JPH106606A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JPH106606A
JPH106606A JP18266996A JP18266996A JPH106606A JP H106606 A JPH106606 A JP H106606A JP 18266996 A JP18266996 A JP 18266996A JP 18266996 A JP18266996 A JP 18266996A JP H106606 A JPH106606 A JP H106606A
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JP
Japan
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printing
cam
tape
groove
roller
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Application number
JP18266996A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Imai
和秀 今井
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのモータで異なる2つ以上の動作を行な
わせ、モータの数を削減できるようにする。 【解決手段】 印刷ヘッド20に対しプラテンローラ2
1が接近離間可能に圧接して被印刷テープを挾んで印刷
をするとともに、印刷された被印刷テープをカッタ装置
40で切断する印刷装置において、円柱状の端面に渦巻
状の第1カム溝45を設け、円柱状の外周面に螺旋状の
第2カム溝50を設けたカム部材30を備え、このカム
部材30の第1カム溝45で印刷ヘッド20に対しプラ
テンローラ21を圧接および離間させ、第2カム溝50
でカッタ装置40の可動刃42を動作させるので、1つ
のモータでカム部材30を回転させることにより、第1
カム溝45と第2カム溝50とで異なる2つの動作をさ
せることができ、これによりモータの数を削減すること
ができ、印刷装置全体の小型化および制御回路の簡素化
を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は印刷装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷装置においては、所望の場所
で所望の情報を手軽に印刷できるハンディタイプのもの
が知られている。この種の印刷装置には、例えば、被印
刷テープとカラーインクリボンとを備えた印刷用のテー
プカセットを装置本体内に着脱可能に装着し、印刷テー
プとカラーインクリボンとを重ね合わせて装置本体内の
プラテンローラと印刷ヘッドとの間に挾み付け、この状
態で被印刷テープに黄、赤、青のうちの特定の色の印刷
を行ない、この後、プラテンローラと印刷ヘッドとを離
間させて印刷された被印刷テープを巻き戻し、再び異な
る色の印刷を行ない、これを黄、赤、青の各色および透
明な保護膜の印刷を繰り返して行なうことにより、所望
のカラー情報を印刷するのものがある。このような印刷
装置では、印刷時に被印刷テープおよびカラーインクリ
ボンを送り出すとともに、送り出した被印刷テープを巻
き戻すテープ駆動機構を備えている以外に、印刷時にプ
ラテンローラを印刷ヘッドに圧接させるとともに、テー
プ巻戻時にプラテンローラを印刷ヘッドから離間させる
プラテン駆動機構、およびカラー印刷の終了時に印刷さ
れた被印刷テープを切断するカッタ駆動機構を備え、こ
れらの各機構がそれぞれ各モータによって駆動されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな印刷装置では、各機構ごとにモータが必要であるた
め、コストが高くなるとともに、印刷装置全体が大型化
するばかりか、各モータの動作をそれぞれ制御しなけれ
ばならないため、制御回路が複雑になるなどの問題があ
る。この発明の課題は、1つのモータで異なる2つ以上
の動作を行なわせ、モータの数を削減できるようにする
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、印刷ヘッド
とプラテンとを接近離間可能に圧接させてこれらの間に
被印刷物を挾んで印刷をするとともに、印刷された被印
刷物をカッタ装置で切断する印刷装置において、円柱状
の端面に第1カム溝を設け、円柱状の外周面に第2カム
溝を設けたカム部材を備え、このカム部材の第1カム溝
で印刷ヘッドとプラテンとの圧接および離間の動作を行
ない、第2カム溝でカッタ装置を動作させるので、1つ
のモータでカム部材を回転させることにより、第1カム
溝と第2カム溝とで印刷ヘッドとプラテンとの相対的な
接離動作およびカッタ装置の切断動作の異なる2つの動
作を選択的に行なわせることができ、これによりモータ
の数を削減することができ、印刷装置全体の小型化およ
び制御回路の簡素化を図ることができる。この場合、請
求項2に記載のごとく、カッタ装置が、固定刃と、この
固定刃に対して回動する可動刃とを備え、この可動刃を
カム部材の第2カム溝で回動動作させるようにすれば、
第2カム溝がカム部材の外周面に設けられているため、
カム部材の外径を大きくしなくても、可動刃の回動スト
ロークを長くすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図21を参照して、
この発明の印刷装置の一実施形態について説明する。図
1〜図4は印刷装置の外観を示した図である。この印刷
装置は、カラー印刷ができるハンディタイプのものであ
り、装置本体1を備えている。この装置本体1の上面に
は、カセット蓋2が開閉可能に設けられているととも
に、このカセット蓋2の近傍にオン、オフ用スイッチや
印刷開始用スイッチなどの各種のスイッチが配置された
スイッチ操作部3が設けられている。また、装置本体1
の内部には、図2に示す印刷用のテープカセット4が着
脱可能に装着するカセット収納部5がカセット蓋2の下
方に対応して設けられている。
【0006】カセット蓋2は、その後端部に取付部6が
設けられ、この取付部6の下端部が装置本体1の背面に
回動可能に取り付けられた構造になっている。このカセ
ット蓋2の上面中央には凹部7が設けられており、この
凹部7内の中央から左側には、印刷情報やスイッチ操作
部3の入力情報などを表示する表示部8が設けられてい
る。また、カセット蓋2の下面の両側には、カセット蓋
2の開閉動作時にテープカセット4の側面に形成された
鍔部4a、4bを上方から押圧し固定するためのガイド
突起9が下方に突出して設けられており、カセット蓋2
の先端部の下面には、カセット蓋2を閉じた際に、装置
本体1内の係止部(図示せず)に係脱可能に係止される
フック部10が設けられている。なお、係止部10は、
装置本体1の上面に設けられたプッシュ釦12の押圧操
作により、カセット蓋2のフック部10に対する係止を
解除する構造になっている。
【0007】カセット収納部5内に装着されるテープカ
セット4は、図2に示すカセットケース13を備えてい
る。このカセットケース13内には、被印刷テープ14
が巻かれたテープ供給リール15、インクリボン16が
巻かれたリボン供給リール17、およびインクリボン1
6を巻き取るリボン巻取リール18が設けられている。
この状態では、テープ供給リール15から繰り出された
被印刷テープ14と、リボン供給リール17から繰り出
されたインクリボン16とが、カセットケース13の一
側部に設けられた切欠凹部19内で重なり合った状態で
移動可能に配置されている。なお、インクリボン16
は、カラーインクテープであり、所定長さごとに黄色イ
ンク部、赤色インク部、青色インク部、透明なラミネー
ト部などのカラーインク部を順次連続させた構造になっ
ている。
【0008】装置本体1内のカセット収納部5内には、
図2および図4に示すように、発熱タイプの印刷ヘッド
20、プラテンローラ21、テープ供給軸22、および
リボン巻取軸23が起立した状態で配置され、カセット
ケース13のテープ供給リール15の筒部にテープ供給
軸22が挿入し、リボン巻取リール18の筒部にリボン
巻取軸23が挿入し、カセットケース13の切欠凹部1
9に印刷ヘッド20が挿入することにより、互いに重な
り合った被印刷テープ14とインクリボン16とが印刷
ヘッド20とプラテンローラ21との間に配置されて、
テープカセット4が装着される。この状態では、印刷ヘ
ッド20によってインクリボン16のインクが被印刷テ
ープ14に転写可能な状態となる。なお、印刷された被
印刷テープ14は装置本体1のテープ排出口24から外
部に排出され、また印刷を行なったインクリボン16は
カセットケース13内のリボン巻取リール18に巻き取
られる。
【0009】印刷ヘッド20は、多数の発熱素子が上下
方向に配列形成され、これら各発熱素子が印刷情報に応
じて適宜発熱するサーマルヘッドであり、図6および図
7に示すように、装置本体1内のシャーシ25上に下端
部が固定されて立設された保護部材26内に固定され、
これによりシャーシ25上に起立した状態で配置されて
いる。なお、保護部材26およびシャーシ25は、ステ
ンレスなどの硬質材料からなる機械的強度の高いもので
あり、必要な個所が適宜屈曲形成された構造になってい
る。
【0010】プラテンローラ21は、ゴムなどの弾性材
料からなり、図6〜図8に示すように、その中心に設け
られた軸21aが上下に突出し、この突出した軸21a
の上下端部がコ字状の支持部材27に回転自在に取り付
けられている。この支持部材27は支持軸28に回動可
能に取り付けられており、この支持軸28は、その下端
部がシャーシ25上に固定されて立設されているととも
に、その上端部が支持部材27の上方に位置するシャー
シ25の上部取付部25aに固定され、これにより上下
端部がシャーシ25に固定されている。また、プラテン
ローラ21は、支持部材27の背面がシャーシ25に設
けられたコイルバネ29によって印刷ヘッド20に向け
て付勢され、この状態で後述するカム部材30の回転に
応じて支持部材27が支持軸28を中心に回動すること
により、印刷ヘッド20に接近離間する構造になってい
る。
【0011】支持軸28の上端部が固定されたシャーシ
25の上部取付部25a上には、図2〜図8に示すよう
に、間隔規制部材31がカセット蓋2の凹部7の中央か
ら右側に対応して設けられている。この間隔規制部材3
1は、ステンレスなどの硬質材料からなる平板部32の
一端部が軸ピン33によってシャーシ25の上部取付部
25aに切り起された取付片34に回動可能に取り付け
られ、平板部32の他端部に係合孔32aが設けられ、
この係合孔32aが印刷ヘッド20の保護部材26上に
設けられた係止突起35に係脱可能に係合し、これによ
り印刷ヘッド20とプラテンローラ21との各上端部間
を一定間隔に規制する構造になっている。また、この間
隔規制部材31は、軸ピン33に取り付けられたトーシ
ョンバネ36によって平板部32がほぼ垂直に起立する
ように付勢され、このトーションバネ36のバネ力によ
って平板部32が起立する際に、カセット蓋2を自動的
に押し上げて開く構造になっている。
【0012】一方、印刷ヘッド20およびプラテンロー
ラ21の近傍におけるテープ排出口24側には、図5〜
図7に示すように、被印刷テープ14を切断するカッタ
装置40が設けられている。このカッタ装置40は、シ
ャーシ25に下端部が固定されて被印刷テープ14の通
路縁にほぼ垂直に起立した固定刃41と、この固定刃4
1の下端部にカシメピン42aによって回転可能に取り
付けられた可動刃42とからなり、可動刃42の下部か
ら後方に延出されたカッタアーム部43がカム部材30
の回転に応じて上下方向に回動することにより、可動刃
42が固定刃41に対し接近離間する方向に回動して、
印刷された被印刷テープ14を切断する構造になってい
る。
【0013】カム部材30は、プラテンローラ21およ
びカッタ装置40の動作を制御するものであり、図9
(a)に示すように円柱状に形成され、図6〜図8に示
すようにプラテンローラ21の後方に位置する個所のシ
ャーシ25上に立設された固定軸44に回転可能に取り
付けられている。このカム部材30の上端面には、図9
(a)および図10に示すように、プラテンローラ21
を印刷ヘッド20に接離させるための渦巻状の第1カム
溝45が形成されており、またカム部材30の外周面に
は、図9(a)に示すように、カッタ装置40の可動刃
42を回動させるための螺旋状の第2カム溝50が形成
されている。
【0014】第1カム溝45は、図10に示すように、
外周縁から固定軸44に向けて湾曲状に形成されたロー
ラ駆動溝部46と、これに連続して固定軸44を中心と
する円に沿って形成されたほぼ半円弧状の非駆動溝部4
7とからなり、図17〜図21に示すように、支持部材
27の背面から突出したローラアーム部48の先端部に
設けられた連結ピン49が移動可能に挿入されている。
この第1カム溝45は、連結ピン49がローラ駆動溝部
46内の外周縁から固定軸44に向けて相対的に移動す
る際に、プラテンローラ21を印刷ヘッド20に接近さ
せ、また連結ピン49が非駆動溝部47内を相対的に移
動する際には、非駆動溝部47が固定軸44を中心に回
転移動するだけで、連結ピン49は静止状態を保ち、ロ
ーラアーム部48は移動せずに、プラテンローラ21が
印刷ヘッド20に圧接した状態を維持する構造になって
いる。この場合、ローラ駆動溝部46内の外周縁に接近
した初期地点Aは、プラテンローラ21を印刷ヘッド2
0から離間させる位置であり、ローラ駆動溝部46内の
固定軸44に接近した印刷地点Bは、プラテンローラ2
1を印刷ヘッド20に圧接させる位置であり、これに連
続して接近した非駆動溝部47内の切断開始地点Cは、
カッタ装置40が動作して切断を開始する位置であり、
非駆動溝部47内の終端部の切断終了地点Dは、カッタ
装置40による切断が終了する位置である。
【0015】また、第2カム溝50は、図17〜図21
に示すように、カム部材30の下端縁に沿ってほぼ環状
に形成された非駆動溝部51と、この非駆動溝部51に
連続して螺旋状に上端側に延びる切断駆動溝部52とか
らなり、可動刃42のカッタアーム部43の先端部に設
けられた連結ピン53が移動可能に挿入されている。こ
の第2カム溝50は、連結ピン53が非駆動溝部51内
を相対的に移動する際には、非駆動溝部51が固定軸4
4に対し直交する方向に移動するだけで、連結ピン53
は静止状態を保ち、カッタアーム部43が上下方向に回
動しないため、カッタ装置40は動作せず、また連結ピ
ン53が切断駆動溝部52内を下部側から上部側に向け
て移動する際に、カッタアーム部43を上方に向けて回
動させ、可動刃42を固定刃41に接近させて被印刷テ
ープ14を切断し、さらに連結ピン53が切断駆動溝部
52内を上部側から下部側に向けて移動する際には、カ
ッタアーム部43を下方に向けて回動させ、可動刃42
を固定刃41から離間させる構造になっている。
【0016】このカム部材30を駆動するカム駆動機構
55は、図12および図13に示すように、第1モータ
56と、この第1モータ56の出力軸に設けられたねじ
状の軸歯車57と、この軸歯車57に噛み合って回転す
る大径の第1中間歯車58と、この第1中間歯車58に
一体に設けられた小径の第1中間歯車59と、この小径
の第1中間歯車59に噛み合って回転する大径の第2中
間車60と、この大径の第2中間歯車60に一体に設け
られた小径の第2中間歯車61と、この小径の第2中間
歯車61に噛み合って回転するカム従動歯車62とから
なっている。この場合、カム従動歯車62は、カム部材
30の下端面一体的に設けられている。また、各歯車5
6〜61がシャーシ25の下面に設けられた取付板63
にそれぞれ軸64によって回転自在に取り付けられてい
る。
【0017】また、カム部材30の下方におけるシャー
シ25には、図8および図9(b)に示すように、カム
部材30の回転位置を検出する回転位置検出器65が取
り付けられている。この回転位置検出器65は、図9
(b)に示すように、発光素子と受光素子とからなる反
射型の第1、第2位置センサ65a、65bを基板65
c上に配置したものであり、カム部材30のカム従動歯
車62の下面に設けられた光反射部62a〜62dで反
射された光を受光することにより、カム部材30の回転
位置を検出し、この検出信号に基づいてカム駆動機構5
5および後述する印刷駆動機構66を制御する構造にな
っている。この場合、第1位置センサ65aは、カム従
動歯車62の周縁部側の所定位置に設けられた光反射部
62a、62bを検出することにより、カム部材30に
おける印刷位置および切断終了位置を検出する。また、
第2位置センサ65bは、カム従動歯車62の中心部側
の所定位置に設けられた他の2つの光反射部62c、6
2dを検出することにより、プラテンローラ21の初期
位置およびプラテンローラ21の圧接位置を検出する。
なお、カム従動歯車62は、それ自体または下面が黒色
であることが望ましい。
【0018】この回転位置検出器65によって検出され
る各光反射部62a〜62dとカム部材30との関係に
ついて、図11(a)および図11(b)を参照して説
明する。カム部材30は、図11(b)に示すように、
第1カム溝45のローラ駆動溝部46と第2カム溝50
の非駆動溝部51とが対応して同期し、第1カム溝45
の非駆動溝部47と第2カム溝50のカッタ駆動溝部5
2とが対応して同期した構造になっている。すなわち、
第1カム溝45のローラ駆動溝部46における外周縁の
初期地点Aをカム部材30の回転角で例えば−10°と
したとき、ローラ駆動溝部46の長さはカム部材30の
回転角で−10°〜約105°の範囲に設定され、90
°付近が印刷ヘッド20に対するプラテンローラ21の
圧接位置で、105°付近が印刷地点Bで、−10°〜
105°の範囲でカラー印刷が繰り返し行なわれる。こ
の第1カム溝45の非駆動溝部47の長さは、約105
°〜約350°の範囲に設定されている。また、第2カ
ム溝50の非駆動溝部51の長さは、カム部材30の回
転角で−10°〜約105°の範囲に設定されている。
第2カム溝50のカッタ駆動溝部52の長さは約105
°〜約350°の範囲に設定され、約120°付近が切
断開始位置で第1カム溝45の切断開始地点Cに対応
し、約315°付近が切断終了位置で第1カム溝45の
切断終了地点Dに対応している。
【0019】そして、プラテンローラ21が印刷ヘッド
20から最も離れた初期状態のときには、初期位置用の
光反射部62cが回転位置検出器65の第2位置センサ
65bに対応し、回転位置検出器65が初期状態を検出
する。この状態でのカム部材30の回転角は例えば約−
10°であり、初期位置用の光反射部62cの幅はカム
部材30の回転角で約−10°〜0°の範囲に設定され
ている。また、カム部材30が回転して、プラテンロー
ラ21が印刷ヘッド20に圧接した状態のときには、ロ
ーラ圧接位置用の光反射部62dが第2位置センサ65
bに対応し、かつ印刷位置用の光反射部62aが第1位
置センサ65aに対応し、回転位置検出器65が印刷可
能な状態を検出する。この状態でのカム部材30の回転
角は105°付近であり、ローラ圧接位置用の光反射部
62dの幅はカム部材30の回転角で約105°〜11
5°の範囲に設定され、印刷位置用の光反射部62aの
幅はカム部材30の回転角で約90°〜130°の範囲
に設定されている。この場合、印刷位置用の光反射部6
2aの幅は、各位置センサ65a、65bによる各読み
取りのバラツキを吸収するために、ローラ圧接位置用の
光反射部62dの幅よりも広く設定されている。
【0020】さらに、カム部材30が回転して、プラテ
ンローラ21が印刷ヘッド20に圧接した状態で、カッ
タ装置40の可動刃42が固定刃41に接近して被印刷
テープ14を切断した状態のときには、切断終了位置用
の光反射部62bが回転位置検出器65の第1位置セン
サ65aに対応し、回転位置検出器65が切断終了の状
態を検出する。この状態でのカム部材30の回転角は約
315°であり、切断終了位置用の光反射部62bの幅
はカム部材30の回転角で約315°〜340°の範囲
に広く設定されている。これは、切断終了位置用の光反
射部62bを第1位置センサ65aで確実に検出できる
ようにするためである。また、カム部材30の回転角で
340°〜350°の範囲は、切断終了位置用の光反射
部62bを検出した第1位置センサ65aからの検出信
号で第1モータ56が停止するまでの猶予期間である。
【0021】一方、印刷駆動機構66は、印刷時にプラ
テンローラ21、テープ供給軸22、リボン巻取軸23
を駆動するためのものであり、図12に示すように、シ
ャーシ25上に設けられた第2モータ67と、この第2
モータ67の回転を減速する減速歯車列68と、この減
速歯車列68で減速された第2モータ67の正回転をプ
ラテンローラ21に伝達するローラ伝達歯車列69、プ
ラテンローラ21に伝達された回転をリボン巻取軸23
に伝達するリボン伝達歯車列70と、減速歯車列68で
減速された第2モータ67の逆回転をテープ供給軸22
に伝達するテープ巻戻伝達歯車列71とからなってい
る。減速歯車列68は、第2モータ67の出力軸に設け
られた軸歯車72と、この軸歯車72に噛み合って回転
する大歯車73と、この大歯車73に一体に設けられた
小歯車74と、この小歯車74に噛み合って回転する大
径の伝達歯車75と、この伝達歯車75に一体に設けら
れた小径の伝達歯車76とからなり、これらがシャーシ
25上に設けられた各軸77に回転自在に取り付けられ
た構造になっている。
【0022】ローラ伝達歯車列69は、減速歯車列68
の小径の伝達歯車71に噛み合って回転するクラッチ歯
車78と、このクラッチ歯車78に噛み合って回転する
大径の第1中間歯車79と、この第1中間歯車79に一
体に設けられた小径の第1中間歯車80に噛み合って回
転する大径の第2中間歯車81と、この第2中間歯車8
1に一体に設けられた小径の第2中間歯車82に噛み合
って回転する大径のローラ伝達歯車83と、このローラ
伝達歯車83に一体に設けられた小径のローラ伝達歯車
84に噛み合って回転するローラ従動歯車85とからな
っている。この場合、ローラ従動歯車85は、プラテン
ローラ21の下端部に一体に設けられている。また、ロ
ーラ伝達歯車83、84は、プラテンローラ21の支持
軸28に回転可能に取り付けられ、これによりプラテン
ローラ21が支持軸28を中心に回動移動しても、ロー
ラ従動歯車85が常にローラ伝達歯車84に噛み合う構
造になっている。なお、クラッチ歯車78および各中間
歯車79〜82は、シャーシ25上に設けられた各軸7
7に回転自在に取り付けられている。
【0023】ところで、クラッチ歯車78は、一方向の
回転のみを伝達するワンウェイクラッチであり、図14
に示すように、減速歯車列68の小径の伝達歯車71に
噛み合う従動歯車86と、この従動歯車86が回転自在
に取り付けられて大径の第1中間歯車79に噛み合う伝
達歯車87と、従動歯車86に設けられた収納部88内
にそれぞれ配置されて伝達歯車87の内歯(図示せず)
に噛み合って回転する複数の小歯車89とからなり、従
動歯車86が一方向に回転して小歯車89が収納部88
内の係止部88aに係止されたときに、従動歯車86と
伝達歯車87とが一体的に回転し、また従動歯車86が
逆方向に回転して小歯車89が収納部88内の係止部8
8aから離脱したときに、従動歯車86のみが回転し、
伝達歯車87は回転しない構造になっている。
【0024】リボン伝達歯車列70は、支持軸28に回
転自在に取り付けられたローラ伝達歯車列69の大径の
ローラ伝達歯車に噛み合って回転する中間歯車90と、
この中間歯車90に噛み合って回転するリボン従動歯車
91とからなり、このリボン従動歯車91がリボン巻取
軸23に取り付けられ、これによりリボン巻取軸23が
プラテンローラ21と同期して回転する構造になってい
る。なお、中間歯車90は、シャーシ25上に設けられ
た軸77に回転自在に取り付けられている。
【0025】テープ巻戻伝達歯車列71は、減速歯車列
68の小径の伝達歯車76に噛み合って回転する第1中
間歯車92と、この第1中間歯車92に噛み合って回転
する大径の第2中間歯車93と、この第2中間歯車93
に一体に設けられた小径の第3中間歯車94と、この第
3中間歯車94に噛み合って回転する遊星歯車95と、
この遊星歯車95が接離可能に噛み合って回転するテー
プ従動歯車96とからなっている。この場合、テープ従
動歯車96はテープ供給軸22に取り付けられ、第1〜
第3中間歯車92〜94はシャーシ25上に設けられた
各軸77に回転自在に取り付けられている。また、遊星
歯車95は第2、第3中間歯車93、94の軸77に回
転自在に取り付けられた歯車アーム部97上に回転自在
に取り付けられている。歯車アーム部97は、第2モー
タ67の正回転が遊星歯車95に伝達されると、遊星歯
車95をテープ従動歯車96から離間させ、逆に第2モ
ータ67の逆回転が遊星歯車95に伝達されると、遊星
歯車95をテープ従動歯車96に接近させて噛み合わせ
るように回動する構造になっている。
【0026】次に、この印刷装置でカラー印刷をする場
合について、図15〜図21を参照して説明する。この
場合、図15は印刷処理全体の動作フローを示した図で
あり、図16はカラー印刷の動作フローを示した図であ
る。まず、図15に示すように、ステップS1で印刷処
理をスタートさせる。このときには、予め、装置本体1
のカセット収納部5内にテープカセット4が装着され、
プラテンローラ21と印刷ヘッド20とが離間した間に
カセットケース13の切欠凹部19内で重なった被印刷
テープ14とインクリボン16とが配置され、カセット
ケース13のテープ供給リール15の筒部にテープ供給
軸22が挿入され、リボン巻取リール18の筒部にリボ
ン巻取軸23が挿入されている。この状態で、印刷処理
がスタートすると、ステップS2に進み、このステップ
S2でカム部材30を回転させてプラテンローラ21お
よびカッタ装置40を初期位置にセットし、動作開始の
準備をする。すなわち、このステップS2では、図17
(a)に示すように、ローラアーム部48の連結ピン4
9をカム部材30の第1カム溝45の初期地点Aに位置
させ、図17(c)に示すように、カム従動歯車62に
設けられた初期位置用の光反射部62cを回転位置検出
器65の第2位置センサ65bに対応させる。
【0027】ステップS2で動作開始の準備が終了する
と、ステップS3に進み、プラテンローラ21を印刷ヘ
ッド20に向けて移動させる。このときには、カム駆動
機構55の第1モータ56が正回転し、その回転が軸歯
車57、第1中間歯車58、59、第2中間歯車60、
61、およびカム従動歯車62を介してカム部材30に
伝達され、これによりカム部材30が正回転する。する
と、図18(a)に示すように第1カム溝45のローラ
駆動溝部46内を連結ピン49が初期地点Aから印刷地
点Bに向けて移動し、支持部材27のローラアーム部4
8が支持部材27を印刷ヘッド20に向けて移動させ、
これにより支持部材27が支持軸28を中心に回動し、
プラテンローラ21を印刷ヘッド20に接近させる。
【0028】ステップS3でカム部材30が回転してプ
ラテンローラ21を印刷ヘッド20に接近させると、ス
テップS4に進み、回転位置検出器65の第2位置セン
サ65bがローラ圧接位置用の光反射部62dを検出す
るとともに、第1位置センサ65aが印刷位置用の光反
射部62aを検出したかを判断する。このとき、回転位
置検出器65がローラ圧接位置用の光反射部62dおよ
び印刷位置用の光反射部62aの両者を検出していない
場合には、再びステップS3に戻り、第1モータ56を
引き続き正回転させ、回転位置検出器65が両者の各光
反射部62a、62dを検出するまで待機する。そし
て、図19(c)に示すように、回転位置検出器65の
第2位置センサ65bにローラ圧接位置用の光反射部6
2dが対応し、かつ第1位置センサ65aに印刷位置用
の光反射部62aが対応し、回転位置検出器65が光反
射部62a、62dの両者を検出すると、ステップS5
に進み、第1モータ56の回転を停止させる。
【0029】この状態では、図19(a)に示すよう
に、第1カム溝45のローラ駆動溝部46内の連結ピン
49が印刷地点Bに到達して、プラテンローラ21が被
印刷テープ14とインクリボン16とを挾んで印刷ヘッ
ド20に押し付けられ、これにより印刷が可能な状態に
なる。なお、このようにカム部材30が回転するときに
は、図17(b)〜図19(b)に示すように、カム部
材30の外周面に設けられた第2カム溝50の非駆動溝
部51が固定軸44に対し直交する方向に移動するだけ
であるから、可動刃42のカッタアーム部43に設けら
れた連結ピン53は静止状態を保ち、カッタアーム部4
3が上下方向に回動することがなく、このため可動刃4
2は回動せずに固体刃41から離間したままの状態を維
持する。
【0030】ステップS5で第1モータ56の回転が停
止されると、ステップS6に進み、後述するカラー印刷
処理を行なう。このステップS6で被印刷テープ14に
カラー情報が印刷されてカラー印刷処理が終了すると、
ステップS7に進んで印刷された被印刷テープ14の切
断処理を行なう。このときには、カム駆動機構55の第
1モータ56を正回転させてカム部材30を正回転させ
る。すると、図20(a)に示すようにローラアーム部
48の連結ピン49が第1カム溝45の印刷地点Bから
切断開始地点Cを経て切断終了地点Dに向けて移動す
る。これと同時に、カッタアーム部43の連結ピン53
が図19(b)に示すように第2カム溝50の非駆動溝
部51からカッタ駆動溝部52に移動するとともに、図
20(b)に示すようにカッタ駆動溝部52の下部側か
ら上部側に向けて移動し、これによりカッタ装置40の
可動刃42が被印刷テープ14に向けて回動する。
【0031】ステップS7でカッタ装置40による切断
処理が開始されると、ステップS8に進んで、回転位置
検出器65の第1位置センサ65aが切断終了位置用の
光反射部62bを検出したかを判断する。このとき、第
1位置センサ65aが切断終了位置用の光反射部62b
を検出していない場合には、再びステップS7に戻り、
第1モータ56を引き続き正回転させ、第1位置センサ
65aが光反射部62bを検出するまで待機する。そし
て、カム部材30が引き続き回転して、図21(a)に
示すようにローラアーム部48の連結ピン49が第1カ
ム溝45の切断終了地点Dに到達すると、図21(b)
に示すようにカッタアーム部43の連結ピン53が第2
カム溝50のカッタ駆動溝部52の上端部に移動し、こ
れによりカッタ装置40の可動刃42によって被印刷テ
ープ14が切断される。
【0032】なお、このときには、図20(a)および
図21(a)に示すように、第1カム溝45の非駆動溝
部47は固定軸44を中心に回転移動するだけで、ロー
ラアーム部48の連結ピン49は非駆動溝部47内で静
止した状態であるから、ローラアーム部48が移動せ
ず、プラテンローラ21は被印刷テープ14およびイン
クリボン16を印刷ヘッド20に圧接させた状態を維持
する。このようにして、被印刷テープ14が切断される
と、図21(c)に示すように、切断終了位置用の光反
射部62bが第1位置センサ65aに対応し、第1位置
センサ65aが切断終了位置用の光反射部62bを検出
し、ステップS9に進み、第1モータ56を逆回転させ
る。
【0033】ステップS9で第1モータ56が逆回転す
ると、これに伴ってカム部材30も逆回転し、プラテン
ローラ21およびカッタ装置40を上記とは逆に動作さ
せる。すなわち、カム部材30が逆回転すると、図21
(a)に示すローラアーム部48の連結ピン49が第1
カム溝45の切断終了地点Dから切断開始地点Cおよび
印刷地点Bを経て初期地点Aに向けて移動し、これによ
りローラアーム部48が支持軸28を中心に支持部材2
7を回動させて、プラテンローラ21を印刷ヘッド20
から離間させる。これと同時に、図21(b)に示すカ
ッタアーム部43の連結ピン53が第2カム溝50のカ
ッタ駆動溝部52の上部側から下部側に移動するととも
に、カッタ駆動溝部52から非駆動溝部51の始端部に
向けて移動し、これによりカッタ装置40の可動刃42
を固定刃41から離間させる。
【0034】ステップS9でカム部材30が逆回転して
プラテンローラ21が印刷ヘッド20から離間し、カッ
タ装置40の可動刃42が固定刃41から離間すると、
ステップS10に進み、回転位置検出器65の第2位置
センサ65bが初期位置用の光反射部62cを検出した
かを判断する。このとき、回転位置検出器65が初期位
置用の光反射部62cを検出していない場合には、再び
ステップS9に戻り、第1モータ56を引き続き逆回転
させ、第2位置センサ65bが光反射部62cを検出す
るまで待機する。そして、図17(a)に示すローラア
ーム部48の連結ピン49が第1カム溝45の初期地点
Aに移動し、図17(b)に示すカッタアーム部43の
連結ピン53が第2カム溝50の非駆動溝部51の始端
部に移動し、第2位置センサ65bが初期位置用の光反
射部62cを検出すると、ステップS11に進んで、第
1モータ56の逆回転を停止させる。これにより、プラ
テンローラ21が印刷ヘッド20から離間した初期位置
に戻るとともに、カッタ装置40の可動刃42が固定刃
41から離間した初期状態に戻り、印刷処理フローを終
了する。
【0035】ここで、ステップS6のカラー印刷処理に
ついて、図16を参照して説明する。このカラー印刷処
理では、被印刷テープ14に黄、赤、青の各色および透
明なラミネート膜を繰り返し印刷する。予め、ステップ
S5でプラテンローラ21が被印刷テープ14とインク
リボン16とを挾んで印刷ヘッド20に押し付けられ
て、印刷が可能な状態になり、この状態で第1モータ5
6の回転が停止されると、まず、ステップS15で印刷
回数を数えるカウンタTが「0」であるかを判断する。
このカウンタTはステップS2の初期状態になると
「0」に設定される。そして、T=0と判断されると、
ステップS16に進んでイエローの印刷を行なう。
【0036】このときには、印刷駆動機構66が動作を
開始し、印刷ヘッド20が発熱動作を開始する。すなわ
ち、印刷駆動機構66の第2モータ67が正回転し、そ
の回転が減速歯車列68およびローラ伝達歯車列69を
介してプラテンローラ21に伝達されるとともに、ロー
ラ伝達歯車列69およびリボン伝達歯車列70を介して
リボン巻取軸23に伝達される。このときには、ローラ
伝達歯車列69のクラッチ歯車78の従動歯車86が減
速歯車列68の小径の伝達歯車71に噛み合って正回転
するので、小歯車89が収納部88内の係止部88aに
係止され、これにより伝達歯車87が従動歯車86と一
体的に回転することになり、この回転が各中間歯車79
〜82、および各ローラ伝達歯車83、84を介してロ
ーラ従動歯車85に伝達される。これにより、プラテン
ローラ21が回転して被印刷テープ14が送り出される
とともに、リボン巻取軸23が回転し、リボン巻取リー
ル18がインクリボン16の巻き取りを開始する。
【0037】これと同時に、印刷ヘッド20の各発熱素
子が黄色の印刷情報に応じて発熱し、インクテープ16
のイエローが被印刷テープ14に順次転写される。な
お、このときには、第2モータ67の正回転がテープ巻
戻伝達歯車列71の遊星歯車95に伝達されるので、図
12に示すように、歯車アーム部97が遊星歯車95を
テープ従動歯車96から離間させることになり、これに
より遊星歯車95の回転がテープ従動歯車96に伝達さ
れず、カセットケース13内のテープ供給リール15が
逆回転することはない。
【0038】このように、ステップS16で黄色の印刷
が終了すると、ステップS17に進み、カウンタTを
「1」にセットし、ステップS18に進んで、プラテン
ローラ21を印刷ヘッド20から離間させる。すなわ
ち、カム駆動機構55の第1モータ56を逆回転させ
て、ローラアーム部48の連結ピン49を第1カム溝4
5の印刷地点Bから初期地点Aに向けて移動させ、これ
によりプラテンローラ21を印刷ヘッド20から離間さ
せる。
【0039】ステップS18でカム部材30が逆回転し
てプラテンローラ21が印刷ヘッド20から離間する
と、ステップS19に進み、回転位置検出器65の第2
位置センサ65bが初期位置用の光反射部62cを検出
したかを判断する。このとき、回転位置検出器65が初
期位置用の光反射部62cを検出していない場合には、
再びステップS18に戻り、第1モータ56を引き続き
逆回転させ、第2位置センサ65bが光反射部62cを
検出するまで待機する。そして、図17(a)に示すよ
うにローラアーム部48の連結ピン49が第1カム溝4
5の初期地点Aに移動し、図17(c)に示すように第
2位置センサ65bが初期位置用の光反射部62cを検
出すると、ステップS20に進んで、第1モータ56の
逆回転を停止させる。
【0040】ステップS20で第1モータ56の逆回転
が停止されると、ステップS21に進んでテープ巻戻処
理を行なう。このテープ巻戻処理は、印刷駆動機構66
の第2モータ67を逆回転させてテープ供給軸22のみ
を逆回転させ、これにより黄色の印刷が行なわれた被印
刷テープ14を巻き戻す。すなわち、印刷駆動機構66
の第2モータ67が逆回転すると、その回転が減速歯車
列68介してテープ巻戻伝達歯車列71に伝達され、遊
星歯車95が逆回転するので、図13に示すように、歯
車アーム部97が遊星歯車95をテープ従動歯車96に
接近させて噛み合わせる。これにより、第2モータ67
の逆回転がテープ供給軸22に伝達され、カセットケー
ス13内のテープ供給リール15が逆回転し、印刷され
た被印刷テープ14を巻き戻す。なお、このときには、
ローラ伝達歯車列69のクラッチ歯車78の従動歯車8
6が減速歯車列68の小径の伝達歯車71に噛み合って
逆回転するので、小歯車89が収納部88内の係止部8
8aに係止されず、従動歯車86のみが回転し、伝達歯
車87が回転しないため、第2モータ67の逆回転が各
中間歯車79〜82に伝達されず、プラテンローラ21
およびリボン巻取軸23が回転することはない。
【0041】このように、ステップS21で印刷された
被印刷テープ14が印刷された分だけ巻き戻されると、
ステップS22に進み、再びプラテンローラ21を印刷
ヘッド20に接近させる。このときには、ステップS3
と同様、カム駆動機構55の第1モータ56を正回転さ
せてカム部材30を再び正回転させ、図18(a)に示
すようにローラアーム部48の連結ピン49を第1カム
溝45のローラ駆動溝部46内の初期地点Aから印刷地
点Bに向けて移動し、プラテンローラ21を印刷ヘッド
20に接近させる。
【0042】このようにプラテンローラ21が印刷ヘッ
ド20に接近すると、ステップS23に進み、回転位置
検出器65の第2位置センサ65bがローラ圧接位置用
の光反射部62dを検出するとともに、第1位置センサ
65aが印刷位置用の光反射部62aを検出したかを判
断し、検出していない場合には、再びステップS22に
戻り、第1モータ56を引き続き正回転させ、回転位置
検出器65が両者の各光反射部62a、62dを検出す
るまで待機する。そして、図19(c)に示すように、
ローラ圧接位置用の光反射部62dが第2位置センサ6
5bに、印刷位置用の光反射部62aが第1位置センサ
65aにそれぞれ対応し、回転位置検出器65が光反射
部62a、62dの両者を検出すると、ステップS24
に進み、第1モータ56の回転を停止させる。
【0043】ステップS24でプラテンローラ21が印
刷ヘッド20に圧接されて第1モータ56の回転が停止
すると、再びステップS15に戻り、カウンタTが
「0」であるかが判断される。しかし、このときには、
ステップS17でカウンタTが「1」に設定されている
ため、T=0でないと判断され、ステップS25に進ん
でカウンタTが「1」であるかが判断される。そして、
T=1と判断されると、ステップS26に進み、マゼン
ダの印刷を行なう。このマゼンダ印刷は、印刷ヘッド2
0の各発熱素子がマゼンダの印刷情報に応じて発熱され
る以外は、ステップS16と同じ動作が行なわれ、ステ
ップS16で印刷されたイエローの上にマゼンダが重ね
て印刷される。そして、マゼンダ印刷が終了すると、ス
テップS27に進んでカウンタTを「2」にセットし、
再びステップS18に進み、このステップS18からス
テップS24までの同じ動作を繰り返して、再びステッ
プS15に戻る。
【0044】このときには、ステップS27でカウンタ
Tが「2」に設定されているため、ステップS15から
ステップS25を経てステップS28に進み、ここでT
=2が判断され、ステップS29に進んで、シアンの印
刷を行なう。このシアンの印刷は、印刷ヘッド20の各
発熱素子がシアンの印刷情報に応じて発熱される以外
は、ステップS16と同じ動作が行なわれ、ステップS
16およびステップS26で印刷されたイエローおよび
マゼンダの上にシアンが重ねて印刷される。そして、シ
アン印刷が終了すると、ステップS30に進んでカウン
タTを「3」にセットし、再びステップS18に進み、
このステップS18からステップS24までの同じ動作
を繰り返して、再度ステップS15に戻る。
【0045】このときには、ステップS30でカウンタ
Tが「3」に設定されているため、ステップS15から
ステップS25およびステップS28を経てステップS
31に進み、ここでT=3が判断され、ステップS32
に進んで、透明なラミネートの印刷を行なう。この透明
なラミネートの印刷では、印刷ヘッド20の各発熱素子
がラミネート情報に応じて発熱される以外は、ステップ
S16と同じ動作が行なわれる。これにより、カラー印
刷処理が終了し、図15の印刷処理フローのステップS
7に進んで上記の切断処理が行なわれる。なお、ステッ
プS31でカウンタTが「3」でないと判断されたとき
には、図15の印刷処理フローのステップS7に進む。
【0046】このように、この印刷装置では、円柱状の
カム部材30の一端面に、ローラ駆動溝部46と非駆動
溝部47とを連続させた渦巻状の第1カム溝45を設
け、カム部材30の外周面に、非駆動溝部51とカッタ
駆動溝部52とを連続させた螺旋状の第2カム溝50を
設け、第1カム溝45のローラ駆動溝部46によってプ
ラテンローラ21を動作させて印刷ヘッド20に対し圧
接および離間させ、第2カム溝50のカッタ駆動溝部5
2によってカッタ装置40の可動刃42を動作させて固
定刃41に接近離間させるので、1つの第1モータ56
でカム部材30を回転させることにより、第1カム溝4
5と第2カム溝50とでプラテンローラ21とカッタ装
置40との異なる2つの動作をさせることができ、この
ためモータの数を削減することができ、印刷装置全体の
小型化および制御回路の簡素化を図ることができる。特
に、第2カム溝50がカム部材30の外周面に設けら
れ、かつこの第2カム溝50のカッタ駆動溝部52がカ
ム部材30の外周面に螺旋状に設けられているので、カ
ム部材30の外径を大きくしなくても、カッタ装置40
の可動刃42の回動ストロークを長くすることができ、
これによっても装置全体の小型化を図ることができる。
【0047】なお、上記実施形態では、固定刃41に対
して可動刃42が回動するカッタ装置40を用いた場合
について述べたが、これに限らず、被印刷テープ14に
対してカッタ刃が垂直方向に接離移動する構造のものに
も適用することができる。また、上記実施形態では、プ
ラテンローラ21が印刷ヘッド20に対して移動する場
合について述べたが、これに限らず、印刷ヘッド20が
プラテンローラ21に対して移動する構造のものにも適
用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、円柱状の端面に第1カム溝を設け、円柱状の外周面
に第2カム溝を設けたカム部材を備え、このカム部材の
第1カム溝で印刷ヘッドとプラテンとの圧接および離間
の動作を行ない、第2カム溝でカッタ装置の切断動作を
行なわせるので、1つのモータでカム部材を回転させる
ことにより、第1カム溝と第2カム溝とで異なる2つの
動作をさせることができ、これによりモータの数を削減
することができ、印刷装置全体の小型化および制御回路
の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の印刷装置の第1実施形態を示した外
観斜視図。
【図2】図1のカセット蓋を開いてテープカセットを装
着する状態を示した斜視図。
【図3】図2の拡大側面図。
【図4】図3における装置本体の平面図。
【図5】図1の一部を破断した拡大側面図。
【図6】図1の装置本体の内部構造の要部を示した斜視
図。
【図7】図6の状態においてカッタ装置による切断状態
を示した斜視図。
【図8】間隔規制部材により印刷ヘッドとプラテンロー
ラとの間隔を規制した状態での図6のA−A断面図。
【図9】カム部材を示し、(a)はその斜視図、(b)
はその底面図。
【図10】図9の第1カム溝を示したカム部材の平面
図。
【図11】(a)は図9(b)の各光反射部を直線的に
展開した図、(b)はカム部材の第1、第2カム溝を同
一面内で展開した図。
【図12】装置本体内のカム駆動機構および印刷駆動機
構を示した印刷時における各歯車の回転方向を矢印で示
した平面図。
【図13】図12において被印刷テープの巻戻時におけ
る各歯車の回転方向を矢印で示した平面図。
【図14】クラッチ歯車の分解斜視図。
【図15】印刷処理の動作フローを示した図。
【図16】図15におけるカラー印刷処理の動作フロー
を示した図。
【図17】(a)はカム部材の初期位置におけるプラテ
ンローラの動作位置を示した図、(b)はカム部材の初
期位置におけるカッタ装置の状態を示した図、(c)は
カム部材の初期位置における回転位置検出器に対する各
光反射部の対応関係を示した図。
【図18】(a)はカム部材が回転して連結ピンが第1
カム溝のローラ駆動溝部内を移動するときにおけるプラ
テンローラの動作状態を示した図、(b)はそのときに
連結ピンが第2カム溝の非動作溝部内を移動することに
よるカッタ装置の状態を示した図、(c)はそのときに
おける回転位置検出器に対する各光反射部の対応関係を
示した図。
【図19】(a)はカム部材が回転して連結ピンが第1
カム溝のローラ駆動溝部と非動作溝部との境界部分に到
達したときにおけるプラテンローラの動作状態を示した
図、(b)はそのときに連結ピンが第2カム溝の非動作
溝部内を移動することによるカッタ装置の状態を示した
図、(c)はそのときにおける回転位置検出器に対する
各光反射部の対応関係を示した図。
【図20】(a)はカム部材がさらに回転して連結ピン
が第1カム溝の非動作溝部内を移動するときにおけるプ
ラテンローラの動作状態を示した図、(b)はそのとき
に連結ピンが第2カム溝の切断駆動溝部内を移動するこ
とによるカッタ装置の動作状態を示した図、(c)はそ
のときにおける回転位置検出器に対する各光反射部の対
応関係を示した図。
【図21】(a)はカム部材がさらに回転して連結ピン
が第1カム溝の非動作溝部内の端部に到達したときにお
けるプラテンローラの動作状態を示した図、(b)はそ
のときに連結ピンが第2カム溝の切断駆動溝部内の上端
部に到達することによるカッタ装置の切断完了状態を示
した図、(c)はそのときにおける回転位置検出器に対
する各光反射部の対応関係を示した図。
【符号の説明】 20 印刷ヘッド 21 プラテンローラ 30 カム部材 40 カッタ装置 41 固定刃 42 可動刃 43 カッタアーム部 45 第1カム溝 46 ローラ駆動溝部 47 非駆動溝部 48 ローラアーム部 49、53 連結ピン 50 第2カム溝 51 非駆動溝部 52 カッタ駆動溝部 55 カム駆動機構 56 第1モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷ヘッドとプラテンとを接近離間可能に
    圧接させてこれらの間に被印刷物を挾んで印刷をすると
    ともに、印刷された被印刷物をカッタ装置で切断する印
    刷装置において、 円柱状の端面に第1カム溝を設け、前記円柱状の外周面
    に第2カム溝を設けたカム部材を備え、このカム部材の
    第1カム溝で前記印刷ヘッドと前記プラテンとの圧接お
    よび離間の動作を行ない、前記第2カム溝でカッタ装置
    を動作させることを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】前記カッタ装置は、固定刃と、この固定刃
    に対して回動する可動刃とを備え、この可動刃を前記カ
    ム部材の第2カム溝で回動動作させることを特徴とする
    請求項1記載の印刷装置。
JP18266996A 1996-06-25 1996-06-25 印刷装置 Pending JPH106606A (ja)

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