JPH106534A - プリンタ及び記録制御方法 - Google Patents

プリンタ及び記録制御方法

Info

Publication number
JPH106534A
JPH106534A JP16463196A JP16463196A JPH106534A JP H106534 A JPH106534 A JP H106534A JP 16463196 A JP16463196 A JP 16463196A JP 16463196 A JP16463196 A JP 16463196A JP H106534 A JPH106534 A JP H106534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
ink
data
head
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP16463196A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemitsu Tazaki
重充 田崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP16463196A priority Critical patent/JPH106534A/ja
Publication of JPH106534A publication Critical patent/JPH106534A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば、単色インクで記録する場合と複数イン
クを用いて色を混合しカラー記録を行う場合の1ドット
当たりのインク吐出量を制御したり、記録データの種類
や記録解像度に従ってインク吐出量を調整したりして、
適切な濃度で高画質の記録を行うことができるプリンタ
及び記録制御方法を提供する。 【解決手段】 各ノズル内に少なくとも第1と第2のヒ
ータ206a、206bを備え、そのノズルからインク
を記録媒体に吐出して記録を行う記録ヘッドを用いたプ
リント出力において、外部から入力された記録データに
縮小文字などの特殊な記録データが含まれるかどうかを
解析し、その解析結果に従って、また、その記録を高解
像度で或は単色/混色で行うかどうかを調べ、その結果
に従って、第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか
一方のみに通電して記録を行うよう記録ヘッドを制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ及び記録制
御方法に関し、特に、インクジェット方式に従って記録
を行い、異なる色のインクを記録媒体上で混合してカラ
ープリントを行うプリンタ及び記録制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット方式に従って記録
を行うカラープリンタには、300dpi,360dp
i,720dpi等の解像度でカラー記録を行うものが
あった。これらのプリンタでは、特に、イエロ(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の
色のインクを混色してカラー記録する場合、混色後のイ
ンク量を考慮して、単色のインクで記録する場合よりも
1ドット当たりのインク吐出量を少なめに設定したり、
さらに、記録用紙ヘのインク浸透速度や広がり具合を向
上させ、混色時における過度のインクによるあふれやに
じみ等を防止していた。
【0003】例えば、単色のインクのみで記録をする場
合、良好な記録濃度等を得ようとすれば、1ドット当り
約100plのインク量が必要であるが、複数のインク
を混色してカラー記録をする時には、総吐出インク量を
考慮してさらに少ない吐出量、各インク当たり例えば約
50pl程度としていた。
【0004】さらに、記録密度が720dpi等の高解
像度である場合には、通常1ドット当たりのインク吐出
量がさらに少なくとも良好な画像が得られるが、吐出イ
ンク量の多い記録が必要となる状況を考慮し、例えば、
1ドット当たりのインク吐出量は上記のように約50p
l程度を維持し、記録ドットをサンプリングする制御を
行なって総吐出インク量を抑制するなどの対応してい
た。
【0005】また、インク吐出を行う記録ヘッドの温度
を調節したり、インク吐出の為に記録ヘッドに印加する
駆動パルス幅を変化させる等で多少吐出インク量を変化
させたり、高い記録濃度が所望の場合は同じ場所に2度
インク吐出を行うような制御を行なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、カラー記録において単色のインクのみで記録を
する場合に比較して1ドット当たりの吐出インク量は少
なくするものの、ほぼ一定量(例えば、約50pl/ド
ット)としていたので、記録速度を低下させずに、又同
じ記録場所に2度インク吐出を行なわずに(即ち、キャ
リッジのマルチスキャンによる記録制御を行わずに)記
録動作を実行すれば、その記録濃度は薄くなるという問
題があった。
【0007】一方、記録用紙の広い面積にわたってイン
ク吐出なされるような、例えば、自然画などのカラー画
像を出力する場合には、上記のような記録制御では吐出
インク量が若干多めとなり、鮮明な画像が得られないこ
とがあった。さらに、こうしたカラー画像に漢字の縮小
文字や720dpi等の高解像度で文字を記録すると、
その記録文字が判読できなくなったりするという問題も
あった。
【0008】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、例えば、単色のインクで記録する場合と複数のイン
クを用いて色を混合しカラー記録を行う場合の1ドット
当たりのインク吐出量を制御したり、記録データの種類
や記録解像度に従ってインク吐出量を調整したりして、
適切な濃度で高画質の記録を行うことができるプリンタ
及び記録制御方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のプリンタは、以下のような構成からなる。
【0010】即ち、各ノズル内に少なくとも第1、及
び、第2のヒータを備え、前記ノズルからインクを記録
媒体に吐出して記録を行う記録ヘッドを備えたプリンタ
であって、外部装置から記録データを入力する入力手段
と、前記入力手段によって入力された特殊な記録データ
が含まれるかどうかを解析する解析手段と、前記解析手
段による解析結果に従って、前記第1及び第2のヒータ
の両方、或は、何れか一方のみに通電して記録を行うよ
う前記記録ヘッドを制御する制御手段とを有することを
特徴とするプリンタを備える。
【0011】また他の発明によれば、各ノズル内に少な
くとも第1、及び、第2のヒータを備え、前記ノズルか
らインクを記録媒体に吐出して記録を行う記録ヘッドを
用いて記録を行う記録制御方法であって、外部装置から
記録データを入力する入力工程と、前記入力工程におい
て入力された特殊な記録データが含まれるかどうかを解
析する解析工程と、前記解析工程における解析結果に従
って、前記第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか
一方のみに通電して記録を行うよう前記記録ヘッドを制
御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方
法を備える。
【0012】
【発明の実施の形態】以上の構成により本発明は、各ノ
ズル内に少なくとも第1、及び、第2のヒータを備え、
そのノズルからインクを記録媒体に吐出して記録を行う
記録ヘッドを用いてプリント出力を行うとき、外部装置
から記録データを入力し、その入力された特殊な記録デ
ータが含まれるかどうかを解析し、その解析結果に従っ
て、第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか一方の
みに通電して記録を行うよう記録ヘッドを制御するよう
動作する。
【0013】ここでいう、特殊な記録データとは、縮小
文字、上付き文字、下付き文字を表現する記録データを
含んでいる。
【0014】また、上記の記録ヘッドは、複数の解像度
で記録をすることが可能であるなら、入力された記録デ
ータ内に設定された指示や、その記録ヘッドの記録解像
度を指示する指示手段による指示に従って、記録解像度
を選択して記録するよう制御するようにしても良い。
【0015】このとき、その記録解像度の選択結果に従
って、第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか一方
のみに通電して記録を行うよう記録ヘッドを制御する。
好適には、その記録解像度の選択において、相対的に高
い記録解像度が選択されたとき、第1及び第2のヒータ
の何れか一方のみに通電して記録を行うよう記録ヘッド
が制御される。
【0016】さらに、入力記録データが、少なくとも、
シアンデータ、マゼンタデータ、イエロデータの色成分
データを含むカラー記録データであるなら、記録ヘッド
が記録媒体上の同じ位置に色成分データに対応する単一
色のインクを吐出して記録を行う場合には、第1及び第
2のヒータに通電して記録を行うよう制御する一方、記
録ヘッドが記録媒体上の同じ位置に色成分データに対応
する複数の色のインクを吐出して記録を行う場合には、
第1或は第2のヒータに通電して記録を行うよう制御す
る。
【0017】このようなカラー記録を行う記録ヘッド
は、シアン色のインクを吐出する第1のヘッドと、マゼ
ンタ色のインクを吐出する第2のヘッドと、イエロ色の
インクを吐出する第3のヘッドと、ブラック色のインク
を吐出する第4のヘッドとを含んでいる。
【0018】そして、上記説明した記録ヘッドは、イン
クを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであ
るか、或は、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発
生するための熱エネルギー変換体を備えている。
【0019】以下添付図面を参照して本発明の好適な実
施の形態について詳細を説明する。
【0020】図1は本発明の代表的な実施形態であるイ
ンクジェット方式に従って記録を行うカラープリンタの
機構概略を示す図である。図1において、101はブラ
ック(BK)インク、シアン(C)インク、マゼンタ
(M)インク、イエロ(Y)インク各々を吐出して記録
を行う4つの記録ヘッドが一体的に実装されている記録
ヘッドユニット、404〜407は各々、BKインク、
Cインク、Mインク、Yインクを貯溜するインクタン
ク、403は記録ヘッドユニット101とインクタンク
404〜407を搭載するキャリッジである。
【0021】また、401はキャリッジ403の位置を
検出するリニアエンコーダのスケール部、402はリニ
アエンコーダの検出部、408、409は各々、キャリ
ッジ403を保持するキャリッジガイド軸、410はキ
ャリッジ403をキャリッジガイド軸408、409に
沿って往復走査させるキャリッジベルト、411はキャ
リッジベルト410を介してキャリッジ403を往復走
査させる駆動源であるキャリッジモータ、412は記録
ヘッドユニット101に後述する制御回路により生成さ
れた記録データを転送したり、記録ヘッドの制御信号を
送るフレキシブルプリント板(以下、FPCと記す)、
414は記録媒体となる記録用紙、413は記録ヘッド
ユニット101の走査方向とは垂直方向(矢印aの方
向)に記録用紙414を搬送する搬送ローラである。
【0022】図2は、図1に示したカラープリンタの制
御回路の構成を示すブロック図である。
【0023】この制御回路によって、MPU100がR
OM102に格納されている制御プログラムや処理プロ
グラムをRAM103に設けられた作業領域を用いて実
行することにより、以下のようなデータ処理と記録制御
を行う。
【0024】即ち、このカラープリンタがホストコンピ
ュータ(HOST)200よりカラープリント出力の為
のプリントデータや制御コードをインタフェース部(I
/F)104で受信し、これをRAM103に設けられ
た受信バッファに格納する。次に、MPU100はこの
プリントデータを、CG(キャラクタジェネレータ)R
OM105を参照してドットパターンに変換し、プリン
ト出力の為のイメージ情報として、RAM103に設け
られたイメージバッファエリアに格納する。
【0025】さらに、このイメージ情報は、ゲートアレ
ー(GA)106を介して記録ヘッドユニット101へ
転送する。
【0026】ゲートアレー(GA)106には、データ
入出力のためのI/O制御回路、マルチパス記録のため
のマスク回路、記録ヘッドユニット101へデータ転送
を行うデータ転送回路、記録ヘッドユニット101の動
作を制御する制御回路等の回路を内蔵している。また、
ゲートアレー(GA)106は、ドライバ(DRV)1
07を介してキャリッジ403を駆動するキャリッジモ
ータ411の動作を制御し、さらに、ドライバ(DR
V)108を介して記録用紙を搬送する搬送モータ
(M)109の動作を制御する。
【0027】また、キャリッジモータ(M)411によ
ってキャリッジ403が移動するとき、リニアエンコー
ダからのキャリッジ位置情報が読み取り回路(不図示)
を介して読み取られて、その情報がゲートアレー(G
A)106を介してMPU100に送られる。MPU1
00は、この位置情報に基づいて、各ドットのプリント
位置を特定し、記録ヘッドユニット101を駆動して記
録動作を実行する。
【0028】なお、図2において、DB、ABは夫々、
MPU100と構成要素とを接続するデータバス、アド
レスバスである。また、110はこのカラープリンタに
設けられた操作パネル(OP)、記録ヘッドユニット1
01に示されたY、M、C、BKは夫々、Yインク、M
インク、Cインク、BKインクを吐出して記録を行う記
録ヘッド、H−CNTは論理回路を示す。
【0029】なお、このカラープリンタに備えられた記
録ヘッドユニット101は複数の解像度(例えば、36
0dpi、720dpi)で記録をすることが可能であ
り、その解像度の選択は、ホスト200から送られてく
る指示やプリンタの操作パネル(OP)110からの指
示入力によって行われる。
【0030】図3は、記録ヘッドユニット101に設け
られたインクを吐出するノズルの構成を示す図である。
なお、この実施形態では、図1〜図2に示したように、
4色のインクを吐出する4つの記録ヘッドを内蔵する記
録ヘッドユニット101を用いるが、ここでは説明を簡
単にするため、2色のインクを吐出する各16個のノズ
ルを備えた2つの記録ヘッドのノズル構成を示してい
る。後述するが、夫々のノズルにはインクを加熱するた
めに2つずつのヒータが備えられている。従って、各記
録ヘッドには32個のヒータが実装される。
【0031】図3において、501は第1の記録ヘッ
ド、502は第2の記録ヘッドであり、双方とも記録ヘ
ッドの走査方向即ちキャリッジ403の移動方向に関し
て、ノズルの配列方向が垂直よりやや傾いた状態で実装
され、2つの記録ヘッドのノズル列は、mドット分の間
隔が開けられている。また、N501は、第1のヘッド
501の1つのノズル口を示すもので、これと同様のも
のが第1のヘッド501には16個装着されている。ヘ
ッド502についても同様であり、これらのノズルから
記録位置に対応してインク液滴が吐出される。
【0032】図4は、図3に示した第1のヘッド501
内部の論理回路の構成を示すブロック図である。なお、
第1のヘッド501と第2のヘッド502の論理回路の
構成は共通である。
【0033】図4において、601は第1のヘッド50
1内部の論理回路構成全体、206a、206bはノズ
ルからインク液滴を吐出させる為のヒータ、202、2
02’はGA106からのデータクロック信号(IDC
LK)に同期して入力された記録データ信号IDATA
1、IDATA2を夫々取り込み、シリアル/パラレル
変換を行う16ビットのシフトレジスタ、203、20
3’は16ビットシフトレジスタ202、202’各々
からの出力をGA106からのラッチクロック信号(L
TCLK)の立ち上がりに周期して取り込む16ビット
ラッチである。ここで、隣接する2つのヒータ(例え
ば、ヒータ206a、ヒータ206b)が1つのノズル
(例えば、ノズルN501)内に実装される。
【0034】また、204は、16ビットラッチ20
3、203’各々から出力されているデータ信号と、ヒ
ータ206a、206bを駆動する為のGA106から
出力されたヒートイネーブル信号(HENB1、HEN
B2)と、第1のヘッド501各々のノズル列を4分割
して駆動するためにGA106から出力されたブロック
イネーブル信号であるBLKENB1、BLKENB
2、BLKENB3、BLKENB4の1つとの論理積
を演算するANDゲート、205はヒータ206a、2
06bを駆動するトランジスタである。
【0035】なお、図4に示されているように、ヒータ
206aに対応するANDゲート204へは、ヒートイ
ネーブル信号(HENB1)、ラッチ203からの出力
信号が入力され、ヒータ206bに対応するANDゲー
ト204へはヒートイネーブル信号(HENB2)、ラ
ッチ203’からの出力信号が入力されている。
【0036】このように、図4に示されている計32個
のヒータ(HT1-1,HT1-1',HT1-2,HT1-2',……,HT4-4,HT4
-4')において、各ヒータを区別する記号の最後にダッ
シュ(’)が付されていないヒータにはヒートイネーブ
ル信号(HENB1)、ラッチ203からの出力信号が
入力され、一方、そのダッシュが付されているヒータに
はヒートイネーブル信号(HENB2)、ラッチ20
3’からの出力信号が入力される。
【0037】また、記録データ信号IDATA1は、3
2個のヒータ(HT1-1,HT1-1',HT1-2,HT1-2',……,HT4-
4,HT4-4')の内、ダッシュが付されていないヒータを駆
動するように供給され、一方、IDATA2は、そのダ
ッシュが付されているヒータを駆動するように供給され
ている。
【0038】そして、計32個のヒータにおいて、互い
に隣接する、同じ記号が付され、その記号の最後にダッ
シュの付されたヒータと、そうでないヒータとが2つず
つとなり、1つのペアを構成し、各々のペアが1つのノ
ズル内に実装される。
【0039】図5は、ヒータ206a、206bが実装
されたノズルの様子を示す模式図である。
【0040】図5(a)は2つのヒータによるインクの
吐出特性が同一若しくはほぼ同一の場合を示し、図5
(b)は、各々のヒータによるインクの吐出特性が異な
った場合を示したものである。このようなインク吐出特
性は、ヒータ面積や抵抗等電気的特性を同一にしたり異
なったものにすることにより達成される。
【0041】また、当然のことであるが、ヒータ206
a、206bのいずれか一方を駆動した場合と、両者を
同時に駆動した場合とを比較すると、たとえ駆動時間は
同じであっても、その結果形成される吐出液滴の大きさ
は、前者の場合が小さく、後者の場合が大きくなる。ま
た、両方のヒータを同じ時間駆動しても、その駆動タイ
ミングが異なれば、やはり形成インク液滴のサイズは異
なる。
【0042】図6は、図3〜図5で説明した記録ヘッド
の各信号のタイミングを説明するタイムチャートであ
る。図6(a)は第1のヘッド501の制御タイミング
を、図6(b)は第2のヘッド502の制御タイミング
を示している。図6(a)と図6(b)から明らかなよ
うに2つの記録ヘッド共に同様のタイミングで動作す
る。
【0043】以下、図6(a)に従って、第1のヘッド
501の動作について説明する。
【0044】まず、リニアエンコーダ402により検出
されたキャリッジ403の位置に基づいて生成されたE
NCLK信号の立ち上がりに同期して、LTCLK信号
により16ビットシフトレジスタ202、202’の出
力データが16ビットラッチ203、203’に保持さ
れる。その後、次の記録データ(IDATA1(D1,D2,
…,D16)、IDATA2(D1,D2,…,D16))がデータク
ロック信号(IDCLK)に同期して16ビットシフト
レジスタ202、202’に入力される。また、同時
に、全32個のヒータを8個ずつ4ブロックに分けて選
択するBLKENB1信号、BLKENB2信号、BL
KENB3信号、BLKENB4信号及びヒータ206
a、206bを駆動する時間を制御するHENB1、H
ENB2が両者同時に又は片方ずつタイミングをずらし
て(このずらし方は不図示)出力される。このタイミン
グをずらす制御は、記録ヘッドの内のインクの挙動に応
じて、必要となる場合がある。
【0045】このようなタイミング制御により、32個
のヒータの内、最初にHT-1,HT-1',HT1-2,HT1-2',HT1-3,
HT1-3',HT1-4,HT1-4'の8つのヒータが、その次にHT2-
1,HT2-1',HT2-2,HT2-2',HT2-3,HT2-3',HT2-4,HT2-4'の
8つのヒータが、さらに続いてHT3-1,HT3-1',HT3-2,HT3
-2',HT3-3,HT3-3',HT3-4.HT3-4'の8つのヒータが、最
後にHT4-1,HT4-1',HT4-2,HT4-2',HT4-3,HT4-3',HT4-4,H
T4-4'の8つのヒータというように、各ブロック順に各
々のブロックに属する各ペアのヒータが、両者同時又は
片方ずつ駆動される。
【0046】次に、図7に示すフローチャートを参照し
て、縮小文字、上付き文字(スーパスクリプト)、下付
き文字(サブスクリプト)をプリントするか、或は、高
解像度でプリント出力を行う場合の記録制御について説
明する。
【0047】まず、カラープリンタに電源が投入される
と、処理はステップS701において、RAM103に
設けられた作業領域、受信バッファ、イメージバッファ
エリア等のクリア、及び、記録モードの設定等の初期化
が行われ、又、GA106を介してキャリッジモータ4
11、搬送モータ109、操作パネル(OP)110、
記録ヘッド等の初期化が行われ、さらに、ホストコンピ
ュータ(HOST)200とのインタフェース(I/
F)部104の初期化が行なわれる。
【0048】次に、ステップS702ではこのカラープ
リンタをホストコンピュータ(HOST)200からの
データを受信できる状態(ON Line状態)にする
とともに、操作部(OP)110から指示入力等が受け
付けられる状態とする。そして、ステップS703では
ホストコンピュータ(HOST)200からのデータを
待ち受ける状態とする。
【0049】さて、ステップS703において、データ
が受信されると、処理はステップS704に進み、受信
した記録制御コマンド、プリントデータ等の解析を行な
い、さらにステップS705でそのプリントデータを、
イメージデータに展開する。
【0050】次に処理はステップS706において、操
作パネル(OP)110からの指示入力、イメージデー
タの展開結果、受信データの解析結果において、特定の
記録領域に縮小文字、上付き文字(スーパスクリプ
ト)、下付き文字(サブスクリプト)の記録が存在した
り、高解像度記録を行うかどうかを調べる。ここで、こ
のような記録が存在する場合には処理はステップS70
7に進み、このような記録が存在しない場合には処理は
ステップS708に進む。例えば、RAM103上に展
開されたイメージデータの中で、記録ヘッドの1走査に
よって記録される領域(1ライン)中の一部(斜線部8
01)に縮小文字、上付き文字(スーパスクリプト)、
下付き文字(サブスクリプト)、高解像度記録がある場
合、処理はステップS707に進み、図8に示す様に、
RAM103のイメージバッファエリア内のそのライン
のデータを格納している領域にフラグ(FLG)に
“1”をセットし、そのような記録が無い場合には処理
はステップS708に進み、フラグ(FLG)に“0”
をセットする。
【0051】その後、処理はS709において、キャリ
ッジモータ411を駆動してキャリッジ403を移動さ
せ、続くステップS710ではリニアエンコーダ402
からの出力信号に基づいて記録開始位置を特定し、記録
を開始する。
【0052】さて、ステップS710での記録におい
て、フラグ(FLG)にセットされた値に基づき、フラ
グの値が“0”であれば、ヒートイネーブル信号のHE
NB1とHENB2の両方を駆動し、一方、フラグの値
が“1”であればヒートイネーブル信号のHENB1或
はHENB2をゲートアレー(GA)106から出力し
て駆動する。従って、縮小文字、スーパスクリプト、サ
ブスクリプトの記録、高解像度記録の場合、即ち、FL
G=1であれば、各ペアのヒータ、例えば、ヒータ20
6a、206bのいずれかが駆動される。これにより、
そのペアのヒータを両方共同時に駆動する場合よりも吐
出エネルギーは小さく、その結果形成されるインク液滴
は小さなものとなるように吐出制御がなされる。
【0053】従って、各ペアのヒータ(例えば、ヒータ
206a、206b)を両方駆動するか片方駆動するか
は、ヒートイネーブル(HENB1、HENB2)によ
って制御される。
【0054】以上のような制御によってキャリッジ1走
査分の記録がなされると、処理はステップS711に進
み、その記録幅分だけ記録用紙を搬送する。その後、処
理はステップS703に戻り、次の記録に備える。
【0055】従って以上説明した実施形態に従えば、操
作パネル(OP)110からの指示入力、イメージデー
タの展開結果、受信データの解析結果に基づいて、キャ
リッジ1走査分の記録領域に縮小文字、上付き文字(ス
ーパスクリプト)、下付き文字(サブスクリプト)の記
録が存在したり、高解像度記録を行うかどうかを調べ、
その結果、各ペアのヒータの駆動を制御し、吐出インク
のサイズを制御することができる。これによって、縮小
文字、上付き文字(スーパスクリプト)、下付き文字
(サブスクリプト)の記録が存在したり、高解像度記録
時には、小さなサイズのインク液滴が吐出され、高品位
な記録がなされる。
【0056】なお、高解像度(例えば、720dpi)
の記録における記録タイミングは、エンコーダの出力パ
ルス周期を解像度360dpiの記録に合わせた時の1
/2のタイミング、例えば1周期のパルスのハイ
(“1”)の部分の時間とロー(“0”)の部分の時間
とが夫々、約50%であったなら、その“1”の部分の
立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを記録タイミング
のトリガとする。その他の制御信号、例えば、転送クロ
ック(IDCLK)やブロックイネーブル(BLKEN
B1〜4)、ヒートイネーブル(HEND1〜2)など
もこのタイミングトリガの周期を考慮して決められてい
る。なお、記録解像度720dpiに合わせたエンコー
ダパルスを利用して記録タイミングを決定しても良い。
この場合、360dpiの解像度での記録は逆にそのエ
ンコーダパルスの2周期に1回の記録となることは言う
までもない。さらに、記録解像度360dpi、720
dpi各々に合わせたのエンコーダを装備して両者のパ
ルスを利用してもよい。
【0057】
【他の実施形態】前述の実施形態では縮小文字、上付き
文字(スーパスクリプト)、下付き文字(サブスクリプ
ト)の記録が存在したり、高解像度記録時にはインク液
滴のサイズを変え、最適なドット径で記録を行うよう制
御したが、ここでは、前述の実施形態で用いたカラープ
リンタを共通装置として用い、混色記録の時と単色記録
の時とでインク液滴を変化させて記録を行う場合につい
て、図9に示す構成の論理回路と、図10に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0058】なお、図10のフローチャートにおいて、
既に図7のフローチャートで説明したのと同じ処理ステ
ップについては同じステップ参照番号を付し、説明を省
略する。以下、この実施形態に特徴的な処理ステップに
ついてのみ説明する。
【0059】処理はステップS709において、キャリ
ッジ403を駆動し、リニアエンコーダ402からの出
力信号に基づいて、ステップS101で記録データを記
録ヘッドに転送して、記録動作を実行する。
【0060】さて、記録されるドットは、ゲートアレー
(GA)106から転送されるIDATA1,IDAT
A2に基づくことは前述の通りであるが、ゲートアレー
(GA)106には記録ヘッドユニット101への出力
部に、図9に示すような構成の論理回路が設けられてい
る。この回路は、MPU100の制御によってイメージ
バッファエリアから転送されたシアンデータ(CD)、
マゼンタデータ(MD)、イエロデータ(YD)からI
DATA1とIDATA2とを生成する。この回路構成
によれば、IDATA1はRAM103のイメージバッ
ファエリアにイメージ展開されたデータそのままが出力
されるが、IDATA2は、シアン、マゼンタ、イエロ
の内、いずれか2つが混色の時には出力がイネーブル信
号(ENBR)に従って制御される。
【0061】即ち、この実施形態では、単色記録の場
合、イネーブル信号(ENBR)を“0”とする。この
とき、シアンデータ(CD)、マゼンタデータ(M
D)、イエロデータ(YD)の値に係わらず、NAND
ゲート901、902、903の出力は“1”となる。
その結果、ANDゲート904、905、906の出力
は夫々、IDATA1と同じ値となる。一方、混色記録
の場合、イネーブル信号(ENBR)を“1”とし、シ
アンデータ(CM)、マゼンタデータ(MD)、イエロ
データ(YD)のいずれか2つが混色となる場合、ID
ATA2は出力されない。(これは各ペアのヒータの
内、1つが加熱されないことを意味する。)また、シア
ンデータ(CM)、マゼンタデータ(MD)、イエロデ
ータ(YD)の混色が発生しない場合、IDATA2は
IDATA1と同じ値となる。
【0062】この点について、RAM103にイメージ
データが展開された後、混色記録として記録用紙上の同
じ位置に、例えば、シアン(C)と、マゼンタ(M)或
はイエロ(Y)を吐出する場合を一例として考える。そ
のドットデータは、シアンデータ(CD)に対してマゼ
ンタデータ(MD)或はイエロデータ(YD)が存在す
る。このような時、マゼンタデータ(MD)とイエロデ
ータ(YD)の論理和がORゲート907で演算され
る。この場合、その演算結果は“1”となる。そして、
その演算結果(“1”)とイネーブル信号(ENBR)
とのNANDがNANDゲート901において求められ
る。ここで、イネーブル信号(ENBR)が“1”の場
合には、NANDゲート901の出力は“0”となる。
これによって、混色記録時にはIDATA2出力は
“0”となる。
【0063】また、マゼンタ(M)と、シアン(C)或
はイエロ(Y)を吐出する場合、イエロ(Y)と、シア
ン(C)或はマゼンタ(M)を吐出する場合も同様であ
る。なお、図9において、908、909はORゲート
である。
【0064】このように図9を参照して説明した様に、
シアンデータ(CD)、マゼンタデータ(MD)、イエ
ロデータ(YD)に基づく混色記録時にはIDATA2
が出力されなくなる様、イネーブル信号(ENBR)を
“1”とする。さて、記録データは、図6のタイムチャ
ートに記載されているデータクロック信号(IDCL
K)に同期して転送される。ここで、シアンデータ(C
D)、マゼンタデータ(MD)、イエロデータ(YD)
は記録データ(IDATA1)としてそのまま、16ビ
ットのシフトレジスタ202、16ビットのラッチ20
3へ転送される。
【0065】さて、混色記録時にはイネーブル信号(E
NBR)が“1”となり、IDATA2の出力は“0”
となり、“0”の値をもつシアンデータ(CD)、マゼ
ンタデータ(MD)、イエロデータ(YD)がIDAT
A2として、16ビットシフトレジスタ202’,16
ビットラッチ203’ヘ転送される。従って、16ビッ
トラッチ203’からのデータ出力が“0”となり、ヒ
ートイネーブル信号(HENB2)が入力されるAND
ゲート204へは記録データとして“0”が入力され、
ヒートイネーブル信号(HENB2)が駆動されてもヒ
ータ206bは駆動されない。
【0066】一方、単色記録時の場合は、既に説明した
ようにIDATA2にはIDATA1と同じデータが出
力されるので、ヒータ206a、206bが両方共の駆
動される。この結果、単色記録の場合にはインクの吐出
エネルギは大きくなり、大きなサイズのインク液滴が形
成される。
【0067】そして、ステップS101でキャリッジ1
走査分の記録動作が終了すると、処理はステップS71
1に進み、前述の実施形態と同様の処理を実行する。
【0068】従って以上説明した実施形態に従えば、混
色記録の場合は、結局ヒータ205aのみが駆動され
て、吐出エネルギーが小さい、小さなサイズのインク液
滴が吐出され、ドット径の大き過ぎず、にじみやインク
の乾きの速い記録を達成することができる。このような
記録制御によって、単色記録の場合と混色記録の場合と
で吐出インク量を変化させた記録を実行することが可能
となる。
【0069】なお、ここでは、前述の実施形態と異な
り、ヒートイネーブル(HENB1、HENB2)での
制御は行わず、記録データによって記録制御をしている
ので、HENB1、HENB2は記録タイミング毎に駆
動される。
【0070】
【さらに別の実施形態】ここでは、縮小文字、上付き文
字(スーパスクリプト)、下付き文字(サブスクリプ
ト)の記録が存在したり、高解像度記録を行うときで、
かつ、混色記録を行う場合のみ、小さなサイズのインク
液滴が形成されるように制御する例について、図11に
示すフローチャートを参照して説明する。なお、図11
のフローチャートにおいて、既に図7のフローチャート
で説明したのと同じ処理ステップについては同じステッ
プ参照番号を付し、説明を省略する。以下、この実施形
態に特徴的な処理ステップについてのみ説明する。
【0071】ステップS701〜S705の処理後、ス
テップS706で、前述の実施形態と同様に特定の記録
領域に縮小文字、上付き文字(スーパスクリプト)、下
付き文字(サブスクリプト)の記録が存在したり、高解
像度記録を行うかどうかを調べる。ここで、このような
記録が存在する場合には処理はステップS112に進
み、イネーブル信号(ENBR)の値を“1”にセット
し、このような記録を行なわない場合には処理はステッ
プS113に進み、イネーブル信号(ENBR)の値を
“0”にセットする。そして、ステップS112或はS
113の処理後、処理はステップS709に進む。
【0072】このような制御によって、縮小文字、上付
き文字(スーパスクリプト)、下付き文字(サブスクリ
プト)の記録、或は高解像度記録を行う際には、シアン
データ(CD)、マゼンタデータ(MD)、イエロデー
タ(YD)の内の2つが同じドット位置に記録され、混
色記録が行われる場合、ENBR=1となって、IDA
TA2のデータが出力されないので、各ペアのヒータの
一方のみ、(例えば、ヒータ206a)が駆動されるこ
とになる。これによって、形成されるインク液滴はサイ
ズの小さなものとなる。一方、縮小文字、上付き文字
(スーパスクリプト)、下付き文字(サブスクリプト)
の記録、或は高解像度記録を行わない場合には、ENB
R=0となって、混色記録の場合にもシアンデータ(C
D)、マゼンタデータ(MD)、イエロデータ(YD)
がIDATA1と同様にIDATA2からも出力され、
隣接するヒータのペア(例えば、ヒータ206a、20
6b)の両者が駆動され、形成されるインク液滴のサイ
ズも比較的大きなものとなる。
【0073】以上のようにして、ステップS112、S
113でイネーブル信号(ENBR)に値がセットされ
ると、次のステップS709ではキャリッジ403が駆
動され、リニアエンコーダからのパルスデータによって
記録開始位置が定められる。
【0074】そして、ステップS114では記録ヘッド
に記録データの転送が行われ、記録ヘッド1走査分に相
当する範囲の記録が実行される。以下、前述の実施形態
と同様に、ステップS711の処理が実行される。
【0075】従って以上説明した実施形態に従えば、縮
小文字、上付き文字(スーパスクリプト)、下付き文字
(サブスクリプト)の記録、或は高解像度記録を行う際
に混色記録を行うならインク液滴のサイズを変化(小さ
く)させることができる。これによって、より高品位な
画像記録を行うことができる。
【0076】なお、以上の説明においては、シアン、マ
ゼンタ、イエロの内の2色の混色について説明したが本
発明はこれによって限定されるものではない。例えば、
黒インクとカラーインクとがインク特性上、相性が良く
ない時、カラーインクとブラックインクによる記録の境
界等に発生しやすいにじみを防止する場合などで、シア
ン、マゼンタ、イエロの3つのインクを混合し、疑似的
なブラックインクによる記録を行う場合にも適用でき
る。
【0077】またインクの特性上、ブラック(BK)イ
ンクと、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、
イエロ(Y)インクのいずれか1つ又は複数のインクを
混合して混合記録を行う場合には、図12に示すような
構成の論理回路を用いて、IDATA2のデータを生成
しても良い。即ち、ORゲート1201にシアンデータ
(CD)、マゼンタデータ(MD)、イエロデータ(Y
D)を入力して論理和を求め、次に、その演算結果とイ
ネーブル信号(ENBR)とのNANDをNANDゲー
ト1202で演算する。そして、その演算結果とブラッ
クデータ(BKD)との論理積をANDゲート1203
で演算し、その結果をIDATA2として出力する。
【0078】さらに、使用する記録用紙によって、上述
のインク吐出量の制御を行うようにしても良い。加え
て、操作部(OP)110からの入力指示やホスト20
0からのコマンドによる設定で、使用記録用紙に従う制
御を実行すれば、その用紙毎に高品位の記録画像を得る
こともできる。
【0079】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0080】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0081】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0082】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0083】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0084】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0085】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0086】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0087】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0088】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0089】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明に従えば、各
ノズル内に少なくとも第1、及び、第2のヒータを備
え、そのノズルからインクを記録媒体に吐出して記録を
行う記録ヘッドを用いてプリント出力を行うとき、外部
装置から記録データを入力し、その入力された特殊な記
録データが含まれるかどうかを解析し、その解析結果に
従って、第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか一
方のみに通電して記録を行うよう記録ヘッドを制御する
ので、特殊な記録データ、例えば、縮小文字、上付き文
字、下付き文字等の記録の際には、第1のヒータだけに
通電してインク吐出量を変化させ、文字のつぶれや、に
じみを防止し、高品位な記録画像を得ることができると
いう効果がある。
【0091】さらに、このようなインク吐出量を変化さ
せる制御は、カラープリント出力における単色記録と混
色記録の場合や、高解像度記録と低解像度記録の場合な
どにも適用でき、最適な濃度の画像や鮮明な画像を記録
することができるという効果もある。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従って記録を行うカラープリンタの機構概略を
示す図である。
【図2】図1に示したカラープリンタの制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図3】記録ヘッドユニット101に設けられたインク
を吐出するノズルの構成を示す図である。
【図4】図3に示した第1及び第2のヘッド501、5
02内部の論理回路の構成を示すブロック図である。
【図5】ヒータ206a、206bが実装されたノズル
の様子を示す模式図である。
【図6】図3〜図5で説明した記録ヘッドの各信号のタ
イミングを説明するタイムチャートである。
【図7】縮小文字、上付き文字、下付き文字をプリント
するか、或は、高解像度でプリント出力を行う場合の記
録制御を示すフローチャートである。
【図8】イメージバッファエリアのデータ格納領域にお
けるフラグ(FLG)の設定状態を示す図である。
【図9】IDATA1とIDATA2を生成する論理回
路の構成を示す図である。
【図10】単色記録と混色記録を行う場合の記録制御を
示すフローチャートである。
【図11】縮小文字、上付き文字、下付き文字のプリン
ト出力、或は、高解像度でプリント出力を行う場合で、
かつ、混色記録を行う場合の記録制御を示すフローチャ
ートである。
【図12】ブラックインクと他のカラーインクを混合し
て記録を行う場合のIDATA2を生成する論理回路の
構成を示す図である。
【符号の説明】
100 MPU 101 記録ヘッドユニット 102 ROM 103 RAM 104 インタフェース部(I/F) 105 CG(キャラクタジェネレータ)ROM 106 ゲートアレー(GA) 107、108 ドライバ(DRV) 109 搬送モータ(M) 200 ホストコンピュータ(HOST) 401 リニアエンコーダのスケール部 402 リニアエンコーダの検出部 403 キャリッジ 404 BKインク用インクタンク 405 Cインク用インクタンク 406 Mインク用インクタンク 407 Yインク用インクタンク 408、409 キャリッジガイド軸 410 キャリッジベルト 411 キャリッジモータ 412 フレキシブルプリント板 413 搬送ローラ 414 記録用紙

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各ノズル内に少なくとも第1、及び、第
    2のヒータを備え、前記ノズルからインクを記録媒体に
    吐出して記録を行う記録ヘッドを備えたプリンタであっ
    て、 外部装置から記録データを入力する入力手段と、 前記入力手段によって入力された特殊な記録データが含
    まれるかどうかを解析する解析手段と、 前記解析手段による解析結果に従って、前記第1及び第
    2のヒータの両方、或は、何れか一方のみに通電して記
    録を行うよう前記記録ヘッドを制御する制御手段とを有
    することを特徴とするプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記特殊な記録データとは、縮小文字、
    上付き文字、下付き文字を表現する記録データを含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、複数の解像度で記録
    をすることが可能であることを特徴とする請求項1に記
    載のプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの記録解像度を指示する
    指示手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記
    載のプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記入力手段によって
    入力された記録データ内に設定された指示、或は、前記
    指示手段による指示に従って、記録解像度を選択して記
    録するよう制御することを特徴とする請求項4に記載の
    プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記記録解像度の選択結果に従って、前
    記制御手段は、前記第1及び第2のヒータの両方、或
    は、何れか一方のみに通電して記録を行うよう前記記録
    ヘッドを制御することを特徴とする請求項5に記載のプ
    リンタ。
  7. 【請求項7】 前記記録解像度の選択により相対的に高
    い記録解像度が選択されたとき、前記第1及び第2のヒ
    ータの何れか一方のみに通電して記録を行うよう前記記
    録ヘッドが制御されることを特徴とする請求項6に記載
    のプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記入力手段によって入力される記録デ
    ータは、カラー記録データであり、 前記カラー記録データには少なくとも、シアンデータ、
    マゼンタデータ、イエロデータの色成分データが含まれ
    ることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、さらに前記記録ヘッド
    が前記記録媒体上の同じ位置に前記色成分データに対応
    する単一色のインクを吐出して記録を行う場合には、前
    記第1及び第2のヒータに通電し、一方、 前記記録ヘッドが前記記録媒体上の同じ位置に前記色成
    分データに対応する複数の色のインクを吐出して記録を
    行う場合には、前記第1或は第2のヒータに通電して記
    録を行うよう制御することを特徴とする請求項8に記載
    のプリンタ。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、 シアン色のインクを吐出する第1のヘッドと、 マゼンタ色のインクを吐出する第2のヘッドと、 イエロ色のインクを吐出する第3のヘッドと、 ブラック色のインクを吐出する第4のヘッドとを含むこ
    とを特徴とする請求項8に記載のプリンタ。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項1に記載のプリンタ。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項1に記載のプリ
    ンタ。
  13. 【請求項13】 各ノズル内に少なくとも第1、及び、
    第2のヒータを備え、前記ノズルからインクを記録媒体
    に吐出して記録を行う記録ヘッドを用いて記録を行う記
    録制御方法であって、 外部装置から記録データを入力する入力工程と、 前記入力工程において入力された特殊な記録データが含
    まれるかどうかを解析する解析工程と、 前記解析工程における解析結果に従って、前記第1及び
    第2のヒータの両方、或は、何れか一方のみに通電して
    記録を行うよう前記記録ヘッドを制御する制御工程とを
    有することを特徴とする記録制御方法。
  14. 【請求項14】 前記記録ヘッドが、前記外部からの指
    示に従い複数の記録解像度の内の1つを選択して記録を
    することが可能である場合、 前記記録解像度の選択結果に従って、前記制御工程は、
    前記第1及び第2のヒータの両方、或は、何れか一方の
    みに通電して記録を行うよう前記記録ヘッドを制御する
    ことを特徴とする請求項13に記載の記録制御方法。
  15. 【請求項15】 前記入力工程において入力される記録
    データは、カラー記録データであり、前記記録ヘッドが
    前記カラー記録データの各色成分に対応して複数の色の
    インクを吐出してカラー記録が可能である場合、 前記制御工程は、さらに前記記録ヘッドが前記記録媒体
    上の同じ位置に前記色成分データに対応する単一色のイ
    ンクを吐出して記録を行う場合には、前記第1及び第2
    のヒータに通電し、一方、 前記記録ヘッドが前記記録媒体上の同じ位置に前記色成
    分データに対応する複数の色のインクを吐出して記録を
    行う場合には、前記第1或は第2のヒータに通電して記
    録を行うよう制御することを特徴とする請求項13に記
    載の記録制御方法。
JP16463196A 1996-06-25 1996-06-25 プリンタ及び記録制御方法 Withdrawn JPH106534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16463196A JPH106534A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 プリンタ及び記録制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16463196A JPH106534A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 プリンタ及び記録制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH106534A true JPH106534A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15796880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16463196A Withdrawn JPH106534A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 プリンタ及び記録制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH106534A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225004A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Brother Ind Ltd 記録ヘッドの駆動装置及び記録装置
JP2011235521A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Canon Inc インクジェット記録ヘッド

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225004A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Brother Ind Ltd 記録ヘッドの駆動装置及び記録装置
JP4556440B2 (ja) * 2004-02-12 2010-10-06 ブラザー工業株式会社 記録ヘッドの駆動装置及び記録装置
US8922852B2 (en) 2004-02-12 2014-12-30 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Device for driving recording head and recording apparatus
JP2011235521A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Canon Inc インクジェット記録ヘッド
US9186897B2 (en) 2010-05-10 2015-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Recording head

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4863482B2 (ja) 記録装置及びその制御方法、記録ヘッドの制御回路及び記録ヘッドの駆動方法
US20020186273A1 (en) Image printing apparatus, control method therefor, storage medium and program
JPH1044415A (ja) 記録ヘッド、ヘッドカートリッジ及びその記録ヘッドを用いた記録装置
JP2000127459A (ja) 記録装置および記録方法
JPH0825693A (ja) 印刷方法及び装置
JP3299840B2 (ja) インクジェット記録方法、記録装置および情報処理システム
JPH11179915A (ja) プリントヘッド、プリント装置およびプリント方法
JPH106534A (ja) プリンタ及び記録制御方法
JPH09187969A (ja) 記録装置
JP4402911B2 (ja) インクジェット記録装置及び方法
EP1116587B1 (en) Printing apparatus and printing method
JP4392911B2 (ja) 記録装置および選択装置
JP3420455B2 (ja) 記録装置及び記録制御方法
JP4174264B2 (ja) 記録装置及びその制御方法
JP3517570B2 (ja) 記録装置及び記録制御方法
JP3159897B2 (ja) 記録装置及び記録方法
JP3159876B2 (ja) 記録装置及び記録方法
JPH10278346A (ja) インクジェット記録システム
JPH10250054A (ja) 記録装置
JP2004106487A (ja) インクジェット記録装置及びその制御方法
JP2000015874A (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP2001212991A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2009125943A (ja) 液体吐出用ヘッド及びその制御方法、及び記録装置
JP2003305835A (ja) 記録装置及び記録制御方法
JPH08112945A (ja) 記録装置、情報処理システム、および記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030902