JPH1066339A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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Publication number
JPH1066339A
JPH1066339A JP23141796A JP23141796A JPH1066339A JP H1066339 A JPH1066339 A JP H1066339A JP 23141796 A JP23141796 A JP 23141796A JP 23141796 A JP23141796 A JP 23141796A JP H1066339 A JPH1066339 A JP H1066339A
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JP
Japan
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switching
power supply
capacitor
energy
voltage
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JP23141796A
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English (en)
Inventor
Toshitaka Minamizawa
俊孝 南澤
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Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易かつ低価格で構成できると共に、入力力
率を低下させることなく、低ノイズかつ高効率で、しか
も放熱が容易で省スペース化を図ることができるスイッ
チング電源装置を提供することを主目的とする。 【解決手段】 入力直流に基づくエネルギーをスイッチ
ング動作によってエネルギー蓄積手段28に蓄積させる
第1のスイッチング手段13と、エネルギー蓄積手段2
8に蓄積されているエネルギーをスイッチング動作によ
ってスイッチング用のトランス31に供給する第2のス
イッチング手段14とを備えているスイッチング電源装
置1おいて、第2のスイッチング手段14によるエネル
ギー供給動作期間の少なくとも一部と第1のスイッチン
グ手段13によるエネルギー蓄積手段28へのエネルギ
ー蓄積動作期間とが重なり合うように、両スイッチング
手段13,14を制御するスイッチング制御手段16を
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流から直流に電
力変換するスイッチング電源装置に関し、詳しくは、交
流から直流に電力変換すると共にその際に高調波電流の
入力側への漏洩を低減可能な交流入力スイッチング電源
を構成するのに適したスイッチング電源装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチング電源装置の製造メー
カに対し、交流から直流に電力変換する際に入力側に漏
洩される高調波電流の低減が要望されている。かかる要
望に応えるべく、高調波電流の漏洩の低減、つまりいわ
ゆる入力力率の改善を施したスイッチング電源装置とし
て、図8,9にそれぞれ示すものが知られている。
【0003】図8は、DC−DCコンバータ回路を2つ
備えたいわゆるアクティブフィルタ方式スイッチング電
源装置と呼ばれているスイッチング電源装置61(以
下、「電源装置61」という)を示している。この電源
装置61は、ラインフィルタ11と、整流回路12と、
いわゆるアクティブフィルタと称される昇圧チョッパ1
3と、DC−DCコンバータ14と、PWM制御回路6
2と、電流検出回路63と、電圧検出回路64とを備え
ている。
【0004】ラインフィルタ11は、コンデンサ21,
22およびライントランス23によって構成され、装置
内で発生した高調波電流などのノイズの交流電源2側へ
の漏洩を阻止する。また、整流回路12は、ダイオード
ブリッジ24で構成され、入力交流を全波整流して昇圧
チョッパ13に出力する。昇圧チョッパ13は、チョー
クコイル25、FET26、ダイオード27およびコン
デンサ28を備えており、ダイオードブリッジ24によ
って全波整流された直流を昇圧すると共に昇圧した直流
でコンデンサ28を充電する。DC−DCコンバータ1
4は、昇圧チョッパ13によって昇圧された直流をスイ
ッチングによって所定の電圧に安定化して直流出力とし
て外部に出力する。PWM制御回路62は、コンデンサ
28の充電電圧に応じてスイッチング信号のパルス幅を
変化させることにより、昇圧チョッパ13内のFET2
6のスイッチングを制御してコンデンサ28の充電電圧
を所定電圧にする。電流検出回路63は、全波整流され
た直流が昇圧チョッパ13に流れ込む電流値を、トラン
ス65に流れる電流に基づいて検出する。電圧検出回路
64は、全波整流された直流の電圧値を検出する。
【0005】この電源装置61では、ラインフィルタ1
1を介して交流電源2から交流が出力されると、ダイオ
ードブリッジ24が、全波整流することによって入力交
流を直流に変換する。次いで、PWM制御回路62が、
FET26をオンさせることによって、直流に基づくエ
ネルギーをチョークコイル25に一旦蓄積させ、次い
で、FET26をオフさせることによって、チョークコ
イル25に蓄積されているエネルギーをダイオード27
を介してコンデンサ28に供給する。この際、PWM制
御回路62は、電流検出回路63によって検出された直
流の電流波形が、電圧検出回路64によって検出された
直流の電圧波形と同一になり、かつ、コンデンサ28の
充電電圧が一定値になるように、FET26のスイッチ
ングを制御する。これにより、入力直流のAVR限界値
を下げることができ、かつ、入力力率がほぼ値1となっ
て、高調波電流の漏洩が低減されると共に、DC−DC
コンバータ14から出力される直流出力に含まれるリッ
プル電圧の低減が図られている。次いで、DC−DCコ
ンバータ14が、コンデンサ28に蓄積されているエネ
ルギーに基づいて所定電圧に安定化した直流を生成し、
生成した直流を出力する。
【0006】一方、図9に示すスイッチング電源装置7
1(以下、「電源装置71」という)は、いわゆるワン
コンバータ方式スイッチング電源装置と称されるもので
あって、PWM制御回路72が、電源装置61における
昇圧チョッパ13とDC−DCコンバータ14とを共に
制御する点が、電源装置61とは大きく異なっている。
なお、電源装置71における構成要素のうち、電源装置
61の構成要素と同一のものについては、同一の符号を
付して詳細説明を省略する。
【0007】この電源装置71は、昇圧チョッパ13と
DC−DCコンバータ14とを共に制御するPWM制御
回路72と、スイッチング用のトランス74の二次巻線
74b側に配設されたDC−DCコンバータ14として
のダイオード73,74、チョークコイル75およびコ
ンデンサ76と、FET26のドレインとチョークコイ
ル25の一端との間に接続されたダイオード77と、ト
ランス74の補助巻線74cに接続されトランス74の
磁化をリセットするためのダイオード78とを備えてい
る。
【0008】この電源装置71では、PWM制御回路7
2から出力されるスイッチング信号S1 (図10(a)
参照)がハイレベルの期間では、FET26がオンする
ことによって、チョークコイル25にエネルギーが蓄積
されると共に、コンデンサ28に蓄積されているエネル
ギーに基づくスイッチング電流I2 (同図(c)参照)
がトランス74の一次巻線74aに供給される。一方、
スイッチング信号S1が同図(a)に示すロウレベルの
期間では、FET26がオフすることによって、チョー
クコイル25に蓄積されているエネルギーが、スイッチ
ング電流I1 (同図(b)参照)として、ダイオード2
7を介してコンデンサ28に流れ込む。この結果、コン
デンサ28におけるリップル電流Ic (図9参照)は、
図10(d)に示すように、スイッチング信号S1 のハ
イレベルおよびロウレベルに同期して流入および流出を
繰り返す電流波形となる。次いで、DC−DCコンバー
タ14が、コンデンサ28に蓄積されているエネルギー
に基づいて所定電圧に安定化した直流を生成し、生成し
た直流を出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら従来
の電源装置61,71には、以下の問題点がある。すな
わち、電源装置61では、昇圧チョッパ13としてのコ
ンバータおよびDC−DCコンバータ14が別個独立し
てスイッチング動作を行っている。したがって、スイッ
チングノイズの発生量が大きいために、電磁界干渉(El
ectromagnetic Interference,EMI)によって他の装
置に与える影響が問題となっている。また、両スイッチ
ング信号の周波数が互いに異なるため、相互干渉が生じ
る結果、電源装置が誤動作したり、ビート音が発生した
りするという問題点がある。さらに、2つのコンバータ
を必要とするため、装置のコストアップを招くと共に実
装用に多大なスペースを必要とするという問題点があ
る。
【0010】一方、電源装置71では、FET26が2
つのダイオード27,77を介して電流を流すため、発
熱がFET26に集中している。したがって、許容電力
損失の大きいFETを使用しなければならないため、F
ET26の部品コストが装置のコストを押し上げる要因
となっているばかりでなく、放熱の対策を特に考慮しな
ければならないという問題点がある。さらに、ダイオー
ド77によって電力損失が発生するため、装置の電力変
換効率が低下しているという問題点もある。加えて、最
も弊害が大きな問題点として、以下の点が挙げられる。
すなわち、この電源装置71では、スイッチング信号S
1 がロウレベルの期間にのみコンデンサ28を充電し、
スイッチング信号S1 がハイレベルの期間にのみコンデ
ンサ28を放電させている。したがって、コンデンサ2
8におけるリップル電流IC のピークツーピーク値が大
きいため、リップル電流IC による多大なストレスがコ
ンデンサ28に加わっている。このため、コンデンサ2
8には、許容リップル電流が大きなタイプのコンデンサ
を用いなければならないので、コンデンサ28の大型化
を招くばかりでなく、部品コストの上昇による装置のコ
ストアップも招いているという問題点がある。この場
合、同時にリップル電流の実効値も大きいため、コンデ
ンサ28の更なる大型化を招き、これにより、装置のコ
ストを更にアップさせている。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、簡易かつ低価格で構成できると共に、
入力力率を低下させることなく、低ノイズかつ高効率
で、しかも放熱が容易で省スペース化を図ることができ
るスイッチング電源装置を提供することを主目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、入力直流に基づ
くエネルギーをスイッチング動作によってエネルギー蓄
積手段に蓄積させる第1のスイッチング手段と、エネル
ギー蓄積手段に蓄積されているエネルギーをスイッチン
グ動作によってスイッチング用のトランスに供給する第
2のスイッチング手段とを備えているスイッチング電源
装置おいて、第2のスイッチング手段によるエネルギー
供給動作期間の少なくとも一部と第1のスイッチング手
段によるエネルギー蓄積手段へのエネルギー蓄積動作期
間とが重なり合うように、両スイッチング手段を制御す
るスイッチング制御手段を備えていることを特徴とす
る。
【0013】このスイッチング電源装置では、スイッチ
ング制御手段が、両スイッチング手段に対し、第2のス
イッチング手段によるエネルギー供給動作期間の少なく
とも一部と、第1のスイッチング手段によるエネルギー
蓄積手段へのエネルギー蓄積動作期間とが重なり合うよ
うに制御する。この場合、エネルギー蓄積手段に供給さ
れるエネルギーと、エネルギー蓄積手段から放出される
エネルギーとは相殺される。したがって、例えば、エネ
ルギー蓄積手段としてコンデンサを用いた場合には、コ
ンデンサに流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺される
ことになるため、リップル電流が低減されることにより
コンデンサに加わるストレスが低減される。また、スイ
ッチング制御手段が、両スイッチング手段を共に制御す
るため、2つの制御手段を備える電源装置61と比較
し、コストダウンを図ることが可能になると共に、同一
周波数のスイッチング信号で両スイッチング手段を共に
制御することが可能になるため、互いに異なる複数のス
イッチング周波数に起因する相互干渉や電磁界干渉など
の問題を生じさせることがない。さらに、スイッチング
自体は第1のスイッチング手段および第2のスイッチン
グ手段の両スイッチング手段によって行われるため、ス
イッチングに起因して発生する熱が分散され、これによ
り、放熱が容易になる。加えて、従来の電源装置71と
は異なり、電力を損失するダイオード77が不要になる
結果、電力変換効率の低下を防止する。
【0014】請求項2記載のスイッチング電源装置は、
請求項1記載のスイッチング電源装置において、スイッ
チング制御手段は、第2のスイッチング手段に対し、エ
ネルギーの供給動作を第1のスイッチング手段によるエ
ネルギー蓄積動作期間内に行わせることを特徴とする。
【0015】このスイッチング電源装置では、エネルギ
ー蓄積手段からエネルギーが放出されるエネルギー供給
動作がエネルギー蓄積動作期間内に行われる。したがっ
て、エネルギー蓄積手段としてコンデンサを用いた場合
には、コンデンサに流れ込む電流と流れ出す電流とがよ
り相殺されてリップル電流が低下することにより、コン
デンサに加わるストレスもより低減される。
【0016】請求項3記載のスイッチング電源装置は、
請求項1または2記載のスイッチング電源装置におい
て、エネルギー蓄積手段はコンデンサであって、第1の
スイッチング手段は、スイッチングオン期間に入力直流
に基づくエネルギーをコイルに一旦蓄積させると共に蓄
積されたエネルギーをスイッチングオフ期間にコンデン
サに蓄積させ、第2のスイッチング手段は、コンデンサ
に蓄積されたエネルギーをスイッチングオン期間にトラ
ンスに供給することを特徴とする。
【0017】このスイッチング電源装置では、いわゆる
昇圧型チョッパによってコンデンサにエネルギーが蓄積
されている。この場合、コイルに蓄積されたエネルギー
の一部は、第2のスイッチング手段のスイッチングオン
期間にトランスに直接供給される。したがって、リップ
ル電流の低下により、エネルギー蓄積手段としてのコン
デンサに加わるストレスが低減される。
【0018】請求項4記載のスイッチング電源装置は、
請求項3記載のスイッチング電源装置において、スイッ
チング制御手段は、第1のスイッチング手段および第2
のスイッチング手段に対し、交互にスイッチングオン動
作を繰り返させることを特徴とする。
【0019】スイッチング制御手段は、第1のスイッチ
ング手段および第2のスイッチング手段に対し、必ずし
も交互にスイッチングオン動作を繰り返させる必要はな
く、最低限、第2のスイッチング手段のエネルギー供給
動作期間の少なくとも一部と第1のスイッチング手段に
よるエネルギー蓄積動作期間とが重なり合うように制御
すればよい。一方、このスイッチング電源装置のよう
に、スイッチング制御手段が第1のスイッチング手段お
よび第2のスイッチング手段に対し交互にスイッチング
オン動作を繰り返させることにより、両スイッチング手
段によるスイッチング動作の全周期に亘って、コイルに
蓄積されたエネルギーの一部を第2のスイッチング手段
のスイッチングオン期間にトランスに直接供給させるこ
とで、コンデンサに加わるストレスを最も低減させるこ
とが可能になる。
【0020】請求項5記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から3のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、入力直流の電圧値が所定電圧を超えたとき
に検出信号を出力する入力直流電圧検出手段と、検出信
号に基づいて第1のスイッチング手段のスイッチング周
期を切り替える周期切替手段とを備えていることを特徴
とする。なお、この場合、基準となる所定電圧の値はい
くつ有ってもよいし、入力直流電圧検出手段は、入力直
流の電圧値が第1の所定範囲から第nの所定範囲のいず
れにあるかを検出し、その検出結果に応じて、第1のス
イッチング手段のスイッチング周期を切り替えるように
制御してもよい。
【0021】このスイッチング電源装置では、例えば、
スイッチング電源装置をAC100VおよびAC200
Vの兼用タイプに構成する場合、入力直流電圧検出手段
が、交流を整流することによって生成した入力直流の電
圧値に応じて第1のスイッチング手段のスイッチング周
期を切り替えることが可能になる。このため、エネルギ
ー蓄積手段としてコンデンサを用いた場合、コンデンサ
の充電電圧を、入力直流電圧に応じた電圧に制御するこ
とができる。この結果、過充電によってコンデンサに加
わるストレスを低減することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置の好適な実施の形態につ
いて説明する。なお、従来の電源装置61,71と同一
の構成要素については、同一の符号を付して重複した説
明を省略する。
【0023】(第1の実施形態)最初に、スイッチング
電源装置1(以下、「電源装置1」という)の構成につ
いて、図1に示すブロック図および図2に示す回路図を
参照して説明する。図1に示すように、電源装置1は、
ラインフィルタ11、整流回路12、昇圧チョッパ(本
発明における第1のスイッチング手段に該当する)1
3、DC−DCコンバータ(本発明における第2のスイ
ッチング手段に該当する)14、PWM制御回路15お
よびパルス振分け回路(本発明におけるスイッチング制
御手段に該当する)16を備えて構成されている。
【0024】ラインフィルタ11は、図2に示すよう
に、コンデンサ21,22およびライントランス23に
よって構成され、整流回路12は、例えば、ダイオード
ブリッジ24によって構成されている。また、昇圧チョ
ッパ13は、チョークコイル25、FET26、ダイオ
ード27およびコンデンサ28によって構成されてい
る。さらに、DC−DCコンバータ14は、スイッチン
グ用のトランス31、FET32、ダイオード33およ
びコンデンサ34によって構成されている。
【0025】PWM制御回路15は、電源装置に一般的
に用いられるパルス幅制御回路であって、FET32の
スイッチングパルスのパルス幅を制御することによっ
て、DC−DCコンバータ14の直流出力の電圧値を一
定値に制御する。PWM制御回路15としては、例え
ば、三角波信号を発振する三角波発振回路とスイッチン
グ信号生成回路とで構成することができる。この場合、
スイッチング信号生成回路は、直流出力の電圧値に応じ
て高電圧になる基準電圧と、三角波信号の電圧とを比較
し、三角波信号の電圧が基準電圧よりも高いときに、三
角波信号の周波数と等しく、かつハイレベルのスイッチ
ングパルスPf (図4(a)参照)を出力する。この構
成によれば、スイッチングパルスPf 、およびスイッチ
ングパルスPf に基づいて生成したスイッチングパルス
S (図4(c)参照)の各々のデューティ比が直流出
力に応じてそれぞれ変化することにより、出力直流の電
圧値が一定値に安定化される。
【0026】パルス振分け回路16は、図2に示すよう
に、ステアリングフリップフロップ回路で構成されてい
る。具体的には、パルス振分け回路16は、分周器35
およびアンドゲート36,37を備えて構成されてい
る。このパルス振分け回路16では、分周器35が、P
WM制御回路15から出力されるスイッチングパルスP
f を2分周することによって、スイッチングパルスSf
の1/2の周波数のスイッチングパルスPS と、同じく
スイッチングパルスSf の1/2の周波数であって昇圧
チョッパ13のFET26をオンさせるためのパルス信
号PC (同図(b)参照)とを共に同一の周期で交互に
出力する。より具体的には、アンドゲート36が、分周
器35によって2分周された反転出力信号とスイッチン
グパルスPf との論理積信号であるスイッチングパルス
S をパルス信号PC のロウレベル期間内に出力すると
共に、アンドゲート37が、分周器35によって2分周
された非反転出力信号とスイッチングパルスPf との論
理積信号であるスイッチングパルスPC をパルス信号P
S のロウレベル期間内に出力する。
【0027】次に、電源装置1における動作および動作
原理について説明する。
【0028】電源装置1では、ラインフィルタ11を介
して交流電源2から交流が出力されると、ダイオードブ
リッジ24が、全波整流することによって入力交流を直
流に変換する。次いで、パルス振分け回路16が、まず
パルス信号PC を出力してFET26をオン状態にする
ことによって、直流に基づくエネルギーをチョークコイ
ル25に一旦蓄積させ、次いで、パルス信号PC の出力
を停止してFET26をオフ状態にすることによって、
チョークコイル25に蓄積されているエネルギーをダイ
オード27を介してコンデンサ28に供給する。この場
合、パルス振分け回路16は、パルス信号PC の出力を
停止した後、次のパルス信号PC を出力する間に、スイ
ッチング信号PS を出力してFET32をオン状態にす
ることによって、コンデンサ28に蓄積されているエネ
ルギーおよびチョークコイル25に蓄積されているエネ
ルギーに基づく電流をトランス31の一次巻線31aに
供給する。次いで、パルス振分け回路16がスイッチン
グ信号PS の出力を停止すると、一次巻線31aに蓄積
されているエネルギーが二次巻線31b側に放出され、
ダイオード33およびコンデンサ34によって整流およ
び平滑されて直流出力が生成される。この場合、PWM
制御回路15は、直流出力の電圧値を検出し、検出した
電圧値に応じたデューティ比Dのスイッチング信号PS
をパルス振分け回路16から出力させるように、スイッ
チングパルスPf を制御することにより、直流出力を所
定電圧に安定化する。次いで、パルス振分け回路16が
パルス信号PC を出力し、上記動作を繰り返す。
【0029】なお、上述したPWM制御回路15の動作
において、一般的に、スイッチングパルスPS の1周期
に対するオン時間のデューティ比、および入力直流電圧
の実効値を、それぞれ値Dおよび電圧VINとし、昇圧チ
ョッパ13内のコンデンサ28の容量が十分大きいもの
とすると、コンデンサ28の充電電圧VC は、下記の
式で表される。 VC =20.5 ×VIN×(1/(1−D))・・・・・・・・・・・式 一方、直流出力の電圧値VO は、トランス31の二次巻
線31bに対する一次巻線31aの巻数比を値nとする
と、下記の式で表される。 VO =(1/n)×VC ×D/(1−D)・・・・・・・・・・・式 上記式および式から下記式が得られ、式の解を
求めることによって、スイッチングパルスPS のデュー
ティ比Dを求めることができる。 D2 −(2+20.5 ×VIN/(n×VO ))×D+1=0・・・・式 この場合、デューティ比Dは、入力直流の電圧VINと巻
数比nに基づいて一定の値になるため、入力直流の電圧
INが一定電圧とすれば、上記式から、コンデンサ2
8の充電電圧VC も一定の電圧値となる。つまり、入力
直流の電圧VIN、巻数比nおよび直流出力の電圧値VO
が特定されると、PWM制御回路15によるパルス幅制
御の際のスイッチングパルスPS のデューティ比Dが一
義的に定められることを意味する。
【0030】一方、昇圧チョッパ13内のチョークコイ
ル25に流れる電流が、不連続モード、つまり、チョー
クコイル25に流れる電流値が一旦0Aまたは0A近く
になってから再度流れ始めるモードになるように、チョ
ークコイル25のインダクタンス値を選定(具体的に
は、インダクタンス値を小さくする)すると共に、上記
式で求めたデューティ比DでFET26をスイッチン
グすると、チョークコイル25を流れるピーク電流値I
LPは、チョークコイル25のインダクタンス値、スイッ
チング周波数および入力直流の瞬時電圧値をそれぞれ値
L、値fおよび電圧vinとすれば、下記の式で表され
る。 ILP=vin×D/(L×f)・・・・・・・・・・・・・・・・・式
【0031】この場合、昇圧チョッパ13におけるスイ
ッチングの1周期においてチョークコイル25を流れる
電流の平均値である平均電流iLAVEは、ラインフィルタ
11によって平均化されるため、交流電源2から流れ込
む交流の入力電流iACと等しくなり、下記の式が成立
する。 iAC=iLAVE=iLP×D/2=vin×D2 /(2×L×f)・・・式 この式によれば、入力電流iACは、入力直流の瞬時電
圧値vinに比例する値となるため、その電流波形は、図
3の破線で示すように、交流の入力電圧vINの電圧波形
W1と相似の正弦波波形SW2となる。なお、同図におい
て、「T」および「TON」は、パルス信号PC の1周期
およびスイッチングオン時間をそれぞれ意味する。この
結果、電源装置1では、入力力率が、ほぼ値1となり、
高調波電流の交流電源2側への漏洩が阻止されている。
【0032】また、チョークコイル25を流れるスイッ
チング電流ILP、トランス31の一次巻線31aを流れ
るスイッチング電流、およびコンデンサ28におけるリ
ップル電流を、それぞれ、I1 、I2 およびIC とすれ
ば(図2参照)、FET26およびFET32が交互に
スイッチングオンするため、図4(d)に示すように、
スイッチング電流I1 が、パルス信号PC のオフ期間内
に流れると共に、同図(e)に示すように、スイッチン
グ電流I2 が、スイッチングパルスPS のオン期間内に
流れ、かつ、リップル電流IC が、スイッチング電流I
1 とスイッチング電流I2 との加算電流であるため、リ
ップル電流IC は、同図(f)に示すような電流波形と
なる。なお、同図(e)に示すスイッチング電流I2
ついては、図2の矢印で示す向きを正方向の向きとして
いる。
【0033】この場合、リップル電流IC は、従来の電
源装置71におけるリップル電流IC と比較して、同図
(f)に示すように、そのピークツーピーク値が小さく
なっている。この理由としては、スイッチング電流I1
がパルス信号PC のロウレベル期間(スイッチングオフ
期間)内に流れ、その期間内にスイッチングパルス信号
S がハイレベルとなり、かつその期間内に、スイッチ
ング電流I2 がコンデンサ28からトランス31の一次
巻線31aに直接供給されるため、スイッチング電流I
2 の一部がスイッチング電流I1 と相殺されるためであ
る。同様に、リップル電流IC の実効値も小さくなって
コンデンサ28に対するストレスが低減される結果、小
型のコンデンサを使用することができ、装置の省スペー
ス化およびコストダウンを図ることができる。
【0034】なお、昇圧チョッパ13を用いない一般的
なコンデンサインプット型スイッチング電源装置と比較
した場合、コンデンサインプット型スイッチング電源装
置においても、エネルギー蓄積用のコンデンサに電流が
流れ込む期間と、そのコンデンサから電流が放出される
期間とは必ず重なり合わないため、本実施形態に係る電
源装置1の方がエネルギー蓄積手段としてのコンデンサ
28におけるリップル電流IC のピークツーピーク値お
よび実効値が共に小さくなるため、そのコンデンサ28
に与えるストレスを低減させることができる。
【0035】このように、電源装置1によれば、FET
26とFET32に対して交互にスイッチングオン動作
を繰り返させることにより、FET32によるトランス
31へのエネルギー供給動作と、FET26によるコン
デンサ28へのエネルギー蓄積動作期間とが重なり合う
ため、コンデンサ28に供給される充電電流と、トラン
ス31の一次巻線31aに供給される電流との一部同士
が相殺される結果、リップル電流IC が低減し、これに
より、コンデンサ28に加わるストレスを低減させるこ
とができる。また、パルス振分け回路16が、FET2
6,32を共に制御するため、2つの制御手段を備える
場合と比較して、コストダウンを図ることができると共
に、スイッチングパルスPS およびパルス信号PC の周
波数が同一のため、互いに異なる複数のスイッチング周
波数に起因する相互干渉や電磁界干渉を低減させること
ができる。さらに、FET26,32の両者によってス
イッチングされるため、スイッチングによって発生する
熱が分散される結果、放熱が容易になる。加えて、従来
の電源装置71のようにエネルギー蓄積手段としてのコ
ンデンサ28にエネルギーの蓄積および放出をさせるた
めに電力損失を招く部品(ダイオード77が該当する)
を必要としないため、電力変換効率を向上させることが
できる。
【0036】なお、上記電源装置1では、直流出力の電
圧値を一定に制御するためにスイッチングパルスPS
デューティ比を変化させる例について説明したが、本発
明は、これに限定されず、スイッチングパルスPS の周
波数を変化させることによって直流出力の電圧値を一定
値に制御する周波数制御方式の場合にも適用可能であ
る。
【0037】(第2の実施形態)次に、図5を参照して
第2の実施形態について説明する。この実施形態に係る
フォワード形スイッチング電源装置41(以下、「電源
装置41」という)は、上記電源装置1がフライバック
型の電源装置で構成されているのに対し、フォワード形
で構成されている点が電源装置1とは異なっている。な
お、同図において電源装置1および従来の電源装置71
と同一の構成要素については同一の符号を付し、その詳
細説明を省略する。
【0038】この電源装置41の動作において、上記し
た式および式は、下記式および式でそれぞれ表
され、フライバック型の電源装置とほぼ同一の作用によ
り、同一の効果を得ることができる。 VO =(1/n)×VC ×D・・・・・・・・・・・・・・・・・式 D=1/(1+20.5 ×VIN/(n×VO ))・・・・・・・・・式
【0039】この電源装置41では、昇圧チョッパ13
用のFET26、およびDC−DCコンバータ14用の
FET32に、その動作のためのパルス信号PC および
スイッチングパルスPS が独立してそれぞれに入力され
ている。このため、同図に示すように、制御回路42を
設け、制御回路42が、昇圧チョッパ13の制御、例え
ば、コンデンサ28の充電電圧を監視してその充電電圧
を一定値にしたり、チョークコイル25に流れる電流の
オーバーカレント(いわゆるOC)を防止したりするた
めに、アンド回路またはオアー回路を設け、パルス信号
C (またはスイッチングパルスPS )のパルス幅、つ
まりパルス信号PC (またはスイッチングパルスPS
のデューティ比を変化させている。なお、この場合にあ
っても、DC−DCコンバータ14は、スイッチングパ
ルスPS の各周期内において、上記した式の要件を満
たしている。
【0040】(第3の実施形態)次に、図6を参照して
第3の実施形態について説明する。
【0041】同図に示すスイッチング電源装置45(以
下、「電源装置45」という)は、電源装置41の構成
における制御回路42に代えてパルス周期切替回路(本
発明おける入力直流電圧検出手段および周期切替手段に
該当する)46を構成要素としている。パルス周期切替
回路46は、分周器51、オアーゲート52、アンドゲ
ート53、ダイオード54、および入力直流電圧検出回
路(入力直流電圧検出手段)60を備え、パルス信号P
c の周期を切り替えて新たなパルス信号PC1をFET2
6に出力する機能を有している。なお、入力直流電圧検
出回路60は、コンパレータ55、基準電源56、抵抗
57,58およびコンデンサ59を備えており、入力直
流電圧の実効値VINが基準電源56の基準電圧(所定電
圧)を超えたときに検出信号をオアーゲート52に出力
する。
【0042】次に、電源装置45の動作概要について、
図7を参照して説明する。なお、同図において「オン」
および「オフ」で示す電圧レベルは、FET26または
FET32がスイッチングオンおよびスイッチングオフ
するレベルをそれぞれ示している。
【0043】この電源装置45では、例えば、電源装置
をAC100VおよびAC200Vの兼用タイプに構成
する場合において、パルス周期切替回路46は、交流電
源2の電源電圧がAC100Vのときには入力直流電圧
の実効値VINが低電圧となるため、パルス信号PC の周
期と等しい周期のパルス信号PC1をFET26に出力
し、交流電源2の電源電圧がAC200Vのときには入
力直流電圧の実効値VINが高電圧となるため、パルス信
号PC の周期の2倍の周期のパルス信号PC1をFET2
6に出力する。具体的には、電源装置45では、入力直
流電流が、ダイオード54を介してダイオードブリッジ
24から出力されると、コンデンサ59が所定電圧まで
充電される。コンパレータ55は、コンデンサ59の充
電電圧を抵抗57,58によって分圧した分圧電圧と、
基準電源56の基準電圧とを比較し、分圧電圧の方が低
電圧の場合には、ハイレベルの検出信号を出力し、分圧
電圧の方が高電圧の場合には、ロウレベルの検出信号を
出力する。一方、分周器51は、PWM制御回路15か
ら出力されるスイッチングパルスPf (同図(a)参
照)に基づいてパルス振分け回路16が生成したパルス
信号PC (同図c)参照)の1/2の周波数のパルス信
号をQ出力端子に出力する。この結果、アンドゲート5
3は、入力直流電圧の実効値VINが低電圧の場合には、
パルス信号PC と同一周期のパルス信号PC1(同図
(d)参照)を出力し、入力直流電圧の実効値VINが高
電圧の場合には、パルス信号PC の2倍の周期のパルス
信号PC1(同図(e)参照)を出力する。
【0044】これにより、電源装置45では、パルス信
号PC1の周期が交流電源2の電源電圧に応じて切り替え
られるため、コンデンサ28の充電電圧VC の過度の上
昇が防止される。この結果、コンデンサ28に加わるス
トレスの低減が図られている。
【0045】次に、電源装置45の動作原理を説明す
る。
【0046】電源装置41では、コンデンサ28の充電
電圧VC は、上記した式および式により、下記の
式で表される。 VC =20.5 ×VIN/(1−1/(1+20.5 ×VIN/(n×VO ))) ・・・・・式 一方、電源装置45では、入力直流電圧の実効値VIN
高電圧のときには、パルス信号PC1の周期がパルス信号
C の2倍の周期であるため、FET32に入力される
スイッチングパルスPS のデューティ比を値D(=TON
/T)とすれば、FET26に入力されるパルス信号P
C1のデューティ比は値(D/2)、つまり値(TON/2
T)となる。この場合、以下の式および式が成立す
る。 VC =20.5 ×VIN/(1−D/2))・・・・・・・・・・・・式 D=1/(1/2+20.5 ×VIN/(n×VO ))・・・・・・式 次いで、式を式に代入すると、コンデンサ28の充
電電圧VC は、下記の10式で表される。 VC =20.5 ×VIN/(1−1/(1+2×20.5 ×VIN/(n×VO ))) ・・・・・10式
【0047】一方、入力直流電圧の実効値VINが等しく
パルス周期切替回路46がない場合において上記した
式で表されるコンデンサ28の充電電圧VC (以下、
「充電電圧VC41 」という)と、電源装置45において
上記した10式で表されるコンデンサ28の充電電圧VC
(以下、「充電電圧VC45 」という)とを比較すると、
以下の関係式が成立する。 VC45 <VC41 この式は、パルス周期切替回路46がパルス信号PC1
周期を切り替えることによって、入力直流電圧の実効値
INが高電圧のときのコンデンサ28の充電電圧VC
低電圧になることを示している。したがって、上記した
ように、入力直流電圧の実効値VINに応じてコンデンサ
28の充電電圧VC を制御することが可能になってい
る。これにより、不要な電圧ストレスが加わることが防
止されるため、コンデンサ28のみならず、FET28
およびダイオード73,74に低い定格電圧タイプのも
のを使用することができると共に部品コストの低減を図
ることができる。
【0048】なお、この実施形態では、パルス周期切替
回路46がパルス信号PC の周期を等倍または2倍に切
り替える例について説明したが、本発明は、これに限定
されず、整数倍に切り替えるように構成してもよいし、
電源装置45のように、パルス信号PC のデューティ比
を切り替える構成にしてもよい。
【0049】また、この電源装置45では、コンデンサ
28の充電電圧VC は、DC−DCコンバータ14の出
力電流に応じて変動している。つまり、負過電流として
の出力電流が所定の電流値の場合に充電電圧VC が最も
高電圧となり、出力電流が大きくなると、それに伴って
充電電圧VC が低下する。したがって、出力電流、また
は出力電流と一定の関係にあるFET32のスイッチン
グ電流を検出すると共に、その検出結果に応じて、パル
ス信号PC1の周期を制御することにより、コンデンサ2
8の充電電圧VC を所定電圧値以下に制限することもで
きる。
【0050】なお、上記した実施の形態では、スイッチ
ング手段として、FETを用いた例について説明した
が、本発明は、スイッチング素子として、FETに代え
てトランジスタを使用するように構成することもでき
る。
【0051】また、上記実施形態では、スイッチングパ
ルスPS のオン期間とパルス信号PC のオン期間が重な
らない例について説明したが、本発明は、これに限ら
ず、両者の一部の期間が互いに重なり合う場合にも適用
できるのは勿論である。
【0052】さらに、上記実施形態では、ダイオードブ
リッジ24から出力される直流電圧を昇圧してからコン
デンサ28に充電させる昇圧型チョッパの例について説
明したが、本発明は、これに限定されず、チョークコイ
ル25の代わりに抵抗を用いるいわゆる降圧型チョッパ
を用いる場合にも適用が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のスイッチン
グ電源装置によれば、スイッチング制御手段によって、
第2のスイッチング手段によるエネルギー供給動作期間
の少なくとも一部と、第1のスイッチング手段によるエ
ネルギー蓄積手段へのエネルギー蓄積動作期間とが重な
り合うように制御されるため、エネルギー蓄積手段に供
給されるエネルギーと、エネルギー蓄積手段から放出さ
れるエネルギーとが相殺される結果、エネルギー蓄積手
段に加わるストレスが低減される。これにより、エネル
ギー蓄積手段としてコンデンサを用いた場合には、その
コンデンサの小型化を図ることができると共に部品コス
トを低減させることができる。また、スイッチング制御
手段が、両スイッチング手段を共に制御するため、2つ
の制御手段を備える場合と比較して、コストダウンを図
ることができると共に、使用するスイッチングパルスの
周波数を同一にすることができるため、互いに異なる複
数のスイッチング周波数に起因する相互干渉や電磁界干
渉をなくすことができる。さらに、第1のスイッチング
手段および第2のスイッチング手段の両スイッチング手
段によってスイッチングが行われるため、スイッチング
によって発生する熱が分散される結果、放熱が容易にな
る。加えて、エネルギー蓄積手段にエネルギーの蓄積お
よび放出をさせるために電力損失を招く部品を必要とし
ないため、その分、電力変換効率を向上させることがで
きる。
【0054】また、請求項2記載のスイッチング電源装
置によれば、エネルギー蓄積手段からエネルギーを放出
するエネルギー供給動作がエネルギー蓄積動作中の行わ
れるため、エネルギー蓄積手段に流れ込む電流と流れ出
す電流とがより相殺されることになり、エネルギー蓄積
手段に加わるストレスもより低減させることができる。
これにより、エネルギー蓄積手段としてコンデンサを用
いた場合には、そのコンデンサのより小型化を図ること
ができると共に部品コストをより低減させることができ
る。
【0055】さらに、請求項3記載のスイッチング電源
装置によれば、コイルに蓄積されたエネルギーの一部
は、第2のスイッチング手段のスイッチングオン期間に
トランスに直接供給されるため、エネルギー蓄積手段と
してのコンデンサに加わるストレスを低減することがで
きる。
【0056】また、請求項4記載のスイッチング電源装
置によれば、スイッチング制御手段が第1のスイッチン
グ手段および第2のスイッチング手段に対し交互にスイ
ッチングオン動作を繰り返させるため、スイッチングの
全周期に亘って、コイルに蓄積されたエネルギーの一部
が第2のスイッチング手段のスイッチングオン期間にト
ランスに直接供給される結果、コンデンサに加わるスト
レスを最も低減させることができる。これにより、コン
デンサを最も小型化することができると共に部品コスト
をより低減させることができる。
【0057】さらに、請求項5記載のスイッチング電源
装置によれば、入力直流の電圧値が所定電圧を超えたと
きに入力直流電圧検出手段が検出信号を出力すると共
に、周期切替手段が検出信号に基づいて第1のスイッチ
ング手段のスイッチング周期を切り替えるように構成し
たので、例えば、スイッチング電源装置をAC100V
およびAC200Vの兼用タイプに構成しエネルギー蓄
積手段としてコンデンサを用いた場合、コンデンサの充
電電圧を、入力直流電圧に応じた電圧に制御することが
できる結果、過充電によってコンデンサに加わるストレ
スを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング
電源装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング
電源装置の回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング
電源装置における力率改善を説明するための信号波形図
である。
【図4】(a)は第1の実施の形態に係るスイッチング
電源装置におけるスイッチングパルスPf の信号波形図
であり、(b)はパルス信号PC の信号波形図であり、
(c)はスイッチングパルスPS の信号波形図であり、
(d)はチョークコイルを流れるスイッチング電流の電
流波形図であり、(e)はトランスの一次巻線に供給さ
れるスイッチング電流の電流波形図であり、(f)はコ
ンデンサにおけるリップル電流の電流波形図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るスイッチング電
源装置の回路図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るスイッチング電
源装置の回路図である。
【図7】(a)は第3の実施形態に係るスイッチング電
源装置におけるスイッチングパルスPf の信号波形図で
あり、(b)はスイッチングパルスPS の信号波形図で
あり、(c)はパルス信号PC の信号波形図であり、
(d)は入力直流電圧が低電圧のときのパルス信号PC1
の信号波形図であり、(e)は入力直流電圧が高電圧の
ときのパルス信号PC1の信号波形図である。
【図8】従来のスイッチング電源装置の回路図である。
【図9】従来の他のスイッチング電源装置の回路図であ
る。
【図10】(a)は従来の他のスイッチング電源装置に
おけるスイッチング信号の信号波形図であり、(b)は
エネルギー蓄積手段としてのコンデンサに流れ込むスイ
ッチング電流の電流波形図であり、(c)はそのコンデ
ンサから流れ出るスイッチング電流の電流波形図であ
り、(d)はそのコンデンサにおけるリップル電流の電
流波形図である。
【符号の説明】
1 スイッチング電源装置 13 昇圧チョッパ 14 DC−DCコンバータ 16 パルス振分け回路 25 チョークコイル 28 コンデンサ 31 トランス 41 スイッチング電源装置 45 スイッチング電源装置 46 パルス周期切替回路 60 入力直流電圧検出回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力直流に基づくエネルギーをスイッチ
    ング動作によってエネルギー蓄積手段に蓄積させる第1
    のスイッチング手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積
    されている前記エネルギーをスイッチング動作によって
    スイッチング用のトランスに供給する第2のスイッチン
    グ手段とを備えているスイッチング電源装置おいて、 前記第2のスイッチング手段によるエネルギー供給動作
    期間の少なくとも一部と前記第1のスイッチング手段に
    よる前記エネルギー蓄積手段へのエネルギー蓄積動作期
    間とが重なり合うように、当該両スイッチング手段を制
    御するスイッチング制御手段を備えていることを特徴と
    するスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング制御手段は、前記第2
    のスイッチング手段に対し、前記エネルギーの供給動作
    を前記第1のスイッチング手段による前記エネルギー蓄
    積動作期間内に行わせることを特徴とする請求項1記載
    のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー蓄積手段はコンデンサで
    あって、前記第1のスイッチング手段は、スイッチング
    オン期間に前記入力直流に基づくエネルギーをコイルに
    一旦蓄積させると共に当該蓄積されたエネルギーをスイ
    ッチングオフ期間に前記コンデンサに蓄積させ、前記第
    2のスイッチング手段は、前記コンデンサに蓄積された
    エネルギーをスイッチングオン期間に前記トランスに供
    給することを特徴とする請求項1または2記載のスイッ
    チング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング制御手段は、前記第1
    のスイッチング手段および前記第2のスイッチング手段
    に対し、交互にスイッチングオン動作を繰り返させるこ
    とを特徴とする請求項3記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記入力直流の電圧値が所定電圧を超え
    たときに検出信号を出力する入力直流電圧検出手段と、
    前記検出信号に基づいて前記第1のスイッチング手段の
    スイッチング周期を切り替える周期切替手段とを備えて
    いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    のスイッチング電源装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000116126A (ja) * 1998-10-05 2000-04-21 Fuji Electric Co Ltd Ac/dcコンバータ
JP2006196935A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Nec Saitama Ltd 携帯電話装置
JP2011062730A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Nas Toa Co Ltd 抵抗溶接の監視装置及び監視方法
JP2011114917A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Nichicon Corp スイッチング電源装置
JP2013150535A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Phihong Technology Co Ltd 発光ダイオードを駆動する電源回路

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