JPH106475A - スクリーン印刷用スキージ - Google Patents
スクリーン印刷用スキージInfo
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- JPH106475A JPH106475A JP18158596A JP18158596A JPH106475A JP H106475 A JPH106475 A JP H106475A JP 18158596 A JP18158596 A JP 18158596A JP 18158596 A JP18158596 A JP 18158596A JP H106475 A JPH106475 A JP H106475A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing
- squeegee
- main surface
- surface side
- elastic material
- Prior art date
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- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
- Screen Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 印刷膜厚のばらつきが少なく、被印刷物の破
損を防止することが可能で、しかも耐久性に優れたスク
リーン印刷用スキージを提供する。 【解決手段】 所定の印刷品質を確保することが可能な
高硬度弾性材料を用いるとともに、被印刷物に押し当て
られる一方の主面側の下端部(当接部)2の背後側に、
当接部2及びその近傍の変形を可能ならしめるととも
に、被印刷物にかかる押圧力を緩和するための空隙4を
設ける。また、上記の空隙に、高硬度弾性材料からなる
部分の変形を可能ならしめるとともに、被印刷物にかか
る押圧力を緩和することができるように低硬度弾性材料
を充填する。
損を防止することが可能で、しかも耐久性に優れたスク
リーン印刷用スキージを提供する。 【解決手段】 所定の印刷品質を確保することが可能な
高硬度弾性材料を用いるとともに、被印刷物に押し当て
られる一方の主面側の下端部(当接部)2の背後側に、
当接部2及びその近傍の変形を可能ならしめるととも
に、被印刷物にかかる押圧力を緩和するための空隙4を
設ける。また、上記の空隙に、高硬度弾性材料からなる
部分の変形を可能ならしめるとともに、被印刷物にかか
る押圧力を緩和することができるように低硬度弾性材料
を充填する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、スクリーン印刷
用スキージに関し、詳しくは、例えば、セラミック電子
部品に電極を形成する際などに、導電ペーストなどのイ
ンク材をスクリーン印刷するのに用いられるスクリーン
印刷用スキージに関する。
用スキージに関し、詳しくは、例えば、セラミック電子
部品に電極を形成する際などに、導電ペーストなどのイ
ンク材をスクリーン印刷するのに用いられるスクリーン
印刷用スキージに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
単板セラミックコンデンサは、小型大容量化のため、セ
ラミック層の厚みが益々薄くなっている。そして、セラ
ミックコンデンサの製造工程には、セラミック板の表面
に電極を形成するために、スクリーン印刷法により導電
ペーストを所定のパターンで印刷する電極パターン印刷
工程がある。
単板セラミックコンデンサは、小型大容量化のため、セ
ラミック層の厚みが益々薄くなっている。そして、セラ
ミックコンデンサの製造工程には、セラミック板の表面
に電極を形成するために、スクリーン印刷法により導電
ペーストを所定のパターンで印刷する電極パターン印刷
工程がある。
【0003】ところで、このスクリーン印刷法は、スク
リーン印刷用スキージ(以下、適宜「スキージ」と略
記)の下端側をスクリーン版越しにセラミック板へ押し
当てながらスキージを走行させることにより、導電ペー
ストをセラミック板の所定位置に塗り付けてパターン印
刷を行う方法であり、セラミック板が薄くなると、スク
リーン印刷時のスキージの押圧力でセラミック板が割れ
たり欠けたりしやすくなり、破損の危険性が高まる。そ
こで、従来は、スキージ用ゴム材(弾性材)の硬度を下
げてスキージに柔軟性を持たせ、セラミック板の破損を
防ぐようにしている。しかし、スキージを柔らかくする
と、導電ペーストの印刷膜厚のばらつきが大きくなると
いう新たな問題を招来する。
リーン印刷用スキージ(以下、適宜「スキージ」と略
記)の下端側をスクリーン版越しにセラミック板へ押し
当てながらスキージを走行させることにより、導電ペー
ストをセラミック板の所定位置に塗り付けてパターン印
刷を行う方法であり、セラミック板が薄くなると、スク
リーン印刷時のスキージの押圧力でセラミック板が割れ
たり欠けたりしやすくなり、破損の危険性が高まる。そ
こで、従来は、スキージ用ゴム材(弾性材)の硬度を下
げてスキージに柔軟性を持たせ、セラミック板の破損を
防ぐようにしている。しかし、スキージを柔らかくする
と、導電ペーストの印刷膜厚のばらつきが大きくなると
いう新たな問題を招来する。
【0004】また、スキージの硬度を下げる代わりに、
図12に示すように、先端を尖らせた剣スキージSを用
いることも提案されている。しかし、剣スキージSは、
スキージ先端の強度不足から磨耗・変形が起こりやす
く、印刷膜厚のばらつき改善の効果が不十分であるばか
りでなく寿命が短いという問題点がある。さらに、寿命
が短いことから、スキージの交換頻度が高くなり、スキ
ージ交換に伴うロスのためコストが上昇するという問題
点がある。
図12に示すように、先端を尖らせた剣スキージSを用
いることも提案されている。しかし、剣スキージSは、
スキージ先端の強度不足から磨耗・変形が起こりやす
く、印刷膜厚のばらつき改善の効果が不十分であるばか
りでなく寿命が短いという問題点がある。さらに、寿命
が短いことから、スキージの交換頻度が高くなり、スキ
ージ交換に伴うロスのためコストが上昇するという問題
点がある。
【0005】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、印刷膜厚のばらつきが少なく、被印刷物の破損を
防止することが可能で、しかも耐久性に優れたスクリー
ン印刷用スキージを提供することを目的とする。
あり、印刷膜厚のばらつきが少なく、被印刷物の破損を
防止することが可能で、しかも耐久性に優れたスクリー
ン印刷用スキージを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明のスクリーン印刷用スキージは、弾性材料
からなり、スクリーン版越しに一方の主面側の下端部を
被印刷物に押し当てながら走行させることにより、前記
被印刷物にインク材の塗り付けを行うスクリーン印刷用
スキージにおいて、所定の印刷品質を確保することが可
能な高硬度弾性材料を用いて形成され、かつ、前記被印
刷物に押し当てられる一方の主面側の下端部(当接部)
の背後(印刷時の走行方向に向って後側となる部分)側
に、前記当接部及びその近傍の適度な弾性変形を可能な
らしめるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和する
ための空隙が配設されていることを特徴としている。
め、本願発明のスクリーン印刷用スキージは、弾性材料
からなり、スクリーン版越しに一方の主面側の下端部を
被印刷物に押し当てながら走行させることにより、前記
被印刷物にインク材の塗り付けを行うスクリーン印刷用
スキージにおいて、所定の印刷品質を確保することが可
能な高硬度弾性材料を用いて形成され、かつ、前記被印
刷物に押し当てられる一方の主面側の下端部(当接部)
の背後(印刷時の走行方向に向って後側となる部分)側
に、前記当接部及びその近傍の適度な弾性変形を可能な
らしめるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和する
ための空隙が配設されていることを特徴としている。
【0007】また、前記空隙が、スキージの下端面に形
成された溝であることを特徴としている。
成された溝であることを特徴としている。
【0008】また、前記空隙に、高硬度弾性材料からな
る部分の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被
印刷物にかかる押圧力を緩和することができるような低
硬度弾性材料が充填されていることを特徴としている。
る部分の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被
印刷物にかかる押圧力を緩和することができるような低
硬度弾性材料が充填されていることを特徴としている。
【0009】また、本願発明のスクリーン印刷用スキー
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、前記被印刷物に押し
当てられる部分(当接部)を含む一方の主面側部分(正
面側部分)が、所定の印刷品質を確保することが可能な
高硬度弾性材料から形成されており、かつ、前記正面側
部分を支持する背面側部分が、前記当接部及びその近傍
の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物
にかかる押圧力を緩和することができるような低硬度弾
性材料から形成されていることを特徴としている。
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、前記被印刷物に押し
当てられる部分(当接部)を含む一方の主面側部分(正
面側部分)が、所定の印刷品質を確保することが可能な
高硬度弾性材料から形成されており、かつ、前記正面側
部分を支持する背面側部分が、前記当接部及びその近傍
の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物
にかかる押圧力を緩和することができるような低硬度弾
性材料から形成されていることを特徴としている。
【0010】また、本願発明のスクリーン印刷用スキー
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、一方の主面側(正面
側)部分及び他方の主面側(背面側)部分を高硬度弾性
材料から形成し、かつ、一方及び他方の主面側部分の間
に、一方の主面側の、被印刷物に押し当てられる部分
(当接部)及びその近傍の適度な弾性変形を可能ならし
めるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和すること
ができるような低硬度弾性材料を介在させたことを特徴
としている。
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、一方の主面側(正面
側)部分及び他方の主面側(背面側)部分を高硬度弾性
材料から形成し、かつ、一方及び他方の主面側部分の間
に、一方の主面側の、被印刷物に押し当てられる部分
(当接部)及びその近傍の適度な弾性変形を可能ならし
めるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和すること
ができるような低硬度弾性材料を介在させたことを特徴
としている。
【0011】また、本願発明のスクリーン印刷用スキー
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、前記被印刷物に押し
当てられる部分(当接部)を含む一方の主面側は、所定
の印刷品質を確保することが可能な硬度を有し、かつ、
前記一方の主面側から他方の主面側に向って徐々に硬度
が低くなるような硬度分布を有する傾斜材料を用いて形
成されていることを特徴としている。
ジは、弾性材料からなり、スクリーン版越しに一方の主
面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行させるこ
とにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを行うス
クリーン印刷用スキージにおいて、前記被印刷物に押し
当てられる部分(当接部)を含む一方の主面側は、所定
の印刷品質を確保することが可能な硬度を有し、かつ、
前記一方の主面側から他方の主面側に向って徐々に硬度
が低くなるような硬度分布を有する傾斜材料を用いて形
成されていることを特徴としている。
【0012】
【作用】本願発明のスクリーン印刷用スキージは、天然
ゴムや合成ゴムなどの弾性材料からなり、通常、スクリ
ーン印刷機に取り付けられ、導電ペーストなどのインク
材が上面に供給されたスクリーン版越しに、下端側を被
印刷物に押し当てながら走行させられる。そして、この
スキージにより、インク材がスクリーン版の製版パター
ンに対応した所定の位置に塗り付けられ、スクリーン版
を通して被印刷物に所定のパターンの印刷が行なわれ
る。
ゴムや合成ゴムなどの弾性材料からなり、通常、スクリ
ーン印刷機に取り付けられ、導電ペーストなどのインク
材が上面に供給されたスクリーン版越しに、下端側を被
印刷物に押し当てながら走行させられる。そして、この
スキージにより、インク材がスクリーン版の製版パター
ンに対応した所定の位置に塗り付けられ、スクリーン版
を通して被印刷物に所定のパターンの印刷が行なわれ
る。
【0013】本願の請求項1記載のスクリーン印刷用ス
キージにおいては、スキージ本体が所定の印刷品質を確
保することが可能な高硬度弾性材料を用いて形成され、
かつ、スクリーン版を介して被印刷物と当接する当接部
の背後側には空隙が配設されている。そして、この空隙
が、当接部及びその近傍に良好な印刷を行なうのに必要
な適度な変形性を付与するとともに、被印刷物にかかる
押圧力を緩和する機能を果す。したがって、スキージが
柔らか過ぎる場合に生じるような印刷膜厚のばらつきが
防止されるとともに被印刷物に過度の押圧力がかかるこ
とが防止され、印刷品質が向上するとともに被印刷物の
破損が回避される。さらに、このスクリーン印刷用スキ
ージにおいては、当接部の背後に空隙を設けてスキージ
の押圧力を緩和するようにしているので、従来の剣スキ
ージのように先端を尖らせる必要がなく、耐用性を大幅
に向上させることが可能になる。なお、本願発明におい
て、「所定の印刷品質を確保することが可能な高硬度弾
性材料」とは、インク材の印刷膜厚のばらつきが大きく
ならない程度の硬度を有する弾性材料を意味するもので
あり、その硬度の絶対値は、印刷すべきインク材の種類
や印刷膜厚その他の条件により異なる。また、本願発明
において、「当接部及びその近傍の適度な弾性変形を可
能ならしめる」とは、インク材の印刷膜厚のばらつきが
大きくならない程度に弾性変形できるようにすることを
意味する概念である。
キージにおいては、スキージ本体が所定の印刷品質を確
保することが可能な高硬度弾性材料を用いて形成され、
かつ、スクリーン版を介して被印刷物と当接する当接部
の背後側には空隙が配設されている。そして、この空隙
が、当接部及びその近傍に良好な印刷を行なうのに必要
な適度な変形性を付与するとともに、被印刷物にかかる
押圧力を緩和する機能を果す。したがって、スキージが
柔らか過ぎる場合に生じるような印刷膜厚のばらつきが
防止されるとともに被印刷物に過度の押圧力がかかるこ
とが防止され、印刷品質が向上するとともに被印刷物の
破損が回避される。さらに、このスクリーン印刷用スキ
ージにおいては、当接部の背後に空隙を設けてスキージ
の押圧力を緩和するようにしているので、従来の剣スキ
ージのように先端を尖らせる必要がなく、耐用性を大幅
に向上させることが可能になる。なお、本願発明におい
て、「所定の印刷品質を確保することが可能な高硬度弾
性材料」とは、インク材の印刷膜厚のばらつきが大きく
ならない程度の硬度を有する弾性材料を意味するもので
あり、その硬度の絶対値は、印刷すべきインク材の種類
や印刷膜厚その他の条件により異なる。また、本願発明
において、「当接部及びその近傍の適度な弾性変形を可
能ならしめる」とは、インク材の印刷膜厚のばらつきが
大きくならない程度に弾性変形できるようにすることを
意味する概念である。
【0014】また、請求項2記載のスキージのように、
下端面に溝を形成することにより前記空隙を形成するよ
うにした場合、容易に、当接部の背後に空隙を設けるこ
とが可能で、本願発明を実効あらしめることができる。
また、この形態の場合には、印刷中に被印刷物に押し当
てられて弾性変形した当接部を、溝を挟んで当接部と対
向する部分(支持部)で支えることにより、当接部が過
度に変形することを防止して、印刷性能をさらに向上さ
せることができる。
下端面に溝を形成することにより前記空隙を形成するよ
うにした場合、容易に、当接部の背後に空隙を設けるこ
とが可能で、本願発明を実効あらしめることができる。
また、この形態の場合には、印刷中に被印刷物に押し当
てられて弾性変形した当接部を、溝を挟んで当接部と対
向する部分(支持部)で支えることにより、当接部が過
度に変形することを防止して、印刷性能をさらに向上さ
せることができる。
【0015】さらに、請求項3記載のスキージのよう
に、前記空隙に低硬度弾性材料を充填することにより、
当接部の変形性や被印刷物にかかる押圧力を緩和する押
圧力緩和機能に関し、空隙だけでは対応しきれないよう
な条件に対応することが可能になり、適用範囲を広げる
ことが可能になる。
に、前記空隙に低硬度弾性材料を充填することにより、
当接部の変形性や被印刷物にかかる押圧力を緩和する押
圧力緩和機能に関し、空隙だけでは対応しきれないよう
な条件に対応することが可能になり、適用範囲を広げる
ことが可能になる。
【0016】さらに、請求項4記載のスキージのよう
に、被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側部分(正面側部分)を高硬度弾性材料から形
成するとともに、正面側部分を支持する背面側部分を適
度な硬度を有する低硬度弾性材料から形成することによ
り、当接部及びその近傍に必要な変形性を付与すること
が可能になるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和
することが可能になり、印刷品質の向上や耐久性の向上
を図ることが可能になる。
に、被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側部分(正面側部分)を高硬度弾性材料から形
成するとともに、正面側部分を支持する背面側部分を適
度な硬度を有する低硬度弾性材料から形成することによ
り、当接部及びその近傍に必要な変形性を付与すること
が可能になるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和
することが可能になり、印刷品質の向上や耐久性の向上
を図ることが可能になる。
【0017】また、請求項5記載のスキージのように、
一方の主面側(正面側)部分及び他方の主面側(背面
側)部分を高硬度弾性材料から形成し、かつ、その間に
適度な硬度を有する低硬度弾性材料を介在させるように
したスキージにおいては、印刷中に被印刷物に押し当て
られて変形した当接部を、低硬度弾性材料及び該低硬度
弾性材料を挟んで当接部と対向する高硬度弾性材料から
なる背面側部分(支持部)で支えて当接部が過度に変形
することを防止することが可能になり、さらに印刷性能
を向上させることが可能になる。
一方の主面側(正面側)部分及び他方の主面側(背面
側)部分を高硬度弾性材料から形成し、かつ、その間に
適度な硬度を有する低硬度弾性材料を介在させるように
したスキージにおいては、印刷中に被印刷物に押し当て
られて変形した当接部を、低硬度弾性材料及び該低硬度
弾性材料を挟んで当接部と対向する高硬度弾性材料から
なる背面側部分(支持部)で支えて当接部が過度に変形
することを防止することが可能になり、さらに印刷性能
を向上させることが可能になる。
【0018】さらに、請求項6記載のスキージのよう
に、被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側は、所定の印刷品質を確保することが可能な
硬度を有し、かつ、一方の主面側から他方の主面側に向
って徐々に硬度が低くなるような傾斜材料を用いて形成
した場合、上記一方の主面側は硬度が高く適度な腰を有
しているとともに、その背面側に硬度の漸減する領域が
続き必要な変形性が確保されるため、良好な印刷を行な
うことが可能になる。また、硬度の漸減する領域がスキ
ージの押圧力を緩和する機能を果すため、被印刷物の破
損を防止することができる。また、この構成の場合にも
先端を尖らせる必要がなく、耐用性を向上させることが
できる。
に、被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側は、所定の印刷品質を確保することが可能な
硬度を有し、かつ、一方の主面側から他方の主面側に向
って徐々に硬度が低くなるような傾斜材料を用いて形成
した場合、上記一方の主面側は硬度が高く適度な腰を有
しているとともに、その背面側に硬度の漸減する領域が
続き必要な変形性が確保されるため、良好な印刷を行な
うことが可能になる。また、硬度の漸減する領域がスキ
ージの押圧力を緩和する機能を果すため、被印刷物の破
損を防止することができる。また、この構成の場合にも
先端を尖らせる必要がなく、耐用性を向上させることが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明し、発明の特徴とするところをさ
らに詳しく説明する。
面を参照しながら説明し、発明の特徴とするところをさ
らに詳しく説明する。
【0020】[実施形態1]図1は本願発明の一実施形
態にかかるスキージを示す斜視図、図2は図1のスキー
ジのII−II線断面図であり、(a)は変形していない状態
を示す図、(b)はスクリーン版越しに被印刷物に押し当
てられて一方側の下端部(当接部)が変形した状態を示
す図である。
態にかかるスキージを示す斜視図、図2は図1のスキー
ジのII−II線断面図であり、(a)は変形していない状態
を示す図、(b)はスクリーン版越しに被印刷物に押し当
てられて一方側の下端部(当接部)が変形した状態を示
す図である。
【0021】図1及び図2に示すように、この実施形態
のスキージ1は、スクリーン印刷法により所定の印刷品
質を確保することが可能な硬度を有する硬質ウレタンゴ
ム(弾性材料)から形成されており、横長の長尺形状を
有し、印刷工程では、矢印Aの方向に走行する。このス
キージ1の下端面1aには、中央に長手方向に沿って溝
3が形成されており、図2の溝3の右側の部分2がセラ
ミック板などの被印刷物に押し当てられる当接部として
機能し、溝3が、この当接部2及びその近傍の適度な弾
性変形を可能ならしめるとともに被印刷物にかかる押圧
力を緩和するための空隙4として機能し、さらに、当接
部2と溝3を介して対向する左側の部分5が、当接部2
が大きく変形したときにこれを支えるための支持部とし
て機能するように構成されている。
のスキージ1は、スクリーン印刷法により所定の印刷品
質を確保することが可能な硬度を有する硬質ウレタンゴ
ム(弾性材料)から形成されており、横長の長尺形状を
有し、印刷工程では、矢印Aの方向に走行する。このス
キージ1の下端面1aには、中央に長手方向に沿って溝
3が形成されており、図2の溝3の右側の部分2がセラ
ミック板などの被印刷物に押し当てられる当接部として
機能し、溝3が、この当接部2及びその近傍の適度な弾
性変形を可能ならしめるとともに被印刷物にかかる押圧
力を緩和するための空隙4として機能し、さらに、当接
部2と溝3を介して対向する左側の部分5が、当接部2
が大きく変形したときにこれを支えるための支持部とし
て機能するように構成されている。
【0022】このスキージ1を用いて印刷を行う場合、
スキージ1の上側をホールド部としてスクリーン印刷機
(図示省略)に取り付け、インク材が上面に供給された
スクリーン版越しに下端側の当接部2を被印刷物に押し
当てながら長手方向と直交する方向(矢印Aで示す方
向)にスキージ1を走行させる。スキージ1は走行中
に、スクリーン版を通してインク材をスクリーン版の製
版パターンに対応した形状で被印刷物に塗り付けること
によりスクリーン印刷を行う。このとき、当接部2が適
度な腰と変形性を有しているため、インク材の塗り付け
が、当接部(押し当て用の高硬度部分)2のコーナで十
分に行われ、良好な印刷が行なわれる。
スキージ1の上側をホールド部としてスクリーン印刷機
(図示省略)に取り付け、インク材が上面に供給された
スクリーン版越しに下端側の当接部2を被印刷物に押し
当てながら長手方向と直交する方向(矢印Aで示す方
向)にスキージ1を走行させる。スキージ1は走行中
に、スクリーン版を通してインク材をスクリーン版の製
版パターンに対応した形状で被印刷物に塗り付けること
によりスクリーン印刷を行う。このとき、当接部2が適
度な腰と変形性を有しているため、インク材の塗り付け
が、当接部(押し当て用の高硬度部分)2のコーナで十
分に行われ、良好な印刷が行なわれる。
【0023】また、空隙4はスキージ1によって被印刷
物に過度の押圧力が加わることを阻止する機能を果す。
また、印刷中に、図2(b)に示すように、スキージ1
が支持部5側に大きく変形した場合においても、当接部
2が支持部5によって支えられるため、当接部2の過度
の変形(逃げ)が防止され、良好な印刷品質が確保され
る。
物に過度の押圧力が加わることを阻止する機能を果す。
また、印刷中に、図2(b)に示すように、スキージ1
が支持部5側に大きく変形した場合においても、当接部
2が支持部5によって支えられるため、当接部2の過度
の変形(逃げ)が防止され、良好な印刷品質が確保され
る。
【0024】次に、表1に示すように、硬度の異なるウ
レタンゴムを用いて作製した各種のスキージを用いてコ
ンデンサ用のセラミック板(被印刷物)に電極パターン
をスクリーン印刷した場合の結果について説明する。な
お、印刷条件は下記の通りである。 セラミック板:外径10mm,厚み0.2mmのチタ
ン酸バリウム系セラミック板 インク材 :銀67%,ビヒクル30%、ガラスフ
リット3%を配合してなる銀ペースト スキージ条件:圧力:2kgf 印刷個数:各スキージについて50個
レタンゴムを用いて作製した各種のスキージを用いてコ
ンデンサ用のセラミック板(被印刷物)に電極パターン
をスクリーン印刷した場合の結果について説明する。な
お、印刷条件は下記の通りである。 セラミック板:外径10mm,厚み0.2mmのチタ
ン酸バリウム系セラミック板 インク材 :銀67%,ビヒクル30%、ガラスフ
リット3%を配合してなる銀ペースト スキージ条件:圧力:2kgf 印刷個数:各スキージについて50個
【0025】印刷後、蛍光X線装置を用いて50個のセ
ラミック板における印刷膜(銀層)の厚みを測定し、平
均印刷膜厚と印刷膜厚のバラツキの程度を示す膜厚変動
係数を算出した。また、印刷後のセラミック板を観察し
セラミック板に割れが発生していないかどうかを調べ
た。これらの測定・観察の結果を表1に示す。なお、表
1において、試料番号に*印を付したもの(試料番号1
〜6)は従来のスキージ(比較例)であり、試料番号
7,8,9のスキージは、本願発明の実施形態1のスキ
ージ1である。本願発明の実施形態のスキージにあって
は、図2に示す各部a,b,c,dの寸法はそれぞれ、
a=3mm,b=2mm,c=3mm,d=5mmであ
る。
ラミック板における印刷膜(銀層)の厚みを測定し、平
均印刷膜厚と印刷膜厚のバラツキの程度を示す膜厚変動
係数を算出した。また、印刷後のセラミック板を観察し
セラミック板に割れが発生していないかどうかを調べ
た。これらの測定・観察の結果を表1に示す。なお、表
1において、試料番号に*印を付したもの(試料番号1
〜6)は従来のスキージ(比較例)であり、試料番号
7,8,9のスキージは、本願発明の実施形態1のスキ
ージ1である。本願発明の実施形態のスキージにあって
は、図2に示す各部a,b,c,dの寸法はそれぞれ、
a=3mm,b=2mm,c=3mm,d=5mmであ
る。
【0026】
【表1】
【0027】表1から、試料番号7〜9の本願発明の実
施形態の溝を有するスキージを用いた場合、セラミック
板に割れを生じることがなく、印刷膜厚のバラツキも小
さくて良好な結果が得られているのに対して、試料番号
1〜3の溝のないスキージを用いた場合にはセラミック
板に割れを生じ、また、試料番号4〜6の剣スキージを
用いた場合には印刷膜厚のバラツキが大きくて、いずれ
も良好な結果が得られていないことがわかる。
施形態の溝を有するスキージを用いた場合、セラミック
板に割れを生じることがなく、印刷膜厚のバラツキも小
さくて良好な結果が得られているのに対して、試料番号
1〜3の溝のないスキージを用いた場合にはセラミック
板に割れを生じ、また、試料番号4〜6の剣スキージを
用いた場合には印刷膜厚のバラツキが大きくて、いずれ
も良好な結果が得られていないことがわかる。
【0028】[実施形態2]図3は本願発明の他の実施
形態にかかるスキージを示す斜視図、図4は図3のスキ
ージのIV−IV線断面図である。
形態にかかるスキージを示す斜視図、図4は図3のスキ
ージのIV−IV線断面図である。
【0029】この実施形態にかかるスキージ11におい
ては、下端側の、セラミック板などの被印刷物への当接
部12を含む一方の主面側部分13が、所定の印刷品質
を確保することが可能な高硬度弾性材料(硬質ウレタン
ゴム)で構成されているとともに、一方の主面側部分1
3の背面側部分(印刷時の走行方向に向って後側となる
部分)14が、主面側部分13の適度な弾性変形を可能
ならしめるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和す
ることができるようなウレタンゴム系の低硬度弾性材料
で構成されている。この実施形態のスキージ11におい
ては、低硬度弾性材料からなる背面側部分14が、上記
実施形態1のスキージ1の空隙4と同様に機能して、当
接部12及びその近傍の適度な弾性変形を可能ならしめ
るとともに被印刷物にかかる押圧力を緩和する働きをす
る。
ては、下端側の、セラミック板などの被印刷物への当接
部12を含む一方の主面側部分13が、所定の印刷品質
を確保することが可能な高硬度弾性材料(硬質ウレタン
ゴム)で構成されているとともに、一方の主面側部分1
3の背面側部分(印刷時の走行方向に向って後側となる
部分)14が、主面側部分13の適度な弾性変形を可能
ならしめるとともに、被印刷物にかかる押圧力を緩和す
ることができるようなウレタンゴム系の低硬度弾性材料
で構成されている。この実施形態のスキージ11におい
ては、低硬度弾性材料からなる背面側部分14が、上記
実施形態1のスキージ1の空隙4と同様に機能して、当
接部12及びその近傍の適度な弾性変形を可能ならしめ
るとともに被印刷物にかかる押圧力を緩和する働きをす
る。
【0030】このスキージ11を用い、実施形態1の場
合と同様にスクリーン印刷を実施した後、平均印刷膜厚
及び膜厚変動係数を調べるとともに、セラミック板の割
れの有無を調べた。その結果を表1に併せて示す。
合と同様にスクリーン印刷を実施した後、平均印刷膜厚
及び膜厚変動係数を調べるとともに、セラミック板の割
れの有無を調べた。その結果を表1に併せて示す。
【0031】なお、表1において、試料番号10〜12
のスキージがこの実施形態2のスキージである。なお、
この実施形態2のスキージは、主面側部分の厚みe(図
4)=2mm,背面側部分の厚みf(図4)=6mmで
ある。
のスキージがこの実施形態2のスキージである。なお、
この実施形態2のスキージは、主面側部分の厚みe(図
4)=2mm,背面側部分の厚みf(図4)=6mmで
ある。
【0032】表1から、この実施形態2のスキージの場
合も、上記実施形態1の場合と同様に良好な結果が得ら
れていることがわかる。
合も、上記実施形態1の場合と同様に良好な結果が得ら
れていることがわかる。
【0033】[実施形態3]図5は、この実施形態3に
かかるスキージを示す斜視図、図6は図5のスキージの
VI−VI線断面図である。
かかるスキージを示す斜視図、図6は図5のスキージの
VI−VI線断面図である。
【0034】この実施形態のスキージは、上記実施形態
1のスキージ1(図1及び図2)の溝3に低硬度弾性材
を充填した構成を有している。すなわち、この実施形態
のスキージ21は、その下端面の中央部に溝23を形成
するとともに、溝23内に低硬度弾性材料24を充填す
ることにより形成されている。その他の構成は、上記実
施形態1のスキージ1と同様である。
1のスキージ1(図1及び図2)の溝3に低硬度弾性材
を充填した構成を有している。すなわち、この実施形態
のスキージ21は、その下端面の中央部に溝23を形成
するとともに、溝23内に低硬度弾性材料24を充填す
ることにより形成されている。その他の構成は、上記実
施形態1のスキージ1と同様である。
【0035】このスキージ21においては、図6に示す
ように、断面形状が全体がほほ縦長の長方形となってお
り、下部についてみた場合に、高硬度弾性材料からなる
当接部22と、同じく高硬度弾性材料からなる支持部2
5の間に、低硬度弾性材料24が介在した状態となって
おり、低硬度弾性材料24は、当接部22及びその近傍
に適度な変形性を与えるととも、スキージ21によって
被印刷物に過度の押圧力が加わることを阻止する機能を
果す。また、低硬度弾性材料24及び支持部25は、印
刷中に変形した当接部22が過度に変形することを防止
する機能をも果す。
ように、断面形状が全体がほほ縦長の長方形となってお
り、下部についてみた場合に、高硬度弾性材料からなる
当接部22と、同じく高硬度弾性材料からなる支持部2
5の間に、低硬度弾性材料24が介在した状態となって
おり、低硬度弾性材料24は、当接部22及びその近傍
に適度な変形性を与えるととも、スキージ21によって
被印刷物に過度の押圧力が加わることを阻止する機能を
果す。また、低硬度弾性材料24及び支持部25は、印
刷中に変形した当接部22が過度に変形することを防止
する機能をも果す。
【0036】このスキージ21を用い、実施形態1の場
合と同様にスクリーン印刷を実施した後、平均印刷膜厚
及び膜厚変動係数を調べるとともに、セラミック板の割
れの有無を調べた。その結果を表1に併せて示す。な
お、表1において、試料番号13〜15のスキージがこ
の実施形態3のスキージである。なお、この実施形態3
のスキージは、当接部の厚みg(図6)=3mm,低硬
度弾性材料の厚みh(図6)=2mm,支持部の厚みi
(図6)=3mm,低硬度弾性材料の充填高さj(図
6)=5mmである。
合と同様にスクリーン印刷を実施した後、平均印刷膜厚
及び膜厚変動係数を調べるとともに、セラミック板の割
れの有無を調べた。その結果を表1に併せて示す。な
お、表1において、試料番号13〜15のスキージがこ
の実施形態3のスキージである。なお、この実施形態3
のスキージは、当接部の厚みg(図6)=3mm,低硬
度弾性材料の厚みh(図6)=2mm,支持部の厚みi
(図6)=3mm,低硬度弾性材料の充填高さj(図
6)=5mmである。
【0037】表1から、この実施形態3のスキージの場
合も、上記実施形態1,2の場合と同様に良好な結果が
得られていることがわかる。
合も、上記実施形態1,2の場合と同様に良好な結果が
得られていることがわかる。
【0038】なお、上記実施形態1では、下端面に溝3
が形成され、当接部2の背後側に空隙4と支持部5が設
けられた構造を有するスキージ1を示したが、図7に示
すスキージ31のように、空隙4のみを備えた構造とす
ることも可能である。
が形成され、当接部2の背後側に空隙4と支持部5が設
けられた構造を有するスキージ1を示したが、図7に示
すスキージ31のように、空隙4のみを備えた構造とす
ることも可能である。
【0039】また、上記実施の形態1では、断面形状
(図2)が上下に長い長方形の形状を有するスキージ1
を示したが、図8に示すスキージ32のように、断面形
状が正方形に近い形状とすることも可能である。
(図2)が上下に長い長方形の形状を有するスキージ1
を示したが、図8に示すスキージ32のように、断面形
状が正方形に近い形状とすることも可能である。
【0040】また、上記実施形態2のスキージ11(図
3,図4)は、高硬度弾性材料からなる一方の主面側部
分13の背面側に低硬度弾性材料からなる背面側部分1
4のみを備えているが、図9に示すように、低硬度弾性
材料からなる背面側部分14の裏側にさらに高硬度弾性
材料からなる部分(支持部)33を設けたスキージ(す
なわち、正面側及び背面側の部分13,33を高硬度弾
性材料で構成し、その間に、当接部12及びその近傍の
適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物に
かかる押圧力を緩和することができるような低硬度弾性
材料14を介在させた、いわゆるサンドイッチ構造のス
キージ)34も、本願発明の実施形態の変形例として挙
げることができる。
3,図4)は、高硬度弾性材料からなる一方の主面側部
分13の背面側に低硬度弾性材料からなる背面側部分1
4のみを備えているが、図9に示すように、低硬度弾性
材料からなる背面側部分14の裏側にさらに高硬度弾性
材料からなる部分(支持部)33を設けたスキージ(す
なわち、正面側及び背面側の部分13,33を高硬度弾
性材料で構成し、その間に、当接部12及びその近傍の
適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物に
かかる押圧力を緩和することができるような低硬度弾性
材料14を介在させた、いわゆるサンドイッチ構造のス
キージ)34も、本願発明の実施形態の変形例として挙
げることができる。
【0041】図10は、本願発明のさらに他のスキージ
を示す図である。このスキージ35は、図11に示すよ
うに、被印刷物に押し当てられる当接部42(図10)
を含む一方の主面(正面)51側は、所定の印刷品質を
確保することが可能な硬度を有しており、かつ、他方の
主面(背面)52側に向って徐々に硬度が低くなるよう
な傾斜材料を用いて形成されている。なお、このスキー
ジ35においては、一方の主面51側は硬度が高く適度
な腰を有しているとともに、その背面側に硬度の漸減す
る領域53が続き必要な変形性が確保されるため、良好
な印刷を行なうことが可能になるとともに、硬度の漸減
する領域53がスキージ35の被印刷物への押圧力を緩
和する機能を果すため、被印刷物の破損を防止すること
ができる。
を示す図である。このスキージ35は、図11に示すよ
うに、被印刷物に押し当てられる当接部42(図10)
を含む一方の主面(正面)51側は、所定の印刷品質を
確保することが可能な硬度を有しており、かつ、他方の
主面(背面)52側に向って徐々に硬度が低くなるよう
な傾斜材料を用いて形成されている。なお、このスキー
ジ35においては、一方の主面51側は硬度が高く適度
な腰を有しているとともに、その背面側に硬度の漸減す
る領域53が続き必要な変形性が確保されるため、良好
な印刷を行なうことが可能になるとともに、硬度の漸減
する領域53がスキージ35の被印刷物への押圧力を緩
和する機能を果すため、被印刷物の破損を防止すること
ができる。
【0042】本願発明はさらにその他の点においても上
記実施形態に限定されるものではなく、スキージを構成
する弾性材料の種類や硬度、あるいは、スキージ各部の
寸法などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の
応用、変形を加えることが可能である。また、本願発明
のスキージにおいて、主面側、背面側のいずれにも所定
の印刷品質を確保することが可能な硬度を有するものを
配した構造とすることにより、主面側及び背面側のいず
れをも被印刷物への当接部とすることができる。
記実施形態に限定されるものではなく、スキージを構成
する弾性材料の種類や硬度、あるいは、スキージ各部の
寸法などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の
応用、変形を加えることが可能である。また、本願発明
のスキージにおいて、主面側、背面側のいずれにも所定
の印刷品質を確保することが可能な硬度を有するものを
配した構造とすることにより、主面側及び背面側のいず
れをも被印刷物への当接部とすることができる。
【0043】
【発明の効果】上述のように、本願発明のスキージは、
所定の印刷品質を確保することが可能な高硬度弾性材料
を用いて形成され、かつ、スクリーン版を介して被印刷
物と当接する当接部の背後に空隙が配設されており、空
隙が、当接部及びその近傍に良好な印刷を行なうのに必
要な適度な変形性を付与するとともに、被印刷物にかか
る押圧力を緩和する機能を果す。したがって、本願発明
のスクリーン印刷用スキージを用いることにより、印刷
膜厚のばらつきや被印刷物の破損を防止して、良好なス
クリーン印刷を行なうことが可能になる。さらに、本願
発明のスクリーン印刷用スキージにおいては、当接部の
背後に空隙を設けてスキージの押圧力を緩和するように
しているので、従来の剣スキージのように先端を尖らせ
る必要がなく、耐用性を大幅に向上させることが可能に
なる。
所定の印刷品質を確保することが可能な高硬度弾性材料
を用いて形成され、かつ、スクリーン版を介して被印刷
物と当接する当接部の背後に空隙が配設されており、空
隙が、当接部及びその近傍に良好な印刷を行なうのに必
要な適度な変形性を付与するとともに、被印刷物にかか
る押圧力を緩和する機能を果す。したがって、本願発明
のスクリーン印刷用スキージを用いることにより、印刷
膜厚のばらつきや被印刷物の破損を防止して、良好なス
クリーン印刷を行なうことが可能になる。さらに、本願
発明のスクリーン印刷用スキージにおいては、当接部の
背後に空隙を設けてスキージの押圧力を緩和するように
しているので、従来の剣スキージのように先端を尖らせ
る必要がなく、耐用性を大幅に向上させることが可能に
なる。
【0044】また、スキージの下端面に溝を形成するこ
とにより前記空隙を形成するようにした場合、容易に、
当接部の背後に空隙を設けることが可能になるととも
に、印刷中に被印刷物に押し当てられて変形した当接部
を、溝を挟んで当接部と対向する部分(支持部)で支え
ることにより、被印刷物に押し当てられた当接部が過度
に変形することを防止して印刷性能をさらに向上させる
ことができる。
とにより前記空隙を形成するようにした場合、容易に、
当接部の背後に空隙を設けることが可能になるととも
に、印刷中に被印刷物に押し当てられて変形した当接部
を、溝を挟んで当接部と対向する部分(支持部)で支え
ることにより、被印刷物に押し当てられた当接部が過度
に変形することを防止して印刷性能をさらに向上させる
ことができる。
【0045】さらに、空隙に低硬度弾性材料を充填する
ことにより、当接部の変形性や被印刷物にかかる押圧力
を緩和する押圧力緩和機能に関し、空隙だけでは対応し
きれないような条件に対応することが可能になり、適用
範囲を広げることが可能になる。
ことにより、当接部の変形性や被印刷物にかかる押圧力
を緩和する押圧力緩和機能に関し、空隙だけでは対応し
きれないような条件に対応することが可能になり、適用
範囲を広げることが可能になる。
【0046】当接部を含む一方の主面側部分(正面側部
分)を高硬度弾性材料から形成するとともに、正面側部
分を支持する背面側部分を適度な硬度を有する低硬度弾
性材料から形成することにより、当接部及びその近傍に
必要な変形性を付与することが可能になるとともに、被
印刷物にかかる押圧力を緩和することが可能になり、印
刷品質の向上や耐久性の向上を図ることができる。
分)を高硬度弾性材料から形成するとともに、正面側部
分を支持する背面側部分を適度な硬度を有する低硬度弾
性材料から形成することにより、当接部及びその近傍に
必要な変形性を付与することが可能になるとともに、被
印刷物にかかる押圧力を緩和することが可能になり、印
刷品質の向上や耐久性の向上を図ることができる。
【0047】さらに、一方の主面側(正面側)部分及び
他方の主面側(背面側)部分を高硬度弾性材料から形成
し、かつ、その間に適度な硬度を有する低硬度弾性材料
を介在させるようにしたスキージにおいては、印刷中に
被印刷物に押し当てられて変形した当接部を、低硬度弾
性材料及び該低硬度弾性材料を挟んで当接部と対向する
高硬度弾性材料からなる背面側部分(支持部)で支えて
当接部が過度に変形することを防止することが可能にな
り、さらに印刷性能を向上させることができる。
他方の主面側(背面側)部分を高硬度弾性材料から形成
し、かつ、その間に適度な硬度を有する低硬度弾性材料
を介在させるようにしたスキージにおいては、印刷中に
被印刷物に押し当てられて変形した当接部を、低硬度弾
性材料及び該低硬度弾性材料を挟んで当接部と対向する
高硬度弾性材料からなる背面側部分(支持部)で支えて
当接部が過度に変形することを防止することが可能にな
り、さらに印刷性能を向上させることができる。
【0048】さらに、被印刷物に押し当てられる部分を
含む一方の主面側は、所定の印刷品質を確保することが
可能な硬度を有し、かつ、一方の主面側から他方の主面
側に向って徐々に硬度が低くなるような傾斜材料を用い
て形成した場合にも、上記一方の主面側は硬度が高く十
分な腰を有するとともに、その背面に続く硬度の漸減す
る領域により必要な変形性が与えられるため、印刷品質
の向上や信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
含む一方の主面側は、所定の印刷品質を確保することが
可能な硬度を有し、かつ、一方の主面側から他方の主面
側に向って徐々に硬度が低くなるような傾斜材料を用い
て形成した場合にも、上記一方の主面側は硬度が高く十
分な腰を有するとともに、その背面に続く硬度の漸減す
る領域により必要な変形性が与えられるため、印刷品質
の向上や信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
【図1】本願発明の一実施形態にかかるスキージを示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1のスキージのII−II線断面図であり、(a)
は当接部が変形していない状態を示す図、(b)はスクリ
ーン版越しに被印刷物に押し当てられて当接部が変形し
た状態を示す図である。
は当接部が変形していない状態を示す図、(b)はスクリ
ーン版越しに被印刷物に押し当てられて当接部が変形し
た状態を示す図である。
【図3】本願発明の他の実施形態にかかるスキージを示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図4】図3のスキージのIV−IV線断面図である。
【図5】本願発明のさらに他の実施形態にかかるスキー
ジを示す斜視図である。
ジを示す斜視図である。
【図6】図5のスキージのVI−VI線断面図である。
【図7】本願発明の実施形態にかかるスキージの他の例
を示す図である。
を示す図である。
【図8】本願発明の実施形態にかかるスキージのさらに
他の例を示す図である。
他の例を示す図である。
【図9】本願発明の実施形態にかかるスキージのさらに
他の例を示す図である。
他の例を示す図である。
【図10】本願発明の実施形態にかかるスキージのさら
に他の例を示す図である。
に他の例を示す図である。
【図11】図10のスキージを構成する弾性材料の硬度
分布を示すグラフである。
分布を示すグラフである。
【図12】従来の剣スキージを示す図である。
1,11,21 スクリーン印刷用スキ
ージ 2,12,22 当接部 3,23 溝 31,32,34,35 スクリーン印刷用スキ
ージ 4 空隙 5,25,33 支持部 24 低硬度弾性材料 A 走行方向
ージ 2,12,22 当接部 3,23 溝 31,32,34,35 スクリーン印刷用スキ
ージ 4 空隙 5,25,33 支持部 24 低硬度弾性材料 A 走行方向
Claims (6)
- 【請求項1】弾性材料からなり、スクリーン版越しに一
方の主面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行さ
せることにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを
行うスクリーン印刷用スキージにおいて、 所定の印刷品質を確保することが可能な高硬度弾性材料
を用いて形成され、かつ、前記被印刷物に押し当てられ
る一方の主面側の下端部(当接部)の背後(印刷時の走
行方向に向って後側となる部分)側に、前記当接部及び
その近傍の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、
被印刷物にかかる押圧力を緩和するための空隙が配設さ
れていることを特徴とするスクリーン印刷用スキージ。 - 【請求項2】前記空隙が、スキージの下端面に形成され
た溝であることを特徴とする請求項1記載のスクリーン
印刷用スキージ。 - 【請求項3】前記空隙に、高硬度弾性材料からなる部分
の適度な弾性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物
にかかる押圧力を緩和することができるような低硬度弾
性材料が充填されていることを特徴とする請求項1又は
2記載のスクリーン印刷用スキージ。 - 【請求項4】弾性材料からなり、スクリーン版越しに一
方の主面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行さ
せることにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを
行うスクリーン印刷用スキージにおいて、 前記被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側部分(正面側部分)が、所定の印刷品質を確
保することが可能な高硬度弾性材料から形成されてお
り、かつ、 前記正面側部分を支持する背面側部分が、前記当接部及
びその近傍の適度な弾性変形を可能ならしめるととも
に、被印刷物にかかる押圧力を緩和することができるよ
うな低硬度弾性材料から形成されていることを特徴とす
るスクリーン印刷用スキージ。 - 【請求項5】弾性材料からなり、スクリーン版越しに一
方の主面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行さ
せることにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを
行うスクリーン印刷用スキージにおいて、 一方の主面側(正面側)部分及び他方の主面側(背面
側)部分を高硬度弾性材料から形成し、かつ、一方及び
他方の主面側部分の間に、一方の主面側の、被印刷物に
押し当てられる部分(当接部)及びその近傍の適度な弾
性変形を可能ならしめるとともに、被印刷物にかかる押
圧力を緩和することができるような低硬度弾性材料を介
在させたことを特徴とするスクリーン印刷用スキージ。 - 【請求項6】弾性材料からなり、スクリーン版越しに一
方の主面側の下端部を被印刷物に押し当てながら走行さ
せることにより、前記被印刷物にインク材の塗り付けを
行うスクリーン印刷用スキージにおいて、 前記被印刷物に押し当てられる部分(当接部)を含む一
方の主面側は、所定の印刷品質を確保することが可能な
硬度を有し、かつ、前記一方の主面側から他方の主面側
に向って徐々に硬度が低くなるような硬度分布を有する
傾斜材料を用いて形成されていることを特徴とするスク
リーン印刷用スキージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18158596A JPH106475A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | スクリーン印刷用スキージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18158596A JPH106475A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | スクリーン印刷用スキージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106475A true JPH106475A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16103389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18158596A Pending JPH106475A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | スクリーン印刷用スキージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH106475A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007038641A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-02-15 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 印刷装置と印刷方法 |
JP2007261009A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Hitachi Metals Ltd | スクリーン印刷用のスキージ及びそれを備えたスクリーン印刷装置 |
KR101600440B1 (ko) * | 2014-09-18 | 2016-03-07 | 주식회사 디에이피 | 스크린 인쇄 장치 |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP18158596A patent/JPH106475A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007038641A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-02-15 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 印刷装置と印刷方法 |
JP2007261009A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Hitachi Metals Ltd | スクリーン印刷用のスキージ及びそれを備えたスクリーン印刷装置 |
KR101600440B1 (ko) * | 2014-09-18 | 2016-03-07 | 주식회사 디에이피 | 스크린 인쇄 장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030415 |