JP3159876B2 - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

記録装置及び記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録装置及び記録方法
関し、特に、インクジェット方式に従って記録を行なう
記録装置及び記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット方式に従う記録装
置において、記録ヘッドからのインク吐出に対する駆動
データの数をカウントすることは、記録ヘッドの吐出口
の目づまりを防止したり、記録ヘッド内に発生する泡を
除去するために行う吸引回復の時期を決定するためや、
記録ヘッド内の昇温対策による制御のためや、記録ヘッ
ドにインクを供給するインクタンクのインク残量検出の
ために必須の技術となっている。例えば、米国特許番号
第4791435号や米国特許番号第4910528号
では、記録ヘッドの吐出に対する駆動データの数をカウ
ントし、温度制御や、吐出制御を行う技術を開示してい
る。また、特公平5−19467号に示されるように、
記録ヘッドからのインク吐出に対する駆動データの数を
カウントし、インクタンクのインク残量を検出しようと
するものがある。
【0003】また最近では、記録ヘッドのインク吐出口
の数も、例えば、64から128へと、また、そのイン
ク吐出周波数も5KHzから10KHzなとどいうよう
に増加の傾向にある。さらに、記録ヘッドの記録密度
も、300dpiから600dpiへというように高解
像度になる傾向がある。
【0004】一方、このような高精細な記録ヘッドでは
記録動作一回当たりのインク吐出量を減らし、1画素に
複数のインク滴を吐出して画像を形成する、いわゆるマ
ルチドロップレットの技術も実用化されようとしてい
る。この技術の実用化には、一定時間内にカウントしな
ければならない記録ヘッドからのインク吐出に対する駆
動データの数を増加させて、記録動作の速度を高速に維
持するために、記録装置から記録ヘッドへのデータ転送
方式をシリアル転送からパラレル転送に変更することが
要求される。さらに、このような条件で記録ヘッドから
のインク吐出に対する駆動データの数をカウントするこ
とは、ある程度のカウント精度を維持しつつ、高速なカ
ウント動作が要求される。
【0005】ところで、特公平3−31352号に開示
されているように、記録ヘッドからのインク吐出に対す
る駆動データ数のカウントにおいて、その精度を犠牲に
してカウントする方法があるが、この方法では、特に、
記録ヘッド内部の温度の制御や予測には使用できるもの
ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録ヘ
ッドへのデータ転送方式をシリアル転送からパラレル転
送に変更し、高速にすべての駆動データをパラレル転送
のデータラインでカウントしようとすると、そのデータ
ラインすべてにカウンタを設けなければならず、かつ、
そのすべてにおいてカウンタデータを高速に加算しなけ
ればならないため、その回路構成が大型化するという問
題点がある。
【0007】また、現在の回路技術では、カウント速度
を考慮しなくても良い場合には、カウンタを数多く実装
することによってデータ数のカウントは実現可能である
が、前述のようなインク吐出周波数を考慮に入れて、記
録ヘッドの複数のノズルからのインク吐出に用いられる
データを高速に加算するためには、特殊な回路技術を導
入しなければならず、これはシステムのコストを上げて
しまうという問題を引き起こす。
【0008】さらに、従来のモノクロのインクジェット
記録装置に加えて、現在市場に浸透しつつある4つの記
録ヘッドを搭載したカラーインクジェット記録装置を考
慮に入れると、その高速性の要求はさらに厳しいものと
なり、回路構成の大型化に関する問題は一層深刻なもの
になってしまう。
【0009】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、例えば、記録ヘッドの温度制御、吸引回復動作、イ
ンク残量検知等におけるカウント要求精度を満足しつ
つ、簡単な回路構成で高速に記録ヘッドからのインク吐
出に対する駆動データの数をカウントすることが可能な
記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、次のような構成からなる。
【0011】即ち、記録媒体に複数の記録素子を有する
記録ヘッドを用いて記録を行なう記録装置であって、高
解像度変換処理或いは擬似中間調処理された記録データ
を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力され
た記録データに基づく駆動データを、複数のデータライ
ンを介して前記記録ヘッドに転送する転送手段と、前記
転送手段によって転送された駆動データに基づいて、前
記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、前記複数のデータ
ラインの一部にのみ接続され、前記転送手段によって転
送される駆動データの一部をカウントするカウント手段
とを有することを特徴とする記録装置を備える。また他
の発明によれば、記録媒体に複数の記録素子を有する記
録ヘッドを用いて記録を行なう記録方法であって、高解
像度変換処理或いは擬似中間調処理された記録データを
入力する入力工程と、前記入力工程において入力された
記録データに基づく駆動データを、複数のデータライン
を介して前記記録ヘッドに転送する転送工程と、前記転
送工程において転送された駆動データに基づいて、前記
記録ヘッドを駆動する駆動工程と、前記転送工程におい
て複数のデータラインを介して転送される駆動データの
内、一部の特定データラインを介して供給される駆動デ
ータのみをカウントするカウント工程とを有することを
特徴とする記録方法を備える。
【0012】
【作用】以上の構成により本発明は、記録ヘッドからの
インク吐出を生じさせる記録データの一部をカウントす
るよう動作する。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の代表的な実施例であるイン
クジェット記録装置の主要部を示す概略斜視図である。
図1において、Y(イエロ),M(マゼンタ),C(シ
アン),K(黒)の各インクを吐出するそれぞれの記録
ヘッド1Y,1M,1C,1Kには1/300インチの
間隔で記録紙2の搬送方向(以下、副走査方向という)
に2列に配列するたとえば256個の吐出口が設けら
れ、各吐出口に対応してこれに連通するインク路にはイ
ンク吐出のために利用される熱エネルギを発生するため
のヒータを備える。ヒータは駆動データに応じて印加さ
れる電気パルスに応じて熱を発生し、これによりインク
中に膜沸騰を生じさせ、この膜沸騰による気泡の生成に
ともなって吐出口からインク滴が吐出される。なお、本
実施例では、ヒータの駆動周波数、即ち、インク吐出周
波数は10KHzである。また、参照番号1は、記録ヘ
ッド1Y,1M,1C,1Kの全体について言及すると
きに用いる記録ヘッドを総称する番号である。
【0015】さて、キャリッジ4は記録ヘッド1を搭載
し、その一部において、摺動可能に係合する2本のガイ
ド軸5A,5Bに案内されながらB方向(以下、主走査
方向という)に移動する。なお、このキャリッジ4の移
動は、例えば、キャリッジ4の一部にプーリ9A、9B
によって張設されたワイヤ8が取りつけられ、ワイヤ8
がプーリ9Aを介したモータ102の回転によって移動
することにより行われる。
【0016】記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kに供給
されるインクはキャリッジ4内に設けられるそれぞれの
色のインクカートリッジ(不図示)に貯留される。そし
て、このインクはインク供給路(不図示)を介して記録
ヘッド1Y,1M,1C,1Kに供給される。フレキシ
ブルケーブル7C,7M,7Y,7K各々は、記録ヘッ
ド1Y,1M,1C,1Kにそれぞれ対応して接続し、
これにより、記録ヘッドの駆動回路(ヘッドドライバ)
へ制御ボード15からの記録データに基づいた駆動信号
や制御信号を送信することができる。
【0017】紙送りローラ3A,3Bは、その長手方向
がガイド軸5A,5Bと並行するように設けられ、紙送
りモータ104の駆動に応じて回転し被記録媒体として
の記録紙2を搬送する。紙送りローラ3A,3Bの下方
には、同様の紙送りローラ6A,6Bが設けられ、記録
紙2の搬送にしたがって回転し、紙送りローラ3A,3
Bとの間で記録紙2の記録面を平坦にする役目を果た
す。
【0018】また、5016は記録ヘッド1Y,1M,
1C,1Kの前面をキャップするキャップ部材5022
Y,5022M,5022C,5022Kを支持する部
材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、
キャップ内開口を介して記録ヘッド1Y,1M,1C,
1Kの吸引回復を行う。
【0019】以上の構成において、記録ヘッド1Y,1
M,1C,1Kはキャリッジ4の移動に伴い、記録紙2
の記録面、即ち、記録ヘッド1のインク吐出口に対抗す
る部分にそれぞれインクを吐出して記録を行う。この記
録は記録ヘッド1がPT方向に移動するときになされ、
記録ヘッド1がCR方向に移動するときには記録紙2の
副走査方向への搬送が行なわれる。
【0020】また、このインクジェット記録装置はホス
ト200から記録データを受信して記録を行なう。
【0021】図2は図1に示したインクジェット記録装
置における記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kの内の1
つの記録ヘッドをインク吐出口方向から見た模式図であ
る。図2において、1001〜1256は各々インク吐
出口であり、これら参照番号(以下、これを吐出番号と
いう)の奇数の列と偶数の列2列で記録ヘッドのインク
吐出口は構成されている。各列の間は8/300インチ
の距離がある。また、各列のそれぞれの吐出口の間隔は
1/300インチであり、両列の各吐出口はその吐出番
号に従うと千鳥状に配列されている。即ち、記録ヘッド
の分解能は副走査方向に1/600インチとなってい
る。
【0022】図3は図1に示したインクジェット記録装
置の制御ボード15の構成を示すブロック図である。
【0023】メインコントローラ100はCPU、RA
M、ROMなどからなり、ホスト200から送られてく
るキャラクターコードや画像データなどを受信して一度
フレームメモリ100Mに格納する。メインコントロー
ラ100はフレームメモリ100Mに格納されているキ
ャラクターコードや画像データなどを各色成分の記録信
号に変換し、これを記録ヘッドの駆動データとして記録
ヘッドの各走査に対応させて、ドライバコントローラ1
10を介して駆動データRAM110Mに格納する。ド
ライバコントローラ110はメインコントローラ100
からの制御信号に応じ、駆動データRAM110Mに格
納されている駆動データを、吐出番号や走査番号(記録
動作におけるある起点からの副走査方向の走査番号)を
参照して読み出し、これをヘッドドライバ114に供給
すると共にその駆動のタイミングを制御する。なお、ヘ
ッドドライバ114から記録ヘッド1Y,1M,1C,
1Kに接続されるデータ信号線(詳細は後述)の一部は
カウンタ405Y,405M,405C,405Kに入
力され、記録ヘッドに供給され記録動作を行なうための
データ数がカウントされる。
【0024】ここで、カウントされたカウント値は、メ
インコントローラ100にフィードバックされ、メイン
コントローラ100によって実行される吸引回復制御
や、インク残量の推定、記録ヘッド内の温度推定等に用
いられる。
【0025】従って、上記カウント値の計測精度が高け
れば高い程、吸引回復がより望ましいタイミングで実行
され、インク残量の推定がより正確に得られ、また記録
ヘッド内の温度推定がより正確に得られ、その推定温度
に応じた望ましい記録ヘッドの駆動制御を行なうことが
できるようになる。
【0026】以上構成によって、メインコントローラ1
00は、記録ヘッドの記録動作をドライバコントローラ
110、モータドライバ104D、及び、モータドライ
バ102Dを介し制御する。これにより、記録紙2上に
画像データに応じた文字、画像等が記録される。
【0027】次に、以上説明したインクジェット記録装
置において用いられる記録ヘッドの構成について説明す
る。なお、記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kの構成は
共通であり、使用するインクが異なるのみなので、以下
の説明ではある1色のインクを用いる記録ヘッドについ
てのみ説明する。
【0028】図4は、図2に示した記録ヘッドの各吐出
口からインクを吐出させるために記録装置から転送され
た駆動データを用いて、吐出口を加熱するための記録ヘ
ッドの回路構成を示す図である。この回路は記録ヘッド
の各吐出口に関するインク吐出の数をカウントすること
ができる。
【0029】図4において、H1〜H256は図2に示
した各吐出口1001〜1256に対応して熱エネルギ
を発生するためのヒータであり、tr1〜tr256は
各ヒータH1〜H256に対応し各ヒータを駆動するた
めのトランジスタである。401,402は共に128
ビットのラッチ回路で、各ヒータの駆動データをLT
1、LT2のラッチ信号でラッチする。また、403,
404は共に128ビットのシフトレジスタで、それぞ
れSCK1、SCK2のクロツク信号に同期して、それ
ぞれSD1、SD2の信号線により各ヒータへの駆動デ
ータが転送されてくる。405はカウンタであり、カウ
ンタ405で吐出データをカウントする。
【0030】なお、カウンタ405は記録ヘッドの外部
に存在し、図3に示す記録装置の制御ボード15上にあ
るカウンタ405Y,405M,405C,405Kと
同じものである。
【0031】さて、図4に示す記録ヘッドの回路には、
キャリッジ4の動作に合わせて、またクロック信号(S
CK1、SCK2)に同期して、信号線(SD1、SD
2)を経て転送されてくる各ヒータに対応したデータが
入力される。即ち、H1、H3、…、H255の奇数番
号のヒータには、クロック信号SCK1に従って、12
8ビットのデータが、また、H2、H4、…、H256
の偶数番号のヒータには、クロック信号SCK2に従っ
て、128ビットのデータがシリアルに転送されてく
る。次に、それぞれのシフトレジスタ403と404に
128ビットのデータが転送されて、クロック信号(S
CK1、SCK2)の供給が停止すると、ラッチ信号
(LT1、LT2)の信号が記録ヘッドに出力され、そ
れまでに転送されたデータが128ビットのラッチ回路
401、402にラッチされる。これによって、各ヒー
タに対応したデータが128ビットのラッチ回路40
1、402に保持されたわけである。
【0032】次に、ストローブ信号(ENB1、ENB
2)が記録ヘッドに出力され128ビットのラッチ回路
401、402に保持されているデータに対応した信号
が各トランジスタtr1〜tr256に供給され、その
データに基づき各ヒータが加熱され各吐出口からインク
を吐出する。また、ストローブ信号(ENB1、ENB
2)が供給され、インク吐出が行われるのと同時に、次
のインク吐出動作にかかわるデータがクロック信号(S
CK1、SCK2)に同期して128ビットのシフトレ
ジスタ403、404に転送される。以降同様にインク
吐出動作の手順を繰り返し記録紙に画像が形成される。
なお、図4に示す例では、ストローブ信号(ENB1、
ENB2)に関しそれぞれ、1本の信号線しか示されて
いないので、この例では、H1、H3、…、H255の
奇数番号のヒータと、H2、H4、…、H256の偶数
番号のヒータとは同時に加熱されることになるが、この
信号線を複数本もつように記録ヘッドの回路を構成して
も良いことは言うまでもなく、これによって、各ヒータ
からのインク吐出のタイミングをずらすことができる。
【0033】さて、カウンタ405は信号線SD2だけ
に接続されており、本実施例ではH2、H4、…、H2
56の偶数番号のヒータに対応するインク吐出口のデー
タしかカウントしていない、つまり、記録へっど全吐出
口の半分のデータしかカウントしていない。これによっ
て、カウンタ405の最大カウント数は全吐出口数の半
分でよいことになる。
【0034】ここで、記録ヘッドが記録可能な記録密度
と、ホスト200から送信されるデータによって形成さ
れる画像の解像度の性質を検討する。
【0035】図2で示したように本実施例の記録ヘッド
は副走査方向に記録密度600dpiでの記録が可能で
あるが、文字や画像データを生成するホスト側のアプリ
ケーションにおいては、解像度300dpiのデータを
生成する場合がほとんどであるので、本実施例の記録ヘ
ッドでは上述のようにH2、H4、…、H256の偶数
番号のヒータに対応するインク吐出口に関するデータだ
けをカウントしてさえいれば、その倍が全吐出数である
とみなすことができる。また、本実施例の記録ヘッドの
600dpiのような高密度の記録動作能力を利用し
て、例えば、文字データ等にスムージング処理等を施し
て解像度600dpiの画像データとして記録を行なっ
たとしても、そのカウント誤差は微々たるものであり、
そのカウント数に基づいて実行される種々の処理には影
響を与えることはない。
【0036】また、画像データに擬似中間処理等を施し
て、高精細な画像を出力する場合においても、使用され
る記録ヘッド吐出口のランダム性は十分に確保され、カ
ウント精度の点から問題はない。さらに、本実施例のよ
うな記録ヘッドを用いて記録を行う場合には、よくマル
チパスという手法、即ち、主走査方向に関し一列の画素
を副走査方向に関して配列された複数の吐出口で形成す
るという方法が用いられるが、このような場合において
も、各吐出データはすべての吐出口に満遍なく振り分け
られるために本実施例のように偶数の吐出口にだけ注目
してカウントしても問題はない。
【0037】従って本実施例に従えば、記録ヘッド全て
吐出口に着目してヒータ駆動データのデータ数をカウン
トする必要はないので、少ないカウンタ(1つ)で少な
いデータをカウンタすることができ、カウンタ同士の加
算処理も不要となる。これによって、高速に実行される
記録動作にも充分に追従することができる。
【0038】なお本発明は図4に示した記録ヘッドの回
路構成によって限定されるものではなく、例えば、図5
に示すように、128ビットシフトレジスタを2つ備え
る構成に替えて、2つの8×16のシフタ503、50
4を備えパラレルデータの入力を可能とする構成として
も良い。図5において図4と同じ構成要素には同じ参照
番号を付している。このような構成の場合、データ信号
線(D0〜D7)からのデータを8ビットずつ16回入
力シフトして計128ビットのデータを入力する。そし
て、図4に示した実施例と同様に全データをラッチして
ヒータ駆動用のデータとして使用する。
【0039】ところで、図5に示す構成では、カウンタ
405はデータ信号線(D7)にのみ接続され、このデ
ータラインのデータについてだけカウントを行う。つま
り、H2、H4、…、H256の偶数番号のヒータに対
応するインク吐出口の8つ毎にデータをカウントする。
この場合、カウント数の精度からはあまり良いものはな
いが、記録装置の吸引回復制御程度のデータに使用する
にはまったく問題はない。
【0040】従って、図5に示すような構成のパラレル
データ入力可能な記録ヘッドのカウンタ能力は、その使
用目的を限定すれば、充分に高速な記録動作にも用いる
ことができると言える。
【0041】さらに図5に示したデータカウントの方法
に加えて、図5で示すような8×16のシフタを備える
構成の記録ヘッドにおいて、パラレルのデータ信号線
(D0〜D7)のデータを図6に示すようなカウンタと
セレクタとを用いてカウントしても良い。図6におい
て、601はクロック信号(CK)によりカウントを行
う3ビットカウンタ、602は3ビットカウンタ601
からの出力信号によってデータ信号線(D0〜D7)ま
での1つを選択しカウンタ405に接続する8ビットセ
レクタである。
【0042】図6において、例えば、クロック信号(C
K)のラインに本実施例で示したストローブ信号(EN
B1、或いは、ENB2)の信号を利用したとすると、
一回のインク吐出口全てからのインク吐出毎に3ビット
カウンタ601がカウントされ、そのカウント毎にカウ
ンタ405に接続されるデータ信号線がD0〜D7まで
順に変更される。即ち、256個の吐出口に関し8つお
きの吐出口に対応するデータが、記録ヘッドの主走査方
向への1画素の移動毎に、順次選択されて、そのデータ
がカウントされることとなり、記録画像の全領域の1/
16をカウントできることになる。これによって、デー
タカウントが行なわれる画像データの領域が偏ることな
く均一に分散され、カウントデータ数は少なくともより
精度の高いカウント動作が行なわれることになる。
【0043】さらに8ビットセレクタに入力する選択信
号をいろいろ変えればいろんなパターンのカウント数が
検出可能であることは言うまでもなく、例えば、3ビッ
トカウンタ601がランダムにその出力を変えるとカウ
ントする画素もランダムにすることも可能である。
【0044】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0045】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0046】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0047】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0048】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0049】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0050】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0051】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0052】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
インク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0053】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0054】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0055】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても良いし、1つの機器から成る装置
に適用しても良い。また、本発明は、システム或は装置
にプログラムを供給することによって達成される場合に
も適用できることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドからのインク吐出を生じさせる記録データの一
部をカウントするので、高速な記録動作、即ち、単位時
間当たり大量記録データ処理にも追従して正確なカウン
トができ、また、一部の記録データのみのカウントなの
で回路構成も簡単にすることができるという効果があ
る。これにより、記録ヘッドの温度制御やインク残量推
定を正確に、また吸引回復動作を望ましいタイミングで
行うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例であるインクジェット
記録装置の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドの吐出口の配列を表す図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置の制御ボー
ド15の構成を示すブロック図である。
【図4】記録ヘッドの論理回路構成の一例を示す図であ
る。
【図5】記録ヘッドの論理回路構成の別の例を示す図で
ある。
【図6】図5に示す記録ヘッドのヒータ駆動データをカ
ウントする回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1K ブラックインク記録ヘッド 1C シアン記録インクヘッド 1M マゼンタ記録インクヘッド 1Y イエローインク記録ヘッド 2 記録紙 4 キャリッジ 114 ヘッドドライバ 401、402 128ビットラッチ回路 403、404 128ビットシフトレジスタ 405 カウンタ 503、504 8×16シフタ 601 3ビットカウンタ 602 8ビットセレクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠松 健彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−79377(JP,A) 特開 平4−358846(JP,A) 特開 平4−275156(JP,A) 特公 平3−31352(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/36 B41J 2/18 B41J 2/185 B41J 2/175

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に複数の記録素子を有する記録
    ヘッドを用いて記録を行なう記録装置であって、高解像度変換処理或いは擬似中間調処理された 記録デー
    タを入力する入力手段と、 前記入力手段によって入力された記録データに基づく駆
    動データを、複数のデータラインを介して前記記録ヘッ
    ドに転送する転送手段と、 前記転送手段によって転送された駆動データに基づい
    て、前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、前記複数のデータラインの一部にのみ接続され、 前記転
    送手段によって転送される駆動データの一部をカウント
    するカウント手段とを有することを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記カウント手段は、前記複数の記録素
    子の半数の記録素子を駆動するために必要な駆動データ
    のデータ数をカウントすることを特徴とする請求項1に
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記半数の記録素子は、前記記録ヘッド
    の奇数番目、或いは、偶数番目の記録素子であることを
    特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記カウント手段によってカウントされ
    たカウント値に基づいて、前記記録ヘッドの温度を推定
    し、該推定された温度に応じて、前記駆動手段を制御す
    る駆動制御手段をさらに有することを特徴とする請求項
    1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録
    を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記カウント手段によってカウントされ
    たカウント値に基づいて、前記記録ヘッドの吐出口の吸
    引回復を制御する吸引回復制御手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記カウント手段によってカウントされ
    たカウント値に基づいて、前記記録ヘッドによって消費
    されるインクの残量を推定するインク残量推定手段をさ
    らに有することを特徴とする請求項5に記載の記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドを走査させる走査手段を
    さらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記記録媒体を搬送する搬送手段をさ
    らに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  11. 【請求項11】 記録媒体に複数の記録素子を有する記
    録ヘッドを用いて記録を行なう記録方法であって、高解像度変換処理或いは擬似中間調処理された 記録デー
    タを入力する入力工程と、 前記入力工程において入力された記録データに基づく駆
    動データを、複数のデータラインを介して前記記録ヘッ
    ドに転送する転送工程と、 前記転送工程において転送された駆動データに基づい
    て、前記記録ヘッドを駆動する駆動工程と、 前記転送工程において複数のデータラインを介して転送
    される駆動データの内、一部の特定データラインを介し
    て供給される駆動データのみをカウントするカウント工
    程とを有することを特徴とする記録方法。
  12. 【請求項12】 前記カウント工程は、前記複数の記録
    素子の半数の記録素子を駆動するために必要な駆動デー
    タのデータ数をカウントすることを特徴とする請求項
    に記載の記録方法。
  13. 【請求項13】 前記半数の記録素子は、前記記録ヘッ
    ドの奇数番目、或いは、偶数番目の記録素子であること
    を特徴とする請求項12に記載の記録方法。
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