を抑制される
が、ファンを設ければ、前記間隔が短い場合であっても
確実にセルホックレンズのくもりを抑制できる。
【0532】〔駆動パルス幅制御〕次に、各画素データ
に対する複数回の露光の組み合わせでの階調制御におけ
る各発光素子の露光時間つまり駆動パルス幅制御の実施
形態について説明する。
【0533】単位長さt1,m1段階(非駆動を含む)の
パルス幅駆動 [0、t1、2t1、・・・・、(m1−1)t1] 単位長さt2=t1×m2、m2段階(非駆動を含む)のパ
ルス幅駆動 [0、t2、2t2、・・・・、(m2−1)t2] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 単位長さtn=tn-1×mn、mn段階(非駆動を含む)の
パルス幅駆動 [0、tn、2tn、・・・・、(mn−1)tn] のn回の駆動制御によって、 m1×m2×・・・×mn=M段階の階調制御(非駆動を
含む)を表現する。但し、(mn−1)M/mn<画像デ
ータの最大値<M 上記n回の駆動制御における駆動パルス幅は画素データ
xに対して、 (x mod m1)t {(x mod m12)−(x mod m1)}t1 =([x/m1] mod m2)t2 {(x mod m12)−(x mod m1)}t =([x/m12]mod m3)t3 ・・・・・・・・・・・・・・・・ {(x mod m12…mn)−(x mod m12…mn-1)}t1 =([x/m12…mn-1] mod mn)tn であって、これらの順序は任意である。ここで、[a]
はaを超えない最大の正数を表す。なお、1回当りの駆
動時間については該駆動時間の±10%またはm1×m2
×・・・×mn×t1の±5%の大きい方の範囲の調整幅
を許容する。
【0534】このような制御方式とすることにより、少
ない階調記録段階制御を何度か繰り返すことで、多段階
の階調記録制御が可能となり、また、階調数の限られた
記録系で外部制御により多段階の階調記録制御が可能と
なる。
【0535】なお、上記実施例では、駆動強度を一定と
してその駆動時間の長短のみの制御を行っているが、駆
動強度を上記比率で制御したり、あるいは駆動強度と駆
動時間の両方を制御して“駆動効果”を上記比率になる
ようにしても同様の効果が得られる。
【0536】より好ましくは、m1=m2=・・・mn
kとすることにより、m1=・・が各画素のバイナリデ
ータより容易に取り出せる。
【0537】さらに好ましくは、m1=m2=・・・mn
=2とすることにより、最も一般的である2値駆動しか
できない記録系への適用が容易となる。
【0538】また、階調段階としてM=m1×m2×・・
・×mn>256とすることにより、水準間での記録濃
度の差の最大値が人間の目で判別できず、滑らかな連続
階調記録が可能となる。
【0539】既述の実施例に示したように、m1=m2
・・・m12=2の12ビットとして、M=4096とす
ることにより、2値制御のLEDアレイプリントヘッド
において滑らかな階調画像記録が実現できた。
【0540】更に、以上の制御方式において、前記最小
単位長さt1を10ナノ秒以上10マイクロ秒以下とす
るとよい。これは、t1を10ナノ秒未満にすると、記
録媒体における相反則不軌の影響が著しく、そのパルス
駆動での単位時間当りの露光効果が小さくなってしま
う。また、t1を10マイクロ秒より大きくすると、最
小単位による露光効果が大きくなりすぎ、1水準での濃
度差が大きくなり、階調表現に不連続性を生じる。以下
に実施例を示す。
【0541】LED(R光源)において、t1=100
ナノ秒、VFPH(B、G光源)において、t1=37
5ナノ秒とする。
【0542】このように設定することにより、階調特性
が滑らかなカラー画像の記録が可能であった。
【0543】また、本制御方式において、1素子当りの
結像位置における放射束W、走査方向の画素間隔をeと
したとき、WMt1/eの値つまり画素当りの最大露光
量を、以下のように設定するとよい。
【0544】 R光源 0.05〜10マイクロジュール/メートル G光源 0.01〜2マイクロジュール/メートル B光源 0.005〜1マイクロジュール/メートル なお、記録媒体としてカラー銀塩材料を使用する。
【0545】更に、Mt1/eの値を、以下のように設
定するとよい。
【0546】R光源 0.1〜20秒/メートル G光源 1〜200秒/メートル B光源 0.5〜100秒/メートル 即ち、前記各範囲の下限値未満では最大パルス幅データ
による駆動を行っても最大濃度を十分に高めることがで
きず、また、各範囲の上限値より大きいと最大パルス幅
データによる駆動を行った場合に著しいにじみを生じる
ので、上記範囲内に設定することにより、最大濃度を十
分に高めることができ、かつ、にじみの発生も防止でき
る。以下に実施例を示す。
【0547】R光源 LEDアレイ(約600nW/ド
ット) G光源 VFPH(約40nW/ドット)+Yフィルタ
(透過率約33%) B光源 VFPH(約40nW/ドット)+Bフィルタ
(透過率約28%) 副走査方向記録密度300ライン毎インチ(約84.7
マイクロメートル毎ライン) 主走査方向記録密度30ミリメートル毎秒(約2.8ミ
リ秒毎ライン) の記録条件において、M=4096として R光源でt1=100ナノ秒 (Mt1/e4.84秒毎メートル、WMt1/e2.9
0マイクロジュール毎メートル) G光源でt1=375ナノ秒 (Mt1/e18.1秒毎メートル、WMt1/e0.2
39マイクロジュール毎メートル) B光源でt1=375ナノ秒 (Mt1/e18.1秒毎メートル、WMt1/e0.2
03マイクロジュール毎メートル) このように、各値を設定することで、R,G,Bとも最
高濃度域で十分な濃度値が得られ、しかもにじみの小さ
い自然な画像出力が可能であった。
【0548】〔画素間補正データの算出方法の別の形
態〕次に、記録ヘッドの記録素子毎の特性バラツキ補正
の前述した実施例以外の各実施例A,B,C,Dについ
て説明する。
【0549】各実施例に用いられる画像形成装置は前記
実施形態同様図6で示すものを用い、補正データの算出
以外は、前記実施例同様の画像形成を行う。
【0550】「実施例A」形成する画像は、グレイのグ
ラデーションをバックとした人物の顔のアップを含む画
像の評価画像Aと、感光材料の全面が濃度約1.0の均
一濃度であるべた画像の評価画像Bとして、それらの出
力画像の画質評価は目視により行う。画像を形成するに
際しての記録ヘッドの補正は、以下の方式に基づき補正
量を算出して行う。
【0551】R用記録ヘッド130a、G用記録ヘッド
130b、B用記録ヘッド130cを、それぞれ以下の
手順で補正して、評価画像A、Bの3色露光による出力
を行う。
【0552】1)印画紙Pa上の濃度値が約1.0とな
る画像データ値を求め、その画像データ値で全記録素子
(n個)を発光させ、印画紙Paの中央部及び端部に図
67Aのように印画紙Paの相対搬送方向には一定の幅
の帯状の画像となるように露光を行い、補正方式−1と
同様にそれぞれの濃度測定を行い、それぞれの積算濃
度、中央部積算濃度(CDi)及び端部積算濃度(ED
i)を算出する(iは記録素子のNo.である)。
【0553】2)得られたそれぞれの積算濃度(CD
i)及び(EDi)の平均値を求め、基準積算濃度(D
0)とする。
【0554】
【数4】
【0555】3)補正方式−1と同様の方法で求めた係
数αを用いて補正データ(Ci)を以下のように算出
し、図示しない補正メモリ116に保存する。
【0556】
【数5】
【0557】4)得られた補正データ(Ci)に基づ
き、前記実施形態同様に画像形成を行い、評価用画像
A,Bを得た。
【0558】結果)別途補正方式−1で求めた補正量を
用いて同様に得た評価用画像A,Bと比較すると、本実
施例は、評価画像A、Bともに、補正方式−1に比べて
部分的に濃淡むらの目立つ箇所が発生せずに、全体的に
見て良好な画像を得ることができた。
【0559】「実施例B」形成する画像は、グレイのグ
ラデーションをバックとした人物の顔のアップを含む画
像の評価画像Aと、感光材料の全面がそれぞれ低濃度約
0.4、中濃度約1.0、高濃度約1.8のべた画像の
評価画像Bと、一定面積が低濃度約0.4から高濃度約
1.8までの範囲の8段階の均一な濃度で感光材料上に
段階的濃度差のあるウェッジ画像を与える評価画像Cと
して、それらの出力画像の画質評価は目視により行う。
画像を形成するに際しての記録ヘッドの補正は、以下の
方式に基づき補正量を算出して行う。
【0560】前記同様の記録ヘッド130a、130
b、130cをそれぞれ以下の手順で補正して、評価画
像A、B、Cの3色露光による出力を行う。
【0561】1)印画紙Pa上の濃度値が約0.7及び
1.3となる画像データ値で全記録素子をそれぞれ発光
させ、図67Bのように印画紙Paの相対搬送方向には
一定の幅の帯状の画像となるように印画紙Pa上に露光
を行い、補正方式−1と同様にそれぞれの濃度測定を行
い、それぞれの積算濃度D(0.7)i及びD(1.
3)iを算出する。
【0562】2)得られたそれぞれの積算濃度[D
(0.7)i]及び[D(1.3)i]の平均値を求
め、基準積算濃度(D0)とする。
【0563】
【数6】
【0564】3)補正方式−1と同様の方法で求めた係
数αを用いて補正データ(Ci)を以下のように算出
し、補正メモリ116に保存する。
【0565】
【数7】
【0566】4)得られた補正量(Ci)に基づき、前
記実施形態同様に画像形成を行い、評価用画像A,B,
Cを得た。
【0567】結果)別途補正方式−1で求めた補正量を
用いて同様に得た評価用画像A,B,Cと比較すると、
本実施例は、評価画像A、Cともに、補正方式−1と比
べて、濃淡むらの特に目立つ濃度段といったものが発生
せずに、ウェッジ全体的に見て良好な画像を得ることが
できた。
【0568】「実施例C」前記同様の記録ヘッド130
a、130b、130cをそれぞれ以下の手順で補正し
て、評価画像A、B、Cの3色露光による出力を行う。
【0569】1)記録素子の配列方向には全記録素子
(n個)を同一画像データで、かつ、図67Cのように
印画紙Paの相対的搬送方向には一定の幅毎に濃度段階
が異なる複数の帯状となるように変化する画像データで
発光させて、感光材料全面に渡るようなウェッジ画像
(各濃度段階は、前記一定の幅の平均濃度で約0.5
5,0.7,0.85,1.0,1.15,1.3とな
る画像データ値にて露光を行って形成したものであ
る。)を形成し、補正方式−1と同様にそれぞれの濃度
測定を行い、それぞれの積算濃度D(0.55)i〜D
(1.3)iを算出する。
【0570】2)得られたそれぞれの積算濃度と画像デ
ータ値の常用対数値とで最小自乗法演算により直線近似
を行い、得られた式から積算濃度1.0における常用対
数画像データ値(LSi)を算出する。
【0571】3)得られたそれぞれの常用対数値画像デ
ータ(LSi)の平均値を求め基準データ値(LS0)
とする。
【0572】4)補正データ(Ci)を以下のように算
出し、図示しない補正メモリ116に保存する。
【0573】Ci=LS0/LSi 5)得られた補正データ(Ci)に基づき、前記実施形
態同様に画像形成を行い、評価用画像A,B,Cを得
た。
【0574】結果)本実施例では、評価画像A、B及び
評価画像Cを感光材料上のどんな箇所に出力した場合で
も、実施例Bと比較して全ての画像で濃淡むらのより少
ない良好な画像を得ることができた。
【0575】「実施例D」以上の実施例では、前記した
ように記録ヘッドの記録素子の配列位置を濃度データの
ピークを検出することによって決定したが、搬送精度あ
るいは記録ヘッドの取り付け精度によっては、濃度デー
タ上に明らかなピークとして現れない場合がある。その
場合には、例えば以下の手法によって記録素子の位置を
推定して、積算濃度を算出することができる。この場合
のピーク位置推定方法としては、数記録素子置きに特異
濃度となるように濃度の高い部分を作り出し、ある基準
濃度と比較することによりそのピークを検出し、その間
を記録素子の数で等間隔に区切って、ピーク位置とする
方法が挙げられる。
【0576】具体的には以下のような手順で実施でき
る。
【0577】1)第1番目の記録素子から50記録素子
ごとに他の記録素子より大きい露光量となる以外は実施
例Aと同様の方法で露光を行い補正用画像1を得る。
【0578】2)濃度データ上の高濃度部分のピーク位
置を基準濃度と比較して検出する。
【0579】3)高濃度ピークの間をその間に存在する
記録素子の数50で等間隔に区切り、各記録素子毎のピ
ーク位置を求め、実施例Aと同様に積算濃度を求める。
【0580】4)高露光量で露光した記録素子及びその
記録素子の周辺の数記録素子は高濃度画素の影響により
正確な積算濃度が求まらないため、補正用画像2の処理
として別途25番目の記録素子から50記録素子毎に上
記と同様のことを行う(図68A)。
【0581】5)補正用画像1,2からそれぞれ得られ
た積算濃度のうち、高濃度画素の影響のない部分を抜き
出して、各記録素子の積算濃度とし、以下実施例Aと同
様に評価用画像を得た。
【0582】結果)実施例Aでは濃度データ上に明らか
なピークが現れない部分で目立っていた濃淡むらが減少
し、全体的に実施例Aよりは良好な画像を得ることがで
きた。
【0583】また、上記のように数記録素子置きに濃度
の高い部分を作るのではなく、図68Bのように記録ヘ
ッドの記録素子の両端の画素だけ濃度を高くし、その間
を記録素子の数で等間隔に区切ってピーク位置とするこ
とにより、明らかなピークが現れない場合でも、実施例
Dのように2種の補正用画像を用いることなく1つの補
正用画像で補正値を求めることができ、より簡便で手間
が少なく好ましい。両端の記録素子の補正値は正確でな
くてもムラとして画像に目立たないから得られた画像も
実施例D同様良好である。また、両端ではなくても、両
端の周辺数画素であれば実質的に両端と考えられ、同様
の効果が得られる。
【0584】また、上記1)の他の記録素子よりも大き
い露光量にしてピーク位置を検出するかわりに、小さい
露光量として谷位置を検出することでも同様の効果を得
ることができた。
【0585】実施例Dは部分的に1記録素子毎のピーク
位置が分かるものについては1記録素子毎のピーク位置
を検出する方法と組み合わせて用いると、効率的に精度
の良い補正が行え、好ましい。
【0586】また、同時発光素子を1記録素子置き、2
記録素子置き、4記録素子置き等にして、発光素子をず
らしつつ複数枚の補正用画像を出力し、ピーク分離性を
向上させることもできる。
【0587】実際に画像を形成する際の同時に駆動され
うる最近接記録素子までの間隔と補正量算出画像を形成
する際の同時駆動されうる最近接記録素子までの間隔を
同一とすることが、実際の画像形成の条件に近い条件で
補正量を求めると言った観点から好ましい。
【0588】補正量を求めるために濃度測定を行うべた
画像の濃度としては、濃淡バラツキが測定できる濃度で
あれば良く、好ましくは、用いた感光材料の特性曲線の
直線部の濃度であって、前記実施例中のカラーペーパー
で言えば、濃度約0.5〜1.5付近とすれば、階調性
が硬調であり光量変動に対する濃度差が大きくなって補
正精度が向上し、好ましい。
【0589】上述の実施例A,B,C,D及び補正方式
−1では、補正用画像及び評価画像を印画紙Pa(ハロ
ゲン化銀写真感光材料用ペーパー)を用いたが、ハロゲ
ン化銀感光材料としては、これに限定されず、本明細書
の他の実施形態で示した感光材料及び記録ヘッドを用い
ても同様の効果を得ることができた。また、以下のよう
な可視画像の形成可能な感光材料を用い、これらに対応
した光源を用い調整を行うことで実施することにより、
同様な効果が得られた。
【0590】具体例としては、透明、半透明の印画紙P
a、ネガフィルム、リバーサルフィルム、リバーサルペ
ーパー、自己処理液を有する感光材料(インスタント感
光材料)を用いる場合、各記録ヘッド130a、130
b、130cの光量及び光量のバランス(R,G,Bの
光量比)を各感光材料の感度に合わせて調整し、同様の
補正を行うことで同様の効果が得られた。
【0591】また、本明細書の他の実施形態に示した可
視〜赤外の波長に感光する感光材料を用いる場合は、イ
エロー,マゼンタ,シアンの各発色層に対応させた各波
長を持つ光源を用いて調整を行い、同様の補正を行うこ
とで、同様の効果が得られた。
【0592】また、X線写真用や印刷用のモノクロ感光
材料を用いる場合は、光源は130bでフィルター無し
のものを適用し、調整を行い、同様の補正を行うことで
同様の効果が得られた。
【0593】また、補正用画像の感光材料と実際に画像
形成に用いる感光材料は異なっていても良いが、感光材
料の特性を含んで補正が可能となるなどの点で、同じ感
光材料を用いることが好ましい。
【0594】上述の実施例A,B,C,D及び補正方式
−1では、濃度測定のための装置として、コニカマイク
ロデンシトメータPDM−5 TYPE BR(コニカ
株式会社製)を用いたが、市販のフラットベットスキャ
ナー、ドラムスキャナー等の各種スキャナーを用いて同
様の評価を行ったところ、ほぼ同様の効果を得ることが
できた。
【0595】なお、上述の実施例A,B,C,D及び補
正方式−1では、記録素子配列方向での隣接発光記録素
子間隔と、濃度測定装置でのデータサンプリング間隔
は、それぞれ約85μm(300dpi記録ヘッド)及
び5μmであったが、前者の後者に対する比は、4〜2
00が補正量算出のための精度と作業性の観点から好ま
しい。
【0596】また上述の実施例A,B,C,D及び補正
方式−1では、基準積算濃度として全記録素子の平均値
を用いたが、全記録素子中の最大値または最小値を基準
とすることもできる。
【0597】また、実施例A,B,C,D及び補正方式
−1は、ピーク位置(i)及びその前後8データの計1
7個の濃度を積算し、積算濃度を得ていたが、記録素子
配列方向での隣接発光記録素子間隔neと、濃度測定装
置でのデータサンプリング間隔deと積算データ数Na
の関係は、 (ne/de)×0.5<Na<(ne/de)×1.
5 の範囲が補正量算出のための精度の観点から好ましい。
【0598】また、実施例A,B,C,D及び補正方式
−1により得られた補正値を仮補正データとして用いて
補正を行って補正用画像を出力し、同様の方法でさらに
補正値を求めることを繰り返すことにより、補正精度が
上がり、より濃度むらの少ない良好な画像を得ることが
でき好ましい。
【0599】特に、銀塩感光材料への露光の場合は、感
光層内層間の光の多重反射などの影響や現像時の拡散の
影響で最終の濃度像がにじむため、画素にまたがるオー
バーラップが大きい。このため、周辺の画素の濃度の影
響を受けるため、一度の補正では正確にならない場合が
ある。
【0600】このようなときは、補正を繰り返すことに
より、高精度の補正が可能になるため、繰り返し補正を
行うことが好ましい。
【0601】また、特に反射支持体上にハロゲン化銀写
真乳剤を塗布して形成された反射型ハロゲン化銀写真感
光材料は、光の多重反射の影響が大きくオーバーラップ
が大きいため、上記同様の理由で、繰り返し補正を行う
ことがより好ましい。また、補正の繰り返しによる補正
値の算出は必ずしも同じ方法でなくてもよく、例えば補
正方式−1で補正した後、実施例Aの方法で補正しても
よい。
【0602】上述の実施例A,B,C,D及び補正方式
−1では、濃度測定のみによる補正の例をあげたが、適
当な測光装置による輝度測定を組み合わせて用いても良
い。また、濃度測定手段や輝度測定手段は画像形成装置
に組み込んでも良いし、組み込まずに外部にて補正値を
算出し、メモリに保存して用いても良い。
【0603】上述の実施例A,B,C,D及び補正方式
−1では、補正は補正値の乗算によるものであったが、
補正方法はこれに限定されず、加算、減算、除算による
補正でも同様の効果を得ることが可能である。
【0604】実施例A,B,C,D及び補正方式−1で
は、LED記録ヘッド、VFPH記録ヘッドを用いた
が、露光用の記録ヘッドとしてはこれに限定されず、本
明細書の他の実施形態で示した記録ヘッド及び適当なバ
ックライトを用いたPLZT記録ヘッド、液晶シャッタ
ーアレイ記録ヘッド等の光シャッターアレイ、半導体レ
ーザーをアレイ状に配列したレーザーアレイ記録ヘッド
等、複数の記録素子を有し、各記録素子を独立にオフ・
オフ駆動可能な任意の記録ヘッドを用いて同様の効果を
得ることができた。
【0605】また、前記実施例A,B,C,D及び補正
方式−1では、感光材料をプリントヘッドの露光位置に
対して移動させ画像を形成していたが、プリントヘッド
の露光位置と感光材料との相対的な移動の方式は、これ
に限定されず、本発明の実施形態で示した方式でも同様
の効果を得ることができた。
【0606】また実施例A,B,C,D及び補正方式−
1での階調制御方式は、複数回露光による露光時間変調
であったが、階調制御補正式はこれに限定されず、本明
細書の他の実施形態で示した方式、及び輝度変調、露光
時間変調等による1回露光、両者の組み合わせなどでも
同様の効果を得ることができた。特に、一般的に露光時
間を複数回露光により制御する方法では、均一画像デー
タ部において、補正係数の乗算等により異なる画像デー
タとなるから、複数回露光の露光回数が異なることで濃
淡むらが発生して、繰り返し補正しても所望の濃淡むら
が無いレベルに収束しないことがあるが、それに対して
前記各実施例A,B,C,Dを適用することは、その影
響を小さくできて、濃淡むらの無いレベルに収束できる
ようにするので、好ましい。特に階調数を512階調以
上とした場合には最高濃度を損なうこと無く濃淡むらの
減少が顕著となり、さらには、65536階調以下とす
ることにより、装置の簡略化、処理速度の向上が達成で
きるので、複数回露光による階調数を512階調以上6
5536階調以下とすることが好ましい。また、同じ階
調数でも低濃度に多くの階調を割り振る方が、濃淡むら
の目立つ低濃度部の補正精度が上がるため、より好まし
い。
【0607】〔PLZTプリントヘッドを用いた露光
部〕図69及び図70はそれぞれ以上述べた補正の方法
を実施する画像形成装置の他の例を示している。そのう
ち図69の装置は、画像形成中はオンする単一の白色光
源1011の光を光ファイバー1012で分割してカラ
ーフィルタ付きPLZT記録ヘッド1013a、101
3b、1013cに導いて、該記録ヘッド1013a、
1013b、1013cにより挟圧搬送ローラで搬送さ
れるハロゲン化銀感光材料の印画紙Paに前記画像形成
装置の赤色、緑色、青色記録ヘッド130a、130
b、130cと同様の露光を行って、同様の効果を得る
ものであり、したがって記録素子毎の補正はPLZT記
録ヘッド1013a、1013b、1013cの各素子
に対して行われる。
【0608】また図70の装置は、赤色、緑色、青色の
小幅記録ヘッド1014a(LEDアレイで構成)、1
014b(VFPH及びYフィルターで構成)、101
4c(VFPH及びBフィルターで構成)を搭載したヘ
ッドキャリヤ1014をモータ1015で駆動される搬
送スクリュー1016で幅方向に移動させることによっ
て、小幅記録ヘッド1014a、1014b、1014
cで大幅の印画紙Paの全幅にわたる露光を行い、図6
や図69の画像形成装置と同様の高画質画像の形成がで
きるようにしたものであり、したがって記録素子毎の補
正は、小幅記録ヘッド1014a、1014b、101
4cの各記録素子をヘッドキャリヤ1014の位置に関
係なく図6の記録ヘッド130a、130b、130c
の各記録素子におけると同様に行うか、あるいはヘッド
キャリヤ1014の位置に応じて変化し得るように、ヘ
ッドキャリヤ1014の位置によって補正量を別に求め
てそれに基づき行うかの、いずれかによって行われる。
【0609】以上のような補正方法によれば、各記録素
子の発光特性のバラツキを比較的簡単に補正して、濃淡
むらのない、階調性に優れた高画質画像を安定して形成
することができ、装置の複雑化等を招くことがないと言
う顕著な効果を得ることができる。
【0610】〔その他の補正〕次に、前記記録ヘッドの
補正を、記録素子特性のバラツキ以外の要因も含めて総
合的に補正を行う実施形態について説明する。
【0611】即ち、前記光量測定による出力補正の他、
カラー画像と白黒画像との相違、意図的に濃度や色補正
を行う場合、温度による特性変化等に対して、これらの
情報に基づいて簡易に補正を行うことができるようにし
たものである。
【0612】図71に基づいて説明すると、カラー/白
黒モード選択ボタン1021、濃度補正ボタン102
2、色補正ボタン1023、温度センサ1024、光量
センサ1025を設け、これらからの信号を、システム
制御部1026に入力する。
【0613】一方、記録ヘッド制御部1027は、メモ
リに各種補正用の情報に対応したLUTを記憶してい
る。
【0614】そして、前記システム制御部1026は前
記各種入力信号に応じて対応する補正用のLUTを選択
する信号を前記記録ヘッド制御部1027に出力し、記
録ヘッド制御部1027は、該選択信号に基づいて対応
するLUTを選択し、該LUTによって補正した信号で
記録ヘッド(図示せず)の各記録素子を駆動する。ここ
で、LUTについては、画像データ値に応じた各記録ヘ
ッドへの出力信号の基本値を記憶した基本LUTと、該
基本値を補正するための補正LUTとを備えている。
【0615】光量に対する補正LUTについては、例え
ば、最初の実施形態で示すように、画素毎の光量に対す
る補正データを記憶したものであればよく、また、温度
及びその他の影響の因子に対する補正LUTとしては、
基本値に対して補正係数を設定したようなものであれば
よい。そして、画像データに応じた基本値を、各補正用
のLUTに基づいて補正した信号で記録ヘッドを駆動し
て露光記憶を行う。
【0616】上記例では補正要因毎に対応する補正LU
Tを基本LUTに作用させる構成としているが、最初か
ら補正LUTの作用を基本LUTに組み合わせた多数の
LUTを用意しておき、各種補正情報に基づき1つのL
UTを選択する構成としてもよい。
【0617】この中、光量センサ1025の形態や設置
形態についての各種方式については後述するが、この場
合、センサを大きくし、複数素子を同時に測定すること
で複数素子の平均光量を求める方法が好ましい。
【0618】温度センサ1024については、LEDや
VFPH等の光源は、温度依存性があり、環境温度だけ
でなく、連続露光した場合などは光源が自身の発光によ
り温度が上昇することによっても濃度が変化する。そこ
で、記録ヘッドに直接又はその周辺に温度センサ102
4を設けてヘッドの温度を検出する。該温度センサの設
置形態の各種方式についても後述する。
【0619】そして、温度に対する補正係数を記憶した
LUTから検出された温度に応じた補正係数を検索して
フィードバック補正を行うようにする。
【0620】また、カラー/白黒モード選択ボタン10
21については、該ボタン1021の選択操作により、
カラー画像プリント時と白黒画像プリント時との相違に
応じた補正がなされるようにする。実際には、カラー画
像のプリントが主である場合には、該カラー画像に合わ
せて他の補正を設定し、プリントの頻度が小さい白黒画
像プリント時に、カラー画像との相違を補正する特性を
持たせたLUTを用意して、該LUTに基づいて補正を
行うようにする。
【0621】以上、カラー/白黒モード選択ボタン10
21で画像モードを選択すれば、光量センサ1025の
光量検出結果に基づく記録ヘッドの劣化による光量低下
及び記録素子特性バラツキに対する補正と、温度センサ
1024の温度検出結果に基づく温度変化に対する補正
と、を行うことで、カラー画像でも白黒画像でも標準状
態では常に同一の画質を実現できる。
【0622】また、人為的に濃度を濃いめや薄めにした
い場合あるいは好みの色調に補正したいような場合は、
それに応じて濃度補正ボタンや色補正ボタンを操作する
ことで、これらの操作量に応じた補正係数を記憶したL
UTが選択され、検索した補正係数に基づいて所望の補
正が行われる。
【0623】このように、標準状態への自動補正や所望
の補正を、複雑なデータの制御や駆動電圧などのアナロ
グ制御、フィルタの挿入などの機械的な制御を必要とせ
ず、簡単な操作で、ソフトウエアによるフィードバック
制御を行って精度良く行うことができる。
【0624】なお、本実施形態において、カラー画像用
として、R,G,B各色毎に複数のLUTを有して、そ
れぞれ独立に選択可能であるのが望ましい。
【0625】次に、前記光量補正と温度補正とのより具
体的な実施形態について説明する。本発明で用いられる
温度センサとしては、接触型としては、熱膨張、電気抵
抗、熱起電力、磁気特性、誘電特性、ICセンサ、光フ
ァイバセンサ等が挙げられ、非接触型としては、輝度検
出方法、放射エネルギ検出方法等が挙げられる。これら
のうちで好ましく用いられるものとしては、安価で精度
が高く、制御に利用するのが容易であるという点から、
熱電対を用いた熱起電力を利用したものである。熱電対
としては、貴金属熱電対、卑金属熱電対とに大別され代
表的なものとしては以下のものがある。
【0626】貴金属熱電対としては、R熱電対、PR熱
電対、S熱電対、B熱電対、Pt・40%Rh−Pt・
20%Rh熱電対、Ir−Ir・40%Rh熱電対、極
低温用熱電対が挙げられ、卑金属熱電対としては、K熱
電対、E熱電対、J熱電対、T熱電対、N熱電対、W・
Re計熱電対が挙げられる。記録ヘッドの動作温度を包
括し、安価で入手が容易なK熱電対が好ましい。
【0627】また、設置箇所としては記録ヘッドに直接
付ける方法や、記録ヘッドの周辺に設ける方法や、これ
らの組み合わせなどでもよく、限定されない。LEDア
レイの場合には、光源の温度がほぼ直接反映するヒート
シンクに取り付けることが好ましい。
【0628】測定点については、高精度という点では多
い方が好ましいが、コスト、必要な精度を考慮して適宜
少なくすることが可能である。通常の画像を出力してい
る場合などは、各素子の発光時間がほぼ同一であるた
め、1点の測定で全体の推定を行うことが、装置の小型
化、コストダウン等の点で好ましい。
【0629】光量センサの形状としては、センサにより
光源の複数画素を同時に測定することが、測定時間の短
縮の点で好ましい。この方法によれば、温度、劣化等の
影響により光源全体の光量が増加、減少する場合の光源
の一部または全体の補正を行うことが可能となる。
【0630】センサの大きさは、大きくても小さくても
よい。
【0631】複数素子の平均光量を求める場合、測定速
度を向上させるために、センサを大きくし、複数素子を
同時に測定することが好ましい。複数素子を同時に測定
すると、各素子の発光強度を得ることはできないが、温
度等の影響による複数画素がほとんど同様な光量の増
加、減少等の挙動をすることの補正のために用いるには
十分である。
【0632】但し、複数のアレイ型光源を備えた装置で
あり、センサの測定位置により他の光源の発光光量を同
時に測定してしまう場合は、測定しているアレイ型光源
以外の光源は駆動させないか、もしくはスリットなどで
影響を受けない手段を講じることが好ましい。
【0633】また、他のアレイ型光源の影響を受けない
大きさにした場合、実際の稼動条件と同様の条件で測定
した方が、電圧降下、電流降下等の影響を実際の稼動と
同じだけ受けるので他のアレイを点灯した状態で行うこ
とが好ましい。
【0634】さらに、センサはアレイ型光源毎に設けて
も、測定時間の低減のため、アレイ型光源に対して複数
設けてもよいが、コストの点で、アレイ型光源に対して
1対1であることが好ましく、さらに複数のアレイ型光
源を1つのセンサで行うことが、センサ毎の受光特性の
補正を行う必要がなくなるので好ましい。この方法をと
れば、高速に光量補正を行うことが可能となる。
【0635】またセンサと光源との位置関係は、各光源
の発光光量を正確に得る場合には、センサ上でほぼ結像
する位置に配置することが好ましく、センサの面内変動
等の影響を除去する場合には、あえてセンサ上で結像さ
せないことが好ましい。
【0636】次に、前記光量センサで測定された光量の
処理と該処理結果による補正の各種形態について説明す
る。
【0637】 光量センサによって、記録ヘッドの記
録素子全体の平均光量を求め、該平均光量に応じた記録
ヘッドの記録素子全体の出力補正を行う。このようにす
れば、モノクロ画像プリント時のように単一光源を使用
する場合は、各出力画像(複数枚出力の場合や、数日前
の出力に対して)の濃度レベルを均一にすることができ
る。
【0638】また、カラー画像プリント時のように複数
の光源を使用する場合は、ある色の記録ヘッドのみが全
体的に濃くなったり薄くなったりしても全体のバランス
がずれ、商品価値が下がるためその影響を除去し全体の
バランスを合わせることが可能となる。
【0639】記録ヘッドの記録素子全体の平均光量を求
める方法としては、例えば、 1) 複数の記録素子の光量を各々測定後平均する方法 2) 1記録素子の光量を全体の平均光量とみなし、こ
れを全体の代表として用いる方法 3) 複数の記録素子の光量を同時に測定し、これを複
数の素子について数点行い、平均する方法 4) 複数の記録素子の光量を同時に測定し、これを全
体の平均光量とみなし、全体の代表として用いる方法 5) 1)〜4)について、複数回行い、平均値をさら
に平均する方法などがあり、これらに限定されるもので
はない。
【0640】測定精度の点からは1)の方法が好まし
く、測定時間の短縮及びデータ処理時間短縮の点からは
2)、3)、4)の方法が好ましい。特に3)、4)に
ついては、測定時間の短縮及び測定時のノイズの影響を
低減することができ、より好ましく、特に好ましくは
3)の方法である。
【0641】 光量センサによって、記録ヘッドの記
録素子毎の光量を求め、該測定光量に応じて記録素子毎
の出力補正つまり画素毎の濃度補正を行う。このように
すれば、市場に出荷された後も変動している濃度ムラの
除去が可能となり、メンテナンス回数の低減が可能であ
る。さらに、記録ヘッド全体の絶対平均光量の算出も可
能であるので、該平均光量に応じた補正を行うことによ
り、前記平均光量測定時と同様の効果も得られる。
【0642】記録ヘッドの記録素子毎の光量を求める方
法としては、例えば 1) 各記録素子を1素子毎に順次点灯させて測定する
方法 2) 全記録素子あるいは複数素子を同時に点灯させて
スリット等で1素子からの光量のみが測定できるセンサ
で1素子毎に順次測定する方法などがあり、これらに限
定されるものではない。
【0643】各素子についての測定精度の点からは1)
の方法が好ましく、記録状態との対応の点からは2)
の方法が好ましい。
【0644】また、2)における記録素子の発光方法と
しては、実際に記録材料に記録する際の発光方法と同様
にして測定することが記録精度の向上の点でより好まし
い。
【0645】図72に示すように、記録ヘッド1061
を配置し、記録ヘッド1061の結像点に受光センサ1
063がくるように調整する。受光センサ1063で
は、記録ヘッド1061の各記録素子の照射光を受光
し、その強度をIV変換により電圧信号に変換し、増幅
系により増幅した後、アナログ−デジタル変換を行う。
【0646】このデジタルデータを図示しないデータ処
理部及びデータ保持部へ出力し、記録ヘッド1061の
発光量のばらつきを補正する。
【0647】以下、センサを用いた濃度補正方法以外
は、前記実施形態同様の画像形成方法を用いて行った。
【0648】〔濃度補正方法〕次に光量センサを用いた
濃度補正方法を説明する。
【0649】濃度補正方法(D−1) 各記録素子について、1素子毎に順番に点灯させ、光量
センサの発光素子を測定可能な位置へ順次移動させなが
ら測定し、各素子それぞれの発光光量を算出する。この
算出値に基づき、発光光量の平均値を求め、この平均値
に基づいて該記録素子の発光時間を予め用意してあるL
UTの中から選択した後感光材料に露光する。
【0650】濃度補正方法(D−2) 複数の記録素子を同時に点灯させ、点灯している複数の
素子について同時に測定し、この操作をアレイ型光源の
複数の位置で行い、その複数点の測定値の平均値を算出
し、この平均値に基づき、予め複数用意してあるLUT
の中から選択した後、感光材料に露光する。
【0651】光量補正用の光量センサの各種形態及び設
置方式を図73〜図75に示す。記録ヘッドについて
は、R用の記録ヘッド1031aはLEDアレイ、G用
の記録ヘッド1031bはVFPH及びYフィルター、
B用の記録ヘッド1031cはVFPH及びBフィルタ
ーで構成されている。
【0652】図73の方式では、同図Bに示すように、
光量センサ1032は印画紙Paを搬送する搬送ステー
ジ1033上の印画紙Paの搬送経路の外側に、記録ヘ
ッドの記録素子配列方向に移動自由に設置され、待機し
ている。そして、光量測定時は、記録ヘッド毎に光量セ
ンサ1032の横の位置まで移動させた後、同図Cに示
すように、光量センサ1032を記録ヘッドの記録素子
配列方向に移動させつつ記録素子を発光させて光量を測
定する。
【0653】この方法で自然画露光を連続して行い、そ
の後前記濃度補正方法(D−1)により濃度補正した結
果、カラーバランスの良好な高画質な画像が得られた。
【0654】また、センサを固定したまま光源のみを移
動させる、及び両者を移動させる方法においても同様の
効果が得られた。
【0655】また、濃度補正方法(D−2)により濃度
補正した結果、カラーバランスが良好な高画質な画像が
得られた。センサを固定したまま光源のみを移動させ
る、及び両者を移動させる方法でも同様の効果が得られ
た。
【0656】図74の方式では、光量センサ1034が
各色の記録ヘッド1031a〜cの並び方向に長い板状
に形成され、これら3本の記録ヘッド1031a〜cと
光量センサ1034とが、記録素子の配列方向に相対移
動しつつ、3本の記録ヘッド1031a〜cの各記録素
子の発光光量を同時に測定する。このようにすれば、測
定時間が図73の方式に比較して1/3で済み、効率的
で好ましい。さらに、1034全体が光量センサであれ
ば複数の記録ヘッドを単一のセンサで測定することが可
能となり、センサのロット差の影響を除去することが可
能であり好ましい。
【0657】図75の方式は、印画紙Paの搬送体が回
転ドラム1035で構成されているものへの適用例を示
し、光量センサ1036については、図73の方式のよ
うに各記録ヘッド毎に相対移動して光量を測定するか、
図74の方式のように3本の記録ヘッドの光量を同時に
測定するかのいずれでもよい。
【0658】また、本実施形態では、図28に示すよう
な露光制御系とは別に補正データを作成するための系を
設けているが、ドラムを透明ドラムとすることにより、
ドラムの内部に受光センサ355を設け、露光制御系で
補正データを作成してもよい。また、既述の通り透明ド
ラムを用いてドラム内面にセンサを配置してもよく、ど
ちらも同様の効果が得られた。
【0659】一方、温度補正用の温度センサの設置形態
を図76,図77に示す。
【0660】図76に示す方式では、LEDアレイで構
成されるR用記録ヘッド1041a、VFPH及びYフ
ィルターで構成されるG用記録ヘッド1041b、VF
PH及びBフィルターで構成されるB用記録ヘッド10
41cにそれぞれ温度センサ1042が直接取り付けら
れる。
【0661】濃度補正方法としては、アレイの温度を温
度センサによりそれぞれ測定し、予め用意してある温度
補正用のLUTを、その測定温度に応じて選択し、補正
した後に出力した。
【0662】この方式では、記録ヘッド1041の温度
を直接測定できるので、測定精度が高く、該測定温度に
基づくフィードバック補正の精度が向上し、温度の影響
が低減した高画質な画像が得られた。
【0663】図77に示す方式では、温度センサは、記
録ヘッド1041の周辺に設けて、間接的に温度を測定
するものであり、温度センサ1042を中央に配置した
R用の記録ヘッド1041aと一端側に配置したG用の
記録ヘッド1041bとの間の位置に設けると共に、他
端側に配置したB用の記録ヘッド1041cと印画紙P
aの端部との間の位置に設ける。このように記録ヘッド
周辺で温度測定する方式とすれば、温度測定点を減少で
きるため温度センサの設置個数を減らすことができ、低
コストで済む。究極的には最適な測定箇所に単一の温度
センサを設けることも可能であり、その場合は、複数の
センサを設ける場合のセンサ間の測定値のバラツキを補
正するような必要もない。
【0664】しかも、本方式では、環境温度を含めた温
度測定が行えるともいえ、また、印画紙Paの温度も測
定することも可能であり、印画紙Pa(感光材料)も温
度によって感度が大幅に変化するので、該印画紙Paの
温度測定値を用いて感度変化に対する補正を行うことが
でき、同様な温度の影響の低減した高画質な画像が得ら
れた。
【0665】また、温度補正用の温度センサは、図76
に示すように直接取り付けるものと、図77に示すよう
に、周辺に設けて間接的に測定するものと併用してもよ
く、併用する場合、少なくとも温度の影響を受けやすい
ものには、直接又は極めて近傍に取り付けられることが
好ましい。例えば、LED記録ヘッドに直接、VFPH
記録ヘッドには近傍に間接的に、感光材料には近傍に間
接的に取り付けられている場合である。
【0666】この場合についても、同様に温度の影響の
低減した、高画質な画像が得られた。
【0667】ここで、図77ではR用の記録ヘッドを中
央に配置し、G用及びB用の記録ヘッドを両側に配置し
たものを示した。このように、R,G,Bの各記録ヘッ
ドの配置(露光順序)については基本的には、どのよう
にしてもよいのであるが、LEDアレイで構成される記
録ヘッドは、熱の影響を受けやすく、また熱放出もしや
すい性状を有しているため、熱の影響を受けやすい光
源、例えば、LED記録ヘッドを両端側に配置すること
が好ましい。
【0668】また、複数本のプリントヘッドが設けられ
る位置に高低差があり、複数本のプリントヘッドの各露
光位置と感光材料とを上昇又は下降を伴って相対的に移
動させながら複数本のプリントヘッドの各記録素子を発
光させて感光材料を露光する場合、LEDアレイで構成
されるプリントヘッドは最も上方の位置に配置されるこ
とが好ましい。これにより、LEDアレイで構成される
プリントヘッドは熱の影響を受けにくく、また、これら
複数本のプリントヘッドから熱の放出もしやすいので、
好ましい。
【0669】なお、前記光量の測定や温度の測定に基づ
く濃度補正を、前記LUTや補正係数を用いて画素毎に
フィードバック補正した場合には、高精度な補正が行え
たが、前記したような平均光量の測定値に基づいて記録
ヘッド全体を一律に補正するような場合は、該記録ヘッ
ドの駆動電圧やデューティを制御することによって全体
の出力レベルを簡易に増減補正することができ、同様の
効果が得られた。
【0670】さらに、記録ヘッドの駆動時間を積算し、
該積算値によって劣化度合いを予測してフィードバック
補正を行うようなこともできる。この場合、駆動時間の
積算値に対して劣化度合いに応じた補正係数を記憶した
補正LUTを設けて補正を行えばムラの低減した高画質
な画像が得られる。光量や温度の測定に基づく具体的な
補正方法は、前記の実施形態のものやそれらの組み合わ
せに限定されず、他の方法でもよい。
【0671】〔印画紙を用いた補正データの算出方法〕
次に、既述したように印画紙Paに基準画像データ値の
画像を露光して現像したものの濃度を測定して色バラン
スや濃度などの補正を行う実施形態を応用した実施形態
について説明する。
【0672】 R,G,Bの各色に対して同一種類の
補正パラメータ(補正用LUT、duty等についてそ
れぞれ)を複数用意しておく。例えばR,G,B毎に濃
度測定値に対する補正用LUTを異なる補正データを記
憶したものを2つずつR1,R2、G1,G2、B1,
B2を用意する。
【0673】そして、R,G,B毎の補正用LUTの組
み合わせ、(R1,G1,B1)、(R2,G1,B
1)、(R1,G2,B1)、(R1,G1,B2)、
(R2,G2,B1)、(R2,G1,B2)、(R
1,G2,B2)、(R2,G2,B2)について、露
光を行い、最もR,G,Bの光量バランスが良い組み合
わせを選択する。
【0674】当然、1回の露光で確認できる方が効率的
であるため、1枚にこれら全ての組み合わせがあるのが
良い。
【0675】 R,G,Bのプリントヘッドのいずれ
かのプリントヘッドを交換する時に、補正パラメータを
変更する。例えば、補正用LUTの場合、前記で示し
たように複数用意された各組み合わせからの選択をプリ
ントヘッドを交換する時に行う。
【0676】 R,G,Bのプリントヘッドをまとめ
て露光ユニットとし、該露光ユニットの交換時に、前記
と同様に補正パラメータを変更する。
【0677】以上のようにプリントヘッドを交換する時
に補正パラメータを変更したり、露光ユニット単位で
R,G,Bのプリントヘッドをまとめて変更したりする
ことにより、光量バランスの良い露光が簡単に設定可能
となり、短時間で容易にカラーバランスの修正が行え
た。
【0678】〔プリントヘッドの構成〕次に、プリント
ヘッドの構成の実施形態について説明する。
【0679】以上の実施形態では、カラー画像プリント
用の記録ヘッド(プリントヘッド)は基本的にR,G,
B3色の記録ヘッドを備えるものを示してきた。これに
対し、R,G,B以外の例えばK(黒)専用の記録ヘッ
ドを用意し、黒い文字(例えばポストカードのような写
真に文字の入っているもの)や、黒又はグレーの部分の
露光に用いれば、R,G,Bの露光時間が減り、単位時
間当りの処理枚数を増加することができ、記録ヘッドの
劣化を抑制することもできる。
【0680】また、グレーをR,G,Bの3色を重ねて
実現しようとする場合、R,G,Bの各記録ヘッドの露
光位置が正確に同じでないと、色ずれを起こす。グレー
に対する色ずれは、人間の目で判別されやすく、かつ、
1画素単位で合わせることは難しい。そこで、黒(グレ
ーを含む)用の記録ヘッドを設けて、黒(グレー)部分
の再現性を高めることも可能となり、好ましい。
【0681】 図78に示すように、LEDアレイで
構成されたR用記録ヘッド1051a、VFPH及びY
フィルターで構成されたG用記録ヘッド1051b、V
FPH及びBフィルターで構成されたB用記録ヘッド1
051cに加えて、PLZT記録ヘッド及びフィルター
で構成されたK用記録ヘッド1051dを設ける。
【0682】PLZT記録ヘッドは、感光材料のR,
G,B感度域の波長を持っている光源を用い、フィルタ
ーを組み合わせて用いることにより、黒(グレー)に露
光させることができる。1本の記録ヘッド1051dを
駆動するだけでよいので、黒(グレー)部分の位置ずれ
の問題が無くなり再現性が高い。
【0683】 図79に示すように、同様のR,G,
B用の記録ヘッド1051a〜cに加え、G,Bに波長
を持ったVFPHにG,Bを均一調整するためのフィル
ターを組み合わせて構成された記録ヘッド1051eを
設ける。
【0684】黒(グレー)を実現する場合、R用の記録
ヘッド1051aと、前記記録ヘッド1051eとを、
R及びG,Bをバランスさせて駆動させる。R,G,B
3本の記録ヘッドを同時駆動して黒(グレー)を実現す
る場合に比較すると、2本駆動であるため位置精度が向
上し、再現性が高い。
【0685】このように、黒(グレー)専用の記録ヘッ
ドを設けることにより、画像全体のベース濃度のみを独
立制御することが、可能であり、画像の濃度調整が記録
ヘッドが複数あっても、データ処理等を全部の記録ヘッ
ドに対して行う必要がなく、処理時間が早い。また、露
光時間も、ある一定時間だけ、第4の記録ヘッド(K)
を発光させることにより、R,G,Bの記録ヘッドの発
光時間、発光光量共に減少させることが可能となる。こ
れは、記録ヘッドの発光時間を低減させるだけでなく、
処理スピードを大幅にアップできるという効果がある。
【0686】さらに、1種の記録ヘッドの発光時間が短
くなるので、記録ヘッドが長く使用可能で、補正パラメ
ータの変更,記録ヘッド交換が必要となる光量変動を起
こすまでの時間が長くなる。つまり、メンテナンスの回
数を低減でき好ましい。
【0687】また、デザイン分野等で使用するエッジの
黒の縁取り、シャープネス等を容易に行える。
【0688】髪の毛や、黒文字等の細い黒を再現する場
合、色にじみがない。一方、R,G,BにKを加えた4
色を用いて色表現域を拡大でき、深みのある色を再現す
ることも可能となる。
【0689】また、白黒モードによりプリントする場合
には、前記黒(グレー)専用ヘッドを設けることや、使
用される感光材料に応じた波長を持つ記録ヘッド(フィ
ルターにより調整することが好ましい)をR,G,B以
外の専用記録ヘッドとして用いることが可能となり、再
現性が高く良好な画像が得られる点で好ましい。
【0690】ここで、記録ヘッドの可能な光源の組み合
わせを列挙しておくと、R,G,BについてRをLED
記録ヘッド、G,Bの2本をVFPH記録ヘッドとする
組み合わせの他、3本共にLED記録ヘッドとしたも
の、3本共にVFPH記録ヘッドとしたもの、2本がL
ED記録ヘッド,1本がVFPH記録ヘッド、3本共に
LED記録ヘッドとしたものが可能である。
【0691】その他、適当なバックライトを用いたPL
ZT記録ヘッド、液晶シャッターアレイ等の光シャッタ
ーアレイ、半導体レーザーをアレイ状に配列したレーザ
ーアレイ記録ヘッド等、複数の記録素子を有し、各記録
素子を独立にオン・オフ駆動可能な任意の記録ヘッドを
任意な数用いることができる。
【0692】次に、各素子のばらつきを補正するための
光量測定装置の実施形態について説明する。該装置にお
いては、素子毎の光強度を測定する必要があるため、前
記のうような複数素子の平均光量を測定する場合とは異
なる構成となる。
【0693】 前記したように、光量センサ(受光素
子)を記録ヘッドの各素子の結像点に沿って走査して光
量測定を行い、各素子の光強度の相対比率を測定する装
置において、走査速度が1mm/秒以上とする。
【0694】即ち、走査速度が1mm/秒より遅い場合
は、位置制御系に移動に起因する振動が発生しやすく、
測定結果に周期的ノイズの影響が現れるが、走査速度が
1mm/秒以上とすることで、これを防止できる。な
お、上記走査速度を約10nm/秒とすることにより約
30秒でA3サイズの記録ヘッド(約300mm幅)1
本の測定が行え、かつ、1素子ずつ分離した測定が可能
で、測定精度を±0.5%に収めることができ、良好な
補正結果が得られた。
【0695】 図72に示すように、記録ヘッド(発
光素子アレイ)1061にセルフォックレンズ1062
を装着し、その結像面±焦点深度(100 ミクロン程
度)の範囲内で光量センサ(受光素子)1063により
測光を行う構成とする。
【0696】上記範囲内では、信号値は比較的深度方向
についての発光素子あるいはセンサの変位の影響を受け
なくて済み、良好な補正結果が得られた。
【0697】 測光時の駆動状況は少なくとも光量セ
ンサの近傍領域において、通常モードにおける0を除い
た最小の出力値データを一律に与えて駆動した場合と、
実質的に同一の駆動状態とする。
【0698】このようにすれば、濃度ムラが最も目立ち
やすい、比較的低濃度での均一露光の条件に比較的近い
状態を実現しており、その状態での光強度の大小関係を
精度良く捉えることができ、良好な画像が得られた。
【0699】 測光時に、測光データのサンプリング
に同期して、図80に示す条件で記録ヘッドの発光制御
を行う。
【0700】連続点灯であったり、発光デューティが高
いと記録ヘッドの蓄熱が促進され、光特性が変化する。
実際の自然画を出力する場合においてもデューティは5
〜40%程度であることが好ましく、さらに好ましくは
10〜20%であり、それに近い状態で測光を行うこと
で最も効果的な補正データが得られた。
【0701】 図81に示すように、発光素子107
1の測光時における駆動ピッチrよりも光量センサ(受
光素子)1072の受光面の幅qを小さくする。好まし
くは、発光素子1071の配列方向の長さよりも受光面
の幅を小さくする。
【0702】受光面の幅が大きいと隣接して発光する素
子の光を一緒に受光してしまい、各素子の光強度の情報
を正確に捕捉できないので、これを回避するため、受光
面の幅を小さくすることにより、さらに良好な画像が得
られた。
【0703】 図82に示すように、光量センサ(受
光素子)1072の走査方向に対して垂直な方向の長さ
uが発光素子の同方向の長さsの2倍以上とする。
【0704】受光面の長さが短いと、発光素子の直線か
らの並びのずれによる受光効率の低下を生じるので、こ
れを回避するため、受光面の長さを長くし、受光効率を
挙げることにより、良好な結果が得られた。
【0705】 図83に示すように、発光素子107
1を千鳥状に並べた記録ヘッドを測光するものにおい
て、光量センサ(受光素子)1072の走査方向と垂直
な方向の長さを、全発光素子1071の同方向への並ん
でいる領域を包括可能な長さに設定する。
【0706】これにより、発光素子1071に対する受
光素子1072の走査方向と垂直な方向の相対位置を微
調整することなしに測定が可能であった。
【0707】 測光するタイミングを出荷時及びメン
テナンス時、及び毎日の装置立ち上げ時、一定時間(稼
動時間でも可)毎、画像出力毎(所定枚数毎でも可)な
どで行い、補正値データを更新する。
【0708】このように測光で得られたデータに基づい
て、前記の補正方式−1と同様の方法で補正値を算出
し、画像データを補正すれば、LEDアレイなどでのI
Cチップブロック間の段差のない、精度の高い補正が行
える。
【0709】〔X/Yカッタ〕次に本発明の実施態様に
ついて図84を用いて説明する。
【0710】図84は、カラーペーパーの搬送方向を変
えてカットする方式を示している。1101は搬送ロー
ラーであり、現像処理が終わった後のシート状カラー印
画紙Paを、図1におけるプリントヘッドDの記録素子
の配列方向と垂直な方向、即ち搬送方向とは平行方向に
切断(Yカット)するため、Yカット部1100搬送す
る。
【0711】この搬送ローラー1101により前記Yカ
ット部1100に搬送された、シート状カラー印画紙P
aは搬送ローラー1103によって挟持されながら搬送
され、ペーパー位置決め板1104に付きあてる。尚こ
の時、シート状カラー印画紙Paの搬送の妨げにならな
いようローラー1105は僅かに上昇させた状態にして
いる。
【0712】ペーパー位置決め板1104に図示しない
センサ部材が設置されており、このセンサ部材によっ
て、シート状カラー印画紙Paがペーパー位置決め板1
104に突き当たったことが検知される。前記センサに
よる検知信号に基づいて、ローラー1105がシート状
カラー印画紙Paを挟持するように下降し、次いでロー
ラー1105がシート状カラー印画紙Paを、ローラー
1103の搬送方向と直角な方向へ搬送する。なおこの
時、シート状カラー印画紙Paの搬送の妨げにならない
ようローラー1103は僅かに上昇させた状態にしてい
る。
【0713】この搬送ローラー1105とローラー11
06によって搬送された、シート状カラー印画紙Paは
ペーパー位置決め板1107に付きあたる。ペーパー位
置決め板1107には図示しないセンサ部材が設置され
ており、このセンサ部材によって、シート状カラー印画
紙Paがペーパー位置決め板1107に突き当たったこ
とが検知される。前記センサによる検知信号に基づい
て、Yカッタ1108が駆動することによって、シート
状カラー印画紙Paの切断が行われる。Yカッタ110
8が駆動した後、切断されたシート状カラー印画紙Pa
はベルトコンベア1109が回転することによって、収
納ボックス1110へ搬送される。
【0714】ここで、ペーパー位置決め板1107は、
後述のYカット情報に基づき移動して、Yカッタまでの
位置を可変とするこができる。本実施形態では、ペーパ
ー位置決め板1107によってカットサイズを制御する
ことにしているが、Yカット情報に基づきシート状カラ
ー印画紙Paの搬送量を制御し、正確に所望のサイズに
Yカットする様にしてもよい。なお、Yカットを必要と
しないプリント(大判サイズプリント等)が設定された
場合には、前述のYカット部とは別の搬送経路によっ
て、Yカットを行わないようにすることも可能である。
【0715】次に、プリントサイズの情報に基づき、所
望のカットサイズを得られるように、ペーパー位置決め
板とYカッタまでの位置を可変する制御について、図8
5及び図86を用いて説明することにする。
【0716】図85は、Yカッタ1108とペーパー位
置決め板1107で構成される、シート状カラー印画紙
Paを所望のサイズにのカットする制御を行うためのブ
ロック図である。
【0717】1111で示されるシステムコントロール
回路は、図示しない各種入力手段から、仕上がりプリン
トサイズ情報(例えば4つ切サイズ,L判サイズ,パノ
ラマサイズ等の情報),仕上がりプリント枚数情報や仕
上がりプリント順番情報についてのオーダ情報を受け、
シート状カラー印画紙Paにデジタル露光する画像のレ
イアウトを演算する。そのレイアウト情報をもとにさら
に所望のプリントを得られるようなX方向およびY方向
のカット情報を算出する。
【0718】システムコントロール回路1111によっ
て算出されたX方向のカット情報は、図1におけるペー
パーカッターBを駆動するXカット制御部1112に送
られる。Xカット制御部は、前記X方向のカット情報に
基づいてペーパーカッターBを駆動する。
【0719】同様にシステムコントロール回路1111
によって算出されたY方向のカット情報は、ペーパー位
置決め板とYカッタまでの距離を可変する制御をおこな
うYカット制御部1113に送られる。Yカット制御部
1113は、前記Y方向のカット情報に基づいてペーパ
ー位置決め板とYカッタまでの距離を可変する。
【0720】前記レイアウト情報は、信号処理回路11
14に送られ、ここで別の入力手段によって得られた画
像データとともに、プリントヘッド制御回路1115に
おくるためのデジタル露光データを算出する。前記デジ
タル露光データは、プリントヘッド制御回路1115に
送られ、プリントヘッド1116を制御してシート状カ
ラーペーパーへの露光を行う。
【0721】本実施形態では、前記システムコントロー
ル回路1111が、オーダー情報を受けてXカット情報
およびYカット情報を算出しているが、前記Xカット制
御部および/またはYカット制御部が、前記オーダー情
報または前記画像データを直接受けて、Xカット情報お
よびYカット情報を算出することも可能である。
【0722】本実施形態では、オーダー情報に基づきX
カット情報およびYカット情報が予め決定されるが、前
記オーダー情報とXカット情報,Yカット情報の対応関
係は、機器の経時変化などを見越して、変更可能になっ
ていることが好ましい。
【0723】前記変更方法としては、Xカット情報やY
カット情報を直接変更するものでもよく、またデジタル
露光データの感光材料への記録位置をずらすことにより
行ってもよい。
【0724】また図85ではオーダー情報をもとにシス
テムコントロール回路1111がXカット情報およびY
カット情報を決定しているが、オーダー情報を必要とせ
ず、画像データからXカット情報およびYカット情報を
決定してもよい。
【0725】この場合、システムコントロール回路11
11は、タテ,ヨコの画素数情報を含む画像データか
ら、シート状カラー印画紙Paにデジタル露光する画像
のレイアウトを行うために、適切な倍率変換式を複数設
定している。システムコントロール回路1111は画像
データを適切な倍率変換し、デジタル露光データの画素
数情報を決定する。次いで決定された画素数情報とプリ
ントヘッドの出力解像度に基づき仕上がりプリントサイ
ズを決定し、Xカット情報およびYカット情報を決定す
る。
【0726】図86は、実際のプリント作成時における
前記制御の流れをしめす動作概念図である。
【0727】オーダ情報を受けた前記システムコントロ
ール回路1111は、まずXカット情報をXカット制御
部1112に送信し、前述のようにXカットを行う。
【0728】次いで、レイアウト情報を信号処理回路1
114に送信し、信号処理回路1114はそれを受け、
画像データとともにデジタル露光データを作成する。
【0729】次にシステムコントロール回路1111
は、プリント指令をプリントヘッド制御回路1115に
送信し、プリント指令をうけたプリントヘッド制御回路
1115は、前記デジタル露光データに基づくプリント
動作を行う。
【0730】次いで、システムコントロール回路111
1は、現像部1117に現像指令を送信し、現像指令う
けた現像部は先に露光されたシート状カラーペーパーの
現像処理を行う。
【0731】次いで、前記システムコントロール回路1
111は、Yカット情報をYカット制御部に送信し、Y
カット情報にもとづいてYカット制御部は、前述の様に
Yカットを行う。
【0732】上記の動作によって、Xカットしたシート
状カラーペーパー上に、複数の画像をレイアウトしたプ
リントを得て、それをYカットすることにより、各画像
を一枚一枚とした所望サイズのプリントを確実に得るこ
とができる。
【0733】別の実施態様について、図87および図8
8を用いて説明することにする。
【0734】図87は、先の図84の如くシート状カラ
ーペーパーの搬送方向を変えて、カットする方式に代え
て、Yカットを含む打ち抜き刃によるカット方式を示し
ている。
【0735】現像処理が終わった後のシート状カラー印
画紙Paを、図示しない振り分け装置により、予め切断
サイズが設定された打ち抜き刃1118に振り分ける。
所定位置までシート状カラー印画紙Paが搬送されたこ
とを、図示しないセンサが検知するのに同期して、搬送
が停止される。
【0736】搬送が停止した後、駆動モーター1119
により設定された打ち抜き刃1118が駆動することに
よって、所望のプリントサイズにシート状カラー印画紙
Paが切断される。
【0737】打ち抜き刃が駆動した後、切断されたシー
ト状カラー印画紙Paはベルトコンベア1120が回転
することによって、収納ボックス1121へ搬送され
る。
【0738】この実施態様の場合、図示された打ち抜き
刃1118は2タイプであるが、打ち抜き刃1118の
バリエーションを所望のプリントサイズに合わせて変化
させることによって、任意のプリントサイズを得ること
が可能である。例えば図87の打ち抜き刃1118では
2種類の切断サイズであるが、これをさらに複数のサイ
ズを含んだ態様にすることも可能である。このとき得ら
れる切断後のプリントは、それぞれのプリントサイズに
統一されたもののほか、切断サイズの変わる場所をまた
ぐように打ち抜くことによって、一度に2種類以上のプ
リントサイズを切断することも可能である。
【0739】なお、Yカットを必要としないプリント
(大判サイズプリント等)が設定された場合には、前述
の打ち抜き刃を駆動することなく通過させる制御を行う
ことが可能である。
【0740】図88(a)及び図88(b)は先の図8
4および図87のカット方式に代えて、カラーペーパー
の搬送経路上にスリッター刃を設けて、Yカットする方
式を示している。
【0741】図88(a)に示すように、現像処理が終
わった後のシート状カラー印画紙Paが、このタイプの
Yカット部に搬送される前に、予め設定されたYカット
情報に基づいて所望のYカット位置に搬送方向と垂直方
向に移動可能なスリッター刃1122およびスリット刃
受け1123が移動する。
【0742】ここで、シート状カラー印画紙Paは、前
記Yカット部を通過することにより、同時にスリッター
刃1122によって切断される。
【0743】スリッター刃1122によって切断された
シート状カラー印画紙Paは、収納ボックス1124に
落下し収納される。
【0744】なお、図88(b)に示すように、Yカッ
トを必要としないプリント(大判サイズプリント等)が
設定された場合には、前述のスリッター刃1122が、
シート状カラー印画紙Paと接触しない位置に退避する
ように制御を行うことが可能である。
【0745】前記実施形態では、Xカット後にYカット
を行っているが、この順番は逆になっても構わない。前
記XカットおよびYカットは現像後に限らず、現像前,
露光前及び露光後のような任意のタイミングで行っても
良い。
【0746】次に本発明の実施態様について図84を用
いて説明する。
【0747】図84は、カラーペーパーの搬送方向を変
えてカットする方式を示している。1101は搬送ロー
ラーであり、現像処理が終わった後のシート状カラー印
画紙Paを、図1におけるプリントヘッドDの記録素子
の配列方向と垂直な方向、即ち搬送方向とは平行方向に
切断(Yカット)するため、Yカット部1100搬送す
る。
【0748】この搬送ローラー1101により前記Yカ
ット部1100に搬送された、シート状カラー印画紙P
aは搬送ローラー1103によって挟持されながら搬送
され、ペーパー位置決め板1104に付きあてる。尚こ
の時、シート状カラー印画紙Paの搬送の妨げにならな
いようローラー1105は僅かに上昇させた状態にして
いる。
【0749】ペーパー位置決め板1104に図示しない
センサ部材が設置されており、このセンサ部材によっ
て、シート状カラー印画紙Paがペーパー位置決め板1
104に突き当たったことが検知される。前記センサに
よる検知信号に基づいて、ローラー1105がシート状
カラー印画紙Paを挟持するように下降し、次いでロー
ラー1105がシート状カラー印画紙Paを、ローラー
1103の搬送方向と直角な方向へ搬送する。なおこの
時、シート状カラー印画紙Paの搬送の妨げにならない
ようローラー1103は僅かに上昇させた状態にしてい
る。
【0750】この搬送ローラー1105とローラー11
06によって搬送された、シート状カラー印画紙Paは
ペーパー位置決め板1107に付きあたる。ペーパー位
置決め板1107には図示しないセンサ部材が設置され
ており、このセンサ部材によって、シート状カラー印画
紙Paがペーパー位置決め板1107に突き当たったこ
とが検知される。前記センサによる検知信号に基づい
て、Yカッタ1108が駆動することによって、シート
状カラー印画紙Paの切断が行われる。Yカッタ110
8が駆動した後、切断されたシート状カラー印画紙Pa
はベルトコンベア1109が回転することによって、収
納ボックス1110へ搬送される。
【0751】ここで、ペーパー位置決め板1107は、
後述のYカット情報に基づき移動して、Yカッタまでの
位置を可変とするこができる。本実施形態では、ペーパ
ー位置決め板1107によってカットサイズを制御する
ことにしているが、Yカット情報に基づきシート状カラ
ー印画紙Paの搬送量を制御し、正確に所望のサイズに
Yカットする様にしてもよい。
【0752】なお、Yカットを必要としないプリント
(大判サイズプリント等)が設定された場合には、前述
のYカット部とは別の搬送経路によって、Yカットを行
わないようにすることも可能である。
【0753】次に、プリントサイズの情報に基づき、所
望のカットサイズを得られるように、ペーパー位置決め
板とYカッタまでの位置を可変する制御について、図8
5及び図86を用いて説明することにする。
【0754】図85は、Yカッタ1108とペーパー位
置決め板1107で構成される、シート状カラー印画紙
Paを所望のサイズにのカットする制御を行うためのブ
ロック図である。
【0755】1111で示されるシステムコントロール
回路は、図示しない各種入力手段から、仕上がりプリン
トサイズ情報(例えば4つ切サイズ,L判サイズ,パノ
ラマサイズ等の情報),仕上がりプリント枚数情報や仕
上がりプリント順番情報についてのオーダ情報を受け、
シート状カラー印画紙Paにデジタル露光する画像のレ
イアウトを演算する。そのレイアウト情報をもとにさら
に所望のプリントを得られるようなX方向およびY方向
のカット情報を算出する。
【0756】システムコントロール回路1111によっ
て算出されたX方向のカット情報は、図1におけるペー
パーカッターBを駆動するXカット制御部1112に送
られる。Xカット制御部は、前記X方向のカット情報に
基づいてペーパーカッターBを駆動する。
【0757】同様にシステムコントロール回路1111
によって算出されたY方向のカット情報は、ペーパー位
置決め板とYカッタまでの距離を可変する制御をおこな
うYカット制御部1113に送られる。Yカット制御部
1113は、前記Y方向のカット情報に基づいてペーパ
ー位置決め板とYカッタまでの距離を可変する。
【0758】前記レイアウト情報は、信号処理回路11
14に送られ、ここで別の入力手段によって得られた画
像データとともに、プリントヘッド制御回路1115に
おくるためのデジタル露光データを算出する。前記デジ
タル露光データは、プリントヘッド制御回路1115に
送られ、プリントヘッド1116を制御してシート状カ
ラーペーパーへの露光を行う。
【0759】本実施形態では、前記システムコントロー
ル回路1111が、オーダー情報を受けてXカット情報
およびYカット情報を算出しているが、前記Xカット制
御部および/またはYカット制御部が、前記オーダー情
報または前記画像データを直接受けて、Xカット情報お
よびYカット情報を算出することも可能である。
【0760】本実施形態では、オーダー情報に基づきX
カット情報およびYカット情報が予め決定されるが、前
記オーダー情報とXカット情報,Yカット情報の対応関
係は、機器の経時変化などを見越して、変更可能になっ
ていることが好ましい。
【0761】前記変更方法としては、Xカット情報やY
カット情報を直接変更するものでもよく、またデジタル
露光データの感光材料への記録位置をずらすことにより
行ってもよい。
【0762】また図85ではオーダー情報をもとにシス
テムコントロール回路1111がXカット情報およびY
カット情報を決定しているが、オーダー情報を必要とせ
ず、画像データからXカット情報およびYカット情報を
決定してもよい。
【0763】この場合、システムコントロール回路11
11は、タテ,ヨコの画素数情報を含む画像データか
ら、シート状カラー印画紙Paにデジタル露光する画像
のレイアウトを行うために、適切な倍率変換式を複数設
定している。システムコントロール回路1111は画像
データを適切な倍率変換し、デジタル露光データの画素
数情報を決定する。次いで決定された画素数情報とプリ
ントヘッドの出力解像度に基づき仕上がりプリントサイ
ズを決定し、Xカット情報およびYカット情報を決定す
る。
【0764】図86は、実際のプリント作成時における
前記制御の流れをしめす動作概念図である。
【0765】オーダ情報を受けた前記システムコントロ
ール回路1111は、まずXカット情報をXカット制御
部1112に送信し、前述のようにXカットを行う。
【0766】次いで、レイアウト情報を信号処理回路1
114に送信し、信号処理回路1114はそれを受け、
画像データとともにデジタル露光データを作成する。
【0767】次にシステムコントロール回路1111
は、プリント指令をプリントヘッド制御回路1115に
送信し、プリント指令をうけたプリントヘッド制御回路
1115は、前記デジタル露光データに基づくプリント
動作を行う。
【0768】次いで、システムコントロール回路111
1は、現像部1117に現像指令を送信し、現像指令を
うけた現像部は先に露光されたシート状カラーペーパー
の現像処理を行う。
【0769】次いで、前記システムコントロール回路1
111は、Yカット情報をYカット制御部に送信し、Y
カット情報にもとづいてYカット制御部は、前述の様に
Yカットを行う。
【0770】上記の動作によって、Xカットしたシート
状カラーペーパー上に、複数の画像をレイアウトしたプ
リントを得て、それをYカットすることにより、各画像
を一枚一枚とした所望サイズのプリントを確実に得るこ
とができる。
【0771】別の実施態様について、図87および図8
8を用いて説明することにする。
【0772】図87は、先の図84の如くシート状カラ
ーペーパーの搬送方向を変えて、カットする方式に代え
て、Yカットを含む打ち抜き刃によるカット方式を示し
ている。
【0773】現像処理が終わった後のシート状カラー印
画紙Paを、図示しない振り分け装置により、予め切断
サイズが設定された打ち抜き刃1118に振り分ける。
所定位置までシート状カラー印画紙Paが搬送されたこ
とを、図示しないセンサが検知するのに同期して、搬送
が停止される。
【0774】搬送が停止した後、駆動モーター1119
により設定された打ち抜き刃1118が駆動することに
よって、所望のプリントサイズにシート状カラー印画紙
Paが切断される。
【0775】打ち抜き刃が駆動した後、切断されたシー
ト状カラー印画紙Paはベルトコンベア1120が回転
することによって、収納ボックス1121へ搬送され
る。
【0776】この実施態様の場合、図示された打ち抜き
刃1118は2タイプであるが、打ち抜き刃1118の
バリエーションを所望のプリントサイズに合わせて変化
させることによって、任意のプリントサイズを得ること
が可能である。例えば図87の打ち抜き刃1118では
2種類の切断サイズであるが、これをさらに複数のサイ
ズを含んだ態様にすることも可能である。このとき得ら
れる切断後のプリントは、それぞれのプリントサイズに
統一されたもののほか、切断サイズの変わる場所をまた
ぐように打ち抜くことによって、一度に2種類以上のプ
リントサイズを切断することも可能である。
【0777】なお、Yカットを必要としないプリント
(大判サイズプリント等)が設定された場合には、前述
の打ち抜き刃を駆動することなく通過させる制御を行う
ことが可能である。
【0778】図88(a)及び図88(b)は先の図8
4および図87のカット方式に代えて、カラーペーパー
の搬送経路上にスリッター刃を設けて、Yカットする方
式を示している。
【0779】図88(a)に示すように、現像処理が終
わった後のシート状カラー印画紙Paが、このタイプの
Yカット部に搬送される前に、予め設定されたYカット
情報に基づいて所望のYカット位置に搬送方向と垂直方
向に移動可能なスリッター刃1122およびスリット刃
受け1123が移動する。
【0780】ここで、シート状カラー印画紙Paは、前
記Yカット部を通過することにより、同時にスリッター
刃1122によって切断される。
【0781】スリッター刃1122によって切断された
シート状カラー印画紙Paは、収納ボックス1124に
落下し収納される。
【0782】なお、図88(b)に示すように、Yカッ
トを必要としないプリント(大判サイズプリント等)が
設定された場合には、前述のスリッター刃1122が、
シート状カラー印画紙Paと接触しない位置に退避する
ように制御を行うことが可能である。
【0783】前記実施形態では、Xカット後にYカット
を行っているが、この順番は逆になっても構わない。前
記XカットおよびYカットは現像後に限らず、現像前,
露光前及び露光後のような任意のタイミングで行っても
良い。
【0784】また、前述の形態では、ロール状印画紙P
aにXカット及びYカットを施してプリントを得ている
が、シート状印画紙PaにXカット及びYカットの一方
のみを施して複数の画像を切りわけることによりそれぞ
れ1枚ずいのプリントを得るようにしてもよい。
【0785】また、前述の形態では、Xカッタ及びYカ
ッタが別々に存在する構成を示しているが、Xカッタで
Xカット後、Xカットされた印画紙Paを90°回転さ
せて再びXカッタで切断する(すなわちYカットする)
ことで所望のプリントを得るようにしてもよい。
【0786】
【発明の効果】以下、各発明の効果について説明する。
【0787】〔第一発明の効果〕本発明により、プリン
トヘッド間の相対位置の変動があっても、各プリントヘ
ッドによる記録位置を容易に揃えることができ、以て、
高い画質での記録が行なえることが可能となる。
【0788】〔第二発明の効果〕本発明により、各記録
素子の発光特性の変化等に対応すべく、前記画像情報と
前記プリントヘッドの駆動条件との対応条件を変更し
て、所期の露光エネルギーが得られるようにでき、濃度
むら等の発生を回避して安定的に高い画質で記録させる
ことができる。
【0789】〔第三・第四発明の効果〕本発明により、
デジタル画像記録データと画像記録媒体の前記給送方向
に平行な切断とが食い違うことにより生じるミスプリン
トの発生を防止でき、不必要な余白が無いなどサイズ精
度の良いプリントを得ることができ、また、より多くの
サイズのプリントを簡単に得ることができ、また、画像
記録媒体に記録する画像のレイアウトの自由度を増すこ
とができる。
【0790】〔第五・第六発明の効果〕本発明により、
前記1又は複数の画像を記録するレイアウトと切断とが
食い違うことにより生じるミスプリントの発生を防止で
き、不必要な余白が無いなどサイズ精度の良いプリント
を得ることができる。
【0791】〔第七・第八発明の効果〕本発明により、
デジタル画像記録データと画像記録媒体の切断とが食い
違うことにより生じるミスプリントの発生を防止でき、
不必要な余白が無いなどサイズ精度の良いプリントを得
ることができ、また、より多くのサイズのプリントを簡
単に得ることができる。
【0792】〔第九発明の効果〕本発明により、バック
ライト及び光シャッタアレイを有するプリントヘッド並
びに真空蛍光管プリントヘッドの少なくとも1つのプリ
ントヘッドに特有の問題である僅かな「カブリ」の発生
を防止できる。
【0793】〔第十発明の効果〕本発明により、露光部
に感光材料が停止する際の「カブリ」の発生を少なくす
ることができる。
【0794】〔第十一発明の効果〕本発明により、「カ
ブリ」の影響を受けていない部分の感光材料に露光する
ので、良好なプリントを得ることができる。
【0795】〔第十二発明の効果〕本発明により、「カ
ブリ」の影響を受けていない部分の感光材料に露光する
ので、良好なプリントを得ることができる。
【0796】〔第十三発明の効果〕本発明により、ハロ
ゲン化銀写真感光材料固有の潛像退行の影響による色ム
ラの発生を防止でき、良好なプリントを得ることができ
る。
【0797】〔第十四発明の効果〕本発明により、感光
材料の支持体が不透明、半透明、透明と変わっても、濃
淡ムラの発生の仕方が異なることを防止でき、また、2
次露光による画素の広がりを防止でき、画像全体のシャ
ープ感を向上させることができる。
【0798】〔第十五発明の効果〕本発明により、十分
な露光光量で露光することができ、高速露光することが
でき、前記感光材料を前記プリントヘッドに接触するこ
とよって傷などが発生することを防止しつつ、安定して
搬送することができ、不安定な搬送による露光ムラの発
生などを防止できる。
【0799】〔第十六発明の効果〕本発明により、特別
な設定の変更が必要なく、感度の異なるネガ感光材料を
用いても、必要な最大濃度を維持することができ、一定
した品質のプリントを提供し続けることができる。
【0800】〔第十七発明の効果〕本発明により、特別
な設定の変更が必要なく、感度の異なるポジ感光材料を
用いても、必要な最小濃度を維持することができ、一定
した品質のプリントを提供し続けることができる。
【0801】〔第十八発明の効果〕本発明により、ユニ
ット交換時に前記露光ユニットの各プリントヘッドに対
する補正パラメータを交換したユニットに合わせて変更
して記憶させることにより、濃淡ムラがなく、画素ズレ
がなく、光量バランスの良い露光ができる補正パラメー
タに、速やかに変更できる。
【0802】〔第十九発明の効果〕本発明により、前記
プリントヘッドの記録素子間の特性と無関係なままのデ
ータに画素間補正処理をするよりも簡単に、画素間の発
光量の相違を良好に補正して濃淡ムラを防止しながら、
良好な階調のプリントを得ることができる。
【0803】〔第二十発明の効果〕本発明により、光源
の変動などによる発光量の変動に応じて、デジタル画像
情報を出力値に変換する関数の傾きを変更しても、デジ
タル画像情報の最大値を最大露光量を与える出力値に変
換するようにできる余裕があり、傾きの変更に伴う画質
の劣化を防止できる。
【0804】〔第二十一発明の効果〕本発明により、マ
ガジンと露光部側の搬送手段との間にアキュームを設け
て引出しトルクの変動を吸収しなくても、所定の速度で
搬送でき、良好な露光ができる。
【0805】〔第二十二発明の効果〕本発明により、濃
淡ムラが発生しないようにするための高度な搬送精度を
要求される高速搬送しなくても、1画像当たりの露光時
間を短縮できる。
【0806】〔第二十三発明の効果〕本発明により、感
光材料の幅より短いプリントヘッドであっても、感光材
料の幅全域を露光することができる。
【0807】〔第二十四発明の効果〕本発明により、記
録密度を倍以上にすることができる。
【0808】〔第二十五発明の効果〕本発明により、小
さいプリントヘッドで大きい感光材料を露光したり、大
きいプリントヘッドで感光材料を高速に露光したりでき
る。
【0809】〔第二十六発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドの本数を少なく、低コストで小型な装置に
できる。
【0810】〔第二十七発明の効果〕本発明により、画
像データを保持するメモリの容量を小さくでき、さら
に、露光時間も短くできる。
【0811】〔第二十八発明の効果〕本発明により、良
好に露光することができる。
【0812】〔第二十九発明の効果〕本発明により、高
記録密度の画像記録を比較的安価な装置で行うことがで
きる。
【0813】〔第三十発明の効果〕本発明により、光源
の寿命を長くし、高記録密度の画像記録を比較的安価な
装置で行うことができる。
【0814】〔第三十一発明の効果〕本発明により、無
彩色記録用のプリントヘッドの記録密度を高くすること
により、鮮鋭な文字画像などの記録ができる。
【0815】〔第三十二発明の効果〕本発明により、光
源の寿命を長くしつつ、装置を小型化できる。
【0816】〔第三十三発明の効果〕本発明により、カ
ラーフィルタ内の多重反射による像のボケを抑制でき
る。
【0817】〔第三十四発明の効果〕本発明により、カ
ラーフィルタ内の多重反射による像のボケを防止でき
る。
【0818】〔第三十五発明の効果〕本発明により、短
い長さの前記第一のプリントヘッド及び前記第二のプリ
ントヘッドで、接続部領域での画像のムラや画像の隙間
なく、広い幅の感光材料に画像を記録することができ
る。
【0819】〔第三十六発明の効果〕本発明により、デ
ジタル画像情報を一時的に記憶するメモリの記憶容量を
小さくでき、応答速度の高い単位記憶容量当たりの単価
の高いメモリを用いても安価にでき、安価で高速記憶を
可能にすることができる。
【0820】〔第三十七発明の効果〕本発明により、前
記プリントヘッドが曇り、光量が低下し所望の濃度にな
らなかったり、鮮鋭性を低くしたりすることを防止で
き、かつ、前記プリントヘッドの発熱による温度上昇を
防止し、かつ、現像処理部内の結露なども防止しつつ、
比較的高温の一定温度に維持されるべき前記現像処理部
の処理液の温度維持を低エネルギーで行うことができ
る。
【0821】〔第三十八発明の効果〕本発明により、各
記録素子により露光された前記プリント上の位置の濃度
を測定することは簡単にでき、各記録素子に対応する濃
度ピークが発見されないような場合や測定できない場合
であっても、また、濃度測定時のピント調整精度が低く
ても、各記録素子に対応する前記プリント上の位置の濃
度を測定して、画素間補正データを得ることができる。
【0822】〔第三十九発明の効果〕本発明により、求
めた画素間補正データの精度と画素間補正データを求め
るための作業性とが両立する。
【0823】〔第四十発明の効果〕本発明により、記録
素子毎に異なる濃度のピーク形状の影響を適切に修正で
き、また、隣接する記録素子の影響を受けにくく、求め
た画素間補正データの精度が向上する。
【0824】〔第四十一発明の効果〕本発明により、高
精度の画素間補正データを得ることができる。
【0825】〔第四十二発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドの複数の記録素子の光量の変動が殆ど同等
となる光量の変動の補正のための補正データを速やかに
得ることができる。
【0826】〔第四十三発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドの複数の記録素子の光量の変動が殆ど同等
となる光量の変動の補正のための補正データを速やかに
得ることができる。
【0827】〔第四十四発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドによって光量の変動が異なる場合であって
も、プリントヘッドの記録素子の光量の変動が殆ど同等
となる光量の変動の補正のための補正データを少ない受
光センサで得ることができ、コストダウンになり、ま
た、受光センサの受光特性の補正を行う手間が少なくな
る。
【0828】〔第四十五発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドの記録素子の光量の変動が殆ど同等となる
光量の変動の補正のための補正データを少ない受光セン
サで得ることができ、コストダウンになり、また、受光
センサの受光特性の補正を行う手間が少なくなる。
【0829】〔第四十六発明の効果〕本発明により、放
出した熱を外に出しやすく、熱が内部に籠もりにくく、
LEDプリントヘッドへの熱の影響を小さくできる。
【0830】〔第四十七発明の効果〕本発明により、放
出した熱を上方に出しやすく、熱が内部に籠もりにく
く、LEDプリントヘッドへの熱の影響を小さくでき
る。
【0831】〔第四十八発明の効果〕本発明により、高
速に各記録素子の発光を受光することができ、また、移
動に起因する振動による周期的ノイズの影響を防止で
き、求めた画素間補正データの精度が向上する。
【0832】〔第四十九発明の効果〕本発明により、プ
リントヘッドの発熱による温度上昇の影響で実際の駆動
状態と異なる異常な状態で各記録素子の光量データを得
てしまい、結果として得られた画素間補正データが不適
切なものになることを防止できる。
【0833】〔第五十発明の効果〕本発明により、プリ
ントヘッドの発熱による温度上昇の影響で実際の駆動状
態と異なる異常な状態で各記録素子の光量データを得て
しまい、結果として得られた画素間補正データが不適切
なものになることをより効果的に防止しつつ、速やかに
光量データが得られる。
【0834】〔第五十一発明の効果〕本発明により、同
時に発光する隣接する記録素子の発光の影響により不正
確な光量を測定することを防ぎ、良好な画素間補正デー
タを得ることができる。
【0835】〔第五十二発明の効果〕本発明により、前
記複数のプリントヘッドが並べられた方向に受光素子の
位置を微調整しなくても、前記複数のプリントヘッドの
各プリントヘッドの各記録素子の発光を受光して、各プ
リントヘッドの各記録素子の発光の光量を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の画像記録装置の全体構成を示す斜視
図。
【図2】回転ドラム及びその周辺装置を示す図。
【図3】回転ドラムの縦断面図。
【図4】回転ドラムに設けられる開閉弁を示す図。
【図5】ニップローラと回転ドラムとの相関を示す図。
【図6】プリントヘッド部分を示す斜視図。
【図7】印画紙の分光感度特性を示す線図。
【図8】真空蛍光管アレイの放射エネルギーと色分解フ
ィルタの透過率を示す線図。
【図9】プリントヘッドの構成を示す図。
【図10】プリントヘッドの駆動制御回路を示すブロッ
ク図。
【図11】プリントヘッド制御部の構成を示すブロック
図。
【図12】補正処理部の構成を示すブロック図。
【図13】プリントヘッドに対する出力信号を示すタイ
ミングチャート。
【図14】各ビットとイネーブル信号の時間幅との相関
を示す図。
【図15】濃度データのサンプリングの様子を示す線
図。
【図16】プリントヘッドの駆動制御回路を示すブロッ
ク図。
【図17】プリントヘッドの駆動制御における各種信号
の出力タイミングを示すタイミングチャート。
【図18】発光素子(記録素子)の発光タイミングを示
す図。
【図19】画像データと駆動モードとの相関を示す図。
【図20】真空蛍光管に対する信号出力の様子を示すタ
イミングチャート。
【図21】ビット分割多重露光方式に用いる論理回路を
示す図。
【図22】画像データ,露光時間,最近接発光素子間隔
の相関を示す図。
【図23】プリントヘッドの同期制御回路を示すブロッ
ク図。
【図24】緑色光源プリントヘッドの動作を示すタイミ
ングチャート。
【図25】各プリントヘッドの取付け状態を示す図。
【図26】3色同期制御の様子を示すタイミングチャー
ト。
【図27】3色同期制御の様子を示すタイミングチャー
ト。
【図28】同色のプリントヘッドを千鳥状に配設した例
を示す斜視図。
【図29】記録素子の千鳥状の配列を示す図。
【図30】同色のプリントヘッドを千鳥状に配設した例
を示す平面図。
【図31】プリントヘッドの相対位置情報としてのデー
タを示す図。
【図32】同色のプリントヘッドを千鳥状に配設した構
成の制御回路を示すブロック図。
【図33】同色のプリントヘッドを千鳥状に配設した場
合の重なり部分の補正(傾斜係数)の様子を示す図。
【図34】傾斜係数の例を示す図。
【図35】傾斜係数の例を示す図。
【図36】傾斜係数の例を示す図。
【図37】画素間補正を求める方法を示す図。
【図38】露光信号と再現濃度との相関を示す線図。
【図39】画像データと再現濃度との相関を示す線図。
【図40】傾斜係数の例を示す図。
【図41】画像データと発光回数との相関を示す図。
【図42】印画紙の搬送構造を示す図。
【図43】印画紙の搬送,露光の手順を示す図。
【図44】ドラムの内側から露光を行なう露光部を示す
図。
【図45】印画紙の搬送,露光手順の別の例を示す図。
【図46】印画紙の搬送,露光手順の別の例を示す図。
【図47】アレイユニットを移動させる構成を示す斜視
図。
【図48】アレイユニットと印画紙との双方を移動させ
る構成を示す斜視図。
【図49】印画紙に対してアレイユニットを斜めに配設
した様子を示す図。
【図50】アレイユニットを素子列方向に移動させる構
成を示す図。
【図51】印画紙の搬送方向とアレイユニットの素子列
方向とを一致させた構成を示す図。
【図52】印画紙の搬送方向とアレイユニットの素子列
方向とを一致させた構成における記録動作の例を示す
図。
【図53】白色光源アレイの光路にフィルタを選択的に
挿入する構成を示す図。
【図54】B,G,R一体型のプリントヘッドを示す
図。
【図55】B,G,R一体型のプリントヘッドを示す
図。
【図56】一体的に設けられた3色の光源アレイが同一
ラインを露光する構成とした例を示す図。
【図57】印画紙にカール特性を与えるための構成を示
す図。
【図58】複数のアレイユニットの組み合わせによって
解像度を高くする構成を示す図。
【図59】フィルタの透過率とにじみ評価との相関を示
す図。
【図60】フィルタの透過率と波長との相関を示す線
図。
【図61】同色のプリントヘッドを千鳥状に配設する場
合のフィルタ透過率の好ましい特性を示す図。
【図62】画像データの圧縮・伸長処理回路を示すブロ
ック図。
【図63】画像記録装置におけるファンの設置例を示す
図。
【図64】画像記録装置におけるファンの設置例を示す
図。
【図65】画像記録装置におけるファンの設置例を示す
図。
【図66】ファンの有無とくもり度合いとの相関を示す
図。
【図67】画素間補正を求める方法の第2,第3,第4
の例を示す図。
【図68】画素間補正を求める方法の第5,第6の例を
示す図。
【図69】画素間補正を実施する露光部の他の例を示す
斜視図。
【図70】画素間補正を実施する露光部の他の例を示す
斜視図。
【図71】LUTの選択を行なう制御回路を示すブロッ
ク図。
【図72】光量検出及び検出結果の処理回路を示すブロ
ック図。
【図73】光量補正用の光量センサの設置形態を示す
図。
【図74】光量補正用の光量センサの設置形態を示す
図。
【図75】光量補正用の光量センサの設置形態を示す
図。
【図76】温度補正用の温度センサの設置形態を示す
図。
【図77】温度補正用の温度センサの設置形態を示す
図。
【図78】黒専用のプリントヘッドを備える構成を示す
図。
【図79】黒専用のプリントヘッドを備える構成を示す
図。
【図80】光量検出時におけるヘッドの発光制御の様子
を示す図。
【図81】発光素子と受光素子との相関を示す図。
【図82】発光素子と受光素子との相関を示す図。
【図83】発光素子と受光素子との相関を示す図。
【図84】印画紙の搬送方向を変えてカットする方式を
示す斜視図。
【図85】カットサイズの制御を行うためのブロック
図。
【図86】実際のプリント作成時における前記制御の流
れを示す動作概念図。
【図87】Yカットを含む打ち抜き刃によるカット方式
を示す斜視図。
【図88】印画紙の搬送経路上にスリット刃を設けて、
Yカットする方式を示す図。
【符号の説明】
A ペーパーカートリッジ B ペーパーカッター C 吸引ドラム D プリントヘッド E 現像処理部 F ケミカル供給部 G 現像処理コントローラー部 H 水タンク I 吸引ポンプ J 廃液処理スペース K 電源部 M プリントヘッド制御回路 N システムコントロール回路 O 信号処理回路 P タッチパネルディスプレイ用スペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 厚司 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 原口 剛 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 出口 俊 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 岡内 謙 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (128)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アレイ状に配列され、それぞれ独立にオ
    ン・オフ制御される複数の記録素子からなるプリントヘ
    ッドを備え、該プリントヘッドの各記録素子を画像情報
    に基づいて発光させ、ハロゲン化銀感光材料に露光記録
    を行なう画像記録装置において、前記プリントヘッドの
    相対位置情報を記憶する手段を備え、前記相対位置情報
    に従って画像情報に基づく発光制御を行なうことを特徴
    とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 複数のプリントヘッドを平行に配設して
    なり、前記相対位置情報として、少なくともプリントヘ
    ッド間の間隔の情報を含むことを特徴とする請求項1記
    載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 複数のプリントヘッドを平行に配設して
    なり、前記相対位置情報として、少なくともプリントヘ
    ッドの素子列方向の位置ずれの情報を含むことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 複数のプリントヘッドを平行に配設して
    なり、該複数のプリントヘッドのうちの1つを基準のプ
    リントヘッドとし、該基準のプリントヘッドに対する他
    のプリントヘッドの位置ずれの情報を、前記相対位置情
    報として記憶することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1つに記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 アレイ状に配列され、それぞれ独立にオ
    ン・オフ制御される複数の記録素子からなるプリントヘ
    ッドを備え、該プリントヘッドの各記録素子を画像情報
    に基づいて発光させ、ハロゲン化銀感光材料に露光記録
    を行なう画像記録装置において、前記画像情報と前記プ
    リントヘッドの駆動条件との対応関係を変更可能に構成
    したことを特徴とする画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記プリントヘッドの光量を検出し、該
    検出結果に基づいて画像情報と前記プリントヘッドの駆
    動条件との対応関係を変更することを特徴とする請求項
    5記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記プリントヘッドの温度を検出し、該
    検出結果に基づいて画像情報と前記プリントヘッドの駆
    動条件との対応関係を変更することを特徴とする請求項
    5記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記プリントヘッドの駆動条件が、記録
    素子の発光時間,記録素子の駆動電圧,記録素子の駆動
    電流のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請
    求項5〜7のいずれか1つに記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 オリジナルの画像情報を補正し、該補正
    された画像情報に基づいて各記録素子を発光させること
    で、オリジナルの画像情報と前記プリントヘッドの駆動
    条件との対応関係を変更することを特徴とする請求項5
    〜7のいずれか1つに記載の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 給送方向に給送して後記画像記録手段
    に画像記録媒体を送る給送手段と、仕上がりプリントの
    サイズ、枚数及び順番の少なくとも1つに関するオーダ
    情報を得るオーダ情報取得手段と、前記オーダ情報取得
    手段で得られた前記オーダ情報に基づいて、1又は複数
    の画像を前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べ
    ずに配列して画像記録媒体に記録するレイアウトに関す
    るレイアウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウト
    に則って配列して前記1又は複数の画像を記録するため
    のデジタル画像記録データとを得るデータ取得手段と、
    前記デジタル画像記録データから、当該デジタル画像記
    録データのレイアウトに則って配列して前記1又は複数
    の画像を画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記
    レイアウト情報に基づいて、前記画像記録手段により画
    像を記録される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行
    に切断する切断手段と、を有する画像記録装置。
  11. 【請求項11】 給送方向に給送して後記画像記録手段
    に画像記録媒体を送る給送手段と、デジタル画像データ
    を得る画像取得手段と、前記画像取得手段で得られた前
    記デジタル画像データに基づいて、1又は複数の画像を
    前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べずに配列
    して画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイア
    ウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って
    配列して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタ
    ル画像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジ
    タル画像記録データから、当該デジタル画像記録データ
    のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を
    画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウ
    ト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を記録
    される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行に切断す
    る切断手段と、を有する画像記録装置。
  12. 【請求項12】 仕上がりプリントのサイズ、枚数及び
    順番の少なくとも1つに関するオーダ情報を得るオーダ
    情報取得手段と、前記オーダ情報取得手段で得られた前
    記オーダ情報に基づいて、1又は複数の画像を配列して
    画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイアウト
    情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って配列
    して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタル画
    像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジタル
    画像記録データから、当該デジタル画像記録データのレ
    イアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を画像
    記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウト情
    報に基づいて、前記画像記録手段により前記画像記録媒
    体に記録された画像を切り分ける切断手段と、を有する
    画像記録装置。
  13. 【請求項13】 デジタル画像データを得る画像取得手
    段と、前記画像取得手段で得られた前記デジタル画像デ
    ータに基づいて、1又は複数の画像を配列して画像記録
    媒体に記録するレイアウトに関するレイアウト情報と、
    前記レイアウト情報のレイアウトに則って配列して前記
    1又は複数の画像を記録するためのデジタル画像記録デ
    ータとを得る記録データ取得手段と、前記記録データ取
    得手段により得られた前記デジタル画像記録データか
    ら、当該デジタル画像記録データのレイアウトに則って
    配列して前記1又は複数の画像を画像記録媒体に記録す
    る画像記録手段と、前記レイアウト情報算出手段により
    得られた前記レイアウト情報に基づいて、前記画像記録
    手段により前記画像記録媒体に記録された画像を切り分
    ける切断手段と、を有する画像記録装置。
  14. 【請求項14】 給送方向に給送して後記画像記録手段
    に画像記録媒体を送る給送手段と、仕上がりプリントの
    サイズ、枚数及び順番の少なくとも1つに関するオーダ
    情報を得るオーダ情報取得手段と、前記オーダ情報取得
    手段で得られた前記オーダ情報に基づいて、1又は複数
    の画像を前記給送方向及び前記給送方向と直交する方向
    に並べて又は並べずに配列して画像記録媒体に記録する
    レイアウトに関するレイアウト情報と、前記レイアウト
    情報のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画
    像を記録するためのデジタル画像記録データとを得るデ
    ータ取得手段と、前記デジタル画像記録データから、当
    該デジタル画像記録データのレイアウトに則って配列し
    て前記1又は複数の画像を画像記録媒体に記録する画像
    記録手段と、前記レイアウト情報に基づいて、前記画像
    記録手段により画像を記録される前記画像記録媒体を前
    記給送方向と平行に切断する第一切断手段と、前記レイ
    アウト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を
    記録される前記画像記録媒体を前記給送方向と垂直に切
    断する第二切断手段と、を有する画像記録装置。
  15. 【請求項15】 給送方向に給送して後記画像記録手段
    に画像記録媒体を送る給送手段と、デジタル画像データ
    を得る画像取得手段と、前記画像取得手段で得られた前
    記デジタル画像データに基づいて、1又は複数の画像を
    前記給送方向と交差する方向に並べて又は並べずに配列
    して画像記録媒体に記録するレイアウトに関するレイア
    ウト情報と、前記レイアウト情報のレイアウトに則って
    配列して前記1又は複数の画像を記録するためのデジタ
    ル画像記録データとを得るデータ取得手段と、前記デジ
    タル画像記録データから、当該デジタル画像記録データ
    のレイアウトに則って配列して前記1又は複数の画像を
    画像記録媒体に記録する画像記録手段と、前記レイアウ
    ト情報に基づいて、前記画像記録手段により画像を記録
    される前記画像記録媒体を前記給送方向と平行に切断す
    る切断手段と、を有する画像記録装置。
  16. 【請求項16】 前記レイアウト情報が、1又は複数の
    画像を給送方向に並べて又は並べずに画像記録媒体に記
    録するレイアウトに関する情報も含むものであり、前記
    データ取得手段により得られた前記レイアウト情報に基
    づいて、前記画像記録媒体を前記給送方向に垂直に切断
    する第二切断手段を有する請求項10〜14のいずれか
    1項に記載の画像記録装置。
  17. 【請求項17】 前記画像記録手段によって前記画像記
    録媒体に画像を記録する前記給送方向と平行な方向の位
    置と前記第二切断手段により前記画像記録媒体を切断す
    る前記給送方向と平行な方向の位置とを相対的に調整で
    きる請求項16に記載の画像記録装置。
  18. 【請求項18】 前記データ取得手段が、1又は複数の
    デジタル入力画像の画像を前記給送方向と垂直な方向に
    並べて画像記録媒体に記録することができる場合に、前
    記レイアウト算出手段が、複数の画像を前記給送方向と
    垂直な方向に並べて画像記録媒体に記録するレイアウト
    を求める請求項10〜17のいずれか1項に記載の画像
    記録装置。
  19. 【請求項19】 前記画像記録手段によって前記画像記
    録媒体に画像を記録する前記給送方向と垂直な方向の位
    置と前記切断手段により前記画像記録媒体を切断する前
    記給送方向と垂直な方向の位置とを相対的に調整できる
    請求項10〜18のいずれか1項に記載の画像記録装
    置。
  20. 【請求項20】 前記1又は複数のデジタル入力画像の
    各々のプリント枚数に関する情報を得るオーダ情報取得
    手段を有し、前記データ取得手段が、前記1又は複数の
    デジタル入力画像の各々のプリント枚数に関する情報に
    基づいて、前記レイアウト情報及び前記デジタル画像記
    録データを求めるものである請求項10〜19のいずれ
    か1項に記載の画像記録装置。
  21. 【請求項21】 前記1又は複数のデジタル入力画像の
    各々のプリントサイズに関する情報を得るオーダ情報取
    得手段を有し、前記データ取得手段が、前記1又は複数
    のデジタル入力画像の各々のプリントサイズに関する情
    報に基づいて、前記レイアウト情報及び前記デジタル画
    像記録データを求めるものである請求項10〜20のい
    ずれか1項に記載の画像記録装置。
  22. 【請求項22】 前記1又は複数のデジタル入力画像の
    記録の順番に関する情報を得るオーダ情報取得手段を有
    し、前記レイアウト算出手段が、前記1又は複数のデジ
    タル入力画像の記録の順番に関する情報に基づいて、前
    記レイアウト情報及び前記デジタル画像記録データを求
    めるものである請求項10〜13のいずれか1項に記載
    の画像記録装置。
  23. 【請求項23】 前記画像記録手段が、複数の記録素子
    を前記給送方向と交差する方向にアレイ状に並べて設け
    られたプリントヘッドを有するものである請求項10〜
    22のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  24. 【請求項24】 前記画像記録手段により画像を記録さ
    れた前記画像記録媒体を、前記画像記録手段から前記切
    断手段に搬送する搬送手段を有する請求項10〜23の
    いずれか1項に記載の画像記録装置。
  25. 【請求項25】 前記画像記録媒体がハロゲン化銀写真
    感光材料であり、前記画像記録手段が前記画像をハロゲ
    ン化銀写真感光材料に露光するものであり、前記画像記
    録手段により画像を記録された前記ハロゲン化銀写真感
    光材料を現像処理する現像処理手段を有し、前記搬送手
    段が、前記画像記録手段により画像を記録された前記画
    像記録媒体を、前記画像記録手段から前記現像処理手段
    を通して前記切断手段に搬送するものである請求項24
    に記載の画像記録装置。
  26. 【請求項26】 バックライト及び光シャッタアレイを
    有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
    の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッドの露光位置に感光材料を給送する給送手段と、露光
    の開始を指示する露光指示信号を発生する露光指示手段
    と、前記給送手段を制御して、前記感光材料の先端を前
    記プリントヘッドの露光位置の手前に位置させて前記露
    光指示信号を待機し、前記露光指示信号が発生すると、
    前記感光材料を前記プリントヘッドの露光位置に対して
    停止することなく相対的に移動させながら前記プリント
    ヘッドにより露光する制御手段と、を有する画像記録装
    置。
  27. 【請求項27】 バックライト及び光シャッタアレイを
    有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
    の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
    移動手段と、を有し、前記移動手段が前記プリントヘッ
    ドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止する
    際は、前記プリントヘッド及び前記感光材料の間隔を、
    前記プリントヘッドにより前記感光材料に露光する際の
    間隔よりも広い間隔にする画像記録装置。
  28. 【請求項28】 バックライト及び光シャッタアレイを
    有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
    の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
    移動手段と、を有し、前記移動手段が前記プリントヘッ
    ドの露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止した
    際に前記プリントヘッドの露光位置に在った部分以外の
    部分の感光材料のみを露光する画像記録装置。
  29. 【請求項29】 前記移動手段が前記プリントヘッドの
    露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止した際に
    前記プリントヘッドの露光位置に在った部分の感光材料
    を廃棄する廃棄手段を有する請求項28に記載の画像記
    録装置。
  30. 【請求項30】 バックライト及び光シャッタアレイを
    有するプリントヘッド並びに真空蛍光管プリントヘッド
    の少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動させる
    移動手段と、前記移動手段が前記プリントヘッドの露光
    位置と前記感光材料との相対的移動を停止した際に前記
    プリントヘッドの露光位置に在った前記感光材料の部分
    に係らないように前記感光材料に画像を記録するよう
    に、前記プリントヘッド及び前記移動手段を制御する制
    御手段と、を有する画像記録装置。
  31. 【請求項31】 前記移動手段が前記プリントヘッドの
    露光位置と前記感光材料との相対的移動を停止した際に
    前記プリントヘッドの露光位置に在った部分の感光材料
    を廃棄する廃棄手段を有する請求項30に記載の画像記
    録装置。
  32. 【請求項32】 前記感光材料がマガジンから引き出さ
    れたロール状感光材料の一部である請求項26〜31の
    いずれか1項に記載の画像記録装置。
  33. 【請求項33】 前記感光材料がハロゲン化銀写真感光
    材料である請求項26〜32のいずれか1項に記載の画
    像記録装置。
  34. 【請求項34】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドの露光
    位置とハロゲン化銀写真感光材料とを相対的に移動させ
    る移動手段と、を有し、前記移動手段により前記プリン
    トヘッドと感光材料とを相対的に移動させながら前記プ
    リントヘッドにより前記感光材料を露光する露光部と、
    前記露光部で露光された前記ハロゲン化銀写真感光材料
    を処理液で処理する処理手段と、を有し、前記ハロゲン
    化銀写真感光材料の全ての画素において、前記プリント
    ヘッドによる当該画素の露光から最初に処理液に接する
    までの時間が略同一である画像記録装置。
  35. 【請求項35】 前記ハロゲン化銀写真感光材料の全て
    の画素における前記プリントヘッドによる各画素の露光
    から最初に処理液に接するまでの時間の平均時間が0.
    5秒以上50秒以下である請求項34に記載の画像記録
    装置。
  36. 【請求項36】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドの露光
    位置と前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段
    と、を有し、前記プリントヘッドの光路上に位置する部
    材がつや消し加工が施されている画像記録装置。
  37. 【請求項37】 前記感光材料がハロゲン化銀写真感光
    材料である請求項36に記載の画像記録装置。
  38. 【請求項38】 複数の異なる支持体の感光材料を露光
    できる請求項36又は37に記載の画像記録装置。
  39. 【請求項39】 前記プリントヘッドの光路上に位置す
    る部材が光を殆ど反射しないものである請求項36〜3
    8のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  40. 【請求項40】 前記プリントヘッドの光路上に位置す
    る部材が光吸収性物質が塗られたものである請求項39
    に記載の画像記録装置。
  41. 【請求項41】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられ、前記複数の記録素子の発光を露光位置に結像さ
    せるセルフォックレンズアレイを前記複数の記録素子の
    前記露光位置側に設けられたプリントヘッドと、前記プ
    リントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移
    動させる移動手段と、を有し、前記露光位置で、前記プ
    リントヘッドの前記複数の記録素子の各発光により前記
    移動手段により相対的に移動している感光材料を露光す
    るものであり、前記プリントヘッドにより前記感光材料
    を露光する際の前記セルフォックレンズの感光材料に対
    向する面から前記感光材料の表面までの最短距離が6m
    m以下であり、前記プリントヘッドにより前記感光材料
    を露光する際の前記プリントヘッドの前記感光材料への
    最近接面から前記感光材料の表面までの最短距離が2m
    m以上である画像記録装置。
  42. 【請求項42】 前記感光材料がハロゲン化銀写真感光
    材料である請求項41に記載の画像記録装置。
  43. 【請求項43】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドとネガ
    感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、
    前記移動手段により前記プリントヘッドと前記ネガ感光
    材料とを相対的に移動させながら前記プリントヘッドに
    より前記ネガ感光材料を露光する露光部と、前記露光部
    で露光された前記ネガ感光材料を現像処理する現像処理
    部と、前記現像処理部により現像処理されたネガ感光材
    料の濃度を測定する濃度測定部と、制御モードとして、
    デジタル画像情報に基づいて、前記露光部で前記ネガ感
    光材料に当該デジタル画像情報に応じた画像を露光さ
    せ、前記現像処理部で前記露光部で露光された前記ネガ
    感光材料を現像処理させる通常モード、及び、前記ネガ
    感光材料に前記露光部で最大濃度を与える露光をし、前
    記現像処理部で現像処理し、得られた画像の濃度を前記
    濃度測定部で測定し、当該濃度が予め設定した所定濃度
    以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を要求
    する信号が発生する確認モードを少なくとも有する制御
    手段と、を有する画像記録装置。
  44. 【請求項44】 前記プリントヘッドが発光時間又は発
    光回数により露光量を変化させるものであり、前記確認
    モードでは、前記プリントヘッドの最大発光時間又は最
    大発光回数となる画像のパターンを露光し、現像処理を
    行って得られた画像を測定し、これが予め設定した所定
    濃度以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を
    要求する信号が発生するものである請求項43に記載の
    画像記録装置。
  45. 【請求項45】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドとポジ
    感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、
    前記移動手段により前記プリントヘッドと前記ポジ感光
    材料とを相対的に移動させながら前記プリントヘッドに
    より前記ポジ感光材料を露光する露光部と、前記露光部
    で露光された前記ポジ感光材料を現像処理する現像処理
    部と、前記現像処理部により現像処理されたポジ感光材
    料の濃度を測定する濃度測定部と、制御モードとして、
    デジタル画像情報に基づいて、前記露光部で前記ポジ感
    光材料に当該デジタル画像情報に応じた画像を露光さ
    せ、前記現像処理部で前記露光部で露光された前記ポジ
    感光材料を現像処理させる通常モード、及び、前記ポジ
    感光材料に前記露光部で最大濃度を与える露光をし、前
    記現像処理部で現像処理し、得られた画像の濃度を前記
    濃度測定部で測定し、当該濃度が予め設定した所定濃度
    以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を要求
    する信号が発生する確認モードを少なくとも有する制御
    手段と、を有する画像記録装置。
  46. 【請求項46】 前記プリントヘッドが発光時間又は発
    光回数により露光量を変化させるものであり、前記確認
    モードでは、前記プリントヘッドの最大発光時間又は最
    大発光回数となる画像のパターンを露光し、現像処理を
    行って得られた画像を測定し、これが予め設定した所定
    濃度以下となったときに、前記プリントヘッドの交換を
    要求する信号が発生するものである請求項45に記載の
    画像記録装置。
  47. 【請求項47】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドを複数本固定した露光ユニット
    を交換可能に基準位置に取り付けられる露光部と、前記
    露光部により感光材料を露光する際に、前記露光部と前
    記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記露
    光ユニットの交換時に変更可能に、前記露光ユニットの
    各プリントヘッドに対する補正パラメータを各々記憶す
    る記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている各々の前
    記補正パラメータにより前記露光ユニットの各プリント
    ヘッドによる露光を制御する制御手段と、を有する画像
    記録装置。
  48. 【請求項48】 前記感光材料が、互いに異なる波長に
    感光するイエロー発色層とマゼンタ発色層とシアン発色
    層とを有するカラー感光材料であり、前記感光材料のイ
    エロー発色層を感光させる波長の発光をするプリントヘ
    ッドと、前記感光材料のマゼンタ発色層を感光させる波
    長の発光をするプリントヘッドと、前記感光材料のシア
    ン発色層を感光させる波長の発光をするプリントヘッド
    とが、前記露光ユニットに固定されている請求項47に
    記載の画像記録装置。
  49. 【請求項49】 前記露光ユニットの各プリントヘッド
    に対する補正パラメータを機械読取可能に記憶する記憶
    媒体から前記露光ユニットの各プリントヘッドに対する
    補正パラメータを機械読取する読取手段を有し、前記記
    憶手段が前記読取手段により機械読取された前記補正パ
    ラメータに変更して記憶するものである請求項47又は
    48に記載の画像記録装置。
  50. 【請求項50】 デジタル画像情報を非線型変換処理
    し、その後、後記プリントヘッドの記録素子間の特性の
    バラツキを補正する画素間補正処理をして出力値を得る
    変換手段と、複数の記録素子をアレイ状に並べて設けら
    れ、前記出力値に応じて露光するプリントヘッドと、前
    記プリントヘッドによって感光材料を露光する際に、前
    記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的
    に移動させる移動手段と、を有する画像記録装置。
  51. 【請求項51】 前記プリントヘッドを複数有し、前記
    移動手段は、前記プリントヘッドによって感光材料を露
    光する際に、前記複数本のプリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させるものであり、前記
    変換手段は、各プリントヘッド毎に独立に非線型変換処
    理及び画素間補正処理して出力値を得るものである請求
    項50に記載の画像記録装置。
  52. 【請求項52】 複数の記録素子をアレイ状に並べて設
    けられたプリントヘッドと、前記プリントヘッドによっ
    て感光材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光
    位置と前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段
    と、LUTデータを記憶する記憶手段と、デジタル画像
    情報を前記記憶手段により記憶されているLUTデータ
    によりLUT変換処理して出力値を得る変換手段と、前
    記出力値によって前記プリントヘッドによる露光を制御
    する制御手段と、を有し、初期設定状態において、前記
    記憶手段に記憶されているLUTデータは、デジタル画
    像情報の複数のデータ値を最大露光量を与える出力値に
    変換するLUTのデータである画像記録装置。
  53. 【請求項53】 感光材料をロール状に収容するマガジ
    ンから感光材料を給送する給送手段と、複数の記録素子
    を前記給送手段による給送方向と交差する方向にアレイ
    状に並べて設けられ前記給送手段により給送されている
    前記感光材料を露光するプリントヘッドと、を有し、前
    記給送手段が感光材料を前記マガジン側に引き戻しなが
    ら、前記プリントヘッドが露光する画像記録装置。
  54. 【請求項54】 感光材料を搬送方向に搬送する搬送手
    段と、複数の記録素子を前記搬送方向と交差する方向に
    アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドと、を有
    し、前記プリントヘッドを前記搬送方向と反対の方向に
    移動させながら、前記プリントヘッドが前記搬送手段に
    より搬送されている前記感光材料を露光する画像記録装
    置。
  55. 【請求項55】 感光材料を搬送方向に搬送する搬送手
    段と、複数の記録素子を前記搬送方向と交差する方向に
    アレイ状に並べて設けられたプリントヘッドと、前記搬
    送方向と交差する方向に前記プリントヘッド及び前記感
    光材料を相対的に移動させながら、前記プリントヘッド
    が前記搬送手段により搬送されている前記感光材料を露
    光するように制御する制御手段と、を有する画像記録装
    置。
  56. 【請求項56】 前記プリントヘッド及び前記感光材料
    が前記搬送方向と交差する方向に相対的に移動する移動
    量が、前記プリントヘッドの隣接する記録素子間の有効
    記録幅以上の量を移動させる請求項55に記載の画像記
    録装置。
  57. 【請求項57】 前記制御手段が、前記プリントヘッド
    及び前記感光材料が前記搬送方向と交差する方向に相対
    的に移動する移動量を、記録する画像のデータによって
    変える請求項56に記載の画像記録装置。
  58. 【請求項58】 複数の記録素子を配列方向にアレイ状
    に並べて設けられたプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッド及び感光材料を前記配列方向と直交する方向に相対
    的に移動させる移動手段と、前記プリントヘッド及び感
    光材料を前記配列方向に相対的に微動させることができ
    る微動手段と、前記感光材料への各ライン毎の記録にお
    いて、前記プリントヘッドの各記録素子による第一回目
    の露光の後に、前記微動手段により前記プリントヘッド
    及び感光材料を前記配列方向に相対的に微動させて、前
    記第一回目の露光で前記プリントヘッドの各記録素子に
    より露光された画素の間を第二回目に露光するように制
    御する微動制御手段と、を有する画像記録装置。
  59. 【請求項59】 前記感光材料に露光する画像の記録密
    度に基づいて、前記微動制御手段によって前記プリント
    ヘッド及び感光材料を前記配列方向に相対的に微動させ
    るか否かを判断する微動判断手段を有する請求項58に
    記載の画像記録装置。
  60. 【請求項60】 複数の記録素子を配列方向にアレイ状
    に並べて設けられたプリントヘッドと、前記プリントヘ
    ッド及び感光材料を前記配列方向に相対的に移動させ
    て、前記プリントヘッドが前記感光材料を露光する画像
    記録装置。
  61. 【請求項61】 複数の波長成分の光を含む発光をする
    複数の記録素子をアレイ状に並べて設けられたプリント
    ヘッドと、前記プリントヘッドの光路上に前記複数の波
    長成分の特定の波長成分を選択的に透過させるカラーフ
    ィルタを選択的に挿入するフィルタ挿入手段と、を有
    し、前記フィルタ挿入手段により前記カラーフィルタを
    選択的に前記プリントヘッドの光路上に挿入して、前記
    プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に移動
    させながら、前記プリントヘッドが前記感光材料を露光
    することにより、前記複数の波長成分の各々の波長成分
    の露光を行う画像記録装置。
  62. 【請求項62】 前記フィルタ挿入手段が、互いに異な
    る特定の波長成分を選択的に透過させる複数のカラーフ
    ィルタを前記プリントヘッドの光路上に選択的に挿入す
    るものであり、前記フィルタ挿入手段が挿入する複数の
    カラーフィルタの各々毎に、前記フィルタ挿入手段によ
    り各々のカラーフィルタを選択的に前記プリントヘッド
    の光路上に挿入して、前記プリントヘッドの露光位置と
    感光材料とを相対的に移動させながら、前記プリントヘ
    ッドが前記感光材料を露光することにより、前記複数の
    波長成分の各々の波長成分の露光を行う請求項61に記
    載の画像記録装置。
  63. 【請求項63】 前記感光材料が、互いに異なる波長成
    分により感光するイエロー発色層、マゼンタ発色層及び
    シアン発色層を有するカラー感光材料であり、前記プリ
    ントヘッドの複数の記録素子が前記カラー感光材料のイ
    エロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層が各々
    感光させる波長成分の全ての波長成分を含む発光をする
    ものであり、前記フィルタ挿入手段がイエロー発色層、
    マゼンタ発色層及びシアン発色層が各々感光させる波長
    成分を選択的に透過させるカラーフィルタを選択的に前
    記プリントヘッドの光路上に挿入するものである請求項
    62に記載の画像記録装置。
  64. 【請求項64】 複数の波長成分の光の各々の波長成分
    毎に、各波長成分を発光する複数の記録素子を特定の方
    向に平行にアレイ状に並べて設けられたプリントヘッド
    と、前記プリントヘッドにより感光材料を露光する際
    に、前記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを
    相対的に移動させる移動手段と、を有する画像記録装
    置。
  65. 【請求項65】 前記感光材料がカラー感光材料であ
    り、前記プリントヘッドが、B,G,Rの各光を発光す
    る複数の記録素子を各々アレイ状に並べて設けられたも
    のである請求項64に記載の画像記録装置。
  66. 【請求項66】 感光材料を保持しながら搬送するドラ
    ムと、前記ドラムに保持されながら搬送されている前記
    感光材料を露光する露光手段と、前記ドラムに当該ドラ
    ムの曲率方向に合ったカール方向の感光材料を供給する
    給送手段と、を有する画像記録装置。
  67. 【請求項67】 前記露光手段が前記ドラムの外側から
    前記感光材料を露光するものであり、前記給送手段が、
    感光材料の感光面を外向きに巻いたロールから前記感光
    材料を供給するものである請求項66に記載の画像記録
    装置。
  68. 【請求項68】 前記露光手段が前記ドラムの内側から
    前記感光材料を露光するものであり、前記給送手段が、
    感光材料の感光面を内向きに巻いたロールから前記感光
    材料を供給するものである請求項66に記載の画像記録
    装置。
  69. 【請求項69】 前記給送手段が、供給する前記感光材
    料のカール方向を前記ドラムに当該ドラムの曲率方向に
    合ったカール方向にするカール付与手段を有する請求項
    66に記載の画像記録装置。
  70. 【請求項70】 前記カール付与手段が、前記感光材料
    を除湿又は加湿する手段を有する請求項69に記載の画
    像記録装置。
  71. 【請求項71】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た赤色光源のLEDアレイ、緑色光源のLEDアレイ及
    び青色光源のLEDアレイと、前記赤色光源のLEDア
    レイ、前記緑色光源のLEDアレイ及び前記青色光源の
    LEDアレイによりカラー感光材料を露光する際に、前
    記赤色光源のLEDアレイ、前記緑色光源のLEDアレ
    イ及び前記青色光源のLEDアレイの各々の露光位置と
    前記カラー感光材料とを相対的に移動させる移動手段
    と、を有する画像記録装置であって、前記緑色光源のL
    EDアレイ及び前記青色光源のLEDアレイの1本当た
    りの記録密度が前記赤色光源のLEDアレイの1本当た
    りの記録密度より低い画像記録装置。
  72. 【請求項72】 前記赤色光源のLEDアレイの記録密
    度と同等以上の記録密度となる本数の前記緑色光源のL
    EDアレイを有する請求項71に記載の画像記録装置。
  73. 【請求項73】 前記赤色光源の本数と前記青色光源の
    LEDアレイの本数が同数である請求項72に記載の画
    像記録装置。
  74. 【請求項74】 入力画像データに対して、画素間補正
    データによる画素間補正処理を行い出力値を得る変換手
    段を有し、前記変換手段により得られた出力値に基づい
    て、前記赤色光源のLEDアレイ、前記緑色光源のLE
    Dアレイ及び前記青色光源のLEDアレイにより前記カ
    ラー感光材料を露光する請求項71〜73のいずれか1
    項に記載の画像記録装置。但し、前記画素間補正データ
    は、記録素子間の発光特性のバラツキを補正するデータ
    であり、同色の光源の複数本のLEDアレイを同時に駆
    動させることにより得られたものである。
  75. 【請求項75】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た赤色光源のLEDアレイ、青色光源のLEDアレイ及
    び緑色光源の真空蛍光管プリントヘッドと、前記赤色光
    源のLEDアレイ、青色光源のLEDアレイ及び緑色光
    源の真空蛍光管プリントヘッドによりカラー感光材料を
    露光する際に、前記赤色光源のLEDアレイ、青色光源
    のLEDアレイ及び緑色光源の真空蛍光管プリントヘッ
    ドの各々の露光位置と前記カラー感光材料とを相対的に
    移動させる移動手段と、を有する画像記録装置。
  76. 【請求項76】 前記赤色光源のLEDアレイの記録密
    度が、前記青色光源のLEDアレイの記録密度よりも高
    い請求項75に記載の画像記録装置。
  77. 【請求項77】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た赤色光源のプリントヘッド、緑色光源のプリントヘッ
    ド、青色光源のプリントヘッド及び無彩色記録用のプリ
    ントヘッドと、前記赤色光源のプリントヘッド、前記緑
    色光源のプリントヘッド、前記青色光源のプリントヘッ
    ド及び前記無彩色記録用のプリントヘッドにより、カラ
    ー感光材料を露光する際に、前記赤色光源のプリントヘ
    ッド、前記緑色光源のプリントヘッド、前記青色光源の
    プリントヘッド及び前記無彩色記録用のプリントヘッド
    の各々の露光位置と前記カラー感光材料とを相対的に移
    動させる移動手段と、を有する画像記録装置。
  78. 【請求項78】 前記カラー感光材料がB感光層、G感
    光層及びR感光層を有し、前記無彩色記録用のプリント
    ヘッドが、前記カラー感光材料のB,G,R全ての感光
    層を感光させる発光光源である請求項77に記載の画像
    記録装置。
  79. 【請求項79】 前記カラー感光材料がB感光層、G感
    光層、R感光層及び黒発色層を有し、前記無彩色記録用
    のプリントヘッドが、前記カラー感光材料の黒発色層を
    感光させる発光光源である請求項77に記載の画像記録
    装置。
  80. 【請求項80】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た赤外光光源のLEDアレイと、前記LEDアレイによ
    り、シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロー発色層
    を有し、前記シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロ
    ー発色層の少なくとも一層が赤外感光層であるカラー感
    光材料を露光する際に、前記LEDアレイと前記カラー
    感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有する
    画像記録装置。
  81. 【請求項81】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た赤外光光源のLEDアレイの複数本を有し、シアン発
    色層、マゼンタ発色層及びイエロー発色層を有し、前記
    シアン発色層、マゼンタ発色層及びイエロー発色層の全
    てが赤外感光層であるカラー感光材料を露光する請求項
    80に記載の画像記録装置。
  82. 【請求項82】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより前記プ
    リントヘッドの露光位置にある感光材料を露光する際
    に、前記プリントヘッドと前記プリントヘッドの露光位
    置との間に位置する特定の波長成分を選択的に透過され
    るカラーフィルタと、を有し、前記カラーフィルタの最
    大透過率が93%以下である画像記録装置。
  83. 【請求項83】 前記感光材料がカラー感光材料である
    請求項82に記載の画像記録装置。
  84. 【請求項84】 前記感光材料がハロゲン化銀写真感光
    材料である請求項82又は83に記載の画像記録装置。
  85. 【請求項85】 前記プリントヘッドにより前記プリン
    トヘッドの露光位置にある感光材料を露光する際に、前
    記フィルタ及び前記感光材料の距離が6mm以下である
    請求項82〜84のいずれか1項に記載の画像記録装
    置。
  86. 【請求項86】 前記カラーフィルタの最大透過率が8
    5%以上である請求項82〜85のいずれか1項に記載
    の画像記録装置。
  87. 【請求項87】 前記プリントヘッドが真空蛍光管プリ
    ントヘッドである請求項82〜86のいずれか1項に記
    載の画像記録装置。
  88. 【請求項88】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより前記プ
    リントヘッドの露光位置にある感光材料を露光する際
    に、特定の波長成分を選択的に透過させ、前記プリント
    ヘッドと前記プリントヘッドの露光位置との間に位置す
    る反射防止膜が設けられたカラーフィルタと、を有する
    画像記録装置。
  89. 【請求項89】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    た第一のプリントヘッド及び第二のプリントヘッドと、
    前記第一のプリントヘッド及び第二のプリントヘッドに
    より感光材料を露光する際に、前記第一のプリントヘッ
    ド及び第二のプリントヘッドの各々の露光位置と前記感
    光材料とを相対的に移動させる移動手段と、を有し、前
    記第一のプリントヘッド及び前記第二のプリントヘッド
    の複数の記録素子は、互いに平行に配列されており、前
    記第一のプリントヘッド及び前記第二のプリントヘッド
    の複数の記録素子の配列方向と前記移動手段による相対
    的移動方向とは互いに交差する方向であり、前記第一の
    プリントヘッドの露光位置及び前記第二のプリントヘッ
    ドの露光位置は、前記相対的移動方向に直交する方向で
    重なる接続部領域を有しており、前記第一のプリントヘ
    ッドと前記第一のプリントヘッドの露光位置との間に第
    一の光学フィルタが設けられており、前記第二のプリン
    トヘッドと前記第二のプリントヘッドの露光位置との間
    に第二の光学フィルタが設けられており、前記接続部領
    域において、前記第二のプリントヘッドの露光位置側に
    向かって、前記第一の光学フィルタの透過率が単調減少
    するものであり、前記第二の光学フィルタの透過率が単
    調増加するものである画像記録装置。
  90. 【請求項90】 前記第一の光学フィルタ及び前記第二
    の光学フィルタの少なくとも一方の光学フィルタが、前
    記接続部領域において前記第二のプリントヘッドの露光
    位置側に向かって透過率が単調減少又は単調増加するN
    Dフィルタ、及び、特定の波長を選択に透過されるカラ
    ーフィルタを組み合わせたものである請求項89に記載
    の画像記録装置。
  91. 【請求項91】 前記第一の光学フィルタ及び前記第二
    の光学フィルタの少なくとも一方の光学フィルタが、前
    記接続部領域において前記第二のプリントヘッドの露光
    位置側に向かって透過率が単調減少又は単調増加するカ
    ラーフィルタである請求項89又は90に記載の画像記
    録装置。
  92. 【請求項92】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光材
    料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と前
    記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジタ
    ル出力画像情報をデータ圧縮するデータ圧縮手段と、前
    記データ圧縮手段によりデータ圧縮されたデジタル画像
    情報を記憶するメモリと、前記メモリに記憶されている
    前記データ圧縮されたデジタル画像情報をデータ伸長す
    るデータ伸長手段と、前記データ伸長手段によりデータ
    伸長されたデジタル画像情報に基づいて、前記プリント
    ヘッドを駆動させ、前記感光材料を露光させるプリント
    ヘッド制御手段と、を有する画像記録装置。
  93. 【請求項93】 前記感光材料がカラー感光材料であ
    り、前記プリントヘッド、前記データ圧縮手段、前記メ
    モリ、前記データ伸長手段及び前記プリントヘッド制御
    手段の組み合わせを複数有しており、少なくとも1つの
    前記組み合わせの前記データ圧縮手段のデータ圧縮率
    が、他の前記組み合わせの前記データ圧縮手段のデータ
    圧縮率よりも低い請求項92に記載の画像記録装置。
  94. 【請求項94】 前記カラー感光材料がイエロー発色
    層、マゼンタ発色層及びシアン発色層を有するカラー感
    光材料であり、前記カラー感光材料の各発色層に対応し
    て、前記プリントヘッド、前記データ圧縮手段、前記メ
    モリ、前記データ伸長手段及び前記プリントヘッド制御
    手段の組み合わせを有しており、前記マゼンタ発色層に
    対応する前記データ圧縮手段のデータ圧縮率が、前記イ
    エロー発色層に対応する前記データ圧縮手段のデータ圧
    縮率よりも小さい請求項93に記載の画像記録装置。
  95. 【請求項95】 前記感光材料がイエロー発色層、マゼ
    ンタ発色層及びシアン発色層を有するカラー感光材料で
    あり、前記カラー感光材料の各発色層に対応して、前記
    プリントヘッド、前記データ圧縮手段、前記メモリ、前
    記データ伸長手段及び前記プリントヘッド制御手段の組
    み合わせを有しており、前記イエロー発色層に対応する
    前記データ圧縮手段のデータ圧縮が非可逆圧縮である請
    求項92に記載の画像記録装置。
  96. 【請求項96】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    たプリントヘッドを有し、前記プリントヘッドにより感
    光材料を露光する露光部と、前記露光部で露光された感
    光材料を処理液で現像処理する現像処理部と、前記露光
    部と前記現像処理部との間に、前記露光部から前記現像
    処理部に向かう風を発生させるファンと、を有する画像
    記録装置。
  97. 【請求項97】 前記露光部内に外部から空気を入れる
    ファンを有する請求項96に記載の画像記録装置。
  98. 【請求項98】 前記現像処理部内から空気を外部に出
    すファンを有する請求項96又は97に記載の画像記録
    装置。
  99. 【請求項99】 複数の記録素子がアレイ状に並べられ
    たプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光材
    料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と前
    記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジタ
    ル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子毎
    の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正デ
    ータにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前記
    画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に基
    づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を駆
    動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素間
    補正データの算出方法であって、前記プリントヘッドの
    少なくとも1つの記録素子により露光されるプリント濃
    度を他の記録素子により露光される略同一のプリント濃
    度とは異なるプリント濃度となるように、前記プリント
    ヘッドの前記複数の記録素子を駆動させて前記感光材料
    を露光させ、前記感光材料を露光して得られたプリント
    の他のプリント濃度とは異なるプリント濃度となるよう
    に露光された当該プリント上の特異濃度位置を見いだ
    し、見いだした前記特異濃度位置に基づいて、各記録素
    子により露光された前記プリント上の位置の濃度を測定
    し、測定された各記録素子により露光された前記プリン
    ト上の位置の濃度に基づいて、前記画素間補正データを
    得る画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
  100. 【請求項100】 見いだされた前記特異濃度位置に基
    づいて、各記録素子により露光された前記プリント上の
    位置を見いだし、見いだした各記録素子により露光され
    た前記プリント上の位置の濃度を測定する請求項99に
    記載の画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
  101. 【請求項101】 前記画素間補正データを得る際の前
    記感光材料を露光させる際に、前記プリントヘッドの一
    端部と他端部の各々について少なくとも1つの記録素子
    が、プリント濃度が他の記録素子に対応する略同一のプ
    リント濃度とは異なるプリント濃度となるように駆動さ
    れる請求項99又は100に記載の画像記録装置の画素
    間補正データの算出方法。
  102. 【請求項102】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
    駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
    間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
    前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
    移動させながら、前記プリントヘッドを駆動させて当該
    感光材料を露光させ、前記感光材料を露光して得られた
    プリントの濃度を、前記プリント上に形成された隣接画
    素の間隔の1/4以下1/200以上のデータサンプリ
    ング間隔で、測定し、測定された濃度に基づいて、前記
    画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デー
    タの算出方法。
  103. 【請求項103】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
    駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
    間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
    前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
    移動させながら、前記プリントヘッドを駆動させて当該
    感光材料を露光させ、前記感光材料を露光して得られた
    プリントの濃度を、所定のデータサンプリング間隔で、
    測定し、測定された濃度に基づいて、各記録素子に対応
    する濃度ピーク位置近傍の前記プリント上に形成された
    隣接画素の間隔の0.5倍以上1.5倍以下の範囲内の
    サンプリングした濃度から、当該記録素子に対応する前
    記画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デ
    ータの算出方法。
  104. 【請求項104】 各記録素子に対応する前記画素間補
    正データを得るための当該記録素子に対応する濃度ピー
    ク位置近傍のサンプリングする濃度のデータ数が、前記
    プリントヘッドの隣接する記録素子の間隔を前記データ
    サンプリング間隔で割った数の0.5倍以上1.5倍以
    下である請求項103に記載の画像記録装置の画素間補
    正データの算出方法。
  105. 【請求項105】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記プリントヘッドの前記複数の記録素子を
    駆動させて前記感光材料を露光する画像記録装置の画素
    間補正データの算出方法であって、前記移動手段により
    前記プリントヘッドの露光位置と感光材料とを相対的に
    移動させながら、前記プリントヘッドを所定の露光制御
    量で駆動させて当該感光材料を露光させる第一露光段階
    と、前記第一露光段階で前記感光材料を露光して得られ
    たプリントの濃度を測定する第一測定段階と、前記第一
    測定段階で測定された濃度に基づいて、前記画素間補正
    データを得る仮補正データ取得段階と、前記画素間補正
    手段が、一定のデジタル画像出力情報を、前記仮補正デ
    ータ取得段階で得られた前記画素間補正データにより補
    正する仮補正段階と、前記仮補正段階で前記画素間補正
    手段により補正されたデジタル画像情報に基づいて、前
    記移動手段により前記プリントヘッドの露光位置と感光
    材料とを相対的に移動させながら、前記プリントヘッド
    を駆動させて当該感光材料を露光させる第二露光段階
    と、前記第二露光段階で前記感光材料を露光して得られ
    たプリントの濃度を測定する第二測定段階と、前記第二
    測定段階で測定された濃度に基づいて、前記画素間補正
    データを得る補正データ取得段階と、を含む画像記録装
    置の画素間補正データの算出方法。
  106. 【請求項106】 前記感光材料がハロゲン化銀写真感
    光材料である請求項105に記載の画像記録装置の画素
    間補正データの算出方法。
  107. 【請求項107】 前記ハロゲン化銀写真感光材料が反
    射型ハロゲン化銀写真感光材料である請求項106に記
    載の画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
  108. 【請求項108】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記
    プリントヘッドの少なくとも2以上の記録素子の発光を
    受光して光量を測定する受光センサと、前記受光センサ
    により測定した光量により補正データを得る補正データ
    取得手段と、前記補正データ取得手段により得られた前
    記補正データにより前記デジタル出力を補正する補正手
    段と、を有し、前記補正手段により補正されたデジタル
    出力画像情報に基づいて、前記移動手段により前記プリ
    ントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
    させながら、前記プリントヘッドを駆動させて前記感光
    材料を露光させる画像記録装置。
  109. 【請求項109】 前記受光センサが、前記光量の測定
    における前記少なくとも2以上の記録素子と異なる前記
    プリントヘッドの少なくとも2以上の記録素子の発光を
    受光して第二の光量を測定し、前記補正データ取得手段
    が、前記受光センサが測定した前記光量及び前記第二の
    光量により、補正データを得るものである請求項108
    に記載の画像記録装置。
  110. 【請求項110】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、前記
    プリントヘッドの隣接する記録素子の間隔よりも長い受
    光面を有し、前記プリントヘッドの記録素子の発光を受
    光して光量を測定する受光センサと、前記受光センサに
    より測定した光量により補正データを得る補正データ取
    得手段と、前記補正データ取得手段により得られた前記
    補正データにより前記デジタル出力を補正する補正手段
    と、を有し、前記補正手段により補正されたデジタル出
    力画像情報に基づいて、前記移動手段により前記プリン
    トヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対的に移動さ
    せながら、前記プリントヘッドを駆動させて前記感光材
    料を露光させる画像記録装置。
  111. 【請求項111】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れた複数本のプリントヘッドと、前記プリントヘッドに
    より感光材料を露光する際に、前記複数本のプリントヘ
    ッドの各々の露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
    させる移動手段と、少なくとも2本以上の前記プリント
    ヘッドの記録素子の発光を受光でき、各プリントヘッド
    毎に順に、当該プリントヘッドの記録素子の発光を受光
    して光量を測定する受光センサと、各プリントヘッドの
    前記受光センサにより測定した光量により、当該プリン
    トヘッドに対する補正データを得る補正データ取得手段
    と、前記補正データ取得手段により得られた各プリント
    ヘッドに対する前記補正データにより前記デジタル出力
    を補正する補正手段と、を有し、前記補正手段により補
    正されたデジタル出力画像情報に基づいて、前記移動手
    段により前記複数本のプリントヘッドの各々の露光位置
    と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前記プリ
    ントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させる画像
    記録装置。
  112. 【請求項112】 前記受光センサが、全てのプリント
    ヘッドの各々について、当該プリントヘッドの少なくと
    も1つの記録素子の発光を受光して光量を測定できるも
    のである請求項111に記載の画像記録装置。
  113. 【請求項113】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れた複数本のプリントヘッドと、前記プリントヘッドに
    より感光材料を露光する際に、前記複数本のプリントヘ
    ッドの各々の露光位置と前記感光材料とを相対的に移動
    させる移動手段と、少なくとも2本以上の前記プリント
    ヘッドの間隔よりも広い受光面を有し、前記プリントヘ
    ッドの記録素子の発光を受光して光量を測定する受光セ
    ンサと、前記受光センサにより測定した光量により補正
    データを得る補正データ取得手段と、前記補正データ取
    得手段により得られた前記補正データにより前記デジタ
    ル出力を補正する補正手段と、を有し、前記補正手段に
    より補正されたデジタル出力画像情報に基づいて、前記
    移動手段により前記複数本のプリントヘッドの各々の露
    光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
    記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
    る画像記録装置。
  114. 【請求項114】 前記受光センサが、少なくとも2本
    以上のプリントヘッドの各プリントヘッド毎に順に当該
    プリントヘッドの記録素子の発光を受光して光量を測定
    し、前記補正データ取得手段は、受光センサにより測定
    した各プリントヘッドに対応する光量により各プリント
    ヘッド毎の補正データを得て、前記補正手段が、前記補
    正データ取得手段により得られた前記各プリントヘッド
    毎の補正データにより前記デジタル出力を各プリントヘ
    ッド毎に補正するものである請求項113に記載の画像
    記録装置。
  115. 【請求項115】 前記受光センサが、最も離れた2つ
    のプリントヘッドの間隔よりも広い受光面を有するもの
    である請求項113又は114に記載の画像記録装置。
  116. 【請求項116】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れた3本以上のプリントヘッドがその記録領域が重なる
    ように並べて設けられ、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記3本以上のプリントヘッドと
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段を有し、
    前記3本以上のプリントヘッドの両端のプリントヘッド
    がLEDプリントヘッドであり、両端の前記LEDプリ
    ントヘッドに挟まれた位置にLEDプリントヘッド以外
    の種類のプリントヘッドを設けた画像記録装置。
  117. 【請求項117】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れた複数本のプリントヘッドが、その記録領域が重なる
    ように、また、その位置に高低差を有するように並べて
    設けられ、前記プリントヘッドにより感光材料を露光す
    る際に、前記3本以上のプリントヘッドと前記感光材料
    とを相対的な上昇又は下降を伴う移動をさせる移動手段
    を有し、前記複数本のプリントヘッドの最も高い位置の
    プリントヘッドがLEDプリントヘッドである画像記録
    装置。
  118. 【請求項118】 前記複数本のプリントヘッドの最も
    低い位置にLEDプリントヘッド以外の種類のプリント
    ヘッドを設けた請求項117に記載の画像記録装置。
  119. 【請求項119】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子毎の
    特性のバラツキを補正するデータである画素間補正デー
    タにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前記画
    素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に基づ
    いて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露光位
    置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前記プ
    リントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させる画
    像記録装置の画素間補正データの算出方法であって、前
    記プリントヘッドの記録素子が並べられた方向に受光素
    子を1mm/秒以上の走査速度で移動させて、当該受光
    素子により前記プリントヘッドの各記録素子の発光を受
    光して光量を測定し、測定された光量に基づいて、前記
    画素間補正データを得る画像記録装置の画素間補正デー
    タの算出方法。
  120. 【請求項120】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
    光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
    記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
    る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
    て、前記プリントヘッドの各記録素子毎に順に以下の手
    順で得られた光量データから、画素間補正データを得る
    画像記録装置の画素間補正データの算出方法。 (1)前回の記録素子の発光の終了から所定時間経過
    後、今回の記録素子の発光を開始する。 (2)今回の記録素子の発光を受光素子により受光して
    当該受光素子から出力される出力信号を、今回の記録素
    子の発光の開始から所定時間経過後、サンプルホールド
    する。 (3)サンプルホールドされた前記出力データをA/D
    変換することにより前記光量データを得ることと、今回
    の記録素子の発光を終了することを行う。
  121. 【請求項121】 各回の記録素子の発光の開始から前
    記受光素子の前記出力信号をサンプルホールドするまで
    の所定時間が、100μ秒以上である請求項120に記
    載の画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
  122. 【請求項122】 前回の記録素子に対応するサンプル
    ホールドから今回の記録素子に対応するサンプルホール
    ドするまでの時間が、100μ秒以上である請求項12
    0又は121に記載の画像記録装置の画素間補正データ
    の算出方法。
  123. 【請求項123】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
    光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
    記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
    る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
    て、前記プリントヘッドの各記録素子を発光デューティ
    が5%以上40%以下に間欠的に発光させながら、前記
    プリントヘッドの各記録素子の発光を受光して光量を測
    定し、測定された光量に基づいて、前記画素間補正デー
    タを得る画像記録装置の画素間補正データの算出方法。
  124. 【請求項124】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドと、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記プリントヘッドの各記録素子
    毎の特性のバラツキを補正するデータである画素間補正
    データにより、補正する画素間補正手段と、を有し、前
    記画素間補正手段により補正されたデジタル画像情報に
    基づいて、前記移動手段により前記プリントヘッドの露
    光位置と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前
    記プリントヘッドを駆動させて前記感光材料を露光させ
    る画像記録装置の画素間補正データの算出方法であっ
    て、前記プリントヘッドの各記録素子を間欠的に発光さ
    せながら、同時に発光する記録素子の間隔よりも狭い幅
    の受光面を有する受光素子により、前記プリントヘッド
    の各記録素子の発光を受光して、各記録素子の発光の光
    量を測定し、測定された光量に基づいて、前記画素間補
    正データを得る画像記録装置の画素間補正データの算出
    方法。
  125. 【請求項125】 前記受光素子の前記プリントヘッド
    の複数の記録素子が並べられた方向と垂直な方向の受光
    面の長さが、前記プリントヘッドの複数の記録素子が並
    べられた方向の受光面の長さの2倍以上である請求項1
    24に記載の画像記録装置の画素間補正データの算出方
    法。
  126. 【請求項126】 複数の記録素子がアレイ状に並べら
    れたプリントヘッドを複数本、その記録領域が重なるよ
    うに、並べて設けられ、前記プリントヘッドにより感光
    材料を露光する際に、前記プリントヘッドの露光位置と
    前記感光材料とを相対的に移動させる移動手段と、デジ
    タル出力画像情報を、前記複数本のプリントヘッドの各
    プリントヘッドの各記録素子毎の特性のバラツキを補正
    するデータである画素間補正データにより、補正する画
    素間補正手段を有し、前記画素間補正手段により補正さ
    れたデジタル画像情報に基づいて、前記移動手段により
    前記プリントヘッドの露光位置と前記感光材料とを相対
    的に移動させながら、前記複数のプリントヘッドを駆動
    させ、前記感光材料を露光させる画像記録装置の画素間
    補正データの算出方法であって、最も離れた前記プリン
    トヘッドの間隔よりも前記配列方向と垂直な方向の長さ
    が長い受光面を有する受光素子により、前記複数本のプ
    リントヘッドの各プリントヘッドの各記録素子の発光を
    順に受光して、各プリントヘッドの各記録素子の発光の
    光量を測定し、測定された光量に基づいて、前記画素間
    補正データを得る画像記録装置の画素間補正データの算
    出方法。
  127. 【請求項127】 前記プリントヘッドの各記録素子を
    間欠的に発光させながら、同時に発光する記録素子の間
    隔よりも狭い幅の受光面を有する受光素子により、前記
    プリントヘッドの各記録素子の発光を受光して、各記録
    素子の発光の光量を測定する請求項126に記載の画像
    記録装置の画素間補正データの算出方法。
  128. 【請求項128】 各プリントヘッドの各記録素子の発
    光の光量を測定する時に、同時に発光する記録素子のパ
    ターンが、少なくとも受光素子近傍において、前記画素
    間補正手段により補正されたデジタル画像情報に基づい
    て、前記移動手段により前記プリントヘッドの露光位置
    と前記感光材料とを相対的に移動させながら、前記複数
    のプリントヘッドを駆動させ、前記感光材料を露光させ
    る通常動作モードにおいて発光量が0である出力値デー
    タを除いた最小の発光量の出力値データを一律にプリン
    トヘッドに与えて駆動する際のある発光瞬間に同時に発
    光する記録素子のパターンと同一である請求項126又
    は127に記載の画像記録装置の画素間補正データの算
    出方法。
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