JPH1066202A - 鉄道車両用の突起物カバー - Google Patents

鉄道車両用の突起物カバー

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JPH1066202A
JPH1066202A JP8212847A JP21284796A JPH1066202A JP H1066202 A JPH1066202 A JP H1066202A JP 8212847 A JP8212847 A JP 8212847A JP 21284796 A JP21284796 A JP 21284796A JP H1066202 A JPH1066202 A JP H1066202A
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JP
Japan
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cover
boundary
railway vehicle
shape
projection
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Application number
JP8212847A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Ishizu
一正 石津
Shigeru Kitayama
茂 北山
Masayuki Shibuya
正之 渋谷
Koji Tanabe
幸司 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Central Japan Railway Co
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Publication date
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Publication of JPH1066202A publication Critical patent/JPH1066202A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T30/00Transportation of goods or passengers via railways, e.g. energy recovery or reducing air resistance

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  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 進行方向後位のカバー頂部に起因する空力騒
音を低減できる鉄道車両用の突起物カバーを提供するこ
と。 【解決手段】 第1カバー部12が進行方向前位となっ
た時、第1可撓部16が第1エッジ状固形部13に密着
するため第1跳ね上げ面17と第1内面18との境界は
エッジ状となり、第2可撓部26が膨らむため第2跳ね
上げ面27と第2内面28との境界はアール状となる。
このため、走行風は第1跳ね上げ面17によりパンタグ
ラフ4の上方に跳ね上げられた後第2跳ね上げ面27と
第2内面28との境界付近に衝突するが、この境界はア
ール状のため大きな空力騒音が発生しない。一方、第2
カバー部22が進行方向前位になった時、第1跳ね上げ
面17と第1内面18との境界はアール状、第2跳ね上
げ面27と第2内面28との境界はエッジ状となり、前
記と同様、大きな空力騒音が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向に進行可能
な鉄道車両に設けられたパンタグラフ等の突起物から発
生する空力騒音を低減する突起物カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、双方向に進行可能な鉄道車両に設
けられたパンタグラフ等の突起物から発生する空力騒音
を低減する突起物カバーとしては、例えば、図9及び図
10に示すような構造のものが知られていた。
【0003】この突起物カバー100は、鉄道車両の屋
根2に設置されたパンタグラフ4(架線3から集電す
る)を取り囲むように設けられ、車両の長手方向の2カ
所にカバー部112、122を備えている。各カバー部
112、122は、鉄道車両の屋根2からパンタグラフ
4に向かって略斜面状に立設された跳ね上げ面117、
127と、この跳ね上げ面117、127の頂部から鉄
道車両の屋根2に向かって折り返された形状をなす内面
118、128とを備えている。
【0004】このため、鉄道車両の進行方向が切り替わ
り、それまで進行方向前位だった側が後位に、進行方向
後位だった側が前位になったとしても、鉄道車両の長手
方向の2カ所にカバー部112、122が設けられてい
るため、いずれかの跳ね上げ面117、127により走
行風を跳ね上げ、パンタグラフ4に衝突しないようにす
る。各カバー部112、122は、走行風を跳ね上げ面
117、127に沿って跳ね上げ、内面118、128
側に巻き込まないようにするため、跳ね上げ面117と
内面118との境界及び跳ね上げ面127と内面128
との境界はいずれも角張ったエッジ状に形成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
図10のようにカバー部112が進行方向の前位となる
場合、このカバー部112(即ち鉄道車両の進行方向前
位のカバー部)は跳ね上げ面117と内面118との境
界がエッジ状であることが要求されるものの、進行方向
後位のカバー部122は跳ね上げ面127と内面128
との境界がエッジ状の場合には前位のカバー部112に
よって跳ね上げられた走行風が内面128に衝突したり
走行風の空気流れが乱されたりして大きな空力騒音を発
生することがあった。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、進行方向後位のカバー頂部に起因する空力騒音を低
減できる鉄道車両用の突起物カバーを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の発明は、双方向に進行
可能な鉄道車両に設けられたパンタグラフ等の突起物か
ら発生する空力騒音を低減する突起物カバーにおいて、
前記突起物を挟んで前記鉄道車両の長手方向の2カ所に
カバー部が設けられ、前記各カバー部は、前記鉄道車両
の屋根から前記突起物に向かって略斜面状に立設され、
走行風を跳ね上げ可能な跳ね上げ面と、この跳ね上げ面
の頂部から前記鉄道車両の屋根に向かって折り返された
形状をなす内面と、前記鉄道車両の進行方向後位になっ
た場合に前記跳ね上げ面と前記内面との境界に走行風が
衝突して空気騒音が発生するのを緩和する緩和手段とを
備えたことを特徴とする。
【0008】本発明において、鉄道車両は双方向に進行
可能なため、鉄道車両の進行方向が切り替わると、それ
まで進行方向前位だった側が後位に、進行方向後方だっ
た側が前位になる。このため、突起物カバーは、進行方
向が切り替わった場合であっても、パンタグラフ等の突
起物に走行風が衝突しないように跳ね上げることが要求
され、通常、鉄道車両の長手方向の2カ所にカバー部を
備えている。
【0009】しかし、進行方向前位のカバー部によって
跳ね上げられた走行風は、進行方向後位のカバー部の内
面に衝突したり空気流れが乱されたりして、大きな空力
騒音を発生させることがある。このため、進行方向後位
のカバー部は、緩和手段により、このような空気騒音の
発生を緩和する構成を採用したのである。
【0010】かかる緩和手段としては、例えば、境界を
エッジ状ではなく丸みを帯びたアール状にするとか(請
求項2〜6)、境界近傍に流体を略上向きに吹き出させ
る(請求項7〜10)などの手段が考えられるが、これ
以外であっても、境界に走行風が衝突して空気騒音が発
生するのを緩和できる手段であれば、特に限定されな
い。例えば、エアシリンダ、油圧シリンダ等のアクチュ
エータを用いて、後位のカバー部は前位のカバー部によ
って跳ね上げられた走行風が衝突しない程度の高さにな
るように没入させてもよい。
【0011】かかる鉄道車両用の突起物カバーによれ
ば、進行方向後位のカバー頂部に起因する空力騒音を低
減できるという効果が得られる。請求項2記載の発明
は、双方向に進行可能な鉄道車両に設けられたパンダグ
ラフ等の突起物から発生する空力騒音を低減する突起物
カバーにおいて、前記突起物を挟んで前記鉄道車両の長
手方向の2カ所にカバー部が設けられ、前記カバー部
は、前記鉄道車両の屋根から前記突起物に向かって略斜
面状に立設され、走行風を跳ね上げ可能な跳ね上げ面
と、前記跳ね上げ面の頂部から前記鉄道車両の屋根に向
かって折り返された形状を成す内面と、前記跳ね上げ面
と前記内面との境界をエッジ状又は丸みを帯びたアール
状のいずれかの形状に設定する境界形状設定手段とを備
え、前記両カバー部のうち前記鉄道車両の進行方向前位
のカバー部は前記境界形状設定手段により前記境界がエ
ッジ状に形成され、進行方向後位のカバー部は前記境界
形状設定手段により前記境界が丸みを帯びたアール状に
形成されることを特徴とする。
【0012】かかる突起物カバーでは、両カバー部のう
ち鉄道車両の進行方向前位のカバー部は境界形状設定手
段により境界がエッジ状に形成され、進行方向後位のカ
バー部は境界形状設定手段により境界が丸みを帯びたア
ール状に形成される。これにより、進行方向前位のカバ
ー部は境界形状設定手段により境界をエッジ状とし走行
風を跳ね上げてパンタグラフに衝突させないようにし、
進行方向後位のカバー部は境界形状設定手段により境界
をアール状とし前記のカバー部にて跳ね上げられた走行
風が後位のカバー部の内面に勢いよく衝突しないように
する。
【0013】かかる突起物カバーによれば、進行方向後
位のカバー頂部での空気流れは丸みを帯びたアール状に
沿って滑らかに流れるため、空力騒音を低減できるとい
う効果が得られる。ここで、請求項3に記載したよう
に、両カバー部のうち少なくとも一方のカバー部の境界
形状設定手段は、境界が固形物によりエッジ状に形成さ
れたエッジ状固形部と、このエッジ状固形部を可撓性材
料で覆うことにより形成された可撓部と、この可撓部の
可撓性材料の膨張・非膨張を調節する調節部とを備えて
構成してもよい。この場合、調節部により可撓性材料が
膨張されないときには該可撓性材料はエッジ状固形部に
略密着するため、カバー部の境界はエッジ状となる。一
方、可撓性材料が膨張されたときには該可撓性材料が膨
らんで境界が丸みを帯びたアール状になる。
【0014】つまり、進行方向前位のカバー部は、調節
部により可撓性材料が膨張されず境界がエッジ状とな
り、走行風を跳ね上げる形状となる。一方、進行方向後
位のカバー部は、調節部により可撓性材料が膨張されて
境界がアール状となり、跳ね上げられた走行風と勢いよ
く衝突するのを防止し空力騒音を低減する。
【0015】また、請求項4に記載したように、両カバ
ー部のうちの少なくとも一方のカバー部の境界形状設定
手段は、境界が固形物により丸みを帯びたアール状に形
成されたアール状固形部と、記アール状固形部を可撓性
材料で覆うことにより形成された可撓部と、可撓部の膨
張・非膨張を調節する調節部とを備えて構成してもよ
い。この場合、調節部により可撓性材料が膨張されない
ときには該可撓性材料はアール状固形部に略密着するた
め、カバー部の境界はアール状になる。一方、可撓性材
料が膨張にされたときには該可撓性材料が膨らんで境界
がエッジ状になる。
【0016】つまり、進行方向前位のカバー部は、調節
部により可撓性材料が膨張されて境界がエッジ状とな
り、走行風を跳ね上げる形状となる。一方、進行方向後
位のカバー部は、調節部により可撓性材料が膨張されず
境界がアール状となり、跳ね上げられた走行風と勢いよ
く衝突するのを防止し空力騒音を低減する。
【0017】尚、請求項3又は請求項4において、調節
部は例えばエア圧供給手段や油圧供給手段等のような流
体供給手段を用いることができる。特に、鉄道車両にお
いてはこのような流体供給手段を例えばブレーキ等に用
いているため、その配管を利用すれば容易に構成するこ
とができる。
【0018】請求項6記載の発明は、双方向に進行可能
な鉄道車両に設けられたパンダグラフ等の突起物から発
生する空力騒音を低減する突起物カバーにおいて、前記
突起物を挟んで前記鉄道車両の長手方向の2カ所にカバ
ー部が設けられ、前記カバー部は、前記鉄道車両の屋根
から前記突起物に向かって略斜面状に立設され、走行風
を跳ね上げ可能な跳ね上げ面と、前記跳ね上げ面の頂部
から前記鉄道車両の屋根に向かって折り返された形状を
成し、前記跳ね上げ面との境界がエッジ状である内面
と、前記跳ね上げ面と前記内面との境界近傍にて流体を
略上方に吹き出し可能なダクトとを備え、前記両カバー
部のうち少なくとも前記鉄道車両の進行方向後位のカバ
ー部は、前記ダクトにより前記境界近傍にて流体が略上
方に吹き出されることを特徴とする。
【0019】かかる突起物カバーでは、進行方向前位の
カバー部は、境界がエッジ状であるため走行風を跳ね上
げてパンタグラフに衝突させないようにする。また、進
行方向後位のカバー部は、境界が同じくエッジ状である
ものの、前位のカバー部にて跳ね上げられた走行風がダ
クトを通じて略上方に吹き出される流体(例えば空気等
の気体)によって進行方向後位のカバー部の内面に勢い
よく衝突するのを防止している。
【0020】かかる突起物カバーによれば、進行方向後
位のカバー頂部での空気流れはダクトを通じて略上方に
吹き出される流体によって滑らかに流れるため、空力騒
音を低減できるという効果が得られる。尚、鉄道車両の
進行方向前位のカバー部においても、ダクトにより流体
が略上方に吹き出されてもよい。この場合、進行方向前
位のカバー部の跳ね上げ面により跳ね上げられた走行風
は更にダクトからの流体により吹き上げられるため、進
行方向後位のカバー部の内面に衝突するおそれを確実に
回避できる。
【0021】ここで、請求項7に記載したように、ダク
トは、鉄道車両の進行方向前位側から取り入れた走行風
を境界近傍にて略上方に吹き出すように構成してもよ
い。鉄道車両の進行方向前位側とは、例えば前方もしく
は側方である。この場合、鉄道車両の速度が増加するに
従い、ダクトから吹き出される走行風の風量も増加する
ため、速度が上がっても、進行方向後位のカバー頂部で
の空気流れは滑らかである。
【0022】また、請求項8に記載したように、流体供
給手段からの流体を境界近傍にて略上方に吹き出すよう
に構成してもよい。流体供給手段としては、例えばエア
圧供給手段を用いることができる。特に、鉄道車両にお
いてはこのような流体供給手段を例えばブレーキ等に用
いているため、その配管を利用すれば容易に構成するこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、
下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の
技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはい
うまでもない。
【0024】[第1実施例]図1は第1実施例の突起物
カバーの全体概略図、図2はこの突起物カバーの機能を
表す説明図、図3は図2の部分拡大図である。本実施例
の鉄道車両用の突起物カバー10は、双方向に進行可能
な鉄道車両の屋根2に取り付けられるものであり、略四
角錐台状であって中央に凹部11を設けた形状を有して
いる。凹部11には架線3から集電するパンタグラフ4
が取り付けられ、このパンタグラフ4を挟んで鉄道車両
の長手方向の一方に第1カバー部12、他方に第2カバ
ー部22が設けられている。
【0025】第1カバー部12は、図3に示すように、
第1エッジ状固形部13と、第1可撓部16とを備えて
いる。第1エッジ状固形部13は、アルミ製、鉄製又は
FRP製であり、鉄道車両の屋根2からパンタグラフ4
に向かって略斜面状に立設された第1跳ね上げ基盤面1
4と、この第1跳ね上げ基盤面14の頂部から鉄道車両
の屋根2に向かって折り返された形状を成す第1内側基
盤面15とを備えている。この第1跳ね上げ基盤面14
と第1内側基盤面15との境界は、角張ったエッジ状に
形成されている。
【0026】第1可撓部16は、第1エッジ状固形部1
3を覆うように設けられたゴム等の可撓性材料から成
る。第1可撓部16のうち、第1跳ね上げ基盤面14を
覆っている部分を第1跳ね上げ面17と称し、第1内側
基盤面15を覆っている部分を第1内面18と称する。
【0027】第1可撓部16と第1エッジ状固形部13
との隙間には第1電磁弁19(図1参照)を介してエア
圧供給源6(図1参照)からのエア圧を供給することが
できる。この第1電磁弁19は、第1可撓部16と第1
エッジ状固形部13との隙間にエア圧供給源6からのエ
ア圧を供給するか、あるいは、前記隙間からエア圧を排
出するかのいずれかを行うものである。
【0028】第1可撓部16と第1エッジ状固形部13
との隙間にエア圧が供給されていない状態では、図3
(a)に示すように、第1可撓部16は第1エッジ状固
形部13に密着した状態となるため、第1跳ね上げ面1
7と第1内面18との境界は角張ったエッジ状になる。
一方、この隙間にエア圧が供給された状態では、図3
(b)に示すように、第1可撓部16が膨らんだ状態と
なるため、第1跳ね上げ面17と第1内面18との境界
は丸みを帯びたアール状になる。
【0029】第2カバー部22は、第1カバー部12と
対称に形成されている。第2カバー部22の各構成要
素、即ち、第2エッジ状固形部23、第2跳ね上げ基盤
面24、第2内側基盤面25、第2可撓部26、第2跳
ね上げ面27、第2内面28、第2電磁弁29は、第1
カバー部12の各構成要素と同様であるため、その説明
を省略する。
【0030】図1に示すように、第1電磁弁19と第2
電磁弁29は、制御部8により作動が制御されている。
尚、第1電磁弁19、第2電磁弁29及び制御部8が、
本発明の調節部を構成する。この鉄道車両では、両端の
車両に各々ハンドルレバー(図示せず)が設けられ、こ
のうちいずれか一方のハンドルレバーがオンされたと
き、オンされたハンドルレバーが設けられている車両を
先頭車両とし、進行方向が決定される。制御部8は、ハ
ンドルレバーのオン信号を入力することによって進行方
向を判断し、第1電磁弁19及び第2電磁弁29の作動
を制御する。
【0031】次に、本実施例の鉄道車両用の突起物カバ
ー10の作用について説明する。鉄道車両の両端の車両
に設けられたハンドルレバーのうち、一方のハンドルレ
バーがオンされて第1カバー部12が進行方向前位とな
ったときには、制御部8は、第1電磁弁19を作動して
エア圧を排出させると共に第2電磁弁29を作動してエ
ア圧を供給する。
【0032】すると、図2(a)に示すように、第1カ
バー部12における第1可撓部16は第1エッジ状固形
部13に密着した状態となるため、第1跳ね上げ面17
と第1内面18との境界はエッジ状となる。また、第2
カバー部22における第2可撓部26は膨らんだ状態と
なるため、第2跳ね上げ面27と第2内面28との境界
は丸みを帯びたアール状となる。
【0033】このため、鉄道車両が進行方向に進んだと
き、走行風は図2(a)の点線矢印で示すように、第1
跳ね上げ面17によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げ
られ、その後第2カバー部22の頂部(第2跳ね上げ面
27と第2内面28との境界)に衝突するが、この境界
はアール状のため、空気流れは乱れることなく滑らかに
後方に進む。このため、大きな空力騒音が発生すること
はない。
【0034】一方、他方のハンドルレバーがオンされて
第2カバー部22が進行方向前位になったときには、制
御部8は、第1電磁弁19を作動してエア圧を供給する
と共に第2電磁弁29を作動してエア圧を排出する。す
ると、図2(b)に示すように、第1カバー部12にお
ける第1可撓部16が膨らんだ状態となるため、第1跳
ね上げ面17と第1内面18との境界は丸みを帯びたア
ール状となる。また、第2カバー部22における第2可
撓部26は第2エッジ状固形部23に密着した状態とな
るため、第2跳ね上げ面27と第2内面28との境界は
エッジ状となる。
【0035】このため、鉄道車両が進行方向に進んだと
き、走行風は図2(b)の点線矢印で示すように、第2
跳ね上げ面27によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げ
られ、その後第1カバー部12の頂部(第1跳ね上げ面
17と第1内面18との境界)に衝突するが、この境界
はアール状のため、空気流れは乱れることなく滑らかに
後方に進む。このため、大きな空力騒音が発生すること
はない。
【0036】以上のように、本実施例の鉄道車両用の突
起物カバー10によれば、進行方向後位のカバー頂部で
の空気流れは丸みを帯びたアール状に沿って滑らかに流
れるため、空力騒音を低減できるという効果が得られ
る。また、エア圧供給源6を利用して第1可撓部16及
び第2可撓部26の膨張・非膨張を調節しているが、鉄
道車両においてはエア圧供給源6は既にブレーキ等に用
いているため、その配管を利用すれば容易に構成するこ
とができる。
【0037】[第2実施例]図4は第2実施例の突起物
カバーの機能を表す説明図、図5は図4の部分拡大図で
ある。第2実施例の突起物カバー30は、第1カバー部
32、第2カバー部42の構成以外は、第1実施例と同
様の構成であるため、同様の構成についての説明は省略
する。
【0038】第1カバー部32は、図5に示すように、
第1アール状固形部33と、第1可撓部36とを備えて
いる。第1アール状固形部33は、アルミ製、鉄製又は
FRP製であり、鉄道車両の屋根2からパンタグラフ4
に向かって略斜面状に立設された第1跳ね上げ基盤面3
4と、この第1跳ね上げ基盤面34の頂部から鉄道車両
の屋根2に向かって折り返された形状を成す第1内側基
盤面35とを備えている。この第1跳ね上げ基盤面34
と第1内側基盤面35との境界は丸みを帯びたアール状
に形成されている。
【0039】第1可撓部36は、第1アール状固形部3
3を覆うように設けられたゴム等の可撓性材料から成
る。第1可撓部36のうち、第1跳ね上げ基盤面34を
覆っている部分を第1跳ね上げ面37と称し、第1内側
基盤面35を覆っている部分を第1内面38と称する。
第1可撓部36と第1アール状固形部33との隙間には
第1電磁弁19(図1参照)を介してエア圧供給源6
(図1参照)からエア圧を供給することができる。
【0040】第1可撓部36と第1アール状固形部33
との隙間にエア圧が供給された状態では、図5(a)に
示すように、第1可撓部36は膨らんだ状態となるた
め、第1跳ね上げ面37と第1内面38との境界は角張
ったエッジ状になる。一方、この隙間にエア圧が供給さ
れない状態では、図5(b)に示すように、第1可撓部
36が第1アール状固形部33に密着した状態となるた
め、第1跳ね上げ面37と第1内面38との境界は丸み
を帯びたアール状になる。
【0041】第2カバー部42は、第1カバー部32と
対称に形成されている。第2カバー部42の各構成要
素、即ち、第2アール状固形部43、第2跳ね上げ基盤
面44、第2内側基盤面45、第2可撓部46、第2跳
ね上げ面47、第2内面48は、第1カバー部32の各
構成要素と同様であるため、その説明を省略する。
【0042】尚、第1可撓部36と第1アール状固形部
33との隙間、第2可撓部46と第2アール状固形部4
3との隙間にエア圧を供給したり排気したりするのは、
第1実施例と同様、第1及び第2電磁弁19、29、制
御部8、エア圧供給源6を用いる(図1参照)。
【0043】次に、本実施例の鉄道車両用の突起物カバ
ー30の作用について説明する。鉄道車両の両端の車両
に設けられたハンドルレバー(図示せず)のうち、一方
のハンドルレバーがオンされて第1カバー部32が進行
方向前位となったときには、図4(a)に示すように、
第1可撓部36と第1アール状固形部33との隙間にエ
ア圧を供給し、第2可撓部46と第2アール状固形部4
3との隙間は排気する。
【0044】これにより、第1カバー部32における第
1可撓部36は膨らんだ状態となるため、第1跳ね上げ
面37と第1内面38との境界はエッジ状となる。ま
た、第2カバー部42における第2可撓部46は第2ア
ール状固形部43に密着した状態となるため、第2跳ね
上げ面47と第2内面48との境界は丸みを帯びたアー
ル状となる。
【0045】このため、鉄道車両が進行方向に進んだと
き、走行風は図4(a)の点線矢印で示すように、第1
跳ね上げ面37によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げ
られ、その後第2カバー部42の頂部(第2跳ね上げ面
47と第2内面48との境界)に衝突するが、この境界
はアール状のため、空気流れは乱れることなく滑らかに
後方に進む。このため、大きな空力騒音が発生すること
はない。
【0046】一方、他方のハンドルレバーがオンされて
第2カバー部42が進行方向前位になったときには、図
4(b)に示すように、第1可撓部36と第1アール状
固形部33との隙間から排気し、第2可撓部46と第2
アール状固形部43との隙間にエア圧を供給する。
【0047】これにより、第1カバー部32における第
1可撓部36が第1アール状固形部33に密着した状態
となるため、第1跳ね上げ面37と第1内面38との境
界は丸みを帯びたアール状となる。また、第2カバー部
42における第2可撓部46が膨らんだ状態となるた
め、第2跳ね上げ面47と第2内面48との境界はアー
ル状となる。
【0048】このため、鉄道車両が進行方向に進んだと
き、走行風は図4(b)の点線矢印で示すように、第2
跳ね上げ面47によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げ
られ、その後第1カバー部32の頂部(第1跳ね上げ面
37と第1内面38との境界)に衝突するが、この境界
はアール状のため、空気流れは乱れることなく滑らかに
後方に進む。このため、大きな空力騒音が発生すること
はない。
【0049】以上のように、本実施例の鉄道車両用の突
起物カバー30によれば、第1実施例と同様の効果が得
られるうえ、跳ね上げ面と内面との境界がアール状にな
ったときの方が、エッジ状になったときよりも低い位置
にあるため、空気乱れは一層乱れることがないという効
果が得られる。この観点から、前記境界がアール状にな
ったときの高さは低ければ低いほど好ましく、例えば前
記境界を凹部11の表面と一致させてもよい(この場合
は前記境界は平面状となる)。
【0050】[第3実施例]図6は第3実施例の機能を
表す説明図である。本実施例の鉄道車両用の突起物カバ
ー50は、双方向に進行可能な鉄道車両の屋根2に取り
付けられるものであり、第1実施例と同様、略四角錐台
状であって中央に凹部11を設けた形状を有している。
凹部11には架線3から集電するパンタグラフ4が取り
付けられ、このパンタグラフ4を挟んで鉄道車両の長手
方向の一方に第1カバー部52、他方に第2カバー部6
2が設けられている。
【0051】第1カバー部52は、鉄道車両の屋根2か
らパンタグラフ4に向かって略斜面状に立設された第1
跳ね上げ面57と、この第1跳ね上げ面57の頂部から
鉄道車両の屋根に向かって折り返された形状を成し、第
1跳ね上げ面57との境界がエッジ状である第1内面5
8とを備えている。
【0052】第1カバー部52のエッジ状の境界の近傍
には、第1ダクト51の吹き出し口が設けられている。
この第1ダクト51は、第2カバー部62に設けた走行
風入口51aから端を発し、突起物カバー50の内部を
通過して第1カバー部52の第1跳ね上げ面57と第1
内面58の境界近傍まで延びている。
【0053】第2カバー部62は、第1カバー部52と
略同様の構成要素、即ち第2跳ね上げ面67と、第2内
面68とを備えている。また、第2カバー部62のエッ
ジ状の境界の近傍には、第2ダクト61の吹き出し口が
設けられている。この第2ダクト61は、第1カバー部
52に設けた走行風入口61aから端を発し、突起物カ
バー50の内部を通過して第2カバー部62の第2跳ね
上げ面67と第2内面68との境界近傍まで延びてい
る。
【0054】次に、本実施例の鉄道車両用の突起物カバ
ー50の作用について説明する。鉄道車両の両端の車両
に設けられたハンドルレバー(図示せず)のうち、一方
のハンドルレバーがオンされて第1カバー部52が進行
方向前位となったときには、鉄道車両が進行方向に進ん
だときの高流速の走行風は、図6(a)の点線矢印で示
すように、第1跳ね上げ面57によりパンタグラフ4の
上方に跳ね上げられ、その後第2カバー部62の頂部
(第2跳ね上げ面67と第2内面68との境界)に衝突
しようとする しかし、走行風の一部は走行風入口61aから第2ダク
ト61内に取り込まれるため、前記境界近傍には第2ダ
クト61から略上方に走行風が吹き出している。このた
め、高流速の空気流れが進行方向後位の第2カバー部6
2の頂部に衝突することはなく、大きな空力騒音が発生
することはない。
【0055】一方、他方のハンドルレバーがオンされて
第2カバー部62が進行方向前位になったときには、鉄
道車両が進行方向に進んだときの高流速の走行風は、図
6(b)の点線矢印で示すように、第2跳ね上げ面67
によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げられ、その後第
1カバー部52の頂部(第1跳ね上げ面57と第1内面
58との境界)に衝突しようとする。
【0056】しかし、走行風の一部は走行風入口51a
から第1ダクト51内に取り込まれるため、前記境界近
傍には第1ダクト51から略上方に走行風が吹き出して
いる。このため、高流速の空気流れが進行方向後位の第
1カバー部52の頂部に衝突することはなく、大きな空
力騒音が発生することはない。
【0057】以上のように、本実施例の鉄道車両用の突
起物カバー50によれば、高流速の空気流れが進行方向
後位のカバー頂部に衝突することがないため、空力騒音
を低減できるという効果が得られる。尚、走行風入口5
1a、61aは、例えば、図7に示すように、側面に設
けてもよい。
【0058】[第4実施例]図8は第4実施例の機能を
表す説明図である。第4実施例の突起物カバー70は、
第1及び第2ダクト71、81の構成が異なる以外は、
第3実施例と同様の構成であるため、同じ構成要素につ
いては同じ符号を付し説明を省略する。
【0059】第1ダクト71は、突起物カバー70の内
部を縦貫して第1跳ね上げ面57と第1内面58の境界
近傍まで延びている。また、第2ダクト81は、突起物
カバー50の内部を縦貫して第2跳ね上げ面67と第2
内面68の境界近傍まで延びている。第1及び第2ダク
ト71、81は、第1及び第2電磁弁79、89を介し
てエア圧供給源6からのエア圧を供給可能となってい
る。尚、第1及び第2電磁弁79、89は、制御部80
により作動が制御される。
【0060】次に、本実施例の鉄道車両用の突起物カバ
ー70の作用について説明する。鉄道車両の両端の車両
に設けられたハンドルレバー(図示せず)のうち、一方
のハンドルレバーがオンされて第1カバー部52が進行
方向前位となったときには、制御部80は、第1電磁弁
79を閉じ第2電磁弁89を開いてエア圧を第2ダクト
81のみに供給する(図8(a)参照)。
【0061】この状態で鉄道車両が進行方向に進んだと
き、走行風は図8(a)の点線矢印で示すように、第1
跳ね上げ面57によりパンタグラフ4の上方に跳ね上げ
られ、その後第2カバー部62の頂部(第2跳ね上げ面
67と第2内面68とのエッジ状の境界)に衝突しよう
とする。しかし、前記境界近傍には第2ダクト81から
略上方に走行風が吹き出しているため、高流速の空気流
れが進行方向後位の第2カバー部62の頂部に衝突する
ことはなく、大きな空力騒音が発生することはない。
【0062】また、他方のハンドルレバーがオンされて
第2カバー部62が進行方向前位になったときには、制
御部80は、第1電磁弁79を開き第2電磁弁89を閉
じてエア圧を第1ダクト71のみに供給する(図8
(b)参照)。この状態で鉄道車両が進行方向に進んだ
とき、走行風は図8(b)の点線矢印で示すように、第
2跳ね上げ面67によりパンタグラフ4の上方に跳ね上
げられ、その後第1カバー部52の頂部(第1跳ね上げ
面57と第1内面58との境界)に衝突しようとする。
しかし、前記境界近傍には第1ダクト71から略上方に
走行風が吹き出しているため、高流速の空気流れが進行
方向後位の第1カバー部52の頂部に衝突することはな
く、大きな空力騒音が発生することはない。
【0063】以上のように、本実施例の鉄道車両用の突
起物カバー70によれば、第3実施例と同様の効果が得
られる。また、エア圧供給源6を利用して第1ダクト7
1、第2ダクト81からの空気の吹き出しを調節してい
るが、鉄道車両においてはエア圧供給源6は既にブレー
キ等に用いているため、その配管を利用すれば容易に構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の突起物カバーの全体概略図であ
る。
【図2】 第1実施例の突起物カバーの機能を表す説明
図であり、(a)は第1カバー部が進行方向前位の場合
の説明図、(b)は第2カバー部が進行方向前位の場合
の説明図である。
【図3】 図2の部分拡大図であり、(a)は図2
(a)の部分拡大図、(b)は図2(b)の部分拡大図
である。
【図4】 第2実施例の突起物カバーの機能を表す説明
図であり、(a)は第1カバー部が進行方向前位の場合
の説明図、(b)は第2カバー部が進行方向前位の場合
の説明図である。
【図5】 図4の部分拡大図であり、(a)は図4
(a)の部分拡大図、(b)は図4(b)の部分拡大図
である。
【図6】 第3実施例の突起物カバーの機能を表す説明
図であり、(a)は第1カバー部が進行方向前位の場合
の説明図、(b)は第2カバー部が進行方向前位の場合
の説明図である。
【図7】 第3実施例の変形例を表す全体概略図であ
る。
【図8】 第4実施例の突起物カバーの機能を表す説明
図であり、(a)は第1カバー部が進行方向前位の場合
の説明図、(b)は第2カバー部が進行方向前位の場合
の説明図である。
【図9】 従来の突起物カバーの全体概略図である。
【図10】 従来の突起物カバーの機能を表す説明図で
ある。
【符号の説明】
10・・・突起物カバー、12・・・第1カバー部、1
3・・・第1エッジ状固形部、16・・・第1可撓部、
17・・・第1跳ね上げ面、18・・・第1内面、19
・・・第1電磁弁、22・・・第2カバー部、23・・
・第2エッジ状固形部、26・・・第2可撓部、27・
・・第2跳ね上げ面、28・・・第2内面、29・・・
第2電磁弁、30・・・突起物カバー、32・・・第1
カバー部、33・・・第1アール状固形部、36・・・
第1可撓部、37・・・第1跳ね上げ面、38・・・第
1内面、42・・・第2カバー部、43・・・第2アー
ル状固形部、46・・・第2可撓部、47・・・第2跳
ね上げ面、48・・・第2内面、50・・・突起物カバ
ー、51・・・第1ダクト、52・・・第1カバー部、
57・・・第1跳ね上げ面、58・・・第1内面、61
・・・第2ダクト、62・・・第2カバー部、67・・
・第2跳ね上げ面、68・・・第2内面、70・・・突
起物カバー、71・・・第1ダクト、81・・・第2ダ
クト。
フロントページの続き (72)発明者 田邊 幸司 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 双方向に進行可能な鉄道車両に設けられ
    たパンタグラフ等の突起物から発生する空力騒音を低減
    する突起物カバーにおいて、 前記突起物を挟んで前記鉄道車両の長手方向の2カ所に
    カバー部が設けられ、 前記各カバー部は、 前記鉄道車両の屋根から前記突起物に向かって略斜面状
    に立設され、走行風を跳ね上げ可能な跳ね上げ面と、 この跳ね上げ面の頂部から前記鉄道車両の屋根に向かっ
    て折り返された形状をなす内面と、 前記鉄道車両の進行方向後位になった場合に前記跳ね上
    げ面と前記内面との境界に走行風が衝突して空気騒音が
    発生するのを緩和する緩和手段とを備えたことを特徴と
    する鉄道車両用の突起物カバー。
  2. 【請求項2】 双方向に進行可能な鉄道車両に設けられ
    たパンタグラフ等の突起物から発生する空力騒音を低減
    する突起物カバーにおいて、 前記突起物を挟んで前記鉄道車両の長手方向の2カ所に
    カバー部が設けられ、 前記各カバー部は、 前記鉄道車両の屋根から前記突起物に向かって略斜面状
    に立設され、走行風を跳ね上げ可能な跳ね上げ面と、 前記跳ね上げ面の頂部から前記鉄道車両の屋根に向かっ
    て折り返された形状を成す内面と、 前記跳ね上げ面と前記内面との境界をエッジ状又は丸み
    を帯びたアール状のいずれかの形状に設定する境界形状
    設定手段とを備え、 前記両カバー部のうち前記鉄道車両の進行方向前位のカ
    バー部は前記境界形状設定手段により前記境界がエッジ
    状に形成され、進行方向後位のカバー部は前記境界形状
    設定手段により前記境界が丸みを帯びたアール状に形成
    されることを特徴とする鉄道車両用の突起物カバー。
  3. 【請求項3】 前記両カバー部のうち少なくとも一方の
    カバー部の境界形状設定手段は、 前記境界が固形物によりエッジ状に形成されたエッジ状
    固形部と、 前記エッジ状固形部を可撓性材料で覆うことにより形成
    された可撓部と、 前記可撓部の可撓性材料の膨張・非膨張を調節する調節
    部とを備え、 前記調節部により前記可撓性材料が膨張されないときに
    は該可撓性材料は前記エッジ状固形部に略密着し、前記
    可撓性材料が膨張されたときには該可撓性材料が膨らん
    で前記境界が丸みを帯びたアール状に形成されることを
    特徴とする請求項2記載の鉄道車両用の突起物カバー。
  4. 【請求項4】 前記両カバー部のうちの少なくとも一方
    のカバー部の境界形状設定手段は、 前記境界が固形物により丸みを帯びたアール状に形成さ
    れたアール状固形部と、 前記アール状固形部を可撓性材料で覆うことにより形成
    された可撓部と、 前記可撓部の膨張・非膨張を調節する調節部とを備え、 前記調節部により前記可撓性材料が膨張されないときに
    は該可撓性材料は前記アール状固形部に略密着し、前記
    可撓性材料が膨張にされたときには該可撓性材料が膨ら
    んで前記境界がエッジ状に形成されることを特徴とする
    請求項2又は請求項3記載の鉄道車両用の突起物カバ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記調節手段が流体供給手段であること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の鉄道車両用の
    突起物カバー。
  6. 【請求項6】 双方向に進行可能な鉄道車両に設けられ
    たパンタグラフ等の突起物から発生する空力騒音を低減
    する突起物カバーにおいて、 前記突起物を挟んで前記鉄道車両の長手方向の2カ所に
    カバー部が設けられ、 前記各カバー部は、 前記鉄道車両の屋根から前記突起物に向かって略斜面状
    に立設され、走行風を跳ね上げ可能な跳ね上げ面と、 前記跳ね上げ面の頂部から前記鉄道車両の屋根に向かっ
    て折り返された形状を成し、前記跳ね上げ面との境界が
    エッジ状である内面と、 前記跳ね上げ面と前記内面との境界近傍にて流体を略上
    方に吹き出し可能なダクトとを備え、 前記両カバー部のうち少なくとも前記鉄道車両の進行方
    向後位のカバー部は、前記ダクトにより前記境界近傍に
    て流体が略上方に吹き出されることを特徴とする鉄道車
    両用の突起物カバー。
  7. 【請求項7】 前記ダクトは、前記鉄道車両の進行方向
    前位側から取り入れた走行風を前記境界近傍にて略上方
    に吹き出すことを特徴とする請求項6記載の鉄道車両用
    の突起物カバー。
  8. 【請求項8】 前記ダクトは、流体供給手段からの流体
    を前記境界近傍にて略上方に吹き出すことを特徴とする
    請求項6記載の鉄道車両用の突起物カバー。
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