JPH1064344A - 無機絶縁電線 - Google Patents

無機絶縁電線

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Publication number
JPH1064344A
JPH1064344A JP8213892A JP21389296A JPH1064344A JP H1064344 A JPH1064344 A JP H1064344A JP 8213892 A JP8213892 A JP 8213892A JP 21389296 A JP21389296 A JP 21389296A JP H1064344 A JPH1064344 A JP H1064344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic
insulating film
electric wire
metal oxide
aluminum salt
Prior art date
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Pending
Application number
JP8213892A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Takeuchi
健三 武内
Takeshi Okada
岡田  健
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication of JPH1064344A publication Critical patent/JPH1064344A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、優れた電気特性を有し、ガス
の放出量が少ない無機絶縁電線を提供する。 【解決手段】 一般式 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜20の炭化水素基、R2 はメ
チル基またはエチル基)で表されるアルミニウム塩に、
金属酸化物を混合した塗布液を導体上に塗布した後熱分
解することにより、無機絶縁被膜を形成した構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、高温度、高真空の過酷な環境で
使用される無機絶縁電線に関する。
【従来の技術】従来、ポリアミドなどの耐熱塗料が導体
上に焼き付けられた有機系耐熱電線において、その耐熱
温度は200℃前後であった。近年の技術の発展に伴
い、絶縁電線にもより高い耐熱性及び、真空性が要求さ
れており、有機系絶縁塗料が焼付けられた耐熱電線では
すでに限界であった。そこで、有機酸の金属塩や金属ア
ルコキシドなどを熱分解して導体上に金属酸化物の被膜
を施す、いわゆるセラミック電線が開発された。しかし
これまでのセラミック電線では、有機酸の金属塩や金属
アルコキシドなどの原料を導体上に塗布するための塗布
液の調整が困難で、膜厚が均一で電気特性の良好な無機
絶縁被膜を形成することが難しかった。そこで本出願人
は、特定のアルミニウム塩を熱分解して得られた酸化ア
ルミニウムを主体とする無機絶縁被膜を有する無機絶縁
電線を見出だした。(特願平4-065799) 前記アルミニ
ウム塩は、任意の公知の有機溶剤にゲル化することなく
溶解するため、任意の濃度の塗布液に調整して導体上に
均一かつ十分な厚さに塗布することが可能で、従って、
優れた耐熱性、電気特性を有する無機絶縁電線が得られ
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さらに本出願人は、特
定の有機酸のアルミニウム塩と金属セッケンを併用すれ
ば、成膜したときの被膜のピンホール発生を押さえ、絶
縁破壊電圧を向上させることが可能となることを見出だ
した。(特願平4-162660)◎ しかしながら、アルミニウム塩と金属セッケンとを混合
した塗布液を導体上に塗布し加熱焼成しても、主に金属
セッケンが分解して発生する有機分は、溶剤と共に完全
に揮散除去されず、残渣として無機絶縁被膜中に残留し
てしまう。そのために、電線が高温、高真空環境下で使
用された場合、絶縁被膜からガスが発生し、真空度を低
下させ、製品を汚染する等の問題があった。そこで本発
明では、耐熱性に優れ、優れた電気特性を有し、ガスの
放出量が少ない無機絶縁電線を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の無機絶縁電線
は、導体上に、(a)一般式
【化2】 (式中、R1 は炭素数1〜20の炭化水素基、R2 はメ
チル基またはエチル基)で表されるアルミニウム塩と、
(b)金属酸化物との混合物を熱分解することにより形
成された無機絶縁被膜を具備したことを特徴とするもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】(a)のアルミニウム塩として
は、上記一般式で表されるアルミニウム塩のうち、特
に、R1 の炭素数が1〜17のものが、緻密で高い絶縁
耐圧が得られることから好ましい。
【0006】(b)の金属酸化物としては、公知のもの
の中から任意に選択して使用されて良いが、その粒径が
大きすぎると被膜の外観が著しく粗悪で巻線としては不
適当な形状になってしまい、絶縁破壊電圧を低下させる
原因となる。ゆえに、金属酸化物の直径は0.02μm
以下であることが好ましい。さらに、加熱焼成後の絶縁
被膜の密着性、可とう性を向上させるために、酸化マグ
ネシウムなどの柔らかい金属酸化物が好ましい。
【0007】本発明の無機絶縁被膜は、たとえば次のよ
うに形成することができる。まず、(a)のアルミニウ
ム塩に、(b)の金属酸化物の粉末を混合、分散して塗
布液を調整する。(a)のアルミニウム塩は原液をその
まま用いるようにしてもよいが、このアルミニウム塩は
アルコール系、エーテル系、芳香族系など任意の有機溶
剤にゲル化することなく溶解するので、適当な溶剤で濃
度80%以下に希釈して用いることが望ましい。80%
を越える濃度のものは安定性に欠けるためである。ま
た、(b)の金属酸化物の粉末の混合量は、アルミニウ
ム塩の原液または希釈液の10重量%より多いと外観、
密着性が悪化し、1重量%未満だと被膜中のピンホール
の発生を抑えて絶縁耐圧を向上させる効果が出ないの
で、1〜10重量%となる範囲が好ましい。
【0008】このように調整した塗布液をディップコー
ト、フェルトコートなどの通常の方法で導体上に塗布し
た後、焼結しない温度で加熱焼成を行う。加熱焼成によ
りアルミニウム塩が分解し、溶媒や有機分が揮散除去さ
れ、耐熱性良好で膜厚の均一な無機絶縁被膜が形成され
る。また、混合された金属酸化物は加熱焼成しても有機
分が脱離しないので、加熱焼成後絶縁被膜に残留する有
機分はアルミニウム塩の熱分解によるもので、従来の金
属せっけんに因るものと比較して極微量であるため、高
温環境中での使用時にガスが発生するおそれはない。な
お、この塗布および加熱焼成は、必要に応じて複数回繰
り返され、所要の厚さの無機絶縁被膜が形成される。
【0009】本発明の無機絶縁電線は、特定のアルミニ
ウム塩に金属酸化物を混合して塗布、加熱することによ
り、被膜中に残留する有機分が極僅かなため再加熱時に
ガスを放出すること無く、密着性に優れ、ピンホールの
ない絶縁被膜を形成することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。 実施例1 Al−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート
の50%溶液(溶剤日石7号ソルベント(商品名) 表
中50%Alアセテートと略記)に、粒径0.02μm
の酸化マグネシウムの粉末を重量比100:1の割合で
混合し、塗布液とした。この塗布液を導体上にディップ
法により塗布加熱し、膜厚10μmの絶縁被膜を得た。 実施例2 Al−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート
の80%溶液に、粒径0.015μmの酸化マグネシウ
ムの粉末を重量比100:3の割合で混合し、塗布液と
した。この塗布液を導体上にディップ法により塗布加熱
し、膜厚10μmの絶縁被膜を得た。 比較例1 Al−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート
の50%溶液にオクチル酸マグネシウム(2%)を重量
比1:1の割合で混合し、塗布液とした。この塗布液を
導体上にディップ法により塗布加熱し、膜厚10μmの
絶縁被膜を得た。 以上のような実施例1、2、比較例
1の絶縁電線について、絶縁破壊電圧および加熱減量を
測定した結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明の無機絶縁電線においては、特定
のアルミニウム塩に金属酸化物を混合したことにより、
ピンホールがなく、緻密で、密着性、可とう性が良好な
無機絶縁被膜を形成して、優れた耐熱性、電気特性を有
することが可能となった。さらに、絶縁被膜中に残留す
る有機分が著しく減少し、高温、高真空環境中で使用し
てもガスが発生するおそれがなく、使用環境に影響を及
ぼさなくなった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体上に、(a)一般式 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜20の炭化水素基、R2 はメ
    チル基またはエチル基)で表されるアルミニウム塩と、
    (b)金属酸化物との混合物を熱分解することにより形
    成された無機絶縁被膜を具備したことを特徴とする無機
    絶縁電線。
JP8213892A 1996-08-13 1996-08-13 無機絶縁電線 Pending JPH1064344A (ja)

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JP8213892A JPH1064344A (ja) 1996-08-13 1996-08-13 無機絶縁電線

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JPH1064344A true JPH1064344A (ja) 1998-03-06

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