JPH1066247A - 光センサ形保護制御装置 - Google Patents

光センサ形保護制御装置

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JPH1066247A
JPH1066247A JP8214680A JP21468096A JPH1066247A JP H1066247 A JPH1066247 A JP H1066247A JP 8214680 A JP8214680 A JP 8214680A JP 21468096 A JP21468096 A JP 21468096A JP H1066247 A JPH1066247 A JP H1066247A
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signal
optical
electric
protection control
digital
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JP8214680A
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English (en)
Inventor
Hideki Noda
英樹 野田
Masayuki Kosakata
昌幸 小坂田
Osamu Hosokawa
修 細川
Sumimasa Sato
純正 佐藤
Masao Hori
政夫 堀
Kiyohisa Terai
清寿 寺井
Masao Takahashi
正雄 高橋
Sakae Ikuta
栄 生田
Toru Uenishi
徹 上西
Shinichi Menju
新一 毛受
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出信号に対する電気所構内の誘導、ノイズ
・サージの影響を低減し、保護制御装置の回路構成の簡
素化を図り、電気量検出用の変成器の2次出力負担を低
減する。 【解決手段】 電力系統の電流・電圧は、光CT21お
よび光PD22により光アナログ信号として検出され、
光ケーブル28a,28bによりO/E変換器23a,
23bに送られ、O/E変換器23a,23bにより電
気信号に変換された後、信号処理回路18a,18bの
A/D変換器24によりデジタル信号に変換される。デ
ジタル信号によって表される電圧・電流情報は、デジタ
ル演算部25により所定のフォーマットに変換された
後、デジタル処理部26によりその大きさ、時間的変
化、相互の位相関係等により電力系統における事故等の
異常の有無が判断される。デジタル処理部26は、電力
系統の遮断器(CB)5等に対して保護・制御用の指令
を送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送変電設備におけ
る保護制御装置に係り、特に、電気量の計測装置とし
て、光のファラデー効果に伴う偏光状態に基づいてガス
絶縁開閉装置等の導体通電電流を計測する光学式電流計
測装置、または、光のポッケルス効果に伴う偏光状態に
基づいて電力系統の電圧を計測する光学式電圧計測装置
等の光学式電気量計測装置を用いた保護制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】送変電設備においては、停電に至るよう
な事故の発生を防止し、安定した電力の供給を図る観点
から、保護制御装置が設けられている。この保護制御装
置は、電力系統の電気量の計測に基づいて異常の有無を
常時監視し、異常が発生した場合には、遮断器や変圧器
等の構成機器の動作を制御する等の速やかな対応を行
い、事故の発生あるいは拡大を回避するものである。
【0003】図9は、従来の保護制御装置を示す概念図
である。この図9に示すように、巻線形変流器(CT)
1および計器用変圧器(PT)2からの出力として、一
般的には、電流(1〜5A)および電圧(110V)の
アナログ信号を、絶縁のための入力変成器(IN)3を
介してそれぞれ判定部4に入力している。この判定部4
は、電流や電圧のアナログ信号に基づいて、電力系統の
異常の有無を判断し、必要な時間に遮断器(CB)5に
動作指令を送ったり、また、変圧器のタップ電圧制御等
の電力系統の運転制御を行うようになっている。
【0004】この場合、判定部4は、典型的には、アナ
ログ演算回路により、電流や電圧のアナログ信号の大き
さ、時間的変化、相互の位相関係等により電力系統の異
常の有無を判断するように構成されている。あるいはま
た、判定部4は、電流や電圧のアナログ信号を所定のサ
ンプリング信号によってサンプリングし、デジタル変換
器(A/D)を介してデジタル化した後、このデジタル
データを用いてその大きさ、時間的変化、相互の位相関
係等により電力系統の異常の有無を判断するように構成
されている。
【0005】図10は、図9に示すような保護制御装置
の具体的な構成の一例を示す構成図である。この図10
に示すように、変電所の開閉設備における送電線回線、
母線連絡回線等の回線毎に設置された巻線形変流器(C
T)1および計器用変圧器(PT)2のアナログ信号
を、送電線保護装置、母線保護装置、制御装置等の各種
の保護制御回路6に対して電気ケーブル7によって伝送
し、各種の保護制御回路6において、電力系統の電流や
電圧のアナログ信号に基づき、事故の有無を判断してい
る。
【0006】一方、近年、図10に示すような巻線形変
流器(CT)1および計器用変圧器(PT)2に代え
て、電気量を光変換する光応用変成器を使用して、ノイ
ズ・サージの影響を受け難い光信号に基づいてより高精
度の計測を行うことが図られている。図11は、このよ
うな光応用変成器を使用して電気量を測定する場合にお
いて、特に、光信号を電気信号に再変換するための信号
処理回路の一例を示すブロック図である。
【0007】すなわち、図11に示す信号処理回路にお
いて、光変換部(OPCT)31は、電流・電圧等の電
気量を光応用変成器を用いて2成分の光強度信号に変換
する機能部であり、この光変換部(OPCT)31から
の光強度信号は、光強度/電流変換部(O/I)32お
よび電流/電圧変換部(I/E)33を介してアナログ
電圧信号に変換される。このアナログ電圧信号は、自動
利得制御回路(AGC)34によって自動的に規格化さ
れた後、フィルタ(F)35、サンプリングホールド回
路(SH)36、およびパラレル/シリーズ変換部(P
/S)37により順次処理され、さらに、デジタル変換
部(A/D)38によってデジタル信号に変換される。
このようにして得られたデジタル信号は、演算変換回路
(CAL)39で演算によって電気量の計測値に対応し
た信号に変換される。
【0008】そして、このように光応用変成器の信号処
理回路によって得られた電気量を表す信号は、再びアナ
ログ電気信号として出力され、図10に示すような電気
ケーブル7を介して保護制御回路6に送られることにな
る。このような光応用変成器の信号処理回路からの出力
は、典型的には、図12に示すようなデジタル式信号入
力回路を有する保護制御回路に送られる。
【0009】すなわち、図12は、図10に示すような
保護制御回路6の具体的な構成の一例を示す構成図であ
り、特に、デジタル式信号入力回路の一例を示すブロッ
ク図である。この図12に示すように、電気ケーブル7
からのアナログ電気信号は、入力変換器(IN)40に
入力され、フィルタ(F)35、サンプリングホールド
回路(SH)36、およびパラレル/シリーズ変換部
(P/S)37により順次処理された後、デジタル変換
部(A/D)38によってデジタル信号に変換される。
このようにして得られたデジタル信号を使用して、デジ
タル処理部26により、電力系統の制御・保護のために
必要なデジタル処理が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の保護制御装置には、次のような問題点があ
る。
【0011】まず、図10に示すように、巻線形変流器
1および計器用変圧器2のアナログ信号を、電気ケーブ
ル7によって保護制御回路6に伝送する場合には、電気
ケーブル7で伝送されるアナログ信号が、電気所構内の
誘導、ノイズ・サージの影響を受けてしまい、計測精度
が低下しやすい。そのため、保護制御回路6の検出感度
を下げて使用する、あるいは、その電圧・電流入力部に
ノイズ・サージ対策としてサージ吸収用コンデンサ、あ
るいはアレスタ等の設置を必要としており、保護制御回
路6の構成が複雑化する問題がある。
【0012】そして、図10に示すように、巻線形変流
器1の出力を、複数の保護制御回路6に渡す場合には、
特に、将来の保護制御設備も考慮して出力の最大負担を
決定する必要があるため、巻線形変流器1の2次出力負
担が増大し、鉄心等の主器の構成が大型化してしまう問
題がある。さらに、このように、電気量の計測のために
鉄心を使用した巻線形変流器1を使用した場合には、大
電流や直流成分が含まれた電流の通過時にその鉄心飽和
により計測値に誤差が生じる等の欠点がある。同様に、
計器用変成器2の出力を、複数の保護制御回路6に渡す
場合にも、同様に、将来的な設備面からも、その2次出
力負担が増大し、主器の構成が大型化してしまう問題が
ある。
【0013】一方、巻線形変流器1や計器用変圧器2に
代えて光応用変成器を使用した場合においても、処理さ
れた光信号は、図11に示すような信号処理回路によっ
て電気信号に再変換された後に、アナログ電気信号とし
て出力され、電気ケーブルを介して保護制御回路6に入
力される。このような電気ケーブルによるアナログ電気
信号の伝送時には、前述したように、電気所構内の誘
導、ノイズ・サージの影響を受けてしまい、計測精度が
低下しやすいため、保護制御回路6側に前述したような
対策を高じる必要があり、その結果、保護制御回路6の
構成が複雑化する問題がある。そして、このように、光
応用変成器の信号処理回路からのアナログ電気信号を、
複数の保護制御回路6に渡す場合には、やはり、その変
成器からの2次出力負担が増大し、計測装置の構成が大
型化してしまう問題がある。
【0014】さらに、図11に示すような光応用変成器
の信号処理回路からの出力を、図12に示すようなデジ
タル式信号入力回路を有する保護制御回路に送るように
構成した場合には、光応用変成器の信号処理回路と保護
制御回路の信号入力回路の両方において、いずれも、デ
ジタル化演算に伴い、フィルタ(F)35、サンプリン
グホールド回路(SH)36、パラレル/シリーズ変換
部(P/S)37、およびデジタル変換部(A/D)3
8等がそれぞれ存在している。そのため、フィルタ処
理、サンプリング処理に伴う誤差が、信号に2重に加わ
り、保護制御回路において得られる信号の誤差が結果的
に大きくなり、精度が低下するという問題と、保護制御
装置全体の回路構成が複雑化するという問題がある。
【0015】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
検出信号に対する電気所構内の誘導、ノイズ・サージの
影響を低減し、保護制御装置の回路構成の簡素化を図
り、かつ、電気量検出用の変成器の2次出力負担を低減
することにより、高い計測精度と信頼性を有し、小型・
簡素化に貢献可能な光センサ形保護制御装置を提供する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、電力系統の電圧や電流等の電気量を光
応用変成器を用いて計測し、電気量に応じて変換された
光信号を、電気信号に変換し、さらにデジタル化して、
この後に必要な全ての演算処理をデジタル処理のみによ
って行うことを特徴としている。したがって、検出信号
を光伝送すると共に、電気量の計測あるいは電力系統の
異常の有無の判定のための処理を保護制御装置内で全て
デジタル処理することにより、検出信号が電気所構内の
誘導、ノイズ・サージの影響を受けることはなく、保護
制御装置の回路構成の簡素化を図ることができ、また、
電気量検出用の変成器の2次出力負担を低減することが
できる。
【0017】請求項1記載の発明は、光応用変成器を用
いて電力系統の電気量を計測し、計測した電気量に基づ
いて前記電力系統の保護・制御を行う光センサ形保護制
御装置において、次のような光変換手段、デジタル変換
手段、および処理手段を有することを特徴としている。
ここで、光変換手段は、電力系統の電気量を光応用変成
器を用いて光信号に変換する手段である。そして、デジ
タル変換手段は、前記光変換手段から光信号を受け取
り、この光信号を電気信号に変換し、さらにその電気信
号をデジタル信号に変換する手段である。また、処理手
段は、前記デジタル変換手段からデジタル信号を受け取
り、このデジタル信号によって表される前記電力系統の
電気量情報を使用して前記電力系統の保護・制御用の処
理を行う手段である。
【0018】このような構成を有する請求項1記載の発
明によれば、光変換手段により電気量を光信号に変換
し、デジタル変換手段によりこの光信号を電気信号に変
換し、さらにデジタル化した後、電力系統の保護・制御
用の全ての処理を、処理手段により、デジタル処理のみ
によって行うことができる。この場合、電気量情報を担
う信号は、光信号として光伝送された後は、デジタル変
換手段の電子回路によりデジタル化され、このデジタル
信号が続く処理手段の電子回路内で完全にデジタル処理
されることになる。したがって、電気所構内でアナログ
電気信号が伝送されることはないため、検出信号が電気
所構内の誘導、ノイズ・サージの影響を受けることはな
く、保護制御装置の回路構成の簡素化を図ることがで
き、また、複数の処理手段に出力を渡す場合でも、変成
器の出力負担を低減することができる。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、デジタル変換手段が次のように構成された
ことを特徴としている。すなわち、デジタル変換手段
は、前記光変換手段から受け取った光信号を電気信号に
変換した後、その電気信号を電気所内に共通の同期信号
に基づいてサンプリングしてデジタル信号に変換するよ
うに構成される。
【0020】このような構成を有する請求項2記載の発
明によれば、電気所内における全ての電圧・電流計測出
力がサンプリング同期の取れたデータとなり、複数の電
気量を用いて電力系統の異常の有無を判断する場合に
は、同期の取れたデータを使用できるため、容易に判定
が可能である。また、このように、全ての電圧・電流計
測出力の同期が取れているため、回線遮断器を投入する
際の回線と母線間の電圧についても、同期検定を容易に
行うことができ、さらに、母線電圧と回線の電流を使用
して有効電力あるいは無効電力を求める場合にも容易に
算出可能である。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、デジタル変換手段が次のように構成された
ことを特徴としている。すなわち、デジタル変換手段
は、前記光変換手段から受け取った光信号を電気信号に
変換した後、その電気信号を電気所に固有のサンプリン
グタイミングでサンプリングし、他の電気所のサンプリ
ングタイミングを基準としてサンプリングタイミングを
補正するように構成される。
【0022】このような構成を有する請求項3記載の発
明によれば、事故発生時にその事故が送電線保護区間の
内外のいずれの事故であるかを識別する差動保護演算を
容易に行うことができる。すなわち、電力系統の保護装
置においては、自端と対向端子間の電流データを用いて
その事故が送電線保護区間の内外いずれかであるかを識
別する電流差動保護が主流である。このような電流差動
保護を行う場合には、自端と対向端子の電流データのサ
ンプリング同期が一致していることが、保護演算を行う
上で極めて重要であるため、請求項3記載の発明にした
がって、自端の電気所固有のサンプリングデータを対向
端子のサンプリングタイミングに合ったデータに作成し
直すことにより、差動保護演算を容易にすることができ
る。
【0023】なお、具体的なデータの補正は、典型的に
は、他装置と自端の伝送遅延時間からサンプリングタイ
ミングのずれを求め、複数(通常は2個)の自端データ
からそのずれに応じたデータを補間演算することによっ
て行うことができる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、処理手段が次のようなデジタル演算手段と
デジタル処理手段を有することを特徴としている。ここ
で、デジタル演算手段は、前記電力系統の電気量情報を
所定のフォーマットに変換してシリアル信号として出力
する手段である。そして、デジタル処理手段は、前記デ
ジタル演算手段からのシリアル信号出力を使用して前記
電力系統の保護・制御用の処理を行う手段である。
【0025】このような構成を有する請求項4記載の発
明によれば、複数の回線の電流データを必要とする装
置、あるいは複数種類の電圧・電流データを必要とする
装置(デジタル処理手段)に対して、情報伝送のシリー
ズ化によるLAN構成が可能となり、システムを簡素化
することができる。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、デジタル演算手段が、次のように構成され
たことを特徴としている。すなわち、デジタル演算手段
は、前記電力系統の電気量情報を使用して、そのデータ
の良否を判断し、データ不良と判定した場合にそのデー
タに不良判定識別を付加するように構成されたことを特
徴としている。
【0027】このような構成を有する請求項5記載の発
明によれば、請求項4で説明したような複数の電気量デ
ータを必要とする装置(デジタル処理手段)で受信した
データの不良識別が容易になり、システムの信頼性を向
上できる。
【0028】請求項6、7記載の各発明は、請求項1記
載の発明において、処理手段がそれぞれ次のように構成
されたことを特徴としている。すなわち、請求項6記載
の発明において、処理手段は、前記電力系統の電気量情
報として3相の電気量データを使用し、各相の平衡性に
基づいて各データの良否を判断するように構成される。
また、請求項7記載の発明において、処理手段は、前記
電力系統の電気量情報として3相と零相の電気量データ
を使用し、各相の平衡性に基づいて各データの良否を判
断するように構成される。
【0029】このような構成を有する請求項6、7記載
の各発明によれば、3相の電気量データの平衡性を検証
することにより、光応用変成器を含めた不良を自己監視
することが可能となり、保護制御システムの信頼性を向
上できる。
【0030】請求項8記載の発明は、光応用変成器を用
いて得られた光信号を電気信号に再変換し、電子回路を
用いてデジタル化することによって電力系統の電気量を
計測する計測手段と、前記電力系統の電気量情報を表す
信号を電子回路を用いてデジタル化して前記電力系統の
保護・制御を行う保護制御手段とを有する光センサ形保
護制御装置において、前記計測手段と保護制御手段が、
信号のデジタル化の処理に際して、同一のサンプリング
周波数を使用するように構成されたことを特徴としてい
る。請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明におい
て、前記計測手段と保護制御手段の前記電子回路が共通
化されたことを特徴としている。
【0031】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
発明において、より具体的に、次のような第1〜第6の
手段を有することを特徴としている。ここで、第1の手
段は、電気量を光応用変成器を用いて2成分の光強度信
号に変換する手段であり、第2の手段は、前記第1の手
段からの光強度信号を電流信号に変換した後、電圧信号
に変換する手段である。また、第3の手段は、前記第2
の手段からの電圧信号を自動的に規格化する手段であ
る。そして、第4の手段は、前記第3の手段からの規格
化された電圧信号を、フィルタ処理、サンプリングホー
ルド処理、パラレル/シリーズ変換処理した後、デジタ
ル化する手段である。さらに、第5の手段は、前記第4
の手段からのデジタル信号を、演算によって前記電気量
の計測値に対応した信号に変換する手段であり、第6の
手段は、前記第5の手段からのデジタル信号を使用して
電力系統の保護・制御用の処理を行う手段である。すな
わち、この請求項10に記載の発明においては、第1〜
第4の手段が前記計測手段を構成し、第4〜第6の手段
が前記保護制御手段を構成しており、第4の手段が、請
求項9に記載の共通化された電子回路に相当する。
【0032】以上のような構成を有する請求項8〜10
記載の各発明によれば、光信号を電気信号に再変換し、
デジタル化することによって電力系統の電気量を計測す
る計測手段と、電力系統の電気量情報を表す信号をデジ
タル化して電力系統の保護・制御を行う保護制御手段と
において、信号のデジタル化の処理に際して同一のサン
プリング周波数を使用することにより、保護・制御に使
用する信号の誤差を大幅に低減することができる。そし
て、請求項9、10記載の各発明によれば、計測手段と
保護制御手段とにおいて、デジタル化の処理を行う電子
回路を共通化することにより、保護・制御に使用する信
号の誤差を大幅に低減できると共に、回路構成の簡素化
を図ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
[1.第1の実施の形態] [1−1.構成]図1は、本発明による第1の実施の形
態として、請求項1記載の発明を適用した場合の光セン
サ形保護制御装置の一つの実施の形態を示す図であり、
特に、その光電流センサ(光CT)部を示す構成図であ
る。
【0034】この図1に示すように、導体20と絶縁媒
体を収納してなるガス絶縁開閉装置の絶縁密閉タンク8
のうち、隣接する2つの管状タンク9a,9bの端部の
タンクフランジ10a,10b間には、絶縁スペーサ1
1が取り付けられ、両端の管状タンク9a,9bを空間
的に分離している。そして、この絶縁スペーサ11と一
方のタンクフランジ10aとの間に、フランジ状に形成
されたセンサ部12が配設されている。このセンサ部1
2は、絶縁スペーサ11と共に、両端のタンクフランジ
10a,10bに固定されている。
【0035】図1において、センサ部12からは、送光
用ファイバ13と受光用ファイバ14が引き出されてお
り、これらのファイバ13,14は、センサ部12から
十分離れた位置に配置された光源・検出器部15の光源
16と検出器17にそれぞれ接続されている。このう
ち、光源16は、測定用のレーザ光を出射するレーザ光
源であり、検出器17は、センサ部12からの出力を検
出して電気信号に変換するように構成されている。光源
・検出器部15は、さらに、検出器17からの出力信号
を演算して通電電流を算出する信号処理回路18、およ
び演算結果を外部に出力する出力端子19を備えてい
る。そして、この出力端子19に、保護制御回路27が
接続されている。
【0036】なお、光電圧センサ(光PD)部の形態は
公知であり、本発明の直接の対象ではないため、ここで
は説明を省略する。
【0037】図2は、本実施の形態における光センサ形
保護制御装置を示す概念図である。この図2に示すよう
に、本実施の形態において、光センサ形保護制御装置
は、電力系統に設けられた光CT21および光PD22
と、この光CT21および光PD22からの各出力を判
定する判定部4とから構成されており、判定部4は、O
/E変換器23a,23bと信号処理回路18a,18
b、およびこの信号処理回路18a,18bに接続され
たデジタル処理部(RY)26から構成されている。こ
の場合、光CT21および光PD22とO/E変換器2
3a,23bとの接続は、光ケーブル28a,28bに
よって行われており、また、信号処理回路18a,18
bは、A/D変換器24とデジタル演算部25を有す
る。
【0038】すなわち、この図2に示す光センサ形保護
制御装置において、電力系統の電流・電圧は、光CT2
1および光PD22により光アナログ信号として検出さ
れ、光ケーブル28a,28bによりO/E変換器23
a,23bに送られる。光アナログ信号は、このO/E
変換器23a,23bにより電気信号に変換され、さら
に、信号処理回路18a,18bのA/D変換器24に
よりデジタル信号に変換される。このデジタル信号によ
って表される電圧・電流情報は、デジタル演算部25に
より所定のフォーマットに変換された後、デジタル処理
部26によりその大きさ、時間的変化、相互の位相関係
等により電力系統における事故等の異常の有無が判断さ
れる。その結果、デジタル処理部26により、必要な時
間に遮断器(CB)5に動作指令が送られたり、また、
変圧器のタップ電圧制御等の電力系統の運転制御に必要
な指令が送られるようになっている。
【0039】したがって、この図2においては、光CT
21と光PD22が、本発明の光変換手段に相当し、判
定部4のうち、O/E変換器23a,23bと信号処理
回路18a,18bのA/D変換器24がデジタル変換
手段に相当し、また、信号処理回路18a,18bのデ
ジタル演算部25とデジタル処理部26が処理手段に相
当する。
【0040】図3は、図2に示す光センサ形保護制御装
置の具体的な構成の一例を示す構成図である。この図3
に示すように、変電所の開閉設備における送電線回線、
母線連絡回線等の回線毎に設置された光CT21および
光PD22の光アナログ信号は、O/E変換器23c〜
23fにより電気信号に変換されて信号処理回路18c
〜18fに入力され、この信号処理回路18c〜18f
のA/D変換器24とデジタル演算部25(図2)によ
りデジタル化され、所定のフォーマットに変換される。
このようにフォーマット化されたデジタル信号によって
表される電圧・電流情報は、デジタル処理部26(図
2)を有する各種の保護制御回路27a〜27g、すな
わち、送電線保護装置、母線保護装置、制御装置等に伝
送され、各保護制御回路27a〜27gにおいて、その
大きさ、時間的変化、相互の位相関係等により電力系統
における事故等の異常の有無が判断され、必要な時間に
遮断器5に動作指令が送られたり、また、変圧器のタッ
プ電圧制御等の電力系統の運転制御に必要な指令が送ら
れるようになっている。
【0041】[1−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、光CT21および光PD22から判定部4までの検
出信号の伝送を光ケーブル28a,28bによって行っ
ている上、判定部4においても、検出信号を一旦デジタ
ル化した後は、必要な演算処理を全てデジタル処理で行
っている。その結果、前述した従来例のように、電気所
構内で電気ケーブルによってアナログ電気信号が伝送さ
れることがないため、検出信号が電気所構内の誘導、ノ
イズ・サージの影響を受けることはない。
【0042】したがって、計測精度を向上できると共
に、保護制御回路27a〜27g側にノイズ・サージ対
策用の手段を設置する必要がなく、その回路構成の簡素
化を図ることができ、それによって、保護制御装置全体
の回路構成の簡素化を図ることができる。また、判定部
4における演算処理を全てデジタル処理で行うことによ
り、複数の保護制御回路27a〜27gに出力を渡す場
合でも、光CT21および光PD22の2次出力負担を
低減でき、これらの変成器を小型・簡素化できる。さら
に、光CT21の原理から、大電流、直流電流に対して
誤差の少ない高精度の計測を実現できる。
【0043】[2.第2の実施の形態] [2−1.構成]図4は、本発明による第2の実施の形
態として、請求項2記載の発明を適用した場合の光セン
サ形保護制御装置の一つの実施の形態を示す構成図であ
る。
【0044】この図4に示すように、本実施の形態は、
A/D変換器24において、O/E変換器23から受け
取った電気信号を、電気所内に共通の同期信号に基づい
てサンプリングし、デジタル信号に変換するものであ
る。この場合、電気所内に共通の同期信号は、電気所に
発信器とその分配器を設備し、各保護制御装置27に同
一のサンプリングタイミングを与えることにより実現で
きる。また、発信器の代わりにGPS(衛星からの信号
を使用して地球上の位置測定と絶対時刻を知るシステ
ム)による時刻同期、あるいは別な手段で得られる共通
の時刻同期信号を使用してもよい。なお、他の部分につ
いては、前記第1の実施の形態と同様に構成されてい
る。
【0045】[2−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られ
ることに加えて、さらに次のような作用・効果が得られ
る。すなわち、本実施の形態によれば、電気所内におけ
る全ての電圧・電流計測出力がサンプリング同期の取れ
たデータとなり、複数の電気量を用いて電力系統の異常
の有無を判断する場合には、同期の取れたデータを使用
できるため、容易に判定が可能である。あるいは、回線
遮断器を投入する際の回線と母線間の電圧について、両
者の電圧データの同期が取れているため、同期検定を容
易に行うことができる。さらに、母線電圧と回線の電流
を使用して有効電力あるいは無効電力を求める場合に
も、電圧と電流が同期の取れたデータであるため、容易
に算出可能である。
【0046】[3.第3の実施の形態] [3−1.構成]図5は、本発明による第3の実施の形
態として、請求項3記載の発明を適用した場合の光セン
サ形保護制御装置の一つの実施の形態を示す構成図であ
る。
【0047】この図5に示すように、本実施の形態は、
A/D変換器24において、O/E変換器23から受け
取った電気信号を、電気所固有のサンプリングタイミン
グでサンプリングし、他の電気所装置のサンプリングタ
イミングを基準としてサンプリングタイミングを補正す
る(非同期信号の時刻合わせを行い、対向端子との同期
を得る)ものである。なお、他の部分については、前記
第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0048】[3−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られ
ることに加えて、さらに、電圧・電流計測出力のサンプ
リングタイミングについて他の電気所と同期を得ること
ができるため、事故発生時にその事故が送電線保護区間
の内外のいずれの事故であるかを識別する差動保護演算
を容易に行うことができる。
【0049】すなわち、電力系統の保護装置において
は、送電線保護装置のように自端と対向端子間の電流デ
ータを用いて送電線保護区間内の事故か範囲外の事故か
を識別する電流差動保護が主流である。このような電流
差動保護を行う場合には、自端と対向端子の電流データ
のサンプリング同期が一致している(いつの時点のデー
タであるかが識別できる)ことが、保護演算を行う上で
極めて重要である。そのため、本実施の形態のように、
A/D変換器24において、対向端子のサンプリングタ
イミングを自端に伝送し、自端の電気所固有のサンプリ
ングデータを対向端子のサンプリングタイミングに合っ
たデータに作成し直すことにより、差動保護演算を容易
にすることができる。
【0050】なお、具体的なデータの補正、すなわち、
対向端子(他装置)のサンプリングタイミングに合わせ
たデータの作成は、典型的には、他装置と自端の伝送遅
延時間からサンプリングタイミングのずれを求め、複数
(通常は2個)の自端データからそのずれに応じたデー
タを補間演算して求めることによって行うことができ
る。
【0051】[4.第4の実施の形態] [4−1.構成]図6は、本発明による第4の実施の形
態として、請求項4、5記載の各発明を適用した場合の
光センサ形保護制御装置の一つの実施の形態を示す構成
図である。
【0052】この図6に示すように、本実施の形態にお
いては、R相、S相、T相の3相各相に個別に配設され
た光応用変成器(図示せず)からの3相各相の光信号
を、各相用のO/E変換器23R,23S,23Tで個
別に電気信号に変換し、さらに、信号処理回路18aの
各相用のA/D変換器24R,24S,24Tで個別に
デジタル信号に変換した後、3相共通のデジタル演算部
(デジタル演算手段)25に入力するようになってい
る。
【0053】そして、このデジタル演算部25におい
て、個別のデジタル信号によって表される3相各相の電
圧・電流情報を所定のフォーマットに変換してシリアル
信号で出力し、スターカプラ(SC)29を介して複数
の保護制御回路27a〜27cのデジタル処理部(デジ
タル処理手段)26に送るようになっている。また、デ
ジタル演算部25においては、電圧・電流情報のデータ
の良否を判断し、データ不良と判定した場合には、その
データに不良判定マークを付加するように構成されてい
る。なお、他の部分については、前記第1の実施の形態
と同様に構成されている。
【0054】[4−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られ
ることに加えて、さらに、情報伝送のシリーズ化による
LAN構成が可能となり、また、データ不良の自己監視
も可能となる。
【0055】すなわち、複数の保護制御回路27a〜2
7cが、電気所母線の保護装置のように、母線に接続さ
れる複数の回線の電流データを必要とする装置、あるい
は変電所監視制御装置のように送電線、変圧器、母線連
絡等の複数種類の電圧・電流データを必要とする保護制
御回路である場合に、これらの複数の保護制御回路27
a〜27cに対して、情報伝送のシリーズ化によるLA
N構成が可能となり、システム全体を簡素化することが
できる。
【0056】また、デジタル演算部25から出力される
時点で、データの良否を判断して不良と判定したデータ
に不良判定マークを付加しているため、前述したような
複数回線の電気量を必要とする保護制御回路27a〜2
7cのデジタル処理部26で受信したデータの不良識別
を容易に行うことができ、システムの信頼性を向上でき
る。
【0057】[5.第5の実施の形態] [5−1.構成]図7は、本発明による第5の実施の形
態として、請求項7記載の発明を適用した場合の光セン
サ形保護制御装置の一つの実施の形態を示す構成図であ
る。
【0058】この図7に示すように、本実施の形態にお
いては、3相各相の光信号と、零相の光信号とを、各相
用のO/E変換器23R,23S,23T,23Uで個
別に電気信号に変換し、さらに、信号処理回路18aの
各相用のA/D変換器24R,24S,24T,24U
で個別にデジタル信号に変換した後、各相用のデジタル
演算部25R,25S,25T,25Uに個別に入力す
るようになっている。
【0059】そして、この各相のデジタル演算部25
R,25S,25T,25Uにおいて、デジタル信号に
よって表される各相の電圧・電流情報を所定のフォーマ
ットに変換して出力し、保護制御回路27に送り、この
保護制御回路27において、3相の電圧・電流データお
よび零相の電圧・電流データとの間における平衡性を検
証し、この各相の平衡性に基づいて各データの良否を判
断するようになっている。なお、他の部分については、
前記第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0060】[5−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られ
ることに加えて、さらに、保護制御回路27において、
3相各相と零相の電圧・電流データの平衡性を検証する
ことにより、光応用変成器を含めた不良を容易に自己監
視することが可能となる。したがって、保護制御システ
ムの信頼性を向上できる。特に、本実施の形態において
は、3相だけでなく、零相の電圧・電流データをも使用
しているため、自己監視機能をより向上することができ
る。なお、本実施の形態の変形例として、請求項6記載
の発明を限定的に適用し、3相の電圧・電流データのみ
を使用してその平衡性を検証するように構成することも
可能であり、この場合にも十分な自己監視機能を得るこ
とができるものである。
【0061】[6.第6の実施の形態] [6−1.構成]図8は、本発明による第6の実施の形
態として、請求項8〜10記載の各発明を適用した場合
の光センサ形保護制御装置の一つの実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0062】この図8に示すように、本実施の形態にお
いてはまず、電流・電圧等の電気量を光応用変成器を用
いて2成分の光強度信号に変換する光変換部(OPC
T)31、この光変換部(OPCT)31からの光強度
信号を電流信号に変換する光強度/電流変換部(O/
I)32と、電流信号を電圧信号に変換する電流/電圧
変換部(I/E)33、および電圧信号を自動的に規格
化する自動利得制御回路(AGC)34が順次接続され
ている。そして、この自動利得制御回路(AGC)34
には、規格化された電圧信号を順次処理してデジタル化
する機能部、すなわち、フィルタ(F)35、サンプリ
ングホールド回路(SH)36、パラレル/シリーズ変
換部(P/S)37、およびデジタル変換部(A/D)
38が順次接続されている。さらに、このデジタル変換
部(A/D)38には、デジタル信号を演算によって電
気量の計測値に対応した信号に変換する演算変換回路
(CAL)39と、デジタル信号を使用して電力系統の
制御・保護用のデジタル処理を行うデジタル処理部26
が順次接続されている。
【0063】すなわち、本実施の形態は、図11に示し
たような従来の光応用変成器の信号処理回路と図12に
示したような従来の保護制御回路のデジタル式信号入力
回路とにおけるフィルタ(F)35からデジタル変換部
(A/D)38に至る部分を共通化したものである。こ
の共通化部分は、本発明における第4の手段に相当す
る。そして、光変換部(OPCT)31は第1の手段に
相当し、光強度/電流変換部(O/I)32と電流/電
圧変換部(I/E)33は第2の手段に相当し、自動利
得制御回路(AGC)34は第3の手段に相当する。ま
た、演算変換回路(CAL)39とデジタル処理部26
は、第5と第6の手段にそれぞれ相当する。
【0064】[6−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態の光センサ形保護制御装置によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様な作用・効果が得られ
るが、特に、次のような作用・効果を得ることができ
る。すなわち、従来は、前述したように、光信号を処理
する部分と、電力系統の保護・制御用の信号の処理を行
う部分において、個別の電子回路部分35〜38で異な
るサンプリング周波数を使用してデジタル化の処理を行
っていた。これに対し、本実施の形態においては、従来
重複していた電子回路部分35〜38を共通化し、同一
のサンプリング周波数を使用してデジタル化の処理を行
っているため、保護・制御用に使用する信号の誤差を従
来に比べて大幅に低減できると共に、回路構成を簡素化
できる。
【0065】[7.他の実施の形態]なお、本発明は、
前記各実施の形態に限定されるものではなく、他にも本
発明の範囲内で多種多様の形態を実施可能である。すな
わち、光変換手段、デジタル変換手段、処理手段等の各
種の手段の具体的な構成は自由に選択可能である。より
詳細には、光変換手段を構成する光応用変成器や、信号
のデジタル化を行う電子回路部分、あるいは、デジタル
化した信号を処理する各種の回路部分の具体的な構成は
自由に選択可能である。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
電力系統の電圧や電流等の電気量を光応用変成器を用い
て計測し、電気量に応じて変換された光信号を、電気信
号に変換し、さらにデジタル化して、この後に必要な全
ての演算処理をデジタル処理のみによって行うことによ
り、検出信号に対する電気所構内の誘導、ノイズ・サー
ジの影響を低減し、保護制御装置の回路構成の簡素化を
図り、かつ、電気量検出用の変成器の2次出力負担を低
減することができる。したがって、従来に比べて高い計
測精度と信頼性を有し、小型・簡素化に貢献可能な光セ
ンサ形保護制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す図であり、特に、その一部を構成
する光電流センサ部を示す構成図。
【図2】本発明による第1の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す概念図。
【図3】図2の光センサ形保護制御装置の具体的な構成
の一例を示す構成図。
【図4】本発明による第2の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す構成図。
【図5】本発明による第3の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す構成図。
【図6】本発明による第4の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す構成図。
【図7】本発明による第5の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す構成図。
【図8】本発明による第6の実施の形態に係る光センサ
形保護制御装置を示す構成図。
【図9】従来の保護制御装置を示す概念図。
【図10】図9に示す従来の保護制御装置の具体的な構
成の一例を示す構成図。
【図11】従来の光応用変成器の信号処理回路の一例を
示すブロック図。
【図12】従来の保護制御回路に使用されるデジタル式
信号入力回路の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
1:巻線形変流器(CT) 2:計器用変圧器(PT) 3:入力変成器(IN) 4:判定部 5:遮断器(CB) 6:保護制御回路 7:電気ケーブル 8:絶縁密閉タンク 9a,9b:管状タンク 10a,10b:タンクフランジ 11:絶縁スペーサ 12:センサ部 13:送光用ファイバ 14:受光用ファイバ 15:光源・検出器部 16:光源 17:検出器 18,18a〜18f:信号処理回路 19:出力端子 20:導体 21:光CT 22:光PD 23,23a〜23f,23R〜23U:O/E変換器 24,24R〜24U:A/D変換器 25,25R〜25U:デジタル演算部 26:デジタル処理部 27,27a〜27g:保護制御回路 28a,28b:光ケーブル 29:スターカプラ(SC) 31:光変換部(OPCT) 32:光強度/電流変換部(O/I) 33:電流/電圧変換部(I/E) 34:自動利得制御回路(AGC) 35:フィルタ(F) 36:サンプリングホールド回路(SH) 37:パラレル/シリーズ変換部(P/S) 38:デジタル変換部(A/D) 39:演算変換回路(CAL) 40:入力変換器(IN)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 純正 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 堀 政夫 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 寺井 清寿 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 高橋 正雄 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 生田 栄 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 上西 徹 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 毛受 新一 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光応用変成器を用いて電力系統の電気量
    を計測し、計測した電気量に基づいて前記電力系統の保
    護・制御を行う光センサ形保護制御装置において、 電力系統の電気量を光応用変成器を用いて光信号に変換
    する光変換手段と、 前記光変換手段から光信号を受け取り、この光信号を電
    気信号に変換し、さらにその電気信号をデジタル信号に
    変換するデジタル変換手段と、 前記デジタル変換手段からデジタル信号を受け取り、こ
    のデジタル信号によって表される前記電力系統の電気量
    情報を使用して前記電力系統の保護・制御用の処理を行
    う処理手段とを有することを特徴とする光センサ形保護
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記デジタル変換手段は、前記光変換手
    段から受け取った光信号を電気信号に変換した後、その
    電気信号を電気所内に共通の同期信号に基づいてサンプ
    リングしてデジタル信号に変換するように構成されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の光センサ形保護制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記デジタル変換手段は、前記光変換手
    段から受け取った光信号を電気信号に変換した後、その
    電気信号を電気所に固有のサンプリングタイミングでサ
    ンプリングし、他の電気所のサンプリングタイミングを
    基準としてサンプリングタイミングを補正するように構
    成されたことを特徴とする請求項1記載の光センサ形保
    護制御装置。
  4. 【請求項4】 前記処理手段は、 前記電力系統の電気量情報を所定のフォーマットに変換
    してシリアル信号として出力するデジタル演算手段と、 前記デジタル演算手段からのシリアル信号出力を使用し
    て前記電力系統の保護・制御用の処理を行うデジタル処
    理手段とを有することを特徴とする請求項1記載の光セ
    ンサ形保護制御装置。
  5. 【請求項5】 前記デジタル演算手段は、前記電力系統
    の電気量情報を使用して、そのデータの良否を判断し、
    データ不良と判定した場合にそのデータに不良判定識別
    を付加するように構成されたことを特徴とする請求項4
    記載の光センサ形保護制御装置。
  6. 【請求項6】 前記処理手段は、前記電力系統の電気量
    情報として3相の電気量データを使用し、各相の平衡性
    に基づいて各データの良否を判断するように構成された
    ことを特徴とする請求項1記載の光センサ形保護制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記処理手段は、前記電力系統の電気量
    情報として3相と零相の電気量データを使用し、各相の
    平衡性に基づいて各データの良否を判断するように構成
    されたことを特徴とする請求項1記載の光センサ形保護
    制御装置。
  8. 【請求項8】 光応用変成器を用いて得られた光信号を
    電気信号に再変換し、電子回路を用いてデジタル化する
    ことによって電力系統の電気量を計測する計測手段と、
    前記電力系統の電気量情報を表す信号を電子回路を用い
    てデジタル化して前記電力系統の保護・制御を行う保護
    制御手段とを有する光センサ形保護制御装置において、 前記計測手段と保護制御手段は、信号のデジタル化の処
    理に際して、同一のサンプリング周波数を使用するよう
    に構成されたことを特徴とする光センサ形保護制御装
    置。
  9. 【請求項9】 前記計測手段と保護制御手段の前記電子
    回路は、共通化されたことを特徴とする請求項8記載の
    光センサ形保護制御装置。
  10. 【請求項10】 電気量を光応用変成器を用いて2成分
    の光強度信号に変換する第1の手段と、 前記第1の手段からの光強度信号を電流信号に変換した
    後、電圧信号に変換する第2の手段と、 前記第2の手段からの電圧信号を自動的に規格化する第
    3の手段と、 前記第3の手段からの規格化された電圧信号を、フィル
    タ処理、サンプリングホールド処理、パラレル/シリー
    ズ変換処理した後、デジタル化する第4の手段と、 前記第4の手段からのデジタル信号を、演算によって前
    記電気量の計測値に対応した信号に変換する第5の手段
    と、 前記第5の手段からのデジタル信号を使用して電力系統
    の保護・制御用の処理を行う第6の手段とを有すること
    を特徴とする請求項9記載の光センサ形保護制御装置。
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