JPH10632A - 注型絶縁物の矯正治具 - Google Patents

注型絶縁物の矯正治具

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Publication number
JPH10632A
JPH10632A JP15431796A JP15431796A JPH10632A JP H10632 A JPH10632 A JP H10632A JP 15431796 A JP15431796 A JP 15431796A JP 15431796 A JP15431796 A JP 15431796A JP H10632 A JPH10632 A JP H10632A
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JP
Japan
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lower plate
upper plate
jig
casting
conductor
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Application number
JP15431796A
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English (en)
Inventor
Kazuya Yamamoto
一也 山本
Kenji Taguchi
賢二 田口
Hitoshi Umemura
仁志 梅村
Takayuki Ikemoto
孝幸 池本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH10632A publication Critical patent/JPH10632A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注型絶縁物を下板と上板で挟みクランプで固
定しなければならないため、準備作業に手間がかかる。 【解決手段】 基板11、基板11に立設された3個の
支持軸13、各支持軸13の先端側に固着された下板1
7、下板17上に配置され導体25が貫通して埋設され
た注形絶縁物23を下板とともに挟持する上板26、基
板上11の下板17の外側にそれぞれ所定の間隔をあけ
て立設された複数の支柱28、支柱28の上部と一端が
連結され他端が上板26の周縁部を弾性的に押圧すると
ともに上板26の周縁部と開離可能に形成された押圧装
置35を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高電圧機器に使
用される注型絶縁物に係わり、特に注型後の歪み取りを
行う注型絶縁物の矯正治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は例えば実開平1−75917号公
報に示された従来の注型絶縁物の矯正治具の構成を断面
で示す正面図である。図において、1は注型樹脂2と導
体3よりなる注型絶縁物、4は注型絶縁物1の一端側と
接触する下板、5は下板4の中心部に形成され導体3が
挿入される穴、6は下板4に注型絶縁物1と反対側に取
り付けられた保護部材で、導体3の端部を収容する凹部
7が形成されている。8は注型絶縁物1の上側に配置さ
れ開口9を有する上板、10は下板3と上板8とを介し
て注型樹脂1を押圧する複数のクランプである。
【0003】次に動作について説明する。所定の硬化が
完了した注型絶縁物1を、下板4と上板8とで挟み、ク
ランプ10を用いて固定した後、図示はしないが、ロー
ラーコンベアで加熱炉内へ搬送される。この搬送時に導
体3は保護部材6によって損傷を防止するようにされて
いる。そして、加熱炉で所定の時間加熱して歪み取り温
度(通常、硬化樹脂の熱変形温度より20℃〜30℃高
い温度)まで加熱し、加熱完了後、加熱炉より取出し徐
冷される。ここで、注型絶縁物1と下板4、および上板
8を固定するクランプ10は、注型樹脂2の高さを規制
する寸法とされているので、注型樹脂2が冷却時の温度
変化に伴って一定の寸法収縮を起こすため、予め凹部7
に挿入された導体3によって注型樹脂2と突出した導体
3の端面との寸法を確保するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の注型絶縁物の矯
正治具は以上のように構成されているので、注型絶縁物
1と下板4、上板8を逐一クランプ10で固定しなけれ
ばならず、加熱中に注型樹脂2に熱収縮による寸法変化
が発生すると、上板8とクランプ10間に間隔片等を挿
入して再度固定しなければならず、作業に手間がかかる
という問題点があった。また、下板4と上板8とは形状
が異なるため、加熱・放熱速度が均等にならないので、
注形樹脂1に内部応力が発生して反りが生じ、注形絶縁
物1の加工精度が低下するという問題点があった。ま
た、注型絶縁物1と一緒に下板4、保護部材6、上板
8、クランプ10は加熱炉まで搬送されるため、繰り返
し使用すると下板4および保護部材6に変形が生じ、注
型絶縁物1の製品精度が低下するという問題点があっ
た。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、クランプ類を装着しなくても注
型樹脂を押圧することができ、製品精度のよい注型絶縁
物を得ることが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる注型絶縁物の矯正治具は、基板、基板に立設された
3個の支持軸、各支持軸の先端側に固着された下板、下
板上に配置され導体が貫通して埋設された注型絶縁物を
下板とともに挟持する上板、基板上の下板の外側にそれ
ぞれ所定の間隔をあけて立設された複数の支柱、支柱の
上部と一端が連結され他端が上板の周縁部を弾性的に押
圧するとともに上板の周縁部と開離可能に形成された押
圧装置を備えたものである。
【0007】また、この発明の請求項2に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、基板の支柱間に
立設された第2の支柱、第2の支柱の上部と一端が連結
され他端が導体を弾性的に押圧するとともに導体と開離
可能に形成された第2の押圧装置を備えたものである。
【0008】また、この発明の請求項3に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、上板と下板とは
ほぼ同一形状としたものである。
【0009】また、この発明の請求項4に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、支持軸は基板と
傾動可能に立設されたものである。
【0010】また、この発明の請求項5に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、押圧装置はそれ
ぞれ押圧力を調整可能としたものである。
【0011】また、この発明の請求項6に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、下板と上板には
それぞれ所定の位置にフィンが取付けられたものであ
る。
【0012】また、この発明の請求項7に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1において、下板と上板との
間に注型絶縁物の高さを規制する間隔部材を配置したも
のである。
【0013】また、この発明の請求項8に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、基板、基板に立設された3個の支持
軸、各支持軸の先端側に固着され開口を有する下板、下
板上に配置され両端側にそれぞれ異なる長さに複数の導
体が貫通して埋設された注型絶縁物を下板とともに挟持
し導体を囲む開口を有する上板、貫通する導体の長い側
の開口及び導体を覆い下板および上板とのいずれかと固
着されたカバー、基板上の下板の外側にそれぞれ所定の
間隔をあけて立設された複数の支柱、支柱の上部と一端
が連結され他端が上板の周縁部を弾性的に押圧するとと
もに上板の周縁部と開離可能に形成された押圧装置を備
えたものである。
【0014】また、この発明の請求項9に係わる注型絶
縁物の矯正治具は、請求項1〜8のいずれかにおいて、
下板と上板には黒色化処理が施されたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図につい
て説明する。図1はこの発明の実施の形態1による注型
絶縁物の矯正治具の構成を示す正面図、図2は図1の注
型絶縁物の矯正治具の上面図、図3は図1中の底板及び
下板と支持軸との連結部の詳細を示す正面図、図4は加
熱・冷却手段を有する注型絶縁物の矯正治具を示す正面
図である。各図において、11は基板、12は底板11
の裏面に所定の径の円周上に間隔をあけて形成された座
ぐりを有する複数の取付け穴、13は各取付け穴12で
支持される複数の支持軸、14は一端に形成されたねじ
軸、15は他端に形成されたねじ穴である。そして、各
支持軸13は、一端がそれぞれ取付け穴12に挿入さ
れ、ねじ軸14が収容された座ぐりと間隔を形成して軸
方向に移動可能にナット16で係合され、傾動可能に立
設されている。
【0016】17は所定の径と厚さを有する下板、18
は中心部に形成され後述の導体25が挿入される穴、1
9は各支持軸13と同一の円周上に同一間隔で形成され
た座ぐりを有する複数の取付け穴、20は各取付け穴1
9を介して下板17と各支持軸13とを固着するボル
ト、21は下板17の基板11と対向した面に取付けら
れ、穴18と同一径で所定の深さの凹部22を有する位
置決め部材、23は下板17上に載置され注型樹脂24
と導体25からなる注型絶縁物で、凹部22に導体25
の一端を挿入して位置決めされている。26は注型絶縁
物23上に載置された上板で、下板17と同一の径と厚
さに形成され、導体25の他端が挿入される穴27が形
成されている。
【0017】28は基板11上の下板17の外側に円周
上に間隔をあけて一端が固着された複数の第1の支柱、
29は各第1の支柱28の所定の高さの位置に一端が連
結された腕金、30は腕金29に第1の支柱28との連
結部から所定の距離をあけて垂直方向に形成された支持
穴、31は支持穴30に挿入され端部にねじが形成され
たばね軸、32はばね軸31の一端と固着された押圧部
材、33はばね軸31に挿入され腕金29と押圧部材3
2との間に配置されたばね、34はばね軸30の他端に
装着さればね33の強さを調整するナットである。そし
て、上記29〜34で第1の押圧装置35が形成され
る。
【0018】36は基板11上に下板17の径より大き
い円周上に所定の第1の支柱28間に配置し固着された
第2の支柱、37は第1の支柱36の下端から所定の高
さの位置に連結された腕金、38は腕金37に第1の支
柱36との連結部から所定の距離をあけて垂直方向に形
成された支持穴、39は支持穴38に挿入され端部にね
じが形成されたばね軸、40はばね軸39の一端と固着
された押圧部材、41はばね軸39に挿入され腕金37
と押圧部材40との間に配置されたばね、42はばね軸
39の他端に装着さればね38の強さを調整するナット
である。そして、上記37〜42で第2の押圧装置43
が形成される。
【0019】次に動作について説明する。図1におい
て、第1と第2の押圧装置35、43のそれぞれのナッ
ト34、42を操作して各押圧部材32、40を上昇さ
せ、下板17と押圧部材32、40との距離を所定の間
隔に設定する。この状態で、下板17上に注型絶縁物2
3を搬入し、導体25の一端を位置決め部材21の凹部
22に挿入して注型絶縁物23を下板17上に配置す
る。次に、上板26を搬入し穴27を導体25の他端に
挿入し、注型絶縁物23上に上板26を配置する。次
に、ナット34を操作して押圧部材32で上板26の周
縁を弾性的に押圧して固定する。また、ナット42を操
作して押圧部材40で導体25の他端を弾性的に押圧し
て固定する。なお、第1と第2の押圧装置35、43に
よる押圧力は、ナット34、42を操作してばね33、
41の弾性力を調整することによって行われる。
【0020】このように、下板17と上板26間に注型
絶縁物23を配置し、上板26の周縁部を第1の押圧装
置33で押圧し、導体25の他端部を第2の押圧装置4
3で押圧した注型絶縁物の矯正治具は、図示しないロー
ラーコンベア上に載置され、加熱炉へ搬送され加熱炉内
で歪み取り温度まで加熱され、加熱完了後加熱炉より取
出し、放熱により徐冷することにより下板17と上板2
6の精度に注形樹脂24を矯正する注型絶縁物23の矯
正が行われる。ここで、注型絶縁物23を支持する下板
17は、基板11と連結された3個の支持軸13で3点
支持としたことにより、基板11と平行な平面度を形成
することが容易である。また、注型絶縁物23は加熱後
冷却されるとき、注型樹脂24には冷却時の温度変化に
伴って一定の寸法収縮が発生するが、第1の押圧装置3
5によって注型樹脂24は上板26を介して弾性的に押
圧されることにより、注型樹脂24は収縮に追随して第
1の押圧装置35で押圧される。
【0021】また、導体25は第2の押圧装置43によ
って弾性的に押圧されていることにより、注型樹脂23
に収縮が発生しても、導体26の一端は下板17と位置
決め部材21で支持されていることにより、導体25が
注型樹脂24から突出する寸法を一定にする。また、注
型絶縁物23を挟む下板17と上板26とは、同一の厚
さ及び同一の形状としたので、ほぼ同一の熱容量を備え
ることにより、注型絶縁物23を均等に加熱することは
勿論、放熱も均等に行われる。
【0022】また、下板17及び注型絶縁物23、上板
26を支持する支持軸13は、下板17とは固着され基
板11とは傾動可能に連結されていることにより、搬送
時の衝撃による変形を図3に示すように基板11に発生
させ、下板17及び注型絶縁物23、上板26の変形が
防止される。また、第1と第2の押圧装置35と42と
は、それぞれナット31、42を調整して押圧部材3
2、40を上方に移動させたが、例えば、図1に示す状
態でそれぞれのばね33、41の圧力に耐えて上板26
及び導体26の端部を押圧可能とするとともに、腕金2
9、37をそれぞれ上方に傾動可能に構成しても、上記
と同様の動作を得ることができる。
【0023】以上のように実施の形態1によれば、準備
作業の手間を省き注型絶縁物23の加工精度の低下を防
止することが可能となる。
【0024】なお、図4に示すように、下板17と上板
26とが注型絶縁物23の注型樹脂24の肉厚の大きい
部分と接触する個所に、複数のフィン44を植設し、ま
た、位置決め部材21にフィン45を植設すると、加熱
時にはそれぞれのフィン44、45が受けた熱を下板1
7と上板26及び導体25に伝導することにより、注型
樹脂24の加熱を促進し、また、冷却時には下板17と
上板26及び導体25からの熱がフィン44、45に伝
導されることにより、各フィン44、45によって放熱
が促進されるので、加熱・放熱時間を短縮することが可
能となるとともに、注型絶縁物23の加工精度をさらに
向上することが可能となる。
【0025】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2による注型絶縁物の矯正治具の構成を示す正面図、
図6は図5の注型絶縁物の矯正治具の上面図である。各
図において、13〜16、20、28〜35、36〜4
3は、実施の形態1を示す図1〜図3のものと同様のた
め説明を省略する。46は楕円状に形成された基板で、
座ぐりを有する複数の取付け穴47が形成されている。
そして、この取付け穴47に挿入されたねじ軸14の一
端を底板46と軸方向に間隔をあけてナット16で連結
し、取付け穴47を介して基板46上に複数の支持軸1
3が傾動可能に立設されている。
【0026】48は各支持軸13の他端とボルト20で
固着される穴49を有する楕円状の下板、50は下板4
8の中央部に形成された穴、51は下板48の一端側に
穴50を覆うように嵌着され後述の導体55を挿入可能
な凹部51を有する位置決め部材、53は注型樹脂54
と導体55よりなる楕円状の注型絶縁物、56は注型絶
縁物53の上面に配置され中央部に導体55の他端が挿
入される穴57を有する楕円状の上板、58は下板48
と上板55との間に注型絶縁物53の外周を囲んで配置
された間隔部材で、注形樹脂54の厚さの許容誤差の最
大厚さとなる長さに形成されている。
【0027】次に動作について説明する。図5におい
て、第1と第2の押圧装置35、43のそれぞれのナッ
ト34、42を操作して各押圧部材32、40を上昇さ
せ、下板48と各押圧部材32、40との距離を所定の
間隔に設定する。この状態で、下板48上に注型絶縁物
52を搬入し、導体55の一端を位置決め部材51の凹
部52に挿入して注型絶縁物52を下板48上に配置す
る。次に、上板56を搬入し穴57を導体55の他端に
挿入し、注型絶縁物53上に上板56を配置する。次
に、第1の押圧装置35のナット34を操作して押圧部
材32で上板55を弾性的に押圧して固定する。また、
第2の押圧装置43のナット42を操作して押圧部材4
0で導体54の他端を弾性的に押圧して固定する。な
お、第1と第2の押圧装置35、43による押圧力は、
ナット34、42を操作してばね33、41の弾性力を
調整することによって行われる。
【0028】このように、下板48と上板56間に注型
絶縁物53を配置し、上板48の周縁を第1の押圧装置
35で押圧し、導体55の他端部を第2の押圧装置43
で押圧した注型絶縁物の矯正治具は、図示しないローラ
ーコンベア上に載置され、加熱炉へ搬送され加熱炉内で
歪み取り温度まで加熱され、加熱完了後加熱炉より取出
し、放熱により徐冷することにより下板48と上板56
の精度に注型樹脂54を復元する注型絶縁物53の矯正
が行われる。ここで、注型絶縁物52が楕円状である
と、放熱バランスが悪く注型樹脂54には反りが発生し
易いので、許容される反りの範囲内に矯正するように、
下板48と上板56間の間隔を間隔部材57の長さを限
度とした矯正が行われる。
【0029】以上のように実施の形態2によれば、実施
の形態1と同様の効果を得ることは勿論、注型絶縁物5
2は注型樹脂53の厚さを許容される厚さに矯正するこ
とが可能となる。
【0030】実施の形態3.図7はこの発明の実施の形
態4による注型絶縁物の矯正治具の構成を示す正面図で
ある。図において、11〜16、20、27〜34は実
施の形態1を示す図1〜図3のものと同様のため説明を
省略する。59は複数の支持軸13の他端とボルト20
で固着され内側に所定の開口60が形成された下板で、
支持軸13と連結される複数の穴61が形成されてい
る。そして、下板59は一端が基板11と傾動可能に立
設された複数の支持軸13の他端と固着されている。6
2は下板59の一端側に所定の高さを有し開口60を覆
うように取付けられたカバー、63は注型樹脂64と複
数の導体65よりなる注形絶縁物で、各導体65はそれ
ぞれ注形樹脂54の面から一端側が所定の長さで突出さ
れ、他端側は一端側より短い長さで突出して埋設されて
いる。そして、一端側は開口60内でカバー61内に収
容されている。66は注形絶縁物64の上面に配置され
導体65を囲む開口67が形成された上板である。
【0031】次に動作について説明する。図7におい
て、それぞれの押圧装置35のナット34を操作して押
圧部材32を上昇させ、下板59と押圧部材32との距
離を所定の間隔に設定する。この状態で、注型絶縁物6
3を搬入し下板59上に配置する。次に、上板66を搬
入して注型絶縁物63上に配置する。次に、ナット34
を操作して押圧部材32で上板66の周縁を弾性的に押
圧して固定する。このように、下板59と上板66間に
注型絶縁物63を配置し、上板66の周縁部を押圧部材
35で押圧した注型絶縁物の矯正装置は、図示しないロ
ーラーコンベア上に載置され、加熱炉に搬送され加熱炉
内で歪み取り温度まで加熱される。このとき、カバー6
2を有する下板59は上板66より温度が上昇すること
により、導体65の突出長さが異なる一端側は他端側よ
り加熱が促進され、注形絶縁物63は両面がほぼ均等に
加熱される。そして、加熱炉より取出した後の放熱によ
る冷却時には両面がほぼ同じ速度で冷却される。
【0032】以上のように実施の形態3によれば、実施
の形態1と同様の効果を得ることは勿論、導体65の一
端が他端より長い注型絶縁物63の両面の加熱・冷却速
度を、ほぼ一定とすることが可能となる。なお、導体6
5の一端と注型樹脂64との距離は、図示はしないがカ
バー62と導体65との間に図示はしないが間隔部材を
挿入することにより、一定に保つことが可能である。さ
らに、実施の形態3では下板59にカバー62を取付け
たが、カバー62は導体65の突出長さの長い側の下板
59または上板66のいずれかに取付けることにより、
注型絶縁物63の両面を同一速度で加熱・冷却すること
が可能である。
【0033】実施の形態4.上記実施の形態1〜3にお
いては、それぞれの下板と上板との表面処理については
説明しなかったが、下板と上板とのそれぞれの表面に理
想黒体に近い熱輻射率を有する黒色化処理を施すと、黒
色化処理によって熱の吸収及び放熱が促進され、加熱炉
での加熱時には昇温速度が向上され、放熱による冷却時
には冷却速度を向上することが可能となる。以上のよう
に実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を
得ることは勿論、注型絶縁物の加熱・放熱を極めて有効
に行うことができ、矯正時間を短縮することが可能とな
る。
【0034】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、基板、基板に立設された3個の支持軸、支持軸の先
端側に固着された下板、下板上に配置され導体が貫通し
て埋設された注型絶縁物を下板とともに挟持する上板、
基板上の下板の外側にそれぞれ所定の間隔をあけて立設
された複数の支柱、支柱の上部と一端が連結され他端が
上板の周縁部を弾性的に押圧するとともに上板の周縁部
と開離可能に形成された押圧装置を備えた構成としたの
で、準備作業の手間を省き注型絶縁物の加工精度の低下
を防止することが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供す
ることができる。
【0035】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、基板の支柱間に立設された第2の支柱、
第2の支柱の上部と一端が連結され他端が導体を弾性的
に押圧するとともに導体と開離可能に形成された第2の
押圧装置を備えた構成としたので、導体が注型樹脂から
突出する寸法を一定にすることが可能な注型絶縁物の矯
正治具を提供することができる。
【0036】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、上板と下板とはほぼ同一形状とした構成
としたので、注型絶縁物を均等に加熱することは勿論、
放熱も均等に行われることにより、加工精度をさらに向
上することが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供するこ
とができる。
【0037】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1において、支持軸の一端は底板と傾動可能に連結さ
れた構成としたので、搬送時の衝撃による下板及び注型
絶縁物の損傷を防止することが可能な注型絶縁物の矯正
治具を提供することができる。
【0038】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1において、押圧装置はそれぞれ押圧力が調整可能な
構成としたので、注型樹脂の熱変形に追随して押圧力を
調整することが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供する
ことができる。
【0039】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1において、下板と上板にはそれぞれ所定の位置にフ
ィンが取付けられた構成としたので、加熱及び放熱時間
を短縮することが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供す
ることができる。
【0040】また、この発明の請求項7によれば、請求
項1において、下板と上板との間に注型絶縁物の高さを
規制する間隔部材を配置した構成としたので、一定の厚
さの注型樹脂を得ることが可能な注型絶縁物の矯正治具
を提供することができる。
【0041】また、この発明の請求項8によれば、基
板、基板に立設された3個の支持軸、各支持軸の先端側
に固着され開口を有する下板、下板上に配置され両端側
にそれぞれ異なる長さに複数の導体が貫通して埋設され
た注型絶縁物を下板とともに挟持し導体を囲む開口を有
する上板、貫通する導体の長い側の開口及び導体を覆い
下板および上板とのいずれかと固着されたカバー、基板
上の下板の外側にそれぞれ所定の間隔をあけて立設され
た複数の支柱、支柱の上部と一端が連結され他端が上板
の周縁部を弾性的に押圧するとともに上板の周縁部と開
離可能に形成された押圧装置を備えた構成としたので、
注型絶縁物の両面を均等に加熱及び放熱することが可能
な注型絶縁物の矯正治具を提供することができる。
【0042】また、この発明の請求項9によれば、請求
項1〜8のいずれかにおいて、下板と上板には黒色化処
理が施された構成としたので、加熱及び放熱時間を短縮
することが可能な注型絶縁物の矯正治具を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による注型絶縁物の
矯正治具の構成を示す正面図である。
【図2】 図1中の支持軸の詳細を示す正面図である。
【図3】 図1の注型絶縁物の矯正治具の上面図であ
る。
【図4】 加熱・放熱促進手段を有する注型絶縁物の矯
正治具の正面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による注型絶縁物の
矯正治具の構成を示す正面図である。
【図6】 図5の注型絶縁物の矯正治具の上面図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態3による注形絶縁物の
矯正治具の構成を示す正面図である。
【図8】 従来の注形絶縁物の矯正治具の構成を示す正
面図である。
【符号の説明】
11 基板、12 穴、13 支持軸、14 ねじ軸、
15 ねじ穴、16 ナット、17 下板、18 穴、
19 取付け穴、20 ボルト、21 位置決め部材、
22 凹部、23 注形絶縁物、24 注形樹脂、25
導体、26 上板、27 穴、28 第1の支柱、2
9 腕金、30 支持穴、31 ばね軸、32 押圧部
材、33 ばね、34 ナット、35 第1の押圧装
置、36 第2の支柱、37 腕金、38 支持穴、3
9 ばね軸、40 押圧部材、41 ばね、42 ナッ
ト、43 第2の押圧装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 孝幸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、上記基板に立設された3個の支持
    軸、上記各支持軸の先端側に固着された下板、上記下板
    上に配置され導体が貫通して埋設された注型絶縁物を上
    記下板とともに挟持する上板、上記基板上の上記下板の
    外側にそれぞれ所定の間隔をあけて立設された複数の支
    柱、上記各支柱の上部と一端が連結され他端が上記上板
    の周縁部を弾性的に押圧するとともに上記上板の周縁部
    と開離可能に形成された押圧装置を備えたことを特徴と
    する注型絶縁物の矯正装置。
  2. 【請求項2】 基板の上記支柱間に立設された第2の支
    柱、上記第2の支柱の上部と一端が連結され他端が上記
    導体の他端を弾性的に押圧するとともに上記導体と開離
    可能に形成された第2の押圧装置を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の注型絶縁物の矯正治具。
  3. 【請求項3】 上板と下板とはほぼ同一形状であること
    を特徴とする請求項1記載の注型絶縁物の矯正治具。
  4. 【請求項4】 支持軸は基板と傾動可能に立設されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の注型絶縁物の矯正治
    具。
  5. 【請求項5】 押圧装置はそれぞれ押圧力が調整可能で
    あることを特徴とする請求項1記載の注型絶縁物の矯正
    治具。
  6. 【請求項6】 下板と上板にはそれぞれ所定の位置にフ
    ィンが取付けられていることを特徴とする請求項1記載
    の注型絶縁物の矯正治具。
  7. 【請求項7】 下板と上板との間に注型絶縁物の高さを
    規制する間隔部材を配置したことを特徴とする請求項1
    記載の注型絶縁物の矯正治具。
  8. 【請求項8】 基板、上記基板に立設された3個の支持
    軸、上記各支持軸の先端側に固着され開口を有する下
    板、上記下板上に配置され両端側にそれぞれ異なる長さ
    に複数の導体が貫通して埋設された注型絶縁物を上記下
    板とともに挟持し上記導体を囲む開口を有する上板、貫
    通する上記導体の長い側の開口及び上記導体を覆い上記
    下板および上板とのいずれかと固着されたカバー、上記
    基板上の上記下板の外側にそれぞれ所定の間隔をあけて
    立設された複数の支柱、上記支柱の上部と一端が連結さ
    れ他端が上記上板の周縁部を弾性的に押圧するとともに
    上記上板の周縁部と開離可能に形成された押圧装置を備
    えたことを特徴とする注型絶縁物の矯正治具。
  9. 【請求項9】 下板と上板には黒色化処理が施されてい
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の注
    型絶縁物の矯正治具。
JP15431796A 1996-06-14 1996-06-14 注型絶縁物の矯正治具 Pending JPH10632A (ja)

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